JP4179112B2 - 設備機器管理装置、設備機器管理システムおよび設備機器管理方法 - Google Patents
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Description
本発明の一実施形態にかかる設備機器管理システム1の構成を図1に示す。
この設備機器管理システム1は、管理対象である物件内の空調を行う空気調和機2a,2bを集中制御装置3a,3bでそれぞれ制御すると共に、空気調和機2a,2bを遠隔監視センタ内の管理装置4で遠隔から管理するシステムである。
空気調和機2a,2bは、ビルや工場等の物件にそれぞれ配置され室内の空気調和を行う。上述したように、空気調和機2a,2bには第1空気調和機2aと第2空気調和機2bとがあり、それぞれ第1物件と第2物件とに配置されている。以下、第1空気調和機2aの構成について説明するが、第2空気調和機2bについても同様の構成である。
集中制御装置3a,3bは、図1に示すように、空気調和機2a,2bと通信線によりそれぞれ接続され、空気調和機2a,2bの集中制御を行う。また、集中制御装置3a,3bは、遠隔監視センタ内の管理装置4と制御信号の送受信を行う。上述したように、集中制御装置3a,3bには、第1集中制御装置3aと第2集中制御装置3bとがある。第1集中制御装置3aは、第1空気調和機2aと接続されており、複数の室内機6a−6hおよび複数の室外機7a,7bを集中制御する。第1集中制御装置3aは、第1空気調和機2aが配置されている第1物件内の管理室などに配置されている。第2集中制御装置3bは、第2空気調和機2bと接続されており、第2空気調和機2bが配置されている第2物件内の管理室などに配置されている。以下、第1集中制御装置3aについて説明するが、第2集中制御装置3bについても同様の構成である。
[全体構成]
管理装置4は、集中制御装置3a,3bに接続された空気調和機2a,2bの管理を行う装置であり、空気調和機2a,2bが配置された物件から離れた遠隔監視センタ内に配置されたサーバーである。管理装置4が行う管理の内容としては、異常監視、最適自動制御、報告書自動作成等がある。異常監視は、集中制御装置3a,3bから送られる日報に含まれる空気調和機2a,2bの運転データから空気調和機2a,2bに異常が発生しているか否かを判断し、異常が発生している場合には異常発報を行って物件の管理者等に通知するという管理内容である。最適自動制御は、種々の条件で空気調和機2a,2bを最適に制御するものであり、省エネ制御やデマンド制御がある。省エネ制御は、一定量の消費電力が削減されるように空気調和機2a,2bに対して省エネルギ制御を自動的に行うという制御である。電力デマンド制御は、空気調和機2a,2bの最大需要電力を契約電力あるいは管理目標電力に抑える制御である。報告書自動作成は、最適自動制御の運用効果などをまとめた報告書を自動的に作成し定期的に物件の所有者や管理者等に送るという管理内容である。
通信部40は、第1集中制御装置3aの通信部31aや第2集中制御装置3bの通信部等とのデータ信号の送受信を行い、運転データなどを含む空気調和機2a,2bの日報を受信する。通信部40は、所定時刻に集中制御装置3a,3bから送信される日報を通信回線網INを介して受信する。また、通信部40は、管理部44が作成した空気調和機2a,2bの制御内容を集中制御装置3a,3bへと送信する。
記憶部41は、集中制御装置3a,3bから送信された空気調和機2a,2bの日報や制御内容の判断に用いられる制御ロジック等を記憶する。
表示部42は、閾値設定、障害発生一覧検索、累積異常検索などの設定や検索が行われる場合に、後述する設定画面や検索画面を表示する。管理装置4のオペレータ等は、表示部42に表示された設定画面や検索画面において、操作部43から検索条件などを入力することによって、上記の各種機能を利用することができる。
管理部44は、集中制御装置3a,3bから送られる日報に基づいて、異常監視、最適自動制御、報告書自動作成等の空気調和機2a,2bの管理を行う。管理部44は、検知部45、カウント部46、判断部47を有する。
検知部45は、日報の受信に関する障害を検知する。検知部45が検知する障害には、データ未受信障害およびデータ欠落障害がある。
