JP2002303326A - 転がり軸受用保持器及び転がり軸受 - Google Patents
転がり軸受用保持器及び転がり軸受Info
- Publication number
- JP2002303326A JP2002303326A JP2001106291A JP2001106291A JP2002303326A JP 2002303326 A JP2002303326 A JP 2002303326A JP 2001106291 A JP2001106291 A JP 2001106291A JP 2001106291 A JP2001106291 A JP 2001106291A JP 2002303326 A JP2002303326 A JP 2002303326A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- curvature
- rolling
- radius
- retainer
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Classifications
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16C—SHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
- F16C33/00—Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
- F16C33/30—Parts of ball or roller bearings
- F16C33/38—Ball cages
- F16C33/41—Ball cages comb-shaped
- F16C33/412—Massive or moulded comb cages, e.g. snap ball cages
- F16C33/414—Massive or moulded comb cages, e.g. snap ball cages formed as one-piece cages, i.e. monoblock comb cages
- F16C33/416—Massive or moulded comb cages, e.g. snap ball cages formed as one-piece cages, i.e. monoblock comb cages made from plastic, e.g. injection moulded comb cages
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16C—SHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
- F16C33/00—Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
- F16C33/30—Parts of ball or roller bearings
- F16C33/38—Ball cages
- F16C33/3887—Details of individual pockets, e.g. shape or ball retaining means
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16C—SHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
- F16C33/00—Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
- F16C33/30—Parts of ball or roller bearings
- F16C33/38—Ball cages
- F16C33/41—Ball cages comb-shaped
- F16C33/418—Details of individual pockets, e.g. shape or ball retaining means
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16C—SHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
- F16C33/00—Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
- F16C33/30—Parts of ball or roller bearings
- F16C33/38—Ball cages
- F16C33/42—Ball cages made from wire or sheet metal strips
- F16C33/422—Ball cages made from wire or sheet metal strips made from sheet metal
- F16C33/427—Ball cages made from wire or sheet metal strips made from sheet metal from two parts, e.g. ribbon cages with two corrugated annular parts
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16C—SHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
- F16C19/00—Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement
- F16C19/02—Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing balls essentially of the same size in one or more circular rows
- F16C19/04—Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing balls essentially of the same size in one or more circular rows for radial load mainly
- F16C19/06—Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing balls essentially of the same size in one or more circular rows for radial load mainly with a single row or balls
