JP2005089388A - 免疫賦活作用増強剤 - Google Patents

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裕史 大野
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Tomohito Yamaguchi
智史 山口
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Abstract

【課 題】 本発明は、副作用の少ない安全な免疫賦活作用増強剤を提供することを目的とする。
【解決手段】 Bifidobacterium属に属する菌またはその処理物を含むことを特徴とする免疫賦活作用増強剤。
【選択図】 なし

Description

本発明は、免疫賦活作用増強剤、および免疫賦活作用を有する物質と前記物質の免疫賦活作用を増強する物質とを含む免疫賦活剤などに関する。
身の回りには、細菌、酵母、カビもしくはウィルスなどの微生物、空気中の塵、花粉または食物などの多くの物質が取り巻いており、これらが生体に害を及ぼすのを防ぐため生体内では免疫機構が働いている。この免疫機構のうち特定の部分が異常をきたすとアレルギーやガンなどを発症する。
ガンに対する治療方法としては、現在、手術、化学療法または放射線治療などを併用する方法が採用されている。化学療法において使用される抗ガン剤は毒性が高く、副作用を有する場合が多い。
一方、アレルギーを抑制する薬剤としては、ヒスタミンなどの化学伝達物質の遊離を防ぐもの、化学伝達物質と拮抗作用を示すものなど種々存在する。なかでも、抗ヒスタミン剤が抗アレルギー薬として現在主流となっている。しかし、抗ヒスタミン剤はアレルギー反応を抑制するだけでなく中枢神経系にも作用するため、ほとんどの場合に眠気や倦怠感などの副作用が生じる。この副作用によって、昼間の活動が妨げられ日常生活に影響がでる場合が多々ある。このほかの作用機序を示す薬剤も、肝臓や心臓血管系に対して障害性を有するなど、投与中止要因となる副作用を有するものが多い。
この様な状況下、生体自身が有する免疫能を向上させることによりガンの予防・治療やアレルギーの予防・緩和・治療を行なおうとする考えがあり、免疫賦活作用を有する物質が種々開発されている(例えば、特許文献1および2参照)。
特許第3040744号明細書 特開平11−199494号公報
本発明は、副作用の少ない安全な免疫賦活作用増強剤および免疫賦活剤、ならびにそれらを含む医薬品または食品を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意検討した結果、Bifidobacterium属に属する菌またはその処理物が、免疫賦活作用を増強する作用を有するという知見を得た。なかでも、免疫賦活作用を有するStreptococcus属に属する菌とBifidobacterium属に属する菌とを組み合わせることにより、より有効な免疫賦活剤が得られるという知見を得た。さらに、免疫賦活作用を有するコンカナバリンAとBifidobacterium属に属する菌とを組み合わせることによっても、有効な免疫賦活剤が得られるという知見を得た。Bifidobacterium属に属する菌は、腸内細菌であり、副作用がほとんどない安全な菌体である。また、経口投与によっても免疫賦活作用を増強する効果を発揮できることから、医薬品とした場合に投与しやすいだけでなく、食品として日常的に摂取することができる。
本発明者らは、さらに検討を重ねて本発明を完成した。
すなわち、本発明は、
(1) Bifidobacterium属に属する菌またはその処理物を含むことを特徴とする免疫賦活作用増強剤、
(2) 免疫賦活作用が、抗アレルギー作用または/および抗ガン作用であることを特徴とする前記(1)に記載の免疫賦活作用増強剤、
(3) Bifidobacterium属に属する菌が、Bifidobacterium bifidumであることを特徴とする前記(1)または(2)に記載の免疫賦活作用増強剤、
(4) (a)Bifidobacterium属に属する菌またはその処理物と、(b)Streptococcus属に属する菌もしくはその処理物とを含むことを特徴とする免疫賦活剤、
(5) Streptococcus属に属する菌が、Streptococcus faecalisであることを特徴とする前記(4)に記載の免疫賦活剤、
(6) (a)Bifidobacterium属に属する菌またはその処理物と、(b)菌および菌処理物以外の免疫賦活作用を有する物質とを含むことを特徴とする免疫賦活剤、
(7) (a)Bifidobacterium属に属する菌またはその処理物と、(b)コンカナバリンAとを含むことを特徴とする免疫賦活剤、
(8) 免疫賦活が、抗アレルギー作用または/および抗ガン作用であることを特徴とする前記(4)〜(7)に記載の免疫賦活剤、
(9) Bifidobacterium属に属する菌が、Bifidobacterium bifidumであることを特徴とする前記(4)〜(8)に記載の免疫賦活剤、
