JP2005044581A - 蛍光ランプおよび照明装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】バルブ内を排気する排気管の横断面積およびこの排気管のバルブ内に臨む排気孔開口部の面積を規制することにより、バルブ内の不純ガスのバルブ外への排出を効果的に行うことのできた蛍光ランプを提供することを目的とする。
【解決手段】蛍光体被膜6が形成されたガラス管バルブ1と、このバルブ1の少なくとも一端に封着されたフレアステム管31内にフィラメント電極35を継線した少なくとも2本のリード線33,33および排気管4を設けた圧潰封止部34を有し、この圧潰封止部34の両側それぞれに排気管4と連通する排気孔41,41が形成されているマウント3と、上記バルブ1内に封入された放電媒体とを備え、上記2つの排気孔41,41の開口部面積をS1,S2とし、排気管横断面積Dをしたとき、0.7・D≦S1および0.5・S2≦S1の関係を満足している蛍光ランプLおよびこの蛍光ランプLを用いた照明装置である。
【選択図】 図2
【解決手段】蛍光体被膜6が形成されたガラス管バルブ1と、このバルブ1の少なくとも一端に封着されたフレアステム管31内にフィラメント電極35を継線した少なくとも2本のリード線33,33および排気管4を設けた圧潰封止部34を有し、この圧潰封止部34の両側それぞれに排気管4と連通する排気孔41,41が形成されているマウント3と、上記バルブ1内に封入された放電媒体とを備え、上記2つの排気孔41,41の開口部面積をS1,S2とし、排気管横断面積Dをしたとき、0.7・D≦S1および0.5・S2≦S1の関係を満足している蛍光ランプLおよびこの蛍光ランプLを用いた照明装置である。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リード線および排気管を封止したフレアステムを有するマウントを、ガラス管バルブの端部に封着した蛍光ランプに関する。
【0002】
【従来の技術】蛍光ランプは、発光効率および寿命に優れた光源であるが、環境問題を意識して小形化や高負荷化がはかられ、ガラス管バルブの細径化がすすめられこれに伴いステム管内に封止られる排気管も細径のものを用いなければならなくなる。
【0003】
しかし、ランプの製造に際し上記バルブ内と真空ポンプとを接続している排気管部分が排気における最大抵抗(コンダクタンス)部分であることはよく知られ、バルブ内の排気速度はこの排気管部分によって決まり、抵抗(コンダクタンス)は、排気管の内径を一定とした場合には、排気管が長くなるほど、また、排気管部分が細くなるほど大きくなる。
【0004】
すなわち、排気管部分の内径と長さによってバルブ内の排気速度や到達真空度が決まり、バルブが細径化された管壁負荷(W/m2 )の大きなランプなどの場合は、排気管部分が細くなるとともにその長さが排気装置の関係から従来と同じであるので、排気における抵抗(コンダクタンス)が大きく、所定スケジュール内では所望の真空度が得られず不純ガスの残留が多くなるなどの影響でランプの発光特性や始動特性が低下するなどの不具合があった。
【0005】
このマウントは、ガラス管の一端をフレア状に拡開したステム管内の中央に排気管を、この排気管を中心とした左右に一対のリード線を配設し、ステム管の他端側を加熱軟化させて、この軟化した部分を両側から圧潰(ピンチ)するとともに排気管の先端からエアーブローすることにより軟化状態にある圧潰(ピンチ)封止部近傍の側壁を吹き破って開口した排気孔を形成している。
【0006】
そして、排気管の上記圧潰しない部分は原形をとどめその内径や外径は変化しないが、ブローにより開口した排気孔部分は、通常、排気管の内径より小径となっていて上述したような問題を生じるとともにさらに排気孔部分が1つであるので、排気孔形成部の反対側のバルブ内端部などに滞留した不純ガスはなかなか排出できない問題があった。
【0007】
