JP2005167417A - 複数の無線システムに対応可能な無線通信装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】複数の無線システムに対応可能な無線通信装置において、構成要素の共用化をさらに進めることにより小型化と低価格を達成する。
【解決手段】第1ローカル信号を発生するローカル信号発生器110と、第1ローカル信号を分周して第2ローカル信号を発生する分周器111と、第1ローカル信号110及び第2ローカル信号111をそれぞれ用いて第1無線システムに対応する周波数fRF1の第1RF受信信号及び第2無線システムに対応する周波数fRF2の第2RF受信信号を同一周波数fIFのIF信号に変換する周波数変換器107,108を有し、第1ローカル信号の周波数fLO11及び分周器の分周比Mは、|fLO11−fRF1|=|fLO11/M−fRF2|=fIFを満たすように設定される。
【選択図】図1
【解決手段】第1ローカル信号を発生するローカル信号発生器110と、第1ローカル信号を分周して第2ローカル信号を発生する分周器111と、第1ローカル信号110及び第2ローカル信号111をそれぞれ用いて第1無線システムに対応する周波数fRF1の第1RF受信信号及び第2無線システムに対応する周波数fRF2の第2RF受信信号を同一周波数fIFのIF信号に変換する周波数変換器107,108を有し、第1ローカル信号の周波数fLO11及び分周器の分周比Mは、|fLO11−fRF1|=|fLO11/M−fRF2|=fIFを満たすように設定される。
【選択図】図1
Description
本発明は、複数の無線システムに対応可能な無線通信装置に関する。
携帯電話システム、すなわちPDC、CDMAOne(登録商標)、CDMA2000(登録商標)及びPHSに加え、近年では無線LANシステムやBluetooth(登録商標)といった種々の無線システムが実用化されている。無線LANシステムについては、IEEE 802委員会により既に策定された、あるいは策定中の複数の規格が存在する。各規格での使用周波数帯域(システム帯域ともいう)については、例えばIEEE 802.11aでは5.15GHz−5.25GHz,5.25GHz−5.35GHz,5.725GHz−5.825GHz等が設定され、IEEE 802.11b/gでは2.4GHz−2.497GHzが設定されている。IEEE 802.11jでは、4.9GHz−5.01GHzが規格化される見込みである。
このように種々の規格の無線LANシステムは、伝送速度やサービスエリアの大小など一長一短があるため、今後、利用者は用途などに応じて所望の規格の無線LANシステムを選択して使用できることを望むと想定される。そのためには、複数の無線LANシステムに対応可能な無線通信装置が必要となる。
特許文献1には、複数種類の通信方式(無線システム)で共通の局所発振器(ローカル信号発生器)を用い、ローカル信号発生器から出力されるローカル信号及びこれを分周したローカル信号を用いて各無線システムのRF受信信号を周波数変換して、各無線システムに対応した出力を得ることが記載されている。
特許文献1に記載の技術によると、ローカル信号系の構成は簡単になるものの、周波数変換器以降の構成要素は各無線システムで別々であるため、無線通信装置は実装面積の増大や価格の上昇が避けられない。無線通信装置を実装面積を小さくして安価にするためには、無線アナログ回路をIC(集積回路)化すればよい。抵抗、キャパシタ、インダクタ及びトランジスタといった素子をIC化することにより、基板上に実装される素子数を減らすことができる。無線通信装置をより低価格化するには、ICの価格を下げることが必要となる。
ICの価格は一般にICのチップ面積に比例するため、IC内の素子数を少なくする必要がある。しかしながら、特許文献1に記載されたような無線通信装置では、ローカル信号系が複数の無線システムで共用化されるだけであるため、現状ではIC内の素子数削減は十分でなく、従ってチップ面積はあまり小さくならず、また低価格化も期待できない。
本発明の目的は、複数の無線システムに対応可能な無線通信装置において、構成要素の共用化をさらに進めることにより、素子数を少なくして小型かつ安価な無線通信装置を提供することにある。
上記の課題を解決するため、本発明の一つの観点によると、第1及び第2無線システムを含む複数の無線システムに対応可能な無線通信装置であって、第1ローカル信号を発生するローカル信号発生器と、前記第1ローカル信号を分周して第2ローカル信号を発生する分周器と、前記第1ローカル信号及び第2ローカル信号をそれぞれ用いて前記第1無線システムに対応する第1RF受信信号及び前記第2無線システムに対応する第2RF受信信号を同一周波数の中間周波信号に変換する少なくとも一つの周波数変換器とを具備し、前記第1RF受信信号の周波数をfRF1、前記第2RF受信信号の周波数をfRF2、前記中間周波信号の周波数をfIFとしたとき、前記第1ローカル信号の周波数fLO11及び前記分周器の分周比Mは、|fLO11−fRF1|=|fLO11/M−fRF2|=fIFを満たすように設定される複数の無線システムに対応可能な無線通信装置が提供される。
本発明の他の観点によると、第1及び第2無線システムを含む複数の無線システムに対応可能な無線通信装置であって、第1ローカル信号を発生するローカル信号発生器と、前記第1ローカル信号を分周して第2ローカル信号を発生する分周器と、同相ベースバンド信号及び直交ベースバンド信号を入力し、同相ベースバンド信号を第1ベースバンド信号として出力し、直交ベースバンド信号を第2ベースバンド信号として出力する第1モードと、前記同相ベースバンド信号を第1ベースバンド信号として出力し、前記直交ベースバンド信号を極性反転させて第2ベースバンド信号として出力する第2モードのいずれかを選択可能なベースバンド信号入力回路と、前記第1ベースバンド信号及び第2ベースバンド信号に対して第3ローカル信号及び第3ローカル信号と90°の位相差を持つ第2ローカル信号を用いて直交変調を行うことにより、同一周波数の中間周波信号を生成する直交変調器と、前記第1ローカル信号及び第2ローカル信号をそれぞれ用いて前記中間周波信号を前記第1無線システムに対応する第1RF送信信号及び前記第2無線システムに対応する第2RF送信信号に変換する少なくとも一つの周波数変換器とを具備し、前記第1RF送信信号の周波数をfRF1、前記第2RF送信信号の周波数をfRF2、前記中間周波信号の周波数をfIFとしたとき、前記第1ローカル信号の周波数fLO11及び前記分周器の分周比Mは、|fLO11−fRF1|=|fLO11/M−fRF2|=fIFを満たすように設定される複数の無線システムに対応可能な無線通信装置が提供される。
ベースバンド信号入力回路は、同相ベースバンド信号及び直交ベースバンド信号を入力し、同相ベースバンド信号を第1ベースバンド信号として出力し、直交ベースバンド信号を第2ベースバンド信号として出力する第1モードと、前記直交ベースバンド信号を第1ベースバンド信号として出力し、前記同相ベースバンド信号を第2ベースバンド信号として出力する第2モードのいずれかを選択可能であってもよい。
本発明によると、複数の無線システムに対応したヘテロダイン方式の受信部あるいは送信部において、各無線システムに対応するRF受信信号を中間周波信号に周波数変換したり、あるいは中間周波信号を各無線システムに対応するRF送信信号に周波数変換する際に用いるローカル信号を一つのローカル信号源と少なくとも一つの分周器を用いて生成でき、かつ中間周波信号の周波数を各無線システムで共通にすることによって、中間周波段の回路を各無線システムで共用できる。これにより無線通信装置をIC化する場合、ICのチップ面積及び基板上の実装面積を小さくできるので、小型化、低価格化を図ることが可能となる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
