JP2005084882A - 設備機器管理装置、設備機器管理システムおよび設備機器管理方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 管理装置4は、複数の空気調和機を遠隔から管理する管理装置であって、通信部40と検知部45とカウント部46と判断部47とを備える。通信部40は、空気調和機の運転データを含む日報を受信する。検知部45は、日報の受信に関する障害を検知する。カウント部46は、障害が検知された回数をカウントする。判断部47は、回数が所定の閾値に達したか否か又は閾値を超えたか否かを判断し、回数が閾値に達した場合又は閾値を超えた場合には異常発生を知らせる情報を出力する。
【選択図】 図5
Description
この設備機器管理装置では、基準は管理対象物件ごとに設定することができる。このため、例えば、管理対象物件の重要度に合わせて基準を設定することができる。これにより、この設備機器管理装置では、管理データの受信に関する異常の発生を柔軟に検知することができる。
この設備機器管理装置では、検知部は、複数種類の障害を検知する。このため、異常の発生箇所や原因などを特定することが容易である。また、基準は、障害の種類ごとに設定可能である。従って、障害の種類に応じて適切な基準を設定することができる。このため、この設備機器管理装置では、管理データの受信に関する異常の発生を柔軟に検知することができる。
この設備機器管理装置では、基準を手動設定部によって手動で設定することができる。このため、設備機器の使用状況などの変化に応じて、自由度高く基準の設定をすることができる。これにより、この設備機器管理装置では、管理データの受信に関する異常の発生をより柔軟に検知することができる。
この設備機器管理装置では、管理データが受信されないデータ未受信障害が検知される。そして、データ未受信障害に関する障害パラメータが所定の基準を満たしたか否かが判断部によって判断される。このため、この設備機器管理装置では、例えば、設備機器管理装置へと管理データを送るための通信手段の異常など、データ未受信障害の発生原因となる異常の発生をより精度よく認識することができる。
この設備機器管理装置では、管理データの一部が欠落するデータ欠落障害が検知される。そして、データ欠落障害に関する障害パラメータが所定の基準を満たしたか否かが判断部によって判断される。このため、この設備機器管理装置では、例えば、複数の設備機器の一部に生じた異常など、データ欠落障害の発生原因となる異常の発生をより精度よく認識することができる。
この設備機器管理装置では、制御装置単位での状態データの欠落が検知される。そして、制御装置単位での状態データの欠落に関する障害パラメータと基準とによって、異常の発生が判断される。このため、この設備機器管理装置では、制御装置に生じた異常の発生をより精度よく認識することができる。また、異常が生じた制御装置の特定が容易である。
この設備機器管理装置では、設備機器のグループ単位での状態データの欠落が検知される。そして、設備機器のグループ単位での状態データの欠落に関する障害パラメータと基準とによって、異常の発生が判断される。このため、この設備機器管理装置では、設備機器の一部に生じた異常の発生をより精度よく認識することができる。また、異常が生じた設備機器のグループの特定が容易である。
この設備機器管理システムでは、設備機器の状態データが制御装置に蓄積される。そして、状態データを含む管理データが制御装置へと送信される。管理データを受信した設備機器管理装置は、障害に関する障害パラメータが所定の基準を満たしたか否かを判断する。そして、設備機器管理装置は、障害パラメータが所定の基準を満たした場合に異常発生を知らせる情報を出力する。一度の障害の発生だけでは必ずしも設備機器などに異常が生じているとは限らないが、この設備機器管理システムでは、設備機器管理装置が、障害パラメータが所定の基準を満たしたか否かを判断することによって、異常の発生が判断される。このため、この設備機器管理システムでは、管理データの受信に関する異常の発生を精度よく認識することができる。
