JP2000205269A - 玉軸受 - Google Patents
玉軸受Info
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- balls
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16C—SHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
- F16C33/00—Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
- F16C33/30—Parts of ball or roller bearings
- F16C33/38—Ball cages
- F16C33/41—Ball cages comb-shaped
- F16C33/412—Massive or moulded comb cages, e.g. snap ball cages
- F16C33/414—Massive or moulded comb cages, e.g. snap ball cages formed as one-piece cages, i.e. monoblock comb cages
- F16C33/416—Massive or moulded comb cages, e.g. snap ball cages formed as one-piece cages, i.e. monoblock comb cages made from plastic, e.g. injection moulded comb cages
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16C—SHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
- F16C33/00—Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
- F16C33/30—Parts of ball or roller bearings
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- F16C33/41—Ball cages comb-shaped
- F16C33/418—Details of individual pockets, e.g. shape or ball retaining means
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Rolling Contact Bearings (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 玉軸受の運転時に発生する保持器音と回転非
同期振れとの大きさを僅少に抑えると共に、この玉軸受
に作用する動摩擦トルクを小さく抑える。 【解決手段】 玉軸受の保持器１１を構成する、ポケッ
ト７の内面に形成した球面部１５の曲率半径を、このポ
ケット７内に転動自在に保持する玉の転動面の曲率半径
の１０３〜１０５％の大きさに規制する。
同期振れとの大きさを僅少に抑えると共に、この玉軸受
に作用する動摩擦トルクを小さく抑える。 【解決手段】 玉軸受の保持器１１を構成する、ポケッ
ト７の内面に形成した球面部１５の曲率半径を、このポ
ケット７内に転動自在に保持する玉の転動面の曲率半径
の１０３〜１０５％の大きさに規制する。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】この発明に係る玉軸受は、ハ
ードディスクドライブ装置（ＨＤＤ）用スピンドルモー
タ、ビデオテープレコーダ（ＶＴＲ）用ドラム、レーザ
ープリンタ（ＬＢＰ）用スキャナモータ等、低騒音、低
振動を要求される各種回転機械の回転部分を支持する為
に利用する。
ードディスクドライブ装置（ＨＤＤ）用スピンドルモー
タ、ビデオテープレコーダ（ＶＴＲ）用ドラム、レーザ
ープリンタ（ＬＢＰ）用スキャナモータ等、低騒音、低
振動を要求される各種回転機械の回転部分を支持する為
に利用する。
【０００２】
【従来の技術】各種回転機械の軸受部等、各種回転部分
を支持する為の転がり軸受として、例えば図２に示す様
な玉軸受が広く使用されている。この玉軸受は、外周面
に内輪軌道１を有する内輪２と内周面に外輪軌道３を有
