JP2005105941A - バルブタイミング調整装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 駆動軸に対する従動軸の回転位相を変化させる変化手段の遊星歯車機構に噛み込まれた異物を短時間で除去するバルブタイミング調整装置を提供する。
【解決手段】 遊星歯車22が太陽歯車21に遊星運動可能に噛み合ってなる遊星歯車機構を有し、遊星歯車機構に伝達される制御トルクを利用して駆動軸に対する従動軸の回転位相を変化させる変化手段と、太陽歯車21と遊星歯車22の噛合位置における異物100の噛込を検出する検出手段と、検出手段により異物100の噛込が検出されたとき、噛合位置にある太陽歯車21の歯21a及び遊星歯車22の歯22aのうち一方の歯21aが他方の歯22aから離れてその他方の歯22aと同一ピッチ円上の歯22bに噛み合うまで、噛込の検出前とは逆向きの制御トルクを遊星歯車機構に伝達するトルク伝達手段とを設ける。
【選択図】 図1

Description

本発明は、吸気弁及び排気弁の少なくとも一方の弁の開閉タイミング(以下、バルブタイミングという)を調整する内燃機関(以下、エンジンという)のバルブタイミング調整装置に関する。
従来、バルブタイミング調整装置は、エンジンにおいて吸気弁及び排気弁の少なくとも一方の弁を開閉駆動する従動軸に駆動軸の駆動トルクを伝達する伝達系に設けられ、駆動軸に対する従動軸の回転位相(以下、単に回転位相という)を変化させることでバルブタイミングを調整する。
特許文献1に開示のバルブタイミング調整装置では、組付角調整機構における異物の噛込により回転位相が固着した場合に、組付角調整機構に伝達する正逆両方向のトルクを電磁ブレーキにより交互に発生させて、回転位相の固着状態を解除させている。
特開2003−227361号公報
特許文献1に開示の装置では、電磁ブレーキで発生させたトルクを組付角調整機構に伝達する遊星歯車機構において異物の噛込が発生し、回転位相が固着される場合も想定され得る。しかし、単に正逆両方向のトルクを交互に発生させるだけでは、遊星歯車機構の歯車間に噛み込まれた異物を短時間で除去することができない。即ち異物を除去するためには正逆両方向のトルクを長時間繰り返して発生させなくてはならず、その間、バルブタイミングの調整を行うことができなくなるのである。
本発明の目的は、回転位相を変化させる変化手段の遊星歯車機構において噛み込まれた異物を短時間で除去するバルブタイミング調整装置を提供することにある。
請求項1に記載の発明によると、検出手段は、遊星歯車機構の太陽歯車と遊星歯車の噛合位置における異物の噛込を検出する。トルク伝達手段は、その検出手段により異物の噛込が検出されたとき、噛合位置にある太陽歯車の歯及び遊星歯車の歯のうち一方の歯が他方の歯から離れてその他方の歯と同一ピッチ円上の歯に噛み合うまで、噛込の検出前とは逆向きの制御トルクを歯車機構に伝達する。一方の歯は他方の歯と同一ピッチ円上の歯に対して滑り接触しながら噛み合うこととなるため、一方の歯と他方の歯との間に噛み込まれていた異物は確実に除去される。それに加えて、一方向の制御トルクを発生させるだけでも異物を除去できるので、異物の除去に必要な時間を短縮できる。したがって、異物の噛込の検出後に速やかにバルブタイミングの調整を再開できる。
請求項2に記載の発明によると、トルク伝達手段は、電動機により制御トルクを発生するので、当該制御トルクを正確に制御できる。したがって、異物を除去するための上記トルク伝達手段の作動によって変化する回転位相の変化量について、エンジンの運転に影響を与えない範囲内に制限することが容易となる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図2は、本発明の一実施形態によるバルブタイミング調整装置1を示している。バルブタイミング調整装置1は、車両のエンジンにおいて駆動軸としてのクランクシャフトの駆動トルクを従動軸としてのカムシャフト2に伝達する伝達系に設けられている。バルブタイミング調整装置1は、クランクシャフトに対するカムシャフト2の回転位相を変化させることで、エンジンの吸気弁もしくは排気弁のバルブタイミングを調整する。
