JP2001271841A - 玉軸受用冠型保持器及び玉軸受 - Google Patents

玉軸受用冠型保持器及び玉軸受

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JP2001271841A
JP2001271841A JP2000089059A JP2000089059A JP2001271841A JP 2001271841 A JP2001271841 A JP 2001271841A JP 2000089059 A JP2000089059 A JP 2000089059A JP 2000089059 A JP2000089059 A JP 2000089059A JP 2001271841 A JP2001271841 A JP 2001271841A
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pocket
ball bearing
circumferential
pockets
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Kenji Takei
健治 武井
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NSK Ltd
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    • F16C33/00Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 微小振動を発生しにくく、低トルクで、しか
もNRROの低減を図れる構造を実現する。 【解決手段】 主部9の円周方向に関して、各ポケット
10aの両端部に、円周側凹面14、14を形成する。
そして、玉軸受の運転時に玉6の転動面と上記各ポケッ
ト10aの内面とを、A、Bの2点で摺接させる。摺接
点を2個所にする事で、これら各ポケット10a内での
玉6の姿勢が安定し、微小振動とNRROとの低減を図
れる。又、上記円周側凹面14、14の存在に基づき、
上記内面と転動面との間に、大きな剪断抵抗を生じる様
な油膜が形成されない為、低トルク化を図れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明の玉軸受用冠型保持器
及び玉軸受は、例えばハードディスクドライブ装置(H
DD)、ビデオテープレコーダ(VTR)、デジタルビ
デオディスク(DVD)、ミニディスク(MD)、エア
コン用ファンモータ等、各種機器の駆動部に組み込まれ
るスピンドルモータの回転部分を支持する為の玉軸受、
及びこの玉軸受に組み込んで、複数の玉を転動自在に案
内する保持器の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】各種回転部分を支持する為に、例えば図
3に示す様な玉軸受1が広く使用されている。この玉軸
受1は、外周面に内輪軌道2を形成した内輪3と、内周
面に外輪軌道4を形成した外輪5とを同心に配置し、上
記内輪軌道2と外輪軌道4との間に複数個の玉6、6を
転動自在に設けて成る。これら複数個の玉6、6は、保
持器8により転動自在に保持している。又、上記外輪5
の両端部内周面には、それぞれ円輪状のシールド板7、
7の外周縁を係止し、これら両シールド板7、7によっ
て、上記玉6、6を設置した部分に存在するグリースが
外部に漏洩したり、或は外部に浮遊する塵芥がこの設置
部分に進入したりするのを防止している。尚、密封装置
として、上記非接触型のシールド板7、7に代えて、接
触型のシール板を使用する場合もある。
【0003】上記保持器8は、所謂冠型保持器と呼ばれ
るもので、図4〜8に詳示する様に構成している。この
保持器8は、円環状の主部9と、この主部9の軸方向片
面に等間隔に設けられた複数のポケット10、10とを
備える。これら各ポケット10、10は、互いに間隔を
