本発明の反射遮光性粘着テープ又はシート(反射性及び/又は遮光性を有する粘着テープ又はシート)は、基材の少なくとも一方の面に粘着剤層を有しており、且つ少なくとも一方の面の反射率が60(%)以上、及び/又は、透過率が0.3(%)以下の特性を有しており、さらに、基材が、厚みが3μm以上の金属製基材であることを特徴としている。
このように、反射遮光性粘着テープ又はシートは、基材として、特定の厚みを有する金属性基材が用いられているので、系内で発熱した熱は、金属製基材中を熱伝導して、系外に放熱させることができる。そのため、前記反射遮光性粘着テープ又はシートを用いると、装置内で発熱した熱を装置内に蓄積させず、効果的に装置外に放熱させて、熱による装置の損傷(熱的損傷)を抑制又は防止することができ、装置の安定性を大きく高めることができる。
なお、本発明の反射遮光性粘着テープ又はシートは、基材の片面又は両面に粘着剤層を有しており、且つ少なくとも一方の面の反射率が60(%)以上となっている特性、及び/又は、透過率が0.3(%)以下となっている特性を有している。反射遮光性粘着テープ又はシートが、少なくとも一方の面の反射率が60(%)以上となっている特性を有している場合、反射率が60(%)以上となっている面における反射率としては、60(%)以上[例えば、60〜100(%)]であれば特に制限されないが、高ければ高いほど好ましい。反射遮光性粘着テープ又はシートにおいて、反射率が60(%)以上となっている面における反射率としては、好ましくは70(%)以上[さらに好ましくは80(%)以上]である。
なお、反射遮光性粘着テープ又はシートにおける所定の面の反射率(拡散反射率)(%)は、島津製作所製の分光光度計(装置名「MPS−2000」)を用いて、波長が550nmの光を反射遮光性粘着テープ又はシートの一方の面側(所定の面側)から照射して、前記光を照射した面で反射した光の強度を測定することにより求められる。
また、反射遮光性粘着テープ又はシートが、透過率が0.3(%)以下となっている特性を有している場合、反射遮光性粘着テープ又はシートの透過率としては、0.3(%)以下[0〜0.3(%)]であれば特に制限されないが、低ければ低いほど好ましい。反射遮光性粘着テープ又はシートの透過率としては、好ましくは0.1(%)以下[さらに好ましくは0.05(%)以下]であり、中でも0.03(%)以下[特に0.01(%)以下]であることが好適である。
なお、反射遮光性粘着テープ又はシートの透過率(%)は、日立製作所製の分光光度計(装置名「U4100型分光光度計」)を用いて、波長が550nmの光を反射遮光性粘着テープ又はシートの一方の面側から照射して、他方の面側に透過した光の強度を測定することにより求められる。
(金属製基材)
本発明の反射遮光性粘着テープ又はシートは、基材として、厚みが3μm以上の金属製基材(金属箔など)が用いられている。金属製基材の厚みとしては、厚みが3μm以上であれば特に制限されず、例えば、5〜150μm(好ましくは10〜100μm、さらに好ましくは15〜75μm)の範囲から適宜選択することができる。
なお、非金属製基材(例えば、プラスチック製基材)上に、金属蒸着法により蒸着された金属蒸着層は、通常、厚みが1μm未満(例えば、0.01〜0.1μm)となっているため、熱伝導性が低く、厚みが3μm以上の金属製基材から除かれる。しかし、例えば、金属蒸着層を何層も形成することにより、金属蒸着層の厚みが3μm以上となっている場合は、該金属蒸着層は、厚みが3μm以上の金属製基材として利用することが可能である。従って、厚みが3μm以上の金属蒸着層は、厚みが3μm以上の金属製基材に含めることができる。
このような金属製基材としては、厚みが3μm以上である金属製基材であれば特に制限されない。金属製基材の材質又は素材としては、金属元素単体や合金等の金属元素のみからなる金属材料などを用いることができる。具体的には、金属元素単体よりなる金属材料における金属元素としては、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム等の周期表1族元素;マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム等の周期表2族元素;スカンジウム、イットリウム、ランタノイド元素(ランタン、セリウムなど)、アクチノイド元素(アクチニウムなど)等の周期表3族元素;チタン、ジルコニウム、ハフニウム等の周期表4族元素;バナジウム、ニオブ、タンタル等の周期表5族元素;クロム、モリブデン、タングステン等の周期表6族元素;マンガン、テクネチウム、レニウム等の周期表7族元素;鉄、ルテニウム、オスミウム等の周期表8族元素;コバルト、ロジウム、イリジウム等の周期表9族元素;ニッケル、パラジウム、白金等の周期表10族元素;銅、銀、金等の周期表11族元素;亜鉛、カドミウム、水銀等の周期表12族元素;アルミニウム、ガリウム、インジウム、タリウム等の周期表13族元素;スズ、鉛等の周期表14族元素;アンチモン、ビスマス等の周期表15族元素などが挙げられる。一方、合金としては、例えば、ステンレス、銅−ニッケル合金、真ちゅう、ニッケル−クロム合金、鉄−ニッケル合金、亜鉛−ニッケル合金、金−銅合金、スズ−鉛合金、銀−スズ−鉛合金、ニッケル−クロム−鉄合金、銅−マンガン−ニッケル合金、ニッケル−マンガン−鉄合金などが挙げられる。これらの金属材料は単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
金属材料としては、アルミニウム、銅、銀、金、鉄、ニッケル、ステンレスが好適であり、なかでもアルミニウム、銅(特にアルミニウム)が好適である。従って、金属製基材としては、アルミニウム製基材、銅製基材(特にアルミニウム製基材)を好適に用いることができる。
金属製基材は、単層、多層のいずれの形態を有していてもよい。
金属製基材中には、必要に応じて、例えば、充填剤、難燃剤、老化防止剤、帯電防止剤、軟化剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、可塑剤、界面活性剤等の公知の添加剤などが含まれていてもよい。
金属製基材の形成方法は、特に制限されず、例えば、圧延方法や電解方法などが挙げられる。
本発明では、金属製基材としては、少なくとも一方の面に黒色層を有している金属製基材(「黒色層付き金属製基材」と称する場合がある)を用いることができる。もちろん、黒色層付き金属製基材の厚みは、3μm以上であることが重要である。このような黒色層付き金属製基材は、遮光性層(特に透過率が0.3%以下の遮光性層)と、優れた熱伝導性を有する金属製基材とが一体化された遮光性層含有金属製基材として利用することができる。もちろん、遮光性層含有金属製基材上に、さらに、1層又は2層以上の遮光性層や、遮光性粘着剤層などが形成されていてもよい。
黒色層付き金属製基材の形成方法は、特に制限されず、例えば、刷毛ローラー塗装、スプレー塗装方法、静電塗装方法、電解塗装方法、粉体塗装方法、焼付け塗装方法、活版印刷方法、グラビア印刷方法、孔版印刷方法などが挙げられる。
なお、黒色層付き金属製基材を製造する際に用いられる黒系色材としては、金属製基材に付着させることが可能な黒系色材であれば特に制限されないが、例えば、無機の黒系顔料を好適に用いることができる。具体的には、黒系色材としては、カーボンブラック(ファーネスブラック、チャンネルブラック、アセチレンブラック、サーマルブラック、ランプブラックなど)、グラファイト、酸化銅、二酸化マンガン、アニリンブラック、ペリレンブラック、チタンブラック、シアニンブラック、活性炭、フェライト(非磁性フェライト、磁性フェライトなど)、マグネタイト、酸化クロム、酸化鉄、二硫化モリブデン、クロム錯体、複合酸化物系黒色色素などが挙げられる。黒系色材は単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
(反射性層)
本発明の反射遮光性粘着テープ又はシートでは、一方の面の反射率が60(%)以上となっている場合、一方の面の反射率を60(%)以上にするための反射性層を有している。反射性層としては、反射遮光性粘着テープ又はシートの所定の面の反射率を60(%)以上にすることが可能な反射率を有していることが重要である。従って、反射性層の反射率としては、反射遮光性粘着テープ又はシートの反射率と同様に、60(%)以上[60〜100(%)]であることが重要であり、好ましくは70(%)以上[さらに好ましくは80(%)以上]であり、中でも85(%)以上であることが好適である。
このような反射性層としては、反射性を発揮する層であればよく、例えば、粘着剤層、基材、樹脂層、インク層(印刷層等)などのいずれの層であってもよい。なお、反射性層は、反射遮光性粘着テープ又はシートの一方の面に照射された光を反射させるため、反射遮光性粘着テープ又はシートの一方の面の反射率が60%以上となるような形態で形成されていればよく、例えば、反射遮光性粘着テープ又はシートの一方の面に露出した形態で形成されていてもよく、透明性を有している層(例えば、透明な粘着剤層や、透明な基材など)の内面側に位置する形態で形成されていてもよい。なお、反射遮光性粘着テープ又はシートが、下記に示されるように遮光性層を有している場合、反射性層は、遮光性層に対して基材側の面に形成されていることが好ましい。
