JP2007009138A - 反射性及び/又は遮光性を有する両面粘着テープ又はシート - Google Patents

反射性及び/又は遮光性を有する両面粘着テープ又はシート Download PDF

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Abstract

【課題】 いずれの側の剥離ライナーから剥離させても、該剥離ライナーを粘着面から容易に剥離できる反射性及び/又は遮光性を有する両面粘着テープ又はシートを提供する。
【解決手段】 反射性及び/又は遮光性を有する両面粘着テープ又はシートは、両面が粘着剤層表面となっており、且つ少なくとも一方の面の反射率が60(%)以上、及び/又は、透過率が0.3(%)以下の特性を有しているとともに、両面の粘着剤層表面が、それぞれ、剥離ライナーにより保護されており、且つ少なくとも一方の剥離ライナーが、ポリオレフィン系フィルム又はシートが用いられたポリオレフィン系剥離ライナーであることを特徴とする。ポリオレフィン系剥離ライナーは、ポリオレフィン系フィルム又はシートの表面に離型処理層が形成された構成を有していることが好ましい。
【選択図】 なし

Description

本発明は、反射性及び/又は遮光性を有する両面粘着テープ又はシートに関する。
いわゆる「携帯電話」などでは、表示画面に関する液晶表示モジュールユニットと、バックライトユニットとが、粘着テープ又はシートで固定されており、このような粘着テープ又はシートとして、反射性や遮光性を有している粘着テープ又はシートが用いられている(特許文献1〜12参照)。
特開2004−59723号公報 特開2002−235053号公報 特開2002−350612号公報 特開2004−161955号公報 特開2004−184443号公報 特開2004−231736号公報 特開2004−231737号公報 特開2004−156015号公報 特開2004−244499号公報 特開2002−249741号公報 特開2004−53759号公報 特開2002−23663号公報
従来の反射性及び/又は遮光性を有する粘着テープ又はシートとしては、液晶表示モジュールユニットと、バックライトユニットとの固定の際に用いられる場合、通常、基材の両面に粘着剤層が形成された構成を有している反射性及び/又は遮光性を有する両面粘着テープ又はシート(「反射遮光性両面粘着テープ又はシート」と称する場合がある)が用いられており、より具体的には、基材の両面に粘着剤層が形成され且つ各粘着剤層が、それぞれ、剥離ライナーにより保護された構成を有している反射遮光性両面粘着テープ又はシートが用いられている。前記反射遮光性両面粘着テープ又はシートで用いられている剥離ライナーとしては、通常、ポリエステル系基材(ポリエチレンテレフタレートフィルム又はシート等のポリエチレンテレフタレート製基材など)を基材とし、該ポリエステル系基材の表面に離型処理層が形成された構成の剥離ライナーが用いられている。また、一方の剥離ライナーとしては、剥離に要する力が小さい軽剥離タイプの離型処理剤が用いられた軽剥離タイプの剥離ライナーが用いられ、他方の剥離ライナーとしては、剥離に要する力が大きい重剥離タイプの離型処理剤が用いられた重剥離タイプの剥離ライナーが用いられている。
このような反射遮光性両面粘着テープ又はシートを、液晶表示モジュールユニットおよびバックライトユニットの固定の際に使用する場合には、通常、まず、反射遮光性両面粘着テープ又はシートを、軽剥離タイプの剥離ライナー側から所定の形状に且つ重剥離タイプの剥離ライナーには打ち抜き加工が施されない形態で打ち抜き加工して、所定の形状の両面粘着テープ又はシートを作製した後、軽剥離タイプの剥離ライナーを剥離させて、液晶表示モジュールユニットまたはバックライトユニットの何れか一方の部材に貼着させた後、重剥離タイプの剥離ライナーを剥離させて、他方の部材に貼着させることにより使用されている。
そのため、従来の反射遮光性両面粘着テープ又はシートを使用する際には、軽剥離タイプの剥離ライナーを、最初に剥離する必要があるので、剥離ライナーを剥離させる前には、どちらが軽剥離タイプの剥離ライナーであるのか確認する必要がある。なお、重剥離タイプの剥離ライナーから剥離させてしまった場合には、軽剥離タイプの剥離ライナーと粘着剤層表面との界面で剥離が生じてしまい、いわゆる「泣き分かれ現象」が生じてしまう。しかも、先に軽剥離タイプの剥離ライナーを剥離させる必要があるので、反射遮光性両面粘着テープ又はシートにおける各粘着剤層表面(粘着面)に貼着する部材が決まっている場合、反射遮光性両面粘着テープ又はシートに部材を貼着させる順番も決まってしまい、反射遮光性両面粘着テープ又はシートを使用する際の自由度(選択性)や作業性が低い。一方、部材を貼着させる順番に対応させて、反射遮光性両面粘着テープ又はシートに剥離ライナー(軽剥離タイプの剥離ライナー、重剥離タイプの剥離ライナー)を設ける場合は、反射遮光性両面粘着テープ又はシートを製造する際の自由度(選択性)や作業性が低くなる。
従って、本発明の目的は、いずれの側の剥離ライナーから剥離させても、該剥離ライナーを、保護している粘着剤層から容易に剥離させることができる反射性及び/又は遮光性を有する両面粘着テープ又はシートを提供することにある。
本発明者らは、上記の目的を達成するため鋭意検討した結果、各粘着面(粘着剤層表面)を保護している2つの剥離ライナーのうち、少なくとも一方の剥離ライナーとして、特定の剥離ライナーを用いると、いずれの側の剥離ライナーから先に剥離させても、いわゆる「泣き分かれ現象」を生じさせずに、剥離させた剥離ライナーと粘着面との界面で剥離を生じさせて、前記剥離ライナーを、保護している粘着剤層から容易に剥離させることができ、反射遮光性両面粘着テープ又はシートを製造する際や使用する際の自由度や作業性を高めることができることを見出した。本発明はこれらの知見に基づいて完成されたものである。
すなわち、本発明は、両面が粘着剤層表面となっており、且つ少なくとも一方の面の反射率が60(%)以上、及び/又は、透過率が0.3(%)以下の特性を有する両面粘着テープ又はシートであって、両面の粘着剤層表面が、それぞれ、剥離ライナーにより保護されており、且つ少なくとも一方の剥離ライナーが、ポリオレフィン系フィルム又はシートが用いられたポリオレフィン系剥離ライナーであることを特徴とする反射性及び/又は遮光性を有する両面粘着テープ又はシートである。
前記ポリオレフィン系剥離ライナーは、ポリオレフィン系フィルム又はシートの表面に離型処理層が形成された構成を有していることが好ましい。本発明では、一方の剥離ライナーがポリオレフィン系剥離ライナーであり、且つ他方の剥離ライナーが、ポリエステル系フィルム又はシートを基材とするポリエステル系剥離ライナーであることが好適である。
また、遮光性層は黒色を呈している黒色層であることが好ましく、反射性層は白色を呈している白色層であることが好ましい。
このような反射遮光性両面粘着テープ又はシートは、液晶表示モジュールユニットと、バックライトユニットとの固定に好適に用いることができる。
本発明は、また、液晶表示モジュールユニットと、バックライトユニットとを有している液晶表示装置であって、液晶表示モジュールユニットと、バックライトユニットとが、前記反射遮光性両面粘着テープ又はシートにより固定されていることを特徴とする液晶表示装置を提供する。
本発明の反射遮光性両面粘着テープ又はシートによれば、前記構成を有しているので、いずれの側の剥離ライナーから剥離させても、該剥離ライナーを、保護している粘着剤層から容易に剥離させることができる。そのため、反射遮光性両面粘着テープ又はシートの製造や使用の際の自由度(選択性)や作業性を大きく向上させることができる。
本発明の反射遮光性両面粘着テープ又はシート(反射性及び/又は遮光性を有する両面粘着テープ又はシート)は、両面が粘着剤層表面となっており、且つ少なくとも一方の面の反射率が60(%)以上、及び/又は、透過率が0.3(%)以下の特性を有しており、さらに、両面の粘着面が、それぞれ、剥離ライナーにより保護されているとともに、少なくとも一方の剥離ライナーが、ポリオレフィン系フィルム又はシートが用いられたポリオレフィン系剥離ライナーであることを特徴としている。
このように、反射遮光性両面粘着テープ又はシートは、両面の粘着面を保護している2つの剥離ライナーのうち、少なくとも一方の剥離ライナーとして、ポリオレフィン系フィルム又はシートによるポリオレフィン系剥離ライナーが用いられているので、2つの剥離ライナーのうち、いずれの剥離ライナーから先に剥離させても、いわゆる「泣き分かれ現象」(所定の界面で剥離させることができず、他の界面で剥離が生じてしまう現象)を生じさせずに(具体的には、他方の剥離ライナーと粘着面との界面で剥離させずに)、剥離させた剥離ライナーと粘着面との界面で剥離を生じさせて、前記剥離ライナーを、保護している粘着剤層から容易に剥離させることができる。そのため、反射遮光性両面粘着テープ又はシートを使用する際には、所定の剥離ライナーより先に剥離させなければならないという制限がないので、反射遮光性両面粘着テープ又はシートの両面に貼着する2種の部材としても、いずれの部材からでも、反射遮光性両面粘着テープ又はシートに貼着させることが可能である。従って、反射遮光性両面粘着テープ又はシートを使用する際の自由度や作業性を大きく改善させることができる。
また、反射遮光性両面粘着テープ又はシートを製造する際には、部材に貼着させる順番に対応した粘着面(粘着剤層表面)に、軽剥離タイプの剥離ライナーおよび重剥離タイプの剥離ライナーを貼り合わせる必要がないので、任意の面に、ポリオレフィン系剥離ライナーと、他の剥離ライナーとを貼り合わせることができる。従って、反射遮光性両面粘着テープ又はシートを製造する際の自由度や作業性を大きく改善させることができる。
しかも、ポリオレフィン系剥離ライナーは、粘着面に対する密着性やなじみが良好であり、また優れたコシを有しているので、各種工程で、折り曲げられても、浮きが生じず(剥離ライナーの表面と粘着面との間に空隙が生じず)、良好に粘着面に貼り合わせられた状態を保持することができる。
