JP2005068110A - 有機金属錯体、発光材料、および有機電界発光素子 - Google Patents

有機金属錯体、発光材料、および有機電界発光素子 Download PDF

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Abstract

【課題】 1種類の燐光発光する化合物で、白色発光素子を実現する。
【解決手段】 下記一般式(i)で表わされる有機金属錯体、およびその用途。
Figure 2005068110

(上記一般式(I)において、MはIr、Pt、AuまたはPdを表す。
mは配位子の数を表し、1、2または3である。Lは任意の2座配位子を表し、その数を表すnは、0、1または2である。但し、m+n=(金属Mの価数)である。
106およびR107は各々独立に、水素原子または任意の置換基を表すか、或いは互いに結合して、置換基を有していてもよい環を形成する。R105は、フッ素原子を有する置換
基を表す。環Aは、置換基を有していてもよい5または6員環基を表す。該置換基同士が結合して、置換基を有していてもよい環を形成していてもよい。)
【選択図】 なし

Description

本発明は新規な燐光色素として有用な有機金属錯体に関するものであり、詳しくは、薄膜型有機発光デバイスや電子写真感光体などに用いられる有機発光材料に関するものである。
これまで、有機電界発光素子には蛍光性色素が数多く用いられてきたが、フラットパネル・ディスプレイ等の表示、蛍光灯や標識灯等の光源、さらには近赤外発光材料として応用するためには、素子の発光効率をさらに改善する必要があり、新たな発光材料の開発が求められている。
近年、素子の発光効率をあげる試みの一つとして、3重項励起状態からの発光すなわち燐光を利用した燐光色素の利用が注目を集めている。燐光を用いた場合には従来の1重項励起状態からの発光(蛍光)に比べて、約3倍の取り出し効率が可能となり、高効率化が期待されるからである。
実際、下記の構造で表される有機イリジウム錯体(4)を4,4’−ジ(N−カルバゾリル)ビフェニル(CBP)にドープさせることにより、発光波長510nmの緑色発光を示し、その外部量子効率は13%と従来の1重項発光素子の量子効率限界値(5%)を大きく上回ることが報告されている(非特許文献1参照)。
Figure 2005068110
さらに上記化合物に種々の置換基を導入してなる化合物(5)を使用することにより、
錯体間の燐光の自己消光を制御したり(非特許文献2参照)、発光波長のチューニングが可能であることも報告されている。(非特許文献3、4参照)
Figure 2005068110
一方、Thompsonらは2核錯体を経由したイリジウム錯体の簡便な合成法により、種々の有機イリジウム錯体を開発し、青色から赤色までの有機電界発光素子を達成している。たとえば、下記に示す化合物(6)、(7)を用いた場合には、緑色よりも長波長に発光を有し、かつ従来の一重項発光素子に比べて高効率の電界発光素子になることが明らかにされている(非特許文献5、6および特許文献1参照)。
Figure 2005068110
また、化合物(8)を用いることにより、青色発光も可能になることが明らかにされている(非特許文献7参照)。
Figure 2005068110
WO 01/41512号公報 Appl. Phys. Lett., 75巻、4項、1999年 Adv. MateR10 2001, 13, 1245 Chem. Commun., 2001, 1494 Appl. Phys. Lett., 2001, 79, 449 Inorg. Chem., 2001, 40,1074 J. Am. Chem. Soc., 2001, 123, 4304., Appl. Phys. Lett., 2001, 79, 2082
しかしながら、これらイリジウム錯体は発光効率が優れているものの発光スペクトルは比較的シャープであり、燐光発光する単一化合物を用いた白色発光素子は実現されていなかった。
本発明者は上記実状に鑑み、鋭意検討した結果、特定の有機金属錯体を使用することにより上記課題を解決できることを見いだし、本発明に至った。
即ち本発明は、下記一般式(i)で表わされる有機金属錯体、該有機金属錯体を含んでなる発光材料、有機電界発光素子材料、および該有機金属錯体を含む層を有する有機電界発光素子に存する。
Figure 2005068110
(上記一般式(i)において、MはIr、Pt、AuまたはPdを表す。
mは配位子の数を表し、1、2または3である。Lは任意の2座配位子を表し、その数を表すnは、0、1または2である。但し、m+n=(金属Mの価数)である。R106
よびR107は各々独立に、水素原子または任意の置換基を表すか、或いは互いに結合して
、置換基を有していてもよい環を形成する。R105は、フッ素原子を有する置換基を表す
。環Aは、置換基を有していてもよい5または6員環基を表す。該置換基同士が結合して、置換基を有していてもよい環を形成していてもよい。なお、式中の
Figure 2005068110
は単結合または二重結合を表す。)
本発明によれば、特に可視光波長領域全般における高い発光強度(すなわち高い白色発光性)の実現、発光の高効率化、および素子の長寿命化が可能な新規有機金属錯体と、この有機金属錯体を使用した長寿命で高発光効率の有機電界発光素子が提供される。
以下、本発明を詳細に説明する。
まず本発明に係る有機金属錯体について説明する。本発明の有機金属錯体は下記一般式(i)で示される構造を有するものである。詳しくは、環Aが環Bの2−位に連結し、環Bの1−位にフッ素原子を含む置換基をもつ配位子を有する点が特徴である。
Figure 2005068110
上記一般式(i)において、MはIr、Pt、AuまたはPdを表す。
mは配位子の数を表し、1、2または3である。Lは任意の2座配位子を表し、その数を表すnは、0、1または2である。但し、m+n=(金属Mの価数)である。R106
よびR107は各々独立に、水素原子または任意の置換基を表すか、或いは互いに結合して
、置換基を有していてもよい環を形成する。R105は、フッ素原子を有する置換基を表す
。環Aは、置換基を有していてもよい5または6員環基を表す。該置換基同士が結合して、置換基を有していてもよい環を形成していてもよい。なお、式中の
Figure 2005068110
は単結合または二重結合を表す。
環Aは、員数5または6の環基であり、Mとσ結合した炭素原子を有していれば特に制限なく、任意の環を適用可能である。
好ましい例としては、ベンゼン環、シクロペンテン環、シクロヘキセン環などの炭化水素環、ピロール環、フラン環、チオフェン環、ピラゾール環、ピリジン環、ピラジン環などの複素環が挙げられる。
中でも、発光スペクトルを短波長シフトさせ、白色発光性を向上させる点からは、炭化水素環または含窒素複素環が好ましい。また、錯体の安定性、錯体合成の容易性の観点、発光させた場合の短波長領域の発光強度向上の観点からは、芳香族環が好ましい。なお、発光効率の点からは芳香族6員環が好ましい。
これらを勘案すると、一般式(i)における環Aとしてはピロール環、ピリジン環およびベンゼン環が特に好ましい。最も好ましくは、環Aがベンゼン環である場合、すなわち後述する一般式(ii)で表される化合物である。
環Bは、一般式(i)の構造から明らかなように、4,5−ジヒドロイミダゾール環またはイミダゾール環であり、いずれの場合もR105ないしR107で表される基を有する。錯体の安定性の観点からは、イミダゾール環がより好ましい。
105はフッ素原子を有する置換基である。環Bの1−位の窒素原子上にフッ素原子を
有する置換基を導入することにより、白色発光性が発現され、かつ電気化学的安定性をも向上させることが可能であると共に、蒸着による薄膜形成を行う場合の昇華性も向上する。R105としては、フッ素置換、フッ化アルキル置換、フッ化アシル置換またはフッ化ア
ルキルアミノ置換された基が挙げられる。例えば、以下の基がフッ素置換、フッ化アルキル置換、フッ化アシル置換またはフッ化アルキルアミノ置換されたもの(カッコ内が具体例)が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
アルキル基(モノフルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、ヘプタフルオロプロピル基、ヘプタフルオロイソプロピル基、2−フルオロプロピル基、2,2−ジフルオロプロピル基、1,1−ジフルオロエチル基、ノナフルオロシクロペンチル基など)、
アルケニル基(トリフルオロビニル基、ペンタフルオロブタ−1,3−ジエニル基、2,3,3,4,4,5,5−ヘプタフルオロシクロペンテ−1−ニル基など)、
アルキニル基(フルオロエチニル基、パーフルオロプロパルギル基など)、
アラルキル基(パーフルオロベンジル基など)、
アシル基(トリフルオロアセチル基、ジフルオロフェニルメチル基など)、
アルコキシカルボニル基(トリフルオロメトキシカルボニル基、1,1−ジフルオロエトキシカルボニル基など)、
アリールオキシカルボニル基(4−フルオロフェニルオキシカルボニル基など)、
シリル基(トリス(トリフルオロメチル)シリル基、トリス(4−フルオロフェニル)シリル基などが含まれる)、
ボリル基(ビス(ペンタフルオロフェニル)ボリル基など)、
フッ素置換ホスフィノ基(ビス(2,4−ジフルオロフェニル)ホスフィノ基など)、
芳香族炭化水素基(パーフルオロフェニル基、2−フルオロフェニル基、3−フルオロフェニル基、4−フルオロフェニル基、2,4−ジフルオロフェニル基、3,5−ジフルオロフェニル基、4−フルオロ−3−トリフルオロメチルフェニル基、3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル基、3,4,5−トリフルオロフェニル基、2,4,5−トリフルオロフェニル基、2,3,4,5−テトラフルオロフェニル基、4−トリフルオロ
アセチルフェニル基、4−[ジ−(トリフルオロメチル)アミノ]フェニル基、パーフルオロナフチル基、パーフルオロフェナントレニル基など)、
芳香族複素環基(パーフルオロフリル基、パーフルオロチオフェニル基、パーフルオロピリジル基など)。
これらの中でも、電気的酸化還元耐久性の点から、フッ素置換またはフッ化アルキル置換されたアルキル基、アルケニル基、アシル基、アルコキシカルボニル基または芳香族炭化水素基が好ましい。最も好ましくはフッ化アルキル基である。
105の好ましい例を、より具体的に以下に示すが、これらに限定される訳ではない。
Figure 2005068110
中でも、白色発光性、および発光輝度の観点からR−1〜6、9〜13、15がより好ましく、耐久性と錯体の製造し易さの観点からR−1〜3、6、10、11、13が更に好ましく、R−1〜3が最も好ましい。
一般式(i)におけるR106およびR107は、各々独立に水素原子または任意の置換基を表す。この任意の置換基には、本発明の性能を損なわない限り特に制限はないが、好ましくは、以下に[置換基α]として挙げた基等があげられる。
[置換基α]
置換基を有していてもよいアルキル基(好ましくは炭素数1から8の直鎖または分岐のアルキル基であり、例えばメチル、エチル、n-プロピル、2-プロピル、n-ブチル、イソブチル、tert-ブチル基などが挙げられる。)、
置換基を有していてもよいアルケニル基(好ましくは、炭素数2から9のアルケニル基であり、例えばビニル、アリル、1-ブテニル基などが挙げられる。)、
置換基を有していてもよいアルキニル基(好ましくは、炭素数2から9のアルキニル基であり、例えばエチニル、プロパルギル基などが挙げられる。)、
置換基を有していてもよいアラルキル基(好ましくは、炭素数7から15のアラルキル基であり、例えばベンジル基などが挙げられる。)、
置換基を有していてもよいアミノ基
[好ましくは、置換基を有していてもよい炭素数1から8のアルキル基を1つ以上有するアルキルアミノ基(例えばメチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジベンジルアミノ基などが挙げられる。)、
置換基を有していてもよい炭素数6〜12の芳香族炭化水素基を有するアリールアミノ基(例えばフェニルアミノ、ジフェニルアミノ、ジトリルアミノ基などが挙げられる。)、
置換基を有していてもよい、5または6員環の芳香族複素環を有するヘテロアリールアミノ基(例えばピリジルアミノ、チエニルアミノ、ジチエニルアミノ基などが含まれる。)、
