JP2005154447A - ゲランガム又はその誘導体、1価の塩及び懸濁化合物を含む化粧組成物、該組成物の使用方法及びその使用 - Google Patents

ゲランガム又はその誘導体、1価の塩及び懸濁化合物を含む化粧組成物、該組成物の使用方法及びその使用 Download PDF

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Abstract

【課題】 懸濁物の形態にあるシリコーン又は非−シリコーン脂肪物質の小滴を含む安定な水性化粧組成物を提供すること。
【解決手段】 本発明は化粧品として受容可能な媒体中に、少なくとも一つのゲランガム又はその誘導体、少なくとも一つの1価塩並びにシリコーン及び脂肪物質から選択する少なくとも一つの懸濁化合物を含む水性の液状又は流体状化粧組成物に関すし、さらに、本発明に従う化粧組成物を使用するヘアスタイルを形成し又は保持する方法に関し、該化粧組成物の毛髪を固定しかつ維持するためのスタイリング組成物、ヘアケア組成物、特に毛髪に柔軟性を与えるヘアコンディショニング組成物、又は毛髪メーキャップ組成物としての使用に関する。

Description

本特許出願は化粧品として受容可能な媒体中に、少なくとも一つのゲランガム又はその誘導体、少なくとも一つの1価の塩並びにシリコーン及び非−シリコーン脂肪物質から選択する少なくとも一つの懸濁化合物を含む水性の液状又は流体状化粧組成物に関する。本特許出願はさらに、本化粧組成物を使用するヘアスタイルを形成し又は保持する方法に関し、さらに該組成物の使用に関する。
懸濁物の形態にあるシリコーン又は非−シリコーン脂肪物質の小滴を含む水性組成物を使用することは、化粧品の分野で通常行われることである。
これらの組成物を使用することによって生じる主な問題は、その安定性である。シリコーン又は脂肪物質の小滴の懸濁物の安定性は、支持体の粘度に密接に関連しており;この安定性は一般に界面活性剤によって確実になる。一又は複数の界面活性剤の存在下で得られる組成物は、油/水又はシリコーン/水エマルションである。温度が上昇するに従って、又は単に時間の経過に伴って、エマルションの粘度の低下が一般に観察される。この粘度の低下は、それが十分に大きいと、エマルションの相分離を引き起こす可能性がある。一般に、時間経過に対して安定なエマルションを得ることは非常に困難である。
安定な組成物を得るために、界面活性剤に加えて、あらゆる種類のゲル化剤が使用されてきた。
本出願人の特許出願EP 611 207は、水性相中の分散物の形態において水性相を封入する少なくとも一つのイオン性及び/又はノニオン性両親媒性脂質を含む脂質−相膜から形成した小胞を、該水性分散物相へ少なくとも一つの安定剤を添加して安定化する方法を記載しており、該安定剤はグリセロールアルギネート、プロピレングリコールアルギネート、ゲランガム及びウエランガムから成る群から選択される。
本出願人は、驚くべきことにかつ有利なことに、ゲランガム又はその誘導体と1価の塩の組み合わせを使用することによって、懸濁物の形態にある化合物を含む組成物を安定化することが可能であることを見出した。
ゲランガム又はその誘導体と1価の塩との組み合わせにより、粘度が非常に低い(約0.1〜1Pa.s(1〜10ポイズ))媒体においても、シリコーン及び/又は脂肪物質を完全に懸濁物の状態に置くことが可能となる。得られた化粧組成物は、温度の変化があっても数ヶ月間安定である。
本発明の主題は、化粧品として受容可能な媒体中に、少なくとも一つのゲランガム又はその誘導体、少なくとも一つの1価の塩並びにフェニルシリコーン、非−フェニルシリコーン及び非−シリコーン脂肪物質から選択する懸濁物の形態にある少なくとも一つの化合物を含む液状又は流体状の水性化粧組成物であり、ただし、懸濁物の形態にある化合物がフェニルシリコーンでない場合は本組成物は以下から選択する少なくとも一つの固定ポリマーを含む:アニオン性、カチオン性、両性及びノニオン性固定ポリマー又はこれらの混合物。
本発明に従う化粧組成物は好ましくは毛髪化粧組成物であり、さらに好ましくはヘアスタイリング化粧組成物である。
本発明に従う組成物のチキソトロピー性により、これらの化粧組成物をスプレーを使用し又はエアゾールとして適用した場合に、該化粧組成物の特性を完全に回復することができる。
好ましい態様に従うと、本発明に従う組成物は固定ポリマーを含み、この場合それは毛髪を形成し又は保持するスタイリング化粧組成物で使用される。
本発明に従う組成物に固定ポリマーを添加することによって、良好なヘアスタイル固定作用を得ることが可能となり、このことは固定ポリマーをシリコーン又は常用の懸濁剤と組み合わせた場合には生じないことである。
本スタイリング化粧組成物の追加の利点は、該組成物が毛髪に良好な化粧特性、特に感触(柔軟な感触)、くし通り及び光沢特性を付与することである。
ヘアスタイルを形成しかつ/又は保持する化粧組成物において本組み合わせを使用すると、得られた組成物により、毛髪の良好な固定と保持が可能となり、すなわちスタイリング効果が一日中、さらには数日間持続し、これは良好な耐水性を有し、シャンプー処置によって容易に除去される。
本発明の他の主題は、ヘアスタイルを形成し又は保持する方法より成り、該方法において本発明に従う化粧組成物が使用される。
本発明の第3の主題は、本化粧組成物の毛髪を固定しかつ保持するスタイリング組成物、ヘアケア組成物、ヘアコンディショニング組成物、特に毛髪に柔軟性を付与する組成物、又は毛髪メーキャップ組成物としての使用に関する。
従って、本特許出願は、毛髪に固定作用を与え、毛髪を固定しかつ毛髪に化粧特性を与えるための、本発明に従う化粧組成物の使用に関する。
本発明に従う化粧組成物はスプレー、ムース又はジェルの形態にあることができる。
本発明の他の主題、特徴、観点及び利点は以下の説明及び例を読むことによってより明らかとなる。
いずれの理論に拘束される意図はないが、本特許出願に従う化粧組成物はジェルの形態にあることができ、すなわち分子の三次元のネットワークであってその網の中に大量の溶媒を保持するものであることができる。このようなネットワークの形成はそのゲル化を構成する。
本特許出願に従う化粧組成物はムースの形態にあることもできる。
本特許出願の目的のために、“スタイリング化粧組成物”という用語はヘアスタイルを形成し又は保持する組成物を意味する。
本特許出願に従うと、“液状又は流体状の組成物”という用語は、水の粘度と5Pa.s(50ポイズ)の間、好ましくは水の粘度と2Pa.s(20ポイズ)の間に該組成物の粘度があることを意味する。
本特許出願に従うと、“水性組成物”という用語は、本発明に従う組成物で使用する化粧品として受容可能な媒体が主として水性媒体であって、少なくとも一つの追加の有機溶媒を含んでもよいものを意味する。
本発明に従う組成物で使用する追加の有機溶媒を以下から選択する:C1〜C4低級アルコール、例えばエタノール、イソプロパノール、t−ブタノール、又はn−ブタノール、ポリオール、例えばプロピレングリコール、ポリオールエーテル、及びこれらの混合物;使用するのが好ましいアルコールはエタノールである。
本特許出願に従う水性組成物は10質量%より少ない油状化合物を含み;“油状化合物”という用語は、液状及び固形状の油状化合物の両者を意味する。
ゲランガムは、Shingomonas elodea、より一般的にはPseudomonas elodeaとして知られているものの好気性培養によって生産される多糖類である。この直鎖の多糖類は以下の単糖類の配列から成る:D−グルコース、D−グルクロン酸及びL−ラムノース。自然の状態では、ゲランガムは高度にアシル化されている。
本発明に従う組成物で使用することが好ましいゲランガムは少なくとも部分的に脱アシル化されているゲランガムである。この少なくとも部分的に脱アシル化されているゲランガムは、高温でのアルカリ処理によって得られる。
KOH又はNaOH溶液を例えば使用する。
ケルコ(Kelco)社により“Kelcogel(登録商標)”の商品名で市販されている精製したゲランガムが、本発明に従う組成物を製造するのに好適である。
ゲランガム誘導体は、標準的な化学反応、例えば特にエステル化又は有機若しくは無機酸の塩の付加を行うことによって得られる全ての生成物である。
