JP2016133125A - 駆動力伝達装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】電磁クラッチによる案内部材の引き込み初期時において、第1および第2の保持器に作用する回転トルクを高く維持でき、これにより、回転駆動力の伝達/切断を良好に切り換えることができる駆動力伝達装置を提供すること。
【解決手段】くさび部材26の第1の摺接面53は、軸方向一方X1に向かうに従って周方向一方Y1に向かうように凸湾曲する第1の凸湾曲面101によって構成され、第2の摺接面54は、軸方向一方X1に向かうに従って周方向他方Y2に向かうように凸湾曲する第2の凸湾曲面102によって構成されている。くさび部材26の軸方向一方X1側への移動に伴って、第1の接触角θおよび第2の接触角θの大きさが拡大する。
【選択図】図10

Description

本発明は、第1の軸体と第2の軸体との間で、回転駆動力の伝達/切断を切換え可能な駆動力伝達装置に関する。
下記特許文献1に記載の回転伝達装置は、電磁クラッチと、ツーウェイクラッチとしてのローラクラッチとを含む。このローラクラッチは、外輪の内周と内輪の外周とによって形成されたくさび空間の各々に、対向一対のローラと、そのローラを離反する方向に付勢するばねとが介装されている。一対のローラは、制御保持器および回転保持器という二つの保持器で支持されている。制御保持器のフランジと回転保持器のフランジとの対向面間には、制御保持器の軸方向の移動に同伴して制御保持器および回転保持器を相対回転可能なボールカム構造が設けられている。電磁クラッチの通電/電源遮断により制御保持器を軸方向移動させることにより、制御保持器および回転保持器が相対回転する。これにより、一対のローラを、外輪の内周および内輪の外周との係合状態/非係合状態で切り換えるようにしている。
特開2013−92191号公報
しかしながら、特許文献1に記載の回転伝達装置では、ボールカム構造を回転保持器と一体化させているため、回転保持器の形状が複雑になり、コストアップの要因になっている。また、ボールとカムとの摺動面に高面圧性(高硬度性)が要求されているから熱処理等が必要であり、このこともコストアップの要因となっている。鋼材料でなくセラミックスを用いてカムを形成することもできるが、セラミックスの採用に伴ってコストアップになるおそれがある。そのため、ローラクラッチの締結/解放を切り換えるための機構として、ボールカム構造に代わる新規な構造を採用することが望まれている。
本願発明者らは、駆動力伝達装置に含まれるツーウェイクラッチとして、互いに回動自在に設けられた第1および第2の保持器と、案内部材と、電磁クラッチとを備えたツーウェイクラッチを採用することを検討している。
この電磁クラッチは、案内部材に連結され、軸方向に移動可能なアーマチュアと、アーマチュアと軸方向に対向するロータとを含む。ツーウェイクラッチの締結状態では、電磁クラッチがオフ状態とされる。このとき、案内部材は初期位置に配置されている。一方、ツーウェイクラッチの解除状態では、電磁クラッチがオン状態とされる。電磁クラッチがオン状態に切り換わると、アーマチュアが電磁クラッチにより軸方向一方側に吸引され、これに伴って、案内部材が軸方向一方側に引き込まれ、引き込み位置に配置される。
案内部材の軸方向一方に向かう移動に伴って、第1の保持器が周方向他方に向けて回動し、一方のローラを周方向他方に向けて押圧するようになる。また、案内部材の軸方向一方に向かう移動に伴って、第2の保持器が周方向一方に向けて回動し、他方のローラを周方向一方に向けて押圧するようになる。
ところで、電磁クラッチの吸引力(電磁クラッチが案内部材を引き込む力)の大きさは、アーマチュアとロータとの間の距離の2乗に反比例する関係にある。すなわち、電磁クラッチによる案内部材の引き込み初期時における、電磁クラッチによる吸引力は小さい。そのため、電磁クラッチによる引き込み初期時における、第1および第2の保持器に作用する回転トルクを高めることが望まれている。
したがって、本発明の目的は、電磁クラッチによる引き込み初期時において、第1および第2の保持器に作用する回転トルクを高く維持でき、これにより、回転駆動力の伝達/切断を良好に切り換えることができる駆動力伝達装置を提供することである。
前記の目的を達成するための請求項1に記載の発明は、互いに同軸に配置された第1の軸体(2)と第2の軸体(3)との間で、回転駆動力の伝達/切断を切換え可能な駆動力伝達装置(1,201)であって、前記第1の軸体に同軸に連結された内輪(4)と、前記第2の軸体に同軸に連結され、前記内輪に相対回転可能に設けられた筒状の外輪(5)と、前記内輪の外周および前記外輪の内周によって形成されるくさび空間(29)に周方向(Y)に並んで配置され、周方向一方(Y1)側の第1のローラ(23a)と周方向他方(Y2)側の第2のローラ(23b)とからなるローラ対(23)と、前記ローラ対を保持するための第1の保持器(31)と、前記ローラ対を保持するための第2の保持器(32)であって、前記第1の保持器に相対回転可能に設けられた第2の保持器と、前記第1の保持器に周方向一方側から摺接する第1の摺接面(53)と、前記第2の保持器に周方向他方側から摺接する第2の摺接面(54)とを有し、軸方向(X)移動可能に設けられた案内部材(26)であって、当該案内部材の軸方向一方に向かう移動に伴って、第1の保持器を周方向他方に向けて回動させ、かつ第2の保持器を周方向一方に向けて回動させる案内部材と、前記案内部材に連結されたアーマチュア(71)であって、当該アーマチュアの駆動により、前記案内部材が軸方向移動可能なアーマチュアを有する電磁クラッチ(7)とを含み、前記第1の摺接面および前記第1の被摺接面が、前記案内部材が前記第1の保持器に対し軸方向一方側に移動することに従って前記第1の摺接面と前記第1の保持器との接触点における第1の接触角(θ)が拡大するように設けられており、および/または前記第2の摺接面および前記第2の被摺接面が、前記案内部材が軸方向一方側に移動することに従って前記第2の摺接面と前記第2の保持器との接触点における第2の接触角(θ)が拡大するように設けられている、駆動力伝達装置を提供する。
なお、括弧内の数字等は、後述する実施形態における対応構成要素等を表すが、このことは、むろん、本発明がそれらの実施形態に限定されるべきことを意味するものではない。以下、この項において同じ。
請求項2に記載の発明は、前記第1および第2の摺接面の少なくとも一方の摺接面は、軸方向に沿う断面形状が凸湾曲する第1の湾曲部(101,102)を有する、請求項1に記載の駆動力伝達装置である。
請求項3に記載の発明は、前記少なくとも一方の摺接面は、径方向(Z)に沿う断面形状が凸湾曲する第2の湾曲部(101,102)を有する、請求項2に記載の駆動力伝達装置である。
