JP2012031575A - 道路用標示体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】車両の接触によって弾性的に曲がる可撓性を有する柱状のポールを備え、前記ポールに蛍光着色剤を含有させると共に、前記ポールの表面に紫外線吸収剤を含有する親水性層を設ける。
ポールに蛍光着色剤を含有させると共に、このポールの表面に親水性層を設けるので、降雨による雨水などによるポール表面の洗浄効果が高められて表面に付着する埃や汚れなどが除去されやすくなされ、蛍光色による視線誘導効果が継続的に高められる。また、前記親水性層に紫外線吸収剤を含有させるので、ポールに含有された蛍光着色剤の劣化が抑制されて耐候性が高められ、視線誘導効果が継続的に高められる。
【選択図】 図1
Description
すなわち本発明に係る道路用標示体は、車両の接触によって弾性的に曲がる可撓性を有する柱状のポールを備えた道路用標示体であって、
前記ポールには蛍光着色剤が含有されると共に、
前記ポールの表面には紫外線吸収剤を含有する親水性層が設けられていることを特徴としている。
最初に、図1および図2によって、本発明に係る道路用標示体の全体的な構成について説明する。
図面において、1は道路用標示体のポールである。ポール1は円筒形の中空柱状体からなり、その外周側面には入射光に対して平行に出射光を反射する再帰反射性を有する反射シート11が接着剤による接着によって被着されている。ポール1は車両などが接触したときに弾性的に曲がる可撓性を有するように形成されており、その材質は、成形の容易さおよび車両等の踏みつけに対する復元性、耐久性等を考慮すると、熱可塑性ポリウレタンや軟質ポリオレフィン、エラストマーなどが好適である。本実施形態のポール1は熱可塑性ポリウレタンを用いて形成されている。
キャップ4の上端には、空気抜き孔41がその上面から下面に貫通させて形成されている。空気抜き孔41を設けることで、ポール1が車両等に踏みつけられて潰れる際に、中空柱状体に形成されたポール1内部の空気が空気抜き孔41から排出されるので、ポール1が内部の空気の圧力の上昇によって破裂することが防止される。
キャップ4の材質は、ポール1と同じ熱可塑性ポリウレタン樹脂で形成させている。キャップ4とポール1とはこれに限らず接着や嵌合などの方法でも固定でき、その材質も適宜選択可能である。
ベース2の材質は、成形の容易さおよび車両等の踏みつけに対する復元性、耐久性等を考慮すると、熱可塑性ポリウレタンや軟質ポリオレフィン、エラストマーなどが好適である。また、耐衝撃性に優れる塩化ビニル、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂(ABS樹脂)、アクリロニトリル−スチレン−アクリレート樹脂(ASA樹脂)なども好適に用いることができる。本実施形態のベース2は熱可塑性ポリウレタンを用いて形成されている
反射部材3は、ベース2の側壁溝部23に巻回されて取り付けられ、これによって反射部材3がベース2から外れにくくなると共に、反射器31をベース2の外面からそれ程突設させることなく設けることができ、また上下方向への位置ずれを防ぐことができ好ましい。また、ベース2の外周への反射部材3の取り付けは、側壁溝部23を設けずに行っても良い。また、反射部材3は、反射テープをそのまま貼着してもよく、ガラス製の反射器をそのままベース2の外周に埋め込むように取り付けてもよい。
補強筒5をポール1の内部に内装させることで、道路用標示体の上を車両が通過するなどしてポール1が折れ曲がる場合に、ポール1の根本部分にかかる応力を補強筒5に分散させることができ、ポール1の疲労による破壊の発生を低減させることができる。
補強筒5の材質は、成形の容易さおよび車両等の踏みつけに対する復元性、耐久性等を考慮すると、熱可塑性ポリウレタンや軟質ポリオレフィン、エラストマーなどが好適である。本実施形態の補強筒5は熱可塑性ポリウレタンを用いて形成されている。
ベース2の路面への固定は上記の方法に限るものではなく、ベース2の下面にアンカーボルト6を植設させずに平坦に形成させ、これに接着剤などを塗布して路面に接着固定させてもよいし、これ以外の方法を用いてもよい。
ポール1及びこれに被着させた反射シート11の表面には、親水性層7が形成されている。
具体的には、親水性層7は透明な塗膜から構成され、ポール11とその外周側面に貼着された反射シート11との表面にクリヤーコーティング組成物Cが塗装されて形成される塗膜からなる。本実施形態の親水性層7は、ポール11にキャップ4とベース2とを回転融着によって固定させ、その外周側面に反射シート11を貼着させた後、ポール1と反射シート11との表面にクリヤーコーティング組成物Cを塗装している。
コーティング組成物Cにオルガノシリケート化合物を含有させることで、塗装後の早い時期から形成された親水性層7表面が高い親水性を示すことができ、その結果、自動車の排気ガスや塵埃等による表面の汚れを雨水などで洗い流し、ポール1の視認性を維持できる。
また、上記の高い親水性とは、水に対する接触角が60°以下になることであり、より好ましくは30°以下になることでポール11表面の汚れが雨水によって効果的に洗浄されるようになされる。
含有させる蛍光着色剤としては、無機系蛍光物質と有機系蛍光物質のいずれでもよく、無機系蛍光物質としては、Ca、Ba、Mg、Zn、Cd等の酸化物、硫化物、珪酸塩、リン酸塩、タングステン酸塩等の結晶を主成分として、Mn、Zn、Ag、Cu、Sb、Pb、等の金属元素またはランタノイド類等の希土類元素を活性剤として添加して焼成したものが挙げられる。また、有機系蛍光物質としては、ルモゲンカラー(BASF社製)などの顔料色素型や蛍光染料を合成樹脂に溶解させて固溶体とした合成樹脂固溶体型が挙げられ、本実施形態では合成樹脂固溶体型の一つであるベンゾクアナミン樹脂固溶体を用いている。
ベンゾクアナミン樹脂固溶体からなる蛍光着色剤は、耐候性とコストのバランスに優れており、本発明に係る道路用標示体においては後述する親水性層7に含有する紫外線吸収剤によってその耐候性を高めている。
紫外線吸収剤としては、ヒドロキシフェニルトリアジン系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、酸化セリウム系紫外線吸収剤、シアノアクリレート系紫外線吸収剤、酸化亜鉛系紫外線吸収剤、シュウ酸アニリド系紫外線吸収剤、酸化チタン系紫外線吸収剤などをあげることができる。これらの中でも、耐熱性および紫外線吸収安定に優れていることから、ヒドロキシフェニルトリアジン系紫外線吸収剤が好ましい。
11 反射シート
2 ベース
21 ポール挿入環状溝
22 補強筒挿入環状溝
23 側壁溝部
3 反射部材
31 反射器
32 基材
4 キャップ
41 空気抜き孔
5 補強筒
6 アンカーボルト
7 親水性層
C クリヤーコーティング組成物
Claims (1)
- 車両の接触によって弾性的に曲がる可撓性を有する柱状のポールを備えた道路用標示体であって、
前記ポールには蛍光着色剤が含有されると共に、
前記ポールの表面には紫外線吸収剤を含有する親水性層が設けられていることを特徴とする道路用標示体。
Priority Applications (1)
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JP2010169357A JP2012031575A (ja) | 2010-07-28 | 2010-07-28 | 道路用標示体 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2010169357A JP2012031575A (ja) | 2010-07-28 | 2010-07-28 | 道路用標示体 |
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JP (1) | JP2012031575A (ja) |
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2010
- 2010-07-28 JP JP2010169357A patent/JP2012031575A/ja active Pending
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