に関する。
また、本発明は、
(10) 前記(1)〜(3)に記載の免疫賦活作用増強剤または前記(4)〜(9)に記載の免疫賦活剤を含むことを特徴とする医薬、
(11) 前記(1)〜(3)に記載の免疫賦活作用増強剤または前記(4)〜(9)に記載の免疫賦活剤を含むことを特徴とする食品、
(12) Streptococcus属に属する菌が有する免疫賦活作用増強のための、Bifidobacterium属に属する菌の使用、
(13) 菌および菌処理物以外の免疫賦活作用を有する物質の免疫賦活作用を増強するための、Bifidobacterium属に属する菌の使用、
(14) コンカナバリンAが有する免疫賦活作用増強のための、Bifidobacterium属に属する菌の使用、
に関する。
また、本発明は、
(15) (a)Bifidobacterium属に属する菌またはその処理物と、(b)Streptococcus属に属する菌もしくはその処理物とを投与することを特徴とする免疫賦活方法、
(16) (a)Bifidobacterium属に属する菌またはその処理物と、(b)菌および菌処理物以外の免疫賦活作用を有する物質とを投与することを特徴とする免疫賦活方法、
(17) (a)Bifidobacterium属に属する菌またはその処理物と、(b)コンカナバリンAとを投与することを特徴とする免疫賦活方法、
(18) 免疫賦活が、抗アレルギー作用または/および抗ガン作用であることを特徴とする前記(15)〜(17)に記載の方法、
(19) Bifidobacterium属に属する菌またはその処理物を投与することを特徴とする抗アレルギー剤または抗ガン剤の投与量の減少方法、
に関する。
本発明の免疫賦活作用増強剤は、副作用が極めて少なく安全である。そのため、アレルギーやガンなどの疾患を患ったときにその治療を目的として服用するだけでなく、それら疾患の予防のために摂取することができる。また、健康の維持増進を目的として長期間摂取することもできる。
本発明の免疫賦活作用増強剤と免疫賦活作用を有する物質を組み合わせることにより、従来の免疫賦活剤よりも安全かつ効果的に免疫賦活作用を得ることができる。
本発明において用いるBifidobacterium属に属する菌としては、特に限定されないが、例えば、Bifidobacterium bifidum、Bifidobacterium longum、Bifidobacterium breve、Bifidobacterium adrecentis、Bifidobacterium infantis、Bifidobacterium pseudolongumまたはBifidobacterium thermophirumなどが挙げられる。中でも、Bifidobacterium bifidumが好ましい。これらの菌体は、例えばATCCもしくはIFOなどの機関や財団法人日本ビフィズス菌センターなどから容易に入手することができる。また、市販されているものを適宜使用することもできる。
本発明において用いるBifidobacterium属に属する菌の処理物とは、Bifidobacterium属に属する菌に何らかの処理を加えたものをいい、その処理は特に限定されない。該処理物として具体的には、該菌体の超音波などによる破砕液、該菌体の培養液もしくは培養上清、それらを濾過ないし遠心分離など固液分離手段によって分離した固体残渣などが挙げられる。また、細胞壁を酵素もしくは機械的手段により除去した処理液、トリクロロ酢酸処理もしくは塩析処理などして得られるタンパク質複合体(タンパク質、リポタンパク質、糖タンパク質など)やペプチド複合体(ペプチド、糖ペプチド等)なども該処理物として挙げられる。さらに、これらの濃縮物、これらの希釈物またはこれらの乾燥物なども該処理物に含まれる。また、該菌体の超音波などによる破砕液、該細胞の培養液もしくは培養上清などに対し、例えば各種クロマトグラフィーによる分離などの処理をさらに加えたものも本発明における該処理物に含まれる。Bifidobacterium属に属する菌の死菌体も本発明における該処理物に含まれる。前記死菌体は、例えば、酵素処理、約100℃程度の熱をかける加熱処理、抗生物質などの薬物による処理、ホルマリンなどの化学物質による処理、γ線などの放射線による処理などにより得ることができる。
本発明にかかる免疫賦活作用増強剤に含まれるBifidobacterium属に属する菌またはその処理物の含有量は、菌の種類や処理の方法により異なるので、一概には言えない。例えば、Bifidobacterium属に属する菌がBifidobacterium bifidumである場合、本発明にかかる免疫賦活作用増強剤は当該菌を0.01〜100mg/day程度含有することが好ましい。
上記Bifidobacterium属に属する菌またはその処理物を含む本発明にかかる免疫賦活作用増強剤は、免疫賦活作用を増強するという効果を有する。具体的には、例えば、免疫賦活作用を有する物質と上記Bifidobacterium属に属する菌またはその処理物を組み合わせた場合、その免疫賦活作用が両者の免疫賦活作用の和以上になる場合が挙げられる。
