JP2005139425A - 活性光線硬化型インクジェットインク組成物、活性エネルギー線硬化組成物と、それを用いた画像形成方法、インクジェット記録装置及びトリアリールスルホニウム塩化合物 - Google Patents
活性光線硬化型インクジェットインク組成物、活性エネルギー線硬化組成物と、それを用いた画像形成方法、インクジェット記録装置及びトリアリールスルホニウム塩化合物 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】 光酸発生剤として活性光線照射によりベンゼンを発生しないオニウム塩を含有し、かつ光重合性化合物としてオキセタン環を有する化合物を含有することを特徴とする活性光線硬化型インクジェットインク組成物。
【選択図】 なし
Description
光酸発生剤として活性光線照射によりベンゼンを発生しないオニウム塩を含有し、かつ光重合性化合物としてオキセタン環を有する化合物を含有することを特徴とする活性光線硬化型インクジェットインク組成物。
前記ベンゼンを発生しないオニウム塩が、スルホニウム塩であることを特徴とする請求項1に記載の活性光線硬化型インクジェットインク組成物。
前記ベンゼンを発生しないオニウム塩が、ヨードニウム塩であることを特徴とする請求項1に記載の活性光線硬化型インクジェットインク組成物。
光酸発生剤として活性光線照射によりベンゼンを発生しないオニウム塩が、下記一般式〔1〕〜〔4〕で表されるスルホニウム塩から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする活性光線硬化型インクジェットインク組成物。
(請求項5)
前記一般式〔1〕〜〔4〕で表されるスルホニウム塩が、下記式〔5〕〜〔13〕で表されるスルホニウム塩から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項4に記載の活性光線硬化型インクジェットインク組成物。
(請求項6)
塩基性化合物を含有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の活性光線硬化型インクジェットインク組成物。
ノニオン性の界面活性剤を含有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の活性光線硬化型インクジェットインク組成物。
光重合性化合物として、少なくとも1種のオキシラン基を有する化合物を含有することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の活性光線硬化型インクジェットインク組成物。
光重合性化合物として、少なくとも1種のオキセタン環を有する化合物を25〜90質量%、少なくとも1種のオキシラン基を有する化合物を10〜70質量%、少なくとも1種のビニルエーテル化合物を0〜40質量%含有することを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の活性光線硬化型インクジェットインク組成物。
前記オキセタン環を有する化合物の1種が、下記一般式(E)で表される化合物であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の活性光線硬化型インクジェットインク組成物。
(請求項11)
25℃における粘度が、7〜50mPa・sであることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の活性光線硬化型インクジェットインク組成物。
インクジェット記録ヘッドより、請求項1〜11のいずれか1項に記載の活性光線硬化型インクジェットインク組成物を、記録材料上に噴射して画像印刷を行う画像形成方法であって、該活性光線硬化型インクジェットインク組成物が着弾した後、0.001〜2.0秒の間に活性光線を照射することを特徴とする画像形成方法。
インクジェット記録ヘッドより、請求項1〜11のいずれか1項に記載の活性光線硬化型インクジェットインク組成物を、記録材料上に噴射して画像印刷を行う画像形成方法であって、該活性光線硬化型インクジェットインク組成物が着弾し、活性光線を照射して硬化した後の総インク膜厚が、2〜20μmであることを特徴とする画像形成方法。
インクジェット記録ヘッドより、請求項1〜11のいずれか1項に記載の活性光線硬化型インクジェットインク組成物を、記録材料上に噴射して画像印刷を行う画像形成方法であって、該インクジェット記録ヘッドの各ノズルより吐出するインク液滴量が、2〜15plであることを特徴とする画像形成方法。
インクジェット記録ヘッドより、請求項1〜11のいずれか1項に記載の活性光線硬化型インクジェットインク組成物を、記録材料上に噴射して画像印刷を行う画像形成方法であって、ラインヘッド方式のインクジェット記録ヘッドより噴射して画像を形成することを特徴とする画像形成方法。
請求項12〜15のいずれか1項に記載の画像形成方法に用いるインクジェット記録装置であって、活性光線硬化型インクジェットインク組成物及びインクジェット記録ヘッドを35〜100℃に加熱した後、吐出することを特徴とするインクジェット記録装置。
下記一般式(T−1)で表される化合物であることを特徴とするトリアリールスルホニウム塩化合物。
(請求項18)
前記一般式(T−1)で表される化合物が、下記一般式(T−2)で表される化合物であることを特徴とする請求項17に記載のトリアリールスルホニウム塩化合物。
(請求項19)
