JP2005109252A - 固体電解コンデンサの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 導電性高分子を固体電解質に用いた電解コンデンサのショート発生、漏れ電流大不良を防止する。
【解決手段】 弁金属粉末を焼結してなる焼結体の表面に誘電体酸化皮膜を形成したコンデンサ素子に、固体電解質層として重合性モノマーの化学重合により導電性高分子層を形成した後、このコンデンサ素子を導電性高分子溶液に浸漬、または導電性高分子溶液を塗布し、乾燥させることにより、化学重合による導電性高分子層の上にさらに厚く導電性高分子層を形成する。
【選択図】 図1

Description

この発明は、固体電解コンデンサの製造方法に関し、特に導電性高分子を固体電解質に用いた固体電解コンデンサの製造方法に関する。
近年の電子機器の小型化、高速化、高周波化に伴い、電解コンデンサにおいても小型化、高周波性能の向上が求められている。従来、固体電解コンデンサの固体電解質としては二酸化マンガン等の無機半導体が用いられていたが、これらの物質の電導度は必ずしも高いものではないため、高周波領域でのインピーダンスが大きく、このような固体電解コンデンサでは高周波対応の電子機器へ応用することが困難になりつつある。このため、より電導度の高い機能性高分子を固体電解質として用いた高周波数領域でのインピーダンス特性が改善された固体電解コンデンサが開発されている。
導電性高分子を固体電解質に用いたコンデンサとしては、従来より図1に示す構造のものが知られている。すなわち、符号1はコンデンサ素子であり、タンタル等の弁作用金属の微粉末を直方体状に成形し、焼結して形成したものである。コンデンサ素子1には陽極導出線が植設されており、直方体状のコンデンサ素子1の一つの端面から導出されている。コンデンサ素子1の表面には誘電体酸化皮膜が形成されており、さらにこの誘電体酸化皮膜の上に導電性高分子層2が形成される。導電性高分子層2の上には、カーボン層3、銀ペースト層4が順次形成され、銀ペースト層4には陰極リード線が取り付けられ、外部に引き出されている。一方、陽極導出線には、陽極リード線5が溶接されて外部に引き出されている。さらにコンデンサ素子1は外装樹脂7によって樹脂外装を施し、陽極リード線5、陰極リード線6を外装樹脂7の外周に沿って折り曲げて、固体電解コンデンサが形成されている。
導電性高分子層2の形成方法としては、化学酸化重合及び電解重合によって製作できるが、電解重合手段によって形成する場合には、一個に数点の重合用電極を取り付けることが必要であることと、導電性高分子が電極上にフィルム状に形成されるため、大量に製造することに困難性が伴う問題を抱えている。一方で、化学酸化重合手段の場合は、電解重合の場合のような問題はなく、電解重合と比較して大量の導電性高分子層を容易に得ることができることが知られている。このような化学重合により導電性高分子を重合して作製した固体電解コンデンサは、例えば特許文献1、特許文献2が存在する。
特開平11−236648号公報 特開平11−251192号公報
しかしながら、化学重合で得られる導電性高分子層は、電解重合法のように導電性高分子の形成を制御する作用は無いため、自然に任せた化学反応により微小な粒子の集合体となり、かつそれらの微小粒子を核として一方向に異常成長する場合がある。
特に、固体電解コンデンサの静電容量の増加およびESR等の電気的特性の向上を図るためには、コンデンサ素子の内部に十分な量の導電性高分子層を形成する必要があるが、このためには、一般的に高濃度のモノマー溶液を含浸し、その後、高濃度の酸化剤溶液中に浸漬し、長時間放置することにより化学酸化重合を行うのが一般的である。しかし、このような方法の場合には、コンデンサ素子に含浸された重合性モノマーが酸化剤溶液側に拡散して、コンデンサ素子の外部で重合が進んでしまう場合があり、このことも導電性高分子の異常成長の一因となる。
