JP2005082634A - 機能性粘着シート及びそれを用いるフラットパネル型ディスプレイ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】液晶パネル、有機ELパネル、PDPパネル、タッチパネル等の各種のフラットパネル型ディスプレイ装置に貼合装着できる光遮光性及び/又は光隠蔽性を発揮する機能性粘着シート及びこのような機能性粘着シートを貼合装着されているバックライト型又はフロントライト型ディスプレイ装置を提供することである。
【解決手段】シート厚が30〜200μmで、片面又は両面に粘着剤層を設ける機能性粘着シートは、シート厚が20〜100μmで、光透過率が0.1%以下である黒色基材シートの一方の片面に、層厚が5〜100μmで、白色顔料を含有する可視光領域光の光透過率が20%以下で、550nm波長光の面反射率が70%以上である白色粘着剤層を設ける光遮光性、光隠蔽性等の光特性を発揮する機能性粘着シートである。
【選択図】 なし
【解決手段】シート厚が30〜200μmで、片面又は両面に粘着剤層を設ける機能性粘着シートは、シート厚が20〜100μmで、光透過率が0.1%以下である黒色基材シートの一方の片面に、層厚が5〜100μmで、白色顔料を含有する可視光領域光の光透過率が20%以下で、550nm波長光の面反射率が70%以上である白色粘着剤層を設ける光遮光性、光隠蔽性等の光特性を発揮する機能性粘着シートである。
【選択図】 なし
Description
本発明は、光遮光性及び光隠蔽性等の光特性に優れる機能性粘着シートに関し、より詳細には、液晶パネル、有機ELパネル、PDPパネル、タッチパネル等の各種のフラットパネル型ディスプレイ装置に装着させて光遮光性及び/又は光隠蔽性を発揮させることができる機能性粘着シートに関する。
また、本発明は、このような機能性粘着シートを貼合装着するバックライト型又はフロントライト型のフラットパネル型ディスプレイ装置にも関する。
また、本発明は、このような機能性粘着シートを貼合装着するバックライト型又はフロントライト型のフラットパネル型ディスプレイ装置にも関する。
近年、液晶パネル、有機ELパネル、PDPパネル、CRT等のフラットパネル型表示装置が、パソコンの表示部、広告・情報伝達の表示プレート、携帯電話等の携帯情報端末機、また、ゲーム機、テレビ等の画像表示部に、また、電話器、複写機、ファクシミリ、プリンター等のオフィス機器や、洗濯機、冷蔵庫、炊飯器等の家電製品等の操作表示盤等に広く用いられている。その表示装置も、LCD、PDP等のフラットパネル型ディスプレイ(FPD)に代表されるディスプレイ装置のように表示画面が大型化の方向にある半面、一方では、LCD、ELD等のフラットパネル型ディスプレイに代表されるディスプレイ装置は、軽量・小型・薄型・省電力型等の方向にあって、しかも、より鮮明、より高輝度、より高品位の表示画面が求められている。
このようにディスプレイ装置が、特に小型・薄型・省電力型のフラットパネル型ディスプレイにあって、表示媒体の液晶、EL等を表示させる光源光が外部に漏れると、表示媒体を透過してくる光が弱まり、表示の輝度、コントラスト等を著しく低下させる。そのために、漏洩光を遮光させる対策を施さねばならない。例えば、[特許文献1]には、反射型LCDに用いられる遮光性粘着シートが記載されている。片面に黒色コート層を設けた白色フィルムや、片面に白色コート層を設けた黒色フィルムや、また、黒色フィルムと白色フィルムを貼り合せた積層フィルムを使用することで、白色面で表示光が反射され、黒色面で漏洩光や外光などの不要光が遮光されて、コントラストの高い表示を可能にさせる。すなわち、400〜660nmの波長領域にわたって光透過率が0.1%以下である基材フィルムの片面又は両面に、粘着剤層にカーボンブラック等の黒色着色剤が含有する黒色粘着剤層を設ける遮光性粘着シートが提案されている。
また、[特許文献2]には、基材フィルムの両面に金属蒸着膜を設けた300〜800nmの波長領域にわたって光透過率が0.3%以下である片面又は両面粘着剤層を有する遮光性粘着シートが記載されている。また、片面粘着剤層であるその粘着剤層が白色酸化チタンを含有する遮光性粘着シートが記載されている。
以上のように、LCD、ELD等のフラットパネル型ディスプレイに代表されるディスプレイ装置は、例えば、携帯電話等に見られる如く、その技術及びその用途動向は、ますます軽量・小型・薄型・省電力等の方向にある。しかも、省電力型の低電力下により鮮明に、より高輝度に、より高品位の表示画面が求められている。また、その表示形式がバックライト方式の透過型又は半透過型であるか、又はフロントライト方式の反射型の何れかにおいても、LCD、ELD等の表示媒体面に透過又は反射させる光源光及び/又は太陽光を漏洩させないように遮光及び/又は隠蔽させるか、また、逆に太陽光等の不要光の進入を防止させなければならない。
通常、フラットパネル型ディスプレイ装置には、バックライトユニット(以後、BLUと略記することもある)方式又はフロントライトユニット(以後、FLUと略記することもある)方式が用いられ、光源光及び太陽光のそれぞれ単独又は両者を併用させて、以下の(1)〜(3)に示すようなディスプレイシステムを可能にさせている。
(1)バックライト方式における透過型においては、バックライトユニット(BLU)における光源光→BLUの[導光板]を介してLCD等の表示媒体面である[ディスプレイユニット]に透過表示させ画像を視感させる。
(2)バックライト方式の半透過型においては、バックライトユニット(BLU)における光源光が→BLUの[導光板]→BLUの[反射板]を介して→[ディスプレイユニット]に透過表示させ画像を視感させる。又は太陽光が→[ディスプレイユニット]を介して→BLUの[反射板]を反射→[ディスプレイユニット]に反射表示させ画像を視感させる。