請求項3に記載の設備機器管理装置では、検知部は、複数種類の障害を検知する。このため、異常の発生箇所や原因などを特定することが容易である。また、基準は、障害の種類ごとに設定可能である。従って、障害の種類に応じて適切な基準を設定することができる。このため、この設備機器管理装置では、管理データの受信に関する異常の発生を柔軟に検知することができる。
請求項5に記載の設備機器管理装置では、管理データの受信に関する障害の回数が閾値に達したか否か又は閾値を超えたか否かが判断部によって判断される。そして、障害が検知された回数が閾値に達した場合又は閾値を超えた場合には、異常発生を知らせる情報が判断部によって出力される。一度の障害の発生だけでは必ずしも設備機器などに異常が生じているとは限らないが、この設備機器管理装置では、判断部が、障害の回数と閾値とによって異常の発生を判断する。このため、この設備機器管理装置では、管理データの受信に関する異常の発生を精度よく認識することができる。
本発明の一実施形態にかかる設備機器管理システム1の構成を図1に示す。
この設備機器管理システム1は、管理対象である物件内の空調を行う空気調和機2a,2bを集中制御装置3a,3bでそれぞれ制御すると共に、空気調和機2a,2bを遠隔監視センタ内の管理装置4で遠隔から管理するシステムである。
空気調和機2a,2bは、ビルや工場等の物件にそれぞれ配置され室内の空気調和を行う。上述したように、空気調和機2a,2bには第1空気調和機2aと第2空気調和機2bとがあり、それぞれ第1物件と第2物件とに配置されている。以下、第1空気調和機2aの構成について説明するが、第2空気調和機2bについても同様の構成である。
第1室外機7aは、室外熱交換器70、アキュムレータ71、圧縮機72、四路切換弁73等の冷媒回路構成部品、室外ファン74、室外制御部75(図4参照)等を有している。室外熱交換器70は、アキュムレータ71、圧縮機72、四路切換弁73等の冷媒回路構成部品と共に冷媒回路を構成し、室外の空気と冷媒との間で熱交換を行う。圧縮機72等は、電力によって駆動され、冷媒を循環させる。室外ファン74は、室外ファンモータ76によって駆動され、室外から取り込まれ室外熱交換器70を通る空気の流れを生成する。室外制御部75は、圧縮機72、四路切換弁73、室外ファンモータ76、室外温度サーミスタ77などの各種のセンサ等と接続されており、第1室外機7aの制御を行う。
<集中制御装置の構成>
集中制御装置3a,3bは、図1に示すように、空気調和機2a,2bと通信線によりそれぞれ接続され、空気調和機2a,2bの集中制御を行う。また、集中制御装置3a,3bは、遠隔監視センタ内の管理装置4と制御信号の送受信を行う。上述したように、集中制御装置3a,3bには、第1集中制御装置3aと第2集中制御装置3bとがある。第1集中制御装置3aは、第1空気調和機2aと接続されており、複数の室内機6a−6hおよび複数の室外機7a,7bを集中制御する。第1集中制御装置3aは、第1空気調和機2aが配置されている第1物件内の管理室などに配置されている。第2集中制御装置3bは、第2空気調和機2bと接続されており、第2空気調和機2bが配置されている第2物件内の管理室などに配置されている。以下、第1集中制御装置3aについて説明するが、第2集中制御装置3bについても同様の構成である。
複数の入出力ポートP1,P2は、第1空気調和機2aのグループG1,G2からのデータをそれぞれ受信する。複数の入出力ポートP1,P2は、グループG1,G2と通信線によってそれぞれ接続されている。第1集中制御装置3aは、第1入出力ポートP1と第2入出力ポートとを有しており、第1グループG1からの通信線が第1入出力ポートP1に接続されている。また、第2グループG2からの通信線が第2入出力ポートP2に接続されている。従って、グループG1,G2ごとのデータが各入出力ポートP1,P2を介して、第1集中制御装置3aに集められる。また、各グループG1,G2のデータは、各グループG1,G2を構成する複数の系統SY1−SY4のデータがまとめられたデータである。例えば、第1グループG1のデータは、第1系統SY1、第2系統SY2および第1室外機7aのデータを含み、第1入出力ポートP1から受信される。第2グループG2のデータは、第3系統SY3、第4系統SY4および第2室外機7bのデータを含み、第2入出力ポートP2から受信される。このように、第1集中制御装置3aは、第1入出力ポートP1から第1グループG1のデータを受信し、第2入出力ポートP2から第2グループG2のデータを受信する。