バルブタイミング調整装置1は、運動変換機構10、電動機30及び減速機構20を備えている。
まず、運動変換機構10について説明する。運動変換機構10は、スプロケット11、出力軸16、腕部材28,29、案内回転体25及び可動体26等から構成されている。尚、図3並びに後に説明する図4では、断面を表すハッチングを省略している。
図2及び図3に示すようにスプロケット11は、支持筒部12、支持筒部12より大径の入力筒部13、支持筒部12と入力筒部13との間を階段状に繋ぐリンク部14を有している。支持筒部12は、出力軸16の外周壁により回転中心線O周りに相対回転可能に支持されている。入力筒部13に形成された複数の歯13aとクランクシャフトに形成された複数の歯とにチェーンベルトが掛け渡される。クランクシャフトの駆動トルクがチェーンベルトを通じて入力筒部13に入力されるとき、スプロケット11はクランクシャフトに対する回転位相を保ちつつ回転中心線Oの周りに図3の時計方向へ回転する。即ちスプロケット11は、駆動軸であるクランクシャフトと同期して回転する駆動回転体として機能する。リンク部14は、両板面が回転中心線Oの平行線に垂直となる平板状に形成されている。
出力軸16は、固定部17及びリンク部18を有している。固定部17の一端部にカムシャフト2の一端部が同心上にボルト固定されており、出力軸16はカムシャフト2に対する回転位相を保ちつつ回転中心線O周りに回転する。即ち出力軸16は、従動軸であるカムシャフト2と同期して回転する従動回転体として機能する。これによりスプロケット11に対する出力軸16の回転位相は、クランクシャフトに対するカムシャフト2の回転位相に同期する。リンク部18は矩形平板状に形成され、両板面が回転中心線Oの平行線に垂直となる形態で二つ配設されている。各リンク部18は、固定部17の回転中心線Oを挟む二箇所から互いに逆向きに突出している。
腕部材28,29は、入力筒部13に固定のカバー15とリンク部14とによって、リンク部18、案内回転体25、可動体26、並びに減速機構20の遊星歯車22及び伝達回転体24と共に挟持されている。腕部材28は小判形の平板状に形成され、両板面が回転中心線Oの平行線に垂直となる形態で二つ配設されている。各腕部材28の一端部は、リンク部14の回転中心線Oを挟む二箇所のうち対応する箇所に軸部材51を介して連繋されて、リンク部14と回り対偶80をなしている。腕部材29はC字形の平板状に形成され、両板面が回転中心線Oの平行線に垂直となる形態で二つ配設されている。各腕部材29の一端部は、対応するリンク部18に軸部材55を介して連繋されて、対応リンク部18と回り対偶82をなしている。また、各腕部材29の他端部は、対応する腕部材28に可動体26を介して連繋されて、対応腕部材28と回り対偶84をなしている。
図2及び図4に示すように案内回転体25は円形平板状に形成され、両板面が回転中心線Oの平行線に垂直となる形態で配設されている。案内回転体25の一方の板面側に伝達回転体24が嵌合固定されており、案内回転体25と伝達回転体24とは回転中心線O周りに一体回転可能且つスプロケット11に対して相対回転可能となっている。案内回転体25の他方の板面は、各腕部材29と相対摺動可能に接触すると共に、各腕部材28、各リンク部18及びリンク部14の板面と向き合っている。案内回転体25の回転中心線Oを挟む二箇所には、長孔62が形成されている。各長孔62は案内回転体25の両板面に開口し、互いに180°の回転対称となるように配設されており、内周側に案内通路64を形成している。各長孔62が形成する案内通路64は、案内回転体25の径方向軸線に対し傾斜して直線状に延伸し、回転中心線Oからの径方向距離が変化する形状を呈している。
