JP2005070481A - 化合物、非線形光学材料及び電気光学材料 - Google Patents

化合物、非線形光学材料及び電気光学材料 Download PDF

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Abstract

【課題】 本発明は、自発的に分極配向、あるいは分極配向制御が容易で、非線形光学素子、および電気光学素子を作製するのに好適な非線形光学材料、あるいは電気光学材料を提供することにある。
【解決手段】下記一般式(I)で表されることを特徴とする非線形光学材料。
【化1】
Figure 2005070481

(式中、Ar1〜Ar4:環員数5〜6の芳香環、芳香族ヘテロ環、又はそれらの縮合環。E1、A1:H、電子吸引性基。E2は電子吸引性基。B1、B2:単結合、−CH=CH−、−C≡C−、−N=N−、−COO−、−COS−。n、m:1又は2。D1:O、S、又は−NR2−。R1、R2:H、C1〜20のアルキル基。L1:二価の連結基。D2はO、S、又は−NR3−。R3はH、C1〜20のアルキル基。)
【選択図】 なし

Description

本発明は、オプトエレクトロニクス及びフォトニクス分野で、有用な新規な非線形光学材料及び電気光学材料に関するものである。
非線形光学効果とは、物質に強電場(光電場)を加えたとき、生じた電気分極と加えた電場の間で非線形な関係を示す現象であり、非線形光学材料とは、このような非線形性を顕著に示す材料を指す。二次の非線形応答を利用した非線形光学材料として、第二高調波を発生する材料や電場の一次に比例して屈折率変化を引き起こすポッケルス効果(一次電気光学効果)を示す材料などが知られており、特に後者は電気光学(EO)光変調素子やフォトリフラクティブ素子への応用が検討されている。
これらの非線形光学材料は、従来は無機非線形材料を中心に材料探索や素子作成が行われてきたが、近年は、1)大きな非線形性を示す、2)応答速度の速さ、3)光損傷しきい値が高い、4)多種多様な分子設計が可能、5)製造適性に優れることなどから有機材料が注目を集めている。
二次の非線形光学効果の発現には、その集合体である結晶が反転対称心を欠く必要がある。従来の技術によれば、結晶構造を制御するために様々な検討がなされてきた。例えば、1)分子内に不斉炭素を導入し、そのエナンチオマーをつかって結晶を成長させる方法、2)立体障害を持つ置換基を分子に付与する方法、3)分子間の水素結合を利用する方法等が知られている。しかしながら、いずれの方法も必ず反転対象を欠く構造が得られるわけではなく、さらに素子に適した結晶の製造や得られた結晶の加工性の点で問題を有していた。
なお、本発明の一般式(I)で示される化合物に関連する化合物としては、以下に示す例が知られている。
12−リポオキシゲナーゼ阻害剤として下記一般式のカフェイン酸誘導体又はその薬学的に許容しうる塩が知られている(例えば、特許文献1、非特許文献1等参照。)。
Figure 2005070481
(式中、R1およびR2は、それぞれ独立して、いずれか一方が水素原子、C1〜C6アルキル基、基−CO24(ここでR4はC1〜C12アルキル基、C6〜C10アリール基、水素原子、C7〜C12アラルキル基を示す)、基−CONR56(R5はC1〜C6アルキル基、R6は水素原子またはC1〜C6アルキル基を示す)で、他方が基−CO24または基−CONR56であるか、あるいはR1とR2が一緒になって形成する5員環を示し、Yはビニレン基、酸素原子、硫黄原子を示し、Xは置換されてもよいC6〜C10アリール基、置換されてもよいC7〜C12アラルキル基、置換されてもよい異項環基または置換されてもよい異項環−アルキル基を示し、mは0〜8の数、nは0又は1の数を意味し、R3は水素原子、水酸基又は基−OCO27(R7はR4と同意義を有する)、基−OCONR89(R8はC1〜C6アルキル基を、R9は水素原子またはC1〜C6アルキル基)示す。)
しかしながら、開示されている化合物はいずれも本発明と構造も用途も異なるものであり、本発明を具体的に示唆するものではない。
欧州特許第475214号明細書 「Journal of Medicinal Chemistry」、1991、34、p.1503
本発明は、自発的に分極配向、あるいは分極配向制御が容易で、非線形光学素子、および電気光学素子を作製するのに好適な非線形光学材料、あるいは電気光学材料を提供することにある。
本発明者らは、本発明の目的が下記一般式(I)で表される化合物により達成されることを見出し、本発明に至った。
即ち、本発明は下記に示す。
<1> 下記一般式(I)で表されることを特徴とする非線形光学材料。
Figure 2005070481
(式中、Ar1、Ar2、Ar3、およびAr4はそれぞれ独立して環員数5乃至6の芳香環、環員数5乃至6の芳香族ヘテロ環、あるいはそれらの縮合環を示し、置換基を有していても良い。E1は水素原子、あるいは電子吸引性基を示す。E2は電子吸引性基を示す。A1は水素原子、あるいは電子吸引性基を示す。B1、B2はそれぞれ独立して単結合、−CH=CH−、−C≡C−、−N=N−、*−COO−、*−COS−(*は上記一般式において左側と結合する。)を示す。n、mはそれぞれ独立して1、あるいは2を示す。D1は酸素原子、硫黄原子、あるいは−NR2−を示す。R1、R2はそれぞれ独立して水素原子、炭素数1〜20のアルキル基を示し、R1、R2はそれぞれ連結して環を形成してもよい。L1は二価の連結基を示す。D2は酸素原子、硫黄原子、あるいは−NR3−を示す。R3は水素原子、炭素数1〜20のアルキル基を示し、L1、R3はそれぞれ連結して環を形成してもよい。R1、R2、R3、L1はそれぞれ置換基を有していても良い。)
