JP2005116944A - 高圧処理装置および高圧処理方法 - Google Patents

高圧処理装置および高圧処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 高圧流体と、複数の薬剤の全部または一部とを混合させて作成した処理流体を被処理体の表面に接触させて所定の表面処理を施す高圧処理装置および高圧処理方法において、構成の簡素化およびコスト低減を図る。
【解決手段】 薬剤A,Bを一時的に貯留する混合槽6A,6Bがそれぞれ設けられている。各混合槽6A,6Bは高圧流体供給ユニット2と接続されている。そして、薬剤AとSCFとの混合物(処理流体)による表面処理を行う際には、予め薬剤Aが貯留された混合槽6Aに対して高圧流体供給ユニット2からSCFを圧送し、混合槽6Aに流れ込んだSCFに薬剤Aが溶解して薬剤AとSCFの混合物(処理流体)が生成される。また、高圧弁(処理流体注入弁)39を開くことにより、処理流体が圧力容器1に送り込まれる。これにより、圧力容器1内に配置された基板に対して処理流体による所定の表面処理が実行される。
【選択図】 図1

Description

この発明は、高圧流体あるいは高圧流体と薬剤との混合物を処理流体として被処理体の表面に接触させて前記被処理体の表面に対して所定の表面処理を施す高圧処理装置および高圧処理方法に関するものである。この被処理体としては、例えば半導体ウエハ、フォトマスク用ガラス基板、液晶表示用ガラス基板、プラズマ表示用ガラス基板、光ディスク用基板などの各種基板(以下、単に「基板」という)が含まれる。
半導体製造プロセスの中でレジストを用いてパターン形成する場合、パターン形成後に不要となるレジストや、エッチングの時に生成して基板上に残存してしまうエッチングポリマー等の不要物・汚染物質を基板から除去するための洗浄工程が必須工程となる。そこで、高圧流体と薬剤との混合物を処理流体として基板の表面に接触させて該基板に対して洗浄処理を施す高圧処理装置が知られている(特許文献1参照)。
この高圧処理装置では、基板がセットされた処理チャンバーに対して高圧流体と複数の薬剤との混合物を処理流体として供給することで基板洗浄を行っている。さらに詳しく説明すると、この高圧処理装置は、高圧流体を処理チャンバーに供給する高圧流体供給手段と、第1薬剤を処理チャンバーに供給する第1薬剤供給手段と、第2薬剤を処理チャンバーに供給する第2薬剤供給手段とを備えている。そして、これらの供給手段の各々では、高圧流体や薬剤を処理チャンバーに向けて圧送すべく、圧送ポンプ(高圧ポンプ)が設けられている。
特開2002−313764号公報(第4、5頁、図1)
ところで、上記した特許文献1に記載の高圧処理装置では、高圧流体に混合させる薬剤ごとに薬剤供給手段を設けているので、薬剤の種類だけ圧送ポンプを設ける必要がある。圧送ポンプは一般的に高価であり、圧送ポンプの配設数の増大は直ちに高圧処理装置の高コスト化につながってしまう。特に、高圧処理装置の汎用性や性能などの向上を図るために、使用する薬剤の種類は多くなる傾向にあり、このことが高圧処理装置の製造コストを引上げる主要因のひとつとなっていた。
また、薬剤を処理チャンバーに供給する圧送ポンプには、一般にプランジャ式ポンプが用いられるが、プランジャ部シールの耐久性劣化による薬剤の漏れおよびプランジャの往復運動により発塵するパーティクルの混入も問題となる。
この発明は上記課題に鑑みなされたものであり、高圧流体と、複数の薬剤の全部または一部とを混合させて作成した処理流体を被処理体の表面に接触させて所定の表面処理を施す高圧処理装置および高圧処理方法において、構成の簡素化およびコスト低減を図ることを目的とする。
この発明にかかる高圧処理装置の一態様は、高圧流体と薬剤との混合物を処理流体として被処理体の表面に接触させて被処理体の表面に対して所定の表面処理を施す高圧処理装置であって、上記目的を達成するため、その内部に表面処理を行うための処理チャンバーを有する圧力容器と、高圧流体を圧送する高圧流体供給手段と、その内部に薬剤を貯留可能な貯留空間を有する混合槽と、混合槽に薬剤を供給する薬剤供給手段と、高圧流体供給手段から圧送される高圧流体の流路を制御する流路制御手段とを備え、流路制御手段は、薬剤供給手段から薬剤の供給を受けて該薬剤を貯留している混合槽に対して高圧流体を圧送することで、混合槽内で混合物を生成するとともに混合物を圧力容器に送り込むことを特徴としている。
このように構成された発明では、流路制御手段が高圧流体供給手段から圧送される高圧流体の流路を制御することで、高圧流体が予め薬剤を貯留している混合槽に対して圧送され、該混合槽で高圧流体と薬剤とが混合されて混合物が生成される。また、高圧流体の圧送力により混合物が混合槽から圧力容器に送り込まれる。このように、高圧流体の圧送力を利用した本発明によれば、従来装置では薬剤を高圧流体にまたは直接圧力容器に加圧送給すべく必須的に設けていた高圧ポンプが不要となる。
ここで、薬剤と高圧流体とを混合させる混合槽としては、以下のような構成のものを採用することができる。すなわち、混合槽の一例としては、貯留空間の一部に薬剤を貯留するとともに、貯留空間のうち薬剤が貯留されていない未貯留領域が高圧流体供給手段および圧力容器と連通されたものを採用することができる。そして、この混合槽では、未貯留領域を流れる高圧流体に貯留空間に貯留された薬剤が溶解して混合物が生成されるとともに、混合物が圧力容器に向けて送り出される。このように構成された混合槽では、未貯留領域を流通している高圧流体に薬剤が接触して自然溶解的に高圧流体に混合される。
また、混合槽の他の例としては、貯留空間の一部に薬剤を貯留するとともに、貯留空間のうち薬剤が貯留されている貯留領域が高圧流体供給手段と連通される一方、薬剤が貯留されていない未貯留領域が圧力容器と連通されたものを採用することができる。そして、この混合槽では、貯留領域を流れる高圧流体に薬剤が溶解して混合物が生成されるとともに、混合物が圧力容器に向けて送り出される。このように構成された混合槽では、貯留領域に直接高圧流体が送り込まれ、強制的に高圧流体に薬剤が混合される。
また、貯留空間に貯留されている薬剤の高さレベルを検知する薬剤レベル検知手段をさらに備えてもよく、薬剤レベル検知手段により貯留空間に貯留されている薬剤量を正確に求めることができる。そして、薬剤レベル検知手段により検知される高さレベルが所定の補給レベル以下になったときに薬剤供給手段により薬剤を混合槽に補給することで混合槽内の薬剤量を正確にコントロールすることができる。その結果、混合槽内で所望の混合物(処理流体)を確実に生成することができる。
また、薬剤レベル検知手段により検知される高さレベルが所定のエンドレベルに達したときに、装置各部を制御して被処理体に対する薬剤による表面処理を終了する制御手段をさらに備えてもよい。この制御手段により表面処理の進行度合いを正確にコントロールすることができる。
また、薬剤供給手段が、複数の相異なる薬剤の全部または一部を混合槽に供給するように構成してもよい。これにより複数種類の薬剤による表面処理が可能となり、高圧処理装置の汎用性を高めることができる。
さらに、薬剤として有害物質を用いる場合には、高圧処理装置のうち有害物質が漏出する可能性のある部位を、排気手段を備えた密閉構造体に収容するのが望ましい。このように構成された装置では、有害物質が漏出したとしても、その有害物質による汚染範囲が限定されることとなり、汚染被害を最小限に抑えることができる。
この発明にかかる高圧処理方法の一態様は、圧力容器内で高圧流体と薬剤との混合物を処理流体として被処理体の表面に接触させて被処理体の表面に対して所定の表面処理を施す高圧処理方法であって、上記目的を達成するため、混合槽に薬剤を供給する工程と、混合槽に対して高圧流体を圧送して、混合槽に貯留されている薬剤と高圧流体とを混合して混合物を生成するとともに混合物を圧力容器に送り込んで圧力容器内を昇圧する工程とを備えている。
このように構成された発明では、予め薬剤が貯留されている混合槽に高圧流体が圧送されて混合物が生成される。そして、その混合物を圧力容器に送り込んで圧力容器内を昇圧しているので、その昇圧途中においても圧力容器に薬剤成分が高圧流体とともに送り込まれ、被処理体に対する表面処理が実行される。
この発明にかかる高圧処理装置の他の態様は、高圧流体と薬剤との混合物を処理流体として被処理体の表面に接触させて被処理体の表面に対して所定の表面処理を施す高圧処理装置であって、上記目的を達成するため、その内部に表面処理を行うための処理チャンバーを有する圧力容器と、高圧流体を圧送する高圧流体供給手段と、その内部に薬剤を貯留可能な貯留空間を有する中間槽と、中間槽に薬剤を供給する薬剤供給手段と、高圧流体供給手段から圧送される高圧流体の流路を制御する流路制御手段とを備え、流路制御手段は、高圧流体供給手段からの高圧流体を圧力容器に向けて圧送するとともに、高圧流体の一部を、薬剤供給手段から薬剤の供給を受けて該薬剤を貯留している中間槽に対して圧送することで中間槽に貯留された薬剤を圧力容器に送り込むことを特徴としている。
