JP5328158B2 - カンジダ菌感染に基づく疾患の予防又は改善剤及び経口組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、アブラナ科植物のビフィズス菌醗酵物を用いて、IFN-γ産生を促進し、生体の免疫作用を賦活する技術、並びにカンジダ菌感染に基づく疾患、例えば、アトピー性皮膚炎等のアレルギー性疾患、歯周病、う蝕、口内炎、舌炎、口腔感染症、嚥下性肺炎、膣炎等のカンジダ症などを予防又は改善する技術に関する。
カンジダ属(Candida)に属する菌は健康者の口腔、膣、腸管、皮膚からもしばしば検出され、Candida albicansがその代表である。カンジダ症は、多くの場合、宿主の抵抗性が減弱した際に全身の様々な部位においてこれらの菌により引き起こされる日和見感染症である。また、カンジダ症は、抗生物質の投与などによる菌交代症の一つとしても認知されている。例えば、粘膜及び皮膚においては口腔部位における鵞口そう、舌炎、口角びらん、カンジダ性肉芽種、膣部における膣部びらん等を引き起こす。また、呼吸器においては慢性気管支炎、気管支喘息、気管支拡張症様の症状を呈し、腸管においては下痢、腹痛、酩酊症等を引き起こし、尿路においては尿道炎、膀胱炎等を引き起こす。さらには、これら諸カンジダ菌感染から拡大して敗血症、心内膜炎、髄膜炎などの全身感染を引き起こすことが知られている(歯学微生物学,医歯薬出版,1981,408-412;病原微生物学,医歯薬出版,1981,515-520;臨床と微生物,28(2),2001,195-199参照)。
また最近の研究では、カンジダ菌は歯周病にも関連していること(Crit. Rev. Oral Biol. Med.,14(2),128-137,2003; J. Periodontal Res.,40(6),446-452,2005参照)、義歯装着者において義歯に付着したカンジダ菌を含むプラークは口腔カンジダ症だけではなく、口内炎、う蝕、歯周病をも引き起こすことがあること(J. Dent.,26(4),299-304,1998;日本医真菌学会雑誌,46(4),233-242,2005参照)、および嚥下性肺炎に関係している可能性があること(J. Periodontol,76(11 Suppl),2154-2160,2005参照)が報告されている。また、アトピー性皮膚炎患者の半分程度がカンジダ菌の皮膚プリックテストに陽性であることや、健常人と比較してカンジダ菌に特異的な抗IgE抗体価が高いこと、また、抗真菌剤の経口投与でアトピー性皮膚炎の症状が改善されることなどから、カンジダ菌とアトピー性皮膚炎が関係していることが報告されている(Clin. Microbiol. Rev.,15(4),545-63,2002)。
このため、上記のようなカンジダ菌の感染による疾患を予防又は改善する技術が要望されていた。一方、インターフェロン−γ(IFN-γ)は、IFN-γはII型インターフェロン、免疫インターフェロンと称されることもあり、CD4陽性T細胞(Th1細胞)、CD8陽性T細胞、NK細胞等の免疫系細胞から産生されて、マクロファージの活性化作用、NK細胞の活性の増強作用、腫瘍細胞の増殖抑制作用、抗ウイルス作用など、免疫系に対して多くの作用を示すことが知られている。このため、IFN-γの産生を促進することによって、生体の免疫機能の増強が期待される。
したがって、本発明は、カンジダ菌感染に基づく疾患の予防又は改善のための技術、免疫賦活のための技術、IFN-γ産生の促進のための技術の提供を目的とする。
本発明者は、上記従来技術の問題点に鑑み鋭意検討を重ねた結果、アブラナ科植物及びニンジンからなる群から選択される少なくとも1種の植物をビフィズス菌で醗酵させて得られる醗酵物が、カンジダ菌感染に基づく疾患の予防又は改善及びIFN-γ産生の促進に有用であることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、下記の予防又は改善剤、経口組成物及び免疫賦活剤に係るものである。
項1.アブラナ科植物及びニンジンからなる群から選択される少なくとも1種の植物のビフィズス菌醗酵物を含有するカンジダ菌感染に基づく疾患の予防又は改善剤。
項2.ビフィズス菌がビフィドバクテリウム・ロンガムである項1に記載のカンジダ菌感染に基づく疾患の予防又は改善剤。
項3.アブラナ科植物及びニンジンからなる群から選択される少なくとも1種の植物がアブラナ科野菜である項1に記載のカンジダ菌感染に基づく疾患の予防又は改善剤。
項4.アブラナ科植物及びニンジンからなる群から選択される少なくとも1種の植物が、ブロッコリー、キャベツ、ケール、カリフラワー、高菜、あぶらな、からしな、大根、大根葉、野沢菜及び小松菜からなる群から選択される少なくとも1種の野菜である項1に記載のカンジダ菌感染に基づく疾患の予防又は改善剤。
項5.カンジダ菌感染に基づく疾患が、アレルギー性疾患、アトピー性皮膚炎、歯周病、う蝕、口内炎、舌炎、口腔感染症、嚥下性肺炎又は膣炎である項1に記載の予防又は改善剤。
項6.アブラナ科植物及びニンジンからなる群から選択される少なくとも1種の植物のビフィズス菌醗酵物を含有するカンジダ菌感染に基づく疾患の予防又は改善用経口組成物。
項7.ビフィズス菌がビフィドバクテリウム・ロンガムである項6に記載の経口組成物。
項8.アブラナ科植物及びニンジンからなる群から選択される少なくとも1種の植物がアブラナ科野菜である項6に記載の経口組成物。
項9.アブラナ科植物及びニンジンからなる群から選択される少なくとも1種の植物が、ブロッコリー、キャベツ、ケール、カリフラワー、高菜、あぶらな、からしな、大根、大根葉、野沢菜及び小松菜からなる群から選択される少なくとも1種の野菜である項6に記載の経口組成物。
項10.カンジダ菌感染に基づく疾患がアレルギー性疾患、アトピー性皮膚炎、歯周病、う蝕、口内炎、舌炎、口腔感染症、嚥下性肺炎又は膣炎である項6に記載の経口組成物。
項11.アブラナ科植物及びニンジンからなる群から選択される少なくとも1種の植物のビフィズス菌醗酵物を含有する免疫賦活剤。
項12.ビフィズス菌がビフィドバクテリウム・ロンガムである項11に記載の免疫賦活剤。
項13.アブラナ科植物及びニンジンからなる群から選択される少なくとも1種の植物がアブラナ科野菜である項11に記載の免疫賦活剤。
項14.アブラナ科植物及びニンジンからなる群から選択される少なくとも1種の植物が、ブロッコリー、キャベツ、ケール、カリフラワー、高菜、あぶらな、からしな、大根、大根葉、野沢菜及び小松菜からなる群から選択される少なくとも1種の野菜である項11に記載の免疫賦活剤。
また、本発明は、アブラナ科植物及びニンジンからなる群から選択される少なくとも1種の植物のビフィズス菌醗酵物を含有するIFN-γ産生促進剤も包含しうる。
