JP2007168354A - 遮光テープ基材、遮光性粘着テープ、及び液晶表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】液晶表示モジュールユニットへ及ぼす悪影響の少ない遮光テープ基材、並びに、遮光テープ基材を用いた遮光性粘着テープ及び液晶表示装置を提供すること。
【解決手段】本発明の遮光テープ基材によれば、着色層部の少なくとも片面に黒色着色剤を含むインク組成物によって着色された黒色層が露出しており、その黒色層の表面が無着色のコート層で覆われている。よって、黒色層が無着色のコート層によって覆うことによって、黒色層が有する表面抵抗特性を緩和することができる。また、コート層は、塩素含有ポリマーを含まないインク組成物から形成されるので、コート層から塩素成分が発生しないと共に、着色層部に含まれる塩素含有ポリマーに起因する塩素成分を外部に放散させない。その結果として、液晶表示モジュールユニットの駆動回路基板へ及ぼし得る悪影響を抑制できる。
【選択図】図2

Description

本発明は、液晶表示モジュールユニットとバックライトユニットとの接合に用いられる遮光性を有する遮光テープ基材に関し、特に、液晶表示モジュールユニットへ及ぼす悪影響の少ない遮光テープ基材に関する。また、本発明は、上記のような液晶表示モジュールユニットへ及ぼす悪影響の少ない遮光テープ基材を用いた遮光性粘着テープ及び液晶表示装置に関する。
近年において、携帯電話やパソコンのディスプレイとして液晶表示装置の使用が主流となっている。バックライトを採用する透過型液晶表示装置の場合、液晶表示装置は、液晶表示素子に駆動回路基板を内臓した液晶表示モジュールユニットと、その液晶表示モジュールユニットの裏面からバックライト光を供給するバックライトユニットとを含んで構成される。これらの液晶表示モジュールユニットとバックライトユニットとは、一般的には粘着テープで接合されている。
ここで、透過型液晶表示装置の場合、バックライト光が、液晶表示モジュールユニットにおける画像表示の行われる部分(表示部)とは無関係の部分から漏洩すると、その漏洩光が表示部において液晶を透過した光に比べて強すぎるために、表示のコントラストが低下し、視認不良が生じる。
従来より、上記のような漏洩光によって生じる問題を回避するため、液晶表示モジュールユニットとバックライトユニットとを接合する粘着テープとして、遮光性を有するものが検討されている(例えば、特開2004−59723号公報(特許文献1)や特開2002−235053号公報(特許文献2)など)。
かかる遮光性を有する粘着テープは、支持基材上に設けられた着色層によって遮光性が付与された粘着テープ(例えば、特許文献1)であったり、着色された粘着層によって遮光性が付与された粘着テープ(例えば、特許文献2)であったりする。
一般的には、遮光性を有する粘着テープは、片面が黒色であり、他方の面が反射色(例えば、白色や銀色)である構成を有する。このような粘着テープを用いて液晶表示モジュールユニットとバックライトユニットとを接合する場合には、バックライトユニットから発光するバックライト光が反射されるように、バックライトユニット側に反射色の面が向けられ、一方で、バックライト光が漏洩しないように、液晶表示モジュールユニット側に黒色の面が向けられる。
また、液晶表示装置に限らず、CRT表示装置やプラズマ表示装置などの各種表示装置においても、表示部のトリミング用に高い遮光性が要求されているために、上記のような遮光性の高い粘着テープが利用されている。
特開2004−59723号公報 特開2002−235053号公報
上記した遮光性を有する粘着テープにおける黒色の着色層や粘着層の形成には、黒色顔料の使用が必須であり、多くの場合、広範囲の波長領域の光を遮光できる点から、黒色顔料として、カーボンブラックが使用される。
しかしながら、カーボンブラックのようにカーボンを含む黒色顔料を用いた場合には、高遮光性を付与できるものの、粘着テープにおける黒色層側の表面抵抗値を低下させるので、液晶表示モジュールユニットに好ましくない影響を与えるという問題点があった。
また、支持基材上に着色層を設ける場合、ポリ塩化ビニルや塩素化ポリプロピレンなどの塩素含有ポリマーをバインダー(ビヒクル)として用いると、支持基材と着色層との密着性が向上するが、塩素含有ポリマーに起因する塩素成分によって液晶表示モジュールユニットの駆動回路基板が侵されるなどの悪影響が生じるという問題点があった。
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、液晶表示モジュールユニットへ及ぼす悪影響の少ない遮光テープ基材、並びに、遮光テープ基材を用いた遮光性粘着テープ及び液晶表示装置を提供することを目的としている。
この目的を達成するために、請求項1記載の遮光テープ基材は、遮光性を有する遮光テープ基材であって、少なくとも1層の着色された層から構成され、黒色着色剤を含むインク組成物によって着色された黒色層が少なくも片面に露出される着色層部と、その着色層部における前記黒色層側の面を少なくとも覆う無着色のコート層とを備えている。
請求項2記載の遮光テープ基材は、請求項1記載の遮光テープ基材において、前記着色層部を構成する前記着色された層の少なくとも一層は、塩素含有ポリマーを少なくとも含むインク組成物によって着色された層であり、前記コート層は、前記塩素含有ポリマーを含むインク組成物を不使用の層である。
請求項3記載の遮光テープ基材は、請求項2記載の遮光テープ基材において、前記塩素含有ポリマーは、塩化ビニル系ポリマー又は塩素化ポリプロピレンの少なくとも一方である。
請求項4記載の遮光テープ基材は、請求項1から3のいずれかに記載の遮光テープ基材において、前記コート層は、コート層用バインダーと溶剤とを少なくとも含み、かつ着色剤を非含有とする組成物から形成される層であり、前記コート層用バインダーは、前記塩素含有ポリマー以外のポリマーである。
請求項5記載の遮光テープ基材は、請求項4記載の遮光テープ基材において、前記コート層用バインダーは、ポリウレタン系樹脂、フェノール系樹脂、エポキシ系樹脂、尿素メラミン系樹脂、ポリメタクリル酸アルキルエステル系樹脂、アミド系樹脂、ニトロセルロース、及びポリエステル系樹脂からなる群から選択される少なくとも1種の樹脂を含んで構成される。