<2> 上記<1>に記載の前記一般式(I)で表される非線形光学材料から形成される層を有する非線形光学素子。
<3> 下記一般式(I)で表されることを特徴とする電気光学材料。
Figure 2005070481
(式中、Ar1、Ar2、Ar3、およびAr4はそれぞれ独立して環員数5乃至6の芳香環、環員数5乃至6の芳香族ヘテロ環、あるいはそれらの縮合環を示し、置換基を有していても良い。E1は水素原子、あるいは電子吸引性基を示す。E2は電子吸引性基を示す。A1は水素原子、あるいは電子吸引性基を示す。B1、B2はそれぞれ独立して単結合、−CH=CH−、−C≡C−、−N=N−、*−COO−、*−COS−(*は上記一般式において左側と結合する。)を示す。n、mはそれぞれ独立して1、あるいは2を示す。D1は酸素原子、硫黄原子、あるいは−NR2−を示す。R1、R2はそれぞれ独立して水素原子、炭素数1〜20のアルキル基を示し、R1、R2はそれぞれ連結して環を形成してもよい。L1は二価の連結基を示す。D2は酸素原子、硫黄原子、あるいは−NR3−を示す。R3は水素原子、炭素数1〜20のアルキル基を示し、L1、R3はそれぞれ連結して環を形成してもよい。R1、R2、R3、L1はそれぞれ置換基を有していても良い。)
<4> 上記<3>に記載の前記一般式(I)で表される電気光学材料から形成される層を有する電気光学素子。
<5> 下記一般式(II)で表される化合物。
Figure 2005070481
(式中、Ar1、Ar2、Ar3、およびAr4はそれぞれ独立して環員数5乃至6の芳香環、環員数5乃至6の芳香族ヘテロ環、あるいはそれらの縮合環を示し、置換基を有していても良い。E2はσp値が0.2〜1.2である電子吸引基を示す。A1は水素原子、あるいはσp値が0.2〜1.2である電子吸引基を示す。B1、B2はそれぞれ独立して単結合、−CH=CH−、−C≡C−、−N=N−、*−COO−、*−COS−(*は上記一般式において左側と結合する。)を示す。n、mはそれぞれ独立して1、あるいは2を示す。D1は酸素原子、硫黄原子、あるいは−NR2−を示す。R1、R2はそれぞれ独立して水素原子、炭素数1〜20のアルキル基を示し、R1、R2はそれぞれ連結して環を形成してもよい。L1は炭素数1〜20のアルキレン基を示す。D2は酸素原子、硫黄原子、あるいは−NR3−を示す。R3は水素原子、炭素数1〜20のアルキル基を示し、L1、R3はそれぞれ連結して環を形成してもよい。R1、R2、R3、L1はそれぞれ置換基を有していても良い。)
<6> 前記一般式(II)で表される化合物が、下記一般式(III)で表される化合物であることを特徴とする上記<5>に記載の化合物。
Figure 2005070481
(一般式(III)中、A1は、一般式(II)のそれと同義である。一般式(III)中の4つのベンゼン環は置換基を有しても良く、それぞれ該置換基は同一でも異なってもよい。
1、B2、n、m、R1、R2、L1、D1及びD2は前記一般式(II)中のそれぞれに相当するものと同義である。)
<7> 前記A1の電子吸引性基が、−CN、−NO2、−C=C(CN)2、−C=C(CN)COO−R4、−COO−R4、あるいは−SO2−R4(R4は炭素数1〜20のアルキル基をし、該アルキル基は水酸基、アミノ基、エステル基、アミド基、エーテル基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、ハロゲン原子を有していても良い。)で表される基であることを特徴とする上記<5>又は<6>に記載の化合物。
<8> 前記B1及びB2がそれぞれ独立して、単結合、−C≡C−、又は−N=N−であることを特徴とする上記<5>〜<7>のいずれか1項に記載の化合物。
本発明によれば、非線形光学材料、電気光学材料として好適な本発明の化合物を提供することができ、また、高い非線形光学特性を有する非線形光学材料、及び電気光学効果を有する電気光学材料を容易に提供することが出来る。
本明細書において、「一般式(I)で表される非線形光学材料(電気光学材料)」とは、該化合物が光熱等によって該化合物間で重合し、または他の化合物と重合し、多量化した状態で含有する態様も含む。さらに、「一般式(I)で表される非線形光学材料(電気光学材料)から形成される層」とは、一般式(I)で表される非線形光学材料(電気光学材料)及び/又はその重合体から形成される層を意味し、層とはその形状は特に限定されず、該材料及び/又はその重合体が含まれている部分を指す。
まず、本発明の非線形光学材料、および電気光学材料に用いられる下記一般式(I)で表される化合物について説明する。
Figure 2005070481
一般式(I)中、Ar1、Ar2、Ar3、およびAr4はそれぞれ独立して環員数5乃至6の芳香環、環員数5乃至6の芳香族ヘテロ環、あるいはそれらの縮合環を示し、置換基を有していても良い。E1は水素原子、あるいは電子吸引性基を示す。E2は電子吸引性基を示す。A1は水素原子、あるいは電子吸引性基を示す。B1、B2はそれぞれ独立して単結合、−CH=CH−、−C≡C−、−N=N−、*−COO−、*−COS−(*は上記一般式において左側と結合する。)を示す。n、mはそれぞれ独立して1、あるいは2を示す。D1は酸素原子、硫黄原子、あるいは−NR2−を示す。R1、R2はそれぞれ独立して水素原子、炭素数1〜20のアルキル基を示し、R1、R2はそれぞれ連結して環を形成してもよい。L1は二価の連結基を示す。D2は酸素原子、硫黄原子、あるいは−NR3−を示す。R3は水素原子、炭素数1〜20のアルキル基を示し、L1、R3はそれぞれ連結して環を形成してもよい。R1、R2、R3、L1はそれぞれ置換基を有していても良い。