(複合受信部)
図1は、本発明の一実施形態に係るシステム帯域の異なる第1、第2及び第3無線システムに対応可能な無線通信装置における複合受信部を示している。第1、第2及び第3無線システムにおいて送受信に使用する無線周波数をそれぞれfRF1,fRF2,fRF3 (fRF1>fRF2>fRF3)とする。
(複合受信部)
図1は、本発明の一実施形態に係るシステム帯域の異なる第1、第2及び第3無線システムに対応可能な無線通信装置における複合受信部を示している。第1、第2及び第3無線システムにおいて送受信に使用する無線周波数をそれぞれfRF1,fRF2,fRF3 (fRF1>fRF2>fRF3)とする。
図示しないアンテナから出力される周波数fRF1,fRF2,fRF3のRF受信信号は、所望波(fRF1,fRF2,fRF3の信号成分)を通過させ、所望波以外の周波数成分を減衰させるバンドパスフィルタ(BPF)101,102,103に入力される。バンドパスフィルタ101,102,103の出力信号は、低雑音増幅器(LNA)104,105,106をそれぞれ介して周波数変換器であるダウンコンバータ(D/C)107,108,109に入力され、ローカル信号と乗算されることにより、同一周波数すなわち共通の中間周波数fIFを持つ中間周波信号(以下、IF信号という)に変換される。
ここで、ダウンコンバータ107には、ローカル信号発生器110から出力される周波数fLO11のローカル信号LO11が入力される。ダウンコンバータ108には、ローカル信号LO11をM分周器111により1/Mに分周した周波数fLO11/Mのローカル信号が入力される。ダウンコンバータ109には、ローカル信号LO11をN分周器112により1/Nに分周した周波数fLO11/Nのローカル信号が入力される。
このように第1、第2及び第3無線システムに対応する周波数fRF1,fRF2,fRF3のRF受信信号を周波数変換するためのダウンコンバータ107,108,109に、それぞれ周波数fLO11,fLO11/M,fLO11/Nのローカル信号を入力することにより、一つのローカル信号発生器110を用いて周波数fRF1,fRF2,fRF3のRF受信信号を共通の中間周波数fIFを持つIF信号に変換できる。
ダウンコンバータ107,108,109からのIF信号は、不要波を除去するためのバンドパスフィルタ113を介して直交復調器(QDEMOD)に入力される。直交復調器は二つのミキサ114,115を有し、ミキサ114,115の各々の一方の入力端子にはIF信号が入力される。ミキサ114,115の各々の他方の入力端子には、ローカル信号発生器116より出力されるローカル信号LO12から90°移相器117によって生成される直交するローカル信号、すなわち90°の位相差を持つ周波数fLO12のローカル信号がそれぞれ入力される。ここで、90°移相器117として分周器を用いる場合は、中間周波数fIFの2倍の周波数をfLO12に設定する。
ダウンコンバータ107,108,109からのIF信号は、ミキサ114,115によってベースバンド帯域の周波数に変換されることにより、互いに直交するベースバンド信号が生成される。ミキサ114の出力信号を第1ベースバンド信号、ミキサ115の出力信号を第2ベースバンド信号と呼ぶ。
ミキサ114,115から出力される第1ベースバンド信号及び第2ベースバンド信号は、ベースバンド信号出力回路118に入力される。ベースバンド信号出力回路118は、第1ベースバンド信号及び第2ベースバンド信号を正しく同相ベースバンド信号ICH(以下、ICH信号という)及び逆相ベースバンド信号QCH(以下、QCH信号という)として出力する回路である。ベースバンド信号出力回路118から出力されるICH信号及びQCH信は、図示しないベースバンド処理回路に入力され、ここで公知のディジタル信号処理によって元のデータが復号される。
本実施形態によると、複数の無線システムにおけるRF受信信号をIF信号に周波数変換する際に、同一のローカル信号発生器110を共通に用いているため、ローカル信号系の構成素子数を減らすことができる。ローカル信号発生器110は通常、VCO(電圧制御発振器)を含むPLL(Phase-Locked Loop)によって実現され、PLLはIC外に実装されるループフィルタとそれ以外のIC内に実装される回路群とからなる。本実施形態では、ローカル信号系に新たに追加される分周器111,112の回路規模はローカル信号発生器110に比べて十分小さい。従って、分周器111,112の追加を考慮しても、ローカル信号発生器110を共用することによるローカル信号系の回路規模の縮小効果は大きい。
さらに、本実施形態では各無線システムにおけるRF受信信号を周波数変換器107,108,109によって同一周波数のIF信号に変換している。このため、IF段の処理系、例えばバンドパスフィルタ113、直交復調器のミキサ114,115、及び直交復調器のためのローカル信号系であるローカル信号発生器116と90°移相器117を各無線システムで共用することができる。従って、RFからIFへの周波数変換のためのローカル信号系の回路規模縮小と共に、受信部全体の回路規模の大幅な縮小が可能となり、IC内の実装面積を小さくして少ない素子数で小型かつ安価な無線通信装置を実現することができる。
次に、第1及び第2無線通信システムに注目して、分周器111の分周比Mの設定方法について述べる。
ダウンコンバータ107に入力されるローカル信号の周波数fLO11と分周器111の分周比Mは、
|fLO11−fRF1|=|fLO11/M−fRF2|=fIF (1)
を満たすように設定される。
ダウンコンバータ107に入力されるローカル信号の周波数fLO11と分周器111の分周比Mは、
|fLO11−fRF1|=|fLO11/M−fRF2|=fIF (1)
を満たすように設定される。
より具体的には、ダウンコンバータ107,108にそれぞれ入力されるローカル信号の周波数fLO11,fLO11/Mが共にRF受信信号の周波数fRF1,fRF2より高い場合、または共にfRF1,fRF2より低い場合は、分周比Mを次式を満たすように設定する。
fLO11−fRF1=fLO11/M−fRF2=fIF (2)
fLO11−fRF1=fLO11/M−fRF2=fIF (2)
以下に、具体的な数値を挙げて説明する。第1無線システムとしてIEEE 802.11a(システム帯域は5.15GHz乃至5.25GHz)を想定し、第2無線システムとしてIEEE 802.11b(システム帯域は2.4GHz乃至2.5GHz)を想定する。説明を簡単にするため、fRF1=5.2GHz,fRF2=2.4GHzとすると、
fLO11−5.2G=fLO11/M−2.4G=fIF (3)
の関係が成り立つ。式(3)より、さらに
fLO11(1−1/M)=2.8G (4)
となる。M=2の場合、fLO11=5.6GHz,fIF=0.4GHzとなる。M=3の場合、fLO11=4.2GHz,fIF=1GHzとなる。M=4の場合、おおよそfLO11=3.7GHz,fIF=1.5GHzとなる。
fLO11−5.2G=fLO11/M−2.4G=fIF (3)
の関係が成り立つ。式(3)より、さらに
fLO11(1−1/M)=2.8G (4)
となる。M=2の場合、fLO11=5.6GHz,fIF=0.4GHzとなる。M=3の場合、fLO11=4.2GHz,fIF=1GHzとなる。M=4の場合、おおよそfLO11=3.7GHz,fIF=1.5GHzとなる。