さらに、反射遮光性両面粘着テープ又はシートに打ち抜き加工を施した場合、打ち抜き加工により生じた不要部を取り除く際には、前述のように、ポリオレフィン系剥離ライナーは、粘着面に対する密着性やなじみが良好であり、また優れたコシを有しているので、不要部を容易に取り除くことができる。
[剥離ライナー]
このように、本発明の反射遮光性両面粘着テープ又はシートでは、各粘着面を保護するための剥離ライナーとして、2枚の剥離ライナーが用いられており、且つ各粘着面を保護する2枚の剥離ライナーのうち、少なくとも一方の剥離ライナーとして、ポリオレフィン系剥離ライナーが用いられている。
(ポリオレフィン系剥離ライナー)
ポリオレフィン系剥離ライナーとしては、ポリオレフィン系フィルム又はシートが用いられている剥離ライナーであれば特に制限されない。ポリオレフィン系剥離ライナーは、ポリオレフィン系フィルム又はシートのみによる構成を有していてもよく、ポリオレフィン系フィルム又はシートの表面に離型処理層が形成された構成を有していてもよい。前記ポリオレフィン系フィルム又はシートは、単層の形態を有していてもよく、積層された形態を有していてもよい。
ポリオレフィン系フィルム又はシートはポリオレフィン系樹脂により構成されている。前記ポリオレフィン系樹脂としては、特に制限されないが、例えば、ポリエチレン(例えば、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、メタロセン触媒法ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレンなど)、ポリプロピレン、ポリブテン[例えば、ポリ(1−ブテン)など]、ポリ(4−メチル−1−ペンテン)、α−オレフィン共重合体[例えば、エチレンと炭素数3〜10のα−オレフィンとの共重合体(「エチレン−α−オレフィン共重合体」と称する場合がある)、プロピレンと炭素数4〜10のα−オレフィンとの共重合体(「プロピレン−α−オレフィン共重合体」と称する場合がある)など]などが挙げられる。また、オレフィン系樹脂としては、エチレンとα−オレフィン以外の成分との共重合体[例えば、エチレン−アクリル酸共重合体(EAA)、エチレン−メタクリル酸共重合体(EMAA)などのエチレン−不飽和カルボン酸共重合体;アイオノマー;エチレン−アクリル酸メチル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体(EEA)、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体(EMMA)などのエチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体;エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA);エチレン−ビニルアルコール共重合体など]なども用いることができる。ポリオレフィン系樹脂は単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。
なお、前記エチレン−α−オレフィン共重合体(エチレンと炭素数3〜10のα−オレフィンとの共重合体)において、炭素数3〜10のα−オレフィンとしては、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、および1−オクテンからなる群から選択された少なくとも1種のα−オレフィン(コモノマー)を好適に用いることができる。従って、エチレン−α−オレフィン共重合体としては、例えば、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−(1−ブテン)共重合体などが挙げられる。また、プロピレン−α−オレフィン共重合体において、炭素数4〜10のα−オレフィンとしては、1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、および1−オクテンからなる群から選択された少なくとも1種のα−オレフィン(コモノマー)を好適に用いることができる。従って、プロピレン−α−オレフィン共重合体としては、例えば、プロピレン−(1−ブテン)共重合体などが挙げられる。
ポリオレフィン系樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−α−オレフィン共重合体が好適であり、中でも、ポリエチレン(特に、直鎖状低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン)を好適に用いることができる。従って、ポリオレフィン系剥離ライナーとしては、ポリエチレン系フィルム又はシート(特に、直鎖状低密度ポリエチレンフィルム又はシート、低密度ポリエチレンフィルム又はシート)が用いられたポリエチレン系剥離ライナーを好適に用いることができる。
ポリオレフィン系フィルム又はシートの厚みは、特に制限されず、例えば、5〜200μm(好ましくは10〜150μm、さらに好ましくは30〜100μm)の範囲から適宜選択することができる。
なお、エチレン系ポリマー等のポリオレフィン系樹脂は、公知の方法に基づき、その重合反応条件及びその後の精製、分別条件などを適宜選択することにより容易に得ることができる。また、ポリオレフィン系樹脂は、市販品をそのまま使用してもよい。
また、ポリオレフィン系剥離ライナーにおいて、離型処理層を構成する離型処理剤としては、特に制限されず、公知乃至慣用の離型処理剤(例えば、シリコーン系離型処理剤、フッ素系離型処理剤、長鎖アルキル系離型処理剤、脂肪酸アミド系離型処理剤、硫化モリブデン系離型処理剤や、シリカ粉など)から適宜選択して用いることができる。離型処理剤は単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。離型処理剤としては、シリコーン系離型処理剤を好適に用いることができる。シリコーン系離型処理剤としては、熱硬化型シリコーン系離型処理剤や、電離性放射線硬化型シリコーン系離型処理剤などのいずれの形態のシリコーン系離型処理剤であってもよい。
離型処理層の厚みは、特に制限されず、例えば0.03〜10μm(好ましくは0.1〜5μm、さらに好ましくは0.3〜2μm)の範囲から適宜選択することができる。
ポリオレフィン系剥離ライナーとしては、ポリオレフィン系フィルム又はシートの表面に離型処理層が形成された構成のポリオレフィン系剥離ライナー(すなわち、ポリオレフィン系フィルム又はシートを基材とするポリオレフィン系剥離ライナー)が好適である。該ポリオレフィン系剥離ライナーにおいて、離型処理層は、ポリオレフィン系フィルム又はシートの少なくとも一方の表面に形成されていればよく、特に片面に形成されていることが好ましい。
ポリオレフィン系剥離ライナーは、ポリオレフィン系フィルム又はシートの表面に離型処理層が形成された構成を有している場合、例えば、ポリオレフィン系フィルム又はシートの少なくとも一方の面(特に、片面)に、離型処理剤を塗布し、必要に応じて乾燥乃至硬化させて、離型処理層を形成させることにより、作製することができる。
(他の剥離ライナー)
本発明の反射遮光性両面粘着テープ又はシートは、両面の粘着面(粘着剤層表面)のうち少なくとも一方の粘着面が、ポリオレフィン系剥離ライナーにより保護された形態を有していればよい。従って、反射遮光性両面粘着テープ又はシートは、例えば、両面の粘着面が、ともに、同一の又は異なるポリオレフィン系剥離ライナーにより保護された形態を有していてもよく、一方の粘着面がポリオレフィン系剥離ライナーにより保護され、且つ他方の粘着面が他の剥離ライナー(すなわち、ポリオレフィン系剥離ライナー以外の剥離ライナー)により保護された形態を有していてもよい。
他の剥離ライナーとしては、ポリオレフィン系フィルム又はシートが用いられていない剥離ライナーであれば特に制限されず、例えば、フッ素系フィルム又はシートのみにより構成された剥離ライナーや、基材としてポリオレフィン系フィルム又はシート以外の基材が用いられた剥離ライナーなどが挙げられる。他の剥離ライナーにおける基材としては、例えば、ポリオレフィン系フィルム又はシート以外のプラスチック系基材の他、紙系基材、繊維系基材、金属系基材などが挙げられる。他の剥離ライナーにおける基材としては、ポリオレフィン系フィルム又はシート以外のプラスチック系基材を好適に用いることができる。このようなプラスチック系基材としては、例えば、ポリエステル系フィルム又はシート(例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルム又はシート、ポリブチレンテレフタレートフィルム又はシート、ポリエチレンナフタレートフィルム又はシート、ポリブチレンナフタレートフィルム又はシートなど)、ポリ塩化ビニリデンフィルム又はシート、ポリ塩化ビニル系フィルム又はシート(例えば、ポリ塩化ビニルフィルム又はシート、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体フィルム又はシートなど)、ポリ酢酸ビニルフィルム又はシート、ポリアミド系フィルム又はシート、ポリイミド系フィルム又はシート、セルロース系フィルム又はシート、フッ素系フィルム又はシート、ポリエーテル系フィルム又はシート、ポリスチレン系フィルム又はシート、ポリカーボネート系フィルム又はシート、ポリエーテルスルホン系フィルム又はシートなどが挙げられる。
他の剥離ライナーにおける基材(プラスチック系基材など)は、単層の形態を有していてもよく、積層された形態を有していてもよい。
他の剥離ライナーにおける基材としては、プラスチック系基材の中でも、ポリエステル系フィルム又はシートが好ましく、特に、ポリエチレンテレフタレートフィルム又はシートが好適である。従って、他の剥離ライナーとしては、ポリエステル系フィルム又はシートを基材とするポリエステル系剥離ライナー(特に、ポリエチレンテレフタレートフィルム又はシートを基材とするポリエチレンテレフタレート系剥離ライナー)を好適に用いることができる。なお、このようなポリエステル系剥離ライナーは、基材としてのポリエステル系フィルム又はシートの表面(特に片面)に離型処理層が形成されている。
基材の厚みとしては、例えば、5〜200μm(好ましくは10〜150μm、さらに好ましくは30〜100μm)の範囲から適宜選択することができる。