また、液状水銀を封入するランプの場合、温度の高いバルブ内にある水銀の蒸気圧によってバルブ内の不純ガスの排出がはかられたが、近時、水銀はアマルガムとして封入されることが多く、この場合には水銀を利用するポンピングアクションが期待できない。
【0008】
これを回避するため、円盤形状をなすガラス板の中心に排気管を貫通させるとともに排気管と所定の間隔を隔てた部位に2本のリード線を貫通させて封止形成したボタンステムを用い、この2本のリード線にフィラメント電極を継線することによって構成したものがある。
【0009】
しかし、このボタンステムを用いたランプがなかなか普及しないのは、2本のリード線を円盤形状をなすガラス板に封止するのがバランス上非常に難しく、多数本のリード線を封止する場合に比べ歩留まりが非常に悪いという問題がある。
【0010】
この種ランプにおいては、1ステム当り2本のリード線があれば十分で、封止作業のため多数のリード線を用いるのは不経済でランプのコストアップを招くので、現在もフレアステムが多く用いられている。
【0011】
そこで、このフレアステムを用い排気時の不具合を解消する手段として、フレアステム管の圧潰(ピンチ)封止部面両面の近傍に排気孔を形成することが特許文献1、2開示されている。
【0012】
すなわち、この特許文献1によれば、フレアステムの圧潰(ピンチ)封止部面両側のそれぞれの近傍には、排気管と連通して排気孔(6a,6b)が、すなわち2個設けられ、水銀ペレットを封入した蛍光ランプであっても水銀蒸気圧による排気圧が利用可能であることが記載されている。
【0013】
また、特許文献2にば、フレアステムの排気管(細管)と連通する部分には水銀放出用ペレットより小さい複数個の連通孔(6,…)が設けられ、これら連通孔(6,…)の開口部面積の和が排気管(細管)の断面積より大きく、排気管(細管)内に封入した水銀放出用ペレットがバルブ内に落下するのを阻止した蛍光ランプが記載されている。
【0014】
そして、これら特許文献によれば、ペレットの径よりも小さい開口部を設けた、1個の開口部径は最大で半分程度となるため、抵抗(コンダクタンス)は開口部の径により決定されるので、最終的に不純ガスが残留してしまうという不具合がある。
【0015】
そして、本発明者は上記排気工程におけるバルブ内の不純ガスの排出について着目した。すなわち、バルブ内には大気などのほか電極部の活性化の際に、炭酸ガス(COやCO2 )など多量の不純ガスが発生する。このガスは真空ポンプに吸引されてバルブ外に早急に排出されると考えられていたが、実際には相当の量が残留していることが分かった。このCOやCO2 などの不純ガスがバルブ内に残留すると、放電開始電圧の上昇による不点、光束維持率の低下や短寿命などランプ特性に悪影響を及ぼすことはよく知られているところである。
【0016】
上記真空ポンプによる排気により、バルブ内の不純ガスの大部分を残存気体とともに排出できるが、COやCO2 の一部はバルブとマウントとの封着部付近や蛍光体被膜、保護膜、ガラスにまで拡散していく。この封着部付近にまで達したCOやCO2 などは、排気を長時間続ければ低減していくことができるが、予め排気装置のインデックスなどが設定されている排気作業時間内ではなかなか除去できず、排気作業を終了したランプには微量ではあるがCOやCO2 などの不純ガスが残存していることが多い。
【0017】
【特許文献1】特開平11−339715号公報
【0018】
【特許文献2】特許第3175285号公報
【0019】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明者等はバルブ内の大気あるいはフィラメント電極に担持させた熱電子放射性物質分解時に発生する炭酸ガス(COやCO2 )などの不純ガスが、バルブ内で拡散する前に早期に排出する手段について種々検討究明した。
【0020】
