JP2014220187A - 蓄電素子電極用二軸延伸ポリエステルフィルム - Google Patents

蓄電素子電極用二軸延伸ポリエステルフィルム Download PDF

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Abstract

【課題】フィルム両面に真空蒸着などの方法により形成される導電性薄膜の加工性に優れ、ポリエステルフィルムを基材としながら優れた蓄電素子電極特性を備える、蓄電素子電極用二軸延伸ポリエステルフィルムの提供。【解決手段】フィルム厚みが0.2μm以上30μm以下の蓄電素子電極用二軸延伸ポリエステルフィルムであって、1)該フィルムの一方の面と反対側の面とを重ねあわせて測定される静摩擦係数μsが0.3以上0.9以下であり2)該フィルムの一方の面および反対側の面の表面粗さが下記式(1)および(2)の関係を満たしている1.2≦RaA/RaB≦5.0 ・・・(1)1.5≦RzA/RzB≦15.0 ・・・(2)(上式(1)、(2)中、RaAおよびRzAは任意の一方の面の中心線平均粗さおよび十点平均粗さをそれぞれ表し、RaBおよびRzBは、反対側の面の中心線平均粗さおよび十点平均粗さをそれぞれ表す)蓄電素子電極用二軸延伸ポリエステルフィルム。【選択図】なし

Description

本発明は蓄電素子電極用二軸延伸ポリエステルフィルムに関する。さらに詳しくは、本発明は導電性薄膜の形成に優れる蓄電素子電極用二軸延伸ポリエステルフィルム、それからなる蓄電素子電極用積層体、二次電池用電極、二次電池、およびリチウムイオン二次電池に関する。
近年、太陽光、風力などの自然エネルギーによる発電、HV、EV、FCVなどの次世代自動車の普及、携帯型電子機器の普及などにより、ローカルな電気エネルギーの使用場面が増えてきており、それに伴い蓄電システムの必要性が高まっている。
具体的には、変動が激しい自然エネルギーから供給される電力を消費に合せて一時貯蔵したり、変動する消費電力に燃料電池などの電力供給源を追随させるべく電力貯蔵により補助するなど、入出力の大変動に追随できる蓄電システムや、ローカル使用の利便性を高めるために大容量の貯蔵電力を運搬可能とするような蓄電システムの必要性が高まっている。
このような蓄電システムの中心となる構成要素は、二次電池やキャパシタなどの蓄電素子であり、特にリチウムイオン二次電池、電気二重層キャパシタ、リチウムイオンキャパシタなどが今後有望なものとして上げられる。
これら蓄電素子は、正負電極表面におけるイオンの酸化還元反応や電気二重層生成などにより、電気エネルギーを貯蔵・放出(充放電)するものであるが、該電極には充放電過程において電気エネルギーを取込み、取出しするための集電体としての機能が必要であり、従来10〜30μm程度の厚みの金属箔が電極の基材として用いられている。
近年、蓄電システムに求められる大容量化、小型化の要求に応えるため、体積エネルギー密度の向上や、可搬化の要求に応えるための重量エネルギー密度の向上を目的として、電極基材の薄膜化が進められている。しかしながら、電極の工程取扱い性、耐折曲げ性、さらにはくぎなどにより電極が突き抜けて導通につながらないよう、耐突刺し性などの特性を保ったままの薄膜化には限度がある。
そこで金属に代わる新たな素材として、本発明者等は機械特性や耐熱寸法安定性に優れる二軸延伸ポリエステル薄膜フィルムの表面に金属などの導電性薄膜層を設けた構成を有する素材を集電体機能を持った電極基材として用いることを提案している(特許文献1,2)。
二軸延伸ポリエステルフィルムを蓄電素子の電極基材として用いるにあたり、フィルムの両面に導電性薄膜層を設ける必要があり、真空蒸着、エレクトロプレーティング、スパッタリングなどの方法で設けられることが多い。例えば真空蒸着は、真空チャンバー内で冷却ロールに密着させたフィルム基材上に加熱気化させた金属などの積層物質を固化付着させるものであるが、その際、フィルムの滑り性が不足したり、あるいはフィルムの表面が粗れすぎていたりすると冷却ロールへの密着がうまくいかないことが多い。
真空蒸着時の工程取扱い性を高めるために、一般的には蒸着を施さない側のフィルム面の摩擦係数を高める方法が用いられるが、蓄電素子の電極基材の場合、導電性薄膜をフィルム基材の両面に形成するに際し、このような従来の方法では表裏均質な導電性薄膜が得られなかったり、蓄電素子の電極基材として十分な平面性が得られないことがあった。
特開平10−40919号公報 特開平10−40920号公報
本発明の目的は、かかる従来技術の課題を解消し、フィルム両面に真空蒸着などの方法により形成される導電性薄膜の加工性に優れ、ポリエステルフィルムを基材としながら優れた蓄電素子電極特性を備える、蓄電素子電極用二軸延伸ポリエステルフィルムを提供することにある。
本発明者は、前記課題を解決するために鋭意検討した結果、二軸延伸ポリエステルフィルムの表裏面間の表面粗さの関係を特定のものとし、さらには表裏面間の摩擦係数を特定のものとすることで、真空蒸着などの方法によりフィルム両面に導電性薄膜を形成する際の生産性はもちろんのこと、フィルム両面に均質な導電性薄膜を形成でき、しかも蓄電素子の電極基材として十分な平面性が発現するため、ポリエステルフィルムを基材としながら優れた蓄電素子電極特性を発現できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明の目的は、フィルム厚みが0.2μm以上30μm以下の蓄電素子電極用二軸延伸ポリエステルフィルムであって、
1)該フィルムの一方の面と反対側の面とを重ねあわせて測定される静摩擦係数μsが0.3以上0.9以下であり
2)該フィルムの一方の面および反対側の面の表面粗さが下記式(1)および(2)の関係を満たす
1.2≦Ra/Ra≦5.0 ・・・(1)
1.5≦Rz/Rz≦15.0 ・・・(2)