前記一般式(I)において、Ar1、Ar2、Ar3、およびAr4はそれぞれ独立して環員数5乃至6の芳香環、環員数5乃至6の芳香族ヘテロ環、あるいはそれらの縮合環を示すが、その好ましい例としては、ベンゼン環、チオフェン環、ナフタレン環等があげられ、ベンゼン環が特に好ましい。その連結位置は特に限定されないが、ベンゼン環のような6員環の場合は1,4位、チオフェン環のような5員環の場合は2,5位で連結されていることが好ましい。また、Ar1、Ar2、Ar3、およびAr4はそれぞれ独立して置換基を有していても良い。置換基を有してる場合、その好ましい例としてはメチル基、エチル基、メトキシ樹、エトキシ基、トリフルオロメチル基、ハロゲン原子等があげられ、メチル基、メトキシ基、クロロ基、ブロモ基が特に好ましい。
1は水素原子、あるいは電子吸引性基を示すが、水素原子が好ましい。E1が電子吸引性基を示す場合、電子吸引性の尺度として、ハメット則のσp値が正の値を有することを適用できる。好ましくはσp値が0.2〜1.2であり、さらに好ましくは0.3〜1.1である。尚、ハメット則のσp値に関しては「Chem.Rev.誌、第91巻、165頁、1991年」の記載を適用できる。その具体的な好ましい例としては、−CN(σp=0.66)、−NO2(σp=0.78)が挙げられる。
2は電子吸引性基を示すが、電子吸引性の尺度として、前述のハメット則のσp値が正の値を有することを適用できる。好ましくはσp値が0.2〜1.2であり、さらに好ましくは0.3〜1.1である。その具体的な好ましい例としては、−CN(σp=0.66)、−NO2(σp=0.78)、−COO−R4(例えば、R4=CH3のときσp=0.45)、あるいは−SO2−R4(例えば、R4=CH3のときσp=0.72)(R4は炭素数1〜20のアルキル基を示し、該アルキル基は水酸基、アミノ基、エステル基、アミド基、エーテル基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、ハロゲン原子を有していても良い。)が挙げられる。
1は水素原子、あるいは電子吸引性基を示すが、電子吸引性の尺度として、前述のハメット則のσp値が正の値を有することを適用できる。好ましくはσp値が0.2〜1.2であり、さらに好ましくは0.3〜1.1である。その具体的な好ましい例としては、−CN、−NO2、−C=C(CN)2、−C=C(CN)−COO−R4、−COO−R4、あるいは−SO2−R4(R4は炭素数1〜20のアルキル基を示し、該アルキル基は水酸基、アミノ基、エステル基、アミド基、エーテル基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、ハロゲン原子を有していても良い。)が挙げられる。ここで、R4は炭素数が4〜16であることが好ましく、炭素数が4から12であることがさらに好ましい。
前記B1、B2の好ましいの例としては単結合、−CH=CH−、−C≡C−、−N=N−が挙げられ、単結合、−C≡C−、−N=N−が特に好ましい。
1は酸素原子、あるいは−NR2−が好ましく、−NR2−が特に好ましい。
1、R2はそれぞれ独立して水素原子、炭素数1〜20のアルキル基を示すが、炭素数が4〜16であることが好ましく、炭素数が4から12であることがさらに好ましい。また、R1、R2がそれぞれ連結して環を形成する場合、ピロリジン環、あるいはピペリジン環を形成することが好ましい。
1は二価の連結基を示すが、炭素数1〜20のアルキレン基であることが好ましく、炭素数が4から16のアルキレン基であることがさらに好ましい。
2は酸素原子あるいは−NR3−が好ましい。R3は炭素数1〜6のアルキル基が好ましく、メチル基、エチル基が特に好ましい。また、L1、R3がそれぞれ連結して環を形成する場合、ピロリジン環、あるいはピペリジン環を形成することが好ましい。
1、R2、R3、L1はそれぞれ置換基を有していてもよいが、好ましい例として水酸基、アミノ基、エステル基、アミド基、エーテル基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、ハロゲン原子、あるいはこれらの置換基から構成される基が挙げられる。
以下、一般式(II)について、詳細に説明する。
Figure 2005070481
(式中、Ar1、Ar2、Ar3、およびAr4はそれぞれ独立して環員数5乃至6の芳香環、環員数5乃至6の芳香族ヘテロ環、あるいはそれらの縮合環を示し、置換基を有していても良い。E2はσp値が0.2〜1.2である電子吸引性基を示す。A1は水素原子、あるいはσp値が0.2〜1.2である電子吸引性基を示す。B1、B2はそれぞれ独立して単結合、−CH=CH−、−C≡C−、−N=N−、*−COO−、*−COS−(*は上記一般式において左側と結合する。)を示す。n、mはそれぞれ独立して1、あるいは2を示す。D1は酸素原子、硫黄原子、あるいは−NR2−を示す。R1、R2はそれぞれ独立して水素原子、炭素数1〜20のアルキル基を示し、R1、R2はそれぞれ連結して環を形成してもよい。L1は炭素数1〜20のアルキレン基を示す。D2は酸素原子、硫黄原子、あるいは−NR3−を示す。R3は水素原子、炭素数1〜20のアルキル基を示し、L1、R3はそれぞれ連結して環を形成してもよい。R1、R2、R3、L1はそれぞれ置換基を有していても良い。)