前記一般式(T−2)で表される化合物が、下記一般式(T−3)で表される化合物であることを特徴とする請求項18に記載のトリアリールスルホニウム塩化合物。
(請求項20)
前記一般式(T−2)で表される化合物が、下記一般式(T−4)で表される化合物であることを特徴とする請求項18に記載のトリアリールスルホニウム塩化合物。
(請求項21)
前記一般式(T−2)で表される化合物が、下記一般式(T−5)で表される化合物であることを特徴とする請求項18記載のトリアリールスルホニウム塩化合物。
(請求項22)
請求項17〜21のいずれか1項に記載のトリアリールスルホニウム塩化合物とエポキシ化合物とを含有することを特徴とする活性エネルギー線硬化組成物。
前記エポキシ化合物が、下記一般式(A)で表される脂環式エポキシ化合物であることを特徴とする請求項22に記載の活性エネルギー線硬化組成物。
(請求項24)
前記エポキシ化合物が、下記一般式(I)〜(VI)で表される脂環式エポキシ化合物から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項22に記載の活性エネルギー線硬化組成物。
(請求項25)
請求項22〜24のいずれか1項に記載の活性エネルギー線硬化組成物を含有することを特徴とする活性光線硬化型インクジェットインク組成物。
本発明においては、ベンゼンを発生しないオニウム塩が、前記一般式(T−1)で表されるトリアリールスルホニウム塩化合物であることを特徴とする。
RT11、RT12はアルキル基または芳香族基を表す。
一般式(T−2)において、RT21、RT22、RT23、RT24はアルキル基または芳香族基を表す。アルキル基及び芳香族基としては、上述したRT11と同義の基を表し、複数個のRT21、RT22、RT23、RT24は各々同じでも異なってもよく、RT21とRT22あるいは複数個のRT22同士が結合して環を形成してもよく、RT23とRT25あるいは複数個のRT23同士が結合して環を形成してもよく、RT24とRT26あるいは複数個のRT24同士が結合して環を形成してもよく、RT22とRT23が結合して環を形成してもよく、RT23とRT24が結合して環を形成してもよく、RT22とRT24が結合して環を形成してもよい。
一般式(T−3)において、RT31は炭素数1〜10のアルキル基を表す。アルキル基は直鎖でも分岐を有していても、環状になっていてもよく、例としてはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、tert−アミル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等が挙げられ、これらはさらに置換基を有していてもよい。置換基の例としては上述したRT11の置換基と同義の基である。RT31は好ましくは炭素数1〜6のアルキル基であり、より好ましくは炭素数1〜4のアルキル基である。
一般式(T−4)において、RT41は炭素数1〜10のアルキル基を表す。アルキル基としては、直鎖でも分岐を有していても、環状になっていてもよく、例としてはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、tert−アミル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等が挙げられ、これらはさらに置換基を有していてもよい。置換基の例としては上述したRT11の置換基と同義の基である。RT41は好ましくは炭素数1〜6のアルキル基であり、より好ましくは炭素数1〜4のアルキル基であり、最も好ましくはメチル基である。
一般式(T−5)において、RT51は水素原子または炭素数1〜10のアルキル基を表す。アルキル基としては、上述したRT31の置換基と同義の基である。RT51は好ましくは水素原子または炭素数1〜6のアルキル基であり、より好ましくは水素原子または炭素数1〜4のアルキル基である。
塩化カルシウム管、温度計、メカニカル撹拌機をセットしたフラスコに、アニソール209g、塩化アルミニウム112gを氷冷下混合した。氷冷下フラスコ内温を10℃以下に保ちながら塩化チオニル50gを3時間かけて滴下した。その後氷冷下1時間、室温で2時間攪拌した。反応液を氷水に注ぎ、酢酸エチル600mlを加えて分液し、水層を分取した。水層にヘキサフルオロリン酸カリウム90g/純水600ml溶液を少量ずつ加え、生成した結晶を濾取し、粗結晶222.7gを得た(106.3%)。粗結晶に塩化メチレンを500ml加えて溶解した後、活性アルミナにてカラム精製し、溶媒を減圧濃縮後、透明粘性液体192.2gを得た。メタノール600mlを加えて加熱溶解後、室温付近まで放冷後さらに1時間撹拌し、氷水冷却後2時間撹拌した。結晶を濾別し、冷メタノールで洗浄、風乾しTAS−1を得た。収量168.3g(収率80%)。1H−NMR及びマススペクトルにて目的物と同定した。
塩化カルシウム管、温度計をセットした1Lのフラスコに酸化りん25g、メタンスルホン酸160gを加え、内温80℃前後にて3時間加熱攪拌した。室温まで放冷後、ビス(4−メトキフェニル)スルホキシド44g、フェニルエーテル43gを加え水冷下3時間攪拌した。2Lのコニカルビーカーにヘキサフルオロリン酸カリウム31gを氷水1Lに溶解し、先の反応液をメカニカルスターラーで撹拌しながら少量ずつ加えると、柔らかい白色のアモルファスが生成した。撹拌を停止し、上澄みをデカンテーションで除き、残渣に塩化メチレン1Lを加え、水洗後、塩化メチレン層を減圧濃縮し粗生成物を得た。活性アルミナカラム処理により精製し、溶媒を減圧濃縮後、淡褐色のオイル成分を得た。ヘキサン1000ml加え生じた結晶を濾取し、TAS−2を得た。収量72.4g(収率77%)。1H−NMR及びマススペクトルにて目的物と同定した。
