JP2006077924A - 軸受装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】潤滑剤の漏洩防止や異物の浸入防止を維持しつつHDD装置の超薄型化(ディスク径1.8インチ以下、HDD装置の厚さ5mm以下)に対応可能な軸受装置を提供する。
【解決手段】シャフト40とハウジング42との間に整列して介挿され、シャフトに対してハウジングを相対回転可能に支持する転がり軸受36,38を有する軸受装置であり、シャフトの一端側に位置付けられたフランジ部44と、シャフトの他端側に位置付けられたシールリング部46とを具備し、各転がり軸受は、フランジ部とシールリング部との間に介在され、フランジ部とシールリング部とを用いてラビリンスL1,L2を構成し、各ラビリンスにより各転がり軸受に対する潤滑剤の漏洩防止若しくは飛散防止及び異物の浸入防止を図ると共に、各転がり軸受の内輪の外径面両側にそれぞれ形成された面取り領域S1,S2のうち、一方の面取り領域S1は他方の面取り領域S2よりも大きく設定されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、例えばハードディスクドライブ装置(HDD装置)のスイングアームを揺動運動させるヘッドスタックアッセンブリなどに用いられる軸受装置に関し、特にディスク径が1.8インチ以下で、厚さが5mm以下のHDD装置に用いられる軸受装置に関する。
従来、この種の軸受装置が用いられたHDD装置としては、例えば図3(a),(b)に示すように、磁気ディスク2を回転させるスピンドルモータ4と、情報の記録或いは読み取り用の磁気ヘッド6とを備えたものが知られている(例えば特許文献1及び2参照)。磁気ヘッド6は、軸受装置8で回動自在に支持されたスイングアーム10の先端に取り付けられており、その基端には、当該スイングアーム10を回転駆動させるボイスコイル12が設けられている。スイングアーム10は、軸受装置8を介してHDD装置の基台1上に回動自在に支持されており、磁気ディスク2を回転させた状態でスイングアーム10を回動させて、磁気ヘッド6を磁気ディスク2に対して平行移動させることにより、磁気ディスク2に情報を記録したり、或いは磁気ディスク2から情報を読み取ることができる。
かかるHDD装置に用いられる軸受装置8は、例えば図3(c)に示すように、シャフト14に外装される2つの転がり軸受(一端側玉軸受16、他端側玉軸受18)と、これら2つの玉軸受16,18に外装されるスリーブ20とを備えている。シャフト14には、筒状のシャフト本体14aと、シャフト本体14aの一端側に形成されたフランジ14bとが設けられている。一方、スリーブ20には、スイングアーム10が装着されるようになっており、筒状のスリーブ本体20aと、スリーブ本体の一端側に形成されたフランジ20bと、スリーブ本体20aの内周面に設けられた環状凸部20cとが設けられている。
この場合、各玉軸受16,18及びスリーブ20をシャフト本体14aに外装すると、一端側玉軸受16の内輪22(内輪22の端面22a)がフランジ14bに当接すると共に、スリーブ本体20aの環状凸部20cにより2つの玉軸受16,18は、所定の間隔で位置決めされる。このとき、一端側玉軸受16(内輪22及び外輪24)の端面22a,24aが互いに整列して同一平面状に位置決めされる。
このような状態において、軸受装置8の軸方向のガタの発生を防止するために、所定の予圧が付与される。予圧を付与する方法としては、例えば、2つの玉軸受16,18の外輪24,26の間に環状凸部20cを介在させて、スリーブ本体20aの内周面に各外輪24,26を接着剤で固定すると共に、一端側玉軸受16の内輪22をシャフト本体14aに接着剤で固定する。そして、他端側玉軸受18の内輪28は、シャフト本体14aにスライド可能(矢印F方向にスライド可能)に外装する。この後、他端側玉軸受18の内輪28に矢印F方向の予圧を付与し、その状態で他端側玉軸受18の内輪28をシャフト本体14aに接着剤で固定することにより、軸方向のガタの発生を防止することができる。