(上式(1)、(2)中、RaおよびRzは任意の一方の面の中心線平均粗さおよび十点平均粗さをそれぞれ表し、RaおよびRzは、反対側の面の中心線平均粗さおよび十点平均粗さをそれぞれ表す)
蓄電素子電極用二軸延伸ポリエステルフィルムによって達成される。
本発明の蓄電素子電極用二軸延伸ポリエステルフィルムは、その好ましい態様として、該二軸延伸ポリエステルフィルムを構成するポリエステルがポリエチレンナフタレンジカルボキシレートであることを包含する。
また、本発明の二軸延伸ポリエステルフィルムの両面に導電性薄膜が形成されてなる蓄電素子電極用積層体も本発明に包含され、その好ましい態様として、該導電性薄膜が金属薄膜であること、該金属薄膜がアルミニウム元素を主たる成分とする薄膜あるいは銅元素を主たる成分とする薄膜であること、該二軸延伸ポリエステルフィルムの一方の面に形成される金属薄膜がアルミニウム元素を主たる成分とする薄膜であり、該フィルムの反対側の面に形成される金属薄膜が銅元素を主たる成分とする薄膜であること、の少なくともいずれか一つを具備するものも包含される。
本発明には、さらに本発明の蓄電素子電極用積層体の導電性薄膜の表面に電極剤を積層してなる二次電池用電極、本発明の二次電池用電極が組み込まれてなる二次電池も包含される。
本発明によれば、本発明の二軸延伸ポリエステルフィルムを用いてその両面に真空蒸着などの方法で導電性薄膜を形成することにより、冷却ロールへの密着不全を防止することができ、高い生産性が得られる。またフィルム両面に均質な導電性薄膜を形成でき、しかも蓄電素子の電極基材として十分な平面性が発現するため、ポリエステルフィルムを基材としながら優れた蓄電素子電極特性の蓄電素子電極を提供することができる。
以下、本発明を詳しく説明する。
<ポリエステルフィルム>
本発明の二軸延伸ポリエステルフィルムは0.2μm以上30μm以下のフィルム厚みを有する。かかるフィルム厚みを有することにより、蓄電素子電極用の基板フィルムとして用いた場合に蓄電素子のエネルギー密度、特に体積エネルギー密度が向上する。
上限値をこえる厚いフィルムを電極基材とするのでは従来の金属箔より厚くなってしまい、蓄電素子のエネルギー密度、特に体積エネルギー密度の向上につながらない。一方、フィルム厚みが下限値に満たないほど薄い場合、フィルムの製造が極めて困難となる。より好ましいフィルム厚みとしては、0.2μm以上20μm以下、さらに好ましくは0.2μm以上12μm以下、特に好ましくは0.5μm以上10μm以下である。本発明の二軸延伸ポリエステルフィルムが共押出層や塗布層などを有する積層構成を有する場合も、積層構成での厚みがかかる範囲であることが好ましい。
本発明の二軸延伸ポリエステルフィルムを構成するポリエステルは芳香族ポリエステルであることが好ましく、中でもポリエチレンテレフタレート(以下PETと略記することがある)、ポリエチレンナフタレンジカルボキシレート(以下PENと略記することがある)が好ましく例示され、特にポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートを用いることが好ましい。ポリエチレンナフタレンジカルボキシレートを用いることにより、その剛性の高さから蓄電素子の体積エネルギー密度向上のための電極薄膜化に有利であり、また両極の短絡時などセパレーターがシャットダウンする温度においても電極基材としての形状や寸法安定性が高く好ましい。
本発明の二軸延伸ポリエステルフィルムを構成するポリエステルの含有量は、フィルムの重量を基準として65重量%以上であることが好ましく、より好ましくは70重量%以上、さらに好ましくは80重量%以上、特に好ましくは85重量%以上である。
本発明におけるポリエステルは、従来公知の方法、例えばジカルボン酸とグリコールの反応で直接低重合度ポリエステルを得る方法や、ジカルボン酸の低級アルキルエステルとグリコールとを従来公知のエステル交換触媒である、例えばナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、亜鉛、ストロンチウム、チタン、ジルコニウム、マンガン、コバルトを含む化合物の一種または二種以上を用いて反応させた後、重合触媒の存在下で重合反応を行う方法で得ることができる。重合触媒としては、三酸化アンチモン、五酸化アンチモンのようなアンチモン化合物、二酸化ゲルマニウムで代表されるようなゲルマニウム化合物、テトラエチルチタネート、テトラプロピルチタネート、テトラフェニルチタネートまたはこれらの部分加水分解物、蓚酸チタニルアンモニウム、蓚酸チタニルカリウム、チタントリスアセチルアセトネートのようなチタン化合物を用いることができる。
本発明におけるポリエステルは、ポリエステルホモポリマーであっても共重合ポリエステルであってもよい。共重合ポリエステルの場合、従たる共重合成分として蓚酸、アジピン酸、フタル酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸、イソフタル酸、テレフタル酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、4,4’−ジフェニルジカルボン酸、フェニルインダンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、テトラリンジカルボン酸、デカリンジカルボン酸、ジフェニルエーテルジカルボン酸などのジカルボン酸、p−オキシ安息香酸、p−オキシエトキシ安息香酸などのオキシカルボン酸、あるいはエチレングリコール、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、シクロヘキサンジメタノール、ネオペンチルグリコール、ビスフェノールスルホンのエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物、ジエチレングリコール、ポリエチレンオキシドグリコールなどのジオールの中から、主たる成分以外のものを好ましく用いることができる。これらの共重合成分は、1種または2種以上用いてもよい。