塩化カルシウム管、温度計をセットした1Lのフラスコに酸化りん32g、メタンスルホン酸150gを加え、内温80℃前後にて3時間加熱攪拌した。室温まで放冷後、ビス(4−メトキフェニル)スルホキシド54g、1−tert−ブチル−4−フェノキシベンゼン46.8gを加え水冷下3時間攪拌した。2Lのコニカルビーカーにヘキサフルオロリン酸カリウム42gを氷水1Lに溶解し、先の反応液をメカニカルスターラーで撹拌しながら少量ずつ加えると、柔らかい白色のアモルファスが生成した。撹拌を停止し、上澄みをデカンテーションで除き、残渣に塩化メチレン1Lを加え、水洗後、塩化メチレン層を減圧濃縮し粗生成物を得た。活性アルミナカラム処理により精製し、溶媒を減圧濃縮後、淡褐色のオイル成分を得た。メタノールを100ml程度加えて再度減圧濃縮し塩化メチレンを完全に除去後、ロータリーポンプにて、減圧乾燥。飴状の堅さに発泡したアモルファスを砕いて、TAS−4を得た。収量60.9g(収率49%)。1H−NMR及びマススペクトルにて目的物と同定した。
塩化カルシウム管、温度計をセットした1Lのフラスコに酸化りん36g、メタンスルホン酸180gを加え、内温80℃前後にて3時間加熱攪拌した。室温まで放冷後、ビス(4−メトキフェニル)スルホキシド60.6g、トルエン21.3gを加えた。激しく昇温が始まるので、すぐに水冷しそのまま3時間攪拌した。2Lのコニカルビーカーにヘキサフルオロリン酸カリウム49gを氷水1Lに溶解し、先の反応液をメカニカルスターラーで撹拌しながら少量ずつ加えると、茶褐色のヌガー状アモルファスが生成した。撹拌を停止し、上澄みをデカンテーションで除き、残渣に塩化メチレン800mlを加え、さらにヘキサフルオロリン酸カリウム25g/純粋500ml溶液を加えて1時間分散した。水層分離後、塩化メチレン層を減圧濃縮し粗生成物を得た。活性アルミナカラム処理により精製し、溶媒を減圧濃縮後、淡褐色のオイル成分を得た。メタノールを100ml程度加えて再度減圧濃縮し塩化メチレンを完全に除去後、ロータリーポンプにて、減圧乾燥。飴状の堅さに発泡したアモルファスを砕いて、TAS−6を得た。収量78.5g(収率70%)。1H−NMR及びマススペクトルにて目的物と同定した。
塩化カルシウム管、温度計をセットした1Lのフラスコに酸化りん32g、メタンスルホン酸288gを加え、内温80℃−90℃にて3時間加熱攪拌した。室温まで放冷後、ビス(4−メトキフェニル)スルホキシド78.7g、1−メチル−4−フェニルスルファニルベンゼン(1−methyl−4−phenylsulfanyl−benzene)60.1gを加え、室温下3時間攪拌した。5Lのコニカルビーカーにヘキサフルオロリン酸カリウム55.2gを純粋3Lに溶解し、メカニカルスターラーで撹拌しながら、先の反応液を少量ずつ加えると、柔らかい白色のアモルファスが生成した。撹拌を停止し、上澄みをデカンテーションで除き、飴状の残渣に塩化メチレン600mlを加えて、さらにヘキサフルオロリン酸カリウム25g/純粋500ml溶液を加えて1時間分散した。水層分離後、塩化メチレン層を減圧濃縮し粗生成物を得た。活性アルミナカラム処理により精製し、溶媒を減圧濃縮後、淡褐色のオイル成分を得た。ヘキサンを加えて懸濁し、メカニカルスターラーで激しく撹拌しながら再沈殿後、TAS−11を得た。収量166.0g(収率94%)。1H−NMR及びマススペクトルにて目的物と同定した。
塩化カルシウム管、温度計をセットした1Lのフラスコに酸化りん32g、メタンスルホン酸288gを加え、内温80〜90℃にて3時間加熱攪拌した。室温まで放冷後、p−トルイルスルホキシド69.1g、アニソール33gを加え室温で3時間攪拌した。5Lのビーカーにヘキサフルオロリン酸カリウム55.2gを純粋3Lに溶解し、先の反応液をメカニカルスターラーで撹拌しながら少量ずつ加えると、ヌガー状のアモルファスが生成した。撹拌を停止し、上澄みをデカンテーションで除き、飴状の残渣に塩化メチレン600mlを加えて、さらにヘキサフルオロリン酸カリウム25g/純粋500ml溶液を加えて1時間分散した。水層分離後、塩化メチレン層に活性炭を加えて脱色し、活性炭を濾別後、減圧濃縮して粗生成物を得た。活性アルミナカラム処理により精製し、溶媒を減圧濃縮後、粗結晶132.6gを得た。イソプロピルアルコール300ml、塩化メチレン10〜30mlを加え、60〜70℃の水浴で加熱分散し、室温付近まで放冷後、イソプロピルアルコール200mlを追加し、室温で1時間撹拌後、結晶を濾取しTAS−13を得た。収量123.7g(収率88%)。1H−NMR及びマススペクトルにて目的物と同定した。
エチリデン基:[>CHCH3]、
イソプロピリデン基:[>C(CH3)2]
1,2−エチレン基:[−CH2CH2−]、
1,2−プロピレン基:[−CH(CH3)CH2−]、
1,3−プロパンジイル基:[−CH2CH2CH2−]、
2,2−ジメチル−1,3−プロパンジイル基:[−CH2C(CH3)2CH2−]、
2,2−ジメトキシ−1,3−プロパンジイル基:[−CH2C(OCH3)2CH2−]、
2,2−ジメトキシメチル−1,3−プロパンジイル基:[−CH2C(CH2OCH3)2CH2−]、
1−メチル−1,3−プロパンジイル基:[−CH(CH3)CH2CH2−]、