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16C—SHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
- F16C2300/00—Application independent of particular apparatuses
- F16C2300/02—General use or purpose, i.e. no use, purpose, special adaptation or modification indicated or a wide variety of uses mentioned
Abstract
(57)【要約】
【課題】 保持器７ｂと玉６との相対変位を抑えると同
時に、ポケット８ｂの内周面と玉６の転動面との摺接部
の潤滑を図って、保持器音の発生を防止する。 【解決手段】 上記ポケット８ｂの内周面を、上記玉６
の転動面の曲率半径よりも僅かに大きな曲率半径Ｒ1 を
有する部分と、これよりも大きな曲率半径Ｒ2 を有する
部分とに分ける。このうちの曲率半径Ｒ1 を有する部分
で保持器７ｂと玉６との相対変位を抑える。又、大きな
曲率半径Ｒ2 を有する部分に隙間１７を設け、上記ポケ
ット８ｂにグリースを取り込み易くして、上記課題を解
決する。
時に、ポケット８ｂの内周面と玉６の転動面との摺接部
の潤滑を図って、保持器音の発生を防止する。 【解決手段】 上記ポケット８ｂの内周面を、上記玉６
の転動面の曲率半径よりも僅かに大きな曲率半径Ｒ1 を
有する部分と、これよりも大きな曲率半径Ｒ2 を有する
部分とに分ける。このうちの曲率半径Ｒ1 を有する部分
で保持器７ｂと玉６との相対変位を抑える。又、大きな
曲率半径Ｒ2 を有する部分に隙間１７を設け、上記ポケ
ット８ｂにグリースを取り込み易くして、上記課題を解
決する。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明の転がり軸受用保持器
及び転がり軸受は、各種回転機械装置に使用される転が
り軸受及びこの転がり軸受を構成する保持器の改良に関
する。特に本発明は、保持器音と呼ばれる有害な騒音の
発生を抑えられる構造を、安価に実現するものである。
及び転がり軸受は、各種回転機械装置に使用される転が
り軸受及びこの転がり軸受を構成する保持器の改良に関
する。特に本発明は、保持器音と呼ばれる有害な騒音の
発生を抑えられる構造を、安価に実現するものである。
【０００２】
【従来の技術】各種回転機械装置の軸受部等、各種回転
部分を支持する為の転がり軸受の１種として、例えば図
１１に示す様な玉軸受１が広く使用されている。この玉
軸受１は、外周面に内輪軌道２を有する内輪３と内周面
に外輪軌道４を有する外輪５とを互いに同心に配置し、
上記内輪軌道２と外輪軌道４との間に複数個の玉６、６
を転動自在に設けて成る。図示の例の場合、上記内輪軌
道２と外輪軌道４とは、共に深溝型としている。又、上
記複数個の玉６、６は、保持器７に設けたポケット８、
８内に、転動自在に保持している。
部分を支持する為の転がり軸受の１種として、例えば図
１１に示す様な玉軸受１が広く使用されている。この玉
軸受１は、外周面に内輪軌道２を有する内輪３と内周面
に外輪軌道４を有する外輪５とを互いに同心に配置し、
上記内輪軌道２と外輪軌道４との間に複数個の玉６、６
を転動自在に設けて成る。図示の例の場合、上記内輪軌
道２と外輪軌道４とは、共に深溝型としている。又、上
記複数個の玉６、６は、保持器７に設けたポケット８、
８内に、転動自在に保持している。
【０００３】上記図１１に示した玉軸受１を構成する保
持器７は、波形プレス保持器と呼ばれるもので、それぞ
れが金属板材をプレス成形する事により得られる、波形
で円環状に形成された１対の素子９、９を組み合わせて
成る。これら両素子９、９は、それぞれの円周方向複数
箇所に、ポケット８、８を構成する為の凹部１０、１０
を形成している。そして、この１対の素子９、９同士を
上記凹部１０、１０から外れた部分で突き合わせ、これ
ら各部分を複数のリベット１１により結合固定して、円
環状で円周方向複数箇所にポケット８、８を有する保持
器７としている。上記各凹部１０、１０の内面中間部
は、上記各玉６、６の外面の曲率半径よりも僅かに大き
な曲率半径を有する、部分球面状の保持凹面１２として
いる。この為、１対の素子９、９を突き合わせると、上
記凹部１０、１０が組み合わされてポケット８、８を構
成する。
持器７は、波形プレス保持器と呼ばれるもので、それぞ
れが金属板材をプレス成形する事により得られる、波形
で円環状に形成された１対の素子９、９を組み合わせて
成る。これら両素子９、９は、それぞれの円周方向複数
箇所に、ポケット８、８を構成する為の凹部１０、１０
を形成している。そして、この１対の素子９、９同士を
上記凹部１０、１０から外れた部分で突き合わせ、これ
ら各部分を複数のリベット１１により結合固定して、円
環状で円周方向複数箇所にポケット８、８を有する保持
器７としている。上記各凹部１０、１０の内面中間部
は、上記各玉６、６の外面の曲率半径よりも僅かに大き
な曲率半径を有する、部分球面状の保持凹面１２として
いる。この為、１対の素子９、９を突き合わせると、上
記凹部１０、１０が組み合わされてポケット８、８を構
成する。
【０００４】又、図１２に示した、冠型保持器と呼ばれ
る保持器７ａは、合成樹脂等により造られた円環状の主
部１３の円周方向複数箇所に、玉６、６（図１１）を転
動自在に保持するポケット８ａ、８ａを設けている。こ
の様な冠型の保持器７ａの場合、上記各ポケット８ａ、
８ａは、上記主部１３に互いに間隔をあけて配置された
１対の弾性片１４、１４の片側面と、上記主部１３の軸
方向（図１２の上下方向）片面（図１２の上面）でこの
１対の弾性片１４、１４の間部分に設けられた部分球面
状の凹面部１５、１５とから構成される。この凹面部１
５、１５の曲率半径は、上記玉６の転動面の曲率半径よ
りも僅かに大きい。これら弾性片１４、１４の片側面と
凹面部１５、１５とが保持凹面を構成する。
る保持器７ａは、合成樹脂等により造られた円環状の主
部１３の円周方向複数箇所に、玉６、６（図１１）を転
動自在に保持するポケット８ａ、８ａを設けている。こ
の様な冠型の保持器７ａの場合、上記各ポケット８ａ、
８ａは、上記主部１３に互いに間隔をあけて配置された
１対の弾性片１４、１４の片側面と、上記主部１３の軸
