JP7081186B2 - ポリエステルフィルム - Google Patents
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Description
また、テープ材料において、スマートフォンなどの電子機器内部に使用されるテープには、内部の光を遮光するために高い遮光性が要求されている。更に電子機器の小型化・薄型化に伴い、テープ材料は遮光性だけでなく、薄膜であることも求められており、従来から、テープ材料において遮光性を向上させる方法としては、ポリエステルフィルムの上に黒色顔料を多く含有する印刷層を設ける方法が検討されている(特許文献3)。
本発明において、290℃における比抵抗値が1.0×101Ω・cm未満であると、製膜時に均一な平面性を持ったシートを採取することが困難となる。また、平面性が悪くなった結果、厚みムラが大きくなり遮光性が低下する場合がある。一方で290℃における比抵抗値が1.0×108Ω・cmを越えると黒色顔料の含有量が不足している、及び/または、分散度が低く遮光性が不足する。
次に、本発明のポリエステルフィルムの製造方法について具体例を挙げて説明する。本発明は、かかる例によって得られる物のみに限定して解釈されるものではない。
その延伸方法として、未延伸シートを70~140℃の温度に加熱されたロール群に導き、長手方向(縦方向、すなわちシートの進行方向)に延伸し、20~50℃の温度のロール群で冷却して一軸延伸シートを得ることができる。
(1)290℃における比抵抗測定
ジオマテック(株)社製の導電ガラス板(高耐久TCO、厚み1.1mm、検査抵抗値≦5Ω/sq)2枚を導電膜同士が向き合うように重ねた間に、絶縁スペーサーとして直径6mmの円形の穴を空けた厚み2mmのニチアス(株)社製ナフロンシート(TOMBO No.9000-S)を挟み固定して、ホットプレート上で290℃に加熱する。次いで絶縁スペーサーの穴にサンプルを充填して完全に溶融するまで1時間放置した後、2枚の導電ガラス板同士の抵抗値を横河メータ&インスツルメント(株)社製デジタルマルチメーター(Model 7561)で測定し、得られた抵抗値(Ω)から下記式によって比抵抗値を算出した。
(比抵抗値(Ω・cm)=抵抗値(Ω)×接触面積(cm2)/電極間距離(cm))
(2)示差走査熱量測定(DSC)
JIS K7122(1987)に準じて、セイコー電子工業(株)製示差走査熱量測定装置”ロボットDSC-RDC220”を、データ解析にはディスクセッション”SSC/5200”を用い、ポリエステルフィルム5mgをサンプルパンに秤量し、昇温速度10℃/分で室温から300℃まで加熱(1stRUNと称する)し、その状態で5分間保持し、次いで降温速度10℃/分で25℃まで冷却し、昇温過程と降温過程の測定チャートを得た。
(2-1)降温結晶化温度Tmcの測定
(2)で得られた、降温過程に現れる発熱ピークについて、ピークトップの温度をポリエステルフィルムの降温結晶化温度Tmcとした。尚、発熱ピークが複数現れる場合は、最も高温側のピークを降温結晶化温度Tmcとする。
(3-1)黒色顔料の凝集体の長径測定
凍結超薄切片法にてポリエステルフィルムの任意の箇所の断面出しを行い、JEOL社製透過型電子顕微鏡(JEM-1400Plus)を用い、加速電圧100kVで断面形態を観察した。次いで得られた画像から標本数を400個以上、800個以下とれる視野を選択し、凝集体のコントラスト差を利用して2値化処理を行い、黒色顔料の2次凝集体の長径の平均値を求めた。尚、上記の観察はポリエステルフィルムの長手方向と巾方向断面の観察結果の平均値とした。
(3-1)と同様の手順により、ポリエステルフィルムの幅方向に断面出しを行い、標本数が400個以上、800個以下とれる視野内に存在する黒色顔料の2次凝集体の長径と短径を2値化処理によって求める。次いで長径が200nm以上の凝集体の結果のみを抜き出し、短径/長径である楕円率の平均値を求めた。尚、上記の観察はポリエステルフィルムの幅方向断面から10箇所の観察を行い、それらの平均値とした。