請求項6記載の遮光テープ基材は、請求項1から5のいずれかに記載の遮光テープ基材において、前記黒色着色剤は、カーボンを含む黒色顔料である。
請求項7記載の遮光テープ基材は、請求項6記載の遮光テープ基材において、前記黒色顔料は、カーボンブラック、アセチレンブラック、ランプブラック、ボーンブラック、及び黒鉛からなる群より選択される少なくとも1種の黒色顔料を含んで構成される。
請求項8記載の遮光テープ基材は、請求項1から7のいずれかに記載の遮光テープ基材において、前記着色層部は、前記片面に露出する黒色層と、白色に着色された白色層とを少なくとも含んで構成される。
請求項9記載の遮光テープ基材は、請求項1から8のいずれかに記載の遮光テープ基材において、前記着色層部は、前記片面に露出する黒色層と、その黒色層とは反対側の面に露出する白色に着色された白色層と、銀色に着色され、前記黒色層と前記白色層との間に配設される銀色層とを少なくとも含んで構成される。
請求項10記載の遮光テープ基材は、請求項1から9のいずれかに記載の遮光テープ基材において、前記着色層部は、支持基材上に積層状に形成されるものであり、前記支持基材は、ポリオレフィン系樹脂フィルム、ポリエステル系樹脂フィルム、ポリカーボネート系樹脂フィルム、及びポリ塩化ビニリデン系樹脂フィルムからなる群から選択される。
請求項11記載の遮光テープ基材は、請求項1から9のいずれかに記載の遮光テープ基材において、前記着色層部は、着色された支持基材を少なくとも含んで構成されるものであり、前記支持基材は、ポリオレフィン系樹脂フィルム、ポリエステル系樹脂フィルム、ポリカーボネート系樹脂フィルム、及びポリ塩化ビニリデン系樹脂フィルムからなる群から選択される。
請求項12記載の遮光テープ基材は、請求項10又は11に記載の遮光テープ基材であって、前記支持基材は、透明フィルム、半透明フィルム、又は白色フィルムである。
請求項13記載の遮光テープ基材は、請求項1から12のいずれかに記載の遮光テープ基材において、前記着色層部における前記コート層に覆われた前記黒色層側の面は、色彩色度計により測定したLab表色系のL値が、15以上、かつ35以下の範囲にある。
請求項14記載の遮光性粘着テープは、請求項1から13のいずれかに記載の遮光テープ基材と、その遮光性テープ基材の少なくとも片面に設けられた粘着層とを備えている。
請求項15記載の遮光性粘着テープは、請求項14に記載の遮光性粘着テープにおいて、表示装置の遮光用途に使用されるものである。
請求項16記載の遮光性粘着テープは、請求項14又は15に記載の遮光性粘着テープにおいて、前記遮光テープ基材における前記黒色層を覆うコート層側の面を液晶表示装置の液晶表示モジュールユニットに向け、他方の面を前記液晶表示装置のバックライトユニットに向け、前記粘着層を前記液晶表示モジュールユニット又は前記バックライトユニットの少なくとも一方に接着させて、前記バックライトユニットと前記液晶表示モジュールユニットとを接合するものである。
請求項17記載の液晶表示装置は、液晶表示モジュールユニットと、その液晶表示モジュールユニットに接合されるバックライトユニットとを備えるものであって、前記液晶表示モジュールユニットと前記バックライトユニットとの接合は、請求項1から13のいずれかに記載の遮光テープ基材を介して行われ、該接合の際には、前記遮光テープ基材における前記黒色層を覆うコート層側の面が、前記液晶表示モジュールユニットに向けられ、他方の面が前記バックライトユニットに向けられている。
請求項18記載の液晶表示装置は、請求項17記載の液晶表示装置において、前記遮光テープ基材は、少なくとも片面に粘着層を備え、前記液晶表示モジュールユニットと前記バックライトユニットとの接合は、前記粘着層を前記液晶表示モジュールユニット又は前記バックライトユニットの少なくとも一方に接着させることによって行われる。
請求項1記載の遮光テープ基材によれば、少なくとも1層の着色された層から構成され着色層部の少なくとも片面には、黒色着色剤を含むインク組成物によって着色された黒色層が露出している。そのように着色層部の表面に露出する黒色層の上には、無着色のコート層が設けられて覆われている。
よって、黒色層が無着色のコート層によって覆うことによって、黒色層が有する表面抵抗特性を緩和することができるという効果がある。
特定の波長領域の光を遮光するためには、黒色着色剤としてカーボンブラックなどのカーボンを含む黒色顔料を用いることが好ましいとされているが、このようなカーボンを含む黒色顔料を用いて得られた黒色層の表面抵抗値は低く、その黒色層が着色層部の表面に露出する遮光テープ基材は、液晶表示モジュールユニットに好ましくない影響を与え得るという問題を有する。
しかし、無着色のコート層により黒色層が覆われた場合には、その黒色層が有する表面抵抗特性が緩和されるので、遮光テープ基材における黒色層側の表面抵抗値の低下が抑制され、その結果として、液晶表示モジュールユニットへ与え得る悪影響の抑制を図ることが可能となるのである。
なお、請求項1において、「着色層部の片面側に露出する黒色層」は、支持基材上に積層された黒色層であってもよいし、支持基材を黒色に着色した層であってもよい。
請求項2記載の遮光テープ基材によれば、請求項1記載の遮光テープ基材の奏する効果に加えて、塩素含有ポリマーを含むインク組成物を不使用のコート層によって、塩素含有ポリマーを少なくとも含むインク組成物で着色された層を少なくとも1層含む着色層部が覆われるので、コート層から塩素成分が発生しないと共に、着色層部に含まれる塩素含有ポリマーに起因する塩素成分を外部に放散させないという効果がある。
着色用のインク組成物におけるバインダー(ビヒクル)として塩素含有ポリマーを用いた場合、支持基材と着色層部との密着性が向上し、着色の耐久性を向上させることができるが、その一方で、塩素含有ポリマーに起因する塩素成分が漏出し、その塩素成分によって液晶表示モジュールユニットの駆動回路基板が侵されるなどの悪影響が生じるという問題を有する。