置換基を有していてもよい、炭素数2〜10のアシル基を有するアシルアミノ基(例えばアセチルアミノ、ベンゾイルアミノ基などが含まれる。)]、
置換基を有していてもよいアルコキシ基(好ましくは置換基を有していてもよい炭素数1〜8のアルコキシ基であり、たとえばメトキシ、エトキシ、ブトキシ基などが含まれる)、
置換基を有していてもよいアリールオキシ基(好ましくは炭素数6〜12の芳香族炭化水素基を有するものであり、例えばフェニルオキシ、1−ナフチルオキシ、2−ナフチルオキシ基などが含まれる。)、
置換基を有していてもよいヘテロアリールオキシ基(好ましくは5または6員環の芳香族複素環基を有するものであり、例えばピリジルオキシ、チエニルオキシ基などが含まれる)、
置換基を有していてもよいアシル基(好ましくは、置換基を有していてもよい炭素数2〜10のアシル基であり、例えばホルミル、アセチル、ベンゾイル基などが含まれる)、
置換基を有していてもよいアルコキシカルボニル基(好ましくは置換基を有していてもよい炭素数2〜10のアルコキシカルボニル基であり、例えばメトキシカルボニル、エトキシカルボニル基などが含まれる)、
置換基を有していてもよいアリールオキシカルボニル基(好ましくは置換基を有していてもよい炭素数7〜13のアリールオキシカルボニル基であり、例えばフェノキシカルボ
ニル基などが含まれる)、
置換基を有していてもよいアルキルカルボニルオキシ基(好ましくは置換基を有していてもよい炭素数2〜10のアルキルカルボニルオキシ基であり、例えばアセトキシ基などが含まれる。)、
ハロゲン原子(特に、フッ素原子または塩素原子)
カルボキシル基、
シアノ基、
水酸基、
メルカプト基、
置換基を有していてもよいアルキルチオ基(好ましくは炭素数1〜8までのアルキルチオ基であり、例えば、メチルチオ基、エチルチオ基などが含まれる。)、
置換基を有していてもよいアリールチオ基(好ましくは炭素数6〜12までのアリールチオ基であり、例えば、フェニルチオ基、1―ナフチルチオ基などが含まれる。)、
置換基を有していてもよいスルホニル基(例えばメシル基、トシル基などが含まれる)、
置換基を有していてもよいシリル基(例えばトリメチルシリル基、トリフェニルシリル基などが含まれる)、
置換基を有していてもよいボリル基(例えばジメシチルボリル基などが含まれる)、
置換基を有していてもよいホスフィノ基(例えばジフェニルホスフィノ基などが含まれる)、
置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基(例えばベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、フェナントレン環、ペリレン環、テトラセン環、ピレン環、ベンズピレン環、クリセン環、トリフェニレン環、フルオランテン環などの、5または6員環の単環または2〜5縮合環由来の1価の基が含まれる)
または置換基を有していてもよい芳香族複素環基(例えばフラン環、ベンゾフラン環、チオフェン環、ベンゾチオフェン環、ピロール環、ピラゾール環、イミダゾール環、オキサジアゾール環、インドール環、カルバゾール環、ピロロイミダゾール環、ピロロピラゾール環、ピロロピロール環、チエノピロール環、チエノチオフェン環、フロピロール環、フロフラン環、チエノフラン環、ベンゾイソオキサゾール環、ベンゾイソチアゾール環、ベンゾイミダゾール環、ピリジン環、ピラジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、トリアジン環、キノリン環、イソキノリン環、シノリン環、キノキサリン環、ベンゾイミダゾール環、ペリミジン環、キナゾリン環などの、5または6員環の単環または2〜4縮合環由来の1価の基が含まれる)。
上述した各基が有しうる置換基としては、例えば炭素数1〜6程度のアルキル基などが挙げられる。
前記一般式(i)において、R105に含まれるフッ素原子は、R105基の構造(該基が無置換の状態で水素原子を何個有しているか)などにより異なるが、通常1〜10個程度、好ましくは1〜6個程度である。
化合物における不必要な分子振動による励起子の無放射失活(熱失活)を制限する観点からは、R106およびR107は、各々、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、または置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基(中でも炭素数6〜12程度の芳香族炭化水素基)である場合が好ましく、水素原子またはメチル基である場合が特に好ましい。
上述と同様の観点(分子振動の抑制)から、R106とR107が結合し、置換基を有していてもよい環を形成している場合も好ましい。
このような環としては、シクロヘキサン、シクロヘキセン、シクロヘプタン、シクロヘプテン、シクロペンタン、シクロペンテン、シクロオクタン、シクロオクテンなどが挙げられる。
また、これらの環が有しうる置換基としては、フッ素原子、メチル基、フェニル基等が
あげられる。
ところで、ヘテロ原子を含む5員環は、他の芳香族化合物や複素環の中でも反応性が高く、特にα−位は非常に反応活性が高い。(たとえば求電子置換反応、プロトン化、ディールスアルダー反応などの反応性を示す。)
従って、前記一般式(i)で表される化合物において、R106および/またはR107として、水素原子以外の基を選択することにより、意図せぬ反応を防止することができ、後述する有機電界発光素子を含む各種用途における、寿命促進に効である点で好ましい。但しR105が充分に嵩高く、R106、R107を立体的に保護し得る場合は、この限りではない。
環Aは、本発明の性能を損なわない限り任意の置換基を有していても良く、該置換基としては、例えば[置換基α]として前述した置換基群と同様のものが挙げられる。
一般式(i)で表される化合物における、配位子
Figure 2005068110
の好ましい例を以下に記すが、本発明はこれらに何ら限定されるものではない。
Figure 2005068110
Figure 2005068110
Figure 2005068110
Figure 2005068110
Figure 2005068110
101〜R104はいずれも、各々独立に、水素原子または環Aが有しうる任意の置換基を表す。
前記一般式(i)において、中心金属MはIr、Pt、AuまたはPdを表すが、発光効率の観点から好ましくはIrまたはPtが好ましく、中でもIrが特に好ましい。
前記一般式(i)において、任意の2座配位子であるLに特に制限はなく、本発明化合物の性能を損なわない限り、任意の2座配位子を用いることができる。Lとしては、OO
配位またはON配位するものが挙げられ、具体的には例えば下記の配位子が挙げられる。
Figure 2005068110
中でも、化合物の耐久性を損わないものとして、より好ましくは下記配位子が挙げられ、白色発光性の観点からはSL−5がとりわけ好ましい。
Figure 2005068110
前記一般式(i)において、mは下記配位子
Figure 2005068110
の数を表し、1、2または3である。また、nは任意の2座配位子Lの数を表し、n=0〜2である。但し、m+n=(Mの価数)である。有機金属錯体の色純度および耐久性の高さの点から、好ましくはnが0または1であり、更に好ましくはn=0である。
なお、n=0または1の場合、即ち前記一般式(i)で表される1化合物中に、複数の下記配位子
Figure 2005068110
を含む場合、該配位子は同一であっても異なっていてもよい。また、n=2の場合、1分子中に含まれる2つの配位子Lは同一であっても異なっていてもよい。
合成が容易であるという点では、1分子中に含まれる複数の前記配位子、或いは複数の配位子Lは、各々、同一である場合が好ましく、また異なる複数の機能を併せ持つ化合物を設計できるという点、あるいは色目の微調整がしやすいという点では、異なる配位子を有する場合が好ましい。
前記一般式(i)で表される化合物の分子量は、通常2000以下程度、好ましくは1500以下程度、更に好ましくは1000程度である。また分子量の下限は、通常300程度、好ましくは400程度、更に好ましくは500程度である。分子量が大きすぎると昇華性が低下し、例えば蒸着による薄膜形成が困難になる傾向があり、後述するように有機電界発光素子を構成する層に使用する場合に問題となる虞がある。一方、分子量が小さすぎると、例えば昇華温度が低くなりすぎるため、やはり蒸着による薄膜形成が困難になる虞がある。
以下に、本発明の有機金属錯体(前記一般式(i)で表される化合物)の具体例を挙げるが、本発明はこれらに何ら限定されるものではない。
Figure 2005068110
Figure 2005068110
Figure 2005068110
Figure 2005068110
Figure 2005068110
Figure 2005068110
上記した各構造式中の、R105ないしR107は、一般式(i)におけると同義である。またR101〜R104は、いずれも環Aが有する水素原子または任意の置換基を表す。
前記一般式(i)で表される、本発明の有機金属錯体としては、下記一般式(ii)で表される化合物が好ましい。
Figure 2005068110
一般式(ii)において、m、n、L、M、およびR105〜R107は、前記一般式(i)におけると同義であり、好ましいものも同じである。
101ないしR104は各々独立に、水素原子または任意の置換基を表すか、或いは互いに結合して、置換基を有していてもよい環を形成する。該任意の置換基、およびR101〜R104から選ばれた2以上が互いに結合して形成する環としては、前記一般式(i)における環Aが有しうる置換基、および該置換基同士が結合して成す環と同様のものが挙げられる。これらの内、好ましいものも、環Aにおける置換基の項で述べたものと同様である。
本発明の有機金属錯体は、公知の方法で製造することができる。
まずは、配位子の合成について説明する。
環A前駆体、環B前駆体を試薬として入手し、あるいは、「ヘテロ環の化学−医薬品の基礎」(2002年、國枝ら、化学同仁社)や「Heterocyclic Chemistry」(第4版、2000年、J.A.Joule and K.Mills、Blackwell Science社)に記載または引用されている合成方法等にて合成する。これら環A前駆体と環B前駆体とを、「Palladium in Heterocyclic Chemistry : A guide for the Synthetic Chemist」(第二版(2002)、Jie Jack Li and Gordon W. Gribble、Pergamon社)や「遷移金属が拓く有機合成 その多彩な反応形式と最新の成果」(1997年、辻二郎、化学同仁社)などに記載または引用されている、環同士の結合(カップリング)反応させることで、配位子を合成することが可能である。
更に具体的に説明する。
環Aと環Bとが連結された骨格を形成する方法としては、例えば、下記(a)および(b)として述べる方法が挙げられる。
(a)環A前駆体として、環Bとの連結部位に相当する部分に、−CH=O基、−C(=O)NH2基、−C(=O)−OH基、−C(=O)−OR基、または−C(=NH)
−OR基を有する環A(例えば、N−メチルピロール−2−カルボアルデヒド、チオフェン−2−カルボアルデヒド、フラン−3−カルボアルデヒド、ベンズアルデヒドなど;1当量)を用意し、該環A前駆体と、
置換していてもよい1,2−ジアミノエタン(置換体として、例えば、1,2−ジアミノプロパン、1,2−ジアミノシクロヘキサン、N1−メチル−エタン−1,2−ジアミン
、1,2−ジアミノ−1,2−ジシアノエタンなど)単独(通常1〜10当量)、あるい
はR−C(=O)−C(=O)−R(通常1〜10当量)とアンモニアまたはアンモニア等価体(酢酸アンモニウム、炭酸アンモニウム)(通常1〜1000当量)との組合せ、あるいはR−C(=O)−CH(−Cl)−R単独(通常1〜10当量)を、
ポリリン酸、トリメチルアルミニウム、三塩化鉄+二酸化珪素、酢酸、オキシ塩化リン、塩化チオニル、塩酸、硫酸などの酸触媒(通常0.01〜100当量程度)存在下、ナトリウムメトキシド、トリエチルアミンなどの塩基触媒(通常0.01〜100当量程度)存在下、または無触媒条件下にて、
ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタンなどのエーテル類、メタノール、エタノールなどのアルコール類、トルエン、ベンゼン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、クロロベンゼン、ジクロロベンゼンなどの芳香族ハロゲン化物類、アセトニトリルなどの溶媒(通常0.01〜10モル/リットル程度の濃度)中、または無溶媒で、