このように構成された発明では、流路制御手段が高圧流体供給手段から圧送される高圧流体の流路を制御することで、高圧流体供給手段からの高圧流体が圧力容器に向けて圧送されるとともに、高圧流体の一部が予め薬剤を貯留している中間槽に対して圧送される。そして、圧送されてきた高圧流体の圧送力によって、中間槽内の薬剤が圧力容器に送り込まれる。このように、高圧流体の圧送力を利用した本発明によれば、従来装置では薬剤を高圧流体にまたは直接圧力容器に加圧送給すべく必須的に設けていた高圧ポンプが不要となる。
ここで、流路制御手段については、例えば高圧流体供給手段と圧力容器とを連通して高圧流体を圧力容器に導く第1管路と、高圧流体供給手段と中間槽とを連通して高圧流体を中間槽に導く第2管路と、中間槽と圧力容器とを連通して少なくとも薬剤を圧力容器に導く第3管路と、第1管路および第2管路を流れる高圧流体の流量比を制御する流量制御部とを備えるように構成してもよい。このように流量制御部により高圧流体の流量比を制御することで処理流体中の薬剤濃度を正確にコントロールすることができる。その結果、表面処理を良好に行うことができる。
また、薬剤濃度をさらに正確にコントロールするために、圧力容器に流れ込む薬剤の濃度を検知する薬剤濃度検知手段と、薬剤濃度検知手段により検知された薬剤濃度に基づき流量制御部を制御して圧力容器内での薬剤濃度を調整する制御手段とをさらに設けてもよい。
また、予め薬剤を貯留しておく中間槽としては、上記した混合槽と同一構成のもの以外に、次のように構成されたものを用いてもよい。この中間槽としては、貯留空間の一部に薬剤を貯留するとともに、貯留空間のうち薬剤が貯留されていない未貯留領域が高圧流体供給手段と連通される一方、薬剤が貯留されている貯留領域が圧力容器と連通されたものを採用することができる。そして、この中間槽では、未貯留領域に流れ込んだ高圧流体により薬剤が圧力容器に向けて押し出される。すなわち、高圧流体の圧送力によって薬剤のみが圧力容器に供給される。
また、中間槽の貯留空間に貯留されている薬剤の高さレベルを検知する薬剤レベル検知手段をさらに備えたり、その薬剤レベル検知手段により検知される高さレベルが所定の補給レベル以下になったときに薬剤供給手段により薬剤を中間槽に補給するようにしてもよい。また、薬剤レベル検知手段により検知される高さレベルが所定のエンドレベルに達したときに、装置各部を制御して被処理体に対する薬剤による表面処理を終了する制御手段をさらに備えるように構成してもよい。また、薬剤供給手段が複数の相異なる薬剤の全部または一部を中間槽に供給するように構成してもよい。さらに、薬剤として有害物質を用いるとき、高圧処理装置のうち有害物質が漏出する可能性のある部位を、排気手段を備えた密閉構造体に収容するようにしてもよい。これらのように構成した場合にも、上記した「高圧処理装置の一の態様」と同様の作用効果が得られる。
なお、本発明において、用いられる高圧流体としては、安全性、価格、超臨界状態にするのが容易、といった点で、二酸化炭素が好ましい。二酸化炭素以外には、水、アンモニア、亜酸化窒素、エタノール等も使用可能である。高圧流体を用いるのは、拡散係数が高く、溶解した汚染物質を媒体中に分散することができるためであり、その高圧流体を超臨界流体にした場合には、気体と液体の中間の性質を有するようになり、拡散係数は気体に近づき、微細なパターン部分にもよく浸透することができる。また、超臨界流体の密度は、液体に近く、気体に比べて遥かに大量の添加剤(薬剤)を含むことができる。
ここで、本発明における高圧流体とは、1MPa以上の圧力の流体である。好ましく用いることのできる高圧流体は、高密度、高溶解性、低粘度、高拡散性の性質が認められる流体であり、さらに好ましいものは超臨界状態または亜臨界状態の流体である。二酸化炭素を超臨界流体とするには31゜C、7.4MPa以上とすればよく、特に乾燥工程には、5〜30MPaの亜臨界(高圧流体)または超臨界流体を用いることが好ましく、7.4〜20MPaでこれらの処理を行うことがより好ましい。
以上のように、この発明にかかる高圧処理装置によれば、高圧流体の流路を制御することで該高圧流体の全部あるいは一部を薬剤側に圧送させ、その圧送力を利用して薬剤を圧力容器に送り込むように構成しているので、薬剤圧送用の高圧ポンプを不要とすることができる。その結果、従来装置に比べて装置の簡素化およびコストの低減を図ることができる。
また、この発明にかかる高圧処理方法によれば、圧力容器内の圧力を昇圧している段階(昇圧工程中)においても圧力容器に薬剤成分を送り込んで被処理体に対する表面処理を実行するように構成しているので、表面処理に要する処理時間を短縮し、スループットの向上を図ることができる。
<第1実施形態>
図1は、この発明にかかる高圧処理装置の第1実施形態を示す図である。この第1実施形態にかかる高圧処理装置は、圧力容器1の内部に形成される処理チャンバー9に超臨界二酸化炭素または超臨界二酸化炭素と薬剤との混合物を処理流体として導入し、その処理チャンバー9において保持されている略円形の半導体ウエハなどの基板(被処理体)に対して所定の洗浄処理、リンス処理および乾燥処理を行う装置である。以下、その構成および動作について詳細に説明する。
この高圧処理装置では、本発明の「高圧流体」として超臨界二酸化炭素(以下「SCF」という)を圧力容器1に圧送する高圧流体供給ユニット2と、混合槽6A、6Bに薬剤A、Bを夫々供給するための薬剤供給ユニット5と、高圧流体供給ユニット2から圧送される高圧流体の流路を高圧弁34〜40の開閉により制御する流路制御ユニット3とが設けられている。また、圧力容器1と貯留部12の間には、圧力調整弁11が設けられている。
この高圧流体供給ユニット2は、高圧流体貯留タンク21と高圧ポンプ22を備えている。上記のように高圧流体として、液化または超臨界二酸化炭素を用いる場合、高圧流体貯留タンク21には、通常、液化二酸化炭素が貯留されている。また、加速度抵抗を含めた配管圧損が大きい場合には、過冷却器(図示省略)で予め流体を冷却して、高圧ポンプ22内でのガス化を防止してもよい。そして、該流体を、高圧ポンプ22で加圧すれば高圧液化二酸化炭素を得ることができる。また、高圧ポンプ22の出口側は第1ヒータ81、高圧弁36および第2ヒータ82を介挿してなる高圧配管100により圧力容器1に接続されている。そして、流路制御ユニット3の一構成たるコントローラ(図示省略)からの開閉指令に応じて高圧弁36を開成することで、高圧ポンプ22で加圧された高圧液化二酸化炭素を第1ヒータ81により加熱して高圧流体としてSCFを得て、このSCFを圧力容器1に直接的に圧送する。なお、第2ヒータ82は後述の分岐配管を経た結果、高圧流体が臨界温度未満に温度低下した場合に、高圧配管100に合流した後に加熱して高圧流体をSCFとして圧力容器1に供給するために設けられている。さらに、高圧弁36の手前で高圧配管100は分岐しており、その分岐配管が混合槽6A、6Bに接続されている。このため、必要に応じてSCFを混合槽6A、6Bに供給可能となっている。
また、薬剤供給ユニット5は、2種類の薬剤A,Bを使用すべく、薬剤A、Bを夫々貯留する貯留タンク51、52および薬剤A、Bを夫々混合槽6A、6Bに供給するための加圧部53、54を備えている。より具体的には、薬剤Aを混合槽6Aに供給するための薬剤供給系として、貯留タンク51に対して加圧部53が接続されるとともに、貯留タンク51が高圧弁34を介して混合槽6Aに接続されている。このため、コントローラからの開閉指令にしたがって高圧弁34の開閉動作を制御することで、後述するようなタイミングで薬剤Aが適宜混合槽6Aに供給される。また、薬剤Bを混合槽6Bに供給するための薬剤供給系も、薬剤A用の薬剤供給系と同様に構成されている。すなわち、貯留タンク52は加圧部54および混合槽6Bに接続されており、コントローラからの開閉指令にしたがって高圧弁35の開閉動作を制御することで、後述するようなタイミングで加圧部54により貯留タンク52から薬剤Bが送り出され、さらに高圧弁35を介して混合槽6Bに供給される。なお、処理に用いる薬剤の数や種類などについては任意であり、表面処理に応じて適宜選択すれば良い。また、本実施形態では、窒素等による加圧制御により薬剤供給を行っているが、薬剤供給方式については特に限定されず、例えば高圧ポンプ22の圧力を一部利用することによって加圧することも可能である。
図2は、混合槽の構成を示す図である。本実施形態では、上記したように2種類の薬剤供給系を有しているが、それらは基本的に同一構成である。したがって、各薬剤供給系で使用する混合槽6A,6Bも共通の構成となっている。そこで、混合槽6Aの構成および混合槽6Aでの混合動作について図面を参照しつつ詳述する一方、残りの混合槽6Bの構成および混合槽6Bでの混合動作については同一または相当符号を付して説明を省略する。同図の括弧内の符号は混合槽6Bのものであることを示している。
