JP2005083554A - 転がり軸受 - Google Patents

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Abstract

【課題】 潤滑油によってトルク性能を向上し、また、このトルク性能を長期に渡り維持することができる転がり軸受を提供する。
【解決手段】 本発明にかかる転がり軸受1は、内輪2並びに外輪3の軌道面、冠型保持器10及び転動体4に、潤滑油膜が塗布され、冠型保持器10の突起部13に、円周方向に貫通する少なくとも1つのスリット14が形成されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、転がり軸受に関し、特に、ハードディスクドライブ(以下、HDDと称する。)の構成部品の一部であるアクチュエータ(特にスイングアーム)の揺動運動部分に組み込まれた軸受及びユニットとして用いられる転がり軸受に関する。
コンピュータ関連産業は、他の産業分野に比較すると歴史の浅い分野であるにも関わらず技術革新のスピードが速い。特に、HDDは一つの機種の存在期間が短く、新技術を導入した新機種(省電力化、高応答性、高精度化、コンパクト化等)が次々に開発されている。ここで、HDD用のアクチュエータとして往復揺動運動を支承する転がり軸受を長期信頼性、低トルク化等が要求されている。
従来、HDDアクチュエータ用転がり軸受では潤滑性を確保するためにグリースを充填した潤滑方式や軸受軌道面などに防錆潤滑油を塗布してグリースを封入する方式が採られている。
また、このHDDアクチュエータ用転がり軸受を構成する保持器としては波型プレス保持器や冠型保持器などが使用されている。
ここで、冠型保持器は、合成樹脂などにより成形された円環状の本体を有し、保持器の円周面上複数箇所に転動体を転動自在に保持するため、径方向に見て半円形状のポケット部を有している。ポケット部は転動体の数に応じ、かつ、互いに一定の間隔を空けて配置されている。さらに、ポケット部の円周方向両端には、転動体を保持するため、保持器の軸方向に突起した突起部が設けられている。この突起部は、ポケット部を介して一対となる。この一対の突起部はその先端部を互いに近接させ、ポケット部に抱き込むようにして転動体を保持している。
冠型保持器へ転動体を組み込む際は、ポケット部の一部を構成する一対の突起部の各先端部の間隔を弾性的に押し広げ、そのポケット部に転動体を挿入する。このため、保持器のポケット部に形成された一対の弾性片に各転動体が抱き込まれ、内輪軌道と外輪軌道との間に、全ての転動体を転動自在に保持される構成となっている(例えば、特許文献1〜3参照)。
転がり軸受の回転時には、上記複数個の転動体の転動に伴って、内輪と外輪とが相対回転する。この際、上記複数個の転動体は自転しつつ、内輪軌道周囲を公転する。また、この保持器は、上記複数個の転動体の公転速度と同じ速度で、内輪軌道周囲を回転する。このとき、上記従来の冠型保持器は、ポケット部に形成された突起部が転動体を等間隔に保持する機能のみを有するものであった。
実開昭54−111546号公報 実開昭54−143948号公報 実開昭54−27256号公報
ところで、HDDの構成部品の一部であるアクチュエータ(特にスイングアーム)の揺動運動部分に組み込まれた転がり軸受及び軸受ユニットは内輪と外輪が所定の角度(約26°以下)範囲内で繰り返し往復運動する。
ここで、上記従来のHDDアクチュエータ用転がり軸受には、グリースを充填した潤滑方式や軌道面などに防錆潤滑油を塗布し、さらに、グリースを封入するという方法が採られている。
すると、HDDアクチュエータ用転がり軸受において、上述のように微小角度の揺動運動が繰り返されるため、従来主流となっているグリース潤滑では、グリースの攪拌抵抗による、微小角度の回転トルクが増大する。
また、充填されているグリースとの引掛かり現象によるトルク変動を生じる恐れがある。
高精度の読み書き動作や高応答性、省電力化が望まれているHDDにとって、低トルク化、低トルク変動が転がり軸受に要求されているものの、上述のように従来の転がり軸受ではこの要求を満たすことが困難であった。
本発明は、上記事情を鑑みてなされたもので、潤滑油によってトルク性能を向上し、また、このトルク性能を長期に渡り維持することができる転がり軸受を提供することを目的とする。
本発明の上記目的は、内輪と、外輪と、前記内輪と前記外輪との間に介挿された複数の転動体と、円環状の本体を有し、転動体を突起部によって転動自在に保持するポケット部が円周方向等間隔に複数設けられた合成樹脂製の冠型保持器とを有する転がり軸受において、内輪と外輪の軌道面、冠型保持器及び転動体に、潤滑油膜が塗布され、突起部に、冠型保持器の円周方向に貫通する少なくとも1つのスリットが形成されたことを特徴とする転がり軸受により達成される。
