JP2006074340A - 受信回路および無線通信デバイス - Google Patents

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Abstract

【課題】 受信信号以外に局部発振信号と混合されることで中間周波数信号帯の信号に変換されてしまう妨害信号を減衰させることができるように改良された受信回路を提供することを主要な目的とする。
【解決手段】 受信信号を第1の周波数変換器14において第1の局部発振信号と混合することで第1の中間周波数信号に変換し、さらにこの第1の中間周波数信号を第2の周波数変換器15,16において第2の局部発振信号と混合することで第2の中間周波数信号に変換する受信回路である。上記受信信号以外に上記第1の局部発振信号と混合されることで中間周波数信号帯の信号に変換されてしまう妨害信号を減衰させるフィルタ10を第1の周波数変換器14の前段に設けている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、例えば無線LANトランシーバのような端末装置の受信回路に好適に用いられ、高い周波数信号をベースバンド周波数までダウンコンバージョンする受信回路に関する。本発明は、またそのような受信回路を搭載した無線通信デバイスに関する。
現在、無線LANトランシーバのような端末装置における受信方式の一つに、2回の周波数変換を行う受信回路が用いられている。このような2回の周波数変換を行う受信回路の先行技術として、図8に示す受信回路が提案されている(例えば特許文献1参照)。
図8を参照して、従来の受信回路は、アンテナ11と、受信周波数帯の信号のみをほぼ減衰させることなく通過させるバンドパスフィルタ(以後BPFと略)12と低雑音増幅器(以後LNAと略)13と、1回目の周波数変換を行う第1の周波数変換器14と、2回目の周波数変換を行う第2の周波数変換器15,16と、ローパスフィルタや利得可変回路や復調回路等の後段の回路17,18とを含む。第2の周波数変換器15,16は、それぞれ、I側またはQ側のベースバンド周波数の信号を生成する。
動作について説明する。図8と図9を参照して、アンテナ11から入感し、BPF12を通過した高周波信号RF(例えば2.4GHZ)は、LNA13で増幅され、第1の周波数変換器14において第1の局部発振信号LO1(例えば3.2GHz)と混合され、その差である800MHzの信号に変換される。その後、この信号は、第2の周波数変換器15,16に分割して供給される。
第2の周波数変換器15,16は、それぞれ、第2回目の周波数変換を行なうために、送られてきた信号に、第2の局部発振信号LO2,LO3(例えば800MHz)の信号を混合し、その差である0Hz付近のI側またはQ側のベースバンド周波数の信号を生成する。生成したI側、Q側のベースバンド周波数の信号は、後段の回路17,18に導かれ、デジタル信号となって取り出される。なお、LO2とLO3は周波数は同じ(800MHz)で、位相が互いに90度ずれている。
上記従来例は、1つの周波数帯を扱う受信回路であるが、無線周波数帯(RF)にはIEEE802.11b規格やIEEE802.11g規格などに使用されている2.4GHz帯と、IEEE802.11a規格などに使用される5GHz帯があり、これら2つの周波数帯を扱える無線LANトランシーバ端末装置も提案されている(非特許文献1)。
米国特許第6,351,502号明細書
2004 IEEE International Solid-State Circuits Conference / SESSION5 / WLAN TRANSCEIVERS / 5.4
しかしながら上述の従来技術にかかる装置では、図10を参照して、2.4GHz帯の受信信号RF以外に第1の周波数変換器14において第1の局部発振信号LO1(3.2GHz)と混合され、その差である800MHzの信号に変換されてしまう4GHz帯の妨害信号を排除できない。
より詳しく説明すると、アンテナが受信する電波には、1回目の周波数変換の際に、受信信号周波数以外に第1の局部発振信号LO1と混合され、中間周波数信号に変換される妨害信号の周波数帯が必ず存在する。図8を再び参照して、通常、受信回路には、アンテナ11の後段に、受信信号周波数帯のみを通過させるBPF12を付加することにより、上記妨害信号を減衰させる。しかし、妨害信号の周波数帯の信号が非常に大きい場合には、BPF12にて信号を減衰させても、受信回路内に妨害波として入力されることがある。受信回路は、通常、LNA13などを備え、受信周波数帯に合わせて設計されるが、妨害信号がLNA13などを通過し、第1の周波数変換器14まで達すると、1回目の周波数変換の際に、受信信号周波数RF以外に妨害信号が第1の局部発振信号LO1と混合されることで、中間周波数信号に変換してしまう。すると、妨害信号成分と受信信号成分は中間周波数信号として同一の周波数となり、第2の局部発振信号LO2と混合されてベースバンド信号に変換されてしまう。そのため、目的とする信号の受信が不可能になるので、信号受信感度の劣化の原因となる。