方向（図１２の上下方向）片面（図１２の上面）でこの
１対の弾性片１４、１４の間部分に設けられた部分球面
状の凹面部１５、１５とから構成される。この凹面部１
５、１５の曲率半径は、上記玉６の転動面の曲率半径よ
りも僅かに大きい。これら弾性片１４、１４の片側面と
凹面部１５、１５とが保持凹面を構成する。
【０００５】玉軸受を組み立てる場合には上記各玉６、
６を、各ポケット８ａ、８ａを構成する１対ずつの弾性
片１４、１４の先端縁同士の間隔を弾性的に押し広げつ
つ、これら１対の弾性片１４、１４の間に押し込む。押
し込みを完了した時点で上記各弾性片１４、１４は、弾
性的に復元して、上記各ポケット８ａ、８ａ内に玉６、
６を抱き込み、これら各玉６、６を、前記内輪軌道２と
外輪軌道４（図１１）との間に、転動自在に保持する。
６を、各ポケット８ａ、８ａを構成する１対ずつの弾性
片１４、１４の先端縁同士の間隔を弾性的に押し広げつ
つ、これら１対の弾性片１４、１４の間に押し込む。押
し込みを完了した時点で上記各弾性片１４、１４は、弾
性的に復元して、上記各ポケット８ａ、８ａ内に玉６、
６を抱き込み、これら各玉６、６を、前記内輪軌道２と
外輪軌道４（図１１）との間に、転動自在に保持する。
【０００６】前述した保持器７或は上述した保持器７ａ
を備えた玉軸受１の使用時には、上記複数個の玉６、６
の転動に伴って、上記内輪３と外輪５との相対回転を自
在とする。この際これら各玉６、６は、自転しつつ上記
内輪３の周囲を公転する。又、上記保持器７、７ａは、
これら各玉６、６の公転速度と同じ速度で、上記内輪３
の周囲を回転する。
を備えた玉軸受１の使用時には、上記複数個の玉６、６
の転動に伴って、上記内輪３と外輪５との相対回転を自
在とする。この際これら各玉６、６は、自転しつつ上記
内輪３の周囲を公転する。又、上記保持器７、７ａは、
これら各玉６、６の公転速度と同じ速度で、上記内輪３
の周囲を回転する。
【０００７】上記内輪３の外周面と外輪５の内周面との
間部分にはグリースを充填して、上記相対回転が円滑に
行なわれる様にする。そして、玉軸受１に振動や騒音が
生じない様にすると共に、焼き付き等の故障を防止す
る。尚、図１１には省略したが、上記内輪３の外周面と
外輪５の内周面との間で上記各玉６、６を設けた空間１
６の軸方向両端開口部は１対の密封板により塞ぎ、上記
空間１６からグリースが漏洩したり、或はこの空間１６
内に塵芥等の異物が進入するのを防止する。上記各密封
板は、それぞれの外周縁部を上記外輪５の両端部内周面
に形成した、図示しない係止溝に全周に亙って係止し、
それぞれの内周縁を上記内輪３の両端部外周面に全周に
亙って摺接若しくは近接対向させている。
間部分にはグリースを充填して、上記相対回転が円滑に
行なわれる様にする。そして、玉軸受１に振動や騒音が
生じない様にすると共に、焼き付き等の故障を防止す
る。尚、図１１には省略したが、上記内輪３の外周面と
外輪５の内周面との間で上記各玉６、６を設けた空間１
６の軸方向両端開口部は１対の密封板により塞ぎ、上記
空間１６からグリースが漏洩したり、或はこの空間１６
内に塵芥等の異物が進入するのを防止する。上記各密封
板は、それぞれの外周縁部を上記外輪５の両端部内周面
に形成した、図示しない係止溝に全周に亙って係止し、
それぞれの内周縁を上記内輪３の両端部外周面に全周に
亙って摺接若しくは近接対向させている。
【０００８】上述した様な保持器７、７ａを組み込んだ
玉軸受１の場合、必要量の潤滑剤を充填若しくは供給し
ても、この保持器７、７ａに振動が誘発され、当該保持
器７、７ａを組み込んだ玉軸受１に、保持器音と呼ばれ
る騒音や振動が発生する場合がある。この様な保持器
７、７ａの振動は、保持器７、７ａの玉６、６に対する
動き量が大きい事に起因して、玉６、６と保持器７、７
ａとの間の滑り摩擦に基づいて発生する。この様な保持
器音の発生を抑える為に従来から、ポケット８、８ａの
内面と玉６、６の転動面との間の隙間を小さくして、玉
６、６に対する保持器７、７ａの動き量を小さくし、保
持器音の発生を抑える事が行なわれている。
玉軸受１の場合、必要量の潤滑剤を充填若しくは供給し
ても、この保持器７、７ａに振動が誘発され、当該保持
器７、７ａを組み込んだ玉軸受１に、保持器音と呼ばれ
る騒音や振動が発生する場合がある。この様な保持器
７、７ａの振動は、保持器７、７ａの玉６、６に対する
動き量が大きい事に起因して、玉６、６と保持器７、７
ａとの間の滑り摩擦に基づいて発生する。この様な保持
器音の発生を抑える為に従来から、ポケット８、８ａの
内面と玉６、６の転動面との間の隙間を小さくして、玉
６、６に対する保持器７、７ａの動き量を小さくし、保
持器音の発生を抑える事が行なわれている。
【０００９】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、玉６、
６に対する保持器７、７ａの動き量を小さくする為、単
にこれら各玉６、６の転動面とポケット８、８ａの内面
との間の隙間の厚さを小さくする事のみを考慮した場合
には、玉軸受１等の転がり軸受の回転トルクが大きくな
るだけでなく、保持器音の発生を十分に抑える事もでき
ない。この理由は、上記隙間の厚さを小さくすると、上
記各玉６、６の転動面とポケット８、８ａの内面との間
に作用する摩擦力が大きくしかも不均一になる為であ
る。
６に対する保持器７、７ａの動き量を小さくする為、単
にこれら各玉６、６の転動面とポケット８、８ａの内面
との間の隙間の厚さを小さくする事のみを考慮した場合
には、玉軸受１等の転がり軸受の回転トルクが大きくな
るだけでなく、保持器音の発生を十分に抑える事もでき
ない。この理由は、上記隙間の厚さを小さくすると、上
記各玉６、６の転動面とポケット８、８ａの内面との間
に作用する摩擦力が大きくしかも不均一になる為であ
る。
【００１０】即ち、上記隙間の厚さを小さくし過ぎる
と、この隙間内にグリース等の潤滑剤が入り込みにくく
なって、上記各玉６、６の転動面とポケット８、８ａの
内面との間の滑り摩擦が大きくなる。この結果、上記各
玉６、６の転動、延いてはこれら各玉６、６の公転及び
上記保持器７、７ａの回転に要するトルクが大きくな
り、上記回転トルクが大きくなる。しかも、上記隙間内
に存在するグリースの量が不安定になる結果、上記回転
トルクが不安定になる。本発明の玉軸受用保持器及び玉
軸受は、上述の様な不都合を解消すべく考えたものであ
る。
と、この隙間内にグリース等の潤滑剤が入り込みにくく
なって、上記各玉６、６の転動面とポケット８、８ａの
内面との間の滑り摩擦が大きくなる。この結果、上記各
玉６、６の転動、延いてはこれら各玉６、６の公転及び
上記保持器７、７ａの回転に要するトルクが大きくな