ここで、免疫賦活作用としては、例えば、ある種のサイトカインの産生促進もしくは産生抑制、リンパ節細胞の免疫応答の向上、脾臓細胞または/および胸腺細胞の活性化、骨髄由来のB細胞の活性化、パイエル板細胞の賦活化(例えば、IgA抗体などの腸管内分泌抗体の産生増強など)等が挙げられる。このような免疫賦活作用が特定の部位で発揮されると、抗アレルギー作用または抗ガン作用などを奏することができる。抗アレルギー作用としては、免疫調節機構であるTh1/Th2バランスをTh1免疫に偏向させることにより、アレルギー作用機構の初期段階に重要なTh2免疫を制御し、アレルギー反応を抑制する作用などが挙げられる。また、TNF−α、INF−γまたはIL−12などのサイトカンの誘導作用なども挙げられる。抗ガン作用としては、ガンに対する免疫効果を賦活させることによりガンを予防または/および治療する作用が挙げられる。また、TNF−α、INF−γやNK細胞などのガン細胞攻撃因子の作用を増強する作用なども挙げられる。
本発明は、上記Bifidobacterium属に属する菌またはその処理物と、免疫賦活作用を有する物質とを含有する免疫賦活剤を提供する。両者を組み合わせることにより、従来の免疫賦活剤よりも効率的に免疫賦活作用を奏することができる。
前記免疫賦活作用を有する物質としては、特に限定されず、公知の物質を用いてよい。前記免疫賦活作用を有する物質としては、菌および菌処理物、または菌および菌処理物以外の物質などが挙げられる。ここで、菌処理物としては、上記Bifidobacterium属に属する菌の処理物において述べた処理と同じ処理を菌に対し施したものを用いることができる。
免疫賦活作用を有する菌および菌処理物としては、例えば、Streptococcus属に属する菌またはその処理物;乳酸菌またはその処理物;細菌の菌体成分;キノコ菌糸の細胞壁に含まれる植物繊維を酵素的に処理した活性化へミセルロース;サルノコシカケの菌糸体成分であるPSK;スエヒロタケの菌糸体成分であるSPG;シイタケの菌糸体成分であるレンチナン;アガリクス、霊芝、ニンギョータケ、カワリハラタケもしくマイタケ等の菌糸体成分;溶連菌の菌体成分であるOK−432などが挙げられ、なかでもStreptococcus属に属する菌またはその処理物が好ましい。また、免疫賦活作用を有する菌および菌処理物以外の物質としては、例えば、3−O−α−D−グルコピラノシル−D−グルコースを構成単位として含有する糖類;モズク、ウミウチワ、マコンブ、ワカメ、コンブおよびアミジグサからなる群から選択される褐藻類もしくはその処理物;フコダイン;キチン;フラボノイド類を含有する素材;コンカナバリンAもしくはそれを含む物質等が挙げられ、なかでも、コンカナバリンAが好ましい。
前記Streptococcus属に属する菌としては特に限定されないが、Streptococcus faecalisが好ましい。Streptococcus属に属する菌には、Enterococcus属に属する菌が含まれる。また、Streptococcus属に属する菌には、下記乳酸菌に分類されるものもある。Streptococcus属に属する菌の処理物としては、上述のBifidobacterium属に属する菌の処理物と同様のものを用いることができる。
前記乳酸菌としては、乳酸を産生しうるすべての菌が含まれる。特に、エンテロコッカス属、ラクトバチルス属、ビフィドバクテリウム属、ストレプトコッカス属、ロイコノストック属、ペディオコッカス属、ラクトコッカス属及びそれらの亜属に属する乳酸菌が好ましい。具体的には、ストレプトコッカス・フェーカリス(Streptococcus faecalis)、ストレプトコッカス・ラクティス(Streptococcus lactis)、ラクトバチルス・アシドフィルス(Lactobacillus acidophilus)、ラクトバチルス・カゼイ(Lactobacillus casei)またはラクトバチルス・プランタラム(Lactobacillus plantarum)などが挙げられる。乳酸菌の処理物としては、上述のBifidobacterium属に属する菌の処理物と同様のものを用いることができる。
前記細菌の菌体成分としては、微生物死菌、微生物由来のCWS、ムラミルジペプチド(MDP)、リポ多糖(LPS)、マンナン、グルカンまたはこれらの誘導体等が挙げられる。微生物死菌の例としては、ヒト型結核菌の死菌等が挙げられる。CWSの由来微生物としては、マイコバクテリア属、ノカルディア属、コリネバクテリア属等が挙げられる。中でも好ましいものとして、マイコバクテリア属ウシ型結核菌であるBCGおよびノカルディア・ルブラを挙げることができる。これらのCWSは、物理的に細菌を粉砕した後、除核酸、除タンパク、脱脂などの精製工程を経て不溶性残渣として得られ、その製法自体は公知である(例えば、J.Nat.Cancer Inst.,52,95-101(1974)など)。
