JP7304380B2 - 電極集電体および二次電池 - Google Patents

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Description

ここに開示される技術は、電極集電体と、当該電極集電体を用いた二次電池に関する。
現在、リチウムイオン二次電池等の二次電池は、車両やポータブル機器などの様々な製品で広く用いられている。かかる二次電池の電極は、例えば、電極活物質を含む電極活物質層が電極集電体の表面に付与されることによって形成される。この電極集電体は、シート状の導電部材であり、電極活物質層から電極端子に至る導電経路の一部を形成する。
二次電池用の電極集電体には、樹脂基材の表面を金属薄膜で覆った積層構造の電極集電体が用いられることがある。かかる積層構造の電極集電体は、内部短絡などによる異常発熱が生じた時に樹脂基材が溶融変形して金属薄膜が破断する電流遮断機能を有しているため、異常発熱の進行防止に貢献できる(特許文献1参照)。また、積層構造の電極集電体の他の例が特許文献2~5に記載されている。例えば、特許文献2では、充放電時の膨張収縮による電極活物質層の脱落を防止するために、延性の大きなフィルム基材(樹脂基材)を備えた電極集電体が用いられている。さらに、この特許文献2では、集電層(金属薄膜)の剥離を防止するために、フィルム基材(樹脂基材)と接触する面における集電層(金属薄膜)の表面粗さRzが0.05μm~0.1μmの範囲に調節されている。
特開2004-311146号公報 特開2011-222397号公報 特開平9-213338号公報 特開2011-134514号公報 特開2008-171788号公報
しかしながら、従来の積層構造の電極集電体は、異常発熱によって樹脂基材が溶融変形しているにもかかわらず、金属薄膜が破断せずに異常発熱が進行することがあった。すなわち、従来の積層構造の電極集電体の電流遮断機能は、作動安定性の点で改善の余地があると言える。このため、通常の二次電池では、積層構造の電極集電体を使用した場合でも、電極端子などに電流遮断機構を取り付ける等の異常発熱対策が行われており、部品コストが増大する原因となっていた。
本発明は、かかる課題を鑑みてなされたものであり、電極集電体の電流遮断機能の作動安定性の向上に貢献する技術を提供することを目的とする。
上記目的を実現するべく、ここに開示される技術によって、以下の構成の電極集電体が提供される。
ここに開示される電極集電体は、二次電池用の電極集電体であって、シート状の樹脂基材と、該樹脂基材の表面に設けられた金属薄膜とを備えている。そして、ここに開示される電極集電体では、金属薄膜と接する樹脂基材の表面の表面粗さRzが2μm以上である。
ここに開示される電極集電体は、異常発熱時の樹脂基材の溶融変形による応力が金属薄膜に適切に加わるようにするという観点で、樹脂基材の表面粗さRzを調整している。具体的には、特許文献2に記載の通り、樹脂基材と金属薄膜との剥離を防止するという観点では、金属薄膜と樹脂基材との接触面における表面粗さRzは、0.05μm~0.1μmという範囲で充分である。しかしながら、本発明者は、異常発熱時の電流遮断機能の作動安定性を向上させるには、樹脂基材と金属薄膜との密着性をさらに大きくし、樹脂基材の溶融変形にあわせて金属薄膜を適切に変形させる必要があると考えた。ここに開示される技術は、かかる知見に基づいて、樹脂基材の表面粗さRzを2μm以上に調整している。これによって、異常発熱が生じた際に、金属薄膜を巻き込むようにして樹脂基材が溶融変形するため、金属薄膜の破断による電流遮断機能の作動安定性を向上できる。
ここに開示される電極集電体の一態様では、樹脂基材は、溶融開始温度が95℃~300℃の樹脂材料によって構成されている。これによって、通常の充放電において形状が適切に保持され、かつ、異常発熱発生時に容易に溶融変形する樹脂基材を得ることができる。なお、このような樹脂材料の一例として、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート等が挙げられる。
また、ここに開示される電極集電体の一態様では、樹脂基材の表面粗さRzが15μm以下である。樹脂基材の表面粗さRzを小さくするにつれて、樹脂基材の表面への金属薄膜の形成が容易になる傾向がある。