前記一般式(II)において、Ar1、Ar2、Ar3、およびAr4は、それぞれ独立して環員数5乃至6の芳香環、環員数5乃至6の芳香族ヘテロ環、あるいはそれらの縮合環を示すが、その好ましい例としては、ベンゼン環、チオフェン環、ナフタレン環等があげられ、ベンゼン環が特に好ましい。その連結位置は特に限定されないが、ベンゼン環のような6員環の場合は1,4位、チオフェン環のような5員環の場合は2,5位で連結されていることが好ましい。また、Ar1、Ar2、Ar3、およびAr4はそれぞれ独立して置換基を有していても良い。置換基を有してる場合、その好ましい例としてはメチル基、エチル基、メトキシ樹、エトキシ基、トリフルオロメチル基、ハロゲン原子等があげられ、メチル基、メトキシ基、クロロ基、ブロモ基が特に好ましい。
2は、電子吸引性の尺度として、前述のハメット則のσp値が0.2〜1.2を示すが、さらに好ましくは0.3〜1.1である。その具体的な好ましい例としては、−CN、−NO2、−COO−R4、あるいは−SO2−R4(R4は炭素数1〜20のアルキル基を示し、該アルキル基は水酸基、アミノ基、エステル基、アミド基、エーテル基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、ハロゲン原子を有していても良い。)が挙げられる。
1は、水素原子、あるいは電子吸引性の尺度としてのσp値が0.2〜1.2であり、さらに好ましくは0.3〜1.1である。その具体的な好ましい例としては、−CN、−NO2、−C=C(CN)2、−C=C(CN)−COO−R4、−COO−R4、あるいは−SO2−R4(R4は炭素数1〜20のアルキル基を示し、該アルキル基は水酸基、アミノ基、エステル基、アミド基、エーテル基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、ハロゲン原子を有していても良い。)が挙げられる。ここで、R4は炭素数が4〜16であることが好ましく、炭素数が4から12であることがさらに好ましい。
1、B2の好ましい例としては単結合、−CH=CH−、−C≡C−、−N=N−が挙げられ、単結合、−C≡C−、−N=N−が特に好ましい。
前記D1は、酸素原子、あるいは−NR2−が好ましく、−NR2−が特に好ましい。
1、R2はそれぞれ独立して水素原子、炭素数1〜20のアルキル基を示すが、炭素数が4〜16であることが好ましく、炭素数が4から12であることがさらに好ましい。また、R1、R2がそれぞれ連結して環を形成する場合、ピロリジン環、あるいはピペリジン環を形成することが好ましい。
前記L1は、炭素数1〜20のアルキレン基を示すが、炭素数が4から16のアルキレン基であることが好ましい。
前記D2は、酸素原子あるいは−NR3−が好ましい。R3は炭素数1〜6のアルキル基が好ましく、メチル基、エチル基が特に好ましい。また、L1、R3がそれぞれ連結して環を形成する場合、ピロリジン環、あるいはピペリジン環を形成することが好ましい。
前記R1、R2、R3、L1はそれぞれ置換基を有していてもよいが、好ましい例として水酸基、アミノ基、エステル基、アミド基、エーテル基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、ハロゲン原子、あるいはこれらの置換基から構成される基が挙げられる。
前記一般式(II)の中でも、好ましくは、下記一般式(III)である。
Figure 2005070481
一般式(III)中、A1、B1、B2、n、m、D1、R1、L1及びD2は、一般式(II)と同義であり、また、好ましい例も同様である。D1が−NR2−の場合、R2、も一般式(II)と同義であり、また、好ましい例も同様である。さらに、D2が−NR3−の場合、一般式(II)と同義であり、また、好ましい例も同様である。
また、式中のベンゼン環はそれぞれ置換基を有していてもよい。更に、4つのベンゼン環は置換基を有していてもよい。
前記R1、R2、R3、L1は、それぞれ置換基を有していてもよいが、好ましい例として水酸基、アミノ基、エステル基、アミド基、エーテル基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、ハロゲン原子が挙げられる。これらの基が置換基を構成する基であっても良い。
以下に、本発明の一般式(I)〜(III)の化合物の具体例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 2005070481
Figure 2005070481
Figure 2005070481
Figure 2005070481
Figure 2005070481
以下に、本発明における化合物である一般式(I)の製造方法について説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。本発明における一般式(I)化合物(E1=Hの場合)は、例えば、一般式(C−1)で示される化合物を出発物質として下記反応スキーム1の方法により合成することができる。
<反応スキーム1>
Figure 2005070481
(式中、Xは脱離基を示す。)
第1工程では、一般式(C−1)で示される化合物と一般式(C−2)で示される化合物を溶媒に溶解し、塩基存在下において反応させることにより一般式(C−3)で示される化合物に変換することができる。一般式(C−1)においてXは脱離基を示し、好ましくはハロゲン原子であり、より好ましくは塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子を示す。一般式(C−1)〜一般式(C−3)のL1、D2、Ar3、B2、Ar4、A1は前記一般式(I)〜(III)のそれぞれに相当するものと同義である。一般式(C−1)、および一般式(C−2)で示される化合物は市販の化合物として、あるいは既知の方法により合成して得ることができる。