混合槽6Aは同図に示すように、その内部に薬剤を貯留することが可能な貯留空間を有している。そして、薬剤補充弁(高圧弁)34を設けてなる配管が混合槽6Aの天井部に接続され、薬剤供給ユニット5からの薬剤Aが混合槽6Aの天井部側から貯留空間の底部に向けて送り込まれる。また、混合槽6Aの上方側面部には、高圧弁37を介して高圧流体供給ユニット2と接続されており、コントローラからの開閉指令に応じて高圧弁37が開閉することで、後述するようなタイミングでSCFを貯留空間の上方部に送給可能となっている。このように混合槽6AにSCFおよび薬剤Aを供給し、両者を混合させることが可能となっている。また、こうして生成された混合物を圧力容器1に向けて圧送するために、高圧弁39を設けてなる配管が混合槽6Aの天井部に接続されている。さらに、その配管の一部が分岐するとともに、その分岐配管に圧抜き弁44Aが介挿されており、貯留部12に通じている。なお、前述の図1においては、混合槽6Aからの配管から分岐して圧抜き弁44Aを介して貯留部12に通じる流路の図示を省略している。後述の図8、あるいは図9、図15についても同様に上記流路の図示を省略している。
このように構成された混合槽6Aでは、次の手順で薬剤AとSCFとの混合が行われる。すなわち、初期状態(全ての高圧弁を閉じた状態)から圧抜き弁44Aを開いて混合槽6A内の圧力を貯留部12に逃がす。これによって薬剤Aを混合槽6A内に加圧供給することが可能となる。次いで、薬剤補充弁34を開いて薬剤供給ユニット5から薬剤Aを混合槽6Aに供給する。こうして薬剤Aが所望量供給(補充)された後に、圧抜き弁44A、薬剤補充弁34を閉じることで混合槽6Aへの薬剤供給(補充)が完了する。なお、薬剤を交換する場合には混合槽の底部に設けられたドレイン弁(図示省略)を開いて貯留されている薬剤をすべて放出する。そして、ドレイン弁を閉じた後に上記手順で薬剤を供給することで交換が可能である。なお、本実施形態では混合槽6Aの貯留空間全体に薬剤Aを供給・補充するのではなく、その貯留空間の上方空間を残して薬剤Aを貯留空間に貯留している。このため、図2に示すように、貯留空間のうち薬剤が貯留されていない未貯留領域USが高圧弁37を介して高圧流体供給ユニット2と、高圧弁39を介して圧力容器1と連通されている。したがって、高圧弁37の開成により未貯留領域USに高圧流体供給手段2のSCFが流れ込み、未貯留領域USを通過し、さらに配管を経由して圧力容器1側に流通する。このとき、このSCFに貯留領域SRに貯留されている薬剤Aが溶解して混合物が生成される。そして、高圧弁39の開成により生成された混合物が圧力容器1に送り込まれる。このように、本実施形態では未貯留領域USを流通しているSCF流に薬剤Aを触れさせて薬剤Aを自然溶解的にSCF流に混合させている。また、SCFに対する薬剤の溶解を促進するために貯留領域SRに貯留された薬剤を攪拌する攪拌機構および/または未貯留領域USを通過するSCFを攪拌する攪拌機構を設けてもよいし、貯留領域SRに貯留された薬剤を一定温度に加熱する恒温機構を設けてもよい。なお、他の混合方式と区別するため、この明細書では、上記した混合方式の混合槽を「自然溶解型混合槽」と称する。
なお、エッチングポリマー等の基板からの除去では、基板へのエッチングレートが使用する薬剤のSCF中の濃度(薬剤濃度)により異なるため、薬剤濃度を厳密に管理する必要がある。また、使用する薬剤は、一般的にはSCFには溶け難いため、アルコール等の助剤を共用し、3成分以上の混合物系となる。そのような薬剤は配管等での圧損を誘起したり、温度変化等で飽和領域の混合組成において、2相領域が生成され、基板にダメージ等を与えることがある。このため、以下の手順で薬剤Aによる基板の洗浄処理が行われるようにしてもよい。まず、混合槽6AにSCFの飽和濃度以下となる所定の薬剤Aを供給した後に、高圧弁37を開き、SCFを混合槽6Aに導入する。そして、導入したSCFに混合槽6A内に貯留されている薬剤Aを完全に溶解させ、混合物を生成させる。次いで、高圧弁39を開き、生成された混合物を処理流体として圧力容器1に導入し、洗浄を所定の薬剤濃度の処理流体で行う。ここで、混合槽6A内の薬剤Aの均一溶解を促進するために、上述のように混合槽6Aに攪拌機能を持たせてもよいし、SCF導入分散板等を設けてもよい。ここでいうSCF導入分散板には樹脂製の多孔性の板部材などが適している。そのSCF導入分散板を、混合槽6Aの内部であって、SCFの供給される供給口に対向する位置に(場合によっては薬剤Aの供給される供給口に対向する位置にも)設けるのが望ましい。
次に、図1に戻って高圧処理装置の構成について説明を続ける。この圧力容器1は、高圧配管101により貯留部12と連通されている。また、この高圧配管101には圧力調整弁11が介挿されている。このため、圧力調整弁11を開くと、圧力容器1内の処理流体などが貯留部12に排出される一方、圧力調整弁11を閉じると、圧力容器1に処理流体を閉じ込めることができる。
貯留部12としては、例えば気液分離容器等を設ければ良く、気液分離容器を用いてSCFを気体部分と液体部分とに分離し、別々の経路を通して廃棄する。あるいは、各成分を回収(および必要により精製)して再利用してもよい。なお、気液分離容器により分離された気体成分と液体成分は、別々の経路を通して系外へ排出してもよい。
なお、薬剤として有害物質(例えばフッ化水素)を含む場合を考慮して、図1に示すように高圧装置全体が密閉構造体13に収容されている。このため、有害物質が漏出する可能性のある部位は全て密閉構造体に収容されていることになる。従って、高圧処理装置から有害物質が漏出しても、有害物質による汚染を最小限に抑えることができる。また、密閉構造体13は排気手段15を備えているので、漏出した有害物質を含む密閉構造体13内のガスを効率良く排出できる。なお、排気手段15から排出されたガスは、図示省略する無害化手段によって適切な処理を施し、有害物質を無害化した後、大気中へ放出すれば良い。
次に、上記のように構成された高圧処理装置の動作について図3ないし5を参照しつつ説明する。図3は、図1の高圧処理装置の動作を示すフローチャートである。ここでは、2種類の薬剤A,Bを用いて半導体ウエハなどの基板(被処理体)に対して所定の表面処理を行う場合について説明する。この高圧処理装置では、ステップS1で基板の表面処理実行前の準備として、薬剤A、Bが混合槽6A、6Bに夫々注入される。
図4は、図1の高圧処理装置における混合槽への薬剤注入の動作を示すタイミングチャートである。初期状態では、すべての高圧弁34ないし40は閉じられており、高圧ポンプ22も停止状態にある。まず、圧抜き弁44A、薬剤補充弁34を開いて薬剤Aを薬剤供給ユニット5の加圧部53により加圧して混合槽6Aに供給(補充)する(薬剤A補充)。なお、この実施形態では上記したように自然溶解により薬剤AをSCFに混合させるいわゆる自然溶解型の混合槽6Aを採用しているため、未貯留領域USを残して混合槽6Aに薬剤を供給する。そして、薬剤Aが混合槽6A内に所定量貯留された後に、圧抜き弁44A、薬剤補充弁34を閉じる(薬剤A補充完了)。次いで、薬剤Bを薬剤Aと同様な手順で供給(補充)する。すなわち、圧抜き弁44B、薬剤補充弁35を開いて薬剤Bを薬剤供給ユニット5の加圧部54により加圧して混合槽6Bに供給(補充)する(薬剤B補充)。そして、薬剤Bが混合槽6B内に所定量貯留された後に、圧抜き弁44B、薬剤補充弁35を閉じる(薬剤B補充完了)。この実施形態では、薬剤Aを補充した後に薬剤Bを補充しているが、薬剤A、Bを混合槽6A、6Bに夫々同時に補充開始することも可能である。ただし、このとき薬剤の種類によっては補充時間が異なる場合があることに留意する。
こうして、混合槽への薬剤注入が完了すると、図3のステップS2に進んで被処理体たる基板が図示を省略する産業用ロボット等のハンドリング装置や搬送機構により処理チャンバー9に搬入される。そして、基板に対する所定の表面処理が実行される(ステップS3)。ここでは、処理流体として薬剤AとSCFの混合物による表面処理、薬剤BとSCFの混合物による表面処理、SCFによる乾燥処理を順に実行する場合を例として説明する。
図5は、図1の高圧処理装置における基板表面処理の動作を示すタイミングチャートである。初期状態では、すべての高圧弁34ないし40は閉じられており、高圧ポンプ22も停止状態にある。まず、タイミングT1で高圧弁36を開いてSCFを高圧流体供給ユニット2から圧力容器1に向けて圧送可能な状態にして、高圧ポンプ22を稼動させる。これによりSCFが圧力容器1に圧送されていき、圧力容器1内の圧力が徐々に上昇していく。このとき圧力調整弁11をコントローラからの開閉指令に応じて開閉制御することで圧力容器1内の圧力が一定に保たれる。なお、この開閉制御による圧力調整は減圧処理が完了するまで継続される。さらに、圧力容器1の温度調整が必要な場合は圧力容器1の近傍に設けた加熱器(図示省略)により、表面処理に適した温度に設定する。