0〜300℃の温度範囲にて、
窒素、アルゴンなどの不活性ガスまたは乾燥空気中で、
10分〜60時間かけて撹拌することにより、環Aに直結した環Bを形成する。
なお、こうして形成された環Bが4,5−ジヒドロイミダゾール環であった場合、必要に応じて、Pd−炭素触媒法(参照:Synth.Commun. 20 (1990) 16, 2483-2489、Khim. Geterotsikl. Soedin. (1991) 10, 1414-1418)などを用いて、イミダゾール環に容易に変換できる。
(b)環Bとの連結部位が、ハロゲン原子(塩素、臭素、ヨウ素)で置換された環A(環A前駆体)(1当量)と、
環Aとの連結部位が、ボラニル基やジアルキルボラニル基や−ZnCl基や−SnR3
R=アルキル基)が置換された環B前駆体(通常、1〜2当量)、
或いは、環Aとの連結部位が、ハロゲン原子(フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)で置換された環B(環B前駆体)(1当量)と、
環Bとの連結部位がボラニル基やジアルキルボラニル基や−ZnCl基や−SnR3(R
=アルキル基)が置換された環A前駆体(通常、1〜2当量)とを、
Pd2(dba)3(Pd=パラジウム、dba=ジベンジリデンアセトン)、Pd(dba)2、酢酸パラジウムなどの2価のパラジウム触媒と、BINAP(=2,2'-ビス(ジフェニルフォスフィノ-1,1'-ビナフチル)、トリ(tert−ブチル)フォスフィン、トリフェニルフォスフィン、1,2−ビス(ジフェニルフォスフィノ)エタン、1,3−ビス(ジフェニルフォスフィノ)プロパン、1,3−ビス(ジフェニルフォスフィノ)ブタン、dppf(=1,1'-ビス(ジフェニルフォスフィノ)フェロセン)などのリガンド類の
組合せ、あるいはPd(PPh)4などの0価のパラジウム錯体、あるいはPdCl2
dppf)2などのパラジウム塩化物錯体などの触媒(通常、0.01〜1当量程度)と

必要に応じてtert-ブトキシカリウム、tert-ブトキシナトリウム、炭酸カリウム、トリエチルアミンなどの強塩基類(通常、反応で生成し得るハロゲン化水素1当量に対して、1.1〜10当量)存在下、
必要に応じてヨウ化銅、塩化銅などの銅触媒(通常、1〜10当量)共存下、
テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、キシレン、トルエン、トリエチルアミンなどの溶媒(通常0.01〜10モル/リットル程度の濃度)中、
30〜200℃の温度範囲で
窒素、アルゴンなどの不活性ガス雰囲気下、
1〜60時間かけて撹拌することにより、環Aに直結した環Bを形成する。
105基の、環Bへの導入に関しては、例えば、下記(c)および(d)として述べる
方法が挙げられる。
(c)R105が芳香族炭化水素基を含み、該芳香族炭化水素基と環B上のN原子とを結
合させる場合や、R105がフッ素置換アルケニル基である場合は、「Palladium in Heterocyclic Chemistry : A guide for the Synthetic Chemist」(第二版(2002)、Jie Jack Li and Gordon W. Gribble、Pergamon社)や「遷移金属が拓く有機合成 その多彩な反応
形式と最新の成果」(1997年、辻二郎、化学同仁社)などに記載または引用されている環同士の結合(カップリング)反応を行うことで、所望の置換基を導入できる。
更に具体的には、環B上の窒素原子と結合する部位がハロゲン原子(塩素、臭素、ヨウ素)で置換されたR105(通常1〜10当量)と、窒素原子上に置換基を有さない環A(
1モル)とを、下記(イ)または(ロ)の方法で反応させる。
(イ)銅粉末、銅線、ハロゲン化銅(CuX(X=Cl、Br、I))、酸化銅(CuO)などの銅触媒(1〜5当量程度)存在下、不活性ガス気流下、無溶媒またはテトラグライム、ポリエチレングリコールなどの溶媒(前記環A1モルに対して0.1〜2リットル程度)中、20〜300℃の温度範囲で、1〜60時間撹拌混合する。
(ロ)Pd2(dba)3(Pd=パラジウム、dba=ジベンジリデンアセトン)、Pd(dba)2、酢酸パラジウムなどの2価のパラジウム触媒と、BINAP(=2,2'-ビス(ジフェニルフォスフィノ-1,1'-ビナフチル)、トリ(tert−ブチル)フォスフィン、トリフェニルフォスフィン、1,2−ビス(ジフェニルフォスフィノ)エタン、1,3−ビス(ジフェニルフォスフィノ)プロパン、1,3−ビス(ジフェニルフォスフィノ)ブタン、dppf(=1,1'-ビス(ジフェニルフォスフィノ)フェロセン)などのリガ
ンド類の組合せ、あるいはPd(PPh)4などの0価のパラジウム錯体、あるいはPdCl2(dppf)2などのパラジウム塩化物錯体などの触媒(通常、0.01〜1当量程度)と、
必要に応じてtert-ブトキシカリウム、tert-ブトキシナトリウム、炭酸カリウム、トリエチルアミンなどの強塩基類(通常、1.1〜10当量)存在下、
必要に応じてヨウ化銅、塩化銅、臭化銅などの銅触媒(通常、1〜10当量)共存下、
テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、キシレン、トルエン、トリエチルアミンなどの溶媒(通常、0.1〜100ミリモル%程度)中、
30〜200℃で1〜60時間かけて撹拌する。
(b)R105がフッ素置換アルキル基である場合は、「フッ素の化合物−その化学と応
用」(1979年、石川延男ら、講談社)、「フッ素の化学」(1993年、北爪智哉ら、講談社)、「フッ素化学入門−基礎と応用−」(1997年、日本学術振興会ら、日刊工業新聞社)などに、記載あるいは引用されている方法で、導入ができる。
更に具体的には、例えば、下記(ハ)および(ニ)として述べる方法が挙げられる。
(ハ)イミダゾール環あるいは4,5−ジヒドロイミダゾール環(1当量)を、乾燥ガス雰囲気下および/または不活性ガス雰囲気下、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エーテル、N,N−ジメチルホルムアミドなどの溶媒(0.001〜1モル/リットル程度の濃度)中、−78〜+100℃の温度範囲で、必要に応じて亜鉛粉末(0.01〜1当量)を加えた後、水素化ナトリウム、tert−ブトキシカリウム、n−ブチルリチウムなどの強塩基(窒素原子に結合した水素原子に対して0.9〜2当量程度)を加えて0.1〜5時間撹拌したものを用い、下記(i)または(ii)の反応を行うことにより、合成することができる。
(i)上記反応液と、ジブロモジフルオロメタン(1〜20当量程度)とを、―78〜−5℃で、少量ずつ混合し、0〜50℃で、1〜60時間撹拌して、N上に−CF2Br
基を導入し、得られた化合物を単離後、テトラメチルアンモニウムフルオリド(1.5〜10当量)と、モノグライム(0.1〜10モル/リットル程度)中で、加熱還流下、1〜24時間撹拌することにより、窒素原子上に−CF3基や−CHF2基が導入された配位子を得ることが出来る。
(ii)上記反応液と、1,3,3,4,4,5,5−ヘプタフルオロシクロペンテンなどのフッ化アルケン類(1〜100当量程度)とを、−78〜0℃で、少量ずつ混合し、さらに−78〜20℃で、0.5〜10時間程度撹拌し、フッ化アルケニル基を窒素原子上に有する配位子を得ることが出来る。
(ニ)その他、
環Bの窒素原子上に、アルコール性水酸基を置換基に持つ炭化水素基、あるいは−CH=O基、−C(=O)−OH基、−C(=O)−OR基を有する化合物を配位子の前駆体とする場合、SF4を用いて(参照:J. Fluorine Chem. (1986) 32, 255-282)、あるい
はEt2NSF3を用いて(参照:J. Org. Chem. (1975) 40, 574-578)、
環Bの窒素原子上に、アルケニル基、アルキニル基などの不飽和炭化水素を有する化合物を配位子の前駆体とする場合、フッ化水素−ピリジンを用いて(参照:J. Org. Chem. (1979) 44, 3872-3881)、
環Bの窒素原子上に、ハロゲン原子を置換基に持つ炭化水素基などを有する化合物を配位子の前駆体とする場合、テトラブチルアンモニウム(トリフェニルシリル)ジフルオロシリケートを用いて(J. Am. Chem. Soc. (1995) 117, 5166-5177)、
所望のR105を導入することができる。
このようにして得られた配位子を、特開WO 01/41512号公報、特開WO 02/060910号公報
、特開2000-208529号公報、Adv. Mater., 2001, 13, 1245、Chem. Commun., 2001, 1494
、Appl. Phys. Lett., 2001, 79, 449などに記載の方法にて錯体化し、本発明の有機金属錯体を合成することができる。
このような本発明の有機金属錯体は、白色発光性が高く、発光効率および耐久性など様々な点において優れており、発光材料として樹脂、染料、インクなどの種々の材料の着色や、およびレーザー用色素、有機電界発光素子用色素、電子写真感光体原料、近赤外発光有機金属錯体などとして各種光学部材に有用である。
また本発明の有機金属錯体を用いることにより、高発光効率で高堅牢性を有し、白色発光性に優れた有機電界発光素子が得られるため、有機電界発光素子材料として好適である。
本発明の有機電界発光素子は、基板上に陽極、発光層、および陰極が順次積層されてなり、前記一般式(i)で表される化合物を含有する層を有することを特徴とする。一般式(i)で表される化合物は、発光層に含まれていることが好ましく、特に正孔注入・輸送性または電子注入・輸送性を有するホスト材料にドープされて、発光層中に含有されることが好ましい。
なお、本発明の有機電界発光素子の発光層中には、本発明の有機金属錯体の一種が単独で含まれていてもよく、2種以上が含まれていてもよい。
以下、本発明に好適なホスト材料について説明する。
ホスト材料は、発光層に含まれる一般式(i)で表されるIr錯体の励起三重項準位より高いエネルギー状態の励起三重項準位を有することが好ましい。また、安定な薄膜形状を与え、高いガラス転移温度(Tg)を有し、正孔および/または電子を効率良く輸送することができる化合物であることが必要である。
さらに、電気化学的かつ化学的に安定であり、トラップとなったり発光を消光したりする不純物が製造時や使用時に発生しにくい化合物であることが要求される。
これらの条件を満たすホスト材料としては、例えば下記一般式(I)または(II)で表わされる化合物、もしくは下記一般式(III)で表わされる基を有する化合物が挙げられ
る。
Figure 2005068110
((I)式中、カルバゾリル基およびフェニレン基は任意の置換基を有していても良い。Z1は直接結合または2価の連結基を示す。)
Figure 2005068110
((II)式中、M0は周期律表1族、2族、3族、12族、または13族から選ばれる金
属を表わし、kは該金属の価数を表わす。L0は任意の置換基を表わし、jは置換基L0の数を表わし0または1である。X2は炭素原子または窒素原子を表わす。環A0は含窒素複素環を示し、置換基を有していても良い。環B0は芳香族炭化水素環または芳香族複素環
を示し、置換基を有していても良い。)
Figure 2005068110
((III)式中、R51〜R54は各々独立に、水素原子または任意の置換基を表わし、R51
とR52、R53とR54はそれぞれ結合して環を形成していても良い。X3は酸素原子または
硫黄原子を示す。)
前記一般式(I)で表わされるN−フェニルカルバゾール骨格を有する化合物として、好ましくは下記一般式(I−1)で表わされる化合物が挙げられる。
Figure 2005068110
((I−1)式中、R1 〜R16は各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アラルキル基、アルケニル基、シアノ基、アミノ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、カルボキシル基、アルコキシ基、アルキルアミノ基、アラルキルアミノ基、ハロアルキル基、水酸基、アリールオキシ基、置換基を有していても良い芳香族炭化水素基または芳香族複素環基を表わし、R1 とR2 、R3 とR4 、R5 とR6 、R7 とR8 、R9 とR10、R11とR12、R13とR14,R15とR16はそれぞれ互いに結合して環を形成しても良い。Z1は直接結合または2価の連結基を示す。) (I−1)式中のR1 〜R16として、具体