なお、反射性層は、反射性を発揮することが可能な各種材料(粘着剤組成物、樹脂組成物、インク組成物など)により形成することができる。
このような反射性層としては、例えば、白色を呈している白色層や、銀色を呈している銀色層などが挙げられるが、白色を呈している白色層を好適に用いることができる。白色層において、白色とは、基本的には、L*a*b*表色系で規定されるL*が、87以上(87〜100)[好ましくは90以上(90〜100)、さらに好ましくは92以上(92〜100)]となる白色系色のことを意味している。なお、L*a*b*表色系で規定されるa*やb*は、それぞれ、L*の値に応じて適宜選択することができる。a*やb*としては、例えば、両方とも、−10〜10(なかでも−5〜5)の範囲であることが好ましく、特に、両方とも、0又はほぼ0(−2〜2の範囲)であることが好適である。
また、銀色とは、基本的には、L*a*b*表色系で規定されるL*が、70〜90(好ましくは72〜88、さらに好ましくは75〜85)となる銀色系色のことを意味している。なお、L*a*b*表色系で規定されるa*やb*は、それぞれ、L*の値に応じて適宜選択することができる。a*やb*としては、例えば、両方とも、−10〜10(なかでも−5〜5)の範囲であることが好ましく、特に、両方とも、0又はほぼ0(−2〜2の範囲)であることが好適である。
なお、本発明において、L*a*b*表色系で規定されるL*、a*、b*は、色彩色差計(商品名「CR−200」ミノルタ社製;色彩色差計)を用いて測定することにより求められる。なお、L*a*b*表色系は、国際照明委員会(CIE)が1976年に推奨した色空間であり、CIE1976(L*a*b*)表色系と称される色空間のことを意味している。また、L*a*b*表色系は、日本工業規格では、JIS Z 8729に規定されている。
このような白色層や銀色層等の反射性層としては、例えば、色材として白系色材を主として含む白色系インク組成物や、色材として銀系色材を主として含む銀色系インク組成物により形成されていてもよいが、前記金属製基材上に直接形成する場合は、白色系樹脂層(特に白色系フィルム層)や、銀色系樹脂層(特に銀色系フィルム層)であることが好ましい。このような白色系樹脂層は、白色系樹脂を含む樹脂組成物により形成された樹脂層や、白系色材を含む樹脂組成物により形成された樹脂層などが挙げられる。また、銀色系樹脂層は、銀系色材を含む樹脂組成物により形成された樹脂層などが挙げられる。
なお、白系色材や銀系色材としては、顔料、染料などのいずれの色材(着色剤)であってもよいが、顔料を好適に用いることができる。具体的には、白系色材としては、例えば、酸化チタン(ルチル型二酸化チタン、アナターゼ型二酸化チタンなどの二酸化チタン)、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化スズ、酸化バリウム、酸化セシウム,酸化イットリウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム(軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウムなど)、炭酸バリウム、炭酸亜鉛、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化亜鉛、珪酸アルミニウム、珪酸マグネシウム、珪酸カルシウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、ステアリン酸バリウム、亜鉛華、硫化亜鉛、タルク、シリカ、アルミナ、クレー、カオリン、燐酸チタン、マイカ、石膏、ホワイトカーボン、珪藻土、ベントナイト、リトポン、ゼオライト、セリサイト、加水ハロイサイト等の無機の白系色材や、アクリル系樹脂粒子、ポリスチレン系樹脂粒子、ポリウレタン系樹脂粒子、アミド系樹脂粒子、ポリカーボネート系樹脂粒子、シリコーン系樹脂粒子、尿素−ホルマリン系樹脂粒子、メラミン系樹脂粒子等の有機の白系色材などが挙げられる。白系色材として、蛍光増白剤を用いることもでき、該蛍光増白剤としては、公知の蛍光増白剤から適宜選択することができる。白系色材は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、銀系色材としては、例えば、銀、アルミニウムなどが挙げられる。銀系色材は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
反射性層を形成するためのインク組成物(白色系インク組成物や銀色系インク組成物など)は、色材の他、必要に応じてバインダー、分散剤や溶剤などを含んでいる。なお、バインダーとしては、特に制限されず、例えば、ポリウレタン系樹脂、フェノール系樹脂、エポキシ系樹脂、尿素メラミン系樹脂、シリコーン系樹脂、フェノキシ樹脂、メタクリル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリエステル系樹脂(ポリエチレンテレフタレートなど)、ポリオレフィン系樹脂(ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体など)、ポリスチレン系樹脂(ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂など)、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリカーボネート、セルロース類(酢酸セルロース樹脂、エチルセルロース樹脂など)、ポリアセタール等の公知の樹脂(熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂や光硬化性樹脂など)などが挙げられる。バインダーは単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、白色系樹脂層(特に白色系フィルム層)や、銀色系樹脂層(特に銀色系フィルム層)を形成するための樹脂組成物における樹脂(白色系樹脂の他、透明な樹脂等の他の色の樹脂など)としては、例えば、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリブチレンナフタレートなど)、ポリオレフィン(ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体など)、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリアミド、ポリイミド、セルロース類、フッ素系樹脂、ポリエーテル、ポリスチレン系樹脂(ポリスチレンなど)、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホンなどが挙げられる。なお、白系色材や銀系色材を用いる場合は、樹脂としては、透明な樹脂を用いることが好ましい。樹脂は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
なお、反射性層において、銀色層は、銀やアルミニウムなどの銀色系色を呈することが可能な金属成分による蒸着法を利用しても形成することができる。蒸着法としては、減圧蒸着法(真空蒸着法)、物理スパッタリング法、化学スパッタリング法などを採用することができる。
反射性層は、単層、多層のいずれの形態を有していてもよいが、反射性をより一層高める観点から、多層の形態を有していることが好ましい。従って、反射遮光性粘着テープ又はシートは、多層構造の反射性層(特に、多層構造の白色層)を有していることが好ましい。なお、反射性層が多層の形態を有している場合、反射性層の層の数としては、2以上であればよく、例えば、2〜10の範囲から適宜選択することができ、好ましくは2〜6(さらに好ましくは2〜4、特に2)である。
なお、反射性層が多層の形態を有している場合、反射遮光性粘着テープ又はシートの反射率が60(%)以上となるように、各層の反射性層の反射率ではなく、多層の形態の反射性層全体での反射率を調整することが重要である。
反射性層の厚さ(反射性層が多層構造の場合は、多層構造の反射性層全体の厚さ)としては、特に制限されず、例えば、5〜150μm(好ましくは10〜100μm)の範囲から適宜選択することができる。なお、反射性層として、蒸着法により形成される銀色層の厚みとしては、特に制限されず、例えば、0.3〜2μm(好ましくは0.4〜1μm、さらに好ましくは0.4〜0.5μm)であってもよい。
なお、本発明において、金属製基材が、アルミニウム製基材や銀製基材などの銀色を呈している金属製基材である場合、反射性層としての銀色層として、銀色を呈している金属製基材を利用することが可能である。また、金属製基材が、銅製基材や金製基材などの銀色を呈していない金属製基材である場合、反射性層としての銀色層としては、銀やアルミニウムなどの銀色系色を呈することが可能な金属成分による蒸着層であってもよい。
また、本発明において、粘着剤層が、白色を呈している粘着剤層(白色粘着剤層)や、銀色を呈している粘着剤層(銀色粘着剤層)である場合、反射性層としての白色層として、白色粘着剤層を用いることが可能であり、反射性層としての銀色層として、銀色粘着剤層を用いることが可能である。