また、他の剥離ライナーにおいて、離型処理層を構成する離型処理剤としては、特に制限されず、前記ポリオレフィン系剥離ライナーの項で例示の離型処理剤(例えば、シリコーン系離型処理剤、フッ素系離型処理剤、長鎖アルキル系離型処理剤、脂肪酸アミド系離型処理剤、硫化モリブデン系離型処理剤や、シリカ粉など)の中から適宜選択して用いることができる。離型処理剤は単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。離型処理剤としては、シリコーン系離型処理剤を好適に用いることができる。シリコーン系離型処理剤としては、熱硬化型シリコーン系離型処理剤や、電離性放射線硬化型シリコーン系離型処理剤などのいずれの形態のシリコーン系離型処理剤であってもよい。
離型処理層の厚みは、特に制限されず、例えば0.03〜10μm(好ましくは0.1〜5μm、さらに好ましくは0.3〜2μm)の範囲から適宜選択することができる。
他の剥離ライナーは、基材の表面に離型処理層が形成された構成を有している場合、例えば、基材の少なくとも一方の面(特に、片面)に、離型処理剤を塗布し、必要に応じて乾燥乃至硬化させて、離型処理層を形成させることにより、作製することができる。
なお、本発明の反射遮光性両面粘着テープ又はシートでは、ポリオレフィン系剥離ライナーや他の剥離ライナーは、本発明の効果を損なわない範囲で、他の層(例えば、印刷層、中間層、下塗り層など)を有していてもよい。例えば、印刷層としては、反射遮光性両面粘着テープ又はシートは、反射性層及び/又は遮光性層を有しているので、反射性層側の粘着面であることや、遮光性層側の粘着面であることを示すための印刷層や、意匠性を高めるための印刷層などが挙げられる。
[反射遮光性両面粘着テープ又はシート]
本発明の反射遮光性両面粘着テープ又はシートは、両面が粘着面(粘着剤層表面)となっており、且つ少なくとも一方の面の反射率が60(%)以上となっている特性、及び/又は、透過率が0.3(%)以下となっている特性を有している。反射遮光性両面粘着テープ又はシートが、少なくとも一方の面の反射率が60(%)以上となっている特性を有している場合、反射率が60(%)以上となっている面における反射率としては、60(%)以上[例えば、60〜100(%)]であれば特に制限されないが、高ければ高いほど好ましい。反射遮光性両面粘着テープ又はシートにおいて、反射率が60(%)以上となっている面における反射率としては、好ましくは70(%)以上[さらに好ましくは80(%)以上]である。
なお、反射遮光性両面粘着テープ又はシートにおける所定の面の反射率(拡散反射率)(%)は、島津製作所製の分光光度計(装置名「MPS−2000」)を用いて、波長が550nmの光を反射遮光性両面粘着テープ又はシートの一方の面側(所定の面側)から照射して、前記光を照射した面で反射した光の強度を測定することにより求められる。
また、反射遮光性両面粘着テープ又はシートが、透過率が0.3(%)以下となっている特性を有している場合、反射遮光性両面粘着テープ又はシートの透過率としては、0.3(%)以下[0〜0.3(%)]であれば特に制限されないが、低ければ低いほど好ましい。反射遮光性両面粘着テープ又はシートの透過率としては、好ましくは0.1(%)以下[さらに好ましくは0.05(%)以下]であり、中でも0.03(%)以下[特に0.01(%)以下]であることが好適である。
なお、反射遮光性両面粘着テープ又はシートの透過率(%)は、日立製作所製の分光光度計(装置名「U4100型分光光度計」)を用いて、波長が550nmの光を反射遮光性両面粘着テープ又はシートの一方の面側から照射して、他方の面側に透過した光の強度を測定することにより求められる。
(反射性層)
本発明の反射遮光性両面粘着テープ又はシートでは、一方の面の反射率が60(%)以上となっている場合、一方の面の反射率を60(%)以上にするための反射性層を有している。反射性層としては、反射遮光性両面粘着テープ又はシートの所定の面の反射率を60(%)以上にすることが可能な反射率を有していることが重要である。従って、反射性層の反射率としては、反射遮光性両面粘着テープ又はシートの反射率と同様に、60(%)以上[60〜100(%)]であることが重要であり、好ましくは70(%)以上[さらに好ましくは80(%)以上]であり、中でも85(%)以上であることが好適である。
このような反射性層としては、反射性を発揮する層であればよく、例えば、粘着剤層、基材、インク層(印刷層等)などのいずれの層であってもよい。なお、反射性層は、反射遮光性両面粘着テープ又はシートの一方の面に照射された光を反射させるため、反射遮光性両面粘着テープ又はシートの一方の面の反射率が60%以上となるような形態で形成されていればよく、例えば、反射遮光性両面粘着テープ又はシートの一方の面に露出した形態で形成されていてもよく、透明性を有している層(例えば、透明な粘着剤層や、透明な基材など)の内面側に位置する形態で形成されていてもよい。なお、反射遮光性両面粘着テープ又はシートが、下記に示されるように遮光性層を有している場合、反射性層は、遮光性層に対して基材側の面に形成されていることが好ましい。
本発明では、反射性層としては、印刷層であることが好ましい。なお、反射性層としての印刷層(反射性印刷層)は、反射性を発揮することが可能なインク組成物により形成することができる。
このような反射性層としては、例えば、白色を呈している白色層や、銀色を呈している銀色層などが挙げられるが、白色を呈している白色層を好適に用いることができる。白色層において、白色とは、基本的には、L***表色系で規定されるL*が、87以上(87〜100)[好ましくは90以上(90〜100)、さらに好ましくは92以上(92〜100)]となる白色系色のことを意味している。なお、L***表色系で規定されるa*やb*は、それぞれ、L*の値に応じて適宜選択することができる。a*やb*としては、例えば、両方とも、−10〜10(なかでも−5〜5)の範囲であることが好ましく、特に、両方とも、0又はほぼ0(−2〜2の範囲)であることが好適である。
また、銀色とは、基本的には、L***表色系で規定されるL*が、70〜90(好ましくは72〜88、さらに好ましくは75〜85)となる銀色系色のことを意味している。なお、L***表色系で規定されるa*やb*は、それぞれ、L*の値に応じて適宜選択することができる。a*やb*としては、例えば、両方とも、−10〜10(なかでも−5〜5)の範囲であることが好ましく、特に、両方とも、0又はほぼ0(−2〜2の範囲)であることが好適である。
なお、本発明において、L***表色系で規定されるL*、a*、b*は、色彩色差計(商品名「CR−200」ミノルタ社製;色彩色差計)を用いて測定することにより求められる。なお、L***表色系は、国際照明委員会(CIE)が1976年に推奨した色空間であり、CIE1976(L***)表色系と称される色空間のことを意味している。また、L***表色系は、日本工業規格では、JIS Z 8729に規定されている。
このような白色層や銀色層等の反射性層としては、例えば、色材として白系色材を主として含む白色系インク組成物や、色材として銀系色材を主として含む銀色系インク組成物により形成することができる。なお、白系色材や銀系色材としては、顔料、染料などのいずれの色材(着色剤)であってもよいが、顔料を好適に用いることができる。具体的には、白系色材としては、例えば、酸化チタン(ルチル型二酸化チタン、アナターゼ型二酸化チタンなどの二酸化チタン)、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化スズ、酸化バリウム、酸化セシウム,酸化イットリウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム(軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウムなど)、炭酸バリウム、炭酸亜鉛、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化亜鉛、珪酸アルミニウム、珪酸マグネシウム、珪酸カルシウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、ステアリン酸バリウム、亜鉛華、硫化亜鉛、タルク、シリカ、アルミナ、クレー、カオリン、燐酸チタン、マイカ、石膏、ホワイトカーボン、珪藻土、ベントナイト、リトポン、ゼオライト、セリサイト、加水ハロイサイト等の無機の白系色材や、アクリル系樹脂粒子、ポリスチレン系樹脂粒子、ポリウレタン系樹脂粒子、アミド系樹脂粒子、ポリカーボネート系樹脂粒子、シリコーン系樹脂粒子、尿素−ホルマリン系樹脂粒子、メラミン系樹脂粒子等の有機の白系色材などが挙げられる。白系色材として、蛍光増白剤を用いることもでき、該蛍光増白剤としては、公知の蛍光増白剤から適宜選択することができる。白系色材は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、銀系色材としては、例えば、銀、アルミニウムなどが挙げられる。銀系色材は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
反射性層を形成するためのインク組成物(白色系インク組成物や銀色系インク組成物など)は、色材の他、必要に応じてバインダー、分散剤や溶剤などを含んでいる。なお、バインダーとしては、特に制限されず、例えば、ポリウレタン系樹脂、フェノール系樹脂、エポキシ系樹脂、尿素メラミン系樹脂、シリコーン系樹脂、フェノキシ樹脂、メタクリル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリエステル系樹脂(ポリエチレンテレフタレートなど)、ポリオレフィン系樹脂(ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体など)、ポリスチレン系樹脂(ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂など)、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリカーボネート、セルロース類(酢酸セルロース樹脂、エチルセルロース樹脂など)、ポリアセタール等の公知の樹脂(熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂や光硬化性樹脂など)などが挙げられる。バインダーは単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