可動体26は、長孔62及びその内周側の案内通路64に対応して二つ配設されている。各可動体26は、芯部材70及び殻部材72を組み合わせて構成されている。芯部材70は円柱状に形成され、伝達回転体24とリンク部14の間に挟持されている。殻部材72は、芯部材70の一端部の外周壁に同心嵌合する円筒状に形成され、伝達回転体24と腕部材29の間に挟持されている。これにより中心線が回転中心線Oに平行となっている殻部材72の外周壁には、対応する長孔62の側壁部62b,62cが案内通路64の幅方向両側から嵌合している。殻部材72は、長孔62に対して相対回転可能且つ案内通路64の長手方向に相対滑り可能である。芯部材70において殻部材72との嵌合端部を除く部分の外周壁は、対応する腕部材28,29の端部に相対回転可能に嵌合している。
このように要素11,16,28,29,25,26が連繋した運動変換機構10では、クランクシャフトの回転に伴い出力軸16が図3及び図4の時計方向に回転する。この回転中に運動変換機構10は、スプロケット11に対する案内回転体25の相対回転運動を可動体26の運動に変換し、さらに可動体26の運動をスプロケット11に対する出力軸16の相対回転運動に変換する。この変換作用により、クランクシャフトに対するカムシャフト2の回転位相(以下、シャフト位相という)が変化する。
具体的には、スプロケット11に対して案内回転体25が相対回転しないとき、可動体26は案内通路64を案内されることなく案内回転体25と一体に回転する。このとき、腕部材28,29がなす回り対偶84、リンク部18及び腕部材29がなす回り対偶82、リンク部14及び腕部材28がなす回り対偶80の各位置は変化しない。これにより、出力軸16がスプロケット11に対する回転位相を保ちつつカムシャフト2と同期回転し、シャフト位相が一定に保持される。
スプロケット11に対して案内回転体25が進角方向Xに相対回転するとき、可動体26は案内通路64を案内されて回転中心線Oから離間する。このとき腕部材28は、リンク部14及び腕部材29に対してそれぞれ軸部材51及び可動体26の中心線周りに相対回転しつつ、可動体26の動きに応じて回り対偶84の位置を回転中心線Oから離す。それと同時に腕部材29が、リンク部18に対して軸部材55の中心線周りに相対回転しつつ、可動体26の動きに応じて回り対偶82の位置を回り対偶80の位置に対し遅角方向Yに近づける。これにより、出力軸16がスプロケット11に対して遅角方向Yに相対回転するので、シャフト位相が遅角側に変化する。
スプロケット11に対して案内回転体25が遅角方向Yに相対回転するとき、可動体26は案内通路64を案内されて回転中心線Oに接近する。このとき腕部材28は、リンク部14及び腕部材29に対してそれぞれ軸部材51及び可動体26の中心線周りに相対回転しつつ、可動体26の動きに応じて回り対偶84の位置を回転中心線Oに近づける。それと同時に腕部材29は、リンク部18に対して軸部材55の中心線周りに相対回転しつつ、可動体26の動きに応じて回り対偶82の位置を回り対偶80の位置に対し進角方向Xに離す。これにより出力軸16がスプロケット11に対して進角方向Xに相対回転するので、シャフト位相が進む。
次に、電動機30について説明する。図2及び図5に示すように電動機30は、ハウジング31、軸受32、回転軸33、ステータ34、制御部38等から構成されている。
ハウジング31はステー35を介してエンジンに固定されている。ハウジング31には二つの軸受32及びステータ34が収容固定されている。回転軸33は各軸受32により回転中心線O方向の二箇所を支持され、回転中心線O周りに回転可能である。回転軸33は、偏心軸19に軸継手36を介して連結固定されており、偏心軸19と一体となって図5の時計方向に回転する。回転軸33は、その本体33aから径方向外側に突出する円形板状のロータ部33bを有している。ロータ部33bの外周壁に複数の磁石37が埋設されている。磁石37は例えば希土類磁石等の永久石で構成され、回転中心線O周りに等間隔に並んでいる。
ステータ34は回転軸33の外周側に配置されており、円筒状の本体40、コア41及びコイル42を有している。コア41は複数枚の鉄片を積層して形成され、本体40の内周壁から回転軸33側に向かって突出している。コア41は、回転中心線O周りに等間隔に並ぶ形態で複数配設されている。各コア41にはコイル42が巻回しされている。