次に、圧力容器1が所定の圧力に達した後(タイミングT2)に高圧弁37を開くことにより、高圧流体供給ユニット2から圧力容器1に向けて圧送されるSCF流の一部を混合槽6A内に導入する。これにより、混合槽6A内が予備昇圧されるとともに、未貯留領域USに流れ込んだSCFに、貯留領域SRに貯留されている薬剤Aが溶解して薬剤AとSCFの混合物(以下、「処理流体A」という)が生成される。
そして、次のタイミングT3で高圧弁36を閉じて、高圧弁(処理流体注入弁)39を開くことにより、処理流体Aが圧力容器1に送り込まれる。このとき、高圧流体供給ユニット2から圧送されるSCF流のすべてが混合槽6Aを経由して処理流体Aとして圧力容器1に送り込まれることになる。これにより、圧力容器1内に配置された基板に対して処理流体Aによる所定の表面処理が実行される。
次いで、処理流体Aによる基板の表面処理中(タイミングT4)に高圧弁38を開いて高圧流体供給ユニット2から混合槽6Aに向けて圧送されるSCFの一部を分岐させて混合槽6B内に導入する。これにより、混合槽6B内が予備昇圧されるとともに、未貯留領域USに流れ込んだSCFに、貯留領域SRに貯留されている薬剤Bが溶解して薬剤BとSCFの混合物(以下、「処理流体B」という)が生成される。
この処理流体Aによる基板の表面処理が完了すれば、高圧弁37、高圧弁(処理流体注入弁)39を閉じて圧力容器1への処理流体Aの供給を停止させるとともに、混合槽6Aの圧抜き弁44Aを開くことにより、混合槽6A内の圧力を貯留部12に逃がす(タイミングT5)。そして、引き続いて高圧弁(処理流体注入弁)40を開くことにより、処理流体Bが圧力容器1に送り込まれる。これにより、圧力容器1内に配置された基板に対して処理流体Bによる所定の表面処理が実行される。
こうして処理流体Bによる基板の表面処理が完了すれば、高圧弁38、高圧弁(処理流体注入弁)40を閉じて圧力容器1への処理流体Bの供給を停止させるとともに、高圧弁36を開いて高圧流体供給ユニット2から直接圧力容器1に向けてSCFを送り込む。これにより、SCFによる基板の乾燥処理が実行される(タイミングT6)。また、混合槽6Bの圧抜き弁44Bを開くことにより、混合槽6B内の圧力を貯留部12に逃がす。なお、混合槽6A、6B内の圧力を開放した後は、圧抜き弁44A、44Bを閉じておく。
そして、タイミングT7で高圧ポンプ22を停止させて圧力容器1内の圧力を減圧し、常圧に戻った時点(タイミングT8)で圧力調整弁11および高圧弁36を閉じることによって基板の表面処理を終了する。
こうして、基板の表面処理が完了すれば、搬送機構により処理チャンバー9から処理済基板が搬出される(ステップS4)。そして、混合槽内の薬剤量(薬剤の高さレベル)が所定値以上であれば、そのまま次の未処理基板が処理チャンバー9に搬入されて上記した一連の基板の表面処理が実行される。一方で、混合槽内の薬剤量(薬剤の高さレベル)が所定値以下であるか否かが判断され(ステップS5)、所定値以下と判断された場合、図4に示した混合槽への薬剤注入のプロセスを経た後に基板の表面処理が実行される。
以上のように、この実施形態によれば、薬剤とSCFの混合物を処理流体として圧力容器1に送り込ませるにあたり、薬剤A,Bの各々について混合槽を設けることにより薬剤とSCFの混合物を生成するとともに圧力容器に送り込んでいるので、薬剤をSCF流にまたは直接圧力容器に加圧送給するための高圧ポンプを設ける必要がない。そのため、従来装置に比べて装置の簡素化およびコストの低減を図ることができる。特に、装置の汎用化、高性能化を図るため多種の薬剤を使用する場合に、薬剤ごとに高圧ポンプを設ける必要がなく、効果が大きい。
また、高圧ポンプは一般にはプランジャ式ポンプが使用されるが、薬剤を加圧送給するための高圧ポンプが割愛されることで、プランジャ部シールの耐久性劣化による薬剤の漏れを防ぐことができる。さらに、プランジャ部の摺動によって発塵するパーティクルの処理流体への混入を軽減することができ、良好な基板の表面処理が可能となる。
なお、この実施形態における混合槽は上記した自然溶解型混合槽に限定されず、例えば図6に示すような他の混合方式の混合槽を用いることも可能である。ここでは、図2と同一構成については同一符号を付して説明を省略し、相違点を中心に他の混合槽の構成および動作について説明する。
図6においては、貯留空間のうち薬剤が貯留されている貯留領域SRが高圧弁37を介して高圧流体供給ユニット2と連通される一方、薬剤が貯留されていない未貯留領域USが高圧弁39を介して圧力容器1と連通されている。したがって、高圧弁37の開成により貯留領域SRに高圧流体供給ユニット2からのSCFが流れ込み、薬剤Aがバブリングされることによって、SCFに薬剤Aが溶解して混合物が生成され、この混合物が未貯留領域USに出現する。そして、高圧弁39の開成により生成された混合物が圧力容器1に送り込まれる。このように、この混合槽6Aでは薬剤貯留領域SRに直接SCF流を送りこんで強制的にSCF流に薬剤を混合させている。また、混合槽6Bについても上記と同様に構成されている。なお、この明細書では、上記した混合方式の混合槽を「バブラ型混合槽」と称する。このバブラ型混合槽では薬剤を強制的にSCF流に混合させているため、溶解度限界以上に薬剤がSCFに混合する可能性が有る。一方、図2に示す自然溶解型混合槽では混合槽内を流通するSCF流に薬剤を自然溶解的に混合させているため、薬剤は溶解度限界以内でしかSCFに混合しないという特徴がある。
このように、自然溶解型混合槽の場合は必要以上に薬剤がSCF流に混入する心配がない。これにより、自然溶解型混合槽を用いた高圧処理装置においては、例えば図7に示すように高圧ポンプ22の稼動直後から基板の表面処理を開始することも可能である。
図7は、図1の高圧処理装置における他の基板表面処理の動作を示すタイミングチャートである。この基板の表面処理においては、タイミングT1で高圧ポンプ22を稼動させるとともに高圧弁37、高圧弁(処理流体注入弁)39を開くことにより(このとき高圧弁36は閉じたままにしておく)、高圧流体供給ユニット2からSCFが混合槽6Aを経由して圧力容器1に向けて圧送可能な状態にする。このとき混合槽6A内に流れ込んだSCF流に薬剤Aが溶解して薬剤AとSCFの混合物(処理流体A)が生成されるとともに、処理流体Aが圧力容器1に送り込まれる。そして、圧力容器1内を昇圧すると同時に処理流体Aによる基板の表面処理が実行される。なお、その後の動作については図5に示した基板の表面処理と同様である。このように、図7の基板の表面処理では高圧ポンプ稼動直後から処理流体Aによる基板の表面処理が開始されるため、基板処理時間が短縮され、一枚当りの基板処理のスループットの向上を図ることが可能である。
なお、より厳密に説明すると、圧力容器1を昇圧するタイミングT1からタイミングT2の期間内において高圧ポンプ22から混合槽6Aに至る配管および混合槽6A内が十分に昇圧されておらず、臨界圧力未満の圧力である状態が所定期間存在する。このため、タイミングT1直後において混合槽6A内には1MPa未満の流体(二酸化炭素ガス)が流通し、この流体と薬剤Aの混合物が生成される。その後、混合槽6A内が昇圧され、1MPa以上の高圧流体が混合槽6A内に流通することとなり、この高圧流体と薬剤Aの混合物(処理流体A)が生成される。そして、混合槽6A内が臨界圧力以上に昇圧されると、上述したように薬剤AとSCFの混合物(処理流体A)が生成されることとなる。なお、混合槽6Aとして上述のバブラ型混合槽(図6)を用いる場合、上述のようにSCFとなる前の流体や高圧流体にミスト状の薬剤Aが混合される可能性がある。この薬剤Aのミストが基板に供給されることを防止するために混合物が基板に供給される前に混合物からミスとを除去するミストセパレータを設ければよい。ミストセパレータとして、例えば特開2003−100690公報に記載のものを採用することができる。
<第2実施形態>
ところで、上記第1実施形態では高圧ポンプ22からのSCFを圧力容器1や混合槽6A,6Bに直接的に供給するように構成している。したがって、圧力容器1や混合槽6A,6Bに供給されるSCFの流量を精度良く制御することが難しい。そこで、以下に説明する第2実施形態では第1実施形態に対して流量制御部を追加してSCFの流量を精度良く制御し、より良好な表面処理が実行可能となっている。
図8は、この発明にかかる高圧処理装置の第2実施形態を示す図である。この第2実施形態が第1実施形態と大きく相違する点は、流量制御部41〜43、流量制御部の入口側に高圧弁31〜33が流路制御ユニット3に新たに設けられている点であり、その他の構成は基本的に第1実施形態と同様である。したがって、同一構成については同一符号を付して説明を省略し、以下のおいては相違点を中心に本実施形態の特徴について説明する。