このため、コンデンサ素子の外周に導電性高分子が異常成長した場合には、図3に示すように、コンデンサ素子の外観の凹凸が大きなものとなり、コンデンサ素子寸法が大きく、またばらつく等の問題を抱える結果となっていた。コンデンサ素子をモールド成形する製品においては、このようなコンデンサ素子の表面の凹凸が大きい場合には、成形樹脂層を厚さにマージンをとることが必要となり、製品寸法を大きく設計せざるを得ない問題があった。今後、ますます部品の小型化が望まれる中で、このような欠点は大きな問題であった。
そこで、化学酸化重合による導電性高分子層2を形成する際、コンデンサ素子の外周部で導電性高分子層2が異常成長して、凹凸に形成されるのを防止するために、例えば次のような工程による製造することがある。
まず、コンデンサ素子1を所定の重合性モノマー溶液11に浸漬する。そして、コンデンサ素子1を重合性モノマー溶液11に所定時間浸漬した後、コンデンサ素子1を引き上げて放置する。このように大気中にコンデンサ素子1を放置することによって、重合性モノマー溶液を希釈している溶媒が揮発して、コンデンサ素子1に重合性モノマーが付着した状態となる。
次に、コンデンサ素子1を酸化剤溶液12に浸漬する。この酸化剤溶液12に浸漬することによって、重合性モノマーが化学酸化重合を開始し、高分子化が始まる。そして、このコンデンサ素子を引き上げて、大気中で化学重合を進める。このように大気中にコンデンサ素子を引き上げることによって、酸化剤溶液はコンデンサ素子に薄く付着した状態となっているので、コンデンサ素子に含浸された重合性モノマー溶液が、酸化剤溶液に拡散することがなくなり、コンデンサ素子の表面で導電性高分子が異常成長することは防止できる。
しかしながら、上述のようにコンデンサ素子1を大気中に引き上げた時には、コンデンサ素子の表面に付着したモノマー溶液は、表面張力によってコンデンサ素子1の平坦部の中央部に引き寄せられたまま乾燥し、酸化剤浸漬工程に移行する。このため、コンデンサ素子1の平坦部、特にその中央部には導電性高分子層2が厚く形成されるが、コンデンサ素子1の各辺(稜線)、コンデンサ素子の下部端面の頂点には導電性高分子層2が形成されにくく、形成されても導電性高分子層2の厚さが薄くなってしまう。
そして、このコンデンサ素子4を用いて図1に示された固体電解コンデンサとする際に、外装樹脂7によって樹脂外装を施すと、上述の導電性高分子層2が形成されていないか、または非常に薄い部分に外装樹脂7から応力が加わり、この下に形成された誘電体酸化皮膜を損傷し、漏れ電流が増大する場合がある。
そこで、重合性モノマー溶液と酸化剤溶液に浸漬を繰り返し、コンデンサ素子下部端面の頂点にも導電性高分子層2を十分な厚さになるまで重合を繰り返すことも考えられるが、重合を繰り返すと、コンデンサ素子1の平坦部での導電性高分子層2の厚さが厚くなってしまい、コンデンサ素子1全体の形状にばらつきを生じてしまう。コンデンサ素子1の大きさのばらつきが大きくなると、外装樹脂のマージンを大きく取らねばならず、コンデンサの小形化を阻害する要因となってしまう。
そこでこの発明では、導電性高分子を固体電解質として用いた固体電解コンデンサにおいて、簡易な方法によって導電性高分子層をほぼ均一の厚さとすることで、ショート不良の発生を低減することができる固体電解コンデンサの製造方法を提供することを目的とする。
この発明の固体電解コンデンサの製造方法は、弁金属粉末からなる粉末を焼結してなる焼結体の表面に誘電体酸化皮膜を形成したコンデンサ素子に、固体電解質層として重合性モノマーの化学重合により導電性高分子層を形成した後、導電性高分子溶液に浸漬、または導電性高分子溶液を塗布し、さらに乾燥する工程を含むことを特徴とする。
