JP2005136830A - 周波数変換回路、無線周波受信機、および無線周波トランシーバ - Google Patents

周波数変換回路、無線周波受信機、および無線周波トランシーバ Download PDF

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Abstract

【課題】 集積回路への集積化および小型化が可能な周波数変換回路、無線周波受信機、および無線周波トランシーバを提供する。
【解決手段】 周波数fRFの無線周波信号が中間周波信号にダウンコンバートされるように、無線周波信号を周波数fLO1の第1局部発振信号205と混合する第1のミキサ204と、第1のミキサ204から出力された中間周波信号が互いに異なる位相を持つ2つのベースバンド信号209A・209Bにダウンコンバートされるように、上記中間周波信号を、周波数fLO2で互いに異なる位相を持つ2つの第2局部発振信号208と混合するミキサ207A・207Bとを設け、2つの第2局部発振信号208の位相をそれぞれ0°、270°とし、
LO1=k×fRF(k>1)
LO2=LO1/m(m>1)
k=m/(m−1)
の関係を満たす。
【選択図】 図1

Description

本発明は、直交ミキサを使用することにより、同相信号および直交信号で符号化された信号を抽出することが可能であり、携帯電話やPHS(Personal Handyphone System)等の移動体通信システムや、IEEE 802.11x規格で決められた無線ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)通信システム等のような無線データ通信システムに適用可能な無線周波(RF)受信機および無線周波トランシーバ、並びにそれらに好適に用いられる周波数変換回路に関するものである。
従来の典型的な無線周波トランシーバを図10に示す。無線周波トランシーバは、アンテナ1と、無線周波プリセレクト・フィルタ(バンドパスフィルタ(BPF))2と、デュプレックス・スイッチ3と、受信経路および送信経路とからなる。デュプレックス・スイッチ3は、アンテナ1を、受信機1004の経路あるいは送信機1005の経路に接続する。無線周波トランシーバの目的は、ベースバンド(BB)データを無線周波に変換することである。信号エネルギー周波数の点では、ベースバンドデータの周波数は、一般には、直流(DC)から数十MHzまでである一方、無線周波搬送波の周波数は、GHzの領域である。より詳細には、1つの例としては、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)トランシーバは、IEEE 802.11b規格に適合しており、ベースバンドデータは、DCから11MHzまでの周波数を有している一方、無線周波搬送波は、選択チャンネルに依存して2412MHz〜2484MHzの周波数を有している。
送信経路におけるベースバンドから無線周波数への周波数変換、および受信経路における無線周波数からベースバンドへの周波数変換は、何通りかの方法で実施することができる。これらの方法は全て、周波数のアップコンバージョンまたはダウンコンバージョンのためのミキサを1つあるいはそれ以上使用している。
図11は、よく知られているヘテロダイン(あるいはスーパーヘテロダイン)方式を示している。この例では、受信経路における無線周波信号は、2段階でベースバンド信号へダウンコンバートされる。1段目のダウンコンバートでは、周波数fRFの搬送波上に乗せられた受信信号を、低ノイズ増幅器(LNA)4によって増幅し、位相ロックループ(PLL)回路PLL1および電圧制御発振器(VCO)VCO1から構成される第1局部発振器(LO)の出力信号(周波数fLO)と混合することで、周波数
1=fRF−fLO
にダウンコンバートされた信号を第1のミキサ5の出力端に発生させる。無線周波トランシーバには、一般に、周波数f1付近の周波数帯から干渉信号またはノイズを除去するために、バンドパスフィルタ6、あるいは、非特許文献1に記載されているようなLC負荷が含まれている。典型的には、前記のWLAN IEEE 802.11bトランシーバの例では、周波数fは約374MHzである。
2段目のダウンコンバートでは、周波数f1の新しい搬送波を、第2のミキサ7で位相ロックループ回路PLL2および電圧制御発振器VCO2から構成される第2局部発振器の出力信号(周波数fIF)と混合することでベースバンド信号を得る。この例では、第2局部発振器の出力信号の周波数fIFはfIF=374MHzである。第2のミキサ7から出力されたベースバンド信号(周波数fBB)は、その後、さらにローパスフィルタ8で濾波され、増幅器9で増幅され、アナログ−デジタル変換器(ADC)10でデジタル信号に変換され、その後、デジタル処理される。
送信経路では、デジタルのベースバンド信号を、DAC(デジタル−アナログ変換器)11でアナログに変換し、ローパスフィルタ12で濾波することで、干渉を低減すると共に信号帯域幅を制御する。濾波の後、信号を、中間周波数(IF)ミキサ13で第2局部発振器の出力信号と混合することにより、ベースバンドから周波数f1へとアップコンバートし、バンドパスフィルタに通し、ミキサ14で第1局部発振器の出力信号と混合することにより、再びアップコンバートする。アップコンバートされた信号を、電力増幅器(PA)17によって増幅することで十分な電力を得てアンテナを駆動する。なお、ミキサ14と電力増幅器17との間には、バンドパスフィルタ16が設けられている。
図12は、ヘテロダイン方式のダウンコンバートによる周波数スペクトルの変化を示している。
しかしながら、第1のミキサ5における混合処理においては、第1局部発振器の出力信号の周波数から所望の無線周波信号の周波数と同じだけ離れた周波数を持つ信号は、所望の無線周波信号と同様、同じ周波数f1の信号にダウンコンバートされる。
これが、ヘテロダイン方式の良く知られている弱点である。図12に示すように、所望の無線周波信号の周波数がfRFであり、fRF>fLOであると、周波数fIM(ただしfIM<fLO)の望ましくない信号が存在することになる。この周波数fIMの望ましくない信号は、専門用語で「イメージ信号」と呼ばれ、
RF−fLO=fLO−fIM
を満たすようになっており、同じ周波数f1の信号にダウンコンバートされる。イメージ信号の周波数fIMは、「イメージ周波数」と呼ばれている。例えば、上記のWLAN IEEE 802.11bの例の場合、第1局部発振器の出力信号の周波数fLO=2038MHz、所望の無線周波信号の周波数fRF=2412MHzと仮定すれば、イメージ周波数は、fIM=1664MHzである。
イメージ信号の干渉を回避するために、図13に示すようなダイレクトコンバージョン方式(ホモダイン方式とも呼ばれる)のトランシーバも使用されている。ダイレクトコンバージョン方式では、無線周波からベースバンドおよび、ベースバンドから無線周波への周波数変換が、単一の混合ステップで実施される。例えば、受信経路において、無線周波信号は、増幅され、ミキサ21A・21Bで周波数fLO=fRFの局部発振信号と混合されることによって、ベースバンド成分を含む信号にダウンコンバートされる。
ダイレクトコンバージョン方式であれば、イメージ信号の問題を回避することができる。
ヘテロダインの代替方式としての、いわゆるデュアルコンバージョン方式は、特許文献1に記載されている。このデュアルコンバージョン方式を図14に示す。
デュアルコンバージョン方式とは、ヘテロダイン方式の一形態である。なぜなら、無線周波数の信号が、第1のミキサ106と、I/Q(I:同相,Q:直交)ミキサ108A及び108Bとによって2段階でベースバンドの信号に変換されるからである。
デュアルコンバージョン方式もまた、周波数fIM=2fLO−fRFのイメージ信号の影響を受けやすい。特許文献1の例では、fRF=5.2GHz、fLO=4.24GHz、及びfIM=3.28GHzで、イメージ周波数fIMは、低ノイズ増幅器105の帯域外となり、それゆえ、イメージ信号が大きく減衰される。
非特許文献2に、他のデュアルコンバージョン方式のトランシーバが記載されている。このデュアルコンバージョン方式のトランシーバの構成を図15に示す。