[全体構成]
管理装置4は、集中制御装置3a,3bに接続された空気調和機2a,2bの管理を行う装置であり、空気調和機2a,2bが配置された物件から離れた遠隔監視センタ内に配置されたサーバーである。管理装置4が行う管理の内容としては、異常監視、最適自動制御、報告書自動作成等がある。異常監視は、集中制御装置3a,3bから送られる日報に含まれる空気調和機2a,2bの運転データから空気調和機2a,2bに異常が発生しているか否かを判断し、異常が発生している場合には異常発報を行って物件の管理者等に通知するという管理内容である。最適自動制御は、種々の条件で空気調和機2a,2bを最適に制御するものであり、省エネ制御やデマンド制御がある。省エネ制御は、一定量の消費電力が削減されるように空気調和機2a,2bに対して省エネルギ制御を自動的に行うという制御である。電力デマンド制御は、空気調和機2a,2bの最大需要電力を契約電力あるいは管理目標電力に抑える制御である。報告書自動作成は、最適自動制御の運用効果などをまとめた報告書を自動的に作成し定期的に物件の所有者や管理者等に送るという管理内容である。
管理装置4は、日報が集中制御装置3a,3bから送られてこない場合や日報に含まれるデータに欠落がある場合に、障害として認識する。そして、管理装置4は、障害に関するパラメータとして障害の発生回数を利用し、発生回数が所定の閾値(基準)に達した場合に、異常として認識する。なお、閾値は、物件ごと及び障害の種類ごとに設定可能である。管理装置4は、異常の発生を認識すると、異常の発生を知らせる情報を出力する。また、管理装置4は、閾値設定機能、障害発生一覧検索機能、累積異常検索機能などを有する。これらの設定および検索は、管理装置4のオペレータ等がブラウザを操作することによって行われる。
[通信部]
通信部40は、第1集中制御装置3aの通信部31aや第2集中制御装置3bの通信部等とのデータ信号の送受信を行い、運転データなどを含む空気調和機2a,2bの日報を受信する。通信部40は、所定時刻に集中制御装置3a,3bから送信される日報を通信回線網INを介して受信する。また、通信部40は、管理部44が作成した空気調和機2a,2bの制御内容を集中制御装置3a,3bへと送信する。
記憶部41は、集中制御装置3a,3bから送信された空気調和機2a,2bの日報や制御内容の判断に用いられる制御ロジック等を記憶する。
[表示部および操作部]
表示部42は、閾値設定、障害発生一覧検索、累積異常検索などの設定や検索が行われる場合に、後述する設定画面や検索画面を表示する。管理装置4のオペレータ等は、表示部42に表示された設定画面や検索画面において、操作部43から検索条件などを入力することによって、上記の各種機能を利用することができる。
管理部44は、集中制御装置3a,3bから送られる日報に基づいて、異常監視、最適自動制御、報告書自動作成等の空気調和機2a,2bの管理を行う。管理部44は、検知部45、カウント部46、判断部47を有する。
〈検知部〉
検知部45は、日報の受信に関する障害を検知する。検知部45が検知する障害には、データ未受信障害およびデータ欠落障害がある。
データ未受信障害は、日報到着予定時刻になっても、集中制御装置3a,3bから日報が受信されず、日報が管理装置4に未到着であるという障害である。例えば、第1物件に配置されている第1集中制御装置3aの日報到着予定時刻になっても、第1集中制御装置3aからの日報が全く受信されない場合である。なお、日報到着予定時刻は、試運転処理時や前回の日報処理時に、次回の日報到着予定時刻として予め管理装置4の記憶部41に登録されている。試運転処理は、新しく集中制御装置がシステムに加えられた場合に管理装置4で行われる処理であり、日報処理は、管理装置4が日報を受信した場合に管理装置4で行われる処理である。日報到着予定時刻は、サーバー過負荷時の処理の遅れを考慮して、集中制御装置3a,3bの日報発報時刻に30分を加えた時刻となっている。検知部45は、1日に数回行われるパッチ処理によって、日報到着予定時刻になっても日報が到着していない集中制御装置3a,3bを検知して、データ未受信障害として記憶部41に登録する。