また、本発明は、アブラナ科植物及びニンジンからなる群から選択される少なくとも1種の植物のビフィズス菌醗酵物を含有し、免疫力を高めるため、口腔内を清潔に保つため、口腔内を健全に保つため、カンジダ菌の増殖を抑制するため、う蝕原性菌の増殖を抑制するため、歯周病原性菌の増殖を抑制するため、デンタルプラークの生成及び/又は付着を抑制するため、肌(皮膚・粘膜)を健康(正常、清潔)に保つため、病原性細菌の感染を抑制するため、ウイルス感染を抑制するため、病原菌が起因する炎症を軽減するため、又は炎症マーカーを軽減するための組成物を包含しうる。
さらに本発明は下記の使用及び外用組成物を包含しうる。
項A.カンジダ菌感染に基づく疾患の予防又は改善剤の製造のためのアブラナ科植物及びニンジンからなる群から選択される少なくとも1種の植物のビフィズス菌醗酵物の使用。
項B.カンジダ菌感染に基づく疾患の予防又は改善用経口組成物の製造のためのアブラナ科植物及びニンジンからなる群から選択される少なくとも1種の植物のビフィズス菌醗酵物の使用。
項C.免疫賦活剤の製造のためのアブラナ科植物及びニンジンからなる群から選択される少なくとも1種の植物のビフィズス菌醗酵物の使用。
項D.IFN-γ産生促進剤の製造のためのアブラナ科植物及びニンジンからなる群から選択される少なくとも1種の植物のビフィズス菌醗酵物の使用。
項E.アブラナ科植物及びニンジンからなる群から選択される少なくとも1種の植物の液状ビフィズス菌醗酵物を含有する外用組成物。
項F.ビフィズス菌がビフィドバクテリウム・ロンガムである項Eに記載の外用組成物。
項G.アブラナ科植物及びニンジンからなる群から選択される少なくとも1種の植物がアブラナ科野菜である項E又はFに記載の外用組成物。
項H.アブラナ科植物及びニンジンからなる群から選択される少なくとも1種の植物が、ブロッコリー、キャベツ、ケール、カリフラワー、高菜、あぶらな、からしな、大根、大根葉、野沢菜及び小松菜からなる群から選択される少なくとも1種の野菜である項E〜Gのいずれかに記載の外用組成物。
項I.カンジダ菌感染に基づく皮膚又は粘膜疾患の予防又は改善用である項E〜Hのいずれかに記載の外用組成物。
項J.カンジダ菌感染に基づく皮膚又は粘膜疾患がアレルギー性疾患、アトピー性皮膚炎、歯周病、う蝕、口内炎、舌炎、口腔感染症、嚥下性肺炎又は膣炎である項Hに記載の外用組成物。
さらに、本発明者はアブラナ科植物及びニンジンからなる群から選択される少なくとも1種の植物をビフィズス菌で醗酵することによりアブラナ科植物又はニンジン特有のにおいが抑制されることを見出した。したがって、本発明は下記の方法を包含しうる。
項K.アブラナ科植物及びニンジンからなる群から選択される少なくとも1種の植物をビフィズス菌で醗酵することを特徴とするアブラナ科植物の臭気を低減する方法。
項L.ビフィズス菌がビフィドバクテリウム・ロンガムである項Aに記載の方法。
項M.アブラナ科植物及びニンジンからなる群から選択される少なくとも1種の植物がアブラナ科野菜である項K又はLに記載の方法。
項N.アブラナ科植物及びニンジンからなる群から選択される少なくとも1種の植物が、ブロッコリー、キャベツ、ケール、カリフラワー、高菜、あぶらな、からしな、大根、大根葉、野沢菜及び小松菜からなる群から選択される少なくとも1種の野菜である項K〜Mのいずれかに記載の方法。
本発明のカンジダ菌感染に基づく疾患の予防又は改善剤(以下、予防又は改善剤と称することがある)、カンジダ菌感染に基づく疾患の予防又は改善用経口組成物(以下、経口組成物と称することがある)、IFN-γ産生促進剤、免疫賦活剤及び外用組成物は、アブラナ科植物及びニンジンからなる群から選択される少なくとも1種の植物のビフィズス菌醗酵物を含有する。なお、カンジダ菌感染に基づく疾患とはカンジダ菌の感染により発症する疾患をいう。
アブラナ科植物及びニンジンからなる群から選択される少なくとも1種の植物のビフィズス菌醗酵物は、アブラナ科植物及びニンジンからなる群から選択される少なくとも1種の植物をビフィズス菌で醗酵させて得られるものであるが、ビフィズス菌の培養物も包含するものである。ビフィズス菌醗酵物は例えば、アブラナ科植物及びニンジンからなる群から選択される少なくとも1種の植物を、必要に応じて醗酵に適した形状、例えばピューレ状、粉末状にしたものに水を加えて液状などとし、これに、ビフィズス菌を接種し、適温で醗酵させることによって調製できる。アブラナ科植物及びニンジンからなる群から選択される少なくとも1種の植物は、醗酵に先立ち、熱水処理されても構わない。熱水処理としては90℃以上、好ましくは95℃以上の熱水にアブラナ科植物及びニンジンからなる群から選択される少なくとも1種の植物を浸漬する方法が例示される。処理時間は被処理物の大きさ、形状等により適宜設定することができ、例えば、被処理物が1〜10cm程度の細片状の場合では0.5〜10分、好ましくは1〜5分である。
ビフィズス菌を接種する方法は特に制限されず、例えばアブラナ科植物及びニンジンからなる群から選択される少なくとも1種の植物の粉末を溶解又は懸濁した水に菌体を混合する方法、アブラナ科植物及びニンジンからなる群から選択される少なくとも1種の植物のピューレに菌体を混合する方法、アブラナ科植物及びニンジンからなる群から選択される少なくとも1種の植物のピューレを溶解又は懸濁した水に菌体を混合する方法、アブラナ科植物及びニンジンからなる群から選択される少なくとも1種の植物を細片状等に小さく切断し菌体を混合する方法、菌体を適当な液体培地、好ましくはMRS broth又は0.3%酵母エキス添加還元脱脂乳で培養した培養液をアブラナ科植物及びニンジンからなる群から選択される少なくとも1種の植物に接触させる方法(例えば、ふりかける方法、混合する方法)などである。本発明では、このようにして得られる醗酵物を有効成分とする。また、本発明では醗酵物にビフィズス菌菌体が含まれていることが好ましい。醗酵物にはビフィズス菌の代謝産物と推測される酢酸と乳酸が含まれ、両者の割合(重量比)が約3:2となるものが好ましい。
アブラナ科植物及びニンジンからなる群から選択される少なくとも1種の植物は1種類で使用することもできるし、2種類以上組み合わせて使用することもできる。アブラナ科植物の例としては、ブロッコリー、キャベツ、ケール、カリフラワー、高菜、あぶらな、からしな、大根、大根葉、野沢菜、小松菜等のアブラナ科野菜が挙げられ、好ましいのはブロッコリー、キャベツ、ケール、カリフラワーであり、より好ましいのはブロッコリー、キャベツ、ケールである。
また、本発明において、アブラナ科植物及びニンジンからなる群から選択される少なくとも1種の植物は全草、すなわち植物のどの部位でも使用でき、殊に可食部を好ましく使用できる。
