JP3638091B2 - マルチバンドデータ通信装置、マルチバンドデータ通信装置の通信方法および記録媒体 - Google Patents

マルチバンドデータ通信装置、マルチバンドデータ通信装置の通信方法および記録媒体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はマルチバンドデータ通信装置、マルチバンドデータ通信装置の通信方法および該マルチバンドデータ通信装置の通信方法を実行させるためのプログラムを記録した記録媒体に係り、特に、回路規模を最小限に抑制でき、かつベースバンド信号の劣化を防止したマルチバンドデータ通信装置、マルチバンドデータ通信装置の通信方法および記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のデュアルバンド若しくはマルチバンドデータ通信装置として、例えば図12に示すようなものがある。図12は従来のマルチバンドデータ通信装置の構成図である。ここで、データ通信装置としては、ディジタル携帯電話機やページング受信機に代表される移動体通信装置等のデータ通信装置を想定している。
【0003】
本従来例のマルチバンドデータ通信装置は、アンテナ101と、ローカル発振器104と、受信部および送信部を備えた構成である。ここで受信部としては、高周波増幅器102、ダウンコンバータ103、中間周波増幅器105、直交復調器1208およびデータ出力回路1221を備え、送信部としては、(高出力)電力増幅器602、アップコンバータ603、直交変調器1218および波形生成回路1222を備えている。以下では、図12に示すマルチバンドデータ通信装置を用いて従来の技術を説明する。
【0004】
先ず、受信部において、アンテナ101より受信した変調された受信信号は、高周波増幅器102により増幅され、その後ダウンコンバータ103に入力される。ダウンコンバータ103では、増幅された受信信号とローカル発振器104の出力するローカル信号152のそれぞれの周波数の和および差となる周波数の信号を出力するが、ここでは、低域フィルタまたは帯域フィルタを利用して、受信高周波信号よりも周波数の低くなる差の周波数の信号を、受信中間周波信号として選択したものとする。ダウンコンバータ103より出力された受信信号より低い周波数の受信中間周波信号151は、中間周波増幅器105により増幅され、直交復調器1208に入力される。
【0005】
直交復調器1208は、受信中間周波信号を受信ベースバンド信号157および158に変換する2つの直交ミキサ109および110と、受信中間周波信号の中心周波数である搬送波周波数の信号を精度良く出力する受信ローカル発振器111と、互いに90度の位相差となる2つの信号157および158を受信ローカル信号より生成して直交ミキサ109および110に入力する移相器1209とを備えて構成されている。
【0006】
直交復調器1208は、増幅された受信中間周波信号を入力して、お互いに90度の位相差を持つ受信ベースバンド信号157および158を出力する。データ出力回路1221は、お互いに90度の位相差を持つ受信ベースバンド信号157および158の位相関係を利用して、受信データ159を復号する。
【0007】
以上述べたような機能を備えた直交復調器1208を持つ受信部の動作について、以下説明する。
一般に、直交するベースバンド信号成分をI(t) およびQ(t) としたとき、搬送波の角周波数をωRFとすれば、受信信号SRF(t) は、
Figure 0003638091
と表わすことができる。以下では各項に等しくかかる振幅の係数は無視することにする。
【0008】
ローカル信号の角周波数をωLO、任意の位相差をφLOとして、ダウンコンバータ103に入力するローカル発振器104の出力信号SLO(t) を次式とする。
SLO(t) =cos[ωLOt +φLO] … (2)
【0009】
ダウンコンバータ103では、これら受信信号SRF(t) とローカル発振信号SLO(t) とが乗算されて、ダウンコンバータ103の出力SMIX (t) は次式となる。
Figure 0003638091
【0010】
また、ダウンコンバータ103の出力は、低域または帯域フィルタにおいて高い周波数成分であるωLO+ωRFの項が無視されるので、ωLO>ωRFのときに、受信中間周波信号SIF(t) (151)は、その角周波数ωIF(=ωLO−ωRF) を用いて、
Figure 0003638091
となる。
【0011】
直交復調器1208において、この受信中間周波信号SIF(t) を互いに90度の位相差を持つ受信ローカル信号155および156を掛け合わせて得られるのが、受信ベースバンド信号157および158で、それぞれa(t) 、b(t) とすると、
Figure 0003638091
ここでは、高い周波数の成分を無視してベースバンド成分を取り出すので、結局、
Figure 0003638091
となる。なお、ここでは、φBB=φIF−φLOとした。
【0012】
同様に、b(t) =SIF(t)sin [ωIFt +φIF] であるから、
Figure 0003638091
となり、信号の直交性を利用して、I(t) 、Q(t) それぞれの成分を取り出すことができる。
【0013】
ここでは、ωLO>ωRFとしたが、デュアルバンド或いはマルチバンドと呼ばれる複数の周波数帯を扱う構成では、必ずしもそのような周波数関係であるとは限らない。つまり、ある周波数帯ではωLO>ωRFが成立して上述した通りとなるが、別の周波数帯でωLO<ωRFであると考えると、ωIF=ωRF−ωLOであるので、
Figure 0003638091
となり、位相関係の異なる受信ベースバンド信号が得られてしまうことになる。そこで、このようなときには、データ出力回路1221において、バンド切り換え信号153を用いて受信ベースバンド信号157および158の極性を切り換えることにより、同様の受信データ159を得ることができる。
【0014】
一方、送信部において、送信データ659を入力された波形生成回路1222は、入力された送信データ659に従った位相関係を持たせた送信ベースバンド信号657および658を生成し、直交変調器1218に入力する。
【0015】
直交変調器1218は、送信ベースバンド信号657および658を中間周波信号に変換する直交ミキサ609および610と、中間周波信号の中心周波数となる搬送波周波数の信号を精度良く出力する送信ローカル発振器611と、送信ローカル信号から、互いに90度の位相差を持つ2つの信号655および656を生成して直交ミキサ609および610に入力する移相器1219と、2つの直交ミキサ609および610の出力した2つの中間周波信号を合成して送信中間周波信号を出力する加算器606とを備えて構成されている。
【0016】
直交変調器1218は、送信データ659に従った位相差を持つ2つの送信ベースバンド信号657および658を入力して、送信中間周波信号651を出力する。アップコンバータ603は、入力される送信中間周波信号651とローカル信号152のそれぞれの周波数の和と差となる周波数の信号を出力するが、ここでは高域フィルタまたは帯域フィルタ等を用いて、周波数の高くなる和の周波数の信号を送信高周波信号として選択したものとする。アップコンバータ603の出力する送信高周波信号は、(高出力)電力増幅器602にて増幅され、送信信号としてアンテナ101より出力される。
【0017】
以上述べたような機能を備えた直交変調器1218を持つ送信部の動作について、以下説明する。
一般に、波形生成回路1222において、送信データ659より生成された、互いに直交する位相関係を持つ送信ベースバンド信号657および658を、I(t) およびQ(t) と表わし、送信ローカル発振器611の出力信号の角周波数をωIFとしたときに、送信中間周波信号651は、
Figure 0003638091
と表わすことができる。以下では、各項に等しくかかる振幅の係数は無視する。
【0018】
この送信中間周波信号651は、アップコンバータ603において、ローカル発振器104の出力信号SLO(t) と乗算されて得られるアップコンバータ603の出力信号をSMIX (t) とすると、
Figure 0003638091
となる。
【0019】
アップコンバータ603の出力は、帯域フィルタにて目的の周波数成分のみが選択される。ローカル周波数が送信周波数よりも高い場合は、送信信号SUL(t) の角周波数をωRF (=ωLO−ωIF) とすると、
Figure 0003638091
となる。
【0020】
ところが、ローカル周波数が送信周波数よりも低い場合には、送信信号の角周波数はωRF=ωLO+ωIFとなり、この送信信号SLL(t) は
Figure 0003638091
となり、送信信号とローカル信号の周波数関係によっては、異なる送信信号となってしまう。
そこで、このようなときには、波形生成回路1222において、バンド切り換え信号153を用いて受信ベースバンド信号657および658の極性を切り換え、例えば、上式においてQ(t) を−Q(t) と置き換えることにより、同様の送信信号を得ることができる。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ベースバンド信号の極性を切り換える上記従来のマルチバンドデータ通信装置の構成では、もともと規模の大きな回路ブロックであるデータ出力回路1221および波形生成回路1222について更なる大規模化が要求され、さらに、本来、少しでも低雑音であることが必要とされているベースバンド信号を、このような回路の追加によって劣化させてしまうという問題があった。
【0022】
本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされたものであって、バンド切り換え信号により複数の周波数帯を切り換えながらも、追加する回路規模を最小限に抑えて集積化に向いた構成を持ち、さらにベースバンド信号の劣化を伴わないマルチバンドデータ通信装置、マルチバンドデータ通信装置の通信方法および記録媒体を提供することを目的としている。
【0029】