データ未受信障害は、日報到着予定時刻になっても、集中制御装置3a,3bから日報が受信されず、日報が管理装置4に未到着であるという障害である。例えば、第1物件に配置されている第1集中制御装置3aの日報到着予定時刻になっても、第1集中制御装置3aからの日報が全く受信されない場合である。なお、日報到着予定時刻は、試運転処理時や前回の日報処理時に、次回の日報到着予定時刻として予め管理装置4の記憶部41に登録されている。試運転処理は、新しく集中制御装置がシステムに加えられた場合に管理装置4で行われる処理であり、日報処理は、管理装置4が日報を受信した場合に管理装置4で行われる処理である。日報到着予定時刻は、サーバー過負荷時の処理の遅れを考慮して、集中制御装置3a,3bの日報発報時刻に30分を加えた時刻となっている。検知部45は、1日に数回行われるパッチ処理によって、日報到着予定時刻になっても日報が到着していない集中制御装置3a,3bを検知して、データ未受信障害として記憶部41に登録する。
データ欠落障害は、日報の一部が欠落する障害である。データ欠落障害には、LCデータ欠落障害、ポートデータ欠落障害および系統データ欠落障害がある。
カウント部46は、検知部45によって検知された障害の発生回数をカウントする。カウント部46は、物件ごとおよび障害の種類ごとに障害の検知回数をカウントする。具体的には、カウント部46は、データ未受信障害、LCデータ欠落障害、ポートデータ欠落障害および系統データ欠落障害の検知回数を、物件ごと、集中制御装置3a,3bごと、入出力ポートP1,P2ごと、系統SY1−SY4ごとにそれぞれカウントする。なお、カウント部46は、検知された障害のうち未処置のものをカウントする。
判断部47は、未処置である障害の検知回数が、物件ごとおよび障害の種類ごとに設定された閾値に達したか否かを判断し、障害の検知回数が所定の閾値に達した場合には、異常発報を行う。具体的には、後述する累積異常検索画面において、閾値に達した障害は、累積異常として他の障害と異なる色によって示される。また、判断部47は、障害の検知回数が閾値に達した場合には、異常通知先として設定されている相手に、FAX又はeメールなどで異常の発生を知らせる情報を送ってもよい。異常通知先は、異常が発生している物件の管理者や担当サービス会社などである。なお、判断部47は、同じ障害が重複して検知されることを避けるために、異常発報を行った場合、それまでに検知された障害を処置済みとする。
閾値設定機能は、閾値の設定を手動で行う機能である。閾値は、納入先(物件)ごとおよび障害の種類ごとに設定可能である。図6に、閾値設定画面を示す。この閾値設定画面では、「お客様ID」、「納入先名」が表示されると共に、障害の種類ごとに閾値を設定する欄B1−B4が表示される。第1欄B1は、データ未受信障害の閾値を設定する欄である。第2欄B2は、LCデータ欠落障害の閾値を設定する欄である。第3欄B3は、ポートデータ欠落障害の閾値を設定する欄である。第4欄B4は、系統データ欠落障害の閾値を設定する欄である。これらの欄に所定の数値が入力されて登録ボタンEBが押されることにより、物件ごとおよび障害の種類ごとに閾値が設定される。閾値は、予め納入先の新規登録時にデフォルトとして所定の回数が登録されているが、この閾値設定画面によって後に変更することができる。なお、キャンセルボタンCBが押されると、設定した値が破棄される。
障害発生一覧検索機能は、検知された障害を検索する機能であり、障害の種類、物件、検知期間などによって検索可能である。また、対応が完了した障害は、手動で処置済みにすることができる。処置済みにされた障害は、上述したように、閾値の判定から除外される。図7に障害発生一覧検索画面を示す。この画面は、検索条件設定欄C1および検索結果表示欄C2によって構成されている。検索条件設定欄C1では、検索条件が入力される。検索条件には、「障害の種類」、「未処置」、「処置済み」、「SSコード」、「お客様ID」、「開始」、「終了」などがある。「障害の種類」には、「データ未受信障害」、「LCデータ欠落障害」、「ポートデータ欠落障害」および「系統データ欠落障害」があり、それぞれの障害に該当する集中制御装置3a,3b等を検索する。「未処置」は、検知された障害のうち未処置の状態のものを検索する。「処置済み」は、検知された障害のうち処置済みのものを検索する。「障害の種類」、「未処置」、「処置済み」を検索条件とする場合、選択する条件のチェックボックスにチェックを付ける。「SSコード」、「お客様ID」は、チェックボックスにチェックを付けると、「SSコード」、「お客様ID」での検索を行うことができる。「SSコード」又は「お客様ID」を選択し、対応するテキストボックスにSSコード又はお客様IDを入力する。「開始」、「終了」は、検知日時での絞込みを行うための期間を設定する。なお、表示件数や最新検出日時を指定することによって、検索結果の表示件数や表示する順番を設定することもできる。検索ボタンSBが押されることによって、設定された検索条件で検索が行われる。