する外輪４とを同心に配置し、上記内輪軌道１と外輪軌
道３との間に、複数個の玉５、５を転動自在に設けて成
る。図示の例の場合、上記内輪軌道１と外輪軌道３と
は、共に深溝型としている。又、上記複数個の玉５、５
は、保持器６に設けたポケット７、７内に、転動自在に
保持している。
を支持する為の転がり軸受として、例えば図２に示す様
な玉軸受が広く使用されている。この玉軸受は、外周面
に内輪軌道１を有する内輪２と内周面に外輪軌道３を有
する外輪４とを同心に配置し、上記内輪軌道１と外輪軌
道３との間に、複数個の玉５、５を転動自在に設けて成
る。図示の例の場合、上記内輪軌道１と外輪軌道３と
は、共に深溝型としている。又、上記複数個の玉５、５
は、保持器６に設けたポケット７、７内に、転動自在に
保持している。
【０００３】上記図２に示した玉軸受を構成する保持器
６は、波形プレス保持器と呼ばれるもので、それぞれが
金属板材をプレス成形する事により造られる、波形で円
環状に形成された１対の素子８、８を組み合わせて成
る。これら両素子８、８は、それぞれの円周方向複数箇
所に、上記各ポケット７、７を構成する為の、略半円筒
状の凹部９、９を形成している。そして、これら１対の
素子８、８同士をこれら各凹部９、９から外れた部分で
突き合わせ、これら各部分を複数のリベット１０により
結合固定して、円環状で円周方向複数箇所にポケット
７、７を有する保持器６としている。上記各凹部９、９
の内面中間部は、上記各玉５、５の転動面の曲率半径よ
りも僅かに大きな曲率半径を有する、断面円弧状の球状
凹面としている。この為、１対の素子８、８を突き合わ
せると、上記凹部９、９が組み合わされてポケット７、
７を構成する。
６は、波形プレス保持器と呼ばれるもので、それぞれが
金属板材をプレス成形する事により造られる、波形で円
環状に形成された１対の素子８、８を組み合わせて成
る。これら両素子８、８は、それぞれの円周方向複数箇
所に、上記各ポケット７、７を構成する為の、略半円筒
状の凹部９、９を形成している。そして、これら１対の
素子８、８同士をこれら各凹部９、９から外れた部分で
突き合わせ、これら各部分を複数のリベット１０により
結合固定して、円環状で円周方向複数箇所にポケット
７、７を有する保持器６としている。上記各凹部９、９
の内面中間部は、上記各玉５、５の転動面の曲率半径よ
りも僅かに大きな曲率半径を有する、断面円弧状の球状
凹面としている。この為、１対の素子８、８を突き合わ
せると、上記凹部９、９が組み合わされてポケット７、
７を構成する。
【０００４】又、図３に示した、冠型保持器と呼ばれる
保持器１１は、合成樹脂等により造られた円環状の主部
１２の円周方向複数箇所に、玉５、５（図２）を転動自
在に保持するポケット７、７を設けている。この様な冠
型の保持器１１の場合、上記各ポケット７、７は、上記
主部１２に互いに間隔をあけて配置された１対の弾性片
１３、１３の片側面と、上記主部１２の軸方向（図３の
左右方向）片面（図３の右面）でこの１対の弾性片１
３、１３の間部分に設けられた球面状の凹面部１４、１
４とから構成される。これら弾性片１３、１３の片側面
と凹面部１４、１４との曲率半径は、上記玉５の転動面
の曲率半径よりも僅かに大きい。
保持器１１は、合成樹脂等により造られた円環状の主部
１２の円周方向複数箇所に、玉５、５（図２）を転動自
在に保持するポケット７、７を設けている。この様な冠
型の保持器１１の場合、上記各ポケット７、７は、上記
主部１２に互いに間隔をあけて配置された１対の弾性片
１３、１３の片側面と、上記主部１２の軸方向（図３の
左右方向）片面（図３の右面）でこの１対の弾性片１
３、１３の間部分に設けられた球面状の凹面部１４、１
４とから構成される。これら弾性片１３、１３の片側面
と凹面部１４、１４との曲率半径は、上記玉５の転動面
の曲率半径よりも僅かに大きい。
【０００５】玉軸受を組み立てる場合には上記保持器１
１を上記各玉５、５に、各ポケット７、７を構成する１
対ずつの弾性片１３、１３の先端縁同士の間隔を弾性的
に押し広げつつ、これら１対の弾性片１３、１３の間に
押し込む。上記保持器１１は、この様にして上記各ポケ
ット７、７内に玉５、５を抱き込む事により、これら各
玉５、５を、前記内輪軌道１と外輪軌道３（図２）との
間に、転動自在に保持する。
１を上記各玉５、５に、各ポケット７、７を構成する１
対ずつの弾性片１３、１３の先端縁同士の間隔を弾性的
に押し広げつつ、これら１対の弾性片１３、１３の間に