本発明では、反射性層は、基材(すなわち、反射性基材)、粘着剤層(すなわち、反射性粘着剤層)、基材上に設けられた層などのいずれであってもよい。前記反射性基材としては、銀色を呈している金属製基材が用いられ、アルミニウム製基材が好適である。また、反射性粘着剤層としては、白色粘着剤層が好適である。さらに、基材上に設けられた反射性層としては、白色系樹脂層が好適である。
なお、反射性層が多層の形態を有している場合、多層の形態の反射性層に含まれる層として、反射性基材や反射性粘着剤層が含まれていてもよい。具体的には、反射性層の層構成としては、例えば、基材としての反射性基材(アルミニウム製基材など)と、該反射性基材上に形成された1層又は2層以上の反射性層(白色系フィルム層等の白色系樹脂層など)とによる層構成、基材としての反射性基材(アルミニウム製基材など)と、該反射性基材上に形成された1層又は2層以上の反射性層(白色系フィルム層等の白色系樹脂層など)と、該反射性層上に形成された粘着剤層としての反射性粘着剤層(白色粘着剤層など)とによる層構成、基材としての反射性基材(アルミニウム製基材など)と、該反射性基材上に形成された粘着剤層としての反射性粘着剤層(白色粘着剤層など)とによる層構成などが挙げられる。
また、反射性層は、白色層と銀色層とによる多層の形態を有していてもよい。このように、反射性層が白色層と銀色層とを有している場合、例えば、白色層および銀色層のうち少なくとも一方の層は、反射性基材や反射性粘着剤層であってもよい。具体的には、前述のように、銀色層が基材としてのアルミニウム製基材であり、白色層が白色系樹脂層である構成の多層の形態や、銀色層が基材としてのアルミニウム製基材であり、白色層が粘着剤層としての白色粘着剤層である構成の多層の形態などが挙げられる。
反射性層の形成方法は、特に制限されず、反射性層の種類や層構成などに応じて、公知の反射性層の形成方法の中から適宜選択することができる。具体的には、反射性層が、例えば、白色系樹脂を含む樹脂組成物または白系色材を含む樹脂組成物により形成され且つ金属製基材上に設けられた白色系樹脂層である場合、白色系樹脂層の形成方法としては、白色系樹脂層を形成するための樹脂組成物を用いて、押出成型、インフレーション成型、カレンダ成型等の成型方法を利用してシート状に成型させ、該シート状の樹脂層を、金属製基材上に積層させる方法などが挙げられる。また、反射性層が銀色層である場合、前述のように、蒸着法を利用した方法によっても、反射性層としての銀色層を形成することができる。もちろん、反射性層が、反射性基材や反射性粘着剤層を含む多層の反射性層である場合、前記方法を組み合わせた方法を利用することにより、反射性層を形成することができる。
(遮光性層)
本発明の反射遮光性粘着テープ又はシートでは、透過率が0.3(%)以下となっている場合、反射遮光性粘着テープ又はシートの透過率を0.3(%)以下にするための遮光性層を有している。遮光性層としては、反射遮光性粘着テープ又はシートの透過率を0.3(%)以下にすることが可能な透過率を有していることが重要である。従って、遮光性層の透過率としては、反射遮光性粘着テープ又はシートの透過率と同様に、0.3(%)以下[0〜0.3(%)]であることが重要であり、好ましくは0.1(%)以下[さらに好ましくは0.05(%)以下]であり、中でも0.03(%)以下[特に0.01(%)以下]であることが好適である。
なお、遮光性層の透過率は、反射遮光性粘着テープ又はシートの透過率に相当(又は一致)するので、反射遮光性粘着テープ又はシートより遮光性層を分離させて取り出さなくても、反射遮光性粘着テープ又はシートの透過率を測定することにより、遮光性層の透過率を求めることができる。
このような遮光性層としては、遮光性を発揮する層であればよく、例えば、粘着剤層、基材、樹脂層、インク層(印刷層等)などのいずれの層であってもよい。なお、遮光性層は、遮光性を発揮することが可能な各種材料(粘着剤組成物、樹脂組成物、インク組成物など)により形成することができる。
本発明では、遮光性層としては、黒色を呈している黒色層が好適である。黒色層において、黒色とは、基本的には、L*a*b*表色系で規定されるL*が、35以下(0〜35)[好ましくは30以下(0〜30)、さらに好ましくは25以下(0〜25)]となる黒色系色のことを意味している。なお、L*a*b*表色系で規定されるa*やb*は、それぞれ、L*の値に応じて適宜選択することができる。a*やb*としては、例えば、両方とも、−10〜10(なかでも−5〜5)の範囲であることが好ましく、特に、両方とも、0又はほぼ0(−2〜2の範囲)であることが好適である。
このような黒色層等の遮光性層は、例えば、色材として黒系色材を主として含む黒色系インク組成物や、シアン系色材(青緑系色材)、マゼンダ系色材(赤紫系色材)およびイエロー系色材(黄系色材)が混合された混合インク組成物などにより形成されていてもよいが、前記金属製基材上に直接形成する場合は、黒色系樹脂層(特に黒色系フィルム層)であることが好ましい。このような黒色系樹脂層は、黒系色材を含む樹脂組成物により形成された樹脂層などが挙げられる。
また、黒色層等の遮光性層は、シアン系色材を含む樹脂組成物により形成された樹脂層と、マゼンダ系色材を含む樹脂組成物により形成された樹脂層と、イエロー系色材を含む樹脂組成物により形成された樹脂層との多層構造により構成されていてもよい。
なお、これらの各色材としては、顔料、染料などのいずれの色材(着色剤)であってもよいが、顔料を好適に用いることができる。
具体的には、黒系色材としては、例えば、カーボンブラック(ファーネスブラック、チャンネルブラック、アセチレンブラック、サーマルブラック、ランプブラックなど)、グラファイト、酸化銅、二酸化マンガン、アニリンブラック、ペリレンブラック、チタンブラック、シアニンブラック、活性炭、フェライト(非磁性フェライト、磁性フェライトなど)、マグネタイト、酸化クロム、酸化鉄、二硫化モリブデン、クロム錯体、複合酸化物系黒色色素、アントラキノン系有機黒色色素などが挙げられる。黒系色材は単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
シアン系色材において、顔料(シアン系顔料)としては、例えば、C.I.ピグメントブルー1、同2、同3、同15、同15:1、同15:2、同15:3、同15:4、同15:5、同15:6、同16、同17、同17:1、同18、同22、同25、同56、同60、同63、同65、同66;C.I.バットブルー4;同60、C.I.ピグメントグリーン7などが挙げられる。また、シアン系色材において、染料(シアン系染料)としては、例えば、C.I.ソルベントブルー25、同36、同60、同70、同93、同95;C.I.アシッドブルー6、同45などが挙げられる。
また、マゼンダ系色材において、顔料(マゼンダ系顔料)としては、例えば、C.I.ピグメントレッド1、同2、同3、同4、同5、同6、同7、同8、同9、同10、同11、同12、同13、同14、同15、同16、同17、同18、同19、同21、同22、同23、同30、同31、同32、同37、同38、同39、同40、同41、同42、同48:1、同48:2、同48:3、同48:4、同49、同49:1、同50、同51、同52、同52:2、同53:1、同54、同55、同56、同57:1、同58、同60、同60:1、同63、同63:1、同63:2、同64、同64:1、同67、同68、同81、同83、同87、同88、同89、同90、同92、同101、同104、同105、同106、同108、同112、同114、同122、同123、同139、同144、同146、同147、同149、同150、同151、同163、同166、同168、同170、同171、同172、同175、同176、同177、同178、同179、同184、同185、同187、同190、同193、同202、同206、同207、同209、同219、同222、同224、同238、同245;C.I.ピグメントバイオレット3、同9、同19、同23、同31、同32、同33、同36、同38、同43、同50;C.I.バットレッド1、同2、同10、同13、同15、同23、同29、同35などが挙げられる。
また、マゼンダ系色材において、染料(マゼンダ系染料)としては、例えば、C.I.ソルベントレッド1、同3、同8、同23、同24、同25、同27、同30、同49、同52、同58、同63、同81、同82、同83、同84、同100、同109、同111、同121、同122;C.I.ディスパースレッド9;C.I.ソルベントバイオレット8、同13、同14、同21、同27;C.I.ディスパースバイオレット1;C.I.ベーシックレッド1、同2、同9、同12、同13、同14、同15、同17、同18、同22、同23、同24、同27、同29、同32、同34、同35、同36、同37、同38、同39、同40;C.I.ベーシックバイオレット1、同3、同7、同10、同14、同15、同21、同25、同26、同27、28などが挙げられる。
