JP2005090155A - 道路用標示体及び道路用標示体の製造方法 - Google Patents

道路用標示体及び道路用標示体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】車両の踏み付け等に起因する汚染による視認性の低下を抑えることができる道路用標示体、及び反射標識体の再帰反射性能を損なうことなくポールの外側に再帰反射性を具備させることができる道路用標示体の製造方法及び道路用標示体を提供する。
【解決手段】車両の踏み付け等に対応して曲がり且つ復元がするポール部10にガラスビーズ2が外面から一部分を露出させて再帰反射が行われるように埋設されていることで、ポール部の一部が車両の踏み付け等により汚染されても、その他の部分で再帰反射性が保持されていることで視認性の低下を抑えることができ、またガラスビーズがアミノシランカップリング剤により処理されていることでポール部と強固に接着され、車両の衝突等の外力が加わってもガラスビーズが容易に脱落することがなく、長期に亘って視認性を保持することができる。
【選択図】 図2

Description

本発明は車線のセンターライン標示、車線誘導標示或いは交通規制誘導標示等を目的として、舗装路面に固定し配列した状態で用いる道路用標示体及びその製造方法に関するものである。
従来、道路用標示体のポール部分に汚染防止等を目的として被覆層を設ける技術として、例えば特許文献1において、車両が接触したときに曲がる中空のポールをもつ可倒式視線誘導標識柱において、ポールが壁を顔料を混入されたポリウレタン系熱可塑性エラストマーからなる内層と内層表面の一部の領域に配置された反射標識体とポリウレタン系熱可塑性エラストマーからなりかつ内層表面の残余の領域に密着する外層とからなっていることで、車両などがポールに接触したり、ポールを踏みつけたりしても、反射標識体にはく離、割れ、傷痕跡などを生じないばかりか、ポールを専用洗浄機によって洗浄しても、ブラシが外層の外表面のみにあたり、反射標識体にはく離、割れ、傷痕跡などが発生することのない可倒式視線誘導標識柱が開示されている。
特開平8−158319号公報
しかしながら、特許文献1に記載の如き視線誘導標識柱では、形成した外層は反射標識体のはく離、割れ、傷跡を生じさせない程度の機能を果たすのみで、外層を設ける手間や費用に対する効果は小さいものしか得られておらず、また車両の踏み付け等により外層、とりわけ反射標識体上が汚染されるとやはり視認性が低下するものであった。また特許文献1に示されている外層の形成方法は、外層成形済みの内層パイプに外層を被覆成形するものであり、外層が形成されることにより反射標識体の再帰反射性能が損なわれる恐れがあった。
本発明は上記の如き課題に鑑みてなされたものであり、車両の踏み付け等に起因する汚染による視認性の低下を抑えることができる道路用標示体、及び反射標識体の再帰反射性能を損なうことなくポールの外側に再帰反射性を具備させることができる道路用標示体の製造方法及び道路用標示体を提供せんとするものである。
上記課題を解決するため、本発明は以下のような構成としている。すなわち、本発明に係わる道路用標示体は、可とう性の熱可塑性合成樹脂を用いて形成された車両の衝突等により曲がり且つ復元するポール部の両端にキャップ及びベースが取り付けられて形成され、少なくとも前記ポール部の外側にアミノシランカップリング剤で処理されたガラスビーズが、少なくとも一部分をポール部の外側に露出させて埋設されていることを特徴とするものである。
また前記ポール部は、外面にガラスビーズと屈折率が近似する透明な塗膜層が形成されていることを特徴とするものである。
また前記ポール部は、ポールの外側に被覆層が設けられたものであって、該被覆層にガラスビーズが埋設されていることを特徴とするものである。
また本発明に係わる道路用標示体は、ポール部の両端にキャップ及びベースが取り付けられ、少なくともポールの外側に蛍光材、蓄光材、光反射材からなる群から選ばれた少なくとも1つの機能性物質が配合された透光性の被覆層が設けられてポール部が形成され、前記ポールと前記被覆層との境界面が鋸歯状の不連続面となされていることを特徴とするものである。
また前記ポールは、前記被覆層との境界面の色調が、L値で60以上となされていることを特徴とするものである。
また前記被覆層は、ポールの外側に螺旋状の線状に設けられていることを特徴とするものである。