1,4−ブタンジイル基:[−CH2CH2CH2CH2−]、
1,5−ペンタンジイル基:[−CH2CH2CH2CH2CH2−]、
オキシジエチレン基:[−CH2CH2OCH2CH2−]、
チオジエチレン基:[−CH2CH2SCH2CH2−]、
3−オキソチオジエチレン基:[−CH2CH2SOCH2CH2−]、
3,3−ジオキソチオジエチレン基:[−CH2CH2SO2CH2CH2−]、
1,4−ジメチル−3−オキサ−1,5−ペンタンジイル基:[−CH(CH3)CH2OCH(CH3)CH2−]、
3−オキソペンタンジイル基:[−CH2CH2COCH2CH2−]、
1,5−ジオキソ−3−オキサペンタンジイル基:[−COCH2OCH2CO−]、
4−オキサ−1,7−ヘプタンジイル基:[−CH2CH2CH2OCH2CH2CH2−]、
3,6−ジオキサ−1,8−オクタンジイル基:[−CH2CH2OCH2CH2OCH2CH2−]、
1,4,7−トリメチル−3,6−ジオキサ−1,8−オクタンジイル基:[−CH(CH3)CH2OCH(CH3)CH2OCH(CH3)CH2−]、
5,5−ジメチル−3,7−ジオキサ−1,9−ノナンジイル基:[−CH2CH2OCH2C(CH3)2CH2OCH2CH2−]、
5,5−ジメトキシ−3,7−ジオキサ−1,9−ノナンジイル基:[−CH2CH2OCH2C(OCH3)2CH2OCH2CH2−]、
5,5−ジメトキシメチル−3,7−ジオキサ−1,9−ノナンジイル基:[−CH2CH2OCH2C(CH2OCH3)2CH2OCH2CH2−]、
4,7−ジオキソ−3,8−ジオキサ−1,10−デカンジイル基:[−CH2CH2O−COCH2CH2CO−OCH2CH2−]、
3,8−ジオキソ−4,7−ジオキサ−1,10−デカンジイル基:[−CH2CH2CO−OCH2CH2O−COCH2CH2−]、
1,3−シクロペンタンジイル基:[−1,3−C5H8−]、
1,2−シクロヘキサンジイル基:[−1,2−C6H10−]、
1,3−シクロヘキサンジイル基:[−1,3−C6H10−]、
1,4−シクロヘキサンジイル基:[−1,4−C6H10−]、
2,5−テトラヒドロフランジイル基:[2,5−C4H6O−]
p−フェニレン基:[−p−C6H4−]、
m−フェニレン基:[−m−C6H4−]、
α,α′−o−キシリレン基:[−o−CH2−C6H4−CH2−]、
α,α′−m−キシリレン基:[−m−CH2−C6H4−CH2−]、
α,α′−p−キシリレン基:[−p−CH2−C6H4−CH2−]、
フラン−2,5−ジイル−ビスメチレン基:[2,5−CH2−C4H2O−CH2−]
チオフェン−2,5−ジイル−ビスメチレン基:[2,5−CH2−C4H2S−CH2−]
イソプロピリデンビス−p−フェニレン基:[−p−C6H4−C(CH3)2−p−C6H4−]
3価以上の連結基としては、上記で列挙した2価の連結基から任意の部位の水素原子を必要なだけ除いてできる基、及びそれらと−O−基、−S−基、−CO−基、−CS−基を複数組み合わせてできる基を挙げることができる。
B:米国特許2,750,395号明細書
C:米国特許2,853,498号明細書
D:米国特許2,853,499号明細書
E:米国特許2,863,881号明細書
以下に、上記特許明細書に記載されている方法に準じて、上記例示化合物の合成例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
例示化合物EP−9:Ethylenglycol−bis−(4−methyl−3,4−epoxy−cyclohexanecarboxylate)の合成
〈Methyl−(4−methyl−3−cyclohexenecarboxylate)の合成〉
公知のDiels−Alder反応によって、イソプレンとアクリル酸メチルを原料に、Methyl−(4−methyl−3−cyclohexenecarboxylate)を合成した。反応は、文献(J.Organomet.Chem.,285,1985,333−342、J.Phys.Chem.,95,5,1992,2293−2297、Acta.Chem.Scand.,47,6,1993,581−591)あるいは米国特許第1,944,731号明細書等に記載された条件に準じた反応条件で行ない、高収率で目的の化合物を得た。
Methyl−(4−methyl−3−cyclohexenecarboxylate)の340g(2mol)と、エチレングリコール62g(1mol)とにトルエンスルホン酸1水和物1gを添加し、80〜90℃で8時間反応した。反応液を重曹水で洗浄した後、減圧蒸留を行い、目的の化合物を得た。収率は92%だった。
Ethylenglycol−bis−(4−methyl−3−cyclohexenecarboxylate)の306g(1mol)を2Lの三頭フラスコに入れ、内温を35〜40℃に保ったまま、過酢酸含有率が25質量%のアセトン溶液770g(過酢酸192g(2.5mol))を4時間かけて滴下した。滴下終了後、そのままの温度で4時間後反応した。反応液は−11℃で一晩保存した後、過酢酸の残量を調べ理論量の98%以上が反応していることを確認した。
(合成例2)
例示化合物EP−12:Propane−1,2−diol−bis−(4−methyl−3,4−epoxy−cyclohexanecarboxylate)の合成
〈Propane−1,2−diol−bis−(4−methyl−3−cyclohexenecarboxylate)の合成〉