また、請求項に係るマルチバンドデータ通信装置は、受信中間周波数信号を直交受信ベースバンド信号に変換する直交復調手段を備え、バンド切り換え信号により複数の周波数帯を切り換えて受信するマルチバンドデータ通信装置において、前記直交復調手段は、受信中間周波数信号を受信ベースバンド信号に変換する第1直交ミキサと、基本となる周波数パターン分の離散データを保持する記憶手段と、所定クロック毎にアドレスを生成するアドレス生成手段と、前記バンド切り換え信号に基づく所定数を前記アドレスに加算する位相シフト手段と、前記アドレス生成手段の出力によって前記記憶手段をアドレッシングして読み出されたデータをアナログ変換して一の第1直交ミキサに供給する第1アナログ変換手段と、前記位相シフト手段の出力によって前記記憶手段をアドレッシングして読み出されたデータをアナログ変換して他の第1直交ミキサに供給する第2アナログ変換手段とを具備するものである。
【0030】
また、請求項に係るマルチバンドデータ通信装置は、直交送信ベースバンド信号を送信中間周波数信号に変換する直交変調手段を備え、バンド切り換え信号により複数の周波数帯を切り換えて送信するマルチバンドデータ通信装置において、前記直交変調手段は、送信ベースバンド信号を送信中間周波数信号に変換する第2直交ミキサと、基本となる周波数パターン分の離散データを保持する記憶手段と、所定クロック毎にアドレスを生成するアドレス生成手段と、前記バンド切り換え信号に基づく所定数を前記アドレスに加算する位相シフト手段と、前記アドレス生成手段の出力によって前記記憶手段をアドレッシングして読み出されたデータをアナログ変換して一の第2直交ミキサに供給する第1アナログ変換手段と、前記位相シフト手段の出力によって前記記憶手段をアドレッシングして読み出されたデータをアナログ変換して他の第2直交ミキサに供給する第2アナログ変換手段とを具備するものである。
【0031】
また、請求項に係るマルチバンドデータ通信装置は、直交送信ベースバンド信号を送信中間周波数信号に変換する直交変調手段と、受信中間周波数信号を直交受信ベースバンド信号に変換する直交復調手段と、前記直交変調手段および前記直交復調手段に局部信号を供給する局部信号生成手段とを備え、バンド切り換え信号により複数の周波数帯を切り換えて送受信するマルチバンドデータ通信装置において、前記直交復調手段は、受信中間周波数信号を受信ベースバンド信号に変換する第1直交ミキサを具備し、前記直交変調手段は、送信ベースバンド信号を送信中間周波数信号に変換する第2直交ミキサを具備し、前記局部信号生成手段は、基本となる周波数パターン分の離散データを保持する記憶手段と、所定クロック毎にアドレスを生成するアドレス生成手段と、前記バンド切り換え信号に基づく所定数を前記アドレスに加算する位相シフト手段と、前記アドレス生成手段の出力によって前記記憶手段をアドレッシングして読み出されたデータをアナログ変換して一の第1直交ミキサまたは第2直交ミキサに供給する第1アナログ変換手段と、前記位相シフト手段の出力によって前記記憶手段をアドレッシングして読み出されたデータをアナログ変換して他の第1直交ミキサまたは第2直交ミキサに供給する第2アナログ変換手段とを具備するものである。
【0032】
また、請求項に係るマルチバンドデータ通信装置は、請求項またはに記載のマルチバンドデータ通信装置において、前記直交変調手段または前記局部信号生成手段は、クロック信号を生成するクロック生成手段と、前記記憶手段からデータを読み出すクロック間隔を決定して前記アドレス生成手段のアドレス生成を制御する間隔決定手段とを具備するものである。
【0039】
また、請求項に係るマルチバンドデータ通信装置の通信方法は、受信中間周波数信号を直交受信ベースバンド信号に変換する直交復調手段を備え、バンド切り換え信号により複数の周波数帯を切り換えて受信するマルチバンドデータ通信装置の通信方法であって、基本となる周波数パターン分の離散データを保持する記憶ステップと、所定クロック毎にアドレスを生成するアドレス生成ステップと、前記バンド切り換え信号に基づく所定数を前記アドレスに加算する位相シフトステップと、前記アドレス生成ステップの出力によって前記記憶ステップの保持データをアドレッシングして読み出されたデータをアナログ変換して、受信中間周波数信号を受信ベースバンド信号に変換する第1直交ミキサの一つに供給する第1アナログ変換ステップと、前記位相シフトステップの出力によって前記記憶ステップの保持データをアドレッシングして読み出されたデータをアナログ変換して他の第1直交ミキサに供給する第2アナログ変換ステップとを具備するものである。
【0040】
また、請求項に係るマルチバンドデータ通信装置の通信方法は、直交送信ベースバンド信号を送信中間周波数信号に変換する直交変調手段を備え、バンド切り換え信号により複数の周波数帯を切り換えて送信するマルチバンドデータ通信装置の通信方法であって、基本となる周波数パターン分の離散データを保持する記憶ステップと、所定クロック毎にアドレスを生成するアドレス生成ステップと、前記バンド切り換え信号に基づく所定数を前記アドレスに加算する位相シフトステップと、前記アドレス生成ステップの出力によって前記記憶ステップの保持データをアドレッシングして読み出されたデータをアナログ変換して、送信ベースバンド信号を送信中間周波数信号に変換する第2直交ミキサの一つに供給する第1アナログ変換ステップと、前記位相シフトステップの出力によって前記記憶ステップの保持データをアドレッシングして読み出されたデータをアナログ変換して他の第2直交ミキサに供給する第2アナログ変換ステップとを具備するものである。
【0041】
また、請求項に係るマルチバンドデータ通信装置の通信方法は、直交送信ベースバンド信号を送信中間周波数信号に変換する直交変調手段と、受信中間周波数信号を直交受信ベースバンド信号に変換する直交復調手段とを備え、バンド切り換え信号により複数の周波数帯を切り換えて送受信するマルチバンドデータ通信装置の通信方法において、基本となる周波数パターン分の離散データを保持する記憶ステップと、所定クロック毎にアドレスを生成するアドレス生成ステップと、前記バンド切り換え信号に基づく所定数を前記アドレスに加算する位相シフトステップと、前記アドレス生成ステップの出力によって前記記憶ステップの保持データをアドレッシングして読み出されたデータをアナログ変換して、受信中間周波数信号を受信ベースバンド信号に変換する第1直交ミキサ或いは送信ベースバンド信号を送信中間周波数信号に変換する第2直交ミキサの一つに供給する第1アナログ変換ステップと、前記位相シフトステップの出力によって前記記憶ステップの保持データをアドレッシングして読み出されたデータをアナログ変換して他の第1直交ミキサまたは第2直交ミキサに供給する第2アナログ変換ステップとを具備するものである。
【0042】
さらに、請求項8に係るコンピュータにより読み取り可能な記録媒体は、請求項5、6またはに記載のマルチバンドデータ通信装置の通信方法をコンピュータに実行させるためのプログラムとして記録したものである。
【0055】
さらに、本発明の請求項に係るマルチバンドデータ通信装置、請求項に係るマルチバンドデータ通信装置の通信方法および請求項に係る記録媒体では、バンド切り換え信号により複数の周波数帯を切り換えて送受信する際に、(記憶ステップにより)基本となる周波数パターン分の離散データを記憶手段に保持し、アドレス生成手段(アドレス生成ステップ)により所定クロック毎にアドレスを生成し、位相シフト手段(位相シフトステップ)によりバンド切り換え信号に基づく所定数を前記アドレスに加算し、第1アナログ変換手段(第1アナログ変換ステップ)では、アドレス生成手段(アドレス生成ステップ)の出力によって記憶手段(記憶ステップ)の保持データをアドレッシングして読み出されたデータをアナログ変換して、受信中間周波数信号を受信ベースバンド信号に変換する第1直交ミキサ或いは送信ベースバンド信号を送信中間周波数信号に変換する第2直交ミキサの一つに供給し、第2アナログ変換手段(第2アナログ変換ステップ)では、位相シフト手段(位相シフトステップ)の出力によって記憶手段(記憶ステップ)の保持データをアドレッシングして読み出されたデータをアナログ変換して他の第1直交ミキサまたは第2直交ミキサに供給するようにしている。
【0056】
このように、バンド切り換え信号によるバンド切り換え制御に対応して正しい変復調処理を行うために付加される構成要素(処理ステップ)は、送信系および受信系にそれぞれに付加される、例えばDDS(Direct Digital Synthesizer)やDSP(Digital Signal Processor)等によって実現されることとなり、受信ベースバンド信号の極性をデータ出力回路で切り換え、送信ベースバンド信号の極性を波形生成回路で切り換える従来の構成と比較して、追加される回路規模(処理ステップ)の増加を最小限に抑えて集積化に向いた構成とすることができる。また、従来のように、送信ベースバンド信号および受信ベースバンド信号を直接処理して直交成分の符号極性を反転することなく、バンド切り換え信号によるバンド切り換え制御に対応して正しい復調処理を行うことができるので、送信ベースバンド信号および受信ベースバンド信号の劣化を防止することもできる。
【0057】
特に、請求項に係るマルチバンドデータ通信装置では、クロック生成手段によってクロック信号を生成し、記憶手段からデータを読み出すクロック間隔を間隔決定手段によって決定して、アドレス生成手段のアドレス生成を制御するようにしている。これにより、直交復調手段、直交変調手段または局部信号生成手段において生成される局部信号の周波数を任意に制御することができる。
【0058】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のマルチバンドデータ通信装置、マルチバンドデータ通信装置の通信方法および記録媒体の実施の形態について、〔第1の実施形態〕から〔第11の実施形態〕までを順に変形例を織り交ぜながら図面を参照して詳細に説明する。なお、それぞれの実施形態の説明では、本発明に係るマルチバンドデータ通信装置およびマルチバンドデータ通信装置の通信方法について詳述するが、本発明に係る記録媒体については、マルチバンドデータ通信装置の通信方法を実行させるためのプログラムを記録した記録媒体であることから、その説明は以下のマルチバンドデータ通信装置の通信方法の説明に含まれるものである。
【0059】
〔第1の実施形態〕
図1は本発明の第1の実施形態に係るマルチバンドデータ通信装置または通信方法が適用されるマルチバンドデータ通信装置の構成図である。本実施形態は、バンド切り換え信号により複数の周波数帯を切り換えて受信するマルチバンドデータ通信装置であり、ディジタル携帯電話機やページング受信機に代表される移動体通信装置等のデータ通信装置を想定している。