(3)フロントライト方式における反射型においては、フロントライトユニット(FLU)における光源光が→FLUの[導光板]を介して→[ディスプレイユニット]を介して→[反射板ユニット]で反射→[ディスプレイユニット]に反射表示させ画像を視感させる。又は太陽光が→[FLU]→[ディスプレイユニット]透過→[反射板ユニット]で反射→[ディスプレイユニット]に反射表示させ画像を視感させる。
(1)バックライト方式における透過型においては、バックライトユニット(BLU)における光源光→BLUの[導光板]を介してLCD等の表示媒体面である[ディスプレイユニット]に透過表示させ画像を視感させる。
(2)バックライト方式の半透過型においては、バックライトユニット(BLU)における光源光が→BLUの[導光板]→BLUの[反射板]を介して→[ディスプレイユニット]に透過表示させ画像を視感させる。又は太陽光が→[ディスプレイユニット]を介して→BLUの[反射板]を反射→[ディスプレイユニット]に反射表示させ画像を視感させる。
(3)フロントライト方式における反射型においては、フロントライトユニット(FLU)における光源光が→FLUの[導光板]を介して→[ディスプレイユニット]を介して→[反射板ユニット]で反射→[ディスプレイユニット]に反射表示させ画像を視感させる。又は太陽光が→[FLU]→[ディスプレイユニット]透過→[反射板ユニット]で反射→[ディスプレイユニット]に反射表示させ画像を視感させる。
このようにバックライトユニット又はフロントライトユニットによる光源光又は太陽光を透過、反射させてLCD等の表示媒体面に画像及び/又は印字表示させるに、バックライトユニットを実装させるに際しては、上記(1)〜(3)の記載から明らかなように、光源から光りを取り入れる「導光板」と、導光板の裏面に逃げる光を反射させる「反射板」と、明るさのムラを少なくさせる導光板の上に設ける「拡散シート」と、及び画面の明るさを向上させる「プリズムシート」等が設けられ、通常、これらの光特性部材は筐体枠部材に納められているのが一般的である。また、フロントライトユニットを実装させるに際しては、上記(1)〜(2)の記載から明らかなように、通常、バックライトユニットに設けている反射板を除いた光特性部材をバックライトユニットの筐体枠部材に納め、更に、その取り除いた反射板を反射板ユニットとして別途設けられているのが一般的である。
従って、従来から、バックライト方式を透過型又は半透過型のディスプレイ装置に実装させるには、[バックライトユニット]と[LCD等のディスプレイユニット]と間を、また、フロントライト方式を反射型のディスプレイ装置に実装させるには、[フロントライトユニット]と[LCD等のディスプレイユニット]と[反射板ユニット]と間を、それぞれ、例えば、両面粘着シート等で貼合させなければならない。
ところが、既に上述する如く、このように貼合させるために装着させる粘着シートには、バックライト、フロントライト等の光源光又は太陽光とが係わってディスプレイ画面に表示される画像及び/又は印字表示は、この貼合装着部における光源光及び太陽光の漏洩や、また、逆に太陽光等が不要光として進入することによって、表示の輝度、コントラスト等を著しく阻害させる恐れがある。従って、貼合装着させる粘着シートには、光特性として光を遮光させたり、光を隠蔽させたり、光を反射・吸収させる等の機能が求められる。特に近年における、軽量で、小型で、薄型で、高視野で、省電力型の方向にあるディスプレイ装置にあっては、このような粘着シートを貼合装着させて必要光を遮光、隠蔽させ、また、逆に太陽光等の不要光の進入を防止させる対策は、益々重要・不可欠で、益々効果的に対処させなければならない技術課題になっている。
以上から、本発明の目的は、透明部材面に貼合させて効果的に透過光及び/又は反射光を遮光又は隠蔽させる光特性を有する機能性粘着シートを又は互いに対向する部材面の貼合用粘着シートであって、その貼合部材間からの光漏洩、光進入を効果的に防止させる光特性としての光遮光性、光隠蔽性を発揮させることができる貼合装着用の機能性粘着シートを提供することである。
また、本発明の他の目的は、このような光遮光性、光隠蔽性を発揮する機能性粘着シートを装着させた液晶パネル、有機ELパネル、PDPパネル等のフラットパネル型ディスプレイ装置を提供することである。
そこで、本発明者は、上記課題を解決するため鋭意検討した結果、シート厚が20μmのPET製黒色シートの片面に白色顔料を含有する層厚10μmの粘着剤層を設けた粘着シートを試作し、電灯光下に翳したところ、視感される電灯光源が効果的に隠蔽されることを見出して、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明によれば、シート厚が30〜200μmで、片面又は両面に粘着剤層を設ける機能性粘着シートにおいて、シート厚が20〜100μmで、光透過率が0.3%以下である黒色基材シートの一方の片面に、層厚が5〜100μmで、白色顔料を含有する光反射性を有する白色粘着剤層を設けていることを特徴とする光特性として光遮光性、光隠蔽性等の機能を発揮させることができる機能性粘着シートを提供する。
また、本発明によれば、このような光特性を有する本発明による機能性粘着シートを、液晶パネル、有機ELパネル、PDPパネル等のディスプレイ面に対して、「ディスプレイユニット」と「バックライトユニット」とを順に設けるバックライト型ディスプレイ装置において、この[ディスプレイユニット]と[バックライトユニット]と間に、透明粘着剤層を[ディスプレイユニット]側に、白色粘着剤層を[バックライトユニット]側に対向するように貼合装着させていることを特徴とするバックライト型ディスプレイ装置を提供する。
更に、本発明によれば、このような光特性を有する本発明による機能性粘着シートを、液晶パネル、有機ELパネル、PDPパネル等のディスプレイ面に対して、「フロントライトユニット」と「ディスプレイユニット」及び「反射板ユニット」とを順に設けるフロントライト型ディスプレイ装置において、この[フロントライトユニット]と[ディスプレイユニット]と間に透明粘着剤層を[フロントライトユニット]側に、白色粘着剤層を[ディスプレイユニット]側に、又この[ディスプレイユニット]と[反射板ユニット]と間に透明粘着剤層を[ディスプレイユニット]側に、白色粘着剤層を[反射板ユニット]側に、そせぞれ、対向するように貼合装着させていることを特徴とするフロントライト型ディスプレイ装置を提供する。