この流量制御部には、例えばマスフローコントローラ(以下「MFC」という)等の流量制御手段が使用され、装置全体を制御するコントローラ(図9の符号200)からの流量制御信号を受信することでSCFの流量を制御することができる。MFC41は、高圧ポンプ22の出口側と第1ヒータ81、高圧弁36および第2ヒータ82を介して圧力容器1とを連通する高圧配管(第1管路)100に介挿して設けられ、コントローラからの流量指令に応じて高圧流体供給ユニット2から圧力容器1に直接圧送されるSCFの流量を制御することができる。また、MFC42は、高圧ポンプ22の出口から第1ヒータ81を経由した後に分岐して、高圧弁37を介して混合槽6Aに接続される分岐配管(第2管路)に介挿して設けられている。このため、コントローラからの流量指令に応じて高圧流体供給ユニット2から混合槽6Aに圧送されるSCFの流量を制御することができる。さらに、MFC43もMFC42と同様に構成されている。すなわち、高圧ポンプ22の出口から第1ヒータ81を経由した後に分岐して、高圧弁38を介して混合槽6Bに接続される分岐配管(第2管路)に介挿され、コントローラからの流量指令に応じて高圧流体供給ユニット2から混合槽6Bに圧送されるSCFの流量を制御することができる。なお、MFC41ないし43の手前には、夫々高圧弁31ないし33が新たに設けられている。なお、高圧弁31ないし33は、ブロックバルブとして一体的に形成されている。
図9は、薬剤濃度を調整する制御手段を示す図8の高圧処理装置の部分構成図である。この実施形態では、MFC41を介して高圧流体供給ユニット2と圧力容器1を連通する高圧配管(第1管路)100に、新たに濃度モニタ45が薬剤濃度検知手段として圧力容器1の入口側近傍に介挿して設けられている。なお、この第2実施形態では、図8に示すように高圧配管100に介挿される高圧弁36と高圧配管100への処理流体の流路を形成する高圧弁39,40とをブロックバルブとして一体的に形成している。そして、該ブロックバルブを介して濃度モニタ45に(i)SCFのみ、(ii)SCF+薬剤A、(iii)SCF+薬剤Bが流入するように構成されている。また、混合槽6A、6Bから高圧弁(薬剤注入弁)39、40を介して夫々薬剤A,Bを圧力容器1に送り込む薬剤注入系の構成は共通となっている。そこで、薬剤AとSCFの混合物を処理流体として圧力容器1に送り込む場合について図面を参照しつつ詳述する一方、薬剤BとSCFの混合物を処理流体として圧力容器1に送り込む場合については同一または相当符号を付して説明を省略する。
まず、高圧弁31、36を開いてMFC41を全開にすることで、高圧流体供給ユニット2からSCFが圧力容器1に向けて圧送される。次いで、高圧弁32、37を開いてMFC42を全開にすることで、高圧流体供給ユニット2から圧力容器1に向けて圧送されるSCFの一部が混合槽6Aに送り込まれ、薬剤AとSCFの混合物(処理流体A)が生成される。そして、高圧弁(処理流体注入弁)39を開くことにより、処理流体Aが圧力容器1の入口側に設けられた濃度モニタ45を通過した後に圧力容器1に送り込まれる。このとき、MFC41および42を動作(制御ON)させることで、圧力容器1に送りこまれる処理流体Aの流量が制御される。
この濃度モニタ45は、処理流体Aの薬剤濃度を計測して濃度指示(CI)信号をコントローラに送信する。CI信号を受信したコントローラは、所望の薬剤濃度と乖離がある場合は、所望の薬剤濃度となるように逐次、流量制御信号をMFC41および42に送信して流量をフィードバック制御する。これにより、圧力容器1に送り込まれる処理流体Aの薬剤濃度を高精度で一定に保つことができる。また、コントローラからの流量指令を変更することで、初期設定(プリセット)された薬剤濃度(流量)だけでなく、インラインで、しかも精度良く薬剤濃度を適宜、設定変更することができる。
次に、上記のように構成された高圧処理装置の動作について図10を参照しつつ説明する。なお、基板の表面処理実行前の準備として、薬剤A,Bが混合槽6A,6Bに夫々注入されるが、混合槽への薬剤注入の動作については図4に示す動作と共通する。そのため、ここでは基板が処理チャンバー9に搬入された後の基板の表面処理を行う場合について説明する。基板の表面処理の手順としては、第1実施形態と同様に、処理流体として薬剤AとSCFの混合物による表面処理、薬剤BとSCFの混合物による表面処理、SCFによる乾燥処理を順に実行する場合を例として説明する。
図10は、図8の高圧処理装置における基板表面処理の動作を示すタイミングチャートである。初期状態では、すべての高圧弁31ないし40およびMFC41ないし43は閉じられて(流通停止されて)おり、高圧ポンプ22も停止状態にある。まず、タイミングT1で高圧弁31、36を開くとともにMFC41を全開にすることでSCFを高圧流体供給ユニット2から圧力容器1に向けて圧送可能な状態にして、高圧ポンプ22を稼動させる。これによりSCFが圧力容器1に圧送されていき、圧力容器1内の圧力が徐々に上昇していく。このとき圧力調整弁11をコントローラからの開閉指令に応じて開閉制御することで圧力容器1内の圧力が一定に保たれる。なお、この開閉制御による圧力調整は減圧処理が完了するまで継続される。さらに、圧力容器1の温度調整が必要な場合は圧力容器1の近傍に設けた加熱器(図示省略)により、表面処理に適した温度に設定する。
次に、圧力容器1が所定の圧力に達した後(タイミングT2)に高圧弁32、37を開くとともにMFC42を全開にすることで高圧流体供給ユニット2から圧力容器1に向けて圧送されるSCFの一部を分岐させて混合槽6A内に導入する。これにより、混合槽6A内が予備昇圧されるとともに、未貯留領域USに流れ込んだSCFに、貯留領域SRに貯留されている薬剤Aが溶解して薬剤AとSCFの混合物、つまり処理流体Aが生成される。
そして、次のタイミングT3で高圧弁(処理流体注入弁)39を開くことにより、処理流体Aが圧力容器1に送り込まれる。このとき、MFC41およびMFC42を動作(制御ON)させることで、薬剤濃度が調整された処理流体Aが圧力容器1に送り込まれる。これにより、圧力容器1内に配置された基板に対して薬剤AとSCFの混合物(処理流体A)による所定の表面処理が実行される。
次いで、処理流体Aによる基板の表面処理中(タイミングT4)に高圧弁33、38を開くとともにMFC43を全開にすることで高圧流体供給ユニット2から混合槽6Aに向けて圧送されるSCFの一部を分岐させて混合槽6B内に導入する。これにより、混合槽6B内の未貯留領域USに流れ込んだSCFに、貯留領域SRに貯留されている薬剤Bが溶解して薬剤BとSCFの混合物、つまり処理流体Bが生成され、圧力容器1に向けて供給可能な状態となる。
この処理流体Aによる基板の表面処理が完了すれば、高圧弁32、高圧弁(処理流体注入弁)39を閉じて圧力容器1への処理流体Aの供給を停止させるとともに、MFC42を全開にして混合槽6Aの圧抜き弁44Aを開くことにより、混合槽6A内の圧力を貯留部12に逃がす(タイミングT5)。そして、引き続いて高圧弁(処理流体注入弁)40を開くことにより、処理流体Bが圧力容器1に送り込まれる。このとき、処理流体Aの場合と同様に、MFC41およびMFC43を動作(制御ON)させることで、混合槽6Bに流れ込むSCFの流量が制御されて処理流体Bに含まれる薬剤濃度を制御する。そして、薬剤濃度が調整された処理流体Bが圧力容器1に送り込まれる。これにより、圧力容器1内に配置された基板に対して薬剤BとSCFの混合物(処理流体B)による所定の表面処理が実行される。
こうして処理流体Bによる基板の表面処理が完了すれば、高圧弁33、高圧弁(処理流体注入弁)40を閉じて圧力容器1への処理流体Bの供給を停止させるとともに、MFC43を全開にして混合槽6Bの圧抜き弁44Bを開くことにより、混合槽6B内の圧力を貯留部12に逃がす。また、MFC41を全開にして高圧流体供給ユニット2から直接圧力容器1に向けてSCFを送り込む。これにより、SCFによる基板の乾燥処理が実行される(タイミングT6)。なお、混合槽6Aの圧力を開放した後は、高圧弁37、圧抜き弁44Aを閉じるとともに、MFC42を閉じて(流通停止させて)おく。同様に混合槽6Bについても圧力を開放した後は、高圧弁38、圧抜き弁44Bを閉じるとともに、MFC43を閉じて(流通停止させて)おく。
そして、タイミングT7で高圧ポンプ22を停止させて圧力容器1内の圧力を減圧し、常圧に戻った時点(タイミングT8)で圧力調整弁11および高圧弁31、36を閉じるとともにMFC41を閉じる(流通停止させる)ことによって基板の表面処理を終了する。
こうして、基板の表面処理が完了すれば、搬送機構により処理チャンバー9から処理済基板が搬出される。そして、第1実施形態と同様に以下のプロセスが実行される。すなわち、混合槽内の薬剤量(薬剤の高さレベル)が所定値以上であれば、そのまま次の未処理基板が処理チャンバー9に搬入されて上記した一連の基板の表面処理が実行される一方で、混合槽内の薬剤量(薬剤の高さレベル)が所定値以下であれば、混合槽への薬剤注入のプロセスを経た後に基板の表面処理が実行される。