り、上記回転トルクが大きくなる。しかも、上記隙間内
に存在するグリースの量が不安定になる結果、上記回転
トルクが不安定になる。本発明の玉軸受用保持器及び玉
軸受は、上述の様な不都合を解消すべく考えたものであ
る。
【００１１】
【課題を解決するための手段】本発明の転がり軸受用保
持器及び転がり軸受のうち、請求項１に記載した転がり
軸受用保持器は、従来から知られている転がり軸受用保
持器と同様に、複数の転動体を転動自在に保持すべく、
全体を円環状に形成され、円周方向複数個所に、それぞ
れの内面が上記転動体の転動面を倣う形状を有するポケ
ットが設けられている。特に、本発明の転がり軸受用保
持器に於いては、上記各ポケットの内面のうちの一部の
曲率半径を上記各転動体の転動面の曲率半径よりも僅か
に大きく、残部の曲率半径をこの一部の曲率半径よりも
大きくしている。
持器及び転がり軸受のうち、請求項１に記載した転がり
軸受用保持器は、従来から知られている転がり軸受用保
持器と同様に、複数の転動体を転動自在に保持すべく、
全体を円環状に形成され、円周方向複数個所に、それぞ
れの内面が上記転動体の転動面を倣う形状を有するポケ
ットが設けられている。特に、本発明の転がり軸受用保
持器に於いては、上記各ポケットの内面のうちの一部の
曲率半径を上記各転動体の転動面の曲率半径よりも僅か
に大きく、残部の曲率半径をこの一部の曲率半径よりも
大きくしている。
【００１２】更に、請求項２に記載した転がり軸受は、
外周面に内輪軌道を有する内輪と、内周面に外輪軌道を
有する外輪と、これら内輪軌道と外輪軌道との間に転動
自在に設けられた複数個の転動体と、これら複数個の転
動体を円周方向に互いに間隔をあけた状態で転動自在に
保持する保持器とを備える。そして、上記保持器を上述
した本発明の玉軸受用保持器としている。
外周面に内輪軌道を有する内輪と、内周面に外輪軌道を
有する外輪と、これら内輪軌道と外輪軌道との間に転動
自在に設けられた複数個の転動体と、これら複数個の転
動体を円周方向に互いに間隔をあけた状態で転動自在に
保持する保持器とを備える。そして、上記保持器を上述
した本発明の玉軸受用保持器としている。
【００１３】
【作用】上述の様に構成する本発明の転がり軸受用保持
器が、複数の転動体を転動自在に保持する際の作用は、
前述した従来の転がり軸受用保持器の場合と同様であ
る。特に、本発明の転がり軸受用保持器の場合には、各
ポケットの内面のうちの一部が各転動体の転動面に近接
する事により、これら各転動体に対する上記転がり軸受
用保持器の動きを規制して、保持器音の発生を防止でき
る。そして、この様に保持器音の発生を防止した場合で
も、上記各ポケットの内面のうちの残部と上記各転動体
の転動面との間に、十分な厚さを有する隙間を設けて、
この隙間に十分な潤滑剤を安定して保持できる。この結
果、上記各ポケット内での上記各転動体の自転運動を円
滑に行なわせて、転がり軸受の回転トルクを、低く且つ
安定させる事ができる。
器が、複数の転動体を転動自在に保持する際の作用は、
前述した従来の転がり軸受用保持器の場合と同様であ
る。特に、本発明の転がり軸受用保持器の場合には、各
ポケットの内面のうちの一部が各転動体の転動面に近接
する事により、これら各転動体に対する上記転がり軸受
用保持器の動きを規制して、保持器音の発生を防止でき
る。そして、この様に保持器音の発生を防止した場合で
も、上記各ポケットの内面のうちの残部と上記各転動体
の転動面との間に、十分な厚さを有する隙間を設けて、
この隙間に十分な潤滑剤を安定して保持できる。この結
果、上記各ポケット内での上記各転動体の自転運動を円
滑に行なわせて、転がり軸受の回転トルクを、低く且つ
安定させる事ができる。
【００１４】
【発明の実施の形態】図１は、本発明の実施の形態の第
１例を示している。本例は、本発明を前述の図１２に示
した冠型保持器に適用したものである。尚、本発明の特
徴は、保持器７ｂに設けた各ポケット８ｂの内面形状を
工夫する事により、これら各ポケット８ｂ内での玉６の
動き量を規制しつつ、これら各ポケット８ｂの内面と玉
６の転動面との間に十分に潤滑剤を介在させる様にする
点にある。上記保持器７ｂの全体形状等、上記各ポケッ
ト８ｂの内面形状以外の点に就いては、前述の図１２に
示した従来構造等と同様であるから、重複する図示並び
に説明は省略若しくは簡略にし、以下、本発明の特徴部
分を中心に説明する。
１例を示している。本例は、本発明を前述の図１２に示
した冠型保持器に適用したものである。尚、本発明の特
徴は、保持器７ｂに設けた各ポケット８ｂの内面形状を
工夫する事により、これら各ポケット８ｂ内での玉６の
動き量を規制しつつ、これら各ポケット８ｂの内面と玉
６の転動面との間に十分に潤滑剤を介在させる様にする
点にある。上記保持器７ｂの全体形状等、上記各ポケッ
ト８ｂの内面形状以外の点に就いては、前述の図１２に
示した従来構造等と同様であるから、重複する図示並び
に説明は省略若しくは簡略にし、以下、本発明の特徴部
分を中心に説明する。
【００１５】上記保持器７ｂは、円環状の主部１３とこ
の主部１３の軸方向片側面に形成した複数の弾性片１
４、１４とにより構成する上記各ポケット８ｂの内面の
うち、これら各ポケット８ｂの開口側半部（１対の弾性
片１４、１４同士の間の開口部寄りの半部で、図１の上
半部）の曲率半径Ｒ1 を、上記各玉６の転動面の曲率半
径よりも僅かだけ大きくしている。これに対して、上記
各ポケット８ｂの奥側半部（上記開口部とは反対側の半
部で、図１の下半部）の曲率半径Ｒ2 を、上記開口側半
部の曲率半径Ｒ1 よりも少し大きく（Ｒ2 ＞Ｒ1 ）して
いる。尚、上記奥側半部の曲率半径Ｒ2 の中心は、上記
開口側半部の曲率半径Ｒ1 よりも、少し開口部寄りに片
寄らせている。
の主部１３の軸方向片側面に形成した複数の弾性片１
４、１４とにより構成する上記各ポケット８ｂの内面の
うち、これら各ポケット８ｂの開口側半部（１対の弾性
片１４、１４同士の間の開口部寄りの半部で、図１の上
半部）の曲率半径Ｒ1 を、上記各玉６の転動面の曲率半
径よりも僅かだけ大きくしている。これに対して、上記
各ポケット８ｂの奥側半部（上記開口部とは反対側の半
部で、図１の下半部）の曲率半径Ｒ2 を、上記開口側半
部の曲率半径Ｒ1 よりも少し大きく（Ｒ2 ＞Ｒ1 ）して
いる。尚、上記奥側半部の曲率半径Ｒ2 の中心は、上記
開口側半部の曲率半径Ｒ1 よりも、少し開口部寄りに片
寄らせている。
【００１６】上記各ポケット８ｂの内面形状をこの様に
する為、これら各ポケット８ｂ内に玉６を保持した状態
では、これら各ポケット８ｂの内面のうちの開口側半部
及び奥側半部の中央部が、上記玉６の転動面に当接若し