制御部38は、マイクロコンピュータ、通電ドライバ及びセンサ等を備えた電気回路で構成され、ステータ34の各コイル42に接続されている。図2では、制御部38の全体をハウジング31内に設置するように示しているが、例えば制御部38の通電ドライバ及びセンサをハウジング31内に設置し、制御部38のマイクロコンピュータをハウジング31外に設置するようにしてもよい。制御部38は、マイクロコンピュータのメモリに記憶されている制御プログラムに従って通電ドライバを制御することで、各コイル42への通電を制御する。この制御された各コイル42の通電により回転軸33の外周側に回転磁界が形成され、回転磁界の方向に応じた遅角方向Y又は進角方向Xの制御トルクが回転軸33に付与される。
次に、遊星歯車機構としての減速機構20について説明する。図2及び図6に示すように減速機構20は、太陽歯車21、偏心軸19、遊星歯車22、ベアリング23、伝達回転体24等から構成されている。
太陽歯車21は入力筒部13の内周壁に同心上に固定されている。太陽歯車21は、歯先曲面が歯底曲面の内周側にある内歯車で構成されている。太陽歯車21はスプロケット11と一体となって回転中心線O周りに図6の時計方向に回転する。
偏心軸19は、電動機30の回転軸33に連結固定されることで回転中心線Oに対し偏心して配設されている。図6においてPは偏心軸19の中心軸線を表している。
遊星歯車22は、歯先曲面が歯底曲面の外周側にある外歯車で構成されている。遊星歯車22の歯先曲面の曲率半径は太陽歯車21の歯底曲面の曲率半径よりも小さく、遊星歯車22の歯数は太陽歯車21の歯数よりも一つ少ない。遊星歯車22は、太陽歯車21の内周側に遊星運動可能に噛み合っている。遊星歯車22には円筒孔22cが同心上に形成されており、偏心軸19の一端部がベアリング23を介して円筒孔22cに相対回転可能に嵌合されている。この嵌合により偏心軸19及び回転軸33がスプロケット11に対して進角方向X及び遅角方向Yに相対回転可能となっている。
伝達回転体24は円形平板状に形成され、両板面が回転中心線Oの平行線に垂直となる形態で配設されている。伝達回転体24の複数箇所には円筒孔状の係合孔24aが形成されており、各係合孔24aは回転中心線O周りに等間隔に配設されている。伝達回転体24の反案内回転体側に配設された遊星歯車22は、各係合孔24aと向き合う箇所から円柱状に突出する係合突起22dを有している。各係合突起22dは偏心軸19の偏心軸線P周りに等間隔に配設されており、向かい合う係合孔24aに突入している。
このような減速機構20において、回転軸33から偏心軸19に伝達された制御トルクに変化が生じないときには、クランクシャフトの回転に伴い遊星歯車22が、太陽歯車21との噛合位置を保ったままスプロケット11、偏心軸19及び回転軸33と一体に図6の時計方向に回転する。これにより、係合突起22dが係合孔24aを回転方向に押圧するため、案内回転体25と共に伝達回転体24が、スプロケット11に対して回転位相を保ったまま回転中心線O周りに図6の時計方向に回転する。
偏心軸19に伝達された制御トルクが図6の反時計方向に増大するときには、遊星歯車22がその遊星運動により、偏心軸19に対して図6の時計方向に相対回転しつつ太陽歯車21との噛合位置を変化させる。これにより、係合突起22dが係合孔24aを回転方向に押圧する力が増大するため、案内回転体25と共に伝達回転体24がスプロケット11に対して進角方向Xに相対回転する。
偏心軸19に伝達された制御トルクが図6の時計方向に増大するときには、遊星歯車22が遊星歯車22がその遊星運動により、偏心軸19に対して図6の反時計方向に相対回転しつつ太陽歯車21との噛合位置を変化させる。これにより、係合突起22dが係合孔24aを反回転方向に押圧するようになるため、案内回転体25と共に伝達回転体24がスプロケット11に対して遅角方向Yに相対回転する。