本発明は、バルブ内を排気する排気管の横断面積およびこの排気管のバルブ内に臨む排気孔開口部の面積を規制することにより、バルブ内の不純ガスのバルブ外への排出を効果的に行うことのできた蛍光ランプを提供することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に記載の蛍光ランプは、蛍光体被膜が形成されたガラス管バルブと、このガラス管バルブの少なくとも一端に封着されたフレアステム管内にフィラメント電極を継線した少なくとも2本のリード線および排気管を設けた圧潰封止部を有し、この圧潰封止部の両側それぞれに排気管と連通する排気孔が形成されているマウントと、上記バルブ内に封入された放電媒体とを備えた蛍光ランプにおいて、上記2つの排気孔の開口部面積をS1,S2とし、排気管横断面積Dをしたとき、0.7・D≦S1および0.5・S2≦S1の関係を満足していることを特徴としている。
【0022】
フレアステム管の圧潰(ピンチ)封止部近傍に排気管と連通する2個の排気孔を形成したランプにおいて、排気管横断面積Dと排気孔の開口部面積S1,S2との関係を小さい開口部面積S1mm2 を有する方が、上記排気管の内径横断面積Dmm2 に対し0.7倍以上で、かつ、小さい開口部面積S1を有する方が、他方の大きい側の排気孔の開口部面積S2の1/2以上の面積とすることにより、排気孔から排気管を通じバルブの中央部はもとよりバルブ内端部の封着部近傍などに滞留した不純ガスをも迅速にバルブ外へ排出できる。
【0023】
上記小さい側の排気孔の開口部面積S1mm2 が、排気管の内径断面積Dmm2 に対し0.7倍未満であると、排気口面積が小さく抵抗(コンダクタンス)が大きくなって排気時にバルブ内端部において滞留している不純ガスを排出できず、所望レベルにまで排気できないという不具合があり、好ましくは0.7〜1.2倍(Dより大きくてもよい)程度がよい。
【0024】
また、両方の排気孔の開口部面積S1,S2の関係は、一方の小さい側の排気孔の開口部面積S1mm2 が、他方の大きい側の排気孔の開口部面積S2の1/2(0.5倍)以上の面積を有することによって、バルブ内部の気体が排気される速度がほぼ同程度となるという作用を奏し、これが1/2(0.5倍)未満であると、大小の排気孔の開口部面積S1,S2差が大きくなって、小開口部面積S1側のバルブ内端部とフレアステム管との空間に不純ガスが滞留するという不具合があるため、好ましくは0.6〜1倍程度がよい。
【0025】
上記の規制値内とすることによって、バルブ内の排気速度が速くなるとともにバルブ内に残存する不純ガス量の低減がはかれることにより、光束や光束維持率などの低下が少なく、かつ、始動開始電圧が低い発光特性に優れ、かつ、量産にも適した蛍光ランプを提供できる。
【0026】
本発明および以下の各発明において、特に指定しない限り用語の定義および技術的意味はつぎによる。
【0027】
ガラス管バルブは、両端が電極を有するフレアステム管で封着されて気密容器が形成されたものであり、材質、形状および寸法は限定されない。一般的には対環境、経済性および加工性等の理由からソーダライムガラス、バリウムシリケートガラスや鉛ガラスなどの軟質ガラスあるいはホウケイ酸ガラスや石英ガラスなどの硬質ガラスからなるガラス管が使用される。
【0028】
このガラス管バルブの形状は、直管形、環形、多角形、U字形、W字形、ダブルU字形(鞍形)やH字形などをなし、1本あるいは複数本のガラス管を用いて形成することができる。
【0029】
マウントは、鉛ガラスやソーダライムガラスなどの軟質ガラスからなり一端側に拡開したフレア部を形成し、他端側には圧潰(ピンチ)して形成した封止部内にリード線および排気管を気密に溶封したフレアステム管からなり、上記リード線にフィラメント電極が設けられている。
【0030】
フレアステム管は、バルブのガラス材料と対応したバルブが軟質ガラスの場合にはソーダライムガラスや鉛ガラスなどの軟質ガラスが、また、バルブがホウケイ酸ガラスの場合には硬質ガラスが用いられる。
【0031】
また、排気管は、フレアステム管のガラス材料と対応したものが用いられるが、フレアステム管のガラス材料より高い融点のガラス材料からなるものが用いられることもある。
【0032】