くは近接する。そして、これら開口側半部内面及び奥側
半部の中央部と転動面との係合に基づいて、上記ポケッ
ト８ｂ内での上記玉６の動きを僅少に抑えている。この
為、玉軸受を構成した状態では、上記保持器７ｂのラジ
アル方向及びアキシアル方向の変位を僅少に抑えて、保
持器音と呼ばれる有害な騒音の発生を有効に抑えられ
る。
する為、これら各ポケット８ｂ内に玉６を保持した状態
では、これら各ポケット８ｂの内面のうちの開口側半部
及び奥側半部の中央部が、上記玉６の転動面に当接若し
くは近接する。そして、これら開口側半部内面及び奥側
半部の中央部と転動面との係合に基づいて、上記ポケッ
ト８ｂ内での上記玉６の動きを僅少に抑えている。この
為、玉軸受を構成した状態では、上記保持器７ｂのラジ
アル方向及びアキシアル方向の変位を僅少に抑えて、保
持器音と呼ばれる有害な騒音の発生を有効に抑えられ
る。
【００１７】これに対して、上記各ポケット８ｂの内面
のうちの残部、即ち、上記曲率半径がＲ2 である奥側半
部のうちで中央部を除く部分と上記玉６の転動面との間
に、十分な厚さを有する隙間１７が形成される。上記玉
軸受の運転時にはこの隙間１７に、グリース等の潤滑剤
を十分量安定して保持できる。この様に上記隙間１７に
保持された潤滑剤は、上記各ポケット８ｂの内面と上記
玉６の転動面とのうちで上記隙間１７に対向する部分だ
けでなく、上記曲率半径Ｒ1 なる開口側半部にも入り込
む。この結果、上記各ポケット８ｂ内での上記玉６の自
転運動を円滑に行なわせて、上記玉軸受の回転トルク
を、低く且つ安定させる事ができる。
のうちの残部、即ち、上記曲率半径がＲ2 である奥側半
部のうちで中央部を除く部分と上記玉６の転動面との間
に、十分な厚さを有する隙間１７が形成される。上記玉
軸受の運転時にはこの隙間１７に、グリース等の潤滑剤
を十分量安定して保持できる。この様に上記隙間１７に
保持された潤滑剤は、上記各ポケット８ｂの内面と上記
玉６の転動面とのうちで上記隙間１７に対向する部分だ
けでなく、上記曲率半径Ｒ1 なる開口側半部にも入り込
む。この結果、上記各ポケット８ｂ内での上記玉６の自
転運動を円滑に行なわせて、上記玉軸受の回転トルク
を、低く且つ安定させる事ができる。
【００１８】次に、図２は、本発明の実施の形態の第２
例を示している。本例の場合には、上述した第１例の場
合とは逆に、保持器７ｃに設けた各ポケット８ｃの内面
のうち、これら各ポケット８ｃの奥側半部の曲率半径Ｒ
2 を、上記玉６の転動面の曲率半径よりも僅かだけ大き
くしている。これに対して、上記各ポケット８ｂの開口
側半部の曲率半径Ｒ1 を、上記奥側半部の曲率半径Ｒ2
よりも少し大きく（Ｒ 1 ＞Ｒ2 ）している。本例の場合
には、上記開口側半部の曲率半径Ｒ1 並びに上記奥側半
部の曲率半径Ｒ2 の中心は互いに一致している。
例を示している。本例の場合には、上述した第１例の場
合とは逆に、保持器７ｃに設けた各ポケット８ｃの内面
のうち、これら各ポケット８ｃの奥側半部の曲率半径Ｒ
2 を、上記玉６の転動面の曲率半径よりも僅かだけ大き
くしている。これに対して、上記各ポケット８ｂの開口
側半部の曲率半径Ｒ1 を、上記奥側半部の曲率半径Ｒ2
よりも少し大きく（Ｒ 1 ＞Ｒ2 ）している。本例の場合
には、上記開口側半部の曲率半径Ｒ1 並びに上記奥側半
部の曲率半径Ｒ2 の中心は互いに一致している。
【００１９】この様な本例の構造の場合は、上記各ポケ
ット８ｃの内面のうちの奥側半部全体が玉６の転動面と
当接若しくは近接して保持器音と呼ばれる有害な騒音の
発生を抑える。これに対して、上記各ポケット８ｃの内
面のうちの開口側半部となる、各弾性片１４、１４の内
面と上記玉６の転動面との間に形成された隙間１７ａ内
に保持された潤滑剤により、玉軸受の回転トルクを、低
く且つ安定させる事ができる。
ット８ｃの内面のうちの奥側半部全体が玉６の転動面と
当接若しくは近接して保持器音と呼ばれる有害な騒音の
発生を抑える。これに対して、上記各ポケット８ｃの内
面のうちの開口側半部となる、各弾性片１４、１４の内
面と上記玉６の転動面との間に形成された隙間１７ａ内
に保持された潤滑剤により、玉軸受の回転トルクを、低
く且つ安定させる事ができる。
【００２０】次に、図３は、本発明の実施の形態の第３
例を示している。本例の場合には、上述した第２例の場
合と同様に、保持器７ｄに設けた各ポケット８ｄの内面
のうち、これら各ポケット８ｄの奥側半部の曲率半径Ｒ
2 を、玉６の転動面の曲率半径よりも僅かだけ大きくし
ている。これに対して、上記各ポケット８ｂの開口側半
部の曲率半径Ｒ1 を、上記奥側半部の曲率半径Ｒ2 より
も少し大きく（Ｒ1 ＞Ｒ2 ）している。特に、本例の場
合には、上記開口側半部の曲率半径Ｒ1 の中心を、上記
奥側半部の曲率半径Ｒ2 の中心よりも上記各ポケット８
ｄの奥側に少し片寄らせている。
例を示している。本例の場合には、上述した第２例の場
合と同様に、保持器７ｄに設けた各ポケット８ｄの内面
のうち、これら各ポケット８ｄの奥側半部の曲率半径Ｒ
2 を、玉６の転動面の曲率半径よりも僅かだけ大きくし
ている。これに対して、上記各ポケット８ｂの開口側半
部の曲率半径Ｒ1 を、上記奥側半部の曲率半径Ｒ2 より
も少し大きく（Ｒ1 ＞Ｒ2 ）している。特に、本例の場
合には、上記開口側半部の曲率半径Ｒ1 の中心を、上記
奥側半部の曲率半径Ｒ2 の中心よりも上記各ポケット８
ｄの奥側に少し片寄らせている。
【００２１】この様な本例の場合には、上記各ポケット
８ｄの奥側半部全体が玉６の転動面に当接若しくは近接
すると同時に、これら各ポケット８ｄの内面のうちの開
口側端部となる、各弾性片１４、１４の先端部内面と上
記玉６の転動面とが、当接若しくは近接する。この為本
例の場合には、上記保持器７ｄと上記玉６とのラジアル
方向の変位だけでなく、アキシアル方向の変位も、有効
に防止できて、上述した第２例の場合に比べて、保持器
音の一層の低減が可能になる。
８ｄの奥側半部全体が玉６の転動面に当接若しくは近接
すると同時に、これら各ポケット８ｄの内面のうちの開
口側端部となる、各弾性片１４、１４の先端部内面と上
記玉６の転動面とが、当接若しくは近接する。この為本
例の場合には、上記保持器７ｄと上記玉６とのラジアル
方向の変位だけでなく、アキシアル方向の変位も、有効
に防止できて、上述した第２例の場合に比べて、保持器
音の一層の低減が可能になる。
【００２２】次に、図４は、本発明の実施の形態の第４
例を示している。本例の場合には、保持器７ｅに設けた
各ポケット８ｅのうち、これら各ポケット８ｅの開口側
半部及び奥側半部の中央部の曲率半径Ｒ1 を、玉６の転
動面の曲率半径よりも僅かだけ大きくしている。これに