固体電解質層として化学重合により導電性高分子層を形成した後、コンデンサ素子を導電性高分子溶液に浸漬、またはコンデンサ素子に導電性高分子溶液を塗布し、さらに乾燥することにより、コンデンサ素子の外周部に導電性高分子層をより厚く形成することができる。特にコンデンサ素子の頂点部位等、化学重合工程によっては導電性高分子層が十分な厚さだけ形成できなかった部分にも十分な厚さの導電性高分子層を形成することができる。
この際、導電性高分子溶液にコンデンサ素子を浸漬した後、またはコンデンサ素子に導電性高分子溶液を塗布した後に、このコンデンサ素子を乾燥するだけで、コンデンサ素子の外周部に導電性高分子層を形成することができるため、重合性モノマーを化学重合するための放置時間が不必要で、製造時間の短縮を図ることができる。
なお、この導電性高分子溶液とは、導電性高分子が溶媒に溶解した溶液や、導電性高分子の微粉末が溶媒に分散した分散液をも含むものである。この導電性高分子溶液を乾燥した場合には、単に導電性高分子の微粉末同士が接触するのみであり、導電性高分子の微粉末同士の間ではπ共役結合は得られないため、高い電導性を示すものでは無い。しかし、導電性高分子層が形成されることにより、コンデンサ素子の誘電体酸化皮膜と固体電解質層の上に形成する陰極層とが直接接触することを防止する。そして、導電性高分子はその後のいわゆるエージング処理により、導電性高分子が絶縁化すると言われているため、固体電解コンデンサのショートや漏れ電流大といった不良を防止することができる。
この発明によれば、弁金属粉末からなる粉末を焼結してなる焼結体の表面に誘電体酸化皮膜を形成したコンデンサ素子に、固体電解質層として重合性モノマーの化学重合により導電性高分子層を形成した後、導電性高分子溶液に浸漬、または導電性高分子溶液を塗布し、さらに乾燥することにより、コンデンサ素子の外周部に導電性高分子層をより厚く形成することができる。特にコンデンサ素子の頂点部位等、化学重合工程によっては導電性高分子層が十分な厚さだけ形成できなかった部分にも十分な厚さの導電性高分子層を形成することができる。このため、コンデンサ素子の導電性高分子層が薄く形成されている部分でのショート発生は、漏れ電流の増大を防止することができる。
しかも、導電性高分子溶液にコンデンサ素子を浸漬した後、またはコンデンサ素子に導電性高分子溶液を塗布した後に、このコンデンサ素子を乾燥するだけで、コンデンサ素子の外周部に導電性高分子層を形成することができるため、重合性モノマーを化学重合するための放置時間が不必要で、製造時間の短縮を図ることができる。
次にこの発明の実施に形態について図1、図2とともに説明する。
コンデンサ素子1はタンタル微粉末を直方体形状に成型し、焼結して形成されたもので、多孔質に形成されている。このコンデンサ素子1にはタンタルよりなる陽極導出線が植設され、外部に導出されている。このコンデンサ素子1のタンタルの表面には、コンデンサ素子をリン酸水溶液等に浸漬して、陽極酸化することにより誘電体酸化皮膜が形成される。
このようなコンデンサ素子1を形成するには、タンタルの他、アルミニウム、ニオブ、チタン等の弁作用金属の粉末を用いることができる。
このコンデンサ素子1に導電性高分子層2を形成するために、図2(a)に示すように、まずコンデンサ素子1を重合性モノマー溶液11に浸漬する。重合性モノマー溶液11は3、4−エチレンジオキシチオフェンをイソプロピルアルコールによって所定の割合で希釈したものである。希釈することによって重合性モノマー溶液11の粘性が低くなり、コンデンサ素子1の内部にまで重合性モノマーが浸透しやすくなる。この重合性モノマー溶液11にはコンデンサ素子1を所定時間浸漬する。この際、コンデンサ素子1の浸漬深さは、図2(a)に示すように、コンデンサ素子1の陽極導出線の導出端面と重合性モノマー溶液11の液面が同レベルとなる深さまで浸漬する。
コンデンサ素子1を重合性モノマー溶液11に所定時間浸漬した後、コンデンサ素子1を重合性モノマー溶液より引き上げ(図2(b))、大気中で放置する。この大気中への放置によって重合性モノマー溶液のイソプロピルアルコールが揮発し、3、4−エチレンジオキシチオフェンが多孔質に形成されたコンデンサ素子1の内部および外周部に油膜状に付着した状態となる。