しかし、塩素含有ポリマーを含むインク組成物を不使用のコート層により着色層部が覆われた場合には、コート層自体が塩素成分を発生しないだけでなく、コート層により覆われたことによって着色層部に含まれる塩素含有ポリマーに起因する塩素成分を外部に放散させず、その結果として、該塩素成分によって液晶表示モジュールユニットの駆動回路基板が侵されるなどの悪影響の抑制を図ることが可能となるのである。
請求項3記載の遮光テープ基材は、請求項2記載の遮光テープ基材の奏する効果に加えて、塩素含有ポリマーは、塩化ビニル系ポリマー又は塩素化ポリプロピレンの少なくとも一方であるので、支持基材と着色層部との密着性が格段と向上し、好適な着色の耐久性を得ることができるという効果がある。
請求項4記載の遮光テープ基材は、請求項1から3のいずれかに記載の遮光テープ基材において、コート層は、コート層用バインダーとしての塩素含有ポリマー以外のポリマーと溶剤とを少なくとも含み、かつ着色剤を非含有とする組成物から形成される層であるので、着色層部の表面に露出する黒色層の表面抵抗特性を緩和すると共に、コート層自体が塩素成分を発生しないだけでなく、コート層により覆われたことによって着色層部に含まれる塩素含有ポリマーに起因する塩素成分を外部に放散させないという効果がある。その結果として、表面抵抗値の低下や塩素成分の発生によって生じる液晶表示モジュールユニットへの悪影響を抑制することができる。
請求項5記載の遮光テープ基材は、請求項4記載の遮光テープ基材の奏する効果に加えて、コート層用バインダーは、ポリウレタン系樹脂、フェノール系樹脂、エポキシ系樹脂、尿素メラミン系樹脂、ポリメタクリル酸アルキルエステル系樹脂、アミド系樹脂、ニトロセルロース、及びポリエステル系樹脂からなる群から選択される少なくとも1種の樹脂を含んで構成されるので、このコート層バインダーを含む組成物から形成されるコート層により着色層部を覆うことによって、着色層部に含まれる塩素含有ポリマーに起因する塩素成分を外部に放散させないという効果がある。
請求項6記載の遮光テープ基材は、請求項1から5のいずれかに記載の遮光テープ基材の奏する効果に加えて、黒色着色剤がカーボンを含む黒色顔料であるので、広範囲の波長領域の光を遮光することができ、高い遮光性を付与することができるという効果がある。
請求項7記載の遮光テープ基材によれば、請求項6記載の遮光テープ基材の奏する効果に加えて、黒色顔料は、カーボンブラック、アセチレンブラック、ランプブラック、ボーンブラック、及び黒鉛からなる群より選択される少なくとも1種の黒色顔料を含んで構成されるので、好適な遮光性を付与することができるという効果がある。
請求項8記載の遮光テープ基材によれば、請求項1から7のいずれかに記載の遮光テープ基材の奏する効果に加えて、着色層部は、片面に露出する黒色層と、白色に着色された白色層とを少なくとも含んで構成されるので、黒色層による特定の波長領域の光に対する遮光に加えて、白色層によって光を反射させることによって、反射光の効率的な利用を可能にするという効果がある。
なお、請求項8記載の遮光テープ基材において、着色層部における白色層の位置は、片面に黒色層が露出することを妨げなければどの位置に配設されていてもよい。例えば、白色層が黒色層とは反対側の面に露出する場合や、黒色層と他色の層(例えば、銀色層)との間に配設されている場合も含まれる。
請求項9記載の遮光テープ基材によれば、請求項1から8のいずれかに記載の遮光テープ基材の奏する効果に加え、着色層部は、片面に露出する黒色層と、その黒色層とは反対側の面に露出する白色に着色された白色層と、銀色に着色され、黒色層と白色層との間に配設される銀色層とを少なくとも含んで構成されるので、黒色層による特定の波長領域の光に対する遮光に加えて、白色層及び銀色層によって光を反射させることによって、反射光の効率的な利用を可能にするという効果がある。
請求項10記載の遮光テープ基材は、請求項1から9のいずれかに記載の遮光テープ基材の奏する効果に加えて、その上に着色層部が積層される支持基材は、ポリオレフィン系樹脂フィルム、ポリエステル系樹脂フィルム、ポリカーボネート系樹脂フィルム、及びポリ塩化ビニリデン系樹脂フィルムからなる群から選択されるので、透明性や強度やコストや耐熱性や寸法安定性などの要求に応じた種々の支持基材を使用できるという効果がある。
請求項11記載の遮光テープ基材は、請求項1から9のいずれかに記載の遮光テープ基材の奏する効果に加えて、着色層部の一部又は全部を構成する支持基材は、ポリオレフィン系樹脂フィルム、ポリエステル系樹脂フィルム、ポリカーボネート系樹脂フィルム、及びポリ塩化ビニリデン系樹脂フィルムからなる群から選択されるので、透明性や強度やコストや耐熱性や寸法安定性などの要求に応じた種々の支持基材を使用できるという効果がある。
請求項12記載の遮光テープ基材によれば、請求項10又は11に記載の遮光テープ基材の奏する効果に加えて、支持基材は、透明フィルム、半透明フィルム、又は白色フィルムであるので、着色層部の構成に応じて、種々の透明度の支持基材を用いることができるという効果がある。
請求項13記載の遮光テープ基材によれば、請求項1から12のいずれかに記載の遮光テープ基材の奏する効果に加えて、コート層に覆われた黒色層側の面におけるLab表色系のL値が、15以上、かつ35以下の範囲にあるので、着色層部における黒色層がコート層によって覆われても、黒色として十分な色度を呈するという効果がある。
請求項14記載の遮光性粘着テープによれば、請求項1から13のいずれかに記載の遮光テープ基材の少なくとも片面に、粘着層が設けられているので、遮光性を要する部分の接合に用いることが可能であるという効果がある。
請求項15記載の遮光性粘着テープは、請求項14記載の遮光性粘着テープの奏する効果に加えて、表示装置の遮光用途に使用されるので、表示装置における遮光性を要する部分の接合工程に要する時間を短縮できると共に、各種表示装置における漏洩光に起因する弊害、例えば、バックライト光の漏洩による表示のコントラストの低下などを抑制することができるという効果がある。