前記3−O−α−D−グルコピラノシル−D−グルコースを構成単位として含有する糖類としては、例えばニゲロース、ニゲロシルグルコース、ニゲロシルマルトースなどのニゲロオリゴ糖が挙げられる。
モズク、ウミウチワ、マコンブ、ワカメ、コンブまたはアミジグサ等の褐藻類は、フコイダンを含有する。このフコイダンとは、主としてフコースからなる分子量数十万前後の硫酸化多糖類であって、体液性免疫及び細胞性免疫の両方を賦活することができる免疫力賦活作用を有する。本発明で用いる褐藻類の形態は、特に限定されず、例えば、採取してきた褐藻類そのままを細片化したもの、乾燥したもの、粉末化したもの、抽出した液状のもの、それを粉末化したもの等様々な形態のものが適用できる。本発明では、褐藻類から得られるフコイダンを免疫賦活物質として用いることができる。フコイダンは、例えば褐藻類を熱水で加熱し、得られた抽出液を濾過、遠心分離等した後凍結乾燥することにより得ることができる。
前記キチン質とは、天然の高分子物質であってカニ等の甲殻類に含有されているものであり、キチン(chitin)及びキチンの脱アセチル化物であるキトサン(chitosan)を総称するものである。キチン・キトサン誘導体あるいはそのオリゴ糖に、細胞免疫賦活剤としての働きがあることが知られ、キチン質は、免疫を活性化させる効果や抗菌効果、さらには腸の中の良性微生物を増加させる効果等を有することが知られている。本発明では、例えばボイルした後所定の処理を施したカニの甲羅を乾燥後粉砕したキチン質含有粉末を免疫賦活物質として用いることができる。また、カニの甲羅の処理物を酵素等により分解したものも免疫賦活物質として用いることができる。
前記フラボノイド類を含有する素材としては、特に、プロポリス、ブドウおよび茶類からなる群より選択された素材を用いることが好ましい。フラボノイドは、植物色素の総称で、フラボン類、フラバノン類、イソフラボン、アントシアン、カテキン等が含まれ、植物体内でフェニルプロパン化合物と3分子の酢酸の縮合によって生成される。フラボノイドは、抗酸化作用、抗炎症作用、鎮痛作用、抗ウィルス作用、免疫賦活作用及び抗腫瘍作用等の薬理作用を有することが知られている。
前記プロポリスは、ミツバチが種々の植物から集めてきた樹脂状物質及びミツバチの腺分泌物から構成される天然物質であり、樹脂、ミツロウ、精油、花粉、フラボノイド等が含まれている。本発明で用いるプロポリスの形態は、特に限定されず、例えば、そのまま、乾燥したもの、粉末化したもの、アルコール等で抽出した液状のもの、それを粉末化したもの等様々な形態のものが適用できる。
前記ブドウとしては、フラボノイドが含有されていれば、欧州種(Vitis vinifera),米国種(Vitis labruscana)は問わず、いかなる品種のものを用いてもよい。たとえば、欧州種のマスカット・オブ・アレキサンドリア(Muscat of Alexandria)、米国種のコンコード(Concord)、チャンピオン(Champion)、イートン(Eaton)、デラウェア(Delaware)、キャンベル・アーリー(Campbell Early)、ナイヤガラ(Niagara)、イブ(Ives),ベーコン(Beacon)のほか、巨峰等を用いることができる。なお、本発明で用いるブドウの形態は、特に限定されず、例えば、そのままを細片化したもの、乾燥したもの、粉末化したもの、抽出した液状のもの、それを粉末化したもの等様々な形態のものが適用できる。また、ブドウの部位については、実のみならず、皮及び種も使用することができる。
前記茶類としては、フラボノイドが含有されていれば、中国種(小葉種)、アッサム種(中,大葉種)、ヤブキタ種等のいずれでもよく、また、不発酵、半発酵、後発酵または発酵茶のいずれでもよい。例えば、緑茶、抹茶、紅茶、甘茶、煎茶、玉露、ほうじ茶またはウーロン茶等を用いることができる。本発明で用いる茶の形態は、特に限定されず、例えば、そのままを細片化したもの、乾燥したもの、粉末化したもの、抽出した液状のもの、それを粉末化したもの等様々な形態のものが適用できる。
コンカナバリンAは、D−マンノース結合性レクチンであり、単一サブユニットが4つ重合した分子である。コンカナバリンAは、例えば、ナタ豆(Canavalia ensiformis)から抽出により得ることができる。コンカナバリンAは、Tリンパ球や胸腺細胞を芽球化させて分裂・分化を促し、インターロイキン−2を放出させることにより、免疫賦活作用を発揮する。また、コンカナバリンAは、Bリンパ球を活性化させることによっても、免疫賦活作用を発揮する。
コンカナバリンAを含む物質としては、天然物であっても合成物質であってもよい。コンカナバリンAを含む天然物としては、例えばナタマメなどが挙げられる。
本発明にかかる免疫賦活剤において、上記Bifidobacterium属に属する菌またはその処理物と、免疫賦活作用を有する物質との含有割合は特に限定されず、適宜選択することができる。例えば、免疫賦活作用を有する物質がStreptococcus属に属する菌またはその処理物である場合、本発明にかかる免疫賦活剤には、Bifidobacterium属に属する菌またはその処理物とStreptococcus属に属する菌またはその処理物が、1:0.001〜100の割合で含有されていることが好ましい。また、免疫賦活作用を有する物質がコンカナバリンAである場合、本発明にかかる免疫賦活剤には、Bifidobacterium属に属する菌またはその処理物とコンカナバリンAが、1:0.01〜1000の割合で含有されていることが好ましい。
