JP2004244499A - 両面粘着シート - Google Patents
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Abstract
【課題】片側に十分な遮光性を有し、反対側に高い反射率を有する両面粘着シートであって、薄型化が可能でかつ製造が容易な両面粘着シートであって、小型の液晶ディスプレイパネルとバックライトユニットとの接合に適する両面粘着シートを提供する。
【解決手段】(a)粘着剤層、(b)銀層、(c)可とう性基材層及び(d)黒色層/粘着剤層又は(d′)黒色粘着剤層の順にそれぞれの層を含む積層体からなる両面粘着シート。
【選択図】 なし
【解決手段】(a)粘着剤層、(b)銀層、(c)可とう性基材層及び(d)黒色層/粘着剤層又は(d′)黒色粘着剤層の順にそれぞれの層を含む積層体からなる両面粘着シート。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は両面粘着シートに関し、特に液晶ディスプレイパネルとバックライトユニットとを固定するために有用な両面粘着シートに関する。
【0002】
【従来の技術】
液晶ディスプレイ装置は、一般に、光源を含むバックライトユニットと、液晶ディスプレイパネルとを含む。携帯電話などに使用される小型の液晶ディスプレイ装置の場合には、バックライトユニットと液晶ディスプレイパネルは、通常、両面粘着シートによって固定される。このような両面粘着シートは、通常、液晶ディスプレイパネル側に対して遮光性を有し、バックライトユニット側に対して反射性を有するように設計されている。液晶ディスプレイパネル側に光が漏れると、電子部品が誤作動することがあり、また、表示ムラが生じることがある。これらの悪影響を防止するために、液晶ディスプレイパネル側に対して遮光性を備える。一方、バックライトユニットは、与えられた光強度で、できるかぎり高い輝度をもってパネルを表示することが望まれる。このため、粘着シートに到達した光をバックライトユニットに戻して再利用することが望まれるので、粘着シートはバックライトユニット側に対して反射性を有する。
【0003】
特許文献1は、一方の面が低反射率面をなし、他方の面が高反射率面又は高散乱面をなしている両面シートを開示している。具体的には、低反射率面は、基材上に設けられた黒色粘着剤層、又は、基材上の黒色印刷面など、黒色の塗料、染料又はフィラーに基づくものである。一方、高反射率面又は高散乱面は、基材上に設けられた白色粘着剤層、基材への白色塗料の練り込み、基材への白色塗料の印刷など、白色の塗料、染料又はフィラーに基づくものである。
【0004】
液晶ディスプレイ装置の高輝度化の要求に伴い、より高い反射率の粘着シートが要求されることが予測される。特許文献1に記載されるタイプの従来の粘着シートの反射率は約80〜90%程度であり、十分に高い反射率とは言えない。
【0005】
一方、バックライトユニットのランプリフレクターなどに使用される反射部材として、特許文献2は透明高分子フィルムと、銀薄膜層と、裏面金属層と、接着層と、支持体とをこれらの順序で含む反射部材を開示している。透明高分子フィルム側が反射面を構成し、裏面金属層にはコバルト、クロム、銅など、銀より高い弾性率の金属もしくは合金が用いられ、支持体にはアルミ板などの金属板が使用されることなどが開示されている。このような反射部材は、ランプリフレクターに用いることを前提としたものであって、遮光性を考慮したものではなく、また、バックライトユニットと液晶ディスプレイパネルとの接着のための粘着剤を有しない。携帯電話用の液晶ディスプレイでは薄型化が進み、より薄い粘着シートが要求されているが、上記の反射部材は薄型化することが困難である。さらに、上記の反射部材では、銀薄膜層と金属裏面層とを形成する必要があることから、構造が複雑化しそして製造にも手間がかかる。
【0006】
特許文献3は、セパレータ、粘着剤層、少なくとも2層の金属蒸着層を有する基材シート、粘着剤層及びセパレータの順に積層されている、粘着シートを開示している。このような粘着シートも金属層を2層以上有し、構造が複雑化しそして製造にも手間がかかる。
【0007】
【特許文献1】
特開2002−249741公報
【特許文献2】
特開2001−145975公報
【特許文献3】
特開2002−23663公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明の目的は、片側に十分な遮光性を有し、反対側に高い反射率を有する両面粘着シートであって、薄型化が可能でかつ製造が容易な両面粘着シートを提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の1つの態様によると、(a)粘着剤層、(b)銀層、(c)可とう性基材層、(d)黒色層/粘着剤層又は(d′)黒色粘着剤層の順にそれぞれの層を含む積層体からなる両面粘着シート、が提供される。