さらに、図2(c)に示すように、コンデンサ素子1を酸化剤溶液12に浸漬する。酸化剤溶液12は純水等の所定溶媒に、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩やスルホン酸塩を溶解した溶液を用いることができる。
この酸化剤溶液12にコンデンサ素子1を浸漬する際のコンデンサ素子1の浸漬深さは、コンデンサ素子1の陽極導出線が植設された端面と液面がほぼ同レベルとなる深さに浸漬する。この酸化剤溶液12への浸漬によって、重合性モノマーと酸化剤が接触し、重合性モノマーの重合が進行し、高分子化する。
酸化剤水溶液12中で所定時間放置した後、コンデンサ素子を酸化剤溶液から引き上げ、さらに大気中で30分から1時間放置し、重合を進行させる。この結果、コンデンサ素子1には導電性高分子層2が形成される。このように重合を行った後、コンデンサ素子1を純水による流水で洗浄する。その後コンデンサ素子を乾燥し、1回の重合を終える。
以上のような、重合性モノマー溶液への浸漬から乾燥までの工程(図2(a)〜(d))を数回繰り返し、コンデンサ素子の内部および外周部に所定の厚さの固体電解質層を形成する。
なお、コンデンサ素子に導電性高分子からなる固体電解質層を形成するには、上記のように、重合性モノマー溶液と酸化剤溶液に順次浸漬して、化学重合させて形成する他、重合性モノマー溶液に酸化剤溶液を混合し、その混合液にコンデンサ素子を浸漬して、コンデンサ素子に導電性高分子層を形成するようにしても良い。
上記の工程によって固体電解質層を形成したコンデンサ素子を、さらにコンデンサ素子1を導電性高分子溶液11へ浸漬する(浸漬する工程としては図2(a)とほぼ同じであるため、図面は省略する)。
この導電性高分子溶液は分子量が約2000で、平均粒径が85nm程度のポリ−(3、4−エチレンジオキシチオフェン)の微粉末を0.5重量%、さらにポリスチレンスルホン酸を0.8重量%の濃度で純水に分散または溶解させた溶液である。一般的には、導電性高分子の微粉末は純水の中で分散して、分散液となっていると考えられるが、微粉末の一部は有機溶媒に溶解しているとも言われており、導電性高分子溶液が完全な分散液であるか、溶液であるかは不明な点であるが、ここではこのような導電性高分子溶液の状態は問わない。
そして、導電性高分子溶液に浸漬したコンデンサ素子を引き上げた後、放置時間を置くことなく乾燥する。このようにコンデンサ素子1を導電性高分子溶液12に浸漬することによって、導電性高分子微粉末がコンデンサ素子に付着して、その後の乾燥工程によって、導電性高分子微粉末がコンデンサ素子に固着するようになる。
この乾燥は150〜200℃の温度範囲で行うと好適である。乾燥温度が150℃未満の場合には、コンデンサ素子に付着した導電性高分子粉末が、後の水洗処理の際等に、コンデンサ素子から脱落してしまう場合がある。一方、乾燥温度が200℃を越えると、コンデンサ素子に形成した導電性高分子が分解してしまうおそれが出てくる。
以上のようにコンデンサ素子に導電性高分子層を形成した後、コンデンサ素子には、所定の電圧の直流電圧を印加して、エージング処理を行う。このエージング処理を行うことにより、誘電体酸化被膜の欠陥部の修復、あるいはその欠陥部に付着している導電性高分子の絶縁化等により、固体電解コンデンサの漏れ電流が低減する効果がある。
さらに、導電性高分子層2の上にカーボン層3、銀ペースト層4を形成する。さらに、陽極導出線に陽極リード線5を溶接するとともに、銀ペースト層4上に、陰極リード線6を取り付ける。そして、外装樹脂7で樹脂被覆して、外装樹脂7に沿って陽極リード線5、陰極リード線6を折り曲げて、固体電解コンデンサを得る。
次に、この発明のより具体的な実施例について説明する。