以上のように、この第2実施形態によれば、SCFの圧送力を利用して混合槽内で薬剤とSCFの混合物(処理流体)を生成するとともに該処理流体を圧力容器1に送り込んでいるので、第1実施形態と同様の作用効果を得ることができる。これに加え、第2実施形態ではMFCを追加してSCFの流量を各タイミングで制御可能となっているため、処理流体中の薬剤濃度を高精度に制御することができ、より良好な表面処理が実行可能となっている。
なお、マスフローコントローラ(MFC)は、一般にマスフローメータとこのマスフローメータの検出値に基づいて流量を調整する機構、例えば開閉弁を設け、この開閉弁の開閉デューティー比を可変する機構から構成される。また、MFCに代えて、流量制御手段として「全開状態」、「一定の流量に絞る状態」および「全閉状態」とに変移可能な開閉弁を設け、上述の「制御ON」の状態として「一定の流量に絞る状態」を選択してもよい。この場合、各配管に流量計を適宜設けて、各配管の流量を監視するようにしてもよい。
図11は、図8の高圧処理装置における他の基板表面処理の動作を示すタイミングチャートである。ここでは、第1実施形態の変形例(図7)と同様に、高圧弁の開閉タイミングを変更することで高圧ポンプ稼動直後から処理流体Aによる基板の表面処理を開始している。すなわち、タイミングT1で高圧ポンプ22を稼動させるとともにMFC41、42を開いた(全開にした)状態で、高圧弁31、32、36、37および高圧弁(処理流体注入弁)39を開くことにより、高圧流体供給ユニット2からSCFが圧力容器1に向けて圧送される。このとき混合槽6A内に流れ込んだSCF流に薬剤Aが溶解して薬剤AとSCFの混合物(処理流体A)が生成されるとともに、処理流体Aが圧力容器1に送り込まれる。そして、圧力容器1内を昇圧すると同時に、処理流体Aによる基板の表面処理が実行される。なお、その後の動作については図10に示した基板の表面処理と同様である。このように、図11の基板の表面処理では高圧ポンプ稼動直後から処理流体Aによる基板の表面処理が開始されるため、基板処理時間が短縮され、一枚当りの基板処理のスループットアップを図ることが可能である。
なお、より厳密に説明すると、圧力容器1を昇圧するタイミングT1からタイミングT2の期間内において高圧ポンプ22から混合槽6Aに至る配管および混合槽6A内が十分に昇圧されておらず、臨界圧力未満の圧力である状態が所定期間存在する。このため、タイミングT1直後において混合槽6A内には1MPa未満の流体(二酸化炭素ガス)が流通し、この流体と薬剤Aの混合物が生成される。その後、混合槽6A内が昇圧され、1MPa以上の高圧流体が混合槽6A内に流通することとなり、この高圧流体と薬剤Aの混合物(処理流体A)が生成される。そして、混合槽6A内が臨界圧力以上に昇圧されると、上述したように薬剤AとSCFの混合物(処理流体A)が生成されることとなる。なお、混合槽6Aとして上述のバブラ型混合槽(図6)を用いる場合、上述のようにSCFとなる前の流体や高圧流体にミスト状の薬剤Aが混合される可能性がある。この薬剤Aのミストが基板に供給されることを防止するために混合物が基板に供給される前に混合物からミスとを除去するミストセパレータを設ければよい。ミストセパレータとして、例えば特開2003−100690公報に記載のものを採用することができる。
<第3実施形態>
上記第1および第2実施形態では、混合槽6A,6Bで処理流体を生成した後、該処理流体を圧力容器1に送り込むように構成しているが、高圧ポンプ22からのSCFを高圧配管(第1管路)100を流通させつつ、高圧ポンプ22からのSCFの一部を利用することで、薬剤を高圧配管100内でSCFに送り込むようにしてもよい。
この第3実施形態にかかる高圧処理装置では、高圧供給ユニット2からのSCFの圧送力を利用して薬剤A,Bを送り出すために中間槽7A,7Bをそれぞれ設けている。
図12は、第3実施形態にかかる高圧処理装置に装備された中間槽の構成を示す図である。なお、中間槽7A,7Bは共通の構成となっている。そこで、中間槽7Aの構成および中間槽7Aでの動作について図面を参照しつつ詳述する一方、残りの中間槽7Bの構成および中間槽7Bでの動作については同一または相当符号を付して説明を省略する。同図の括弧内の符号は中間槽7Bのものであることを示している。
中間槽7Aは同図に示すように、その内部に薬剤を貯留することが可能な貯留空間を有している。そして、薬剤補充弁(高圧弁)34を設けてなる配管が中間槽7Aの天井部に接続され、薬剤供給ユニット5からの薬剤Aが中間槽7Aの天井部側から貯留空間の底部に向けて送り込まれる。また、中間槽7Aの上方側面部には、高圧弁37を介して高圧流体供給ユニット2と接続されており、コントローラからの開閉指令に応じて高圧弁37が開閉することで、後述するようなタイミングでSCFを貯留空間の上方部に送給可能となっている。さらに、その配管の一部が分岐するとともに、その分岐配管に圧抜き弁44Aが介挿されている。このように中間槽7AにSCFを供給し、貯留領域SRに貯留されている薬剤を加圧することが可能となっている。また、こうして加圧された薬剤Aを圧力容器1に向けて圧送するために、高圧弁39を設けてなる配管の一端が中間槽7Aの貯留領域SRに挿入されている。
このように構成された中間槽7Aでは、次の手順で薬剤Aが圧力容器1に送り込まれる。なお、薬剤Aの中間槽7Aへの供給(補充)の手順は混合槽の場合と同様である。すなわち、初期状態(全ての高圧弁を閉じた状態)から圧抜き弁44Aを開いて中間槽7A内の圧力を貯留部12に逃がす。次いで、薬剤補充弁34を開いて薬剤供給ユニット5から薬剤Aを中間槽7Aに供給する。こうして薬剤Aが所望量供給(補充)された後に、圧抜き弁44A、薬剤補充弁34を閉じることで中間槽7Aへの薬剤供給(補充)が完了する。なお、本実施形態では中間槽7Aの貯留空間全体に薬剤Aを供給・補充するのではなく、その貯留空間の上方空間を残して薬剤Aを貯留空間に貯留している。このため、図12に示すように、貯留空間のうち未貯留領域USが高圧弁37を介して高圧供給ユニット2と連通している。したがって、高圧弁37の開成により未貯留領域USに高圧流体供給ユニット2からのSCF流が流れ込み、貯留されている薬剤Aを加圧する。そして、中間槽Aと圧力容器1を連通する配管(第3管路)に介挿された高圧弁39の開成により加圧された薬剤Aが圧力容器1に送り込まれる。このように、未貯留領域USに送り込んだSCF流が薬剤Aを圧力容器1に加圧送給する手段として機能している。これにより、中間槽7Aに圧送されるSCFの流量を制御することで圧力容器1に送り込む薬剤Aの濃度を適宜調整することが可能となる。なお、この明細書では、上記した方式の中間槽を「SCF加圧型中間槽」と称する。
また、この第3実施形態にかかる高圧処理装置の他の構成については、第2実施形態に同一である。このため、同一構成については同一符号を付して説明を省略する。
次に、上記のように構成された高圧処理装置の動作について図3および図13を参照しつつ説明する。この高圧処理装置では、図3のステップS1で基板の表面処理実行前の準備として薬剤A,Bが中間槽7A,7Bに夫々注入される。なお、中間槽への薬剤注入の動作については図4に示す動作と共通する。
また、ステップS2で基板が処理チャンバー9に搬入された後、その基板に対して、第1および第2実施形態と同様に、処理流体として薬剤AとSCFの混合物による表面処理、薬剤BとSCFの混合物による表面処理、SCFによる乾燥処理を順に実行する(ステップS3)。
図13は、第3実施形態にかかる高圧処理装置の表面処理動作を示すタイミングチャートである。初期状態では、すべての高圧弁31ないし40およびMFC41ないし43は閉じられて(流通停止されて)おり、高圧ポンプ22も停止状態にある。まず、タイミングT1で高圧弁31、36を開くとともにMFC41を全開にすることでSCFを高圧流体供給ユニット2から圧力容器1に向けて圧送可能な状態にして、高圧ポンプ22を稼動させる。これによりSCFが圧力容器1に圧送されていき、圧力容器1内の圧力が徐々に上昇していく。このとき圧力調整弁11をコントローラからの開閉指令に応じて開閉制御することで圧力容器1内の圧力が一定に保たれる。なお、この開閉制御による圧力調整は減圧処理が完了するまで継続される。さらに、圧力容器1の温度調整が必要な場合は圧力容器1の近傍に設けた加熱器(図示省略)により、表面処理に適した温度に設定する。
次に、圧力容器1が所定の圧力に達した後(タイミングT2)に高圧弁32、37を開くとともにMFC42を全開にすることで高圧流体供給ユニット2から圧力容器1に向けて圧送されるSCFの一部を分岐させて中間槽7A内に導入する。これにより、中間槽7A内の未貯留領域USに流れ込んだSCFが、貯留領域SRに貯留されている薬剤Aを加圧することにより、薬剤Aが圧力容器1に向けて供給可能な状態となる。
そして、次のタイミングT3で高圧弁(薬剤注入弁)39を開くことにより、薬剤Aが高圧流体供給ユニット2から圧力容器1に圧送されるSCFと連結部において混合される。このとき、MFC41および42を動作(制御ON)させることで、SCFと薬剤Aの流量が夫々、制御されて圧力容器1に送り込まれる。これにより、圧力容器1内に配置された基板に対して薬剤AとSCFの混合物(処理流体A)による所定の表面処理が実行される。