本発明にかかる免疫賦活作用増強剤または免疫賦活剤は、医薬として用いることができる。本発明の医薬は、Bifidobacterium属に属する菌もしくはその処理物、または前記物質と免疫賦活作用を有する物質とをそのまま投与してもよい。しかし、一般的には、前記有効成分と1または2以上の製剤用添加物を含む医薬組成物の形態で投与することが望ましい。前記医薬組成物は、例えば、カプセル剤、錠剤(糖衣錠もしくは腸溶錠などのコーティング錠または多層錠を含む。)、散剤もしくは顆粒剤などの経口固形製剤の形態をとっていてもよいし、経口液体製剤の形態をとっていてもよいし、注射剤や点滴剤、坐剤、噴霧剤もしくは外用剤などの非経口製剤の形態をとっていてもよい。このような製剤は、それ自体製剤学の分野で周知または慣用の方法に従って製造することが可能である。
具体的に、経口投与に適する液体製剤の製造には、例えば、ショ糖、ソルビット、果糖などの糖類;ポリエチレングリコール、プロピレングリコールなどのグリコール類;ごま油、オリーブ油、大豆油などの油類;p−ヒドロキシ安息香酸エステル類などの防腐剤などの製剤用添加物を用いることができる。溶媒または分散媒としては、例えば、水もしくはアルコール、またはそれらの混合物など、公知の経口投与可能な媒体が用いられる。
また、カプセル剤、錠剤、散剤または顆粒剤などの経口固形製剤の製造には、例えば、乳糖、ブドウ糖、ショ糖、マンニットなどの賦形剤;澱粉、アルギン酸ナトリウムなどの崩壊剤;ステアリン酸マグネシウム、タルクなどの滑沢剤;ポリビニールアルコール、ヒドロキシプロピルセルロース、ゼラチンなどの結合剤;脂肪酸エステルなどの界面活性剤;グリセリンなどの可塑剤を用いることができる。
非経口投与に適する製剤のうち注射剤や点滴剤などの血管内投与用製剤は、好ましくは体液と等張の水性媒体を用いて調製することができる。例えば、注射剤は、塩溶液、ブドウ糖溶液または塩溶液とブドウ糖溶液の混合物から選ばれる水性媒体を用い、常法に従って適当な助剤とともに溶液、懸濁液または分散液として調製することができる。腸内投与のための坐剤は、例えばカカオ脂、水素化脂肪または水素化カルボン酸などの担体を用いて調製することができる。噴霧剤は、口腔および気道粘膜を刺激せず、かつ本発明の医薬の有効成分を微細な粒子として分散させて吸収を促進することのできる担体を用いて調製することができる。このような担体として、例えば、乳糖またはグリセリンなどを用いることができる。その他、エアロゾルやドライパウダーなどの形態の製剤に調製することもできる。
上述のような非経口用製剤の製造には、例えば、希釈剤、香料、防腐剤、賦形剤、崩壊剤、滑沢剤、結合剤、界面活性剤、可塑剤などから選択される1または2以上の製剤用添加物を用いることができる。
本発明の医薬としての免疫賦活作用増強剤または免疫賦活剤の投与経路、投与量および投与頻度は特に限定されず、免疫賦活作用を有する物質の種類、治療すべき病態の種類、患者の年齢および体重、症状および疾患の重篤度などの種々の条件に応じて適宜選択することが可能である。なかでも、投与経路としては経口投与が好ましい。また、例えば、本発明に係る医薬の投与量は、経口投与の場合、Bifidobacterium属に属する菌またはその処理物の投与量が成人一日あたり約0.01〜100mg程度となるように選択することが好ましい。また、本発明に係る医薬を皮内もしくは皮下投与する場合は、Bifidobacterium属に属する菌またはその処理物が約0.001〜10mg程度となるように選択することが好ましい。しかし、投与量はこの特定の例に限定されることはない。
本発明に係る免疫賦活作用増強剤または免疫賦活剤は、医薬のみならず、例えば、栄養食品、機能性食品、特定保健用食品、育児用粉乳またはドリンク剤などの飲食品として使用してもよい。食品として用いられる場合には、顆粒、錠菓、ガム、キャンディ、ゼリーまたは飲料等の形で提供されうる。本発明に係る免疫賦活作用増強剤または免疫賦活剤を食品として用いる場合、Bifidobacterium属に属する菌またはその処理物の含有量は、免疫賦活作用を有する物質の種類、食品の形態や用途などに応じて適宜選択することが可能である。本発明にかかる食品が、例えばBifidobacterium bifidumを免疫賦活作用増強剤として含有する場合は、約1.0×10個/g以上、好ましくは約1.0×10〜1.0×1012個/g程度の該菌体が本発明に係る食品に含有されていることが好ましい。