対して、上記各ポケット８ｅの奥側半部の中央部を除い
た部分の曲率半径Ｒ2 を、上記開口側半部及び奥側半部
の中央部の曲率半径Ｒ 1 よりも少し大きく（Ｒ2 ＞Ｒ
1 ）している。本例の場合には、上記開口側半部及び奥
側半部の中央部の曲率半径Ｒ1 並びに上記奥側半部の中
央部を除く部分の曲率半径Ｒ2 の中心は互いに一致して
いる。
例を示している。本例の場合には、保持器７ｅに設けた
各ポケット８ｅのうち、これら各ポケット８ｅの開口側
半部及び奥側半部の中央部の曲率半径Ｒ1 を、玉６の転
動面の曲率半径よりも僅かだけ大きくしている。これに
対して、上記各ポケット８ｅの奥側半部の中央部を除い
た部分の曲率半径Ｒ2 を、上記開口側半部及び奥側半部
の中央部の曲率半径Ｒ 1 よりも少し大きく（Ｒ2 ＞Ｒ
1 ）している。本例の場合には、上記開口側半部及び奥
側半部の中央部の曲率半径Ｒ1 並びに上記奥側半部の中
央部を除く部分の曲率半径Ｒ2 の中心は互いに一致して
いる。
【００２３】この様な本例の場合も、上記各ポケット８
ｅの奥側半部の中央部が玉６の転動面に当接若しくは近
接すると同時に、これら各ポケット８ｅの内面のうちの
開口側端部となる、各弾性片１４、１４の先端部内面と
上記玉６の転動面とが、当接若しくは近接する。この為
本例の場合も、上記保持器７ｅと上記玉６とのラジアル
方向の変位だけでなく、アキシアル方向の変位も有効に
防止できて、上述した第２例の場合に比べて、保持器音
の一層の低減が可能になる。
ｅの奥側半部の中央部が玉６の転動面に当接若しくは近
接すると同時に、これら各ポケット８ｅの内面のうちの
開口側端部となる、各弾性片１４、１４の先端部内面と
上記玉６の転動面とが、当接若しくは近接する。この為
本例の場合も、上記保持器７ｅと上記玉６とのラジアル
方向の変位だけでなく、アキシアル方向の変位も有効に
防止できて、上述した第２例の場合に比べて、保持器音
の一層の低減が可能になる。
【００２４】次に、図５は、本発明の実施の形態の第５
例を示している。本例の場合には、前述の図２に示した
第２例の構造に加えて、保持器７ｆに設けた各ポケット
８ｆの奥側半部の中央部に、曲率変形Ｒ1 が比較的大き
な凹部１８を形成している。本例の場合には、この凹部
１８を設ける分、上記各ポケット８ｆの内面とこのポケ
ット８ｆ内に保持した玉６の転動面との接触部を潤滑す
る為の潤滑剤を確保し易くなって、保持器音の低減と玉
軸受の回転トルク低減とを図れる。
例を示している。本例の場合には、前述の図２に示した
第２例の構造に加えて、保持器７ｆに設けた各ポケット
８ｆの奥側半部の中央部に、曲率変形Ｒ1 が比較的大き
な凹部１８を形成している。本例の場合には、この凹部
１８を設ける分、上記各ポケット８ｆの内面とこのポケ
ット８ｆ内に保持した玉６の転動面との接触部を潤滑す
る為の潤滑剤を確保し易くなって、保持器音の低減と玉
軸受の回転トルク低減とを図れる。
【００２５】次に、図６は、本発明の実施の形態の第６
例を示している。本例の場合には、前述の図３に示した
第３例の構造に加えて、保持器７ｇに設けた各ポケット
８ｇの奥側半部の中央部に、曲率変形Ｒ1 が比較的大き
な凹部１８を形成している。そして、この凹部１８内に
潤滑剤を入り込ませる事で、より一層の保持器音の低減
と玉軸受の回転トルク低減とを図る様にしている。
例を示している。本例の場合には、前述の図３に示した
第３例の構造に加えて、保持器７ｇに設けた各ポケット
８ｇの奥側半部の中央部に、曲率変形Ｒ1 が比較的大き
な凹部１８を形成している。そして、この凹部１８内に
潤滑剤を入り込ませる事で、より一層の保持器音の低減
と玉軸受の回転トルク低減とを図る様にしている。
【００２６】次に、図７は、本発明の実施の形態の第７
例を示している。上述した第１〜６例が、何れも本発明
を、前述の図１２に示した様な合成樹脂製の冠型保持器
に適用したものであるのに対して、本例及び次述する第
８例は、本発明を前述の図１１に示した様な金属製の波
形プレス保持器に適用したものである。この為に本例の
場合には、保持器７ｈを構成する１対の素子９ａ、９ａ
にポケット８ｈを構成する為に形成した、各凹部１０、
１０の中央部を径方向外方に凹入させている。即ち、こ
れら各凹部１０、１０のうちで中央部を除く部分の曲率
半径Ｒ2 を、玉６の転動面の曲率半径よりも僅かに大き
くすると共に、上記各凹部１０、１０の中央部の曲率半
径Ｒ1 を、これよりも少し大きく（Ｒ1 ＞Ｒ2 ）してい
る。この様な本例の場合も、玉軸受の回転トルクを低く
且つ安定させつつ、保持器音の低減を図れる。
例を示している。上述した第１〜６例が、何れも本発明
を、前述の図１２に示した様な合成樹脂製の冠型保持器
に適用したものであるのに対して、本例及び次述する第
８例は、本発明を前述の図１１に示した様な金属製の波
形プレス保持器に適用したものである。この為に本例の
場合には、保持器７ｈを構成する１対の素子９ａ、９ａ
にポケット８ｈを構成する為に形成した、各凹部１０、
１０の中央部を径方向外方に凹入させている。即ち、こ
れら各凹部１０、１０のうちで中央部を除く部分の曲率
半径Ｒ2 を、玉６の転動面の曲率半径よりも僅かに大き
くすると共に、上記各凹部１０、１０の中央部の曲率半
径Ｒ1 を、これよりも少し大きく（Ｒ1 ＞Ｒ2 ）してい
る。この様な本例の場合も、玉軸受の回転トルクを低く
且つ安定させつつ、保持器音の低減を図れる。
【００２７】次に、図８は、本発明の実施の形態の第８
例を示している。本例の場合には、保持器７ｉを構成す
る１対の素子９ｂ、９ｂにポケット８ｉを構成する為に
形成した、各凹部１０、１０の中間部２個所位置ずつを
径方向外方に凹入させている。即ち、これら各凹部１
０、１０のうちでこれら中間部２個所位置ずつを除く部
分の曲率半径Ｒ2 を、玉６の転動面の曲率半径よりも僅
かに大きくすると共に、上記各凹部１０、１０の中間部
２個所位置ずつの曲率半径Ｒ1 を、これよりも少し大き
く（Ｒ1 ＞Ｒ2 ）している。この様な本例の場合も、玉
軸受の回転トルクを低く且つ安定させつつ、保持器音の
低減を図れる。
例を示している。本例の場合には、保持器７ｉを構成す
る１対の素子９ｂ、９ｂにポケット８ｉを構成する為に
形成した、各凹部１０、１０の中間部２個所位置ずつを
径方向外方に凹入させている。即ち、これら各凹部１
０、１０のうちでこれら中間部２個所位置ずつを除く部
分の曲率半径Ｒ2 を、玉６の転動面の曲率半径よりも僅
かに大きくすると共に、上記各凹部１０、１０の中間部
２個所位置ずつの曲率半径Ｒ1 を、これよりも少し大き
く（Ｒ1 ＞Ｒ2 ）している。この様な本例の場合も、玉
軸受の回転トルクを低く且つ安定させつつ、保持器音の
低減を図れる。