上記したような2回の周波数変換を行う受信回路を、2.4GHz帯と5GHz帯の両方を扱える無線LANトランシーバ端末装置に適用した場合にも、複数の受信信号周波数帯があるために、2回の周波数変換を行う受信回路にて受信すると、妨害信号の周波数帯が、受信信号周波数と同数だけ存在することにより、同様の問題が生じる。
本発明は、上記のような課題を鑑みてなされたものであり、中間周波数信号に変換される妨害信号の周波数帯が必ず存在することに起因する受信感度の劣化を防止することができるように改良された受信回路を提供することを目的とする。
本発明の他の目的は、2つ以上の異なる周波数帯の受信を行える受信回路において、それぞれの受信周波数帯において存在する妨害信号による受信感度の劣化を防止することができるように改良された受信回路を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、2.4GHzと5GHzのデユアルモード対応を一つの回路で実現するための受信回路を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、唯1つのアンテナで、2つ以上の異なる周波数帯の受信を行え、それぞれの受信周波数帯において存在する妨害信号による受信感度の劣化を防止することができるように改良された無線通信デバイスを提供することにある。
上記した課題を解決するため、本発明に係る受信回路は、所望の周波数信号を、第1の信号と混合することで第1の中間周波数信号に変換する第1の周波数変換器と、上記第1の中間周波数信号を第2の信号と混合することで第2の中間周波数信号に変換する第2の周波数変換器とを備える受信回路において、上記第1の信号と混合されることで中間周波数信号帯の信号に変換されてしまう妨害信号を減衰させるフィルタを上記第1の周波数変換器の前段に設けたことを特徴とする。
上記した構成により、上記妨害信号の影響を減少させ、受信信号を良好に第1の周波数変換器に送ることができる。
この発明の他の局面に従う受信回路は、2つ以上の異なる周波数帯にある所望の周波数信号を、切り替え可能な第1の信号と混合することで第1の中間周波数信号に変換する第1の周波数変換器と、上記第1の中間周波数信号を切り替え可能な第2の信号と混合することで第2の中間周波数信号に変換する第2の周波数変換器を備える受信回路において、上記第1の信号と混合されることで中間周波数信号帯の信号に変換されてしまう妨害信号を減衰させるフィルタを、そのフィルタリング周波数を変えて、受信できる周波数帯の数だけ、上記第1の周波数変換器の前段に設けたことを特徴とする受信回路。
上記した構成により、複数の周波数帯の受信信号を取り扱う場合においても、複数の上記妨害信号の影響を減少させ、受信信号を良好に第1の周波数変換器に送ることができる。
この発明のさらに他の局面に従う受信回路は、2つ以上の異なる周波数帯にある所望の周波数信号を、切り替え可能な第1の信号と混合することで第1の中間周波数信号に変換する第1の周波数変換器と、上記第1の中間周波数信号を切り替え可能な第2の信号と混合することで第2の中間周波数信号に変換する第2の周波数変換器を備える受信回路において、上記第1の信号と混合されることで中間周波数信号帯の信号に変換されてしまう妨害信号を減衰させるフィルタを備え、上記フィルタのフィルタリング周波数を受信周波数とともに可変にすることを特徴とする。
上記した構成により、複数の受信信号を取り扱う場合においても、それぞれの受信周波数帯における妨害信号の影響を減少させ、受信信号を良好に第1の周波数変換器に送ることができる。
上記フィルタは、少なくともインダクタと可変キャパシタを直列に接続し、直列共振フィルタとして上記妨害信号を減衰させ、上記可変キャパシタの値を変化させることで上記フィルタリング周波数を変化させることを特徴とする。
また、上記フィルタは、少なくともキャパシタと、トランジスタ回路にて作成したアクティブインダクタを直列に接続し、直列共振フィルタとして上記妨害信号を減衰させ、アクティブインダクタ値を変化させることで上記フィルタリング周波数を変化させるように構成してもよい。