また、ここに開示される電極集電体の一態様では、樹脂基材の厚みt1が10μm以上40μm以下である。樹脂基材の膜厚t1を増加させるにつれて異常発熱時の樹脂基材の変形量が大きくなるため、電流遮断機能の作動安定性をさらに向上できる。一方、樹脂基材は、電池性能(電池抵抗、エネルギー密度等)に直接影響する部材ではないため、一定以上の作動安定性を確保できる場合には、その膜厚t1を薄くした方が好ましい。
また、ここに開示される電極集電体の一態様では、金属薄膜の膜厚t2が2μm以上である。これによって、電極集電体の導電性を向上させて電池抵抗の低減に貢献できる。なお、金属薄膜の膜厚t2を増加させると電流遮断機能の作動安定性が低下するおそれがあったため、従来の積層構造の電極集電体では金属薄膜の膜厚t2を2μm以上にすることが困難であった。これに対して、ここに開示される技術によると、金属薄膜の膜厚t2を2μm以上にした場合でも電流遮断機能を安定的に作動させることができる。
また、ここに開示される電極集電体の一態様では、樹脂基材の表面粗さRzと金属薄膜の膜厚t2とが以下の式(1)を満たす。これによって、電流遮断機能の作動安定性をさらに向上させることができる。
Rz-t2≧-3 (1)
また、ここに開示される技術の他の側面として、正極および負極からなる一対の電極を備えた二次電池が挙げられる。かかる二次電池の一対の電極の少なくとも一方は、電極集電体と、電極集電体の表面に付与された電極活物質層とを備えており、電極集電体が、上述した構成の電極集電体である。これによって、異常発熱の進行を安定的に防止できる二次電池を低コストで構築することができる。
一実施形態に係る電極集電体を模式的に示す断面図である。 一実施形態に係る二次電池を模式的に示す断面図である。 一実施形態に係る二次電池の捲回電極体の構成を示す模式図である。
以下、ここで開示される技術の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、本明細書において特に言及している事項以外の事柄であって、ここで開示される技術の実施に必要な事柄(例えば、電極集電体を除く各部材の材料・構造等)は、当該分野における従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。ここで開示される技術は、本明細書に開示されている内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。なお、以下の説明で参照する図面では、同じ作用を奏する部材・部位に同じ符号を付している。また、各図における寸法関係(長さ、幅、厚み等)は実際の寸法関係を反映するものではない。
1.電極集電体
以下、ここに開示される電極集電体の一実施形態について図1を参照しながら説明する。図1は、本実施形態に係る電極集電体を模式的に示す断面図である。
図1に示す電極集電体10は、二次電池の電極に用いられる。詳しくは後述するが、電極集電体10の表面に電極活物質層を付与することによって、二次電池の電極を作製することができる。なお、ここに開示される技術を限定するものではないが、電極集電体10の機械的強度を考慮すると、電極集電体10の総厚みTは、5μm以上が好ましく、6μm以上がより好ましく、10μm以上が特に好ましい。一方、電極集電体10の総厚みTを薄くすると、二次電池の内容量に対する電極活物質層の体積を増加できるため、エネルギー密度の向上に貢献できる。かかる観点から、電極集電体10の総厚みTは、20μm以下が好ましく、18μm以下がより好ましく、15μm以下が特に好ましい。また、電極集電体10の平面形状は、特に限定されず、作製する予定の電極の形状に応じて適宜変更できる。例えば、電極集電体10の平面形状は、帯状、矩形状、円形状、楕円形状などの種々の形状を特に制限なく採用できる。
そして、本実施形態に係る電極集電体10は、樹脂基材12の表面を金属薄膜14で覆った積層構造を有している。上述した通り、この種の積層構造の電極集電体10は、内部短絡などによる異常発熱が生じた時に樹脂基材12が溶融変形して金属薄膜14が破断する電流遮断機能を有している。そして、本実施形態に係る電極集電体10は、この電流遮断機能が安定的に作動し、異常発熱の進行を適切に防止できるように構成されている。以下、電極集電体10を構成する各層について具体的に説明する。