これらの共重合成分の中で、好ましい酸成分としては、イソフタル酸、テレフタル酸、4,4’−ジフェニルジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、p−オキシ安息香酸であり、好ましいジオール成分としては、トリメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、ビスフェノールスルホンのエチレンオキサイド付加物である。
かかる共重合成分はポリエステルの全繰り返し単位を基準として20モル%以下であることが好ましく、より好ましくは15モル%以下、さらに好ましくは10モル%以下である。
本発明におけるポリエステルの固有粘度は、o−クロロフェノール中、35℃において、0.40dl/g以上であることが好ましく、0.40〜0.90dl/gであることがさらに好ましい。固有粘度が0.40dl/g未満では、工程切断が多発したり、長期耐久性、耐折曲げ性などの電極基材に求められる特性を具備しながら薄膜化するのが困難となることがある。また固有粘度が0.9dl/gより高いと溶融粘度が高いため溶融押出が困難であるうえ、重合時間が長く不経済である。
本発明の二軸延伸ポリエステルフィルムには、上記のポリエステル以外の樹脂成分が更に含まれていてもよく、例えば第2のポリエステル成分、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリエーテルイミド、ポリフェニレンエーテルおよびフェノキシ樹脂が挙げられる。
本発明の二軸延伸ポリエステルフィルムは、後述する導電性薄膜との接着性を向上させる目的で表面加工されていてもよい。表面加工の方法は特に限定されないが、易接剤層の塗布、コロナ処理、プラズマ処理等を好ましい例として挙げることができる。これらの表面加工は、二軸延伸ポリエステルフィルムを製膜する工程中で行っても、また製膜工程とは別の工程で行ってもよい。
<静摩擦係数μs>
本発明の二軸延伸ポリエステルフィルムにおいて、該フィルムの一方の面と反対側の面とを重ねあわせて測定される静摩擦係数μsは0.3以上0.9以下であり、好ましくは0.3以上0.7以下、さらに好ましくは0.3以上0.5以下である。かかる静摩擦特性を有することにより、真空チャンバー内で冷却ロールに密着させたフィルム基材上に加熱気化させた金属などを蒸着させ、フィルムの両面ともに導電性薄膜を形成する際に、冷却ロールへの密着不全を防止することができ、高い生産性が得られる。
かかる静摩擦係数μsが下限に満たないとフィルムが滑りすぎて横ずれが生じやすく、一方上限を超えるものはシワや層間気泡が発生する可能性が高い。
かかる静摩擦特性は二軸延伸ポリエステルフィルムの両面が後述する表面粗さ特性を有することにより得られる。
<表面粗さ特性>
本発明の二軸延伸ポリエステルフィルムの一方の面および反対側の面の表面粗さは、下記式(1)および(2)の関係を満たすことを要する。
1.2≦Ra/Ra≦5.0 ・・・(1)
1.5≦Rz/Rz≦15.0 ・・・(2)
(上式(1)、(2)中、RaおよびRzは任意の一方の面の中心線平均粗さおよび十点平均粗さをそれぞれ表し、RaおよびRzは、反対側の面の中心線平均粗さおよび十点平均粗さをそれぞれ表す)
該二軸延伸ポリエステルフィルムの両面の表面粗さがかかる関係を満たすことにより、真空蒸着などの方法でフィルム両面に生産性高く導電性薄膜を形成でき、同時にフィルム両面に均質な導電性薄膜を形成でき、しかも蓄電素子の電極基材として十分な平面性が発現する。
特にフィルム両面のRaとRzの両方がかかる関係を満たすことにより、フィルム両面に逐次に導電性薄膜を形成する全工程を通して、十分な生産性かつ均質性に優れた導電性薄膜を得ることが可能となる。また、フィルム両面に逐次に導電性薄膜を形成する全工程を通して冷却ロールとの適正な密着や適切なフィルムロール巻取り性を得るために、より粗い面の方から導電性薄膜を形成するのが好ましい。
フィルム両面の表面粗さが式(1)および(2)の関係を有していない場合、導電性薄膜をフィルムの表裏に付与する際に、第1面成膜時と第2面成膜時に冷却ロール間のエア抜け挙動や冷却効率のバランスが得られず、フィルム両面に均質な導電性薄膜を形成するのが難しく、フィルムの平面性不良などが生じ、引続き電池製造工程における電極剤塗工などにおいて不具合が発生しやすい。
フィルム両面の中心線平均粗さの関係Ra/Raの下限は、好ましくは1.22以上、さらに好ましくは1.25以上であり、Ra/Raの上限は、好ましくは4.5以下、さらに好ましくは4.0以下である。
また、フィルム両面の十点平均粗さの関係Rz/Rzの下限は、好ましくは1.75以上、さらに好ましくは2.0以上であり、Rz/Rzの上限は、好ましくは10以下、さらに好ましくは5以下である。
本発明の二軸延伸ポリエステルフィルムの一方の面の中心線平均粗さRaは0.0005μm以上1.5μm以下であることが好ましく、0.001μm以上0.1μm以下であることがさらに好ましい。また、二軸延伸ポリエステルフィルムの反対側の面の中心線平均粗さRaは0.0002μm以上1μm以下であることが好ましく、0.0008μm以上0.08μm以下であることがさらに好ましい。RaとRaがかかる範囲にあることにより、適度な地肌の粗化が可能となり、冷却ロールとの適正な密着が得られる。
本発明の二軸延伸ポリエステルフィルムの一方の面の十点平均粗さRzは0.002μm以上5μm以下であることが好ましく、0.003μm以上4μm以下であることがさらに好ましい。また、該二軸延伸ポリエステルフィルムにおける反対側の面の十点平均粗さRzは0.001μm以上2.5μm以下であることが好ましく、0.0015μm以上2.0μm以下であることがさらに好ましい。RzとRzがかかる範囲にあることにより、適度な層間エア抜けなどが可能となり、適切なフィルムロール巻取り性能が得られる。