押し込む。上記保持器１１は、この様にして上記各ポケ
ット７、７内に玉５、５を抱き込む事により、これら各
玉５、５を、前記内輪軌道１と外輪軌道３（図２）との
間に、転動自在に保持する。
【０００６】前述した保持器６或は上述した保持器１１
を備えた玉軸受の使用時には、上記複数個の玉５、５の
転動に伴って、上記内輪２と外輪４との相対回転を自在
とする。この際、上記複数の玉５、５は、自転しつつ上
記内輪２の周囲を公転する。又、上記保持器６、１１
は、上記各玉５、５の公転速度と同じ速度で、上記内輪
２の周囲を回転する。
を備えた玉軸受の使用時には、上記複数個の玉５、５の
転動に伴って、上記内輪２と外輪４との相対回転を自在
とする。この際、上記複数の玉５、５は、自転しつつ上
記内輪２の周囲を公転する。又、上記保持器６、１１
は、上記各玉５、５の公転速度と同じ速度で、上記内輪
２の周囲を回転する。
【０００７】上記内輪２の外周面と外輪４の内周面との
間部分には、グリースその他の潤滑油等の潤滑剤を充填
若しくは連続的に供給して、上記相対回転が円滑に行な
われる様にする。そして、玉軸受に振動や騒音が生じな
い様にすると共に、焼き付き等の故障を防止する。尚、
シール板やシールド板等の密封部材により、内輪２の外
周面と外輪４の内周面との間の空間の両端開口を塞ぎ、
この空間から潤滑剤が漏洩したり、或はこの空間内に塵
芥等の異物が進入するのを防止する玉軸受もある。但
し、前記図２には、この様な密封部材を持たない玉軸受
を示している。
間部分には、グリースその他の潤滑油等の潤滑剤を充填
若しくは連続的に供給して、上記相対回転が円滑に行な
われる様にする。そして、玉軸受に振動や騒音が生じな
い様にすると共に、焼き付き等の故障を防止する。尚、
シール板やシールド板等の密封部材により、内輪２の外
周面と外輪４の内周面との間の空間の両端開口を塞ぎ、
この空間から潤滑剤が漏洩したり、或はこの空間内に塵
芥等の異物が進入するのを防止する玉軸受もある。但
し、前記図２には、この様な密封部材を持たない玉軸受
を示している。
【０００８】尚、図２に示した従来構造の第１例の場
合、ポケット７、７の内周面は、図４〜５に斜格子で示
す様に、凹部９、９の大部分がほぼその全幅に亙って、
玉５、５（図２）の転動面の曲率半径よりも僅かに大き
な曲率半径を有し、保持案内面として機能する球面部１
５、１５になっている。又、図３に示した従来構造の第
２例の場合にもポケット７、７の内周面は、図６〜７に
斜格子で示す様に、やはりその全幅に亙って玉５の転動
面の曲率半径よりも僅かに大きな曲率半径を有し、保持
案内面として機能する球面部１５になっている。
合、ポケット７、７の内周面は、図４〜５に斜格子で示
す様に、凹部９、９の大部分がほぼその全幅に亙って、
玉５、５（図２）の転動面の曲率半径よりも僅かに大き
な曲率半径を有し、保持案内面として機能する球面部１
５、１５になっている。又、図３に示した従来構造の第
２例の場合にもポケット７、７の内周面は、図６〜７に
斜格子で示す様に、やはりその全幅に亙って玉５の転動
面の曲率半径よりも僅かに大きな曲率半径を有し、保持
案内面として機能する球面部１５になっている。
【０００９】上述した様な保持器６、１１を組み込んだ
玉軸受の場合、必要量の潤滑剤を充填若しくは供給して
も、この保持器６、１１に振動が誘発され、当該保持器
６、１１を組み込んだ玉軸受に、保持器音と呼ばれる騒
音や振動が発生する場合がある。この様な保持器６、１
１の振動は、保持器６、１１の玉５、５に対する動き量
が大きい事に起因して、上記各玉５、５と保持器６、１
１との間の滑り摩擦に基づいて発生する。又、この様な
場合、上記保持器６、１１に対する各玉５、５の動き量
も大きくなり、これら各玉５、５の円周方向に亙る不等
配（円周方向に亙る配置のばらつき）が大きくなる。こ
の様に各玉５、５の円周方向に亙る不等配が大きくなる
事に起因して、上記玉軸受に、回転非同期振れ（Non Re
peatableRun-out＝ＮＲＲＯ）と呼ばれる、１回転毎に
繰り返されないラジアル方向の微小変位が発生する事が
知られている。ＨＤＤ等の高精度機器の回転支持部に組
み込まれる玉軸受の場合には、この様な微小変位がこの
高精度機器の性能に大きな影響を及ぼす。
玉軸受の場合、必要量の潤滑剤を充填若しくは供給して
も、この保持器６、１１に振動が誘発され、当該保持器
６、１１を組み込んだ玉軸受に、保持器音と呼ばれる騒
音や振動が発生する場合がある。この様な保持器６、１