特許文献2には、図16に示す回路がダブルコンバージョン・チューナとして開示されている。
第1のミキサ402は、無線周波信号を、電圧制御発振器406からの周波数fLO1のクロック信号(局部発振信号)と混合することによってダウンコンバートする。第2のミキサ404は、無線周波信号をfLO1でダウンコンバートした信号と、結晶制御発振器(XCO)412からの周波数fLO2のクロック信号(局部発振信号)とを混合する。2つのクロック信号は、
LO1=fLO2×(N/M)
という関係を満たす。
米国特許第6351502 B1号明細書(2002年2月26日公開) 特開2000−299646公報(2000年10月24日公開) K.L Fong, C.D. Hull and R.G. Meyer, "A Class AB Monolithic Mixer for 900-MHz Applications," IEEE Journal of Solid-State Circuits, vol.32, pp.1166-1172, August 1997(1997年8月発行) A. Zolfaghani and B. Razavi, "A Low-Power 2.4-GHz Transmitter/Receiver CMOS IC," IEEE Journal of Solid-State Circuits, vol.38, pp. 176-183, February 2003(2003年2月発行)
従来の無線周波トランシーバは、集積回路(IC)あるいはICチップ内への全面的な実装をする上での障害がある。
ヘテロダイン方式の無線周波トランシーバは、イメージ信号を抑制するための、かさ高いICチップ外のフィルタ(表面弾性波(SAW)フィルタ)を必要とする。そのため、集積回路内への全面的な実装ができない。また、低ノイズ増幅器によって増幅された後の無線周波信号を、ICチップ外の表面弾性波フィルタを駆動するために、ICチップ外に出力させなければならない。その結果、バッファ増幅器が必要となる。したがって、ICの電力消費が増大する。
図11に示すヘテロダイン方式のトランシーバに関して言うと、イメージ信号を減衰させるために、追加のバンドパスフィルタ15が設けられている。良好なイメージ信号除去特性を得るために、バンドパスフィルタ15は、かさ高く離散した部品群となっており、集積回路内への実装を妨げる。その結果、高コストになり、余分の電力消費が必要となる。
特許文献2も、チューナーに適用されたダブルコンバージョン・システムに関するものである。このシステムは、基本的にはヘテロダイン方式である。そのため、上述した問題点(集積回路内への全面的な実装ができず、また、ICの電力消費が増大する)を有している。
特許文献2のシステムでは、第2のミキサ404で使用される第2の局部発振信号の周波数fLO2が、固定されており、第1のミキサ402で使用される第1の局部発振信号の周波数fLO1の変化に追従して変化しない。そのため、第1の局部発振信号の周波数fLO1が変化すると、第1の局部発振信号の周波数fLO1と第2の局部発振信号の周波数fLO2との比が、初期の設定値からずれてしまう。
また、特許文献2のシステムでは、
LO1−fLO2=1.0101×fRF
であるが、これは、特許文献2におけるダウンコンバージョンが、直流へのダウンコンバージョンでなく、むしろ第2の中間周波数(IF)帯域(2.048MHz)へのダウンコンバージョンであることを意味している。したがって、特許文献2のダブルコンバージョン・チューナは、無線周波からベースバンド信号へのダウンコンバージョンを行うトランシーバに適用できない。
また、特許文献2のシステムでは、中間周波数fLO2=800MHzの場合には、結晶制御発振器の代わりに位相ロックループ回路で制御された電圧制御発振器が必要である。
また、ダイレクトコンバージョン方式では、イメージ周波数の問題は取り除かれるが、その代償として、感度が低下すると共に、局部発振器の信号が無線周波ポートへ漏出および自己混合する結果、ミキサの出力端に動的な直流オフセットが発生する。また、一般的に、低ノイズ増幅器のゲインを高くすることが必要であり、そのため、電力消費が増大する可能性がある。
図14に示す特許文献1の従来のデュアルコンバージョン方式や、図15に示す非特許文献2の従来のデュアルコンバージョン方式もまた、イメージ信号の影響を受けやすい。そのため、通常は、イメージ信号の干渉を抑制するためのかさ高いフィルタの一種が必要である。イメージ信号を除去するフィルタの大きさはイメージ信号の周波数が低くなるにつれて増大するので、無線周波の周波数が低くなる(≦2.4GHz)ほど、この問題は悪化する。
非特許文献2のトランシーバでは、ICチップ上のフィルタによる濾波でイメージ信号を除去することが必要である。そして、非特許文献2のトランシーバでは、無線周波信号の周波数fRF、1段目のダウンコンバージョンに用いる局部発振信号の周波数fLO、1段目のダウンコンバージョンにより得られる中間周波数信号の周波数fRFに対し、fRF=2.4GHz、fLO=(2/3)fRFであるので、イメージ信号fIM=fLO−fIFは、IM=800MHzである。このようにイメージ信号の周波数が低い(fIM=800MHz)ために、ICチップ上のフィルタが、通常、広い領域を必要とする。
さらに、特許文献1には、第1の局部発振信号(特許文献1中の第1のミキサ106に入力されているLO107)の周波数fLO1を無線周波信号の周波数fRFより高くなるように変更することが示唆されている。しかしながら、特許文献1のトランシーバは、第2のミキサ108A・108Bに入力される局部発振器信号IおよびQが0°および90°の位相にあるので、適切に動作しない。すなわち、fLO1>fRF としたときに第2の局部発振信号LO2(IおよびQ)として、0°と90°の2つの位相の信号を使用すると、適切に動作しない。
以下、この点について説明する。まず、fLO1<fRFとした場合の周波数スペクトル変化を考えると、側波帯に含まれるある周波数成分(搬送波よりも高い周波数の成分)は、1段目のダウンコンバート後もやはり搬送波よりも高い側の周波数にある。このまま2段目のダウンコンバートを0°と90°の局部発振信号で行うと、ベースバンドとして取り出した時の電圧ベクトルは左回り(I(0°)からQ(90°)に向かう回転方向)となり、正常に復調できる。
次に、ここで、このままfLO1<fRFとした場合、1段目のダウンコンバートにおいて、注目している側波帯成分はよりも低い側の周波数となる。このまま2段目のダウンコンバートを0°と90°の局部発振信号で行うと、ベースバンドとして取り出した時の電圧ベクトルは右回り(Q(90°)からI(0°)に向かう回転方向)となり、正常に復調できない。
本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、集積回路への集積化および小型化が可能な周波数変換回路、無線周波受信機、および無線周波トランシーバを提供することにある。
本発明の周波数変換回路は、上記の課題を解決するために、所望の周波数の無線周波信号を、互いに異なる位相を持つ2つのベースバンド信号にダウンコンバートする周波数変換回路であって、無線周波信号が中間周波信号にダウンコンバートされるように、無線周波信号を第1局部発振信号と混合する第1のミキサと、第1のミキサから出力された中間周波信号が、互いに異なる位相を持つ2つのベースバンド信号にダウンコンバートされるように、上記中間周波信号を、互いに異なる位相を持つ2つの第2局部発振信号と混合する第2のミキサ(直交ミキサ)とを備え、2つの第2局部発振信号はそれぞれ、0°の位相と270°の位相とを持ち、無線周波信号の周波数をfRF、第1局部発振信号の周波数をfLO1、第2局部発振信号の周波数をfLO2とすると、
LO1=k×fRF(kは、k>1を満たす任意の数)
LO2=LO1/m(mは、m>1を満たす任意の数)
k=m/(m−1)
の関係を有することを特徴としている。
上記の関係は、以下のように書き換えられる。
LO1>fRF>0
LO2<fLO1
LO2=fLO1−fRF