フィルム両面がかかる表面粗さ特性を有する二軸延伸ポリエステルフィルムを得る方法として、2層以上の積層構成の二軸延伸ポリエステルフィルムを用い、それぞれの層に所定の粒子を含有させる方法が挙げられる。具体的な積層方法として、別々に製造したフィルムを貼り合わせる方法、共押出による方法、コーティングにより塗布層をポリエステルフィルムに設ける方法などが挙げられ、共押出による方法や塗布層を設ける方法を用いるのが好ましい。
共押出による方法の場合、上述のRaおよびRzの表面特性を有する層(以下、A層と称することがある)として、フィルム全体の厚みに対して5〜95%の層厚みを有し、平均粒子径が10nm〜100μmである粒子を層の重量を基準として0.001〜10重量%添加したものであることが好ましい。ここで本発明における平均粒子径は、添加前の粒子、またはフィルム表面層のポリエステルをプラズマ低温灰化処理法(例えばヤマト科学製、PR−503型)で除去し露出させた粒子を走査電子顕微鏡で直接観察して100個の粒子の粒子径を測定し、数平均粒子径を算出した値で表される。
共押出による方法の場合のA層の厚みの割合は、より好ましくは10〜90%である。またA層に用いられる粒子の平均粒子径はより好ましくは100nm〜10μmであり、添加量はより好ましくは0.01〜1重量%である。
また、上記のRaおよびRzの表面特性を有する層(以下、B層と称することがある)として、平均粒子径が5nm〜50μmである粒子を層の重量を基準として0.001〜10重量%含有することが好ましい。B層に用いられる粒子の平均粒子径もA層の粒子と同じ方法で求めることができる。またB層に用いられる粒子の平均粒子径はより好ましくは50nm〜5μmであり、含有量はより好ましくは0.01〜1重量%である。
A層,B層を構成する粒子の種類は特に限定されないが、よく用いられるものとして好ましくは、周期律表第IIA、第IIB、第IVA、第IVBの元素を含有する無機粒子(例えば、カオリン、アルミナ、酸化チタン、炭酸カルシウム、二酸化ケイ素など)、架橋シリコーン樹脂、架橋ポリスチレン、架橋アクリル樹脂粒子等の耐熱性の高いポリマーよりなる粒子などの不活性粒子が例示される。
また、A層およびB層を含む積層構成の場合、A層/B層からなる2層構成の他、A層とB層との間に他の層を有する積層構成、A層/B層を1ユニットとして2ユニット以上の多層積層構成であってもよい。
塗布層を設けて積層構成とする場合、0.01〜0.2μmの厚みの塗布層が二軸延伸ポリエステルフィルム上に設けられることが好ましい。
塗布層を設ける構成の場合、ポリエステルフィルムに含有される粒子として、平均粒子径が10nm〜100μmのものを用いるのが好ましく、さらに100nm〜10μmの粒子を用いることが好ましい。またポリエステルフィルムに含有される粒子の含有量はフィルムの重量を基準として0.001〜10重量%であることが好ましく、0.01〜1重量%であることがさらに好ましい。
また、塗布層を設ける構成の場合に塗布層に含有される粒子として、平均粒子径が10nm〜10μmのものを用いるのが好ましく、さらに10nm〜1μmの粒子を用いることが好ましい。また塗布層における粒子の含有量は塗布層の重量を基準として0.001〜50重量%であることが好ましく、0.01〜25重量%であることがさらに好ましい。
塗布層を設けて積層構成とする場合の塗布層、ポリエステルフィルムを構成する粒子の種類も特に限定されないが、よく用いられるものとして好ましくは、周期律表第IIA、第IIB、第IVA、第IVBの元素を含有する無機粒子(例えば、カオリン、アルミナ、酸化チタン、炭酸カルシウム、二酸化ケイ素など)、架橋シリコーン樹脂、架橋ポリスチレン、架橋アクリル樹脂粒子等の耐熱性の高いポリマーよりなる粒子、塗布層からの脱落を防止するため硬さなどについて内外層で差をつけたコア−シェルタイプアクリル樹脂粒子などの不活性粒子が例示される。
<導電性薄膜>
本発明の二軸延伸ポリエステルフィルムは、フィルムの両面に導電性薄膜が形成されることが好ましく、本発明ではかかる構成を蓄電素子電極用積層体と称する。
本発明のポリエステルフィルムを蓄電素子における集電体としての機能を持つ電極用基材フィルムとして使用するために、フィルム上に電極剤を塗布などにより設けて使用される。しかしながら、かかる電極剤層は電極剤化合物の微粒子をバインダー樹脂でつなぎ合わせて形成されるケースが多く、該層の一端から集電するのでは内部抵抗が大きくなるため、望まない発熱が生じたり電池としての電圧のロスが生じることがある。
そのため、電極剤層を設けるにあたり、ポリエステルフィルムの両面にまず導電性薄膜を設けて導電性を持たせ、該導電性薄膜上に電極剤層を設けることにより、電極表面全体から集電することが可能となり、内部抵抗によるロスを少なくすることができる。すなわち、ポリエステルフィルムの両面に導電性薄膜が形成されることにより、導電性薄膜を介して電極剤とポリエステルフィルムとの電気的接続を高めることができ、蓄電素子の電極として十分に機能させることができる。
導電性薄膜は十分な導電性を得るため、金属薄膜であることが好ましい。薄膜を形成する金属としては、本発明の目的から導電性のものであれば特に限定はされない。例えばアルミニウム、ニッケル、金、銀、銅、カドミウムなどが挙げられる。導電度の高さ、成膜容易性、取扱い性、さらには安定性、すなわち電極剤化合物に好ましくない反応を起こさせないための正負両極の電位差(「電位窓」と呼ばれる)などの観点から、蓄電素子がリチウムイオン二次電池である場合は、正極用電極にはアルミニウム元素を主たる成分とするもの、負極用電極には銅元素を主たる成分とするものを用いることが好ましい。また、蓄電素子が電気二重層キャパシタの場合、電気化学反応は起こさないため、例示した金属薄膜のいずれを用いてもよく、また両極とも同じ種類の金属薄膜を用いてもよい。