請求項4に記載の発明は、前記第1の保持器は、前記第1の摺接面に摺接される第1の被摺接面(38)を有し、前記第2の保持器は、前記第2の摺接面に摺接される第2の被摺接面(42)を有し、前記第1および第2の被摺接面のうち、前記少なくとも一方の摺接面に摺接される被摺接面は、軸方向に関し前記第1の凸湾曲部よりも小さい曲率で凹湾曲する凹湾曲面(103,104)によって構成されている、請求項2または3に記載の駆動力伝達装置(1)である。
請求項5に記載の発明は、前記第1の保持器は、前記第1の摺接面に摺接される第1の被摺接面(38)を有し、前記第2の保持器は、前記第2の摺接面に摺接される第2の被摺接面(42)を有し、前記第1および第2の被摺接面のうち、前記少なくとも一方の摺接面に摺接される被摺接面は、軸方向に関し前記第1の凸湾曲部よりも小さい曲率で凹湾曲する凹湾曲面(203,204)と、前記凹湾曲面に対し軸方向他方側に連続する平坦状の傾斜面(211,212)とから構成されている、請求項2または3に記載の駆動力伝達装置(201)である。
請求項1によれば、電磁クラッチの案内部材の引き込み初期時には、第1および/または第2の接触角は小さい。そして、案内部材が軸方向一方側へ引き込まれることに従って当該第1および/または第2の接触角が拡大する。第1および/または第2の接触角が小さい状態では、周方向のトルク分力の割合が高く、また、第1および/または第2の接触角が大きい状態では、周方向のトルク分力の割合が低い。電磁クラッチの吸引力が小さい、案内部材の引き込み初期時に、周方向のトルク分力の割合を高めることができるので、電磁クラッチによる引き込み初期時における、第1および第2の保持器に作用する回転駆動力を高く維持できる。したがって、駆動力伝達装置における回転駆動力の伝達/切断の切換えを良好に行うことができる。
請求項2によれば、第1および/または第2の摺接面が凸湾曲面を有しているので、案内部材が軸方向一方側に移動することに従って、第1および/または第2の接触角が拡大する。これにより、案内部材が軸方向一方側に移動することに従って第1の接触角が拡大する構造、および/または案内部材が第2の保持器に対し軸方向一方側に移動することに従って第2の接触角が拡大する構造を、簡単な構成で実現できる。
請求項3によれば、第1および/または第2の摺動面は、径方向に沿う断面形状が凸湾曲している。案内部材が周方向に関し傾斜姿勢をなす場合には、第1および/または第2の摺動面が周方向に関し傾斜するおそれがあるが、このような場合であっても、第1および/または第2の摺動面が前記の形状をなしているため、第1および/または第2の摺動面が、保持器(第1および/または第2の保持器)と偏当りすることを防止できる。
請求項4によれば、第1および/または第2の被摺接面が、軸方向に関し第1の湾曲部よりも小さい曲率を有する凹湾曲面から構成されているので、第1および第2の保持器に対する案内部材の軸方向移動を、スムーズに行うことができる。
請求項5によれば、第1および/または第2の被摺接面が、平坦面からなる傾斜面を含む。
案内部材の寸法公差により、案内部材の引き込み初期時において案内部材の軸方向位置がばらつき、その結果、引き込み初期時において、第1および第2の保持器に作用する回転駆動力がばらつくおそれがある。しかしながら、案内部材の引き込み初期時において、第1および/または第2の摺接面が平坦面からなる傾斜面に接触するように当該傾斜面を設けることにより、案内部材の引き込み初期時における第1および/または第2の接触角のばらつきを抑制できる。
本発明の一実施形態に係る駆動力伝達装置の断面図である。 駆動力伝達装置に含まれるツーウェイクラッチの構成を示す斜視図である。 前記ツーウェイクラッチの構成を示す分解斜視図である。 前記ツーウェイクラッチの構成を図1の切断面線IV−IVから見た断面図である。 図5(A)および図5(B)は、くさび部材の構成を示す斜視図である。 図6(A)は、前記くさび部材を、図5(A)の切断面線VIA−VIAから見た断面図である。図6(B)は、前記くさび部材を、図5(A)の切断面線VIB−VIBから見た断面図である。図6(C)は、前記くさび部材を、図5(A)の切断面線VIC−VICから見た断面図である。 前記ツーウェイクラッチの締結状態における、前記くさび部材と内側および外側保持器との間の位置関係を示す側面図である。 前記ツーウェイクラッチの解放状態における、当該ツーウェイクラッチの構成を示す断面図である。 前記ツーウェイクラッチの解放状態における、前記くさび部材と内側および外側保持器との間の位置関係を示す側面図である。 電磁クラッチによるくさび部材の引き込みに伴う、第1および第2の接触角の変化を示す模式図である。 前記くさび部材の、第1の位置からの移動距離と、内側および外側保持器に作用する回転トルクとの関係を示すグラフである。 本発明の他の実施形態に係る駆動力伝達装置における、前記くさび部材と内側および外側保持器との間の位置関係を示す模式図である。
以下では、本発明の実施形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る駆動力伝達装置1の断面図である。駆動力伝達装置1は、互いに同軸に配置された第1の軸体2と第2の軸体3との間で、回転トルク(回転駆動力)の伝達/切断を切換え可能な装置である。
駆動力伝達装置1は、入力軸としての第1の軸体2に同軸状に一体連結された内輪4と、出力軸としての第2の軸体3に同軸状に一体連結された外輪5と、内輪4から外輪5への回転駆動力の伝達/切断を行なうツーウェイクラッチ6と、ツーウェイクラッチ6の締結/解放を動作するための電磁クラッチ7と、内輪4、外輪5、ツーウェイクラッチ6および電磁クラッチ7を収容するハウジング8とを含む。
駆動力伝達装置1は、たとえば、ステアリング装置に搭載されている。具体的には、駆動力伝達装置1は、ステアリングホイール等の操舵部材に連結された操舵軸と、ラックアンドピニオン等の転舵機構の転舵軸との間に介装されている。ステアリング装置には、操舵部材の操作角を角度センサによって検出すると共に、そのセンサ出力に応じて制御される転舵用モータの駆動力を転舵軸に伝達するステア・バイ・ワイヤシステムが併設されている。通常時は、ステア・バイ・ワイヤシステムが有効化されると共に、ツーウェイクラッチ6が解放され、操舵軸と転舵軸との間の回転トルクの伝達が切断されている。緊急時には、一時的に、ステア・バイ・ワイヤシステムが無効化されると共に、駆動力伝達装置1のツーウェイクラッチ6を締結することにより、操舵軸と転舵軸との間で回転トルクが伝達される。
以降の説明において、第1および第2の軸体2,3の回転軸Cの軸方向を軸方向Xとする。内輪4の軸方向、外輪5の軸方向、電磁クラッチ7の軸方向およびツーウェイクラッチ6の軸方向は、軸方向Xと一致する。また、軸方向Xのうち、ツーウェイクラッチ6から見て第1の軸体2側の軸方向(図1の右方向)を軸方向一方X1とし、軸方向Xのうち、ツーウェイクラッチ6から見て第2の軸体3側の軸方向(図1の左方向)を軸方向他方X2とする。