この構成によれば、予め軸受内輪・外輪、転動体及び冠型保持器に潤滑油が成膜されているため、転がり軸受の回転時に、スリットに保持された潤滑油が予め成膜された潤滑油膜を介して、転がり軸受の内部を循環しやすくなる。このため、潤滑油の流動性が向上する。また、従来のグリース潤滑の場合に見られる、回転トルクやトルク変動が大きくなる等の問題を解消できる。さらに、潤滑油は、冠型保持器のポケット部内周面と転動体及び内外輪の軌道面と転動体の間隙にだけでなく、各ポケット部のスリットにも毛細管現象によって保持され、潤滑油が転動体の回転によって循環されるため、長期に渡りポケット部内周面や軌道面などの他の転がり軸受構成部材に潤滑油を供給することができる。
したがって、上記構成によれば、潤滑油によってトルク性能を向上し、また、このトルク性能を長期に渡り維持することができる転がり軸受を提供できる。
上記転がり軸受は、HDDに備えられたアクチュエータを支持するハードディスクドライブ(HDD)アクチュエータ用転がり軸受であることが好ましい。
このHDDアクチュエータ用転がり軸受は、従来のグリース潤滑に比して転がり軸受の回転トルクを小さくすることができ、転がり軸受においてグリースとの引掛かり現象によるトルク変動が生じることがない。また、冠型保持器のスリットに保持された潤滑油によってこれらのトルク特性をより一層長く維持することができ、長期的に潤滑油を供給することが可能となる。このため、スイングアーム軸受及び軸受ユニットの揺動回数の増加に伴うトルク変動比の増大に対する耐久性を大幅に向上させることができる。
したがって、本発明にかかる転がり軸受は、回転トルク及びトルク変動を低減することができるため、該転がり軸受をHDDアクチュエータ用転がり軸受に適用することで、HDDにおける高精度の読み書き動作や高応答性がより一層向上し、HDDの省電力化を図ることができる。
本発明によれば、潤滑油によってトルク性能を向上し、また、このトルク性能を長期に渡り維持することができる転がり軸受を提供できる。
以下、本発明にかかる転がり軸受の実施形態を図面に基づいて詳しく説明する。
図1は、本発明にかかる転がり軸受の第1の実施形態を示す断面図である。図2は、図1に示す転がり軸受の冠型保持器を示す全体斜視図である。図3は、図2に示す冠型保持器の拡大斜視図である。
図1に示すように、本実施形態の転がり軸受1は、外周面に軌道面を有する円環形状の内輪2と、内周面に軌道面を有する円環形状の外輪3と、内輪2と外輪3との間に介挿された複数の転動体(玉)4とを備えている。また、転がり軸受1は、各転動体4を円周方向等間隔に転動自在に保持する合成樹脂製の冠型保持器(以下、保持器ともいう。)10とを備えている。
また、外輪3の軸方向の両端部内周面には、環状のシール板5が嵌合されている。シール板5は、内周側の縁部が内輪の外周面に接触する、いわゆる接触型のシール部材である。具体的には、シール板5は円輪状の芯金にゴム等からなるシール材を接着等により一体に成形したものを用いている。
図1、図2及び図3に示すように、保持器10は、いわゆる冠型保持器であって、環状の保持器本体11と、保持器本体11における軸方向端面のうちの一方に周方向等間隔で形成された対向する一対の突起部13と、この一対の突起部13の間に形成されたポケット部12とを有する。一対の突起部13は、先端部同士を互いに近接させ、ポケット部12に転動体4を抱き込むように保持する構成であり、このポケット部12に転動体4が回転自在に収容保持される。
図3に示すように、本実施形態の保持器10において、ポケット部12の各突起部13にはそれぞれ、円周方向に貫通する1つのスリット14が形成されている。スリット14は、ポケット部12の底部と略同じ深さまで達するように形成され、且つ、毛細管現象によって潤滑油を保持することができるように形成されている。
本実施形態の転がり軸受1は、予め内輪2並びに外輪3の軌道面、保持器10及び転動体4には潤滑油膜が塗布されており、これにより油潤滑される構成である。
転がり軸受1に成膜される潤滑油膜は、潤滑油を転がり軸受1の内部のみに直接注入することで成膜することが好ましい。こうすれば、転がり軸受1の外部のべとつきを防ぎ、HDDのスイングアームユニットに組み込む際に、転がり軸受1の外輪3を接着するための拭き取り作業を省略できる。したがって、転がり軸受の製造工程出の作業効率を改善することができる。