１の振動は、保持器６、１１の玉５、５に対する動き量
が大きい事に起因して、上記各玉５、５と保持器６、１
１との間の滑り摩擦に基づいて発生する。又、この様な
場合、上記保持器６、１１に対する各玉５、５の動き量
も大きくなり、これら各玉５、５の円周方向に亙る不等
配（円周方向に亙る配置のばらつき）が大きくなる。こ
の様に各玉５、５の円周方向に亙る不等配が大きくなる
事に起因して、上記玉軸受に、回転非同期振れ（Non Re
peatableRun-out＝ＮＲＲＯ）と呼ばれる、１回転毎に
繰り返されないラジアル方向の微小変位が発生する事が
知られている。ＨＤＤ等の高精度機器の回転支持部に組
み込まれる玉軸受の場合には、この様な微小変位がこの
高精度機器の性能に大きな影響を及ぼす。
【００１０】この為、上述の様な保持器音と回転非同期
振れとの大きさを僅少に抑える為に従来から、上記玉
５、５の転動面の曲率半径に対する上記ポケット７、７
の球面部１５の曲率半径の大きさを規制する事により、
これら各玉５、５の転動面と上記各球面部１５との間の
隙間を小さくして、これら玉５、５と保持器６、１１と
の相対的な動き量を小さくする事が行なわれている。一
方、上記球面部１５と上記玉５、５の転動面との間の隙
間を小さくし過ぎると、この隙間内に入り込んだ潤滑剤
に、大きな剪断抵抗が作用する様になる。この様に潤滑
剤に大きな剪断抵抗が作用する様になると、玉軸受の動
摩擦トルクが大きくなり、この玉軸受を組み込んだモー
タ等の回転機械の電力消費が大きくなる。この為、上記
隙間を無闇に小さくする事はできない。
振れとの大きさを僅少に抑える為に従来から、上記玉
５、５の転動面の曲率半径に対する上記ポケット７、７
の球面部１５の曲率半径の大きさを規制する事により、
これら各玉５、５の転動面と上記各球面部１５との間の
隙間を小さくして、これら玉５、５と保持器６、１１と
の相対的な動き量を小さくする事が行なわれている。一
方、上記球面部１５と上記玉５、５の転動面との間の隙
間を小さくし過ぎると、この隙間内に入り込んだ潤滑剤
に、大きな剪断抵抗が作用する様になる。この様に潤滑
剤に大きな剪断抵抗が作用する様になると、玉軸受の動
摩擦トルクが大きくなり、この玉軸受を組み込んだモー
タ等の回転機械の電力消費が大きくなる。この為、上記
隙間を無闇に小さくする事はできない。
【００１１】
【発明が解決しようとする課題】上述した様に、玉軸受
の運転時に発生する保持器音と回転非同期振れとの大き
さを僅少に抑えると共に、この玉軸受に作用する動摩擦
トルクを小さく抑える為には、上記各玉５、５の転動面
と上記球面部１５との間の隙間を、単に小さくするだけ
でなく、適切な大きさに規制する必要がある。一方、従
来、上記保持器６、１１を構成する各ポケット７、７の
球面部１５の曲率半径（球面部１５の直径）は、上記各
玉５、５の転動面の曲率半径（各玉５、５の外径）の１
０１〜１１５％の広い範囲で決定されていた。ところ
が、この範囲により決定される上記隙間が、総て適切な
大きさであるとは言えない事が、後述する本発明者が行
なった実験により明らかになった。即ち、本発明者はこ
の実験により、上記玉軸受の運転状態を良好にできる
（即ち、保持器音と回転非同期振れとの大きさを僅少に
抑えると共に、動摩擦トルクを小さく抑える事ができ
る）、上記隙間の大きさ（範囲）を突き止めた。本発明
の玉軸受は、この様な事情に基づき発明したものであ
る。
の運転時に発生する保持器音と回転非同期振れとの大き
さを僅少に抑えると共に、この玉軸受に作用する動摩擦
トルクを小さく抑える為には、上記各玉５、５の転動面
と上記球面部１５との間の隙間を、単に小さくするだけ
でなく、適切な大きさに規制する必要がある。一方、従
来、上記保持器６、１１を構成する各ポケット７、７の
球面部１５の曲率半径（球面部１５の直径）は、上記各
玉５、５の転動面の曲率半径（各玉５、５の外径）の１
０１〜１１５％の広い範囲で決定されていた。ところ
が、この範囲により決定される上記隙間が、総て適切な
大きさであるとは言えない事が、後述する本発明者が行
なった実験により明らかになった。即ち、本発明者はこ
の実験により、上記玉軸受の運転状態を良好にできる
（即ち、保持器音と回転非同期振れとの大きさを僅少に
抑えると共に、動摩擦トルクを小さく抑える事ができ
る）、上記隙間の大きさ（範囲）を突き止めた。本発明
の玉軸受は、この様な事情に基づき発明したものであ
る。
【００１２】