なお、スリーブ本体14aの環状凸部20cは予圧を付与する際に、2つの玉軸受16,18同士を接触させない程度の幅寸法を有していれば良く、環状凸部20cの代わりに例えば図3(d)に示すような間座30を適用することも可能である。この場合、スリーブ20は必ずしも必要では無く、例えば図3(e)に示すように、スリーブ20を有しない軸受装置8を構成しても良い。
また近年、携帯用パソコンなどの小型化及び薄型化が進んだことにより、当該パソコンに用いるHDD装置にもその小型化及び薄型化が要求されている。この要求に応えるため例えば図4(a),(b)に示すように、従来では図3(d)の軸受装置8から間座30を除去すると共に、2つの玉軸受16,18の内輪22,28の幅h1を外輪24,26の幅h2より小さく設定することで対応している。これにより軸受装置8の軸方向全幅H1を短縮(H1>H2)することができる。
このような構成は、例えば図4(c)に示すように密封板32,34を備えた軸受装置8にも応用されており、かかる軸受装置8から間座30を除去すると共に、2つの玉軸受16,18の内輪22,28の幅h1を外輪24,26の幅h2より小さく設定することで(図4(d))、軸受装置8の軸方向全幅H1を短縮(H1>H2)することができる。
ところで、HDD装置の小型化及び薄型化では、磁気ディスク2(図3(b))の直径を例えば3.5インチから2.5インチ(特に1.8インチ以下)に小さくすることが要求されており、これに伴って軸受装置8の全幅H2を更に短縮する必要があるとともに、その外径W1も短縮させる必要がある。
しかしながら、従来の軸受装置8(図4(b),(d))では、間座30を除去した分だけ全幅H1を短縮(H1>H2)することはできるが、その外径W1を短縮することについては考慮されていない。即ち、従来の軸受装置8では、その外径は互いに同一(W1)に維持されたままである。このため、現在要求されているHDD装置の超薄型化(ディスク径が1.8インチ以下、HDD装置の厚さが5mm以下)に対応させることが困難になっている。
特に、図4(d)の軸受装置8には、その両側に密封板32,34が設けられており、これら密封板32,34による潤滑剤の漏洩防止や異物の浸入防止を維持するためには、各密封板32,34を取り付けるための取付領域を各外輪24,26に確保しなければならないと共に、密封板32,34と各内輪22,28との間にラビリンスを構成しなければならない。この場合、取付領域の分だけ各外輪24,26の幅h2を小さくするのには限界があると共に、ラビリンスを構成するために各内輪22,28の幅h1を小さくするのにも限界がある。このため、HDD装置の超薄型化(ディスク径が1.8インチ以下、HDD装置の厚さが5mm以下)に対応させることが困難になっている。
特許第3054858号公報(特開平10−318255号公報) 特開2004−150471号公報
本発明は、このような問題を解決するためになされており、その目的は、潤滑剤の漏洩防止や異物の浸入防止を維持しつつ、HDD装置の超薄型化(ディスク径が1.8インチ以下、HDD装置の厚さが5mm以下)に対応することができる軸受装置を提供することにある。
このような目的を達成するために、本発明は、シャフトとハウジングとの間に整列して介挿され、シャフトに対してハウジングを相対回転可能に支持する2つの転がり軸受を有する軸受装置であって、シャフトの一端側に位置付けられ、シャフトからハウジング方向に延出したフランジ部と、シャフトの他端側に位置付けられたシールリング部とを具備し、2つの転がり軸受は、フランジ部とシールリング部との間に介在されており、フランジ部とハウジングとの間、及び、シールリング部とシャフトとの間又はシールリング部とハウジングとの間又は、シールリング部とシャフトの他端側に位置した転がり軸受の軌道との間にそれぞれラビリンスが構成され、これらラビリンスにより各転がり軸受に対する潤滑剤の漏洩防止若しくは飛散防止及び異物の浸入防止を図ると共に、各転がり軸受の内輪の外径面両側にそれぞれ形成された面取り領域のうち、一方の面取り領域は他方の面取り領域よりも大きく設定されている。