的には水素原子;塩素原子、フッ素原子などのハロゲン原子;メチル基、エチル基等の炭素数1〜6のアルキル基;ベンジル基等のアラルキル基;ビニル基等の炭素数2〜6のアルケニル基;シアノ基;アミノ基;アシル基;メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基等の炭素数2〜6のアルコキシカルボニル基;カルボキシル基;メトキシ基、エトキシ基等の炭素数1〜6のアルコキシ基;ジエチルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基等のアルキルアミノ基;ジベンジルアミノ基、ジフェネチルアミノ基などのアラルキルアミノ基;トリフルオロメチル基等のハロアルキル基;水酸基;フェノキシ基、ベンジルオキシ基などのアリールオキシ基;置換基を有していても良いフェニル基、ナフチル基等の芳香族炭化水素基;置換基を有していても良いチエニル基、ピリジル基等の芳香族複素環基が挙げられる。
前記芳香族炭化水素基および芳香族複素環基が有し得る置換基としては、フッ素原子等のハロゲン原子;メチル基、エチル基等の炭素数1〜6のアルキル基;ビニル基等の炭素数2〜6のアルケニル基;メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基等の炭素数2〜6のアルコキシカルボニル基;メトキシ基、エトキシ基等の炭素数1〜6のアルコキシ基;フェノキシ基、ベンジルオキシ基などのアリールオキシ基;ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基等のアルキルアミノ基;アセチル基等のアシル基;トリフルオロメチル基等のハロアルキル基;シアノ基などが挙げられる。
なお、上述の各置換基に含まれるアルキル鎖部分は、いずれも直鎖であっても分岐していても良い。以下の置換基の例示においても同様である。
また、R1 とR2 、R3 とR4 、R5 とR6 、R7 とR8 、R9 とR10、R11とR12、R13 とR14 、R15 とR16 はそれぞれ隣接する置換基同士で結合し、ベンゼン環、シクロヘキサン環等の5〜7員環を形成していても良い。
1ないしR16として特に好ましいのは、水素原子、アルキル基、またはシアノ基であ
る。
一般式(I)または(I−1)におけるZ1として、好ましくは直接結合、酸素原子、
硫黄原子、以下に示す連結基、
Figure 2005068110
置換基を有していても良い2価の芳香族炭化水素基または芳香族複素環基、または、以下の連結基のいずれかが挙げられる。
Figure 2005068110
(上記構造中のベンゼン環部分は、いずれも任意の置換基を有していて良く、またAr1〜Ar6は置換基を有していても良い芳香族炭化水素基または芳香族複素環基、または以下の一般式(I−2)で表される基が挙げられる。
Figure 2005068110

なお、式(I−2)中におけるカルバゾリル基およびフェニレン基は、任意の置換基を有していても良い。)
一般式(I)または(I−1)におけるZ1の好ましい連結基のうち、芳香族炭化水素
基としては、フェニレン基、ナフチレン基、アントラニル基、ナフタセン基等の、5〜6員環の単環または2〜4縮合環が挙げられ、芳香族複素環基としては、2価のチオフェン環残基、フラン環残基、ピリジン環残基、ピリミジン環残基またはキノリン環残基等の、5〜6員環の単環または2〜3縮合環が挙げられる。
これらの芳香族炭化水素基および芳香族複素環基は、メチル基、エチル基等の炭素数1〜6のアルキル基、フッ素原子等のハロゲン原子、トリフルオロメチル基等のα−ハロアルキル基等の置換基を有しても良い。
また、Ar1〜Ar6としては、フェニル基、ナフチル基、アントラニル基、ナフタセニル基等の、5〜6員環の単環または2〜4縮合環である芳香族炭化水素基、またはチエニル基、フリル基、ピリジル基、ピリミジニル基、キノリル基等の、5〜6員環の単環または2〜3縮合環である芳香族複素環基が挙げられる。これらの芳香族炭化水素基および芳香族複素環基は、メチル基、エチル基等のアルキル基、フッ素原子等のハロゲン原子、トリフルオロメチル基等のα−ハロアルキル基等の置換基を有しても良い。
前記式(I−2)で表わされる構造は、好ましくは下記式(I−3)で表わされる。
Figure 2005068110
((I−3)式中、R17〜R24は各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アラルキル基、アルケニル基、シアノ基、置換基を有していても良いアミノ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、カルボキシル基、アルコキシ基、ハロアルキル基、水酸基、アリールオキシ基、置換基を有していても良い芳香族炭化水素基または芳香族複素環基を表わし、R17とR18、R19とR20,R21とR22,R23とR24はそれぞれ互いに結合して環を形成していても良い。)
上記(I−3)式において、R17〜R24として、具体的には、水素原子;ハロゲン原子;メチル基、エチル基等の炭素数1〜6のアルキル基;ベンジル基等のアラルキル基;ビニル基等の炭素数2〜6のアルケニル基;シアノ基;アミノ基;ジエチルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基等のアルキルアミノ基;ジベンジルアミノ基、ジフェネチルアミノ基などのアラルキルアミノ基;アシル基;メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基等の炭素数2〜6のアルコキシカルボニル基;カルボキシル基;メトキシ基、エトキシ基等の炭素数1〜6のアルコキシ基;トリフルオロメチル基等のハロアルキル基;水酸基;フェノキシ基、ベンジルオキシ基などのアリールオキシ基;置換基を有していても良いフェニル基、ナフチル基等の芳香族炭化水素基;置換基を有していても良いチエニル基、ピリジル基等の芳香族複素環基が挙げられる。
前記芳香族炭化水素基および芳香族複素環基が有し得る置換基としては、フッ素原子等のハロゲン原子;メチル基、エチル基等の炭素数1〜6のアルキル基;ビニル基等の炭素数2〜6のアルケニル基;メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基等の炭素数2〜6のアルコキシカルボニル基;メトキシ基、エトキシ基等の炭素数1〜6のアルコキシ基;フェノキシ基、ベンジルオキシ基などのアリールオキシ基;ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基等のジアルキルアミノ基、アセチル基等のアシル基;トリフルオロメチル基等のハロアルキル基;シアノ基などが挙げられる。
なおR17とR18、R19とR20,R21とR22,R23とR24はそれぞれ隣接する置換基同士で結合し、ベンゼン環やシクロヘキサン環などの5〜7員環を形成していても良い。
前記一般式(I)で表わされる化合物の好ましい具体例を以下に示すが、これらに限定するものではない。
Figure 2005068110
Figure 2005068110
Figure 2005068110
Figure 2005068110
Figure 2005068110
本発明の有機電界発光素子は、発光層におけるホスト材料として前記一般式(II)で表わされる有機金属錯体化合物を使用しても良い。前記一般式(II)で表わされるホスト材料としては、特に下記一般式(II−1)で表わされる有機金属錯体や、下記一般式(II−2)で表わされる混合配位子錯体、または下記一般式(II−3)で表わされる二核金属錯体が好ましい。
Figure 2005068110
((II−1)式中、M1は1ないし3価の金属を表わし、k、X2、環A0および環B0は一般式(II)におけると同義である。)
Figure 2005068110
((II−2)式中、M2は3価の金属を表わし、X2、環A0および環B0は一般式(II)におけると同義である。L1は下記一般式(II−2a)、(II−2b)または(II−2c)
を表わす。)
Figure 2005068110
((II−2a)、(II−2b)、(II−2c)式中、Ar11〜Ar15は置換基を有していても良い芳香族炭化水素基または置換基を有していても良い芳香族複素環基を表わし、Z2はシリコンまたはゲルマニウムを表わす。)
Figure 2005068110
((II−3)式中、M3およびM3'は3価の金属を表わし、X2、環A0及び環B0は一般式(II)におけると同義であり、X2'はX2と、環A0’は環A0と、また環B0’は環B0
それぞれ同義である。)
なお、一般式(II)および(II−1)〜(II−3)で表わされる化合物1分子中に含まれる、複数の下記構造部分
Figure 2005068110
(一般式(II−3)においては、1化合物中に2個ずつ存在する下記構造部分)
Figure 2005068110
即ち環A0、環B0、およびX2(式(II−3)の場合は、環A0、環A0’、環B0、環B0
’、X2およびX2')は、同じであっても良いし、異なっていても良い。合成が容易であ
る点からは、すべて同じであることが好ましい。
同様に、一般式(II−3)で表わされる化合物におけるM3およびM3'も、同じであっ
ても異なっていても良く、合成が容易である点からは、同じであることが好ましい。
前記一般式(II)および(II−1)〜(II−3)で表わされる化合物の環A0、環A0’、環B0、および環B0’は、それぞれ下記のものから選ばれるものが好ましい。
[環A0および環A0’]置換基を有していても良い5員環または6員環の含窒素芳香族複素環であり、該環に5または6員環の芳香族炭化水素環または芳香族複素環が1または2個縮合して縮合環を形成しても良い。
[環B0および環B0’]置換基を有していても良い6員環の芳香族炭化水素環または芳香族複素環であり、該環に5または6員環の芳香族炭化水素環または芳香族複素環が1または2個縮合して縮合環を形成しても良い。
前記一般式(II)および(II−1)〜(II−3)で表わされる化合物の環A、環A0
、環B0、および環B0’として、より好ましくは各々単環であり、中でもそれぞれ下記から選ばれる環が好ましい。
[環A0および環A0’]それぞれ置換基を有していても良い、ジアゾール環、チアゾール環、オキサゾール環、チアジアゾール環、オキサジアゾール環、トリアゾール環、ピリジン環、ジアジン環、トリアジン環
[環B0および環B0’]それぞれ置換基を有していても良い、ベンゼン環、ピリジン環、ジアジン環、トリアジン環さらに前記一般式(II)および(II−1)〜(II−3)で表わされる化合物の環A0、環A0’、環B0、および環B0’は、それぞれ下記構造式から選ばれることが最も好ましい。
Figure 2005068110
(式中、R31〜R37は各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アラルキル基、アルケニル基、シアノ基、アミノ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、カルボキシル基、アルコキシ基、アルキルアミノ基、アラルキルアミノ基、ハロアルキル基、水酸基、アリールオキシ基、置換基を有していても良い芳香族炭化水素基または置換基を有していても良い芳香族複素環基を表わし、R31とR32、R31とR33、R34とR35、R35とR36
、R36とR37はそれぞれ互いに結合して環を形成していても良い。)
Figure 2005068110
(式中、R38〜R41は各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アラルキル基、アルケニル基、シアノ基、アミノ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、カルボキシル基、アルコキシ基、アルキルアミノ基、アラルキルアミノ基、ハロアルキル基、水酸基、アリールオキシ基、置換基を有していても良い芳香族炭化水素基または置換基を有していても良い芳香族複素環基を表わし、R38とR39、R39とR40、R40とR41はそれぞれ互いに結合して環を形成していても良い。)