導電性薄膜の厚みは、1nm以上5000nm以下の範囲であることが好ましく、電池の内部抵抗発熱を抑える目的から、10nm以上5000nm以下であることがさらに好ましい。また、軽量化への寄与、薄膜の耐折曲げ性の観点からは10nm以上3000nm以下であることがさらに好ましい。
導電性薄膜の作成方法は限定されないが、めっき、真空蒸着、エレクトロプレーティング、スパッタリングなどの方法が例示され、ポリエステルフィルムロールを用いて連続的にフィルム上に導電性薄膜が形成される方法が好ましい。
金属薄膜以外の導電性薄膜の具体例として、金属酸化物のような無機導電体や、有機導電体などであってもよい。
フィルムの両面に形成される導電性薄膜は、同種の材料でも異なる材料でもよい。
例えばポリエステルフィルムの両面に銅元素を主たる成分とする金属薄膜を形成することができ、さらにその上に後述する負極用の電極剤を積層することにより負極用電極として用いることができる。
また、例えばポリエステルフィルムの両面にアルミニウム元素を主たる成分とする金属薄膜を形成することができ、さらにその上に後述する正極用の電極剤を積層することにより正極用電極として用いることができる。
さらに、ポリエステルフィルムの両面が異種の材料である具体例として、一方の面に形成される金属薄膜がアルミニウム元素を主たる成分とするものであり、他方の面に形成される金属薄膜が銅元素を主たる成分とするものである態様が挙げられる。この場合は、アルミニウム元素を主たる成分とする金属薄膜の上に正極用の電極剤を積層することにより、一方の面は正極用電極として機能させ、他方、銅元素を主たる成分とする金属薄膜の上に負極用の電極剤を積層することにより、反対面は負極用電極として機能させることができる。
このような異種の金属薄膜を両面に形成する構成の場合、特に、リチウムイオン二次電池の電極基材として用いる際、正極集電体であるアルミニウム層と負極集電体である銅層が、絶縁体であるポリエステルフィルムにより隔てられるため、短絡の可能性が少なくなる利点がある。また、セパレータや電解質層などと積層した後、巻回や積層により電池を製造する際にも、構成要素の種類が従来品より少なくなるため、生産性にも優れ、きわめて好ましい。
<蓄電素子用電極および蓄電素子>
本発明の蓄電素子電極用積層体の導電性薄膜の表面に電極剤を積層することにより、蓄電素子用電極として用いることができる。
本発明の蓄電素子電極用二軸延伸ポリエステルフィルムを電極用基材層として用いることにより、従来品の金属基材に対し、基材の薄膜化による蓄電素子の体積エネルギー密度の向上が可能となる。また、金属基材に代えてポリエステルフィルムを用いることにより、電極基材の軽量化による蓄電素子の重量エネルギー密度の向上が可能となる。
蓄電素子の具体例として、二次電池、キャパシタなどが挙げられ、さらに詳しくは、リチウムイオン二次電池、電気二重層キャパシタ、リチウムイオンキャパシタが挙げられる。
リチウムイオン二次電池の電極として用いる場合には、リチウムイオンに対するインターカレーション機能を持つ電極剤を積層することが好ましい。かかる電極剤の具体例として、従来から知られているもの、例えば正極用にはコバルト酸リチウム、ニッケル酸リチウム、マンガン酸リチウムなどのリチウム・遷移金属複合酸化物を主たる成分とする電極剤、また負極用には黒鉛、カーボンナノチューブなどのアモルファスカーボン構造を有する炭素を主たる成分とする電極剤を用いることができる。
正極用電極剤は、アルミニウム金属薄膜などの導電性薄膜の面上に形成される。また、負極用電極剤は、銅金属薄膜などの導電性薄膜の面上に形成される。具体的には、蓄電素子電極用二軸延伸ポリエステルフィルムのアルミニウム元素を主たる成分とする金属薄膜の面上にリチウム・遷移金属複合酸化物を主たる成分とする電極剤が積層され、銅元素を主たる成分とする金属薄膜の面上にアモルファスカーボン構造を有する炭素を主たる成分とする電極剤が積層された二次電池用電極が例示される。
電極剤をかかる導電性薄膜上に積層する方法は特に制限されないが、例えば電極剤の原料をポリフッ化ビニリデンやスチレンブタジエンゴムと混ぜて塗布する方法が挙げられる。
また、本発明はかかる蓄電素子用電極が組み込まれた蓄電素子も包含するものであり、かかる蓄電素子用電極を少なくとも1つ有し、その片面または両面にセパレータや電解質層などを積層し、巻回や積層により製造した蓄電素子が例示される。
蓄電素子用電極の具体的構成として、本発明の蓄電素子電極用二軸延伸ポリエステルフィルムの片面に導電性薄膜を形成し、その上に電極剤を積層した構成、または該ポリエステルフィルムの両面に同種の導電性薄膜を形成し、その上に両面とも同種の電極剤を積層した構成の場合は、1つの電極部材で1つの極として機能する。かかる場合、正極用に作成した電極部材と負極用に作成した電極部材をそれぞれ少なくとも1つ用い、さらに少なくともセパレータを1層有することにより、蓄電素子としての機能を奏する。
また、蓄電素子用電極の別の具体的構成として、本発明の蓄電素子電極用二軸延伸ポリエステルフィルムの両面にそれぞれ異種の導電性薄膜を形成し、さらにそれぞれの極に適した電極剤を積層して一方を正極、他方と負極とした場合、かかる電極部材を少なくとも1つ用い、さらに少なくともセパレータを1層有することにより、蓄電素子としての機能を奏する。
リチウムイオンキャパシタ用の電極として用いる場合には、リチウムイオン二次電池負極用と同様な電極と組合せて、リチウム塩の電解質を用いることで、リチウムイオンキャパシタを作成することができる。
電気二重層キャパシタの電極として用いる場合には、電極に接触した電解質界面の電気二重層を十分な量発生させるため、本発明のフィルムの導電性薄膜面に活性炭素を主たる成分とする導電性かつ表面積の大きな物質(多孔質のカーボンなど)を電極剤として積層させることが好ましい。