(1)樹脂基材
樹脂基材12は、シート状の樹脂部材である。樹脂基材12を構成する樹脂材料は、使用対象の二次電池の正常使用時と異常発熱時の各々の温度環境を考慮した上で、従来公知の樹脂材料のなかから適宜選択することができる。例えば、リチウムイオン二次電池の場合には、正常使用時の温度環境が-10℃~70℃となり、異常発熱時の温度環境が100℃以上となり得る。樹脂基材12の樹脂材料は、これらの温度環境を考慮し、正常使用時に形状が保持される一方で、異常発熱時に溶融変形するような材料であることが好ましい。なお、正常使用時の溶融変形をより適切に防止するという観点から、樹脂基材12の樹脂材料の溶融開始温度は、90℃以上が好ましく、95℃以上がより好ましく、100℃以上が特に好ましい。一方、異常発熱時の溶融変形をより適切に生じさせるという観点から、樹脂基材12の樹脂材料の溶融開始温度は、300℃以下が好ましく、275℃以下がより好ましく、250℃以下が特に好ましい。なお、かかる溶融開始温度を満たす樹脂材料の一例として、低密度ポリエチレン(溶融開始温度:95℃~130℃)、高密度ポリエチレン(120℃~140℃)、ポリプロピレン(溶融開始温度:168℃)、ポリオレフィン(溶融開始温度:120℃~140℃)、ポリエチレンテレフタレート(溶融開始温度:265℃)などが挙げられる。
そして、本実施形態に係る電極集電体10では、金属薄膜14と接する樹脂基材12の表面12a、12bの表面粗さRzが2μm以上に設定されている。これによって、異常発熱が生じた際に金属薄膜14が適切に破断するため、電極集電体10の電流遮断機能を安定的に作動させることができる。具体的には、本実施形態に係る電極集電体10では、樹脂基材12の表面12a、12bの表面粗さRzが2μm以上に設定されているため、樹脂基材12と金属薄膜14との密着性が大きく向上している。これによって、異常発熱が生じた際に、金属薄膜14を巻き込むようにして樹脂基材14を溶融変形させることができるため、金属薄膜14の破断による電流遮断機能の作動を安定的に生じさせることができる。
また、樹脂基材12の表面粗さRzを大きくするにつれて樹脂基材12と金属薄膜14との密着性が向上するため、電流遮断機能の作動安定性が向上する傾向がある。かかる観点から、樹脂基材12の表面12a、12bの表面粗さRzは、2.5μm以上が好ましく、3μm以上がより好ましく、3.5μm以上が特に好ましい。一方、電流遮断機能の作動安定性を向上させるという観点では、樹脂基材12の表面粗さRzの上限値は、特に限定されない。但し、樹脂基材12の表面12a、12bの表面粗さRzを小さくすると、樹脂基材12の表面12a、12bに金属薄膜14を形成することが容易になる。かかる点を考慮すると、樹脂基材12の表面12a、12bの表面粗さRzは、15μm以下が好ましく、10μm以下がより好ましく、5μm以下が特に好ましい。
なお、本明細書における「表面粗さRz」は、JIS B601で定義される「十点平均高さ」である。かかる十点平均高さは、断面曲線から基準長さだけ抜き取り、この抜き取った部分の平均線に平行かつ断面曲線を横切らない直線から、平均線に垂直な方向に測定した最も高い山頂から5番目までの山頂の標高の平均値と、最も低い谷底から5番目までの谷底の標高の平均値との差の値である。
また、樹脂基材12の表面粗さRzを上述の範囲に調節する手段は特に限定されず、従来公知の種々の粗面加工を採用することができる。例えば、ヤスリ等を使用して、樹脂基材12の表面12a、12bに微細な傷を付けることによって、所望の表面粗さRzを有する樹脂基材12を得ることができる。また、樹脂基材12の表面12a、12bに対する粗面加工は、上述したヤスリがけに限定されず、薬品等を使用した化学的作用によるものであってもよい。