使用することができるゲランガム誘導体の例はウエランガムである。ウエランガムはアルカリゲネス菌株ATCC 31 555を使用する発酵によって変性したゲランガムである。ウエランガムは、D−グルコース、D−グルクロン酸及びL−ラムノース単位から成る主鎖から形成した繰り返し五単糖構造を有し、該主鎖に側鎖のL−ラムノース又はL−マンノース単位をグラフトしたものを有する。
ケルコ(Kelco)社により“Kelco Crete(登録商標)”の商品名で市販されているウエランガムが、本発明に従う組成物の製造に適している
本発明に従う組成物で使用するゲランガム又はその誘導体の濃度は、組成物の全質量に対して0.005質量%〜10質量%、好ましくは0.01質量%〜5質量%、より好ましくは0.02質量%〜3質量%である。
本発明に従う組成物で使用することができる1価の塩は、1価のカチオンの塩、例えばアルカリ金属塩、アンモニウム塩、有機アミン塩、又はこれらの混合物である。アルカリ金属の1価カチオンは以下のカチオンである:Li+、Na+、K+、Rb+、Cs+、Fr+。Na+は本発明に従う組成物で使用するのが好ましい。
対イオンは無機又は有機アニオンであり、Cl-が好ましい。
使用する塩は好ましくはNaClである。
本発明に従う組成物で使用する一又は複数の1価の塩の濃度は組成物の全質量に対して、0.01質量%〜10質量%、好ましくは0.05質量%〜5質量%である。
有利には、1価の塩/ゲランガム又は誘導体の比率は1%〜50%、好ましくは2%〜30%である。
本発明に従う組成物で使用することができるシリコーンは、直鎖、環状、分岐したか又は分岐していない、揮発性又は非揮発性であることができる。これらは油の形態、樹脂又はガムの形態にあることができ、特に化粧品として受容可能な媒体に不溶性であるポリオルガノシロキサンであることができる。
オルガノポリシロキサンはより詳細にはWalter Nollの“Chemistry and Technology of Silicones”(1968) Academic Pressに規定されている。これらは揮発性であっても非揮発性であってもよい。
これらが揮発性である場合、シリコーンは特に沸点が60℃〜260℃であってかつ以下から選択するものである:
(i)3〜7、好ましくは4〜5のケイ素原子を含む環状シリコーン。これらは例えば以下のものである:ユニオン カーバイド(Union Carbide)によりVolatile Silicone 7207の名称で、又はローディア キミ(Rhodia Chimie)によりSilbione 70045 V 2の名称で特に市販されているオクタメチルシクロテトラシロキサン、ユニオン カーバイド(Union Carbide)によりVolatile Silicone 7158の名称で市販され、かつローディ(Rhodia)によりSilbione 70045 V 5の名称で市販されているデカメチルシクロペンタシロキサン、及びこれらの混合物。
ジメチルシロキサン/メチルアルキルシロキサン型のシクロコポリマー、例えば以下の化学構造を有し、ユニオン カーバイド(Union Carbide)社によりVolatile Silicone FZ 3109の名称で市販されているものも挙げることができる:
Figure 2005154447
さらに環状シリコーンと有機ケイ素化合物との混合物、例えばオクタメチルシクロテトラシロキサンとテトラトリメチルシリルペンタエリスリトールの混合物(50/50)及びオクタメチルシクロテトラシロキサンとオキシ−1,1'−ビス(2,2,2',2',3,3'−ヘキサトリメチルシリルオキシ)ネオペンタンの混合物も挙げることができる;
(ii)2〜9のケイ素原子を含みかつ25℃で5×10-6m2/sに等しいかそれより小さい粘度を有する直鎖の揮発性シリコーン。例は、東レシリコーン(Toray Silicone)社によりSH 200の名称で特に市販されているデカメチルテトラシロキサンである。このカテゴリーに含まれるシリコーンはさらにCosmetics and Toiletries, Vol. 91, Jan. 76, pp. 27-32に公表されたTodd及びByersの論文“Volatile Silicone Fluids for Cosmetics”に記載されている。
非揮発性のシリコーンのうち特に挙げることができるのは、ポリアルキルシロキサン、ポリアリールシロキサン、ポリアルキルアリールシロキサン、シリコーンガム及び樹脂、及び有機官能基で変性したポリオルガノシロキサン及びこれらの混合物である。
本発明に従って使用することができる有機変性したシロキサンは先に規定したシリコーンであり、その構造中に炭化水素を主体とする基を介して結合した一又は複数の有機官能基を含む。
有機変性したシリコーンのうち挙げることができるのは以下を含むポリオルガノシロキサンである:
− 任意にC6〜C24アルキル基を含むポリエチレンオキシ及び/又はポリプロピレンオキシ基を含むもの、例えばダウ コーニング(Dow Corning)社によりDC 1248の名称で市販されているジメチコンコポリマー又はユニオン カーバイド(Union Carbide)社製の油Silwet(登録商標)L 722、L 7500、L 77及びL 711、並びにダウ コーニング(Dow Corning)社によりQ2 5200の名称で市販されている(C12)アルキルメチコンコポリオール;
− 置換又は非置換アミン基を含むもの、例えばジーニーズ(Genesee)社によりGP 4 Silicone Fluid及びGP 7100の名称で市販されている製品、又はダウ コーニング(Dow Corning)社によりQ2 8220及びDow Corning 929又は939の名称で市販されている製品。置換アミン基は特にC1〜C4アミノアルキル基である;
− チオール基を含むもの、例えばジーニーズ(Genesee)社から“GP 72 A”及び“GP71”の名称で市販されている製品;
− アルコキシル化した基を含むもの、例えばSWS シリコーン(SWS Silicones)による“Silicone Copolymer F-755”及びゴールドシュミット(Goldschmidt)社によるAbil Wax(登録商標)2428、2434及び2440;
− ヒドロキシル化した基を含むもの、例えばヒドロキシアルキル官能基を含むポリオルガノシロキサン、フランス特許出願FR−A−85/16334に記載されているもの;
− アシルオキシアルキル基を含むもの、例えば特許US−A−4,957,732に記載されているポリオルガノシロキサン;
− カルボン酸型のアニオン性基を含むもの、例えばチッソ社(Chisso Corporation)の特許EP 186 507に記載された製品、又はアルキルカルボン酸型のもの、例えばシンエツ(Shin-Etsu)社製の製品X-22-3701E中に存在するもの;2−ヒドロキシアルキルスルホネートを含むもの;2−ヒドロキシアルキルチオスルホネートを含むもの、例えばゴールドシュミット(Goldschmidt)社により“Abil(登録商標)S201”及び“Abil(登録商標)S255”の名称で市販されている製品;
− ヒドロキシアシルアミノ基を含むもの、例えば特許出願EP 342 834に記載されているポリオルガノシロキサン。例えばダウ コーニング(Dow Corning)社製の製品Q2-8413を挙げることができる。
本発明に従う組成物で使用することができるシリコーン油は、直鎖又は環状のシリコーン鎖を含む揮発性又は非揮発性のポリメチルシロキサンであり、これらは室温で液状又はペースト状であり、特にシクロポリジメチルシロキサン(シクロメチコン)、例えばシクロヘキサシロキサンであり;アルキル、アルコキシ又はフェニル基を含むポリジメチルシロキサンであり、これらの基はシリコーン鎖の側鎖又は末端基であり、これらの基は2〜24の炭素原子を含み;フェニルシリコーン、例えばフェニルトリメチコン、フェニルジメチコン、フェニルトリメチルシロキシジフェニルシロキサン、ジフェニルジメチコン、ジフェニルメチルジフェニルトリシロキサン、2−フェニルエチルトリメチルシロキシシリケート、ポリメチルフェニルシロキサン;及びこれらの混合物。
本発明に従う組成物で使用することができるシリコーンガムは200,000〜2,000,000の高分子量のポリジオルガノシロキサンであり、以下から選択する溶媒中において単独で又は混合物として使用することができる:揮発性シリコーン、ポリジメチルシロキサン油、ポリフェニルメチルシロキサン油、ポリジフェニルジメチルシロキサン油、イソパラフィン、塩化メチレン、ペンタン及び炭化水素、又はこれらの混合物。