Methyl−(4−methyl−3−cyclohexenecarboxylate)の340g(2mol)と、Propane−1,2−diolの76g(1mol)にトルエンスルホン酸1水和物1gを添加し、80〜90℃で8時間反応した。反応液を重曹水で洗浄した後、減圧蒸留を行い目的の化合物を得た。収率は90%だった。
Propane−1,2−diol−bis−(4−methyl−3−cyclohexenecarboxylate)の320g(1mol)を2Lの三頭フラスコに入れ、内温を35〜40℃に保ったまま、過酢酸含有率が25質量%のアセトン溶液770g(過酢酸192g(2.5mol))を4時間かけて滴下した。滴下終了後、そのままの温度で4時間後反応した。反応液は−11℃で一晩保存した後、過酢酸の残量を調べ理論量の98%以上が反応していることを確認した。
(合成例3)
例示化合物EP−17:2,2−Dimethyl−propane−1,3−diol−bis−(4−methyl−3,4−epoxy−cyclohexanecarboxylate)の合成
〈2,2−Dimethyl−propane−1,3−diol−bis−(4−methyl−3−cyclohexenecarboxylate)の合成〉
Methyl−(4−methyl−3−cyclohexenecarboxylate)の340g(2mol)と、2,2−Dimethyl−propane−1,3−diolの104g(1mol)とに、トルエンスルホン酸1水和物1gを添加し80〜90℃で12時間反応した。反応液を重曹水で洗浄した後、減圧蒸留を行い目的の化合物を得た。収率は86%だった。
2,2−Dimethyl−propane−1,3−diol−bis−(4−methyl−3−cyclohexenecarboxylate)の348g(1mol)を2Lの三頭フラスコに入れ、内温を40℃に保ったまま、過酢酸含有率が25質量%のアセトン溶液770g(過酢酸192g(2.5mol))を4時間かけて滴下した。滴下終了後、そのままの温度で4時間後反応した。反応液は−11℃で一晩保存した後、過酢酸の残量を調べ理論量の98%以上が反応していることを確認した。
(合成例4)
例示化合物EP−31:1,3−Bis−(4−methyl−3,4−epoxy−cyclohexylmethyloxy)−2−propanolの合成
〈4−Methyl−3−cyclohexenylmethanolの合成〉
公知のDiels−Alder反応によって、イソプレンとアクロレインを原料に、4−Methyl−3−cyclohexenyl aldehydeを合成した。反応は、文献(J.Amer.Chem.Soc.,119,15,1997,3507−3512、Tetrahedron Lett.,40,32,1999,5817−5822)等に記載された条件に準じた反応条件で行ない、高収率で目的の化合物を得た。次いで、この化合物を還元することで4−Methyl−3−cyclohexenylmethanolを高収率で合成した。
4−Methyl−3−cyclohexenylmethanolの284g(2mol)と、エピクロルヒドリンを92g(1mol)含むアセトン1L溶液に炭酸カリウムを305g(2.2mol)添加し、50℃で8時間反応した。析出した塩をろ過によって除去し、反応液を減圧濃縮した後、残った粗生物の減圧蒸留を行い目的の化合物を得た。収率は90%だった。
1,2−Bis−(4−methyl−3−cyclohexenylmethyloxy)−2−propanolの308g(1mol)を2Lの三頭フラスコに入れ、内温を35〜40℃に保ったまま、過酢酸含有率が25質量%のアセトン溶液770g(過酢酸192g(2.5mol))を4時間かけて滴下した。滴下終了後、そのままの温度で4時間後反応した。反応液は−11℃で一晩保存した後、過酢酸の残量を調べ理論量の98%以上が反応していることを確認した。
(合成例5)
例示化合物EP−35:Bis−(4−methyl−3,4−epoxy−cyclohexylmethyl)oxalateの合成
〈Bis−(4−methyl−3−cyclohexenylmethyl)succinateの合成〉
4−Methyl−3−cyclohexenylmethanolの284g(2mol)と、コハク酸無水物を100g(1mol)含むトルエン1L溶液とに、トルエンスルホン酸1水和物5gを添加し、生成する水を水分離装置で除去しながら110〜120℃で8時間反応した。反応液を重曹水で洗浄した後、減圧濃縮でトルエンを溜去した。残った粗生物の減圧蒸留を行い目的の化合物を得た。収率は90%だった。
Bis−(4−methyl−3−cyclohexenylmethyl)succinateの335g(1mol)を2Lの三頭フラスコに入れ、内温を35〜40℃に保ったまま、過酢酸含有率が25質量%のアセトン溶液770g(過酢酸192g(2.5mol))を4時間かけて滴下した。滴下終了後、そのままの温度で4時間後反応した。反応液は−11℃で一晩保存した後、過酢酸の残量を調べ理論量の98%以上が反応していることを確認した。
その他の上記で列挙した本発明に係る各脂環式エポキシド化合物も、上記の方法と同様にして収率良く合成できる。