ビフィズス菌は、ビフィドバクテリウム(Bifidobacterium)属に属する菌である。例えば、ビフィドバクテリウム・ロンガム(B. longum)、ビフィドバクテリウム・ビフィダム(B. bifidum)、ビフィドバクテリウム・インファンティス(B. infantis)、ビフィドバクテリウム・ブレーベ(B. breve)、ビフィドバクテリウム・アドレッセンティス(B. adolescentis)、ビフィドバクテリウム・シュードロンガム(B. pseudolongum)、ビフィドバクテリウム・アニマリス(B. animalis)、ビフィドバクテリウム・ラクティス(B. lactis)などが挙げられ、好ましいのはビフィドバクテリウム・ロンガム、ビフィドバクテリウム・インファンティス、ビフィドバクテリウム・ブレーベ、ビフィドバクテリウム・アドレッセンティスであり、より好ましいのはビフィドバクテリウム・ロンガムである。
醗酵過程において、アブラナ科植物及びニンジンからなる群から選択される少なくとも1種の植物1gあたりに接種するビフィズス菌菌体数は、1個であっても醗酵可能であるが、一般的には10個以上、好ましくは10〜10個である。醗酵過程では醗酵液のpHが徐々に低下する。本発明ではpHが4.8以下になるまで醗酵させることが好ましい。また、醗酵は、好気醗酵、嫌気醗酵のいずれでも可能であり、好ましくは嫌気醗酵である。好気醗酵の場合には撹拌醗酵より静置醗酵が好ましい。醗酵過程におけるビフィズス菌による醗酵温度は、通常15〜40℃、好ましくは30〜37℃であり、醗酵時間は通常5〜200時間、好ましくは24〜72時間である。
さらに、ビフィズス菌醗酵においては、出発原料であるアブラナ科植物及びニンジンからなる群から選択される少なくとも1種の植物とビフィズス菌に、ブドウ糖、ショ糖、果糖、オリゴ糖、アミノ酸、ペプチド、ビタミン、酵母エキス、可食性界面活性剤などを加えることもできる。特にブドウ糖、ペプチド、酵母エキスの添加によりビフィズス菌の増殖が促進され、醗酵が促進されるため、これらを添加することが好ましい。
ビフィズス菌醗酵物は、上述のように菌体を含んでいることが好ましい。ビフィズス菌醗酵物に含まれる菌体の数としては10〜1010個が好ましい。但し、菌体は死滅していてもかまわない。菌体を死滅させる方法としては、加熱、加熱乾燥、酸の添加等の方法がある。殺菌処理の例としては、90℃で10分間加熱するなどの加熱殺菌などが挙げられる。また、ビフィズス菌醗酵物は必要に応じて凍結乾燥、噴霧乾燥などの処理を施され、様々な形態とされうる。
本発明の外用組成物に含有される液状のビフィズス菌醗酵物は、上記のビフィズス菌醗酵において生成する液体を利用する。液状のビフィズス菌醗酵物の例としては、ビフィズス菌醗酵物を遠心分離して得られる醗酵上清、ビフィズス菌醗酵物を濾過して得られる濾液などが例示される。
ビフィズス菌醗酵物はカンジダ菌による感染を抑制する作用、免疫賦活作用及びIFN-γ産生促進作用を有しており、ビフィズス菌醗酵物が摂取される量はその作用が発揮される限り特に限定されないが、成人1日あたり、乾燥物に換算して、10mg〜100gが好ましく、100mg〜30gがより好ましい。
本発明は、ビフィズス菌醗酵物を含有する。このため、本発明は、カンジダ菌による感染を抑制する作用、免疫賦活作用及びIFN-γ産生促進作用を有する。予防又は改善剤、経口組成物、IFN-γ産生促進剤及び免疫賦活剤においてビフィズス菌醗酵物が含有される量は、予防又は改善剤、経口組成物、IFN-γ産生促進剤及び免疫賦活剤の全体量の通常0.1〜95重量%、好ましくは0.8〜80重量%である。また、本発明の外用組成物における液状のビフィズス菌醗酵物が含有される量は、全体量の通常0.1〜100重量%、好ましくは0.8〜80重量%である。
本発明は有効成分であるビフィズス菌醗酵物のカンジダ菌の感染を抑制する作用を利用する分野において利用でき、例えば、カンジダ菌の感染に基づく疾患の予防又は改善に有用である。カンジダ症がカンジダ菌の感染によるものであることはいうまでもない。また、アトピー性疾患、歯周病、口腔感染症などは、上述のように、カンジダ菌との関連が知られていることから、カンジダ菌の感染を抑制することはこれらの疾患の予防又は改善に有効である。したがって、本発明の予防又は改善剤、経口組成物、及び外用組成物は、カンジダ菌感染に基づく疾患の中でも、アトピー性疾患、歯周病、口腔感染症、カンジダ症、う蝕、口内炎などの予防又は改善に有効である。また、アトピー性疾患としては、アトピー性皮膚炎、花粉症、アレルギー性鼻炎、喘息などが例示できる。カンジダ症は、その発症部位により限定されず、口腔カンジダ症、気管支カンジダ症、肺カンジダ症、外陰部カンジダ症、尿路カンジダ症、膣カンジダ症などが包含される。また、これらの他のカンジダ菌感染に基づく疾患としては、心内膜炎、髄膜炎、敗血症、嚥下性肺炎等の肺炎などが例示される。
さらに、本発明は有効成分であるビフィズス菌醗酵物のIFN-γ産生促進作用、免疫賦活作用を利用する分野において利用でき、例えば、IFN-γ産生の促進、免疫の賦活、免疫能の正常化、生体防御能の向上及び維持に有用である。
本発明の予防又は改善剤、経口組成物、IFN-γ産生促進剤及び免疫賦活剤は、ビフィズス菌醗酵物の他に、ハーブ、オリゴ糖、食物繊維、乳酸菌、生菌製剤を含有することが好ましい。これらを含有することによりカンジダ菌感染に基づく予防又は改善の効果、IFN-γ産生の促進効果及び免疫賦活効果の増強が期待できる。これらの好ましい成分の含有量は特に制限されないが、予防又は改善剤、経口組成物、IFN-γ産生促進剤及び免疫賦活剤の全体量の0.1〜95重量%、好ましくは0.8〜80重量%である。
また、本発明の予防又は改善剤は、ビフィズス菌醗酵物に必要に応じて経口的又は外用的に許容される担体などと組み合わせて、通常の方法により調製することができ、使用目的等に応じて、液剤、錠剤、顆粒剤、細粒剤、粉剤、タブレットなどの固形剤或いは当該液剤又は固形剤を封入したカプセル剤、口腔用スプレー、トローチ等や口腔用組成物、化粧料組成物等の様々な形態で、医薬品、医薬部外品として、又は健康食品、機能性食品、構造/機能表示食品、特定保健用食品、栄養補助食品、病者用食品等の食品、飲料として使用できる。
また、本発明の経口組成物、IFN-γ産生促進剤及び免疫賦活剤は、ビフィズス菌醗酵物に必要に応じて経口的に許容される担体などと組み合わせて、通常の方法により調製することができ、使用目的等に応じて、液剤、錠剤、顆粒剤、細粒剤、粉剤、タブレットなどの固形剤或いは当該液剤又は固形剤を封入したカプセル剤、口腔用スプレー、トローチ等の様々な形態で、医薬品、医薬部外品として、又は健康食品、機能性食品、構造/機能表示食品、特定保健用食品、栄養補助食品、病者用食品等の食品、飲料として使用できる。
経口的に許容される担体としては、賦形剤、希釈剤等が挙げられる。また、予防又は改善剤、経口組成物、IFN-γ産生促進剤及び免疫賦活剤は香料等の各種添加剤を含むこともできる。