請求項16記載の遮光性粘着テープは、請求項14又は15に記載の遮光性粘着テープの奏する効果に加えて、遮光テープ基材における黒色層を覆うコート層側の面を液晶表示装置の液晶表示モジュールユニットに向け、他方の面を該液晶表示装置のバックライトユニットに向け、粘着層を液晶表示モジュールユニット又はバックライトユニットの少なくとも一方に接着させることによって、バックライトユニットと液晶表示モジュールユニットとを接合する。
従って、漏洩するバックライト光は黒色層によって遮光されることになり、バックライト光の漏洩による表示のコントラストの低下を防止できるという効果がある。ここで、遮光性粘着テープにおける黒色層は、無着色のコート層で覆われているので、遮光性粘着テープにおける液晶表示モジュールユニット側の面、即ち、黒色層側の表面抵抗値の低下が抑制され、その結果として、液晶表示モジュールユニットへ与え得る悪影響の抑制を図ることができる。
請求項17記載の液晶表示装置は、液晶表示モジュールユニットとバックライトユニットとの接合が、請求項1から13のいずれかに記載の遮光テープ基材を介して行われ、該接合の際には、遮光テープ基材における黒色層を覆うコート層側の面が、液晶表示モジュールユニットに向けられ、他方の面がバックライトユニットに向けられている。
よって、漏洩するバックライト光は黒色層によって遮光されるので、バックライト光の漏洩による表示のコントラストの低下を防止できるという効果がある。ここで、遮光性粘着テープにおける黒色層は、無着色のコート層で覆われているので、遮光性粘着テープにおける液晶表示モジュールユニット側の面、即ち、黒色層側の表面抵抗値の低下が抑制され、その結果として、液晶表示モジュールユニットへ与え得る悪影響の抑制を図ることができる。
請求項18記載の液晶表示装置は、請求項17記載の液晶表示装置の奏する効果に加えて、遮光テープ基材の少なくとも片面には粘着層が設けられており、液晶表示モジュールユニットとバックライトユニットとの接合は、粘着層を液晶表示モジュールユニット又はバックライトユニットの少なくとも一方に接着させることによって行われるので、液晶表示モジュールユニットとバックライトユニットとの接合工程に要する時間を短縮できると共に、厚みを均一にできるので正確な接合が可能であるという効果がある。
以下、本発明の好ましい態様について、添付図面を参照して説明する。図1は、本発明における第1実施形態の遮光性粘着テープ1の断面図である。図1に示すように、第1実施形態の遮光性粘着テープ1は、遮光性を有する遮光テープ基材2と、その遮光テープ基材2の両面に配設される粘着層16とから構成される。
遮光性テープ基材2は、図1に示すように、基材フィルム層14と、その基材フィルム2の上に積層された着色層部3と、その着色層部3における基材フィルム層14とは反対側の面を覆うコート層15とから構成される。
着色層部3は、図1に示すように、黒色層11と、白色層13と、これらの2層11,13の間に配設される銀色層13との3層の着色層から構成される。
ここで、着色層部3としては、少なくとも黒色層11が存在すれば、特定の波長領域の光が遮光されるので、遮光性テープ基材2に遮光性が付与されるが、さらに白色層13を設けることによって、白色層13側から入射させた光に対する反射性が付与される。
さらに、本実施形態のように、黒色層11と白色層13との間に光反射性を有する銀色層12を配設することによって、銀色層12及び白色層13の相乗効果によって、さらに好適な反射性を提供することができるのである。
ここで、黒色層11におけるLab表色系のL値(色彩色度計(例えば、ミノルタ社製のCM−500)による測定値)は、例えば、15以上、かつ35以下の範囲にあることが好ましい。また、白色層13におけるL値は、例えば、87以上、かつ92以下の範囲にあることが好ましい。また、銀色層12におけるL値は、例えば、60以上、かつ80以下の範囲にあることが好ましい。
この着色層部3(黒色層11、銀色層12、白色層13)は、グラビア印刷、フレキソ印刷、オフセット印刷などの公知の印刷技術を利用し、各層11〜13に対応するインク組成物を基材フィルム層14上に順次塗布(印刷)することにより形成することができる。なお、着色層部3の厚さは、全体として1〜10μm程度であることが好ましい。
また、各層11〜13を公知の印刷技術により形成する場合には、1回の印刷のみで各層11〜13を形成するように構成してもよいし、2回以上の複数回の印刷を重ねて各層11〜13を2層以上の複数層として形成するように構成してもよい。特に、黒色層11を形成する場合において、複数回(例えば、3回)の印刷を重ねて、黒色層11を複数層(例えば、3回の印刷によって3層として)として構成することにより、黒色層11による遮光効果が向上するので好ましい。
着色用のインク組成物は、着色剤と、バインダー(ビヒクル)と、溶剤とを少なくとも含み、さらに必要に応じて各種添加剤(分散剤や安定剤など)を含む組成物である。
インク組成物に含まれるバインダーとしては、公知である種々のバインダーを使用することができる。例えば、ポリウレタン系樹脂、フェノール系樹脂、エポキシ系樹脂、尿素メラミン系樹脂、ポリメタクリル酸アルキルエステル系樹脂(例えば、ポリメタクリル酸メチル)、アミド系樹脂、ニトロセルロース(硝化綿)、ポリエステル系樹脂、及び塩素含有ポリマーなどが挙げられる。
ここで、インク組成物のバインダーとして、少なくとも、塩素含有ポリマー(塩素成分(塩素基)を少なくとも含むポリマー)を含有させることにより、基材フィルム層14と着色層部3との密着性が向上し、着色の耐久性が向上するので好ましい。
塩素含有ポリマーとしては、ポリ塩化ビニルやポリ(塩化ビニル−酢酸ビニル)共重合体などのポリ塩化ビニル系樹脂、塩素化ポリプロピレンなどの塩素化ポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニリデンなどのポリ塩化ビニリデン系樹脂、及びこれらの樹脂の少なくとも2種を含む樹脂混合物を使用することができる。中でも、基材フィルム層14と着色層部3との密着性の高さの点において、ポリ塩化ビニル系樹脂又は塩素化ポリプロピレンの少なくとも一方を含むことが好ましい。
また、インク組成物に含まれる着色剤は、着色すべき色に応じた着色剤が使用される。着色剤としては、染料及び顔料のいずれも使用できるが、高い遮光性を得るためには顔料を用いることが好ましい。