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また、本発明のインクにおいては、オキセタン環を1個含有する単官能オキセタン化合物とオキセタン環を2個以上含有する多官能オキセタン化合物とを併用することが、硬化後の膜強度と記録材料への密着性を向上させる上で更に好ましい。ただし、オキセタン環を5個以上有する化合物を使用すると、インク組成物の粘度が高くなるため、取扱いが困難になったり、またインク組成物のガラス転移温度が高くなるため、得られる硬化物の粘着性が十分でなくなってしまう。本発明で使用するオキセタン環を有する化合物は、オキセタン環を1〜4個有する化合物が好ましい。
C.I Pigment Orange−16、36、38、
C.I Pigment Red−5、22、38、48:1、48:2、48:4、49:1、53:1、57:1、63:1、101、144、146、185、
C.I Pigment Violet−19、23、
C.I Pigment Blue−15:1、15:3、15:4、18、27、29、60、
C.I Pigment Green−7、36、
C.I Pigment White−6、18、21、
C.I Pigment Black−7、
また、本発明において、プラスチックフィルムのような透明基材での色の隠蔽性を上げる為に、白インクを用いることが好ましい。特に、軟包装印刷、ラベル印刷においては、白インクを用いることが好ましいが、吐出量が多くなるため、前述した吐出安定性、記録材料のカール・しわの発生の観点から、自ずと使用量に関しては制限がある。
《インク組成物セットの調製》
下記の方法に従って、表1〜8に記載の組成からなるインク組成物セット1〜8を調製した。
インク組成物セット2:31〜34mPa・s
インク組成物セット3:24〜27mPa・s
インク組成物セット4:22〜26mPa・s
インク組成物セット5:28〜33mPa・s
インク組成物セット6:24〜27mPa・s
インク組成物セット7:25〜28mPa・s
インク組成物セット8:27〜31mPa・s
C:濃シアンインク
M:濃マゼンタインク
Y:濃イエローインク
W:ホワイトインク
Lk:淡ブラックインク
Lc:淡シアンインク
Lm:淡マゼンタインク
Ly:淡イエローインク
色材1:C.I.pigment Black 7
色材2:C.I.pigment Blue 15:3
色材3:C.I.pigment Red 57:1
色材4:C.I.pigment Yellow 13
色材5:酸化チタン(アナターゼ型 平均粒径0.20μm)
〔光重合性化合物〕
*E1:脂環式エポキシ化合物
セロキサイド2021P:ダイセル化学工業社製
セロキサイド3000:ダイセル化学工業社製
LDO:ATOFINA社製
*E2:エポキシ化脂肪酸イソブチル
D−55:アデカサイザーD−55(旭電化工業社製 エポキシ化脂肪酸ブチル エポキシ化合物)
E−4030:サンソサイザーE−4030(新日本理化社製 エポキシ化脂肪酸ブチル)
*E3:エポキシ化大豆油
Vikoflex7010:ATOFINA社製
Vikoflex9010:ATOFINA社製
*O:オキセタン化合物
OXT−211:3−エチル−3−(フェノキシメチル)オキセタン(東亞合成社製)
OXT−221:ジ〔1−エチル(3−オキセタニル)〕メチルエーテル
(東亞合成社製)
RSOX:東亞合成社製
〔酸増殖剤〕
アクプレス11M:日本ケミックス社製
〔光酸発生剤〕
UVI6992:トリフェニルスルホニウム塩(サイラキュアUVI6992 ユニオンカーバイド社製)プロピレンカーボネート50%溶液
〔界面活性剤〕
F178k:メガファックスF178k パーフルオロアルキル基含有アクリルオリゴマー(大日本インキ化学工業社製)
OP−85R:ノニオンOP−85R(ソルビタンエステル型ノニオン性界面活性剤) ソルビタントリオレエート HLB=1.8(日本油脂社製)
F1405:メガファックスF1405 パーフルオロアルキル基含有エチレンオキサイド付加物(大日本インキ化学工業社製)
F470:メガファックスF470 パーフルオロアルキル基含有アクリルオリゴマー(大日本インキ化学工業社製)
TF907:メガファックスEXP TF907 パーフルオロアルキル基含有エチレンオキサイド付加物(大日本インキ化学工業社製)
〔分散剤〕
PB822:味の素ファインテクノ社製
〔その他〕
*1:γ−カプロラクトン(試薬 関東化学社製)
*2:N−エチルジエタノールアミン(塩基性化合物)
*3:プロピレンカーボネート(試薬 関東化学社製)
*4:トリブチルアミン(塩基性化合物)
*5:γ−ブチロラクトン(試薬 関東化学社製)
《インクジェット画像形成方法》
ピエゾ型インクジェットノズルを備えた図1に記載の構成からなるインクジェット記録装置に、上記調製した各インク組成物セット1〜3、7を装填し、表9、表10に記載の各表面エネルギーを有する巾600mm、長さ500mの長尺の各記録材料へ、下記の画像記録を連続して行った。インク供給系は、インクタンク、供給パイプ、ヘッド直前の前室インクタンク、フィルター付き配管、ピエゾヘッドからなり、前室タンクからヘッド部分まで断熱して50℃の加温を行った。ピエゾヘッドは、2〜15plのマルチサイズドットを720×720dpiの解像度で吐出できるよう駆動して、各インクを連続吐出した。各インクが着弾した後、キャリッジ両脇のランプユニットにより、瞬時(着弾後2秒未満)に表9、表10に記載の照射光源Aとして熱陰極管より紫外線照射してインクを硬化した。画像記録後に、総インク膜厚を測定したところ、2.3〜13μmの範囲であった。なお、本発明でいうdpiとは、2.54cm当たりのドット数を表す。