担体及び添加剤としては、例えば、糖アルコール類(マルチトール、キシリトール、ソルビトール、エリスリトールなど)、乳糖、白糖、塩化ナトリウム、ブドウ糖、デンプン、炭酸塩類(炭酸カルシウムなど)、カオリン、結晶セルロース、ケイ酸、メチルセルロース、グリセリン、アルギン酸ナトリウム、アラビアゴム、タルク、リン酸塩類(リン酸一水素カルシウム、リン酸水素カルシウム、リン酸水素ナトリウム、リン酸二カリウム、リン酸二水素カリウム、リン酸二水素カルシウム、リン酸二水素ナトリウムなど)、硫酸カルシウム、乳酸カルシウム、カカオ脂等の賦形剤、単シロップ、ブドウ糖液、デンプン液、ゼラチン溶液、ポリビニルアルコール、ポリビニルエーテル、ポリビニルピロリドン、クロスポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルセルロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシビニルポリマー、結晶セルロース、粉末セルロース、結晶セルロース・カルメロースナトリウム、カルボキシメチルセルロース、セラック、メチルセルロース、エチルセルロース、リン酸カリウム、アラビアゴム末、プルラン、ペクチン、デキストリン、トウモロコシデンプン、アルファー化デンプン、ヒドロキシプロピルスターチ、ゼラチン、キサンタンガム、カラギーナン、トラガント、トラガント末、マクロゴール等の結合剤、乾燥デンプン、アルギン酸ナトリウム、カンテン末、ラミナラン末、炭酸水素ナトリウム、炭酸カルシウム、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類、ラウリル硫酸ナトリウム、ステアリン酸モノグリセリド、デンプン、乳糖等の崩壊剤、白糖、ステアリン酸、カカオバター、水素添加油等の崩壊抑制剤、第4級アンモニウム塩、ラウリル硫酸ナトリウム等の吸収促進剤、グリセリン、デンプン等の保湿剤、デンプン、乳糖、カオリン、ベントナイト、コロイド状ケイ酸等の吸着剤、精製タルク、ステアリン酸塩、ホウ酸末、ポリエチレングリコール等の滑沢剤、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、酵素処理レシチン、酵素分解レシチン、サポニン等の乳化剤、アスコルビン酸、トコフェロール等の抗酸化剤、乳酸、クエン酸、グルコン酸、グルタミン酸等の酸味料、ビタミン類、アミノ酸類、乳酸塩、クエン酸塩、グルコン酸塩などの強化剤、二酸化ケイ素等の流動化剤、スクラロース、アセスルファムカリウム、アスパルテーム、グリシルリチン等の甘味料、ハッカ油、ユーカリ油、ケイヒ油、ウイキョウ油、チョウジ油、オレンジ油、レモン油、ローズ油、フルーツフレーバー、ミントフレーバー、ペパーミントパウダー、dl−メントール、l−メントール等の香料等が挙げられる。
更に錠剤等の固形剤には必要に応じ通常の剤皮を施した錠剤、例えば糖衣錠、ゼラチン被包錠、腸溶被錠、フィルムコーティング錠、二重錠、多層錠等とすることができる。カプセル剤はビフィズス菌醗酵物を上記で例示した各種の担体と混合し、硬質ゼラチンカプセル、軟質カプセル等に充填して調製される。
液体製剤は水性又は油性の懸濁液、溶液、シロップ、エリキシル剤であってもよく、通常の担体、添加剤等を用いて常法に従い、調製することができる。
また、経口組成物は、カンジダ菌感染に基づく疾患の予防又は改善のため、アトピー性皮膚炎等のアレルギー性疾患、歯周病、う蝕、口内炎、口腔感染症などのカンジダ症の予防又は改善のため、慢性疲労症候群、クローン病、潰瘍性大腸炎などの腸疾患、自己免疫疾患、水虫などの予防又は改善のため、IFN-γ産生促進又は免疫賦活のための健康食品、機能性食品、特定保健用食品、栄養補助食品、病者用食品等の用途に用いることもできる。
本発明の外用組成物は外皮や粘膜に適用される化粧料組成物、口腔用組成物、医薬品、医薬部外品等に広く適用することが可能であり、常法により製造することができる。なお、本発明では、口腔内に適用される口腔用組成物は外用組成物に包含される。皮膚又は口腔への適用に適した剤型としては、例えば、ゲル剤、ペースト剤、クリーム剤、軟膏剤、リニメント剤、ローション剤、乳剤、粉剤、懸濁剤、エアゾール剤、スプレー剤、ミスト剤、硬膏剤、パップ剤、テープ剤、プラスター剤、シート剤などが例示され、好ましくは、ゲル剤、クリーム剤、乳剤、液剤、ペースト剤、ミスト剤、シート剤である。
皮膚への適用に適した具体的な形態としては、化粧水、乳液、クリーム、美容液、パック、メイクアップベースローション、メイクアップベースクリーム、ファンデーション、アイカラー、チークカラー、リップスティック、日焼け止め等の皮膚化粧料、クレンジングローション、クレンジングクリーム、クレンジングフォーム、洗顔石鹸、ボディーシャンプー等の皮膚洗浄料、ヘアーシャンプー、ヘアーリンス、ヘアートリートメント等の毛髪用化粧料、浴用剤などが挙げられ、好ましくはクリーム、美容液、日焼け止めである。
口腔への適用に適した具体的な形態としては、洗口剤、マウスウオッシュ、練歯磨、粉歯磨、液体歯磨、口腔用軟膏剤、口腔用パスタ剤、ゲル剤、錠剤、顆粒剤、細粒剤、グミゼリー、トローチ、タブレット、カプセル、キャンディー、チューインガムなどが挙げられ、好ましくは、練歯磨、洗口剤、グミゼリー、トローチである。
また、本発明の外用組成物の投与量は特に制限されず、1日1回又は数回に分けて投与することができる。
本発明の外用組成物には、外用組成物として一般に使用される成分を、本発明の効果が発揮される範囲の配合量で配合することができる。このような成分としては、界面活性剤、水溶性高分子、甘味剤、研磨剤、湿潤剤、着色剤、酸化防止剤、金属封鎖剤、防腐剤、pH調整剤、清涼剤、香料、保湿剤、紫外線吸収剤、紫外線散乱剤、抗酸化剤、粘度調整剤、抗菌剤、殺菌剤、植物抽出エキス、多価アルコール、ビタミン類、液体油脂、固体油脂、ロウ類、炭化水素油、高級脂肪酸、高級アルコール、合成エステル油、シリコーン類などが使用できる。また、皮膚外用剤又は口腔用組成物の他の有効成分を本発明の効果が発揮される範囲の配合量で配合することもできる。このような有効成分としては、保湿剤、紫外線吸収剤、ビタミン類、動植物抽出成分、消炎剤、美白剤、血管拡張剤、収斂剤、清涼剤、ホルモン剤、シワ形成抑制剤、脂肪分解剤、育毛剤、抗プラスミン剤などが使用できる。本発明の外用組成物には、さらに、本発明の醗酵用の菌とは別に乳酸菌、ビフィズス菌などの菌を加えることもできる。
また、本発明は、アブラナ科植物及びニンジンからなる群から選択される少なくとも1種の植物をビフィズス菌で醗酵することを特徴とするアブラナ科植物の臭気を低減する方法を包含しうる。これは、アブラナ科植物及びニンジンからなる群から選択される少なくとも1種の植物をビフィズス菌で醗酵させると、アブラナ科植物及びニンジンからなる群から選択される少なくとも1種の植物の臭気、特に植物を破砕した際に発生する臭気が抑制されるという知見に基づくものである。醗酵の条件等は上述と同様である。
本発明は、カンジダ菌の感染を抑制する作用を有し、カンジダ菌感染に基づく疾患、特にアトピー性皮膚炎等のアトピー性疾患、歯周病、口腔感染症、カンジダ症の予防又は改善に有効である。さらに、本発明は、IFN-γ産生を促進する作用を有し、免疫賦活、免疫能の正常化、生体防御能の向上及び維持に有効である。