上記第1の周波数変換器への入力信号ラインは差動にされている場合には、それぞれの入力信号ラインに上記フィルタを接続するのが好ましい。
この発明の他の局面に従う無線通信デバイスは、アンテナと、上記アンテナから入感した受信信号を処理する信号処理部とを備える。上記信号処理部は、上記受信信号を第1の信号と混合することで第1の中間周波数信号に変換する第1の周波数変換器と、上記第1の中間周波数信号を第2の信号と混合することで第2の中間周波数信号に変換する第2の周波数変換器とを含む。上記第1の信号と混合されることで中間周波数信号帯の信号に変換されてしまう妨害信号を減衰させるフィルタを上記第1の周波数変換器の前段に設けている。
上記した構成により、上記妨害信号の影響を減少させ、受信信号を良好に第1の周波数変換器に送ることができる。
この発明のさらに他の局面に従う無線通信デバイスは、唯1つのアンテナと、上記アンテナから入感した2つ以上の異なる周波数帯の受信信号を処理する信号処理部とを備える。上記信号処理部は、それぞれの周波数帯における受信信号を第1の信号と混合することで第1の中間周波数信号に変換する第1の周波数変換器と、上記第1の中間周波数信号を第2の信号と混合することで第2の中間周波数信号に変換する第2の周波数変換器とを含む。上記第1の信号と混合されることで中間周波数信号帯の信号に変換されてしまう妨害信号を減衰させるフィルタを、そのフィルタリング周波数を変えて、受信できる周波数帯の数だけ、上記第1の周波数変換器の前段に設けている。
上記した構成により、複数の受信信号を取り扱う場合において、それぞれの受信周波数帯における妨害信号の影響を減少させ、希望する受信信号を良好に第1の周波数変換器に送ることができる。
この発明のさらに他の局面に従う無線通信デバイスは、唯1つのアンテナと、上記アンテナから入感した2つ以上の異なる周波数帯の受信信号を処理する信号処理部とを備える。上記信号処理部は、それぞれの周波数帯における受信信号を第1の信号と混合することで第1の中間周波数信号に変換する第1の周波数変換器と、上記第1の中間周波数信号を第2の信号と混合することで第2の中間周波数信号に変換する第2の周波数変換器とを含む。上記第1の信号と混合されることで中間周波数信号帯の信号に変換されてしまう妨害信号を減衰させるフィルタを、上記第1の周波数変換器の前段に設け、上記フィルタのフィルタリング周波数を受信周波数とともに可変にしている。
上記した構成によっても、複数の上記受信信号を取り扱う場合において、それぞれの受信周波数帯における妨害信号の影響を減少させ、希望する受信信号を良好に第1の周波数変換器に送ることができる。
本発明によれば、妨害信号の影響を減少させ、受信信号を良好に第1の周波数変換器に送ることができ、信号受信感度の良好な受信回路が得られる。
妨害信号による受信感度の劣化を防止するという目的を、第1の周波数変換器において受信信号以外に第1の局部発振信号と混合されることで中間周波数信号帯の信号に変換されてしまう上記妨害信号を減衰させるフィルタを第1の周波数変換器の前段に設けるということによって実現した。以下この発明の実施例を、図を用いて説明する。
図1は本発明の実施例1に係る受信回路の構成を示す回路図である。受信回路は、アンテナ11とアンテナから入感した受信信号を処理する信号処理部とからなる。信号処理部は、受信周波数帯の信号のみをほぼ減衰させることなく通過させるBPF12と、LNA13(利得が可変するものでもよい)と、1回目の周波数変換を行う第1の周波数変換器14と、2回目の周波数変換を行う第2の周波数変換器器15,16と、ローパスフィルタや利得可変回路等の後段の回路17,18とを含む。ここで、2回目の周波数変換器15,16、ローパスフィルタや利得可変回路等の後段の回路17,18のように2系列に分かれているのはI,Qベースバンド信号に対応するためであり、I,Qベースバンド信号に対応しないシステムではI,Qに分離する必要はない。
なお、第1、第2の周波数変換を行うダブルコンバージョン方式を採用することにより、ダイレクトコンバージョン方式に比べて、DCオフセットの影響を減らすことのできる受信回路が得られる。
本実施例では、妨害信号を減衰させるフィルタ10が第1の周波数変換器14の前段に設けられているのが特徴である。本実施例では、フィルタ10をLNA13と第1の周波数変換器14の間に挿入しているが、第1の周波数変換器14の前段であればどこに挿入してもよい。第1の周波数変換器14への入力信号ラインがシングルエンドの場合には、フィルタ10はキャパシタ1とインダクタ2の直列回路にて構成され、妨害信号周波数に共振周波数を合わせることで妨害信号を減衰させる。