1,500,000より小さい分子量のシリコーンガムを使用するのが好ましい。シリコーンガムは、例えばポリジメチルシロキサン、ポリフェニルメチルシロキサン、ポリ(ジフェニルシロキサンジメチルシロキサン)、ポリ(ジメチルシロキサンメチルビニルシロキサン)、ポリ(ジメチルシロキサンフェニルメチルシロキサン)又はポリ(ジフェニルシロキサンジメチルシロキサンメチルビニルシロキサン)である。
これらのシリコーンガムは、鎖末端がトリメチルシリル基又はジメチルヒドロキシシリル基であってもよい。
本発明に従う組成物で使用することができるシリコーン樹脂は、単位R2SiO2/2、RSiO3/2又はSiO4/2を含む架橋したシロキサン系であり、式中、Rは1〜6の炭素原子を含む炭化水素を主体とする基又はフェニル基を表す。これらの生成物のうち特に好ましいのは、Rが低級(C1〜C6)アルキル基又はフェニル基を表すものである。
本発明に従う組成物で使用することができる非−シリコーン脂肪物質は全ての天然又は合成の、有機又は無機の非−シリコーン油、ワックス又は樹脂である。
本発明の目的のために、油は室温(約25℃)で液状であり、状態の固体/液体の可逆変化可能な親油性の化合物である。動物油及び植物油は必須成分としてプロパン−1,2,3−トリオールトリエステルを含む。
本発明の組成物で使用することができる油として挙げることができる例は以下を含む:
− 動物起源の炭化水素を主体とする油、例えばペルヒドロスクアレン;
− 植物起源の炭化水素を主体とする油、例えば4〜10の炭素原子を含む脂肪酸の液状トリグリセリド、例えばヘプタン酸又はオクタン酸トリグリセリド、又は例えば以下のものである:ヒマワリ油、トウモロコシ油、ダイズ油、マロー油、ブドウ種子油、ゴマ油、ヘーゼルナッツ油、アプリコット油、マカダミア油、アララ油、ヒマワリ油、ヒマシ油、アボカド油、カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド、例えばステリネリーズ デュボワ(Stearineries Dubois)社が市販するもの又はダイナマイト ノーベル(Dynamit Nobel)社がMiglyol 810、812及び818の名称で市販するもの、ホホバ油、又はシアバター油;
− 特に脂肪酸の合成エステル及び合成エーテル、例えば特に以下のものである:式R6COOR7及びR6OR7の油、式中R6は8〜29の炭素原子を含む脂肪酸残基を表し、かつR7は3〜30の炭素原子を含む分岐したか又は分岐していない炭化水素を主体とする鎖を表し、例えばパーセリン油、イソノニルイソノナノエート、イソプロピルミリステート、2−エチルヘキシルパルミテート、2−オクチルドデシルステアレート、2−オクチルドデシルエルケート又はイソステアリルイソステアレート;ヒドロキシル化したエステル、例えばイソステアリルラクテート、オクチルヒドロキシステアレート、オクチルドデシルヒドロキシステアレート、ジイソステアリルマレート、トリイソセチルシトレート及び脂肪アルキルヘプタノエート、オクタノエート及びデカノエート;ポリオールエステル、例えばプロピレングリコールジオクタノエート、ネオペンチルグリコールジヘプタノエート及びジエチレングリコールジイソノナノエート;及びペンタエリスリトールエステル、例えばペンタエリスリチルテトライソステアレート;
− 無機又は合成起源の直鎖又は分岐した炭化水素、例えば揮発性又は非揮発性液状パラフィン、及びその誘導体、ワセリン、ポリデセン、及び水素添加したポリイソブテン、例えばパールレーム油;
− 8〜26の炭素原子を含む流体状脂肪アルコール、例えばオクチルドデカノール、2−ブチルオクタノール、オレイルアルコール、リノレイルアルコール又はリノレニルアルコール;
− アルコキシル化した、特にエトキシル化した脂肪アルコール、例えばオレス−12(oleth-12);
− 部分的に炭化水素を主体とするフルオロ油、例えばJP−A−2295912に記載されたもの。さらに挙げることができるフルオロ油の例は以下を含む:ペルフルオロメチルシクロペンタン及びペルフルオロ−1,3−ジメチルシクロヘキサン、BNFL Fluorochemicals社により“Flutec PC1(登録商標)”及び“Flutec PC3(登録商標)”の名称で市販されているもの;ペルフルオロ−1,2−ジメチルシクロブタン;ペルフルオロアルカン、例えばドデカフルオロペンタン及びテトラデカフルオロヘキサン、3M社により“PF 5050(登録商標)”及び“PF 5060(登録商標)”の名称で市販されているもの、又はアトケム(Atochem)社により“Foralkyl(登録商標)”の名称で市販されているブロモペルフルオロオクチル;3M社により“MSX 4518(登録商標)”の名称で市販されているノナフルオロメトキシブタン及びノナフルオロエトキシイソブタン;ペルフルオロモルホリン誘導体、例えば3M社により“PF 5052 (登録商標)”の名称で市販されている4−トリフルオロメチルペルフルオロモルホリン。
先に挙げた油の一覧において、“炭化水素を主体とする油”という用語は、炭素原子と水素原子を主として含み、エステル、エーテル、フルオロ、カルボン酸及び/又はアルコール基を含んでもよい全ての油を意味する。
本発明の目的のために、ワックスは室温(約25℃)で固形の親油性化合物であり、状態の固体/液体の可逆変化が可能であり、約40℃より高くかつ200℃までであってもよい融点を有し、固体状態で異方性結晶組織を有する。必須の成分として動物ワックス及び植物ワックスは長鎖アルコールのカルボン酸エステルを含む。一般に、ワックス結晶の大きさは、結晶が光を散乱及び/又は拡散させ、それを含む組成物に多少とも不透明な、曇った外観を与えるような大きさである。ワックスの温度をその融点まで上昇させることによって、それが油と混和可能となり、微視的に均一な混合物を形成することが可能となるが、混合物の温度を室温まで下げると、混合物の油中のワックスの再結晶化が微視的にも巨視的にも検出可能となる(乳白光)。
本発明で使用することができるワックスとして以下を挙げることができる:動物起源のワックス、例えばミツロウ、ゲイロウ、ラノリンワックス及びラノリン誘導体;植物ワックス、例えばヒマワリワックス、コメワックス、リンゴワックス、カルナウバワックス、カンデリラワックス、オーリキュリーワックス、モクロウ、ココアバター、コルク繊維ワックス又はサトウキビワックス;無機ワックス、例えばパラフィンワックス、ワセリンワックス、リグナイトワックス、微結晶ワックス、セレシン又はオゾケライト;合成ワックス、例えばポリエチレンワックス及びフィッシャー・トロピッシュワックス、及びこれらの混合物。
本発明に従う組成物で使用するシリコーン及び非−シリコーン脂肪物質から選択する懸濁化合物の濃度は、組成物の全質量に対して、0.01質量%〜20質量%、好ましくは0.05質量%〜10質量%である。
この分野で使用される全てのアニオン性、カチオン性、両性又はノニオン性固定ポリマー及びこれらの混合物を、本特許出願に従うスタイリング組成物で使用することができるが、増粘性のみを有するポリマー、例えばCarbopol又はCarbomer製品は除かれる。
固定ポリマーは化粧品として受容可能な媒体に可溶性であることができ、又はこの媒体に不溶性であってもよく、この場合、固形又は液状ポリマー粒子を分散物の形態で使用する(ラテックス又はシュードラテックス)。
一般に使用されるアニオン性固定ポリマーは、カルボン酸、スルホン酸又はリン酸から誘導する基を含み、かつ数平均分子量が約500〜5,000,000であるポリマーである。
カルボキシル基は不飽和モノカルボン酸又はジカルボン酸モノマー、例えば以下の式に対応するものによって提供される:
Figure 2005154447
式中、nは0〜10の整数であり、A1はメチレン基を意味し、これは不飽和基の炭素原子に任意に結合し、又はnが1より大きい場合には酸素若しくは硫黄のようなヘテロ原子を介して隣接するメチレン基に任意に結合し、R7は水素原子又はフェニル基又はベンジル基を意味し、R8は水素原子又は低級アルキル基又はカルボキシル基を意味し、R9は水素原子、低級アルキル基又は−CH2−COOH、フェニル基又はベンジル基を意味する。
上記の式において、低級アルキル基は好ましくは1〜4の炭素原子を有する基、特にメチル及びエチルを意味する。
本発明に従う好ましい、カルボキシル基を含むアニオン性固定ポリマーは以下のものである:
A)アクリル酸又はメタクリル酸ホモ−又はコポリマー、又はこれらの塩、特にアライド コロイド(Allied Colloid)社によりVersicol(登録商標)E又はKの名称で市販されている製品、及びBASF社によるUltrahold(登録商標)、ハーキュリーズ(Hercules)社によりReten 421、423又は425の名称でナトリウム塩の形態で市販されているアクリル酸とアクリルアミドのコポリマー、ポリヒドロキシカルボン酸のナトリウム塩。
B)アクリル酸又はメタクリル酸とモノエチレン系モノマー、例えばエチレン、スチレン、ビニルエステル、アクリル酸エステル又はメタクリル酸エステルとのコポリマーであって、モノマーはポリエチレングリコールのようなポリアルキレングリコールにグラフトしていてもよく、架橋していてもよい。これらのポリマーは特にフランス特許1 222 944及びドイツ特許出願2 330 956に記載されており、この型のコポリマーは、ルクセンブルク特許出願75370及び75371に記載されているように、N−アルキル化した及び/又はヒドロキシアルキル化したアクリルアミド単位をその鎖中に含んでもよく、アメリカン シアナミド(American Cyanamid)社によりQuadramerの名称で市販されている。また、アクリル酸とC1〜C4アルキルメタクリレートのコポリマー及びビニルピロリドン、アクリル酸及びC1〜C20アルキル、例えばラウリルのメタクリレートのターポリマー、例えばISP社によってAcrylidone(登録商標)LMの名称で市販されている製品、及びメタクリル酸/エチルアクリレート/t−ブチルアクリレートターポリマー、例えばBASF社によりLuvimer(登録商標)100 Pの名称で市販されている製品も挙げることができる。
水性懸濁物としてのメタクリル酸/アクリル酸/エチルアクリレート/メチルメタクリレートコポリマーも挙げることができ、これはアメリコール(Amerchol)社によりAmerhold(登録商標)DR 25の名称で市販されている。
C)クロトン酸コポリマー、例えば鎖中にビニルアセテート又はプロピオネート単位を含み、任意に以下の他のモノマーを含むもの:例えばアリルエステル又はメタアリルエステル、長い炭化水素鎖、例えば少なくとも5個の炭素原子を含むものを有する直鎖又は分岐した飽和カルボン酸のビニルエーテル又はビニルエステル、これらのポリマーはグラフト化していても又は架橋していてもよく、又は他のα−若しくはβ−環状カルボン酸のビニル、アリル若しくはメタアリルエステルモノマー。これらのポリマーは特にフランス特許1 222 944、1 580 545、2 265 782、2 265 781、1 564 110及び2 439 798に記載されている。この群に含まれる市販製品はナショナルスターチ(National Starch)社が市販する樹脂28−29−30、26−13−14及び28−13−10である。
D)以下から選択するC4〜C8モノ不飽和カルボン酸又は無水物から誘導するコポリマー:
− 以下を含むコポリマー:(i)一又は複数のマレイン酸、フマル酸又はイタコン酸又は無水物及び(ii)ビニルエステル、ビニルエーテル、ビニルハライド、フェニルビニル誘導体、アクリル酸及びそのエステルから選択する少なくとも一つのモノマー、これらのコポリマーの無水物官能基はモノエステル化又はモノアミデート化されていてもよい。これらのポリマーは特に米国特許第2,047,398号、第2,723,248号及び2,102,113号及び英国特許GB839 805に記載され、特にISP社によりGantrez(登録商標)AN又はESの名称で市販されている。
− 以下を含むコポリマー:(i)一又は複数のマレイン酸、シトラコン酸又はイタコン酸無水物単位、及び(ii)アリルエステル若しくはメタアリルエステルから選択する一又は複数のモノマー、これらは任意に一又は複数のアクリルアミド、メタクリルアミド、α−オレフィン、アクリルエステル又はメタクリルエステル、アクリル酸又はメタクリル酸又はビニルピロリドン基を鎖中に含み、これらのコポリマーの無水物官能基はモノエステル化又はモノアミデート化されていてもよい。
これらのポリマーは例えば本出願人のフランス特許FR2 350 384及びFR2 357 241に記載されている。
E)カルボキシレート基を含むポリアクリルアミド。
スルホン基を含むホモポリマー及びコポリマーはビニルスルホン、スチレンスルホン、ナフタレンスルホン又はアクリルアミドアルキルスルホン単位を含むポリマーである。
これらのポリマーを特に以下から選択することができる:
− 分子量が約1000〜100,000であるポリビニルスルホン酸塩、不飽和コモノマー、例えばアクリル酸若しくはメタクリル酸及びこれらのエステル、アクリルアミド若しくはその誘導体、ビニルエーテル及びビニルピロリドンを有するコポリマー;
− ポリスチレンスルホン酸塩、例えばナトリウム塩、これらはナショナルスターチ(National Starch)によりFlexan(登録商標)500及びFlexan(登録商標)130の名称で市販されている。これらの化合物は特許FR2 198 719に記載されている;
− ポリアクリルアミドスルホン酸塩、例えば米国特許第4,128,631号に記載されているもの、特にヘンケル(Henkel)によりCosmedia Polymer HSP 1180の名称で市販されているポリアクリルアミドエチルプロパンスルホン酸。
本発明に従って使用することができる他のアニオン性の固定ポリマーとして、分岐したブロックアニオン性ポリマーを挙げることができ、これはノヴェン(Noveon)社によりFixate G100の名称で市販されている。
本発明に従うと、アニオン性の固定ポリマーを好ましくは以下から選択する:アクリル酸コポリマー、例えばアクリル酸/エチルアクリレート/N−t−ブチルアクリルアミドターポリマー、これはBASF社によりUltrahold(登録商標)Strongの名称で特に市販されている、クロトン酸から誘導したコポリマー、例えばビニルアセテート/ビニルt−ブチルベンゾエート/クロトン酸ターポリマー及びクロトン酸/ビニルアセテート/ビニルネオドデカノエートターポリマー、これはナショナル スターチ(National Starch)社により樹脂28−29−30の名称で市販されている、マレイン酸、フマル酸又はイタコン酸又は無水物とビニルエステル、ビニルエーテル、ビニルハライド、フェニルビニル誘導体及びアクリル酸とそのエステルとから誘導したポリマー、例えばメチルビニルエーテル/モノエステル化マレイン酸無水物コポリマー、これはISP社によりGantrez(登録商標)の名称で市販されている、メタクリル酸とメチルメタクリレートのコポリマー、これはローム ファルマ(Rohm Pharma)社によりEudragit(登録商標)Lの名称で市販されている、メタクリル酸とエチルアクリレートのコポリマー、これはBASF社によりLuvimer(登録商標)MAEX又はMAEの名称で市販されている、ビニルアセテート/クロトン酸コポリマー、これはBASF社によりLuviset CA 66の名称で市販されている、ポリエチレングリコールでグラフトしたビニルアセテート/クロトン酸コポリマー、これはBASF社によりAristoflex(登録商標)Aの名称で市販されている、及びノヴェン(Noveon)社によりFixate G100の名称で市販されているポリマー。
上記のアニオン性固定ポリマーのうち、以下を使用することが本発明の趣旨に沿って特に好ましい:ISP社によりGantrez(登録商標)ES 425の名称で市販されているメチルビニルエーテル/モノエステル化マレイン酸無水物コポリマー、BASF社によりUltrahold(登録商標)Strongの名称で市販されているアクリル酸/エチルアクリレート/N−t−ブチルアクリルアミドターポリマー、ローム ファルマ(Rohm Pharma)社によりEudragit(登録商標)Lの名称で市販されているメタクリル酸とメチルメタクリレートのコポリマー、ナショナル スターチ(National Starch)社により樹脂28−29−30の名称で市販されているビニルアセテート/ビニルt−ブチルベンゾエート/クロトン酸ターポリマー及びクロトン酸/ビニルアセテート/ビニルネオドデカノエートターポリマー、BASF社によりLuvimer(登録商標)MAEX又はMAEの名称で市販されているメタクリル酸とエチルアクリレートのコポリマー、ISP社によってAcrylidone(登録商標)LMの名称で市販されているビニルピロリドン/アクリル酸/ラウリルメタクリレートターポリマー、及びノヴェン(Noveon)社によりFixate G100の名称で市販されているポリマー。
