JP2005126624A

JP2005126624A - 遮光用両面粘着テープ

Info

Publication number: JP2005126624A
Application number: JP2003365697A
Authority: JP
Inventors: Satoru Sakurai; 哲桜井; Hisashi Hashizume; 久橋爪; Takehiko Matsui; 剛彦松井
Original assignee: Lintec Corp
Current assignee: Lintec Corp
Priority date: 2003-10-27
Filing date: 2003-10-27
Publication date: 2005-05-19
Also published as: KR20050040107A; CN1621473A; CN100475923C; TW200519501A; KR100804851B1

Abstract

【課題】金属蒸着層を設けなくても十分な遮光性を有する、遮光性両面粘着テープを提供する事。
【解決手段】着色基材の少なくとも一方の表面に着色層を有する積層体の両面に粘着剤層を設けてなることを特徴とする遮光用両面粘着テープ。
【選択図】図1

Description

本発明は両面粘着テープに関し、特に、携帯電話等の液晶ディスプレイなどに用いる、バックライトの光が漏れる事を防止するのに好適な遮光用両面粘着テープ、該粘着テープを貼着してなる液晶パネル、及び該粘着テープを用いた携帯用電子機器に関する。

携帯電話やＰＤＡ（ＰｅｒｓｏｎａｌＤａｔａＡｓｓｉｓｔａｎｔｓ）に代表される電子機器の小型化や省エネルギー化に伴い、液晶パネルによる画像表示が急速に拡大している。これらの液晶表示も、画面の明るさを確保するために液晶パネルの裏側から光を照射するバックライト型のものが中心になってきた。この場合、液晶パネル端部の固定やゴミの侵入を防止するために両面粘着テープが使用されており、また該端部からの光の漏れを防止するために、前記粘着テープとして、アルミニウム等の金属を蒸着したプラスチックフィルムを基材としたものが使用されていた（特許文献１）。しかしながら、蒸着は製造コストを高めるだけでなく、蒸着された金属薄膜にはピンホールが発生し易いので2層以上蒸着することが余儀なくされる上、蒸着層が傷つきやすいので保護層を設ける必要があるために、益々コスト高となるという欠点があった。
特開２００２−２３６６３号

本発明者らは、上記欠点を解決するために鋭意検討した結果、着色基材の少なくとも一方の表面に着色層を設けた場合には、金属蒸着層を設けなくても十分な遮光性を付与する事ができるだけでなく、バックライトの反射率をも高め、光をより効率よく使用することも可能であることを見出し、本発明に到達した。

従って、本発明の第１の目的は、金属蒸着層を設けなくても十分な遮光性を有する、遮光性両面粘着テープを提供する事にある。
本発明の第2の目的は、単なる保護層として機能する層を不要とする事によって積層構造を単純化した、従来より安価な遮光性両面粘着テープを提供する事にある。
本発明の第３の目的は、バックライト光が漏れにくい液晶パネルを提供する事にある。
更に、本発明の第４の目的は、液晶表示画面が見易い携帯用電子機器を提供する事にある。

本発明の上記の諸目的は、着色基材の少なくとも一方の表面に着色層を有する積層体の両面に粘着剤層を設けてなることを特徴とする遮光用両面粘着テープ、該テープを貼着してなる液晶パネル、及び前記テープを用いてなる携帯用電子機器によって達成された。
遮光用両面粘着テープ全体の、可視光に対する透過率は０．０１％以下であることが好ましく、この観点からは、前記着色基材及び着色層が共に黒色であることが好ましい。
また、前記着色基材又は着色層の何れかの表面における、３５０〜５５０nmの光に対する、光線反射率は７０％以上であることが好ましく、この観点からは、前記着色基材が白色であって着色層が黒色であることが好ましい。

本発明の遮光用両面粘着テープは、金属を蒸着する工程がないのでピンホールがない上、遮光性能も十分であるので、安価であるだけでなく、バックライト型液晶パネルの端部固定用テープとして好適である。また、本発明の遮光用両面粘着テープを使用した携帯用電子機器は、液晶画面が見易い上安価である。

本発明で使用する着色基材は公知のものの中から適宜選択して使用することができるが、強度などの観点から着色プラスチックフィルムを使用することが好ましい。この場合に使用するプラスチックフィルムは特に限定される事はないが、強度やコスト、入手容易性、或いは接着容易性の観点から、ポリエチレンテレフタレートフィルム（以下PETフィルムと略称する）延伸ポリプロピレンフィルム、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体フィルム、ポリスチレンなどが好ましく、ＰＥＴフィルムが特に好ましい。