なお、検知された障害には、未処置と処置済みとの2つの状態がある。未処置とは、検知された障害に対して何も対応が行われていない状態を示す。処置済みとは、検知された障害に対して対応が完了した状態を示す。検知部45は、データ未受信障害であった集中制御装置3a,3bから日報が到着した場合、それまでのデータ未受信障害が対応されたものとみなして、その集中制御装置3a,3bのデータ未受信障害を処置済みとする。
データ欠落障害は、日報の一部が欠落する障害である。データ欠落障害には、LCデータ欠落障害、ポートデータ欠落障害および系統データ欠落障害がある。
LCデータ欠落障害は、集中制御装置3a,3b単位での運転データの欠落であり、同一の集中制御装置3a,3bに接続された全てのグループおよび系統から運転データが到着しない障害である。例えば、管理装置4は、第1集中制御装置3aからの日報を受信しており、日報には第1集中制御装置3aの出所データは含まれるが、第1集中制御装置3aから受信される予定の全ての運転データが日報から欠落している場合である。
検知部45は、障害が検知された集中制御装置3a,3b、入出力ポートP1,P2または系統SY1−SY4を記録部41に登録する。なお、データ欠落障害には、優先順位があり、LCデータ欠落障害が最も優先順位が高く、次にポートデータ欠落障害、その次に系統データ欠落障害の順となる。検知部45は、優先順位の高いデータ欠落障害が発生した場合は、それより優先順位の低いデータ欠落障害を処置済みとする。また、検知部45は、データ欠落障害であった集中制御装置3a,3b、入出力ポートP1,P2または系統SY1−SY4から運転データが到着した場合には、それまでのデータ欠落障害が対応されたとみなして、その集中制御装置3a,3b、入出力ポートP1,P2または系統SY1−SY4のデータ欠落障害を処置済みとする。
カウント部46は、検知部45によって検知された障害の発生回数をカウントする。カウント部46は、物件ごとおよび障害の種類ごとに障害の検知回数をカウントする。具体的には、カウント部46は、データ未受信障害、LCデータ欠落障害、ポートデータ欠落障害および系統データ欠落障害の検知回数を、物件ごと、集中制御装置3a,3bごと、入出力ポートP1,P2ごと、系統SY1−SY4ごとにそれぞれカウントする。なお、カウント部46は、検知された障害のうち未処置のものをカウントする。
判断部47は、未処置である障害の検知回数が、物件ごとおよび障害の種類ごとに設定された閾値に達したか否かを判断し、障害の検知回数が所定の閾値に達した場合には、異常発報を行う。具体的には、後述する累積異常検索画面において、閾値に達した障害は、累積異常として他の障害と異なる色によって示される。また、判断部47は、障害の検知回数が閾値に達した場合には、異常通知先として設定されている相手に、FAX又はeメールなどで異常の発生を知らせる情報を送ってもよい。異常通知先は、異常が発生している物件の管理者や担当サービス会社などである。なお、判断部47は、同じ障害が重複して検知されることを避けるために、異常発報を行った場合、それまでに検知された障害を処置済みとする。
〔閾値設定機能〕
閾値設定機能は、閾値の設定を手動で行う機能である。閾値は、納入先(物件)ごとおよび障害の種類ごとに設定可能である。図6に、閾値設定画面を示す。この閾値設定画面では、「お客様ID」、「納入先名」が表示されると共に、障害の種類ごとに閾値を設定する欄B1−B4が表示される。第1欄B1は、データ未受信障害の閾値を設定する欄である。第2欄B2は、LCデータ欠落障害の閾値を設定する欄である。第3欄B3は、ポートデータ欠落障害の閾値を設定する欄である。第4欄B4は、系統データ欠落障害の閾値を設定する欄である。これらの欄に所定の数値が入力されて登録ボタンEBが押されることにより、物件ごとおよび障害の種類ごとに閾値が設定される。閾値は、予め納入先の新規登録時にデフォルトとして所定の回数が登録されているが、この閾値設定画面によって後に変更することができる。なお、キャンセルボタンCBが押されると、設定した値が破棄される。