また本発明に係わる道路用標示体の製造方法は、車両の衝突等により曲がり且つ復元する可とう性の熱可塑性合成樹脂製のポールを予め形成し、該ポールの表面を加熱し軟化した状態で前記ポールの外面にガラスビーズを散布すると共に適宜圧力を加えることで前記ガラスビーズの少なくとも一部分を外側に露出されるように埋設させてポール部を形成し、該ポール部の両端にベース及びキャップを取り付けて形成することを特徴とするものである。
また本発明に係わる道路用標示体の製造方法は、押出成形により成形され該押出成形時にガラスビーズを少なくとも一部分が外側に露出されるように埋設させて車両の衝突等により曲がり且つ復元する可とう性の熱可塑性合成樹脂製のポール部を形成し、該ポール部の両端にベース及びキャップを取り付けて形成することを特徴とするものである。
また本発明に係わる道路用標示体の製造方法は、複数層の押出成形によりポールの外側にガラスビーズが配合された被覆層を設けた車両の衝突等により曲がり且つ復元する可とう性の熱可塑性合成樹脂製のポール部を形成し、該ポール部の両端にベース及びキャップを取り付けて形成するものであって、前記ポール部の成形後、前記被覆層の表面付近を除去し配合されたガラスビーズの一部分を被覆層の外側に露出させることを特徴とするものである。
また本発明に係わる道路用標示体の製造方法は、複数層の押出成形によりポールの外側に蛍光材、蓄光材、光反射材からなる群から選ばれた少なくとも1つの機能性物質を配合した被覆層を設けた車両の衝突等により曲がり且つ復元する可とう性の熱可塑性合成樹脂製のポール部を形成し、該ポールの両端にベース及びキャップを取り付けて形成するものであって、前記押出成形に用いる金型により前記ポールと前記被覆層との境界面を鋸歯状の不連続面とすることを特徴とするものである。
また前記押出成形は、スパイラル成形であることを特徴とするものである。
請求項1に記載の本発明に係わる道路用標示体によれば、車両の踏み付け等に対応して曲がり且つ復元がするポール部にガラスビーズが外面から一部分を露出させて再帰反射が行われるように埋設されていることで、ポール部の一部が車両の踏み付け等により汚染されても、その他の部分で再帰反射性が保持されていることで視認性の低下を抑えることができ、またガラスビーズがアミノシランカップリング剤により処理されていることでポール部と強固に接着され、車両の衝突等の外力が加わってもガラスビーズが容易に脱落することがなく、長期に亘って視認性を保持することができる。
また請求項2の発明によれば、透明な塗膜層を設けることで、光の透過を妨げることなくガラスビーズを脱落や汚れから保護することができるが、塗膜層の屈折率がガラスビーズと近似されていることで、塗膜層によりガラスビーズ本来のものと異なる光の屈折が起こることがなくなり、再帰反射性を損なうことなく上述の効果を得ることができ好ましい。
また請求項3の発明によれば、被覆層にガラスビーズが埋設されることでガラスビーズの接着は被覆層により行うことができ、ポールに任意の材料を用いることができることで、材料選定の自由度が高められ好ましい。
また請求項4に記載の本発明に係わる道路用標示体によれば、ポール部の一部が車両の踏み付け等により汚染されても、その他の部分で再帰反射性が保持されていることで視認性の低下を抑えることができ、また被覆層とポールとの境界面が鋸歯状の不連続面となされていることで、被覆層に配合された機能性物質からポール側に発せられた光はポールの外面で反射されるが、反射される光を鋸歯状の不連続面で反射させてプリズムに近い効果を得ることができ、光が再帰反射される効率を向上させ、再帰反射性能を高めることができる。
また請求項5の発明によれば、ポールの外面における光の反射性を向上させ、更に再帰反射性能を高めることができ好ましい。
また請求項6の発明によれば、被覆層が螺旋状の線状となされていることで、ポール部全体に亘って上述の如き視認性を高めるのにポール部全体にガラスビーズや機能性材料を付加することなく材料を節減でき、また螺旋状の線により意匠性を高めることができる。
また請求項7に記載の本発明に係わる道路用標示体の製造方法によれば、ポールの外側にガラスビーズを埋設することで、反射標識体が取り付けられても再帰反射性能を損なうことなくポールの外側に再帰反射性を具備させることができる。またポールにガラスビーズを後付けしてポール部を形成することができ、従来の成形品を用いて再帰反射性を具備させることも可能となる。