上記の両面粘着シートを構成する銀層はシートの片側に非常に高い反射率を付与し、一方、黒色層はシートの他方に十分な遮光性を付与する。したがって、このような両面粘着シートは、液晶ディスプレイパネル側に対して十分な遮光性を有し、バックライトユニット側に対して高い反射率を有し、液晶ディスプレイパネルとバックライトユニットとを接合するための粘着シートとして好適である。
【0010】
【発明の実施の形態】
両面粘着シート
両面粘着シートは、上記のとおり、(a)粘着剤層、(b)銀層、(c)可とう性基材層及び(d)黒色層/粘着剤層又は(d′)黒色粘着剤層の順にそれぞれの層を含む積層体からなる。このような両面粘着シートは、液晶ディスプレイ装置において、液晶ディスプレイパネルとバックライトユニットとを接合するために好適に使用される。図1は液晶ディスプレイ装置の部分断面図を示している。液晶ディスプレイ装置10は、筐体11、光源12、導光板13、リフレクター14及び輝度向上フィルム15を含むバックライトユニット20と、液晶ディスプレイパネル30とを含む。発光ダイオードなどの光源12から放出される光は導光板13を通過して、均一な光強度となるように拡散され、輝度向上フィルム15に入る。
輝度向上フィルム15はプリズムなどの光学素子を表面に有し、導光板13から入射された光の指向性を上げ、結果的に液晶ディスプレイパネル30での輝度を向上させるように作用する。また、リフレクター14は反射板であって、液晶ディスプレイパネル30に向けて光を反射するようになっている。バックライトユニット20と液晶ディスプレイパネル30とは、本発明の両面粘着シート1によって接合される。
【0011】
図2は本発明の両面粘着シートの1態様の断面図を示す。両面粘着シート1は第一の粘着剤層2、銀層3、可とう性基材層4、黒色層5及び第二の粘着剤層6を有する。両面粘着シート1の銀層3に隣接する粘着剤層(第一の粘着剤層)2はバックライトユニット20側に接着される。これにより、バックライトユニット20側から両面粘着シート1に入射される光は、銀層3で反射されて、その反射光は液晶ディスプレイパネル30の照光のために再利用される。また、銀層3での反射は、液晶ディスプレイパネル20側への光を遮蔽する作用も有する。一方、黒色層5に隣接する側の粘着剤層(第二の粘着剤層)6は液晶ディスプレイパネル30側に接着される。これにより、液晶ディスプレイパネル30側から両面粘着シート1に入射される光は、黒色層5により吸収され、液晶ディスプレイパネル30側への光を遮蔽する。また、黒色層5での吸収により、両面粘着シート1は液晶ディスプレイパネル30側で反射率が低く、このため、反射による液晶ディスプレイの表示ムラも生じることがない。なお、図3に示すように、黒色層5/粘着剤層6は黒色粘着剤層5’で置き換えてもよい。
【0012】
粘着剤層
上記の第一の粘着剤層及び第二の粘着剤層は両面粘着シートが十分な粘着力を有するようなものであれば限定されず、アクリル系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ポリエステル系粘着剤など、いかなる粘着剤を用いてもよい。一般には、バックライトユニット光源の波長の光に透明性が高く、比較的に薄い厚さで高い接着力を提供することができるアクリル系粘着剤が用いられる。本発明の両面粘着シートを携帯電話などの小型液晶ディスプレイ装置のディスプレイパネルとバックライトユニットとの接合に用いる場合には、薄型化を達成するために粘着剤層はできるかぎり薄いほうがよいが、十分な接合性を得るためには20μm以上の厚さであることが好ましい。
【0013】
銀層
銀層はバックライトユニット側から両面粘着シートに入射される光を反射し、液晶ディスプレイパネルの照光のために再利用することを可能にする。銀層の形成は湿式法又は乾式法で行うことができる。湿式法はメッキ法の総称であり、溶液から銀を析出させて、銀の膜を形成する方法である。具体的に挙げると、銀鏡反応等がある。一方、乾式法とは、真空成膜法の総称であり、具体的に例示するとすれば、抵抗加熱式真空蒸着法、電子ビーム加熱式真空蒸着法、イオンプレーティング法、イオンビームアシスト真空蒸着法、スパッタ法等がある。とりわけ、本発明には連続的に成膜するロールツーロール方式が可能な真空成膜法が好ましく用いられる。
【0014】
真空蒸着法では銀を電子ビーム、抵抗加熱、誘導加熱等で溶融させ、蒸気圧を上昇させ、好ましくは0.1mTorr(約0.01Pa)以下で可とう性基材の表面に蒸着させる。この際に、アルゴン等のガスを0.1mTorr(約0.01Pa)以上導入させ、高周波もしくは直流のグロー放電を起こしてもよい。
【0015】