第1工程で用いる溶媒としては、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等が好適である。用いる塩基としては、無機塩基と有機塩基のいずれも採用することができるが、無機塩基が好ましく、炭酸カリウム、炭酸ナトリウムなどの塩基が好ましい例として挙げられる。塩基の使用量は一般式(C−1)で表される化合物に対して0.5から10当量の範囲で用いることが好ましく、2から5当量の範囲で用いることが特に好ましい。反応温度は、通常室温から用いる溶媒の沸点であり、好ましくは100℃から150℃の範囲、あるいは還流条件温度である。反応時間は通常10分〜1日間であり、好ましくは1時間から12時間である。必要に応じて、反応加速のためにヨウ化ナトリウムやヨウ化カリウムを少量添加してもよい。
第2工程では、上記で得られた一般式(C−3)の化合物とカルボン酸(E2がシアノ基のとき、シアノ酢酸を表す。)を酸触媒下で生成する水を除去しながら反応させることにより一般式(C−4)に変換できる。E2は一般式(I)と同義である。
ここで用いる溶剤としては、トルエンが好適である。用いる酸触媒としては硫酸、パラトルエンスルホン酸、メシル酸などが好適である。酸の使用量は一般式(C−3)で表される化合物に対して0.001から0.1当量の範囲で用いることが好ましく、触媒量で十分である。反応温度は、通常室温から用いる溶媒の沸点であり、好ましくは還流条件温度である。反応時間は通常10分〜1日間であり、好ましくは1時間から12時間である。
第3工程では、上記で得られた一般式(C−4)の化合物と一般式(C−5)で示される化合物を溶媒に溶解し、塩基存在下において反応させることにより一般式(I)(E1=Hの場合)で示される化合物に変換することができる。ここで、R1、D1、Ar1、B1,Ar2は、前記一般式(I)〜(III)の記載のそれぞれと同義である。一般式(C−5)で示される化合物は市販の化合物として、あるいは既知の方法により合成して得ることができる。
第3工程で用いる溶媒は特に限定されないが、テトラヒドロフランが好ましい例として挙げることができる。ここで用いる塩基としてアミン類が好ましい例として挙げられ、ピペリジンが特に好ましい。その添加量は触媒量で十分であり、必ずしも添加しなくともよい。反応温度は、通常室温から用いる溶媒の沸点である。反応時間は通常10分〜1日間であり、好ましくは1時間から12時間である。
尚、一般式(I)の化合物が置換基を有する場合、上記の製造方法において、あらかじめ導入すべき置換基の前駆体となる基を導入し、適切な工程で目的とする置換基に変換してもよい。また、必要に応じて保護基、および脱保護の工程を採用し、導入すべき置換基を導入してもよい。該保護基は保護すべき化合物に応じて適宜選択することができる。一般式(II)及び一般式(III)についても一般式(I)と同様の操作により合成できる。
本発明の非線形光学材料、あるいは電気光学材料は、本発明における一般式(I)で表される化合物を少なくとも1つをその構成成分として含有することを特徴とする。単独で用いても複数用いてもよく、複数用いた場合、化合物の融点あるいは液晶を呈する温度を低下させることができる場合がある。また、本発明における一般式(I)で表される化合物に添加剤等を加えて混合物として用いてもよい。また、本発明における一般式(I)で表される化合物を高分子媒体などに保持させて非線形光学材料、あるいは電気光学材料としてもよい。
本発明における一般式(I)の化合物をその構成成分として含有させることにより、自発的に分極配向、または分極配向制御が容易で、非線形光学素子及び電気光学素子を作製するのに好適な非線形光学特性に優れた非線形光学材料または電気光学材料を提供することができる。
ここで、添加剤の例としては化合物の融点あるいは液晶を呈する温度を低下させるための助剤、化合物を安定化させるための助剤などが挙げられる。化合物の融点あるいは液晶を呈する温度を低下させるための助剤としては5CBのような液晶化合物やトリフェニルアミンのようなアモルファス化合物などを挙げることができる。また、化合物を安定化させるための助剤としては種々のUV吸収剤などが挙げられ、ベンゾフェノン系UV吸収剤、ベンゾトリアゾール系UV吸収剤等が好適に用いられる。
ここで、本発明の一般式(I)で表される化合物を保持する高分子媒体は特に限定されないが、例えばPMMA等のアクリル系高分子、フッ素化ポリイミドなどのイミド系高分子、ポリカーボネート等を例として挙げることができる。
本発明の非線形光学素子は、例えば以下に示す方法により製造できる。
一対の透明基板からなるセル中に本発明における化合物を封入し、化合物が液体となる温度まで加熱処理を施す。次に、液晶を呈する温度、あるいは融点(結晶化する温度)付近まで冷却し、相状態が一様になるまでその温度付近で保持する。その後、融点(結晶化する温度)以下の温度まで冷却することにより非線形光学特性を有する素子を製造することができる。
ここで、透明基板は特に限定されないが、ガラス、ポリエチレンテレフタレートなどの高分子基板などが採用できる。
また、本発明の非線形光学材料素子の他の製造方法としては、例えば以下の方法が挙げられる。1)本発明の一般式(I)で表される化合物とそれを保持する高分子媒体を含む組成物を溶媒に溶解し、2)支持体等に塗布して乾燥させ、3)配向処理を施すことにより製造できる。