すなわち、上記の関係は、(1)第1局部発振信号の周波数fLO1が無線周波信号の周波数fRFよりも高く(これにより、中間周波信号の周波数f1は、f1=fLO1−fRFの関係を満たす)、(2)第2局部発振信号の周波数fLO2が中間周波信号の周波数f1に等しい(これにより、第2局部発振信号の周波数fLO2は第1局部発振信号の周波数fLO1より低くなる)、と言い換えることができる。なお、上記の構成の周波数変換回路においては、一般には、1.125≦k≦1.35である。
また、上記周波数変換回路は、mが、
m=2n(nは正の整数)
を満たす整数である構成であることがより好ましい。
また、本発明の周波数変換回路は、第1のミキサの出力信号からイメージ信号を除去するためのイメージ信号除去フィルタをさらに備える構成であることがより好ましい。上記イメージ信号除去フィルタは、イメージ周波数fIM=2fLO1−fRFあるいはそれ以上の周波数でイメージ信号を10dB以上低減させるフィルタ回路であることがより好ましい。
また、本発明の周波数変換回路は、第1局部発振信号を発生させる発振器と、第1局部発振信号を1/mに分周することによって、位相が0°の第2局部発振信号と位相が270°の第2局部発振信号とを発生させる分周器とをさらに備える構成であることがより好ましい。
本発明の無線周波受信機は、上記の課題を解決するために、所望の周波数の無線周波搬送波を受信するための受信機であって、本発明の周波数変換回路とを備えることを特徴としている。
また、本発明の無線周波受信機は、無線周波信号を受け取って、無線周波搬送波の周波数を含む帯域を通過させるバンドパスフィルタと、上記バンドパスフィルタを通過した無線周波信号を増幅する低ノイズ増幅器とをさらに備える構成であることがより好ましい。上記低ノイズ増幅器は、使用帯域に干渉するイメージ信号を実質的に消失するように減衰させるものであることが好ましい。
また、本発明の無線周波受信機は、上記周波数変換回路で生成された2つの異なる位相を持つベースバンド信号を低域濾波するローパスフィルタと、ベースバンド信号を増幅する増幅器とをさらに備える構成であることがより好ましい。
本発明の無線周波トランシーバは、上記の課題を解決するために、本発明の無線周波受信機と、無線周波数の搬送波を送信するための無線周波送信機とを備えることを特徴としている。
また、本発明の無線周波トランシーバは、上記無線周波送信機が、ベースバンド信号を周波数fRFの無線周波信号へと直接的にアップコンバートするための直交変調器を含み、上記直交変調器は、ベースバンド信号の同相成分を、周波数がfRFでかつ位相が0°のクロック信号と混合する第3のミキサと、ベースバンド信号の直交成分を、周波数がfRFでかつ位相が90°のクロック信号と混合する第4のミキサとを備えている構成であることがより好ましい。
また、本発明の無線周波トランシーバは、第1局部発振信号を発生させる発振器と、第1局部発振信号を1/mに分周することによって、位相が0°の第2局部発振信号と位相が270°の第2局部発振信号とを発生させる分周器と、上記発振器で発生された第1局部発振信号と、上記分周器で発生された位相が0°の第2局部発振信号とを混合し、周波数がfRFでかつ位相が0°のクロック信号を発生させる第5のミキサと、上記発振器で発生された第1局部発振信号と、上記分周器で発生された位相が270°の第2局部発振信号とを混合し、周波数がfRFでかつ位相が90°のクロック信号を発生させる第6のミキサとをさらに備えている構成であることがより好ましい。上記発振器は、第1局部発振信号の周波数fLO1で動作し、位相ロックループ回路によって制御され、かつ位相ロックループ回路内に組み込まれている電圧制御発振器であることが好ましい。
また、本発明の無線周波トランシーバは、上記無線周波送信機が、送信すべきデジタル信号をアナログ変換してなるベースバンド信号の同相成分および直交成分の帯域幅を制限するためのローパスフィルタと、上記直交変調器におけるアップコンバートにより得られた無線周波信号の電力を増大させる増幅器とをさらに含む構成であることがより好ましい。
また、本発明の無線周波トランシーバは、第1局部発振信号および第2局部発振信号を発生して上記無線周波受信機内の周波数変換回路に送る信号発生器をさらに備え、上記信号発生器は、上記無線周波送信機内でのアップコンバートに使用されるクロック信号(周波数fRFの無線周波信号)を発生し、上記無線周波送信機に送るようになっている構成であることがより好ましい。
また、本発明の無線周波トランシーバは、上記無線周波搬送波を受信するために、上記所望の周波数で効率よく動作するように設計されたアンテナと、上記アンテナを上記無線周波受信機に接続する受信モードと、上記アンテナを上記無線周波送信機に接続する送信モードとを切り替えるための切替手段とをさらに備え、受信モードの間、上記周波数合成器におけるクロック信号を発生する回路部分の動作が停止されるようになっている構成であることがより好ましい。上記構成では、受信モードの間、上記周波数合成器におけるクロック信号を発生する回路部分の動作が停止されるだけでなく、上記周波数合成器から無線周波送信機にクロック信号を送信する送信経路が遮断されることがより好ましい。
本発明によれば、第2局部発振信号の周波数fLO2が中間周波信号の周波数f1に等しいので、第2のミキサで中間周波信号を直流のベースバンド信号(DC)に変換することができる。また、本発明の周波数変換回路によれば、無線周波信号を2段でダウンコンバートすることにより、高い選択性および感度を達成できる。
また、本発明によれば、第1局部発振信号の周波数fLO1が無線周波信号の周波数fRFよりも高いことから、使用帯域に干渉するイメージ信号を高周波数にシフトさせることができる。それゆえ、例えば第1局部発振信号の周波数fLO1を適切に選択することによって、イメージ信号を、干渉のない使用帯域外の周波数(例えば4GHz)にシフトさせることが可能となる。その結果、かさ高いフィルタを集積回路外に設けることなく、使用帯域へのイメージ信号の干渉を防止できる。
さらに、本発明によれば、
LO2=LO1/m(mは、m>1を満たす任意の数)
の関係を満たすことによって、第1局部発振信号を分周することによって第2局部発振信号を発生できる。したがって、第1局部発振信号および第2局部発振信号の発生を1つの位相ロックループ回路だけで行うことが可能となり、構成を大いに簡素化できる。したがって、集積回路への集積化および小型化が可能となる。
また、本発明では、2段目のダウンコンバートを0°の位相と270°の位相とを持つ第2局部発振信号(0°の位相と90°の位相とを持つ第2局部発振信号に対し、直交信号のみを反転したものに相当する)で行う。これにより、側波帯に含まれる無線搬送波の周波数よりも高い周波数の成分をベースバンド信号として取り出した時の電圧ベクトルが左回り(I(0°)からQ(270°)に向かう回転方向)となる。したがって、側波帯に含まれる無線搬送波の周波数よりも高い周波数の成分を正常に復調できる。
さらに、本発明の周波数変換回路は、mが、
m=2n(nは正の整数)
を満たす整数である構成であれば、第1局部発振信号を分周することによる第2局部発振信号の発生を、デジタル回路により容易に実現することができる。
さらに、本発明の周波数変換回路は、第1のミキサの出力信号からイメージ信号を除去するためのイメージ信号除去フィルタをさらに備える構成であれば、第1のミキサによりイメージ信号を高周波数にシフトさせることができるので、イメージ信号除去フィルタによるイメージ信号の除去が平易になる。さらに、イメージ信号除去フィルタとしてLCフィルタを用いる場合、LCフィルタを構成するコイルのインダクタンスおよびキャパシタのキャパシタンスを小さくすることができるので、LCフィルタを小型化でき、集積回路内への実装が容易となる。
さらに、本発明の周波数変換回路は、第1局部発振信号を発生させる発振器と、第1局部発振信号を1/mに分周することによって、位相が0°の第2局部発振信号と位相が270°の第2局部発振信号とを発生させる分周器とをさらに備える構成であれば、局部発振信号発生部を集積化できる。また、上記構成によれば、デジタル回路による実現が可能となる。すなわち、上記分周器は、第1局部発振信号の周波数fLO1をmで除算することによって周波数fLO2の第2局部発振信号を発生させるデジタル除算回路で実現できる。