上記の数値例は、第1及び第2無線システムにおけるRF受信信号の周波数が共にダウンコンバータ107,108に入力されるローカル信号の周波数より高い場合、または低い場合である。この場合、ミキサ114から出力される第1ベースバンド信号はICH信号であり、ミキサ115から出力される第2ベースバンド信号はQCH信号であるから、ベースバンド信号出力回路118は第1ベースバンド信号をそのままICH信号として出力し、第2ベースバンド信号をそのままQCH信号として出力すればよい。
一方、ダウンコンバータ107,108に入力されるローカル信号の周波数がRF信号の周波数より高い無線システムとRF受信信号の周波数より低い無線システムが混在する場合においては、無線システムによって第1ベースバンド信号及び第2ベースバンド信号とICH信号及びQCH信号との関係は異なってくる。これは以下の理由による。
説明を簡単にするため、RF受信信号をcos(ωRFt+θ)、ローカル信号をcos(ωLOt)とする。IF信号は、RF受信信号とローカル信号をダウンコンバータ107または108で乗算して得られる信号の低周波数側成分であり、cos{(ωRF−ωLO)t+θ}となる。ωRF−ωLO=ωIF>0の場合、IF信号はcos(ωIFt+θ)となり、ωLO−ωRF=ωIF>0の場合、IF信号はcos(ωIFt−θ)となる。ここで、ωRFはRF受信信号の角周波数、ωLOはローカル信号の角周波数、ωIFはIF信号の角周波数である。
IF信号を直交復調器によりベースバンド信号に変換する際、ICH信号はIF信号とローカル信号cos(ωIFt)をミキサ114で乗算して得られる第1ベースバンド信号から抽出され、QCH信号はIF信号とローカル信号sin(ωIFt)をミキサ115で乗算して得られる第2ベースバンド信号から抽出される。ωRF−ωLO=ωIF>0の場合、ミキサ114から出力される第1ベースバンド信号は1/2 cosθ、ミキサ115から出力される第2ベースバンド信号は−1/2 sinθになる。一方、ωLO−ωRF=ωIF>0の場合は、第1ベースバンド信号は1/2 cosθ、第2ベースバンド信号は1/2 sinθとなる。
すなわち、ダウンコンバータ107,108に入力されるローカル信号の周波数が受信RF信号の周波数より高い無線システムと、ローカル信号の周波数がRF周波数より低い無線システムが混在する場合においては、QCH信号として用いられる第2ベースバンド信号の極性が無線システムによって異なる。
そこで、本実施形態ではベースバンド信号出力回路118によって、第1ベースバンド信号及び第2ベースバンド信号に対して以下のような処理を行うことにより、ダウンコンバータ107,108に入力されるローカル信号の周波数が受信RF信号の周波数より高い無線システムと、ローカル信号の周波数がRF周波数より低い無線システムが混在する場合においても、常に正しくICH信号及びQCH信号が出力されるようにする。
第1の態様によるベースバンド信号出力回路118では、ミキサ114からの第1ベースバンド信号をICH信号として出力し、ミキサ115からの第2ベースバンド信号をQCH信号として出力する第1モードと、第1ベースバンド信号をQCH信号として出力し、第2ベースバンド信号を極性反転させてICH信号として出力する第2モードのいずれかを選択可能とされる。第1モード及び第2モードのいずれを選択するかは、通信に使用する無線システムに依存して設定される制御信号119によって制御される。
すなわち、第1ベースバンド信号はωRF−ωLO=ωIF>0の場合とωLO−ωRF=ωIF>0の場合で共に1/2 cosθであるのに対して、第2ベースバンド信号はωRF−ωLO=ωIF>0の場合は−1/2 sinθ、ωLO−ωRF=ωIF>0の場合は1/2 sinθと極性が反転する。そこで、ベースバンド信号出力回路118では例えばωRF−ωLO=ωIF>0の場合は第1モード、ωLO−ωRF=ωIF>0の場合は第2モードがそれぞれ選択される。
第2の態様によるベースバンド信号出力回路118では、第1ベースバンド信号をICH信号として出力し、第2ベースバンド信号をQCH信号として出力する第1モードと、第1ベースバンド信号をQCH信号として出力し、第2ベースバンド信号をICH信号として出力する(言い換えれば、第1ベースバンド信号と第2ベースバンド信号を入れ替える)第2モードのいずれかを選択可能とされる。この第2の態様においても、第1モード及び第2モードのいずれを選択するかは、通信に使用する無線システムに依存して設定される制御信号119によって制御される。
前述したように、ωRF−ωLO=ωIF>0の場合、第1ベースバンド信号は1/2 cosθ、第2ベースバンド信号は−1/2 sinθとなり、ωLO−ωRF=ωIF>0の場合、第1ベースバンド信号は1/2 cosθ、第2ベースバンド信号は1/2 sinθとなる。後者の場合、第1ベースバンド信号と第2ベースバンド信号を入れ替えると、第1ベースバンド信号は1/2 sinθ、第2ベースバンド信号は1/2 cosθとなる。これらを90°位相をシフトさせてICH信号及びQCH信号とすると、ICH=1/2 sin(θ+ω/2)=1/2 cosθ、QCH=1/2 cos(θ+ω/2)=−1/2sinθとなる。この結果は、ωRF−ωLO=ωIF>0の場合の第1ベースバンド信号及び第2ベースバンド信号と同じである。上記90°位相シフトを行わない場合、基準が90°ずれることになるが、基準の位相は通信では問題とならないので、第1ベースバンド信号と第2ベースバンド信号を入れ替えても、正しくICH信号及びQCH信号を出力することができる。
このようにベースバンド信号出力回路118によって、ωLO−ωRF=ωIF>0の場合、ミキサ115から出力される第2ベースバンド信号の極性を反転させるか、あるいはミキサ114から出力される第1ベースバンド信号とミキサ115から出力される第2ベースバンド信号を入れ替えることにより、ωRF−ωLO=ωIF>0の場合と同様にICH信号及びQCH信号を正しく得ることができる。
このような処理をベースバンド信号出力回路118によって行うことが可能であれば、ダウンコンバータ107,108に入力されるローカル信号の周波数がRF受信信号の周波数より高い無線システムとローカル信号の周波数がRF周波数より低い無線システムが混在する場合、次式を満たす分周比Mを設定すればよい。
fLO11−5.2G=2.4G−fLO11/M=fIF (5)
式(5)より、
fLO11(1+1/M)=7.6G (6)
となる。M=2の場合、fLO11=5.06GHzとなり、おおよそfIF=0.14GHzとなる。M=3の場合、fLO11=5.7GHz,fIF=0.5GHzとなる。M=4の場合、おおよそfLO11=6.1GHz,fIF=0.9GHzとなる。
fLO11−5.2G=2.4G−fLO11/M=fIF (5)
式(5)より、
fLO11(1+1/M)=7.6G (6)
となる。M=2の場合、fLO11=5.06GHzとなり、おおよそfIF=0.14GHzとなる。M=3の場合、fLO11=5.7GHz,fIF=0.5GHzとなる。M=4の場合、おおよそfLO11=6.1GHz,fIF=0.9GHzとなる。
図2に、前記第1の態様に基づくベースバンド信号出力回路118Aの例を示す。ここでは、ミキサ115の入力(RF受信信号及びローカル信号)及び出力が差動信号の場合を想定している。この場合、ベースバンド信号出力回路118Aに2入力・2出力のスイッチ回路を用い、第2ベースバンド信号であるミキサ115からの差動出力信号対を入れ替えることにより、その極性を反転できる。なお、第2ベースバンド信号をA/D変換器によりディジタル信号に変換した後に、その極性を反転させることも可能である。
図3には、前記第2の態様に基づくベースバンド信号出力回路118Bの例を示す。このベースバンド信号出力回路118Bは、4入力・4出力のスイッチ回路であり、ミキサ114からの第1ベースバンド信号とミキサ115からの第2ベースバンド信号とを入れ替えることができる。なお、ここではミキサ114,115の入力(RF受信信号及びローカル信号)及び出力が差動信号の場合を想定している。なお、第1ベースバンド信号及び第2ベースバンド信号をA/D変換器によりそれぞれディジタル信号に変換した後に、入れ替えを行ってもよい。