さらにまた、イエロー系色材において、顔料(イエロー系顔料)としては、例えば、C.I.ピグメントオレンジ31、同43;C.I.ピグメントイエロー1、同2、同3、同4、同5、同6、同7、同10、同11、同12、同13、同14、同15、同16、同17、同23、同24、同34、同35、同37、同42、同53、同55、同65、同73、同74、同75、同81、同83、同93、同94、同95、同97、同98、同100、同101、同104、同108、同109、同110、同113、同114、同116、同117、同120、同128、同129、同133、同138、同139、同147、同150、同151、同153、同154、同155、同156、同167、同172、同173、同180、同185、同195;C.I.バットイエロー1、同3、同20などが挙げられる。また、イエロー系色材において、染料(イエロー系染料)としては、例えばC.I.ソルベントイエロー19、同44、同77、同79、同81、同82、同93、同98、同103、同104、同112、同162などが挙げられる。
混合インク組成物において、シアン系色材、マゼンダ系色材、イエロー系色材は、それぞれ、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。なお、混合インク組成物中のシアン系色材、マゼンダ系色材およびイエロー系色材の混合割合(または配合割合)としては、黒色系色(例えば、L*a*b*表色系で規定されるL*、a*やb*が、前記範囲となる黒色系色)を呈することができれば特に制限されず、各色材の種類などに応じて適宜選択することができる。混合インク組成物中におけるシアン系色材、マゼンダ系色材およびイエロー系色材の各色材の含有割合は、例えば、色材の総量に対して、シアン系色材/マゼンダ系色材/イエロー系色材=10〜50重量%/10〜50重量%/10〜50重量%(好ましくは20〜40重量%/20〜40重量%/20〜40重量%)の範囲から適宜選択することができる。
遮光性層を形成するためのインク組成物(黒色系インク組成物や、混合インク組成物など)は、色材の他、必要に応じてバインダー、分散剤や溶剤などを含んでいる。なお、バインダーとしては、例えば、前記反射性層の項でインク組成物(白色系インク組成物や銀色系インク組成物など)中に含まれるバインダーとして例示のバインダーなどが挙げられる。
また、黒色系樹脂層(特に黒色系フィルム層)において、用いられる樹脂としては、例えば、前記反射性層の項で、白色系樹脂層(特に白色系フィルム層)や、銀色系樹脂層(特に銀色系フィルム層)を形成するための樹脂組成物における樹脂として例示の樹脂の中から、適宜な樹脂(特に、透明な樹脂)を選択して用いることができる。
本発明では、遮光性層は、単層、多層のいずれの形態を有していてもよいが、多層の形態を有していることが好ましい。従って、反射遮光性粘着テープ又はシートは、多層構造の遮光性層(特に、多層構造の黒色層)を有していることが好ましい。このように、遮光性層を多層構造とすることにより、より一層、遮光性層の遮光性を高めることができる。なお、遮光性層が多層の形態を有している場合、遮光性層の層の数としては、2以上であればよく、例えば、2〜10の範囲から適宜選択することができ、好ましくは2〜8(さらに好ましくは2〜6)である。
なお、遮光性層が多層の形態を有している場合、反射遮光性粘着テープ又はシートの透過率が0.3(%)以下となるように、各層の遮光性層の透過率ではなく、多層の形態の遮光性層全体での透過率を調整することが重要である。
遮光性層の厚さは特に制限されない。例えば、遮光性層が樹脂層や印刷層(遮光性印刷層)である場合、樹脂層や遮光性印刷層の厚さ(遮光性層が多層構造の場合は、遮光性層全体の厚さ)としては、0.5〜20μm(好ましくは3〜15μm、さらに好ましくは5〜10μm)の範囲から選択することができる。また、遮光性層が基材や粘着剤層である場合は、遮光性層の厚さとしては、下記に例示の基材の厚さや粘着剤層の厚さの範囲から選択することができる。
なお、本発明において、金属製基材が、黒色層付き金属製基材である場合、遮光性層としての黒色層として、黒色層付き金属製基材を利用することが可能である。また、粘着剤層が、黒色を呈している粘着剤層(黒色粘着剤層)である場合、遮光性層としての黒色層として、黒色粘着剤層を用いることが可能である。
本発明では、遮光性層は、基材(すなわち、遮光性基材)、粘着剤層(すなわち、遮光性粘着剤層)、基材上に設けられた層などのいずれであってもよい。前記遮光性基材としては、黒色層付き金属製基材が好適である。また、遮光性粘着剤層としては、黒色粘着剤層が好適である。さらに、基材上に設けられた遮光性層としては、黒色系樹脂層が好適である。
なお、遮光性層が多層の形態を有している場合、多層の形態の遮光性層に含まれる層として、遮光性基材や遮光性粘着剤層が含まれていてもよい。具体的には、遮光性層の層構成としては、例えば、基材としての遮光性基材(黒色層付き金属製基材など)と、該遮光性基材上に形成された1層又は2層以上の遮光性層(黒色系フィルム層等の黒色系樹脂層など)とによる層構成、基材としての遮光性基材(黒色層付き金属製基材など)と、該遮光性基材上に形成された1層又は2層以上の遮光性層(黒色系フィルム層等の黒色系樹脂層など)と、該遮光性層上に形成された粘着剤層としての遮光性粘着剤層(黒色粘着剤層など)とによる層構成、基材としての遮光性基材(黒色層付き金属製基材など)と、該遮光性基材上に形成された粘着剤層としての遮光性粘着剤層(黒色粘着剤層など)とによる層構成などが挙げられる。
遮光性層の形成方法は、特に制限されず、遮光性層の種類や層構成などに応じて、公知の遮光性層の形成方法の中から適宜選択することができる。具体的には、遮光性層が、例えば、黒系色材を含む樹脂組成物により形成され且つ金属製基材上に設けられた黒色系樹脂層である場合、黒色系樹脂層の形成方法としては、黒色系樹脂層を形成するための樹脂組成物を用いて、押出成型、インフレーション成型、カレンダ成型等の成型方法を利用してシート状に成型させ、該シート状の樹脂層を、金属製基材上に積層させる方法などが挙げられる。もちろん、遮光性層が、遮光性基材や遮光性粘着剤層を含む多層の遮光性層である場合、前記方法を組み合わせた方法を利用することにより、遮光性層を形成することができる。
(他の層)
本発明の反射遮光性粘着テープ又はシートは、さらに、他の層を有していてもよい。反射遮光性粘着テープ又はシートが、例えば、遮光性層としての黒色層と、反射性層としての白色層又は銀色層とを有している場合、例えば、黒色層と白色層又は銀色層との間に、黒色の他、白色又は銀色以外の色を呈している層(特に、遮光性と、反射性とが、それぞれ、一方の側から他方の側にかけて段階的に変化させて調整させることが可能な反射遮光調整層)を有していてもよい。このように、他の層として、反射性層と遮光性層との間に反射遮光調整層を設けること(すなわち、反射性層、反射遮光調整層、遮光性層をこの順で形成すること)により、反射遮光性粘着テープ又はシートは、遮光性については、遮光性層側から反射性層側にかけて、反射性については、反射性層側から遮光性層側にかけて、段階的に発揮させることができる。
黒色、白色および銀色以外の色を呈している層において、黒色、白色および銀色以外の色としては、黒色、白色及び銀色以外の色であればいずれの色であってもよく、例えば、赤色、青色、黄色、緑色、黄緑色、橙色、紫色、灰色、金色などが挙げられる。なお、黒色及び白色以外の色としては、銀色や灰色であってもよく、また、黒色及び銀色以外の色としては、白色であってもよい。
(粘着剤層)
反射遮光性粘着テープ又はシートにおける粘着剤層を形成するための粘着剤としては、特に制限されず、例えば、ウレタン系粘着剤、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ポリエステル系粘着剤、ポリアミド系粘着剤、エポキシ系粘着剤、ビニルアルキルエーテル系粘着剤、フッ素系粘着剤などの公知の粘着剤が挙げられる。粘着剤は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。なお、粘着剤は、いずれの形態を有している粘着剤であってもよく、例えば、エマルジョン型粘着剤、溶剤型粘着剤、熱溶融型粘着剤(ホットメルト型粘着剤)などが挙げられる。
粘着剤としては、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤を好適に用いることができる。アクリル系粘着剤は、アクリル系重合体を主成分又はベースポリマーとして含んでいる。アクリル系重合体としては、特に制限されないが、主構成単量体成分(モノマー主成分)として、(メタ)アクリル酸アルキルエステル(アクリル酸アルキルエステル、メタクリル酸アルキルエステル)が用いられていることが好ましい。具体的には、(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸s−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸イソアミル、(メタ)アクリル酸ネオペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸ヘプチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸イソデシル、(メタ)アクリル酸ウンデシル、(メタ)アクリル酸ドデシルなどが挙げられる。(メタ)アクリル酸アルキルエステルは、単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。