さらに、本発明の無線周波トランシーバは、第1局部発振信号を発生させる発振器と、第1局部発振信号を1/mに分周することによって、位相が0°の第2局部発振信号と位相が270°の第2局部発振信号とを発生させる分周器と、上記発振器で発生された第1局部発振信号と、上記分周器で発生された位相が0°の第2局部発振信号とを混合し、周波数がfRFでかつ位相が0°のクロック信号を発生させる第5のミキサと、上記発振器で発生された第1局部発振信号と、上記分周器で発生された位相が270°の第2局部発振信号とを混合し、周波数がfRFでかつ位相が90°のクロック信号を発生させる第6のミキサとをさらに備えている構成であれば、ダウンコンバートのための2種類の局部発振信号と、アップコンバートのためのクロック信号とを、1つの発振器のみを用いて発生させることができるので、さらなる構成回路の集積化および小型化が実現できる。
さらに、本発明の無線周波トランシーバは、第1局部発振信号および第2局部発振信号を発生して上記無線周波受信機内の周波数変換回路に送る信号発生器をさらに備え、上記信号発生器は、上記無線周波送信機内でのアップコンバートに使用されるクロック信号(周波数fRFの無線周波信号)を発生し、上記無線周波送信機に送るようになっている構成であれば、ダウンコンバートのためのクロック信号(局部発振信号)を発生させる回路とアップコンバートのためのクロック信号を発生させる回路とを1つの回路にまとめることができるので、さらなる構成回路の集積化および小型化が実現できる。
さらに、本発明の無線周波トランシーバは、上記無線周波搬送波を受信するために、上記所望の周波数で効率よく動作するように設計されたアンテナと、上記アンテナを上記無線周波受信機に接続する受信モードと、上記アンテナを上記無線周波送信機に接続する送信モードとを切り替えるための切替手段とをさらに備え、受信モードの間、上記周波数合成器におけるクロック信号を発生する回路部分の動作が停止されるようになっている構成であれば、受信モードの間に上記周波数合成器におけるクロック信号を発生する回路部分(クロック信号発生回路)の動作を停止させることで、電力の浪費を削減すると共に、ノイズの発生を減少できる。
なお、特許文献1および非特許文献2に記載されているような、受信モードと送信モードとを切り替えるいわゆるアンテナスイッチ(特許文献1の「102」)は、それ自体で電力の浪費を削減するものではない。
本発明は、1GHz以上の無線周波無線通信システムで使われる、IC化されたトランシーバ(無線周波トランシーバ)のアナログ信号処理部分に関わるものである。この無線通信システムは、携帯電話やPHS等の移動体通信システム、IEEE802.11規格で規定された無線LAN通信システム等に適用できるものである。
本発明を実施するための最良の形態に係るトランシーバでは、ベースバンド信号を、無線周波で変調(送信)及び復調(受信)するが、その手法に特長がある。即ち、本発明は、上記トランシーバの機能をICチップに収め、かつ携帯機器へ搭載することを目的として、トランシーバの小型化を図るものである。
最良の形態に係るトランシーバの受信部では、2段の周波数変換が行われている。つまり、アンテナに入った無線周波信号は、増幅されてから第1のミキサで第1の局部発振信号と混合され、この混合出力がさらに第2のミキサで位相の異なる2種類の直交信号(第2局部発振信号)とそれぞれ混合されて、周波数の異なる2つの直交信号を得る。この2つの直交信号は、アナログ−ディジタル変換された後、デジタル処理部に伝送される。
そして、最良の形態に係るトランシーバでは、小型化を図るために、位相ロックループ回路を用いて、無線周波信号の周波数よりも高い周波数で局部発振させることにより第1局部発振信号を発生させ、第1局部発振信号を分周して互いに異なる位相(0°、270°)を持つ2つの第1直交信号(第2局部発振信号)を発生させる。
一方、最良の形態に係るトランシーバの送信部では、一段の周波数変換(ダイレクトコンバージョン)が行われる。つまり、デジタル処理部から送られたデジタル信号をデジタル−アナログ変換することにより得られた2つの直交信号が、それぞれ第1直交信号と周波数の異なる2つの第2直交信号とミキサで混合された後、一つに纏められて増幅されてからアンテナより送信される。そして、第1直交信号と周波数の異なる2つの第2直交信号は、上記分周により得られた2つの第1直交信号に第1の局部発振信号を混合することによって発生される。
このように、最良の形態に係るトランシーバは、IC化と小型化を念頭において開発された、従来のトランシーバと異なる回路構成を有することを特徴としている。即ち、最良の形態に係るトランシーバは、IC化と小型化を目的として、(1)受信部の第1のミキサで使用される第1の局部発振信号を分周することで、互いに位相の異なる2つの信号を得て、これら2つの信号を受信部の第2のミキサで使用する、(2)これら2つの信号のそれぞれに対して、第1の局部発振信号を混合させて、上記2つの信号とは周波数の異なる2つの直交信号を得て、これら2つの直交信号を送信部のミキサで使用するという特徴を備えている。
また、最良の形態に係るトランシーバは、IC化と小型化を目的として、局部発振信号との混合によってイメージ信号(偽信号)が局部発振周波数よりも高い周波数となるように局部発振信号の周波数を設定したという特徴も備えている。
トランシーバでは、一般的に、周波数変換に当たって局部発振信号と無線周波信号との混合を行うが、この混合時に、必然的に目的の周波数の信号と偽周波数(イメージ周波数)の信号(イメージ信号)とが発生する。
本発明では、局部発振信号の周波数を無線周波信号(目的信号)の周波数よりも高く設定しているので、このイメージ信号の周波数を非常に高い周波数にすることができる。その結果、トランジスタなどの回路構成部品自体が持つ周波数特性によって、このイメージ信号を簡単に低減することができる。したがって、トランシーバをICチップで実現できる。その上、このイメージ信号を除去するためのフィルタを、トランジスタなどの回路構成部品とは別にトランシーバICチップ上に設けた場合でも、そのフィルタを構成する部品(コイルやキャパシタ等)の定数を小さくすることができるので、フィルタを小型化できる。それゆえ、フィルタの専有面積を縮小化し、トランシーバICチップ全体のサイズを小型化することができる。
本発明は、集積回路内への実装が平易な、ハーフ・デュプレックスに適用できる新規なトランシーバを提供するものである。本発明を実施するための最良の形態に係るトランシーバについて、以下、図面に基づいて説明する。図1は、本形態に係るトランシーバのブロック図を示す。
本形態に係るトランシーバの主要な特徴点は、以下の通りである。
a)受信用のダウンコンバートに、第1のミキサ204で無線周波搬送波の周波数fRFより高い周波数fLO1の局部発振信号を使用するデュアルコンバージョンが使用される。無線周波信号より高い周波数の局部発振信号を使用することにより、イメージ信号の周波数fIMは、高周波数にシフトする。これにより、fLO1>fRFであると、fIM=2fLO1−fRFかつfIM>fRFとなる。その結果、周波数fLO1を適切に選択することによって、イメージ信号の周波数fIMを、周波数スペクトル領域内における受信器の帯域幅外にシフトさせることができる。このシフトされたイメージ信号のエネルギーは、トランシーバの動作に影響を与えない。
b)また、イメージ信号の周波数fIMを無線周波搬送波の周波数fRFよりも高い周波数とすることで、濾波によるイメージ信号の除去が、非常に平易になると共に、集積回路上の小型のフィルタで実現可能となる。
c)送信信号は、受信経路に使用されるものと同一のクロック合成回路210を使用して、ダイレクトコンバージョン方式で無線周波搬送波の周波数へアップコンバートされる。
次に、本形態のトランシーバについて、図1に従って、主要ブロックおよびトランシーバとしての動作を説明する。ここでは、WLANのIEEE 802.11b規格に従ったハーフ・デュプレックス・トランシーバに本発明を適用した場合について説明する。