【課題を解決するための手段】本発明の玉軸受は、上述
した従来の玉軸受と同様、内周面に外輪軌道を有する外
輪と、外周面に内輪軌道を有する内輪と、これら外輪軌
道と内輪軌道との間にそれぞれ転動自在に設けられた複
数個の玉と、これら各玉を転動自在に保持する保持器と
を備える。そして、このうちの保持器は、全体が円環状
若しくは円筒状で、複数のポケットを円周方向に亙り間
欠的に形成しており、これら各ポケット内に上記各玉を
転動自在に保持すべく、これら各ポケットの内面の少な
くとも一部に、これら各玉の外径よりも僅かに大きな直
径を有する保持案内面を備える。特に、本発明の玉軸受
に於いては、この保持案内面の直径を上記各玉の直径の
１０３〜１０５％の大きさに規制している。
した従来の玉軸受と同様、内周面に外輪軌道を有する外
輪と、外周面に内輪軌道を有する内輪と、これら外輪軌
道と内輪軌道との間にそれぞれ転動自在に設けられた複
数個の玉と、これら各玉を転動自在に保持する保持器と
を備える。そして、このうちの保持器は、全体が円環状
若しくは円筒状で、複数のポケットを円周方向に亙り間
欠的に形成しており、これら各ポケット内に上記各玉を
転動自在に保持すべく、これら各ポケットの内面の少な
くとも一部に、これら各玉の外径よりも僅かに大きな直
径を有する保持案内面を備える。特に、本発明の玉軸受
に於いては、この保持案内面の直径を上記各玉の直径の
１０３〜１０５％の大きさに規制している。
【００１３】
【作用】上述の様に構成する本発明の玉軸受によれば、
保持器を構成する各ポケットの保持案内面と各玉の転動
面との間の隙間の大きさを適切にして、この玉軸受の運
転状態を良好にできる。即ち、玉軸受の運転時に発生す
る保持器音と回転非同期振れとの大きさを僅少に抑える
共に、この玉軸受に作用する動摩擦トルクを小さく抑え
る事ができる。この為、本発明の玉軸受を組み込んだＨ
ＤＤ等の高精度機器の性能を高めると共に、この高精度
機器の電力消費を小さくできる。
保持器を構成する各ポケットの保持案内面と各玉の転動
面との間の隙間の大きさを適切にして、この玉軸受の運
転状態を良好にできる。即ち、玉軸受の運転時に発生す
る保持器音と回転非同期振れとの大きさを僅少に抑える
共に、この玉軸受に作用する動摩擦トルクを小さく抑え
る事ができる。この為、本発明の玉軸受を組み込んだＨ
ＤＤ等の高精度機器の性能を高めると共に、この高精度
機器の電力消費を小さくできる。
【００１４】
【実施例】本発明の効果を確認する為に行なった実験に
就いて説明する。実験には、内径５mmの、前述の図２に
示す様な単列深溝型の玉軸受を用いた。又、この玉軸受
を構成する複数個の玉５、５（図２）を転動自在に保持
する保持器として、前述の図３、６、７に示す様な合成
樹脂製の冠型の保持器１１を用いた。そして、上記各玉
５、５の転動面の曲率半径（各玉５、５の外径。図１に
「玉径」として表示。）に対する、上記保持器１１を構
成する各ポケット７、７の保持案内面である、球面部１
５の曲率半径（球面部１５の直径。図１に「ポケット
径」として表示。）を種々変え、上記玉軸受に発生する
異常振動（保持器音、回転非同期振れ）発生率と、この
玉軸受に作用する動摩擦トルクとを測定する試験を行な
った。又、試験条件は、次の通りである。 回転速度 ：５４００ r.p.m. 軸受予圧荷重 ：１．５ kgf 潤滑剤 ：グリース（出願人会社のＮＳ７を、内輪２の外周面と 外輪４の内周面との間の空間に、この空間容積の１０ ％分封入） 温湿度 ：常温・常湿 この様な条件で行なった実験の結果を図１に示す。尚、
図１中、実線αは、動摩擦トルクを、破線βは、異常振
動発生率を、それぞれ示す。
就いて説明する。実験には、内径５mmの、前述の図２に
示す様な単列深溝型の玉軸受を用いた。又、この玉軸受
を構成する複数個の玉５、５（図２）を転動自在に保持
する保持器として、前述の図３、６、７に示す様な合成
樹脂製の冠型の保持器１１を用いた。そして、上記各玉
５、５の転動面の曲率半径（各玉５、５の外径。図１に
「玉径」として表示。）に対する、上記保持器１１を構
成する各ポケット７、７の保持案内面である、球面部１
５の曲率半径（球面部１５の直径。図１に「ポケット
径」として表示。）を種々変え、上記玉軸受に発生する
異常振動（保持器音、回転非同期振れ）発生率と、この
玉軸受に作用する動摩擦トルクとを測定する試験を行な