黒色層11を得るための黒色着色剤としては、カーボンブラック、アセチレンブラック、ランプブラック、ボーンブラック、黒鉛や、鉄黒などの黒色顔料を用いることが、高い遮光性を得ることができるという点で好ましい。中でも、カーボンブラックは、200nm程度から1100nm程度まで、即ち、赤外領域から紫外領域に至る広い波長領域の光を遮光(例えば、0.1%以下の透過率)することができるので特に好ましい。なお、黒色着色料は、上記例示した黒色顔料を単独で、又は2種以上を含む混合物として使用することができる。
また、白色層13を得るための白色着色剤としては、二酸化チタン、亜鉛華、鉛白などの白色顔料を用いることができる。
また、銀色層12を得るための銀色着色剤としては、アルミニウムなどの金属を顔料として用いることができる。
また、インク組成物に含まれる溶剤としては、上記したバインダーや着色剤の種類に応じた公知の溶剤を適宜選択することができる。
基材フィルム層14としては、例えば、ポリオレフィン系樹脂(ポリエステル、ポリオレフィンなど)、ポリエステル系樹脂(ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなど)、ポリカーボネート系樹脂(ポリカーボネートなど)、及びポリ塩化ビニリデン系樹脂(ポリ塩化ビニリデンなど)、セルロース系樹脂(トリアセチルセルロースなど)、ポリアリレート系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、セロファン、芳香族ポリアミド系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂などの種々の材質から構成されるフィルムを、透明性や強度やコストや耐熱性や寸法安定性などの要求に応じて適宜利用することが可能である。中でも、透明性や強度などの点から、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル系樹脂から構成されるフィルムの使用が好ましい。
なお、基材フィルム層14の透明性は、透明フィルム、半透明フィルム、及び白色に着色されたフィルム(白色フィルム)などの種々のフィルムを利用することができる。
基材フィルム層14の厚さは、特に制限されるものではないが、4〜70μm程度のものを使用することができる。薄さと加工性との兼ね合いにおいて、10〜50μm程度の厚さの基材フィルム層14が好ましい。
また、基材フィルム層14の表面に、粘着層16との密着性を改善するために、コロナ処理やプライマー処理などの前処理を施してもよい。
コート層15は、透明インク組成物から形成される層である。透明インク組成物は、着色剤を含まないインク組成物であり、バインダーと溶剤とを少なくとも含むと共に、各種添加剤(分散剤や安定剤など)を含むが、着色剤を含まない組成物である。
この透明インク組成物に含まれるバインダー(コート層用バインダー)としては、上記した塩素含有ポリマー以外であれば、公知である種々のバインダーを使用することができる。例えば、ポリウレタン系樹脂、フェノール系樹脂、エポキシ系樹脂、尿素メラミン系樹脂、ポリメタクリル酸アルキルエステル系樹脂(例えば、ポリメタクリル酸メチル)、アミド系樹脂、ニトロセルロース(硝化綿)、及びポリエステル系樹脂などが挙げられる。なお、上記例示したコート層用バインダーを、単独又は少なくとも2種を含む樹脂混合物として使用することができる。
透明インク組成物に含まれる溶剤としては、上記したバインダーの種類に応じた公知の溶剤を適宜選択することができる。
コート層15は、グラビア印刷、フレキソ印刷、オフセット印刷などの公知の印刷技術を利用し、透明インク組成物を、着色層部3における黒色層11の表面に塗布(印刷)することにより形成することができる。
なお、コート層15の厚さは、1〜4μm程度であることが好ましい。また、コート層15を公知の印刷技術により形成する場合には、1回の印刷のみでコート層15を形成するように構成してもよいし、2回以上の複数回の印刷を重ねてコート層15を2層以上の複数層として形成するように構成してもよい。なお、詳細は後述するが、コート層15を公知の印刷技術により形成する場合において、印刷回数を重ねてコート層15ほど、黒色層11が示す表面抵抗特性を緩和する程度が向上するために、印刷回数は、1回より複数回である方が好ましい。ただし、印刷回数が必要以上に多すぎると、黒色層11の色度が低下する。
黒色層11の表面上にコート層15は、黒色層11が示す色度を損なわないことが好ましい。よって、コート層15に覆われた黒色層11におけるLab表色系のL値(色彩色度計(例えば、ミノルタ社製のCM−500)による測定値)が、黒色層11が十分な黒色として視認できる値、例えば、15以上、かつ35以下の範囲にあることが好ましい。
このコート層15は、着色剤を含まない透明インク組成物から形成されるので、図1に示すように、コート層15を、着色層部3における黒色層11の表面を覆うように配設することによって、黒色層11が示す表面抵抗特性を緩和することができる。
黒色層11がカーボンブラックなどのカーボン含有顔料によって着色されている場合には、黒色層11の表面抵抗は、導電性のカーボンの存在によって、基材フィルム層14単独の表面抵抗に比べて低い値を示す。例えば、基材フィルム層14がポリエチレンテレフタレートフィルムである場合には、1013オーダーの表面抵抗値(単位:Ω/□)を示すのに対し、カーボンブラックにより着色された黒色層11が最外層(表面)に配設された場合には、表面抵抗が10オーダーの値(単位:Ω/□)にまで低下する。このような表面抵抗値の低下は、黒色層11が液晶モジュールユニット60(図2参照)に向けられて配設された場合には、液晶表示モジュールユニットに好ましくない影響を与える原因となる。
しかし、本実施形態のように、黒色層11の表面にコート層15を配設することにより、黒色層11が示す表面抵抗特性を緩和することができ、その結果として、表面抵抗値の低下を抑制することができるのである。