任意の場所からA4サイズにカットしたフィルムを、A4サイズのフィルムを長辺、短辺ともに3等分になるようにして得られる9つの長方形サンプルの中心部分を選択して、ダイヤルゲージを用いて、厚み測定を合計9回行った。測定は、A4サイズにカットしたフィルムサンプル3枚について実施し(合計27回測定)、得られたフィルム厚みの平均値と最大値、最小値から次式によって厚みムラを求めた。
(5)製膜性評価
ポリエステルフィルムの製膜性は、1時間連続製膜時にフィルム破れが発生しない延伸面倍率から以下の通り判定した。尚、縦延伸、横延伸倍率はいずれも最低2.5倍以上とし、ここでの横延伸倍率はテンター入り口幅と最大幅の比である機械倍率のことを示す。また延伸倍率以外の条件は自由に変更しても良い。
面倍率が10倍以上:A
面倍率が9倍以上10倍未満:B
面倍率が8倍以上9倍未満:C
面倍率が6倍以上8倍未満:D
面倍率が6倍未満、または製膜不可:E
製膜性はA~Dが良好であり、その中でもAが最も優れている。
(6-1)光学濃度測定
ポリエステルフィルムの光学濃度測定は、X-lite社製の分光濃度測定器を用いて行った。測定は任意の箇所からフィルムの長手方向、および幅方向の直線上に5cm離れた箇所を選択して行い、計9回の平均値を光学濃度とした。尚、方向性が不明な場合や概念が無い場合は任意の直線上と、その垂直方向の直線上の測定を実施した。
(6-2)遮光性判定
(6-1)で得られた光学濃度の測定結果と、照度1000ルクスに調整した評価部屋Aと、照度1ルクス以下に調整した評価部屋Bにて、アップル社製スマートフォン端末(モデル名:iPhone(登録商標) 6)の背面側に搭載されているLEDフラッシュライトを点灯させた状態で、ポリエステルフィルムを端末の背面上に重ねた時に目視で確認される透過光に応じて、遮光性を以下の通り判定した。尚、判定箇所は任意の箇所からフィルムの長手方向、および幅方向の直線上に5cm離れた箇所を選択して合計9箇所行い、選択箇所によって判定が異なる場合は最も遮光性が低い判定を採用する。
光学濃度が5.5以上であり、かつ、透過光が評価部屋A、Bどちらでも見えない:S
光学濃度が5.5以上であり、かつ、透過光が評価部屋Aでは見えないが、評価部屋Bでは見える:A
光学濃度が5.5以上であり、かつ、透過光が評価部屋A、Bどちらででも見える:B
光学濃度が3.0以上5.5未満であり、透過光が評価部屋A、Bどちらでも見える:C
光学濃度が1.0以上3.0未満であり、透過光が評価部屋A、Bどちらでも見える:D
光学濃度が1.0未満:E
遮光性はS~Dが良好であり、その中でもSが最も優れている。
(7-1)弾性率測定
ポリエステルフィルムの弾性率はASTM-D882に基づいて、フィルムを1cm×20cmの大きさに切り出し、チャック間5cm、引っ張り速度300mm/minにて引っ張ったときの弾性率を測定した。なお、サンプル数はn=5とし、また、フィルムの縦方向、横方向のそれぞれについて測定した後、それらの平均値として求めた。
(7-2)加工性判定
(7-1)で得られた弾性率の測定結果から、ポリエステルフィルムの加工性を以下の通り判定した。
弾性率が3.2GPa以上、4.2GPa以下:A
弾性率が3.0GPa以上3.2GPa未満、4.2GPaを越え4.5GPa以下:B
弾性率が2.5GPa以上3.0GPa未満、4.5GPaを越え5.0GPa以下:C
弾性率が2.0GPa以上2.5GPa未満、5.0GPaを越え5.5GPa以下:D
弾性率が2.0GPa未満、または5.5GPaを越える:E
加工性はA~Dが良好であり、その中でもAが最も優れている。
ポリエステルフィルム上に(6)遮光性評価の(6-2)遮光性判定でSを達成するために、後述する黒色インク層を形成する際に必要な印刷回数から、遮光基材特性を以下の通り判定した。評価は3回実施し、その平均値を持って評価した。
印刷不要:S
印刷回数が1回:A
印刷回数が2回以上、3回未満:B
印刷回数が3回以上、4回未満:C
印刷回数が4回以上、6回未満:D
印刷回数が6回以上:E
遮光基材としては、環境負荷低減や製造工程簡略化の観点からS~Dが良好であり、その中でもSが最も優れている。