以上から、本発明による機能性粘着シートは、光透過率が0.3%以下の黒色基材シートの片面に白色顔料含有の白色粘着剤層を設けることにより、この黒色基材シートが低光透過率であるのに加えて、表面光反射性を有する白色粘着剤層を設けていることにより、特に、黒色基材シート面から翳して視感される透過光は、[「光反射層」→「光吸収層(又は光遮光層)」]又は[「光反射層」←「光吸収層(又は光遮光層)」]を介していることから、著しく隠蔽又は遮光された光として視感させる。従って、本発明による[黒色基材シート/白色粘着剤層]又は「透明粘着剤層/黒色基材シート/白色粘着剤層」なるシート構造を持たせることにより、機能性片面又は機能性両面粘着シートとして光隠蔽性、光遮光性なる光特性を効果的に発揮させることができる。
そこで、後述する図1(a)、(b)に図示されるように、「バックライトユニット」、「フロントライトユニット」、「ディスプレイユニット」及び「反射板ユニット」等が適宜組合わせ実装させてなるバックライト型又はフロントライト型ディスプレイ装置においては、本発明の機能性粘着シートを、貼合装着用粘着シートとして実装させる場合、図1(c)に図示するようなシート構造が、機能的に、効果的に生かされて、以下に説明するような貼合装着を可能にさせて、本発明の機能性粘着シートが有する光遮光性、光隠蔽性等の光特性をこれらのディスプレイ装置に効果的に賦与させることができる。
概念断面図としてバックライト型ディスプレイ装置を図示する図1(a)を参照しながら説明すると、本発明による機能性粘着シートのシート構造が生かされて、機能性粘着シート1の透明粘着剤層11を「ディスプレイユニット4」側に、白色粘着剤層12を「バックライトユニット2」側になるように貼合装着させることができ、この貼合装着部(又は対向貼合部材間)における光源光6を効果的に遮光させられ、しかも、白色粘着剤層12を介して光源光6を効果的に反射させて必要光の低減を防止させることができる。
また、同様の概念図として図1(b)に図示するフロントライト型ディスプレイ装置においても、本発明の機能性粘着シートのシート構造が生かされて、機能性粘着シート1の透明粘着剤層11を「フロントライトユニット3」側に、白色粘着剤層12を「ディスプレイユニット4」側に、更には、機能性粘着シート1の透明粘着剤層11を「ディスプレイユニット4」側に、白色粘着剤層12を「反射板ユニット5」側になるように、それぞれ、貼合装着させることができ、前者においては、機能性粘着シート1の黒色基材シート10により貼合装着部(又は対向貼合部材間)における光源光6を効果的に遮光させられ、しかも、機能性粘着シート1の白色粘着剤層12を介して、効果的に反射させて必要光の低減を防止させる。また、後者においては貼合装着部(又は対向貼合部材間)におけるディスプレイユニット4を介して透過される光源光6を遮光させ、且つ機能性粘着シート1の白色粘着剤層12は、反射板ユニット5を介して反射される光源光6を効果的に反射させて必要光の低減を防止させることができる。
以上から、既に上述したように、通常のフラットパネル型ディスプレイ装置に採用するバックライトユニット方式又はフロントライトユニット方式の光源光及び太陽光の単独又は併用に係わって、既に上述する上記(1)〜(3)に示す如くのディスプレイシステムに対し、図1(c)に図示する「透明粘着剤層11/黒色基材シート10/白色粘着剤層12」なるシート構造及びその構造層が単独又は合わさって発揮する光遮光性、光隠蔽性(又は光反射性)等の光特性を有する本発明による機能性粘着シート1は、そのシート構造の特徴が生かされる光遮光性粘着シート又は光隠蔽性粘着シートとして用いることができる。
以下に、本発明による光遮光性、光隠蔽性等の光特性を発揮させる機能性粘着シート、それを用いるバックライト型及びフロントライト型のディスプレイ装置に係わって、その実施するための最良の形態について更に説明する。
既に上述する如く、本発明による光遮光性及び/又は光隠蔽性なる機能を発揮させることができるシート厚が30〜200μmの機能性粘着シートは、シート厚が20〜100μmで、光透過率が0.3%以下である黒色基材シートの一方の片面に、白色顔料を含有する白色粘着剤層を設けていることが特徴である。本発明においては、好ましくは、可視光領域光の光透過率が20%以下で、更に、550nm波長光の面反射率が70%以上である白色粘着剤層を設けることが好適である。そこで、特に黒色基材シートのシート厚は、好ましくは、25μm〜60μmで、更に好ましくは50μm以下であってよく、その上限値は、その装着使用される用途が所望する光遮光性にもよるが、本発明の機能性粘着シートが発揮する光遮光性は、設ける白色粘着剤層の光隠蔽性(又は光反射性)も加わって発揮される機能であることから、その使用する用途によっては、必要以上に厚い基材シートでなくとも、適宜好適に使用される。
更には、本発明において、そのシート構造の「黒色基材シート/白色粘着剤層」である併せ効果が加わって上記する如く、黒色基材シートの光透過率が少なくとも0.3%以下の黒色基材シートであれば光特性部材として適宜好適に使用されるが、好ましくは、その使われ方の用途によっては、好ましくは、光透過率が0.1%以下であることがより好適である。
また、白色粘着剤層の層厚は、用いる粘着剤に含有させる白色顔料の含有量、その分散性にもよるが、その含有量は、所望する粘着力を満足させる範囲において適宜好適に含有量を特定することができる。また、用いる白色顔料が、使用する粘着剤への分散性が良好であれば、可能な限りの低含有量で、光反射性、光隠蔽性を賦与させることができ、且つ用いる粘着剤の粘着力をできるだけ低下させない観点からすれば、可能な限りの白色顔料が低含有量である白色粘着剤層を適宜好適に設けることができる。従って、本発明においては、好ましくは、白色粘着剤層の層厚を5〜70μmで、更に好ましくは、50μm以下とすることができる。また、