本発明における一般式(I)で表される化合物を保持する高分子媒体を含む組成物を溶媒に溶解する工程において、用いる高分子媒体は前記と同様である。用いる溶剤としては特に限定されないが、例えば酢酸エチル等のエステル類系溶剤、メチルエチルケトン等のケトン系溶剤、テトラヒドロフランなどのエーテル系溶剤、クロロホルム、ジクロロメタンなどのハロゲン系溶媒、およびこれらの混合溶剤等が挙げられる。
次に、塗布工程において、支持体等は特に限定されないが、ガラス基板、高分子フイルム、反射板などが例として挙げることができる。塗布方式としては、公知の方法、例えばカーテンコーティング法、押し出しコーティング法、ロールコーティング法、スピンコーティング法、ディップコーティング法、バーコーティング法、スプレーコーティング法、スライドコーティング法、印刷コーティング法等が採用される。
また、配向処理において、コロナポーリング、およびコンタクトポーリング法を採用することができる。
次に、本発明の電気光学素子は、例えば以下に示す方法により製造できる。
一対の透明電極層を有する透明基板からなるセル中に本発明の化合物を封入し、前述の非線形光学材料の製造と同様に化合物が液体となる温度まで加熱処理を施す。次に、液晶を呈する温度、あるいは融点(結晶化する温度)付近まで冷却し、相状態が一様になるまでその温度で保持する。その後、融点(結晶化する温度)以下の温度まで冷却することにより、電気光学素子を製造することができる。
また、基板上に、電気光学材料からなるコアと該コアを挾持するようその上下に形成されたクラッド層を有し、前記コアおよび上下クラッド層に電界を印加する一対の電極を備えた導波路型の本発明の電気光学素子は、例えば以下の方法により製造できる。
1)下部クラッド層コアとなる部分を形成する。2)コアとなる部分に本発明の一般式(I)で表される化合物を構成成分の一つとする電気光学材料を充填する。3)上部クラッドとなる層を形成させる。4)配向処理を施す。5)電極を設置する。
用いる基板は限定されないが、金属基板、シリコン基板、透明基板などが例として挙げられる。基板の選択は、得られる材料の利用形態によって適切なものが選択されるが、平坦性の優れたものが好ましい。金属基板としては、金、銀、銅、アルミなどの基板が好ましい例として挙げられる。透明基板としては、ガラス基板やプラスチック基板などが好ましい例として挙げられる。
クラッド層を形成する材料は特に限定されないが、ガラスやPMMAやポリイミド等の高分子材料が好ましい例として挙げられる。
配向処理としては、化合物が液体となる温度まで加熱処理を施し、液晶を呈する温度、あるいは融点(結晶化する温度)付近まで冷却し、相状態が一様になるまでその温度付近で保持する。その後、融点(結晶化する温度)以下の温度まで冷却することにより行うことができる。
また、配向処理において、コロナポーリング、およびコンタクトポーリング法を採用することができる。
電極としては金、銀、銅、アルミなどの金属やITOやTCOなど透明電極が好ましい例として挙げられる。
以下に、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)(化合物1の製造)
−第1工程−
17.0gの4−ヒドロキシビフェニル、20.9gの8−ブロモオクタノールを200mLのジメチルアミドに溶解し、27.8gの炭酸カリウム、1gのヨウ化カリウムを加え、外温120℃において5時間反応させた。次に、反応液を水に注ぎ、生じた沈殿を減圧ろ過により採取した。得られた沈殿をアセトニトリルにより再結晶し、28.6gの4−(8−ヒドロキシオクチル)オキシビフェニルを得た。
−第2工程−
得られた4−(8−ヒドロキシオクチル)オキシビフェニル(2.98g)と0.85gのシアノ酢酸に50mLのトルエンと0.5gのパラトルエンスルホン酸を加え、攪拌した。還流条件まで加熱し、共沸する水を除去しながら5時間反応させた。次に水を加えて反応液を洗浄し、反応液を硫酸ナトリウムで乾燥させた後、減圧下において濃縮した。残留物をアセトニトリルより再結晶を行い、シアノ酢酸エステル(2.4g)を得た。
−第3工程−
得られたシアノ酢酸エステル(0.18g)と4−[4−(ジメチルアミノフェニル)エチニル]ベンズアルデヒド(0.12g)を5mLのTHFに溶解し、ピペリジン(3滴)を加え、還流条件で2時間攪拌した。反応液をろ過し、ろ取された物をアセトニトリルより再結晶して0.21gの化合物1を得た。得られた結晶は、下記条件の1H−NMR及びFab−Massにより目的の化合物であることを確認した。測定結果を下記に示す。
Fab MASS (M+H)+=597
1−NMR(δ:CDCl3,TMS,ppm) 1.38−1.58(m,8H), 1.75−1.85(m, 4H), 3.02(s, 6H), 4.00(t, 2H), 4.32(t, 2H), 6.66(d, 2H), 6.96(d, 2H), 7.25−7.29(m, 1H,with CHCl3 at 7.26),7.35−7.45(m, 4H), 7.50−7.60(m, 6H), 7.96(d, 2H), 8.20(s, 1H)
(実施例2)(化合物2の製造)
−第1工程−
3.9gの4−ヒドロキシ−4’−シアノビフェニル、2.7の6−クロロヘキサノールを50mLのアセトニトリルに溶解し、2.78gの炭酸カリウム、1.0gのヨウ化カリウムを加え、還流条件において6時間反応させた。次に、反応液を水に注ぎ、生じた沈殿を減圧ろ過により採取した。得られた沈殿をアセトニトリルにより再結晶し、2.3gの4−(6−ヒドロキシヘキシル)オキシ−4’−シアノビフェニルを得た。