った。又、試験条件は、次の通りである。 回転速度 ：５４００ r.p.m. 軸受予圧荷重 ：１．５ kgf 潤滑剤 ：グリース（出願人会社のＮＳ７を、内輪２の外周面と 外輪４の内周面との間の空間に、この空間容積の１０ ％分封入） 温湿度 ：常温・常湿 この様な条件で行なった実験の結果を図１に示す。尚、
図１中、実線αは、動摩擦トルクを、破線βは、異常振
動発生率を、それぞれ示す。
【００１５】この図１から明らかな通り、上記各ポケッ
ト７、７の球面部１５の曲率半径を、上記各玉５、５の
転動面の曲率半径の１０３〜１０５％の大きさにした場
合に、上記異常振動発生率と動摩擦トルクとを、双方と
も十分に小さくできる事が分る。従って、上記各ポケッ
ト７、７の球面部１５の曲率半径を、上記各玉５、５の
転動面の曲率半径の１０３〜１０５％の大きさに規制す
る本発明によれば、玉軸受の運転時に発生する保持器音
と回転非同期振れとの大きさを僅少に抑えると共に、こ
の玉軸受に作用する動摩擦トルクを十分に小さくでき
る。この為、本発明の玉軸受を組み込んだＨＤＤ等の高
精度機器の性能を高めると共に、この高精度機器の電力
消費を小さくできる。
ト７、７の球面部１５の曲率半径を、上記各玉５、５の
転動面の曲率半径の１０３〜１０５％の大きさにした場
合に、上記異常振動発生率と動摩擦トルクとを、双方と
も十分に小さくできる事が分る。従って、上記各ポケッ
ト７、７の球面部１５の曲率半径を、上記各玉５、５の
転動面の曲率半径の１０３〜１０５％の大きさに規制す
る本発明によれば、玉軸受の運転時に発生する保持器音
と回転非同期振れとの大きさを僅少に抑えると共に、こ
の玉軸受に作用する動摩擦トルクを十分に小さくでき
る。この為、本発明の玉軸受を組み込んだＨＤＤ等の高
精度機器の性能を高めると共に、この高精度機器の電力
消費を小さくできる。
【００１６】尚、上述した実施例では、ポケットの内面
に形成した保持案内面が球面部１５である場合に就いて
述べたが、本発明はこれに限らず、保持案内面が他の形
状であっても同様の効果を得られる。この場合、例えば
保持案内面が円筒面である場合には、この円筒面の直径
を、同じく保持案内面が楕円形ポケットの短径部である
場合には、この短径部の直径を、同じく保持案内面が玉
の直径方向両側に存在する１対の円すい凹面である場合
には、これら１対の円すい凹面同士の間隔（玉の中心を
挟む間隔）を、それぞれ保持すべき玉の外径の１０３〜
１０５％の大きさに規制する。又、上述した実施例で
は、合成樹脂製の冠型保持器を組み込んだ玉軸受を用い
て行なった実験に就いて述べたが、本発明は、前述の図
２、４、５に示した様な波形プレス保持器や他の種類の
保持器を組み込んだ玉軸受であっても、同様の効果を得
る事ができる。
に形成した保持案内面が球面部１５である場合に就いて
述べたが、本発明はこれに限らず、保持案内面が他の形
状であっても同様の効果を得られる。この場合、例えば
保持案内面が円筒面である場合には、この円筒面の直径
を、同じく保持案内面が楕円形ポケットの短径部である
場合には、この短径部の直径を、同じく保持案内面が玉
の直径方向両側に存在する１対の円すい凹面である場合
には、これら１対の円すい凹面同士の間隔（玉の中心を
挟む間隔）を、それぞれ保持すべき玉の外径の１０３〜
１０５％の大きさに規制する。又、上述した実施例で
は、合成樹脂製の冠型保持器を組み込んだ玉軸受を用い
て行なった実験に就いて述べたが、本発明は、前述の図
２、４、５に示した様な波形プレス保持器や他の種類の
保持器を組み込んだ玉軸受であっても、同様の効果を得
る事ができる。
【００１７】
【発明の効果】本発明の玉軸受は、以上に述べた通り構
成され作用するので、運転中に発生する保持器音と回転
非同期振れとの大きさを僅少に抑えると共に、この玉軸
受に作用する動摩擦トルクを十分に小さくできる。この
為、低騒音、低振動を要求される、ＨＤＤ等の高精度機
器の回転支持部分として好適に採用できると共に、これ
ら高精度機器の電力消費を小さくできる。
成され作用するので、運転中に発生する保持器音と回転
非同期振れとの大きさを僅少に抑えると共に、この玉軸
受に作用する動摩擦トルクを十分に小さくできる。この
為、低騒音、低振動を要求される、ＨＤＤ等の高精度機
器の回転支持部分として好適に採用できると共に、これ
ら高精度機器の電力消費を小さくできる。
【図１】本発明の効果を確かめる為に行なった実験の結
果を表した線図。
果を表した線図。
【図２】本発明の対象となる保持器を組み込んだ玉軸受
の第１例を示す部分切断斜視図。
の第１例を示す部分切断斜視図。
【図３】本発明の対象となる保持器の第２例を示す斜視