本発明に従って使用することができるカチオン性の固定フィルム形成性ポリマーを好ましくは以下から選択する:ポリマー鎖の部分を形成する第1、第2、第3及び/又は4級アミン基を含み、又は該鎖に直接結合するこれらのアミン基を含むポリマーであって、数平均分子量が500〜約5,000,000、好ましくは1000〜3,000,000であるポリマー。
これらのポリマーのうち、特に以下のカチオン性ポリマーを挙げることができる:
(1)アミン官能基を有するアクリル酸又はメタクリル酸エステル又はアミドから誘導するホモポリマー又はコポリマーであって、以下の式の単位を少なくとも一つ含むもの:
Figure 2005154447
式中:
3は水素原子又は基CH3を意味し;
Aは1〜6の炭素原子を含む直鎖又は分岐したアルキル基、又は1〜4の炭素原子を含むヒドロキシアルキル基であり;
4、R5及びR6は、同一又は異なってもよく、1〜18の炭素原子を有するアルキル基又はベンジル基を表し;
1及びR2は、同一又は異なってもよく、それぞれ水素原子又は1〜6の炭素原子を有するアルキル基を表し;
Xはメトスルフェートアニオン又はハライド、例えばクロリド又はブロミドを意味する。
群(1)のコポリマーはさらに以下の基から選択する一又は複数のコモノマー単位を含む:アクリルアミド、メタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、低級(C1-4)アルキル基で窒素原子を置換したアクリルアミド及びメタクリルアミド、アクリル酸、メタクリル酸又はこれらのエステルから誘導した基、ビニルラクタム、例えばビニルピロリドン又はビニルカプロラクタム、及びビニルエステル。
従って、群(1)のコポリマーのうち以下を挙げることができる:
− ジメチルスルフェート又はジメチルはライドで4級化したジメチルアミノエチルメタクリレートとアクリルアミドとのコポリマー、例えばハーキュリーズ(Hercules)社によりHercofloc(登録商標)の名称で市販されているもの、
− アクリルアミドとメタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロリドとのコポリマー、これは例えば特許出願EP−A−080 976に記載され、チバ ガイギー(Ciba Geigy)社によりBina Quat P 100の名称で市販されている、
− アクリルアミドとメタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムメトスルフェートとのコポリマー、例えばハーキュリーズ(Hercules)社によりRetenの名称で市販されている製品、
− 4級化したか又は4級化していないビニルピロリドン/ジアルキルアミノアルキルアクリレート又はメタクリレートコポリマー、例えばISP社により“Gafquat(登録商標)”の名称で市販されているもの、例えば“Gafquat(登録商標)734”又は“Gafquat(登録商標)755”、又は“Copolymer(登録商標)845、958及び937”として知られている製品。これらのポリマーはフランス特許2 077 143及び2 393 573に詳細に記載されている、
− ビニルピロリドン単位を含む脂肪鎖ポリマー、例えばISP社によりStyleze W20及びStyleze W10の名称で市販されている製品、
− ジメチルアミノエチルメタクリレート/ビニルカプロラクタム/ビニルピロリドンターポリマー、例えばISP社によりGaffix(登録商標)VC 713の名称で市販されている製品、
− 4級化したビニルピロリドン/ジメチルアミノプロピルメタクリルアミドコポリマー、例えばISP社により“Gafquat(登録商標)HS 100”の名称で市販されている製品、
(2)好ましくは4級アンモニウムを含むカチオン性の多糖類、例えば米国特許第3,589,578号及び4,031,307号に記載されているもの、例えばトリアルキルアンモニウムカチオン性基を含むグアガム。これらの製品はメイホール(Meyhall)社によりJaguar C13S、Jaguar C15及びJaguar C17の商品名で特に市販されている;
(3)ビニルピロリドンとビニルイミダゾールとの4級コポリマー;
(4)キトサン又はこれらの塩;使用することができる塩は特にキトサンアセテート、ラクテート、グルタメート、グルコネート又はピロリドンカルボキシレートである。
これらの化合物のうち、脱アシル化の程度が90.5質量%であるキトサンを挙げることができ、これはアーバー テクノロジー(Aber Technologies)社によりKytan Brut Standardの名称で市販されており、またキトサンピロリドンカルボキシレートを挙げることができ、これはアメリコール(Amerchol)社によりKytamer(登録商標)PCの名称で市販されている。
(5)カチオン性セルロース誘導体、例えばセルロースのコポリマー及び4級アンモニウムを含む水溶性モノマーでグラフトしたセルロース誘導体のコポリマーであって、特に米国特許第4,131,576号に記載されているもの、例えばヒドロキシアルキルセルロース、例えばヒドロキシメチル−、ヒドロキシエチル−又はヒドロキシプロピルセルロースであって特にメタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウム、メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウム又はジメチルジアリルアンモニウム塩でグラフトされたもの。
この定義に相当する市販製品は、特にナショナル スターチ(National Starch)社により“Celquat L 200”及び“Celquat H 100”の名称で市販されている製品である。
本発明に従って使用することができる両性固定ポリマーを以下から選択することができる:ポリマー鎖中に不規則に分散された単位B及び単位Cを含むポリマー、ここでBは少なくとも一つの塩基性窒素原子を含むモノマーから誘導された単位を意味し、かつCは一又は複数のカルボキシル基又はスルホン基を含む酸モノマーから誘導された単位を意味し、又はB及びCはカルボキシベタイン又はスルホベタイン双性イオン性モノマーから誘導する基を意味することができる。
B及びCはさらに、第1、第2、第3又は4級アミン基を含むカチオン性ポリマー鎖を意味することができ、この場合少なくとも一つのアミン基は炭化水素基を介して結合したカルボキシル基又はスルホン基を有し、又はB及びCはα,β−ジカルボキシルエチレン単位を含むポリマー鎖の一部を形成し、この場合カルボキシル基の一つが一又は複数の第1又は第2アミン基を含むポリアミンと反応するようになっている。
先の定義に対応する両性固定ポリマーのうちより好ましいものを以下のポリマーから選択する:
(1)酸性ビニル単位及び塩基性ビニル単位を有するコポリマー、例えばカルボキシル基を有するビニル化合物、例えば特にアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、α−クロロアクリル酸から誘導したモノマーと、少なくとも一つの塩基性原子を含む置換ビニル化合物、例えば特にジアルキルアミノアルキルメタクリレート及びアクリレート、ジアルキルアミノアルキルメタクリルアミド及び−アクリルアミドから誘導した塩基性モノマーとの共重合によって得られるもの。これらの化合物は米国特許第3,836,537号に記載されている。
(2)以下から誘導する単位を含むポリマー:
a)窒素原子をアルキル基で置換したアクリルアミド及びメタクリルアミドから選択する少なくとも一つのモノマー、
b)一又は複数の反応性カルボキシル基を含む少なくとも一つの酸性コモノマー、及び
c)少なくとも一つの塩基性コモノマー、例えば第1、第2、第3及び4級アミン置換基を含むアクリル酸及びメタクリル酸のエステル並びにジメチルアミノエチルメタクリレートのジメチルスルフェート又はジエチルスルフェートによる4級化生成物。
N−置換アクリルアミド又はメタクリルアミドのうち本発明に従うより好ましいのは以下のものである:アルキル基が2〜12の炭素原子を含む化合物、特にN−エチルアクリルアミド、N−t−ブチルアクリルアミド、N−t−オクチルアクリルアミド、N−オクチルアクリルアミド、N−デシルアクリルアミド、N−ドデシルアクリルアミド及び対応するメタクリルアミド。