第1および第2の軸体2,3の回転半径方向を、径方向Zとする。内輪4の径方向および外輪5の径方向、およびツーウェイクラッチ6の径方向は、径方向Zと一致する。
第1および第2の軸体2,3の周方向を周方向Yとする。内輪4の周方向、外輪5の周方向、電磁クラッチ7の周方向およびツーウェイクラッチ6の周方向は、周方向Yと一致する。また、周方向Yのうち、軸方向他方X2側から見て時計回りの周方向を周方向一方Y1とし、周方向Yのうち、軸方向他方X2側から見て反時計回りの周方向を周方向他方Y2とする。
ハウジング8は円筒状をなし、軸方向他方X2側の端部には、小径の軸受筒9が形成されている。軸受筒9の内周に固定された第1の転がり軸受10によって、第2の軸体3が回転可能にかつ軸方向Xに移動不能に支持されている。
内輪4は、たとえば鋼材料を用いて形成されており、軸部11と、軸部11の軸方向Xの途中部に設けられた大径部12とを一体的に含む。内輪4は、図1では、軸端部に第1の軸体2に一体に設けた例を示しているが、第1の軸体2に対して内輪4を別部材で設け、内輪4と第1の軸体2とを同伴回転可能に連結してもよい。
外輪5は、軸方向他方X2側が閉塞端を有する筒状をなし、鋼材料を用いて形成されている。外輪5の閉塞端に第2の軸体3が接続されている。図1では、外輪5の閉塞端を第2の軸体3と一体に設けた例を示しているが、第2の軸体3とは別部材で外輪5を設け、内輪4と第2の軸体3とを同伴回転可能に連結してもよい。
外輪5の内周には、軸方向他方X2側の端部側から順に、第1の環状段部13、および第1の環状段部13よりも大径の第2の環状段部14が形成されている。第1の環状段部13の内周に固定された第2の転がり軸受15によって、内輪4が回転可能にかつ軸方向Xに移動不能に支持されている。
ツーウェイクラッチ6は、内輪4と外輪5との間に配置されている。すなわち、ツーウェイクラッチ6は、内輪4と外輪5との間において、回転トルクの伝達/切断を切り換えることができる。
図2は、ツーウェイクラッチ6の構成を示す斜視図である。図3は、ツーウェイクラッチ6の構成を示す分解斜視図である。図1〜図4を参照して、以下、ツーウェイクラッチ6の構成について説明する。図2および図3では、内輪4のうち主として大径部12を図示している。また、図2〜図4では、外輪5の図示を省略している。また、図4では、ツーウェイクラッチ6の締結状態を示している。図4は、ツーウェイクラッチ6の構成を図1の切断面線IV−IVから見た断面図である。
ツーウェイクラッチ6は、外輪5の第2の環状段部14の内周に設けられた円筒面21と、内輪4の大径部12の外周に、周方向Yに等間隔に並ぶように設けられた複数(たとえば3つ)のカム面22と、複数(たとえば3つ)のローラ対23と、複数(ローラ対23の個数と同数)の弾性部材24と、ローラ対23および弾性部材24を保持する保持器25と、電磁クラッチ7のアーマチュア71に同伴軸方向X移動可能に連結された複数(ローラ対23の個数と同数)の合成樹脂製のくさび部材(案内部材)26とを含む。カム面22は、内輪4の外周において周方向Yに等間隔に配置されている。また、複数のカム面22が外輪5の内周に設けられ、かつ内輪4の外周に円筒面が設けられていてもよい。また、複数の弾性部材24を一括して支持する弾性部材保持器が、内輪4の外周に取り付けられるようになっていてもよい。
図4に示すように、外輪5の円筒面21と内輪4の各カム面22とは、径方向Zに対向している。各カム面22は、周方向Yに対し互いに反対の方向に傾斜するように設けられた一対の傾斜面27a,27bと、一対の傾斜面27a,27b間に設けられた、内輪4の接線方向に沿う平坦なばね支持面28とを含む。各カム面22と円筒面21との間には、くさび空間29が形成される。各くさび空間29は、周方向Yの両端に向かうに従って狭くなっている。
図4に示すように、各ローラ対23は、周方向一方Y1側に配置された第1のローラ23aと、周方向他方Y2側に配置された第2のローラ23bとを含む。各くさび空間29には、第1のローラ23aおよび第2のローラ23bが互いに対向するように配置されている。各くさび空間29には、第1および第2のローラ23a,23bを互いに離反する周方向Yに弾性押圧する弾性部材24が配置されている。弾性部材24として圧縮コイルばねを例示できる。また、弾性部材24として、板ばね等の他の種類のばねや、ゴム材を用いることもできる。各弾性部材24の一端24aが、対応する第1のローラ23aを周方向一方Y1側に向けて弾性押圧し、各弾性部材24の他端24bが、対応する第2のローラ23bを周方向他方Y2側に向けて弾性押圧している。弾性部材24は、ばね支持面28によって支持されている。
図2および図3に示すように、保持器25は、互いに別部材で設けられた内側保持器(第1の保持器)31と、外側保持器(第2の保持器)32とを含む。内側保持器31および外側保持器32は、互いに相対回転可能に設けられている。内側保持器31は、薄肉円盤状の第1の環状部33と、第1の環状部33に対し、同軸かつ軸方向一方X1側に配置された円環状の第3の環状部34と、第1の環状部33と第3の環状部34とを接続する複数(ローラ対23の個数と同数)の接続部35とを含む。第1および第3の環状部33,34(すなわち内側保持器31)は、内輪4の大径部12の外周に、内輪4に対して相対回転可能に内嵌されている。また、第1の環状部33は、大径部12に軸方向他方X2側から当接可能に設けられている。内側保持器31が、軸方向Xの複数箇所で内輪4に外嵌されているので、内側保持器31を内輪4によって良好に支持できる。
図3に示すように、接続部35は、ローラ対23の個数と同数(この実施形態では3つ)設けられており、周方向Yに等間隔に配置されている。第1の環状部33、第3の環状部34および複数の接続部35は、合成樹脂材料(たとえば、ポリアセタール、ポリアミド、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンスルファイド等)を用いて一体に形成されている。
各接続部35は、軸方向Xに沿って延びる柱状をなしている。各接続部35は、第1の環状部33の外周から軸方向一方X1に向けて突出する第1の突部36である。各接続部35の周方向他方Y2側の面には、ローラ対23の第1のローラ23aと当接(押圧)可能な第1の当接面37(主として図4参照)が形成されている。第1の当接面37は、たとえば平坦面によって構成されている。すなわち、第1の当接面37は、第1のローラ23aに面接触可能である。しかし、第1の当接面37は、第1のローラ23aに面接触するものに限られず、第1のローラ23aに線接触または点接触する態様であってもよい。