スパッタ法では、DCマグネトロンスパッタ法、rfマグネトロンスパッタ法、イオンビームスパッタ法、ECRスパッタ法、コンベンショナルrfスパッタ法、コンベンショナルDCスパッタ法等を使用することができる。スパッタ法においては、銀のターゲットを用い、スパッタガスには、ヘリウム、ネオン、アルゴン、クリプトン、キセノン等を使用することができるが、好ましくはアルゴンが用いられる。ガスの純度は、99%以上が好ましいが、より好ましくは99.5%以上である。
【0016】
さらに、両面粘着シートの耐光熱性を向上させるために、銀層を形成する前に、可とう性基材の銀層成膜面に、金属を含むプラズマによる表面処理を施し、続けて銀を成膜することもできる。
【0017】
銀層の厚さは、90%以上、好ましくは95%以上の高い反射率を得るために十分な厚さである。このような反射率を実現するために、銀層は0.3μm〜0.5μmであることが好ましい。銀層の厚さが0.3μmより薄いと、十分に高い反射率が得られず、一方、0.5μmを超えても反射率の向上のさらなる効果は得られなくなると考えられるからである。銀層が0.5μmであると、反射率は96%であることが判っている。
なお、本明細書中において用いる「反射率」とは、380〜780nmの波長の光に対する反射率の平均値を意味する。銀層には、性能に害を及ぼさない程度の、金、銅、ニッケル、鉄、コバルト、タングステン、モリブデン、タンタル、クロム、インジウム、マンガン、チタン、アルミ等の金属不純物が含まれてもよい。
【0018】
銀層の膜厚の測定は、触針粗さ計、繰り返し反射干渉計、マイクロバランス、水晶振動子法等があるが、水晶振動子法では成膜中に膜厚が測定可能なので所望の膜厚を得るのに適している。
【0019】
可とう性基材
可とう性基材は、銀層及び黒色層を担持する支持体として作用するとともに、両面粘着シートに可とう性を付与する。可とう性基材としてはプラスティックフィルムを用いることができ、プラスティックフィルムとしては、例えば、価格等の点ではポリプロピレンフィルム、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、ポリカーボネートフィルムなどが好ましく、耐熱性や寸法安定性等の物性が良好な点ではPETフィルム、ポリエチレンナフタレート(PEN)フィルム、ポリカーボネートフィルムなどがより好ましく、更にコスト等の点でPETフィルムが特に好ましい。可とう性基材は両面粘着シートの総厚さを抑制するために薄いことが望ましいが、ポリエチレンテレフタレートを用いた場合には、強度、耐熱性、寸法安定性などの物性の観点から、通常、10μm以上である。
【0020】
黒色層
黒色層は、液晶ディスプレイパネル側から両面粘着シートに入射される光を吸収するように作用し、液晶ディスプレイパネル側への光を遮蔽する。また、黒色層での吸収により、両面粘着シートは液晶ディスプレイパネル側で反射率が低く、このため、反射による液晶ディスプレイの表示ムラも生じることがない。黒色層は、黒色の染料や顔料などの着色剤を含有する塗料を可とう性基材上に塗布しそして乾燥することで形成することができる。黒色層は特に限定されないが、通常、2〜5μmあれば十分な光遮蔽性が得られる。また、黒色層は粘着剤層を兼ねた黒色粘着剤層であってもよい。黒色粘着剤層は粘着剤に顔料や染料などの着色剤を導入することで形成できる。
【0021】
両面粘着シートの製造
上記の記載を参考に、本発明の両面粘着シートは容易に製造することができる。まず、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムなどの適切な可とう性基材上に、カーボンブラックを含有する塗料を塗布・乾燥して可とう性基材上に黒色層を形成する。黒色層とは反対側の可とう性基材の面に真空蒸着などの適切な手段で銀層を形成する。そして可とう性基材上の両側の銀層及び黒色層の上にバーコート、メイヤーバーコート、リバースコート、グラビアコート、ダイコートなどの適切な手段で粘着剤層を塗布して、本発明の両面粘着シートが得られる。また、黒色層/粘着剤層を1層の黒色粘着剤層とする場合には、上記手順において、可とう性基材に黒色層を形成せずに、黒色顔料などの着色剤を粘着剤に導入して得た黒色粘着剤層を銀層と反対側の可とう性基材上に塗布することで、本発明の両面粘着シートとすることができる。両面粘着シートの各層の厚さは上記の厚さからそれぞれ選択され、全体として、60μm以下の厚さとすることでき、50μm程度まで薄膜化することが可能である。
【0022】
両面粘着シートの用途
本発明の両面粘着シートは携帯電話、デジタルカメラ、ビデオカメラなどの小型の液晶ディスプレイ装置において、液晶ディスプレイパネルとバックライトユニットを接合するための粘着シートとして好適に使用できる。
【0023】
【実施例】
実施例1
真空蒸着法により銀薄膜形成(0.5μm)したポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(厚み12μm)に黒色印刷(3μm)したものからなる基材を用意した。