【0060】
図1において、本実施形態のマルチバンドデータ通信装置は、受信信号を効率良く受信するためのアンテナ101と、受信した高周波信号を低雑音で増幅する高周波増幅器102と、高周波信号を中間周波信号151に変換するダウンコンバータ103と、ダウンコンバータ103に入力するローカル信号152を発生するローカル発振器104と、ダウンコンバータ103にて変換された中間周波信号151を増幅する中間周波増幅器105と、増幅された中間周波信号を受信ベースバンド信号157および158に変換する直交復調器108と、受信ベースバンド信号157および158を受信データ159に変換するデータ出力回路121とを備えて構成されている。
【0061】
また、図1において、直交復調器108は、入力された受信中間周波信号をベースバンド信号157および158に変換する直交ミキサ(第1直交ミキサ)109および110と、直交ミキサ109および110に入力する受信ローカル信号(局部発振信号)を発生させる受信ローカル発振器(局部発振手段)111と、受信ローカル信号の位相を変化させる移相器112と、受信ローカル信号を反転させるインバータ回路113と、位相の異なる複数の受信ローカル信号のうち何れを直交ミキサ110に入力するかを選択するスイッチ回路114を備えて構成されている。
【0062】
ここで、移相器112、インバータ回路113およびスイッチ回路114は移相手段に該当し、インバータ回路113は反転増幅器等で、スイッチ回路114はスイッチング素子によるアナログスイッチ等でそれぞれ実現される。また、直交復調器108に付属するDEC107は、バンド切り換え信号153をデコードしてスイッチ回路114の切り換え信号154を生成するデコーダである。
【0063】
以上のように構成されたマルチバンドデータ通信装置において、一般に、直交するベースバンド信号成分をI(t) およびQ(t) としたとき、搬送波の角周波数をωRFとすれば、アンテナ101より受信される受信信号SRF(t) は、
Figure 0003638091
と表わすことができる。以下では各項に等しくかかる振幅の係数は無視することにする。
【0064】
ローカル信号152の角周波数をωLO、任意の位相差をφLOとして、ダウンコンバータ103に入力するローカル発振器104の出力信号SLO(t) を次式とする。
SLO(t) =cos[ωLOt +φLO] … (2)
【0065】
ダウンコンバータ103では、これらのSRF(t) とSLO(t) とが乗算されて、その出力SMIX (t) は、
Figure 0003638091
となる。
【0066】
ダウンコンバータ103の出力は、低域または帯域フィルタにて高い周波数成分であるωLO+ωRFの項が無視されるので、ωLO>ωRFのとき、受信中間周波信号151は、その角周波数ωIF(=ωLO−ωRF) を用いて、
Figure 0003638091
となる。
【0067】
直交復調器108において、この受信中間周波信号SIF(t) (151)に互いに90度の位相差を持つ受信ローカル信号155および156をかけ合わせて得られるのが受信ベースバンド信号157および158であり、それぞれa(t) 、b(t) とすると、まずa(t) は次式となる。
Figure 0003638091
ここでは、高い周波数の成分を無視してベースバンド成分を取り出すので、結局、
Figure 0003638091
となる。なお、ここではφBB=φIF−φLOとした。
【0068】
同様に、b(t) =SIF(t)sin [ωIFt +φIF] であるから、
Figure 0003638091
となる。すなわち、信号の直交性を利用してI(t) 、Q(t) それぞれの成分を取り出すことができる。
【0069】
例えば、cos[φBB] =1とすれば、
a(t) =I(t) … (8)
b(t) =−Q(t) … (9)
となり、これは直交したベースバンド信号そのものである。
【0070】
ここでは、ωLO>ωRFとしたが、デュアルバンドあるいはマルチバンドと呼ばれる複数の周波数帯を扱う構成では、必ずしもそのような周波数関係であるとは限らない。つまり、ある周波数帯ではωLO>ωRFで上述した通りであるが、別の周波数帯でωLO<ωRFであるときを考えると、ωIF=ωRF−ωLOとなるので、
Figure 0003638091
であるから、cos[φBB2]=1とすれば、
a2(t)=I(t) … (13)
b2(t)=Q(t) … (14)
となり、位相関係の異なる受信ベースバンド信号が得られてしまうことになる。
【0071】
そこで、このようなときには、直交復調器108において、バンド切り換え信号153に基づいてスイッチ回路114の極性を切り換えると、次式となる。
Figure 0003638091
ここで、高い周波数の成分、すなわち2ωIFの項を無視すると、
Figure 0003638091
となり、cos[φBB2]=1とすれば、
b(t) =−Q(t) … (17)
である。したがって、受信信号とローカル信号の周波数関係に依らず同じ受信ベースバンド信号が得られることとなる。
【0072】
なお、本実施形態の変形例として、直交復調器108の移相器112、インバータ回路113およびスイッチ回路114等をDSP(ディジタルシグナルプロセッサ)等で構成し、これらの各要素を該DSP上で実行されるプログラムの処理ステップとして実現することも可能である。
【0073】
すなわち、移相器112に該当する第1供給ステップでは、直交ミキサ109に受信ローカル信号の位相をπ/2ずらした信号をD/Aコンバータを介して供給し、インバータ回路113に該当する反転ステップでは、受信ローカル信号の符号極性を反転し、スイッチ回路114に該当する第2供給ステップでは、受信ローカル信号または反転ステップで反転された受信ローカル信号の何れかを、バンド切り換え信号153に基づき切り換えて、直交ミキサ110に対しD/Aコンバータを介して供給する構成である。
【0074】
以上説明したように、本実施形態のマルチバンドデータ通信装置およびマルチバンドデータ通信装置の通信方法では、バンド切り換え信号153に基づき受信ローカル信号の位相を変えて直交ミキサ109および110に供給するので、受信信号とローカル信号の周波数関係に依らず同じ受信ベースバンド信号を得ることができる。
【0075】
しかも、直交復調器108において、移相器112により受信ローカル信号の位相をπ/2ずらした信号を直交ミキサ109に供給し、スイッチ回路114では、バンド切り換え信号153に基づき切り換え設定された受信ローカル信号またはインバータ回路113によって符号極性が反転された受信ローカル信号の何れかを、直交ミキサ110に対して供給する。このように、バンド切り換え信号153によるバンド切り換え制御に対応して正しい復調処理を行うために付加される構成要素は、インバータ回路113およびスイッチ回路114のみであり、受信ベースバンド信号自体の極性をデータ出力回路で切り換える従来の構成と比較して、より少ない回路規模の増加に抑えることができ、集積化に向いた構成とすることができる。
【0076】
また、従来のように、受信ベースバンド信号を直接処理して直交成分の符号極性を反転することなく、バンド切り換え信号153によるバンド切り換え制御に対応して正しい復調処理を行うことができるので、受信ベースバンド信号157および158の劣化を防止することができる。
【0077】
〔第2の実施形態〕
次に、図2は本発明の第2の実施形態に係るマルチバンドデータ通信装置または通信方法が適用されるマルチバンドデータ通信装置の構成図である。同図において、図1(第1の実施形態)と重複する部分には同一の符号を附して説明を省略する。
【0078】
第1の実施形態においては、受信信号と受信ローカル信号の周波数関係に依らず同じ受信ベースバンド信号を得るために、直交ミキサ110へ入力する受信ローカル信号の位相を切り換えた。これと同じ効果を得るためには、直交ミキサ109および110に位相の異なる受信ローカル信号を入力し、さらにその位相関係をバンド切り換え信号153により切り換えれば良い。つまり、図1の第1の実施形態における直交復調器108について、移相器112の位置を図2に示す(212の)ように変更して構成することでも実現可能である。
【0079】
図2において、直交復調器208は、直交ミキサ(第1直交ミキサ)109および110と、受信ローカル信号(局部発振信号)を発生させる受信ローカル発振器(局部発振手段)111と、受信ローカル信号の位相を変化させる移相器212と、受信ローカル信号を反転させるインバータ回路213と、位相の異なる複数の受信ローカル信号のうち何れを直交ミキサ110に入力するかを選択するスイッチ回路214を備えて構成されている。
【0080】
なお、本実施形態についても第1の実施形態と同様に、変形例として、直交復調器208の移相器212、インバータ回路213およびスイッチ回路214等をDSP(ディジタルシグナルプロセッサ)等で構成し、これらの各要素を該DSP上で実行されるプログラムの処理ステップとして実現することも可能である。
【0081】
すなわち、第1供給ステップでは、直交ミキサ109に受信ローカル信号をD/Aコンバータを介して供給し、移相器212に該当する位相シフトステップでは、受信ローカル信号の位相をπ/2ずらし、インバータ回路213に該当する反転ステップでは、位相シフトステップの出力信号の符号極性を反転し、スイッチ回路214に該当する第2供給ステップでは、位相シフトステップの出力信号または反転ステップの出力信号の何れかを、バンド切り換え信号153に基づき切り換えて、直交ミキサ110に対しD/Aコンバータを介して供給する構成である。
【0082】
以上説明したように、本実施形態のマルチバンドデータ通信装置およびマルチバンドデータ通信装置の通信方法では、直交復調器208において、受信ローカル信号を直交ミキサ109に供給し、スイッチ回路214では、移相器212により受信ローカル信号の位相をπ/2ずらした信号または該移相器212の出力をインバータ回路213によって符号極性を反転した信号の何れかを、バンド切り換え信号153に基づき切り換えて直交ミキサ110に供給する。このように、バンド切り換え信号153によるバンド切り換え制御に対応して正しい復調処理を行うために付加される構成要素は、インバータ回路213およびスイッチ回路214のみであり、受信ベースバンド信号自体の極性をデータ出力回路で切り換える従来の構成と比較して、より少ない回路規模の増加に抑えることができ、集積化に向いた構成とすることができる。また、受信ベースバンド信号157および158の劣化防止についても第1の実施形態と同様の効果を奏する。