各接続部35の周方向一方Y1側の面には、対応するくさび部材26と摺接する第1の被摺接面38(主として図3および図4参照)が形成されている。第1の被摺接面38は、軸方向一方X1に向かうに従って周方向一方Y1に向かうような第1の凹湾曲面103によって構成されている。第1の凹湾曲面103は、軸方向Xに沿う断面形状が、円弧状または楕円弧状をなしている。第1の凹湾曲面103は、軸方向Xに関し、後述する第1の摺接面53の第1の凸湾曲面101よりも小さい曲率で凹湾曲している。第1の凹湾曲面103は、単一の凹湾曲面または複数の凹湾曲面の組合せによって構成されている。
第1および第3の環状部33,34を接続する各接続部35に第1の当接面37が設けられているので、第1の当接面37が設けられる第1の突部36を接続部35と別部材で設ける場合と比較して、部品点数の低減を図ることができる。また、各接続部35に第1の被摺接面38が設けられているので、第1の被摺接面38が設けられる部材を接続部35と別部材で設ける場合と比較して、部品点数の低減を図ることができる。
外側保持器32は、円環状の第2の環状部39と、第2の環状部39の内周から軸方向他方X2に向けて突出する複数の第2の突部40とを有している。第2の環状部39は、外輪5の外周に、外輪5に対して相対回転可能に内嵌されている。第2の環状部39は、外輪5は、第3の環状部34の外周を取り囲むように配置されている。第2の突部40は、ローラ対23の個数と同数(この実施形態では3つ)設けられており、周方向Yに等間隔に配置されている。第2の環状部39および複数の第2の突部40は、合成樹脂材料(たとえば、ポリアセタール、ポリアミド、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンスルファイド等)を用いて一体に形成されている。
第2の環状部39の内周には、径方向Z外方に向けて凹む凹部80が軸方向Xに亘って形成されている。凹部80は、各第2の突部40に1対1対応で、第2の突部40の個数と同数(たとえば3つ)設けられている。各凹部80は、第2の環状体39において、対応する第2の突部40の周方向他方Y2側に隣接する位置に形成されている。各凹部80は、くさび部材26の挿入部51が挿通するための凹部である。なお、各凹部80が周方向Yに長く設けられており、その周方向他方Y2側の側面81が、内側保持器31に設けられた係合凸部(図示しない)と当接して、内側保持器31と外側保持器32との相対回転量を規制するようにしてもよい。
各第2の環状部39の周方向一方Y1側の面には、ローラ対23の第2のローラ23bと当接(押圧)可能な第2の当接面41(主として図4参照)が形成されている。第2の当接面41は、たとえば平坦面によって構成されている。すなわち、第2の当接面41は、第2のローラ23bに面接触可能である。しかし、第2の当接面41は、第2のローラ23bに面接触するものに限られず、第2のローラ23bに線接触または点接触する態様であってもよい。
各第2の環状部39の周方向他方Y2側の面には、対応するくさび部材26と摺接する第2の被摺接面42(主として図3および図4参照)が形成されている。第2の被摺接面42は、軸方向一方X1に向かうに従って周方向他方Y2に向かうような第2の凹湾曲面104を有している。第2の凹湾曲面104は、軸方向Xに沿う断面形状が、円弧状または楕円弧状をなしている。第2の凹湾曲面104は、軸方向Xに関し、後述する第2の摺接面54の第2の凸湾曲面102よりも小さい曲率で凹湾曲している。第2の凹湾曲面104は、単一の凹湾曲面または複数の凹湾曲面の組合せによって構成されている。
各第2の突部40に第2の被摺接面42が設けられているので、第2の被摺接面42が設けられる部材を第2の突部40と別部材で設ける場合と比較して、部品点数の低減を図ることができる。
図2に示すように、内側保持器31および外側保持器32は、複数の接続部35と複数の第2の突部40とが周方向Yに交互に並ぶように組み合わされる。各接続部35の周方向他方Y2側には、当該接続部35が押圧可能な第1のローラ23aと対をなす第2のローラ23bを押圧可能な第2の突部40が、ローラ対23を介して隣り合っている。また、各接続部35の周方向一方Y1側には、当該接続部35が押圧可能な第1のローラ23aが含まれるローラ対23の周方向一方Y1側で隣接するローラ対23の第2のローラ23bに押圧可能な第2の突部40(以下、「隣ローラ対23の第2の突部40」という。)が、くさび部材26を介して隣り合っている。すなわち、内側保持器31および外側保持器32に関し、各ローラ対23の第1のローラ23aを押圧可能な接続部35と、当該ローラ対23と周方向一方Y1側に隣接するローラ対23の第2のローラ23bを押圧可能な第2の突部40とが、一つのくさび部材26を介して互いに隣り合っている。
図2および図3に示すように、各ローラ23a,23bは、内側保持器31の第3の環状部34および外側保持器32の第2の環状部39の双方によって、軸方向一方X1側への移動(すなわち抜け)が規制されている。また、各ローラ23a,23bは、内側保持器31の第1の環状部33によって、軸方向他方X2側への移動(すなわち抜け)が規制されている。また、各ローラ23a,23bの軸方向一方X1側への移動が、第3の環状部34および第2の環状部39の一方のみによって規制されていてもよい。
各接続部35と隣ローラ対23の第2の突部40との間には、対応する一つのくさび部材26が挿入されている。
図5は、くさび部材26の構成を示す斜視図である。図5(A)および図5(B)では、互いに異なる二方向から、くさび部材26を見ている。
各くさび部材26は、接続部35(図2等参照)と隣ローラ対23の第2の突部40(図2等参照)との間に挿入される挿入部51と、挿入部51の軸方向Xの他端から、周方向Yの双方に広がるくさび部52とを含む。挿入部51は、軸方向Xに沿って棒状に延び、その軸直交断面の形状が矩形をなしている。くさび部52は、周方向他方Y2側の面に設けられた第1の摺接面53と、周方向一方Y1側の面に設けられた第2の摺接面54とを含む。
図6(A)は、くさび部材26を、図5(A)の切断面線VIA−VIAから見た断面図である。図6(B)は、くさび部材26を、図5(A)の切断面線VIB−VIBから見た断面図である。図6(C)は、くさび部材26を、図5(A)の切断面線VIC−VICから見た断面図である。
第1の摺接面53は、球状または略球状の第1の凸湾曲面101(第1の湾曲部および第2の湾曲部)によって構成されている。換言すると、第1の凸湾曲面101は、軸方向Xに沿う断面形状が、軸方向一方X1に向かうに従って周方向他方Y2に向かうように凸湾曲している。また、第1の凸湾曲面101は、径方向Zに沿う断面形状が、径方向Zの両端部から径方向Zの中央部に向かうに従って周方向他方Y2に向かうように凸湾曲している。後述する図10(A)および図10(B)に示すように、第1の凸湾曲面101の軸方向Xに関する曲率半径は、軸方向一方X1に向かうに従って小さくなるようになっている(R1A>R1B)。すなわち、第1の凸湾曲面101の軸方向Xに関する曲率は、軸方向一方X1に向かうに従って大きくなっている。
