JP2006200594A - 転がり軸受用保持器 - Google Patents
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Abstract
【課題】潤滑剤が内輪側面に漏洩するのを防止することが可能な転がり軸受用保持器を提供する。
【解決手段】軌道輪間に転動自在に複数の転動体が組込まれた転がり軸受に用いられ、複数の転動体を1つずつポケット4に回転自在に保持した状態で内外輪間を公転する環状の樹脂製保持器2であって、保持器内周Sinには、当該保持器内周に対向した軌道輪の外周に向けて突出し且つ当該軌道輪の外周に対して部分的に接触する保持器案内部(内径面)10が設けられており、保持器案内部は、環状の保持器背面12と保持器内周との交点Pから所定距離Lだけ突出していると共に、当該保持器案内部の保持器背面側には、軌道輪の外周に対して接触しない非接触領域Tが構成されている。
【選択図】 図1
【解決手段】軌道輪間に転動自在に複数の転動体が組込まれた転がり軸受に用いられ、複数の転動体を1つずつポケット4に回転自在に保持した状態で内外輪間を公転する環状の樹脂製保持器2であって、保持器内周Sinには、当該保持器内周に対向した軌道輪の外周に向けて突出し且つ当該軌道輪の外周に対して部分的に接触する保持器案内部(内径面)10が設けられており、保持器案内部は、環状の保持器背面12と保持器内周との交点Pから所定距離Lだけ突出していると共に、当該保持器案内部の保持器背面側には、軌道輪の外周に対して接触しない非接触領域Tが構成されている。
【選択図】 図1
Description
本発明は、例えば小径玉軸受やミニアチュア玉軸受などの各種転がり軸受に用いられる樹脂製保持器に関し、特に潤滑剤が内輪側面に漏洩するのを防止することが可能な転がり軸受用保持器に関する。
従来、転がり軸受に組込まれた複数の転動体を1つずつ回転自在に保持する保持器として、種々のタイプの転がり軸受用保持器が知られている。例えば特許文献1には、合成樹脂製の冠型保持器が示されており、この保持器2には、図6(a),(b)に示すように、周方向に沿って等間隔に設けられた複数のポケット4が設けられている。各々のポケット4には、その正面側に開口6が形成されていると共に、各開口6の両側からは一対の爪部8が立ち上げられており、これら一対の爪部8により開口径が狭められている。
この場合、例えば一対の爪部8に転動体(図示しない)を位置づけた状態から開口6に向けて転動体を押し込むと、その押込力により爪部8が外側に弾性変形して開口が広がることにより、当該転動体を開口6を介してポケット4に挿入することができる。このとき、一対の爪部8が元の形状に弾性的に復元し開口6が再び狭められることにより、ポケット4に挿入された転動体は、一対の爪部8により脱落すること無くポケット4内に回転自在に保持される。
このような保持器は、図示しない転がり軸受の内輪と外輪との間に組み付けられ、これにより複数の転動体を回転自在に保持した状態で例えば各転動体の公転速度の約半分の速度で公転する。内外輪間を公転する保持器を案内する方式としては、例えば転動体案内、外輪案内、内輪案内があるが、特に転動体の直径が小さな軸受(例えば、小径軸受、ミニアチュア軸受)には、内輪案内方式の保持器が適用される。
内輪案内方式の保持器には、例えば図6(a),(b)に示すように、保持器内周に径方向に突出した保持器案内部(内径面)10が所定間隔に設けられており、これら保持器案内部(内径面)10が内輪案内面(図示しない)に接触するように構成されている。内輪回転の場合、転がり軸受の回転中において、内輪案内面の周速は転動体の公転速度で定まる保持器案内部(内径面)10の周速より常に大きいため、当該内輪案内方式の保持器は、内輪案内面からの摩擦力を受けて公転駆動される。一方、外輪回転の場合、転がり軸受の回転中において、内輪案内面は止まっており、保持器案内部(内径面)10の周速は転動体の公転速度で定まる。このため、当該内輪案内保持器は、内輪案内面との摩擦力を受ける。
ところで、転がり軸受には、例えば保持器の各ポケット4と転動体との間や保持器案内部(内径面)10と内輪案内面との間の潤滑性を維持向上させるために、所定量の潤滑剤が封入されている。この場合、軸受幅が広く設定された軸受では、潤滑剤の漏洩の問題は生じないが、転動体の直径が小さな軸受(例えば、小径軸受、ミニアチュア軸受)では、軸受幅を狭く設定しなければならないため、潤滑剤の漏洩の問題が生じる場合がある。なお、軸受幅は、例えば内外輪の幅が互いに同じ軸受では軌道輪の幅を軸受幅といい、例えば内外輪の幅が互いに異なる軸受では、組み立てた軸受を2つのラジアル平面で挟んだときの2平面間の距離を軸受幅という。