プラスチックフィルムを着色基材とする方法としては、フィルム成形前のプラスチックに着色剤（染料或いは顔料）を練り込む方法、プラスチックフィルム表面に印刷や塗装によって着色層する方法、プラスチック表面に、他の着色プラスチックフィルムなどを貼着したり、基材フィルム製造時に、他の着色プラスチックフィルムを共押し出しして積層する方法、及びこれらの組み合わせ方法などがあるが、製造容易性やコストの観点から、特に着色剤（染料或いは顔料）をプラスチック中に練りこむ方法が好ましい。この場合に使用する着色剤（染料或いは顔料）は公知のものの中から適宜選択すれば良いが、十分に着色するという観点からは顔料を使用することが好ましい。

着色の色には特に限定はないが、遮光性の観点からは黒色が好ましく、バックライトの光を反射させるという観点からは白色が好ましい。また、着色基材に帯電防止性能を付与することにより、黒色の混入を防ぐことができる。
着色基材の厚みは、使用する材質に応じて適宜設計する事ができるが、通常は１５〜１００μmであり、テープとしたときの製品の取り扱い容易性の観点から特に２０〜５０μmである事が好ましい。

前記の様にして製造した着色基材の少なくとも一方の表面に設ける着色層は、印刷や塗装、着色フィルムの貼着、又は着色粘着剤の塗布などの方法によって設けることができる。この着色層の色は特に限定されないが、バックライトの色を反射させるという観点からは白色が好ましく、遮光性の観点からは黒色が好ましい。また、遮光性を高めるために、着色基材の片面に２回以上の印刷や塗装を行ったり、着色基材の両面に印刷や塗装を行って着色層を設けることも好ましい。また、着色層の厚みは０．５μm〜１０μmであり、好ましくは１．５〜７μmである。着色層が０．５μm未満では、着色基材の着色度をかなり高くしても十分な遮光性を得ることができず、十分な遮光性を確保しようとすると使用する着色剤の量を増大させなければならないために着色層の強度が不十分となる。従って、着色層を薄くする場合には、適宜着色基材の両面に着色層を設けることによって上記の欠点をカバーすることが好ましい。また、１０μmを超えても遮光性能が更に向上するということもないので不経済である。

本発明で用いる粘着剤は、本発明のテープの用途と同種の用途に使用される公知の粘着剤の中から適宜選択することができるが、接着性能や汎用性の観点から特にアクリル系の粘着剤を使用することが好ましい。また、この粘着剤層には、着色剤を加えて着色粘着剤層としてもよい。特に黒色粘着剤層とすることで、粘着剤層端部からの光漏れが生ずるおそれが無くなり好ましい。更に、この粘着剤層には接着性能を損なわない範囲で帯電防止剤などの添加剤を加えてもよい。

着色基材と着色層の積層体の両面に設ける粘着剤層の厚みは、通常２〜１５μmで良いが、特に５〜１２μm程度である事が好ましい。２μm未満であると接着性が不十分となることがあり、15μmを超えると使用時に粘着剤がはみ出す場合があるので好ましくない。粘着剤層の表面には適宜、公知の剥離シートを設けることができる。これによって、使用前の本発明の両面粘着テープの取り扱い性を良好なものにする事ができる。また、帯電防止された剥離シートを用いることにより、異物の混入を防ぐことができる。

本発明の両面テープをバックライト型液晶パネルに使用した場合に、実質的に光が漏れることのない、波長領域４００〜７００nmの可視光に対する光線透過率が、０．０１％以下とすることが好ましい。特に遮光性を重視する場合には、着色基材と着色層を黒色とすることが好ましい。着色剤としては、例えばカーボンブラックのような黒色のものを使用することが好ましい。

バックライトの光を反射させる事によって光の有効利用を図る観点からは、上記バックライトが最初にあたる着色層又は着色基材表面の、波長領域３５０〜５５０nmで測定したときの光線反射率が７０％以上であることが好ましい。このようにすることによって、本発明の粘着テープをバックライト型の液晶パネルに使用したときの、バックライト光を有効に使用することができる。反射率を高くする観点からは、着色剤は黒色でない方が良く、例えば酸化チタンのような白色の着色剤を使用することが好ましい。
遮光性とバックライト光の反射の両方の観点からは、着色基材が白色であって、着色層が黒色であることが好ましい。このような遮光用両面テープはバックサイト側に白色の着色基材、液晶パネル側に黒色の着色層が位置するようにして用いられる。
本発明の遮光用両面粘着テープは液晶パネルとバックライトモジュールを固定するのに用いられる。通常は液晶パネルやバックライトの寸法に合わせて額縁状に裁断加工した状態で使用される。