そこで、本発明において、この白色粘着剤層に所望される粘着力は、使用される用途によって一概に特定されないが、感圧接着時における粘着力(N/25mm)として、1.0〜20で、好ましくは3〜15で、更に好ましくは、10以下である白色粘着剤層を適宜好適に用いることをできる。また、このような光特性及び粘着力を有する白色粘着剤層を、本発明においては、その粘着剤種に特に限定されないが、例えば、アクリル系モノマー100重量部当たり、油性系において分散性に優れる大日精化工業(株)製の白色顔料UTCO−501ホワイト(酸化チタン)の25〜45重量部を添加させて適宜調製することができる。
また、本発明においては、既に上述する如く、基材シートの他方の片面に、透明粘着剤層を設けた光遮光性、光隠蔽性を発揮させる機能性両面粘着シートとして、適宜好適に使用することができる。その透明粘着剤層に所望する感圧接着時の粘着力(N/25mm)として、特に特定する粘着力を要さないが、本発明においては、透明粘着剤層の粘着力(N1)として、1.0〜20で、好ましく3〜15で、その使用する用途及び使用のさせ方で、上記する白色粘着剤層の粘着力を(N2)とすると、本発明においては、(N1)≧(N2)又は(N1)<(N2)である機能性両面粘着シートとして、適宜好適に使用することができる。
そこで、このような透明粘着剤層として、本発明において、例えば、装着時のハンドリング性から転写性及び/又は本発明の目的である光遮光性、光隠蔽性を損ねさせない観点から耐ブリスター性に富む感圧接着性のアクリル系透明粘着剤を適宜好適に使用することができる。このような透明粘着剤として、例えば、既に本発明者が特願2003−188831として特許出願されている粘着剤であって、重量平均分子量(Mw)が100万以上で、Tgが0℃以下のアクリル系ポリマーの100重量部当たり、Tgが0〜100℃で、軟化点が50〜150℃である重合ロジンエステルの粘着付与樹脂の3〜7重量部と、官能基のモル数比でアクリル系ポリマー官能基1%の添加でゲル分率が50%以上であるエポキシ系架橋剤の0.001〜0.5重量部を含有する粘着剤を適宜好適に使用することができる。そこで、本発明において、この主粘着樹脂成分であるアクリル系ポリマーに係わって、その重量平均分子量が100万以下では、通常、低架橋度で高ゲル分率にはならない。また、その重量平均分子量が100万以上であっても高架橋度にしなければ高ゲル分率とならない系では、プラスチィックフィルムのハガレや発泡を防止させ難い傾向にある。また、粘着付与樹脂に係わって、その添加量が、下限値の3重量部未満では、通常、プラスチィックフィルムに対する密着性が発揮され難い。また、上限値の7重量部を超えると粘着剤層の光透過性の低下やヘイズが高めの粘着剤となる。更には、この粘着付与樹脂に係わって、Tgが0℃以下で、軟化点が50℃以下では加熱時に粘着剤層の凝集力を低下させて発泡の原因となる。また、Tgが100℃以上で、軟化点が150℃以上では、主粘着剤樹脂成分のアクリル系ポリマーとの相溶性が低下して、粘着剤表面にブリードし、特に加熱時にブリード層が関与してハガレ発生の要因となる。
そこで、本発明による機能性両面粘着シートの片面に設ける粘着剤層は、好ましくは、
上記する耐ブリスター性粘着剤剤を、黒色基材シートにトランスファー(又は転写)させ
て設けられる粘着剤であれば、この機能性両面粘着シートの取扱い性(又はハンドリン
グ性)を向上させる観点から好ましい。また、上記に記載する透明粘着剤は、下記する関
係式(1)で表される関係を満たさせることで、既に上記した所望する粘着剤層厚を転写
させることができる。その透明粘着剤層の転写時における粘着性を表す評価値が、下記関
係数式(1)で、表される関係を満たしていることが特徴である。
式中、PETフィルムとスライドガラスとを貼合し貼り合わせ5分直後のヘイズ:HZ5値で、貼り合わせ24時間後のヘイズ:HZ24値を示す。
上記する耐ブリスター性粘着剤剤を、黒色基材シートにトランスファー(又は転写)させ
て設けられる粘着剤であれば、この機能性両面粘着シートの取扱い性(又はハンドリン
グ性)を向上させる観点から好ましい。また、上記に記載する透明粘着剤は、下記する関
係式(1)で表される関係を満たさせることで、既に上記した所望する粘着剤層厚を転写
させることができる。その透明粘着剤層の転写時における粘着性を表す評価値が、下記関
係数式(1)で、表される関係を満たしていることが特徴である。
式中、PETフィルムとスライドガラスとを貼合し貼り合わせ5分直後のヘイズ:HZ5値で、貼り合わせ24時間後のヘイズ:HZ24値を示す。
また、既に上述する理由から、この粘着剤が耐ブリスター性(又は発泡防止性)であることが好ましい。また、そのために上記に記載する透明粘着剤は、下記する関係式(2)で表される関係を満たさせることで、粘着剤層として耐ブリスター性であることを適宜評価することができる。すなわち、耐ブリスター性の劣る粘着剤では、例えば[PETフィルム−PCシート]の対向被着体部材間を粘着剤層で貼合わせた供試体を80℃下に加熱させ、その前後におけるヘイズ値を測定することで、光透過性の低下がヘイズ値の上昇で、その上昇の要因が発泡による透明性の低下であることから、本発明においては、上記する関係式(3)に表すパラメータ値として適宜評価することができる。
式中、プラスチィックフィルム同士を貼合し、加熱前のヘイズ値:HZBHで、80℃加熱後のヘイズ値:HZAHを示す。
式中、プラスチィックフィルム同士を貼合し、加熱前のヘイズ値:HZBHで、80℃加熱後のヘイズ値:HZAHを示す。
また、本発明において、既に上述したような理由で、含有させている粘着付与樹脂として、好ましくは、重合ロジンエステルを適宜好適に選ぶことができる。特に、従来から重合ロジンエステルは、プラスチィック基材に対する密着性が優れ、基材表面への濡れ性がよく、特に加熱時にはPC、PMMA等の通常の基材からの発泡成分を粘着剤層に滞留させ難くするのに係わって[粘着剤層−黒色基材シート]界面でのアワ・剥がれを防止させる傾向にある。