【0083】
〔第3の実施形態〕
次に、図3は本発明の第3の実施形態に係るマルチバンドデータ通信装置または通信方法が適用されるマルチバンドデータ通信装置の構成図である。同図において、図1(第1の実施形態)と重複する部分には同一の符号を附して説明を省略する。本実施形態の直交復調器308では、第1の実施形態と同じ効果を得るために、位相の変化量の異なる移相器312および313の出力をスイッチ回路314によって切り換えている。
【0084】
すなわち、図3において、直交復調器308は、直交ミキサ(第1直交ミキサ)109および110と、受信ローカル信号(局部発振信号)を発生させる受信ローカル発振器(局部発振手段)111と、受信ローカル信号の位相を変化させる移相器312および313と、位相の異なる複数の受信ローカル信号のうち何れを直交ミキサ110に入力するかを選択するスイッチ回路314を備えて構成されている。
【0085】
なお、本実施形態についても第1の実施形態と同様に、変形例として、直交復調器308の移相器312および313、並びにスイッチ回路314等をDSP(ディジタルシグナルプロセッサ)等で構成し、これらの各要素を該DSP上で実行されるプログラムの処理ステップとして実現することも可能である。
【0086】
すなわち、第1供給ステップでは、直交ミキサ109に受信ローカル信号をD/Aコンバータを介して供給し、移相器312に該当する遅相ステップでは受信ローカル信号の位相をπ/2遅らせ、移相器313に該当する進相ステップでは、受信ローカル信号の位相をπ/2進ませ、スイッチ回路314に該当する第2供給ステップでは、遅相ステップの出力信号または進相ステップの出力信号の何れかを、バンド切り換え信号153に基づき切り換えて、直交ミキサ110に対しD/Aコンバータを介して供給する構成である。
【0087】
以上説明したように、本実施形態のマルチバンドデータ通信装置およびマルチバンドデータ通信装置の通信方法では、直交復調器308において、受信ローカル信号を直交ミキサ109に供給し、スイッチ回路314では、移相器312により受信ローカル信号の位相をπ/2遅らせた信号または移相器313によりπ/2進ませた信号の何れかを、バンド切り換え信号153に基づき切り換えて直交ミキサ110に供給する。このように、バンド切り換え信号153によるバンド切り換え制御に対応して正しい復調処理を行うために付加される構成要素は、移相器313およびスイッチ回路314のみであり、受信ベースバンド信号自体の極性をデータ出力回路で切り換える従来の構成と比較して、より少ない回路規模の増加に抑えることができ、集積化に向いた構成とすることができる。また、受信ベースバンド信号157および158の劣化防止についても第1の実施形態と同様の効果を奏する。
【0088】
〔第4の実施形態〕
次に、図4は本発明の第4の実施形態に係るマルチバンドデータ通信装置または通信方法が適用されるマルチバンドデータ通信装置の構成図である。同図において、図1(第1の実施形態)と重複する部分には同一の符号を附して説明を省略する。本実施形態は、第1の実施形態の直交復調器108において、インバータ回路113とスイッチ回路114を排他的論理和回路413に置き換えたものである。
【0089】
図4において、本実施形態の直交復調器408では、受信ローカル信号とバンド切り換え信号153のデコード結果(2値のディジタル信号)154とを排他的論理和回路413に入力している。排他的論理和回路413はバンド切り換え信号のデコード結果154の値により、受信ローカル信号を反転もしくは非反転して出力して直交ミキサ110に入力するので、このような構成でも第1の実施形態と同じ効果を得ることができる。
【0090】
なお、本実施形態についても第1の実施形態と同様に、変形例として、直交復調器408の移相器412および排他的論理和回路413等をDSP(ディジタルシグナルプロセッサ)等で構成し、これらの各要素を該DSP上で実行されるプログラムの処理ステップとして実現することも可能である。すなわち、移相器412に該当する第1供給ステップでは、直交ミキサ109に受信ローカル信号の位相をπ/2ずらした信号をD/Aコンバータを介して供給し、排他的論理和回路413に該当する排他的論理和ステップでは、受信ローカル信号とバンド切り換え信号153のデコード結果154について排他的論理和演算を行ったものを、直交ミキサ110に対しD/Aコンバータを介して供給する構成である。
【0091】
また、第1の実施形態から第2の実施形態への変形と同様に、移相器412の位置を図2に示す(212の)ように変更して構成することでも、また該変更した構成をDSP上で実行されるプログラムの処理ステップとして実現することでも同じ効果が得られることは明らかである。
【0092】
〔第5の実施形態〕
次に、図5は本発明の第5の実施形態に係るマルチバンドデータ通信装置または通信方法が適用されるマルチバンドデータ通信装置の構成図である。同図において、図1(第1の実施形態)と重複する部分には同一の符号を附して説明を省略する。本実施形態は、直交復調器において受信ローカル信号を生成する手段としてDDSを用いたものである。
【0093】
図5において、直交復調器508は、受信中間周波数信号を受信ベースバンド信号に変換する直交ミキサ(第1直交ミキサ)109および110と、基本となる周波数パターン分の離散データを保持するメモリ(記憶手段)514および518と、所定クロック毎にアドレスを生成するアドレス生成部513および516と、バンド切り換え信号153に基づく所定数(信号156の位相をπ/2進ませる或いはπ/2遅らせるための数)をアドレスに加算して位相をシフトする位相シフト部517と、アドレス生成部513の出力によってメモリ513をアドレッシングして読み出されたデータをアナログ変換して直交ミキサ109に供給するD/A変換部(第1アナログ変換手段)515と、位相シフト部517の出力によってメモリ518をアドレッシングして読み出されたデータをアナログ変換して直交ミキサ110に供給するD/A変換部(第2アナログ変換手段)519とを備えた構成である。
【0094】
また、直交復調器508には、クロック信号を生成するクロック生成部511と、メモリ514および518からデータを読み出すクロック間隔Δtを決定してアドレス生成部513および516のアドレス生成を制御する間隔決定部512とを備えており、この間隔決定部512のクロック間隔Δtの設定により、生成される受信ローカル信号の周波数を任意に制御することができる。なお、直交復調器508に付属するDEC107は、バンド切り換え信号153をデコードして位相シフト部517への制御信号154を生成するデコーダである。
【0095】
なお、本実施形態についても第1の実施形態と同様に、変形例として、直交復調器508の直交ミキサ109および110を除くDDS部分をDSP(ディジタルシグナルプロセッサ)等で構成し、DDSの各要素を該DSP上で実行されるプログラムの処理ステップとして実現することも可能である。
【0096】
すなわち、(記憶ステップにより)基本となる周波数パターン分の離散データをメモリ514および518に保持し、アドレス生成部513および516に該当するアドレス生成ステップにより所定クロック毎にアドレスを生成し、位相シフト部517に該当する位相シフトステップにより、バンド切り換え信号153に基づく所定数(信号156の位相をπ/2進ませる或いはπ/2遅らせるための数)をアドレスに加算し、D/A変換部515に該当する第1アナログ変換ステップでは、アドレス生成ステップの出力によってメモリ514の保持データをアドレッシングして読み出されたデータをアナログ変換して直交ミキサ109に供給し、D/A変換部519に該当する第2アナログ変換ステップでは、位相シフトステップの出力によってメモリ518の保持データをアドレッシングして読み出されたデータをアナログ変換して直交ミキサ110に供給する構成である。
【0097】
以上説明したように、本実施形態のマルチバンドデータ通信装置およびマルチバンドデータ通信装置の通信方法では、バンド切り換え信号153に基づき受信ローカル信号の位相を変えて直交ミキサ110に供給するので、受信信号とローカル信号の周波数関係に依らず同じ受信ベースバンド信号を得ることができる。
【0098】
しかも、直交復調器508において、バンド切り換え信号153によるバンド切り換え制御に対応して正しい復調処理を行うために付加される構成要素(処理ステップ)は、DDSまたはDSPによって実現され、従来の構成と比較して、追加される回路規模(処理ステップ)の増加を最小限に抑えて集積化に向いた構成とすることができる。また、受信ベースバンド信号157および158の劣化防止についても第1の実施形態と同様の効果を奏する。
【0099】
〔第6の実施形態〕
次に、図6は本発明の第6の実施形態に係るマルチバンドデータ通信装置または通信方法が適用されるマルチバンドデータ通信装置の構成図である。本実施形態は、バンド切り換え信号により複数の周波数帯を切り換えて送信するマルチバンドデータ通信装置であり、ディジタル携帯電話機に代表される移動体通信装置等のデータ通信装置を想定している。
【0100】
図6において、本実施形態のマルチバンドデータ通信装置は、送信データ659を互いに直交する送信ベースバンド信号657および658に変換する波形生成回路621と、入力された送信ベースバンド信号657および658に対応する送信中間周波信号651を出力する直交変調器608と、ローカル信号652を発生するローカル発振器604と、送信中間周波信号651およびローカル信号652を入力して送信信号を出力するアップコンバータ613と、送信信号を増幅する(高出力)電力増幅器602と、増幅された送信信号を効率良く送信するアンテナ601とを備えて構成されている。
【0101】