あけて配置した1対ずつの弾性片11、11と、上記主
部9の片面(図6の上面)でこれら1対ずつの弾性片1
1、11の間部分に設けた凹面部12とから構成してい
る。そして、上記各ポケット10、10に上記玉6、6
を1個ずつ、転動自在に保持自在としている。この様に
構成する各ポケット10、10の内面は、その全体を球
状凹面としており、この球状凹面の曲率半径は、上記玉
6、6の転動面の曲率半径よりも僅かに大きくしてい
る。この様な保持器8は、合成樹脂を射出成形する事に
より、一体に形成している。
【0004】上記各玉6、6は、上記各ポケット10、
10を構成する1対ずつの弾性片11、11の先端部同
士の間隔を弾性的に押し広げつつ、これら1対の弾性片
11、11の間に押し込む。そして、押し込んだ状態で
は、図7〜8に示す様に、上記各玉6、6を上記各ポケ
ット10、10内に転動自在に保持する。この状態で、
上記各玉6、6の転動面と上記各ポケット10、10の
内面との間には、微小な隙間が存在する。従って、上記
各玉6、6を上記各ポケット10、10に保持した状態
では、上記保持器8がこれら各玉6、6を円周方向に関
して等間隔に、且つ転動自在に保持すると共に、これら
各玉6、6によって上記保持器8の直径方向位置を規制
する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】近年、HDDに組み込
まれるスピンドルモータの回転速度は、このHDDを組
み込んだパーソナルコンピュータ(PC)等の高性能化
に伴って速くなっている。同時に、HDDの高密度化に
伴い、ハードディスクを固定したスピンドルに許容され
る振れの大きさも、極く僅少に抑える事が要求されてい
る。この為、上記スピンドルモータの回転支持部に組み
込む玉軸受にも、高速回転を可能とすべく回転抵抗を低
減すると共に、高速回転時に発生するNRRO(Non Re
peatableRunout:回転非同期振れ)を低減する事が要求
されている。又、エアコン用ファンモータの回転軸を支
持する為の玉軸受の様な、NRROの低減を図る必要の
ない玉軸受の場合でも、運転時の騒音の低減を図るが求
められている。同時に、玉軸受を組み込んだ各種機械装
置の消費エネルギ(電力)の低減の為、この玉軸受の回
転抵抗(動トルク)の低減も求められている。この様な
観点で、図4〜8に示した様な従来の保持器8を見た場
合、上記各性能を高次元で満足させる事は難しかった。
この点に就いて、以下に説明する。
【0006】上記NRROや運転時の騒音を低減する為
には、玉軸受の運転時、即ち、内輪と外輪との相対回転
に伴う各玉の転動時に、これら各玉を転動自在に保持し
た保持器が微小振動しない様にする必要がある。上記運
転時に保持器が微小振動すると、この微小振動に基づい
て保持器音と呼ばれる騒音が発生するだけでなく、この
保持器に保持された玉の姿勢(玉軸受の軸方向及び円周
方向に関する位置)が不安定になって、上記NRROが
大きくなる。
【0007】ところが、上記従来の保持器8の場合に
は、各ポケット10、10の内面、即ち、これら各ポケ
ット10、10に保持した玉6、6の転動面と対向する
面を、単一中心を有する単一球状凹面としていた為、上
記運転時に保持器8が微小振動し易かった。この点に就
いて、図8により説明する。この運転時に各ポケット1
0内に保持された玉6は、これら各ポケット10の円周
方向一端側(図8の左端側)に片寄った状態となり、当
該部分でこれら各ポケット10の内面と上記各玉6の転
動面とが摺接する。従来構造の場合、この摺接点が1個
所であり、これら各玉6に対するポケット10の位置関
係が変化し易い為、上記保持器8の姿勢が不安定になり
易く、上記微小振動が発生し易い。
【0008】この様な原因による微小振動の発生を防止
する為には、上記各ポケット10の内面の曲率半径と上
記各玉6の転動面の曲率半径との差を小さくし、これら
両面同士の間に存在する隙間の厚さを小さくする事が考