アクリル系重合体を構成するモノマー成分としては、(メタ)アクリル酸アルキルエステルをモノマー主成分としていれば、(メタ)アクリル酸アルキルエステルと共重合が可能な他のモノマー成分(「共重合性モノマー成分」と称する場合がある)が用いられていてもよい。なお、(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、アクリル系重合体を構成するモノマー成分全量に対して50重量%以上の割合で用いることが好ましい。(メタ)アクリル酸アルキルエステルの割合が、アクリル系重合体を構成するモノマー成分全量に対して50重量%未満であると、アクリル系重合体としての特性(粘着性など)が発現しにくくなる場合がある。
共重合性モノマー成分としては、アクリル系重合体に架橋点を導入させるためや、アクリル系重合体の凝集力を高めるために用いることができる。共重合性モノマー成分は単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。
具体的には、共重合性モノマー成分としては、アクリル系重合体に架橋点を導入させるために、官能基含有モノマー成分(特に、アクリル系重合体に熱架橋する架橋点を導入させるための熱架橋性官能基含有モノマー成分)を用いることができる。このような官能基含有モノマー成分としては、(メタ)アクリル酸アルキルエステルと共重合が可能であり、且つ架橋点となる官能基を有しているモノマー成分であれば特に制限されず、例えば、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、イソクロトン酸等のカルボキシル基含有モノマー又はその酸無水物(無水マレイン酸、無水イコタン酸など);(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシブチル等の(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルの他、ビニルアルコール、アリルアルコールなどの水酸基含有モノマー;(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−ブチル(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−メチロールプロパン(メタ)アクリルアミド、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミドなどのアミド系モノマー;(メタ)アクリル酸アミノエチル、(メタ)アクリル酸N,N−ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸t−ブチルアミノエチルなどのアミノ基含有モノマー;(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸メチルグリシジルなどのエポキシ基含有モノマー;アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどのシアノ含有モノマー;N−ビニル−2−ピロリドン、N−メチルビニルピロリドン、N−ビニルピリジン、N−ビニルピペリドン、N−ビニルピリミジン、N−ビニルピペラジン、N−ビニルピラジン、N−ビニルピロール、N−ビニルイミダゾール、N−ビニルオキサゾール、N−ビニルモルホリン、N−ビニルカプロラクタム、N−(メタ)アクリロイルモルホリンなどの窒素原子含有環を有するモノマーなどが挙げられる。官能基含有モノマー成分としては、アクリル酸等のカルボキシル基含有モノマー又はその酸無水物を好適に用いることができる。
また、共重合性モノマー成分としては、アクリル系重合体の凝集力を高めるために、他の共重合性モノマー成分を用いることができる。他の共重合性モノマー成分としては、例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなどのビニルエステル系モノマー;スチレン、置換スチレン(α−メチルスチレン等)、ビニルトルエンなどのスチレン系モノマー;(メタ)アクリル酸シクロアルキルエステル[(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、シクロペンチルジ(メタ)アクリレートなど]や、(メタ)アクリル酸ボルニル、(メタ)アクリル酸イソボルニルなどの非芳香族性環含有(メタ)アクリル酸エステル;(メタ)アクリル酸アリールエステル[(メタ)アクリル酸フェニルなど]、(メタ)アクリル酸アリールオキシアルキルエステル[(メタ)アクリル酸フェノキシエチルなど]や、(メタ)アクリル酸アリールアルキルエステル[(メタ)アクリル酸ベンジルエステル]などの芳香族性環含有(メタ)アクリル酸エステル;エチレン、プロピレン、イソプレン、ブタジエン、イソブチレンなどのオレフィン系モノマー;塩化ビニル、塩化ビニリデン;2−(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアネートなどのイソシアネート基含有モノマー;(メタ)アクリル酸メトキシエチル、(メタ)アクリル酸エトキシエチルなどのアルコキシ基含有モノマー;メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテルなどのビニルエーテル系モノマーの他、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、エポキシアクリレート、ポリエステルアクリレート、ウレタンアクリレート、ジビニルベンゼン、ブチルジ(メタ)アクリレート、ヘキシルジ(メタ)アクリレートなどの多官能モノマー等が挙げられる。
ゴム系粘着剤としては、天然ゴム、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(SISブロック共重合体)、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SBSブロック共重合体)、スチレン−エチレン・ブチレン−スチレンブロック共重合体(SEBSブロック共重合体)、スチレン−ブタジエンゴム、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリイソブチレン、ブチルゴム、クロロプレンゴム、シリコーンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、エチレン−プロピレンターポリマー等のゴム成分をベースポリマーとするゴム系粘着剤などが挙げられる。
なお、粘着剤中には、必要に応じて、例えば、架橋剤、交叉結合剤、粘着付与樹脂、充填剤、難燃剤、老化防止剤、帯電防止剤、軟化剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、可塑剤、界面活性剤等の公知の添加剤などが含まれていてもよい。
粘着剤層は、単層、多層のいずれの形態を有していてもよい。
なお、粘着剤層は、遮光性層(遮光性粘着剤層)としての黒色層や、反射性層(反射性粘着剤層)としての白色層または銀色層である場合、呈している色に応じた色材(黒系色材、白系色材や、銀系色材など)を含有していてもよい。具体的には、例えば、遮光性粘着剤層は、黒系色材を含有していてもよく、また、シアン系色材、マゼンダ系色材およびイエロー系色材の混合色材を含有していてもよい。このような黒系色材、シアン系色材、マゼンダ系色材、イエロー系色材は、前記遮光性層の項で例示の黒系色材、シアン系色材、マゼンダ系色材、イエロー系色材の中から適宜選択して用いることができる。また、例えば、反射性粘着剤層は、白系色材または銀系色材を含有していてもよく、このような白系色材や、銀系色材は、前記反射性層の項で例示の白系色材や、銀系色材の中から適宜選択して用いることができる。
本発明の反射遮光性粘着テープ又はシートは、いわゆる「携帯電話」等の電子機器における液晶表示モジュールユニットと、バックライトユニットとの固定の際などで用いられるため、適用される電子機器の電気的損傷を抑制又は防止する観点から、粘着剤層は、非導電性を有していることが好ましい。そのため、粘着剤層中に含有させる色材としては、非導電性を有する色材を用いることが望ましい。非導電性を有する色材としては、前記に例示の各種色材の中から非導電性を有するものを適宜選択して用いることができる。例えば、非導電性を有する遮光性粘着剤層は、カーボンブラック等の導電性を有する黒系色材を用いずに、シアン系色材、マゼンダ系色材およびイエロー系色材の混合色材を用いることにより形成することができる。
また、粘着剤層は、遮光性層(遮光性粘着剤層)としての黒色層や、反射性層(反射性粘着剤層)としての白色層または銀色層でない場合、透明性を有する粘着剤層(「透明粘着剤層」と称する場合がある)を好適に用いることができる。
本発明では、粘着剤層は、熱伝導性化合物を含有していてもよい。すなわち、粘着剤層は、熱伝導性を有する粘着剤層(熱伝導性粘着剤層)であってもよい。このように、粘着剤層が熱伝導性粘着剤層であると、基材とともに、粘着剤層も熱伝導性を発揮することができ、より一層、反射遮光性粘着テープ又はシートの放熱機能を高めることができる。
熱伝導性化合物としては、熱伝導性を有する化合物であれば特に制限されないが、金属系化合物、カーボンブラックなどを用いることができる。熱伝導性化合物は単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