このマウントのステムは、上記フレアステム管の圧潰(ピンチ)封止部両側の近傍にそれぞれ上記排気管と連通する開口した排気孔、すなわち、フレアステム管のほぼ正対する位置に一対(2個)の排気孔が設けられている。
【0033】
また、リード線は、ニッケル線、銅線やジュメット線あるいはニッケルや銅などをメッキした鉄線などからなり、少なくとも一対(2本)が設けられ、内部リード線部分は後述するフィラメント電極を継線する。なお、リード線は、2本に限らずシールドなどを支持するための線がさらに設けられていても差支えない。また、上記圧潰(ピンチ)封止部内に埋設される部分は、ガラスとの気密封着性がよいジュメット線などを用いることは構わない。
【0034】
また、フィラメント電極は、タングステン(W)細線を二重あるいは三重のコイル状に巻回したものからなり、通常は、放電を容易にするためにバリウム(Ba)、ストロンチウム(Sr)およびカルシウム(Ca)などの酸化物を主体とした熱電子放射性物質(エミッター)をコイル状部内に塗布充填することにより担持させている。
【0035】
また、放電媒体としては、アルゴン(Ar)、キセノン(Xe)、クリプトン(Kr)やネオン(Ne)などを主体とした希ガスおよびが水銀(Hg)封入されている。また、水銀(Hg)は、液状またはアマルガム化したものをペレット状や板状体に付着するなどして封入されるが、水銀(Hg)を封入しない希ガスのみ封入されるランプもある。
【0036】
また、蛍光体被膜は、既知の各種蛍光体を使用し得るものであり、たとえば一般照明用の蛍光ランプに対してはハロリン酸蛍光体や3波長発光形の希土類蛍光体(たとえば450nm付近に発光ピーク波長を有する青系蛍光体としてBaMg2 Al16O27:Eu2+、540nm付近に発光ピーク波長を有する緑系蛍光体として(La,Ce,Tb)PO4 、610nm付近に発光ピーク波長を有する赤系蛍光体としてY2 O3 :Eu3+)などを使用することができ、蛍光ランプの用途やグレードに応じて任意の蛍光体が選択される。
【0037】
さらに、本発明は、蛍光ランプへの適用はもちろん蛍光体被膜を形成していない紫外線放射ランプなどにも適用できる、その用途も照明用やOA機器用などのほか各種用途の光源などの放射用としても構わない。
【0038】
さらにまた、通常、1本のランプに対しマウントは、2組以上用いられるが、本発明は、1本のランプに上記構成のマウントが少なくとも1組用いられ、かつ、このマウント側の排気管を介し排気が行われれば、他のマウント側のステムに形成した排気孔は2個でなく1個であってもあるいは排気管を有しないなどの構成のマウントであっても差支えない。
【0039】
また、本発明は、蛍光ランプのバルブの排気手段は問はないが、バルブの両端に本発明構成のフレアステムを有するマウントを封着し、両方のステムの排気管を介しバルブ内の排気作業を行ってもまたは一方のステム側の排気管から不活性ガスを注入しながら他方のステム側の排気管で排気を行うフロー排気方式などでもよい。また、一方のステムの排気管は溶封など閉塞し、他方のステムの1本の排気管を用い排気作業を行ってもよい。したがって、一方のステムの1本の排気管を用い排気作業を行う場合は、他方のステムの構成は問わず、ステムには排気管が設けられていなくてもよい。
【0040】
本発明の請求項2に記載の蛍光ランプは、蛍光体被膜が、ガラス管バルブ内面上の保護膜上に形成されていることを特徴としている。
【0041】
バルブ内面と蛍光体被膜との間に金属酸化物の微粉末からなる保護膜を形成しておくことにより、バルブのガラス中のアルカリ成分と水銀との反応やガラス管を加熱して屈曲するときにガラス中に蛍光体がめり込むのを抑制して、封入水銀の消耗を低減できるとともに上記請求項1に記載したと同様な作用を奏する。
【0042】
この保護膜を形成する具体的金属酸化物としては、αアルミナ(α−Al2 O3 )、リン酸カルシウム(Ca2 P2 O7 )またはリン酸ストロンチウム(Sr2 P2 O7 )などを用い5μm以上の膜厚とすることにより所期の作用を奏する。
【0043】
なお、排気管先端の開口した排気孔は喇叭状に拡開しておけば気体をより効率よく吸引することができる。