なお、反射性層において、銀色層は、銀やアルミニウムなどの銀色系色を呈することが可能な金属成分による蒸着法を利用しても形成することができる。蒸着法としては、減圧蒸着法(真空蒸着法)、物理スパッタリング法、化学スパッタリング法などを採用することができる。
反射性層は、単層、多層のいずれの形態を有していてもよいが、反射性をより一層高める観点から、多層の形態を有していることが好ましい。従って、反射遮光性両面粘着テープ又はシートは、多層構造の反射性層(特に、多層構造の白色層)を有していることが好ましい。なお、反射性層が多層の形態を有している場合、反射性層の層の数としては、2以上であればよく、例えば、2〜10の範囲から適宜選択することができ、好ましくは2〜6(さらに好ましくは2〜4、特に2)である。
なお、反射性層が多層の形態を有している場合、反射遮光性両面粘着テープ又はシートの反射率が60(%)以上となるように、各層の反射性層の反射率ではなく、多層の形態の反射性層全体での反射率を調整することが重要である。
反射性層の厚さ(反射性層が多層構造の場合は、多層構造の反射性層全体の厚さ)としては、特に制限されず、例えば、5〜150μm(好ましくは10〜100μm)の範囲から適宜選択することができる。なお、反射性層として、蒸着法により形成される銀色層の厚みとしては、特に制限されず、例えば、0.3〜2μm(好ましくは0.4〜1μm、さらに好ましくは0.4〜0.5μm)であってもよい。
本発明では、反射性層は、基材(すなわち、反射性基材)や粘着剤層(すなわち、反射性粘着剤層)であってもよいが、特に基材上に設けられた層[特に、基材と遮光性層との間に設けられた印刷層(反射性印刷層)]であることが好ましい。なお、反射性層が多層の形態を有している場合、多層の形態の反射性層に含まれる層として、反射性基材や反射性粘着剤層が含まれていてもよい。具体的には、反射性層の層構成としては、例えば、1層又は2層以上の反射性印刷層による層構成、反射性基材と、該反射性基材上に形成された1層又は2層以上の反射性印刷層とによる層構成、1層又は2層以上の反射性印刷層と、該反射性印刷層上に形成された反射性粘着剤層とによる層構成、反射性基材と、該反射性基材上に形成された1層又は2層以上の反射性印刷層と、該反射性印刷層上に形成された反射性粘着剤層とによる層構成などが挙げられる。
また、反射性層は、白色層と銀色層とによる多層の形態を有していてもよい。このように、反射性層が白色層と銀色層とを有している場合、白色層および銀色層のうち少なくとも一方の層は、反射性基材や反射性粘着剤層であってもよい。
反射性層の形成方法は、特に制限されず、反射性層の種類や層構成などに応じて、公知の反射性層の形成方法の中から適宜選択することができる。具体的には、反射性層が、例えば、インク組成物により形成され且つ基材上に設けられた反射性印刷層である場合、反射性印刷層の形成方法としては、反射性印刷層を形成するためのインク組成物を、基材上に塗布し、必要に応じて乾燥などを行う方法や、各種印刷法(グラビア印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、凸版印刷法、スクリーン印刷法など)を利用した方法などが挙げられる。また、反射性層が銀色層である場合、前述のように、蒸着法を利用した方法によっても、反射性層としての銀色層を形成することができる。さらにまた、反射性層がプラスチック材により形成された反射性基材である場合、反射性基材を形成するためのプラスチック組成物を用いて、押出成型、インフレーション成型、カレンダ成型等の成型方法を利用してシート状に成型させる方法などが挙げられる。もちろん、反射性層が、反射性基材を含む多層の反射性層である場合、前記方法を組み合わせた方法を利用することにより、反射性層を形成することができる。
(遮光性層)
本発明の反射遮光性両面粘着テープ又はシートでは、透過率が0.3(%)以下となっている場合、反射遮光性両面粘着テープ又はシートの透過率を0.3(%)以下にするための遮光性層を有している。遮光性層としては、反射遮光性両面粘着テープ又はシートの透過率を0.3(%)以下にすることが可能な透過率を有していることが重要である。従って、遮光性層の透過率としては、反射遮光性両面粘着テープ又はシートの透過率と同様に、0.3(%)以下[0〜0.3(%)]であることが重要であり、好ましくは0.1(%)以下[さらに好ましくは0.05(%)以下]であり、中でも0.03(%)以下[特に0.01(%)以下]であることが好適である。
なお、遮光性層の透過率は、反射遮光性両面粘着テープ又はシートの透過率に相当(又は一致)するので、反射遮光性両面粘着テープ又はシートより遮光性層を分離させて取り出さなくても、反射遮光性両面粘着テープ又はシートの透過率を測定することにより、遮光性層の透過率を求めることができる。
このような遮光性層としては、遮光性を発揮する層であればよく、例えば、粘着剤層、基材、インク層(印刷層等)などのいずれの層であってもよい。本発明では、遮光性層としては、印刷層(特に、基材と粘着剤層との間に形成された印刷層)であることが好ましい。なお、遮光性層としての印刷層(遮光性印刷層)は、遮光性を発揮することが可能なインク組成物により形成することができる。
本発明では、遮光性層としては、黒色を呈している黒色層が好適である。黒色層において、黒色とは、基本的には、L***表色系で規定されるL*が、35以下(0〜35)[好ましくは30以下(0〜30)、さらに好ましくは25以下(0〜25)]となる黒色系色のことを意味している。なお、L***表色系で規定されるa*やb*は、それぞれ、L*の値に応じて適宜選択することができる。a*やb*としては、例えば、両方とも、−10〜10(なかでも−5〜5)の範囲であることが好ましく、特に、両方とも、0又はほぼ0(−2〜2の範囲)であることが好適である。
このような黒色層等の遮光性層は、例えば、色材として黒系色材を主として含む黒色系インク組成物や、シアン系色材(青緑系色材)、マゼンダ系色材(赤紫系色材)およびイエロー系色材(黄系色材)が混合された混合インク組成物などにより形成することができる。また、黒色層等の遮光性層は、シアン系色材を主として含むシアン系インク組成物による層と、マゼンダ系色材を主として含むマゼンダ系インク組成物による層と、イエロー系色材を主として含むイエロー系インク組成物による層との多層構造により構成されていてもよい。なお、これらの各色材としては、顔料、染料などのいずれの色材(着色剤)であってもよいが、顔料を好適に用いることができる。
なお、黒系色材としては、例えば、カーボンブラック(ファーネスブラック、チャンネルブラック、アセチレンブラック、サーマルブラック、ランプブラックなど)、グラファイト、酸化銅、二酸化マンガン、アニリンブラック、ペリレンブラック、チタンブラック、シアニンブラック、活性炭、フェライト(非磁性フェライト、磁性フェライトなど)、マグネタイト、酸化クロム、酸化鉄、二硫化モリブデン、クロム錯体、複合酸化物系黒色色素、アントラキノン系有機黒色色素などが挙げられる。黒系色材は単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
シアン系色材において、顔料(シアン系顔料)としては、例えば、C.I.ピグメントブルー1、同2、同3、同15、同15:1、同15:2、同15:3、同15:4、同15:5、同15:6、同16、同17、同17:1、同18、同22、同25、同56、同60、同63、同65、同66;C.I.バットブルー4;同60、C.I.ピグメントグリーン7などが挙げられる。また、シアン系色材において、染料(シアン系染料)としては、例えば、C.I.ソルベントブルー25、同36、同60、同70、同93、同95;C.I.アシッドブルー6、同45などが挙げられる。
また、マゼンダ系色材において、顔料(マゼンダ系顔料)としては、例えば、C.I.ピグメントレッド1、同2、同3、同4、同5、同6、同7、同8、同9、同10、同11、同12、同13、同14、同15、同16、同17、同18、同19、同21、同22、同23、同30、同31、同32、同37、同38、同39、同40、同41、同42、同48:1、同48:2、同48:3、同48:4、同49、同49:1、同50、同51、同52、同52:2、同53:1、同54、同55、同56、同57:1、同58、同60、同60:1、同63、同63:1、同63:2、同64、同64:1、同67、同68、同81、同83、同87、同88、同89、同90、同92、同101、同104、同105、同106、同108、同112、同114、同122、同123、同139、同144、同146、同147、同149、同150、同151、同163、同166、同168、同170、同171、同172、同175、同176、同177、同178、同179、同184、同185、同187、同190、同193、同202、同206、同207、同209、同219、同222、同224、同238、同245;C.I.ピグメントバイオレット3、同9、同19、同23、同31、同32、同33、同36、同38、同43、同50;C.I.バットレッド1、同2、同10、同13、同15、同23、同29、同35などが挙げられる。
また、マゼンダ系色材において、染料(マゼンダ系染料)としては、例えば、C.I.ソルベントレッド1、同3、同8、同23、同24、同25、同27、同30、同49、同52、同58、同63、同81、同82、同83、同84、同100、同109、同111、同121、同122;C.I.ディスパースレッド9;C.I.ソルベントバイオレット8、同13、同14、同21、同27;C.I.ディスパースバイオレット1;C.I.ベーシックレッド1、同2、同9、同12、同13、同14、同15、同17、同18、同22、同23、同24、同27、同29、同32、同34、同35、同36、同37、同38、同39、同40;C.I.ベーシックバイオレット1、同3、同7、同10、同14、同15、同21、同25、同26、同27、28などが挙げられる。