次いで、処理流体Aによる基板の表面処理中(タイミングT4)に高圧弁33、38を開くとともにMFC43を全開にすることで高圧流体供給ユニット2から圧力容器1に向けて圧送されるSCFの一部をさらに分岐させて中間槽7B内に導入する。これにより、中間槽7B内の未貯留領域USに流れ込んだSCFが、貯留領域SRに貯留されている薬剤Bを加圧することにより、薬剤Bが圧力容器1に向けて供給可能な状態となる。
この処理流体Aによる基板の表面処理が完了すれば、高圧弁32、高圧弁(薬剤注入弁)39を閉じて圧力容器1への処理流体Aの供給を停止させるとともに、MFC42を全開にして中間槽7Aの圧抜き弁44Aを開くことにより、中間槽7A内の圧力を貯留部12に逃がす(タイミングT5)。そして、引き続いて高圧弁(薬剤注入弁)40を開くことにより、薬剤Bが高圧流体供給ユニット2から圧力容器1に圧送されるSCFと連結部において混合される。このとき、(MFC41を動作させたまま)MFC43を動作(制御ON)させることで、SCFと薬剤Bの流量が夫々、制御されて圧力容器1に送り込まれる。これにより、圧力容器1内に配置された基板に対して薬剤BとSCFの混合物(処理流体B)による所定の表面処理が実行される。
こうして処理流体Bによる基板の表面処理が完了すれば、高圧弁33、高圧弁(処理流体注入弁)40を閉じて圧力容器1への処理流体Bの供給を停止させるとともに、MFC43を全開にして中間槽7Bの圧抜き弁44Bを開くことにより、中間槽7B内の圧力を貯留部12に逃がす。このとき、圧力容器1内へのSCFの供給は継続しており、MFC41を全開にすることでSCFによる基板の乾燥処理が実行される(タイミングT6)。なお、中間槽7Aの圧力を開放した後は、高圧弁37、圧抜き弁44Aを閉じるとともに、MFC42を閉じて(流通停止させて)おく。同様に中間槽7Bについても圧力を開放した後は、高圧弁38、圧抜き弁44Bを閉じるとともに、MFC43を閉じて(流通停止させて)おく。
そして、タイミングT7で高圧ポンプ22を停止させて圧力容器1内の圧力を減圧し、常圧に戻った時点(タイミングT8)で圧力調整弁11および高圧弁31、36を閉じるとともにMFC41を閉じる(流通停止させる)ことによって基板の表面処理を終了する。
こうして、基板の表面処理が完了すれば、搬送機構により処理チャンバー9から処理済基板が搬出される。そして、第1実施形態と同様に以下のプロセスが実行される。すなわち、中間槽内の薬剤量(薬剤の高さレベル)が所定値以上であれば、そのまま次の未処理基板が処理チャンバー9に搬入されて上記した一連の基板の表面処理が実行される一方で、中間槽内の薬剤量(薬剤の高さレベル)が所定値以下であれば、中間槽への薬剤注入のプロセスを経た後に基板の表面処理が実行される。
以上のように、この第3実施形態によれば、予め薬剤を貯留している中間槽に高圧流体供給ユニット2から圧力容器1に向けて圧送されるSCFの一部を送り込むことで、薬剤を高圧配管(第1管路)100を流通しているSCF流に該薬剤を合流させて圧力容器1に送り込んでいるため、第1および第2実施形態と同様の作用効果が得られる。すなわち、SCFの圧送力を利用して薬剤供給を行っているので、薬剤供給のための専用の高圧ポンプを設ける必要がなく、従来装置に比べて装置の簡素化およびコストの低減を図ることができる。特に、装置の汎用化、高性能化を図るために多種の薬剤を使用する場合に薬剤ごとに高圧ポンプを設ける必要がなく、効果が大きい。また、高圧ポンプの割愛により、プランジャ部シールの耐久性劣化による薬剤の漏れを防ぐことができる。また、プランジャ部の摺動によって発塵するパーティクルの処理流体への混入を軽減することができ、良好な基板の表面処理が可能となる。さらに、MFCによりSCFの流量を各タイミングで制御可能となっているため、SCFに混合される薬剤濃度を高精度に制御することができ、より良好な表面処理が実行可能となっている。
<第4実施形態>
図14は、この発明にかかる高圧処理装置の第4実施形態を示す図である。この第4実施形態では、混合槽6A,6Bや中間槽7A,7Bに貯留される薬剤の高さレベルを検知するレベルセンサ(薬剤レベル検知手段)46が設けられている。なお、同図には、混合槽6Aに設けられたレベルセンサ46のみを図示し、以下においては混合槽6Aでの薬剤の高さレベル検知および補充動作について説明するが、他の混合槽や中間槽にも同一構成のレベルセンサ46が設けられ、同様の補充動作を実行する。
このレベルセンサ46は、高さ方向に伸びる棒状部材に沿って複数の圧力センサ(図示省略)が配置されている。各圧力センサは薬剤の有無に応じた信号を出力可能となっている。また、レベルセンサ46は装置全体を制御するコントローラと電気的に接続されており、各圧力センサからの信号をコントローラに出力可能となっている。そして、コントローラはこれらの信号に基づき混合槽6Aに貯留されている薬剤Aの高さレベルを求め、その高さレベルから薬剤Aの貯留量を正確に算出可能となっている。さらに、コントローラは、レベルセンサ46により検知される高さレベルが所定の補給レベル以下になったとき、薬剤供給ユニット5により薬剤Aを混合槽6Aに補給することで混合槽6A内の薬剤量を正確にコントロールする。その結果、混合槽6A内で所望の混合物(処理流体)を確実に生成することができる。
また、レベルセンサ46により検知される高さレベルが所定のエンドレベルに達したとき、コントローラは装置各部を制御して被処理体に対する薬剤による表面処理を終了するようにしてもよい。このようにコントローラが本発明の「制御手段」として機能し、表面処理の進行度合いを正確にコントロールすることができる。
なお、上記第4実施形態では、圧力方式により薬剤の高さレベルを求めているが、他の方式、例えば光学方式や静電容量方式などにより薬剤の高さレベルを求めるようにしてもよい。
<第5実施形態>
図15は、この発明にかかる高圧処理装置の第5実施形態を示す図である。この第5実施形態が先の実施形態と大きく相違する点は、混合槽6Aに対して互いに異なる複数種類の薬剤A,C,Dを供給可能となっている点である。この実施形態では、薬剤供給ユニット5は薬剤A,C,Dを混合槽6Aに供給するための薬剤供給系を有している。すなわち、薬剤Aの供給系として、薬剤Aを貯留する貯留タンク51に対して加圧部53が接続されるとともに、貯留タンク51が高圧弁341を介して混合槽6Aに接続されている。また、薬剤Cの供給系として、薬剤Cを貯留する貯留タンク55に対して加圧部57が接続されるとともに、貯留タンク55が高圧弁342を介して混合槽6Aに接続されている。さらに、薬剤Dの供給系として、薬剤Dを貯留する貯留タンク56に対して加圧部58が接続されるとともに、貯留タンク56が高圧弁343を介して混合槽6Aに接続されている。このため、コントローラからの開閉指令にしたがって高圧弁341〜343の開閉動作を制御することで、これらの薬剤A、C,Dの全部あるいは一部が混合槽6Aに選択的に供給される。このように、本実施形態によれば、複数種類の薬剤による表面処理が可能となり、高圧処理装置の汎用性をさらに高めることができる。なお、混合槽6Aに代えて、混合槽6Bまたは中間槽7A、7Bに対し、本実施形態を適用してもよい。
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。例えば、上記実施形態では、薬剤を一時的に貯留する槽(混合槽や中間槽)を2個設けているが、その個数はこれに限定されるものではなく、任意である。また、表面処理に使用する薬剤の種類については任意である。
また、上記実施形態では、処理流体Aによる表面処理と、処理流体Bによる表面処理とをこの順序で行う高圧処理装置に対して本発明を適用しているが、一方の表面処理を行う装置や両処理流体A,Bにより同時に表面処理を行う装置に対しても本発明を適用可能である。
高圧流体と薬剤とを混合させた処理流体を、半導体ウエハ、フォトマスク用ガラス基板、液晶表示用ガラス基板、プラズマ表示用ガラス基板、光ディスク用基板などの被処理体の表面に接触させて所定の表面処理を施す高圧処理装置や高圧処理方法に適用できる。
この発明にかかる高圧処理装置の第1実施形態を示す図である。 第1実施形態にかかる高圧処理装置に装備された混合槽を示す図である。 図1の高圧処理装置の動作を示すフローチャートである。 図1の高圧処理装置における混合槽への薬剤注入の動作を示すタイミングチャートである。 図1の高圧処理装置における基板表面処理の動作を示すタイミングチャートである。 第1実施形態にかかる高圧処理装置に適用可能な混合槽の他の例を示す図である。 第1実施形態にかかる高圧処理装置の変形例を示すタイミングチャートである。 この発明にかかる高圧処理装置の第2実施形態を示す図である。 薬剤濃度を調整する制御手段を示す図8の高圧処理装置の部分構成図である。 図8の高圧処理装置における基板表面処理の動作を示すタイミングチャートである。 第2実施形態にかかる高圧処理装置の変形例を示すタイミングチャートである。 第3実施形態にかかる高圧処理装置に装備された中間槽の構成を示す図である。 第3実施形態にかかる高圧処理装置の表面処理動作を示すタイミングチャートである。 この発明にかかる高圧処理装置の第4実施形態を示す図である。 この発明にかかる高圧処理装置の第5実施形態を示す図である。