具体的には、PETフィルム(厚さ12μm)の片面に真空蒸着法により銀薄膜層(0.5μm)を形成した。その反対面にカーボンブラックをメチルエチルケトンとトルエンの混合溶剤中に分散した塗料をリバース法で塗布し、そして乾燥することで黒色印刷層を形成した。この基材の黒色印刷を施した面に対して、アクリル系粘着剤(BPS5213KOP、東洋インキ製造株式会社製)をコンマコーターで塗布し、65℃で5分間乾燥して粘着剤層を形成した(厚さ20μm)。乾燥後に、粘着剤層上に剥離フィルム(A50ライナー、帝人デュポンフィルム株式会社製)をラミネートした。基材の反対面にも、同一の粘着剤を用いて同一の条件で粘着剤層を形成し、その上に同一の剥離フィルムをラミネートした。このようにして、粘着剤層(20μm)/銀蒸着層(0.5μm)/PETフィルム層(12μm)/黒色印刷層(3μm)/粘着剤層(20μm)の積層体からなる本発明の両面粘着シート(55.5μm)であって、その両側が剥離フィルムで保護された粘着シートを得た。
【0024】
比較例1
実施例1と同様に両面粘着シートを形成したが、0.5μmの銀蒸着層の代わりに10μmの白色印刷層を形成した。この白色印刷層は、二酸化チタンをメチルエチルケトンとトルエンの混合溶剤中に分散させた塗料をリバース法で塗布し、乾燥して得られた。このようにして、粘着剤層(20μm)/白色印刷層(10μm)/PETフィルム層(12μm)/黒色印刷層(3μm)/粘着剤層(20μm)の積層体からなる両面粘着シート(65μm)であって、その両側が剥離フィルムで保護された粘着シートを得た。
【0025】
比較例2
実施例1と同様に両面粘着シートを形成したが、PETフィルム層(12μm)上に形成した0.5μmの銀蒸着層の代わりに、36μmの白色顔料含有PETフィルムを用いた(WHITE PET36/COATED BLACK OONE SIDE、東洋包材株式会社)。このようにして、粘着剤層(20μm)/白色顔料含有PETフィルム層(36μm)/黒色印刷層(3μm)/粘着剤層(20μm)の積層体からなる両面粘着シート(79μm)であって、その両側が剥離フィルムで保護された粘着シートを得た。
【0026】
比較例3
実施例1と同様に両面粘着シートを形成したが、0.5μmの銀蒸着層の代わりに0.5μmのアルミニウム蒸着層を形成した。このようにして、粘着剤層(20μm)/アルミニウム蒸着層(0.5μm)/PETフィルム層(12μm)/黒色印刷層(3μm)/粘着剤層(20μm)の積層体からなる両面粘着シート(55.5μm)であって、その両側が剥離フィルムで保護された粘着シートを得た。
【0027】
1.反射率測定
上記の実施例及び比較例において製造した両面粘着シートの反射率を測定した。反射率は(株)日立製作所製のU−400型分光光度計にて、380nm〜780nmの波長において、スキャン速度300nm/分で走査して反射率を測定した。結果を図4に示す。また、両面粘着シートの厚さ及び上記波長での測定の平均値を下記の表1に示す。
【0028】
【表1】
【0029】
2.ピンホールの確認
実施例1の金属蒸着層については、暗室にて両面粘着シートを光源に近づけて目視でピンホールの有無を確認した。実施例1の銀蒸着層ではピンホールは確認されなかった。
【0030】
3.接着力及び耐衝撃性試験
両面粘着シートの180°剥離接着力を JIS Z0237粘着テープ、粘着シート試験法に基づいて測定した。その結果、粘着剤層が20μmである本発明の両面粘着シートの剥離接着力は16N/25mmであり、液晶ディスプレイパネルとバックライトユニットとの接合に十分な接着力を有することが確認された。さらに、携帯電話の液晶ディスプレイパネルとバックライトユニットとを上記実施例及び比較例のサンプルで固定し、携帯電話に組み込んだ。その携帯電話を150cmの高さから落したところ、サンプルは剥がれなかった。したがって、粘着剤層が20μmである本発明の両面粘着シートは十分な耐衝撃性を有することが確認された。
【0031】
【発明の効果】
本発明の両面粘着シートは、従来の白色印刷層を有する両面粘着シートや白色顔料を含有したPET層を有する両面粘着シートよりも高い反射率を有するので、光の再利用が効率よく行われる。
また、銀層は非常に薄くできるので、粘着シートの薄膜化が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】液晶ディスプレイ装置の部分断面図を示す。
【図2】本発明の両面粘着シートの1態様の断面図を示す。
【図3】本発明の両面粘着シートの別態様の断面図を示す。
【図4】実施例におけるサンプルの反射率測定結果を示すグラフである。
【符号の説明】
1…両面粘着シート
2…第一の粘着剤層
3…銀層
4…可とう性基材層
5…黒色層
6…第二の粘着剤層
10…液晶ディスプレイ装置
11…筐体
12…光源
13…導光板
14…リフレクター
15…輝度向上フィルム