また、図6において、直交変調器608は、入力された送信ベースバンド信号657および658を送信中間周波信号に変換する直交ミキサ(第2直交ミキサ)609および610と、直交ミキサ609および610に入力する送信ローカル信号(局部発振信号)を発生させる送信ローカル発振器(局部発振手段)611と、送信ローカル信号の位相を変化させる移相器612と、送信ローカル信号を反転させるインバータ回路613と、複数の送信ローカル信号をバンド切り換え信号653に基づき選択するスイッチ回路614とを備えて構成されている。
【0102】
ここで、移相器612、インバータ回路613およびスイッチ回路614は移相手段に該当し、インバータ回路613は反転増幅器等で、スイッチ回路614はスイッチング素子によるアナログスイッチ等でそれぞれ実現される。また、直交変調器608に付属するDEC607は、バンド切り換え信号653をデコードしてスイッチ回路614の切り換え信号654を生成するデコーダである。
【0103】
以上のように構成されたマルチバンドデータ通信装置において、一般に、波形生成回路621において送信データ659より生成された、互いに直交する位相関係を持つ送信ベースバンド信号657および658をそれぞれI(t) およびQ(t) と表わして、送信ローカル発振器611の出力信号の角周波数をωIFとしたときに、送信中間周波信号651は、
Figure 0003638091
と表わすことができる。以下では各項に等しくかかる振幅の係数は無視する。
【0104】
アップコンバータ603において、この送信中間周波信号651はローカル発振器604の出力信号SLO(t) と乗算されるが、アップコンバータ603の出力信号をSMIX (t) とすると、
Figure 0003638091
となる。
【0105】
アップコンバータ603の出力は、帯域フィルタにて目的の周波数成分のみが選択される。ローカル周波数が送信周波数よりも高い場合は、送信信号SUL(t) の角周波数をωRF( =ωLO−ωIF) とすると、
Figure 0003638091
となる。
【0106】
ところが、ローカル周波数が送信周波数よりも低い場合には、送信信号の角周波数はωRF=ωLO+ωIFとなり、この送信信号SLL(t) は
Figure 0003638091
となり、送信信号とローカル信号の周波数関係によっては異なる送信信号となってまう。
【0107】
そこで、このようなときには、直交変調器608において、バンド切り換え信号653に基づいてスイッチ回路614を切り換え、アップコンバータ603へ入力されるローカル信号が信号極性を反転させるインバータ回路613を含む経路を通るようにすると、送信中間周波信号651は、
Figure 0003638091
と表わすことができ、アップコンバータ603の出力信号SMIX (t) は、
Figure 0003638091
となる。
【0108】
ここで、ローカル周波数が送信周波数よりも低い場合に注目すると、送信信号の角周波数はωRF=ωLO+ωIFであるので、この送信信号SLL(t) は
Figure 0003638091
となり、ローカル周波数が送信周波数よりも高いときと同じ送信信号SLL(t) が得られることが分かる。
【0109】
なお、本実施形態の変形例として、直交変調器608の移相器612、インバータ回路613およびスイッチ回路614等をDSP(ディジタルシグナルプロセッサ)等で構成し、これらの各要素を該DSP上で実行されるプログラムの処理ステップとして実現することも可能である。
【0110】
すなわち、移相器612に該当する第1供給ステップでは、直交ミキサ609に送信ローカル信号の位相をπ/2ずらした信号をD/Aコンバータを介して供給し、インバータ回路613に該当する反転ステップでは、送信ローカル信号の符号極性を反転し、スイッチ回路614に該当する第2供給ステップでは、送信ローカル信号または反転ステップで反転された送信ローカル信号の何れかを、バンド切り換え信号653に基づき切り換えて、直交ミキサ610に対しD/Aコンバータを介して供給する構成である。
【0111】
以上説明したように、本実施形態のマルチバンドデータ通信装置およびマルチバンドデータ通信装置の通信方法では、バンド切り換え信号653に基づき送信ローカル信号の位相を変えて直交ミキサ609および610に供給するので、周波数バンドによらず正しい送信信号を得て、送信信号とローカル信号との周波数関係に依らず所望の送信中間周波信号を得ることができる。
【0112】
しかも、直交復調器608において、移相器612により送信ローカル信号の位相をπ/2ずらした信号を直交ミキサ609に供給し、スイッチ回路614では、バンド切り換え信号653に基づき切り換え設定された送信ローカル信号またはインバータ回路613によって符号極性が反転された送信ローカル信号の何れかを、直交ミキサ610に対して供給する。このように、バンド切り換え信号653によるバンド切り換え制御に対応して正しい変調処理を行うために付加される構成要素は、インバータ回路613およびスイッチ回路614のみであり、送信ベースバンド信号自体の極性を波形生成回路で切り換える従来の構成と比較して、より少ない回路規模の増加に抑えることができ、集積化に向いた構成とすることができる。
【0113】
また、従来のように、送信ベースバンド信号を直接処理して直交成分の符号極性を反転することなく、バンド切り換え信号653によるバンド切り換え制御に対応して正しい変調処理を行うことができるので、送信ベースバンド信号657および658の劣化を防止することができる。
【0114】
〔第7の実施形態〕
次に、図7は本発明の第7の実施形態に係るマルチバンドデータ通信装置または通信方法が適用されるマルチバンドデータ通信装置の構成図である。同図において、図6(第6の実施形態)と重複する部分には同一の符号を附して説明を省略する。
【0115】
第6の実施形態においては、送信信号と送信ローカル信号との周波数関係に依らず所望の送信中間周波信号を得るために、直交ミキサ610へ入力する送信ローカル信号の位相を切り換えた。これと同じ効果を得るためには、直交ミキサ609および610に位相の異なる送信ローカル信号を入力し、さらにその位相関係をバンド切り換え信号653により切り換えれば良い。つまり、図6の第6の実施形態における直交変調器608について、移相器112の位置を図7に示す(712の)ように変更して構成することでも実現可能である。
【0116】
図7において、直交変調器708は、直交ミキサ(第2直交ミキサ)609および610と、送信ローカル信号(局部発振信号)を発生させる送信ローカル発振器(局部発振手段)611と、送信ローカル信号の位相を変化させる移相器712と、送信ローカル信号を反転させるインバータ回路713と、位相の異なる複数の送信ローカル信号のうち何れを直交ミキサ610に入力するかを選択するスイッチ回路714を備えて構成されている。
【0117】
なお、本実施形態についても第6の実施形態と同様に、変形例として、直交変調器708の移相器712、インバータ回路713およびスイッチ回路714等をDSP(ディジタルシグナルプロセッサ)等で構成し、これらの各要素を該DSP上で実行されるプログラムの処理ステップとして実現することも可能である。
【0118】
すなわち、第1供給ステップでは、直交ミキサ609に送信ローカル信号をD/Aコンバータを介して供給し、移相器712に該当する位相シフトステップでは、送信ローカル信号の位相をπ/2ずらし、インバータ回路713に該当する反転ステップでは、位相シフトステップの出力信号の符号極性を反転し、スイッチ回路714に該当する第2供給ステップでは、位相シフトステップの出力信号または反転ステップの出力信号の何れかを、バンド切り換え信号153に基づき切り換えて、直交ミキサ610に対しD/Aコンバータを介して供給する構成である。
【0119】
以上説明したように、本実施形態のマルチバンドデータ通信装置およびマルチバンドデータ通信装置の通信方法では、直交変調器708において、送信ローカル信号を直交ミキサ609に供給し、スイッチ回路714では、移相器712により送信ローカル信号の位相をπ/2ずらした信号または該移相器712の出力をインバータ回路713によって符号極性を反転した信号の何れかを、バンド切り換え信号653に基づき切り換えて直交ミキサ610に供給する。このように、バンド切り換え信号653によるバンド切り換え制御に対応して正しい変調処理を行うために付加される構成要素は、インバータ回路713およびスイッチ回路714のみであり、送信ベースバンド信号自体の極性を波形生成回路で切り換える従来の構成と比較して、より少ない回路規模の増加に抑えることができ、集積化に向いた構成とすることができる。また、送信ベースバンド信号657および658の劣化防止についても第6の実施形態と同様の効果を奏する。
【0120】
〔第8の実施形態〕
次に、図8は本発明の第8の実施形態に係るマルチバンドデータ通信装置または通信方法が適用されるマルチバンドデータ通信装置の構成図である。同図において、図6(第6の実施形態)と重複する部分には同一の符号を附して説明を省略する。本実施形態の直交変調器808では、第6の実施形態と同じ効果を得るために、位相の変化量の異なる移相器812および813の出力をスイッチ回路814によって切り換えている。
【0121】
すなわち、図8において、直交変調器808は、直交ミキサ(第2直交ミキサ)609および610と、送信ローカル信号(局部発振信号)を発生させる送信ローカル発振器(局部発振手段)611と、送信ローカル信号の位相を変化させる移相器812および813と、位相の異なる複数の送信ローカル信号のうち何れを直交ミキサ610に入力するかを選択するスイッチ回路814を備えて構成されている。
【0122】
なお、本実施形態についても第6の実施形態と同様に、変形例として、直交変調器808の移相器812および813、並びにスイッチ回路814等をDSP(ディジタルシグナルプロセッサ)等で構成し、これらの各要素を該DSP上で実行されるプログラムの処理ステップとして実現することも可能である。
【0123】
すなわち、第1供給ステップでは、直交ミキサ609に送信ローカル信号をD/Aコンバータを介して供給し、移相器812に該当する遅相ステップでは送信ローカル信号の位相をπ/2遅らせ、移相器813に該当する進相ステップでは、送信ローカル信号の位相をπ/2進ませ、スイッチ回路814に該当する第2供給ステップでは、遅相ステップの出力信号または進相ステップの出力信号の何れかを、バンド切り換え信号653に基づき切り換えて、直交ミキサ610に対しD/Aコンバータを介して供給する構成である。