【００２８】次に、図９は、本発明の実施の形態の第９
例を示している。本例並びに次述する第１０例は、本発
明を円筒ころ軸受用の保持器に適用したものである。本
例の保持器７ｊに形成した各ポケット８ｊの内面は、転
動体であるころ１９の転動面が円筒形であるのに合わせ
て、部分円筒形としている。そして、上記各ポケット８
ｊの内面中央部を除く部分の曲率半径Ｒ1 を、上記ころ
１９の転動面の曲率半径よりも僅かに大きくしている。
これに対して、上記各ポケット８ｊの内面中央部の曲率
変形Ｒ2 を、上記内面中央部の曲率半径Ｒ1 よりも大き
く（Ｒ2 ＞Ｒ1）している。この様な本例の場合には、
円筒ころ軸受の回転トルクを低く且つ安定させつつ、保
持器音の低減を図れる。
例を示している。本例並びに次述する第１０例は、本発
明を円筒ころ軸受用の保持器に適用したものである。本
例の保持器７ｊに形成した各ポケット８ｊの内面は、転
動体であるころ１９の転動面が円筒形であるのに合わせ
て、部分円筒形としている。そして、上記各ポケット８
ｊの内面中央部を除く部分の曲率半径Ｒ1 を、上記ころ
１９の転動面の曲率半径よりも僅かに大きくしている。
これに対して、上記各ポケット８ｊの内面中央部の曲率
変形Ｒ2 を、上記内面中央部の曲率半径Ｒ1 よりも大き
く（Ｒ2 ＞Ｒ1）している。この様な本例の場合には、
円筒ころ軸受の回転トルクを低く且つ安定させつつ、保
持器音の低減を図れる。
【００２９】次に、図１０は、本発明の実施の形態の第
１０例を示している。本例の場合も、保持器７ｋに形成
した各ポケット８ｋの内面は、転動体であるころ１９の
転動面が円筒形であるのに合わせて、部分円筒形として
いる。そして、上記各ポケット８ｋの内面中央部並びに
両端部の曲率半径Ｒ1 を、上記ころ１９の転動面の曲率
半径よりも僅かに大きくしている。これに対して、上記
各ポケット８ｋの内面中央部並びに両端部を除く部分の
曲率変形Ｒ2 を、これら上記中央部並びに両端部の曲率
半径Ｒ1 よりも大きく（Ｒ2 ＞Ｒ1 ）している。この様
な本例の場合も、円筒ころ軸受の回転トルクを低く且つ
安定させつつ、保持器音の低減を図れる。
１０例を示している。本例の場合も、保持器７ｋに形成
した各ポケット８ｋの内面は、転動体であるころ１９の
転動面が円筒形であるのに合わせて、部分円筒形として
いる。そして、上記各ポケット８ｋの内面中央部並びに
両端部の曲率半径Ｒ1 を、上記ころ１９の転動面の曲率
半径よりも僅かに大きくしている。これに対して、上記
各ポケット８ｋの内面中央部並びに両端部を除く部分の
曲率変形Ｒ2 を、これら上記中央部並びに両端部の曲率
半径Ｒ1 よりも大きく（Ｒ2 ＞Ｒ1 ）している。この様
な本例の場合も、円筒ころ軸受の回転トルクを低く且つ
安定させつつ、保持器音の低減を図れる。
【００３０】
【発明の効果】本発明の転がり軸受用保持器及び転がり
軸受は、以上に述べた通り構成され作用する為、転動体
の転動面と保持器のポケットの内周面との滑り接触部分
の潤滑状態を良好にしつつ、転動体と保持器との相対変
位を抑える事ができる。この結果、本発明の転がり軸受
用保持器を用いて構成した転がり軸受は、保持器音の発
生が抑制され、低振動、低騒音の玉軸受を得られる。更
に、本発明の転がり軸受用保持器の場合、転動体の転動
面と保持器のポケットの内周面との滑り接触部分の摩擦
が低減する為、保持器の耐摩耗性の向上と転がり軸受の
低トルク化とを図れる。
軸受は、以上に述べた通り構成され作用する為、転動体
の転動面と保持器のポケットの内周面との滑り接触部分
の潤滑状態を良好にしつつ、転動体と保持器との相対変
位を抑える事ができる。この結果、本発明の転がり軸受
用保持器を用いて構成した転がり軸受は、保持器音の発
生が抑制され、低振動、低騒音の玉軸受を得られる。更
に、本発明の転がり軸受用保持器の場合、転動体の転動
面と保持器のポケットの内周面との滑り接触部分の摩擦
が低減する為、保持器の耐摩耗性の向上と転がり軸受の
低トルク化とを図れる。
【図１】本発明の実施の形態の第１例を示す、玉を保持
した保持器のポケット部分を外径側から見た部分拡大
図。
した保持器のポケット部分を外径側から見た部分拡大
図。
【図２】同第２例を示す、図１と同様の図。
【図３】同第３例を示す、図１と同様の図。
【図４】同第４例を示す、図１と同様の図。
【図５】同第５例を示す、図１と同様の図。
【図６】同第６例を示す、図１と同様の図。
【図７】同第７例を示す、図１と同様の図。
【図８】同第８例を示す図１と同様の図。
【図９】同第９例を示す、円筒ころを保持した保持器の
ポケット部分の部分断面図。
ポケット部分の部分断面図。
【図１０】同第１０例を示す、図９と同様の図。
【図１１】従来から知られている玉軸受の１例を示す部
分切断斜視図。
分切断斜視図。
【図１２】従来から知られている保持器の別例を示す斜
視図。
視図。
１ 玉軸受 ２ 内輪軌道 ３ 内輪 ４ 外輪軌道 ５ 外輪 ６ 玉 ７、７ａ、７ｂ、７ｃ、７ｄ、７ｅ、７ｆ、７ｇ、７
ｈ、７ｉ、７ｊ、７ｋ保持器 ８、８ａ、８ｂ、８ｃ、８ｄ、８ｅ、８ｆ、８ｇ、８
ｈ、８ｉ、８ｊ、８ｋポケット ９、９ａ、９ｂ 素子 １０ 凹部 １１ リベット １２ 保持凹面 １３ 主部 １４ 弾性片 １５ 凹面部 １６ 空間 １７、１７ａ 隙間 １８ 凹部 １９ ころ
ｈ、７ｉ、７ｊ、７ｋ保持器 ８、８ａ、８ｂ、８ｃ、８ｄ、８ｅ、８ｆ、８ｇ、８
ｈ、８ｉ、８ｊ、８ｋポケット ９、９ａ、９ｂ 素子 １０ 凹部 １１ リベット １２ 保持凹面 １３ 主部 １４ 弾性片 １５ 凹面部 １６ 空間 １７、１７ａ 隙間 １８ 凹部 １９ ころ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Ｆターム(参考） 3J101 AA02 AA13 AA32 AA42 AA62 BA25 BA34 BA37 FA01 FA32
Claims (2)
- 【請求項１】 複数の転動体を転動自在に保持すべく、
全体を円環状に形成され、円周方向複数個所に、それぞ
れの内面が上記転動体の転動面を倣う形状を有するポケ
ットが設けられている転がり軸受用保持器に於いて、こ
れら各ポケットの内面のうちの一部の曲率半径を上記各
転動体の転動面の曲率半径よりも僅かに大きく、残部の
曲率半径をこの一部の曲率半径よりも大きくした事を特
徴とする転がり軸受用保持器。 - 【請求項２】 外周面に内輪軌道を有する内輪と、内周
面に外輪軌道を有する外輪と、これら内輪軌道と外輪軌
道との間に転動自在に設けられた複数個の転動体と、こ
れら各転動体を円周方向に互いに間隔をあけた状態で転
動自在に保持する保持器とを備えた転がり軸受に於い
て、この保持器が請求項１に記載した転がり軸受用保持