さらにまた、イエロー系色材において、顔料(イエロー系顔料)としては、例えば、C.I.ピグメントオレンジ31、同43;C.I.ピグメントイエロー1、同2、同3、同4、同5、同6、同7、同10、同11、同12、同13、同14、同15、同16、同17、同23、同24、同34、同35、同37、同42、同53、同55、同65、同73、同74、同75、同81、同83、同93、同94、同95、同97、同98、同100、同101、同104、同108、同109、同110、同113、同114、同116、同117、同120、同128、同129、同133、同138、同139、同147、同150、同151、同153、同154、同155、同156、同167、同172、同173、同180、同185、同195;C.I.バットイエロー1、同3、同20などが挙げられる。また、イエロー系色材において、染料(イエロー系染料)としては、例えばC.I.ソルベントイエロー19、同44、同77、同79、同81、同82、同93、同98、同103、同104、同112、同162などが挙げられる。
混合インク組成物において、シアン系色材、マゼンダ系色材、イエロー系色材は、それぞれ、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。なお、混合インク組成物中のシアン系色材、マゼンダ系色材およびイエロー系色材の混合割合(または配合割合)としては、黒色系色(例えば、L***表色系で規定されるL*、a*やb*が、前記範囲となる黒色系色)を呈することができれば特に制限されず、各色材の種類などに応じて適宜選択することができる。混合インク組成物中におけるシアン系色材、マゼンダ系色材およびイエロー系色材の各色材の含有割合は、例えば、色材の総量に対して、シアン系色材/マゼンダ系色材/イエロー系色材=10〜50重量%/10〜50重量%/10〜50重量%(好ましくは20〜40重量%/20〜40重量%/20〜40重量%)の範囲から適宜選択することができる。
このようなインク組成物(黒色系インク組成物や、混合インク組成物など)は、色材の他、必要に応じてバインダー、分散剤や溶剤などを含んでいる。なお、バインダーとしては、例えば、前記反射性層の項でインク組成物(白色系インク組成物や銀色系インク組成物など)中に含まれるバインダーとして例示のバインダーなどが挙げられる。
本発明では、遮光性層は、単層、多層のいずれの形態を有していてもよいが、多層の形態を有していることが好ましい。従って、反射遮光性両面粘着テープ又はシートは、多層構造の遮光性層(特に、多層構造の黒色層)を有していることが好ましい。このように、遮光性層を多層構造とすることにより、より一層、遮光性層の遮光性を高めることができる。なお、遮光性層が多層の形態を有している場合、遮光性層の層の数としては、2以上であればよく、例えば、2〜10の範囲から適宜選択することができ、好ましくは3〜8(さらに好ましくは4〜6、特に4)である。
なお、遮光性層が多層の形態を有している場合、反射遮光性両面粘着テープ又はシートの透過率が0.3(%)以下となるように、各層の遮光性層の透過率ではなく、多層の形態の遮光性層全体での透過率を調整することが重要である。
遮光性層の厚さは特に制限されない。例えば、遮光性層が印刷層(遮光性印刷層)である場合、遮光性印刷層の厚さ(遮光性印刷層が多層構造の場合は、遮光性印刷層全体の厚さ)としては、0.5〜20μm(好ましくは3〜15μm、さらに好ましくは5〜10μm)の範囲から選択することができる。また、遮光性層が基材や粘着剤層である場合は、遮光性層の厚さとしては、下記に例示の基材の厚さや粘着剤層の厚さの範囲から選択することができる。
本発明では、遮光性層は、基材(すなわち、遮光性基材)や粘着剤層(すなわち、遮光性粘着剤層)であってもよいが、特に基材上に設けられた層[特に、基材と粘着剤層との間に設けられた印刷層(遮光性印刷層)]であることが好ましい。なお、遮光性層が多層の形態を有している場合、多層の形態の遮光性層に含まれる層として、遮光性基材や遮光性粘着剤層が含まれていてもよい。具体的には、遮光性層の層構成としては、例えば、1層又は2層以上の遮光性印刷層による層構成、遮光性基材と、該遮光性基材上に形成された1層又は2層以上の遮光性印刷層とによる層構成、1層又は2層以上の遮光性印刷層と、該遮光性印刷層上に形成された遮光性粘着剤層とによる層構成、遮光性基材と、該遮光性基材上に形成された1層又は2層以上の遮光性印刷層と、該遮光性印刷層上に形成された遮光性粘着剤層とによる層構成などが挙げられる。
遮光性層の形成方法は、特に制限されず、遮光性層の種類や層構成などに応じて、公知の遮光性層の形成方法の中から適宜選択することができる。具体的には、遮光性層が、例えば、インク組成物(例えば、黒色系インク組成物など)により形成され且つ基材と粘着剤層との間に設けられた遮光性印刷層である場合、遮光性印刷層を形成するためのインク組成物を、所定の面上に塗布し、必要に応じて乾燥などを行う方法や、各種印刷法(グラビア印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、凸版印刷法、スクリーン印刷法など)を利用した方法などが挙げられる。
(他の層)
本発明の反射遮光性両面粘着テープ又はシートは、さらに、他の層を有していてもよい。反射遮光性両面粘着テープ又はシートが、例えば、遮光性層としての黒色層と、反射性層としての白色層又は銀色層とを有している場合、例えば、黒色層と白色層又は銀色層との間に、黒色の他、白色又は銀色以外の色を呈している層(特に、遮光性と、反射性とが、それぞれ、一方の側から他方の側にかけて段階的に変化させて調整させることが可能な反射遮光調整層)を有していてもよい。このように、他の層として、反射性層と遮光性層との間に反射遮光調整層を設けること(すなわち、反射性層、反射遮光調整層、遮光性層をこの順で形成すること)により、反射遮光性両面粘着テープ又はシートは、遮光性については、遮光性層側から反射性層側にかけて、反射性については、反射性層側から遮光性層側にかけて、段階的に発揮させることができる。
黒色、白色および銀色以外の色を呈している層において、黒色、白色および銀色以外の色としては、黒色、白色及び銀色以外の色であればいずれの色であってもよく、例えば、赤色、青色、黄色、緑色、黄緑色、橙色、紫色、灰色、金色などが挙げられる。なお、黒色及び白色以外の色としては、銀色や灰色であってもよく、また、黒色及び銀色以外の色としては、白色であってもよい。
(粘着剤層)
反射遮光性両面粘着テープ又はシートにおける粘着剤層を形成するための粘着剤としては、特に制限されず、例えば、ウレタン系粘着剤、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ポリエステル系粘着剤、ポリアミド系粘着剤、エポキシ系粘着剤、ビニルアルキルエーテル系粘着剤、フッ素系粘着剤などの公知の粘着剤が挙げられる。粘着剤は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。なお、粘着剤は、いずれの形態を有している粘着剤であってもよく、例えば、エマルジョン型粘着剤、溶剤型粘着剤、熱溶融型粘着剤(ホットメルト型粘着剤)などが挙げられる。
粘着剤としては、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤を好適に用いることができる。アクリル系粘着剤は、アクリル系重合体を主成分又はベースポリマーとして含んでいる。アクリル系重合体としては、特に制限されないが、主構成単量体成分(モノマー主成分)として、(メタ)アクリル酸アルキルエステル(アクリル酸アルキルエステル、メタクリル酸アルキルエステル)が用いられていることが好ましい。具体的には、(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸s−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸イソアミル、(メタ)アクリル酸ネオペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸ヘプチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸イソデシル、(メタ)アクリル酸ウンデシル、(メタ)アクリル酸ドデシルなどが挙げられる。(メタ)アクリル酸アルキルエステルは、単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。
アクリル系重合体を構成するモノマー成分としては、(メタ)アクリル酸アルキルエステルをモノマー主成分としていれば、(メタ)アクリル酸アルキルエステルと共重合が可能な他のモノマー成分(「共重合性モノマー成分」と称する場合がある)が用いられていてもよい。なお、(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、アクリル系重合体を構成するモノマー成分全量に対して50重量%以上の割合で用いることが好ましい。(メタ)アクリル酸アルキルエステルの割合が、アクリル系重合体を構成するモノマー成分全量に対して50重量%未満であると、アクリル系重合体としての特性(粘着性など)が発現しにくくなる場合がある。
共重合性モノマー成分としては、アクリル系重合体に架橋点を導入させるためや、アクリル系重合体の凝集力を高めるために用いることができる。共重合性モノマー成分は単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。