また請求項8に記載の本発明に係わる道路用標示体の製造方法によれば、押出成形時にガラスビーズをポール部に埋設することで、押出成形後の冷却時においてガラスビーズを埋設できることで、任意の温度条件におけるガラスビーズの埋設を行うことができ、ガラスビーズをポール部に確実に埋設させるのが容易となる。またポールの成形とガラスビーズの埋設とを同時に行うことができ、ポール部の形成に係わる行程を簡略なものとできる。
また請求項9に記載の本発明に係わる道路用標示体の製造方法によれば、被覆層にガラスビーズを配合することで、ポール部全体に配合する場合よりはるかに少ない配合量で再帰反射性を発現できるが、成形後に被覆層の表面付近を取り除いてガラスビーズの一部分を露出させることで、再帰反射性を確認しながら取り除く被覆層の量を調節でき、被覆層内のガラスビーズの状態によらず高い再帰反射性を発現させることができ好ましい。
また請求項10に記載の本発明に係わる道路用標示体の製造方法によれば、ポールと被覆層との間の境界面を鋸歯状の不連続面として再帰反射性能を高めるのに、押出金型を用いて成形できることで工程が煩雑なものとならず、またポールと被覆層との密着を確実なものとできる。
また請求項11の発明によれば、スパイラル成形によりポール及び被覆層を形成することで、ポール及び被覆層の厚みを一定のものとして成形することが容易となり、またぞれぞれの厚みを調整することや被覆層の層数を増やすことも容易となり好ましい。
本発明に係わる最良の実施の形態について、図面に基づき以下に具体的に説明する。
図1は、上記のポールを用いての道路用標識体の形成を示す説明図である。ポール部10は円筒状の中空体であり、上端からキャップ20の挿入部201が挿入され、下端からはベース30の補強材301が挿入されて、ポール部10にキャップ20及びベース30が取り付けられる。キャップ20及びベース30の取り付けに当たっては、接着や超音波等による融着でもよいが、回転融着を行うことで融着部が目立つことなく強固な融着ができ好ましい。キャップ20については挿入部201とポール部10の内面とが密着され、ベース30についてはポール部10の下端がベース30に設けられた取付溝(図示せず)に挿入されて密着され、両方又はいずれか一方が回転されることで密着された部位において摩擦熱により融着がなされる。
ポール10の上方には、3ヶ所にポール10の全周に亘って反射シートである反射体R1が貼着されて、夜間における視認性を向上させている。本実施形態において、反射体R1は融着前にポール10に貼着されているが、融着後に貼着するものであってもよい。またベース30にもガラスビーズを埋設した反射体R2が巻着されて更に夜間における視認性を高めるようになされている。
図2は、図1に示した道路用標示体の詳細を示すもので、イ)は図1のA−A断面を示す断面図、ロ)はイ)の更に詳細を示す断面図、ハ)はガラスビーズの詳細を示す断面図である。イ)において、ポール部10は円筒状の中空体となされているが、ロ)において、ポール部10はポリウレタン樹脂からなるポール1の表面に、ガラスビーズ2が少なくとも一部分をポール部の外側に露出させて埋設されていることで、ガラスビーズ2がポール1の外面に固着されると共に、その再帰反射性が発揮され、ポール部10は再帰反射性が具備されたものとなり得る。ガラスビーズ2は、ハ)に示す如くコア部21がアミノシランカップリング剤により処理されることで被覆部22が形成されており、被覆部22によってガラスビーズ2とポール1との密着性が向上され、ガラスビーズ2はより強固にポール1に固着されたものとなされている。
ポール1を形成する材料は、成形が比較的容易で車両の衝突や踏み付けに対する復元性、耐久性等の高いポリウレタン樹脂が好適に用いられるが、特に限定されるものではなく、車両の衝突等によって曲がり且つ復元するポールが形成できるものであればよく、成形の容易さ及び復元性、耐久性等の高い熱可塑性合成樹脂である熱可塑性の軟質ポリオレフィン、ポリオレフィン系やスチレン系等各種エラストマーなどを用いることができる。またキャップ20及びベース30の形成に用いられる材料についても同様に成形の容易さ及び復元性、耐久性等に優れる熱可塑性合成樹脂を好適に用いることができるが、特に限定されるものではなく適宜の材料を用いてよい。またポール部10と融着により一体化するにおいては、ポール10の形成に用いられるものと相溶性を有するものを用いるのが好ましく、また同種類のものを用いれば、外力や温度変化に対する耐性を高めることができ、より好ましい。