なお、樹脂基材12の膜厚t1は、電流遮断機能の作動安定性を考慮して適宜調節することが好ましい。具体的には、樹脂基材12の膜厚t1を大きくするにつれて、異常発熱が生じた際の樹脂基材12の変形量が大きくなるため、金属薄膜14の破断がさらに生じやすくなる。かかる観点から、樹脂基材12の膜厚t1は、1μm以上が好ましく、5μm以上がより好ましく、10μm以上が特に好ましい。一方、樹脂基材12は、二次電池の電池性能(電池抵抗、エネルギー密度等)に直接影響する部材ではないため、一定以上の作動安定性を確保できる場合には、その膜厚t1を薄くした方が好ましい。例えば、樹脂基材12の膜厚t1は、50μm以下が好ましく、45μm以下がより好ましく、40μm以下が特に好ましい。これによって、金属薄膜14や電極活物質層などの体積を充分に確保できるため、二次電池の性能改善に貢献できる。
(2)金属薄膜
金属薄膜14は、樹脂基材12の表面に設けられた薄膜である。この金属薄膜14は、所定の導電性を有する金属材料を主成分として含有している。金属薄膜14に含まれる導電性金属の一例として、アルミニウム、銅、ニッケル、チタン等が挙げられる。なお、金属薄膜14は、導電性金属以外の元素を含有していてもよい。例えば、金属薄膜14は、上述した導電性金属を含む合金材料(SUS等)で構成されていてもよい。また、金属薄膜14は、製造工程における不可避的不純物を含有していてもよい。また、金属薄膜14の主成分である導電性金属は、作製する電極に応じて適宜変更することが好ましい。例えば、リチウムイオン二次電池の正極に使用する電極集電体(正極集電体)の場合、金属薄膜14は、アルミニウムを主成分として含有していることが好ましい。また、リチウムイオン二次電池の負極に使用する電極集電体(負極集電体)の場合、金属薄膜14は、銅を主成分として含有していることが好ましい。
なお、樹脂基材12の表面に金属薄膜14を形成する手段は、特に限定されず、従来公知の手段を特に制限なく採用できる。例えば、真空蒸着などの物理蒸着を用いて、樹脂基材12の表面に金属材料を蒸着させることで金属薄膜14を形成することができる。また、別途形成した金属箔を樹脂基材12の表面に圧着させることによって、樹脂基材12の表面に金属薄膜14を形成することもできる。
また、上述の樹脂基材12の膜厚t1と同様に、金属薄膜14の膜厚t2も、電流遮断機能の作動安定性を考慮して適宜調節することが好ましい。具体的には、金属薄膜14の膜厚t2を薄くするにつれて異常発熱時に金属薄膜14が破断しやすくなるため、電流遮断機能の作動安定性が向上する傾向がある。かかる観点から、金属薄膜14の膜厚t2は、10μm以下が好ましく、7.5μm以下がより好ましく、5μm以下が特に好ましい。一方で、本実施形態に係る電極集電体10では、金属薄膜14を巻き込むように樹脂基材12が溶融変形するため、金属薄膜14の膜厚t2を従来よりも厚くしても電流遮断機能を充分に作動させることができる。すなわち、本実施形態によると、電池抵抗を低減させるために、膜厚t2が2μm以上という従来よりも厚い金属薄膜14を形成することもできる。なお、本実施形態に係る電極集電体10では、金属薄膜14の膜厚t2を2.5μm以上(より好適には3μm以上)まで増加させて電池抵抗をより低減させることもできる。
また、本発明者の検討によると、以下の式(1)を満たすように、樹脂基材12の表面粗さRzと金属薄膜14の膜厚t2の各々を調節することによって、電流遮断機能の作動安定性をさらに向上できることが確認されている。なお、電流遮断機能の作動安定性をより好適に向上させるという観点から、樹脂基材12の表面粗さRzと金属薄膜14の膜厚t2との差(Rz-t2)は、-2.5以上が好ましく、-2以上がより好ましい。
Rz-t2≧-3 (1)
また、電流遮断機能の作動安定性と電極集電体10とを高いレベルで両立させるという観点では、上述の式(1)を満たした上で、金属薄膜14の膜厚t2を2μm以上に設定することが好ましい。
(3)他の実施形態について
以上、ここに開示される電極集電体の一実施形態について説明した。なお、上述の実施形態は、ここに開示される技術を限定することを意図したものではない。例えば、上述の実施形態では、樹脂基材12の両側の表面12a、12bの各々に金属薄膜14が形成されており、表面12a、12bの各々の表面粗さRzが2μm以上に調節されている。しかし、電極集電体の片面のみに電極活物質層を付与する場合には、樹脂基材の片面のみに金属薄膜を形成してもよい。この場合には、金属薄膜と接する側の表面に対して、表面粗さRzを2μm以上にする粗面加工を行えばよい。また、ここに開示される電極集電体は、樹脂基材と金属薄膜以外の層を備えていてもよい。かかる樹脂基材と金属薄膜以外の層の一例として、炭素材料を主成分として含む耐食層が挙げられる。この耐食層を金属薄膜の表面に形成することによって、電極活物質層と接触した金属薄膜の腐食を防止することができる。