図2は妨害信号を減衰させるフィルタ10の特性を示すグラフであり、周波数対利得の関係を示す。キャパシタ1とインダクタ2の直列回路では、図示したように、妨害信号が共振周波数にて減衰する。その結果、妨害信号の影響が減少し、受信信号を良好に第1の周波数変換器に送ることができる。
図3は、実施例2に係る受信回路の構成を示す回路図である。図3において図1に示す実施例と同一または相当する部分には同一の参照番号を付し、その説明を繰り返さない。
図3を参照して、第1の周波数変換器14への入力信号ラインが差動の場合には、フィルタ10を、2つのキャパシタ3をインダクタ2を間に挟んで直列につないで構成し、両端をそれぞれの入力信号ラインに接続し、インダクタ2の中心を接地する。フィルタ10の共振周波数を妨害信号周波数に合わせることで妨害信号を減衰させる。フィルタ10は、上記構成以外にもキャパシタとインダクタのつなぎを入れ替えるなど、妨害信号周波数に共振周波数を合わせる組み合わせであれば、どんな構成でもよい。なお、第1の周波数変換器14への入力信号ラインを差動で構成すると線形性および安定性が良好となる。
図4は本発明の実施例3に係る受信回路の構成を示す回路図である。図4において図1に示す実施例と同一または相当する部分には同一の参照番号を付し、その説明を繰り返さない。図4は、唯1つのアンテナ11で、IEEE802.11b規格やIEEE802.11g規格などに使用されている2.4GHz帯と、IEEE802.11a規格などに使用される5GHz帯のような、2つの周波数帯を扱える無線LANトランシーバ端末装置の回路図である。本構成では、LNA13と、1回目の周波数変換を行う第1の周波数変換器14との間に、妨害信号を減衰させるフィルタ20,21を、受信できる周波数帯の数だけ、複数挿入する。フィルタ20は、2.4GHz帯を受信する際の、妨害信号を減衰させる。また、フィルタ21は、5GHz帯を受信する際の妨害信号を減衰させる。
図5は、図4の構成における受信回路の周波数変換の様子を示した模式図である。図5(A)は、2.4GHz帯を受信する場合である。図4と図5(A)を参照して、RF(受信信号周波数帯で2.4GHz帯)は、第1の周波数変換器14において局部発振信号LO1A(3.2GHz)と混合され、中間周波数信号帯(800MHz)に変換されるが、この場合、4GHz帯の妨害信号が必ずあり、この妨害信号もLO1Aと混合され、その差である中間周波数信号帯(800MHz)に変換されてしまう。このため、本受信回路は、4GHz帯の妨害信号を減衰するフィルタ20を設けることにより、この4GHz帯の妨害信号の周波数帯を減衰させることができるように構成されている。フィルタ20により4GHz帯の妨害信号は減衰され、2.4GHz帯の受信信号RFのみが、1回目の周波数変換を受け、さらに第2の周波数変換器15で局部発振信号LO2A(800MHz)と混合され、その差である0Hz付近のベースバンド周波数のI信号を生成する。また1回目の周波数変換を受けたRF信号は、第2の周波数変換器16で局部発振信号LO3A(800MHz)と混合され、その差である0Hz付近のベースバンド周波数のQ信号を生成する。
図5(B)は、5GHz帯を受信する場合である。図4と図5(B)を参照して、RF(受信信号周波数帯で5GHz帯)は、第1の周波数変換器14において、局部発振信号LO1B(4GHz)と混合され、その差である中間周波数信号帯(1GHz)に変換されるが、この場合、3GHz帯の妨害信号が必ずあり、この妨害信号もLO1Bと混合され、その差である中間周波数信号帯(1GHz)に変換されてしまう。このため、本受信回路は、3GHz帯の妨害信号を減衰するフィルタ21を設けることにより、この3GHz帯の妨害信号を減衰させることができるように構成されている。フィルタ20により3GHz帯の妨害信号は減衰され、5GHz帯の受信信号RFのみが、1回目の周波数変換を受け、さらに第2の周波数変換器15において、局部発振信号LO2B(1GHz)と混合され、その差である0Hz付近のベースバンド周波数のI信号を生成する。また1回目の周波数変換を受けたRF信号は、第2の周波数変換器16において、局部発振信号LO3B(1GHz)と混合され、その差である0Hz付近のベースバンド周波数のQ信号を生成する。