熱伝導性化合物としての金属系化合物としては、金属元素単体や合金等の金属元素のみからなる金属系化合物であってもよく、金属元素とともに、非金属元素を含有する金属系化合物であってもよい。これらの金属系化合物において、金属元素としては、前記金属製基材の項で例示の金属元素から適宜選択して用いることができる。
また、金属元素とともに、非金属元素を含有する金属系化合物としては、例えば、アルミナ、シリカ、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化スズ、酸化バリウム、酸化セシウム,酸化イットリウム、酸化鉄、酸化セリウム等の金属酸化物;窒化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化ケイ素、窒化マグネシウム、窒化リチウム、窒化クロム、窒化タングステン、窒化モリブデン等の金属窒化物;炭化ケイ素、炭化ホウ素、炭化ジルコニウム、炭化タンタル、炭化チタン、炭化鉄等の金属炭化物;水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化亜鉛等の金属水酸化物などが挙げられる。
本発明では、適用される電子機器の電気的損傷を抑制又は防止する観点から、熱伝導性化合物としては、熱伝導性とともに非導電性を有する化合物(非導電性を有する熱伝導性化合物)を好適に用いることができる。非導電性を有する熱伝導性化合物としては、前記に例示の熱伝導性化合物の中から非導電性を有するもの(例えば、アルミナ、シリカ、酸化亜鉛、酸化アルミニウム等の金属酸化物;窒化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化ケイ素等の金属窒化物;炭化ケイ素、炭化ホウ素等の金属炭化物;水酸化アルミニウム等の金属水酸化物など)を適宜選択して用いることができる。
また、本発明では、熱伝導性化合物は、白色や黒色等の各種色を有している場合、熱伝導性を有する色材としても利用することができる。例えば、白色の熱伝導性化合物(例えば、アルミナ、シリカなど)は、熱伝導性化合物および白系色材として利用することができ、熱伝導性を有する反射性粘着剤層を形成することができる。
粘着剤層の厚さとしては、特に制限されず、例えば、2〜100μm(好ましくは5〜80μm)の範囲から適宜選択することができる。
粘着剤層の形成方法は、特に制限されず、例えば、所定の面上に、粘着剤を塗布し、必要に応じて乾燥乃至硬化させる方法や、セパレータ(剥離ライナー)上に、粘着剤を塗布し、必要に応じて乾燥乃至硬化させて粘着剤層を形成した後、該粘着剤層を所定の面上に貼り合わせて転写させる方法などが挙げられる。なお、粘着剤の塗布に際しては、慣用の塗工機(例えば、グラビヤロールコーター、リバースロールコーター、キスロールコーター、ディップロールコーター、バーコーター、ナイフコーター、スプレーコーターなど)を用いることができる。
本発明の反射遮光性粘着テープ又はシートは、前述のように、金属製基材を有しているので、基材付きタイプの粘着テープ又はシートとしての形態を有している。反射遮光性粘着テープ又はシートは、厚みが3μm以上の金属製基材と、前記金属製基材の少なくとも一方の面(片面または両面)に形成された1つ又は2つの粘着剤層とを有しており、且つ少なくとも一方の面の反射率が60(%)以上、及び/又は、透過率が0.3(%)以下の特性を有している。反射遮光性粘着テープ又はシートは、具体的には、例えば、下記の層構成(A1)〜(A6)、(B1)〜(B7)、(C1)〜(C4)、(D1)〜(D4)、(E1)〜(E8)、(F1)〜(F7)、(G1)〜(G7)、(H1)〜(H6)、(I1)〜(I7)を有している反射遮光性粘着テープ又はシートなどが挙げられる。
層構成(A1):銀色を呈している金属製基材/透明粘着剤層の層構成
層構成(A2):透明粘着剤層/銀色を呈している金属製基材/透明粘着剤層の層構成
層構成(A3):銀色を呈している金属製基材/反射性粘着剤層の層構成
層構成(A4):透明粘着剤層/銀色を呈している金属製基材/反射性粘着剤層の層構成
層構成(A5):反射性粘着剤層/銀色を呈している金属製基材/反射性粘着剤層の層構成
層構成(A6):層構成(A1)〜(A5)における銀色を呈している金属製基材と、片面又は両面の粘着剤層(透明粘着剤層または反射性粘着剤層)との間に、1層又は2層以上の反射性層が形成された層構成
層構成(B1):銀色を呈している金属製基材/遮光性粘着剤層の層構成
層構成(B2):1層又は2層以上の反射性層/銀色を呈している金属製基材/遮光性粘着剤層の層構成
層構成(B3):透明粘着剤層/銀色を呈している金属製基材/遮光性粘着剤層の層構成
層構成(B4):反射性粘着剤層/銀色を呈している金属製基材/遮光性粘着剤層の層構成
層構成(B5):透明粘着剤層/1層又は2層以上の反射性層/銀色を呈している金属製基材/遮光性粘着剤層の層構成
層構成(B6):反射性粘着剤層/1層又は2層以上の反射性層/銀色を呈している金属製基材/遮光性粘着剤層の層構成
層構成(B7):層構成(B1)〜(B6)における銀色を呈している金属製基材と、遮光性粘着剤層との間に、1層又は2層以上の遮光性層が形成された層構成
層構成(C1):銀色以外の色を呈している金属製基材/遮光性粘着剤層の層構成
層構成(C2):銀色以外の色を呈している金属製基材/1層又は2層以上の遮光性層/遮光性粘着剤層の層構成
層構成(C3):透明粘着剤層/銀色以外の色を呈している金属製基材/遮光性粘着剤層の層構成
層構成(C4):透明粘着剤層/銀色以外の色を呈している金属製基材/1層又は2層以上の遮光性層/遮光性粘着剤層の層構成
層構成(D1):銀色以外の色を呈している金属製基材/反射性粘着剤層の層構成
層構成(D2):銀色以外の色を呈している金属製基材/1層又は2層以上の反射性層/反射性粘着剤層の層構成
層構成(D3):透明粘着剤層/銀色以外の色を呈している金属製基材/反射性粘着剤層の層構成
層構成(D4):透明粘着剤層/銀色以外の色を呈している金属製基材/1層又は2層以上の反射性層/反射性粘着剤層の層構成
層構成(E1):1層又は2層以上の反射性層/銀色以外の色を呈している金属製基材/遮光性粘着剤層の層構成
層構成(E2):透明粘着剤層/1層又は2層以上の反射性層/銀色以外の色を呈している金属製基材/遮光性粘着剤層の層構成
層構成(E3):1層又は2層以上の遮光性層/銀色以外の色を呈している金属製基材/反射性粘着剤層の層構成
層構成(E4):透明粘着剤層/1層又は2層以上の遮光性層/銀色以外の色を呈している金属製基材/反射性粘着剤層の層構成
層構成(E5):反射性粘着剤層/銀色以外の色を呈している金属製基材/遮光性粘着剤層の層構成
層構成(E6):層構成(E1)〜(E2)、(E5)における銀色以外の色を呈している金属製基材と、遮光性粘着剤層との間に、1層又は2層以上の遮光性層が形成された層構成
層構成(E7):層構成(E3)〜(E5)における銀色以外の色を呈している金属製基材と、反射性粘着剤層との間に、1層又は2層以上の反射性層が形成された層構成
層構成(E8):層構成(E6)と層構成(E7)とが組み合わされた層構成
層構成(F1):片面に黒色層を有している黒色層付き金属製基材/黒色層付き金属製基材における黒色層側に形成された透明粘着剤層の層構成
層構成(F2):片面に黒色層を有している黒色層付き金属製基材/黒色層付き金属製基材における黒色層が形成されていない側に形成された透明粘着剤層の層構成
層構成(F3):透明粘着剤層/片面に黒色層を有している黒色層付き金属製基材/透明粘着剤層の層構成
層構成(F4):片面に黒色層を有している黒色層付き金属製基材/黒色層付き金属製基材における黒色層側に形成された遮光性粘着剤層の層構成
層構成(F5):黒色層付き金属製基材における黒色層が形成されていない側に形成された透明粘着剤層/片面に黒色層を有している黒色層付き金属製基材/黒色層付き金属製基材における黒色層側に形成された遮光性粘着剤層の層構成
層構成(F6):片面に黒色層を有している黒色層付き金属製基材/黒色層付き金属製基材における黒色層が形成されていない側に形成された遮光性粘着剤層の層構成
層構成(F7):黒色層付き金属製基材における黒色層が形成されていない側に形成された遮光性粘着剤層/片面に黒色層を有している黒色層付き金属製基材/黒色層付き金属製基材における黒色層側に形成された透明粘着剤層の層構成
層構成(G1):黒色層付き金属製基材における黒色層が形成されていない側に形成された1層又は2層以上の反射性層/片面に黒色層を有している黒色層付き金属製基材/黒色層付き金属製基材における黒色層側に形成された透明粘着剤層の層構成
層構成(G2):黒色層付き金属製基材における黒色層が形成されていない側に形成された1層又は2層以上の反射性層/片面に黒色層を有している黒色層付き金属製基材/黒色層付き金属製基材における黒色層側に形成された遮光性粘着剤層の層構成
層構成(G3):反射性粘着剤層/片面に黒色層を有している黒色層付き金属製基材/黒色層付き金属製基材における黒色層側に形成された透明粘着剤層の層構成
層構成(G4):反射性粘着剤層/片面に黒色層を有している黒色層付き金属製基材/黒色層付き金属製基材における黒色層側に形成された遮光性粘着剤層の層構成