また、本発明は、シャフトとハウジングとの間に整列して介挿され、シャフトに対してハウジングを相対回転可能に支持する2つの転がり軸受を有する軸受装置であって、シャフトの一端側に位置付けられ、シャフトからハウジング方向に延出したフランジ部と、シャフトの他端側に位置付けられたシールリング部とを具備し、2つの転がり軸受は、フランジ部とシールリング部との間に介在されており、フランジ部とハウジングとの間、及び、シールリング部とシャフトとの間又はシールリング部とハウジングとの間又は、シールリング部とシャフトの他端側に位置した転がり軸受の軌道との間にそれぞれラビリンスが構成され、これらラビリンスにより各転がり軸受に対する潤滑剤の漏洩防止若しくは飛散防止及び異物の浸入防止を図ると共に、各転がり軸受の外輪の内径面両側にそれぞれ形成された面取り領域のうち、一方の面取り領域は他方の面取り領域よりも大きく設定されている。
更に、本発明は、シャフトとハウジングとの間に整列して介挿され、シャフトに対してハウジングを相対回転可能に支持する2つの転がり軸受を有する軸受装置であって、シャフトの一端側に位置付けられ、シャフトからハウジング方向に延出したフランジ部と、シャフトの他端側に位置付けられたシールリング部とを具備し、2つの転がり軸受は、フランジ部とシールリング部との間に介在されており、フランジ部とハウジングとの間、及び、シールリング部とシャフトとの間又はシールリング部とハウジングとの間又は、シールリング部とシャフトの他端側に位置した転がり軸受の軌道との間にそれぞれラビリンスが構成され、これらラビリンスにより各転がり軸受に対する潤滑剤の漏洩防止若しくは飛散防止及び異物の浸入防止を図ると共に、各転がり軸受の内輪の外径面両側にそれぞれ形成された面取り領域のうち、一方の面取り領域は他方の面取り領域よりも大きく設定され、且つ、各転がり軸受の外輪の内径面両側にそれぞれ形成された面取り領域のうち、一方の面取り領域は他方の面取り領域よりも大きく設定されている。
このような発明において、シールリング部は、ハウジングからシャフト方向、或いは、シャフトからハウジング方向に延出している。また、内輪及び外輪の一方の面取り領域は、互いに対向した位置に揃えて設けられている。なお、潤滑剤は、一方の面取り領域側から注入される。また、一方の面取り領域は、内輪の外径面及び外輪の内径面よりも粗面化されている。更に、潤滑剤には、微量のオイルが注入されている。また、潤滑剤には、増ちょう剤としてフッ素化合物が使用されている。また、各転がり軸受の保持器のポケットは、一方の面取り領域に向けて位置付けられている。更に、各転がり軸受の保持器は、そのポケットを互いに対向又は反対した向きに組み込まれている。そして、各転がり軸受の内輪は、シャフトに圧入して固定されている。なお、軸受装置は、厚さが5mm以下のハードディスクドライブ装置のスイングアームに用いられ、当該軸受装置の外径は4mm以下に設定されている。
本発明の軸受装置によれば、潤滑剤の漏洩防止や異物の浸入防止を維持しつつ、HDD装置の超薄型化(ディスク径が1.8インチ以下、HDD装置の厚さが5mm以下)に対応することができる。
以下、本発明の各実施の形態に係る軸受装置について添付図面を参照して説明する。
本実施の形態では、厚さが5mm以下のハードディスクドライブ装置(HDD装置)に適用する軸受装置を想定している。なお、軸受装置は、HDD装置のスイングアーム10(図3(b))を回動運動させるヘッドスタックアッセンブリなどに用いられる。
図1(a)には、第1の実施の形態に係る軸受装置の構成例が示されている。
本実施の形態の軸受装置には、2つの転がり軸受36,38がシャフト40とハウジング(スリーブ)42との間に整列して介挿されており、シャフト40に対してハウジング42を相対回転可能に支持している。なお、ハウジング(スリーブ)42には、スイングアーム10(図3(b))が装着されるようになっている。
シャフト40の一端側には、シャフト40からハウジング42方向に延出したフランジ部44が位置付けられ、一方、シャフト40の他端側には、ハウジング42からシャフト40方向に延出したシールリング部46が位置付けられており、2つの転がり軸受36,38は、フランジ部44とシールリング部46との間に介在されている。
各転がり軸受(一端側軸受36、他端側軸受38)にはそれぞれ、シャフト40に外装された内輪48,50と、ハウジング42に内装された外輪52,54と、内外輪間に転動自在に配列した複数の転動体56,58(例えば、玉)と、これら転動体56,58を等間隔に保持する保持器60,62とが設けられており、外輪間には間座64が介挿されている。