【0044】
本発明の請求項3に記載の蛍光ランプは、ガラス管バルブの外径が、14.5〜17.0mmであることを特徴としている。
【0045】
ガラス管バルブをT5管と呼ばれている外径が、14.5〜17.0mmのものを用いることによりバルブを細径化して、これに用いられる排気管も従来より細い外径が3.5〜4.5mm程度、内径が2.0〜3.0mm程度となっても、各ステムには2か所に上記規制した排気孔が設けられているので、通常のインデックスでの排気で真空度などに支障がなく、品質低下の虞がない蛍光ランプを提供できる。
【0046】
本発明の請求項4に記載の蛍光ランプは、管壁負荷が、500W/m2 以上であることを特徴としている。
【0047】
ガラス管バルブが細径化され管壁負荷が高くなっても、上記請求項1ないし3に記載したと同様な作用を奏し、500〜900W/m2 程度の高い管壁負荷のランプの場合は問題がない。
【0048】
本発明の請求項5に記載の照明装置は、本体と、この本体に設けられた上記請求項1ないし4のいずれか一に記載の蛍光ランプと、この蛍光ランプの点灯回路装置とを具備していることを特徴としている。
【0049】
上記請求項1ないし請求項4に記載の作用を奏する蛍光ランプを備えているので、点灯経過に伴う明るさの低下が少なくランプ交換などの手間も省ける。
【0050】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図1および図2を参照して説明する。図1は多角形状たとえば略四角形の蛍光ランプを示す一部断面正面図、図2は上記図1の蛍光ランプの一端部側を示し、(a)図は正面からみた縦断面図、(b)図は側面からみた一部縦断面図である。
【0051】
図において、1はガラス管バルブで、ソーダライムガラスまたは鉛ガラスからなる全長が800〜3000mm、ここでは約1200mm、外径が12〜20mm、ここでは約18.5mm、内径が9〜18.5mm、ここでは約16mmで略正四角形状に屈曲されている。
【0052】
2,2はガラス管バルブ1の両端部に形成された封着部で、この封着部2,2にはマウント3を形成する高さ(フレア底部から封止部頂部まで)が約14mm、外径が約7mmの鉛ガラスなどのガラス管からなるフレヤステム管31部分のフレア部32(外径が約12.5mm)が封着され気密容器を形成している。
【0053】
このガラス管バルブ1は、内面に平均粒径が約2.5μmのSr2 P2 O7 などの微粉末を塗布した膜厚が約10〜20μmの保護膜5およびこの保護膜5上に3波長発光形の蛍光体を塗布した膜厚が約20μmの蛍光体被膜6が形成してあり、4か所において直角に屈曲され全体として1辺が約300mmの略正四角形状をなすよう成形され、近接する両封着部2,2を橋短して口金7が取着されている。
【0054】
上記ガラス管バルブ1のそれぞれの端部(両端部とも同一であるので、図2では一端側のみを示す。)に封着されたマウント3は、上記フレヤステム管31に2本のリード線33,33およびソーダライムガラスからなる長さが約110mm、外径が約4.0mm、内径が約3.0mmの排気管4を気密に封止して形成した圧潰(ピンチ)封止部34およびこの封止部34両側の近傍に上記排気管4と連通する開口部面積が約9.8mm2 と約5.2mm2 の2個の排気孔41,41を備えているとともに、上記2本のリード線33,33間にタングステン(W)細線を巻回して形成したコイル状のフィラメント電極35端部のレグ部を継線している。
【0055】
なお、上記電極35のコイル状部内にはBa、SrおよびCaの酸化物を主体とする熱電子放射性物質(エミッター)(図示しない。)を塗布充填して担持させている。また、圧潰封止部34内に位置するリード線33部分は、気密性を保持させるためジュメット線などの封着線が用いられている。また、図中42は排気管4の溶封(チップオフ)部を示す。
【0056】