照射光源B:低圧水銀ランプ(岩崎電気社製 特注品)
また、表9、表10に記載の各照射光源の照度は、ウシオ電機社製のURS40で220〜420nmの積算照度を測定して表示した。
*2:記録材料搬送方向下流位置(図2方式)
また、表9、表10に記載の各記録材料の略称の詳細は、以下の通りである。
PET:polyethylene terephthalate
PVC:polyvinyl chloride
上記画像形成方法で記録した各画像について、下記の各評価を行った。
Y、M、C、K各色インクを用いて、目標濃度で6ポイントMS明朝体文字を印字し、文字のガサツキをルーペで拡大評価し、下記の基準に則り文字品質の評価を行った。
○:僅かにガサツキが見える
△:ガサツキが見えるが、文字として判別でき、ギリギリ使えるレベル
×:ガサツキがひどく、文字がかすれていて使えないレベル
〔色混じり(滲み)の評価〕
720dpiで、Y、M、C、K各色1dotが隣り合うように印字し、隣り合う各色dotをルーペで拡大し、滲みによる色混じりを目視観察し、下記の基準に則り色混じりの評価を行った。
○:隣り合うdot形状はほぼ真円を保ち、ほとんど滲みの発生がない
△:隣り合うdotが少し滲んでいてdot形状が少しくずれているが、ギリギリ使えるレベル
×:隣り合うdotが滲んで混じりあっており、使えないレベル
以上により得られた各評価結果を、表11に示す。
《活性光線硬化型インクジェットインク組成物の調製》
下記組成からなる活性光線硬化型インクジェットインク組成物101を調製した。
エポキシ化合物:EP−17 95質量部
上記トリアリールスルホニウム塩化合物、エポキシ化合物を表12の化合物に変更して、活性光線硬化型インクジェットインク組成物102〜126を調製した。
セロキサイド3000:脂環式エポキシ(ダイセルUCB社製)
セロキサイド2021P:脂環式エポキシ(ダイセルUCB社製)
得られた活性光線硬化型インクジェットインク組成物1mlを157cm2のPETフィルムに塗布し、6.1Lの透明密閉容器に入れ、30℃に加熱した状態で、高圧水銀灯を用いて照射エネルギー10mJ/cm2にて20秒間照射を行なった。次いで、密閉容器内のガスを捕集し、ガスクロマトグラフィーによりベンゼンを定量した。ベンゼンの同定はGC−MSにて行ない、ベンゼンの定量は、一定量のベンゼンをガスクロマトグラフィーにて分析して作成した検量線を用いて行なった。ベンゼンの検出量を密閉容器体積1m2当たりの発生質量(μg)で示した。その結果を表12に示す。
《インクジェット用インクの調製》
(インク201の調製)
下記の組成からなるインク201を調製した。インク201は、光酸発生剤を除く各組成物を、サンドグラインダーを用いて4時間分散した後、光酸発生剤を添加し、0.8μmのメンブランフィルターで濾過を行った後、50℃に加熱しながら減圧脱水を行って調製した。
UVI−6990 5質量部
アロンオキセタンOXT−221 70質量部
セロキサイド3000 30質量部
ソルスパース24000(Avecia社製) 1質量部
(インク202〜238の調製)
顔料、光酸発生剤、エポキシ化合物、オキセタン化合物を下記表13の組成に変更した以外はインク201と同様にして本発明のインク202〜238を得た。
P0:C.I.ピグメントレッド184
P1:粗製銅フタロシアニン(東洋インク製造社製「銅フタロシアニン」)の250部、塩化ナトリウムの2500部及びポリエチレングリコール(東京化成社製「ポリエチレングリコール300」)の160部を、スチレン製4.55L(1ガロン)のニーダー(井上製作所社製)に仕込み、3時間混練した。次に、この混合物を2.5リットルの温水に投入し、約80℃に加熱しながらハイスピードミキサーで約1時間攪拌しスラリー状とした後、濾過、水洗を5回繰り返して塩化ナトリウム及び溶剤を除き、次いでスプレードライをして乾燥して顔料P1を得た。
セロキサイド3000:脂環式エポキシ(ダイセルUCB社製)
セロキサイド2021P:脂環式エポキシ(ダイセルUCB社製)
〈光酸発生剤〉
UVI6990:トリフェニルスルホニウム塩(サイラキュアUVI6990ユニオンカーバイド社製)
PI−1:トリフェニルスルホニウム塩(ドイツ特許第2061280号2頁中記載化合物)
PI−2:トリフェニルスルホニウム塩(米国特許第4407759号表III中記載化合物)
〈オキセタン化合物〉
OXT−221:ジ〔1−エチル(3−オキセタニル)〕メチルエーテル(東亞合成社製)
《インクジェット画像記録及び評価》
上記調製した各インクを用いて、下記の方法に従って画像記録及び得られた画像の評価を行った。
(画像記録)
得られた各インクを、液滴サイズ7plが得られるピエゾタイプのインクジェットノズル(ノズルピッチ360dpi、本発明でいうdpiとは2.54cm当たりのドット数を表す)を、ノズル部分を50℃に加熱制御し、コロナ処理を施したポリエチレンテレフタレートフィルムを基材として用いて出射し、マゼンタベタ画像と6ポイントMS明朝体文字を印字した。光源は、308nmに主ピークを持つ蛍光管を用い、光源直下、基材面の照度が10mW/cm2の条件で、着弾後0.3秒後に露光を開始し、0.8秒後に露光を終了させた。なお、露光エネルギーは5mJ/cm2であった。この画像印字を低湿環境(25℃、20%RH)及び高湿環境(25℃、80%RH)にて行った。
以上のようにして得られた各画像について、下記の評価を行った。
各環境下で形成した印字画像について、下記の基準に則りインク硬化性の評価を行った。