次に、第1無線システムとしてIEEE 802.11jを想定し、無線周波数fRF1が4.9GHzの場合についてダウンコンバータ107に入力されるローカル信号の周波数fLO11の周波数とIF信号の周波数fIFを上記方法と同様に調べた結果を以下に示す。
まず、第1及び第2無線システムにおいて、ダウンコンバータ107,108に入力されるローカル信号の周波数が共にRF信号の周波数より高い場合、または共にRF信号の周波数より低い場合について述べる。M=2のとき、fLO11=5GHz,fIF=0.1GHzとなる。M=3のとき、fLO11=3.75GHz,fIF=1.15GHzとなる。M=4のときは、おおよそfLO11=3.3GHz,fIF=1.6GHzとなる。
一方、第1及び第2無線システムとして、ダウンコンバータ107またはダウンコンバータ108に入力されるローカル信号の周波数がRF信号の周波数より高いシステムとローカル信号の周波数がRF信号の周波数より低いシステムが混在する場合は、以下の通りとなる。
M=2のとき、fLO11=4.87GHz,fIF=0.03GHzとなる。M=3のとき、fLO11=5.475GHz,fIF=0.575GHzとなる。M=4のときは、おおよそfLO11=5.84GHz,fIF=0.94GHzとなる。この場合は、図2に示したようなベースバンド信号出力回路118Aを用いて第2ベースバンド信号の極性を反転させるか、あるいは図3に示したようなベースバンド信号出力回路118Bを用いて第1ベースバンド信号と第2ベースバンド信号を入れ替えることにより、ICH信号及びQCH信号を出力する。
次に、第1無線システムをIEEE 802.11aのシステム帯域内の5.8GHz帯を想定した場合について、ダウンコンバータ107に入力されるローカル信号の周波数fLO11と中間周波信号の周波数fIFを上記方法と同様に調べた結果を以下に示す。
まず、第1及び第2無線システムにおいて、ダウンコンバータ107,108に入力されるローカル信号の周波数が共にRF信号の周波数より高い場合、または共にRF信号の周波数より低い場合について述べる。M=2のとき、fLO11=6.8GHz,fIF=1GHzとなる。M=3のとき、fLO11=5.1GHz,fIF=0.7GHzとなる。M=4のときは、おおよそfLO11=4.5GHz,fIF=1.3GHzとなる。
一方、第1及び第2無線システムとして、ダウンコンバータ107またはダウンコンバータ108に入力されるローカル信号の周波数がRF信号の周波数より高いシステムローカル信号の周波数がRF信号の周波数より低いシステムが混在する場合は、以下の通りとなる。
M=2のとき、fLO11=5.47GHz,fIF=0.33GHzとなる。M=3のとき、fLO11=6.15GHz,fIF=0.35GHzとなる。M=4のとき、おおよそfLO11=6.56GHz、fIF=0.76GHzとなる。この場合は、図2に示したようなベースバンド信号出力回路118Aを用いて第2ベースバンド信号の極性を反転させるか、あるいは図3に示したようなベースバンド信号出力回路118Bを用いて第1ベースバンド信号と第2ベースバンド信号を入れ替えることにより、ICH信号及びQCH信号を出力する。
次に、無線システムが3つある場合について述べる。この場合、式(1)から類推できるように、
|fLO11−fRF1|=|fLO11/M−fRF2|=|fLO11/N−fRF3|=fIF (7)
を満足する分周比M,Nを選定すればよい。
|fLO11−fRF1|=|fLO11/M−fRF2|=|fLO11/N−fRF3|=fIF (7)
を満足する分周比M,Nを選定すればよい。
これまで第1無線システムと第2システムについて述べてきた中から、第1無線システムが無線周波数fRF1として5.2GHz、第2無線システムが無線周波数fRF2として2.4GHzを用いた場合を想定すると共に、第3無線システムが無線周波数fRF3として例えばPDC等で使われる1.6GHzを用いた場合を想定して述べる。
第1及び第2無線システムにおいて、ダウンコンバータ107,108に入力されるローカル信号の周波数が共にRF信号の周波数より高い場合、または共にRF信号の周波数より低い場合では、M=3のとき、fLO11=4.2GHz,fIF=1GHzと設定すればよいことは先に示した通りである。
第3無線システムにおいても第1及び第2無線システムと同じ中間周波数fIF=1GHzとするには、第3無線システムに対応するダウンコンバータ109に与えられるローカル信号の周波数fLO11/Nを1.6GHz+1GHz=2.6GHz、または1.6GHz−1GHz=0.6GHzとすればよい。後者の場合は、第3無線システムにおいてのみ図2に示したようなベースバンド信号出力回路118Aを用いて第2ベースバンド信号の極性を反転させるか、あるいは図3に示したようなベースバンド信号出力回路118Bを用いて第1ベースバンド信号と第2ベースバンド信号を入れ替えることにより、ICH信号及びQCH信号を出力する必要がある。
ダウンコンバータ109に与えられるローカル信号の周波数fLO11/Nとして用いることのできる上記2つの周波数2.6GHzまたは0.6GHzのうち、0.6GHzは周波数fLO11を7分周することにより得られる。よって、fLO11/N=fLO11/7と設定すれば、同じローカル信号発生器110を用いて3つの無線システムにおけるRF受信信号を同じ周波数のIF信号へ周波数変換できる。
一方、M=2の場合、第1無線システム及び第2無線システムからfLO11=5.6GHzとなり、fIF=0.4GHzとなることは前述した通りである。この場合、fIF=0.4GHzから第3無線システムに対応するダウンコンバータ109に与えられるべきローカル信号の周波数fLO11/Nは、1.6GHz+0.4GHz=2GHz、または1.6GHz−0.4GHz=1.2GHzとなる。後者の場合は、第3無線システムにおいてのみ図2に示したようなベースバンド信号出力回路118Aを用いて第2ベースバンド信号の極性を反転させるか、あるいは図3に示したようなベースバンド信号出力回路118Bを用いて第1ベースバンド信号と第2ベースバンド信号を入れ替えることにより、ICH信号及びQCH信号を出力する必要がある。
分周比Nを5とすると、fLO11/N=fLO11/5=1.12GHzとなり、後者の場合の1.2GHzとほぼ近い値となる。目安として、ローカル信号の周波数設定誤差は100MHzの範囲であればよい。従って分周比M=2,N=5と設定することにより、3つの無線システムに対応するRF信号を受信することができる。この場合は、図2に示したようなベースバンド信号出力回路118Aを用いて第2ベースバンド信号の極性を反転させるか、あるいは図3に示したようなベースバンド信号出力回路118Bを用いて第1ベースバンド信号と第2ベースバンド信号を入れ替えることにより、ICH信号及びQCH信号を出力する。
図4には、図1に示した複合受信部の一部を変形した例を示す。バンドパスフィルタ113から出力されるIF信号は、可変利得増幅器(VGA)120により振幅が調整された後、直交復調器のミキサ114,115に入力される。ミキサ114,115から出力される第1ベースバンド信号及び第2ベースバンド信号は、ローパスフィルタ(LPF)123,124をそれぞれ介してアナログ−ディジタル変換器(A/D)123,124に入力され、ディジタル信号に変換される。ディジタル信号の第1及び第2ベースバンド信号は、ベースバンド信号出力回路125に入力される。