ポリエステルフィルムに後述する粘着層を設けて作製した遮光テープについて、(7)加工性評価の(7-1)弾性率測定を同様に行い、得られた遮光テープとしての弾性率から遮光テープ特性を以下の通り判定した。
遮光テープの弾性率が2.5GPa以上、3.1GPa以下:A
遮光テープの弾性率が2.2GPa以上2.5GPa未満、3.1GPaを越え3.4GPa以下:B
遮光テープの弾性率が1.8GPa以上2.2GPa未満、3.4GPaを越え3.7GPa以下:C
遮光テープの弾性率が1.5GPa以上1.8GPa未満、3.7GPaを越え4.0GPa以下:D
遮光テープの弾性率が1.5GPa未満、または4.0GPaを越える:E
遮光テープの適性としてはA~Dが良好であり、その中でもAが最も優れている。
1.ポリエチレンテレフタレート(PET)
テレフタル酸ジメチル100重量部、エチレングリコール57.5重量部、酢酸マグネシウム2水和物0.03重量部、三酸化アンチモン0 .03重量部を150℃、窒素雰囲気下で溶融した。この溶融物を撹拌しながら230℃まで3時間かけて昇温し、メタノールを留出させ、エステル交換反応を終了した。エステル交換反応終了後、リン酸0.005重量部をエチレングリコール0.5重量部に溶解したエチレングリコール溶液(pH5.0)を添加した。このときのポリエステル組成物の固有粘度は0.2未満であった。この後、重合反応を最終到達温度285℃、真空度0.1Torrで行い、固有粘度0.65、末端カルボキシル基量が34当量/トンのポリエチレンテレフタレートを得た。
2.ポリエチレンテレフタレート-IPA共重合体(PET/I)
ジカルボン酸成分として、テレフタル酸ジメチル77重量部とイソフタル酸ジメチル23重量部を混合した以外は前記1.項のポリエチレンテレフタレートと同様に重合を行い、イソフタル酸(IPA)が23mol%共重合されたポリエチレンテレフタレートを得た。
3.ポリエチレンテレフタレート-CHDM共重合体(PET/G)
シクロヘキサンジメタノール(CHDM)が30mol%共重合されたポリエチレンテレフタレートとして、イーストマンケミカル社製ポリエステル樹脂「EastarTMCopolyester6763」を用いた。
4.ポリエチレンテレフタレート-NDC共重合体(PET/N)
ジカルボン酸成分として2,6-ナフタレンジカルボン酸を用いた以外は前記2.項のポリエチレンテレフタレート-IPA共重合体(PET/I)と同様に重合を行い、ナフタレンジカルボン酸(NDC)が23mol%共重合されたポリエチレンテレフタレートを得た。
5.ポリエチレンナフタレート-TPA共重合体(PEN/T)
ジカルボン酸成分として、2,6-ナフタレンジカルボン酸77重量部とテレフタル酸ジメチル23重量部を混合した以外は前記2.項のポリエチレンテレフタレート-IPA共重合体(PET/I)と同様に重合を行い、テレフタル酸(TPA)が23mol%共重合されたポリエチレンナフタレートを得た。
6.ポリエチレンテレフタレート-CHDM共重合体(PET/G)
シクロヘキサンジメタノール(CHDM)が30mol%共重合されたポリエチレンテレフタレートとして、イーストマンケミカル社製ポリエステル樹脂「EastarTMCopolyester6763」を用いた。
トリメチレングリコール(PTMG)が共重合されたポリブチレンテレフタレートとして、東レデュポン(株)社製ポリエステル樹脂「ハイトレル7747」を用いた。
ジオール成分がポリプロピレングリコールである、ポリプロピレンテレフタレートとして、デュポン(株)社製「ソロナブライト(無粒子品)」を用いた。
9.ポリブチレンテレフタレート(PBT)
ジオール成分がブタンジオールであるポリブチレンテレフタレートとして、東レ(株)社製「トレコン1200S」を用いた。
10.ポリエチレンナフタレート(PEN)
ジカルボン酸成分として、2,6-ナフタレンジカルボン酸を用いた以外は前記1.項のポリエチレンテレフタレートと同様に重合を行い、固有粘度0.61、末端カルボキシル基量が36当量/トンのポリエチレンナフタレートを得た。
11.CBマスターバッチ1(CB-MB1)