このように妨害信号を減衰させるフィルタ20,21を、受信できる周波数帯の数だけ、第1の周波数変換器14の前段に挿入することで、複数の受信周波数に対応した妨害信号の減衰を行うことができる。その結果、それぞれの受信周波数帯において、受信信号を良好に第1の周波数変換器に送ることができる。
なお、LO2AとLO3Aは周波数は同じ(800MHz)で、位相が互いに90度ずれている。LO2BとLO3Bは周波数は同じ(1GHz)で、位相が互いに90度ずれている。
また、LO1AとLO1Bは受信周波数帯とともに互いに切り替えられ、LO2AとLO2Bは受信周波数帯とともに互いに切り替えられ、LO3AとLO3Bは受信周波数帯とともに互いに切り替えられるように構成されている。これにより、唯1つのアンテナで、異なる周波数帯の受信を行なうことができ、2.4GHzと5GHzのデユアルモード対応を一つの回路で実現することができる。
図6は本発明の実施例4に係る受信回路の構成を示す回路図である。図6において図1に示す実施例と同一または相当する部分には同一の参照番号を付し、その説明を繰り返さない。本実施例では、LNA13、1回目の周波数変換を行う第1の周波数変換器14との間に、インダクタ5を間に挟んで2つの可変キャパシタ3を直列に接続した、妨害信号を減衰するフィルタ30を第1の周波数変換器14の前段に挿入している。キャパシタ3を可変容量にすることで、減衰できる共振周波数を可変にしている。上記した構成により、フィルタのフィルタリング周波数を受信周波数とともに可変にすることができ、2.4GHz帯と5GHz帯の両方に対応した妨害信号の減衰を行うことができる。その結果、それぞれの受信周波数帯において、受信信号を良好に第1の周波数変換器14に送ることができる。
また、図7に示すように、妨害信号を減衰するフィルタ40を、可変インダクタ2を間に挟んで2つのキャパシタ4を直列に接続して構成し、第1の周波数変換器14の前段に挿入してもよい。この変形例では、インダクタ2を可変にすることで、減衰できる共振周波数を可変にしている。インダクタ2を、たとえば、“Broad-band microwave active inductor and its application to miniaturized wide-band amplifiers,”IEEE Trans. Microwave Theory Tech. vol36, pp1920-1924, Dec.1998に紹介されている、トランジスタで構成されたインダクタ等などで構成すると、可変インダクタになる。上記した構成によっても、フィルタのフィルタリング周波数を受信周波数とともに可変にすることができ、2.4GHz帯と5GHz帯の両方に対応した妨害信号の減衰を行うことができる。
(その他の事項)
上記実施の形態は、2回の周波数変換における受信回路に適用されるものであり、LO1(LO1A、LO1Bを含む)は、RFよりも高い周波数であっても、低い周波数であってもよい。いずれであってもLO1による妨害信号の中間周波数信号への変換を抑えるために、妨害信号を減衰させるフィルタが挿入されていれば、妨害信号の影響が減少し、受信信号を良好に第1の周波数変換器に送ることができ、信号受信感度の良好な受信回路が得られる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明は、無線LANトランシーバのような端末装置の受信回路に用いられ、RF信号をベースバンド周波数までダウンコンバージョンして出力する周波数変換器等に、好適に実施することができる。
実施例1に係る受信回路の構成を示す回路図 妨害信号を減衰するフィルタの特性を示すグラフ 実施例2に係る受信回路の構成を示す回路図 実施例3に係る受信回路の構成を示す回路図 図4の構成における受信回路の周波数変換の様子を示した模式図 実施例4に係る受信回路の構成を示す回路図 実施例4の変形例に係る受信回路の構成を示す回路図 従来の受信回路の回路図 従来の受信回路の動作を説明する図 従来の受信回路の問題点を示す図
符号の説明
1 キャパシタ
2 インダクタ
11 アンテナ
12 BPF
13 LNA
14 第1の周波数変換器
15,16 第2の周波数変換器器
17,18 後段の回路




Claims (10)

  1. 所望の周波数信号を、第1の信号と混合することで第1の中間周波数信号に変換する第1の周波数変換器と、前記第1の中間周波数信号を第2の信号と混合することで第2の中間周波数信号に変換する第2の周波数変換器とを備える受信回路において、
    前記第1の信号と混合されることで中間周波数信号帯の信号に変換されてしまう妨害信号を減衰させるフィルタを前記第1の周波数変換器の前段に設けたことを特徴とする受信回路。