層構成(G5):層構成(G1)〜(G4)における片面に黒色層を有している黒色層付き金属製基材と、透明粘着剤層または遮光性粘着剤層との間に、1層又は2層以上の遮光性層が形成された層構成
層構成(G6):層構成(G3)〜(G4)における片面に黒色層を有している黒色層付き金属製基材と、反射性粘着剤層との間に、1層又は2層以上の反射性層が形成された層構成
層構成(G7):層構成(G5)と層構成(G6)とが組み合わされた層構成
層構成(H1):両面に黒色層を有している黒色層付き金属製基材/透明粘着剤層の層構成
層構成(H2):透明粘着剤層/両面に黒色層を有している黒色層付き金属製基材/透明粘着剤層の層構成
層構成(H3):両面に黒色層を有している黒色層付き金属製基材/遮光性粘着剤層の層構成
層構成(H4):透明粘着剤層/両面に黒色層を有している黒色層付き金属製基材/遮光性粘着剤層の層構成
層構成(H5):遮光性粘着剤層/両面に黒色層を有している黒色層付き金属製基材/遮光性粘着剤層の層構成
層構成(H6):層構成(H1)〜(H5)における両面に黒色層を有している黒色層付き金属製基材と、粘着剤層(透明粘着剤層または遮光性粘着剤層)との間に、1層又は2層以上の遮光性層が形成された層構成
層構成(I1):銀色を呈している金属製基材/熱伝導性を有する反射性粘着剤層の層構成
層構成(I2):透明粘着剤層/銀色を呈している金属製基材/熱伝導性を有する反射性粘着剤層の層構成
層構成(I3):反射性粘着剤層/銀色を呈している金属製基材/熱伝導性を有する反射性粘着剤層の層構成
層構成(I4):熱伝導性を有する反射性粘着剤層/銀色を呈している金属製基材/熱伝導性を有する反射性粘着剤層の層構成
層構成(I5):遮光性粘着剤層/銀色を呈している金属製基材/熱伝導性を有する反射性粘着剤層の層構成
層構成(I6):遮光性粘着剤層/1層又は2層以上の遮光性層/銀色を呈している金属製基材/熱伝導性を有する反射性粘着剤層の層構成
層構成(I7):層構成(I1)〜(I6)における銀色を呈している金属製基材と、反射性粘着剤層または伝導性を有する反射性粘着剤層との間に、1層又は2層以上の反射性層が形成された層構成
なお、反射遮光性粘着テープ又はシートは、シート状のものが積層された形態を有していてもよく、ロール状に巻回された形態を有していてもよい。
また、反射遮光性粘着テープ又はシートにおいて、粘着剤層(透明粘着剤層、遮光性粘着剤層、反射性粘着剤層など)の表面は、公知のセパレータ(剥離ライナー)により保護されていてもよい。また、反射遮光性粘着テープ又はシートが、金属製基材の片面にのみ粘着剤層が形成された構成を有している場合、例えば、金属製基材の表面(背面)に、公知の剥離処理剤(シリコーン系剥離処理剤など)による剥離処理層を形成し、該剥離処理層と粘着剤層とが接触する形態でロール状に巻回させることにより、粘着剤層の表面を保護してもよい。
本発明の反射遮光性粘着テープ又はシートは、一方の面の反射率が60(%)以上である場合、反射性を有する粘着テープ又はシート(反射性粘着テープ又はシート)として好適に利用することができ、また、透過率が0.3(%)以下である場合、遮光性を有する粘着テープ又はシート(遮光性粘着テープ又はシート)として好適に利用することができ、さらに、一方の面の反射率が60(%)以上であり且つ透過率が0.3(%)以下である場合、反射性および遮光性を有する粘着テープ又はシート(反射性・遮光性粘着テープ又はシート)として好適に利用することができる。このような反射遮光性粘着テープ又はシートは、両面が粘着面となっている形態の粘着テープ又はシート(両面粘着テープ又はシート)であってもよく、片面のみが粘着面となっている形態の粘着テープ又はシートであってもよい。
従って、本発明の反射遮光性粘着テープ又はシートは、いわゆる「携帯電話」や、いわゆる「PDA」等で用いられている液晶表示装置(LCD)(特に、小型の液晶表示装置)などにおける液晶表示モジュールユニットと、バックライトユニットとの固定に用いられる反射遮光性粘着テープ又はシート(反射性粘着テープ又はシート、遮光性粘着テープ又はシート、反射性・遮光性粘着テープ又はシート)として、有用である。
また、本発明の液晶表示装置は、液晶表示モジュールユニットと、バックライトユニットとを有しており、液晶表示モジュールユニットと、バックライトユニットとが、前記反射遮光性粘着テープ又はシート[すなわち、基材の少なくとも一方の面に粘着剤層を有しており、且つ少なくとも一方の面の反射率が60(%)以上、及び/又は、透過率が0.3(%)以下の特性を有しており、さらに、基材が、厚みが3μm以上の金属製基材である反射遮光性粘着テープ又はシート]により固定された構成を有している。なお、前記反射遮光性粘着テープ又はシートが、一方の面の反射率が60(%)未満であり、他方の面の反射率が60(%)以上である場合、反射率が60(%)未満となっている側の面が液晶表示モジュールユニット側に位置し、反射率が60(%)以上となっている側の面がバックライトユニット側に位置していてもよく、反射率が60(%)未満となっている側の面がバックライトユニット側に位置し、反射率が60(%)以上となっている側の面が液晶表示モジュールユニット側に位置していてもよい。
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。なお、実施例において、透過率(%)、反射率(%)や、L*a*b*表色系で規定されるL*、a*、b*は、それぞれ、以下の測定方法により求めた。
(透過率の測定方法)
日立製作所製の分光光度計(装置名「U4100型分光光度計」)を用いて、波長が550nmの光を粘着テープ又はシートの一方の面側から照射して、他方の面側に透過した光の強度を測定することにより、透過率(%)を求める。
(反射率の測定方法)
島津製作所製の分光光度計(装置名「MPS−2000」)を用いて、波長が550nmの光を粘着テープ又はシートにおける白色の基材(実施例1〜2や比較例2)側の面に照射して、前記光を照射した面で反射した光の強度を測定することにより、反射率(%)を求める。
(L*、a*、b*の測定方法)
ミノルタ社製の色彩色差計(装置名「CR−200」)を用いて、L*a*b*表色系で規定されるL*、a*、b*を測定する。
(粘着剤の調製例1)
アクリル系ポリマー(アクリル酸2−エチルヘキシル:70重量部、アクリル酸ブチル:30重量部、アクリル酸:2重量部の割合で用いて重合させて得られるアクリル系ポリマー):100重量部に対して、重合ロジン系樹脂(商品名「ペンセルD125」荒川化学工業社製):30重量部、カーボンブラック:5重量部を添加し、さらに、イソシアネート系架橋剤(商品名「コロネートL」日本ポリウレタン工業社製):2重量部を添加して、黒色を呈している粘着剤(黒色粘着剤)を調製した。
(粘着剤の調製例2)
アクリル系ポリマー(アクリル酸2−エチルヘキシル:70重量部、アクリル酸ブチル:30重量部、アクリル酸:2重量部の割合で用いて重合させて得られるアクリル系ポリマー):100重量部に対して、重合ロジン系樹脂(商品名「ペンセルD125」荒川化学工業社製):30重量部を添加し、さらに、イソシアネート系架橋剤(商品名「コロネートL」日本ポリウレタン工業社製):2重量部を添加して、透明性を有している粘着剤(透明粘着剤)を調製した。
(粘着剤の調製例3)
アクリル系ポリマー(アクリル酸2−エチルヘキシル:70重量部、アクリル酸ブチル:30重量部、アクリル酸:2重量部の割合で用いて重合させて得られるアクリル系ポリマー):100重量部に対して、重合ロジン系樹脂(商品名「ペンセルD125」荒川化学工業社製):30重量部、丸味状アルミナ(商品名「AS−50」昭和電工社製):70重量部を添加し、さらに、イソシアネート系架橋剤(商品名「コロネートL」日本ポリウレタン工業社製):2重量部を添加して、熱伝導性を有し且つ白色を呈している粘着剤(熱伝導性白色粘着剤)を調製した。
(実施例1)
厚さが25μmのアルミニウム製基材の一方の面上に、粘着剤の調製例1により得られた黒色粘着剤を塗布し、乾燥して、厚みが30μmの黒色粘着剤層を形成した後、該黒色粘着剤層上に、一方の面がシリコーン系剥離処理剤により剥離処理が施された構成を有しているセパレータを重ね合わせ、さらに、アルミニウム製基材の露出している面上に、粘着剤の調製例2により得られた透明粘着剤を塗布し、乾燥して、厚みが30μmの透明な粘着剤層(透明粘着剤層)を形成した後、該透明粘着剤層上に、一方の面がシリコーン系剥離処理剤により剥離処理が施された構成を有しているセパレータを重ね合わせて、透明粘着剤層/アルミニウム製基材/黒色粘着剤層の層構成を有する両面粘着テープ又はシートを得た。
なお、実施例1により得られた両面粘着テープ又はシートの透過率を、前記の(透過率の測定方法)により測定したところ、0%であった。また、両面粘着テープ又はシートの黒色粘着剤層側の面について、前記の(L*、a*、b*の測定方法)により、L*a*b*表色系で規定されるL*、a*、b*を測定したところ、L*は28.0であり、a*は0.48であり、b*は1.33であった。
(実施例2)