20…バックライトユニット
30…液晶ディスプレイパネル
【発明の属する技術分野】
本発明は両面粘着シートに関し、特に液晶ディスプレイパネルとバックライトユニットとを固定するために有用な両面粘着シートに関する。
【0002】
【従来の技術】
液晶ディスプレイ装置は、一般に、光源を含むバックライトユニットと、液晶ディスプレイパネルとを含む。携帯電話などに使用される小型の液晶ディスプレイ装置の場合には、バックライトユニットと液晶ディスプレイパネルは、通常、両面粘着シートによって固定される。このような両面粘着シートは、通常、液晶ディスプレイパネル側に対して遮光性を有し、バックライトユニット側に対して反射性を有するように設計されている。液晶ディスプレイパネル側に光が漏れると、電子部品が誤作動することがあり、また、表示ムラが生じることがある。これらの悪影響を防止するために、液晶ディスプレイパネル側に対して遮光性を備える。一方、バックライトユニットは、与えられた光強度で、できるかぎり高い輝度をもってパネルを表示することが望まれる。このため、粘着シートに到達した光をバックライトユニットに戻して再利用することが望まれるので、粘着シートはバックライトユニット側に対して反射性を有する。
【0003】
特許文献1は、一方の面が低反射率面をなし、他方の面が高反射率面又は高散乱面をなしている両面シートを開示している。具体的には、低反射率面は、基材上に設けられた黒色粘着剤層、又は、基材上の黒色印刷面など、黒色の塗料、染料又はフィラーに基づくものである。一方、高反射率面又は高散乱面は、基材上に設けられた白色粘着剤層、基材への白色塗料の練り込み、基材への白色塗料の印刷など、白色の塗料、染料又はフィラーに基づくものである。
【0004】
液晶ディスプレイ装置の高輝度化の要求に伴い、より高い反射率の粘着シートが要求されることが予測される。特許文献1に記載されるタイプの従来の粘着シートの反射率は約80〜90%程度であり、十分に高い反射率とは言えない。
【0005】
一方、バックライトユニットのランプリフレクターなどに使用される反射部材として、特許文献2は透明高分子フィルムと、銀薄膜層と、裏面金属層と、接着層と、支持体とをこれらの順序で含む反射部材を開示している。透明高分子フィルム側が反射面を構成し、裏面金属層にはコバルト、クロム、銅など、銀より高い弾性率の金属もしくは合金が用いられ、支持体にはアルミ板などの金属板が使用されることなどが開示されている。このような反射部材は、ランプリフレクターに用いることを前提としたものであって、遮光性を考慮したものではなく、また、バックライトユニットと液晶ディスプレイパネルとの接着のための粘着剤を有しない。携帯電話用の液晶ディスプレイでは薄型化が進み、より薄い粘着シートが要求されているが、上記の反射部材は薄型化することが困難である。さらに、上記の反射部材では、銀薄膜層と金属裏面層とを形成する必要があることから、構造が複雑化しそして製造にも手間がかかる。
【0006】
特許文献3は、セパレータ、粘着剤層、少なくとも2層の金属蒸着層を有する基材シート、粘着剤層及びセパレータの順に積層されている、粘着シートを開示している。このような粘着シートも金属層を2層以上有し、構造が複雑化しそして製造にも手間がかかる。
【0007】
【特許文献1】
特開2002−249741公報
【特許文献2】
特開2001−145975公報
【特許文献3】
特開2002−23663公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明の目的は、片側に十分な遮光性を有し、反対側に高い反射率を有する両面粘着シートであって、薄型化が可能でかつ製造が容易な両面粘着シートを提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の1つの態様によると、(a)粘着剤層、(b)銀層、(c)可とう性基材層、(d)黒色層/粘着剤層又は(d′)黒色粘着剤層の順にそれぞれの層を含む積層体からなる両面粘着シート、が提供される。
上記の両面粘着シートを構成する銀層はシートの片側に非常に高い反射率を付与し、一方、黒色層はシートの他方に十分な遮光性を付与する。したがって、このような両面粘着シートは、液晶ディスプレイパネル側に対して十分な遮光性を有し、バックライトユニット側に対して高い反射率を有し、液晶ディスプレイパネルとバックライトユニットとを接合するための粘着シートとして好適である。
【0010】
【発明の実施の形態】
両面粘着シート
両面粘着シートは、上記のとおり、(a)粘着剤層、(b)銀層、(c)可とう性基材層及び(d)黒色層/粘着剤層又は(d′)黒色粘着剤層の順にそれぞれの層を含む積層体からなる。このような両面粘着シートは、液晶ディスプレイ装置において、液晶ディスプレイパネルとバックライトユニットとを接合するために好適に使用される。図1は液晶ディスプレイ装置の部分断面図を示している。液晶ディスプレイ装置10は、筐体11、光源12、導光板13、リフレクター14及び輝度向上フィルム15を含むバックライトユニット20と、液晶ディスプレイパネル30とを含む。発光ダイオードなどの光源12から放出される光は導光板13を通過して、均一な光強度となるように拡散され、輝度向上フィルム15に入る。