本形態のトランシーバは、無線周波トランシーバは、無線周波搬送波の送受のためのアンテナ200と、無線周波バンドパスフィルタ201と、アンテナ200から無線周波信号を受信する受信経路(無線周波受信機)と、無線周波信号をアンテナ200に送信する送信経路(無線周波送信機)と、スイッチ202とを備えている。
アンテナ200で受け取られる無線周波搬送波の周波数は、2412MHz〜2484MHzの範囲であり、この周波数は、選択されたチャンネルに依存する。アンテナ200は、所望の無線周波搬送波の周波数で効率よく動作するように設計されている。無線周波バンドパスフィルタ201は、無線周波信号(アンテナから受信経路、あるいは送信経路からアンテナに入力される無線周波信号)のバンド幅を制限する。無線周波バンドパスフィルタ201は、無線周波信号を受け取って、抽出しようとする無線周波搬送波の周波数を含む帯域を通過させる。スイッチ202は、アンテナ200の接続先として(LNA203を通る)受信経路、または(電力増幅器226を通る)送信経路を選択する。すなわち、スイッチ202は、アンテナ200を受信経路に接続する受信モードと、アンテナ200を送信経路に接続する送信モードとを切り替える切替手段としての機能を備えている。これらの点は、従来のトランシーバと同様である。
本形態のトランシーバは、受信経路および送信経路の周波数変換で使用されるクロック信号(局部発振信号)を発生して受信経路および送信経路に供給するためのクロック合成回路(信号発生器)210をさらに備えている。クロック合成回路210では、送信経路の周波数変換で使用される2つのクロック信号22が無線周波搬送波の周波数fRFで発生される。これら2つの信号は、周波数および振幅は等しいが、位相は90度異なる。
上記受信経路は、所望の周波数の無線周波信号を2段階でダウンコンバートするものであり、低ノイズ増幅器203と、1段目のダウンコンバートを行う第1のミキサ204と、キャパシタ206と、2つの第2局部発振信号208を使用して2段目のダウンコンバートを行う第2のミキサとしてのQミキサ207AおよびIミキサ207Bと、ローパスフィルタ211と、増幅器212とを備えている。これらのうち、第1のミキサ204、キャパシタ206、およびQミキサ207AおよびIミキサ207Bによって、周波数変換回路が構成されている。
低ノイズ増幅器203は、無線周波バンドパスフィルタ201を通過した無線周波信号を増幅し、帯域に干渉するイメージ信号を実質的に消失するように減衰させる。第1のミキサ204は、無線周波信号がその周波数より低い周波数を有する中間周波信号にダウンコンバートされるように、無線周波信号を第1局部発振信号と混合する。低ノイズ増幅器203には、第1のミキサ204の出力信号からイメージ信号を除去するためのイメージ信号除去フィルタを設けることができる。イメージ信号除去フィルタは、イメージ周波数fIM=2fLO1−fRFあるいはそれ以上の周波数でイメージ信号を10dB以上低減させるものであることが好ましい。イメージ信号除去フィルタは、後述するように、小さいサイズのICチップ上LCフィルタで実現できる。なお、イメージ信号除去フィルタは、第1のミキサ204とQミキサ207AおよびIミキサ207Bとの間に設けてもよい。
Qミキサ207AおよびIミキサ207Bは、第1のミキサ204からキャパシタ206を介して入力された中間周波信号を、その周波数より低い周波数を有し、かつ互いに異なる位相を持つ2つのベースバンド信号209A・209Bにダウンコンバートする。すなわち、Qミキサ207Aは、中間周波信号が90°の位相を持つベースバンド信号209A(Q信号)にダウンコンバートされるように、上記中間周波信号を270°の位相を持つ第2局部発振信号208と混合する。Iミキサ207Bは、中間周波信号が0°の位相を持つベースバンド信号209A(I信号)にダウンコンバートされるように、上記中間周波信号を0°の位相を持つ第2局部発振信号208と混合する。
ローパスフィルタ211は、Qミキサ207AおよびIミキサ207Bで生成された2つの異なる位相を持つベースバンド信号(ベースバンドの同相信号および直交信号)を低域濾波する。増幅器212は、ローパスフィルタ211で低域濾波されたベースバンド信号を増幅する。
上記送信経路は、送信すべきデジタル信号をアナログ変換してなるベースバンド信号の同相成分(I)および直交成分(Q)が入力されるようになっており、これらベースバンド信号の同相成分および直交成分の帯域幅を制限するためのローパスフィルタ221と、ベースバンド信号の同相成分(I信号)220Aおよび直交成分(Q信号)220Bを周波数fRFの無線周波信号へと直接的にアップコンバートするための直交変調器と、上記直交変調器におけるアップコンバートにより得られた無線周波信号の電力を増大させる電力増幅器226とを含んでいる。上記直交変調器は、ベースバンド信号の同相成分222Aを周波数がfRFでかつ位相が0°のクロック信号224と混合するI/Qミキサ(第3のミキサ)223Aと、ベースバンド信号の直交成分222Bを周波数がfRFでかつ位相が90°のクロック信号224と混合するI/Qミキサ(第4のミキサ)223Bと、I/Qミキサ223Aの出力信号とI/Qミキサ223Bの出力信号とを結合する加算器225とを備えている。
第1のミキサ204で使用される第1局部発振信号(局部発振器からのクロック信号)205の周波数fLO1は、無線周波搬送波の周波数fRFに対して、
LO1=k×fRF(ここでk>1)
という関係を有する。kは、典型的には1.15〜1.35である。Qミキサ207AおよびIミキサ207Bで使用される2つの第2局部発振信号208は、周波数fLO2を有し、互いに異なる位相(0°および270°)を有している。周波数fLO2は、周波数fLO1に対して、
LO2=LO1/m
の関係を有する。mは、1より大きい数(好ましくは2以上の整数)であり、kおよびmは、
k=m/(m−1),m>1
の関係を有する。周波数fLO2は、周波数fLO1のの変化に追従して変化するようになっている。
第1のミキサ204で無線周波搬送波の周波数fRFより高い周波数fLO1の局部発振信号を使用することには、次の利点がある。
(1)イメージ信号の周波数が非常に高い周波数、例えば、約4GHzであれば、イメージ信号の干渉を受ける無線通信システムは、ポイント・ツー・ポイント・マイクロ波接続システムや電波探知システムである。そのような非常に高い周波数のイメージ信号は、一般的には、通常のWLANの利用には干渉しない。
(2)第1のミキサ204の出力信号を小さいサイズのICチップ上のLCフィルタ(イメージ信号除去フィルタ)を用いて高周波数で濾波(フィルタリング)することにより、イメージ信号を除去することができる。
次に、トランシーバの動作について説明する。
まず、受信時の動作について説明する。アンテナ200からスイッチ202を介して受信経路に入力された周波数fRFの無線周波信号は、低ノイズ増幅器203で増幅された後、第1のミキサ204で周波数f1=fLO1-fRFの信号(中間周波信号)にダウンコンバートされ、第1のミキサ204から出力される。
第1のミキサ204から出力された中間周波信号は、Qミキサ207Aにより、周波数fLO2で270°の位相を持つクロック信号(直交信号Q)と混合される。同様に、第1のミキサ204から出力された中間周波信号は、Iミキサ207Bにより、同じ周波数fLO2で0°の位相を持つクロック信号(信号I)と混合される。周波数fLO2が中間周波信号の中心周波数f1と等しいため、ミキサ207Aおよび207Bの出力は、ベースバンド信号成分を含む。
バンド周波数成分を除去するために、ミキサ207Aから出力されたベースバンド信号209A(VQPおよびVQN)とミキサ207Bから出力されたベースバンド信号209B(VIPおよびVIN)とは、ローパスフィルタ211に送られ、増幅器212で増幅される。これにより、ベースバンド信号は、アナログ/デジタル変換すれば受信信号の復元を完了する状態となる。
次に、送信時の動作について説明する。