なお上記[環B0および環B0’]の構造における2本の結合手は、前記式(II)および(II−1)〜(II−3)における環B0および環B0’構造の定義を満たす限り、酸素原子、または環A0および環A0’における原子X2、X2'のうち、いずれがいずれに結合して
いても良い。
31〜R41として、具体的には水素原子;ハロゲン原子;メチル基、エチル基等の炭素数1〜6のアルキル基;ベンジル基等のアラルキル基;ビニル基等の炭素数2〜6のアルケニル基;シアノ基;アミノ基;アシル基;カルボキシル基;メトキシ基、エトキシ基等の炭素数1〜6のアルコキシ基;メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基等の炭素数2〜6のアルコキシカルボニル基;フェノキシ基、ベンジルオキシ基などのアリールオキシ基;ジエチルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基等のジアルキルアミノ基;ジベンジルアミノ基;ジフェネチルアミノ基などのジアラルキルアミノ基;トリフルオロメチル基等のα−ハロアルキル基;水酸基;置換基を有していても良いフェニル基、ナフチル基等の芳香族炭化水素基;置換基を有していても良いチエニル基、ピリジル基等の芳香族複素環基を表わす。
前記芳香族炭化水素基および芳香族複素環基が有し得る置換基としては、フッ素原子等のハロゲン原子;メチル基、エチル基等の炭素数1〜6のアルキル基;ビニル基等の炭素数2〜6のアルケニル基;メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基等の炭素数2〜6のアルコキシカルボニル基;メトキシ基、エトキシ基等の炭素数1〜6のアルコキシ基;フェノキシ基、ベンジルオキシ基などのアリールオキシ基;ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基等のジアルキルアミノ基;アセチル基等のアシル基;トリフルオロメチル基等のハロアルキル基;シアノ基などが挙げられる。
なお、R31とR32、R31とR33、R34とR35、R35とR36、R36とR37、R38とR39、R39とR40、R40とR41がそれぞれ隣接する基同士で結合して形成する環としては、ベンゼン環、またはシクロヘキサン環等が挙げられる。R31〜R41として好ましくは、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、ハロアルキル基または置換基を有していても良い芳香族炭化水素基であるか、または隣接する基同士で結合して環を形成する。
一般式(II)および(II−1)〜(II−3)で表わされる化合物の金属M0(M1、M2
、M3およびM3')は、周期律表1族、2族、3族、12族、13族から選ばれる金属で
あれば特に限定されないが、好ましくは亜鉛、アルミニウム、ガリウム、ベリリウム、およびマグネシウムが挙げられる。
前記一般式(II)および(II−1)〜(II−3)で表わされる化合物の好ましい具体例を以下に示すが、これらに限定するものではない。
Figure 2005068110
Figure 2005068110
Figure 2005068110
Figure 2005068110
Figure 2005068110
Figure 2005068110
また、本発明の有機電界発光素子は、発光層におけるホスト材料として、前記一般式(III)で表される基を有する化合物を使用してもよい。
前記一般式(III)において、R51とR52、R53とR54がそれぞれ結合して形成する環
としては、ベンゼン環やシクロヘキサン環が挙げられる。
前記一般式(III)において、R51〜R54は、具体的には、水素原子;ハロゲン原子;
メチル基、エチル基等の炭素数1〜6のアルキル基;ベンジル基等のアラルキル基;ビニル基等のアルケニル基;シアノ基;アミノ基;アシル基;メトキシ基、エトキシ基等の炭素数1〜6のアルコキシ基;メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基等の炭素数1〜6のアルコキシカルボニル基;フェノキシ基、ベンジルオキシ基などのアリールオキシ基;ジエチルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基等のジアルキルアミノ基;ジベンジルアミノ基、ジフェネチルアミノ基などのジアラルキルアミノ基;トリフルオロメチル基等のα−ハロアルキル基;水酸基;置換基を有していてもよいフェニル基、ナフチル基等の芳
香族炭化水素基;置換基を有していてもよいチエニル基、ピリジル基等の芳香族複素環基を表わし、前記置換基としては、フッ素原子等のハロゲン原子;メチル基、エチル基等の炭素数1〜6のアルキル基;ビニル基等のアルケニル基;メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基等の炭素数1〜6のアルコキシカルボニル基;メトキシ基、エトキシ基等の炭素数1〜6のアルコキシ基;フェノキシ基、ベンジルオキシ基などのアリールオキシ基;ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基等のジアルキルアミノ基、アセチル基等のアシル基、トリフルオロメチル基等のハロアルキル基、シアノ基が挙げられる。
前記一般式(III)で表わされる基の好ましい具体例を以下に示すが、これらに限定す
るものではない。
Figure 2005068110

前記一般式(III)で表される基を有する化合物は、低分子であっても高分子であって
もよい。高分子の場合は、主鎖に含有されていてもよいし、また、側鎖として含有されていてもよい。
この化合物は分子量400〜1200程度の低分子化合物である場合が好ましく、一般式(III)で表される基を有する化合物は、化合物全体としての環の合計数が6〜20で
あるのが好ましく、より好ましくは7〜18である。また、一般式(III)で表される基
を有する化合物は、分子内に一般式(III)で表される単位を2〜3個有している化合物
が好ましい。
中でも、一般式(III)で表される基は、前記(S−1)あるいは(S−2)であるの
が特に好ましい。
一般式(III)で表される基を有する化合物は、下記一般式(III−1)または(III−
2)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 2005068110
(式中、R55〜R62は各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アラルキル基、アルケニル基、アリル基、シアノ基、アミノ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、カルボキシル基、アルコキシ基、アルキルアミノ基、α−ハロアルキル基、水酸基、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基または芳香族複素環基を表わし、R55とR56、R57とR58、R59とR60、R61とR62はそれぞれ互いに結合して環を形成しても良い。X4
およびX5は各々独立に、酸素原子または硫黄原子を示し、Q1は置換基を有していても良い芳香族炭化水素基または芳香族複素環基からなる2価の連結基を示す。)
Figure 2005068110
(式中、R63〜R74は各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アラルキル基、アルケニル基、アリル基、シアノ基、アミノ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、カルボキシル基、アルコキシ基、アルキルアミノ基、α−ハロアルキル基、水酸基、置換
基を有していてもよい芳香族炭化水素基または芳香族複素環基を表わし、R63とR64、R65とR66、R67とR68、R69とR70、R71とR72、R73とR74はそれぞれ互いに結合して環を形成してもよい。X6〜X8は各々独立に、酸素原子または硫黄原子を示し、Q2は置
換基を有していてもよい芳香族炭化水素基または芳香族複素環基からなる3価の連結基を示す。)
前記一般式(III−1)において、R55〜R62は各々独立に、水素原子;ハロゲン原子
;メチル基、エチル基等の炭素数1〜6のアルキル基;ベンジル基等のアラルキル基;ビニル基等のアルケニル基;シアノ基;アミノ基;アシル基;メトキシ基、エトキシ基等の炭素数1〜6のアルコキシ基;メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基等の炭素数1〜6のアルコキシカルボニル基;フェノキシ基、ベンジルオキシ基などのアリールオキシ基;ジエチルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基等のジアルキルアミノ基;ジベンジルアミノ基、ジフェネチルアミノ基などのジアラルキルアミノ基;トリフルオロメチル基等のα−ハロアルキル基;水酸基;置換基を有していてもよいフェニル基、ナフチル基等の芳香族炭化水素基;置換基を有していてもよいチエニル基、ピリジル基等の芳香族複素環基を表わし、前記置換基としては、フッ素原子等のハロゲン原子;メチル基、エチル基等の炭素数1〜6のアルキル基;ビニル基等のアルケニル基;メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基等の炭素数1〜6のアルコキシカルボニル基;メトキシ基、エトキシ基等の炭素数1〜6のアルコキシ基;フェノキシ基、ベンジルオキシ基などのアリールオキシ基;ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基等のジアルキルアミノ基、アセチル基等のアシル基、トリフルオロメチル基等のハロアルキル基、シアノ基を示す。R55とR56、R57とR58、R59とR60、R61とR62はそれぞれ結合して、ベンゼン環、シクロヘキサン環等を形成してもよい。
4〜X5は各々独立に、酸素原子または硫黄原子を示す。
1は置換基を有していてもよい芳香族芳香族炭化水素基または芳香族複素環基からな
る2価の連結基を示し、前記置換基としては、フッ素原子等のハロゲン原子;メチル基、エチル基等の炭素数1〜6のアルキル基;ビニル基等の炭素数2〜6のアルケニル基;メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基等の炭素数2〜6のアルコキシカルボニル基;メトキシ基、エトキシ基等の炭素数1〜6のアルコキシ基;フェノキシ基、ベンジルオキシ基等のアリールオキシ基;ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基等のジアルキルアミノ基、アセチル基等のアシル基、トリフルオロメチル基等のハロアルキル基、シアノ基などがあげられる。
連結基Q1の好ましい例を以下に示す。
Figure 2005068110
これらの中でも、連結基Q1は、(A−2)、(A−6)、(A−8)、(A−10)
あるいは(A−12)が好ましい。そして、これら連結基Q1を有し、環構造として(S
−1)または(S−2)を有する化合物であるものが最も好ましい。
前記一般式(III−1)で表わされる化合物の好ましい具体例を以下の表に示すが、こ
れらに限定するものではない。
Figure 2005068110
Figure 2005068110
前記一般式(III−2)において、R63〜R74は各々独立に、水素原子;ハロゲン原子
;メチル基、エチル基等の炭素数1〜6のアルキル基;ベンジル基等のアラルキル基;ビニル基等のアルケニル基;シアノ基;アミノ基;アシル基;メトキシ基、エトキシ基等の炭素数1〜6のアルコキシ基;メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基等の炭素数1〜6のアルコキシカルボニル基;フェノキシ基、ベンジルオキシ基などのアリールオキシ基;ジエチルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基等のジアルキルアミノ基;ジベンジルアミノ基、ジフェネチルアミノ基などのジアラルキルアミノ基;トリフルオロメチル基等のα−ハロアルキル基;水酸基;置換基を有していてもよいフェニル基、ナフチル基等の芳香族炭化水素基;置換基を有していてもよいチエニル基、ピリジル基等の芳香族複素環基を表わし、前記置換基としては、フッ素原子等のハロゲン原子;メチル基、エチル基等の炭素数1〜6のアルキル基;ビニル基等のアルケニル基;メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基等の炭素数1〜6のアルコキシカルボニル基;メトキシ基、エトキシ基等の炭素数1〜6のアルコキシ基;フェノキシ基、ベンジルオキシ基などのアリールオキシ基;ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基等のジアルキルアミノ基、アセチル基等のア