−第2工程−
得られた4−(6−ヒドロキシヘキシル)オキシ−4’−シアノビフェニル(2.3g)と0.80gのシアノ酢酸に50mLのトルエンと0.5gのパラトルエンスルホン酸を加え、攪拌した。還流条件まで加熱し、共沸する水を除去しながら5時間反応させた。次に水を加えて反応液を洗浄し、反応液を硫酸ナトリウムで乾燥させた後、減圧下において濃縮した。残留物をアセトニトリルより再結晶を行い、シアノ酢酸エステル(0.8g)を得た。
−第3工程−
得られたシアノ酢酸エステル(0.36g)と4−[4−(ジメチルアミノフェニル)エチニル] ベンズアルデヒド(0.25g)を3mLのTHFに溶解し、ピペリジン(3滴)を加え、還流条件で5時間攪拌した。反応液をろ過し、ろ取された物をアセトニトリルより再結晶して0.18gの化合物2を得た。得られた結晶は、下記条件の1H−NMR及びFab−Massにより目的の化合物であることを確認した。測定結果を下記に示す。
Fab MASS (M+H)+=594
1−NMR(δ:CDCl3,TMS,ppm) 1.48−1.58(m,4H), 1.80−1.90(m, 4H), 3.02(s, 6H), 4.03(t, 2H), 4.35(t, 2H), 6.66(d, 2H), 6.99(d, 2H), 7.44(d, 2H), 7.52(d, 2H), 7.56(d, 2H), 7.63(d, 2H), 7.65(d, 2H), 7.95(d, 2H), 8.19(s, 1H)
(実施例3)(化合物3の製造)
−第1工程−
2.4gの4−ヒドロキシ−4’−ニトロアゾベンゼン、1.4gの6−クロロヘキサノールを20mLのジメチルアセトアミドに溶解し、2.78gの炭酸カリウム、1.0gのヨウ化カリウムを加え、外温120℃において5時間反応させた。次に、反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を硫酸マグネシウムで乾燥させた後、減圧下において濃縮した。残留物をアセトニトリルより再結晶を行い、3.2gの4−(6−ヒドロキシヘキシル)オキシ−4’−ニトロアゾベンゼンを得た。
−第2工程−
得られた4−(6−ヒドロキシヘキシル)オキシ−4’−ニトロアゾベンゼン(1.4g)と0.41gのシアノ酢酸に100mLのトルエンと0.34gのパラトルエンスルホン酸を加え、攪拌した。還流条件まで加熱し、共沸する水を除去しながら5時間反応させた。次に水を加えて反応液を洗浄し、反応液を硫酸ナトリウムで乾燥させた後、減圧下において濃縮した。残留物をシリカゲルクロマトにより精製(ヘキサン/クロロホルム/酢酸エチル=1/1/0.3(V/V/V))し、シアノ酢酸エステル(0.5g)を得た。
−第3工程−
得られたシアノ酢酸エステル(0.36g)と4−[4−(ジメチルアミノフェニル)エチニル] ベンズアルデヒド(0.25g)を3mLのTHFに溶解し、ピペリジン(3滴)を加え、還流条件で2時間攪拌した。反応液をろ過し、ろ取された物をアセトニトリルより再結晶して0.25gの化合物3を得た。得られた結晶は、下記条件の1H−NMR及びFab−Massにより目的の化合物であることを確認した。測定結果を下記に示す。
Fab MASS (M+H)+=642
1−NMR(δ:CDCl3,TMS,ppm) 1.48−1.58(m,4H), 1.80−1.9(m, 4H), 3.02(s, 6H), 4.09(t, 2H), 4.36(t, 2H), 6.66(d, 2H), 7.02(d, 2H), 7.42(d, 2H), 7.56(d, 2H), 7.90−8.00(m, 6H), 8.18(s, 1H), 8.35(d, 2H)
化合物4から22の化合物も実施例1乃至3の方法に準じて合成できる。
(実施例5)(非線形光学素子の製造1)
一対のガラス基板からなる液晶評価セル(E.H.C製、セルギャップ5μm)中に220℃において化合物2を注入した。次に、セルを150℃まで冷却した後、160℃に加温した。160℃において3分間静置した後、室温まで冷却して非線形光学素子を製造した。
上記で得られた素子に対し、YHGレーザーの赤外光(1.06μm)を照射して第二高調波の発生を確認し、その強度を「J.Opt.Soc.Am.誌、第B6巻、733頁、1989年」に記載のメーカフリンジ法により測定した。その結果を図1に示す。図1に示されるようにYHGレーザーの赤外光をp偏光として入射した場合の第二高調波強度の最大値はリファレンスとなる石英と比して5倍程度の大きなものであり、高い非線形光学特性を有することが明らかとなった。
(実施例6)(非線形光学素子の製造2)
化合物3を用いて実施例5と同様の方法により非線形光学素子を作製した。
上記で得られた素子に対し、YHGレーザーの赤外光(1.06μm)を照射して第二高調波の発生を確認し、その強度を実施例5と同様にメーカフリンジ法により測定した。その結果を図2に示す。図2に示されるようにYHGレーザーの赤外光をp偏光として入射した場合の第二高調波強度の最大値はリファレンスとなる石英と比して4倍程度の大きなものであり、高い非線形光学特性を有することが明らかとなった。
(実施例7)(電気光学素子の製造1)
一対の透明電極層を有するガラス基板からなる液晶評価セル(E.H.C製、セルギャップ5μm)中に220℃において化合物2を注入した。次に、セルを150℃まで冷却した後、160℃に加温した。160℃において3分間静置した後、室温まで冷却して電気光学素子を製造した。