ガラスビーズ2については、コア部21を形成するビーズは石英ガラス、ソーダ石灰ガラス、ホウケイ酸ガラス、鉛ガラス等をビーズ状に成形したものを用いることができ、その粒径は10〜500μm程度のものが好適である。またアミノシランカップリング剤は、トリメチルメトキシシラン、トリメチルエトキシシラン、ビニルトリクロルシラン、ビニルトリエトキシシラン等の公知慣用のものを用いてよい。
ポール1の表面にガラスビーズ2を固着させた後に、図3に示す如くフッ素系の塗料を用いて透明な塗膜層6をポール部の外面に形成してもよい。塗膜層6は透明で薄膜なもので、且つガラスビーズ2の屈折率と近似されていることで、ガラスビーズ2への光の正常な出入射を妨げることがなく、ガラスビーズ2の再帰反射性を損なうことがない。汎用のガラスビーズの屈折率は1.90〜2.00程度であり、塗膜形成時にその屈折率に近似するものであればフッ素系の塗装に限定されるものではなく、その膜厚は0.1μm〜1.0μm程度とするのが、ガラスビーズの外形を損なうことがなく好ましい。
図4は、図1及び図2に示された如き本発明に係わる道路用標示体の、製造方法の一例を示す説明図である。ポール1は、矢印Y1の方向に回転されつつ矢印Y2の方向に送られ、余熱機N内を通過することで表面付近が軟化される。余熱機Nから出たポール1には、上方に設けられたホッパーHからガラスビーズ2が散布され、ポール1が軟化されていることでガラスビーズ2はポール1に付着する。付着したガラスビーズ2はローラーRにより適宜圧力が加えられることでポール1に食い込み、その少なくとも一部分をポール部の外側に露出させてポール1に埋設される。
図5〜図7は、本発明に係わる道路用標示体の製造方法の、他の例を示すもので、図5は成形の工程及び装置を示す平面図、図6は押出成形体を示す断面図、図7はガラスビーズの埋設の状態を示す断面図である。図5において、押出機Eにより熱可塑性合成樹脂が押出され、押出ダイスDからポールを形成する押出成形体Sが吐出され、その押出成形体Sがスパイラル成形機Fにより螺旋状に円筒状の形状となされて円筒状の中空体であるポール1が形成される。ポール1は、成形直後の表面付近が軟化している状態でホッパーHからガラスビーズが散布され、更にローラーRで適宜の圧力がかけられるようになされている。その後は冷却器Cにより冷却され、その後アニールや切断によりキャップ及びベースが取付可能な状態となされる。
図6は、押出成形体Sの断面を示す図5におけるB−B断面図である。押出成形体Sは斜度の高い平行四辺形断面となされていることで、重ね合わせによる押出成形体S同士の被着面積を大きくして成形後のポール1の一体性が高められるようになされている。また押出成形において二層金型が用いられることで、例えばポリオレフィン系エラストマーからなるポール1の外側に、上層としてポリウレタン樹脂からなる被覆層3が形成されているが、ポリオレフィン系エラストマーとポリウレタン樹脂とは相溶性が高く、二層間は押出成形時に一体化されて分離する恐れがない。また被覆層3を形成するポリウレタン樹脂はポリオレフィン系エラストマーと比較してアミノシランカップリング剤との相溶性が高く軟化点も低い材料であるから、ポール1に直接ガラスビーズを付着させる場合よりその埋設及び固着が容易なものとなされている。
ガラスビーズは図7に示す如き方法で被覆層3に埋設される。成形直後で軟化状態の被覆層3に対してホッパーHからガラスビーズ2が散布され、被覆層3が軟化状態であるから特に接着手段を用いることなく容易に付着される。被覆層3表面に付着されたガラスビーズ2は、更に被覆層3が軟化している状態でローラーRにより適宜圧力が加えられることで被覆層3に食い込み、その少なくとも一部分がポール部の外側に露出されて被覆層3に埋設されてポール部10が形成される。尚、被覆層3には押出成形体Sの成形時にガラス粉、金属粉、蛍光材、蓄光材、光触媒微粒子等の機能性材料を配合しておき、ガラスビーズ2による再帰反射性に加えて上述の機能性材料により表面にそれぞれの機能を具備させてもよい。
かかるスパイラル成形により、ポール1及び被覆層3の厚みを設定するにおいて、押出ダイスDにおける押出金型を調整することで容易に可能となり、設置状況や用途に応じて任意のポール1及び被覆層3の厚みを有する道路用標示体を得ることが容易となる。また押出機Eを増設したり、押出ダイスDにおける押出金型を複数層のものとすることで、ポール1及び被覆層3の積層の層数や層厚をフレキシブルに設定することが可能なものとなる。