シル基、トリフルオロメチル基等のハロアルキル基、シアノ基を示す。R63とR64、R65とR66、R67とR68、R69とR70、R71とR72、R73とR74はそれぞれ互いに結合して、ベンゼン環、シクロヘキサン環等を形成していても良い。
6〜X8は各々独立に、酸素原子または硫黄原子を示す。
2は置換基を有していてもよい芳香族芳香族炭化水素基または芳香族複素環基からな
る3価の連結基を示し、前記置換基としては、フッ素原子等のハロゲン原子;メチル基、エチル基等の炭素数1〜6のアルキル基;ビニル基等の炭素数2〜6のアルケニル基;メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基等の炭素数2〜6のアルコキシカルボニル基;メトキシ基、エトキシ基等の炭素数1〜6のアルコキシ基;フェノキシ基、ベンジルオキシ基等のアリールオキシ基;ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基等のジアルキルアミノ基、アセチル基等のアシル基、トリフルオロメチル基等のハロアルキル基、シアノ基などがあげられる。
連結基Q2の好ましい例を以下に示す。
Figure 2005068110
これらの中でも連結基Q2は、(B−1)、(B−2)あるいは(Bー7)が好ましい
。最も好ましくは、これら連結基を有し、環構造として(S−1)または(S−2)を有する場合である。
前記一般式(III−2)で表わされる化合物の好ましい具体例を以下の表に示すが、こ
れらに限定するものではない。
Figure 2005068110
Figure 2005068110
前記一般式(I)で表される化合物、前記一般式(II)で表される化合物、および前記一般式(III)で表される基を有する化合物は、各々発光層中に1種のみが含まれていて
もよく、各2種以上が含まれていてもよい。また、異なる一般式で表される化合物を併用してもよい。
ホスト材料としては、前記一般式(I)〜(III)のほかに、下記化合物等を使用して
も良い。
Figure 2005068110
Figure 2005068110
(上記式(IV)中、配位子である8−ヒドロキシキノリン構造は、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子、あるいはメチル基、エチル基、t−ブチル基
等の炭素数1〜5の直鎖または分岐のアルキル基で置換されていてもよい。
なお1化合物中の3個の配位子は、同じ構造であっても異なっていてもよい。)
ホスト材料は、前述したように、同じ一般式で表わすことができる化合物を複数種併用しても良いし、また同じ一般式では表わせない化合物を2種以上併用しても良い。
本発明の有機電界発光素子において、発光層のホスト材料として特にも好ましいのは前記一般式(I)で表わされる化合物、または前記一般式(IV)で表わされる化合物である。
次に、本発明の有機電界発光素子の構造について、図面を参照しながら説明するが、本発明の有機電界発光素子の構造は何ら図示のものに限定されるものではない。
図1〜3は本発明の有機電界発光素子の実施の形態を模式的に示す断面図であり、1は基板、2は陽極、3は陽極バッファ層、4は正孔輸送層、5は発光層、6は正孔阻止層、7は電子輸送層、8は陰極を各々表わす。以下、図1に示す素子を中心に説明する。
基板1は有機電界発光素子の支持体となるものであり、石英やガラスの板、金属板や金属箔、プラスチックフィルムやシートなどが用いられる。特にガラス板や、ポリエステル、ポリメタクリレート、ポリカーボネート、ポリスルホンなどの透明な合成樹脂の板またはフイルムが好ましい。合成樹脂基板を使用する場合にはガスバリア性に留意する必要がある。基板のガスバリア性が小さすぎると、基板を通過した外気により有機電界発光素子が劣化することがあるので好ましくない。このため、合成樹脂基板の少なくとも片面に緻密なシリコン酸化膜等を設けてガスバリア性を確保する方法も好ましい方法の一つである。
基板1上には陽極2が設けられるが、陽極2は正孔輸送層4への正孔注入の役割を果たすものである。陽極2は、通常、アルミニウム、金、銀、ニッケル、パラジウム、白金等の金属、インジウム及び/またはスズの酸化物などの金属酸化物、ヨウ化銅などのハロゲン化金属、カーボンブラック、あるいは、ポリ(3−メチルチオフェン)、ポリピロール、ポリアニリン等の導電性高分子などにより構成される。陽極2は通常、スパッタリング法、真空蒸着法などにより形成されることが多い。また、銀などの金属微粒子、ヨウ化銅などの微粒子、カーボンブラック、導電性の金属酸化物微粒子、導電性高分子微粉末などで陽極2を形成する場合には、適当なバインダー樹脂溶液中に分散させて、基板1上に塗布することにより形成することもできる。さらに、導電性高分子で陽極2を形成する場合には、電解重合により基板1上に直接重合薄膜を形成したり、基板1上に導電性高分子を塗布して形成することもできる(Appl.Phys.Lett.,60巻,2711頁,1992年)。
陽極2は通常は単層構造であるが、所望により複数の材料からなる積層構造とすることも可能である。
陽極2の厚みは、必要とする透明性により異なる。透明性が必要とされる場合は、可視光の透過率を、通常60%以上、好ましくは80%以上とすることが望ましい。この場合、陽極の厚みは通常5nm以上、好ましくは10nm以上であり、また通常1000nm以下、好ましくは500nm以下程度である。不透明でよい場合は陽極2の厚みは任意であり、所望により金属で形成して基板1を兼ねてもよい。
図1に示す構成の素子において、陽極2の上には正孔輸送層4が設けられる。正孔輸送層の材料に要求される条件としては、陽極からの正孔注入効率が高く、かつ、注入された
正孔を効率よく輸送することができる材料であることが必要である。そのためには、イオン化ポテンシャルが小さく、可視光の光に対して透明性が高く、しかも正孔移動度が大きく、さらに安定性に優れ、トラップとなる不純物が製造時や使用時に発生しにくいことが要求される。また、発光層5に接するために発光層からの発光を消光したり、発光層との間でエキサイプレックスを形成して効率を低下させないことが求められる。上記の一般的要求以外に、車載表示用の応用を考えた場合、素子にはさらに耐熱性が要求される。従って、Tgとして85℃以上の値を有する材料が望ましい。
このような正孔輸送材料としては、例えば、4,4′−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]ビフェニルで代表される2個以上の3級アミンを含み2個以上の縮合芳香族環が窒素原子に置換した芳香族ジアミン(特開平5−234681号公報)、4,4′,4′−トリス(1−ナフチルフェニルアミノ)トリフェニルアミン等のスターバースト構造を有する芳香族アミン化合物(J. Lumin., 72−74巻、985頁、1997年)、トリフェニルアミンの四量体から成る芳香族アミン化合物(Chem. Commun., 2175頁、1996年)、2,2′,7,7′−テトラキス−(ジフェニルアミノ)−9,9′−スピロビフルオレン等のスピロ化合物(Synth.
Metals, 91巻、209頁、1997年)等が挙げられる。これらの化合物は、単独で用いてもよいし、必要に応じて、複数種混合して用いてもよい。
上記の化合物以外に、正孔輸送層4の材料として、ポリビニルカルバゾール、ポリビニルトリフェニルアミン(特開平7−53953号公報)、テトラフェニルベンジジンを含有するポリアリーレンエーテルサルホン(Polym. Adv. Tech., 7巻、33頁、1996年)等の高分子材料が挙げられる。
正孔輸送層4は、スプレー法、印刷法、スピンコート法、ディップコート法、ダイコート法などの通常の塗布法や、インクジェット法、スクリーン印刷法など各種印刷法等の湿式成膜法や、真空蒸着法などの乾式成膜法で形成することができる。
塗布法の場合は、正孔輸送材料を1種または2種以上を、必要により正孔のトラップにならないバインダー樹脂や塗布性改良剤などの添加剤を添加し、適当な溶剤に溶解して塗布溶液を調製し、スピンコート法などの方法により陽極2上に塗布し、乾燥して正孔輸送層4を形成する。バインダー樹脂としては、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリエステル等が挙げられる。バインダー樹脂は添加量が多いと正孔移動度を低下させるので、少ない方が望ましく、通常、50重量%以下が好ましい。
真空蒸着法の場合には、正孔輸送材料を真空容器内に設置されたルツボに入れ、真空容器内を適当な真空ポンプで10-4Pa程度にまで排気した後、ルツボを加熱して、正孔輸送材料を蒸発させ、ルツボと向かい合って置かれた、陽極2が形成された基板1上に正孔輸送層4を形成させる。
正孔輸送層4の膜厚は、通常5nm以上、好ましくは10nm以上であり、また通常300nm以下、好ましくは100nm以下である。この様に薄い膜を一様に形成するためには、一般に真空蒸着法がよく用いられる。
正孔輸送層4の上には発光層5が設けられる。発光層5は、少なくとも一般式(i)で表される化合物(本発明の有機金属錯体)を含有し、通常は、更に前述した各種ホスト材料を含有する。この発光層5は、電界を与えられた電極間において、陽極2から注入されて正孔輸送層4を移動する正孔と、陰極8から注入されて正孔阻止層6を移動する電子との再結合により励起されて、強い発光を示す。
なお発光層5は、本発明の性能を損なわない範囲で、本発明の有機金属錯体およびホスト材料以外の成分を含有していても良い。
例えば発光層に、(1)ホスト材料、および(2)本発明の有機金属錯体のほかに、(3)室温で燐光発光を示し、その最大発光波長が(2)の最大発光波長より短波長である化合物、を含有してもよい。これは、上記(3)の化合物を併用することにより、これが増感剤の役割を果たし、本発明の有機金属錯体の発光が強められるためである。
上記(3)は、本発明の一般式(i)で表される化合物の中から選択しても良いし、また本明細書内で引用した各種文献・特許中に記載の公知の燐光性化合物の中から選んでも良い。上記(3)の条件を満たす限り、その構造に制限はない。
燐光発光を示す、一般式(i)で表される本発明の有機金属錯体の含有量は、発光層全体に対して0.1重量%以上が好ましく、また30重量%以下が好ましい。下限値を下回ると素子の発光効率向上に寄与できない場合があり、上限値を上回ると有機金属錯体同士が2量体を形成する等の理由で濃度消光が起き、発光効率の低下に至る可能性がある。燐光発光を示す発光層における燐光性ドーパントの量は、従来の蛍光(1重項)を用いた素子において、発光層に含有される蛍光性色素(ドーパント)の量より、若干多い方が好ましい傾向がある。
また燐光性ドーパントと共に蛍光色素が発光層中に含有される場合、該蛍光色素の量は、0.05重量%以上が好ましく、0.1重量%以上がより好ましい。また10重量%以下が好ましく、3重量%以下がより好ましい。
一般式(i)で表される本発明の化合物は、発光層内に均一に分布していても良く、膜厚方向に分布をもって、不均一に存在していても良い。
発光層5の膜厚は、通常3nm以上、好ましくは5nm以上であり、また通常200nm以下、好ましくは100nm以下である。
なお、発光層5は、本発明の性能を損なわない範囲で上記以外の成分を含んでいてもよい。発光層は、正孔輸送層4と同様の方法にて薄膜形成される。
発光層も正孔輸送層と同様の方法で形成することができる。上述の蛍光色素および/または燐光色素(燐光性ドーパント)を発光層のホスト材料にドープする方法を以下に説明する。
塗布の場合は、前記発光層ホスト材料と、ドープ用色素、さらに必要により、電子のトラップや発光の消光剤とならないバインダー樹脂や、レベリング剤等の塗布性改良剤などの添加剤を添加し溶解した塗布溶液を調整し、スピンコート法などの方法により正孔輸送層4上に塗布し、乾燥して発光層5を形成する。バインダー樹脂としては、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリエステル等が挙げられる。バインダー樹脂は添加量が多いと正孔/電子移動度を低下させるので、少ない方が望ましく、50重量%以下が好ましい。