そこで、このように透明性で、耐ブリスター性で、常温程度の非加熱下に感圧接着させることができるアクリル系粘着剤を、セパレートフィルム材上にバーコーター、ロールコーター、スリットダイコーター、ドクターブレードコーターで、フィルム状に塗布させた後、その上にセパレートフィルム材を重ね貼りさせて、2枚のセパレートフィルム材間にフィルム状に挟持させた粘着剤層厚が15〜50μm、好ましくは20〜35μm範囲にあるトランスファー性フィルム状粘着剤を用いることができる。このセパレートフィルム材として、PETフィルム、ポリエチレン、ポリプロピレン等を挙げることができる。
そこで、本発明においては、以上のような特徴を有し各種の光特性フィルムの貼合わせ接着に用いられるアクリル系粘着剤樹脂組成物の主成分としてのアクリル系ポリマーは、好ましくは、重量平均分子量(Mw)が100万以上で、Tgが0℃以下のアクリル系ポリマーが適宜好適に選んで用いられる。本発明において、このような特定のアクリル系ポリマーとしては、以下に挙げる重合性モノマーの単独又は2種以上の混合物を重合させて得られる。そのポリマー用の好適なモノマーとして、例えば、アクリル酸,メタクリル酸,メチルアクリレート,メチルメタクリレート,エチルアクリレート,エチルメタクリレート,n−プロピルアクリレート,n−プロピルメタクリレート,イソプロピルアクリレート,イソプロピルメタクリレート,n−ブチルメタクリレート,sec−ブチルアクリレート,イソブチルアクリレート,イソブチルメタクリレート,tert−ブチルアクリレート,n−ペンチルアクリレート,n−ペンチルメタクリレート,n−ヘキシルアクリレート,2−エチルヘキシルアクリレート,n−オクチルアクリレート,n−オクチルメタクリレート,n−デシルメタクリレート,ラウリルアクリレート,ラウリルメタクリレート,トリデシルアクリレート,トリドデシルメタクリレート,ステアリルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート,2−ヒドロキシルメタクリレート,3−ヒドロキシプロピルアクリレート,3−ヒドロキシプロピルメタクリレート,4−ヒドロキシブチルアクリレート,4−ヒドロキシブチルメタクリレート、ジメチルアミノエチルアクリレート,ジメチルアミノエチルメタクリレート,ジエチルアミノエチルメタクリレート等を挙げることができる。
また、その他のモノマーとして、例えば、フェニルアクリレート,エトキシエチルアクリレート,プロポキシエチルアクリレート,ブトキシエチルアクリレート,フェニルメタクリレート,メトキシエチルメタクリレート,エトキシエチルメタクリレート,ブトキシエチルメタクリレート,ジエチレングリコールのジアクリル酸エステル,トリエチレングリコールのジアクリル酸エステル,ジエチレングリコールのジメタクリル酸エステル,トリエチレングリコールのジメタクリル酸エステル,酢酸ビニル,塩化ビニリデン,アクリル酸-2-クロロエチル,2-ビニル-2-オキサゾリン,メタクリロイルアジリジン,アリルグリシジルエーテル,アクリル酸グリシジルエーテル,メタクリル酸グリシジルエーテル,ポリプロピレングリコールのアクリル酸またはメタクリル酸エステル,フッ素置換メタクリル酸アルキルエステル,イタコン酸,クロトン酸,マレイン酸,2-クロルエチルビニルエーテル,アクリルアミド,メタクリルアミド,ビニルトリメトキシシラン,γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン,トリメトキシシリルプロピルアリルアミン,エチルデンノルボルネン,ピペリジン,イソプレン,ビニルシクロヘキセン等を挙げることができる。
また、本発明において、Tgが0〜100℃で、軟化点が50〜150℃である粘着付与樹脂としては、既に上述した理由から、好ましくは、ロジン樹脂又はその誘導体が好適に用いられる。その誘導体として、部分不均化、または不均化ロジン、水添ロジン、マレイン酸変性ロジン、重合ロジンエステル、ホルムアルデヒド変性ロジン等を挙げることができる。また、この粘着剤に係わって、上記する架橋剤としては、通常、エポキシ化合物系架橋剤、イソシアネート化合物系架橋剤、アジリジン化合物系架橋剤及びアミノ樹脂系架橋剤が挙げられるが、既に上述した理由から、主粘着剤成分のアクリル系ポリマーの官能基のモル数比でアクリル系モノマーの官能基1%の添加でゲル分率50%以上であるエポキシ化合物系架橋剤が適宜好適に用いられる。中でも分子内に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物系架橋剤が好ましい。そこで、このように分子内に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物系架橋剤としては、1,3-ビス(N,N-ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、N,N,N',N'-テトラグリジル-m-キシリレンジアミン、N,N,N',N'-テトラグリジルアミノフェニルメタン、トリグリシジルイソシアネート、m-N,N-ジグリシジルアミノフェニルグリシジルエーテル、N,N-ジグリシジルトルイジン、N,N-ジグリシジルアニリン、ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル、1,6-ヘキサンジオールジグリシジルエーテル等を挙げることができる。
以上から、シート構造が「黒色基材シート/白色粘着剤層」又は「透明粘着剤層/黒色基材シート/白色粘着剤層」である本発明による機能性片面又は両面粘着シートは、その光遮光性、光隠蔽で代表される機能を賦与させることができることから、通常の光隠蔽性粘着シートとして利用される。また、機能性両面粘着シートとして、バックライト方式の透過型又は半透過型、又はフロントライト方式の反射型等のフラットパネル型ディスプレイ装置に、貼合装着させて光源光及び/又は太陽光を漏洩させる又は太陽光等の不要光の進入を防止させる等の機能を賦与させる光遮光性粘着シートとして利用することができる。