図8は、本発明に係わる道路用標示体の製造方法の、更に他の例を示す断面図である。イ)は図3に示したものと同様の視点からの断面であるが、ポール1の外側に被覆層3が形成され、被覆層3にはガラスビーズ2が配合されて成形されている。イ)のに示す状態ではガラスビーズ2は埋没しており、たとえ被覆層3が透光性であっても再帰反射性は得られにくい。被覆層3をC−C線程度まで除去することで、配合されたガラスビーズの一部分が被覆層3の外側に露出され、再帰反射性が発現される。被覆層3を除去するには、サンディング等により物理的に被覆層3を除去してもよく、また被覆層3を溶解させる溶剤等を用いて化学的に除去してもよく、それらの方法を組み合わせてもよい。
図9及び図10は、本発明に係わる道路用標示体の、他の実施形態を示すもので、図9は押出成形体の断面図、図8は設置された道路用標示体の正面図である。図6に示した断面図と同様に、押出成形体Sはスパイラス成形によりポールを形成するものであるが、ポール1の上層となる被覆層3はポール1の外側の一部分のみに設けられており、かかる被覆層3にガラスビーズが埋設されたり、ガラス粉、金属粉、蛍光材、蓄光材、光触媒微粒子等の機能性材料が配合される。
図9に示した如き押出成形体Sにより成形されたポール部10にキャップ20及びベース30を取り付けて形成したのが図10に示す道路用標示体である。道路用標示体の外面には螺旋状の線状に被覆層3が設けられることとなり、残余の外面はポール1が顕れている。被覆層3をポール1の外側の一部分に設けることで、被覆層3を全体に設けることなくポール部10全体に亘ってガラスビーズや機能性材料による種々の機能を発現させることができると共に、場合より被覆層3の形成に用いられる材料や、ガラスビーズ、配合される機能性材料を節減してコストの低下に繋げることができるが、更にポール部10にはスパイラル模様が鮮明に発現され、意匠性にも優れたものとなり得る。
図11は、本発明に係わる道路用標示体の、更に他の実施形態を示すもので、イ)はポール部の断面図、ロ)は断面の詳細図、ハ)は光の反射の詳細を示す断面図である。イ)は図2のイ)と同様の視点での断面図であり、ロ)はその詳細であるが、ロ)において、ポール1の外側には透光性のポリウレタン樹脂に蛍光性蓄光物質である機能性物質が配合された被覆層3が全体に設けられ、ポール1と被覆層3との間は鋸歯状の不連続面4となされている。かかる鋸歯状の不連続面4により、ハ)に示す如く機能性物質5からポール1側に発せられた光L1は、鋸歯状の不連続面4によりプリズムを用いた場合の如く反射され、連続面と較べて高い効率で再帰反射による光L2を放出することができ、視認性を向上させることができる。
ここでポール1は、被覆層3との境界面の色調が、L値で60以上となされていることで、機能性物質5からポール1側に発せられた光L1を更に効率よく反射させることができる。被覆層3との境界面の色調をL値で60以上とするには、ポール1に白や黄色、またはそれに近い色調の顔料を配合して被覆層3と同時に成形するか、または一旦外面を鋸歯状の不連続面として形成したポール1の外面に、塗装等を行って調色してよい。
図11に示した如き鋸歯状の不連続面4を有するポール部10は、二層押出成形や被覆成形等で成形してもよいが、スパイラル成形により成形してもよい。図12はスパイラル成形を行う押出成形体Sの断面を示すもので、図6と同様の視点における断面図であるが、イ)に示す如く押出成形体Sで鋸歯状の不連続面4を形成しておくことで、ポール部10の断面全体について押出金型を鋸歯状に加工する必要がなく、押出金型の加工に必要な作業を低減できる。またロ)に示す如く、ポール1の外側の一部に被覆層3及び鋸歯状の不連続面4を設ければ、ポール部10全体に蓄光性を具備させることができるにも拘わらず、配合する蛍光性蓄光物質を節減してコストの低減に繋げることができ、また鋸歯状とするのを断面の一部分で済ませられることで押出金型の加工に必要な作業を更に低減できる。
機能性物質5は、蛍光材、蓄光材、光反射材からなる群から選ばれた少なくとも1つであり、自身で光を発するか、または入射された光の反射性の高いものである。蛍光材、蓄光材については特に限定されず公知のものを用いてよく、それらの性質を有する微粒子を被覆層3に配合して成形すればよい。光反射材はガラスビーズ、ガラス粉、金属粉等であり、主として入射された光を再帰反射するもので、成形に適した粒径のものを選んでそれらを被覆層3に配合して成形すればよい。