試験例1において得られた試験結果(平均生存日数)を示すグラフである。 試験例1において得られた試験結果(生存個体数)を示すグラフである。 試験例2において得られた試験結果(平均生存日数)を示すグラフである。 試験例5において得られた試験結果(IFN-γ産生量)を示すグラフである。
以下、本発明を実施例等により、詳細に説明するが、本発明はこれら実施例等に限定されるものではない。
実施例1:ブロッコリーのビフィズス菌醗酵物の調製
ビフィドバクテリウム・ロンガムBL1をMRS broth(Difco社製)にて37℃で、2日間培養した。これとは別に、ブロッコリーの可食部を約3センチメートル角に細断し、90℃以上の熱水中で1分間ブランチング処理をした後、約90℃の熱風乾燥処理によりブロッコリー乾燥物を得た。このブロッコリー乾燥物を粉砕機にかけて粉砕し、ブロッコリー乾燥粉末を得た。このブロッコリー乾燥粉末を10重量%の割合で蒸留水に懸濁混合して10%ブロッコリー粉末液を調製した。先のビフィズス菌培養液をこの10%ブロッコリー粉末液に5重量%添加し、2日間培養し、ブロッコリーのビフィズス菌醗酵物を得た。
試験例1:カンジダ菌感染抑制試験1
ブロッコリー粉末、ビフィドバクテリウム・ロンガムBL1菌体の粉末、ブロッコリー粉末とビフィドバクテリウム・ロンガムBL1菌体の粉末との混合物、および実施例1で調製したブロッコリーのビフィズス菌醗酵物を凍結乾燥させたものをサンプルとした。各サンプルを1日につきマウスに、体重1kgあたり、それぞれ200mg(ブロッコリー粉末)、140mg(菌体粉末)、340mg(ブロッコリーと菌体の混合粉末)および200mg(ブロッコリーのビフィズス菌醗酵物)を、7日間経口投与した。一方、ポジティブコントロールでは、顆粒球増殖促進因子(G−CSF)を1日につきマウスに体重1kgあたり0.1mgを7日間静脈投与した。コントロールでは、基材(2% Tween 20)の10mLを7日間静脈投与した。その後、マウスにカンジダ・アルビカンス(Candida albicans) ATCC 44858を約10cells/マウスの量で静脈注射により投与し、マウスをカンジダ菌に感染させ、その後20日間のマウスの生存状態を観察した。なお、各群あたりのマウスの数は10匹である。その結果を図1及び2に示す。
コントロール群に比べ、ブロッコリー粉末を摂取させた群、菌体粉末を摂取させた群、ブロッコリーと菌体の混合粉末を摂取させた群では生存日数のわずかな延長が認められたがコントロール群に比べ統計学的に有意なものではなかった。一方、ブロッコリーのビフィズス菌醗酵物を摂取させた群では、ポジティブコントロールと同様にコントロール群に比べ統計学的に有意(p<0.05)な延命効果が認められた。
実施例2:キャベツのビフィズス菌醗酵物
キャベツの可食部から実施例1と同様の方法でキャベツ乾燥粉末を得た。このキャベツ乾燥粉末を実施例1と同様の条件でビフィドバクテリウム・ロンガムBL1を使用して醗酵させ、キャベツのビフィズス菌醗酵物を得た。
比較例1:ブロッコリーの乳酸菌醗酵物の調製
ビフィズス菌をラクトバチルス・ペントーサス(Lactobacillus pentosus)VS10株に代えた以外は実施例1と同様の条件でブロッコリーを醗酵させ、ブロッコリーの乳酸菌醗酵物を得た。
比較例2:スキムミルクのビフィズス菌醗酵物の調製
10%ブロッコリー粉末液の代わりにスキムミルク10%水溶液(0.3%酵母エキス含有)を使用し、ビフィドバクテリウム・ロンガムBL1を使用して実施例1と同様の条件でスキムミルクのビフィズス菌醗酵物を得た。
試験例2:カンジダ菌感染抑制試験2
実施例1にて得られたサンプルを実施例2、比較例1及び比較例2にて得られたサンプルに代えた以外は試験例1と同様にしてカンジダ菌感染抑制試験を行った。その結果を図3に示す。コントロール群に比べ、キャベツのビフィズス菌(BL1)醗酵物(加熱処理したもの)を摂取させた群では統計学的に有意な生存日数の延長が認められたが、ブロッコリーの乳酸菌(VS10)醗酵物およびスキムミルクのビフィズス菌(BL1)醗酵物では統計学的に有意な生存日数の延長は認められなかった。
試験例3:ビフィズス菌醗酵上清の口腔細菌に対する増殖抑制効果の検討
歯周病原性菌Porphyromonas gingivalis FDC 381およびう蝕原性菌Streptococcus mutans ATCC 25175を0.1% Yeast extract、5mg/L Hemin、1mg/L Vitamin Kを含むTrypticase Soy broth(Difco社製: TSB-Yと略す)で37℃、2日間培養した。一方、実施例1で調製したブロッコリーのビフィズス菌醗酵物を遠心分離(10000rpm、10分)した上清をブロッコリーのビフィズス菌醗酵上清(BFBと略す)とした。また、10%ブロッコリー粉末液を遠心分離(10000rpm、10分)し、ブロッコリー粉末上清(Brと略す)とした。これらのサンプルにTSB-Y Broth(pH未調整およびpH7.0に調整したもの)を一定量添加し、さらに前記P.gingivalisおよびS.mutans菌液を5重量%添加し、37℃で8時間培養した。培養液中の細菌の増殖(濁度)を660nmの波長で測定し、BFBおよびBrの口腔細菌に対する増殖抑制効果をTSB-Y brothのみのコントロールの濁度を100%とした時の割合(ΔOD660%)を求めることにより検討した。
結果(n=2の平均値)を表1および表2に示す。結果の数値はコントロールの濁度に対する%表示、すなわちコントロールを100%としたときの増殖率を表す。P. gingivalisおよびS. mutansのいずれにおいても、BFBは濃度依存的にこれら細菌の増殖を抑制した。
Figure 0005328158
Figure 0005328158
試験例4:ビフィズス菌醗酵上清の黄色ブドウ球菌等に対する増殖抑制効果の検討
黄色ブドウ球菌Stpaphylococcus aureus IFO 13726および大腸菌Escherichia coli IFO 3972をTrypticase Soy broth(Difco社製: TSBと略す)で37℃、24時間培養した。試験例3と同様にして調製したブロッコリーのビフィズス菌醗酵上清(BFB)および10%ブロッコリー粉末液の遠心上清(Br)を一定量添加したTSBにこのS. aureusおよびE. coli菌液を1%接種し、37℃で8時間培養した。培養液中の細菌の増殖(濁度)を660nmの波長で測定し、BFBおよびBrのこれら細菌に対する増殖抑制効果をTSBのみのコントロールの濁度を100%とした時の割合(ΔOD660%)を求めることにより検討した。
結果(n=2の平均値)を表3に示す。S. aureusおよびE. coliのいずれにおいても、BFBは濃度依存的にこれら細菌の増殖を抑制した。