具体的には、共重合性モノマー成分としては、アクリル系重合体に架橋点を導入させるために、官能基含有モノマー成分(特に、アクリル系重合体に熱架橋する架橋点を導入させるための熱架橋性官能基含有モノマー成分)を用いることができる。このような官能基含有モノマー成分としては、(メタ)アクリル酸アルキルエステルと共重合が可能であり、且つ架橋点となる官能基を有しているモノマー成分であれば特に制限されず、例えば、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、イソクロトン酸等のカルボキシル基含有モノマー又はその酸無水物(無水マレイン酸、無水イコタン酸など);(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシブチル等の(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルの他、ビニルアルコール、アリルアルコールなどの水酸基含有モノマー;(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−ブチル(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−メチロールプロパン(メタ)アクリルアミド、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミドなどのアミド系モノマー;(メタ)アクリル酸アミノエチル、(メタ)アクリル酸N,N−ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸t−ブチルアミノエチルなどのアミノ基含有モノマー;(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸メチルグリシジルなどのエポキシ基含有モノマー;アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどのシアノ含有モノマー;N−ビニル−2−ピロリドン、N−メチルビニルピロリドン、N−ビニルピリジン、N−ビニルピペリドン、N−ビニルピリミジン、N−ビニルピペラジン、N−ビニルピラジン、N−ビニルピロール、N−ビニルイミダゾール、N−ビニルオキサゾール、N−ビニルモルホリン、N−ビニルカプロラクタム、N−(メタ)アクリロイルモルホリンなどの窒素原子含有環を有するモノマーなどが挙げられる。官能基含有モノマー成分としては、アクリル酸等のカルボキシル基含有モノマー又はその酸無水物を好適に用いることができる。
また、共重合性モノマー成分としては、アクリル系重合体の凝集力を高めるために、他の共重合性モノマー成分を用いることができる。他の共重合性モノマー成分としては、例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなどのビニルエステル系モノマー;スチレン、置換スチレン(α−メチルスチレン等)、ビニルトルエンなどのスチレン系モノマー;(メタ)アクリル酸シクロアルキルエステル[(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、シクロペンチルジ(メタ)アクリレートなど]や、(メタ)アクリル酸ボルニル、(メタ)アクリル酸イソボルニルなどの非芳香族性環含有(メタ)アクリル酸エステル;(メタ)アクリル酸アリールエステル[(メタ)アクリル酸フェニルなど]、(メタ)アクリル酸アリールオキシアルキルエステル[(メタ)アクリル酸フェノキシエチルなど]や、(メタ)アクリル酸アリールアルキルエステル[(メタ)アクリル酸ベンジルエステル]などの芳香族性環含有(メタ)アクリル酸エステル;エチレン、プロピレン、イソプレン、ブタジエン、イソブチレンなどのオレフィン系モノマー;塩化ビニル、塩化ビニリデン;2−(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアネートなどのイソシアネート基含有モノマー;(メタ)アクリル酸メトキシエチル、(メタ)アクリル酸エトキシエチルなどのアルコキシ基含有モノマー;メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテルなどのビニルエーテル系モノマーの他、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、エポキシアクリレート、ポリエステルアクリレート、ウレタンアクリレート、ジビニルベンゼン、ブチルジ(メタ)アクリレート、ヘキシルジ(メタ)アクリレートなどの多官能モノマー等が挙げられる。
ゴム系粘着剤としては、天然ゴム、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(SISブロック共重合体)、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SBSブロック共重合体)、スチレン−エチレン・ブチレン−スチレンブロック共重合体(SEBSブロック共重合体)、スチレン−ブタジエンゴム、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリイソブチレン、ブチルゴム、クロロプレンゴム、シリコーンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、エチレン−プロピレンターポリマー等のゴム成分をベースポリマーとするゴム系粘着剤などが挙げられる。
なお、粘着剤中には、必要に応じて、例えば、架橋剤、交叉結合剤、粘着付与樹脂、充填剤、難燃剤、老化防止剤、帯電防止剤、軟化剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、可塑剤、界面活性剤等の公知の添加剤などが含まれていてもよい。
粘着剤層は、単層、多層のいずれの形態を有していてもよい。
なお、粘着剤層は、遮光性層(遮光性粘着剤層)としての黒色層や、反射性層(反射性粘着剤層)としての白色層または銀色層である場合、呈している色に応じた色材(黒系色材、白系色材や、銀系色材など)を含有していてもよい。
また、粘着剤層は、遮光性層(遮光性粘着剤層)としての黒色層や、反射性層(反射性粘着剤層)としての白色層または銀色層でない場合、透明性を有する粘着剤層(「透明粘着剤層」と称する場合がある)を好適に用いることができる。
粘着剤層の厚さとしては、特に制限されず、例えば、2〜100μm(好ましくは5〜80μm)の範囲から適宜選択することができる。
粘着剤層の形成方法は、特に制限されず、例えば、所定の面上に、粘着剤を塗布し、必要に応じて乾燥乃至硬化させる方法や、セパレータ(剥離ライナー)上に、粘着剤を塗布し、必要に応じて乾燥乃至硬化させて粘着剤層を形成した後、該粘着剤層を所定の面上に貼り合わせて転写させる方法などが挙げられる。なお、粘着剤の塗布に際しては、慣用の塗工機(例えば、グラビヤロールコーター、リバースロールコーター、キスロールコーター、ディップロールコーター、バーコーター、ナイフコーター、スプレーコーターなど)を用いることができる。
(基材)
本発明の反射遮光性両面粘着テープ又はシートは、基材を有していてもよく、基材を有していなくてもよい。反射遮光性両面粘着テープ又はシートが基材を有していることが好ましい。このような基材としては、プラスチック系基材、金属系基材、繊維系基材などのいずれの基材であってもよいが、強度、厚さ精度や薄さなどの観点から、プラスチック系基材を好適に用いることができる。プラスチック系基材の材質又は素材としては、例えば、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリブチレンナフタレートなど)、ポリオレフィン(ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体など)、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリアミド、ポリイミド、セルロース類、フッ素系樹脂、ポリエーテル、ポリスチレン系樹脂(ポリスチレンなど)、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホンなどが挙げられる。これらの材質は単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
基材は、単層、多層のいずれの形態を有していてもよい。
なお、基材は、遮光性層(遮光性基材)としての黒色層や、反射性層(反射性基材)としての白色層または銀色層である場合、呈している色に応じた色材(黒系色材、白系色材や、銀系色材など)を含有していてもよい。
また、基材は、遮光性層(遮光性基材)としての黒色層や、反射性層(反射性基材)としての白色層または銀色層でない場合、透明性を有する基材(「透明基材」と称する場合がある)を好適に用いることができる。
基材中には、必要に応じて、例えば、充填剤、難燃剤、老化防止剤、帯電防止剤、軟化剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、可塑剤、界面活性剤等の公知の添加剤などが含まれていてもよい。
基材の厚さとしては、特に制限されず、例えば、10〜200μm(好ましくは15〜130μm)の範囲から適宜選択することができる。
基材の形成方法は、特に制限されず、例えば、基材がプラスチック系基材である場合、プラスチック系基材を構成する樹脂組成物を用いて、押出成型、インフレーション成型、カレンダ成型等の成型方法を利用してシート状に成型させる方法などが挙げられる。
本発明の反射遮光性両面粘着テープ又はシートは、前述のように、基材を有していることが好ましく、この場合、基材付きタイプの両面粘着テープ又はシートとしての形態を有している。なお、反射遮光性両面粘着テープ又はシートは、基材を有していない場合、基材レスタイプの両面粘着テープ又はシートとしての形態を有している。基材付きタイプの反射遮光性両面粘着テープ又はシートは、基材と、基材の両面に形成された2つの粘着剤層とを有しており、且つ少なくとも一方の面の反射率が60(%)以上、及び/又は、透過率が0.3(%)以下の特性を有している。基材付きタイプの反射遮光性両面粘着テープ又はシートは、具体的には、例えば、下記の層構成(A1)〜(A6)、(B1)〜(B6)、(C1)〜(C9)を有している反射遮光性両面粘着テープ又はシートなどが挙げられる。
層構成(A1):透明粘着剤層/透明基材/1層又は2層以上の遮光性層/透明粘着剤層の層構成