以下、本発明を実施例によって更に詳述するが、本発明はそれらによって限定されるものではない。
尚、光線透過率及び光線反射率の測定は、島津製作所社製「ＵＶ−３１０１ＰＣ」を使用して、次のようにして行った。
・光線透過率：遮光用両面粘着テープに波長領域４００〜７００ｎｍの可視光を照射して透過率の平均値を光線透過率とした。
・光線反射率：遮光用両面粘着テープの着色基材側から波長領域３５０〜５５０ｎｍの可視光を照射して反射率の平均値を光線反射率とした。

基材として、厚さ３８μｍの白色ポリエチレンテレフタレートフィルム（東レ社製「ルミラーＥ２０」反射率８０％以上）の片面に、グラビア印刷用の黒色インク（東洋インキ製造社製「ＬＢクロ」）をグラビア印刷機を用いて２回、塗布及び乾燥し、厚さ２μｍの着色層を形成した。基材側及び着色層側に、アクリル系粘着剤（リンテック社製「ＰＡ−Ｔ１」）を乾燥後の厚さが１０μｍになるようにそれぞれ塗布し、８０℃で２分間乾燥して遮光用両面粘着テープを得た。この遮光用両面粘着テープの光線透過率は０．００１％、反射率は８０％であった。
得られた粘着テープを携帯電話の液晶パネルとバックライトモジュールの固定に使用したところ、画面が明るく見易い上、液晶パネル端部においてバックライトの光の漏れも観測されず、極めて良好であった。

基材として厚さ３８μｍの黒色ポリエチレンテレフタレートフィルム（東レ社製「ルミラーＸ３０」）の片面にグラビア印刷用黒色インク（東洋インキ社製「ＬＢクロ」）を、グラビア印刷によって塗布・乾燥することを２回繰り返し、厚さ２μｍの着色層を設けた。次いで、実施例１と同様にして粘着剤層を設け、遮光用両面粘着テープを得た。この遮光用両面粘着テープの光線透過率は、０．００１％であった。
得られた粘着テープを携帯電話の液晶パネルとバックライトモジュールの固定に使用したところ、画面が明るく見易い上、バックライトの光の漏れも観測されず、極めて良好であった。

実施例２で用いたアクリル系粘着剤の固形分１００重量部に対してカーボンブラックを１０重量部加えて黒色の粘着剤としたこと以外は実施例２と同様にして遮光用両面粘着テープを得た。この遮光用両面粘着テープの光線透過率は０．００１％であった。
得られた粘着テープを携帯電話の液晶パネルとバックライトモジュールの固定に使用したところ、画面が明るく見易い上、バックライトの光の漏れも観測されず、極めて良好であった。

は、本発明の遮光用両面粘着テープの構成例を示した図である。

符合の説明

１着色基材
２着色層
３粘着剤層
４粘着剤層

Claims

着色基材の少なくとも一方の表面に着色層を有する積層体の両面に粘着剤層を設けてなることを特徴とする遮光用両面粘着テープ。
遮光用両面粘着テープの、波長領域４００〜７００ｎｍにおける光線透過率が０．０１％以下である、請求項１に記載された遮光用両面粘着テープ。
前記着色基材又は着色層の何れかの表面の、波長領域３５０〜５５０nmにおける、光線反射率が７０％以上である、請求項１又は２に記載された遮光用両面粘着テープ。
前記着色基材及び着色層が共に黒色である、請求項１又は２に記載された遮光用両面粘着テープ。
前記着色基材が白色であって着色層が黒色である、請求項１〜３の何れかに記載された遮光用両面粘着テープ。
前記黒色の着色基材又は黒色の着色層に設けられる粘着剤層が黒色粘着剤層である、請求項４又は５に記載された遮光用両面粘着テープ。
前記着色層が少なくとも２層からなることを特徴とする請求項１〜６の何れかに記載された遮光用両面粘着テープ。
請求項１〜６の何れかに記載された遮光用両面粘着テープを貼着してなることを特徴とする液晶パネル。
請求項１〜６の何れかに記載された遮光用両面粘着テープを用いてなることを特徴とする携帯型電子機器。