JP2005075133A - サスペンションタワーの補強構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 ストラット型サスペンションを支持する左右一対のストラットタワー(サスペンションタワー)(6)の側壁(6b)とダッシュパネルの上縁に沿い延設されたカウルトップ(14)の前壁(側壁)(14a)とをガセット(20)により連結するようにした。
【選択図】 図2
Description
しかしながら、近年、車両のスタイリング等の向上に重点が置かれ、ワイパモータやワイパリンクを収納可能なよう、カウルトップボックスに代えて車両上方に開口した断面を有するカウルトップ部材が広く採用される傾向にあり、このようなカウルトップ部材では、ガセットの取付代を当該カウルトップ部材の上面に確保できない、或いはカウルトップ部材の前壁の上部開放端に連結したとしても当該開放端では十分な剛性を確保できないという問題がある。
本発明はこのような問題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、車両上方に開口した断面を有するカウルトップ部材を備えた車両であっても、サスペンションタワー間の剛性を当該カウルトップ部材で確保可能なサスペンションタワーの補強構造を提供することにある。
また、請求項3のサスペンションタワーの補強構造では、前記ガセットは、前記サスペンションタワーの側壁の形状に沿う湾曲面が前記サスペンションタワーの側壁と結合されるとともに、前記サスペンションタワーの側壁から車両幅方向内方に向けて前記カウルトップの側壁に徐々に接近しながら該カウルトップの側壁の形状に沿うように延びて該カウルトップの側壁と結合されていることを特徴としている。
また、請求項5のサスペンションタワーの補強構造では、前記ブレースは、一端が前記サスペンションタワーの側壁に沿い前記ガセットから離間する方向に延びて該サスペンションタワーと連結される一方、他端が前記ガセットに沿い延びて該ガセットと連結されていることを特徴としている。
また、請求項2のサスペンションタワーの補強構造によれば、ガセットはカウルトップの側壁との結合により閉断面構造を形成するので、ガセットの剛性を高めてサスペンションタワーとカウルトップとの結合を強固なものにでき、ひいてはサスペンションタワー間の剛性をより確実に向上させることができる。
また、請求項5のサスペンションタワーの補強構造によれば、請求項4において、ブレースは、一端がサスペンションタワーの側壁に沿いガセットから離間する方向に延びて該サスペンションタワーと連結される一方、他端がガセットに沿い延びて該ガセットと連結されているので、ブレースによってサスペンションタワーの側壁とガセットとの連結部分の口開きを防止でき、サスペンションタワー間の剛性をさらに確実に向上させることができる。
図1を参照すると、乗用車のエンジンルーム周りのうち、本発明に係るサスペンションタワーの補強構造を含む左側部周辺の車体構造が斜視図で示されており、以下同図に基づきエンジンルーム周りの車体構造について説明する。なお、図示しない右側部周辺の車体構造については、車両中心を挟んで当該左側部周辺の車体構造と対称である。
フードリッジ4,4には、操舵輪である前車輪を懸架するストラット型フロントサスペンション(図示せず)を支持する一対のストラットタワー(サスペンションタワー)6,6が一体または別体にそれぞれ形成されている。詳しくは、ここでは、フードリッジ4,4はフードリッジフロント4a,4a、フードリッジアッパ4b,4b及びフードリッジリヤ4c,4cからなり、ストラットタワー6,6はフードリッジリヤ4c,4cと一体に構成されている。これより、ストラット型フロントサスペンションは、上端がストラットタワー6,6の頂部に設けられたストラットベース6a,6aに締結具で固定されて支持される。
ダッシュパネル8の上部には当該ダッシュパネル8の上縁に沿うようにしてカウルトップ12が接続されており、当該カウルトップ12の両端はフードヒンジ(図示せず)を固定するエクステンション18,18を介してフードリッジ4,4の上部、即ちフードリッジアッパ4b,4bに接続されている。
なお、カウルトップロワ14の前壁14aと後壁14bとからカウルトップ12の側壁が形成されている。