また、転がり軸受1の内部に潤滑油を直接注入する方法は、転がり軸受1を潤滑油に浸漬する方法と比較し、より多くの潤滑油を封入することができ、より膜厚の厚い潤滑油膜を形成することができる。このため、長期に渡り潤滑性能を適正に維持することが可能である。このとき、転がり軸受1の外部は絶えず乾いた状態(絶乾)であるのでHDD内部の記録媒体を潤滑油で汚染する恐れはない。
転がり軸受1の内部への潤滑油の注入方法は、特に制限されないが、注入量の制御可能な方法を採用する必要がある。例えば、転がり軸受1の軸方向における一方のシール板5を予めはめ込み、他方より保持器10のポケット部12の数だけ均等にノズルを出し、上部から潤滑油を軸受内部に均一に規定量注入し成膜することができる。
本実施形態によれば、転がり軸受1を駆動させた際に、保持器10における突起部13のスリット14から潤滑油がしみだし、予めポケット部12内周面と転動体4との間隙、及び、内輪2と外輪3の各軌道面と転動体4との間隙に保持された潤滑油とともに循環し、転がり軸受の各構成部材に供給される。このため、転がり軸受1は、従来における、スリットが形成されていない保持器を備えた転がり軸受に比して、より一層長期にわたって潤滑性を維持することができる。
また、上記転がり軸受1をHDDアクチュエータ用転がり軸受として適用すると、従来のグリース潤滑に見られる回転トルクの増大やトルク変動の増大する現象が生じない。このため、転がり軸受1は、回転トルク及びトルク変動を減少させることができる。また、保持器10のスリット14に保持された潤滑油によって、これらトルク特性をより一層長い間維持させることができる。
したがって、転がり軸受1の回転トルク及びトルク変動を低減することができるため、HDDにおける高精度の読み書き動作や高応答性がより一層向上し、HDDの省電力化を図ることができる。
以下、本発明にかかる転がり軸受の保持器の変形例として、第2の実施形態から第4の実施形態について図面に基づいて説明する。なお、以下に説明する実施形態において、すでに説明した部材などと同等な構成・作用を有する部材等については、図中に同一符号又は相当符号を付すことにより、説明を簡略化或いは省略する。
図4は、本発明にかかる転がり軸受の第2の実施形態を示す保持器の拡大斜視図である。図4に示すように、保持器20の各突起部22にはそれぞれ、円周方向に貫通する2つのスリット23が、保持器20の幅方向に所定の間隔をあけて形成されている。その他の構成及び作用については、上記第1の実施形態と同様である。
なお、スリット23は、2つに限定されず、保持器の強度を確保できる範囲において3つ以上形成されていてもよい。
本実施形態の構成によれば、保持器20の2つのスリット23によって潤滑油をより一層多くの量を保持できるようになる。
このため、従来のグリース潤滑に比して転がり軸受の回転トルク及びトルク変動を低減することができ、また潤滑性をより一層長く維持することができる。また、この転がり軸受をHDDアクチュエータ用軸受に適用することで、HDDにおける高精度の読み書き動作や高応答性がより一層向上する。
図5は、本発明にかかる転がり軸受の第3の実施形態を示す保持器の拡大斜視図である。
図5に示すように、保持器30におけるポケット部31の各突起部32にはそれぞれ、円周方向に貫通する1つのスリット33が形成されるとともに、ポケット部31の底部には、貫通孔34が形成されている。貫通孔34は、保持器30の上面視(図5中上面視)において保持器周方向に沿った長尺形状であり、また、毛細管現象によって内部に潤滑油を保持可能に形成されている。貫通孔34に保持された潤滑油は、転動体4が転動する際に転動体表面に接触することによって転動体とポケット部31内周面との間隙に流動する。その他の構成については、上記第1の実施形態及び第2の実施形態と同様である。
本実施形態の構成によれば、保持器30のスリット33及びポケット部31内周面に形成された貫通孔34によって潤滑油をより一層多くの量を保持できる。
このため、転がり軸受1の回転トルク及びトルク変動を低減することができ、また潤滑性をより一層長く維持することができる。また、この転がり軸受1をHDDアクチュエータ用軸受に適用することで、HDDにおける高精度の読み書き動作や高応答性がより一層向上する。
なお、本実施形態において貫通孔34の数を増やすことで潤滑油の保持量をより増加させることができる。
次に、本発明にかかる転がり軸受の効果を確かめるため、下記のような試験を行った。実施例1として、図1、図2及び図3に示す本発明にかかる転がり軸受1を用意した。また、実施例2として、転がり軸受1と同様の構成を有し、図4に示す上記第2の実施形態の保持器20を備えた転がり軸受と、実施例3として、転がり軸受1と同様の構成を有し、図5に示す上記第3の実施形態の保持器30を備えた転がり軸受とを用意した。また、比較例として、保持器にスリット部が形成されていない従来の転がり軸受を用意した。そして、これら転がり軸受を、同一の構成を有するHDDに、HDDアクチュエータ用転がり軸受として組み付け、HDDを駆動させた際の潤滑油漏洩評価試験を実施した。