以下に、本発明を実施例により説明するが、本発明は、これらの実施例にいささかも限定されるものではない。
以下に、本発明を実施例により説明するが、本発明は、これらの実施例にいささかも限定されるものではない。
<各種の測定及び試験方法>
1)ゲル分率は、測定用試料を酢酸エチルに浸漬させ、1昼夜放置後の不溶分を重量%で表示する。
2)耐ブリスター試験は、供試試料を1.5mm厚PC板に50mm×50mmサイズで貼合し、50℃×5kg/cm2×20分オートクレーブ処理を行った後、ヘイズを測定する。その後85℃設定のオーブンに24時間入れ取り出し、外観の観察およびヘイズの測定を行う。ヘイズはHM−150(村上色彩研究所製)を用い測定を行う。
3)測定試料の作成は、セパフィルムに挟持するフィルム状粘着剤のMRF25を剥離後、25μmPETフィルムを貼り合わせ測定用試料とした。
4)粘着力測定は、JIS Z 0237法に準拠し,対SUS板の貼り付け5分後と24時間後の粘着力を測定する。
5)貼り合わせ適性試験は、供試試料をスライドガラスに粘着力測定で使用する圧着ローラーを用いて貼付し、貼付後5分後および24時間後のヘイズを測定する。
6)光反射率又は光透過率は、ミノルタ製の分光測色計CM−3700d(反射率測定範囲:0〜200%、分解能:0.001%)を用いて、測定波長360〜740nm範囲で測定する。
7)光漏れは、(株)村上色彩研究所製のヘイズメータHM−150を用いて、全光線透過率(JIS K 7361)を測定して有り無しを評価する。
1)ゲル分率は、測定用試料を酢酸エチルに浸漬させ、1昼夜放置後の不溶分を重量%で表示する。
2)耐ブリスター試験は、供試試料を1.5mm厚PC板に50mm×50mmサイズで貼合し、50℃×5kg/cm2×20分オートクレーブ処理を行った後、ヘイズを測定する。その後85℃設定のオーブンに24時間入れ取り出し、外観の観察およびヘイズの測定を行う。ヘイズはHM−150(村上色彩研究所製)を用い測定を行う。
3)測定試料の作成は、セパフィルムに挟持するフィルム状粘着剤のMRF25を剥離後、25μmPETフィルムを貼り合わせ測定用試料とした。
4)粘着力測定は、JIS Z 0237法に準拠し,対SUS板の貼り付け5分後と24時間後の粘着力を測定する。
5)貼り合わせ適性試験は、供試試料をスライドガラスに粘着力測定で使用する圧着ローラーを用いて貼付し、貼付後5分後および24時間後のヘイズを測定する。
6)光反射率又は光透過率は、ミノルタ製の分光測色計CM−3700d(反射率測定範囲:0〜200%、分解能:0.001%)を用いて、測定波長360〜740nm範囲で測定する。
7)光漏れは、(株)村上色彩研究所製のヘイズメータHM−150を用いて、全光線透過率(JIS K 7361)を測定して有り無しを評価する。
<耐ブリスター性、トランスファー性の透明粘着剤の調製>
(参考例1)
窒素置換可能な4ツ口フラスコにアクリル酸ブチルエステル97部、アクリル酸3部酢酸エチル120部トルエン10部を仕込み窒素置換下で63℃まで昇温し、開始剤AIBNを0.075部投入、重合を開始し、重合開始4時間後に開始剤AIBNを0.15部追加投入しさらに4時間重合を行う。重合後酢酸エチルを270部投入し、アクリル系ポリマー溶液を得た。GPC法にて重量平均分子量を測定したところ、120万であった。次いで、このアクリル系ポリマー溶液のアクリル系ポリマーの100部に対し、粘着付与樹脂であるエステルガム10D(理化ファインテック製、Tg70℃、軟化点110℃の重合ロジンエステル)5部、架橋剤であるテトラッドX(三菱瓦斯化学製、エポキシ系硬化剤)0.05部(対アクリル酸官能基1.3%添加)を混合させて耐ブリスター性に優れる透明粘着剤を調製した。次いで、この粘着剤樹脂組成物をPET剥離フィルムMRX38(三菱化学ポリエステル製)に乾燥後25μmとなる様に塗工を行い、乾燥後PET剥離フィルムMRF38(三菱化学ポリエステル製)を貼合させてトランスファー性フィルム状粘着剤を作成した。
(参考例1)
窒素置換可能な4ツ口フラスコにアクリル酸ブチルエステル97部、アクリル酸3部酢酸エチル120部トルエン10部を仕込み窒素置換下で63℃まで昇温し、開始剤AIBNを0.075部投入、重合を開始し、重合開始4時間後に開始剤AIBNを0.15部追加投入しさらに4時間重合を行う。重合後酢酸エチルを270部投入し、アクリル系ポリマー溶液を得た。GPC法にて重量平均分子量を測定したところ、120万であった。次いで、このアクリル系ポリマー溶液のアクリル系ポリマーの100部に対し、粘着付与樹脂であるエステルガム10D(理化ファインテック製、Tg70℃、軟化点110℃の重合ロジンエステル)5部、架橋剤であるテトラッドX(三菱瓦斯化学製、エポキシ系硬化剤)0.05部(対アクリル酸官能基1.3%添加)を混合させて耐ブリスター性に優れる透明粘着剤を調製した。次いで、この粘着剤樹脂組成物をPET剥離フィルムMRX38(三菱化学ポリエステル製)に乾燥後25μmとなる様に塗工を行い、乾燥後PET剥離フィルムMRF38(三菱化学ポリエステル製)を貼合させてトランスファー性フィルム状粘着剤を作成した。
(参考例2)
窒素置換可能な4ツ口フラスコにアクリル酸メチルエステル30部アクリル酸ブチルエステル69部、プラクセルFA−1(ダイセル化学製)1部、酢酸エチル120部トルエン10部を仕込み窒素置換下で63℃まで昇温し、開始剤AIBNを0.075部投入、重合を開始し、重合開始4時間後に開始剤AIBNを0.15部追加投入しさらに4時間重合を行う。重合後酢酸エチルを270部投入し、アクリル系ポリマー溶液を得た。GPC法にて重量平均分子量を測定したところ、130万であった。次いで、このアクリル系ポリマー溶液のアクリル系ポリマーの100部に対し、エステルガム10D(理化ファインテック製、Tg70℃、軟化点110℃の重合ロジンエステル)5部、コロネートL(日本ポリウレタン製、イソシアネート硬化剤)0.1部(対プラクセルFA−1官能基10.6%添加)を混合させてアクリル系の耐ブリスター性透明粘着剤を調製した。