符号の説明
1… 圧力容器
2… 高圧流体供給ユニット
3… 流路制御ユニット
5… 薬剤供給ユニット
6A、6B… 混合槽
7A、7B… 中間槽
13… 密閉構造体
15… 排気手段
31〜40… 高圧弁(流路制御手段)
41〜43… 流量制御部
45… 濃度モニタ(薬剤濃度検知手段)
46… レベルセンサ(薬剤レベル検知手段)
200… コントローラ(制御手段)
A〜D… 薬剤

Claims (20)

  1. 高圧流体と薬剤との混合物を処理流体として被処理体の表面に接触させて前記被処理体の表面に対して所定の表面処理を施す高圧処理装置において、
    その内部に前記表面処理を行うための処理チャンバーを有する圧力容器と、
    高圧流体を圧送する高圧流体供給手段と、
    その内部に前記薬剤を貯留可能な貯留空間を有する混合槽と、
    前記混合槽に前記薬剤を供給する薬剤供給手段と、
    前記高圧流体供給手段から圧送される高圧流体の流路を制御する流路制御手段とを備え、
    前記流路制御手段は、前記薬剤供給手段から薬剤の供給を受けて該薬剤を貯留している前記混合槽に対して高圧流体を圧送することで、前記混合槽内で前記混合物を生成するとともに前記混合物を前記圧力容器に送り込むことを特徴とする高圧処理装置。
  2. 前記貯留空間の一部に薬剤が貯留された状態で高圧流体が前記混合槽に圧送される請求項1に記載の高圧処理装置であって、
    前記貯留空間のうち薬剤が貯留されていない未貯留領域が前記高圧流体供給手段および前記圧力容器と連通されており、
    前記混合槽では、前記未貯留領域を流れる高圧流体に前記貯留空間に貯留された薬剤が溶解して前記混合物が生成されるとともに、前記混合物が前記圧力容器に向けて送り出されることを特徴とする高圧処理装置。
  3. 前記貯留空間の一部に薬剤が貯留された状態で高圧流体が前記混合槽に圧送される請求項1に記載の高圧処理装置であって、
    前記貯留空間のうち薬剤が貯留されている貯留領域が前記高圧流体供給手段と連通される一方、薬剤が貯留されていない未貯留領域が前記圧力容器と連通されており、
    前記混合槽では、前記貯留領域を流れる高圧流体に薬剤が溶解して前記混合物が生成されるとともに、前記混合物が前記圧力容器に向けて送り出されることを特徴とする高圧処理装置。
  4. 前記貯留空間に貯留されている薬剤の高さレベルを検知する薬剤レベル検知手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の高圧処理装置。
  5. 前記薬剤レベル検知手段により検知される高さレベルが所定の補給レベル以下になったときに前記薬剤供給手段により薬剤を前記混合槽に補給することを特徴とする請求項4記載の高圧処理装置。
  6. 前記薬剤レベル検知手段により検知される高さレベルが所定のエンドレベルに達したときに、装置各部を制御して前記被処理体に対する薬剤による表面処理を終了する制御手段をさらに備えたことを特徴とする請求項4記載の高圧処理装置。
  7. 前記薬剤供給手段は、複数の相異なる薬剤の全部または一部を前記混合槽に供給することを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の高圧処理装置。
  8. 前記薬剤として有害物質を用いる前記高圧処理装置において、
    前記高圧処理装置のうち有害物質が漏出する可能性のある部位が、排気手段を備えた密閉構造体に収容されていることを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の高圧処理装置。
  9. 圧力容器内で高圧流体と薬剤との混合物を処理流体として被処理体の表面に接触させて前記被処理体の表面に対して所定の表面処理を施す高圧処理方法において、
    混合槽に薬剤を供給する工程と、
    前記混合槽に対して高圧流体を圧送して、前記混合槽に貯留されている薬剤と前記高圧流体とを混合して前記混合物を生成するとともに前記混合物を前記圧力容器に送り込んで
    前記圧力容器内を昇圧する工程と
    を備えたことを特徴とする高圧処理方法。
  10. 高圧流体と薬剤との混合物を処理流体として被処理体の表面に接触させて前記被処理体の表面に対して所定の表面処理を施す高圧処理装置において、
    その内部に前記表面処理を行うための処理チャンバーを有する圧力容器と、
    高圧流体を圧送する高圧流体供給手段と、
    その内部に前記薬剤を貯留可能な貯留空間を有する中間槽と、
    前記中間槽に前記薬剤を供給する薬剤供給手段と、
    前記高圧流体供給手段から圧送される高圧流体の流路を制御する流路制御手段とを備え、
    前記流路制御手段は、前記高圧流体供給手段からの高圧流体を前記圧力容器に向けて圧送するとともに、前記高圧流体の一部を、前記薬剤供給手段から薬剤の供給を受けて該薬剤を貯留している前記中間槽に対して圧送することで前記中間槽に貯留された薬剤を前記圧力容器に送り込むことを特徴とする高圧処理装置。
  11. 前記流路制御手段は、前記高圧流体供給手段と前記圧力容器とを連通して高圧流体を前記圧力容器に導く第1管路と、前記高圧流体供給手段と前記中間槽とを連通して高圧流体を前記中間槽に導く第2管路と、前記中間槽と前記圧力容器とを連通して少なくとも薬剤を前記圧力容器に導く第3管路と、前記第1管路および前記第2管路を流れる高圧流体の流量比を制御する流量制御部とを備えたことを特徴とする請求項10に記載の高圧処理装置。
  12. 前記圧力容器に流れ込む薬剤の濃度を検知する薬剤濃度検知手段と、
    前記薬剤濃度検知手段により検知された薬剤濃度に基づき流量制御部を制御して前記圧力容器内での薬剤濃度を調整する制御手段と
    をさらに備えたことを特徴とする請求項11に記載の高圧処理装置。
  13. 前記貯留空間の一部に薬剤が貯留された状態で高圧流体が前記中間槽に圧送される請求項10ないし12のいずれかに記載の高圧処理装置であって、
    前記貯留空間のうち薬剤が貯留されていない未貯留領域が前記高圧流体供給手段および前記圧力容器と連通されており、
    前記中間槽では、前記未貯留領域を流れる高圧流体に前記貯留空間に貯留された薬剤が溶解して前記混合物が生成されるとともに、前記混合物が前記圧力容器に向けて送り出されることを特徴とする高圧処理装置。
  14. 前記貯留空間の一部に薬剤が貯留された状態で高圧流体が前記中間槽に圧送される請求項10ないし12のいずれかに記載の高圧処理装置であって、
    前記貯留空間のうち薬剤が貯留されている貯留領域が前記高圧流体供給手段と連通される一方、薬剤が貯留されていない未貯留領域が前記圧力容器と連通されており、
    前記中間槽では、前記貯留領域を流れる高圧流体に薬剤が溶解して前記混合物が生成されるとともに、前記混合物が前記圧力容器に向けて送り出されることを特徴とする高圧処理装置。
  15. 前記貯留空間の一部に薬剤が貯留された状態で高圧流体が前記中間槽に圧送される請求項10ないし12のいずれかに記載の高圧処理装置であって、
    前記貯留空間のうち薬剤が貯留されていない未貯留領域が前記高圧流体供給手段と連通される一方、薬剤が貯留されている貯留領域が前記圧力容器と連通されており、
    前記中間槽では、前記未貯留領域に流れ込んだ高圧流体により薬剤が前記圧力容器に向けて押し出されることを特徴とする高圧処理装置。
  16. 前記貯留空間に貯留されている薬剤の高さレベルを検知する薬剤レベル検知手段をさらに備えたことを特徴とする請求項10ないし15のいずれかに記載の高圧処理装置。
  17. 前記薬剤レベル検知手段により検知される高さレベルが所定の補給レベル以下になったときに前記薬剤供給手段により薬剤を前記中間槽に補給することを特徴とする請求項16記載の高圧処理装置。
  18. 前記薬剤レベル検知手段により検知される高さレベルが所定のエンドレベルに達したときに、装置各部を制御して前記被処理体に対する薬剤による表面処理を終了する制御手段をさらに備えたことを特徴とする請求項16記載の高圧処理装置。
  19. 前記薬剤供給手段は、複数の相異なる薬剤の全部または一部を前記中間槽に供給することを特徴とする請求項10ないし18のいずれかに記載の高圧処理装置。
  20. 前記薬剤として有害物質を用いる前記高圧処理装置において、
    前記高圧処理装置のうち有害物質が漏出する可能性のある部位が、排気手段を備えた密閉構造体に収容されていることを特徴とする請求項10ないし19のいずれかに記載の高圧処理装置。
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