えられる。この様にすれば、上記各玉6に対する上記保
持器8の相対変位量を小さく抑えて、この面からは、上
記保持器音に結び付く、上記微小振動の発生を防止でき
る。
【0009】これに対して、上記各ポケット10の内面
の曲率半径と上記各玉6の転動面の曲率半径との差を小
さくし、これら両面同士の間に存在する隙間の厚さを小
さくすると、前記動トルクが大きくなるだけでなく、別
の面から保持器音が発生し易くなる。即ち、上記隙間の
厚さを小さくすると、玉軸受の運転時にこの隙間内に、
グリース等の潤滑剤を取り込みにくくなる。そして、上
記各ポケット10の内面と上記各玉6の転動面との摺接
部に十分な潤滑剤が存在しない場合には、この摺接部に
作用する摩擦力が大きくしかも不安定になり、上記微小
振動が発生し易くなる。又、上記摺接部に潤滑剤が取り
込まれた場合でも、この潤滑剤の膜厚が小さい為、この
潤滑剤の膜に作用する剪断力が大きくなり、上記各ポケ
ット10内で上記各玉6が自転する事に対する抵抗が大
きくなる。この結果、上記玉軸受の動トルクが大きくな
って、省エネルギを図れなくなる。
【0010】一方、特開平7−279970号公報に
は、上記玉軸受の回転抵抗を低減すべく、図9〜10に
示す様な構造が記載されている。この公報に記載された
従来構造の場合、保持器8′を構成するポケット10の
内面のうち、静止輪である外輪5側(外径側)の開口周
縁部に、このポケット10の内方に突出する突起13を
設けている。この様な突起13を設けた従来構造の場
合、上記各ポケット10内に玉6を保持した状態では、
上記突起13がこの玉6の転動面を押圧する事に基づ
き、図10に示す様に、上記保持器8′が上記突起13
を形成した外径側に変位する。この結果、回転輪である
内輪3が回転した場合に、上記玉6の転動面と上記ポケ
ット10の内面とが接触する部分(図示の例では左側部
分)で、これら玉6の転動面とポケット10の内面との
間隔が、内径側から外径側に向かう程大きくなる。
【0011】この結果、上記玉6の転動面に付着した潤
滑剤を上記ポケット10内に取り込む際に、この玉6の
転動面に付着した余分量の潤滑剤を、上記ポケット10
の内径側周縁部(図10のP部)で効率良く掻き落とす
事ができる。これと共に、上記ポケット10内に取り込
んだ潤滑剤を、上記玉6の転動面とこのポケット10の
内面との間を速やかに通過させて、このポケット10外
に効率良く排出できる。この結果、他の従来構造の様
に、ポケットの内面と玉の転動面との間隔が内径側から
外径側に掛けてほぼ一定である場合に比べて、上記ポケ
ット10の内面と上記玉6の転動面との間に作用する潤
滑剤の粘性抵抗力を小さくできる。この結果、玉軸受の
回転抵抗を低減できる。
【0012】ところが、上記公報に記載された従来構造
の場合には、各ポケット10の内面と各玉6の転動面と
の摺接点が1個所で、保持器8´の姿勢が不安定になり
易く、上記微小振動が発生し易い事に変わりはない。
又、上記公報に記載された従来構造の場合には、玉軸受
の高速回転時に発生するNRROを低減する事に就い
て、何ら考慮していない。即ち、上記各ポケット10内
で上記各玉6の姿勢が不安定になると、これら各玉6の
転動面と内輪軌道2及び外輪軌道4との当接状態が微妙
に変化し、上記NRROを大きくする。従って、上記公
報に記載された構造では、このNRROを小さくする事
は難しい。本発明の玉軸受用冠型保持器及び玉軸受は、
上述の様な事情に鑑みて、玉軸受の回転抵抗を低減する
と共に上記微小振動の発生を防止し、合わせて上記NR
ROを低減できる構造を実現すべく発明したものであ
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の玉軸受用冠型保
持器及び玉軸受のうち、請求項1に記載した玉軸受用冠
型保持器は、前述の図3〜8に示した従来の保持器8と
同様、合成樹脂により一体に造られて、円環状の主部
と、この主部の軸方向片面に設けられた複数のポケット