2.二次電池
次に、上述の実施形態に係る電極集電体10を備えた二次電池について説明する。図2は、本実施形態に係る二次電池を模式的に示す断面図である。図3は、本実施形態に係る二次電池の捲回電極体の構成を示す模式図である。なお、図2及び図3における符号Xは「幅方向」を示し、符号Zは「高さ方向」を示す。かかる方向は説明の便宜上で定めたものであり、以下で説明する二次電池の設置形態を限定することを意図したものではない。
図2に示すように、本実施形態に係る二次電池100は、電池ケース20と、電極体30とを備えている。そして、図3に示すように、かかる二次電池100の電極体30は、正極40と負極50とからなる一対の電極を備えている。そして、本実施形態では、各々の電極の電極集電体(正極集電体42および負極集電体52)に、上述の実施形態に係る電極集電体10が用いられている。以下、本実施形態に係る二次電池100の具体的な構造を説明する。
(1)電池ケース
電池ケース20は、電極体30を収容する容器である。図2に示すように、本実施形態における電池ケース20は、上面が開放された扁平な角型のケース本体22と、ケース本体22の開口部を塞ぐ蓋体24とを備えている。かかるケース本体22と蓋体24は、アルミニウム等の金属材料によって構成されている。また、蓋体24には、正極端子26と負極端子28が取り付けられている。正極端子26の上端26aは電池ケース20の外部に露出しており、下端26bは電池ケース20内部において電極体30の正極40と接続されている。同様に、負極端子28の上端28aは電池ケース20の外部に露出しており、下端28bは電池ケース20内部において電極体30の負極50と接続されている。また、蓋体24には、電池ケース20内部で発生したガスを排出する安全弁29が設けられている。また、本実施形態における電池ケース20の内部には、電極体30の他に非水電解液70も収容されている。なお、非水電解液70の成分は、一般的な二次電池で使用され得るものを特に制限なく使用でき、ここに開示される技術を限定するものではないため、詳細な説明を省略する。
なお、電池ケースは、電極体を収容することができれば特に限定されず、図2に示すような金属製の角型ケースでなくてもよい。例えば、電池ケースの形状は、円形(円筒形、コイン形、ボタン形)であってもよい。また、電池ケースの材質は、金属材料でなくてもよい。例えば、ここに開示される二次電池は、袋状のラミネートフィルムの内部に電極体と非水電解液が封入されたラミネート電池であってもよい。
(2)電極体
図3に示すように、電極体30は、長尺な帯状の正極40と、長尺な帯状の負極50と、セパレータ60とを備えている。具体的には、本実施形態における電極体30は、2枚のセパレータ60を介して正極40と負極50とを積層させた積層体を長尺方向に捲回した捲回電極体である。
正極40は、正極集電体42と、該正極集電体42の表面(両面)に付与された正極活物質層44とを備えている。上述した通り、本実施形態では、上記構成の電極集電体10(図1参照)が正極集電体42に用いられている。一方、正極活物質層44は、正極活物質を主成分とする層であり、電極集電体10の金属薄膜14(図1参照)の表面に付与される。また、正極活物質層44は、正極活物質の他に、バインダ、導電材などの添加剤を含有していてもよい。なお、正極活物質層44に含まれる各種材料は、一般的な二次電池で使用され得るものを特に制限なく使用でき、ここに開示される技術を限定するものではないため、詳細な説明を省略する。また、幅方向Xにおける正極40の一方の側縁部(図3中の左側の側縁部)には、正極活物質層44が付与されておらず、正極集電体42が露出する正極露出部46が形成されている。図2に示すように、この正極露出部46を捲回した正極接続部30aには正極端子26が接続される。これによって、正極集電体42の金属薄膜を介して、正極端子26と正極活物質層44とが電気的に接続される導電経路が構築される。