図。
図。
【図４】上記第１例の部分拡大分解斜視図。
【図５】組み立てた状態で示す、図４のＡ−Ａ断面図。
【図６】上記第２例の部分拡大斜視図。
【図７】図６のＢ−Ｂ断面図。
１ 内輪軌道 ２ 内輪 ３ 外輪軌道 ４ 外輪 ５ 玉 ６ 保持器 ７ ポケット ８ 素子 ９ 凹部 １０ リベット １１ 保持器 １２ 主部 １３ 弾性片 １４ 凹面部 １５ 球面部
Claims (1)
- 【請求項１】 内周面に外輪軌道を有する外輪と、外周
面に内輪軌道を有する内輪と、これら外輪軌道と内輪軌
道との間にそれぞれ転動自在に設けられた複数個の玉
と、これら各玉を転動自在に保持する保持器とを備え、
このうちの保持器は、全体が円環状若しくは円筒状で、
複数のポケットを円周方向に亙り間欠的に形成してお
り、これら各ポケット内に上記各玉を転動自在に保持す
べく、これら各ポケットの内面の少なくとも一部に、こ
れら各玉の外径よりも僅かに大きな直径を有する保持案
内面を備えた玉軸受に於いて、この保持案内面の直径を
上記各玉の直径の１０３〜１０５％の大きさに規制した
事を特徴とする玉軸受。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1196799A JP2000205269A (ja) | 1999-01-20 | 1999-01-20 | 玉軸受 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1196799A JP2000205269A (ja) | 1999-01-20 | 1999-01-20 | 玉軸受 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000205269A true JP2000205269A (ja) | 2000-07-25 |
Family
ID=11792400
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1196799A Pending JP2000205269A (ja) | 1999-01-20 | 1999-01-20 | 玉軸受 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2000205269A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002349578A (ja) * | 2001-05-30 | 2002-12-04 | Koyo Seiko Co Ltd | 玉軸受用保持器 |
| JP2006226430A (ja) * | 2005-02-18 | 2006-08-31 | Ntn Corp | 玉軸受 |
-
1999
- 1999-01-20 JP JP1196799A patent/JP2000205269A/ja active Pending
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002349578A (ja) * | 2001-05-30 | 2002-12-04 | Koyo Seiko Co Ltd | 玉軸受用保持器 |
| JP4639529B2 (ja) * | 2001-05-30 | 2011-02-23 | 株式会社ジェイテクト | 玉軸受用保持器 |
| JP2006226430A (ja) * | 2005-02-18 | 2006-08-31 | Ntn Corp | 玉軸受 |
| JP4601450B2 (ja) * | 2005-02-18 | 2010-12-22 | Ｎｔｎ株式会社 | 玉軸受 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A977 | Report on retrieval |
Effective date: 20060531 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 |
|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060704 |
|
| A02 | Decision of refusal |
Effective date: 20061114 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 |