とを備える。そして、これら各ポケットは、上記主部の
軸方向片面に互いに間隔をあけて配置された1対ずつの
弾性片同士の間に設けられている。特に、本発明の玉軸
受用冠型保持器に於いては、上記各ポケットの内面で上
記主部の円周方向に関する端部に位置し、これら各ポケ
ットに保持した玉の転動面に対向する部分に、上記主部
の円周方向に凹んだ円周側凹面を形成する事により、上
記各ポケットの内面とこれら各ポケット内に保持した玉
の転動面とを、これら各ポケットの周方向に関して2個
所以上で当接自在としている。
【0014】又、好ましくは、請求項2に記載した様
に、上記各ポケットの内面を、主部の円周方向に関して
両側部分に存在し、それぞれがこれら各ポケット内に保
持された玉の転走面に対向する1対の円周側凹面と、上
記主部の軸方向に関して、1対ずつの弾性片の先端縁同
士の間に存在する開口部の反対側位置に存在し、上記1
対の円周側凹面同士を連続させる軸側凹面とにより構成
する。そして、これら各円周側凹面を規制する曲率半径
のうち、上記主部の放射方向の軸をその中心とする曲率
半径を、上記玉の転動面の曲率半径よりも小さくする。
【0015】更に好ましくは、請求項3に記載した様
に、各ポケット内に保持した玉を、これら各ポケットの
円周方向一端側に片寄せて、これら各玉の転動面と何れ
かの円周側凹面の両端部とを当接させた状態で、主部の
直径方向の軸をその中心とするこの円周側凹面の曲率半
径の中心が、上記玉の中心よりも軸側凹面に寄った部分
に存在させる。且つ、上記円周側凹面の両端部は、上記
主部の軸方向に関して、上記玉の自転軸を中心として最
も直径が大きくなった部分(赤道部分)の両側に存在さ
せる。
【0016】一方、本発明の玉軸受用冠型保持器及び玉
軸受のうち、請求項4に記載した玉軸受は、前述の図3
に示した玉軸受1と同様、外周面に内輪軌道を形成した
内輪と、内周面に外輪軌道を形成した外輪と、これら内
輪の外周面と外輪の内周面との間に、これら内輪及び外
輪に対する相対回転自在に配置された保持器と、この保
持器に設けた複数のポケット内にそれぞれ転動自在に保
持された状態で、上記内輪軌道と上記外輪軌道との間に
配置された複数個の玉とを備える。特に、請求項4に記
載した玉軸受に於いては、上記保持器が請求項1〜3の
何れかに記載した玉軸受用冠型保持器である。
【0017】
【作用】上述の様に構成する本発明の玉軸受用冠型保持
器及び玉軸受の場合、内輪軌道と外輪軌道との間に配置
した複数個の玉を、それぞれ玉軸受用冠型保持器を構成
する各ポケット内に保持した状態で玉軸受を運転する
と、これら各ポケット内での上記各玉の姿勢が安定す
る。即ち、玉軸受の運転に伴ってこれら各玉が上記各ポ
ケット内で円周方向に片寄った状態では、これら各玉の
転動面とこれら各ポケットの内面とが、これら各ポケッ
トの周方向に関して、円周側凹面の両端部の2個所位置
で当接する。この為、これら各ポケット内での上記各玉
の姿勢が安定し、微小振動の発生を防止すると共にNR
ROを低減できる。
【0018】又、上記各ポケットの内面と上記各玉の転
動面との摺接部には、上記円周側凹面を通じて十分量の
潤滑剤を取り込める為、この円周側凹面の両端部に存在
する各摺接部の摩擦抵抗が大きくなる事を防止できる。
又、上記円周側凹面部分では、上記各ポケットの内面と
上記各玉の転動面との間の隙間の厚さが大きくなる為、
この隙間部分に存在する潤滑剤の剪断抵抗が大きくなる
事はない。これらにより、玉軸受の回転抵抗を低減する
事ができる。
【0019】
【発明の実施の形態】図1は、請求項1〜2に対応す
る、本発明の実施の形態の第1例を示している。尚、本
例の特徴は、保持器8aを構成するポケット10aの内
面の形状を工夫した点にある。この保持器8aの全体的
な基本構造、並びに、この保持器8aを組み込んだ玉軸
受の基本構造は、前述の図3〜8に示した従来構造とほ
ぼ同様である。この為、この従来構造と同等部分には同