Figure 0005328158
S. aureusはアトピー性皮膚炎や皮膚の炎症、痒みに関連するといわれていることから、BFBおよびBFBを含有する製剤の皮膚への塗布により、これらの疾患や皮膚症状の軽減、改善に役立つものと考えられる。また、E. coliは出血性大腸炎や食中毒、下痢等の腸管疾患に関連していることから、BFBおよびBFBを含有する製剤の患部への投与により、これらの疾患や症状の軽減、改善に役立つものと考えられる。
試験例5:ビフィズス菌醗酵物の免疫賦活作用の検討
ブロッコリーピューレ、ビフィドバクテリウム・ロンガムBL1及びブロッコリーピューレのビフィズス菌醗酵物を後述に示す方法で調製し、これらを被検試料とした。ヒト血液より採取した単核球細胞に、各被験試料を含むPBS液(被検試料液)を添加し、単核球細胞によるIFN-γ産生量を測定した。なお、コントロールとしてPBS(−)を10μL使用した。被検試料、測定方法等の詳細を下記に示す。
<ブロッコリーピューレの調製>
ブロッコリーの可食部を5〜8センチメートル角に切断し、98℃以上の熱水中で10分間加熱殺菌処理を行った後、コミトロールを用いてブロッコリーピューレを得た。得られたブロッコリーピューレ1gを10mLのPBS(−)溶液に分散し、ブロッコリーピューレの被検試料液を調製した。
<ブロッコリーピューレのビフィズス菌醗酵物の調製>
上記ブロッコリーピューレの調製と同様にしてブロッコリーピューレを得た。得られたピューレを耐熱ガラス瓶に入れ、実施例1と同様にして得られたビフィドバクテリウム・ロンガムBL1の培養液を、ピューレ1gあたりの菌数が1×10個となるように添加した。36℃で24時間醗酵させた。醗酵後の菌数は醗酵物1gあたり6.2×10個であった。この醗酵物を98℃以上で10分間加熱殺菌処理した。得られた加熱殺菌処理物1gを10mLのPBS(−)溶液に分散し、ブロッコリーピューレのビフィズス菌醗酵物の被検試料液を調製した。
<ビフィドバクテリウム・ロンガムBL1>
6.2×10個のBL1を10mLのPBS(−)溶液に分散し、98℃以上で10分間加熱殺菌処理し、BL1の被検試料液を調製した。
<IFN-γ産生量の測定>
ヒト末梢血液をヘパリン採血管(10mL)に採血した。得られた血液をPBS(−)で2倍希釈した。得られた希釈液を15mLのFiccoll-Conray液に界面を乱さないように静かに重層した。これをスイング式遠心機にて遠心した(400×g、室温、30分間)後、血漿を除去し、中間層にある単核球画分(PBMC(Peripheral Blood Mononuclear Cells))を回収した。この画分に十分量のPBS(−)を添加し、該遠心機にて遠心し(240×g、室温、10分間)、上清を除去した。沈澱していたPBMCにPBS(−)を添加し、遠心し(160×g、室温、10分間)、上清を除去した。さらに、沈澱していたPBMCにPBS(−)を添加し、遠心し(160×g、室温、10分間)、上清を除去した。得られたPBMCにRPMI1640-10% FBS-1% Antibiotic-Antimycoticを添加し、細胞濃度を1.0×10個/mLに調整した。得られた細胞液を1.0mlずつ12ウェルプレートに播種(1.0×10個/ウェル)した。各ウェルに各被検試料液を加えて24時間培養した後、培養上清を回収した。培養上清を遠心した後、得られた上清中のIFN-γ量をBio-Plex Suspension Array Systemを使用して測定した。測定結果を図4に示す。なお、被検試料液の添加方法について説明すると、「ブロッコリーピューレ+BL1」においてはブロッコリーピューレ被検試料液10μL及びBL1被検試料液10μLを同時に1ウェルに投入し、他の被検試料、すなわちBL1、ブロッコリーピューレ及びブロッコリーピューレのBL1醗酵物については、10μLを投入した。
図4に示されているように、ブロッコリーピューレのBL1醗酵物は、コントロール、ブロッコリーピューレ、ビフィドバクテリウム・ロンガムBL1及びブロッコリーピューレ+BL1のいずれの被検試料よりも高いIFN-γ産生促進作用を示した。IFN-γは免疫系を活性化させる生理活性を有することから、ブロッコリーピューレのBL1醗酵物は高い免疫賦活作用を有することが強く示唆された。
試験例6:ビフィズス菌醗酵による臭気の低減
キャベツの可食部を、フードプロセッサーによりピューレ状にした後、電子レンジを使いマイクロ波加熱により95℃達温で処理した。それを37℃まで冷却し、0.3%酵母エキス添加還元脱脂乳で調製されたビフィドバクテリウム・ロンガムBL1のスターターをキャベツの5重量%接種して、37℃で30時間醗酵し、キャベツのビフィズス菌醗酵物を得た。ケールの可食部もキャベツと同様に処理し、ケールのビフィズス菌醗酵物を得た。ビフィズス菌を接種するまでは同様に処理した未醗酵処理物をキャベツとケールについて調製した。4種類の試料の臭気の好ましさを、5人の官能評価パネルを用いて、5段階スコアで数値化した結果を表4に示す。
なお、5段階スコアの基準は次のとおりである。
1 好ましくない。
2 やや好ましくない。
3 どちらでもない。
4 やや好ましい。
5 好ましい。
Figure 0005328158
破砕後の加熱処理により発生するアブラナ科植物特有の好ましくない臭気が、キャベツ及びケールとも、ビフィズス菌醗酵により好ましい臭気に変化し、臭気が低減したことがわかる。
実施例3
ブロッコリーの可食部を約5センチメートルの長さに切り、95℃以上の熱水中で3分間ブランチング処理を行った後、フードプロセッサーを用いてピューレ状に加工し冷凍保管した。このブロッコリーピューレ50重量部に精製水49重量部及び醗酵基質として含水結晶ぶどう糖1重量部を加えて撹拌混合し、95℃で5分間加熱殺菌後37℃まで冷却した。この殺菌済みブロッコリー液に、0.3%酵母エキス添加還元脱脂乳で調製されたビフィドバクテリウム・ロンガムBL1のスターターを5重量%添加して均一に撹拌後、37℃で、24時間静置して醗酵を行い、ブロッコリーピューレのビフィズス菌醗酵物を得た。本品にはビフィズス菌が2×10個/g濃度で含まれていた。このブロッコリーピューレのビフィズス菌醗酵物を用いて表5に示す組成の果汁入り清涼飲料を調製した。調製は、全ての原料を精製水に撹拌、混合、溶解して、95℃で1分間殺菌し、その190gを缶に充填後、冷水中で冷却することにより行った。
[表5]
成分 配合量(重量%)
ブロッコリーピューレのビフィズス菌醗酵物 30.0
リンゴ透明濃縮果汁 10.0
果糖ぶどう糖液糖 5.0
クエン酸 0.2
香料 0.2
L−アスコルビン酸 0.1
精製水 54.5
合計 100.0
実施例4