器である事を特徴とする転がり軸受。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2001106291A JP2002303326A (ja) | 2001-04-04 | 2001-04-04 | 転がり軸受用保持器及び転がり軸受 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2001106291A JP2002303326A (ja) | 2001-04-04 | 2001-04-04 | 転がり軸受用保持器及び転がり軸受 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2002303326A true JP2002303326A (ja) | 2002-10-18 |
Family
ID=18958826
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2001106291A Pending JP2002303326A (ja) | 2001-04-04 | 2001-04-04 | 転がり軸受用保持器及び転がり軸受 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2002303326A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP2287481A1 (en) * | 2008-06-13 | 2011-02-23 | NTN Corporation | Retainer, deep groove ball bearing, and bearing with seal |
| JP2012122580A (ja) * | 2010-12-10 | 2012-06-28 | Jtekt Corp | 車輪用軸受装置 |
| EP2833010A4 (en) * | 2012-03-26 | 2016-01-06 | Ntn Toyo Bearing Co Ltd | RETENTION DEVICE AND BALL BEARING |
| CN109027009A (zh) * | 2018-09-20 | 2018-12-18 | 邓四二 | 一种轴承保持架及轴承 |
| CN112240347A (zh) * | 2019-07-17 | 2021-01-19 | 斯凯孚公司 | 轴承保持架及其应用 |
-
2001
- 2001-04-04 JP JP2001106291A patent/JP2002303326A/ja active Pending
Cited By (8)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP2287481A1 (en) * | 2008-06-13 | 2011-02-23 | NTN Corporation | Retainer, deep groove ball bearing, and bearing with seal |
| EP2287481A4 (en) * | 2008-06-13 | 2015-04-22 | Ntn Toyo Bearing Co Ltd | RETAINING DEVICE, DEEP GROOVE BEARING, AND JOINT BEARING |
| JP2012122580A (ja) * | 2010-12-10 | 2012-06-28 | Jtekt Corp | 車輪用軸受装置 |
| EP2833010A4 (en) * | 2012-03-26 | 2016-01-06 | Ntn Toyo Bearing Co Ltd | RETENTION DEVICE AND BALL BEARING |
| US9709095B2 (en) | 2012-03-26 | 2017-07-18 | Ntn Corporation | Retainer and ball bearing |
| CN109027009A (zh) * | 2018-09-20 | 2018-12-18 | 邓四二 | 一种轴承保持架及轴承 |
| CN109027009B (zh) * | 2018-09-20 | 2020-04-28 | 邓四二 | 一种轴承保持架及轴承 |
| CN112240347A (zh) * | 2019-07-17 | 2021-01-19 | 斯凯孚公司 | 轴承保持架及其应用 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JP2510374B2 (ja) | 転動子を有する滑り・転がり兼用型軸受 | |
| JP3039087B2 (ja) | 保持器付自動調心ころ軸受 | |
| JP3744663B2 (ja) | ラジアル玉軸受用保持器及びラジアル玉軸受 | |
| JP4006836B2 (ja) | 玉軸受 | |
| JP2004162879A (ja) | 転がり軸受用樹脂保持器 | |
| JP2003239993A (ja) | 転がり軸受 | |
| JP2000320548A (ja) | 転がり軸受 | |
| JP4661424B2 (ja) | 回転支持部 | |
| JP3684642B2 (ja) | 転がり軸受用保持器 | |
| JP2001116051A (ja) | 玉軸受用保持器及び玉軸受 | |
| JP2002303326A (ja) | 転がり軸受用保持器及び転がり軸受 | |
| JP2004028342A (ja) | スラストころ軸受 | |
| JPH074439A (ja) | 高速アンギュラ玉軸受 | |
| JPH1151061A (ja) | ころ軸受用合成樹脂製保持器 | |
| JPH09303402A (ja) | 玉軸受用保持器 | |
| JP2000320558A (ja) | ころ軸受用合成樹脂製保持器 | |
| JP2000039024A (ja) | 転がり軸受用保持器 | |
| JPH11166540A (ja) | 転がり軸受用保持器 | |
| JP2002098150A (ja) | 玉軸受 | |
| JP2003120684A (ja) | スラストころ軸受 | |
| JPH11325080A (ja) | ラジアル玉軸受用保持器 | |
| JP2007187207A (ja) | スラストころ軸受 | |
| JP3928922B2 (ja) | 玉軸受 | |
| WO2010137434A1 (ja) | 玉軸受用保持器および玉軸受 | |
| JP2513590Y2 (ja) | 複列球面ころ軸受 |