輝度向上フィルム15はプリズムなどの光学素子を表面に有し、導光板13から入射された光の指向性を上げ、結果的に液晶ディスプレイパネル30での輝度を向上させるように作用する。また、リフレクター14は反射板であって、液晶ディスプレイパネル30に向けて光を反射するようになっている。バックライトユニット20と液晶ディスプレイパネル30とは、本発明の両面粘着シート1によって接合される。
【0011】
図2は本発明の両面粘着シートの1態様の断面図を示す。両面粘着シート1は第一の粘着剤層2、銀層3、可とう性基材層4、黒色層5及び第二の粘着剤層6を有する。両面粘着シート1の銀層3に隣接する粘着剤層(第一の粘着剤層)2はバックライトユニット20側に接着される。これにより、バックライトユニット20側から両面粘着シート1に入射される光は、銀層3で反射されて、その反射光は液晶ディスプレイパネル30の照光のために再利用される。また、銀層3での反射は、液晶ディスプレイパネル20側への光を遮蔽する作用も有する。一方、黒色層5に隣接する側の粘着剤層(第二の粘着剤層)6は液晶ディスプレイパネル30側に接着される。これにより、液晶ディスプレイパネル30側から両面粘着シート1に入射される光は、黒色層5により吸収され、液晶ディスプレイパネル30側への光を遮蔽する。また、黒色層5での吸収により、両面粘着シート1は液晶ディスプレイパネル30側で反射率が低く、このため、反射による液晶ディスプレイの表示ムラも生じることがない。なお、図3に示すように、黒色層5/粘着剤層6は黒色粘着剤層5’で置き換えてもよい。
【0012】
粘着剤層
上記の第一の粘着剤層及び第二の粘着剤層は両面粘着シートが十分な粘着力を有するようなものであれば限定されず、アクリル系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ポリエステル系粘着剤など、いかなる粘着剤を用いてもよい。一般には、バックライトユニット光源の波長の光に透明性が高く、比較的に薄い厚さで高い接着力を提供することができるアクリル系粘着剤が用いられる。本発明の両面粘着シートを携帯電話などの小型液晶ディスプレイ装置のディスプレイパネルとバックライトユニットとの接合に用いる場合には、薄型化を達成するために粘着剤層はできるかぎり薄いほうがよいが、十分な接合性を得るためには20μm以上の厚さであることが好ましい。
【0013】
銀層
銀層はバックライトユニット側から両面粘着シートに入射される光を反射し、液晶ディスプレイパネルの照光のために再利用することを可能にする。銀層の形成は湿式法又は乾式法で行うことができる。湿式法はメッキ法の総称であり、溶液から銀を析出させて、銀の膜を形成する方法である。具体的に挙げると、銀鏡反応等がある。一方、乾式法とは、真空成膜法の総称であり、具体的に例示するとすれば、抵抗加熱式真空蒸着法、電子ビーム加熱式真空蒸着法、イオンプレーティング法、イオンビームアシスト真空蒸着法、スパッタ法等がある。とりわけ、本発明には連続的に成膜するロールツーロール方式が可能な真空成膜法が好ましく用いられる。
【0014】
真空蒸着法では銀を電子ビーム、抵抗加熱、誘導加熱等で溶融させ、蒸気圧を上昇させ、好ましくは0.1mTorr(約0.01Pa)以下で可とう性基材の表面に蒸着させる。この際に、アルゴン等のガスを0.1mTorr(約0.01Pa)以上導入させ、高周波もしくは直流のグロー放電を起こしてもよい。
【0015】
スパッタ法では、DCマグネトロンスパッタ法、rfマグネトロンスパッタ法、イオンビームスパッタ法、ECRスパッタ法、コンベンショナルrfスパッタ法、コンベンショナルDCスパッタ法等を使用することができる。スパッタ法においては、銀のターゲットを用い、スパッタガスには、ヘリウム、ネオン、アルゴン、クリプトン、キセノン等を使用することができるが、好ましくはアルゴンが用いられる。ガスの純度は、99%以上が好ましいが、より好ましくは99.5%以上である。
【0016】
さらに、両面粘着シートの耐光熱性を向上させるために、銀層を形成する前に、可とう性基材の銀層成膜面に、金属を含むプラズマによる表面処理を施し、続けて銀を成膜することもできる。
【0017】
銀層の厚さは、90%以上、好ましくは95%以上の高い反射率を得るために十分な厚さである。このような反射率を実現するために、銀層は0.3μm〜0.5μmであることが好ましい。銀層の厚さが0.3μmより薄いと、十分に高い反射率が得られず、一方、0.5μmを超えても反射率の向上のさらなる効果は得られなくなると考えられるからである。銀層が0.5μmであると、反射率は96%であることが判っている。