ここで、転動体の直径が小さな軸受の潤滑剤漏洩について具体的に説明すると、転がり軸受の回転中において、潤滑剤が保持器案内部(内径面)10と内輪外周(又は、内輪案内面)との隙間に溜まり、保持器背面12に近づいていく。この場合、従来の転がり軸受では保持器背面12と内輪外周(内輪案内面)との距離が比較的短いため、保持器背面12に近づく潤滑剤の量が増えると、そこから内輪側面に潤滑剤が移転し易くなり、その結果、潤滑剤が内輪側面に容易に漏洩する。このように潤滑剤が漏洩すると、HDD装置内部を汚すだけで無く、転がり軸受の潤滑性を維持向上させることが困難になり、潤滑不良による焼付きや接触面の磨耗などが生じる場合がある。
特開2004−286060号公報
本発明は、このような問題を解決するためになされており、その目的は、潤滑剤が内輪側面に漏洩するのを防止することが可能な転がり軸受用保持器を提供することにある。
このような目的を達成するために、本発明は、軌道輪間に転動自在に複数の転動体が組込まれた転がり軸受に用いられ、複数の転動体を1つずつポケットに回転自在に保持した状態で内外輪間を公転する環状の樹脂製保持器であって、保持器内周には、当該保持器内周に対向した軌道輪の外周に向けて突出し且つ当該軌道輪の外周に対して部分的に接触する保持器案内部が設けられており、保持器案内部は、環状の保持器背面と保持器内周との交点から所定距離だけ突出していると共に、当該保持器案内部の保持器背面側には、軌道輪の外周に対して接触しない非接触領域が構成されている。
このような発明において、転がり軸受は、転動体の直径が1.2mm以下の深溝玉軸受であり、当該深溝玉軸受には、潤滑剤としてオイルが封入されている。また、保持器案内部は、各ポケットが構成された保持器背面側を回避した位置に設けられている。
ここで、複数の転がり軸受を軸方向に沿って配列する場合において、隣り合う転がり軸受に設けられた保持器は、互いに保持器背面側同士が向かい合うように組合される。この場合、保持器は、ハードディスクドライブ装置のスイングアームに適用する転がり軸受に組み込まれる。
ここで、複数の転がり軸受を軸方向に沿って配列する場合において、隣り合う転がり軸受に設けられた保持器は、互いに保持器背面側同士が向かい合うように組合される。この場合、保持器は、ハードディスクドライブ装置のスイングアームに適用する転がり軸受に組み込まれる。
本発明によれば、保持器内周から保持器案内部までの距離を大きく設定することができるため、潤滑剤が内輪側面に漏洩するのを防止することが可能な転がり軸受用保持器を実現することができる。
以下、本発明の転がり軸受用保持器の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。なお、下記の各実施の形態の転がり軸受用保持器の基本的な構成は、上述した従来の転がり軸受用保持器(図6(a),(b))と同様であるため、以下では、相違する部分の説明にとどめる。
図1(a),(b)には、本発明の第1の実施の形態に係る転がり軸受用保持器の構成例が示されており、当該転がり軸受用保持器2は、図示しない軌道輪(内外輪)間に転動自在に複数の転動体が組込まれた転がり軸受に用いられ、複数の転動体を1つずつポケット4に回転自在に保持した状態で内外輪間を公転するようになっている。
本実施の形態の転がり軸受としては、転動体の直径が1.2mm以下の深溝玉軸受を想定しており、当該深溝玉軸受には、潤滑剤としてオイル(例えば、エステル油、ポリグリコール油、合成炭化水素油、フッ素油など)が封入されている。なお、深溝玉軸受を想定した場合の転動体としては、玉が適用される。
本実施の形態の転がり軸受としては、転動体の直径が1.2mm以下の深溝玉軸受を想定しており、当該深溝玉軸受には、潤滑剤としてオイル(例えば、エステル油、ポリグリコール油、合成炭化水素油、フッ素油など)が封入されている。なお、深溝玉軸受を想定した場合の転動体としては、玉が適用される。