累積異常検索機能は、障害の検知回数が閾値に達して異常と判断されたものを検索する機能である。図8に累積異常検索画面を示す。累積異常検索画面には、検索条件設定欄C3および検索結果表示欄C4がある。検索条件設定欄C3では、障害発生一覧検索画面の検索条件設定欄C1と同様に、検索条件が入力される。検索結果表示欄C4では、障害発生一覧検索画面の検索結果表示欄C2と同様に、検索結果が表示される。特に、累積異常検索画面では、発生回数が閾値を達した障害が、他の障害とは異なる色によって示される。
次に、管理装置4における障害検知処理の手続きフローを説明する。この障害検知処理は、日報の受信に関する異常発生の監視において、管理装置4が行う処理である。上述したように、障害には、データ未受信障害およびデータ欠落障害があり、それぞれの障害ごとの手続きフローおよびデータ未受信障害の場合の具体例を説明する。
データ未受信障害の場合の手続きフローを図9に示す。
まず、ステップS1において、日報到着予定時刻の登録が行われる。ここでは、試運転処理時または日報処理時に次回の日報到着予定時刻が管理装置4の記憶部41に登録される。
データ欠落障害の場合の手続きフローを図10に示す。
まず、ステップS11(第1ステップ)において、データ欠落障害の検知が行われる。ここでは、管理装置4が、日報処理時に、LCデータ欠落障害、ポートデータ欠落障害および系統データ欠落障害を検知する。また、管理装置4は、検知された集中制御装置3a,3b、入出力ポートP1,P2または系統SY1−SY4を、LCデータ欠落障害、ポートデータ欠落障害または系統データ欠落障害として記憶部41に登録する。なお、データ欠落障害であった集中制御装置3a,3b、入出力ポートP1,P2または系統SY1−SY4から日報が到着した場合、管理装置4は、それまでのデータ欠落障害が対応されたとみなして処置済みとする。
次に、データ未受信障害の場合の具体例を図11および図12に示すタイムチャートに基づいて説明する。この具体例は、第1集中制御装置3aに関して行われるデータ未受信障害の障害検知処理を示している。なお、第1集中制御装置3aにおける日報発報時刻は、2:00、10:00、18:00である。管理装置4でパッチ処理が行われる時刻は、3:00、7:00、11:00、15:00、19:00、23:00である。また、データ未受信障害の閾値は2回に設定されている。
(1)
空気調和機2a,2bの管理を行う管理装置4においては、空気調和機2a,2bの運転データを含む日報が送られてこない場合や日報に欠落がある場合には、異常が発生していることを認識して異常通知先に通知する必要がある。しかし、一度障害が検知されただけでは、必ずしも空気調和機2a,2bに異常が生じているとは限らない。また,空気調和機2a,2bが配置された物件の数や空気調和機2a,2bを構成する室内機6a−6h等の数は多数に及ぶため、オペレータ等が検知された障害を見て異常が発生しているか否かを判断することは困難である。
この管理装置4では、閾値設定機能によって、物件ごとおよび障害の種類ごとに閾値を設定することが可能である。このため、物件や障害の種類の重要度に応じて柔軟に閾値を設定することができる。従って、この管理装置4では、より柔軟に異常の発生を検知することができる。
この管理装置4では、データ未受信障害、LCデータ欠落障害、ポートデータ欠落障害および系統データ欠落障害のように、障害の種類ごとに障害が検知される。このため、異常の発生箇所や異常の発生原因の特定が容易である。
この管理装置4では、障害発生一覧検索機能および累積異常検索機能によって、障害が検知された日時、未処置または処置済みの別などの検索条件を用いて、検知された障害または異常の検索が可能である。このため、異常に至るまでの経過を容易に確認することができる。
(1)
上記の実施形態では、障害の発生回数が閾値に達したか否かが判断されているが、障害の発生回数が閾値を超えたか否かが判断されてもよい。
上記の実施形態では、障害パラメータとして障害の発生回数が利用されているが、障害の発生回数以外のパラメータが利用されてもよい。例えば、障害の内容に応じた重み付けや、障害の軽重を示す障害度などが、障害パラメータとして利用されてもよい。
2a,2b 空気調和機(設備機器)
3a,3b 集中制御装置(制御装置)
4 管理装置(設備機器管理装置)
40 通信部(受信部)
43 操作部(手動設定部)
45 検知部
46 カウント部(算出部)
47 判断部
G1 第1グループ(グループ)
G2 第2グループ(グループ)
SY1−SY4 系統(グループ)
Claims (6)
- 管理対象物件毎に配置され管理対象物件内の多数の空気調和機(2a,2b)を制御する制御装置(3a,3b)、を介して前記多数の空気調和機を遠隔から管理する設備機器管理装置(4)であって、