なお、本明細書中において用いる「反射率」とは、380〜780nmの波長の光に対する反射率の平均値を意味する。銀層には、性能に害を及ぼさない程度の、金、銅、ニッケル、鉄、コバルト、タングステン、モリブデン、タンタル、クロム、インジウム、マンガン、チタン、アルミ等の金属不純物が含まれてもよい。
【0018】
銀層の膜厚の測定は、触針粗さ計、繰り返し反射干渉計、マイクロバランス、水晶振動子法等があるが、水晶振動子法では成膜中に膜厚が測定可能なので所望の膜厚を得るのに適している。
【0019】
可とう性基材
可とう性基材は、銀層及び黒色層を担持する支持体として作用するとともに、両面粘着シートに可とう性を付与する。可とう性基材としてはプラスティックフィルムを用いることができ、プラスティックフィルムとしては、例えば、価格等の点ではポリプロピレンフィルム、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、ポリカーボネートフィルムなどが好ましく、耐熱性や寸法安定性等の物性が良好な点ではPETフィルム、ポリエチレンナフタレート(PEN)フィルム、ポリカーボネートフィルムなどがより好ましく、更にコスト等の点でPETフィルムが特に好ましい。可とう性基材は両面粘着シートの総厚さを抑制するために薄いことが望ましいが、ポリエチレンテレフタレートを用いた場合には、強度、耐熱性、寸法安定性などの物性の観点から、通常、10μm以上である。
【0020】
黒色層
黒色層は、液晶ディスプレイパネル側から両面粘着シートに入射される光を吸収するように作用し、液晶ディスプレイパネル側への光を遮蔽する。また、黒色層での吸収により、両面粘着シートは液晶ディスプレイパネル側で反射率が低く、このため、反射による液晶ディスプレイの表示ムラも生じることがない。黒色層は、黒色の染料や顔料などの着色剤を含有する塗料を可とう性基材上に塗布しそして乾燥することで形成することができる。黒色層は特に限定されないが、通常、2〜5μmあれば十分な光遮蔽性が得られる。また、黒色層は粘着剤層を兼ねた黒色粘着剤層であってもよい。黒色粘着剤層は粘着剤に顔料や染料などの着色剤を導入することで形成できる。
【0021】
両面粘着シートの製造
上記の記載を参考に、本発明の両面粘着シートは容易に製造することができる。まず、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムなどの適切な可とう性基材上に、カーボンブラックを含有する塗料を塗布・乾燥して可とう性基材上に黒色層を形成する。黒色層とは反対側の可とう性基材の面に真空蒸着などの適切な手段で銀層を形成する。そして可とう性基材上の両側の銀層及び黒色層の上にバーコート、メイヤーバーコート、リバースコート、グラビアコート、ダイコートなどの適切な手段で粘着剤層を塗布して、本発明の両面粘着シートが得られる。また、黒色層/粘着剤層を1層の黒色粘着剤層とする場合には、上記手順において、可とう性基材に黒色層を形成せずに、黒色顔料などの着色剤を粘着剤に導入して得た黒色粘着剤層を銀層と反対側の可とう性基材上に塗布することで、本発明の両面粘着シートとすることができる。両面粘着シートの各層の厚さは上記の厚さからそれぞれ選択され、全体として、60μm以下の厚さとすることでき、50μm程度まで薄膜化することが可能である。
【0022】
両面粘着シートの用途
本発明の両面粘着シートは携帯電話、デジタルカメラ、ビデオカメラなどの小型の液晶ディスプレイ装置において、液晶ディスプレイパネルとバックライトユニットを接合するための粘着シートとして好適に使用できる。
【0023】
【実施例】
実施例1
真空蒸着法により銀薄膜形成(0.5μm)したポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(厚み12μm)に黒色印刷(3μm)したものからなる基材を用意した。
具体的には、PETフィルム(厚さ12μm)の片面に真空蒸着法により銀薄膜層(0.5μm)を形成した。その反対面にカーボンブラックをメチルエチルケトンとトルエンの混合溶剤中に分散した塗料をリバース法で塗布し、そして乾燥することで黒色印刷層を形成した。この基材の黒色印刷を施した面に対して、アクリル系粘着剤(BPS5213KOP、東洋インキ製造株式会社製)をコンマコーターで塗布し、65℃で5分間乾燥して粘着剤層を形成した(厚さ20μm)。乾燥後に、粘着剤層上に剥離フィルム(A50ライナー、帝人デュポンフィルム株式会社製)をラミネートした。基材の反対面にも、同一の粘着剤を用いて同一の条件で粘着剤層を形成し、その上に同一の剥離フィルムをラミネートした。このようにして、粘着剤層(20μm)/銀蒸着層(0.5μm)/PETフィルム層(12μm)/黒色印刷層(3μm)/粘着剤層(20μm)の積層体からなる本発明の両面粘着シート(55.5μm)であって、その両側が剥離フィルムで保護された粘着シートを得た。