第2の摺接面54は、球状または略球状の第2の凸湾曲面102(第1の湾曲部および第2の湾曲部)によって構成されている。換言すると、第2の凸湾曲面102は、軸方向Xに沿う断面形状が、軸方向一方X1に向かうに従って周方向一方Y1に向かうように凸湾曲している。また、第2の凸湾曲面102は、径方向Zに沿う断面形状が、径方向Zの両端部から径方向Zの中央部に向かうに従って周方向一方Y1に向かうように凸湾曲している。後述する図10(A)および図10(B)に示すように、第2の凸湾曲面102の軸方向Xに関する曲率半径は、軸方向一方X1に向かうに従って小さくなるようになっている(R2A>R2B)。すなわち、第2の凸湾曲面102の軸方向Xに関する曲率は、軸方向一方X1に向かうに従って大きくなっている。
図1に示すように、電磁クラッチ7は、複数のくさび部材26が連結された環状のアーマチュア71と、アーマチュア71と軸方向一方X1側で対向する環状のロータ72と、そのロータ72の軸方向一方X1側に配置された電磁石73とを含む。
アーマチュア71は、内側保持器31の第3の環状部34および外側保持器32の第2の環状部39に対し、バックプレート70を介して軸方向一方X1側に配置されている。
バックプレート70は、円環状をなし、内輪4の軸部11に外嵌固定されている。バックプレート70は、たとえば鋼材料を用いて形成されている。バックプレート70における軸方向一方X1側の主面は、第3の環状部34および第2の環状部39の軸方向他方X2側の主面に、それぞれ摺接している。バックプレート70には、複数(くさび部材26の個数と同数)の挿通穴82が周方向Yに等間隔に配置されている。各挿通穴82(図1では、1つのみ図示)は、くさび部材26に1対1対応で設けられている。各くさび部材26は、対応する挿通穴82を挿通して、アーマチュア71に連結固定されている。
アーマチュア71は、ハウジング8および内輪4に対し、回転自在かつ軸方向X移動自在に設けられている。ロータ72は、内輪4の外周に外嵌固定されている。電磁石73は、電磁コイル73aと、電磁コイル73aを支持するコア73bとを含む。コア73bの外周は、ハウジング8に内嵌固定されている。コア73bの内周は、内輪4に外嵌固定された第3の転がり軸受74によって、内輪4に対し、相対回転可能にかつ軸方向Xに相対移動不能に支持されている。第3の軸受74によって、電磁石73と第1の軸体2とが相対回転自在とされている。
図7は、ツーウェイクラッチ6の締結状態における、くさび部材26と内側保持器31および外側保持器32との間の位置関係を示す側面図である。図8は、ツーウェイクラッチ6の解放状態における、当該ツーウェイクラッチ6の構成を示す断面図であり、図4と同様、図1の切断面線IV−IVから見た断面図である。図9は、ツーウェイクラッチ6の解放状態における、くさび部材26と内側保持器31および外側保持器32との間の位置関係を示す側面図である。図10は、電磁クラッチ7によるくさび部材26の引き込みに伴う、第1の接触角θおよび第2の接触角θの変化を示す模式図である。
図4および図7に示すように、電磁クラッチ7のオフ状態では、ツーウェイクラッチ6は締結状態にあり、アーマチュア71が電磁石73によって吸引されていない。そのため、アーマチュア71は初期位置に位置し、アーマチュア71に軸方向X移動可能に設けられたくさび部材26は、第1の位置(初期位置。図7に示すくさび部材26の位置)に配置されている。
第1の摺接面53(第1の凸湾曲面101)と第1の被摺接面38との接触点PC1(図10(A)参照)における接触角(当該接触点PC1における第1の摺接面53の軸方向Xに沿う接線と軸方向Xとがなす鋭角の角度勾配)を、第1の接触角θとし、第2の摺接面54(第2の凸湾曲面102)と第2の被摺接面42との接触点PC2(図10(B)参照)における接触角(当該接触点PC2における第2の摺接面54の軸方向Xに沿う接線と軸方向Xとがなす鋭角の角度勾配)を、第2の接触角θとして、以下説明する。
くさび部材26が第1の位置に配置された状態では、図10(A)に示すように、第1の接触角θおよび第2の接触角θの大きさは、それぞれ比較的小さい。
この状態では、図4に示すように、各第1のローラ23aが、弾性部材24によって、くさび空間29の周方向一方Y1側の端部に設けられた第1の係合位置29aに向けて弾性押圧されている。第1のローラ23aが第1の係合位置29aにあるとき、第1のローラ23aが内輪4(大径部12)の外周および外輪5(第2の環状段部14)の内周に係合する。また、この状態では、各第2のローラ23bが弾性部材24によって、くさび空間29の周方向他方Y2側の端部に設けられた第2の係合位置29bに向けて弾性押圧されている。第2のローラ23bが、第2の係合位置29bにあるとき、第2のローラ23bが内輪4(大径部12)の外周および外輪5(第2の環状段部14)の内周に係合する。このように、電磁クラッチ7のオフ状態では、第1および第2のローラ23a,23bが内輪4の外周および外輪5の内周に係合しているので、これにより、ツーウェイクラッチ6が締結状態になる。
一方、電磁クラッチ7がオン状態に切り換わると、図9に示すように、アーマチュア71が電磁クラッチ7により吸引され、そのため、アーマチュア71に連結された複数のくさび部材26が軸方向一方X1側に引き込まれる(軸方向Xに移動する)。この引き込みにより、くさび部材26は、第1の位置(図7に示すくさび部材26の位置)よりも軸方向一方X1側の第2の位置(引き込み位置。図9に示すくさび部材26の位置)に配置される。
くさび部材26の周方向他方Y2側の面に設けられる第1の摺接面53が、軸方向一方X1に向かうに従って周方向一方Y1に向かう面からなるので、各くさび部材26の軸方向一方X1側への移動に伴い、第1の摺接面53が接続部35の第1の被摺接面38と摺接しながら、接続部35を周方向他方Y2側へと案内する。
また、くさび部材26の周方向一方Y1側の面に設けられる第2の摺接面54が、軸方向一方X1に向かうに従って周方向他方Y2に向かう面からなるので、各くさび部材26の軸方向一方X1側への移動に伴い、第2の摺接面54が隣ローラ対23の第2の突部40の第2の被摺接面42と摺接しながら、当該第2の突部40を軸方向他方Y1側へと案内する。
つまり、各くさび部材26の軸方向一方X1側への移動に伴い、接続部35および隣ローラ対23の第2の突部40が、くさび部材26(挿入部51)に対して離反し、その結果、内側保持器31が周方向他方Y2に向けて回動すると共に、外側保持器32が周方向一方Y1側に向けて回動する。内側保持器31および外側保持器32の回動に伴って、内側保持器31の第3の環状部34および外側保持器32の第2の環状部39が、それぞれバックプレート70に摺動する。