例えば、公知の印刷技術による1回の印刷のみでコート層15を形成した場合には、1010オーダーの表面抵抗値(単位:Ω/□)を示し、黒色層11が示した低い表面抵抗値を改善した。さらに、2回の印刷を重ねてコート層15を形成した場合には、表面抵抗がより向上し、1011オーダーの値(単位:Ω/□)を示した。
よって、黒色層11の表面にコート層15を配設した結果として、遮光性粘着テープ1における黒色層11側の表面抵抗値の低下を抑制でき、その結果として、この遮光性粘着テープ1における黒色層11側が液晶モジュールユニット60(図2参照)に向けられて配設された場合であっても、液晶表示モジュールユニットへ与え得る悪影響の抑制を図ることが可能となるのである。
また、コート層15を形成する透明インク組成物には、バインダー(コート層用バインダー)として、上記した塩素含有ポリマーが含まれないので、コート層15自体から塩素成分が発生しないだけでなく、着色層部3に含まれる塩素含有ポリマーに起因する塩素成分が外部に放散されない。
着色層部3を形成するインク組成物として、バインダーとして塩素含有ポリマーを含むインク組成物を用いた場合には、上記したように、基材フィルム層14と着色層部3との密着性が向上し、着色の耐久性を向上させることができるが、その一方で、塩素含有ポリマーに起因する塩素成分が漏出し、その塩素成分によって液晶表示モジュールユニット60(図2参照)の駆動回路基板が侵されるなどの弊害が生じ得る。
しかし、本実施形態のように、着色層部3の表面(黒色層11の表面)にコート層15を配設することにより、着色層部3に含まれる塩素含有ポリマーに起因する塩素成分の外部への放散を抑制できるので、塩素成分による液晶表示モジュールユニット60(図2参照)への悪影響の抑制を図ることができるのである。
粘着層16を構成する粘着剤としては、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、シリコーン系粘着剤などの公知の各種粘着剤を使用することができる。
アクリル系粘着剤としては、例えば、アルキル基の炭素数が1〜18程度であるメタクリル酸アルキルエステルの単独重合体、又は、そのようなメタクリル酸アルキルエステルとその他の共重合性モノマーとの共重合体をベースポリマーとして用いたものなどが挙げられる。
ゴム粘着剤としては、天然ゴム、スチレン−イソブチレン系ブロック共重合体、スチレン−ブタジエン系ブロック共重合体、ポリイソブチレン、ポリブテン、ポリイソブチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体などのゴム弾性体をベースポリマーとして用いたものなどが挙げられる。
また、シリコーン系粘着剤としては、ポリジメチルシクロヘキサンなどを主成分とするものなどを使用できる。
また、粘着層16を構成する粘着剤には、老化防止剤(例えば、ブチルヒドロキシトルエン)などの各種添加剤を適宜添加されていてもよい。
粘着層16の形成方法は特に限定されるものではなく、例えば、コート層15又は基材フィルム層14上に、上記例示したような粘着剤を含む溶液又はエマルジョンを、コンマコータ、トップフィードリバースコータなどを用いて直接塗布した後、乾燥させる方法や、離型フィルム上に予め形成させた粘着層16を、コート層15又は基材フィルム層14上に張り合わせる方法などの公知である種々の方法を利用することができる。
粘着層16の厚さは、遮光性粘着テープ1の用途に応じた種々の厚さに設計することができる。例えば、遮光性粘着テープ1を、携帯電話などの液晶表示装置における、液晶表示モジュールユニット60(図2参照)とバックライトユニット70(図2参照)とを接合するために用いる場合には、薄さ及び軽さの点から、10〜50μm程度であることが好ましい。
上記した本実施形態の遮光性粘着テープ1は、液晶表示装置(例えば、後述する液晶表示装置50)などの各種表示装置の遮光用途に利用することが可能である。本実施形態の遮光性粘着テープ1を用いることによって、表示装置における遮光性を要する部分の接合工程に要する時間を短縮できると共に、各種表示装置における漏洩光に起因する弊害、例えば、バックライト光の漏洩による表示のコントラストの低下などを抑制することが可能となる。
次に、図2を参照して、上記した本実施形態の遮光性粘着テープ1の用途を例示する。図2は、遮光性粘着テープ1を用いて製造される液晶表示装置50の分解斜視図である。
図2に示すように、液晶表示装置50は、液晶表示素子(図示せず)に駆動回路基板(図示せず)を内臓した液晶表示モジュールユニット60と、その液晶表示モジュールユニット60の裏面からバックライト光を供給するバックライトユニット70とが、本実施形態の遮光性粘着テープ1によって接合されて構成されている。
液晶表示モジュールユニット60と、バックライトユニット70との接合を、本実施形態の遮光性粘着テープ1を用いて行うことにより、これらの接合工程に要する時間を短縮できると共に、厚みを均一にできるので正確な接合が可能となる。
ここで、液晶表示装置50におけるバックライトモジュール70は、図2に示すように、冷陰極線管等の光源(図示せず)及びアクリル板等の透明材料(図示せず)から構成される導光板71と、導光板71の上面(液晶表示モジュールユニット60の配設側の面)に設けられた拡散シート72と、拡散シート72の上面に設けられたプリズムシート73と、導光板71と拡散シート72とプリズムシート73とを収容するバックライト筐体74と、導光板71の裏面(液晶表示モジュールユニット60の配設面と反対側の面)に設けられた反射シート75とから構成される。なお、バックライト筺体74と反射シート75とは、非図示の両面粘着テープにより接合される。
ここで、本実施形態の遮光性粘着テープ1を用いて、液晶表示モジュールユニット60とバックライトユニット70とを接合する場合、遮光性粘着テープ1の着色層部3における黒色層11側を液晶表示モジュールユニット60側に向け、白色層13側をバックライトユニット70側に向ける。
遮光性粘着テープ1の配設向きを上記のようにすることによって、最も液晶表示モジュールユニット60側に位置する遮光性の黒色層11によってバックライト光が遮光され、その結果として、バックライト光の漏洩による表示のコントラストの低下が防止される。