本発明に係る免疫賦活作用増強剤または免疫賦活剤は、ヒトのみならずヒト以外の哺乳動物(例えば、ウシ、ウマ、ブタ、ヒツジもしくはヤギ等の家畜、ニワトリ等の家禽、ハマチ等の養殖魚、イヌやネコ等のペット動物、その他マウス、ラット、ウサギ、ウマ、サル等)に対しても適用できる。すなわち、本発明に係る免疫賦活作用増強剤または免疫賦活剤は、動物薬として用いることもできるし、飼料などに混合することもできる。ただし、本発明に係る免疫賦活作用増強剤または免疫賦活剤の利用は、これに限定されない。
上述したような本発明にかかる医薬および食品は免疫賦活作用を有する。免疫賦活作用については上述のとおりである。本発明に係る医薬および食品は、例えば、ウィルスもしくは病原菌等の感染性微生物または抗原性物質に対する生体防御能を生体に付与するのに利用することができる。また、本発明に係る医薬および食品は、アレルギーを予防、緩和もしくは治療するために利用することができる。さらに、本発明に係る医薬および食品は、ガンを予防もしくは治療するために利用することができる。本発明に係る免疫賦活作用増強剤または免疫賦活剤を育児用粉乳に配合した場合は、抗原性物質もしくは感染性微生物によって引き起こされる人工栄養児等の各種疾患を予防することもできる。
本発明にかかる免疫賦活作用増強剤を用いれば、抗アレルギー剤または抗ガン剤の投与量を減少させることができる。これにより、抗アレルギー剤または抗ガン剤による副作用が軽減され、患者のQOL(quality of life)が向上するという利点が生じる。
前記抗アレルギー剤は、アレルギーを治療するために使用される薬剤をいい、代表的な薬剤として抗ヒスタミン剤が挙げられる。前記抗ヒスタミン剤は、ヒスタミンと特異的に拮抗する薬剤であれば特に限定はなく、例えば、塩酸シプロヘプタジン、塩酸ジフェンヒドラミン、塩酸トリプロリジン、塩酸ヒドロキシジン、塩酸プロメタジン、塩酸ホモクロルシクリジン、シメチジン、酒石酸アリメマジン、タンニン酸ジフェンヒドラミン、テオクル酸ジフェニルピラリン、パモ酸ヒドロキシジン、ファモチジン、マレイン酸クロルフェニラミン、フマル酸クレマスチン、メキタジンまたはそれらの誘導体を挙げることができる。抗アレルギー剤としては、前記抗ヒスタミン剤の他にも、例えば、アステミゾール、アンレキサノクス、イブジラスト、エバスチン、塩酸アゼラスチン、塩酸エピナスチン、塩酸オザグレル、塩酸セチリジン、オキサトミド、クロモグリク酸ナトリウム、セラトロダスト、タザノラスト、テルフェナジン、トシル酸スプラタスト、トラニラスト、フマル酸エメダスチン、フマル酸ケトチフェン、プランルカスト水和物、ペミロラストカリウム、レピリナスト、エピナスチンまたはそれらの誘導体を挙げることができる。
前記抗ガン剤としては、例えば、アルキル化剤、各種代謝拮抗剤、抗腫瘍性抗生物質、その他抗腫瘍剤、抗腫瘍性植物成分、BRM(生物学的応答性制御物質)、血管新生阻害剤、細胞接着阻害剤、マトリックス・メタロプロテアーゼ阻害剤、ホルモン、ビタミン、抗菌性抗生物質、分子標的薬または化学療法剤などが挙げられる。
より具体的には、アルキル化剤として、例えば、ナイトロジェンマスタード、ナイトロジェンマスタードN−オキシド、クロラムブチルなどのアルキル化剤;例えば、カルボコン、チオテパなどアジリジン系アルキル化剤;例えば、ジブロモマンニトール、ジブロモダルシトールなのエポキシド系アルキル化剤;例えば、カルムスチン、ロムスチン、セムスチン、ニムスチンハイドロクロライド、ストレプトゾシン、クロロゾトシン、ラニムスチンなどニトロソウレア系アルキル化剤;ブスルファン;トシル酸インプロスルファン;ダカルバジンなどが挙げられる。
各種代謝拮抗剤としては、例えば、6−メルカプトプリン、6−チオグアニン、チオイノシンなどのプリン代謝拮抗剤;フルオロウラシル、テガフール、テガフール・ウラシル、カルモフール、ドキシフルリジン、ブロクスウリジン、シタラビン、エノシタビンなどのピリミジン代謝拮抗剤;メトトレキサート、トリメトレキサートなどの葉酸代謝拮抗剤など、または、それらの塩もしくは複合体が挙げられる。
抗腫瘍性抗生物質としては、例えば、マイトマイシンC、ブレオマイシン、ペプロマイシン、ダウノルビシン、アクラルビシン、ドキソルビシン、ピラルビシン、THP−アドリアマイシン、4’−エピドキソルビシン、エピルビシンなどのアントラサイクリン系抗生物質抗腫瘍剤;クロモマイシンA3 ;アクチノマイシンDなど、または、それらの塩もしくは複合体が挙げられる。
その他抗腫瘍剤しては、例えば、シスプラチン、カルボプラチン、タモキシフェン、カンプトテシン、イホスファミド、シクロホスファミド、メルファラン、L−アスパラギナーゼ、アセクラトン、シゾフィラン、ピシバニール、ウベニメクスもしくはクレスチンなど、または、それらの塩もしくは複合体が挙げられる。また、プロカルバジン、ピポブロマン、ネオカルチノスタチンまたはヒドロキシウレアなども挙げることができる。
抗腫瘍性植物成分としては、例えば、ビンデシン、ビンクリスチン、ビンブラスチンなどのビンカアルカロイド類;エトポシド、テニポシドなどのエピポドフィロトキシン類、または、それらの塩もしくは複合体が挙げられる。
BRMとしては、例えば、腫瘍壊死因子もしくはインドメタシンなど、または、それらの塩もしくは複合体が挙げられる。