窒素置換可能な4ツ口フラスコにアクリル酸メチルエステル30部アクリル酸ブチルエステル69部、プラクセルFA−1(ダイセル化学製)1部、酢酸エチル120部トルエン10部を仕込み窒素置換下で63℃まで昇温し、開始剤AIBNを0.075部投入、重合を開始し、重合開始4時間後に開始剤AIBNを0.15部追加投入しさらに4時間重合を行う。重合後酢酸エチルを270部投入し、アクリル系ポリマー溶液を得た。GPC法にて重量平均分子量を測定したところ、130万であった。次いで、このアクリル系ポリマー溶液のアクリル系ポリマーの100部に対し、エステルガム10D(理化ファインテック製、Tg70℃、軟化点110℃の重合ロジンエステル)5部、コロネートL(日本ポリウレタン製、イソシアネート硬化剤)0.1部(対プラクセルFA−1官能基10.6%添加)を混合させてアクリル系の耐ブリスター性透明粘着剤を調製した。
(参考例3)
参考例1のアクリル系ポリマー重合に使用する酢酸エチルを130部、トルエンを0部とし、同様な条件で重合を行い、重量平均分子量を測定したところ、140万であった。次いで、このアクリル系ポリマー溶液のアクリル系ポリマーの100部に対し、エステルガム10D(理化ファインテック製、Tg70℃、軟化点110℃の重合ロジンエステル)5部、テトラッドX(三菱瓦斯化学製、エポキシ系硬化剤)0.025部(対アクリル酸官能基0.65%添加)を混合させて本発明によるアクリル系の耐ブリスター性粘着剤樹脂組成物を調製させた。
参考例1のアクリル系ポリマー重合に使用する酢酸エチルを130部、トルエンを0部とし、同様な条件で重合を行い、重量平均分子量を測定したところ、140万であった。次いで、このアクリル系ポリマー溶液のアクリル系ポリマーの100部に対し、エステルガム10D(理化ファインテック製、Tg70℃、軟化点110℃の重合ロジンエステル)5部、テトラッドX(三菱瓦斯化学製、エポキシ系硬化剤)0.025部(対アクリル酸官能基0.65%添加)を混合させて本発明によるアクリル系の耐ブリスター性粘着剤樹脂組成物を調製させた。
(実施例)
重量比でBA/AA/TF=98/2/5である粘着剤の100重量部当たり、大日精化工業(株)製の酸化チタン(UTCO-501ホワイト)の33.3重量部を含有させて光透過率20%の光反射性の白色粘着剤を調製した。次いでこの白色粘着剤を、光透過率が0.3%のシート厚38μmであるPET製黒色シートの片面に、層厚10μmになるように塗布させて、シート構造が「黒色基材シート/白色粘着剤層」のシート厚50μmの機能性粘着シートAを調製した。次いで、この機能性粘着シートAの一方の片面に参考例1で調製したアクリル系の耐ブリスター性透明粘着剤をトランスファーさせて、層厚10μmの透明粘着剤層を設けたシート厚60μmの機能性粘着シートB1を調製した。また、この機能性粘着シートB1においてトランスファーさせた透明粘着剤に換えて、透明粘着剤として参考例2及び参考例3で調製したアクリル系の耐ブリスター性透明粘着剤をそれぞれ層厚10μmになるように塗布させてそれぞれ機能性粘着シートB2及び機能性粘着シートB3を調製した。尚、各シートの粘着剤層の粘着力(N/25mm)は機能性粘着シートA(白色層:12)、機能性粘着シートB1(透明層:15、白色層:12)、機能性粘着シートB2(透明層:16、白色層:12)、機能性粘着シートB3(透明層:19、白色層:12)である。その結果、何れの粘着シートも光透過率%が0.1以下で光漏れが無く、また、白色粘着剤層の反射率が70%を有し、透過型又は反射型ディスプレイ装置に貼合装着させた場合に、必要光を過度に吸収させずに反射させることができ、輝度を低下させない。なお、上記TF:タッキファイヤーの略称である。
重量比でBA/AA/TF=98/2/5である粘着剤の100重量部当たり、大日精化工業(株)製の酸化チタン(UTCO-501ホワイト)の33.3重量部を含有させて光透過率20%の光反射性の白色粘着剤を調製した。次いでこの白色粘着剤を、光透過率が0.3%のシート厚38μmであるPET製黒色シートの片面に、層厚10μmになるように塗布させて、シート構造が「黒色基材シート/白色粘着剤層」のシート厚50μmの機能性粘着シートAを調製した。次いで、この機能性粘着シートAの一方の片面に参考例1で調製したアクリル系の耐ブリスター性透明粘着剤をトランスファーさせて、層厚10μmの透明粘着剤層を設けたシート厚60μmの機能性粘着シートB1を調製した。また、この機能性粘着シートB1においてトランスファーさせた透明粘着剤に換えて、透明粘着剤として参考例2及び参考例3で調製したアクリル系の耐ブリスター性透明粘着剤をそれぞれ層厚10μmになるように塗布させてそれぞれ機能性粘着シートB2及び機能性粘着シートB3を調製した。尚、各シートの粘着剤層の粘着力(N/25mm)は機能性粘着シートA(白色層:12)、機能性粘着シートB1(透明層:15、白色層:12)、機能性粘着シートB2(透明層:16、白色層:12)、機能性粘着シートB3(透明層:19、白色層:12)である。その結果、何れの粘着シートも光透過率%が0.1以下で光漏れが無く、また、白色粘着剤層の反射率が70%を有し、透過型又は反射型ディスプレイ装置に貼合装着させた場合に、必要光を過度に吸収させずに反射させることができ、輝度を低下させない。なお、上記TF:タッキファイヤーの略称である。
(比較例1)
重量比でBA/AA/TF=98/2/5である粘着剤の100重量部当たり、三菱化学製のカーボンブラック(MA220)の5重量部を含有させて粘着剤層厚25μmで光透過率0.9%の黒色粘着剤を調製した。光透過率が0.3%のシート厚38μmであるPET製黒色シートの片面に、この黒色粘着剤を層厚25μmになるように塗布させてシート構造「黒色基材シート/黒色粘着剤層」のシート厚63μmの粘着シートを調製した。