本発明の蓄電素子電極用二軸延伸ポリエステルフィルムを電極基材層とする蓄電素子用電極を用いて得られた蓄電素子は、従来品よりも高い体積・重量エネルギー密度が可能であり、また、本発明の二軸延伸ポリエステルフィルムを用いてその両面に真空蒸着などの方法で導電性薄膜を形成することにより冷却ロールへの密着不全を防止することができ、高い生産性が得られる。また、フィルム両面に均質な導電性薄膜を形成でき、しかも蓄電素子の電極基材として十分な平面性が発現するため、ポリエステルフィルムを基材としながら優れた蓄電素子電極特性の蓄電素子電極を提供することができる。
<フィルムの製造方法>
(溶融押出キャスティング)
本発明のポリエステルフィルムは、ポリエステル樹脂組成物を溶融押出キャスティングにより製膜した後、少なくとも一方向、好ましくは直交した二方向に延伸して得られる。
溶融押出には従来公知の手法を用いることができる。具体的には、ポリエステルを乾燥させてから粒子とともに押出機に供給し、Tダイなどのスリットダイより溶融樹脂を押出す方法が挙げられ、乾燥に代えて押出機にベント装置をセットし、溶融押出時に水分や発生する各種気体成分を排出しながら、同じくTダイなどのスリットダイより溶融樹脂を押出す方法が挙げられる。
押出機にポリエステル樹脂と粒子を投入する際、予め溶融混合されたものを用いてもよい。
フィルム製膜方法は公知の製膜方法を用いて製造することができ、例えば共押出法によって積層化させる場合には、層A用に調整したポリエステルおよび粒子を押出機に投入し、融点〜(融点+70)℃の温度で押出機内で溶融させる。また、層B用に調整したポリエステルおよび粒子を他の押出機に供給し、融点〜(融点+70)℃の温度で溶融させる。
つづいて、両方の溶融樹脂をダイ内部で積層する方法、例えばマルチマニホールドダイを用いた同時積層押出法により、積層された未延伸フィルムが製造される。かかる同時積層押出法によると、一つの層を形成する樹脂の溶融物と別の層を形成する樹脂の溶融物はダイ内部で積層され、積層形態を維持した状態でTダイよりシート状に成形される。
次いで該未延伸フィルムを逐次二軸延伸または同時二軸延伸し、熱固定する方法で製造することができる。逐次二軸延伸により製膜する場合、フィルム延伸温度はポリエステルのガラス転移点(Tg)〜(Tg+40℃)の温度とすることが好ましい。また延伸倍率は、フィルム長手方向およびフィルム幅方向のいずれも3.0倍以上8.0倍以下の範囲で延伸処理を行うことが好ましい。かかる延伸倍率は、好ましくは3.5倍以上7.5倍以下であり、より好ましくは3.8倍以上7.0倍以下、特に好ましくは3.9倍以上6.0倍以下である。
また、延伸を行うに際し、下記式(1)で表わされるフィルム長手方向およびフィルム幅方向の延伸倍率比が0.75を超え1.33以下であると、分子鎖の方向が一方向に偏ることによる突刺し強度の低下を防止することができ好ましい。
フィルム延伸倍率比=RTD/RMD ・・・(1)
(上式中、RTDはフィルム幅方向の延伸倍率、RMDはフィルム長手方向の延伸倍率をそれぞれ表わす)
延伸後、さらに熱固定処理を行うことが好ましく、熱固定温度の下限値はポリエステルのガラス転移点、熱固定温度の上限値はポリエステルの融点より15℃低い温度であることが好ましい。熱固定温度は、さらに好ましくは180℃以上240℃以下である。かかる熱固定処理を行うことによって、高温でのポリエステルフィルムの熱収縮率特性を高めることができる。
また、コーティングにより塗布層をポリエステルフィルムに設ける場合、一方の層の原料となるポリエステルおよび粒子を押出機に投入し、逐次二軸延伸法を用いてフィルム長手方向に延伸後、公知の塗布方法を用いてポリエステルフィルムの片面に他方の層を形成するための塗布液を塗布し、続いて横延伸、熱固定処理を行う方法が例示される。
具体的な塗布方法として、エアドクターコーター、ブレードコーター、ロッドコーター、ナイフコーター、スクイズコーター、含漬コーター、リバースロールコーター、トランスファーロールコーター、グラビアコーター、キスロールコーター、キャストコーター、スプレーコーター、カーテンコーター、カレンダーコーター、押出コーター、バーコーター等のような方法が挙げられる。
塗布液の塗布量は、通常1〜30g/m、好ましくは2〜20g/m、さらに好ましくは3〜10g/mである。また得られた塗布層の厚みは、乾燥後の厚みとして好ましくは0.01〜0.5μm、さらに好ましくは0.01〜0.3μmである。
延伸したフィルムは、他部材との貼合時の接着性向上などの必要に応じて、表面活性化処理(コーティング、コロナ放電、プラズマ処理など)などの後加工を施してもよい。この後加工は、フィルム延伸工程中に行ってもよく、また別工程で行ってもよい。
以下、実施例により本発明を詳述するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。なお、各特性値は以下の方法で測定した。また、実施例中の部および%は、特に断らない限り、それぞれ重量部および重量%を意味する。
(1)ポリエステル成分
フィルムサンプルの各層について、H−NMR測定よりポリエステルの成分および共重合成分を特定した。
(2)フィルム厚み
フィルムサンプルをスピンドル検出器(安立電気(株)製K107C)にはさみ、デジタル差動電子マイクロメーター(安立電気(株)製K351)にて、異なる位置で厚みを10点測定し、平均値を求めフィルム厚みとした。
(3)各層厚み
フィルムサンプルをフィルム長手方向2mm、幅方向2cmに切り出し、包埋カプセルに固定後、エポキシ樹脂(リファインテック(株)製エポマウント)にて包埋した。包埋されたサンプルをミクロトーム(LEICA製ULTRACUT UCT)で幅方向に垂直に切断し、5nm厚の薄膜切片にした。透過型電子顕微鏡(日立S−4300)を用いて加速電圧100kVにて観察撮影し、写真から各層の厚みを測定した。
(4)静摩擦係数
ASTM・D1894−63に準じ、東洋テスター社製のスリッパ―測定器を使用し、フィルムの一方の面と反対側の面とを重ねあわせ、荷重200gを加えて静摩擦係数(μs)を測定した。
(5)表面粗さ