ディジタル信号出力回路125は、図1に示したベースバンド信号出力回路118と機能は同じであり、図2または図3に示した回路をディジタル回路化することによって実現される。ディジタル信号出力回路125から出力されるICH信号及びQCHは、図示しないベースバンド処理回路に入力され、元のデータが復号される。
さらに、図1に示した複合受信部の変形として、複数の無線システムにそれぞれ対応する複数の周波数変換器107,108,109を個別に設けずに、一つの周波数変換器を複数の無線システムで共用してもよい。
(無線システム間のRF受信信号漏洩について)
各々の無線システムで受信されるRF信号は、IC内の漏洩や基板上での漏洩により他の無線システムの受信系に漏洩してしまう。以下、図5を用いて第2無線システムに対応する受信系から第1無線システムまたは第3無線システムに対応する受信系へ第2無線システムに対応する周波数fRF2のRF受信信号(以下では、fRF2信号という)が漏洩した場合について述べる。図5では、図1に示した複合受信部においてfRF2信号が漏洩する経路を白抜きの矢印で示している。
各々の無線システムで受信されるRF信号は、IC内の漏洩や基板上での漏洩により他の無線システムの受信系に漏洩してしまう。以下、図5を用いて第2無線システムに対応する受信系から第1無線システムまたは第3無線システムに対応する受信系へ第2無線システムに対応する周波数fRF2のRF受信信号(以下では、fRF2信号という)が漏洩した場合について述べる。図5では、図1に示した複合受信部においてfRF2信号が漏洩する経路を白抜きの矢印で示している。
本実施形態の無線通信装置では、低雑音増幅器104,105,106の前段に各々の無線システムのシステム帯域内のRF信号をのみを通過させるバンドパスフィルタ101,102,103があるため、例えばバンドパスフィルタ101,103の入力端に第2無線システムのシステム帯域内のfRF2信号が漏洩しても、漏洩成分はバンドパスフィルタ101,103により抑圧されるので、問題とならない。
一方、低雑音増幅器104,105,106以降の図5中の点線で囲まれたRF回路はIC化されており、入出力端子がICの外にはないと考えると、fRF2信号の漏洩が問題となる端子は低雑音増幅器104,105,106の入力端子である。図6は、第2無線システムに対応する受信系から第1無線システムに対応する受信系へfRF2信号が漏洩した場合の様子を示している。図6では、前述したように第1無線通信の無線周波数が5.2GHz、第2無線システムの無線周波数が2.4GHzとし、Mを2と設定した場合を例としている。図7には、この場合の各信号の周波数配置を示す。
図6では、第1無線システムの無線周波数5.2GHzのRF信号が所望波であり、fIF=0.4GHz,fLO11=5.6GHzであることから、イメージ周波数は6GHzとなる。このイメージ周波数の不要波が第1無線システムの受信系に混入すると、所望波がIF信号と同じ周波数fIFに周波数変換されてしまい、受信特性が大幅に劣化する。しかしながら、図7をから分かるように、第2無線システムの受信系から第1無線システムの受信系に漏洩する信号の周波数は2.4GHzであるので、第1無線システムのイメージ周波数とは異なる。従って、fRf2信号が第1無線システムの受信系に漏洩しても、受信特性が大幅に劣化することはない。
同様に、fRF1信号が第2無線システムの受信系に漏洩しても、第2無線システムのイメージ周波数と異なるので受信特性が大幅に劣化することはない。また同様に、第3無線システムの受信系から第1無線システムや第2無線システムの受信系にRF信号が漏洩しても、あるいはその逆であっても、それぞれの無線システムにおいてイメージ周波数と異なるので、受信特性が大幅に劣化することはない。
図8は、図1あるいは図4中に示したIF段のバンドパスフィルタ113をIC内で製造するときの回路例を示す。この例は、IC製造工程で形成される二つのキャパシタCm1,Cm2及びインダクタ(この例では、スパイラルインダクタ)Lmによるπ型構成のバンドパスフィルタである。このようにバンドパスフィルタ113をIC内で製造することにより、実装基板の小型化、低価格化が可能になる。通常、ミキサの出力と可変利得増幅器の入力を整合させるとき、図8のような回路構成が用いられる。これにより所望の中間周波数近傍以外の周波数を抑圧することが可能となり、無線通信装置の歪特性が改善される。
図9は、図1あるいは図4中に示したIF段のバンドパスフィルタ113をIC内で製造するときの他の回路例であり、IC内に製造されるキャパシタCm1とインダクタ(この例ではスパイラルインダクタ)Lmを用いた並列共振回路である。このようなバンドパスフィルタでは、並列共振回路が所望周波数で高インピーダンスとなるため、所望信号はミキサから次段の可変利得増幅器もしくはIF直交復調器に入力されることになる。干渉波等の所望周波数以外の不要波は、所望周波数に比べ並列共振回路のインピーダンスが低くなるために減衰される。
図10は、図1あるいは図4中に示したIF段のバンドパスフィルタ113をIC内で製造するときのさらに別の回路例であり、ハイパスフィルタ(HPF)131とローパスフィルタ(LPF)132のカスケード接続からなる。ただし、HPF131のカットオフ周波数は所望波の周波数よりも低く、LPF132のカットオフ周波数は所望波の周波数よりも高く設定されている。図11にキャパシタCと抵抗RとからなるHPF131、また図12に抵抗RとキャパシタCとからなるLPF132の具体的な回路例をそれぞれ示す。
(複合送信部)
図13は、本発明の一実施形態に係るシステム帯域の異なる第1、第2及び第3無線システムに対応可能な無線通信装置における複合送信部を示している。第1、第2及び第3無線システムにおいて送受信に使用する無線周波数をそれぞれfRF1,fRF2,fRF3 (fRF1>fRF2>fRF3)とする。図13に示す複合送信部は、図1に示した複合受信部と対をなすものである。
図13は、本発明の一実施形態に係るシステム帯域の異なる第1、第2及び第3無線システムに対応可能な無線通信装置における複合送信部を示している。第1、第2及び第3無線システムにおいて送受信に使用する無線周波数をそれぞれfRF1,fRF2,fRF3 (fRF1>fRF2>fRF3)とする。図13に示す複合送信部は、図1に示した複合受信部と対をなすものである。
図13において、図示しないベースバンド処理回路からの同相ベースバンド信号ICH(以下、ICH信号という)及び直交ベースバンド信号QCH(以下、QCH信号という)は、ベースバンド信号入力回路201により第1ベースバンド信号及び第2ベースバンド信号とされ、直交変調器(QMOD)に入力される。直交変調器は二つのミキサ203,204を有し、ミキサ203,204の各々の一方の入力端子には第1ベースバンド信号及び第2ベースバンド信号がそれぞれ入力される。
ミキサ203,204の各々の他方の入力端子には、ローカル信号発生器205より出力されるローカル信号LO12から90°移相器206によって生成される直交するローカル信号、すなわち90°の位相差を持つ周波数fLO12のローカル信号がそれぞれ入力される。ここで、90°移相器206として分周器を用いる場合は、中間周波数fIFの2倍の周波数をfLO12に設定する。
直交変調器のミキサ203,204から出力される信号は一つのIF信号に合成され、IF信号は不要波を除去するためのバンドパスフィルタ207を介して周波数変換器であるアップコンバータ(U/C)208,209,210に入力される。アップコンバータ208,209,210では、IF信号がローカル信号と乗算されることにより、無線周波数fRF1,fRF2,fRF3 のRF送信信号に変換される。これら周波数fRF1,fRF2,fRF3 のRF送信信号は、電力増幅器(PA)214,215,216によりそれぞれ増幅され、さらに不要波を除去するためのバンドパスフィルタ217,218,219をそれぞれ介して図示しないアンテナに供給されることにより、電波として送信される。