血管新生阻害剤としては、例えばフマジロール誘導体、または、その塩もしくは複合体が挙げられる。
細胞接着阻害剤としては、例えばRGD配列を有する物質、または、その塩もしくは複合体が挙げられる。
マトリックス・メタロプロテアーゼ阻害剤としては、例えばマリマスタットもしくはバチマスタットなど、または、それらの塩もしくは複合体が挙げられる。
ホルモンとしては、例えばヒドロコルチゾン、デキサメタゾン、メチルプレドニゾロン、プレドニゾロン、プラステロン、ベタメタゾン、トリアムシノロン、オキシメトロン、ナンドロロン、メテノロン、ホスフェストロール、エチニルエストラジオール、クロルマジノンもしくはメドロキシプロゲステロンなど、または、それらの塩もしくは複合体が挙げられる。
ビタミンとしては、例えばビタミンCもしくはビタミンA、または、それらの塩もしくは複合体が挙げられる。
Bifidobacterium bifidumの凍結保存菌株を37℃で24時間嫌気培養後、VF培養液にこの培養菌液をVF培養液100に対し1の割合(容量比)で接種し、さらに37℃で18時間嫌気培養した。培養菌液を遠心分離(2500rpm×20分間)にて菌体と培養液を分離し、得られた菌体を精製水で3回洗浄後、適量の精製水を加えて10分間沸騰水浴中に放置し、死菌体を調整した。この溶液を精製水で2回洗浄後、凍結乾燥を行った。得られた乾燥菌体を、RPMI1640(加10%FCS,55μM 2−MEおよび100U/mL Penicillin-Streptomycin)を用いて濃度が0.2μg/mLとなるように再懸濁し、試料溶液Aとした。
Streptococcus faecalisの凍結保存菌株を37℃で24時間好気培養後、VF培養液にこの培養菌液をVF培養液100に対し1の割合(容量比)で接種し、さらに37℃で18時間好気培養した。ついで、上記と同一の方法で乾燥菌体を得た。得られた乾燥菌体を、上記RPMI1640を用いて濃度が2μg/mLとなるように再懸濁し、試料溶液Bとした。
上記と同一の方法で得られたBifidobacterium bifidumの乾燥菌体と、上記と同一の方法で得られたStreptococcus faecalisの乾燥菌体とを、上記RPMI1640を用いて、溶液中にそれぞれ0.2μg/mL、2μg/mLとなるように再懸濁し、試料溶液Cとした。
6週齢の雄BALB/cマウスをエーテル麻酔下、頚動脈より放血致死させ脾臓を摘出した。摘出した脾臓をすりつきガラスで軽く圧迫しながら脾臓細胞を押し出し、ナイロンメッシュ(200mesh)でろ過後、遠心分離した。得られた細胞に、溶血液(塩化アンモニウム 0.747g,トリスアミノメタン 0.206g,蒸留水 100mL,pH7.4)を加えて2分間氷中にて溶血させた。ハンクス液で3回洗浄後、RPMI1640を加えて5×10cell/mLになるように細胞浮遊液を調整した。この細胞浮遊液100μLと、試料溶液A,BおよびCそれぞれ100μLとを96wellマイクロプレートに添加混合し、37℃、5%CO存在下24時間培養した。培養上清中のINF−γをMouse INF-γ immunoassay kit(R&G system社)を用いて測定した。
その結果を表1および図1に示す。INF−γの産生量を指標に免疫賦活作用を見た場合、表1および図1の試料溶液Bが示す数値と試料溶液Cが示す数値を比較すれば明らかなように、Bifidobacterium bifidumの乾燥死菌体は、Streptococcus faecalisの乾燥死菌体の免疫賦活作用を約3.7倍も増強することがわかった。
Figure 2005089388
免疫賦活作用を有する物質として、実施例1で用いたStreptococcus faecalisの乾燥死菌体のかわりに、コンカナバリンA(以下、「Con A」という。)を用いた。具体的には、Con Aを濃度が20μg/mLとなるようにRPMI1640を用いて懸濁し、試料溶液Dとした。また、実施例1と同一の方法で得られたBifidobacterium bifidumの乾燥菌体と、Con Aとを、上記RPMI1640を用いて、溶液中にそれぞれ0.2μg/mL、20μg/mLとなるように再懸濁し、試料溶液Eとした。
試料溶液A,BおよびCの代わりに、試料溶液A,DおよびEを用いて、実施例1と同一の方法でINF−γの産生量を測定した。
その結果を表2および図2に示す。表2および図2の試料溶液Dが示す数値と試料溶液Eが示す数値を比較すれば明らかなように、Bifidobacterium bifidumの乾燥死菌体はCon Aの免疫賦活作用を約6.7倍も増強することがわかった。
Figure 2005089388
生理食塩水を試料溶液Fとした。
実施例1で得られたStreptococcus faecalisの遠心分離菌体を煮沸せず、常法に従って凍結乾燥した。得られた凍結乾燥菌体を50μg/mLとなるように生理食塩水で再懸濁したものを試料溶液Gとした。
Bifidobacterium bifidumも上記と同様に凍結乾燥した。得られた凍結乾燥菌体およびStreptococcus faecalisの凍結乾燥菌体を、それぞれ50μg/mLとなるように生理食塩水で再懸濁したものを試料溶液Hとした。