上記1.項によって得られたポリエチレンテレフタレート80重量部と、一次粒径50nm、窒素吸着比表面積43m2/g、DBP吸油量110cm3/100g、揮発量0.6%、pH7.5のファーネス法によって製造されたカーボンブラック(CB-1)20重量部を、ベントした280℃の2軸押出機内で溶融混練し、CBマスターバッチ1を作製した。
12.CBマスターバッチ2(CB-MB2)
一次粒径47nm、窒素吸着比表面積55m2/g、DBP吸油量66cm3/100g、揮発量0.6%、pH8のファーネス法によって製造されたカーボンブラック(CB-2)を用いた以外は、11.項に記載のCBマスターバッチ1と同様の方法でCBマスターバッチ2を作製した。
一次粒径24nm、窒素吸着比表面積104m2/g、DBP吸油量46cm3/100g、揮発量1.1%、pH8のファーネス法によって製造されたカーボンブラック(CB-3)を用いた以外は、11.項に記載のCBマスターバッチ1と同様の方法でCBマスターバッチ3を作製した。
一次粒径23nm、窒素吸着比表面積110m2/g、DBP吸油量140cm3/100g、揮発量1.4%、pH6.4のファーネス法によって製造されたカーボンブラック(CB-4)を用いた以外は、11.項に記載のCBマスターバッチ1と同様の方法でCBマスターバッチ4を作製した。
一次粒径50nm、窒素吸着比表面積43m2/g、DBP吸油量175cm3/100g、揮発量0.5%、pH7のファーネス法によって製造されたカーボンブラック(CB-5)を用いた以外は、11.項に記載のCBマスターバッチ1と同様の方法でCBマスターバッチ5を作製した。
一次粒径60nm、窒素吸着比表面積27m2/g、DBP吸油量68cm3/100g、揮発量0.3%、pH7.5のファーネス法によって製造されたカーボンブラック(CB-6)を用いた以外は、11.項に記載のCBマスターバッチ1と同様の方法でCBマスターバッチ6を作製した。
一次粒径90nm、窒素吸着比表面積19m2/g、DBP吸油量100cm3/100g、揮発量0.8%、pH7.5のファーネス法によって製造されたカーボンブラック(CB-7)を用いた以外は、11.項に記載のCBマスターバッチ1と同様の方法でCBマスターバッチ7を作製した。
三菱マテリアル電子化成(株)社製のチタンブラック粒子(品名:13M)を用いた以外は11.項に記載のCBマスターバッチ1と同様の方法でチタンブラックマスターバッチを作製した。
1~18.項で作製したポリエステル原料、マスターバッチをブレンドし、180℃で3時間真空乾燥した。次いで280℃に昇温した押出機内で溶融させて吐出し、Tダイから押出した溶融シートを25℃に冷却されたキャスティングドラム上に、ピニング法を用いて密着させて未延伸シートを得た。
続いて、得られた未延伸シートを80℃の温度に加熱したロール群で予熱した後、85℃の温度に加熱したロールと25℃の温度に調整したロール間で3倍の速度差をつけることで長手方向(縦方向)に3.2倍に延伸した後、25℃の温度のロール群で冷却して一軸延伸シートを得た。更に一軸延伸シートの両端をクリップで把持しながらテンター内の80℃の温度の予熱ゾーンに導き、引き続き連続的に90℃に保たれた加熱ゾーンで長手方向に直角な方向(幅方向)に3.6倍に延伸し、テンター内の熱処理ゾーンにて230℃で20秒間の熱処理を行い、幅方向に6%弛緩処理を行いながら均一に徐冷し、ポリエステルフィルムを製膜した。
一次粒径30nm、DBP吸油量93cm3/100g、揮発量1.2%、pH2のファーネス法によって製造されたカーボンブラック(CB-6)に市販のインク用メジウム(ポリウレタン系/塩・酢ビコポリマー)と溶剤(ケトン/芳香族炭化水素/アルコール)を加えて混合・撹拌し、溶剤乾燥後のカーボン含有率が50重量%となる黒色インクを調合した。続いて、ポリエステルフィルム上に前記の黒色インクを用いて、乾燥後の厚みが2μmの黒色インク層を遮光性の要求特性に応じた回数、オフセット印刷にて設けた。