また、バックライト光の入射側に反射性の白色層13及び銀色層12が位置するので、バックライト光が反射されて輝度が高まると共に、反射光を効率的に利用することができる。
また、本実施形態の遮光性粘着テープ1の黒色層11は、無着色のコート層15によって覆われているので、黒色層11が示す表面抵抗特性が緩和される。即ち、黒色層11側の表面において、表面抵抗値の低下が抑制されるために、液晶表示モジュールユニット60への悪影響の発生を抑制することができる。
また、上記したように、コート層15は塩素含有ポリマーを含まない透明インク組成物から形成されたものであるので、着色層部3に含まれる塩素含有ポリマーに起因する塩素成分の外部への放散を抑制し、その結果、塩素成分による液晶表示モジュールユニット60への悪影響の発生を抑制することができる。
次に、図3を参照して、第2実施形態の遮光性粘着テープ100について説明する。図3は、第2実施形態の遮光性粘着テープ100の断面図である。
上記した第1実施形態の遮光性粘着テープ1における遮光テープ基材2は、基材フィルム層14の上に着色用のインク組成物を塗布(印刷)することによって着色層3(黒色層11、銀色層12、白色層13)を形成する構成であった。
一方で、この第2実施形態の遮光性粘着テープ100は、着色された基材フィルム層14を着色層3の一部又は全部とするものである。なお、この第2実施形態の遮光性粘着テープ100を説明する上で、上記の第1実施形態の遮光性粘着テープ1と同一の部分には同一の符号を付して、その説明は省略する。
図3に示すように、第2実施形態の遮光性テープ100における着色層3の白色層130は、第1実施形態における基材フィルム層14を兼ねた構成であり、第1実施形態の基材フィルム層14として例示した樹脂からなる基材フィルムが、上記例示した白色顔料(二酸化チタン、亜鉛華、鉛白など)の添加によって白色に着色された層である。
この白色層130の厚さは、基材フィルムの厚さに主に依存し、特に限定されるものではないが、4〜70μm程度(好ましくは、10〜50μm程度)のものを使用することができる。
以上説明したように、上記各実施形態の遮光性粘着テープ1,100は、遮光テープ基材2における黒色層11(着色層3の一部)の上に、無着色のコート層15が配設されているので、黒色層11が有する表面抵抗特性が緩和される。
特に、黒色着色剤としてカーボンブラックなどのカーボンを含む黒色顔料を用いて得られた黒色層11の表面抵抗は低い値を示すが、その黒色層11の上に無着色のコート層15が配設されたことにより、遮光性粘着テープ1(遮光テープ基材2)における黒色層11側の表面抵抗値の低下が抑制される。その結果、この遮光性粘着テープ1を液晶表示モジュールユニット60とバックライトユニット70との接合に用いた場合に、液晶表示モジュールユニット60へ与え得る悪影響の抑制を図ることが可能となるのである。
また、コート層15は、塩素含有ポリマーを含まない透明インク組成物から形成されるので、コート層15自体から塩素成分が発生しないと共に、着色層部3に含まれる塩素含有ポリマーに起因する塩素成分を外部に放散させない。その結果、該塩素成分によって液晶表示モジュールユニット60の駆動回路基板(図示せず)が侵されるなどの悪影響の抑制を図ることが可能となるのである。
以上、各実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上述した実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変更が可能であることは容易に推察できるものである。
例えば、着色層3の各層11〜13(又は11,12,130)の配置は、片面に黒色層11が露出する構成であれば、その順序は限定されない。例えば、上記各実施形態では、着色層3の各層11〜13(又は11,12,130)の配置を、図1及び図3の紙面上側から黒色層11−銀色層12−白色層13(又は130)の順としたが、黒色層−白色層−銀色層の順であってもよい。
また、着色層3には遮光性を得るための黒色層11が少なくとも存在すればよい。また、銀色層12に換えて、黒色又は白色以外の色に着色された層を用いてもよいし、白色層13(又は130)に換えて、黒色又は銀色以外の色に着色された層を用いてよい。
また、上記第2実施形態では、白色層130として、基材フィルムを白色顔料の添加によって白色に着色した層として構成したが、黒色層11を、黒色顔料の添加によって着色した基材フィルムから構成される層としてもよい。
また、銀色層12を、基材フィルムの表面に金属層が蒸着された層としてもよい。なお、この基材フィルムの表面に金属層が蒸着された層を得るための方法としては、例えば、真空蒸着法や、物理スパッタリング法や、化学スパッタリング法などの金属蒸着法を利用できる。また、金属蒸着される金属材料としては、例えば、銀、アルミニウム、金、ロジウム、銅、チタンなどが挙げられ、好ましい金属材料としては、銀、アルミニウムが挙げられる。ここで、金属蒸着により基材フィルム上に形成された金属層の厚みは、例えば、300〜2000Å(30〜200nm)、好ましくは、400〜1000Å(40〜100nm)、より好ましくは、400〜500Å(40〜50nm)である。
また、上記第2実施形態では、白色に着色された基材フィルムである白色層130の上に、着色用のインク組成物を塗布(印刷)することによって銀色層12及び黒色層11を積層する構成であったが、黒色に着色された基材フィルムからなる黒色層の上に、着色用のインク組成物を塗布することによって銀色層12及び白色層13を積層する構成であってもよい。
また、基材フィルムの表面に金属層が蒸着された層(銀色層)の片面に、黒色用のインク組成物を塗布することによって黒色層11を積層し、もう一方の面に、白色用のインク組成物を塗布することによって白色層13を積層する構成であってもよい。
また、着色用のインク組成物の塗布や基材フィルムの着色に換えて、粘着層16を適宜着色する構成であってもよい。
また、上記各実施形態では、遮光性粘着テープ1,100は、粘着層16を遮光テープ基材2の両面に配設される構成としたが、粘着層16が片面のみに配設される構成であってもよい、
また、上記各実施形態における遮光性粘着テープ1,100は、シート状の形態であってもよい。