本試験で用いる転がり軸受としては、内径7.94mm、外径12.7mm、幅3.97mmの単列深溝玉軸受(非接触スチールシール(Z形)、呼び番号R1810)を用いた。保持器の材質は、ナイロン 46、ガラス繊維25%含有とした。
試験方法としては、潤滑油として直鎖PFPEを内部空間容積の10%封入された転がり軸受を、潤滑油封入側(開口側)を下にして70℃の恒温槽中で磁気ディスク上に300日間静置し、磁気ディスクへの潤滑油転写状態と、潤滑油の初期状態に対する(予め測定された保持器含有の水分量から、水分重量を差し引いた)減量比率を確認した。300日後の減量比率が0.1%以下を合格とした。
結果を図6及び表1に示す。
Figure 2005083554
図6及び表1示すように、静置日数300日経過後において、実施例1の転がり軸受では磁気ディスクへの潤滑油転写の痕跡は確認されず、実施例2及び実施例3の転がり軸受についても若干量の痕跡が認められる程度であり、実施例1〜3のいずれについても潤滑油漏洩率はほぼ0%であった。
一方、比較例のHDDアクチュエータ用転がり軸受では、静置日数60日経過後に軸受外輪円周部に油分が確認され始め、静置日数100日経過時で潤滑油漏洩率が0.1%となり、静置日数300日経過時で潤滑油漏洩率は0.28%となった。
本試験によって、本発明にかかる実施例1〜3の転がり軸受は潤滑油が外部へ漏洩することなく、転がり軸受内部に潤滑油を保持することができた。
また、上記実施例1、実施例2及び実施例3の転がり軸受と上記比較例の転がり軸受を用いて、下記のような耐久試験を行った。本試験において、上記試験と同様の寸法を有する転がり軸受を用いて実施した。
試験方法としては、エステル系潤滑油を内部空間容積の10%封入された軸受を、80℃の恒温槽中で周波数100Hz、アキシャル荷重9.8N、揺動角度26°の条件下で揺動させ、トルク変動が初期状態の5倍以上となった時点を寿命とした。結果を図7に示す。
図7に示すように、実施例1〜3の転がり軸受ではいずれも、比較例のHDDアクチュエータ用転がり軸受と比較して、揺動回数(回)に対するトルク変動比の上昇率が半分以下程度であった。
本試験によって、本発明にかかる上記実施例1〜3の転がり軸受は、従来である比較例の転がり軸受に比して、揺動回数が増えた場合もトルク変動比が上昇しにくく耐久性が高いことがわかった。
なお、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、適宜な変形、改良などが可能である。
例えば、冠型保持器は合成樹脂材料に制限されず、保持器材自体に潤滑油を含浸させ、潤滑油の保持量をより増大させることも可能であり、こうすれば、潤滑油の供給性を更に向上させることもできる。
本発明にかかる転がり軸受を示す断面図である。 本発明の第1の実施形態であるHDDアクチュエータ用転がり軸受の保持器を示す全体斜視図である。 図1の保持器の要部斜視図である。 本発明の第2の実施形態であるHDDアクチュエータ用転がり軸受の保持器を示す要部斜視図である。 本発明の第3の実施形態であるHDDアクチュエータ用転がり軸受の保持器を示す要部斜視図である。 HDDアクチュエータ用転がり軸受の潤滑油漏洩評価試験において、静置日数と潤滑油の漏洩率との関係を示すグラフである。 HDDアクチュエータ用転がり軸受の耐久試験において、揺動回数とトルク変動比との関係を示すグラフである。
符号の説明
1 (ハードディスクドライバアクチュエータ用)転がり軸受
2 内輪
3 外輪
4 転動体
10、20、30 保持器
11 本体
12 ポケット部
13 突起部
14 スリット

Claims (2)

  1. 内輪と、外輪と、前記内輪と前記外輪との間に介挿された複数の転動体と、円環状の本体を有し、前記転動体を突起部によって転動自在に保持するポケット部が円周方向等間隔に複数設けられた合成樹脂製の冠型保持器とを有する転がり軸受において、
    前記内輪と前記外輪の軌道面、前記冠型保持器及び前記転動体に、潤滑油膜が塗布され、前記突起部に、前記冠型保持器の円周方向に貫通する少なくとも1つのスリットが形成されていることを特徴とする転がり軸受。
  2. ハードディスクドライブに備えられたアクチュエータを支持することを特徴とする請求項1に記載のハードディスクドライブアクチュエータ用転がり軸受。
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