図3に示すように、負極50は、負極集電体52と、該負極集電体52の表面(両面)に付与された負極活物質層54とを備えている。本実施形態では、負極集電体52にも図1に示す構成の電極集電体10が用いられている。一方、負極活物質層54は、負極活物質を主成分とする層であり、電極集電体10の金属薄膜14(図1参照)の表面に付与される。また、負極活物質層54は、負極活物質の他に、バインダ、増粘剤などの添加剤を含有していてもよい。なお、負極活物質層54に含まれる各種材料は、一般的な二次電池で使用され得るものを特に制限なく使用でき、ここに開示される技術を限定するものではないため、詳細な説明を省略する。また、幅方向Xにおける負極50の他方の側縁部(図3中の右側の側縁部)には、負極活物質層54が付与されておらず、負極集電体52が露出する負極露出部56が形成されている。図2に示すように、この負極露出部56を捲回した負極接続部30bには負極端子28が接続される。これによって、負極集電体52の金属薄膜を介して、負極端子28と負極活物質層54とが電気的に接続される導電経路が構築される。
セパレータ60は、正極40と負極50との間に配置される絶縁シートである。また、セパレータ60は、微細な孔が複数形成された多孔質構造を有している。この二次電池100では、セパレータ60の細孔を介して電荷担体(例えば、リチウムイオン)が正極40と負極50との間を移動することによって充放電が行われる。なお、セパレータ60の材料は、一般的な二次電池で使用され得るものを特に制限なく使用でき、ここに開示される技術を限定するものではないため、詳細な説明を省略する。
そして、本実施形態に係る二次電池100では、図1に示す構成の電極集電体10が正極集電体42と負極集電体52に用いられている。上述した通り、かかる図1に示す構成の電極集電体10は、内部短絡などによる異常発熱が生じた際に金属薄膜14を適切に破断させることができる。これによって、正極集電体42の金属薄膜を介して形成された正極活物質層44から正極端子26までの導電経路(又は、負極集電体52の金属薄膜を介して形成された負極活物質層54から負極端子28までの導電経路)を遮断し、異常発熱の進行を防止することができる。従って、本実施形態によると、部品点数が多く製造コストの増大の原因になり得る電流遮断機構を正極端子26や負極端子28などに設ける必要がないため、安全性の高い二次電池を低コストで構築することができる。
なお、ここに開示される電極集電体は、上述の構造の二次電池に限定されず、従来公知の種々の構造の二次電池に特に制限なく使用することができる。例えば、上述の二次電池100は、捲回電極体30を、金属製の角型の電池ケース20の内部に収容することによって構築された角型電池である。しかし、ここに開示される電極集電体は、ラミネート電池に使用することもできる。かかるラミネート電池では、セパレータを介してシート状の正極と負極を複数枚(典型的には80枚~100枚程度)を積層させた積層型電極体を、非水電解液と共にラミネートフィルムの内部に収容する。かかるラミネート電池の正極や負極に使用される電極集電体に、ここに開示される電極集電体を使用することによって、異常発熱の進行を好適に防止できる。
[試験例]
以下、ここに開示される技術に関する試験例について説明する。ただし、以下の試験例は、ここに開示される技術を限定することを意図したものではない。
[第1の試験]
本試験では、表面粗さRzが異なる3種類の樹脂基材を準備し、各々の樹脂基材の表面に金属薄膜(銅薄膜)を形成することによって負極集電体を作製した。そして、各々の負極集電体を用いて二次電池を構築し、発熱時の電流遮断機能の作動安定性を評価した。
1.サンプルの準備
(1)サンプル1
サンプル1では、以下の手順でシート状の正極を作製した。先ず、正極活物質(リチウムニッケルコバルトマンガン複合酸化物:LiNi0.33Co0.33Mn0.33)と、導電材(アセチレンブラック:AB)と、バインダ(ポリフッ化ビニリデン:PVdF)と、溶媒(n-メチルピロリドン:NMP)とを混合して正極スラリーを調製した。なお、正極活物質と導電材とバインダとの混合比率(重量比)は、85:10:5に設定した。次に、上述の正極スラリーをドクターブレード法で正極集電体の表面に塗布した。なお、本試験における正極集電体には、厚み15μmのアルミニウム箔を使用した。次に、空気中で約80℃に加熱した後に120℃の真空環境で10時間保持する乾燥処理を実施し、正極スラリーから溶媒を除去することによって、正極集電体の表面に正極活物質層を形成した。その後、プレス加工を行って正極活物質層と正極集電体とを圧着して試験用の正極(電極面積:22cm)を作製した。