酸性コモノマーを特にアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸及びフマル酸並びにマレイン酸若しくはフマル酸又は無水物の1〜4の炭素原子を有するアルキルモノエステルから選択する。
好ましい塩基性コモノマーは、アミノエチル、ブチルアミノエチル、N,N'−ジメチルアミノエチル及びN−t−ブチルアミノエチルメタクリレートである。
CTFA(4版、1991年)名がオクチルアクリルアミド/アクリレート/ブチルアミノエチルメタクリレートコポリマーであるコポリマー、例えばナショナルスターチ(National Starch)社によりAmphomer(登録商標)又はLovocryl(登録商標)47の名称で市販されている製品を特に使用する。
(3)以下の一般式のポリアミノアミドから部分的に又は全体として誘導した架橋しかつアシル化したポリアミノアミド:
Figure 2005154447
式中、R10は、飽和ジカルボン酸、エチレン系二重結合を含むモノ−又はジカルボキシル脂肪酸、これらの酸の1〜6の炭素原子を有する低級アルカノールとのエステルから誘導する2価の基、又はこれらのいずれかの酸のビス(第1)又はビス(第2)アミンへの付加から誘導する基を表し、Zはビス(第1)、モノ−又はビス(第2)ポリアルキレン−ポリアミンから誘導する基を意味し、好ましくは以下の基を表す:
a)60〜100モル%の比率の以下の基:
Figure 2005154447
式中、x=2かつp=2又は3、又はx=3かつp=2
この基はジエチレントリアミン、トリエチレンテトラアミン又はジプロピレントリアミンから誘導され;
b)0〜40モル%の比率の上記の基(IV)
式中、x=2かつp=1であり、これはエチレンジアミンから誘導され、又は以下のピペラジンから誘導される基:
Figure 2005154447
c)0〜20モル%の比率の−NH(CH2)6−NH−基、これはヘキサメチレンジアミンから誘導され、
これらのポリアミノアミドは、エピハロヒドリン、ジエポキシド、ジ無水物及びビス−不飽和誘導体から選択する2官能性架橋剤の付加反応によって架橋され、この場合ポリアミノアミドのアミン基当たり0.025〜0.35モルの架橋剤が使用され、かつアクリル酸、クロロ酢酸又はアルカンスルトン又はこれらの塩の作用によってアシル化される。
飽和カルボン酸を好ましくは以下から選択する:6〜10の炭素原子を有する酸、例えばアジピン酸、2,2,4−トリメチルアジピン酸、及び2,4,4−トリメチルアジピン酸、テレフタル酸、エチレン系二重結合を含む酸、例えばアクリル酸、メタクリル酸及びイタコン酸。
アシル化で使用するアルカンスルトンは好ましくは、プロパンスルトン又はブタンスルトンであり、アシル化剤の塩は好ましくはナトリウム又はカリウム塩である。
(4)以下の式の双性イオン性単位を含むポリマー:
Figure 2005154447
式中、R11は重合可能な不飽和基、例えばアクリレート、メタクリレート、アクリルアミド又はメタクリルアミド基を意味し、y及びzは1〜3の整数を表し、R12及びR13は水素原子、メチル、エチル又はプロピル基を表し、R14及びR15は水素原子又はアルキル基を表し、この場合R14とR15における炭素原子の総数は10を超えない。
これらの単位を含むポリマーはさらに非−双性イオン性モノマーから誘導する単位、例えばジメチル−若しくはジエチルアミノエチルアクリレート若しくはメタクリレート又はアルキルアクリレート若しくはメタクリレート、アクリルアミド若しくはメタクリルアミド又はビニルアセテートを含むことができる。
例として、メチルメタクリレート/メチルジメチルカルボキシメチルアンモニオエチルメタクリレートコポリマー、例えばサンド(Sandoz)社によってDiaformer Z301の名称で市販されている製品を挙げることができる。






(5)以下の式に相当するモノマー単位を含むキトサンから誘導されるポリマー:
Figure 2005154447
単位(D)は0〜30%の比率で、単位(E)は5〜50%の比率で、かつ単位(F)は30%〜90%の比率で存在し、単位(F)においてR16は以下の式を表し、
Figure 2005154447
式中、q=0の場合、R17、R18及びR19は、同一又は異なってもよく、それぞれ水素原子、メチル、ヒドロキシル、アセトキシ又はアミノ残基、モノアルキルアミン残基又はジアルキルアミン残基を表し、これらは一又は複数の窒素原子で中断されていてもよく、かつ/又は一又は複数のアミン、ヒドロキシル、カルボキシル、アルキルチオ又はスルホン基で置換されていてもよく、アルキル基がアミノ残基を有するアルキルチオ残基の場合には、R17、R18及びR19の少なくとも一つが水素原子であり;
又は、q=1の場合、R17、R18及びR19はそれぞれ水素原子を表し、並びにこれらの化合物と塩基又は酸とで形成した塩。
(6)一般式(V)に相当するポリマーであって例えばフランス特許1 400 366に記載されているもの:
Figure 2005154447
式中、R20は水素原子、CH3O、CH3CH2O又はフェニル基を表し、R21は水素原子又は低級アルキル基、例えばメチル又はエチルを意味し、R22は水素原子又はC1-6低級アルキル基、例えばメチル又はエチルを意味し、R23はC1-6低級アルキル基、例えばメチル又はエチル又は以下の式に相当する基を意味し:−R24−N(R22)2、式中R24は−CH2−CH2−、−CH2−CH2−CH2−又は−CH2−CH(CH3)−基を表し、R22は上記の意味を有し、
(7)キトサンのN−カルボキシアルキル化から誘導するポリマー、例えばN−カルボキシメチルキトサン又はN−カルボキシブチルキトサンであって、ジャン デッカー(Jan Dekker)社により“Evalsan”の名称で市販されているもの。
(8)以下から選択する−D−X−D−X−型の両性ポリマー:
a)以下の式の少なくとも一つの単位を含む化合物に対するクロロ酢酸又はクロロ酢酸ナトリウムの作用によって得られたポリマー:
−D−X−D−X−D− (VI)
式中Dは以下の基を意味し、
Figure 2005154447
かつ、Xは符号E又はE'を意味し、E又はE'は同一又は異なってもよく、7までの炭素原子を主鎖中に含む直鎖又は分岐した鎖を有するアルキレン基である2価の基を意味し、アルキレン基は未置換又はヒドロキシル基で置換され、かつ酸素、窒素及び硫黄に加えて1〜3の芳香族及び/又はヘテロ環を含んでもよく;酸素、窒素及び硫黄原子はエーテル、チオエーテル、スルホキシド、スルホン、スルホニウム、アルキルアミン又はアルケニルアミン基、ヒドロキシル、ベンジルアミン、アミンオキシド、4級アンモニウム、アミド、イミド、アルコール、エステル及び/又はウレタン基の形態にある。
b)以下の式のポリマー:
−D−X−D−X− (VI')
式中、Dは以下の基を表し、
Figure 2005154447
Xは符号E又はE'を意味し、少なくとも一度はE'を意味し;Eは上記の意味を有し、E'は主鎖中に7までの炭素原子を有する直鎖又は分岐した鎖を有するアルキレン基である2価の基であり、この基は未置換であるか又は一又は複数のヒドロキシル基で置換されかつ一又は複数の窒素原子を含み、酸素原子で中断されていてもよくかつ一又は複数のカルボキシル基又は一又は複数のヒドロキシル官能基を必ず含むアルキル鎖で窒素原子が置換され、かつクロロ酢酸又はクロロ酢酸ナトリウムとの反応によりベタイン化している。
(9)(C1〜C5)アルキルビニルエーテル/無水マレイン酸コポリマーであって、N,N−ジアルキルアミノアルキルアミン、例えばN,N−ジメチルアミノプロピルアミンによるセミアミド化又はN,N−ジアルキルアミノアルカノールによるセミエステル化によって部分的に変性されているもの。これらのコポリマーはさらに他のビニルコモノマー、例えばビニルラクタムを含むことができる。
上記の両性固定ポリマーのうち、本発明に従って最も好ましいのは以下のものである:群(3)のもの、例えばCTFA名がオクチルアクリルアミド/アクリレート/ブチルアミノエチルメタクリレートコポリマーであるコポリマー、例えばナショナル スターチ(National Starch)社によりAmphomer(登録商標)、Amphomer(登録商標)LV 71又はLovocryl(登録商標)47の名称で市販されている製品、及び群(4)のもの、例えばメチルメタアクリレート/メチルジメチルカルボキシメチルアンモニオエチルメタクリレートのコポリマー、例えばサンド(Sandoz)社によってDiaformer(登録商標) Z301の名称で市販されている製品。