真空蒸着法の場合には、前記ホスト材料を真空容器内に設置されたるつぼに入れ、ドープする色素を別のるつぼに入れ、真空容器内を適当な真空ポンプで1.0×10-4Torr程度にまで排気した後、各々のるつぼを同時に加熱して蒸発させ、るつぼと向かい合って置かれた基板上に層を形成する。また、他の方法として、上記の材料を予め所定比で混合したものを同一のるつぼを用いて蒸発させてもよい。
上記各ドーパントが発光層中にドープされる場合、発光層の膜厚方向において均一にドープされるが、膜厚方向において濃度分布があっても構わない。例えば、正孔輸送層との界面近傍にのみドープしたり、逆に、正孔阻止層界面近傍にドープしてもよい。
発光層も正孔輸送層と同様の方法で形成することができるが、通常は真空蒸着法が用いられる。
図1に示す素子において、正孔阻止層6は発光層5の上に、発光層5の陰極側の界面に接するように積層される。
正孔阻止層は、正孔輸送層から移動してくる正孔を陰極に到達するのを阻止する役割と、陰極から注入された電子を効率よく発光層の方向に輸送することができる化合物より形成されることが好ましい。正孔阻止層を構成する材料に求められる物性としては、電子移動度が高く正孔移動度が低いことが必要とされる。正孔阻止層6は正孔と電子を発光層内に閉じこめて、発光効率を向上させる機能を有する。
本発明で用いられる正孔阻止層のイオン化ポテンシャルは発光層のイオン化ポテンシャル(発光層がホスト材料とドーパントを含んでいる場合にはホスト材料のイオン化ポテンシャル)より0.1eV以上大きいことが好ましい。イオン化ポテンシャルは物質のHOMO(最高被占分子軌道)レベルにある電子を真空準位に放出するのに必要なエネルギーで定義される。イオン化ポテンシャルは光電子分光法で直接定義されるか、電気化学的に測定した酸化電位を基準電極に対して補正しても求められる。後者の方法の場合、例えば飽和甘コウ電極(SCE)を基準電極として用いたとき、
Figure 2005068110
さらに、本発明で用いられる正孔阻止層の電子親和力(EA)は、発光層の電子親和力(発光層がホスト材料とドーパントを含んでいる場合にはホスト材料の電子親和力)と比較して同等以上であることが好ましい。電子親和力もイオン化ポテンシャルと同様に真空準位を基準として、真空準位にある電子が物質のLUMO(最低空分子軌道)レベルに落ちて安定化するエネルギーで定義される。電子親和力は、上述のイオン化ポテンシャルから光学的バンドギャップを差し引いて求められるか、電気化学的な還元電位から下記の式で同様に求められる。
Figure 2005068110
従って、本発明で用いられる正孔阻止層は、酸化電位と還元電位をもちいて、(正孔阻止材料の酸化電位)−(発光材料の酸化電位)≧0.1V(正孔阻止材料の還元電位)≧(発光材料の還元電位)と表現することも出来る。
さらに後述の電子輸送層を有する素子の場合には、正孔阻止層の電子親和力は電子輸送層の電子親和力と比較して同等以下であることが好ましい。
(電子輸送材料の還元電位)≧(正孔阻止材料の還元電位)≧(発光材料の還元電位)
このような条件を満たす正孔阻止材料として、好ましくは、下記一般式(VII)で表わ
される混合配位子錯体が挙げられる。
Figure 2005068110
(式中、R16〜R21は、水素原子または任意の置換基を表す。M8はアルミニウム、ガリ
ウム、インジウムから選ばれる金属原子を表す。L5は以下に示す一般式(VIIa)、(VIIb)、(VIIc)のいずれかで表される。
Figure 2005068110
(式中、Ar11〜Ar15は、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基または置換基を有していてもよい芳香族複素環基を表し、Z3はシリコンまたはゲルマニウムを表す。)
前記一般式(VII) において、R16〜R21は水素原子または任意の置換基を表すが、好ましくは水素原子;塩素、臭素等のハロゲン原子;メチル基、エチル基等の炭素数1〜6のアルキル基;ベンジル基等のアラルキル基;ビニル基等の炭素数2〜6のアルケニル基;シアノ基;アミノ基;アシル基;メトキシ基、エトキシ基等の炭素数1〜6のアルコキシ基;メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基等の炭素数2〜6のアルコキシカルボニル基;カルボキシル基;フェノキシ基、ベンジルオキシ基などのアリールオキシ基;ジエチルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基等のジアルキルアミノ基;ジベンジルアミノ基、ジフェネチルアミノ基などのジアラルキルアミノ基;トリフルオロメチル基等のα−ハロアルキル基;水酸基;置換基を有していてもよいフェニル基、ナフチル基等の芳香族炭化水素基;置換基を有していてもよいチエニル基、ピリジル基等の芳香族複素環基を表わす。
前記芳香族炭化水素基および芳香族複素環基が有しうる置換基としては、フッ素原子等のハロゲン原子;メチル基、エチル基等の炭素数1〜6のアルキル基;ビニル基等の炭素数2〜6のアルケニル基;メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基等の炭素数2〜6のアルコキシカルボニル基;メトキシ基、エトキシ基等の炭素数1〜6のアルコキシ基;フェノキシ基、ベンジルオキシ基などのアリールオキシ基;ジメチルアミノ基、ジエチ
ルアミノ基等のジアルキルアミノ基;アセチル基等のアシル基;トリフルオロメチル基等のハロアルキル基;シアノ基等が挙げられる。R16ないしR21としてより好ましくは水素原子、アルキル基、ハロゲン原子またはシアノ基が挙げられる。またR19としては、シアノ基が特に好ましい。
上記式(VII)中、Ar11〜Ar15として、具体的には、置換基を有していてもよいフェ
ニル基、ビフェニル基、ナフチル基等の芳香族炭化水素基またはチエニル基、ピリジル基等の芳香族複素環基を表わす。
前記一般式(VII) で表わされる化合物の好ましい具体例を以下に示すが、これらに限定するものではない。
Figure 2005068110
Figure 2005068110
なお、これらの化合物は正孔阻止層中に、単独で用いてもよいし、必要に応じて、各々混合して用いてもよい。
Figure 2005068110
正孔阻止材料としては、前記一般式(VII) の混合配位子錯体の他に、以下の構造式で示される1,2,4−トリアゾール環残基を少なくとも1個有する化合物を用いることができる。
前記構造式で表わされる1,2,4−トリアゾール環残基を少なくとも1個有する化合物の具体例を以下に示す。
Figure 2005068110
正孔阻止材料として、さらに、以下の構造式で示されるフェナントロリン環を少なくとも1個有する化合物が挙げられる。
Figure 2005068110
前記構造式で表わされるフェナントロリン環を少なくとも1個有する化合物の具体例を以下に示す。
Figure 2005068110
正孔阻止層6の膜厚は、通常0.3以上、好ましくは0.5nm以上であり、また通常
100nm以下、好ましくは50nm以下である。正孔阻止層も正孔輸送層と同様の方法で形成することができるが、通常は真空蒸着法が用いられる。
陰極8は、正孔阻止層6を介して発光層5に電子を注入する役割を果たす。陰極8として用いられる材料は、前記陽極2に使用される材料を用いることが可能であるが、効率よく電子注入を行なうには、仕事関数の低い金属が好ましく、スズ、マグネシウム、インジウム、カルシウム、アルミニウム、銀等の適当な金属またはそれらの合金が用いられる。具体例としては、マグネシウム−銀合金、マグネシウム−インジウム合金、アルミニウム−リチウム合金等の低仕事関数合金電極が挙げられる。さらに、陰極と発光層または電子輸送層の界面にLiF、MgF2、Li2O等の極薄絶縁膜(0.1〜5nm)を挿入することも、素子の効率を向上させる有効な方法である(Appl. Phys. Lett., 70巻,152頁,1997年;特開平10−74586号公報;IEEE Trans. Electron. Devices,44巻,1245頁,1997年)。陰極8の膜厚は通常、陽極2と同様である。低仕事関数金属から成る陰極を保護する目的で、この上にさらに、仕事関数が高く大気に対して安定な金属層を積層することは素子の安定性を増す。この目的のために、アルミニウム、銀、銅、ニッケル、クロム、金、白金等の金属が使われる。
素子の発光効率をさらに向上させることを目的として、図2および図3に示すように、正孔阻止層6と陰極8の間に電子輸送層7が設けられていてもよい。電子輸送層7は、電界を与えられた電極間において陰極から注入された電子を効率よく正孔阻止層6の方向に輸送することができる化合物より形成される。
このような条件を満たす材料としては、8−ヒドロキシキノリンのアルミニウム錯体などの金属錯体(特開昭59−194393号公報)、10−ヒドロキシベンゾ[h]キノリンの金属錯体、オキサジアゾール誘導体、ジスチリルビフェニル誘導体、シロール誘導体、3−または5−ヒドロキシフラボン金属錯体、ベンズオキサゾール金属錯体、ベンゾチアゾール金属錯体、トリスベンズイミダゾリルベンゼン(米国特許第 5,645,948号)、キノキサリン化合物(特開平6−207169号公報)、フェナントロリン誘導体(特開平5−331459号公報)、2−t−ブチル−9,10−N,N′−ジシアノアントラキノンジイミン、n型水素化非晶質炭化シリコン、n型硫化亜鉛、n型セレン化亜鉛などが挙げられる。
電子輸送層6の膜厚は、通常5nm以上、好ましくは10nm以上であり、また通常200nm以下、好ましくは100nm以下である。
電子輸送層7は、正孔輸送層4と同様にして塗布法あるいは真空蒸着法により正孔阻止層6上に積層することにより形成される。通常は、真空蒸着法が用いられる。
正孔注入の効率をさらに向上させ、かつ、有機層全体の陽極への付着力を改善させる目的で、正孔輸送層4と陽極2との間に陽極バッファ層3を挿入することも行われている(図3参照)。陽極バッファ層3を挿入することで、初期の素子の駆動電圧が下がると同時に、素子を定電流で連続駆動した時の電圧上昇も抑制される効果がある。陽極バッファ層に用いられる材料に要求される条件としては、陽極とのコンタクトがよく均一な薄膜が形成でき、熱的に安定、すなわち、融点及びガラス転移温度が高く、融点としては300℃以上、ガラス転移温度としては 100℃以上であることが好ましい。さらに、イオン化ポテンシャルが低く陽極からの正孔注入が容易なこと、正孔移動度が大きいことが挙げられる。
この目的のために、陽極バッファ層3の材料として、これまでにポルフィリン誘導体や
フタロシアニン化合物(特開昭63-295695号公報)、ヒドラゾン化合物、アルコキシ置換
の芳香族ジアミン誘導体、p-(9-アントリル)-N,N'-ジ-p-トリルアニリン、ポリチエニレ
ンビニレンやポリ-p-フェニレンビニレン、ポリアニリン(Appl. Phys. Lett., 64巻、1245頁,1994年)、ポリチオフェン(OpticalMaterials, 9巻、125頁、1998年)、スターバ
スト型芳香族トリアミン(特開平4-308688号公報)等の有機化合物や、スパッタ・カーボン膜(Synth. Met., 91巻、73頁、1997年)や、バナジウム酸化物、ルテニウム酸化物、
モリブデン酸化物等の金属酸化物(J.Phys. D, 29巻、2750頁、1996年)が報告されてい
る。
また、正孔注入・輸送性の低分子有機化合物と電子受容性化合物を含有する層(特開平11−251067号公報、特開2000−159221号公報等に記載)や、芳香族アミノ基等を含有する非共役系高分子化合物に、必要に応じて電子受容性化合物をドープしてなる層(特開平11−135262号公報、特開平11−283750号公報、特開2000−36390号公報、特開2000−150168号公報、特開平2001−223084号公報、およびWO97/33193号公報など)、またはポリチオフェン等の導電性ポリマーを含む層(特開平10−92584号公報)なども挙げられるが、これらに限定されるものではない。
上記陽極バッファ層材料としては、低分子・高分子いずれの化合物を用いる
ことも可能である。
低分子化合物のうち、よく使用されるものとしては、ポルフィン化合物又はフタロシアニン化合物が挙げられる。これらの化合物は中心金属を有していても良いし、無金属のものでも良い。これらの化合物の好ましい例としては、以下の化合物が挙げられる:
ポルフィン
5,10,15,20-テトラフェニル-21H,23H-ポルフィン