前記多数の空気調和機(2a,2b)の状態に関する状態データを含む管理データを受信する受信部(40)と、
前記管理データの受信に関する障害を検知する検知部(45)と、
前記障害の発生回数を算出する算出部(46)と、
前記障害の発生回数が所定の基準を満たしたか否かを判断し、前記障害の発生回数が前記基準を満たした場合には、異常発生を知らせる情報を出力する判断部(47)と、
前記障害に対応していない状態である第1の状態と、前記障害に対応した状態である第2の状態とを含む前記障害の処理状況を表示する表示部(42)と、
を備え、
前記多数の空気調和機は、複数の室内機および複数の室外機からなる複数のグループと、前記複数のグループに含まれる一の室外機および複数の室内機からなる複数の系統とを構成し、
前記検知部は、前記管理データの一部が欠落する前記障害であるデータ欠落障害であって、制御装置毎の前記データ欠落障害である第1データ欠落と、グループ毎の前記データ欠落障害である第2データ欠落と、系統毎の前記データ欠落障害である第3データ欠落とを検知し、
前記判断部は、前記算出部によって算出された前記発生回数が、前記第1データ欠落、前記第2データ欠落、および前記第3データ欠落にそれぞれ設定された前記所定の基準を満たしたか否かを判断し、
前記表示部は、前記第1データ欠落が検知された場合には、第2データ欠落および前記第3データ欠落の前記処理状況を前記第1の状態から前記第2の状態に切り替えて表示し、前記第2データ欠落を検知された場合には、前記第3データ欠落の前記処理状況を第1の状態から第2の状態に切り替えて表示する、
設備機器管理装置(4)。 - 前記基準を手動で設定するための手動設定部(43)をさらに備える、
請求項1に記載の設備機器管理装置(4)。 - 前記判断部(47)は、前記障害の発生回数が、物件毎に設定された所定の閾値に達したか否か又は前記閾値を超えたか否かを判断し、前記発生回数が前記閾値に達した場合又は前記閾値を超えた場合には異常発生を知らせる情報を出力する、
請求項1または2に記載の設備機器管理装置(4)。 - 前記障害は、前記管理データが受信されないデータ未受信障害をさらに含む、
請求項1から3のいずれかに記載の設備機器管理装置(4)。 - 前記多数の空気調和機(2a,2b)と、
前記多数の空気調和機(2a,2b)とそれぞれ接続され前記状態データを蓄積する複数の制御装置(3a,3b)と、
前記制御装置(3a,3b)から前記管理データを受信する請求項1から4のいずれかに記載の設備機器管理装置(4)と、
を備える設備機器管理システム(1)。 - 管理対象物件毎に配置され管理対象物件内の多数の空気調和機(2a,2b)を制御する制御装置(3a,3b)、を介して前記多数の空気調和機を設備機器管理装置(4)によって遠隔から管理するための管理方法であって、
前記設備機器管理装置(4)が、前記多数の空気調和機(2a,2b)の状態に関する状態データを含む管理データの受信に関する障害を検知する第1ステップ(S2,S11)と、
前記設備機器管理装置(4)が、前記障害の発生回数を算出する第2ステップ(S4,S12)と、
前記設備機器管理装置(4)が、前記障害の発生回数が所定の基準を満たしたか否かを判断し、前記障害の発生回数が前記基準を満たした場合には異常発生を知らせる情報を出力する第3ステップ(S5,S6,S13,S14)と、
前記障害に対応していない状態である第1の状態と、前記障害に対応した状態である第2の状態とを含む前記障害の処理状況を表示する第4ステップと
を備え、
前記多数の空気調和機は、複数の室内機および複数の室外機からなる複数のグループと、前記複数のグループに含まれる一の室外機および複数の室内機からなる複数の系統とを構成し、
前記第1ステップでは、前記管理データの一部が欠落する前記障害であるデータ欠落障害であって、制御装置毎の前記データ欠落障害である第1データ欠落と、グループ毎の前記データ欠落障害である第2データ欠落と、系統毎の前記データ欠落障害である第3データ欠落とを検知し、
前記第3ステップでは、前記算出部によって算出された前記発生回数が、前記第1データ欠落、前記第2データ欠落、および前記第3データ欠落にそれぞれ設定された前記所定の基準を満たしたか否かを判断し、
前記第4ステップでは、前記第1データ欠落が検知された場合には、第2データ欠落および前記第3データ欠落の前記処理状況を前記第1の状態から前記第2の状態に切り替えて表示し、前記第2データ欠落が検知された場合には、前記第3データ欠落の前記処理状況を第1の状態から第2の状態に切り替えて表示する、
設備機器管理方法。
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