このマウント3の製造は、フレヤステム管31内の中央を貫通して排気管4とこの直状の排気管4の両側に一対のリード線33,33とを配設し、ステム管31のフレヤ部32とは反対側の端部近傍を加熱軟化させて対向方向からピンチャなどで圧潰(ピンチ)封止し、圧潰(ピンチ)封止部34を形成するとともに排気管4の先端側からエアーブローすることにより軟化状態にある封止部34両側の近傍の側壁を吹き破って排気管4と連通して開口した排気孔41,41が形成される。なお、この封止部34両側の近傍に排気孔41,41を形成するには、エアーブローを強くするなどの手段で達成できる。
【0057】
また、上記リード線33,33の先端部に、タングステン(W)細線を二重あるいは三重に巻回して形成したコイル状のフィラメント電極35のレグ部を溶接やか締めなどの手段で継線し、このコイル状部にBa、SrおよびCaなどの酸化物を主体とする熱電子放射性物質(エミッター)が塗布充填してある。
【0058】
また、ランプの製造は、保護膜5および蛍光体被膜6を重層形成しベーキングの終了したガラス管バルブ1の両端部に、通常の手段で上記マウント3,3を封着する。そして、排気作業は通常の製造設備で行うことができる。
【0059】
すなわち、排気作業は排気装置の形態によるが、バルブ1の端部から突出しバルブ1軸から直角方向に曲折した双方のマウント3,3の排気管4,4の両方を排気装置の排気ヘッドに接続し2本の排気管4を介したり、あるいは一方の排気管4は溶封しておき他方の排気管4のみを排気ヘッドに接続した1本の排気管4を介し、昇温しているバルブ1内を真空ポンプで排気する。
【0060】
このバルブ1の温度を上げての排気により蛍光体被膜6、保護膜5、バルブ1のガラスやマウント3部材などからは不純ガスが放出され、バルブ内に残留する不純ガスとともに2つの排気孔41,41から排気管4を介しバルブ1外へと排出される。
【0061】
そして、バルブ1内が所定の真空度に達したら(これは排気装置のインデックス、排気ポジション数や真空ポンプの性能などで予め設定しておく。)、電極35,35に通電して塗布形成した熱電子放射性物質極を約1000℃程度に加熱して分解し活性化を行い、発生した炭酸ガスCO、二酸化炭素CO2 や水H2 Oなどの不純ガスも同様に排気孔41,41から排気管4内に直ちに吸い込まれ排出される。
【0062】
なお、排気装置では上記排気についでバルブ1内に水銀および希ガスの封入が行われ、排気管4は封着部2から少々突出した部分において溶封、切断され、バルブ1端部には、封着部2,2を覆うよう形成された口金7が取着されて蛍光ランプLが完成する。
【0063】
この構成の蛍光ランプLを点灯装置により点灯すると、このランプLのバルブ1内においては、蒸発した水銀から254nmなどの紫外線が発生し、蛍光体被膜6を励起して所定の発光特性を示す。また、バルブ1内におけるCO、CO2 やH2 Oなどの不純ガスの残存がないかあっても極く微量で、ランプLのバルブ1壁の黒化などの発生を抑制した高い光束および光束維持率が得られるとともに始動開始電圧の上昇抑制がはかれるなどの発光特性を向上できる。
【0064】
そして、本発明者等の実験によれば、排気管4内径の面積Dおよび2個の排気孔41,41の開口部面積S1,S2の関係を、大きい排気孔41の開口部面積S2mm2 を有する方が、上記排気管4の内径断面積Dmm2 に対し0.7倍以上、すなわち0.7・D≦S2であるとともに、大きい排気孔41の開口部面積S2mm2 に対し小さい排気孔41の開口部面積S1が1/2以上、すなわち0.5・S2≦S1とするとよいことが分かった。
【0065】
因みに、上記実施の形態のランプLは、マウント3のステム管31には、内径断面積Dが約7.1mm2 の排気管4が用いられて2個の排気孔41,41が形成され、この2個の排気孔41,41の一方の側の開口部面積S1が約5.2mm2 、他方の側の開口部面積S2が約9.8mm2 で、上記排気管4の内径断面積Dと小さい開口部面積S1との関係は約7.1mm2 ×0.7≦約5.2mm2 、一方の小さい側の開口部面積S1と他方の大きい側の開口部面積S2との関係は約5.2mm2 /約9.8mm2 =約0.53倍で、本発明を満足できる規制値内にある。