上記で得られた素子に対し、「Appl.Phys.Lett.誌、第56巻、1734頁、1990年」に記載の方法に準じて電場印加による屈折率変調を観察し、電気光学効果を確認した。
本発明の実施例5で得られた非線形光学素子(p偏光レーザー光入射、s偏光レーザー光入射)、および石英のメーカフリンジ法による第二高調波強度のプロットである。 本発明の実施例6で得られた非線形光学素子(p偏光レーザー光入射、s偏光レーザー光入射)、および石英のメーカフリンジ法による第二高調波強度のプロットである。

Claims (8)

  1. 下記一般式(I)で表されることを特徴とする非線形光学材料。
    Figure 2005070481
    (式中、Ar1、Ar2、Ar3、およびAr4はそれぞれ独立して環員数5乃至6の芳香環、環員数5乃至6の芳香族ヘテロ環、あるいはそれらの縮合環を示し、置換基を有していても良い。E1は水素原子、あるいは電子吸引性基を示す。E2は電子吸引性基を示す。A1は水素原子、あるいは電子吸引性基を示す。B1、B2はそれぞれ独立して単結合、−CH=CH−、−C≡C−、−N=N−、*−COO−、*−COS−(*は上記一般式において左側と結合する。)を示す。n、mはそれぞれ独立して1、あるいは2を示す。D1は酸素原子、硫黄原子、あるいは−NR2−を示す。R1、R2はそれぞれ独立して水素原子、炭素数1〜20のアルキル基を示し、R1、R2はそれぞれ連結して環を形成してもよい。L1は二価の連結基を示す。D2は酸素原子、硫黄原子、あるいは−NR3−を示す。R3は水素原子、炭素数1〜20のアルキル基を示し、L1、R3はそれぞれ連結して環を形成してもよい。R1、R2、R3、L1はそれぞれ置換基を有していても良い。)
  2. 請求項1に記載の前記一般式(I)で表される非線形光学材料から形成される層を有する非線形光学素子。
  3. 下記一般式(I)で表されることを特徴とする電気光学材料。
    Figure 2005070481
    (式中、Ar1、Ar2、Ar3、およびAr4はそれぞれ独立して環員数5乃至6の芳香環、環員数5乃至6の芳香族ヘテロ環、あるいはそれらの縮合環を示し、置換基を有していても良い。E1は水素原子、あるいは電子吸引性基を示す。E2は電子吸引性基を示す。A1は水素原子、あるいは電子吸引性基を示す。B1、B2はそれぞれ独立して単結合、−CH=CH−、−C≡C−、−N=N−、*−COO−、*−COS−(*は上記一般式において左側と結合する。)を示す。n、mはそれぞれ独立して1、あるいは2を示す。D1は酸素原子、硫黄原子、あるいは−NR2−を示す。R1、R2はそれぞれ独立して水素原子、炭素数1〜20のアルキル基を示し、R1、R2はそれぞれ連結して環を形成してもよい。L1は二価の連結基を示す。D2は酸素原子、硫黄原子、あるいは−NR3−を示す。R3は水素原子、炭素数1〜20のアルキル基を示し、L1、R3はそれぞれ連結して環を形成してもよい。R1、R2、R3、L1はそれぞれ置換基を有していても良い。)
  4. 請求項3に記載の前記一般式(I)で表される電気光学材料から形成される層を有する電気光学素子。
  5. 下記一般式(II)で表される化合物。
    Figure 2005070481
    (式中、Ar1、Ar2、Ar3、およびAr4はそれぞれ独立して環員数5乃至6の芳香環、環員数5乃至6の芳香族ヘテロ環、あるいはそれらの縮合環を示し、置換基を有していても良い。E2はσp値が0.2〜1.2である電子吸引基を示す。A1は水素原子、あるいはσp値が0.2〜1.2である電子吸引基を示す。B1、B2はそれぞれ独立して単結合、−CH=CH−、−C≡C−、−N=N−、*−COO−、*−COS−(*は上記一般式において左側と結合する。)を示す。n、mはそれぞれ独立して1、あるいは2を示す。D1は酸素原子、硫黄原子、あるいは−NR2−を示す。R1、R2はそれぞれ独立して水素原子、炭素数1〜20のアルキル基を示し、R1、R2はそれぞれ連結して環を形成してもよい。L1は炭素数1〜20のアルキレン基を示す。D2は酸素原子、硫黄原子、あるいは−NR3−を示す。R3は水素原子、炭素数1〜20のアルキル基を示し、L1、R3はそれぞれ連結して環を形成してもよい。R1、R2、R3、L1はそれぞれ置換基を有していても良い。)
  6. 前記一般式(II)で表される化合物が、下記一般式(III)で表される化合物であることを特徴とする請求項5に記載の化合物。
    Figure 2005070481
    (一般式(III)中、A1は、一般式(II)のそれと同義である。一般式(III)中の4つのベンゼン環は置換基を有しても良く、それぞれ該置換基は同一でも異なってもよい。
    1、B2、n、m、R1、R2、L1、D1及びD2は前記一般式(II)中のそれぞれに相当するものと同義である。)
  7. 前記A1の電子吸引性基が、−CN、−NO2、−C=C(CN)2、−C=C(CN)COO−R4、−COO−R4、あるいは−SO2−R4(R4は炭素数1〜20のアルキル基をし、該アルキル基は水酸基、アミノ基、エステル基、アミド基、エーテル基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、ハロゲン原子を有していても良い。)で表される基であることを特徴とする請求項5又は6に記載の化合物。
  8. 前記B1及びB2がそれぞれ独立して、単結合、−C≡C−、又は−N=N−であることを特徴とする請求項5〜7のいずれか1項に記載の化合物。
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