また、本実施の形態の転がり軸受用保持器としては、樹脂製の冠型保持器2を想定しており、かかる保持器2において、保持器内周Sinには、当該保持器内周Sinに対向した軌道輪(即ち、内輪)の外周に向けて突出し且つ当該軌道輪(内輪)の外周(図示しない内輪案内面)に対して部分的に接触する保持器案内部(内径面)10が設けられている。なお、保持器2の材料としては、比較的高温及び高圧に耐えられる耐久性に優れた材料(例えば、フェノール樹脂やナイロンなど)で形成することが好ましい。
保持器案内部(内径面)10は、環状の保持器背面12と保持器内周Sinとの交点Pから所定距離Lだけ突出していると共に、当該保持器案内部(内径面)10の保持器背面12側には、軌道輪の外周に対して接触しない非接触領域Tが構成されている。
第1の実施の形態において、保持器案内部(内径面)10は、保持器内周Sinの周方向に沿って所定間隔で配置されており、当該保持器案内部(内径面)10の非接触領域Tは、その保持器背面12側を断面矩形状に切り欠いた(窪ませた)窪み部として構成されている。
第1の実施の形態において、保持器案内部(内径面)10は、保持器内周Sinの周方向に沿って所定間隔で配置されており、当該保持器案内部(内径面)10の非接触領域Tは、その保持器背面12側を断面矩形状に切り欠いた(窪ませた)窪み部として構成されている。
この場合、保持器案内部(内径面)10は、各ポケット4が構成された保持器背面12側を回避した位置に設けることが好ましい。ポケット4相互間には比較的広い領域を確保することができるため、比較的大きな保持器案内部(内径面)10を構成することができる。これにより、転がり軸受の回転中に保持器案内部(内径面)10が内輪案内面に接触しながら公転しても当該保持器案内部(内径面)10の耐磨耗性を維持向上させることができる。この結果、長期に亘って安定した回転性能を維持し続けることが可能な転がり軸受を実現することができる。
また、保持器案内部(内径面)10の突出距離Lは、比較的大きく設定することが好ましい。突出距離Lを大きくすることにより、環状の保持器背面12と保持器内周Sinとの交点Pから内輪外周(内輪案内面)までの距離を大きく確保することができる。これにより、保持器背面12に近づく潤滑剤の量が増えても、そこから内輪側面に潤滑剤が移転し難くなり、その結果、潤滑剤が内輪側面に容易に漏洩するのを防止することができる。この場合、突出距離Lは、転がり軸受(内外輪)の大きさや種類に応じて最適な値に設定されるため、ここでは特に限定しない。
このように潤滑剤の漏洩を抑制することにより、転がり軸受の回転安定性(潤滑性)を長期に亘って維持することが可能となり、その結果、潤滑不良による焼付きや接触面の磨耗などの発生を防止することができる。なお、かかる効果は、特に潤滑剤の漏れを嫌う外部に防錆油を塗布しない軸受にも同様に確保される。
また、図2(a),(b)には、本発明の第2の実施の形態に係る転がり軸受用保持器2の構成例が示されている。当該転がり軸受用保持器2は、保持器内周Sin全体が保持器案内部(内径面)10として構成されており、当該保持器案内部(内径面)10の保持器背面12側には、軌道輪の外周に対して接触しない環状の非接触領域Tが構成されている。
第2の実施の形態において、保持器案内部(内径面)10の非接触領域Tは、その保持器背面12側を円錐状に傾斜させた環状の傾斜部として構成されている。別の言い方をすると、傾斜部(非接触領域T)は、保持器内周Sinから保持器外周Soutに向って末広がり形状を成している。なお、他の構成は、上述した第1の実施の形態と同様であるため、その説明は省略する。
第2の実施の形態において、保持器案内部(内径面)10の非接触領域Tは、その保持器背面12側を円錐状に傾斜させた環状の傾斜部として構成されている。別の言い方をすると、傾斜部(非接触領域T)は、保持器内周Sinから保持器外周Soutに向って末広がり形状を成している。なお、他の構成は、上述した第1の実施の形態と同様であるため、その説明は省略する。
本実施の形態によれば、環状の保持器背面12と保持器内周Sinとの交点Pから内輪外周(内輪案内面)までの距離を大きく確保することにより、保持器背面12に近づく潤滑剤の量が増えても、そこから内輪側面に潤滑剤が移転し難くなり、その結果、潤滑剤が内輪側面に容易に漏洩するのを防止することができる。なお、他の効果は、述した第1の実施の形態と同様であるため、その説明は省略する。