一符号を付すると共に、重複する部分の図示並びに説明
を省略若しくは簡略にし、以下、本発明の特徴部分を中
心に説明する。
【0020】本例の場合、各ポケット10aの内面で主
部9の円周方向(図1の左右方向)に関する両端部に位
置する部分に、それぞれ円周側凹面14、14を形成し
ている。従って、これら各円周側凹面14、14は、上
記各ポケット10aに保持した玉6の転動面のうち、自
転軸αを中心とする最大直径部分(鎖線β上に位置す
る、所謂赤道部分)の両側に存在し、内輪軌道2及び外
輪軌道4(図3参照)に転がり接触する転走面と対向し
ている。上記各円周側凹面14、14の一端(図1の上
端)は、上記各ポケット10aを構成する1対ずつの弾
性片11、11の先端縁にまで達している。これに対し
て、上記各円周側凹面14、14の他端(図1の下端)
同士は、軸側凹面15により連続させている。従ってこ
の軸側凹面15は、上記主部9の軸方向(図1の上下方
向)に関して、上記1対ずつの弾性片11、11の先端
縁同士の間に存在する開口部16の反対側位置に存在す
る。
【0021】上記各円周側凹面14、14及び軸側凹面
15はそれぞれ、上記主部9の直径方向(図1の表裏方
向)と上記各ポケット10aの周方向とに関して、所定
の曲率半径で湾曲している。このうち、上記主部9の直
径方向に関する曲率半径は、何れの凹面14、15の場
合も、前述の図7に示した従来構造の場合と同様に、上
記各ポケット10a内に保持する玉6の転動面の曲率半
径よりも僅かに大きくしている。
【0022】これに対して、上記各円周側凹面14、1
4を規制する曲率半径のうち、上記主部9の放射方向の
軸をその中心とする曲率半径R14を、上記玉6の転動面
の曲率半径R6 よりも小さく(R14<R6 )している。
又、上記軸側凹面15を規制する曲率半径のうち、上記
主部9の直径方向の軸をその中心とする曲率半径R
15を、上記玉6の転動面の曲率半径R6 よりも大きく
(R15>R6 )している。但し、上記軸側凹面15の曲
率半径R15は、上記玉6の転動面の曲率半径R6 以下
(R15≦R6 )としても良い。
【0023】上記各ポケット10aの内面のうち、上記
主部9の円周方向反対側2個所位置に、上述の様な円周
側凹面14、14を形成しているので、前記保持器8a
を組み込んだ玉軸受の運転時に、上記各ポケット10a
の内面とこれら各ポケット10a内に保持した各玉6の
転動面とが、これら各ポケット10aの周方向に関して
2個所で当接する。即ち、玉軸受の運転時に上記各玉6
は、その公転運動に基づいて上記各ポケット10aの円
周方向片側(公転方向前側で図1の左側)に変位し、こ
れら各ポケット10aの内面と当接し、その自転運動に
基づいてこの内面と摺接する。本例の場合、この様に上
記各ポケット10aの内面と上記各玉6の転動面とが摺
接する位置が、公転運動前側に存在する円周側凹面14
の両端部2個所位置になる。
【0024】上述の様に構成する保持器8aを組み込ん
だ玉軸受の運転時には、上記各ポケット10a内での上
記各玉6の姿勢が安定する。即ち、玉軸受の運転に伴っ
てこれら各玉6が上記各ポケット10a内で円周方向
(公転方向前方)に片寄った状態では、これら各玉6の
転動面とこれら各ポケット10aの内面とが、これら各
ポケット10aの円周方向に関して、公転方向前側に存
在する円周側凹面14の両端部の2個所位置で当接す
る。図示の例の場合には、公転方向前側の弾性片11の
先端縁であるA点と、上記公転方向前側に存在する円周
側凹面14と軸側凹面15との連続部であるB点との2
個所位置で当接する。この為、上記各ポケット10a内
での上記各玉6の姿勢が安定し、微小振動の発生を防止
すると共にNRROを低減できる。
【0025】又、上記各ポケット10aの内面と上記各
玉6の転動面との摺接部には、上記円周側凹面14を通
じて十分量の、グリース等の潤滑剤を取り込める。この
為、この円周側凹面14の両端部、即ち、上記A、B各