【0066】
すなわち、上記関係のように規制することにより、排気孔41,41から排気管4を通じバルブ1内の中央部や熱電子放射性物質の分解時に発生したCO,CO2 やH2 Oなどの不純ガスおよびバルブ1内端部の封着部2近傍などに滞留した不純ガスをバルブ1外へ排出して、光束や光束維持率などの低下が少ないとともに始動開始電圧の低下がはかれる発光特性に優れた蛍光ランプLを提供できる。
【0067】
また、排気管4の開口した排気孔41,41が2個あるので、排気管4を通じバルブ1内に洗浄のためや封入する不活性ガスの導入の際、そのガス導入が2分して分散されるので電極35やバルブ1の内面に形成した蛍光体被膜膜6に強く吹き付けることがなく、電極35から熱電子放射性物質を脱落させたり蛍光体被膜6を剥離させたりなどの損傷を生じることを抑制できる。
【0068】
したがって、排気孔41の配設構造を従来品より少々変える簡単な構成で、放電ランプLの発光特性および外観を良好に維持できるという作用効果を奏する。
【0069】
また、本発明は、近時、要望されているT5ガラス管バルブ(外径が14.5〜17.0mm)を用いる小形(細径)、高出力化などに伴う管壁負荷が500W/m2 以上の蛍光ランプに適用して好ましい結果が得られた。
【0070】
たとえば、図3に本発明の蛍光ランプAと、従来構成の蛍光ランプBとの点灯経過に伴う光束維持率の変化を示す。なお、測定は100時間点灯後の従来構成の蛍光ランプの光束値を100%とし、横軸に点灯時間(時間)、縦軸に光束維持率(%)を対比させてある。
【0071】
試料のランプは、バルブ1形状が正四角形状をなす定格が57Wの蛍光ランプで、バルブ1の全長が約1650mm、内径が約14.5mm、マウント3を形成するフレアステム31のガラス管32外径が約12.5mm、排気管4の内径Dが約2.5mm、排気孔41,41の開口部面積S1,S2が約4.9mm2 と約9.8mm2 、排気孔41と封着部2内底部との距離が約8.5mm、管壁負荷が約500W/m2 である。
【0072】
比較のために、フレアステム31に形成した排気孔41が1か所で開口部面積が約9.8mm2 を有する以外は本発明蛍光ランプと同構成とした従来構成の蛍光ランプとをフロー排気方式により製作して比較した。
【0073】
図から明らかなように、本発明蛍光ランプは従来構成の蛍光ランプに対し、各点灯経過時間において光束維持率が略7〜8%高く、品質の向上ができたことを示している。
【0074】
なお、本発明は上記実施の形態のバルブの形状が多角形状をした蛍光ランプに限らず、フレアステムに2個の排気孔を形成したマウントを用いこの排気孔の開口部面積および排気管4の内径面積を上記のように規制した、バルブ形状が直管形や屈曲形などのランプ、特にガラス管バルブを細径化した高い管壁負荷の蛍光ランプに適用して著しい効果を奏することを確認できた。
【0075】
そして、上記蛍光ランプLは、照明器具や照明装置(いずれも図示しない。)などのソケットに装着され、点灯回路装置を介してフィラメント電極35,35へ通電することにより点灯される。この蛍光ランプLは、バルブ内にCOやCO2 などの不純ガスの残存がないか、あってもごく微量であり、高い光束維持率を呈するとともに長寿命であり、ランプ交換などのメンテナンスの手間も省ける照明器具や照明装置を提供することができる。
【0076】
また、本発明の蛍光ランプは、ガラス管バルブ1の内面に蛍光体被膜6および保護膜5を形成しているが、これら蛍光体被膜6および保護膜5中に含まれる有機物の総量を規制することにより、上述の実施の形態の蛍光ランプLと同様に光束や光束維持率などの低下が少ないとともに始動電圧の低下がはかれる発光特性に優れた蛍光ランプを提供できる。
【0077】
上記実施の形態で示されているように、T5管などのガラス管バルブ1の内面には、保護膜5および蛍光体被膜6が形成されているが、通常、保護膜形成材料には、ガラス管バルブ1への塗りむらを防ぐためにアルミナ(Al2 O3 )などの酸化物以外に界面活性剤が添加され、また、蛍光体被膜形成材料には、有機溶剤や水に有機物系のバインダーを添加し蛍光体を分散させたスラリーが用いられている。