ここで、アップコンバータ208には、ローカル信号発生器211から出力される周波数fLO11のローカル信号LO11が入力される。アップコンバータ209には、ローカル信号LO11をM分周器212により1/Mに分周した周波数fLO11/Mのローカル信号が入力される。アップコンバータ210には、ローカル信号LO11をN分周器213により1/Nに分周した周波数fLO11/Nのローカル信号が入力される。各ローカル信号の周波数fLO11,fLO11/M,fLO11/Nの設定は、図1に示した複合受信部のそれと同様である。
このようにICH信号及びQCH信号をIF信号に変換した後、一つのローカル信号発生器211と分周器212,213を用いて複数の無線システムの無線周波数fRF1,fRF2,fRF3 のRF送信信号を生成することにより、図1で示した複合受信部と同様にICの面積や基板上の実装面積を小さくできるので、無線通信層の小型化、低価格化を図ることができる。
ここでは詳細な説明を省くが、図1に示した複合受信部で説明したと同様に、アップコンバータ208,209,210に入力されるローカル信号の周波数がRF信号の周波数より高い無線システムと、ローカル信号の周波数がRF信号の周波数より低い無線システムが混在する場合がある。このような場合、QCH信号から得られる第2ベースバンド信号の極性を無線システムによって異なるようにするか、あるいはICH信号及びQCH信号から得られる第1ベースバンド信号及び第2ベースバンド信号を入れ替える必要がある。この処理を行うのがベースバンド信号入力回路201であり、以下の二つの態様がある。
ベースバンド信号入力回路201は、第1の態様ではICH信号を第1ベースバンド信号として出力し、QCH信号を第2ベースバンド信号として出力する第1モードと、ICH信号を第1ベースバンド信号として出力し、QCH信号を第1ベースバンド信号を極性反転させて第2ベースバンド信号として出力する第2モードのいずれかを選択可能とされる。第1モード及び第2モードのいずれを選択するかは、通信に使用する無線システムに依存して設定される制御信号202によって制御される。
ベースバンド信号入力回路201は、第2の態様ではICH信号を第1ベースバンド信号として出力し、QCH信号を第2ベースバンド信号として出力する第1モードと、ICH信号を第2ベースバンド信号として出力し、QCH信号を第1ベースバンド信号として出力する(言い換えれば、ICH信号とQCH信号を入れ替える)第2モードのいずれかを選択可能とされる。第1モード及び第2モードのいずれを選択するかは、通信に使用する無線システムに依存して設定される制御信号202によって制御される。
図14に、前記第1の態様に基づくベースバンド信号入力回路201Aの例を示す。ここでは、ミキサ115の入力(IF信号及びローカル信号)及び出力が差動信号の場合を想定している。この場合、ベースバンド信号入力回路201Aに2入力・2出力のスイッチ回路を用い、QCH信号の差動信号対を入れ替えることにより、QCH信号の極性を反転できる。なお、ICH信号及びQCH信号をD/A変換器によりアナログ信号に変換する前に、QCH信号の極性を反転させることも可能である。
図15には、前記第2の態様に基づくベースバンド信号入力回路201Bの例を示す。このベースバンド信号出力回路201Bは、4入力・4出力のスイッチ回路であり、ICH信号とQCH信号を入れ替えることができる。なお、ICH信号及びQCH信号をA/D変換器によりそれぞれディジタル信号に変換する前に、入れ替えを行ってもよい。
要するに、各無線システムに対応する無線周波数及びローカル信号の周波数、中間周波数、ICH信号及びQCH信号の関係は、図1に示した複合受信部と図13の複合送信部とで全く同じである。そこで、複合送信部において図1中に示したベースバンド信号出力回路118と逆の処理を行うベースバンド信号入力回路201を設けることにより、無線システムによらず常に正しいRF送信信号が生成されるようにする。
図16には、図13の一部を変形した例を示す。図示しないベースバンド処理回路から出力されるICH信号及びQCH信号はベースバンド信号入力回路220に入力され、ディジタルの第1ベースバンド信号及び第2ベースバンド信号が生成される。ディジタルの第1ベースバンド信号及び第2ベースバンド信号は、それぞれD/A変換器222,223によりアナログ信号に変換された後、ローパスフィルタ224,225をそれぞれ経て直交変調器のミキサ203,204に入力される。ミキサ203,204からの出力信号は一つのIF信号に合成され、可変利得増幅器226により振幅が調整された後、バンドパスフィルタ207に入力される。
さらに、図13に示した複合送信部の変形として、複数の無線システムにそれぞれ対応する複数の周波数変換器208,209,210を個別に設けずに、一つの周波数変換器を複数の無線システムで共用してもよい。
(無線システム間のRF送信信号漏洩について)
各々の無線システムから送信されるRF信号は、IC内の漏洩や基板上での漏洩により他の無線システムの送信系に漏洩してしまう。以下、図17を用いて第2無線システムに対応する送信系から第1無線システムまたは第3無線システムに対応する送信系へ第2無線システムに対応する周波数fRF2のRF受信信号(以下では、fRF2信号という)が漏洩した場合について述べる。図17では、図13に示した複合送信部においてfRF2信号が漏洩経路を白抜きの矢印で示している。
各々の無線システムから送信されるRF信号は、IC内の漏洩や基板上での漏洩により他の無線システムの送信系に漏洩してしまう。以下、図17を用いて第2無線システムに対応する送信系から第1無線システムまたは第3無線システムに対応する送信系へ第2無線システムに対応する周波数fRF2のRF受信信号(以下では、fRF2信号という)が漏洩した場合について述べる。図17では、図13に示した複合送信部においてfRF2信号が漏洩経路を白抜きの矢印で示している。
図3でも説明したように、図13のような構成をとることにより、各々の無線システムの無線周波数は互いにイメージ周波数の関係にないので、図17に示したような信号漏洩が生じてもバンドパスフィルタ217,219により信号が抑圧される。従って、IC上あるいは実装基板上で信号漏洩があっても、その漏洩成分を不要輻射の規定内に抑えることが可能である。
(複合受信部の他の例)
図18は、複合受信部の他の構成例であり、図1に示した複合受信部から直交復調器用のローカル信号発生器116を除去し、代わりにL分周器130を追加してローカル信号発生器110から出力されるローカル信号を1/L分周することにより、直交復調器用のローカル信号を生成している。このようにL分周器130の追加のみで直交復調器用のローカル信号発生器を削減できるので、ICの面積や実装面積をさらに小さくすることができる。以下、fRF1=5.2GHz,fRF2=2.4GHz,fRF3=1.6GHzとした場合、M=2,N=5,L=14と設定することにより、L分周器130を用いて直交復調器用のローカル信号を生成できることを述べる。
図18は、複合受信部の他の構成例であり、図1に示した複合受信部から直交復調器用のローカル信号発生器116を除去し、代わりにL分周器130を追加してローカル信号発生器110から出力されるローカル信号を1/L分周することにより、直交復調器用のローカル信号を生成している。このようにL分周器130の追加のみで直交復調器用のローカル信号発生器を削減できるので、ICの面積や実装面積をさらに小さくすることができる。以下、fRF1=5.2GHz,fRF2=2.4GHz,fRF3=1.6GHzとした場合、M=2,N=5,L=14と設定することにより、L分周器130を用いて直交復調器用のローカル信号を生成できることを述べる。