非接触式三次元表面粗さ計(ZYGO社製:New View5022)を用いて測定倍率10倍、測定面積283μm×213μm(=0.0603mm)の条件で、得られた二軸延伸ポリエステルフィルムの一方の面、および反対側の面の表面をそれぞれ測定し、該粗さ計に内蔵された表面解析ソフトMetroProにより中心面平均粗さ(Ra)と10点平均粗さ(Rz)を求めた。
(6)粒子の平均粒子径
添加前の粒子をサンプルステージに載せ、走査電子顕微鏡(日立製作所製S−4700形)で2000倍で直接観察し、粒子径を測定した。100個の粒子について測定を行い、数平均粒子径を算出した。
(7)導電性薄膜の積層加工適性
実施例、比較例で得られた二軸延伸ポリエステルフィルムをロール状に巻取り、連続真空蒸着装置にセットし、片面に500nm厚のアルミニウム薄膜を蒸着成膜した。続けて、この片面蒸着フィルムの導電性薄膜が形成されていない面に、同様の蒸着装置を用いて500nm厚のアルミニウム薄膜を蒸着成膜し、フィルムの両面に導電性薄膜が形成された積層体を得た。
また、実施例、比較例で得られた、導電性薄膜が形成された積層体をロール状に巻取り、連続真空スパッタリング装置にセットし、片面に250nm厚の銅薄膜をスパッタ成膜した。続けて片面に銅薄膜が形成された積層体の銅薄膜が形成されていない面に、同様のスパッタリング装置を用いて250nm厚の銅薄膜をスパッタ成膜し、両面に銅薄膜が形成された積層体を得た。
上記成膜工程におけるフィルムおよび積層体の挙動を、冷却ロール上、および成膜品巻取時において観察し、以下の基準により真空蒸着時の製膜性について評価した。
○: フィルムしわ、気泡、カールのいずれの外観不良もみられない
×: フィルムしわ、気泡、カールの少なくとも1つの外観不良が発生
(8)リチウムイオン電池作製工程適性の評価
上記(7)で得られたアルミニウム薄膜積層体の両面に、乾燥後のコバルト酸リチウム含有量が95wt%となるよう、コバルト酸リチウム粉末をポリフッ化ビニリデンのN−メチルピロリドン溶液と混合して製造したスラリーを用い、乾燥後厚みが100μmとなるようアルミニウム薄膜表面に塗布し、乾燥、カレンダリングした。
また、負極用サンプルとして、上記(7)で得られたフィルム銅薄膜積層体の両面に、乾燥後の黒鉛含有量が95wt%となるよう、黒鉛粉末をスチレンブタジエンゴムラテックス水分散液と混合して製造したスラリーを用い、乾燥後厚みが100μmとなるよう銅薄膜表面に塗布し、乾燥、カレンダリングした。
上記塗布工程における塗布品の状態を観察し、以下の基準により電池作製工程適性について評価した。
○: しわ、塗布抜け、塗布厚み斑のいずれの不良もみられない
×: しわ、塗布抜け、塗布厚み斑の少なくとも1つの不良が発生
[実施例1]
ナフタレン−2,6−ジカルボン酸ジメチルエステル100重量部、エチレングリコール60重量部を、エステル交換触媒として酢酸マンガン四水塩0.03重量部を使用して常法に従ってエステル交換反応させた後、エチレングリコールに分散させた平均粒子径0.1μmの球状シリカおよび平均粒子径0.3μmの球状シリカをそれぞれ表1の添加量となるよう添加した。ついで三酸化アンチモン0.024重量部を添加して、引き続き高温高真空下で常法にて重縮合反応を行い、固有粘度0.61dl/gのポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート(PEN)(A)を得た。
一方、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸ジメチルエステル100重量部、エチレングリコール60重量部を、エステル交換触媒として酢酸マンガン四水塩0.03重量部を使用して常法に従ってエステル交換反応させた後、エチレングリコールに分散させた平均粒子径0.1μmの球状シリカを表1の添加量となるよう添加した。ついで三酸化アンチモン0.024重量部を添加し、引き続き高温高真空下で常法にて重縮合反応を行い、固有粘度0.61dl/gのポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート(PEN)(B)を得た。
得られたPEN(A)を180℃ドライヤーで6時間乾燥後、押出機に投入し、295℃で溶融混練した(層A)。一方、PEN(B)も同様に180℃ドライヤーで6時間乾燥後、他方の押出機に投入し(層B)、それぞれ溶融した状態で2層に積層し(厚み比率 層A:層B=67:33)、かかる積層構造を維持した状態でダイスよりシート状に成形した。この溶融物を表面温度60℃の回転冷却ドラム上に押出し、厚み88μmの未延伸フィルムを得た。
得られた未延伸フィルムを140℃に加熱したロール群に導き、長手方向(縦方向)に4.1倍で延伸し、60℃のロール群で冷却した。続いて縦延伸したフィルムの両端をクリップで保持しながらテンターに導き、150℃に加熱された雰囲気中で長手方向に垂直な方向(横方向)に4.3倍で延伸した。その後テンタ−内で230℃の熱固定を行い、180℃で幅方向に3%弛緩後、均一に除冷して室温まで冷やし、5.0μm厚みの二軸延伸フィルムを得た。得られたフィルムの特性を表1に示す。
[実施例2]
添加した粒子の種類、平均粒子径および添加量を表1に示す通りとした以外は実施例1と同様の条件で延伸フィルムを得た。得られたフィルムの特性を表1に示す。
[実施例3]
層Aと層Bの厚み比率を表1に示す通りとした以外は実施例1と同様の条件で延伸フィルムを得た。得られたフィルムの特性を表1に示す。
[実施例4]
表1に示す組成のPEN(B)を層B用の押出機に投入し、単層構造でダイスよりシート状に成形し、実施例1と同様の条件で縦延伸した後、下記の組成のコーティング液を縦延伸したフィルムの片面に4.0g/mの塗布量で塗布した。続いてフィルムの両端をクリップで保持しながらテンターに導き120℃に加熱された雰囲気中で塗布膜を乾燥し、層Aを積層させた。以降は実施例1と同様の条件で横延伸以降の工程を経て、5.0μm厚みの延伸フィルムを得た。得られたフィルムの特性を表1に示す。