その結果、黒色粘着剤層を設けることで粘着シートの光透過率%を0.1以下にさせて光漏れをなくするが、この黒色粘着剤層による過度に光を吸収させて、透過型又は反射型ディスプレイ装置に貼合装着させた場合に、必要光を過度に吸収させて必要光を低減させる。
重量比でBA/AA/TF=98/2/5である粘着剤の100重量部当たり、三菱化学製のカーボンブラック(MA220)の5重量部を含有させて粘着剤層厚25μmで光透過率0.9%の黒色粘着剤を調製した。光透過率が0.3%のシート厚38μmであるPET製黒色シートの片面に、この黒色粘着剤を層厚25μmになるように塗布させてシート構造「黒色基材シート/黒色粘着剤層」のシート厚63μmの粘着シートを調製した。
その結果、黒色粘着剤層を設けることで粘着シートの光透過率%を0.1以下にさせて光漏れをなくするが、この黒色粘着剤層による過度に光を吸収させて、透過型又は反射型ディスプレイ装置に貼合装着させた場合に、必要光を過度に吸収させて必要光を低減させる。
(比較例2)
光透過率が0.1%のシート厚38μmであるPET製黒色シートの両面に、参考例1で調製した透明粘着剤を、それぞれ層厚10μmでトランスファーさせてシート厚60μmの粘着シートを調製した。その結果、粘着シートの光透過率%は0.1以下であったが、両面に透明粘着剤層を設けていることから、光漏れを有し、また、粘着シートの光反射も略零%であった。
光透過率が0.1%のシート厚38μmであるPET製黒色シートの両面に、参考例1で調製した透明粘着剤を、それぞれ層厚10μmでトランスファーさせてシート厚60μmの粘着シートを調製した。その結果、粘着シートの光透過率%は0.1以下であったが、両面に透明粘着剤層を設けていることから、光漏れを有し、また、粘着シートの光反射も略零%であった。
以上から、本発明による機能性粘着シートは、光遮光性、光隠蔽性を発揮させるシート構造が「黒色基材シート/白色粘着剤層」又は「透明粘着剤層/黒色基材シート/白色粘着剤層」なる片面又両面粘着シートであることを特徴としている。また、この透明粘着剤層に係わって、その粘着剤をトランスファーさせて設けることができ、ハンドリング性に優れる機能性粘着シートである。
このような光特性及びシート構造の特徴を生かして、通常の光隠蔽性粘着シートとして提供することができる。また、このような光特性及び両面粘着のシート構造の特徴を生かした光遮光、光隠蔽、光反射を賦与させる機能性粘着シートを貼合装着させたバックライト方式の透過型又は半透過型、又はフロントライト方式の反射型等のフラットパネル型ディスプレイ装置を提供することができる。
1 機能性粘着シート
2 バックライトユニット
3 フロントライトユニット
4 ディスプレイユニット
5 反射板ユニット
6 光源
2 バックライトユニット
3 フロントライトユニット
4 ディスプレイユニット
5 反射板ユニット
6 光源
Claims (9)
- シート厚が30〜200μmで、片面又は両面に粘着剤層を設ける光遮光性及び光隠蔽性を発揮する機能性粘着シートにおいて、
シート厚が20〜100μmで、光透過率が0.3%以下である黒色基材シートの一方の片面に、層厚が5〜100μmで、白色顔料を含有する白色粘着剤層を設け、光特性として光遮光性、光隠蔽性を発揮することを特徴とする機能性粘着シート。 - 前記白色粘着剤層の可視光領域光の光透過率が20%以下で、550nm波長光の面反射率が70%以上であることを特徴とする請求項1に記載の機能性粘着シート。
- 前記白色粘着剤層の感圧接着時における粘着力(N/25mm)が、1.0〜20であることを特徴とする請求項1又は2に記載の機能性粘着シート。
- 基材シートの他方の片面に透明粘着剤層が設けられ、感圧接着時における両面粘着剤層の粘着力(N/25mm)は、透明粘着剤層の粘着力(N1)が1.0〜20で、白色粘着剤層の粘着力(N2)が1.0〜20で、且つ(N1)≧(N2)又は(N1)<(N2)であることを特徴とする請求項1又は2記載の機能性粘着シート。
- 前記透明粘着剤層が、転写性及び/又は耐ブリスター性に富む感圧接着性のアクリル系透明粘着剤で、重量平均分子量(Mw)が100万以上で、Tgが0℃以下のアクリル系ポリマーの100重量部当たり、Tgが0〜100℃で、軟化点が50〜150℃である重合ロジンエステルの粘着付与樹脂の3〜7重量部と、官能基のモル数比でアクリル系ポリマー官能基1%の添加でゲル分率が50%以上であるエポキシ系架橋剤の0.001〜0.5重量部とを含有することを特徴とする請求項4に記載の機能性粘着シート。
- ディスプレイ面に対して、ディスプレイユニットとバックライトユニットとを順に設けるバックライト型ディスプレイ装置において、
光透過率が0.3%以下である黒色基材シートの片面に透明粘着剤層を有し、一方の片面に白色粘着剤層を設けるシート厚が30〜200μmである請求項4〜7に記載する何れかの機能性粘着シートを装着させるに、
前記透明粘着剤層をディスプレイユニット側に、前記白色粘着剤層をバックライトユニット側に対向するように貼合装着させていることを特徴とするバックライト型ディスプレイ装置。 - ディスプレイ面に対して、フロントライトユニットとディスプレイユニット及び反射板ユニットとを順に設けるフロントライト型ディスプレイ装置において、
光透過率が0.3%以下である黒色基材シートの片面に透明粘着剤層を有し、一方の片面に白色粘着剤層を設けるシート厚が30〜200μmである請求項4〜7に記載する何れかの機能性粘着シートを装着させるに、
前記フロントライトユニットと前記ディスプレイユニットと間に前記透明粘着剤層をフロントライトユニット側に、前記白色粘着剤層をディスプレイユニット側に、又前記ディスプレイユニットと前記反射板ユニットと間に前記透明粘着剤層をディスプレイユニット側に、前記白色粘着剤層を反射板ユニット側に、それぞれ対向するように貼合装着させていることを特徴とするフロントライト型ディスプレイ装置。
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