動物への免疫は、4週齢BALB/cA系雄性マウスを用いて、1次免疫を1μg OVA+2mg Alum. Gel/0.2mL/animalの用量で腹腔内投与し、さらに1週間後に同様の方法で2次免疫した。
試料溶液F,GおよびHの投与は、1次免疫1週間前から0.2mL/animalの用量で強制経口投与を開始し、2次免疫まで合計14日間連続投与した。採血は、2次免疫終了14日後に頚動脈より行い、得られた血液から遠心分離により血清を分取した。
この血清中のOVA特異的IgEの測定をELISAにより行った。すなわち、100μg/mLに調製したOVAを96wellイムノプレートに100μL添加し、4℃で一晩静置することによりOVAを固定化した。0.05%Tween20を含むPBSで各wellを3回洗浄した後、1%BSAを含むPBS100μL加え、37℃で1時間放置した。各wellを0.05%Tween20および1%BSAを含むPBS(洗浄溶液)で3回洗浄した後、血清を50μL添加し、攪拌した後、37℃で1時間放置した。各wellを洗浄溶液で3回洗浄した後、0.5μg/mLのBiotin標識Rat Anti-Mouse IgEを100μL添加し、37℃で1時間放置した。各wellを洗浄溶液で3回洗浄した後、1000倍希釈したAvidin-HRPを100μL添加し、37℃で1時間放置した。各wellを洗浄溶液で3回洗浄した後、0.012%Hを含む0.4mg/mLのo−フェニレンジアミン溶液を100μL添加し、室温で30分間放置した。10%HSO溶液を50μL加えることにより反応を停止し、490nmでの吸光度を測定した。
試料溶液GまたはHの投与による血清中のOVA特異的IgEの産生量を、試料溶液F(コントロール)に対する相対割合(%)として表3および図3に示した。表3および図3の試料溶液Gが示す数値と試料溶液Hが示す数値を比較すれば明らかなように、Bifidobacterium bifidumの凍結乾燥菌体はStreptococcus faecalisの凍結乾燥菌体の免疫賦活作用、すなわちOVA特異的IgE産生抑制作用を約3.2倍も増強することがわかった。
Figure 2005089388
実施例1において測定された試料溶液A,BおよびCにおけるINF−γ産生量を示す。 実施例2において測定された試料溶液A,DおよびEにおけるINF−γ産生量を示す。 実施例3において測定された試料溶液F,GおよびHにおけるOVA特異的IgE産生量を、試料溶液F(コントロール)に対する相対割合(%)として示す。

Claims (13)

  1. Bifidobacterium属に属する菌またはその処理物を含むことを特徴とする免疫賦活作用増強剤。
  2. 免疫賦活作用が、抗アレルギー作用または/および抗ガン作用であることを特徴とする請求項1に記載の免疫賦活作用増強剤。
  3. Bifidobacterium属に属する菌が、Bifidobacterium bifidumであることを特徴とする請求項1または2に記載の免疫賦活作用増強剤。
  4. (a)Bifidobacterium属に属する菌またはその処理物と、(b)Streptococcus属に属する菌もしくはその処理物、または菌および菌処理物以外の免疫賦活作用を有する物質とを含むことを特徴とする免疫賦活剤。
  5. 免疫賦活が、抗アレルギー作用または/および抗ガン作用であることを特徴とする請求項4に記載の免疫賦活剤。
  6. Bifidobacterium属に属する菌が、Bifidobacterium bifidumであることを特徴とする請求項4または5に記載の免疫賦活剤。
  7. Streptococcus属に属する菌が、Streptococcus faecalisであることを特徴とする請求項4〜6に記載の免疫賦活剤。
  8. 請求項1〜3に記載の免疫賦活作用増強剤または請求項4〜7に記載の免疫賦活剤を含むことを特徴とする医薬。
  9. 請求項1〜3に記載の免疫賦活作用増強剤または請求項4〜7に記載の免疫賦活剤を含むことを特徴とする食品。
  10. Streptococcus属に属する菌または菌および菌処理物以外の免疫賦活作用を有する物質が有する免疫賦活作用増強のための、Bifidobacterium属に属する菌の使用。
  11. (a)Bifidobacterium属に属する菌またはその処理物と、(b)Streptococcus属に属する菌もしくはその処理物、または菌および菌処理物以外の免疫賦活作用を有する物質とを投与することを特徴とする免疫賦活方法。
  12. 免疫賦活が、抗アレルギー作用または/および抗ガン作用であることを特徴とする請求項11に記載の方法。
  13. Bifidobacterium属に属する菌またはその処理物を投与することを特徴とする抗アレルギー剤または抗ガン剤の投与量の減少方法。
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