【0124】
以上説明したように、本実施形態のマルチバンドデータ通信装置およびマルチバンドデータ通信装置の通信方法では、直交変調器808において、送信ローカル信号を直交ミキサ609に供給し、スイッチ回路814では、移相器812により送信ローカル信号の位相をπ/2遅らせた信号または移相器813によりπ/2進ませた信号の何れかを、バンド切り換え信号653に基づき切り換えて直交ミキサ610に供給する。このように、バンド切り換え信号653によるバンド切り換え制御に対応して正しい変調処理を行うために付加される構成要素は、移相器813およびスイッチ回路814のみであり、送信ベースバンド信号自体の極性を波形生成回路で切り換える従来の構成と比較して、より少ない回路規模の増加に抑えることができ、集積化に向いた構成とすることができる。また、送信ベースバンド信号657および658の劣化防止についても第6の実施形態と同様の効果を奏する。
【0125】
〔第9の実施形態〕
次に、図9は本発明の第9の実施形態に係るマルチバンドデータ通信装置または通信方法が適用されるマルチバンドデータ通信装置の構成図である。同図において、図6(第6の実施形態)と重複する部分には同一の符号を附して説明を省略する。本実施形態は、第6の実施形態の直交変調器608において、インバータ回路613とスイッチ回路614を排他的論理和回路913に置き換えたものである。
【0126】
図9において、本実施形態の直交変調器908では、送信ローカル信号とバンド切り換え信号653のデコード結果(2値のディジタル信号)654とを排他的論理和回路913に入力している。排他的論理和回路913はバンド切り換え信号のデコード結果654の値により、送信ローカル信号を反転もしくは非反転して出力して直交ミキサ610に入力するので、このような構成でも第6の実施形態と同じ効果を得ることができる。
【0127】
なお、本実施形態についても第6の実施形態と同様に、変形例として、直交変調器908の移相器912および排他的論理和回路913等をDSP(ディジタルシグナルプロセッサ)等で構成し、これらの各要素を該DSP上で実行されるプログラムの処理ステップとして実現することも可能である。すなわち、移相器912に該当する第1供給ステップでは、直交ミキサ609に送信ローカル信号の位相をπ/2ずらした信号をD/Aコンバータを介して供給し、排他的論理和回路913に該当する排他的論理和ステップでは、送信ローカル信号とバンド切り換え信号653のデコード結果654について排他的論理和演算を行ったものを、直交ミキサ610に対しD/Aコンバータを介して供給する構成である。
【0128】
また、第6の実施形態から第7の実施形態への変形と同様に、移相器912の位置を図7に示す(712の)ように変更して構成することでも、また該変更した構成をDSP上で実行されるプログラムの処理ステップとして実現することでも同じ効果が得られることは明らかである。
【0129】
〔第10の実施形態〕
次に、図10は本発明の第5の実施形態に係るマルチバンドデータ通信装置または通信方法が適用されるマルチバンドデータ通信装置の構成図である。同図において、図1(第1の実施形態)と重複する部分には同一の符号を附して説明を省略する。本実施形態は、直交変調器において送信ローカル信号を生成する手段としてDDSを用いたものである。
【0130】
図10において、直交変調器1008は、入力された送信ベースバンド信号657および658を送信中間周波信号に変換する直交ミキサ(第2直交ミキサ)609および610と、基本となる周波数パターン分の離散データを保持するメモリ(記憶手段)1014および1018と、所定クロック毎にアドレスを生成するアドレス生成部1013および1016と、バンド切り換え信号653に基づく所定数(信号656の位相をπ/2進ませる或いはπ/2遅らせるための数)をアドレスに加算して位相をシフトする位相シフト部1017と、アドレス生成部1013の出力によってメモリ1013をアドレッシングして読み出されたデータをアナログ変換して直交ミキサ609に供給するD/A変換部(第1アナログ変換手段)1015と、位相シフト部1017の出力によってメモリ1018をアドレッシングして読み出されたデータをアナログ変換して直交ミキサ610に供給するD/A変換部(第2アナログ変換手段)1019とを備えた構成である。
【0131】
また、直交変調器1008には、クロック信号を生成するクロック生成部1011と、メモリ1014および1018からデータを読み出すクロック間隔Δtを決定してアドレス生成部1013および1016のアドレス生成を制御する間隔決定部1012とを備えており、この間隔決定部1012のクロック間隔Δtの設定により、生成される送信ローカル信号の周波数を任意に制御することができる。なお、直交変調器1008に付属するDEC607は、バンド切り換え信号653をデコードして位相シフト部617への制御信号654を生成するデコーダである。
【0132】
なお、本実施形態についても第6の実施形態と同様に、変形例として、直交変調器1008の直交ミキサ609および610を除くDDS部分をDSP(ディジタルシグナルプロセッサ)等で構成し、DDSの各要素を該DSP上で実行されるプログラムの処理ステップとして実現することも可能である。
【0133】
すなわち、(記憶ステップにより)基本となる周波数パターン分の離散データをメモリ1014および1018に保持し、アドレス生成部1013および1016に該当するアドレス生成ステップにより所定クロック毎にアドレスを生成し、位相シフト部1017に該当する位相シフトステップにより、バンド切り換え信号653に基づく所定数(信号656の位相をπ/2進ませる或いはπ/2遅らせるための数)をアドレスに加算し、D/A変換部1015に該当する第1アナログ変換ステップでは、アドレス生成ステップの出力によってメモリ1014の保持データをアドレッシングして読み出されたデータをアナログ変換して直交ミキサ609に供給し、D/A変換部1019に該当する第2アナログ変換ステップでは、位相シフトステップの出力によってメモリ1018の保持データをアドレッシングして読み出されたデータをアナログ変換して直交ミキサ610に供給する構成である。
【0134】
以上説明したように、本実施形態のマルチバンドデータ通信装置およびマルチバンドデータ通信装置の通信方法では、バンド切り換え信号653に基づき送信ローカル信号の位相を変えて直交ミキサ610に供給するので、送信信号とローカル信号との周波数関係に依らず所望の送信中間周波信号を得ることができる。
【0135】
しかも、直交変調器1008において、バンド切り換え信号653によるバンド切り換え制御に対応して正しい変調処理を行うために付加される構成要素(処理ステップ)は、DDSまたはDSPによって実現され、従来の構成と比較して、追加される回路規模(処理ステップ)の増加を最小限に抑えて集積化に向いた構成とすることができる。また、送信ベースバンド信号657および658の劣化防止についても第6の実施形態と同様の効果を奏する。
【0136】
〔第11の実施形態〕
さらに、図11は本発明の第11の実施形態に係るマルチバンドデータ通信装置または通信方法が適用されるマルチバンドデータ通信装置の構成図である。同図において、従来例(図12)、第4の実施形態(図4)および第9の実施形態(図9)と重複する部分には同一の符号を附する。本実施形態は、バンド切り換え信号により複数の周波数帯を切り換えて送受信するマルチバンドデータ通信装置であり、第4の実施形態および第9の実施形態をマルチバンドデータ通信装置の受信部および送信部にそれぞれ適用したものである。
【0137】
図11において、本実施形態のマルチバンドデータ通信装置は、アンテナ101と、ローカル発振器104と、受信部、送信部および局部信号生成部とを備えた構成である。ここで受信部としては、高周波増幅器102、ダウンコンバータ103、中間周波増幅器105、直交復調器408’およびデータ出力回路121を備え、送信部としては、(高出力)電力増幅器602、アップコンバータ603、直交変調器609’および波形生成回路621を備えた構成である。
【0138】
また、局部信号生成部は、第4の実施形態の直交復調器408および第9の実施形態の直交変調器609において、2つの直交ミキサに供給するローカル信号を生成する部分を共通化するために構成したものであり、ローカル発振器(局部発振手段)111、移相器412、排他的論理和回路413およびデコーダ(DEC)107を備えた構成である。ここで、移相器412および排他的論理和回路413は移相手段に該当する。
【0139】
すなわち、ローカル発振器111のローカル信号の位相を移相器412でπ/2ずらした信号を一方の直交ミキサ109および609に供給し、また、他方の直交ミキサ110および610には、ローカル信号とバンド切り換え信号153のデコーダ107によるデコード結果154とを排他的論理和回路413に入力して、バンド切り換え信号153のデコード結果154の値によりローカル信号を反転もしくは非反転した信号を供給する。これにより、それぞれのバンドに適した周波数のローカル信号が各直交ミキサに出力され、直交復調器408’および直交変調器609’が正しく動作することとなる。
【0140】
先ず、受信部において、アンテナ101より受信した変調された受信信号は、高周波増幅器102により増幅され、その後ダウンコンバータ103に入力される。ダウンコンバータ103では、増幅された受信信号とローカル発振器104の出力するローカル信号152のそれぞれの周波数の和および差となる周波数の信号を出力するが、例えば、低域フィルタまたは帯域フィルタを利用して、受信高周波信号よりも周波数の低くなる差の周波数の信号を受信中間周波信号として選択する。ダウンコンバータ103より出力された受信信号より低い周波数の受信中間周波信号151は、中間周波増幅器105により増幅され、直交復調器408’に入力される。
【0141】
直交復調器408’は、受信中間周波信号を受信ベースバンド信号157および158に変換する2つの直交ミキサ109および110を備え、直交ミキサ109および110には、増幅された受信中間周波信号、並びに、移相器412の出力信号155および排他的論理和回路413の出力信号156が入力されて、互いに90度の位相差を持つ受信ベースバンド信号157および158を出力する。データ出力回路121は、互いに90度の位相差を持つ受信ベースバンド信号157および158の位相関係を利用して、受信データ159を復号する。