送信モードでは、電力を節約するために受信経路の回路の動作が停止される。すでに複合I/Q型のアナログ信号に変換されたベースバンド信号、すなわちベースバンド信号の同相成分220Aおよび直交成分220Bは、送信規格で確立された規定にしたがって送信信号の帯域幅を制限するためにローパスフィルタ221に送られる。濾波された信号222Aおよび222Bは、I/Qミキサ223Aおよび223Bに送られ、I/Qミキサ223Aおよび223Bで、周波数fRFの無線周波のクロック信号と混合される。次に、I/Qミキサ223Aおよび223Bの出力は、加算器225で結合され、電力増幅器226で増幅され、送信のためにアンテナ200へと送られる。
ここで、mは、m=2n(nは正の整数)を満たす整数であることが好ましい。この条件を満たすmおよびkの可能な4つの組み合わせ(m=21、22、23、24)、各組み合わせにおいてfRF=2400MHzの場合に使用される周波数fLO1およびfLO2、各組み合わせにおいて発生しうるイメージ信号の周波数fIM、および無線周波搬送波の周波数fRFとイメージ信号の周波数fIMとの差ΔIMとを、表1に示す。
Figure 2005136830
表1に示すように、例えば、m=4、k=4/3、およびfLO1=3200MHzである場合、イメージ信号の周波数は、fIM=4000MHzとなり、無線周波信号から1600MHz離れる。
図3(a)および図3(b)に、本形態のトランジスタにおいて、m=4、k=4/3、およびfLO1=3200MHzである場合の、受信経路でのダウンコンバージョン、および送信経路でのアップコンバージョンによる信号周波数スペクトルの変化を示す。
図2は、図1に示すトランシーバのクロック合成回路210内の回路構成を示す図である。
クロック合成回路210は、図2に示すように、周波数fLO1=k×fRFで動作して発振することにより周波数fLO1の信号を発生して出力する電圧制御発振器(VCO)301と、電圧制御発振器301の周波数を安定化および制御する位相ロックループ(PLL)回路300とによって実現される。電圧制御発振器301の出力信号は、第1局部発振信号として第1のミキサ204に供給されると共に、後述するミキサ(第5のミキサ)303Aおよびミキサ(第6のミキサ)303Bに供給される。電圧制御発振器301の出力信号は、分周回路(分周器)302によって1/mに分周される。分周回路302は、この分周によって、周波数fLO2で位相が0°の信号305A、および周波数fLO2で位相が270°の信号305Bを同時に発生する。信号305Aおよび信号305Bはそれぞれ、第2局部発振信号としてQミキサ207AおよびIミキサ207Bに供給されると共に、後述するミキサ303Aおよびミキサ303Bに供給される。
ミキサ(第5のミキサ)303Aは、周波数fLO1の電圧制御発振器301の出力信号と周波数fLO2で位相が0°の信号305Aとを混合することにより、周波数fRFで位相が0°の無線周波信号304Aを発生させクロック信号224としてI/Qミキサ223Aに送出する。ミキサ(第6のミキサ)303Bは、周波数fLO1の電圧制御発振器301の出力信号と周波数fLO2で位相が270°の信号305Bとを混合することにより、周波数fRFで位相が90°の無線周波信号304Bを発生させクロック信号224としてI/Qミキサ223Bに送出する。
電力を節約すると共にスイッチング装置によるノイズの発生を減少させるために、受信の間(すなわちスイッチ202によってトランシーバの動作モードが受信モードとされている間)、ミキサ303A・303B(無線周波信号304A・304Bを発生する回路部分)の動作が停止されると共に、ミキサ303A・303BからI/Qミキサ223A・223Bへの無線周波信号304A・304Bの送信経路が遮断されるようになっている。
図4〜図7に、本形態のトランシーバ(フロントエンド無線周波トランシーバ)の各部の回路レベルの実施例を示す。
本発明は、無線通信のための、トランシーバのシステムレベルの実施を提供するものである。このトランシーバシステムは、CMOS(相補型金属酸化膜半導体)プロセス技術あるいはBiCMOSプロセス技術を使用した標準的な集積回路(IC)プロセスにおける実施を狙いとしている。
本発明のトランシーバは、集積回路プロセスにおいて標準的な回路技術を使用することによって実施することができる。この実施例のトランシーバは、相補型金属酸化物半導体(CMOS)集積回路により実施したものである。しかしながら、このトランシーバは、他の集積回路、例えば、バイポーラBiCMOSなどでも実施できる。高周波動作(GHzレベル)での効率のために、金属−絶縁体−金属(MIM)のような面積効率の高いキャパシタや、チップ上の誘導子のための厚い金属層を実現できる、高速トランジスタ用プロセスが好ましい。さらに、本形態のトランシーバは、集積回路による実施に限定されるものではなく、もちろん個別素子群を使用した実施にも適用可能である。
図4に、低ノイズ増幅器203および第1のミキサ204の回路レベルの実施例を示す。
低ノイズ増幅器(LNA)203は、アンテナ200およびスイッチ202からの信号を、ピン(入力端子)Vinで受信する。図4に示すように、トランジスタM1〜M4が、コイルLdによって装荷された低ノイズ増幅器203を形成している。このコイルLdは、キャパシタCc1および次段の入力インピーダンスと合わせて、搬送波の無線周波数となるように調整される。DCブロッキングキャパシタおよびインダクタLg・Leが、入力インピーダンスを50Ωに適合させるため、また、低ノイズ増幅器203の雑音指数を減少させるために使用されている。
第1のミキサ204は、図4に示すように、当業者に良く知られているダブルバランスギルバート型ミキサである。第1のミキサ204は、図4に示すように、低ノイズ増幅器203からの無線周波信号を増幅する差動トランジスタM5・M6と、第1局部発振信号205によって周波数fLO1のクロックで動作するスイッチング四重トランジスタM8〜M11、および電流源トランジスタM7によって実現される。第1のミキサ204は、インピーダンス素子Zfによって装荷され、次段に容量結合されている。
第1のミキサ204における信号の混合処理において、周波数f2=fRF+fLO1の無線周波信号もまた発生する。この無線周波信号(f2>fRF およびf2>fLO1)は、インピーダンス素子Zfの周波数特性に影響される。それゆえ、実用的には、周波数f1=fLO1−fRFの差分信号のみが、第1のミキサ204からQミキサ207AおよびIミキサ207Bへ通過する。第1局部発振信号205の周波数fLO1がfLO1=3200MHzのとき、周波数f1はf1=800MHzである。
図5に、差動I/QミキサであるQミキサ207AおよびIミキサ207Bの回路レベルの実施例を示す。
Qミキサ207Aは、トランジスタM14・M15・M18〜M21および負荷M26・M27によって形成されている。一方、Iミキサ207Bは、トランジスタM16・M17・M22〜M25によって形成され、M28〜M29を装荷している。第1のミキサ204から送られた、ダウンコンバートにより得られた周波数f1の信号、電圧Vopおよび電圧Vonは、入力差動対トランジスタM14・M15および入力差動対トランジスタM16・M17に供給される。
Qミキサ207Aのスイッチング四重トランジスタM18〜M21は、周波数fLO2で270°の位相を持つ直交信号Q(QNおよびQP;QP=ーQN)でクロッキングされる。この実施例では、周波数fLO2は、fLO2=fLO1/4である。同様に、Iミキサ207Bのスイッチング四重トランジスタM22〜M25は、同じ周波数fLO2で0°の位相を持つ信号I(INおよびIP;IP=ーIN)でクロッキングされる。周波数fLO2がQミキサ207AおよびIミキサ207B周波数に入力される中間周波信号の中心周波数f1と等しいため、ミキサ207Aおよび207Bの出力は、ベースバンド信号成分を含む。
図6に、送信用のI/Qミキサ223Aおよび223Bの回路レベルの実施例を示す。
I/Qミキサ223Aおよび223Bには、2つのギルバート型ミキサが使用される。ローパスフィルタ221からのI信号222AおよびQ信号222Bを、それぞれ、TxI(TxIPおよびTxIN)およびTxQ(TxQPおよびTxQN)と呼ぶ。これらの信号は、それぞれ、差動トランジスタM30・M31(TxI)および差動トランジスタM33・M34(TxQ)によって増幅され、四重トランジスタM36〜M39および四重トランジスタM40〜M43で混合される。I/Qミキサ223Aおよび223Bの出力信号は、インピーダンス素子Zh(加算器225)で結合され、電力増幅器226へ進む。