この場合、例えば、2つの転がり軸受36,38の外輪52,54間に間座64を介在させて、ハウジング42の内周面に各外輪52,54及び間座64を接着剤で固定する。また、各転がり軸受36,38の内輪48,50をシャフト40に圧入し、一端側軸受36の内輪48をフランジ部44に当て付け、その状態で内輪48,50をシャフト40に接着剤で固定する。この場合、各転がり軸受36,38を摺動フリー状態でシャフト40とハウジング42との間に介挿し、予圧を与えながら各内輪48,50及び外輪52,54を接着固定しても良い。
そして、シールリング部46をハウジング42の内周面に中間ばめして接着固定する際に、他端側軸受38の外輪54に押圧力(他端側から一端側へ向う方向の押圧力)を加えることにより、2つの転がり軸受36,38に所定の予圧を付与することができる。
これにより各転がり軸受36,38を有する軸受装置が組み立てられるが、本実施の形態の軸受装置は、組立後にベーキング(熱処理)を行うことは無い。
このような軸受装置において、フランジ部44とハウジング42との間、及び、シールリング部46とシャフト40との間又はシールリング部46と他端側軸受38の内輪(軌道)50との間にそれぞれラビリンスL1,L2が構成されている。このようなラビリンスは、上記各間のいずれか2つの間或いは3つの間に構成されていれば良く、これらラビリンスL1,L2により各転がり軸受36,38に対する潤滑剤(例えば、グリース、オイル)の漏洩防止若しくは飛散防止及び異物(例えば、塵埃や水)の浸入防止の少なくとも1つの効果を実現することができる。なお、ラビリンスL2は、シールリング部46とシャフト40及び内輪50の面取り領域S1に亘って構成されているが、シールリング部46とシャフト40との間のみに構成しても良い。また、シールリング部46がシャフト40に取り付けられた軸受装置では、シールリング部46とハウジング42との間にラビリンスを構成するようにしても良い。
また、各転がり軸受36,38の内輪48,50には、その外径面両側にそれぞれ面取り領域S1,S2が形成されており、これら面取り領域S1,S2のうち、一方の面取り領域S1は他方の面取り領域S2よりも大きく設定されている。なお、一方の面取り領域S1は、内輪48のフランジ部44側及び内輪50のシールリング部46側にそれぞれ形成されており、他方の面取り領域S2は、双方の内輪48,50が対向する側に互いに対向して形成されている。
このように、大きな面取り領域(一方の面取り領域)S1を形成することにより、各転がり軸受36,38から潤滑剤が滲み出し難くすることができる。このため、一般的な密封板(シール、シールド)を用いること無く、各転がり軸受36,38の密封性を高めることができる。つまり、大きな面取り領域(一方の面取り領域)S1とラビリンスL1,L2との相乗効果により、各転がり軸受36,38に対する潤滑剤の漏洩防止若しくは飛散防止及び異物の浸入防止を確実に図ることができる。この結果、密封板を無くした分だけ軸受装置の軸方向全幅H3を短縮(H2(図4)>H3)することができる。
具体的には、密封板を無くしたことにより、密封板を取り付けるための取付領域やラビリンスを構成するための領域を別途内外輪に設ける必要が無い。この結果、軸受装置の軸方向全幅H3を短縮(H2(図4)>H3)することができる。これにより、HDD装置の超薄型化(ディスク径が1.8インチ以下、HDD装置の厚さが5mm以下)に対応させることができる。
なお、各転がり軸受36,38の内輪48,50の幅h1や厚さt1、外輪52,54の幅h2や厚さt2、転動体の玉径、フランジ部44の幅h3やシールリング部46の幅h4については特に寸法値の限定はしないが、軸受装置をHDD装置の超薄型化(ディスク径が1.8インチ以下、HDD装置の厚さが5mm以下)に対応させるに充分な寸法値であれば特に制限は無い。
この場合、密封板を取り付けるための取付領域を必要としない外輪52,54を形成することができるため、従来の軸受装置(図4)に比べて外輪52,54の肉厚を薄くすることが可能となる。これにより、軸受装置の外径W2を従来の外径W1(図4)よりも更に小さく設定(4mm以下に設定)することができる。