本発明の実施例として次のような工程によって、定格電圧2.5V、定格静電容量330μFの固体電解コンデンサを製造する。
陽極として大きさが1.7×3.7×3.9mmのタンタル焼結体を用い、陽極線としてタンタル線を用いた陽極体を0.4wt%燐酸水溶液中で60℃、16Vで4時間陽極酸化しコンデンサ素子とした。
次に、このコンデンサ素子をエタノール50gと3、4−エチレンジオキシチオフェン50gとを混ぜ合わせてなるモノマー溶液に1分間浸漬した。次に、p−トルエンスルホン酸第二鉄10gとp−トルエンスルホン酸ナトリウム4gを10gの純水に溶解して得た酸化剤溶液に1分間浸漬し、さらにコンデンサ素子を大気中に引き上げて60分間放置することにより化学酸化重合を行った。
このようにしてコンデンサ素子を構成する陽極酸化皮膜上に導電性高分子層を形成し、さらに流水洗浄を行った後、コンデンサ素子を乾燥した。その後、モノマー溶液への浸漬−乾燥までの重合回数を10回繰り返し、コンデンサ素子の内部にPEDTを形成した。
次に、コンデンサ素子を導電性高分子溶液に浸漬した。この導電性高分子溶液は分子量が約2000、平均粒径が約85nmのポリ−(3、4−エチレンジオキシチオフェン)の微粉末を0.5%、ポリスチレンスルホン酸を0.8%の濃度で純水に分散または溶解させた溶液である。
コンデンサ素子を導電性高分子溶液に60秒間浸漬した後に引き上げて、直ちにコンデンサ素子を乾燥した。乾燥条件は180℃とした。
次に、このコンデンサ素子の導電性高分子層の上に、カーボン層、このカーボン層の上に陰極となる銀塗料層を形成し、この銀塗料層の上に陰極引出端子を、前記陽極体から引出した陽極線に陽極引出端子をそれぞれ取付け、トランスファーモールドにより樹脂外装を行い、前記陰極引出端子及び陽極引出端子を所定の位置に折曲げてチップ状の固体電解コンデンサを完成した。
(従来例)
従来例として、実施例と同様に固体電解質層を化学重合により形成した後、導電性高分子溶液に浸漬・乾燥することなく、カーボン層、このカーボン層の上に陰極となる銀塗料層を形成し、この銀塗料層の上に陰極引出端子を、前記陽極体から引出した陽極線に陽極引出端子をそれぞれ取付け、トランスファーモールドにより樹脂外装を行い、前記陰極引出端子及び陽極引出端子を所定の位置に折曲げてチップ状の固体電解コンデンサを完成した。この従来例の固体電解コンデンサの定格電圧および定格静電容量は実施例のものと同様である。
以上のようにして完成した固体電解コンデンサの電気的特性を各20個ずつ調べたところ、実施例の固体電解コンデンサでは、ショート発生は無く、もれ電流が大となるものは発生しなかった。なお、もれ電流が大とは、固体電解コンデンサの許容漏れ電流の90μAを越える漏れ電流となったものを言う。
一方で、従来例の固体電解コンデンサでは、ショート発生は20個中1個発生し、ショートが発生しなかったものでも、漏れ電流が大となったものが2個あった。
以上の結果より、本発明による製造方法によって製造された固体電解コンデンサは、ショートの発生や漏れ電流大の不良は発生しないことが判る。
固体電解コンデンサの内部構造を示す断面図である。 この発明の固体電解コンデンサに製造工程を示す図面で、(a)〜(d)は各工程を示す。 従来の固体電解コンデンサで製造した際のコンデンサ素子を示す図面である。
符号の説明
1 コンデンサ素子
2 導電性高分子層
3 カーボン層
4 銀塗料層
5 陽極引出端子
6 陰極引出端子
7 樹脂外装層
8 陽極導出線
11 重合性モノマー溶液
12 酸化剤溶液

Claims (1)

  1. 弁金属粉末を焼結してなる焼結体の表面に誘電体酸化皮膜を形成したコンデンサ素子に、固体電解質層として重合性モノマーの化学重合により導電性高分子層を形成した後、導電性高分子溶液に浸漬、または導電性高分子溶液を塗布して乾燥する工程を含む固体電解コンデンサの製造方法。
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