第1の凸湾曲面101は、図10(A)および図10(B)に示すように、軸方向Xに関する曲率半径が軸方向一方X1に向かうに従って連続的に小さくなるようになっている(R1A>R1B)。すなわち、第1の凸湾曲面101の軸方向Xに関する曲率は、軸方向一方X1に向かうに従って連続的に大きくなっている。加えて、第1の凹湾曲面103は、軸方向Xに関し、第1の凸湾曲面101よりも小さい曲率で凹湾曲している。そのため、くさび部材26の軸方向一方X1側への移動に伴って、第1の接触角θの大きさが連続的に拡大する。
また、第2の凸湾曲面102は、図10(A)および図10(B)に示すように、軸方向Xに関する曲率半径が軸方向一方X1に向かうに従って連続的に小さくなるようになっている(R2A>R2B)。すなわち、第2の凸湾曲面102の軸方向Xに関する曲率は、軸方向一方X1に向かうに従って連続的に大きくなっている。加えて、第2の凹湾曲面104は、軸方向Xに関し、第2の凸湾曲面102よりも小さい曲率で凹湾曲している。そのため、くさび部材26の軸方向一方X1側への移動に伴って、第2の接触角θの大きさが連続的に拡大する。換言すると、くさび部材26の軸方向一方X1側への移動に伴って、第1および第2の接触角θ,θの大きさが連続的に拡大する。くさび部材26が第2の位置に配置された状態(図10(B)に示す状態)では、くさび部材26が第1の位置に配置された状態(図10(A)に示す状態)と比較して、第1の接触角θおよび第2の接触角θがそれぞれ拡大している。
内側保持器31の周方向他方Y2側への回動に伴って、各第1の当接面37が周方向他方Y2側に移動し、その結果、対応する第1のローラ23aと当接して当該第1のローラ23aを周方向他方Y2に向けて押圧するようになる。これに伴って、各第1のローラ23aが弾性部材24の弾性押圧力に抗って周方向他方Y2に向けて移動させられる。これにより、各第1のローラ23aが第1の係合位置29a(図4参照)から離脱し、図8に示すように、各第1のローラ23aと外輪5の内周との間に隙間S1が形成される。その結果、各第1のローラ23aの、内輪4の外周および外輪5の内周との係合が外れる。
また、外側保持器32の周方向一方Y1側への回動に伴って、各第2の当接面41が周方向一方Y1側に移動し、その結果、対応する第2のローラ23bと当接して当該第2のローラ23bを周方向一方Y1に向けて押圧するようになる。これに伴って、第2のローラ23bが弾性部材24の弾性押圧力に抗って周方向一方Y1に向けて移動させられる。これにより、各第2のローラ23bが第2の係合位置29b(図4参照)から離脱し、図8に示すように、各第2のローラ23bと外輪5の内周との間に隙間S2が形成される。その結果、各第2のローラ23bの、内輪4の外周および外輪5の内周との係合が外れる。
このように、電磁クラッチ7のオン状態では、各ローラ23a,23bが内輪4(大径部12)の外周および外輪5の内周に係合解除され、これにより、ツーウェイクラッチ6が解放状態になる。
図11は、くさび部材26の、第1の位置からの移動距離と、内側保持器31および外側保持器32に作用する回転トルク(保持器回転トルク)との関係を示すグラフである。図11中、「実施例」とあるのは、本実施形態に係る駆動力伝達装置1を指し、「比較例」とあるのは、駆動力伝達装置1と同等の駆動力伝達装置であって、第1および第2の摺接面53,54をそれぞれ平坦状の傾斜面で構成すると共に、第1および第2の被摺接面38,42を、それに整合する平坦状の傾斜面で構成した駆動力伝達装置を指す。図11のグラフから、比較例では、くさび部材26の移動距離が短い状態(すなわち、電磁クラッチ7の引き込み初期時)で、内側保持器31および外側保持器32に作用する回転トルクが極めて小さいことが判る。一方、実施例では、くさび部材26の移動距離が短い状態(すなわち、電磁クラッチ7による引き込み初期時)であっても、内側保持器31および外側保持器32に作用する回転トルクの落ち込みを抑制できることが判る。
以上のようにこの実施形態によれば、電磁クラッチ7によるくさび部材26の引き込み初期時には、第1の接触角θおよび第2の接触角θはそれぞれ小さい。そして、くさび部材26が軸方向一方X1側へ引き込まれることに従って第1の接触角θおよび第2の接触角θが拡大する。第1の接触角θおよび第2の接触角θがそれぞれ小さい状態では、周方向Yのトルク分力の割合が高い。一方、第1の接触角θおよび第2の接触角θがそれぞれ大きい状態では、周方向Yのトルク分力の割合が低い。電磁クラッチ7の吸引力が小さい、くさび部材26の引き込み初期時に、周方向Yのトルク分力の割合を高めることができるので、電磁クラッチ7による引き込み初期時における、内側保持器31および外側保持器32に作用する回転トルクを高く維持できる。したがって、ツーウェイクラッチ6を締結状態から切断状態に良好に切り換えることができ、これにより、駆動力伝達装置1における回転トルクの伝達/切断の切換えを良好に行うことができる。
また、第1の摺接面53の軸方向Xに沿う断面形状が、軸方向一方X1に向かうに従って周方向一方Y1に向かうように凸湾曲している。また、第2の摺接面54の軸方向Xに沿う断面形状が、軸方向一方X1に向かうに従って周方向他方Y2に向かうように凸湾曲している。そのため、くさび部材26が軸方向一方X1側に移動することに従って第1の接触角θおよび第2の接触角θがそれぞれ拡大する。これにより、くさび部材26が軸方向一方X1側に移動することに従って第1の接触角θおよび第2の接触角θが拡大する構造を、簡単な構成で実現できる。
また、第1の摺接面53の周方向Yに沿う断面形状が、径方向Zの両端部から径方向Zの中央部に向かうに従って周方向他方Y2に向かうように凸湾曲している。また、第2の摺接面54の周方向Yに沿う断面形状が、径方向Zの両端部から径方向Zの中央部に向かうに従って周方向一方Y1に向かうように凸湾曲している。くさび部材26が周方向Yに関し傾斜姿勢をなす場合には、第1の摺接面53および第2の摺接面54が周方向Yに関し傾斜するおそれがあるが、このような場合であっても、第1の摺接面53および第2の摺接面54が凸湾曲面101,102を含むため、第1の摺接面53および第2の摺接面54が、第1の被摺接面38および第2の被摺接面42とそれぞれ偏当り(点当り)することを防止できる。
また、第1の被摺接面38が、第1の凸湾曲面101よりも小さい曲率を有する凹湾曲面103から構成されており、また、第2の被摺接面42が、第2の凸湾曲面102よりも小さい曲率を有する凹湾曲面104から構成されている。そのため、内側保持器31および外側保持器32に対するくさび部材26の軸方向X移動を、スムーズに行うことができる。
図12は、本発明の他の実施形態に係る駆動力伝達装置201における、くさび部材26と内側保持器31および外側保持器32との間の位置関係を示す模式図である。