次に、以下の手順でシート状の負極を作製した。先ず、負極活物質(グラファイト)と、バインダ(PVdF)とを混合した負極スラリーを調製した。なお、負極活物質とバインダとの混合比率(重量比)は、95:5に設定した。次に、上述の負極スラリーをドクターブレード法で負極集電体の表面に塗布した。ここで、本試験では、負極集電体として、樹脂基材(ポリエチレンテレフタレート)の両面に金属薄膜(銅薄膜)が形成された電極集電体を使用した。なお、この負極集電体の作製では、樹脂基材の表面にヤスリがけを実施して表面粗さRzを2μmに調節した。そして、樹脂基材の表面に銅を蒸着させることによって、膜厚が4μmの金属薄膜(銅薄膜)を形成した。次に、負極集電体の表面に塗布した負極スラリーに対して、空気中で約80℃に加熱した後に120℃の真空環境で10時間保持する乾燥処理を実施して負極活物質層を形成した。その後、負極活物質層と負極集電体をプレス加工で圧着して試験用の負極(電極面積:24cm)を作製した。
次に、2枚のセパレータと集電箔とを介して正極と負極を積層させた積層電極体を作製した。そして、積層電極体に正極端子と負極端子を接続した後に、積層電極体の内部に非水電解液を浸透させた。その後、積層電極体をラミネートフィルムの内部に封入して試験用のラミネート電池を作製した。なお、本試験では、非水電解液として、エチレンカーボネート(EC)とエチルメチルカーボネート(EMC)とを3:7の割合(体積比)で混合した混合溶媒に、1mol/dmの濃度で支持塩(六フッ化リン酸リチウム:LiPF)を溶解させたものを使用した。
(2)サンプル2
サンプル2では、負極集電体の樹脂基材の表面粗さRzを0.3μmに変更した点を除いて、サンプル1と同じ手順で試験用のラミネート電池を作製した。
(3)サンプル3
サンプル3では、負極集電体の樹脂基材の表面に対して粗面処理を実施しなかった点を除いて、サンプル1と同じ手順で試験用のラミネート電池を作製した。
2.評価試験
本試験では、各サンプルのラミネート電池に内部短絡による異常発熱を生じさせ、電極集電体(負極集電体)の電流遮断機能の作動安定性を評価した。具体的には、各サンプルの電池に対してSOC100%になるまで20Cの定電流充電(CC充電)を行った後に30分間静置した。次に、定電圧充電(CV充電)を実施して電圧を4.1Vに保持した状態で電池の中心部に直径0.5mmの針を突き刺し、内部短絡による異常発熱を生じさせた。そして、高電流分解能ロガーを用いて、針刺し後100μ秒時の通電電流を計測し、負極集電体の電流遮断機能が作動しているか否かを調べた。結果を表1に示す。
Figure 0007304380000001
表1に示すように、サンプル1においてのみ、内部短絡による異常発熱が生じた直後に電流が遮断され、通電電流が大きく低下していた。このことから、樹脂基材の表面粗さRzを2μm以上にすると、異常発熱が生じた際に電流遮断機能が作動しやすくなることが分かった。このような効果が得られるのは、樹脂基材の表面粗さRzを大きくして樹脂基材と金属薄膜との密着性を向上させた結果、金属薄膜を巻き込むように樹脂基材が溶融変形し、金属薄膜が適切に破断されたためと推測される。
[第2の試験]
本試験では、樹脂基材の表面粗さRzを2μmに固定した上で、金属薄膜の膜厚が異なる5種類の負極集電体を準備した。そして、各々の負極集電体を使用した電池を作製し、通常使用時の電池抵抗と、異常発熱時の電流遮断機能の作動安定性を評価した。
1.サンプルの準備
本試験例では、負極集電体の金属薄膜(銅薄膜)の膜厚を異ならせた点を除いて、サンプル1と同じ条件で作製した4種類のラミネート電池(サンプル4~7)を準備した。なお、本試験では、上述のサンプル1のラミネート電池も評価試験の対象とした。サンプル1、4~7の「樹脂基材の表面粗さRz(μm)」、「金属薄膜の膜厚t2(μm)」および「樹脂基材の表面粗さRzと金属薄膜の膜厚t2との差(Rz-t2)」を表2に示す。