これにより、ストラットタワー6の車両幅方向内方への傾倒が良好に防止され、車両の走行時において、ストラット型フロントサスペンションの傾斜角の変化を良好に防止することができる。故に、車輪の操舵状態を一定に保持して安定した操舵性能を確保でき、即ち高いステアリング性能を維持でき、スポーティな走行性能を実現することが可能である。
また、カウルトップロワ14の前壁14aには、当該前壁14aの剛性を確保すべく車両幅方向に延びて段14dが形成されており、ガセット20の先端部20dは、当該段14cの稜線に沿い延びて前壁14a及び底部14cに溶接されている。
また、図2及び図3に示すように、ブレース22は、プレス成形により、上部の一端にストラットタワー6の側壁6bに沿う湾曲面22aが形成される一方、上部の他端にガセット20の傾斜面20eに沿うように傾斜面22bが形成されるとともに当該傾斜面22bと連続して先端部20dに沿うように先端部22cが形成されて構成され、ガセット20の車両幅方向内方側に配設されている。詳しくは、図6に示すように、湾曲面22aは車両幅方向内方にガセット20の湾曲面20aから離間するように形成されている。そして、図4乃至図6に示すように、湾曲面22aがストラットタワー6の側壁6bに溶接され、先端部22cがガセット20の先端部20dと共にカウルトップロワ14の前壁14a及び底部14cに溶接されている。また、傾斜面22bもガセット20の傾斜面20eに溶接されている。なお、ブレース22には下方にフードリッジリヤ4c,4cに沿い延びて面22dが形成されており、当該面22dはフードリッジリヤ4c,4cに溶接されている。
特に、ブレース22の湾曲面22aがストラットタワー6の側壁6bにガセット20の湾曲面20aから離間するように延びて溶接され、先端部22cがガセット20に沿い延びて先端部20dに溶接されることにより、ガセット20とストラットタワー6の側壁6bとの口開きが良好に防止され、ストラットタワー6,6間の剛性が確実に向上する。
例えば、上記実施形態では、ガセット20とともにブレース22を配設するようにしたが、ブレース22を設けず、ガセット20だけであっても十分な効果を得ることができる。
また、上記実施形態では、ガセット20のフランジ20cをカウルトップロワ14の底部14cに沿い形成し、ガセット20をカウルトップロワ14の前壁14aのみならず底部14cにも溶接するようにしているが、例えばフランジ20cの代わりにフランジ20bと同様の前壁14aに沿うフランジを設け、ガセット20をカウルトップロワ14の前壁14aだけに溶接するようにしてもよい。このようにしても十分な効果を得ることができる。
6b 側壁
12 カウルトップ
14 カウルトップロワ
14a 前壁(側壁)
20 ガセット
22 ブレース
Claims (5)
- 車両のエンジンルームを構成する車体部材の一部として設けられ、サスペンションを支持するサスペンションタワーと、
前記エンジンルームを構成する車体部材の一部としてダッシュパネルの上縁に沿って設けられ、車両上方に開口する断面を有して車両幅方向に延設されるカウルトップと、
前記サスペンションタワーの側壁と前記カウルトップの側壁とを連結するガセットと、
を備えたことを特徴とするサスペンションタワーの補強構造。 - 前記ガセットは、前記カウルトップの側壁に対向して開口する開口部を有し、該カウルトップの側壁との結合により閉断面構造を形成することを特徴とする、請求項1記載のサスペンションタワーの補強構造。
- 前記ガセットは、前記サスペンションタワーの側壁の形状に沿う湾曲面が前記サスペンションタワーの側壁と結合されるとともに、前記サスペンションタワーの側壁から車両幅方向内方に向けて前記カウルトップの側壁に徐々に接近しながら該カウルトップの側壁の形状に沿うように延びて該カウルトップの側壁と結合されていることを特徴とする、請求項1または2記載のサスペンションタワーの補強構造。
- 前記ガセットの車両幅方向内方側に設けられ、前記サスペンションタワーの側壁と該ガセットとを連結するブレースをさらに備えたことを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか記載のサスペンションタワーの補強構造。
- 前記ブレースは、一端が前記サスペンションタワーの側壁に沿い前記ガセットから離間する方向に延びて該サスペンションタワーと連結される一方、他端が前記ガセットに沿い延びて該ガセットと連結されていることを特徴とする、請求項4記載のサスペンションタワーの補強構造。
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