本発明に従って使用することができるノニオン性の固定ポリマーを例えば以下から選択する:
− ポリアルキルオキサゾリン;
− 酢酸ビニルホモポリマー;
− 酢酸ビニルコポリマー、例えば酢酸ビニルとアクリル系エステルとのコポリマー;酢酸ビニルとエチレンとのコポリマー;酢酸ビニルとマレイン酸エステル、例えばジブチルマレエートとのコポリマー;
− アクリル系エステルのホモポリマー及びコポリマー、例えばアルキルアクリレートとアルキルメタクリレートとのコポリマー、例えばローム アンド ハース(Rohm & Haas)社によりPrimal(登録商標)AC-261 K及びEudragit(登録商標)NE 30 Dの名称で市販されている製品、BASF社により8845の名称で市販されている製品、又はヘキスト(Hoechst)社によりAppretan(登録商標)N9212の名称で市販されている製品;
− アクリロニトリルと例えばブタジエン及びアルキル(メタ)アクリレートから選択するノニオン性モノマーとのコポリマー;ローム アンド ハース(Rohm & Haas)社によりCJ 0601 Bの名称で市販されている製品を挙げることができる;
− スチレンホモポリマー;
− スチレンコポリマー、例えばスチレンとアルキル(メタ)アクリレートとのコポリマー、例えばヘキスト(Hoechst)社によりMowilith(登録商標)LDM 6911、Mowilith(登録商標)DM 611及びMowilith(登録商標)LDM 6070の名称で市販されている製品、及びローン−プーラン(Rhone-Poulenc)社によりRhodopas(登録商標)SD 215及びRhodopas(登録商標)DS 910の名称で市販されている製品;スチレンとアルキルメタクリレート及びアルキルアクリレートとのコポリマー;スチレンとブタジエンとのコポリマー;又はスチレンとブタジエン及びビニルピリジンとのコポリマー;
− ポリアミド;
− ビニルピロリドンホモポリマー以外のビニルラクタムホモポリマー、例えばBASF社によりLuviskol(登録商標)Plusの名称で市販されているポリビニルカプロラクタム;及び
− ビニルラクタムコポリマー、例えばBASF社によりLuvitec(登録商標)VPC 55K65Wの名称で市販されているポリ(ビニルピロリドン/ビニルラクタム)コポリマー、ポリ(ビニルピロリドン/ビニルアセテート)コポリマー、例えばISP社によりPVPVA(登録商標)S630Lの名称で市販されているもの、BASF社によりLuviskol(登録商標)VA 73、VA 64、VA 55、VA 37及びVA 28の名称で市販されているもの;及びポリ(ビニルピロリドン/ビニルアセテート/ビニルプロピオネート)ターポリマー、例えばBASF社によりLuviskol(登録商標)VAP 343の名称で市販されている製品。
上記ノニオン性ポリマーのアルキル基は好ましくは1〜6の炭素原子を含む。
本発明に従うと、非シリコーン有機鎖から成る部分及びポリシロキサン部分を含むグラフト化シリコーン型の固定ポリマーを使用することもでき、二つの部分のうちの一つはポリマーの主鎖を構成し、他方が該主鎖へグラフト化する。
これらのポリマーは、例えば以下の特許出願に記載されている:EP−A−0 412704、EP−A−0 412 707、EP−A−0 640 105及びWO 95/00578、EP−A−0 582 152及びWO 93/23009及び米国特許第4,693,935号、第4,728,571号及び第4,972,037号。
これらのポリマーは両性、アニオン性又はノニオン性であってもよく、好ましくはアニオン性又はノニオン性である。
これらのポリマーは例えば以下から形成するモノマー混合物をフリーラジカル重合することによって得ることができるコポリマーである:
a)50〜90質量%のt−ブチルアクリレート;
b)0〜40質量%のアクリル酸;
c)5〜40質量%の以下の式のシリコーンマクロマー:
Figure 2005154447
式中、vは5〜700の数であり;質量百分率はモノマーの合計質量に対して計算する。
グラフト化シリコーンポリマーの他の例は、特にポリジメチルシロキサン(PDMS)であって、それにチオプロピレン型の結合鎖を介してポリ(メタ)アクリル酸型及びポリアルキル(メタ)アクリレート型の混合ポリマー単位がグラフトしたもの、及びポリジメチルシロキサン(PDMS)であって、それにチオプロピレン型の結合鎖を介してポリイソブチル(メタ)アクリレート型のポリマー単位がグラフトしたものである。
挙げることができる他の型のシリコーン固定ポリマーはBASF社により市販されている製品Luviflex(登録商標)Silkである。
官能化したか又は官能化していないシリコーン又は非−シリコーン、カチオン性、ノニオン性、アニオン性又は両性ポリウレタン又はその混合物も固定ポリマーとして使用することができる。
本発明が特に意図しているポリウレタンは、本出願人が譲受人となっている特許EP 0 751 162、EP 0 637 600、EP 0 648 485及びFR 2 743 297及びBASF社の特許EP 0 656 021又はWO 94/03510及びナショナル スターチ(National Starch)社のEP 0 619 111である。
本発明に特に適しているポリウレタンとして、BASF社によりLuviset Pur(登録商標)及びLuviset (登録商標)Si-Purの名称で市販されている製品を挙げることができる。
本発明に従う組成物で使用する固定ポリマーの濃度は、組成物の全質量に対して0.1質量%〜20質量%、好ましくは0.5質量%〜10質量%である。
本発明に従う組成物はさらに以下から選択する少なくとも一つの添加物を含むことができる:ノニオン性、アニオン性、カチオン性及び両性界面活性剤、ノニオン性、アニオン性、カチオン性及び両性の追加的なポリマーであって本発明に従う組成物で使用する固定ポリマー以外のもの、セラミド及びシュードセラミド、パンテノールを含むビタミン及びプロビタミン、シリコーン又は非−シリコーン、液状又は固形の、水溶性かつ油溶性の日焼け止め剤、固形コンパウンド、例えば顔料、真珠光沢剤又は不透明化剤、染料、封鎖剤、可塑剤、可溶化剤、酸性化剤、塩基性化剤、中和剤、無機及び有機増粘剤、抗酸化剤、ヒドロキシ酸、グリコール、浸透剤、芳香剤及び保存剤。
当業者は添加剤が本発明に従う組成物の性質を害さないように、任意の添加剤及びその量を注意して選択するであろう。
これらの添加物は本発明に従う組成物中に、組成物の全質量に対して0〜20質量%の範囲の量で存在する。
以下の例は本発明を説明するものであり、多少なりとも本発明を制限するものであると考えるべきではない。

ポンプ−ディスペンサーボトル中のスプレーとして配合した組成物を製造し、この場合g/100gで表した種々の成分の含量は以下の通りである:
組成物1
Figure 2005154447
使用したフェニルシリコーンはDC 556である。
小滴が媒体の懸濁物中に残り、安定な均一な懸濁液を形成する。45℃で2月間保存後、本組成物の外観に変化は認められない。
組成物2
Figure 2005154447
使用したフェニルシリコーンはDC 556である。
毛髪に適用すると、本組成物は単に固定ポリマーを2%水中に含む組成物に匹敵する固定作用を奏する。
本組成物を毛髪に適用すると、スタイリング作用及び非常に良好な柔らかな感触及び良好な程度の光沢が得られる。

Claims (26)

  1. 化粧品として受容可能な媒体中に、少なくとも一つのゲランガム又はその誘導体、少なくとも一つの1価の塩並びにフェニルシリコーン、非−フェニルシリコーン及び非−シリコーン脂肪物質から選択する懸濁物の形態にある少なくとも一つの化合物を含む液状又は流体状の水性化粧組成物であって、ただし、懸濁物の形態にある化合物がフェニルシリコーンでない場合は本組成物は以下から選択する固定ポリマーを含む組成物:アニオン性、カチオン性、両性及びノニオン性固定ポリマー又はこれらの混合物。
  2. ゲランガム誘導体がウエランガムである、請求項1に記載の化粧組成物。
  3. ゲランガム又はその誘導体の濃度が組成物の全質量に対して0.005質量%〜10質量%、好ましくは0.01質量%〜5質量%、より好ましくは0.02質量%〜3質量%である、請求項1又は2に記載の化粧組成物。