2.評価試験
(1)電流遮断評価
上述の第1の試験と同じ手順に従って各サンプルの電池に異常発熱を生じさせ、針刺しから100μ秒後の通電電流を計測することによって、負極集電体の電流遮断機能が作動しているか否かを調べた。結果を表2に示す。
(2)電池抵抗評価
また、本試験では、各サンプルのラミネート電池の電池抵抗を測定した。測定装置は充放電試験装置(北斗電工製:HJ-1001 SM8A)を使用した。測定条件は1サイクル目の電流値を0.2mA/cm-2とし、上限電圧(対極グラファイト)を4.1Vとし、温度を25℃とした。そして、測定した電池容量から1Cレートを算出した後、2.5V~4.1V(vsLi)の範囲で1Cレートの充放電を3サイクル実施するコンディショニング処理を実施し、3サイクル後の放電容量を初期容量とした。そして、SOCが60%になるまで充電して30分間静置した後に、25℃にて1C、3C、5Cの3つのレートで放電を行い、放電開始から10秒後の過電圧に基づいて電池抵抗を算出した。結果を表2に示す。
Figure 0007304380000002
表2に示す通り、サンプル1、4~7の何れにおいても、第1の試験のサンプル2、3と比べて、異常発熱後の通電電流が低下していることが確認された。また、これらのなかでもサンプル1、4~6は、異常発熱後の通電電流が特に大きく低下していた。このことから、Rz-t2を-3μm以上にすることによって、電極集電体の電流遮断機能の作動安定性をさらに向上できることが分かった。また、電池抵抗評価においては、サンプル1、4、6、7の電池抵抗が顕著に低減されていることが確認された。このことから、金属薄膜(銅薄膜)の膜厚を2μm以上にすることによって電池抵抗を改善できることが分かった。
以上、本発明を詳細に説明したが、上記実施形態は例示にすぎず、ここで開示される発明には上述の具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
10 電極集電体
12 樹脂基材
14 金属薄膜
20 電池ケース
22 ケース本体
24 蓋体
26 正極端子
28 負極端子
29 安全弁
30 電極体
30a 正極接続部
30b 負極接続部
40 正極
42 正極集電体
44 正極活物質層
46 正極露出部
50 負極
52 負極集電体
54 負極活物質層
56 負極露出部
60 セパレータ
70 非水電解液
100 二次電池

Claims (8)

  1. 二次電池用の電極集電体であって、
    シート状の樹脂基材と、該樹脂基材の表面に設けられた金属薄膜とを備え、
    前記金属薄膜と接する前記樹脂基材の表面の表面粗さRzが2μm以上である、電極集電体。
  2. 前記樹脂基材は、溶融開始温度が95℃~300℃の樹脂材料によって構成されている、請求項1に記載の電極集電体。
  3. 前記樹脂材料は、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレートからなる群から選択される少なくとも一種を含む、請求項2に記載の電極集電体。
  4. 前記樹脂基材の表面粗さRzが15μm以下である、請求項1~3のいずれか一項に記載の電極集電体。
  5. 前記樹脂基材の厚みt1が10μm以上40μm以下である、請求項1~4のいずれか一項に記載の電極集電体。
  6. 前記金属薄膜の膜厚t2が2μm以上である、請求項1~5のいずれか一項に記載の電極集電体。
  7. 前記樹脂基材の表面粗さRzと前記金属薄膜の膜厚t2とが以下の式(1)を満たす、請求項1~6のいずれか一項に記載の電極集電体。
    Rz-t2≧-3 (1)
  8. 正極および負極からなる一対の電極を備えた二次電池であって、
    前記一対の電極の少なくとも一方は、
    電極集電体と、
    前記電極集電体の表面に付与された電極活物質層と
    を備えており、
    前記電極集電体が、請求項1~7のいずれか1項に記載の電極集電体である、非水電解質二次電池。
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