また、図3(a),(b)には、本発明の第3の実施の形態に係る転がり軸受用保持器2の構成例が示されている。当該転がり軸受用保持器2は、保持器内周Sin全体が保持器案内部(内径面)10として構成されており、当該保持器案内部(内径面)10の保持器背面12側には、軌道輪の外周に対して接触しない環状の非接触領域Tが構成されている。
第3の実施の形態において、保持器案内部(内径面)10の非接触領域Tは、その保持器背面12側を断面矩形状に切り欠いた(窪ませた)環状の窪み部として構成されている。なお、他の構成は、上述した第1の実施の形態と同様であるため、その説明は省略する。
第3の実施の形態において、保持器案内部(内径面)10の非接触領域Tは、その保持器背面12側を断面矩形状に切り欠いた(窪ませた)環状の窪み部として構成されている。なお、他の構成は、上述した第1の実施の形態と同様であるため、その説明は省略する。
本実施の形態によれば、環状の保持器背面12と保持器内周Sinとの交点Pから内輪外周(内輪案内面)までの距離を大きく確保することにより、保持器背面12に近づく潤滑剤の量が増えても、そこから内輪側面に潤滑剤が移転し難くなり、その結果、潤滑剤が内輪側面に容易に漏洩するのを防止することができる。なお、他の効果は、述した第1の実施の形態と同様であるため、その説明は省略する。
また、図4(a),(b)には、本発明の第4の実施の形態に係る転がり軸受用保持器2の構成例が示されている。当該転がり軸受用保持器2には、隣り合う爪部8を相互に連結して形成した連結壁14がポケット4相互間に設けられており、当該連結壁14の内周(保持器内周Sin)の上端部に1つずつ保持器案内部(内径面)10が突設されている。
第4の実施の形態において、保持器案内部(内径面)10の非接触領域Tは、その保持器背面12側を断面長矩形状に切り欠いた(窪ませた)環状の窪み部として構成されている。なお、他の構成は、上述した第1の実施の形態と同様であるため、その説明は省略する。
第4の実施の形態において、保持器案内部(内径面)10の非接触領域Tは、その保持器背面12側を断面長矩形状に切り欠いた(窪ませた)環状の窪み部として構成されている。なお、他の構成は、上述した第1の実施の形態と同様であるため、その説明は省略する。
本実施の形態によれば、環状の保持器背面12と保持器内周Sinとの交点Pから内輪外周(内輪案内面)までの距離を大きく確保することにより、保持器背面12に近づく潤滑剤の量が増えても、そこから内輪側面に潤滑剤が移転し難くなり、その結果、潤滑剤が内輪側面に容易に漏洩するのを防止することができる。なお、他の効果は、述した第1の実施の形態と同様であるため、その説明は省略する。
なお、上述した各実施の形態において、保持器2のポケット4の数として、図1〜図3には8つのポケット4を例示したが、これに限定されることは無く、転がり軸受の大きさや使用目的などに応じて例えば図4のように7つのポケット4、或いは、8つ以上のポケット4を構成することができることは言うまでも無い。
ここで、上述した各実施の形態の保持器2を組込んだ転がり軸受が、ハードディスクドライブ装置(HDD装置)のスイングアームに適用された構成例について説明する。
HDD装置は、例えば図5(a),(b)に示すように、磁気ディスク16を回転させるスピンドルモータ18と、情報の記録或いは読み取り用の磁気ヘッド20とを備えている。
HDD装置は、例えば図5(a),(b)に示すように、磁気ディスク16を回転させるスピンドルモータ18と、情報の記録或いは読み取り用の磁気ヘッド20とを備えている。
磁気ヘッド20は、軸受装置Jで回動自在に支持されたスイングアーム22の先端に取り付けられており、その基端には、当該スイングアーム22を回転駆動させるボイスコイル24が設けられている。スイングアーム22は、軸受装置Jを介してHDD装置の基台26上に回動自在に支持されており、磁気ディスク16を回転させた状態でスイングアーム22を回動させて、磁気ヘッド20を磁気ディスク16に対して平行移動させることにより、磁気ディスク16に情報を記録したり、或いは磁気ディスク16から情報を読み取ることができる。
かかるHDD装置に用いられる軸受装置Jは、例えば図5(c)に示すように、シャフト28に外装される2つの転がり軸受(一端側玉軸受30、他端側玉軸受32)と、これら2つの玉軸受30,32に外装されるスリーブ34とを備えている。シャフト28には、筒状のシャフト本体28aと、シャフト本体28aの一端側に形成されたフランジ28bとが設けられている。