イソノニルアクリレート98.9重量部、アクリル酸0.1重量部、N-ビニルカプロラクタム1.0重量部、連鎖移動剤としてn-ドデシルメルカプタン0.05重量部及び溶剤として酢酸エチル80重量部を、攪拌機、還流冷却管、温度計、滴下ロート及び窒素ガス導入口を備えた五つ口フラスコに仕込み、攪拌した後、窒素ガスで約30分間パージし、モノマー溶液中に残存する酸素を除去した。しかる後、窒素ガスでフラスコ内の空気を置換し、攪拌しつつ昇温し70℃に保持し、熱重合開始剤としてベンゾイルパーオキサイド0.03重量部を1重量部の酢酸エチルに溶解したものを、滴下ロートから滴下した。反応開始後、そのままの温度で10時間反応させ、アクリル系共重合体溶液を得た。
続いて、ポリエステルフィルムの片面に前記のアクリル系共重合体溶液をダイコーティング方法で塗布し、厚み8μmの粘着剤層を設けた。
表1の通り、ポリエステルフィルム組成を変更して実施例1~14を得た。得られたポリエステルフィルムのフィルム特性、評価結果は表2の通り、いずれも良好な製膜性と遮光性、加工性、遮光基材特性、遮光テープ特性を両立することを確認した。中でも実施例2は非常に優れた特性を有することが分かった。
表3の通り、ポリエステルフィルム組成と厚みを変更して実施例15~31を得た。得られたポリエステルフィルムのフィルム特性、評価結果は表4の通り、いずれも良好な製膜性と遮光性、加工性、遮光基材特性、遮光テープ特性を両立することを確認した。中でも実施例18、22~25、28は非常に優れた特性を有することが分かった。尚、実施例22、23、25は製膜時に破れが見られたが問題無い範囲であった。
表5の通り、ポリエステルフィルム組成を変更して比較例1~4を得た。得られたポリエステルフィルムのフィルム特性、評価結果は表6の通り、製膜性と遮光性、加工性、遮光基材特性、遮光テープ特性のいずれかが劣ることを確認した。
表7の通り、黒色顔料濃度と種類を変更して比較例5を得た。得られたポリエステルフィルムのフィルム特性、評価結果は表8の通り、製膜性に劣ることを確認した、
(実施例32~36)
表7の通り、黒色顔料濃度と種類を変更して実施例32~36を得た。得られたポリエステルフィルムのフィルム特性、評価結果は表8の通り、いずれも良好な製膜性と遮光性、加工性、遮光基材特性、遮光テープ特性を両立することを確認した。中でも実施例33、34は非常に優れた特性を有することが分かった。尚、実施例36は遮光性にやや劣るが問題無い範囲であった。
Claims (9)
- 黒色顔料を含有するポリエステルフィルムであって、前記黒色顔料の含有量がポリエステルフィルム全体に対して2.0重量%以上30重量%以下であり、290℃における比抵抗値が1.0×101Ω・cm以上、1.0×108Ω・cm以下であり、前記ポリエステルフィルムの厚みムラが15%以下であるポリエステルフィルム。
- 前記黒色顔料がカーボンブラックである請求項1に記載のポリエステルフィルム。
- 前記ポリエステルフィルムの弾性率が2.5GPa以上、5.0GPa以下である請求項1または2に記載のポリエステルフィルム。
- 前記ポリエステルフィルムの幅方向断面中における長径200nm以上の黒色顔料の凝集体の楕円率が0.50以上、0.75以下である請求項1~3のいずれかに記載のポリエステルフィルム。
- 前記ポリエステルフィルム中に観察される黒色顔料の凝集体の長径の平均値が300nm以上、1500nm以下である請求項1~4のいずれかに記載のポリエステルフィルム。
- 前記ポリエステルフィルム中にポリエステル樹脂の共重合体を含む、請求項1~5のいずれかに記載のポリエステルフィルム。
- 前記共重合体がポリブチレンテレフタレートとトリメチレングリコールの共重合体(PBT/PTMG)、ポリエチレンテレフタレートとイソフタル酸の共重合体(PET/I)、ポリエチレンテレフタレートとナフタレンジカルボン酸の共重合体(PET/N)、ポリエチレンテレフタレートとシクロヘキサンジメタノールの共重合体(PET/G)、ポリエチレンナフタレートとテレフタル酸の共重合体(PEN/T)から選択される1種類以上の樹脂である請求項6に記載のポリエステルフィルム。
- 電子機器の遮光基材として用いられる請求項1~7のいずれかに記載のポリエステルフィルム。
- 請求項1~8のいずれかに記載のポリエステルフィルムを用いた遮光テープ。
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