【0142】
一方、送信部においては、送信データ659が入力された波形生成回路621では、該送信データ659に従った位相関係を持つ送信ベースバンド信号657および658が生成され、直交変調器609’に入力される。
【0143】
直交変調器609’は、送信ベースバンド信号657および658を中間周波信号に変換する直交ミキサ609および610と、2つの直交ミキサ609および610が出力した2つの中間周波信号を合成して送信中間周波信号651を出力する加算器606とを備え、送信データ659に従った位相差を持つ2つの送信ベースバンド信号657および658を入力して、送信中間周波信号651を出力する。すなわち、直交ミキサ609および610には、送信データ659に従った位相差を持つ2つの送信ベースバンド信号657および658、並びに、移相器412の出力信号655および排他的論理和回路413の出力信号656が入力されて、送信中間周波信号を出力する。
【0144】
アップコンバータ603は、入力される送信中間周波信号651とローカル信号152のそれぞれの周波数の和と差となる周波数の信号を出力するが、例えば高域フィルタまたは帯域フィルタ等を用いて、周波数の高くなる和の周波数の信号を送信高周波信号として選択する。アップコンバータ603の出力する送信高周波信号は、(高出力)電力増幅器602にて増幅され、送信信号としてアンテナ101より出力される。
【0145】
なお、本実施形態の変形例として、局部信号生成部の移相器412および排他的論理和回路413等をDSP(ディジタルシグナルプロセッサ)等で構成し、これらの各要素を該DSP上で実行されるプログラムの処理ステップとして実現することも可能である。
【0146】
すなわち、移相器412に該当する第1供給ステップでは、一方の直交ミキサ109および609にローカル信号の位相をπ/2ずらした信号をD/Aコンバータを介して供給し、排他的論理和回路413に該当する排他的論理和ステップでは、ローカル信号とバンド切り換え信号153のデコード結果154について排他的論理和演算を行ったものを、他方の直交ミキサ110および610に対しD/Aコンバータを介して供給する構成である。
【0147】
以上説明したように、本実施形態のマルチバンドデータ通信装置およびマルチバンドデータ通信装置の通信方法では、バンド切り換え信号153に基づきローカル信号の位相を変えて直交ミキサ109,110および609,610に供給するので、受信信号とローカル信号の周波数関係に依らず同じ受信ベースバンド信号を得ることができると共に、送信信号とローカル信号との周波数関係に依らず所望の送信中間周波信号を得ることができる。
【0148】
しかも、局部信号生成部において、移相器412によりローカル信号の位相をπ/2ずらした信号を一方の直交ミキサ109および609に供給し、バンド切り換え信号153に基づき符号極性が反転または非反転されたローカル信号の何れかを、排他的論理和回路413から他方の直交ミキサ110および610に供給する。このように、バンド切り換え信号153によるバンド切り換え制御に対応して正しい変復調処理を行うために付加される構成要素は、排他的論理和回路413のみであり、受信ベースバンド信号自体の極性をデータ出力回路で切り換え、送信ベースバンド信号自体の極性を波形生成回路で切り換える従来の構成と比較して、より少ない回路規模の増加に抑えることができ、集積化に向いた構成とすることができる。
【0149】
また、従来のように、ベースバンド信号を直接処理して直交成分の符号極性を反転することなく、バンド切り換え信号153によるバンド切り換え制御に対応して正しい変復調処理を行うことができるので、ベースバンド信号の劣化を防止することができる。
【0150】
また、以上説明した本実施形態の構成では、同種の第4の実施形態および第9の実施形態をそれぞれ受信部および送信部に適用して、共通部分(ローカル発振器111、移相器412、排他的論理和回路413およびデコーダ107)を局部信号生成部で共用する構成としたが、同種の第1の実施形態および第6の実施形態を、第2の実施形態および第7の実施形態を、また第3の実施形態および第8の実施形態を、それぞれ受信部および送信部に適用してもよい。
【0151】
また、共通化可能な部分がローカル発振器111およびデコーダ107程度に減少してしまうが、第1の実施形態を受信部に第7の実施形態を送信部に適用するなど、異種の組み合わせで構成することも可能である。さらに、同種の受信部および送信部の組み合わせの構成においても、共通部分をローカル発振器111およびデコーダ107とし、移相手段を構成する各要素を直交復調器および直交変調器内にそれぞれに持つような構成としてもかまわない。
【0152】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のマルチバンドデータ通信装置、マルチバンドデータ通信装置の通信方法および記録媒体によれば、バンド切り換え信号により複数の周波数帯を切り換えて受信する際に、局部発振手段(局部発振ステップ)で局部発振信号を生成し、移相手段(移相ステップ)により、バンド切り換え信号に基づき局部発振信号の位相を変えて、受信信号または受信中間周波数信号を受信ベースバンド信号に変換する第1直交ミキサに供給することとしたので、受信信号と局部発振信号との周波数関係に依らず所望の受信ベースバンド信号を得ることができ、バンド切り換え信号によるバンド切り換え制御に対応して正しい復調処理を行うことができる。また、このために付加される構成要素(処理ステップ)は移相手段(移相ステップ)のみで、追加される回路規模(処理ステップ)の増加を最小限に抑えることができ、集積化に向いた構成とすることができる。さらに、従来のように受信ベースバンド信号を直接処理して直交成分の符号極性を反転することがないので、受信ベースバンド信号の劣化を防止することもできる。
【0153】
また、本発明によれば、バンド切り換え信号により複数の周波数帯を切り換えて送信する際に、局部発振手段(局部発振ステップ)で局部発振信号を生成し、移相手段(移相ステップ)により、バンド切り換え信号に基づき局部発振信号の位相を変えて、送信ベースバンド信号を送信信号または送信中間周波数信号に変換する第2直交ミキサに供給することとしたので、送信信号と局部発振信号との周波数関係に依らず所望の送信信号もしくは送信中間周波信号を得ることができ、バンド切り換え信号によるバンド切り換え制御に対応して正しい変調処理を行うことができる。また、このために付加される構成要素(処理ステップ)は、移相手段(移相ステップ)のみで、追加される回路規模(処理ステップ)の増加を最小限に抑えることができ、集積化に向いた構成とすることができる。さらに、従来のように、送信ベースバンド信号を直接処理して直交成分の符号極性を反転することがないので、送信ベースバンド信号の劣化を防止することもできる。
【0154】
また、本発明によれば、バンド切り換え信号により複数の周波数帯を切り換えて送受信する際に、局部発振手段(局部発振ステップ)で局部発振信号を生成し、移相手段(移相ステップ)により、バンド切り換え信号に基づき局部発振信号の位相を変えて、受信信号または受信中間周波数信号を受信ベースバンド信号に変換する第1直交ミキサ或いは送信ベースバンド信号を送信信号または送信中間周波数信号に変換する第2直交ミキサに供給することとしたので、周波数バンドによらず正しい受信ベースバンド信号および送信信号を得ることができ、バンド切り換え信号によるバンド切り換え制御に対応して正しい変復調処理を行うことができる。また、このために付加される構成要素(処理ステップ)は、送信系および受信系にそれぞれ移相手段(移相ステップ)が付加されたのみで、追加される回路規模(処理ステップ)の増加を最小限に抑えることができ、集積化に向いた構成とすることができる。さらに、従来のように、送信ベースバンド信号および受信ベースバンド信号を直接処理して直交成分の符号極性を反転することがないので、送信ベースバンド信号および受信ベースバンド信号の劣化を防止することもできる。
【0155】
また本発明によれば、バンド切り換え信号によるバンド切り換え制御に対応して正しい変復調処理を行うために付加する構成要素(処理ステップ)を、反転手段(反転ステップ)および切り換え手段(第2供給ステップ)或いは排他的論理和手段(排他的論理和ステップ)のみ、反転手段(反転ステップ)および切り換え手段(第2供給ステップ)或いは排他的論理和手段(排他的論理和ステップ)のみ、若しくは、進相手段(進相ステップ)および切り換え手段(第2供給ステップ)のみとする構成により、追加される回路規模(処理ステップ)の増加を最小限に抑えることができ、集積化に向いた構成とすることができる。
【0156】
さらに、本発明によれば、バンド切り換え信号により複数の周波数帯を切り換えて送受信する際に、(記憶ステップにより)基本となる周波数パターン分の離散データを記憶手段に保持し、アドレス生成手段(アドレス生成ステップ)により所定クロック毎にアドレスを生成し、位相シフト手段(位相シフトステップ)によりバンド切り換え信号に基づく所定数を前記アドレスに加算し、第1アナログ変換手段(第1アナログ変換ステップ)では、アドレス生成手段(アドレス生成ステップ)の出力によって記憶手段(記憶ステップ)の保持データをアドレッシングして読み出されたデータをアナログ変換して、受信信号または受信中間周波数信号を受信ベースバンド信号に変換する第1直交ミキサ或いは送信ベースバンド信号を送信信号または送信中間周波数信号に変換する第2直交ミキサの一つに供給し、第2アナログ変換手段(第2アナログ変換ステップ)では、位相シフト手段(位相シフトステップ)の出力によって記憶手段(記憶ステップ)の保持データをアドレッシングして読み出されたデータをアナログ変換して他の第1直交ミキサまたは第2直交ミキサに供給することとしたので、バンド切り換え信号によるバンド切り換え制御に対応して正しい変復調処理を行うために付加される構成要素(処理ステップ)を、送信系および受信系にそれぞれに付加されるDDSやDSP等で実現できるので、追加される回路規模(処理ステップ)の増加を最小限に抑えて集積化に向いた構成とすることができる。また、従来のように、送信ベースバンド信号および受信ベースバンド信号を直接処理して直交成分の符号極性を反転することがないので、送信ベースバンド信号および受信ベースバンド信号の劣化を防止することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るマルチバンドデータ通信装置の構成図である。