(コーティング液組成)
溶媒:水、固形分濃度:2.0重量%
固形分組成:
バインダー樹脂(C) ・・・83重量%
ここで、バインダー樹脂(C)は以下の組成からなるポリエステルである。
[ジカルボン酸成分]
2,6−ナフタレンジカルボン酸 96モル%
5−ナトリウムスルホイソフタル酸 4モル%
[ジオール酸成分]
エチレングリコール 70モル%
ビスフェノールA−エチレンオキシド4モル付加体 30モル%
球状シリカ粒子(平均粒径0.12μm) 2重量%
球状架橋アクリル粒子(平均粒径0.04μm) 10重量%
界面活性剤(モノアルキルポリエチレングリコール) 5重量%
[実施例5,6]
フィルム基材およびコーティング液組成を表1に示す通りとした以外は実施例4と同様の条件で延伸フィルムを得た。得られたフィルムの特性を表1に示す。
[比較例1]
層Bを設けず、層Aのみの単層構成とし、層Aに添加する粒子を表1に示すとおりとした以外は実施例1と同様の条件で延伸フィルムを得た。得られたフィルムの特性を表1に示す。フィルムの一方の面と反対側の面の表面粗さが同じであるため、表裏の金属薄膜成膜を均等に行うことができず、カールの発生が見られた。
[比較例2]
層Bを設けず、層Aのみの単層構成とし、層Aに添加する粒子を表1に示すとおりとした以外は実施例1と同様の条件で延伸フィルムを得た。得られたフィルムの特性を表1に示す。静摩擦係数が小さく、金属薄膜成膜工程にて蛇行などが頻繁に発生し、巻取り品へのしわ発生が見られた。またフィルムの一方の面と反対側の面の表面粗さが同じであるため、表裏の金属薄膜成膜を均等に行うことができず、カールの発生が見られた。
[比較例3]
添加した粒子の種類、平均粒子径および添加量を表1に示す通りとした以外は実施例3と同様の条件で延伸フィルムを得た。得られたフィルムの特性を表1に示す。フィルムの一方の面と反対側の面の表面粗さが極端に異なるため、表裏の金属薄膜成膜を均等に行うことができず、カールの発生が大きく、巻取り品へのしわ発生が見られた。
[比較例4]
添加した粒子の種類、平均粒子径および添加量を表1に示す通りとした以外は実施例1と同様の条件で延伸フィルムを得た。得られたフィルムの特性を表1に示す。静摩擦係数が大きいため金属薄膜成膜工程にて巻取り品のエア抜け不良による気泡などが見られた。またフィルムの一方の面と反対側の面の表面粗さが大きく異なるため、表裏の金属薄膜成膜を均等に行うことができず、カールの発生が見られた。
[比較例5]
添加した粒子の種類、平均粒子径および添加量を表1に示す通りとした以外は実施例4と同様の条件で延伸フィルムを得た。得られたフィルムの特性を表1に示す。静摩擦係数が大きく、金属薄膜成膜工程にて巻取り品のエア抜け不良による気泡などが見られた。またフィルムの一方の面と反対側の面の表面粗さが大きく異なるため、表裏の金属薄膜成膜を均等に行うことができず、カールの発生が見られた。
Figure 2014220187
本発明によれば、蓄電素子電極に用いられる、ポリエステルフィルム両面に導電性薄膜が形成された積層体を真空蒸着などの方法によって高い生産性で製造できる蓄電素子電極用二軸延伸ポリエステルフィルムを提供でき、本発明の蓄電素子電極用二軸延伸ポリエステルフィルムを用いることにより、フィルム両面に均質な導電性薄膜を形成でき、しかも蓄電素子の電極基材として十分な平面性が発現するため、ポリエステルフィルムを基材としながら優れた蓄電素子電極特性の蓄電素子電極を提供することができる。

Claims (11)

  1. フィルム厚みが0.2μm以上30μm以下の蓄電素子電極用二軸延伸ポリエステルフィルムであって、
    1)該フィルムの一方の面と反対側の面とを重ねあわせて測定される静摩擦係数μsが0.3以上0.9以下であり
    2)該フィルムの一方の面および反対側の面の表面粗さが下記式(1)および(2)の関係を満たす
    1.2≦Ra/Ra≦5.0 ・・・(1)
    1.5≦Rz/Rz≦15.0 ・・・(2)
    (上式(1)、(2)中、RaおよびRzは任意の一方の面の中心線平均粗さおよび十点平均粗さをそれぞれ表し、RaおよびRzは、反対側の面の中心線平均粗さおよび十点平均粗さをそれぞれ表す)
    ことを特徴とする蓄電素子電極用二軸延伸ポリエステルフィルム。
  2. 該二軸延伸ポリエステルフィルムを構成するポリエステルがポリエチレンナフタレンジカルボキシレートである、請求項1に記載の蓄電素子電極用二軸延伸ポリエステルフィルム。
  3. 請求項1または2に記載の二軸延伸ポリエステルフィルムの両面に導電性薄膜が形成されてなる蓄電素子電極用積層体。
  4. 該導電性薄膜が金属薄膜である請求項3に記載の蓄電素子電極用積層体。
  5. 該金属薄膜がアルミニウム元素を主たる成分とする薄膜あるいは銅元素を主たる成分とする薄膜である請求項4に記載の蓄電素子電極用積層体。
  6. 該二軸延伸ポリエステルフィルムの一方の面に形成される金属薄膜がアルミニウム元素を主たる成分とする薄膜であり、該フィルムの反対側の面に形成される金属薄膜が銅元素を主たる成分とする薄膜である、請求項4または5に記載の蓄電素子電極用積層体。
  7. 請求項3〜6のいずれかに記載の蓄電素子電極用積層体の導電性薄膜の表面に電極剤を積層してなる二次電池用電極。
  8. 該電極剤がリチウム・遷移金属複合酸化物を主たる成分としてなる請求項7に記載の二次電池用電極。
  9. 該電極剤が黒鉛構造を持つ炭素を主たる成分としてなる請求項7に記載の二次電池用電極。
  10. 請求項7〜9のいずれかに記載の二次電池用電極が組み込まれてなる二次電池。
  11. 請求項8に記載の二次電池用電極からなる正極用電極、および請求項9に記載の二次電池用電極からなる負極用電極が組み込まれてなるリチウムイオン二次電池。
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