点に存在する各摺接部の摩擦抵抗が大きくなる事を防止
できる。又、上記円周側凹面14部分では、上記各ポケ
ット10の内面と上記各玉6の転動面との間の隙間の厚
さが大きくなる。この為、この隙間部分に存在する潤滑
剤の剪断抵抗が大きくなる事はない。これらにより、玉
軸受の回転抵抗を低減する事ができる。更に、前述した
従来の保持器の場合、各ポケットの内面と各玉の転動面
とが、最も周速が早い赤道部分で摺接していたのに対
し、本発明の保持器8aの場合には、赤道部分から外れ
た、上記A、B各点で摺接させているので、この面から
も上記玉軸受の回転抵抗の低減を図れる。
【0026】次に、図2は、請求項1〜3に対応する、
本発明の実施の形態の第2例を示している。本例の保持
器8bの場合には、主部9の円周方向に関して各ポケッ
ト10bの両端部に形成した円周側凹面14a、14a
の曲率中心を、これら各ポケット10b内に保持した玉
6の転動面のうち、自転軸αを中心とする最大直径部分
(鎖線β上に位置する赤道部分)よりも、上記各ポケッ
ト10bの奥に片寄らせている。即ち、上記各ポケット
10b内に保持した玉6を、これら各ポケット10bの
円周方向一端側(図2の左端側)に片寄せて、これら各
玉6の転動面とこの円周方向一端側の円周側凹面14a
の両端部とを当接させた状態で、上記主部9の直径方向
(図2の表裏方向)の軸をその中心とする上記各円周側
凹面14a、14aの曲率半径R14a の中心が、上記玉
6の中心よりも軸側凹面15aに寄った部分に存在す
る。且つ、上記各円周側凹面14a、14aの両端部
は、上記主部9の軸方向に関して、上記玉6の赤道部分
の両側に存在する。
【0027】上述の様に構成する本例の場合には、上記
各ポケット10bを構成する1対の弾性片11、11の
先端縁同士の間に存在する、これら各ポケット10bの
開口部16の幅W16を適正値にしつつ、これら各ポケッ
ト10b内の保持した玉6の転がり抵抗の低減を図れる
形状の設計が容易になる。即ち、上記開口部16の幅W
16は、上記各ポケット10内への玉6の組付けを容易且
つ確実に行なえて、しかもこれら各ポケット10b内に
組み込んだ玉6の、これら各ポケット10b内での前記
保持器8bの軸方向(図2の上下方向)に関する変位量
(軸方向隙間)を小さく抑える為に、上記玉6の外径D
6 の0.85〜0.95倍程度{W16≒(0.85〜
0.95)D6 }に規制する。一方、各玉6の転動面と
各ポケット10aの内面とが摺接する、A´、B´の2
点は、前記赤道部分から離れる程摺接速度が小さくな
り、上記各玉6の転がり抵抗が小さくなる為、玉軸受の
動トルク低減に寄与できる。これらの事を考慮した場合
に、上述の様に円周側凹面14a、14aの曲率中心を
上記各ポケット10bの奥に片寄らせると、これら各円
周側凹面14a、14aの形状を、途中で曲率半径が変
化する様な、複雑な複合曲面としなくても、高性能の玉
軸受を実現できる保持器8bを得られる。その他の構成
及び作用は、前述した第1例の場合と同様である。
【0028】
【発明の効果】本発明の玉軸受用冠型保持器及び玉軸受
は、以上に述べた通り構成され作用する為、玉軸受の運
転時に発生する微小振動並びに回転抵抗を低減できるだ
けでなく、この玉軸受の高速回転時に発生するNRRO
を十分に低減できる。この為、玉軸受を組み込んだ各種
機器の性能向上を図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の第1例を示す、図8と同
様の図。
【図2】同第2例を示す図8と同様の図。
【図3】保持器を組み込んだ玉軸受の1例を示す断面
図。
【図4】保持器の従来構造の第1例を示す半部平面図。
【図5】同じく斜視図。
【図6】図5のA−A断面を、切断部分以外を省略して
示す図。
【図7】図6のB−B断面を、玉を組み込んだ状態で示
す図。
【図8】図7のC矢視図。
【図9】保持器の従来構造の第2例を示す要部斜視図。
【図10】この従来構造の第2例の保持器を組み込んだ