  2. 2つ以上の異なる周波数帯にある所望の周波数信号を、切り替え可能な第1の信号と混合することで第1の中間周波数信号に変換する第1の周波数変換器と、前記第1の中間周波数信号を切り替え可能な第2の信号と混合することで第2の中間周波数信号に変換する第2の周波数変換器を備える受信回路において、
    前記第1の信号と混合されることで中間周波数信号帯の信号に変換されてしまう妨害信号を減衰させるフィルタを、そのフィルタリング周波数を変えて、受信できる周波数帯の数だけ、前記第1の周波数変換器の前段に設けたことを特徴とする受信回路。
  3. 前記フィルタは、少なくともインダクタとキャパシタを直列に接続し、直列共振フィルタとして前記妨害信号を減衰させることを特徴とする請求項1又は2に記載の受信回路。
  4. 2つ以上の異なる周波数帯にある所望の周波数信号を、切り替え可能な第1の信号と混合することで第1の中間周波数信号に変換する第1の周波数変換器と、前記第1の中間周波数信号を切り替え可能な第2の信号と混合することで第2の中間周波数信号に変換する第2の周波数変換器を備える受信回路において、
    前記第1の信号と混合されることで中間周波数信号帯の信号に変換されてしまう妨害信号を減衰させるフィルタを備え、前記フィルタのフィルタリング周波数を受信周波数とともに可変にすることを特徴とする受信回路。
  5. 前記フィルタは、少なくともインダクタと可変キャパシタを直列に接続し、直列共振フィルタとして前記妨害信号を減衰させ、前記可変キャパシタの値を変化させることで前記フィルタリング周波数を変化させることを特徴とする請求項4に記載の受信回路。
  6. 前記フィルタは、少なくともキャパシタと、トランジスタ回路にて作成したアクティブインダクタを直列に接続し、直列共振フィルタとして前記妨害信号を減衰させ、アクティブインダクタ値を変化させることで前記フィルタリング周波数を変化させることを特徴とする請求項4に記載の受信回路。
  7. 前記第1の周波数変換器への入力信号ラインは差動にされており、それぞれの入力信号ラインに前記フィルタを接続している請求項1から6に記載の受信回路。
  8. アンテナと、
    前記アンテナから入感した受信信号を処理する信号処理部とを備え、
    前記信号処理部は、前記受信信号を第1の信号と混合することで第1の中間周波数信号に変換する第1の周波数変換器と、前記第1の中間周波数信号を第2の信号と混合することで第2の中間周波数信号に変換する第2の周波数変換器とを含み、
    前記第1の信号と混合されることで中間周波数信号帯の信号に変換されてしまう妨害信号を減衰させるフィルタを前記第1の周波数変換器の前段に設けた無線通信デバイス。
  9. 唯1つのアンテナと、
    前記アンテナから入感した2つ以上の異なる周波数帯の受信信号を処理する信号処理部とを備え、
    前記信号処理部は、それぞれの周波数帯における受信信号を第1の信号と混合することで第1の中間周波数信号に変換する第1の周波数変換器と、前記第1の中間周波数信号を第2の信号と混合することで第2の中間周波数信号に変換する第2の周波数変換器とを含み、
    前記第1の信号と混合されることで中間周波数信号帯の信号に変換されてしまう妨害信号を減衰させるフィルタを、そのフィルタリング周波数を変えて、受信できる周波数帯の数だけ、前記第1の周波数変換器の前段に設けた無線通信デバイス。
  10. 唯1つのアンテナと、
    前記アンテナから入感した2つ以上の異なる周波数帯の受信信号を処理する信号処理部とを備え、
    前記信号処理部は、それぞれの周波数帯における受信信号を第1の信号と混合することで第1の中間周波数信号に変換する第1の周波数変換器と、前記第1の中間周波数信号を第2の信号と混合することで第2の中間周波数信号に変換する第2の周波数変換器とを含み、
    前記第1の信号と混合されることで中間周波数信号帯の信号に変換されてしまう妨害信号を減衰させるフィルタを、前記第1の周波数変換器の前段に設け、
    前記フィルタのフィルタリング周波数を受信周波数とともに可変にした無線通信デバイス。

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014127959A (ja) * 2012-12-27 2014-07-07 Renesas Electronics Corp 半導体装置およびフィルタ回路の調整方法

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