△:露光終了直後に触ると画像はタッキネスが若干あるが、1分後にはタッキネスがなくなる
×:露光終了1分後でもタッキネスが残る
〈基材接着性の評価〉
各環境下で形成したベタ画像上に、幅25mmのセロテープ(R)を貼り付けて強く圧着した後、90度の剥離角度で素早く剥離し、隔離後の画像の状態を目視観察し、下記の基準に則り基材接着性の評価を行った。
△:テープ剥離で画像が一部剥がれる
×:テープ剥離で画像が全て剥がれる
〈画像滲み耐性の評価〉
各環境下で形成した6ポイントMS明朝体文字をルーペで観察し、隣り合うドットの状態を観察し、下記の基準に則り画像滲み耐性の評価を行った。
△:2ドット間の滲みが僅かに見られる
×:ドットが大きく滲む
以上により得られた結果を表14、15に示す。
上記画像評価Aにおいて、インクを印字した後の露光照射開始時間を0.4秒に、また露光照射終了時間を0.9秒後に変更した以外は、同様にして、画像記録及び評価を行った。露光時間、露光エネルギーは画像評価Aと同じくそれぞれ0.5秒間、5mJ/cm2であった。得られた結果を表16、17に示す。
2 ヘッドキャリッジ(遮光)
3 インクジェット記録ヘッド
31 インク吐出口
4 照射手段
5 プラテン部
6 ガイド部材
7 蛇腹構造
P 記録材料
Claims (25)
- 光酸発生剤として活性光線照射によりベンゼンを発生しないオニウム塩を含有し、かつ光重合性化合物としてオキセタン環を有する化合物を含有することを特徴とする活性光線硬化型インクジェットインク組成物。
- 前記ベンゼンを発生しないオニウム塩が、スルホニウム塩であることを特徴とする請求項1に記載の活性光線硬化型インクジェットインク組成物。
- 前記ベンゼンを発生しないオニウム塩が、ヨードニウム塩であることを特徴とする請求項1に記載の活性光線硬化型インクジェットインク組成物。
- 塩基性化合物を含有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の活性光線硬化型インクジェットインク組成物。
- ノニオン性の界面活性剤を含有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の活性光線硬化型インクジェットインク組成物。
- 光重合性化合物として、少なくとも1種のオキシラン基を有する化合物を含有することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の活性光線硬化型インクジェットインク組成物。
- 光重合性化合物として、少なくとも1種のオキセタン環を有する化合物を25〜90質量%、少なくとも1種のオキシラン基を有する化合物を10〜70質量%、少なくとも1種のビニルエーテル化合物を0〜40質量%含有することを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の活性光線硬化型インクジェットインク組成物。
- 25℃における粘度が、7〜50mPa・sであることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の活性光線硬化型インクジェットインク組成物。
- インクジェット記録ヘッドより、請求項1〜11のいずれか1項に記載の活性光線硬化型インクジェットインク組成物を、記録材料上に噴射して画像印刷を行う画像形成方法であって、該活性光線硬化型インクジェットインク組成物が着弾した後、0.001〜2.0秒の間に活性光線を照射することを特徴とする画像形成方法。
- インクジェット記録ヘッドより、請求項1〜11のいずれか1項に記載の活性光線硬化型インクジェットインク組成物を、記録材料上に噴射して画像印刷を行う画像形成方法であって、該活性光線硬化型インクジェットインク組成物が着弾し、活性光線を照射して硬化した後の総インク膜厚が、2〜20μmであることを特徴とする画像形成方法。
- インクジェット記録ヘッドより、請求項1〜11のいずれか1項に記載の活性光線硬化型インクジェットインク組成物を、記録材料上に噴射して画像印刷を行う画像形成方法であって、該インクジェット記録ヘッドの各ノズルより吐出するインク液滴量が、2〜15plであることを特徴とする画像形成方法。
- インクジェット記録ヘッドより、請求項1〜11のいずれか1項に記載の活性光線硬化型インクジェットインク組成物を、記録材料上に噴射して画像印刷を行う画像形成方法であって、ラインヘッド方式のインクジェット記録ヘッドより噴射して画像を形成することを特徴とする画像形成方法。
- 請求項12〜15のいずれか1項に記載の画像形成方法に用いるインクジェット記録装置であって、活性光線硬化型インクジェットインク組成物及びインクジェット記録ヘッドを35〜100℃に加熱した後、吐出することを特徴とするインクジェット記録装置。
- 請求項17〜21のいずれか1項に記載のトリアリールスルホニウム塩化合物とエポキシ化合物とを含有することを特徴とする活性エネルギー線硬化組成物。
- 前記エポキシ化合物が、下記一般式(I)〜(VI)で表される脂環式エポキシ化合物から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項22に記載の活性エネルギー線硬化組成物。
- 請求項22〜24のいずれか1項に記載の活性エネルギー線硬化組成物を含有することを特徴とする活性光線硬化型インクジェットインク組成物。
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