ケールの可食部を約2センチメートル角に細断し、95℃以上の熱水中で1分間ブランチング処理をした後、約90℃の熱風乾燥処理によりケール乾燥物を得た。このケール乾燥物を粉砕機にかけて粉砕し、ケール乾燥粉末を得た。このケール乾燥物15重量部に精製水85重量部を加えて撹拌混合し、95℃で5分間加熱殺菌後37℃まで冷却した。この殺菌済みケール液に、0.3%酵母エキス添加還元脱脂乳で調製されたビフィドバクテリウム・ビフィダムBB2のスターターを5重量%添加して均一に撹拌後、37℃で、36時間静置して醗酵を行い、ケール粉末のビフィズス菌醗酵液を得た。本品には、ビフィズス菌が3×10個/g濃度で含まれていた。このケールのビフィズス菌醗酵液80重量部に、乳糖10重量部、トレハロース10重量部を混合溶解後、凍結乾燥処理を行って最後に粉砕して粉末品を得た。本ケールのビフィズス菌醗酵生菌粉末を用いて表6に示す組成の粉末清涼飲料を調製した。原料をV型混合機で均一に混合し、アルミラミネート製パウチに10gずつ充填し、ヒートシールにより密封した。摂取の際には、本品10gを冷水200mlに分散溶解して飲用する。
[表6]
成分 配合量(重量%)
ケールのビフィズス菌醗酵生菌粉末 80.0
ラクチュロース粉末 14.0
クエン酸 5.0
クエン酸ナトリウム 0.8
スクラロース 0.2
合計 100.0
実施例5
キャベツの可食部を約2センチメートル角に細断し、95℃以上の熱水中で1分間ブランチング処理を行った後、コミトロールを用いてピューレ状に加工し冷凍保管した。このキャベツピューレ50重量部に精製水49重量部及び醗酵基質として含水結晶ぶどう糖1重量部を加えて撹拌混合し、95℃で5分間加熱殺菌後37℃まで冷却した。この殺菌済みキャベツ液に、0.3%酵母エキス添加還元脱脂乳で調製されたビフィドバクテリウム・ロンガムBL1のスターターを5重量%添加して均一に撹拌後、37℃で、24時間静置して醗酵を行い、キャベツピューレのビフィズス菌醗酵物を得た。本品には、ビフィズス菌が2×10個/g濃度で含まれていた。このキャベツのビフィズス菌醗酵物を用いて表7に示す組成のゼリーを調製した。全ての原料を精製水に撹拌、混合、溶解して、加温して寒天及びカラギーナンを溶解し、95℃で2分間殺菌し、その120gをプラスチックカップに充填後、アルミシールで蓋を施し冷水中で冷却しゼリーを得た。
[表7]
成分 配合量(重量%)
キャベツのビフィズス菌醗酵物 40.0
果糖ぶどう糖液糖 12.0
グレープフルーツ濃縮混濁果汁 10.0
寒天 0.5
カラギーナン 0.5
クエン酸 0.2
香料 0.2
L-アスコルビン酸 0.1
精製水 36.5
合計 100.0
実施例6:ニンジンのビフィズス菌醗酵物の調製
へたおよび皮を取り除いたニンジンを約5センチメートルの長さに切り、95℃以上の熱水中で10分間ブランチング処理を行った後、破砕機を用いてニンジンをすり潰した。さらにそのニンジン破砕物をフィルタープレスを用いて搾汁した後、エバポレーターにより可溶性固形分が36%になるまで濃縮し、ニンジン濃縮ジュースを得た。一方ブランチング処理まで同様に処理したニンジンを、マスコロイダーを用いてピューレ状に加工し、ニンジンピューレを得た。このニンジンピューレ30重量部に、ニンジン濃縮ジュース30重量部、及び精製水40重量部を加えて撹拌混合し、95℃で5分間加熱殺菌後37℃まで冷却した。この殺菌済みニンジン液に、0.3%酵母エキス添加還元脱脂乳で調製されたビフィドバクテリウム・ロンガムBL1のスターターを5重量%添加して均一に撹拌後、37℃、24時間静置して醗酵を行い、ニンジンのビフィズス菌醗酵物を得た。本品1g中には、ビフィズス菌を6×10個/g含む。このニンジンのビフィズス菌醗酵物を用いて表8に示す組成の果汁入りニンジンジュースを調製した。全ての原料を撹拌混合して、95℃で1分間殺菌し、その200mlをびんに充填、密栓後、冷水中で冷却した。
[表8]
成分 配合量(重量%)
リンゴストレート果汁 79.8
ニンジンのビフィズス菌醗酵物 20.0
レモン混濁濃縮果汁 0.2
合計 100.0
実施例7
実施例3で調製したブロッコリーのビフィズス菌醗酵物を用いて表9に示す組成のグミゼリーを調製した。本グミゼリーは、飴のように口腔内で徐々に溶解し、口腔内での滞留時間が長いため、本発明では外用組成物に該当し、口腔内疾患用に適する。砂糖をマルチトールと混合し加温溶解し、糖液を調製した。少量の精製水を加えて膨潤させておいたゼラチンをその他の原料とともに糖液に加えて加熱撹拌しながら溶解混合した。さらに加温を続けて可溶性固形分量が77%になるまで煮詰めた液を、スターチモールド方式に従って、成型された型に約5gずつ充填した。その後25℃、相対湿度50%の雰囲気下で、グミゼリーを可溶性固形分が80%以上になるまで乾燥させた後、澱粉を取り払って、最後に離形油と粉末オブラートを少量まぶして仕上げグミゼリーを得た。
[表9]
成分 配合量(重量%)
砂糖 45.0
マルチトール 24.0
ブロッコリーピューレのビフィズス菌醗酵物 24.0
ゼラチン 6.0
クエン酸 0.6
香料 0.3
クエン酸三ナトリウム 0.1
合計 100.0
実施例8
ブロッコリーの花及び蕾を含む可食部を約5センチメートルの長さに切り、98℃以上の熱水中で10分間加熱殺菌処理を行った後、コミトロールを用いてピューレ状に加工した。このブロッコリーピューレをチューブ式冷却装置に入れてピューレの温度を36〜38℃とした。冷却されたピューレの180kgを、200リットル容のポリエチレン製袋に充填し、ドラム缶で保管した。保管の際、ピューレに0.3%酵母エキス添加還元脱脂乳で調製されたビフィドバクテリウム・ロンガムBL1のスターターを4重量%播種し、熱水消毒済みのハンドミキサーで撹拌した後、密封して室温で24時間静置し、醗酵させた。得られたブロッコリーピューレのビフィズス菌醗酵物にはビフィズス菌が6×10個/g濃度で含まれていた。このブロッコリーピューレのビフィズス菌醗酵物を用いて表10に示す組成の果汁入り清涼飲料を調製した。調製は、全ての原料を精製水に撹拌、混合、溶解して、95℃で1分間殺菌し、その190gを缶に充填後、冷水中で冷却することにより行った。
[表10]
成分 配合量(重量%)
ブロッコリーピューレのビフィズス菌醗酵物 25.0
オレンジ濃縮果汁 3.5
グレープフルーツ濃縮果汁 2.0
レモン濃縮果汁 1.2
ラクチュロースシロップ 1.0
酸化マグネシウム 0.06
スクラロース 0.01
精製水 67.23
合計 100.0
実施例9
キャベツの可食部を約5センチメートルの長さに切り、98℃以上の熱水中で6分間加熱殺菌処理を行った後、マスコロイダーを用いてピューレ状に加工した。このキャベツピューレをチューブ式冷却装置に入れてピューレの温度を36〜38℃とした。冷却されたピューレの180kgを、200リットル容のポリエチレン製袋に充填し、ドラム缶で保管した。保管の際、ピューレに0.3%酵母エキス添加還元脱脂乳で調製されたビフィドバクテリウム・ロンガムBL1のスターターを4重量%播種し、熱水消毒済みのハンドミキサーで撹拌した後、密封して室温で24時間静置し、醗酵させた。得られたキャベツピューレのビフィズス菌醗酵物にはビフィズス菌が4×10個/g濃度で含まれていた。