障害発生一覧検索機能は、検知された障害を検索する機能であり、障害の種類、物件、検知期間などによって検索可能である。また、対応が完了した障害は、手動で処置済みにすることができる。処置済みにされた障害は、上述したように、閾値の判定から除外される。図7に障害発生一覧検索画面を示す。この画面は、検索条件設定欄C1および検索結果表示欄C2によって構成されている。検索条件設定欄C1では、検索条件が入力される。検索条件には、「障害の種類」、「未処置」、「処置済み」、「SSコード」、「お客様ID」、「開始」、「終了」などがある。「障害の種類」には、「データ未受信障害」、「LCデータ欠落障害」、「ポートデータ欠落障害」および「系統データ欠落障害」があり、それぞれの障害に該当する集中制御装置3a,3b等を検索する。「未処置」は、検知された障害のうち未処置の状態のものを検索する。「処置済み」は、検知された障害のうち処置済みのものを検索する。「障害の種類」、「未処置」、「処置済み」を検索条件とする場合、選択する条件のチェックボックスにチェックを付ける。「SSコード」、「お客様ID」は、チェックボックスにチェックを付けると、「SSコード」、「お客様ID」での検索を行うことができる。「SSコード」又は「お客様ID」を選択し、対応するテキストボックスにSSコード又はお客様IDを入力する。「開始」、「終了」は、検知日時での絞込みを行うための期間を設定する。なお、表示件数や最新検出日時を指定することによって、検索結果の表示件数や表示する順番を設定することもできる。検索ボタンSBが押されることによって、設定された検索条件で検索が行われる。
累積異常検索機能は、障害の検知回数が閾値に達して異常と判断されたものを検索する機能である。図8に累積異常検索画面を示す。累積異常検索画面には、検索条件設定欄C3および検索結果表示欄C4がある。検索条件設定欄C3では、障害発生一覧検索画面の検索条件設定欄C1と同様に、検索条件が入力される。検索結果表示欄C4では、障害発生一覧検索画面の検索結果表示欄C2と同様に、検索結果が表示される。特に、累積異常検索画面では、発生回数が閾値を達した障害が、他の障害とは異なる色によって示される。
次に、管理装置4における障害検知処理の手続きフローを説明する。この障害検知処理は、日報の受信に関する異常発生の監視において、管理装置4が行う処理である。上述したように、障害には、データ未受信障害およびデータ欠落障害があり、それぞれの障害ごとの手続きフローおよびデータ未受信障害の場合の具体例を説明する。
データ未受信障害の場合の手続きフローを図9に示す。
まず、ステップS1において、日報到着予定時刻の登録が行われる。ここでは、試運転処理時または日報処理時に次回の日報到着予定時刻が管理装置4の記憶部41に登録される。
そして、ステップS5(第3ステップ)において、閾値判定が行われる。ここでは、管理装置4が、未処置である同一のデータ未受信障害の回数が閾値に達したか否かの判断を行う。データ未受信障害の回数が閾値に達した場合、ステップS6(第3ステップ)へと進み、データ未受信障害累積異常が発生したとして、管理装置4が異常発報を行う。また、データ未受信障害累積異常が発生したとして異常発報が行われた場合、管理装置4は、それまでのデータ未受信障害を処置済みとする。このため、それまでのデータ未受信障害は、今後の閾値判定には含まれなくなり、既に異常発報が行われたデータ未受信障害が重複して検知されることが避けられる。
データ欠落障害の場合の手続きフローを図10に示す。
まず、ステップS11(第1ステップ)において、データ欠落障害の検知が行われる。ここでは、管理装置4が、日報処理時に、LCデータ欠落障害、ポートデータ欠落障害および系統データ欠落障害を検知する。また、管理装置4は、検知された集中制御装置3a,3b、入出力ポートP1,P2または系統SY1−SY4を、LCデータ欠落障害、ポートデータ欠落障害または系統データ欠落障害として記憶部41に登録する。なお、データ欠落障害であった集中制御装置3a,3b、入出力ポートP1,P2または系統SY1−SY4から日報が到着した場合、管理装置4は、それまでのデータ欠落障害が対応されたとみなして処置済みとする。
次に、データ未受信障害の場合の具体例を図11および図12に示すタイムチャートに基づいて説明する。この具体例は、第1集中制御装置3aに関して行われるデータ未受信障害の障害検知処理を示している。なお、第1集中制御装置3aにおける日報発報時刻は、2:00、10:00、18:00である。管理装置4でパッチ処理が行われる時刻は、3:00、7:00、11:00、15:00、19:00、23:00である。また、データ未受信障害の閾値は2回に設定されている。