層構成(A2):透明粘着剤層/遮光性基材/1層又は2層以上の遮光性層/透明粘着剤層の層構成
層構成(A3):透明粘着剤層/透明基材/1層又は2層以上の遮光性層/遮光性粘着剤層の層構成
層構成(A4):透明粘着剤層/遮光性基材/1層又は2層以上の遮光性層/遮光性粘着剤層の層構成
層構成(A5):遮光性粘着剤層/遮光性基材/1層又は2層以上の遮光性層/透明粘着剤層の層構成
層構成(A6):遮光性粘着剤層/遮光性基材/1層又は2層以上の遮光性層/遮光性粘着剤層の層構成
層構成(B1):透明粘着剤層/透明基材/1層又は2層以上の反射性層/透明粘着剤層の層構成
層構成(B2):透明粘着剤層/反射性基材/1層又は2層以上の反射性層/透明粘着剤層の層構成
層構成(B3):透明粘着剤層/透明基材/1層又は2層以上の反射性層/反射性粘着剤層の層構成
層構成(B4):透明粘着剤層/反射性基材/1層又は2層以上の反射性層/反射性粘着剤層の層構成
層構成(B5):反射性粘着剤層/反射性基材/1層又は2層以上の反射性層/透明粘着剤層の層構成
層構成(B6):反射性粘着剤層/反射性基材/1層又は2層以上の反射性層/反射性粘着剤層の層構成
層構成(C1):透明粘着剤層/透明基材/1層又は2層以上の反射性層/1層又は2層以上の遮光性層/透明粘着剤層の層構成
層構成(C2):透明粘着剤層/反射性基材/1層又は2層以上の反射性層/1層又は2層以上の遮光性層/透明粘着剤層の層構成
層構成(C3):透明粘着剤層/反射性基材/1層又は2層以上の遮光性層/透明粘着剤層の層構成
層構成(C4):透明粘着剤層/1層又は2層以上の反射性層/透明基材/1層又は2層以上の遮光性層/透明粘着剤層の層構成
層構成(C5):透明粘着剤層/1層又は2層以上の反射性層/遮光性基材/1層又は2層以上の遮光性層/透明粘着剤層の層構成
層構成(C6):透明粘着剤層/1層又は2層以上の反射性層/反射性基材/1層又は2層以上の遮光性層/透明粘着剤層の層構成
層構成(C7):層構成(C1)〜(C6)における遮光性層上に形成された側の透明粘着剤層が、遮光性粘着剤層となっている層構成
層構成(C8):層構成(C1)〜(C3)における基材(透明基材または反射性基材)上に形成された側の透明粘着剤層、又は層構成(C4)〜(C6)における反射性層上に形成された側の透明粘着剤層が、反射性粘着剤層となっている層構成
層構成(C9):層構成(C7)と、層構成(C8)とが組み合わせられた層構成
なお、これらの層構成を有する反射遮光性両面粘着テープ又はシートにおいて、両方の粘着剤層(透明粘着剤層、遮光性粘着剤層、反射性粘着剤層など)の表面が、それぞれ、剥離ライナーにより保護されているとともに、少なくとも一方の粘着剤層の表面は、ポリオレフィン系フィルム又はシートが用いられたポリオレフィン系剥離ライナーにより保護されている。すなわち、前記(A1)〜(A6)、(B1)〜(B6)、(C1)〜(C9)の層構成を有する反射遮光性両面粘着テープ又はシートは、一方の粘着剤層の表面がポリオレフィン系剥離ライナーにより保護され且つ他方の粘着剤層の表面がポリオレフィン系剥離ライナー以外の剥離ライナー(ポリエステル系剥離ライナーなど)により保護された構成、または両方の粘着剤層の表面がポリオレフィン系剥離ライナーにより保護された構成を有していることが重要である。
特に、ポリオレフィン系剥離ライナーと、他の剥離ライナーとが用いられている場合、反射遮光性両面粘着テープ又はシートは、いずれの側の剥離ライナーからであっても、該剥離ライナーと粘着剤層表面との界面で剥離を生じさせて、前記剥離ライナーを、保護している粘着剤層から容易に剥離させることができるので、ポリオレフィン系剥離ライナーは、いずれの側の粘着剤層の表面を保護するために用いられていてもよい。具体的には、反射遮光性両面粘着テープ又はシートは、(A1)〜(A6)の層構成を有しており、且つ一方の粘着剤層の表面がポリオレフィン系剥離ライナーにより保護され、他方の粘着剤層が他の剥離ライナー(ポリエステル系剥離ライナーなど)により保護されている場合、ポリオレフィン系剥離ライナーは、遮光性層上に形成された側の粘着剤層(透明粘着剤層または遮光性粘着剤層)の表面を保護するために用いられていてもよく、基材(透明基材または遮光性基材)上に形成された側の粘着剤層(透明粘着剤層または遮光性粘着剤層)の表面を保護するために用いられていてもよい。
また、反射遮光性両面粘着テープ又はシートは、(B1)〜(B6)の層構成を有しており、且つ一方の粘着剤層の表面がポリオレフィン系剥離ライナーにより保護され、他方の粘着剤層が他の剥離ライナー(ポリエステル系剥離ライナーなど)により保護されている場合、ポリオレフィン系剥離ライナーは、反射性層上に形成された側の粘着剤層(透明粘着剤層または反射性粘着剤層)の表面を保護するために用いられていてもよく、基材(透明基材または反射性基材)上に形成された側の粘着剤層(透明粘着剤層または反射性粘着剤層)の表面を保護するために用いられていてもよい。
さらにまた、反射遮光性両面粘着テープ又はシートは、(C1)〜(C9)の層構成を有しており、且つ一方の粘着剤層の表面がポリオレフィン系剥離ライナーにより保護され、他方の粘着剤層が他の剥離ライナー(ポリエステル系剥離ライナーなど)により保護されている場合、ポリオレフィン系剥離ライナーは、遮光性層上に形成された側の粘着剤層(透明粘着剤層または遮光性粘着剤層)の表面を保護するために用いられていてもよく、基材(透明基材または反射性基材)または反射性層上に形成された側の粘着剤層(透明粘着剤層または反射性粘着剤層)の表面を保護するために用いられていてもよいが、透明基材、反射性基材または反射性層側の粘着剤層の表面を保護するために用いられていることが好ましい。
なお、反射遮光性両面粘着テープ又はシートは、シート状のものが積層された形態を有していてもよく、ロール状に巻回された形態を有していてもよい。
本発明の反射遮光性両面粘着テープ又はシートにおいて、各粘着面を保護している各剥離ライナー(ポリオレフィン系剥離ライナーや、他の剥離ライナーなど)を、反射遮光性両面粘着テープ又はシートの粘着面より剥離させる際に要する力(剥離力)は、特に制限されないが、いずれの剥離ライナーに関する剥離力(温度:23℃、湿度:50%RH、剥離角度:180°、引張速度:300mm/min)も、2N/50mm以下(好ましくは1.5N/50mm以下、さらに好ましくは1N/50mm以下)であることが重要である。なお、各剥離ライナーに関する剥離力は、それぞれの間で、同一であってもよく、異なっていてもよい。また、各剥離ライナーに関する剥離力の差や比などは、特に制限されず、各剥離ライナーに関する剥離力(温度:23℃、湿度:50%RH、剥離角度:180°、引張速度:300mm/min)が、ともに、2N/50mm以下であれば、いずれの剥離ライナーの方が大きくても又は小さくてもよい。
なお、剥離ライナーを両面粘着テープ又はシートから剥離させる際の剥離力は、両面の粘着面が各剥離ライナーにより保護された形態の両面粘着テープ又はシートを50mm幅のサイズに切断した後、温度:23℃および湿度:50%RHの雰囲気下、剥離角度:180°、引張速度:300mm/分の測定条件で、各剥離ライナーを両面粘着テープ又はシートより剥離させ、この剥離の際の応力を測定して、応力の最大値(測定初期のピークトップを除いた最大値)を読み取り、該応力の最大値を剥離強度(N/50mm)とすることにより求められた値として定義される。
本発明の反射遮光性両面粘着テープ又はシートは、一方の面の反射率が60(%)以上である場合、反射性を有する両面粘着テープ又はシート(反射性両面粘着テープ又はシート)として好適に利用することができ、また、透過率が0.3(%)以下である場合、遮光性を有する両面粘着テープ又はシート(遮光性両面粘着テープ又はシート)として好適に利用することができ、さらに、一方の面の反射率が60(%)以上であり且つ透過率が0.3(%)以下である場合、反射性および遮光性を有する両面粘着テープ又はシート(反射性・遮光性両面粘着テープ又はシート)として好適に利用することができる。
従って、本発明の反射遮光性両面粘着テープ又はシートは、いわゆる「携帯電話」や、いわゆる「PDA」等で用いられている液晶表示装置(LCD)(特に、小型の液晶表示装置)などにおける液晶表示モジュールユニットと、バックライトユニットとの固定に用いられる反射遮光性両面粘着テープ又はシート(反射性両面粘着テープ又はシート、遮光性両面粘着テープ又はシート、反射性・遮光性両面粘着テープ又はシート)として、有用である。
また、本発明の液晶表示装置は、液晶表示モジュールユニットと、バックライトユニットとを有しており、液晶表示モジュールユニットと、バックライトユニットとが、前記反射遮光性両面粘着テープ又はシート[すなわち、両面が粘着剤層表面となっており、且つ少なくとも一方の面の反射率が60(%)以上、及び/又は、透過率が0.3(%)以下の特性を有しており、さらに、両面の粘着剤層表面が、それぞれ、剥離ライナーにより保護されており、且つ少なくとも一方の剥離ライナーが、ポリオレフィン系フィルム又はシートが用いられたポリオレフィン系剥離ライナーである反射遮光性両面粘着テープ又はシート]により固定された構成を有している。なお、前記反射遮光性両面粘着テープ又はシートが、一方の面の反射率が60(%)未満であり、他方の面の反射率が60(%)以上である場合、反射率が60(%)未満となっている側の面が液晶表示モジュールユニット側に位置し、反射率が60(%)以上となっている側の面がバックライトユニット側に位置していてもよく、反射率が60(%)未満となっている側の面がバックライトユニット側に位置し、反射率が60(%)以上となっている側の面が液晶表示モジュールユニット側に位置していてもよい。
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。なお、実施例において、透過率(%)、反射率(%)や、L***表色系で規定されるL*、a*、b*は、それぞれ、以下の測定方法により求めた。
(透過率の測定方法)
日立製作所製の分光光度計(装置名「U4100型分光光度計」)を用いて、波長が550nmの光を粘着テープ又はシートの一方の面側から照射して、他方の面側に透過した光の強度を測定することにより、透過率(%)を求める。