【図2】本発明の第2の実施形態に係るマルチバンドデータ通信装置の構成図である。
【図3】本発明の第3の実施形態に係るマルチバンドデータ通信装置の構成図である。
【図4】本発明の第4の実施形態に係るマルチバンドデータ通信装置の構成図である。
【図5】本発明の第5の実施形態に係るマルチバンドデータ通信装置の構成図である。
【図6】本発明の第6の実施形態に係るマルチバンドデータ通信装置の構成図である。
【図7】本発明の第7の実施形態に係るマルチバンドデータ通信装置の構成図である。
【図8】本発明の第8の実施形態に係るマルチバンドデータ通信装置の構成図である。
【図9】本発明の第9の実施形態に係るマルチバンドデータ通信装置の構成図である。
【図10】本発明の第10の実施形態に係るマルチバンドデータ通信装置の構成図である。
【図11】本発明の第11の実施形態に係るマルチバンドデータ通信装置の構成図である。
【図12】従来のマルチバンドデータ通信装置の構成図である。
【符号の説明】
101,601 アンテナ
102 高周波増幅器
103 ダウンコンバータ
104 ローカル発振器
105 中間周波増幅器
107,607 デコーダ
108,208,308,408,408’,508 直交復調器
109,110 第1直交ミキサ
111 受信ローカル発振器(局部発振手段)
112,212,312,313,412 移相器
113,213,613,713 インバータ回路
413,913 排他的論理和回路
114,214,314 スイッチ回路
121 データ出力回路
151 中間周波信号
152 ローカル信号
153 バンド切り換え信号
154 デコード結果(切り換え信号)
157,158 受信ベースバンド信号
159 受信データ
511,1011 クロック生成部
512,1012 間隔決定部
513,516,1013,1016 アドレス生成部
514,518,1014,1018 メモリ(記憶手段)
517,1017 位相シフト部
515,519,1015,1019 D/A変換部(アナログ変換手段)
602 (高出力)電力増幅器
603 アップコンバータ
604 ローカル発振器
608,708,808,908,908’,1008 直交変調器
609,610 直交ミキサ(第2直交ミキサ)
611 送信ローカル発振器(局部発振手段)
612,712,812,813,912 移相器
614,714,814 スイッチ回路
621 波形生成回路
651 送信中間周波信号
652 ローカル信号
653 バンド切り換え信号
654 デコード結果(切り換え信号)
657,658 送信ベースバンド信号
659 送信データ

Claims (8)

  1. 受信中間周波数信号を直交受信ベースバンド信号に変換する直交復調手段を備え、バンド切り換え信号により複数の周波数帯を切り換えて受信するマルチバンドデータ通信装置において、
    前記直交復調手段は、
    受信中間周波数信号を受信ベースバンド信号に変換する第1直交ミキサと、
    基本となる周波数パターン分の離散データを保持する記憶手段と、
    所定クロック毎にアドレスを生成するアドレス生成手段と、
    前記バンド切り換え信号に基づく所定数を前記アドレスに加算する位相シフト手段と、
    前記アドレス生成手段の出力によって前記記憶手段をアドレッシングして読み出されたデータをアナログ変換して一の第1直交ミキサに供給する第1アナログ変換手段と、
    前記位相シフト手段の出力によって前記記憶手段をアドレッシングして読み出されたデータをアナログ変換して他の第1直交ミキサに供給する第2アナログ変換手段と、
    を有することを特徴とするマルチバンドデータ通信装置。
  2. 直交送信ベースバンド信号を送信中間周波数信号に変換する直交変調手段を備え、バンド切り換え信号により複数の周波数帯を切り換えて送信するマルチバンドデータ通信装置において、
    前記直交変調手段は、
    送信ベースバンド信号を送信中間周波数信号に変換する第2直交ミキサと、
    基本となる周波数パターン分の離散データを保持する記憶手段と、
    所定クロック毎にアドレスを生成するアドレス生成手段と、
    前記バンド切り換え信号に基づく所定数を前記アドレスに加算する位相シフト手段と、
    前記アドレス生成手段の出力によって前記記憶手段をアドレッシングして読み出されたデータをアナログ変換して一の第2直交ミキサに供給する第1アナログ変換手段と、
    前記位相シフト手段の出力によって前記記憶手段をアドレッシングして読み出されたデータをアナログ変換して他の第2直交ミキサに供給する第2アナログ変換手段と、
    を有することを特徴とするマルチバンドデータ通信装置。
  3. 直交送信ベースバンド信号を送信中間周波数信号に変換する直交変調手段と、受信中間周波数信号を直交受信ベースバンド信号に変換する直交復調手段と、前記直交変調手段および前記直交復調手段に局部信号を供給する局部信号生成手段と、を備え、バンド切り換え信号により複数の周波数帯を切り換えて送受信するマルチバンドデータ通信装置において、
    前記直交復調手段は、受信中間周波数信号を受信ベースバンド信号に変換する第1直交ミキサを有し、
    前記直交変調手段は、送信ベースバンド信号を送信中間周波数信号に変換する第2直交ミキサを有し、
    前記局部信号生成手段は、
    基本となる周波数パターン分の離散データを保持する記憶手段と、
    所定クロック毎にアドレスを生成するアドレス生成手段と、
    前記バンド切り換え信号に基づく所定数を前記アドレスに加算する位相シフト手段と、
    前記アドレス生成手段の出力によって前記記憶手段をアドレッシングして読み出されたデータをアナログ変換して一の第1直交ミキサまたは第2直交ミキサに供給する第1アナログ変換手段と、
    前記位相シフト手段の出力によって前記記憶手段をアドレッシングして読み出されたデータをアナログ変換して他の第1直交ミキサまたは第2直交ミキサに供給する第2アナログ変換手段と、
    を有することを特徴とするマルチバンドデータ通信装置。
  4. 前記直交変調手段または前記局部信号生成手段は、
    クロック信号を生成するクロック生成手段と、
    前記記憶手段からデータを読み出すクロック間隔を決定して前記アドレス生成手段のアドレス生成を制御する間隔決定手段と、
    を有することを特徴とする請求項またはに記載のマルチバンドデータ通信装置。
  5. 受信中間周波数信号を直交受信ベースバンド信号に変換する直交復調手段を備え、バンド切り換え信号により複数の周波数帯を切り換えて受信するマルチバンドデータ通信装置の通信方法であって、
    基本となる周波数パターン分の離散データを保持する記憶ステップと、
    所定クロック毎にアドレスを生成するアドレス生成ステップと、
    前記バンド切り換え信号に基づく所定数を前記アドレスに加算する位相シフトステップと、
    前記アドレス生成ステップの出力によって前記記憶ステップの保持データをアドレッシングして読み出されたデータをアナログ変換して、受信中間周波数信号を受信ベースバンド信号に変換する第1直交ミキサの一つに供給する第1アナログ変換ステップと、
    前記位相シフトステップの出力によって前記記憶ステップの保持データをアドレッシングして読み出されたデータをアナログ変換して他の第1直交ミキサに供給する第2アナログ変換ステップと、
    を有することを特徴とするマルチバンドデータ通信装置の通信方法。
  6. 直交送信ベースバンド信号を送信中間周波数信号に変換する直交変調手段を備え、バンド切り換え信号により複数の周波数帯を切り換えて送信するマルチバンドデータ通信装置の通信方法であって、
    基本となる周波数パターン分の離散データを保持する記憶ステップと、
    所定クロック毎にアドレスを生成するアドレス生成ステップと、
    前記バンド切り換え信号に基づく所定数を前記アドレスに加算する位相シフトステップと、
    前記アドレス生成ステップの出力によって前記記憶ステップの保持データをアドレッシングして読み出されたデータをアナログ変換して、送信ベースバンド信号を送信中間周波数信号に変換する第2直交ミキサの一つに供給する第1アナログ変換ステップと、
    前記位相シフトステップの出力によって前記記憶ステップの保持データをアドレッシングして読み出されたデータをアナログ変換して他の第2直交ミキサに供給する第2アナログ変換ステップと、
    を有することを特徴とするマルチバンドデータ通信装置の通信方法。
  7. 直交送信ベースバンド信号を送信中間周波数信号に変換する直交変調手段と、受信中間周波数信号を直交受信ベースバンド信号に変換する直交復調手段と、を備え、バンド切り換え信号により複数の周波数帯を切り換えて送受信するマルチバンドデータ通信装置の通信方法において、
    基本となる周波数パターン分の離散データを保持する記憶ステップと、
    所定クロック毎にアドレスを生成するアドレス生成ステップと、
    前記バンド切り換え信号に基づく所定数を前記アドレスに加算する位相シフトステップと、
    前記アドレス生成ステップの出力によって前記記憶ステップの保持データをアドレッシングして読み出されたデータをアナログ変換して、受信中間周波数信号を受信ベースバンド信号に変換する第1直交ミキサ或いは送信ベースバンド信号を送信中間周波数信号に変換する第2直交ミキサの一つに供給する第1アナログ変換ステップと、
    前記位相シフトステップの出力によって前記記憶ステップの保持データをアドレッシングして読み出されたデータをアナログ変換して他の第1直交ミキサまたは第2直交ミキサに供給する第2アナログ変換ステップと、
    を有することを特徴とするマルチバンドデータ通信装置の通信方法。
  8. 請求項5、6またはに記載のマルチバンドデータ通信装置の通信方法をコンピュータに実行させるためのプログラムとして記録したコンピュータにより読み取り可能な記録媒体。
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