この結果、本実施の形態の軸受装置が適用されたスイングアーム10(図3(a),(b))の支点の径寸法を従来に比べて小さくすることができるため、HDD装置の小型化を実現することができる。
また、各転がり軸受36,38の外輪52,54の内径面両側にもそれぞれ面取り領域S3,S4を形成し、これら面取り領域S3,S4のうち、一方の面取り領域S3を他方の面取り領域S4よりも大きく設定することが好ましい。かかる面取り領域S3を加えることにより、更に潤滑剤を滲み出し難くすることができ、各転がり軸受36,38に対する潤滑剤の漏洩防止若しくは飛散防止及び異物の浸入防止の確実性を高めることができる。
この場合、内輪48,50及び外輪52,54の一方の面取り領域(大きな面取り領域)S1,S3は、互いに対向した位置に揃えて設けることが好ましい。これにより各転がり軸受36,38に対する潤滑剤の漏洩防止及び異物の浸入防止の確実性を高めることができるだけで無く、潤滑剤の注入作業において一方の面取り領域S1,S3から潤滑剤を注入する際に、これら面取り領域S1,S3が一種の漏斗として機能することにより、潤滑剤を各転がり軸受36,38内に確実に注入して封入させることができる。
更に、大きな面取り領域S1,S3を揃えることにより、軸受組立時の方向識別としての機能を発揮させることもできる。
この場合、各転がり軸受36,38の保持器60,62は、そのポケット60a,62aの向きを一方の面取り領域S1,S3に向けて位置付けることが好ましい。これにより、潤滑剤の注入作業において一方の面取り領域S1,S3から潤滑剤を注入する際に、潤滑剤をダイレクトに各ポケット60a,62aに注入することができるため、短時間に且つ効率的に潤滑剤を各転がり軸受36,38内に万遍無く行きわたらせることが可能となり、潤滑剤注入時の作業効率を向上させることができる。
なお、潤滑剤には、微量のオイルを注入することが好ましい。これにより軸受装置の運転中における各転がり軸受36,38の潤滑性を維持向上させることができる。また、潤滑剤には、増ちょう剤としてフッ素化合物を使用することが好ましい。これにより軸受装置の運転中における耐熱性を維持向上させることができる。
また、一方の面取り領域(大きな面取り領域)S1,S3は、例えば図2(b)に示すように、他の内輪48,50の外径面及び外輪52,54の内径面よりも粗面化させることが好ましい。粗面化させることにより、大きな面取り領域S1,S3における潤滑剤に対する摩擦抵抗を向上させることができるため、潤滑剤をより一層滲み出し難くすることができる。
なお、このような粗面化は、大きな面取り領域S1,S3以外に、他の面取り領域S2,S4に施しても良い。これにより、各転がり軸受36,38内に潤滑剤を留める効果を向上させることができるため、軸受装置の運転中における各転がり軸受36,38の潤滑性を更に向上させることができる。
また、上述した本実施の形態において、各転がり軸受36,38の保持器60,62は、そのポケット60a,62aを互いに反対した向きに組み込まれているが、互いに対向した向きに組み込んでも良い。ポケット60a,62aを対向させることにより、潤滑剤を各ポケット60a,62a間に保持することが可能となり、その結果、軸受装置の運転中における各転がり軸受36,38の潤滑性を一定状態に維持させることができる。
次に、本発明の第2の実施の形態に係る軸受装置について、図1(b)を参照して説明する。なお、本実施の形態は第1の実施の形態の改良であり、基本的な構成は第1の実施の形態と同一であるため、以下では相違する構成についての説明に止める。
図1(b)に示すように、本実施の形態の軸受装置において、大きな面取り領域(一方の面取り領域)S1は、各転がり軸受36,38の内輪48,50の対向する外径面内側にそれぞれ形成されている。また、各転がり軸受36,38の保持器60,62は、そのポケット60a,62aの向きを一方の面取り領域S1,S3に向けて、互いに対向した向きに組み込まれている。更に、外輪52,54間には間座64は介在されておらず、両外輪は互いに隣接している。