玉軸受の部分断面図。
【符号の説明】
1 玉軸受 2 内輪軌道 3 内輪 4 外輪軌道 5 外輪 6 玉 7 シールド板 8、8′、8a、8b 保持器 9 主部 10、10a、10b ポケット 11 弾性片 12 凹面部 13 突起 14、14a 円周側凹面 15、15a 軸側凹面 16 開口部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合成樹脂により一体に造られて、円環状
    の主部と、この主部の軸方向片面に設けられた複数のポ
    ケットとを備え、これら各ポケットは、上記主部の軸方
    向片面に互いに間隔をあけて配置された1対ずつの弾性
    片同士の間に設けられている玉軸受用冠型保持器に於い
    て、上記各ポケットの内面で上記主部の円周方向に関す
    る端部に位置し、これら各ポケットに保持した玉の転動
    面に対向する部分に、上記主部の円周方向に凹んだ円周
    側凹面を形成する事により、上記各ポケットの内面とこ
    れら各ポケット内に保持した玉の転動面とを、これら各
    ポケットの周方向に関して2個所以上で当接自在とした
    事を特徴とする玉軸受用冠型保持器。
  2. 【請求項2】 各ポケットの内面は、主部の円周方向に
    関して両側部分に存在し、それぞれがこれら各ポケット
    内に保持された玉の転走面に対向する1対の円周側凹面
    と、上記主部の軸方向に関して、1対ずつの弾性片の先
    端縁同士の間に存在する開口部の反対側位置に存在し、
    上記1対の円周側凹面同士を連続させる軸側凹面とによ
    り構成したものであり、これら各円周側凹面を規制する
    曲率半径のうち、上記主部の放射方向の軸をその中心と
    する曲率半径を、上記玉の転動面の曲率半径よりも小さ
    くした、請求項1に記載した玉軸受用冠型保持器。
  3. 【請求項3】 各ポケット内に保持した玉を、これら各
    ポケットの円周方向一端側に片寄せて、これら各玉の転
    動面と何れかの円周側凹面の両端部とを当接させた状態
    で、主部の直径方向の軸をその中心とするこの円周側凹
    面の曲率半径の中心が、上記玉の中心よりも軸側凹面に
    寄った部分に存在し、且つ、上記円周側凹面の両端部
    は、上記主部の軸方向に関して、上記玉の自転軸を中心
    として最も直径が大きくなった部分の両側に存在する、
    請求項2に記載した玉軸受用冠型保持器。
  4. 【請求項4】 外周面に内輪軌道を形成した内輪と、内
    周面に外輪軌道を形成した外輪と、これら内輪の外周面
    と外輪の内周面との間に、これら内輪及び外輪に対する
    相対回転自在に配置された保持器と、この保持器に設け
    た複数のポケット内にそれぞれ転動自在に保持された状
    態で、上記内輪軌道と上記外輪軌道との間に配置された
    複数個の玉とを備えた玉軸受に於いて、上記保持器が請
    求項1〜3の何れかに記載した玉軸受用冠型保持器であ
    る事を特徴とする玉軸受。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011040230A1 (ja) 2009-09-29 2011-04-07 Ntn株式会社 保持器、転がり軸受、工作機械および保持器の製造方法
JP2012057731A (ja) * 2010-09-09 2012-03-22 Jtekt Corp 玉軸受用保持器および玉軸受
JP2012057730A (ja) * 2010-09-09 2012-03-22 Jtekt Corp 玉軸受用保持器および玉軸受
CN112240347A (zh) * 2019-07-17 2021-01-19 斯凯孚公司 轴承保持架及其应用

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