以上、本実施形態では、減速機構20及び運動変換機構10が共同して特許請求の範囲に記載の「変化手段」を構成している。
次に、減速機構20における異物の噛込について対処するバルブタイミング調整装置1の特徴的作動について、図7のフローチャートに従って説明する。尚、本作動は、車両のイグニションスイッチがオンされると定期的に開始され、イグニションスイッチがオフされると強制的に終了する。
ステップS1では、制御部38においてそのマイクロコンピュータに設定されたカウンタNを初期化する。
ステップS2では、制御部38によりコイル42への通電を所定時間制御して、シャフト位相を現時点での目標位相とするのに必要な一方向の制御トルクを回転軸33に付与する。
ステップS3では、減速機構20において異物の噛込が発生したか否かを検出する。具体的に減速機構20では、図1(A)に示す如く、噛合位置にある太陽歯車21の歯21aと遊星歯車22の歯22aとの間に粉塵等の異物100が噛み込まれる可能性がある。そのような異物100の噛込が生じた場合、シャフト位相を目標位相とするのに必要な制御トルク及びコイル42の負荷電流が増大し、回転軸33の回転数が減少する。そこで本実施形態では制御部38により、コイル42の負荷電流及び回転軸33の回転数の少なくとも一方の物理量を監視し、当該物理量の変化量、変化率といった変化状況に基づいて歯車21,22の噛合位置における異物100の噛込を間接的に検出する。尚、コイル42の負荷電流及び回転軸33の回転数については、制御部38のセンサによる検出結果を利用する。
ステップS3において異物の噛込が検出されなかった場合には本作動を終了し、異物の噛込が検出された場合にはステップS4に移行する。
ステップS4では、制御部38においてカウンタNをカウントアップする。続くステップS5では、制御部38によりカウンタNが設定値N0に達したか否かを判定する。尚、設定値N0については適宜設定することができ、例えば10に設定される。
ステップS5においてカウンタNが設定値N0に達していないと判定された場合にはステップS6に移行し、カウンタNが設定値N0に達したと判定された場合にはステップS7に移行する。
ステップS6では、制御部38による異物の除去制御を実施する。具体的に減速機構20では、図1(A)に示すように歯22aが異物100を挟んで太陽歯車21の歯21aと噛み合っている遊星歯車22を噛合前とは逆向きに遊星運動させることにより、歯車21,22の噛合位置を変化させることができる。異物100が太陽歯車21側に付着していると仮定した場合、遊星歯車22の遊星運動が進むと、図1(B)に示すように遊星歯車22の歯22aと同一ピッチ円上で隣接する隣接歯22bに対し太陽歯車21の歯21aが滑り接触しながら噛み合っていく。そのため、歯21aに付着する異物100は、歯21aと滑り接触する歯22bによって確実に削ぎ落とされる。また一方、異物100が遊星歯車22側に付着していると仮定した場合、遊星歯車22の遊星運動が進むと、図1(C)に示すように太陽歯車21の歯21aと同一ピッチ円上で隣接する隣接歯21bに対し遊星歯車22の歯22aが滑り接触しながら噛み合っていく。そのため、歯22aに付着する異物100は、歯22aと滑り接触する歯21bによって確実に削ぎ落とされる。以上より本実施形態では、本ステップS6の実行開始時に噛合位置にある歯21a,22aのうち一方の歯が他方の歯から離れてその他方の歯の隣接歯に噛み合うまで、最近のステップS2の実行時とは逆向きの制御トルクを回転軸33に付与する。これにより、最近のステップS2の実行時とは逆向きに遊星歯車22が遊星運動し、上述した原理によって異物100が除去される。本ステップS6の実行終了後には、ステップS2に戻る。
一方、ステップS7では、減速機構20における異物の噛込によりバルブタイミング調整装置1を正常に作動し得なくなったと判断し、制御部38から全コイル42への通電を停止する。それと共に、バルブタイミング調整装置1に異常が生じたことを、例えば車両のインジケータによって警告し、本作動を終了する。