これまでの説明において、無線周波数がそれぞれ5.2GHz,2.4GHz,1.6GHzである第1無線システム、第2無線システム及び第3無線システムに対応可能とした無線通信装置では、M=2,N=5と設定した場合、fLO11=5.6GHz,fIF=0.4GHzとなることを示した。すなわち、この場合にはfLO11−fRF1=fLO11/2−fRF2=fIF=0.4GHz及びfIF=fRF3−fLO11/5と近似できる。周波数fIFのIF信号は直交復調器によりベースバンド信号に変換されるので、周波数fLO12=fIFなる信号をfLO11より生成できればよい。周波数fLO11(=5.6GHz)を14分周することにより0.4GHzを生成できるので、分周比Lを14に設定すればよい。
このようにfLO11信号をL分周器130に入力し、その出力を直交復調器に入力することにより、一つのローカル信号を用いて複数の無線システムに対応可能な無線通信装置を実現することができる。直交復調器に用いる90°移相器117に分周型移相器を採用する場合、上記の例では90°移相器117に入力する周波数はfLO11/7となるため、L=7になる。
図18の構成においても、ダウンコンバータ107,108,109に入力されるローカル信号の周波数がRF受信信号の周波数より高い無線システムとローカル信号の周波数がRF受信信号の周波数より低い無線システムが混在する場合がある。そこで、前述したようにベースバンド信号出力回路118によって、無線システムに応じてミキサ115から出力される第2ベースバンド信号の極性を反転させるか、あるいはミキサ114から出力される第1ベースバンド信号とミキサ115から出力される第2ベースバンド信号を入れ替えることにより、ICH信号及びQCH信号を正しく得ることができるようにする必要がある。
(複合送信部の他の例)
図19は、複合送信部の他の構成例であり、図13に示した複合受信部から直交変調器用のローカル信号発生器205を除去し、代わりにL分周器230を追加してローカル信号発生器211から出力されるローカル信号を1/L分周することにより、直交変調器用のローカル信号を生成している。このようにL分周器230の追加のみで直交変調器用のローカル信号発生器を削減できるので、ICの面積や実装面積をさらに小さくすることができる。周波数設定については上記と同様であるので、ここでは詳細な説明を省く。
図19は、複合送信部の他の構成例であり、図13に示した複合受信部から直交変調器用のローカル信号発生器205を除去し、代わりにL分周器230を追加してローカル信号発生器211から出力されるローカル信号を1/L分周することにより、直交変調器用のローカル信号を生成している。このようにL分周器230の追加のみで直交変調器用のローカル信号発生器を削減できるので、ICの面積や実装面積をさらに小さくすることができる。周波数設定については上記と同様であるので、ここでは詳細な説明を省く。
101−103…バンドパスフィルタ;
104−106…低雑音増幅器;
107−109…周波数変換器;
110…周波数変換用ローカル信号発生器;
111,112,130…分周器;
113…バンドパスフィルタ;
114,115…ミキサ;
116…直交復調器用ローカル信号発生器;
117…90°移相器;
118,118A,118B,125…ベースバンド信号出力回路;
119,126…制御信号;
120…可変利得増幅器;
121,122…ローパスフィルタ;
123,124…A/D変換器;
201,201A,201B,220…ベースバンド信号入力回路;
202,221…制御信号;
203,204…ミキサ;
205…直交変調器用ローカル信号発生器;
206…90°移相器;
207…バンドパスフィルタ;
208−210…周波数変換器;
211…周波数変換用ローカル信号発生器;
212,213,230…分周器;
222,223…D/A変換器;
224,225…ローパスフィルタ;
226…可変利得増幅器。
104−106…低雑音増幅器;
107−109…周波数変換器;
110…周波数変換用ローカル信号発生器;
111,112,130…分周器;
113…バンドパスフィルタ;
114,115…ミキサ;
116…直交復調器用ローカル信号発生器;
117…90°移相器;
118,118A,118B,125…ベースバンド信号出力回路;
119,126…制御信号;
120…可変利得増幅器;
121,122…ローパスフィルタ;
123,124…A/D変換器;
201,201A,201B,220…ベースバンド信号入力回路;
202,221…制御信号;
203,204…ミキサ;
205…直交変調器用ローカル信号発生器;
206…90°移相器;
207…バンドパスフィルタ;
208−210…周波数変換器;
211…周波数変換用ローカル信号発生器;
212,213,230…分周器;
222,223…D/A変換器;
224,225…ローパスフィルタ;
226…可変利得増幅器。
Claims (15)
- 第1及び第2無線システムを含む複数の無線システムに対応可能な無線通信装置において、
第1ローカル信号を発生するローカル信号発生器と、
前記第1ローカル信号を分周して第2ローカル信号を発生する分周器と、
前記第1ローカル信号及び第2ローカル信号をそれぞれ用いて前記第1無線システムに対応する第1RF受信信号及び前記第2無線システムに対応する第2RF受信信号を同一周波数の中間周波信号に変換する少なくとも一つの周波数変換器とを具備し、
前記第1RF受信信号の周波数をfRF1、前記第2RF受信信号の周波数をfRF2、前記中間周波信号の周波数をfIFとしたとき、前記第1ローカル信号の周波数fLO11及び前記分周器の分周比Mは、|fLO11−fRF1|=|fLO11/M−fRF2|=fIFを満たすように設定される複数の無線システムに対応可能な無線通信装置。 - 前記中間周波信号に対して第3ローカル信号及び第3ローカル信号と90°の位相差を持つ第4のローカル信号を用いて直交復調を行うことにより、第1ベースバンド信号及び第2ベースバンド信号を生成する直交復調器と、
前記第1ベースバンド信号を同相ベースバンド信号として出力し、前記第2ベースバンド信号を直交ベースバンド信号として出力する第1モードと、前記第1ベースバンド信号を同相ベースバンド信号として出力し、前記第2ベースバンド信号を極性反転させて直交ベースバンド信号として出力する第2モードのいずれかを選択可能なベースバンド信号出力回路とをさらに具備する請求項1記載の無線通信装置。 - 前記中間周波信号に対して第3ローカル信号及び第3ローカル信号と90°の位相差を持つ第4のローカル信号を用いて直交復調を行うことにより、第1ベースバンド信号及び第2ベースバンド信号を生成する直交復調器と、
前記第1ベースバンド信号を同相ベースバンド信号として出力し、前記第2ベースバンド信号を直交ベースバンド信号として出力する第1モードと、前記第1ベースバンド信号を直交ベースバンド信号として出力し、前記第2ベースバンド信号を極性反転させて同相ベースバンド信号として出力する第2モードのいずれかを選択可能なベースバンド信号出力回路とをさらに具備する請求項1記載の無線通信装置。 - 前記第1RF受信信号または第2RF受信信号の角周波数をωRF、前記第1ローカル信号または第2ローカル信号の角周波数をωLO、前記中間周波信号の角周波数をωIFとしたとき、前記ベースバンド信号出力回路は、ωRF−ωLO=ωIF>0の場合は前記第1モードを選択し、ωLO−ωRF=ωIF>0の場合は前記第2モードを選択する請求項2または3記載の無線通信装置。