15:00に管理装置4においてパッチ処理が行われる。このとき、障害は検知されていない。
19:00および23:00に、管理装置4においてパッチ処理が行われるが、障害は検知されない。
3:00および7:00に、管理装置4においてパッチ処理が行われるが、障害は検知されない。
11:00および15:00に、管理装置4においてパッチ処理が行われるが、障害は検知されない。
図12に示すように、19:00に、管理装置4においてパッチ処理が行われる。このとき、日報到着予定時刻の18:30に日報が管理装置4に到着していないため、管理装置4は、第1集中制御装置3aのデータ未受信障害を検知して登録する。また、管理装置4は、日報到着予定時刻を次の日報発報時刻である2:00に30分を加えた2:30に更新する。
2:00に第1集中制御装置3aが日報を発報する。管理装置4は、日報を受信して日報処理を行う。また、管理装置4は、日報到着予定時刻を次の日報発報時刻である10:00に30分を加えた10:30に更新する。また、データ未受信障害とされていた第1集中制御装置3aから日報が到着したため、管理装置4は、それまでに検知した第1集中制御装置3aのデータ未受信障害を処置済みとする。
10:00になっても、第1集中制御装置3aは、日報を発報しない。このとき、第1集中制御装置3aにおいてエラーが生じており日報が発報されない。
11:00に、管理装置4においてパッチ処理が行われる。このとき、日報到着予定時刻の10:30に日報が管理装置4に到着していないため、管理装置4は、第1集中制御装置3aのデータ未受信障害を検知して登録する。また、管理装置4は、日報到着予定時刻を次の日報発報時刻である18:00に30分を加えた18:30に更新する。
18:00になっても、第1集中制御装置3aは日報を発報しない。このとき、第1集中制御装置3aにおいてエラーが生じており日報が発報されない。
19:00に、管理装置4においてパッチ処理が行われる。このとき、日報到着予定時刻の18:30に日報が管理装置4に到着していないため、管理装置4は、第1集中制御装置3aのデータ未受信障害を検知して登録する。また、管理装置4は、日報到着予定時刻を次の日報発報時刻である2:00に30分を加えた2:30に更新する。また、管理装置4は、第1集中制御装置3aのデータ未受信障害の回数を2回とカウントして閾値である2回に達したと判断する。そして、管理装置4は、第1集中制御装置3aにおいてデータ未受信障害累積異常が発生しているとして異常発報を行う。
(1)
空気調和機2a,2bの管理を行う管理装置4においては、空気調和機2a,2bの運転データを含む日報が送られてこない場合や日報に欠落がある場合には、異常が発生していることを認識して異常通知先に通知する必要がある。しかし、一度障害が検知されただけでは、必ずしも空気調和機2a,2bに異常が生じているとは限らない。また,空気調和機2a,2bが配置された物件の数や空気調和機2a,2bを構成する室内機6a−6h等の数は多数に及ぶため、オペレータ等が検知された障害を見て異常が発生しているか否かを判断することは困難である。
この管理装置4では、閾値設定機能によって、物件ごとおよび障害の種類ごとに閾値を設定することが可能である。このため、物件や障害の種類の重要度に応じて柔軟に閾値を設定することができる。従って、この管理装置4では、より柔軟に異常の発生を検知することができる。
この管理装置4では、データ未受信障害、LCデータ欠落障害、ポートデータ欠落障害および系統データ欠落障害のように、障害の種類ごとに障害が検知される。このため、異常の発生箇所や異常の発生原因の特定が容易である。
(4)
この管理装置4では、障害発生一覧検索機能および累積異常検索機能によって、障害が検知された日時、未処置または処置済みの別などの検索条件を用いて、検知された障害または異常の検索が可能である。このため、異常に至るまでの経過を容易に確認することができる。
(1)
上記の実施形態では、障害の発生回数が閾値に達したか否かが判断されているが、障害の発生回数が閾値を超えたか否かが判断されてもよい。
(2)