このような構成であっても、上述した第1の実施の形態と同様の効果を実現することができる。なお、他の構成及び効果については、第1の実施の形態と同様であるため、その説明は省略する。また、外輪52,54の大きな面取り領域S3については特に図示しなかったが、図1(a)と同位置或いは、本実施の形態の内輪48,50の大きな面取り領域S1と対向した位置に揃えて設けても良い。また、本実施の形態においても、第1の実施の形態と同様に(図2(b))、大きな面取り領域S1,S3を粗面化させても良い。
次に、本発明の第3の実施の形態に係る軸受装置について、図2(a)を参照して説明する。なお、本実施の形態は第1の実施の形態の改良であり、基本的な構成は第1の実施の形態と同一であるため、以下では相違する構成についての説明に止める。
図2(a)に示すように、本実施の形態の軸受装置において、各転がり軸受36,38の外輪52,54の幅h2は、内輪48,50の幅h1よりも大きく設定(h2>h1)されており、外輪52,54の軌道溝(特に参照符号は付さない)は、幅h2の中央に形成されている。また、シールリング部46は、シャフト40からハウジング42方向に延出しており、シールリング部46と他端側軸受38の外輪54との間にラビリンスL2が構成されている。
また、内輪48,50の外径面両側にそれぞれ形成された面取り領域S1,S2のうち、フランジ部44側及び内輪50のシールリング部46側に形成され一方の面取り領域S1は、他方の面取り領域S2よりも大きく設定されている。更に、各転がり軸受36,38の保持器60,62は、そのポケット60a,62aの向きを一方の面取り領域S1,S3に向けて位置付けられている。
このような構成であっても、上述した第1の実施の形態と同様の効果を実現することができる。なお、他の構成及び効果については、第1の実施の形態と同様であるため、その説明は省略する。また、外輪52,54の大きな面取り領域S3については特に図示しなかったが、フランジ部44側及び内輪50のシールリング部46側にそれぞれ設けても良い。また、本実施の形態においても、第1の実施の形態と同様に(図2(b))、大きな面取り領域S3を粗面化させても良い。更に、外輪52,54の幅h2を内輪48,50の幅h1よりも大きく設定したことにより、フランジ部44と一端側軸受36の外輪52及びハウジング42との間に複雑な経路を有するラビリンスL1を構成することができる。
(a)は、本発明の第1の実施の形態に係る軸受装置の構成を示す断面図、(b)は、本発明の第2の実施の形態に係る軸受装置の構成を示す断面図。 (a)は、本発明の第3の実施の形態に係る軸受装置の構成を示す断面図、(b)は、大きな面取り領域を粗面化させた状態を拡大して示す図。 (a)は、軸受装置が用いられたHDD装置の構成を示す断面図、(b)は、同図(a)に示すHDD装置の平面図、(c)は、従来の軸受装置の断面図、(d)は、従来の他の軸受装置の断面図、(e)は、スリーブの無い従来の軸受装置の断面図。 (a),(b)は、従来の軸受装置において、その軸方向全幅を短縮する方法を説明するための断面図、(c),(d)は、従来の密封板を備えた軸受装置において、その軸方向全幅を短縮する方法を説明するための断面図。
符号の説明
36 一端側軸受
38 他端側軸受
40 シャフト
42 ハウジング
44 フランジ部
46 シールリング部
48,50 内輪
52,54 外輪
56,58 転動体
60,62 保持器
64 間座

Claims (13)

  1. シャフトとハウジングとの間に整列して介挿され、シャフトに対してハウジングを相対回転可能に支持する2つの転がり軸受を有する軸受装置であって、
    シャフトの一端側に位置付けられ、シャフトからハウジング方向に延出したフランジ部と、シャフトの他端側に位置付けられたシールリング部とを具備し、2つの転がり軸受は、フランジ部とシールリング部との間に介在されており、
    フランジ部とハウジングとの間、及び、シールリング部とシャフトとの間又はシールリング部とハウジングとの間又は、シールリング部とシャフトの他端側に位置した転がり軸受の軌道との間にそれぞれラビリンスが構成され、これらラビリンスにより各転がり軸受に対する潤滑剤の漏洩防止若しくは飛散防止及び異物の浸入防止を図ると共に、
    各転がり軸受の内輪の外径面両側にそれぞれ形成された面取り領域のうち、一方の面取り領域は他方の面取り領域よりも大きく設定されていることを特徴とする軸受装置。