- 前記第1無線システムは5.15GHz乃至5.25GHzの使用周波数帯域を有し、前記第2無線システムは2.4GHz乃至2.5GHzの使用周波数帯域を有し、前記第1ローカル信号の周波数fLO11は5.6GHz帯、前記分周比Mは2、前記中間周波信号の周波数fIFは0.4GHz帯である請求項1記載の無線通信装置。
- 前記第1無線システムは5.15GHz乃至5.25GHzの使用周波数帯域を有し、前記第2無線システムは2.4GHz乃至2.5GHzの使用周波数帯域を有し、前記第1ローカル信号の周波数fLO11は4.2GHz帯、前記分周比Mは3、前記中間周波信号の周波数fIFは1GHz帯である請求項1記載の無線通信装置。
- 前記第1無線システムは5.15GHz乃至5.25GHzの使用周波数帯域を有し、前記第2無線システムは2.4GHz乃至2.5GHzの使用周波数帯域を有し、前記第1ローカル信号の周波数fLO11は6.1GHz帯、前記分周比Mは4、前記中間周波信号の周波数fIFは0.9GHz帯である請求項1記載の無線通信装置。
- 前記第1無線システムは4.9GHz乃至5.0GHzの使用周波数帯域を有し、前記第2無線システムは2.4GHz乃至2.5GHzの使用周波数帯域を有し、前記第1ローカル信号の周波数fLO11は5.84GHz帯、前記分周比Mは4、前記中間周波信号の周波数fIFは0.94GHz帯である請求項1記載の無線通信装置。
- 前記第1無線システムは5.725GHz乃至5.825GHzの使用周波数帯域を有し、前記第2無線システムは2.4GHz乃至2.5GHzの使用周波数帯域を有し、前記第1ローカル信号の周波数fLO11は6.7GHz帯、前記分周比Mは2、前記中間周波信号の周波数fIFは1GHz帯である請求項1記載の無線通信装置。
- 第1及び第2無線システムを含む複数の無線システムに対応可能な無線通信装置において、
第1ローカル信号を発生するローカル信号発生器と、
前記第1ローカル信号を分周して第2ローカル信号を発生する第1分周器と、
前記第1ローカル信号を分周して第3ローカル信号を発生する第2分周器と、
前記第1ローカル信号及び第2ローカル信号をそれぞれ用いて前記第1無線システムに対応する第1RF受信信号及び前記第2無線システムに対応する第2RF受信信号を同一周波数の中間周波信号に変換する少なくとも一つの周波数変換器と、
前記中間周波信号に対して前記第3ローカル信号及び第3ローカル信号と90°の位相差を持つ第4のローカル信号を用いて直交復調を行うことにより、第1ベースバンド信号及び第2ベースバンド信号を生成する直交復調器とを具備し、
前記第1RF受信信号の周波数をfRF1、前記第2RF受信信号の周波数をfRF2、前記中間周波信号の周波数をfIFとしたとき、前記第1ローカル信号の周波数fLO11、前記第1分周器の分周比M及び前記第2分周器の分周比Lは、|fLO11−fRF1|=|fLO11/M−fRF2|=fLO11/L=fIFを満たすように設定される複数の無線システムに対応可能な無線通信装置。 - 第1及び第2無線システムを含む複数の無線システムに対応可能な無線通信装置において、
第1ローカル信号を発生するローカル信号発生器と、
前記第1ローカル信号を分周して第2ローカル信号を発生する分周器と、
同相ベースバンド信号及び直交ベースバンド信号を入力し、同相ベースバンド信号を第1ベースバンド信号として出力し、直交ベースバンド信号を第2ベースバンド信号として出力する第1モードと、前記同相ベースバンド信号を第1ベースバンド信号として出力し、前記直交ベースバンド信号を極性反転させて第2ベースバンド信号として出力する第2モードのいずれかを選択可能なベースバンド信号入力回路と、
前記第1ベースバンド信号及び第2ベースバンド信号に対して第3ローカル信号及び第3ローカル信号と90°の位相差を持つ第4ローカル信号を用いて直交変調を行うことにより、同一周波数の中間周波信号を生成する直交変調器と、
前記第1ローカル信号及び第2ローカル信号をそれぞれ用いて前記中間周波信号を前記第1無線システムに対応する第1RF送信信号及び前記第2無線システムに対応する第2RF送信信号に変換する少なくとも一つの周波数変換器とを具備し、
前記第1RF送信信号の周波数をfRF1、前記第2RF送信信号の周波数をfRF2、前記中間周波信号の周波数をfIFとしたとき、前記第1ローカル信号の周波数fLO11及び前記分周器の分周比Mは、|fLO11−fRF1|=|fLO11/M−fRF2|=fIFを満たすように設定される複数の無線システムに対応可能な無線通信装置。 - 第1及び第2無線システムを含む複数の無線システムに対応可能な無線通信装置において、
第1ローカル信号を発生するローカル信号発生器と、
前記第1ローカル信号を分周して第2ローカル信号を発生する分周器と、
同相ベースバンド信号及び直交ベースバンド信号を入力し、同相ベースバンド信号を第1ベースバンド信号として出力し、直交ベースバンド信号を第2ベースバンド信号として出力する第1モードと、前記直交ベースバンド信号を第1ベースバンド信号として出力し、前記同相ベースバンド信号を第2ベースバンド信号として出力する第2モードのいずれかを選択可能なベースバンド信号入力回路と、
前記第1ベースバンド信号及び第2ベースバンド信号に対して第3ローカル信号及び第3ローカル信号と90°の位相差を持つ第2ローカル信号を用いて直交変調を行うことにより、同一周波数の中間周波信号を生成する直交変調器と、
前記第1ローカル信号及び第2ローカル信号をそれぞれ用いて前記中間周波信号を前記第1無線システムに対応する第1RF送信信号及び前記第2無線システムに対応する第2RF送信信号に変換する少なくとも一つの周波数変換器とを具備し、
前記第1RF送信信号の周波数をfRF1、前記第2RF送信信号の周波数をfRF2、前記中間周波信号の周波数をfIFとしたとき、前記第1ローカル信号の周波数fLO11及び前記分周器の分周比Mは、|fLO11−fRF1|=|fLO11/M−fRF2|=fIFを満たすように設定される複数の無線システムに対応可能な無線通信装置。 - 前記第1RF送信信号または第2RF送信信号の角周波数をωRF、前記第1ローカル信号または第2ローカル信号の角周波数をωLO、前記中間周波信号の角周波数をωIFとしたとき、前記ベースバンド信号入力回路は、ωRF−ωLO=ωIF>0の場合は前記第1モードを選択し、ωLO−ωRF=ωIF>0の場合は前記第2モードを選択する請求項11または12記載の無線通信装置。
- 前記第1ローカル信号を分周して前記第3ローカル信号を発生する第2分周器をさらに具備する請求項10または11記載の無線通信装置。
- 第1及び第2無線システムを含む複数の無線システムに対応可能な無線通信装置において、
第1ローカル信号を発生するローカル信号発生器と、
前記第1ローカル信号を分周して第2ローカル信号を発生する第1分周器と、
前記第1ローカル信号を分周して第3ローカル信号を発生する第2分周器と、
第1ベースバンド信号及び第2ベースバンド信号に対して前記第3ローカル信号及び第3ローカル信号と90°の位相差を持つ第4ローカル信号を用いて直交変調を行うことにより、同一周波数の中間周波信号を生成する直交変調器と、
前記第1ローカル信号及び第2ローカル信号をそれぞれ用いて前記中間周波信号を前記第1無線システムに対応する第1RF送信信号及び前記第2無線システムに対応する第2RF送信信号に変換する少なくとも一つの周波数変換器とを具備し、
前記第1RF送信信号の周波数をfRF1、前記第2RF送信信号の周波数をfRF2、前記中間周波信号の周波数をfIFとしたとき、前記第1ローカル信号の周波数fLO11及び前記分周器の分周比Mは、|fLO11−fRF1|=|fLO11/M−fRF2|=fIFを満たすように設定される複数の無線システムに対応可能な無線通信装置。
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