図7に、電力増幅器226の回路レベルの実施例を示す。
この実施例では、電力増幅器226として2段の縦続増幅器が使用される。I/Qミキサ223Aおよび223Bからの差分信号VTNおよびVTPは、第1段のトランジスタのM44〜M48および第2段のトランジスタM49〜M53によって増幅される。最終段には、上記信号をシングルエンドの信号に変換し、アンテナを駆動するために、バラン負荷が使用されている。
図8および図9に、無線周波搬送波fRFより高い周波数fLO1(fLO1>fRF)の局部発振信号を使用したときの集積効率を示す。
図8に、低ノイズ増幅器203および第1のミキサ204の回路レベルの他の実施例を示す。この実施例の低ノイズ増幅器20は、前記の図4に示す実施例の低ノイズ増幅器203に対し、イメージ信号を除去するためのイメージトラップフィルタ(イメージ信号除去フィルタ)を追加したものである。周波数fIMのイメージ信号の影響を減少させるためのイメージトラップフィルタ(ノッチフィルタ)が、低ノイズ増幅器203のカソードノードに設けられている。このイメージトラップフィルタは、周波数fIMで非常に低いインピーダンスを有しており、イメージ周波数fIMにおける低ノイズ増幅器203のゲインS21を減少させる。イメージトラップフィルタは、コイルLrとキャパシタCrおよびCsとによって形成された共鳴回路によって実現されている。この共鳴回路では、
IM≒1/2√(LrCr)
である。図8の低ノイズ増幅器203は、fRF=2.4GHzで動作するように調整されている。
図9は、イメージトラップフィルタを備える図8の低ノイズ増幅器における2通りのゲイン対周波数を示すグラフであり、(a)は、無線周波搬送波fRFより低い周波数fLO1(fLO1<fRF)の局部発振信号を使用し、fIM=1.5GHzである場合(比較例)、(b)は、無線周波搬送波fRFより高い周波数fLO1(fLO1>fRF)の局部発振信号を使用し、fIM=4GHzである場合である。
イメージトラップフィルタは、周波数fRFの所望の無線周波信号と比較して、イメージ信号を20dB以上減少させる。
コイルLrのインダクタンスLrおよびキャパシタCr・CsのキャパシタンスCr・Csは、図9に示すように、無線周波搬送波fRFより低い周波数fLO1の局部発振信号を使用した場合にはLr=4.5nH、Cr=2pF、Cs=0.5pFである。これに対し、無線周波搬送波fRFより高い周波数fLO1の局部発振信号を使用することにより、図9に示すように、Lr=1.5nH、Cr=1pF、Cs=0.1pFとなり、インダクタンスLrは1/3に減少し、キャパシタンスCrは1/2に減少する。したがって、イメージトラップフィルタをより小型の回路に集積することができる。
以上のように、本発明は、集積回路技術の適用により、半導体基板内の集積レベルを増大させることができる、ハーフ・デュプレックスに適用可能なトランシーバを提供するものである。
本形態のトランシーバでは、以下のことが可能となる。
1)全てのフィルタの集積化により、消費電力、ICチップ外の部品、及びコストが削減できる。
2)受信経路におけるダウンコンバートが2段階で行なわれることで、高い選択性を達成できる。
3)1段目のダウンコンバートを行う第1のミキサで、無線周波搬送波よりも高い周波数の局部発振信号を使用するので、イメージ信号の抑制が平易になる。また、イメージ信号の周波数が無線周波搬送波よりも高周波数となるので、イメージ除去フィルタがより小さくなり、集積回路内に実装可能となる。
4)受信部に必要なクロック信号(局部発振信号)の全てが、単一の電圧制御発振器および位相ロックループ回路を使用することによって発生されるので、電力消費が低減できる。
5)電圧制御発振器は、無線周波搬送波とは異なる周波数で動作し、周波数の引き寄せ効果を取り除く。
本発明に係る無線周波トランシーバは、周波数fRFの無線周波(RF)搬送波で効率よく動作するように設計されたアンテナと、無線周波搬送波を含む通過帯域を有するバンドパスフィルタと、送信モードのための信号経路(送信経路)と受信モードのための信号経路(受信経路)とを切り替えるためのスイッチとを備え、上記受信経路は、受信した周波数fRFの信号を増幅し、帯域干渉信号が実質的に消失するように減衰させる低ノイズ増幅器(LNA)と、第1のミキサと、直交ミキサとを有し、上記第1のミキサは、無線周波信号と、無線周波搬送波の周波数よりも高い周波数fLO1を有する第1局部発振器(LO1)信号とを混合することで、受信信号をより低い周波数f1=fLO1−fRFを有する信号にダウンコンバートし、周波数fLO1は、RF周波数に対して、
LO1=k×fRF(ここでk>1)
の関係を満たし、kは一般に1.125〜1.35であり、直交ミキサは、周波数f1である第1のミキサの出力信号と、周波数f1に等しい周波数fLO2を有し、かつ、0°の位相と270°の位相とを持つ第2局部発振器(LO2)信号とを混合することで、おおよそf1の周波数を有する信号を、ベースバンドにダウンコンバートし、周波数fLO2は、周波数fLO1に対して、
LO2=LO1/m
の関係を有し、係数kおよびmは、
k=m/(m−1),m>1
の関係を有し、さらに、直交ミキサによって生成されたベースバンドの同相(I)信号および直交(Q)信号は、低域濾波され、増幅され、上記送信経路は、送信される信号のアナログ変換された同相成分および直交成分のバンド幅を制限するためのローパスフィルタと、周波数fRFのRF搬送波で、ベースバンド信号を無線周波信号へと直接的にアップコンバートするために、ベースバンド信号の同相成分および直交成分をそれぞれ混合する第1のミキサおよび第2のミキサより構成される直交変調器と、アンテナを駆動するために、アップコンバートされた信号の電力を実質的に増大させる増幅器とを含む無線周波フロントエンド・トランシーバであってもよい。
また、上記無線周波フロントエンド・トランシーバは、上記無線周波搬送波の周波数が、第1局部発振器信号の周波数fLO1および第2局部発振器信号の周波数fLO2に対して、
RF=fLO1−fLO2
および
RF=fLO1×(m−1)/m
の関係を満たしていてもよい。
また、上記無線周波フロントエンド・トランシーバは、第1局部発振器信号および第2局部発振器信号が、値mが2の累乗となるように、すなわち次式
m=2n(n=1,2,…)
を満たすように発生される構成であってもよい。
また、上記無線周波フロントエンド・トランシーバは、受信モードの間、送信経路、および、周波数fRFの無線周波搬送波のためのクロック発生回路が停止される構成であっていてもよい。
また、上記無線周波フロントエンド・トランシーバは、上記受信経路に、周波数fIM=2fLO1−fRFあるいはそれ以上の周波数で信号を10dB以上低減させるためのフィルタ回路が含まれている構成であってもよい。
また、上記無線周波フロントエンド・トランシーバは、上記第1局部発振器信号、上記第2局部発振器信号、および周波数fRFのクロック信号が、(a)第1局部発振器信号の周波数fLO1で動作し、位相ロックループ回路によって制御され、かつ位相ロックループ回路内に組み込まれた電圧制御発振器(VCO)、(b)第1局部発振器信号の周波数fLO1をmで除算することによって周波数fLO2の第2局部発振器信号を発生させる除算回路、(c)第1局部発振器信号と、周波数がfLO2でかつ位相が0°の第2局部発振器信号とを混合し、周波数がfRFでかつ位相が0°のクロック信号を発生させる第1のミキサ、および(d)第1局部発振器信号と、周波数がfLO2でかつ位相が270°の第2局部発振器信号とを混合し、周波数がfRFでかつ位相が90°のクロック信号を発生させる第2のミキサを使用することによって発生される構成であってもよい。
本発明の周波数変換回路、無線周波受信機、および無線周波トランシーバは、携帯電話やPHS(Personal Handyphone System)等の移動体通信システムや、IEEE 802.11x規格で決められた無線ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)通信システム等のような無線データ通信システムに利用できる。そして、本発明の構成は、小型であることから、特に携帯機器に内蔵するものとして有用である。