本発明の他の実施形態に係る駆動力伝達装置201が、前述の実施形態に係る駆動力伝達装置1と相違する点は、第1の被摺接面38が、第3の凹湾曲面203と平坦状の第1の傾斜面211とから構成されている点、および第2の被摺接面42が、第4の凹湾曲面204と平坦状の第2の傾斜面212とから構成されている点である。駆動力伝達装置201では、案内部材として、前述の実施形態の場合と同様のくさび部材26が採用されている。図12において、前述の実施形態に示された各部に対応する部分には、図1〜図11の場合と同一の参照符号を付して示し、説明を省略する。図12は、くさび部材26が第1の位置(初期位置)に位置する状態を示している。
第3の凹湾曲面203は、軸方向一方X1に向かうに従って周方向一方Y1に向かうように凹湾曲している。第3の凹湾曲面203は、軸方向Xに関し、第1の凸湾曲面101よりも小さい曲率で凹湾曲している。第3の凹湾曲面203は、軸方向Xに沿う断面形状が、円弧状または楕円弧状をなしている。第3の凹湾曲面203は、単一の凹湾曲面または複数の凹湾曲面の組合せによって構成されている。第1の傾斜面211は、第3の凹湾曲面203の軸方向他方X2側の端部に連続している。また、第1の傾斜面211と第3の凹湾曲面203との境界部分を境界部分221とすると、第1の傾斜面211および第3の凹湾曲面203の各位置における角度勾配は、境界部分221を挟んで軸方向Xに連続している。
第4の凹湾曲面204は、軸方向一方X1に向かうに従って周方向他方Y2に向かうように凹湾曲している。第4の凹湾曲面204は、軸方向Xに関し、第2の凸湾曲面102よりも小さい曲率で凹湾曲している。第4の凹湾曲面204は、軸方向Xに沿う断面形状が、円弧状または楕円弧状をなしている。第4の凹湾曲面204は、単一の凹湾曲面または複数の凹湾曲面の組合せによって構成されている。第2の傾斜面212は、第4の凹湾曲面204の軸方向他方X2側の端部に連続している。また、第2の傾斜面212と第4の凹湾曲面204との境界部分を境界部分222とすると、第2の傾斜面212および第4の凹湾曲面204の各位置における角度勾配は、境界部分222を挟んで軸方向Xに連続している。
図12に示すように、第1および第2の傾斜面211,212は、くさび部材26が第1の位置(図12に示す位置)に位置する状態で、第1の摺接面53(第1の凸湾曲面101)が、第1の被摺接面38のうち第1の傾斜面211と接触し、かつ第2の摺接面54(第2の凸湾曲面102)が、第2の被摺接面42のうち第2の傾斜面212と接触するように設けられている。
電磁クラッチ7がオンされると、くさび部材26が軸方向一方X1側に引き込まれる。引き込み開始からしばらくの期間(引き込み初期時)において、第1の摺接面53が第1の被摺接面38のうち第1の傾斜面211と接触し、かつ第2の摺接面54が第2の被摺接面42のうち第2の傾斜面212と接触する。そして、くさび部材26がさらに引き込まれると、第1の摺接面53が第1の被摺接面38のうち第3の凹湾曲面203と接触し、かつ第2の摺接面54が第2の被摺接面42のうち第4の凹湾曲面204と接触するようになる。くさび部材26の引き込み量の増大に従って、第1の接触角θおよび第2の接触角θがそれぞれ拡大する。
以上により、図12に示す実施形態によれば、図1〜図11に示す実施形態の場合と同等の作用効果を奏する。
また、くさび部材26の寸法公差により、くさび部材26の第1の位置(図7および図12参照)が、製品毎にばらつくおそれがある。この場合、第1および第2の被摺接面38,42を凹湾曲面のみで設けるとすると、引き込み初期時における接触角θ,θの大きさのばらつきが顕著になるおそれがある。その結果、内側および外側保持器31,32に作用する回転トルクがばらつくおそれがある。
これに対し、図12に示す実施形態では、くさび部材26が第1の位置(図12参照)に位置する状態では、くさび部材26の寸法公差によらずに、第1の摺接面53が、第1の被摺接面38のうち第1の傾斜面211と接触し、かつ第2の摺接面54が、第2の被摺接面42のうち第2の傾斜面212と接触する。第1の摺接面53が平坦面からなる第1の傾斜面211と接しているときには、くさび部材26の軸方向X移動に伴って、第1の接触角θの大きさはほとんど変化しない。また、第2の摺接面54が平坦面からなる第2の傾斜面212と接しているときには、くさび部材26の軸方向X移動に伴って、第2の接触角θの大きさはほとんど変化しない。そのため、くさび部材26の寸法公差によらずに、引き込み初期時における接触角θ,θの大きさのばらつきを抑制できる。
以上、本発明の2つの実施形態について説明したが、本発明は、さらに他の形態で実施することもできる。
たとえば、前述の各実施形態において、くさび部材26の第1および第2の凸湾曲面101,102の径方向Zに沿う断面形状が凸湾曲しているとして説明したが、第1および第2の凸湾曲面101,102の径方向Zに沿う断面形状が直線状であってもよい。
また、前述の各実施形態において、第1および第2の摺接面53,54の各々が、凸湾曲面101,102によって構成されているものとして説明したが、第1および第2の摺接面53,54のうち一方の摺接面を、平坦状の傾斜面によって構成するようにしてもよい。この場合、平坦状の傾斜面を有する摺接面に対応する被摺接面38,42は、当該摺接面に整合する傾斜面を有する。
また、内側保持器31を、第1の環状部33と第3の環状部34とを含む構成であるとして説明したが、たとえば第3の環状部34を廃止することも可能である。また、第1の環状部33の形状は、円環状に限られず、他の環状形態であってもよい。
また、外側保持器32の第2の環状部39の形状は、円環状に限られず、他の環状形態であってもよい。
また、前述の各実施形態では、第1のローラ23aに対応する接続部35と摺接する第1の摺接面53と、隣ローラ対23の第2のローラ23bに対応する第2の突部40と摺接する第2の摺接面54との双方を有するくさび部材26を設け、複数のくさび部材26によって、案内部材の機能を発揮させる態様について説明したが、第1の摺接面53を有する案内部材(第1の案内部材)と、第2の摺接面54を有する案内部材(第2の案内部材)とを別部材により設けるようにしてもよい。この場合、第1および第2の案内部材として、それぞれ、ローラ対の個数と同数必要であり、第1および第2の案内部材の合計個数は、ローラ対の個数の2倍(たとえば6個)必要である。
また、本発明は、ステアリング装置に搭載される駆動力伝達装置だけでなく、他の駆動力伝達機構(たとえば2輪駆動と4輪駆動とを切り換えるための駆動力伝達機構)にも適用可能である。
その他、本発明は特許請求の範囲記載の範囲内で種々の変更を施すことができる。