5,10,15,20-テトラフェニル-21H,23H-ポルフィンコバルト(II)
5,10,15,20-テトラフェニル-21H,23H-ポルフィン銅(II)
5,10,15,20-テトラフェニル-21H,23H-ポルフィン亜鉛(II)
5,10,15,20-テトラフェニル-21H,23H-ポルフィンバナジウム(IV)オキシド
5,10,15,20-テトラ(4-ピリジル)-21H,23H-ポルフィン
29H,31H-フタロシアニン
銅(II)フタロシアニン
亜鉛(II)フタロシアニン
チタンフタロシアニンオキシド
マグネシウムフタロシアニン
鉛フタロシアニン
銅(II)4,4'4'',4'''-テトラアザ-29H,31H-フタロシアニン
陽極バッファ層の場合も、正孔輸送層と同様にして薄膜形成可能であるが、無機物の場合には、さらに、スパッタ法や電子ビーム蒸着法、プラズマCVD法が用いられる。
以上の様にして形成される陽極バッファ層3の膜厚は、低分子化合物を用いて形成される場合、下限は通常3nm、好ましくは10nm程度であり、上限は通常100nm、好ましくは50nm程度である。
高分子化合物を用いる場合は、例えば、前記高分子化合物や電子受容性化合物、更に必要により正孔のトラップとならない、バインダー樹脂やレベリング剤等の塗布性改良剤などの添加剤を添加し溶解した塗布溶液を調製し、スプレー法、印刷法、スピンコート法、ディップコート法、ダイコート法などの通常のコーティング法や、インクジェット法等により陽極2上に塗布し、乾燥することにより陽極バッファ層3を薄膜形成することができ
る。バインダー樹脂としては、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリエステル等が挙げられる。バインダー樹脂は該層中の含有量が多いと正孔移動度を低下させる虞があるので、少ない方が望ましく、陽極バッファ層3中の含有量で50重量%以下が好ましい。
また、フィルム、支持基板、ロール等の媒体に、前述の薄膜形成方法によって予め薄膜を形成しておき、媒体上の薄膜を、陽極2上に熱転写又は圧力転写することにより、薄膜形成することもできる。
以上のようにして、高分子化合物を用いて形成される陽極バッファ層3の、膜厚の下限は通常5nm、好ましくは10nm程度であり、上限は通常1000nm、好ましくは500nm程度である。
本発明の有機電界発光素子は、図1とは逆の構造、すなわち、基板上に陰極8、正孔阻止層6、発光層5、正孔輸送層4、陽極2の順に積層することも可能であり、既述したように少なくとも一方が透明性の高い2枚の基板の間に本発明の有機電界発光素子を設けることも可能である。同様に、図2または図3に示した前記各層構成とは逆の順に積層することも可能である。また、図1〜3のいずれの層構成においても、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上述以外の任意の層を有していてもよく、また上記複数の層の機能を併有する層を設けることにより、層構成を簡略化する等、適宜変形を加えることが可能である。
或いはまた、トップエミッション構造や陰極・陽極共に透明電極を用いて透過型とすることも可能である。
本発明は、有機電界発光素子が、単一の素子、アレイ状に配置された構造からなる素子、陽極と陰極がX−Yマトリックス状に配置された構造のいずれにおいても適用することができる。
本発明の有機電界発光素子によれば、正孔阻止層に特定の骨格を有する化合物を含有させることにより、色純度の良好で駆動安定性においても大きく改善された素子が得られる。特に、これまで材料選択の難しさ故に正孔阻止層の形成が困難であった青色(蛍光)発光素子や燐光発光素子において、発光効率、発光色純度及び駆動安定性に優れた素子が得られることから、フルカラーあるいはマルチカラーのパネルへの応用において優れた性能を発揮できる。
次に、本発明を実施例によって更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施例の記載に限定されるものではない。
(実施例1)
Figure 2005068110
窒素雰囲気下、2−フェニルイミダゾール(4.3g)、tert-ブトキシカリウム(3
.4g)、N,N’−ジメチルホルムアミド(20ml)を室温で1.3時間撹拌したものに、氷浴中で2臭化2フッ化炭素(5.5ml)を加え、20℃以下で8時間、40℃で2時間撹拌した。得られた溶液に水(200ml)を加えて撹拌した後、n−ヘキサン
で抽出、硫酸マグネシウムで乾燥、濾過した溶液を濃縮した。得られたオイルを、カラムクロマトグラフィーで精製し、目的物1(3.5g)を得た。
次に窒素雰囲気下、目的物1(3.5g)、亜鉛粉末(2.1g)、メタノール(15ml)、水(15ml)の混合物を室温で3時間、加熱還流下で2時間撹拌した。得られた溶液に水(20ml)を加えた後、n−ヘキサン(3×70ml)で抽出、硫酸マグネシウムにて乾燥、濾過、濃縮した。得られた混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、目的物2(2.1g)を得た。1H-NMR(270MHz, CDCl3)が、文献値(J.W.Lyga, R.M.Patera, Journal of FluorIne ChemIstry (1998), 92, 141)と一致したことにより、目的物2であることを確認した。
Figure 2005068110
窒素雰囲気下、目的物2(0.93g)、塩化イリジウム・3水和物(0.42g)、2―エトキシエタノール(11.3ml)、水(3.8ml)を加熱還流条件下で12時間撹拌後、1N塩酸水溶液(5ml)、水(20ml)、エタノール(5ml)を加えて撹拌した後、濾過し、水(2×10ml)、2−プロパノール(3×10ml)で洗浄、乾燥し、中間体(0.56g)を得た。
窒素雰囲気下、中間体(0.56g)、ピコリン酸ナトリウム(0.20g)、2−エトキシエタノール(15ml)を加熱還流下で5時間撹拌した後、濃縮した。得られた混合物をカラムクロマトグラフィーにて精製し、目的物3(0.51g)を得た。DEI−MS測定結果により、目的物3(m/z 701(M+))であることを確認した。
(実施例2)
窒素雰囲気下、目的物3(0.2mg)のクロロホルム(25ml)溶液中、励起波長(387nm)での蛍光スペクトルは、470〜650nmの範囲にブロードなピークを示し、その極大発光波長は525nmであった。
また、目的物5のクロロホルム溶液をシリカゲル薄層クロマトグラム上に滴下し、溶媒を気化させた後、365nmの紫外光を照射したところ、わずかに桃色がかった白色の発光が目視により確認された。
(実施例3)
Figure 2005068110
窒素雰囲気下、2−フェニルイミダゾール(1.4g)、水素化ナトリウム(60%;0.4g)、テトラヒドロフラン(脱水;5ml)を60℃で30分間撹拌した後、氷浴中でヘキサフルオロベンゼン(11.5ml)を加え、室温で0.5時間、60℃で1時間撹拌した。ここでテトラヒドロフラン(脱水;10ml)を加えた後、加熱還流下で5時間撹拌し、得られた溶液に水を加えて撹拌した後、塩化メチレンで抽出、水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥、濾過、濃縮した。得られた混合物を、カラムクロマトグラフィーで精製し、目的物4(0.25g)を得た。
1H-NMR(270MHz, CDCl3) 7.41-7.34 (m, 6H), 7.08 (s, 1H)
EI-MS m/z 310(M+)
Figure 2005068110
窒素雰囲気下、目的物4(0.23g)、塩化イリジウム・3水和物(0.13g)、2―エトキシエタノール(4.5ml)、水(1.5ml)、モノクロロベンゼン(3ml)を加熱還流条件下で15時間撹拌後、1N塩酸水溶液(10ml)、メタノール(10ml)を加えて撹拌した後、濾過し、水(15ml)、水−メタノール(20ml)、メタノール(5ml)で洗浄、乾燥し、中間体(0.23g)を得た。
窒素雰囲気下、中間体(0.23g)、ピコリン酸ナトリウム(0.08g)、2−エトキシエタノール(8ml)を80〜90℃で5時間撹拌した後、濃縮した。得られた混合物をカラムクロマトグラフィーにて精製し、目的物5(0.17g)を得た。DCI−MS測定結果により、目的物5(m/z 934(M+))であることを確認した。
(実施例4)
窒素雰囲気下、目的物5(0.2mg)のクロロホルム(25ml)溶液中、励起波長(372nm)での蛍光スペクトルは、470〜700nmの範囲にブロードなピークを示し、その極大発光波長は527nmであった。
また、目的物5のクロロホルム溶液をシリカゲル薄層クロマトグラム上に滴下し、溶媒を気化させた後、365nmの紫外光を照射したところ、わずかに桃色がかった白色の発光が目視により確認された。
(比較例1)
実施例1に準じて合成された、目的物3のイミダゾール環の窒素原子上の置換基(−CHF2)がメチル基である下記金属錯体
Figure 2005068110
(0.2mg)のクロロホルム(25ml)溶液中、窒素雰囲気下、励起波長(396nm)での蛍光スペクトルは、500〜680nmの範囲に比較的シャープな非常に微弱な発光ピークを示し、その極大発光波長は580nmであった。
また、該化合物のクロロホルム溶液をシリカゲル薄層クロマトグラム上に滴下し、溶媒を気化させた後、365nmの紫外光を照射したところ、黄橙色の極めて弱い発光が目視により確認された。
以上の実験結果より、本発明の有機金属錯体は高い白色発光性を有し、単独化合物でも白色発光が可能な発光材料として有用であることが分かる。また、このような有機金属錯体を用いることにより、発光効率が高い白色発光を示す有機電界発光素子を容易に作製することができる。
本発明の有機電界発光素子の実施の形態の一例を示した模式的断面図である。 本発明の有機電界発光素子の実施の形態の別の例を示した模式的断面図である。 本発明の有機電界発光素子の実施の形態の別の例を示した模式的断面図である。
符号の説明
1 基板
2 陽極
3 陽極バッファ層
4 正孔輸送層
5 発光層
6 正孔阻止層
7 電子輸送層
8 陰極

Claims (8)

  1. 下記一般式(i)で表わされる有機金属錯体。
    Figure 2005068110
    (上記一般式(i)において、MはIr、Pt、AuまたはPdを表す。
    mは配位子の数を表し、1、2または3である。Lは任意の2座配位子を表し、その数を表すnは、0、1または2である。但し、m+n=(金属Mの価数)である。
    106およびR107は各々独立に、水素原子または任意の置換基を表すか、或いは互いに結合して、置換基を有していてもよい環を形成する。R105は、フッ素原子を有する置換
    基を表す。
    環Aは、置換基を有していてもよい5または6員環基を表す。該置換基同士が結合して、置換基を有していてもよい環を形成していてもよい。
    なお、式中の
    Figure 2005068110
    は単結合または二重結合を表す。)
  2. 一般式(i)における環Aが、置換基を有していてもよい芳香族6員環である、請求項1記載の有機金属錯体。
  3. 一般式(i)で表される化合物が、下記一般式(ii)で表わされる有機金属錯体。
    Figure 2005068110
    (上記一般式(ii)において、m、n、L、M、およびR105〜R107は、前記一般式(i)におけると同義である。
    101ないしR104は各々独立に、水素原子または任意の置換基を表すか、或いは互いに結合して、置換基を有していてもよい環を形成する。)
  4. 請求項1ないし3のいずれか一項に記載の有機金属錯体を含んでなる、発光材料。
  5. 請求項1ないし3のいずれか一項に記載の有機金属錯体を含んでなる、有機電界発光素子材料。
  6. 基板上に陽極、発光層、および陰極が順次積層されてなる有機電界発光素子であって、該発光層が、請求項1ないし3のいずれか一項に記載の有機金属錯体を含有することを特徴とする、有機電界発光素子。
  7. 発光層が、正孔注入・輸送性または電子注入・輸送性を有するホスト材料を含有し、該ホスト材料に対して請求項1ないし3のいずれか一項に記載の有機金属錯体がドープされてなる、請求項6記載の有機電界発光素子。
  8. 更に、発光層の陰極側界面に接する正孔阻止層を有する、請求項6または7に記載の有機電界発光素子。

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