本発明の実施の一形態に係るトランシーバの構成を示すブロック図を示す。 上記トランシーバのクロック合成回路の構成を示すブロック図である。 上記トランシーバにおける、受信経路でのダウンコンバージョン、および送信経路でのアップコンバージョンによる信号周波数スペクトルの変化を示すグラフである。 上記トランシーバにおける低ノイズ増幅器および第1のミキサの回路レベルの実施例を示す回路図である。 上記トランシーバにおけるQミキサおよびIミキサの回路レベルの実施例を示す回路図である。 上記トランシーバにおける送信用のI/Qミキサの回路レベルの実施例を示す回路図である。 上記トランシーバにおける電力増幅器の回路レベルの実施例を示す回路図である。 上記トランシーバにおける低ノイズ増幅器203および第1のミキサ204の回路レベルの他の実施例を示す回路図である。 図8の低ノイズ増幅器におけるゲイン対周波数を示すグラフであり、(a)は無線周波搬送波より低い周波数の局部発振信号を使用した場合(比較例)、(b)は無線周波搬送波より高い周波数の局部発振信号を使用した場合を示す。 従来の典型的な無線周波トランシーバの構成を示すブロック図である。 ヘテロダイン(あるいはスーパーヘテロダイン)方式のトランシーバの構成を示すブロック図である。 ヘテロダイン方式のトランシーバにおけるダウンコンバートによる周波数スペクトルの変化を示すグラフである。 ダイレクトコンバージョン方式のトランシーバの構成を示すブロック図である。 特許文献1に記載されているデュアルコンバージョン方式のトランシーバの構成を示すブロック図である。 非特許文献2に記載されているデュアルコンバージョン方式のトランシーバの構成を示すブロック図である。 特許文献2に記載されているダブルコンバージョン・チューナの構成を示すブロック図である。
符号の説明
201 無線周波バンドパスフィルタ
202 スイッチ(切替手段))
203 低ノイズ増幅器
204 第1のミキサ
205 第1局部発振信号
206 キャパシタ
207A Qミキサ(第2のミキサ)
207B Iミキサ(第2のミキサ)
208 第2局部発振信号
209A・209B ベースバンド信号
210 クロック合成回路(信号発生器)
211 ローパスフィルタ
212 増幅器
220A ベースバンド信号の同相成分
220B ベースバンド信号の直交成分
221 ローパスフィルタ
222A ベースバンド信号の同相成分
222B ベースバンド信号の直交成分
223A I/Qミキサ(第3のミキサ)
223B I/Qミキサ(第4のミキサ)
224 クロック信号
225 加算器
226 電力増幅器
300 位相ロックループ回路(発振器)
301 電圧制御発振器 (発振器)
302 分周回路(分周器)
303A ミキサ(第5のミキサ)
303B ミキサ(第6のミキサ)

Claims (13)

  1. 所望の周波数の無線周波信号を、互いに異なる位相を持つ2つのベースバンド信号にダウンコンバートする周波数変換回路であって、
    無線周波信号が中間周波信号にダウンコンバートされるように、無線周波信号を第1局部発振信号と混合する第1のミキサと、
    第1のミキサから出力された中間周波信号が、互いに異なる位相を持つ2つのベースバンド信号にダウンコンバートされるように、上記中間周波信号を、互いに異なる位相を持つ2つの第2局部発振信号と混合する第2のミキサとを備え、
    2つの第2局部発振信号はそれぞれ、0°の位相と270°の位相とを持ち、
    無線周波信号の周波数をfRF、第1局部発振信号の周波数をfLO1、第2局部発振信号の周波数をfLO2とすると、
    LO1=k×fRF(kは、k>1を満たす任意の数)
    LO2=LO1/m(mは、m>1を満たす任意の数)
    k=m/(m−1)
    の関係を有することを特徴とする周波数変換回路。
  2. mが、
    m=2n(nは正の整数)
    を満たす整数であることを特徴とする請求項1記載の周波数変換回路。
  3. 第1のミキサの出力信号からイメージ信号を除去するためのイメージ信号除去フィルタをさらに備えることを特徴とする請求項1記載の周波数変換回路。
  4. 第1局部発振信号を発生させる発振器と、
    第1局部発振信号を1/mに分周することによって、位相が0°の第2局部発振信号と位相が270°の第2局部発振信号とを発生させる分周器とをさらに備えることを特徴とする請求項1記載の周波数変換回路。
  5. 所望の周波数の無線周波搬送波を受信するための受信機であって、
    請求項1ないし4のいずれか1項に記載の周波数変換回路とを備えることを特徴とする無線周波受信機。
  6. 無線周波信号を受け取って、無線周波搬送波の周波数を含む帯域を通過させるバンドパスフィルタと、
    上記バンドパスフィルタを通過した無線周波信号を増幅する低ノイズ増幅器とをさらに備えることを特徴とする請求項5記載の無線周波受信機。
  7. 上記周波数変換回路で生成された2つの異なる位相を持つベースバンド信号を低域濾波するローパスフィルタと、
    ベースバンド信号を増幅する増幅器とをさらに備えることを特徴とする請求項5記載の無線周波受信機。
  8. 請求項5ないし7のいずれか1項に記載の無線周波受信機と、
    無線周波数の搬送波を送信するための無線周波送信機とを備えることを特徴とする無線周波トランシーバ。
  9. 上記無線周波送信機は、
    ベースバンド信号を周波数fRFの無線周波信号へと直接的にアップコンバートするための直交変調器を含み、
    上記直交変調器は、
    ベースバンド信号の同相成分を、周波数がfRFでかつ位相が0°のクロック信号と混合する第3のミキサと、
    ベースバンド信号の直交成分を、周波数がfRFでかつ位相が90°のクロック信号と混合する第4のミキサとを備えていることを特徴とする請求項8記載の無線周波トランシーバ。
  10. 第1局部発振信号を発生させる発振器と、
    第1局部発振信号を1/mに分周することによって、位相が0°の第2局部発振信号と位相が270°の第2局部発振信号とを発生させる分周器と、
    上記発振器で発生された第1局部発振信号と、上記分周器で発生された位相が0°の第2局部発振信号とを混合し、周波数がfRFでかつ位相が0°のクロック信号を発生させる第5のミキサと、
    上記発振器で発生された第1局部発振信号と、上記分周器で発生された位相が270°の第2局部発振信号とを混合し、周波数がfRFでかつ位相が90°のクロック信号を発生させる第6のミキサとをさらに備えていることを特徴とする請求項9記載の無線周波トランシーバ。
  11. 上記無線周波送信機は、
    送信すべきデジタル信号をアナログ変換してなるベースバンド信号の同相成分および直交成分の帯域幅を制限するためのローパスフィルタと、
    上記直交変調器におけるアップコンバートにより得られた無線周波信号の電力を増大させる増幅器とをさらに含むことを特徴とする請求項9記載の無線周波トランシーバ。
  12. 第1局部発振信号および第2局部発振信号を発生して上記無線周波受信機内の周波数変換回路に送る信号発生器をさらに備え、
    上記信号発生器は、上記無線周波送信機内でのアップコンバートに使用されるクロック信号を発生し、上記無線周波送信機に送るようになっていることを特徴とする請求項9記載の無線周波トランシーバ。
  13. 上記無線周波搬送波を受信するために、上記所望の周波数で効率よく動作するように設計されたアンテナと、
    上記アンテナを上記無線周波受信機に接続する受信モードと、上記アンテナを上記無線周波送信機に接続する送信モードとを切り替えるための切替手段とをさらに備え、
    受信モードの間、上記周波数合成器におけるクロック信号を発生する回路部分の動作が停止されるようになっていることを特徴とする請求項12記載の無線周波トランシーバ。
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