1…駆動力伝達装置、2…第1の軸体、3…第2の軸体、4…内輪、5…外輪、7…電磁クラッチ、23…ローラ対、23a…第1のローラ、23b…第2のローラ、24…弾性部材、26…くさび部材(案内部材)、29…くさび空間、31…内側保持器(第1の保持器)、32…外側保持器(第2の保持器)、38…第1の被摺接面、42…第2の被摺接面、53…第1の摺接面、54…第2の摺接面、71…アーマチュア、101…第1の凸湾曲面(第1および第2の湾曲部)、102…第2の凸湾曲面(第1および第2の湾曲部)、103…第1の凹湾曲面(凹湾曲面)、104…第2の凹湾曲面(凹湾曲面)、201…駆動力伝達装置、203…第3の凹湾曲面(凹湾曲面)、204…第4の凹湾曲面(凹湾曲面)、211…第1の傾斜面(傾斜面)、212…第2の傾斜面(傾斜面)、X…軸方向、X1…軸方向一方、X2…軸方向他方、Y…周方向、Y1…周方向一方、Y2…周方向他方、Z…径方向
前記の目的を達成するための請求項1に記載の発明は、互いに同軸に配置された第1の軸体(2)と第2の軸体(3)との間で、回転駆動力の伝達/切断を切換え可能な駆動力伝達装置(1,201)であって、前記第1の軸体に同軸に連結された内輪(4)と、前記第2の軸体に同軸に連結され、前記内輪に相対回転可能に設けられた筒状の外輪(5)と、前記内輪の外周および前記外輪の内周によって形成されるくさび空間(29)に周方向(Y)に並んで配置され、周方向一方(Y1)側の第1のローラ(23a)と周方向他方(Y2)側の第2のローラ(23b)とからなるローラ対(23)と、前記ローラ対を保持するための第1の保持器(31)と、前記ローラ対を保持するための第2の保持器(32)であって、前記第1の保持器に相対回転可能に設けられた第2の保持器と、前記第1の保持器に周方向一方側から摺接する第1の摺接面(53)と、前記第2の保持器に周方向他方側から摺接する第2の摺接面(54)とを有し、軸方向(X)移動可能に設けられた案内部材(26)であって、当該案内部材の軸方向一方に向かう移動に伴って、第1の保持器を周方向他方に向けて回動させ、かつ第2の保持器を周方向一方に向けて回動させる案内部材と、前記案内部材に連結されたアーマチュア(71)であって、当該アーマチュアの駆動により、前記案内部材が軸方向移動可能なアーマチュアを有する電磁クラッチ(7)とを含み、前記第1の保持器は、前記第1の摺接面に摺接される第1の被摺接面(38)を有し、前記第2の保持器は、前記第2の摺接面に摺接される第2の被摺接面(42)を有し、前記第1の摺接面および前記第1の被摺接面が、前記案内部材が前記第1の保持器に対し軸方向一方側に移動することに従って前記第1の摺接面と前記第1の保持器との接触点における第1の接触角(θ)が拡大するように設けられており、および/または前記第2の摺接面および前記第2の被摺接面が、前記案内部材が軸方向一方側に移動することに従って前記第2の摺接面と前記第2の保持器との接触点における第2の接触角(θ)が拡大するように設けられている、駆動力伝達装置を提供する。
請求項3に記載の発明は、前記少なくとも一方の摺接面は、径方向(Z)に沿う断面形状が凸湾曲する第2の湾曲部(101,102)を有する、請求項2に記載の駆動力伝達装置である。
請求項4に記載の発明は、前記第1および第2の被摺接面のうち、前記少なくとも一方の摺接面に摺接される被摺接面は、軸方向に関し前記第1の湾曲部よりも小さい曲率で凹湾曲する凹湾曲面(103,104)によって構成されている、請求項2または3に記載の駆動力伝達装置(1)である。
請求項5に記載の発明は、前記第1および第2の被摺接面のうち、前記少なくとも一方の摺接面に摺接される被摺接面は、軸方向に関し前記第1の湾曲部よりも小さい曲率で凹湾曲する凹湾曲面(203,204)と、前記凹湾曲面に対し軸方向他方側に連続する平坦状の傾斜面(211,212)とから構成されている、請求項2または3に記載の駆動力伝達装置(201)である。

Claims (5)

  1. 互いに同軸に配置された第1の軸体と第2の軸体との間で、回転駆動力の伝達/切断を切換え可能な駆動力伝達装置であって、
    前記第1の軸体に同軸に連結された内輪と、
    前記第2の軸体に同軸に連結され、前記内輪に相対回転可能に設けられた筒状の外輪と、
    前記内輪の外周および前記外輪の内周によって形成されるくさび空間に周方向に並んで配置され、周方向一方側の第1のローラと周方向他方側の第2のローラとからなるローラ対と、
    前記ローラ対を保持するための第1の保持器と、
    前記ローラ対を保持するための第2の保持器であって、前記第1の保持器に相対回転可能に設けられた第2の保持器と、
    前記第1の保持器に周方向一方側から摺接する第1の摺接面と、前記第2の保持器に周方向他方側から摺接する第2の摺接面とを有し、軸方向移動可能に設けられた案内部材であって、当該案内部材の軸方向一方に向かう移動に伴って、第1の保持器を周方向他方に向けて回動させ、かつ第2の保持器を周方向一方に向けて回動させる案内部材と、
    前記案内部材に連結されたアーマチュアであって、当該アーマチュアの駆動により、前記案内部材が軸方向移動可能なアーマチュアを有する電磁クラッチとを含み、
    前記第1の摺接面および前記第1の被摺接面が、前記案内部材が前記第1の保持器に対し軸方向一方側に移動することに従って前記第1の摺接面と前記第1の保持器との接触点における第1の接触角が拡大するように設けられており、および/または前記第2の摺接面および前記第2の被摺接面が、前記案内部材が前記第2の保持器に対し軸方向一方側に移動することに従って前記第2の摺接面と前記第2の保持器との接触点における第2の接触角が拡大するように設けられている、駆動力伝達装置。
  2. 前記第1および第2の摺接面の少なくとも一方の摺接面は、軸方向に沿う断面形状が凸湾曲する第1の湾曲部を有する、請求項1に記載の駆動力伝達装置。
  3. 前記少なくとも一方の摺接面は、径方向に沿う断面形状が凸湾曲する第2の湾曲部を有する、請求項2に記載の駆動力伝達装置。
  4. 前記第1の保持器は、前記第1の摺接面に摺接される第1の被摺接面を有し、
    前記第2の保持器は、前記第2の摺接面に摺接される第2の被摺接面を有し、
    前記第1および第2の被摺接面のうち、前記少なくとも一方の摺接面に摺接される被摺接面は、軸方向に関し前記第1の凸湾曲部よりも小さい曲率で凹湾曲する凹湾曲面によって構成されている、請求項2または3に記載の駆動力伝達装置。
  5. 前記第1の保持器は、前記第1の摺接面に摺接される第1の被摺接面を有し、
    前記第2の保持器は、前記第2の摺接面に摺接される第2の被摺接面を有し、
    前記第1および第2の被摺接面のうち、前記少なくとも一方の摺接面に摺接される被摺接面は、軸方向に関し前記第1の凸湾曲部よりも小さい曲率で凹湾曲する凹湾曲面と、前記凹湾曲面に対し軸方向他方側に連続する平坦状の傾斜面とから構成されている、請求項2または3に記載の駆動力伝達装置。
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