【0024】
比較例1
実施例1と同様に両面粘着シートを形成したが、0.5μmの銀蒸着層の代わりに10μmの白色印刷層を形成した。この白色印刷層は、二酸化チタンをメチルエチルケトンとトルエンの混合溶剤中に分散させた塗料をリバース法で塗布し、乾燥して得られた。このようにして、粘着剤層(20μm)/白色印刷層(10μm)/PETフィルム層(12μm)/黒色印刷層(3μm)/粘着剤層(20μm)の積層体からなる両面粘着シート(65μm)であって、その両側が剥離フィルムで保護された粘着シートを得た。
【0025】
比較例2
実施例1と同様に両面粘着シートを形成したが、PETフィルム層(12μm)上に形成した0.5μmの銀蒸着層の代わりに、36μmの白色顔料含有PETフィルムを用いた(WHITE PET36/COATED BLACK OONE SIDE、東洋包材株式会社)。このようにして、粘着剤層(20μm)/白色顔料含有PETフィルム層(36μm)/黒色印刷層(3μm)/粘着剤層(20μm)の積層体からなる両面粘着シート(79μm)であって、その両側が剥離フィルムで保護された粘着シートを得た。
【0026】
比較例3
実施例1と同様に両面粘着シートを形成したが、0.5μmの銀蒸着層の代わりに0.5μmのアルミニウム蒸着層を形成した。このようにして、粘着剤層(20μm)/アルミニウム蒸着層(0.5μm)/PETフィルム層(12μm)/黒色印刷層(3μm)/粘着剤層(20μm)の積層体からなる両面粘着シート(55.5μm)であって、その両側が剥離フィルムで保護された粘着シートを得た。
【0027】
1.反射率測定
上記の実施例及び比較例において製造した両面粘着シートの反射率を測定した。反射率は(株)日立製作所製のU−400型分光光度計にて、380nm〜780nmの波長において、スキャン速度300nm/分で走査して反射率を測定した。結果を図4に示す。また、両面粘着シートの厚さ及び上記波長での測定の平均値を下記の表1に示す。
【0028】
【表1】
【0029】
2.ピンホールの確認
実施例1の金属蒸着層については、暗室にて両面粘着シートを光源に近づけて目視でピンホールの有無を確認した。実施例1の銀蒸着層ではピンホールは確認されなかった。
【0030】
3.接着力及び耐衝撃性試験
両面粘着シートの180°剥離接着力を JIS Z0237粘着テープ、粘着シート試験法に基づいて測定した。その結果、粘着剤層が20μmである本発明の両面粘着シートの剥離接着力は16N/25mmであり、液晶ディスプレイパネルとバックライトユニットとの接合に十分な接着力を有することが確認された。さらに、携帯電話の液晶ディスプレイパネルとバックライトユニットとを上記実施例及び比較例のサンプルで固定し、携帯電話に組み込んだ。その携帯電話を150cmの高さから落したところ、サンプルは剥がれなかった。したがって、粘着剤層が20μmである本発明の両面粘着シートは十分な耐衝撃性を有することが確認された。
【0031】
【発明の効果】
本発明の両面粘着シートは、従来の白色印刷層を有する両面粘着シートや白色顔料を含有したPET層を有する両面粘着シートよりも高い反射率を有するので、光の再利用が効率よく行われる。
また、銀層は非常に薄くできるので、粘着シートの薄膜化が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】液晶ディスプレイ装置の部分断面図を示す。
【図2】本発明の両面粘着シートの1態様の断面図を示す。
【図3】本発明の両面粘着シートの別態様の断面図を示す。
【図4】実施例におけるサンプルの反射率測定結果を示すグラフである。
【符号の説明】
1…両面粘着シート
2…第一の粘着剤層
3…銀層
4…可とう性基材層
5…黒色層
6…第二の粘着剤層
10…液晶ディスプレイ装置
11…筐体
12…光源
13…導光板
14…リフレクター
15…輝度向上フィルム
20…バックライトユニット
30…液晶ディスプレイパネル
Claims (5)
- (a)粘着剤層、(b)銀層、(c)可とう性基材層及び(d)黒色層/粘着剤層又は(d′)黒色粘着剤層の順にそれぞれの層を含む積層体からなる両面粘着シート。
- 前記銀層は銀蒸着層である、請求項1記載の両面粘着シート。
- 前記黒色層は黒色印刷層である、請求項1又は2記載の両面粘着シート。
- 前記積層体の厚さは60μm以下である、請求項1〜3のいずれか1項記載の両面粘着シート。
- 前記可とう性基材層上の前記銀層が積層されている側の両面粘着シートの面に、波長380〜780nmの光を照射したときに、前記シートの面の反射率の平均値が90%以上である、請求項1〜4のいずれか1項記載の両面粘着シート。
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