また、へた及び皮を取り除いたニンジンを約5センチメートルの長さに切り、98℃以上の熱水中で20分間加熱殺菌処理を行った後、破砕機を用いてマッシュ状にし、さらに裏ごし機で処理してピューレ状に加工した。このニンジンピューレをチューブ式冷却装置に入れてピューレの温度を36〜38℃とした。冷却されたピューレの180kgを、200リットル容のポリエチレン製袋に充填し、ドラム缶で保管した。保管の際、ピューレに0.3%酵母エキス添加還元脱脂乳で調製されたビフィドバクテリウム・ロンガムBL1のスターターを4重量%播種し、熱水消毒済みのハンドミキサーで撹拌した後、密封して室温で24時間静置し、醗酵させた。得られたニンジンピューレのビフィズス菌醗酵物にはビフィズス菌が8×10個/g濃度で含まれていた。
上記のキャベツピューレのビフィズス菌醗酵物及びニンジンピューレのビフィズス菌醗酵物を用いて表11に示す組成の果汁入り清涼飲料を調製した。調製は、全ての原料を精製水に撹拌、混合、溶解して、95℃で1分間殺菌し、その200mlをびんに充填、密栓後、冷水中で冷却することにより行った。
[表11]
成分 配合量(重量%)
キャベツピューレのビフィズス菌醗酵物 16.0
ニンジンピューレのビフィズス菌醗酵物 16.0
リンゴ混濁濃縮果汁 5.0
グレープフルーツ濃縮混濁果汁 5.0
果糖ぶどう糖液糖 5.0
精製水 残部
合計 100.0
処方例1:歯磨剤(練歯磨)
常法により表12に示す組成の練歯磨を調製した。
[表12]
成分 配合量(重量%)
ブロッコリーのビフィズス菌醗酵物 2.0
(実施例3の方法により調製し、さらに固形分をろ過して除いたもの)

酢酸dl−トコフェロール 0.05
塩酸クロルヘキシジン 0.05
ソルビット 40.0
無水ケイ酸 20.0
カルボキシメチルセルロースナトリウム 1.3
ラウリル硫酸ナトリウム 1.0
パラオキシ安息香酸メチル 0.1
サッカリンナトリウム 0.1
アネトール 0.1
メントール 0.2
ペパーミント油 0.4
グリセリン 5.0
精製水 残部
合計 100.0
処方例2:洗口剤
常法により表13に示す組成の洗口剤を調製した。
[表13]
成分 配合量(重量%)
ブロッコリーのビフィズス菌醗酵物 0.5
(実施例3の方法により調製し、さらに固形分をろ過して除いたもの)

エタノール 10.0
トラネキサム酸 0.05
グリセリン 5.0
クエン酸 0.01
クエン酸ナトリウム 0.1
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 0.5
パラオキシ安息香酸メチル 0.1
ミント香料 適量
精製水 残部
合計 100.0
処方例3:トローチ
常法により表14に示す組成のトローチを調製した。
[表14]
成分 配合量(重量%)
ブロッコリーのビフィズス菌醗酵物 15.0
(実施例3の方法により調製し、さらに固形分をろ過して除いたもの)
マルチトール 21.0
アラビアガム 1.5
ショ糖脂肪酸エステル 2.5
粉末香料 1.0
クエン酸 4.0
ビタミンC 10.0
キシリトール 残部
合計 100.0
処方例4:スキンケアクリーム
水相成分と油相成分を80℃で混合した後、冷却することにより、表15に示す組成のスキンケアクリームを調製した。
[表15]
成分 配合量(重量%)
(水相)
ブロッコリーのビフィズス菌醗酵物 15.0
(実施例3の方法により調製し、さらに固形分をろ過して除いたもの)
濃グリセリン 8.0
1,3−ブチレングリコール 5.0
モノステアリン酸ポリグリセリル 3.5
親油性モノステアリン酸グリセリル 2.5
L−アルギニン 0.2
シクロデキストリン 0.01
精製水 残部
(油相)
ステアリン酸 1.5
スクワラン 12.0
マカデミアナッツ油 1.0
パルミチン酸イソプロピル 4.0
メチルポリシロキサン 0.3
セタノール 2.0
香料 0.2
合計 100.0
なお、本実施例及び試験例において利用されたビフィドバクテリウム・ロンガムBL1はビフィドバクテリウム・ロンガムBB536の名称で森永乳業株式会社から販売されており入手は容易である。また、ビフィドバクテリウム・ビフィダムBB2は(独)理化学研究所JCM1255に相当するものであり、ラクトバチルス・ペントーサスVS10株は、Vege-Start 10の名称でChr. Hansen GmbHから販売されている。
本発明はカンジダ菌感染に基づく疾患の予防又は改善作用が要求される分野で利用できる。

Claims (14)

  1. ブロッコリーのビフィズス菌醗酵物を含有する経カンジダ菌感染抑制剤。
  2. ビフィズス菌がビフィドバクテリウム・ロンガムである請求項1に記載のカンジダ菌感染抑制剤。
  3. さらに、キャベツ、ケール、カリフラワー、高菜、あぶらな、からしな、大根、大根葉、野沢菜、小松菜及びニンジンからなる群から選択される少なくとも1種の野菜のビフィズス菌醗酵物を含有する請求項1又は2に記載のカンジダ菌感染抑制剤。
  4. ブロッコリーのビフィズス菌醗酵物を含有するカンジダ菌感染抑制経口組成物。
  5. ビフィズス菌がビフィドバクテリウム・ロンガムである請求項4に記載の経口組成物。
  6. さらに、キャベツ、ケール、カリフラワー、高菜、あぶらな、からしな、大根、大根葉、野沢菜、小松菜及びニンジンからなる群から選択される少なくとも1種の野菜のビフィズス菌醗酵物を含有する請求項4又は5に記載の経口組成物。
  7. ブロッコリーのビフィズス菌醗酵物を含有するIFN−γ産生促進剤
  8. ビフィズス菌がビフィドバクテリウム・ロンガムである請求項7に記載のIFN−γ産生促進剤
  9. さらに、キャベツ、ケール、カリフラワー、高菜、あぶらな、からしな、大根、大根葉、野沢菜、小松菜及びニンジンからなる群から選択される少なくとも1種の野菜のビフィズス菌醗酵物を含有する請求項7又は8に記載のIFN−γ産生促進剤
  10. ブロッコリーのビフィズス菌醗酵物を含有する抗歯周病用又は抗う蝕用組成物。
  11. ビフィズス菌がビフィドバクテリウム・ロンガムである請求項10に記載の組成物。
  12. さらに、キャベツ、ケール、カリフラワー、高菜、あぶらな、からしな、大根、大根葉、野沢菜、小松菜及びニンジンからなる群から選択される少なくとも1種の野菜のビフィズス菌醗酵物を含有する請求項10又は11に記載の組成物。
  13. 口腔用組成物である、請求項10〜12のいずれかに記載の組成物。
  14. 歯周病原性菌(P. gingivalis)による歯周病又はう蝕原性菌(S. mutans)によるう蝕の予防又は改善用である、請求項10〜13のいずれかに記載の組成物。
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