  2. シャフトとハウジングとの間に整列して介挿され、シャフトに対してハウジングを相対回転可能に支持する2つの転がり軸受を有する軸受装置であって、
    シャフトの一端側に位置付けられ、シャフトからハウジング方向に延出したフランジ部と、シャフトの他端側に位置付けられたシールリング部とを具備し、2つの転がり軸受は、フランジ部とシールリング部との間に介在されており、
    フランジ部とハウジングとの間、及び、シールリング部とシャフトとの間又はシールリング部とハウジングとの間又は、シールリング部とシャフトの他端側に位置した転がり軸受の軌道との間にそれぞれラビリンスが構成され、これらラビリンスにより各転がり軸受に対する潤滑剤の漏洩防止若しくは飛散防止及び異物の浸入防止を図ると共に、
    各転がり軸受の外輪の内径面両側にそれぞれ形成された面取り領域のうち、一方の面取り領域は他方の面取り領域よりも大きく設定されていることを特徴とする軸受装置。
  3. シャフトとハウジングとの間に整列して介挿され、シャフトに対してハウジングを相対回転可能に支持する2つの転がり軸受を有する軸受装置であって、
    シャフトの一端側に位置付けられ、シャフトからハウジング方向に延出したフランジ部と、シャフトの他端側に位置付けられたシールリング部とを具備し、2つの転がり軸受は、フランジ部とシールリング部との間に介在されており、
    フランジ部とハウジングとの間、及び、シールリング部とシャフトとの間又はシールリング部とハウジングとの間又は、シールリング部とシャフトの他端側に位置した転がり軸受の軌道との間にそれぞれラビリンスが構成され、これらラビリンスにより各転がり軸受に対する潤滑剤の漏洩防止若しくは飛散防止及び異物の浸入防止を図ると共に、
    各転がり軸受の内輪の外径面両側にそれぞれ形成された面取り領域のうち、一方の面取り領域は他方の面取り領域よりも大きく設定され、且つ、各転がり軸受の外輪の内径面両側にそれぞれ形成された面取り領域のうち、一方の面取り領域は他方の面取り領域よりも大きく設定されていることを特徴とする軸受装置。
  4. シールリング部は、ハウジングからシャフト方向、或いは、シャフトからハウジング方向に延出していることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の軸受装置。
  5. 内輪及び外輪の一方の面取り領域は、互いに対向した位置に揃えて設けられていることを特徴とする請求項3又は4に記載の軸受装置。
  6. 潤滑剤は、一方の面取り領域側から注入されることを特徴とする請求項1,2,4,5のいずれかに記載の軸受装置。
  7. 一方の面取り領域は、内輪の外径面及び外輪の内径面よりも粗面化されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の軸受装置。
  8. 潤滑剤には、微量のオイルが注入されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の軸受装置。
  9. 潤滑剤には、増ちょう剤としてフッ素化合物が使用されていることを特徴とする請求項8に記載の軸受装置。
  10. 各転がり軸受の保持器のポケットは、一方の面取り領域に向けて位置付けられていることを特徴とする請求項1,2,4〜9に記載の軸受装置。
  11. 各転がり軸受の保持器は、そのポケットを互いに対向又は反対した向きに組み込まれていることを特徴とする請求項10に記載の軸受装置。
  12. 各転がり軸受の内輪は、シャフトに圧入して固定されていることを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の軸受装置。
  13. 軸受装置は、厚さが5mm以下のハードディスクドライブ装置のスイングアームに用いられ、当該軸受装置の外径は4mm以下に設定されていることを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載の軸受装置。
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