本発明に係わる道路用標示体の形成を示す説明図である。 図1に示した道路用標示体の断面の詳細を示す断面図である。 本発明に係わる道路用標示体の、実施の一形態を示す断面図である。 本発明に係わる道路用標示体の製造方法の一例を示す説明図である。 本発明に係わる道路用標示体の製造方法の、他の例を示す説明図である。 図4のB−B断面図である。 図4におけるガラスビーズの埋設の詳細を示す断面図である。 本発明に係わる道路用標示体の、他の実施形態を示す断面図である。 本発明に係わる道路用標示体の製造方法の、更に他の例を示す説明図である。 本発明に係わる道路用標示体の、他の実施形態を示す正面図である。 本発明に係わる道路用標示体の、更に他の実施形態を示す断面図である。 図9に示す道路用標示体の、形成方法の一例を説明する断面図である。
符号の説明
1 ポール
2 ガラスビーズ
3 被覆層
4 鋸歯状の不連続面
5 機能性物質
6 透明な塗膜層
10 ポール部
20 キャップ
30 ベース

Claims (11)

  1. 可とう性の熱可塑性合成樹脂を用いて形成された車両の衝突等により曲がり且つ復元するポール部の両端にキャップ及びベースが取り付けられて形成され、少なくとも前記ポール部の外側にアミノシランカップリング剤で処理されたガラスビーズが、少なくとも一部分をポール部の外側に露出させて埋設されていることを特徴とするものである。
  2. 前記ポール部は、外面にガラスビーズと屈折率が近似する透明な塗膜層が形成されていることを特徴とする道路用標示体。
  3. 前記ポール部は、ポールの外側に被覆層が設けられたものであって、該被覆層にガラスビーズが埋設されていることを特徴とする道路用標示体。
  4. ポール部の両端にキャップ及びベースが取り付けられ、少なくともポールの外側に蛍光材、蓄光材、光反射材からなる群から選ばれた少なくとも1つの機能性物質が配合された透光性の被覆層が設けられてポール部が形成され、前記ポールと前記被覆層との境界面が鋸歯状の不連続面となされていることを特徴とする道路用標示体。
  5. 前記ポールは、前記被覆層との境界面の色調が、L値で60以上となされていることを特徴とする道路用標示体。
  6. 前記被覆層は、ポールの外側に螺旋状の線状に設けられていることを特徴とする道路用標示体。
  7. 車両の衝突等により曲がり且つ復元する可とう性の熱可塑性合成樹脂製のポールを予め形成し、該ポールの表面を加熱し軟化した状態で前記ポールの外面にガラスビーズを散布すると共に適宜圧力を加えることで前記ガラスビーズの少なくとも一部分を外側に露出されるように埋設させてポール部を形成し、該ポール部の両端にベース及びキャップを取り付けて形成することを特徴とする道路用標示体の製造方法。
  8. 押出成形により成形され該押出成形時にガラスビーズを少なくとも一部分が外側に露出されるように埋設させて車両の衝突等により曲がり且つ復元する可とう性の熱可塑性合成樹脂製のポール部を形成し、該ポール部の両端にベース及びキャップを取り付けて形成することを特徴とする道路用標示体の製造方法。
  9. 複数層の押出成形によりポールの外側にガラスビーズが配合された被覆層を設けた車両の衝突等により曲がり且つ復元する可とう性の熱可塑性合成樹脂製のポール部を形成し、該ポール部の両端にベース及びキャップを取り付けて形成するものであって、前記ポール部の成形後、前記被覆層の表面付近を除去し配合されたガラスビーズの一部分を被覆層の外側に露出させることを特徴とする道路用標示体の製造方法。
  10. 複数層の押出成形によりポールの外側に蛍光材、蓄光材、光反射材からなる群から選ばれた少なくとも1つの機能性物質を配合した被覆層を設けた車両の衝突等により曲がり且つ復元する可とう性の熱可塑性合成樹脂製のポール部を形成し、該ポールの両端にベース及びキャップを取り付けて形成するものであって、前記押出成形に用いる金型により前記ポールと前記被覆層との境界面を鋸歯状の不連続面とすることを特徴とする道路用標示体の製造方法。
  11. 前記押出成形は、スパイラル成形であることを特徴とする道路用標示体の製造方法。
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