  4. 1価の塩を1価のカチオンの塩、例えばアルカリ金属塩、アンモニウム塩又は有機アミン塩、又はこれらの混合物から選択する、先の請求項1ないし3の1項に記載の化粧組成物。
  5. 1価のアルカリ金属塩がNa+塩である、請求項4に記載の化粧組成物。
  6. 1価の塩の濃度が組成物の全質量に対して0.01質量%〜10質量%、好ましくは0.05質量%〜5質量%である、先の請求項1ないし5の1項に記載の化粧組成物。
  7. 懸濁物の形態にある化合物が化粧品として受容可能な媒体に不溶性である油、ワックス、ガム、樹脂及びポリオルガノシロキサンから選択するフェニル又は非−フェニルシリコーンである、先の請求項1ないし6の1項に記載の化粧組成物。
  8. 懸濁物の形態にある化合物が天然又は合成の、有機又は無機の非−シリコーン油、ワックス及び樹脂から選択する非−シリコーン脂肪物質である、先の請求項1ないし7の1項に記載の化粧組成物。
  9. 懸濁物の形態にある化合物が以下から選択する油である、請求項8に記載の組成物:動物起源の炭化水素を主体とする油、例えばペルヒドロスクアレン;植物起源の炭化水素を主体とする油、例えば4〜10の炭素原子を含む脂肪酸の液状トリグリセリド、例えばヘプタン酸又はオクタン酸トリグリセリド、又は例えば以下のもの:ヒマワリ油、トウモロコシ油、ダイズ油、マロー油、ブドウ種子油、ゴマ油、ヘーゼルナッツ油、アプリコット油、マカダミア油、アララ油、ヒマワリ油、ヒマシ油、アボカド油、カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド、ホホバ油、又はシアバター油;特に脂肪酸の合成エステル及び合成エーテル、例えば特に以下のもの:式R6COOR7及びR6OR7の油、式中R6は8〜29の炭素原子を含む脂肪酸残基を表し、かつR7は3〜30の炭素原子を含む分岐したか又は分岐していない炭化水素を主体とする鎖を表し、例えばパーセリン油、イソノニルイソノナノエート、イソプロピルミリステート、2−エチルヘキシルパルミテート、2−オクチルドデシルステアレート、2−オクチルドデシルエルケート又はイソステアリルイソステアレート;ヒドロキシル化したエステル、例えばイソステアリルラクテート、オクチルヒドロキシステアレート、オクチルドデシルヒドロキシステアレート、ジイソステアリルマレート、トリイソセチルシトレート及び脂肪アルキルヘプタノエート、オクタノエート及びデカノエート;ポリオールエステル、例えばプロピレングリコールジオクタノエート、ネオペンチルグリコールジヘプタノエート及びジエチレングリコールジイソノナノエート;及びペンタエリスリトールエステル、例えばペンタエリスリチルテトライソステアレート;無機又は合成起源の直鎖又は分岐した炭化水素、例えば揮発性又は非揮発性液状パラフィン、及びその誘導体、ワセリン、ポリデセン、及び水素添加したポリイソブテン、例えばパールレーム油;8〜26の炭素原子を含む流体状脂肪アルコール、例えばオクチルドデカノール、2−ブチルオクタノール、オレイルアルコール、リノレイルアルコール又はリノレニルアルコール;アルコキシル化した、特にエトキシル化した脂肪アルコール、例えばオレス−12(oleth-12);部分的に炭化水素を主体とするフルオロ油、例えばペルフルオロメチルシクロペンタン、ペルフルオロ−1,3−ジメチルシクロヘキサン、ペルフルオロ−1,2−ジメチルシクロブタン;ペルフルオロアルカン、例えばドデカフルオロペンタン及びテトラデカフルオロヘキサン、又はブロモペルフルオロオクチル;ノナフルオロメトキシブタン及びノナフルオロエトキイソシブタン;ペルフルオロモルホリン誘導体、例えば4−トリフルオロメチルペルフルオロモルホリン。
  10. 懸濁物の形態にあるワックスを以下から選択する、請求項8に記載の組成物:動物起源のワックス、例えばミツロウ、ゲイロウ、ラノリンワックス及びラノリン誘導体;植物ワックス、例えばヒマワリワックス、コメワックス、リンゴワックス、カルナウバワックス、カンデリラワックス、オーリキュリーワックス、モクロウ、ココアバターワックス、コルク繊維ワックス又はサトウキビワックス;無機ワックス、例えばパラフィンワックス、ワセリンワックス、リグナイトワックス、微結晶ワックス、セレシン又はオゾケライト;合成ワックス、例えばポリエチレンワックス及びフィッシャー・トロピッシュワックス、及びこれらの混合物。
  11. 懸濁化合物の濃度が組成物の全質量に対して0.01質量%〜20質量%、好ましくは0.05質量%〜10質量%である、先の請求項1ないし10の1項に記載の化粧組成物。
  12. 組成物がアニオン性、カチオン性、両性及びノニオン性固定ポリマー又はこれらの混合物から選択する固定ポリマーを含むことを特徴とする、先の請求項1ないし11の1項に記載の組成物。
  13. 固定ポリマーが以下のものであることを特徴とする、請求項1ないし12の1項に記載の組成物:アミン官能基を含むアクリル酸又はメタクリル酸エステル又はアミドのホモポリマー又はコポリマー、カチオン性の多糖類、ビニルピロリドンとビニルイミダゾールとの4級コポリマー及びキトサン。
  14. 固定ポリマーが以下から選択するアニオン性固定ポリマーであることを特徴とする、請求項1ないし12の1項に記載の組成物:アクリル酸及びメタクリル酸ホモポリマー又はコポリマー又はこれらの塩、クロトン酸コポリマー、C4〜C8モノ不飽和カルボン酸又は無水物のコポリマー、カルボキシレート基を含むポリアクリルアミド、スルホン基を含むホモポリマー又はコポリマー、アニオン性ポリウレタン及びアニオン性のグラフト化したシリコーンポリマー。
  15. 固定ポリマーが以下から選択する両性固定ポリマーであることを特徴とする、請求項1ないし12の1項に記載の組成物:酸性ビニル単位及び塩基性ビニル単位を含むコポリマー、架橋しかつアシル化したポリアミノアミド、双性イオン性単位を含むポリマー、キトサンを主体とするポリマー、(C1〜C5)アルキルビニルエーテル/無水マレイン酸変性コポリマー、両性ポリウレタン及び両性のグラフト化したシリコーンポリマー。
  16. 固定ポリマーが以下から選択するノニオン性固定ポリマーであることを特徴とする、請求項1ないし12に記載の組成物:ポリアルキルオキサゾリン、酢酸ビニルホモポリマー及びコポリマー、アクリル酸エステルのホモポリマー及びコポリマー、アクリロニトリルコポリマー、スチレンホモポリマー及びコポリマー、ポリアミド、ビニルピロリドンホモポリマー以外のビニルラクタムホモポリマー、ビニルラクタムコポリマー、ノニオン性ポリウレタン及びノニオン性のグラフト化したシリコーンポリマー。
  17. 固定ポリマーの濃度が組成物の全質量に対して0.1質量%〜20質量%、好ましくは0.5質量%〜10質量%である、請求項1ないし16の1項に記載の化粧組成物。
  18. 組成物が以下から選択する少なくとも一つの添加物を含む、先の請求項1ないし17の1項に記載の化粧組成物:ノニオン性、アニオン性、カチオン性及び両性界面活性剤、ノニオン性、アニオン性、カチオン性及び両性の追加的なポリマー、セラミド及びシュードセラミド、パンテノールを含むビタミン及びプロビタミン、シリコーン又は非−シリコーン、液状又は固形の、水溶性かつ油溶性の日焼け止め剤、固形コンパウンド、例えば顔料、真珠光沢剤又は不透明化剤、染料、封鎖剤、可塑剤、可溶化剤、酸性化剤、塩基性化剤、中和剤、無機及び有機増粘剤、抗酸化剤、ヒドロキシ酸、グリコール、浸透剤、芳香剤及び保存剤。
  19. 組成物がジェルの形態にある、請求項1ないし18の1項に記載の化粧組成物。
  20. 組成物がムースの形態にある、請求項1ないし18の1項に記載の化粧組成物。
  21. 組成物がスプレーの形態にある、請求項1ないし18の1項に記載の化粧組成物。
  22. 請求項1ないし21の1項に記載の化粧組成物を使用する、ヘアスタイルの形成又は保持方法。
  23. 請求項1ないし21の1項に記載の化粧組成物の、毛髪を固定しかつ保持するためのスタイリング組成物としての使用。
  24. 請求項1ないし21の1項に記載の化粧組成物のヘアケア組成物としての使用。
  25. 請求項1ないし21の1項に記載の化粧組成物の、毛髪コンディショニング組成物、特に毛髪に柔軟性を与えるための毛髪コンディショニング組成物としての使用。
  26. 請求項1ないし21の1項に記載の化粧組成物の毛髪メーキャップ組成物としての使用。
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