(反射率の測定方法)
島津製作所製の分光光度計(装置名「MPS−2000」)を用いて、波長が550nmの光を粘着テープ又はシートにおける白色の基材(実施例1〜2や比較例2)側の面に照射して、前記光を照射した面で反射した光の強度を測定することにより、反射率(%)を求める。
(L*、a*、b*の測定方法)
ミノルタ社製の色彩色差計(装置名「CR−200」)を用いて、L***表色系で規定されるL*、a*、b*を測定する。
(実施例1)
基材として商品名「ダイアホイルW400C38」(三菱化学ポリエステルフィルム株式会社製)を用いた。該商品名「ダイアホイルW400C38」(三菱化学ポリエステルフィルム株式会社製)は、厚さが38μmの白色の基材(ポリエチレンテレフタレートフィルム)である。
商品名「ダイアホイルW400C38」(三菱化学ポリエステルフィルム株式会社製)の一方の面上に、アクリル系粘着剤を塗布し、乾燥して、厚みが20μmの透明な粘着剤層を形成した後、該粘着剤層上に、ポリエチレンフィルム(厚み:80μm)を基材とし、且つ該基材の一方の面にシリコーン系剥離処理剤による剥離処理が施された構成を有しているポリエチレン系剥離ライナーを重ね合わせ、さらに、他方の面(白色の基材の露出している面)上に、前記と同様のアクリル系粘着剤を塗布し、乾燥して、厚みが20μmの透明な粘着剤層を形成した後、該粘着剤層上に、ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚み:75μm)を基材とし、且つ該基材の一方の面にシリコーン系剥離処理剤による剥離処理が施された構成を有しているポリエチレンテレフタレート系剥離ライナーを重ね合わせて、透明粘着剤層/白色の基材/透明粘着剤層の層構成を有するとともに、一方の面側の透明粘着剤層がポリエチレン系剥離ライナーにより保護され且つ他方の面側の透明粘着剤層がポリエチレンテレフタレート系剥離ライナーにより保護された構成を有する両面粘着テープ又はシートを得た。
なお、実施例1により得られた両面粘着テープ又はシートのいずれか一方の側の面の反射率を、前記の(反射率の測定方法)により測定したところ、85%であった。また、両面粘着テープ又はシートのいずれか一方の側の面について、前記の(L*、a*、b*の測定方法)により、L***表色系で規定されるL*、a*、b*を測定したところ、L*は92.7であり、a*は−0.6であり、b*は−0.9であった。
(実施例2)
基材として商品名「白PET38ベタ印刷5C」(中本パックス株式会社製)を用いた。該商品名「白PET38ベタ印刷5C」(中本パックス株式会社製)は、厚さが38μmの白色の基材(ポリエチレンテレフタレートフィルム)の一方の面に、白色色材として酸化チタンを含む白色系インク組成物を用いて、グラビア印刷法を利用して1回印刷を行う(単層塗りする)ことにより、単層の形態を有している白色層(厚み:2μm)が形成され、該白色層上に、黒色色材としてカーボンブラックを含む黒色系インク組成物を用いて、グラビア印刷法を利用して4回印刷を行う(4層塗りをする)ことにより、4層の形態を有している黒色層(黒色層の全体の厚み:7μm)が形成された構成(すなわち、白色の基材/白色層/4層の黒色層の層構成)を有している。
商品名「白PET38ベタ印刷5C」(中本パックス株式会社製)の黒色層上に、アクリル系粘着剤を塗布し、乾燥して、厚みが20μmの透明な粘着剤層を形成した後、該粘着剤層上に、ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚み:75μm)を基材とし、且つ該基材の一方の面にシリコーン系剥離処理剤による剥離処理が施された構成を有しているポリエチレンテレフタレート系剥離ライナーを重ね合わせ、さらに、白色の基材の露出している面上に、前記と同様のアクリル系粘着剤を塗布し、乾燥して、厚みが20μmの透明な粘着剤層を形成した後、該粘着剤層上に、ポリエチレンフィルム(厚み:80μm)を基材とし、且つ該基材の一方の面にシリコーン系剥離処理剤による剥離処理が施された構成を有しているポリエチレン系剥離ライナーを重ね合わせて、透明粘着剤層/白色の基材/白色層/4層の黒色層/透明粘着剤層の層構成を有するとともに、黒色層上に形成された側の透明粘着剤層がポリエチレンテレフタレート系剥離ライナーにより保護され且つ白色の基材上に形成された側の透明粘着剤層がポリエチレン系剥離ライナーにより保護された構成を有する両面粘着テープ又はシートを得た。
なお、実施例2により得られた両面粘着テープ又はシートの透過率を、前記の(透過率の測定方法)により測定したところ、0.03%であった。また、両面粘着テープ又はシートの黒色層側の面について、L***表色系で規定されるL*、a*、b*を、実施例1と同様にして測定したところ、L*は25.8であり、a*は0.45であり、b*は0.81であった。
また、前記両面粘着テープ又はシートの白色層側の面の反射率を、実施例1と同様にして測定したところ、85%であった。さらに、両面粘着テープ又はシートの白色層側の面について、L***表色系で規定されるL*、a*、b*を、実施例1と同様にして測定したところ、L*は92.2であり、a*は−0.9であり、b*は−1.1であった。
(比較例1)
ポリエチレン系剥離ライナーに代えて、ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚み:38μm)を基材とし、且つ該基材の一方の面にシリコーン系剥離処理剤による剥離処理が施された構成を有しているポリエチレンテレフタレート系剥離ライナーを用いたこと以外は、実施例1と同様にして、透明粘着剤層/白色の基材/透明粘着剤層の層構成を有するとともに、両側の透明粘着剤層が、ともに、ポリエチレンテレフタレート系剥離ライナーにより保護された構成を有する両面粘着テープ又はシートを得た。
(比較例2)
ポリエチレン系剥離ライナーに代えて、ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚み:38μm)を基材とし、且つ該基材の一方の面にシリコーン系剥離処理剤による剥離処理が施された構成を有しているポリエチレンテレフタレート系剥離ライナーを用いたこと以外は、実施例2と同様にして、透明粘着剤層/白色の基材/白色層/4層の黒色層/透明粘着剤層の層構成を有するとともに、黒色層上に形成された側の透明粘着剤層、および白色の基材上に形成された側の透明粘着剤層が、ともに、ポリエチレンテレフタレート系剥離ライナーにより保護された構成を有する両面粘着テープ又はシートを得た。
(評価)
実施例1〜2及び比較例1〜2により得られた両面粘着テープ又はシートについて、剥離ライナーの剥離性を、下記の(剥離ライナーの剥離性の評価方法)により、評価したところ、実施例1〜2に係る両面粘着テープ又はシートは、最初に、いずれの側の剥離ライナー(ポリエチレン系剥離ライナーまたはポリエチレンテレフタレート系剥離ライナー)から剥離させても、いわゆる泣き分かれ現象を生じさせずに、該剥離させた剥離ライナーと粘着剤層表面との界面で剥離を生じさせ、剥離させるべき剥離ライナーを両面粘着テープ又はシート、または保護している粘着剤層から容易に剥離させることができた。
一方、比較例1〜2に係る両面粘着テープ又はシートでは、剥離ライナーを剥離させる際の速度(剥離速度)によっては、いわゆる泣き分かれ現象が発生した。
(剥離ライナーの剥離性の評価方法)
両面粘着テープ又はシートを、50mm×300mmのサイズで用意し、各剥離ライナーを、0.3m/min〜50m/minの速度で剥離させ、その際に、いわゆる泣き分かれ現象が生じていないかを確認した。具体的には、一方の剥離ライナーを剥離させた際に、剥離させる側の剥離ライナーと粘着剤層表面(粘着面)との間の界面で確実に剥離が生じ、剥離させる側の剥離ライナーを両面粘着テープ又はシート、または保護している粘着剤層から容易に剥離させることができるか、その際に、他方の剥離ライナー(剥離させていない側の剥離ライナー)が両面粘着テープ又はシートの粘着面から浮いていないか、また、剥離させる側の剥離ライナーと粘着面との間の界面で剥離が生じずに、他方の剥離ライナーと粘着面との間の界面で剥離が生じているか、などを目視で確認した。

Claims (7)

  1. 両面が粘着剤層表面となっており、且つ少なくとも一方の面の反射率が60(%)以上、及び/又は、透過率が0.3(%)以下の特性を有する両面粘着テープ又はシートであって、両面の粘着剤層表面が、それぞれ、剥離ライナーにより保護されており、且つ少なくとも一方の剥離ライナーが、ポリオレフィン系フィルム又はシートが用いられたポリオレフィン系剥離ライナーであることを特徴とする反射性及び/又は遮光性を有する両面粘着テープ又はシート。
  2. ポリオレフィン系剥離ライナーが、ポリオレフィン系フィルム又はシートの表面に離型処理層が形成された構成を有している請求項1記載の反射性及び/又は遮光性を有する両面粘着テープ又はシート。
  3. 一方の剥離ライナーがポリオレフィン系剥離ライナーであり、且つ他方の剥離ライナーが、ポリエステル系フィルム又はシートを基材とするポリエステル系剥離ライナーである請求項1又は2記載の反射性及び/又は遮光性を有する両面粘着テープ又はシート。
  4. 遮光性層が黒色を呈している黒色層である請求項1〜3の何れかの項に記載の反射性及び/又は遮光性を有する両面粘着テープ又はシート。
  5. 反射性層が白色を呈している白色層である請求項1〜4の何れかの項に記載の反射性及び/又は遮光性を有する両面粘着テープ又はシート。
  6. 液晶表示モジュールユニットと、バックライトユニットとの固定に用いられる請求項1〜5の何れかの項に記載の反射性及び/又は遮光性を有する両面粘着テープ又はシート。
  7. 液晶表示モジュールユニットと、バックライトユニットとを有している液晶表示装置であって、液晶表示モジュールユニットと、バックライトユニットとが、請求項1〜5の何れかの項に記載の反射性及び/又は遮光性を有する両面粘着テープ又はシートにより固定されていることを特徴とする液晶表示装置。
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