また、スリーブ34には、スイングアーム22が装着されるようになっており、筒状のスリーブ本体34aと、スリーブ本体34aの一端側に形成されたフランジ34bと、スリーブ本体34aの内周面に設けられた環状凸部34cとが設けられている。
この場合、各玉軸受30,32及びスリーブ34をシャフト本体28aに外装すると、一端側玉軸受30の内輪36(内輪36の端面36a)がフランジ28bに当接すると共に、スリーブ本体34aの環状凸部34cにより2つの玉軸受30,32は、所定の間隔で軸方向に沿って位置決めされる。このとき、一端側玉軸受30(内輪36及び外輪38)の端面36a,38aが互いに整列して同一平面状に位置決めされる。
この状態において所定の予圧が付与される。予圧を付与する方法としては、例えば、2つの玉軸受30,32の外輪38,40の間に環状凸部34cを介在させて、スリーブ本体34aの内周面に各外輪38,40を接着剤で固定すると共に、一端側玉軸受30の内輪36をシャフト本体28aに接着剤で固定する。そして、他端側玉軸受32の内輪42は、シャフト本体28aにスライド可能(矢印F方向にスライド可能)に外装する。この後、他端側玉軸受32の内輪42に矢印F方向の予圧を付与し、その状態で他端側玉軸受32の内輪42をシャフト本体28aに接着剤など(例えば、共振圧入予圧法(特開平6−344233)など)で固定することにより、2つの玉軸受30,32に所定の予圧が付与される。
上述した各実施の形態の保持器2は、一端側玉軸受30及び他端側玉軸受32に組込まれており、これにより2つの玉軸受30,32の回転安定性(潤滑性)を長期に亘って維持することができる。このように、複数の転がり軸受(一端側玉軸受30、他端側玉軸受32)を軸方向に沿って配列する場合において、隣り合う転がり軸受(2つの玉軸受30,32)に設けられた保持器2は、互いに保持器背面12側同士が向かい合うように組合わすことが好ましい。これにより、2つの玉軸受30,32に対する予圧付与を確実に行うことができ、その結果、スイングアーム22を長期に亘って安定して回転駆動させることが可能となる。
2 保持器
4 ポケット
6 開口
8 爪部
10 保持器案内部(内径面)
12 保持器背面
L 保持器案内部(内径面)の交点からの距離
P 保持器背面と保持器内周との交点
Sin 保持器内周
T 非接触領域
4 ポケット
6 開口
8 爪部
10 保持器案内部(内径面)
12 保持器背面
L 保持器案内部(内径面)の交点からの距離
P 保持器背面と保持器内周との交点
Sin 保持器内周
T 非接触領域
Claims (5)
- 軌道輪間に転動自在に複数の転動体が組込まれた転がり軸受に用いられ、複数の転動体を1つずつポケットに回転自在に保持した状態で内外輪間を公転する環状の樹脂製保持器であって、
保持器内周には、当該保持器内周に対向した軌道輪の外周に向けて突出し且つ当該軌道輪の外周に対して部分的に接触する保持器案内部が設けられており、
保持器案内部は、環状の保持器背面と保持器内周との交点から所定距離だけ突出していると共に、当該保持器案内部の保持器背面側には、軌道輪の外周に対して接触しない非接触領域が構成されていることを特徴とする転がり軸受用保持器。 - 転がり軸受は、転動体の直径が1.2mm以下の深溝玉軸受であり、当該深溝玉軸受には、潤滑剤としてオイルが封入されていることを特徴とする請求項1に記載の転がり軸受用保持器。
- 保持器案内部は、各ポケットが構成された保持器背面側を回避した位置に設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の転がり軸受用保持器。
- 複数の転がり軸受を軸方向に沿って配列する場合において、隣り合う転がり軸受に設けられた保持器は、互いに保持器背面側同士が向かい合うように組合されることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の転がり軸受用保持器。
- 保持器は、ハードディスクドライブ装置のスイングアームに適用する転がり軸受に組み込まれることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の転がり軸受用保持器。
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