上記の実施形態では、障害パラメータとして障害の発生回数が利用されているが、障害の発生回数以外のパラメータが利用されてもよい。例えば、障害の内容に応じた重み付けや、障害の軽重を示す障害度などが、障害パラメータとして利用されてもよい。
2a,2b 空気調和機(設備機器)
3a,3b 集中制御装置(制御装置)
4 管理装置(設備機器管理装置)
40 通信部(受信部)
43 操作部(手動設定部)
45 検知部
46 カウント部(算出部)
47 判断部
G1 第1グループ(グループ)
G2 第2グループ(グループ)
SY1−SY4 系統(グループ)
Claims (11)
- 複数の設備機器(2a,2b)を遠隔から管理する設備機器管理装置(4)であって、
前記設備機器(2a,2b)の状態に関する状態データを含む管理データを受信する受信部(40)と、
前記管理データの受信に関する障害を検知する検知部(45)と、
前記障害に関する障害パラメータを算出する算出部(46)と、
前記障害パラメータが所定の基準を満たしたか否かを判断し、前記障害パラメータが前記基準を満たした場合には、異常発生を知らせる情報を出力する判断部(47)と、
を備える設備機器管理装置(4)。 - 前記設備機器(2a,2b)は複数の管理対象物件に配置されており、
前記算出部(46)は、前記管理対象物件ごとに前記障害パラメータを算出し、
前記基準は、前記管理対象物件ごとに設定可能である、
請求項1に記載の設備機器管理装置(4)。 - 前記検知部(45)は、複数種類の前記障害を検知し、
前記算出部(46)は、前記障害の種類ごとに前記障害パラメータを算出し、
前記基準は、前記障害の種類ごとに設定可能である、
請求項1または2に記載の設備機器管理装置(4)。 - 前記基準を手動で設定するための手動設定部(43)をさらに備える、
請求項1から3のいずれかに記載の設備機器管理装置(4)。 - 前記障害パラメータは、前記障害が検知された回数であり、
前記算出部(46)は、前記回数をカウントし、
前記判断部(47)は、前記回数が所定の閾値に達したか否か又は前記閾値を超えたか否かを判断し、前記回数が前記閾値に達した場合又は前記閾値を超えた場合には異常発生を知らせる情報を出力する、
請求項1から4のいずれかに記載の設備機器管理装置(4)。 - 前記障害は、前記管理データが受信されないデータ未受信障害を少なくとも含む、
請求項1から5のいずれかに記載の設備機器管理装置(4)。 - 前記障害は、前記管理データの一部が欠落するデータ欠落障害を少なくとも含む、
請求項1から6のいずれかに記載の設備機器管理装置(4)。 - 前記受信部(40)は、前記設備機器(2a,2b)とそれぞれ接続され前記状態データを蓄積する複数の制御装置(3a,3b)から前記管理データを受信し、
前記データ欠落障害は、前記制御装置(3a,3b)単位での前記状態データの欠落である、
請求項7に記載の設備機器管理装置(4)。 - 前記データ欠落障害は、前記制御装置(3a,3b)に接続される前記設備機器(2a,2b)のグループ(G1,G2,SY1−SY4)単位での前記状態データの欠落である、
請求項8に記載の設備機器管理装置(4)。 - 複数の前記設備機器(2a,2b)と、
前記設備機器(2a,2b)とそれぞれ接続され前記状態データを蓄積する複数の制御装置(3a,3b)と、
前記制御装置(3a,3b)から前記管理データを受信する請求項1から9のいずれかに記載の設備機器管理装置(4)と、
を備える設備機器管理システム(1)。 - 複数の設備機器(2a,2b)を設備機器管理装置(4)によって遠隔から管理するための管理方法であって、
前記設備機器管理装置(4)が、前記設備機器(2a,2b)の状態に関する状態データを含む管理データの受信に関する障害を検知する第1ステップ(S2,S11)と、
前記設備機器管理装置(4)が、前記障害に関する障害パラメータを算出する第2ステップ(S4,S12)と、
前記設備機器管理装置(4)が、前記障害パラメータが所定の基準を満たしたか否かを判断し、前記障害パラメータが前記基準を満たした場合には異常発生を知らせる情報を出力する第3ステップ(S5,S6,S13,S14)と、
を備える設備機器管理方法。
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