片面に黒色層を有し且つ厚さが30μmのアルミニウム製基材の黒色層側の面上に、粘着剤の調製例2により得られた透明粘着剤を塗布し、乾燥して、厚みが35μmの透明粘着剤層を形成した後、該透明粘着剤層上に、一方の面がシリコーン系剥離処理剤により剥離処理が施された構成を有しているセパレータを重ね合わせ、さらに、アルミニウム製基材の黒色層が形成されてない側の面(露出している面)上に、粘着剤の調製例2により得られた透明粘着剤を塗布し、乾燥して、厚みが35μmの透明粘着剤層を形成した後、該透明粘着剤層上に、一方の面がシリコーン系剥離処理剤により剥離処理が施された構成を有しているセパレータを重ね合わせて、透明粘着剤層/片面に黒色層を有するアルミニウム製基材/透明粘着剤層の層構成を有する両面粘着テープ又はシートを得た。
なお、実施例2により得られた両面粘着テープ又はシートの透過率を、実施例1と同様にして測定したところ、0%であった。また、両面粘着テープ又はシートにおいて、片面に黒色層を有するアルミニウム製基材の黒色層側の面について、L*a*b*表色系で規定されるL*、a*、b*を、実施例1と同様にして測定したところ、L*は24.0であり、a*は0.23であり、b*は0.80であった。
(実施例3)
厚さが25μmのアルミニウム製基材の一方の面上に、粘着剤の調製例3により得られた熱伝導性白色粘着剤を塗布し、乾燥して、厚みが30μmの熱伝導性を有する白色粘着剤層(熱伝導性白色粘着剤層)を形成した後、該熱伝導性白色粘着剤層上に、一方の面がシリコーン系剥離処理剤により剥離処理が施された構成を有しているセパレータを重ね合わせ、さらに、アルミニウム製基材の露出している面上に、粘着剤の調製例2により得られた透明粘着剤を塗布し、乾燥して、厚みが30μmの透明粘着剤層を形成した後、該透明粘着剤層上に、一方の面がシリコーン系剥離処理剤により剥離処理が施された構成を有しているセパレータを重ね合わせて、透明粘着剤層/アルミニウム製基材/熱伝導性白色粘着剤層の層構成を有する両面粘着テープ又はシートを得た。
なお、実施例3により得られた両面粘着テープ又はシートの透過率を、実施例1と同様にして測定したところ、0%であった。また、両面粘着テープ又はシートの熱伝導性白色粘着剤層側の面の反射率を、前記の(反射率の測定方法)により測定したところ、69%であった。さらに、両面粘着テープ又はシートにおいて、熱伝導性白色粘着剤層側の面について、L*a*b*表色系で規定されるL*、a*、b*を、実施例1と同様にして測定したところ、L*は91.8であり、a*は−0.8であり、b*は−0.5であった。
(実施例4)
厚さが25μmのアルミニウム製基材の一方の面上に、粘着剤の調製例3により得られた熱伝導性白色粘着剤を塗布し、乾燥して、厚みが30μmの熱伝導性白色粘着剤層を形成した後、該熱伝導性白色粘着剤層上に、一方の面がシリコーン系剥離処理剤により剥離処理が施された構成を有しているセパレータを重ね合わせ、さらに、アルミニウム製基材の露出している面上に、粘着剤の調製例1により得られた黒色粘着剤を塗布し、乾燥して、厚みが30μmの黒色粘着剤層を形成した後、該黒色粘着剤層上に、一方の面がシリコーン系剥離処理剤により剥離処理が施された構成を有しているセパレータを重ね合わせて、黒色粘着剤層/アルミニウム製基材/熱伝導性白色粘着剤層の層構成を有する両面粘着テープ又はシートを得た。
なお、実施例4により得られた両面粘着テープ又はシートの透過率を、実施例1と同様にして測定したところ、0%であった。また、両面粘着テープ又はシートの黒色粘着剤層側の面について、L*a*b*表色系で規定されるL*、a*、b*を、実施例1と同様にして測定したところ、L*は28.0であり、a*は0.48であり、b*は1.33であった。
また、両面粘着テープ又はシートの熱伝導性白色粘着剤層側の面の反射率を、実施例3と同様にして測定したところ、68%であった。さらに、両面粘着テープ又はシートにおいて、熱伝導性白色粘着剤層側の面について、L*a*b*表色系で規定されるL*、a*、b*を、実施例1と同様にして測定したところ、L*は90.8であり、a*は−1.3であり、b*は−0.3であった。
(実施例5)
厚さが25μmのアルミニウム製基材の一方の面上に、粘着剤の調製例3により得られた熱伝導性白色粘着剤を塗布し、乾燥して、厚みが30μmの熱伝導性を有する白色粘着剤層(熱伝導性白色粘着剤層)を形成した後、該熱伝導性白色粘着剤層上に、一方の面がシリコーン系剥離処理剤により剥離処理が施された構成を有しているセパレータを重ね合わせ、さらに、アルミニウム製基材の露出している面上に、粘着剤の調製例3により得られた熱伝導性白色粘着剤を塗布し、乾燥して、厚みが30μmの熱伝導性白色粘着剤層を形成した後、該熱伝導性白色粘着剤層上に、一方の面がシリコーン系剥離処理剤により剥離処理が施された構成を有しているセパレータを重ね合わせて、熱伝導性白色粘着剤層/アルミニウム製基材/熱伝導性白色粘着剤層の層構成を有する両面粘着テープ又はシートを得た。
なお、実施例5により得られた両面粘着テープ又はシートの透過率を、実施例1と同様にして測定したところ、0%であった。また、両面粘着テープ又はシートの両側の熱伝導性白色粘着剤層側の面の反射率を、実施例3と同様にして測定したところ、それぞれ、69%、70%であった。さらに、両面粘着テープ又はシートにおいて、両方の熱伝導性白色粘着剤層側の面について、L*a*b*表色系で規定されるL*、a*、b*を、実施例1と同様にして測定したところ、一方の熱伝導性白色粘着剤層側の面については、L*は87.5であり、a*は−1.03であり、b*は2.86であり、他方の熱伝導性白色粘着剤層側の面については、L*は87.6であり、a*は−0.96であり、b*は2.78であった。
(比較例1)
アルミニウム製基材に代えて、片面にアルミニウム蒸着層(厚さ:0.05μm)が形成されたポリエチレンテレフタレート製基材(総厚み:40μm)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、透明粘着剤層/ポリエチレンテレフタレートフィルム/黒色粘着剤層の層構成を有する両面粘着テープ又はシートを得た。
(比較例2)
アルミニウム製基材に代えて、片面にアルミニウム蒸着層(厚さ:0.05μm)が形成されたポリエチレンテレフタレート製基材(総厚み:40μm)を用いたこと以外は、実施例3と同様にして、透明粘着剤層/ポリエチレンテレフタレートフィルム/熱伝導性白色粘着剤層の層構成を有する両面粘着テープ又はシートを得た。
(比較例3)
アルミニウム製基材に代えて、片面にアルミニウム蒸着層(厚さ:0.05μm)が形成されたポリエチレンテレフタレート製基材(総厚み:40μm)を用いたこと以外は、実施例4と同様にして、黒色粘着剤層/ポリエチレンテレフタレートフィルム/熱伝導性白色粘着剤層の層構成を有する両面粘着テープ又はシートを得た。
(評価)
実施例1〜5及び比較例1〜3により得られた両面粘着テープ又はシートについて、熱伝導性を評価するために、下記の(熱伝導率の測定方法)により、熱伝導率を求めたところ、表1に示される結果が得られた。表1より、実施例1〜5に係る両面粘着テープ又はシートは、いずれも熱伝導率が高く、熱伝導性が優れている。従って、実施例1〜5に係る両面粘着テープ又はシートは、いずれも、放熱性が良好であることが確認された。
一方、比較例1〜3に係る両面粘着テープ又はシートは、熱伝導率が低く、熱伝導性が低い。
(熱伝導率の測定方法)
保護熱板式平板比較法(ASTM E1530−93)に準じて、両面粘着テープ又はシートの熱伝導率を測定する。該保護熱板式平板比較法では、サンプルの厚さ方向を流れる熱流束(W)を熱流計で測定して、熱抵抗RS(m2・K/W)を求め、下記式(1)より、熱伝導率λ(W/m・K)を求める。
λ(W/m・K)=d/RS (1)
[式(1)中、λは熱伝導率(W/m・K)、dは厚さ(m)、RSは熱抵抗(m2・K/W)である。]
前記式(1)における熱抵抗RS(m2・K/W)は、下記式(2)より求めることができる。なお、下記式(2)において、比例定数Fと、サンプルと上下のヒーター部との間の接触熱抵抗Rintは、予め、標準試料で温度毎に校正しておき、実際の測定温度に直線補間した値を採用する。
RS(m2・K/W)=[F×(TU−TM)/(TM−TL)]−Rint (2)
[式(2)中、RSは熱抵抗(m2・K/W)、Fは比例定数、TUは上側のヒーター部とサンプルとの間の温度、TMはサンプルと熱流計との間の温度、TLは熱流計と下側のヒーター部との間の温度、Rintはサンプルと、上下のヒーター部との間の接触熱抵抗である。]
具体的には、熱伝導率測定装置として、装置名「UNITHERM 2021型」(ANTER社製)を用い、サンプル[直径(φ):50mmの円板状の両面粘着テープ又はシート]を、熱伝導率測定装置の所定の位置に、図1に示される形態で設置し、上下のヒーター部により加温して、サンプルの上側表面および下側表面に温度差をつけ、この際の熱流束(W)を熱流計(熱量計)により測定して、前記式(1)および(2)を利用して熱伝導率(W/m・K)を求める。
なお、図1は、熱伝導率を測定する際に、熱伝導率測定装置(装置名「UNITHERM 2021型」ANTER社製)中のサンプルの設置状態を示す概略図である。図1において、1は上側のヒーター部(上部ヒーター)、2は温度計、3はサンプル、4は温度計、5は熱流計(熱量計)、6は温度計、7は下側のヒーター部(下部ヒーター)、8はヒートシンク部、9は冷却チラー部、10はカードヒーター部(保護ヒーター部)、11はガードヒーター部(保護ヒーター部)、12は熱の移動方向である。