以上、本実施形態では、制御部38が特許請求の範囲の「検出手段」を構成し、制御部38及び電動機30が共同して特許請求の範囲に記載の「トルク伝達手段」を構成している。
以上説明したバルブタイミング調整装置1によると、異物噛込の検出前であるステップS2の実行時とは逆向きの制御トルクを回転軸33に付与するだけで、歯車21,22の噛合位置において噛み込まれた異物を確実に除去できる。したがって、異物の除去に必要な時間を短縮できるので、ステップS3による異物噛込の検出後、速やかにバルブタイミングの調整を再開できる。
しかもバルブタイミング調整装置1によると、電動機30により制御トルクを発生するので、当該制御トルクを正確に制御できる。したがって、異物を除去するためのステップS6の実行により変化するシャフト位相の変化量について、エンジンの運転に影響を与えない範囲内、例えば6°CA(Crank Angle)に制限することが容易となる。
尚、上述の電動機30の代わりに、クランクシャフトの駆動トルクを伝達されて回転するブレーキ部材並びにソレノイドを有し、ソレノイドに磁気吸引されたブレーキ部材に生じる制動トルクを制御トルクとして用いる電磁ブレーキを用いてもよい。
また、上述の実施形態では、遊星歯車22の歯数を太陽歯車21の歯数よりも一つ少なくし、異物を挟んで噛み合う各歯車21,22の歯のうち一方の歯が他方の歯から離れて、その他方の歯と同一ピッチ円上で隣接する歯即ち当該他方の歯から一ピッチ離れた歯に噛み合うまで、異物噛込の検出前とは逆向きの制御トルクを回転軸33に付与するようにしている。これに対し、遊星歯車22の歯数を太陽歯車21の歯数よりもN(Nは二以上の正の整数)だけ少なくし、異物を挟んで噛み合う各歯車21,22の歯のうち一方の歯が他方の歯から離れて、その他方の歯と同一ピッチ円上で当該他方の歯からNピッチ離れた歯に噛み合うまで、異物噛込の検出前とは逆向きの制御トルクを回転軸33に付与するようにしてもよい。
本発明の一実施形態の作動を説明するための模式図である。 本発明の一実施形態を示す図であって、図3のII−II線断面図である。 本発明の一実施形態を示す図であって、図2のIII−III線断面図である。 本発明の一実施形態を示す図であって、図2のIV−IV線断面図である 本発明の一実施形態を示す図であって、図2のV−V線断面図である。 本発明の一実施形態を示す図であって、図2のVI−VI線断面図である。 本発明の一実施形態の作動を説明するためのフローチャートである。
符号の説明
1 バルブタイミング調整装置、2 カムシャフト(従動軸)、10 運動変換機構(変化手段)、20 減速機構(遊星歯車機構、変化手段)、21 太陽歯車、21a,21b 太陽歯車の歯、22 遊星歯車、22a,22b 遊星歯車の歯、30 電動機(トルク伝達手段)、38 制御部(検出手段、トルク伝達手段)、42 コイル、100 異物

Claims (2)

  1. 内燃機関において吸気弁及び排気弁の少なくとも一方の弁を開閉駆動する従動軸に駆動軸の駆動トルクを伝達する伝達系に設けられ、前記少なくとも一方の弁の開閉タイミングを調整するバルブタイミング調整装置であって、
    遊星歯車が太陽歯車に遊星運動可能に噛み合ってなる遊星歯車機構を有し、前記遊星歯車機構に伝達される制御トルクを利用して前記駆動軸に対する前記従動軸の回転位相を変化させる変化手段と、
    前記太陽歯車と前記遊星歯車の噛合位置における異物の噛込を検出する検出手段と、
    前記検出手段により異物の噛込が検出されたとき、前記噛合位置にある前記太陽歯車の歯及び前記遊星歯車の歯のうち一方の歯が他方の歯から離れて前記他方の歯と同一ピッチ円上の歯に噛み合うまで、噛込の検出前とは逆向きの前記制御トルクを前記遊星歯車機構に伝達するトルク伝達手段と、
    を備えることを特徴とするバルブタイミング調整装置。
  2. 前記トルク伝達手段は、電動機により前記制御トルクを発生することを特徴とする請求項1に記載のバルブタイミング調整装置。
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