本発明における第1実施形態の遮光性粘着テープの断面図である。 遮光性粘着テープを用いて製造される液晶表示装置の分解斜視図である。 第2実施形態の遮光性粘着テープの断面図である。
符号の説明
1 遮光性粘着テープ
2 遮光テープ基材
3 着色層
11 黒色層(着色層)
12 銀色層(着色層)
13 白色層(着色層)
14 基材フィルム層(支持基材)
15 コート層
16 粘着層
50 液晶
60 液晶表示モジュールユニット
70 バックライトユニット
100 遮光性粘着テープ
130 白色層(着色層,基材フィルム層)

Claims (18)

  1. 遮光性を有する遮光テープ基材であって、
    少なくとも1層の着色された層から構成され、黒色着色剤を含むインク組成物によって着色された黒色層が少なくも片面に露出される着色層部と、
    その着色層部における前記黒色層側の面を少なくとも覆う無着色のコート層とを備えていることを特徴とする遮光テープ基材。
  2. 前記着色層部を構成する前記着色された層の少なくとも一層は、塩素含有ポリマーを少なくとも含むインク組成物によって着色された層であり、
    前記コート層は、前記塩素含有ポリマーを含むインク組成物を不使用の層であることを特徴とする請求項1記載の遮光テープ基材。
  3. 前記塩素含有ポリマーは、塩化ビニル系ポリマー又は塩素化ポリプロピレンの少なくとも一方であることを特徴とする請求項2記載の遮光テープ基材。
  4. 前記コート層は、コート層用バインダーと溶剤とを少なくとも含み、かつ着色剤を非含有とする組成物から形成される層であり、
    前記コート層用バインダーは、前記塩素含有ポリマー以外のポリマーであることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の遮光テープ基材。
  5. 前記コート層用バインダーは、ポリウレタン系樹脂、フェノール系樹脂、エポキシ系樹脂、尿素メラミン系樹脂、ポリメタクリル酸アルキルエステル系樹脂、アミド系樹脂、ニトロセルロース、及びポリエステル系樹脂からなる群から選択される少なくとも1種の樹脂を含んで構成されることを特徴とする請求項4記載の遮光テープ基材。
  6. 前記黒色着色剤は、カーボンを含む黒色顔料であることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の遮光テープ基材。
  7. 前記黒色顔料は、カーボンブラック、アセチレンブラック、ランプブラック、ボーンブラック、及び黒鉛からなる群より選択される少なくとも1種の黒色顔料を含んで構成されることを特徴とする請求項6記載の遮光テープ基材。
  8. 前記着色層部は、前記片面に露出する黒色層と、白色に着色された白色層とを少なくとも含んで構成されることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の遮光テープ基材。
  9. 前記着色層部は、前記片面に露出する黒色層と、その黒色層とは反対側の面に露出する白色に着色された白色層と、銀色に着色され、前記黒色層と前記白色層との間に配設される銀色層とを少なくとも含んで構成される請求項1から8のいずれかに記載の遮光テープ基材。
  10. 前記着色層部は、支持基材上に積層状に形成されるものであり、
    前記支持基材は、ポリオレフィン系樹脂フィルム、ポリエステル系樹脂フィルム、ポリカーボネート系樹脂フィルム、及びポリ塩化ビニリデン系樹脂フィルムからなる群から選択されること特徴とする請求項1から9のいずれかに記載の遮光テープ基材。
  11. 前記着色層部は、着色された支持基材を少なくとも含んで構成されるものであり、
    前記支持基材は、ポリオレフィン系樹脂フィルム、ポリエステル系樹脂フィルム、ポリカーボネート系樹脂フィルム、及びポリ塩化ビニリデン系樹脂フィルムからなる群から選択されること特徴とする請求項1から9のいずれかに記載の遮光テープ基材。
  12. 前記支持基材は、透明フィルム、半透明フィルム、又は白色フィルムであることを特徴とする請求項10又は11に記載の遮光テープ基材。
  13. 前記着色層部における前記コート層に覆われた前記黒色層側の面は、色彩色度計により測定したLab表色系のL値が、15以上、かつ35以下の範囲にあることを特徴とする請求項1から12のいずれかに記載の遮光テープ基材。
  14. 請求項1から13のいずれかに記載の遮光テープ基材と、
    その遮光性テープ基材の少なくとも片面に設けられた粘着層とを備えていることを特徴とする遮光性粘着テープ。
  15. 表示装置の遮光用途に使用されるものであることを特徴とする請求項14に記載の遮光性粘着テープ。
  16. 前記遮光テープ基材における前記黒色層を覆うコート層側の面を液晶表示装置の液晶表示モジュールユニットに向け、他方の面を前記液晶表示装置のバックライトユニットに向け、前記粘着層を前記液晶表示モジュールユニット又は前記バックライトユニットの少なくとも一方に接着させて、前記バックライトと前記液晶表示モジュールユニットとを接合するものである請求項14又は15に記載の遮光性粘着テープ。
  17. 液晶表示モジュールユニットと、その液晶表示モジュールユニットに接合されるバックライトユニットとを備える液晶表示装置において、
    前記液晶表示モジュールユニットと前記バックライトユニットとの接合は、請求項1から13のいずれかに記載の遮光テープ基材を介して行われ、
    該接合の際には、前記遮光テープ基材における前記黒色層を覆うコート層側の面が、前記液晶表示モジュールユニットに向けられ、他方の面が前記バックライトユニットに向けられていることを特徴とする液晶表示装置。
  18. 前記遮光テープ基材は、少なくとも片面に粘着層を備え、
    前記液晶表示モジュールユニットと前記バックライトユニットとの接合は、前記粘着層を前記液晶表示モジュールユニット又は前記バックライトユニットの少なくとも一方に接着させることによって行われることを特徴とする請求項17記載の液晶表示装置。



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