【0078】
そして、ランプの製造工程において、ガラス管バルブ1へスラリーの塗布後、塗布膜中の界面活性剤および有機物系のバインダーをベーキング工程で焼成、分解させることが行われる。
【0079】
このベーキングにおいて、その温度は重要であり、温度が高過ぎると、特に蛍光体被膜6の場合は酸化がすすみ蛍光体が劣化して輝度などの発光特性の低下を来す。また、ベーキングの温度が低過ぎるとバインダーの分解が不十分で、ランプ完成後に放電や紫外線に晒されるとCO2 やH2 などの不純ガスを発生したり、分解物であるカーボンが残留していて、輝度維持率などの発光特性の低下の原因となる。
【0080】
そこで、保護膜形成材料としてたとえばAl2 O3 を、また、蛍光体被膜形成材料としてたとえば3波長発光形の蛍光体を用意し、これらを別個に水と、PEO(ポリエチレンオキサイド)とを加えてスラリーとし、長さ600mm、内径14.5mmのガラス管バルブ1内面に重層して塗布し、ベーキングの時間は一定(1.5分)で温度を500〜620℃まで種々変えて保護膜5と蛍光体被膜6を形成して蛍光ランプを製作した。
【0081】
そして、これらランプの点灯0時間と点灯100時間経過後のバルブから、保護膜と蛍光体被膜とを剥がし両者をよく混合して100mgを試料とし、示差熱ガスクロマトグラフィ質量分析計を用いて、リテンションタイムとアバンダンスを分析し、各試料の有機物成分の定量を行った。
【0082】
図4は横軸にベーキング温度(℃)を、縦軸に蛍光体被膜または/および保護膜1g当りの残留有機物量(μg/g)を対比させてある。図4から明らかなように、ベーキング温度の高い方が残留有機物量は少く、また、残留有機物量の少い方が光束および光束維持率も高かった。このようなことから、ガラス管バルブ内に残留する有機物量は蛍光体被膜または/および保護膜重量1gに対して5μg以下であれば発光特性がよいことが判明した。
【0083】
また、図5はベーキング温度600℃で処理されたバルブ1を用いて製作した蛍光ランプの、点灯経過時間における残留有機物量の変化を示し、横軸は点灯経過時間(時間)、縦軸は残留有機物量(μg)を対比させてある。この蛍光ランプは、1本のバルブで、約2gの有機物が残留しているが、点灯経過とともにその残留量は減少しており、減少した有機物は紫外線やイオン衝撃によって分解されている。したがって、ランプ完成時に残留有機物が多ければ、分解される量も増加するから、光束および光束維持率の低下も大きいことが分かった。
【0084】
しかし、ガラス管バルブが長いランプや屈曲したランプでは、バルブの変形があるため、材料効率が悪くベーキング温度を600℃以上にすることが困難であるとともにバルブが長いとせっかく分解したガスがバルブ温度の低下によって、再吸収されてしまう。
【0085】
因みに、内径が14.7mm、長さが1791mmのガラス管バルブの内面に保護膜と蛍光体被膜の塗布膜を形成し、580℃でベーキングしたバルブの両端に本発明の実施の形態に関わるステムに2個の排気孔を有するマウントを封着した蛍光ランプと、1個の排気孔を有するマウントを封着した従来形の蛍光ランプとでは、残留有機物量が従来形のランプでは6.3μg/gであるのに対して、本発明の実施の形態に関わるランプでは4.0μg/gに低減していた。
【0086】
これは蛍光ランプを製造する際、マウント封着済みバルブを約500℃の電気炉で加熱しながら排気を行う工程が設けられており、ベーキング温度が580℃程度でも殆どのバインダーは沸点の低い有機物へ分解されているから、この排気工程では有機物は気体で存在しており、本発明の実施の形態に関わるマウントを用いることにより、バルブ内にガスが残留することなく排出できることによる。本発明の実施の形態に関わるマウントを用いたランプは、ベーキング温度が低くても残留有機物量を5μg/g以下にできる。
【0087】
上述の質量分析計における測定条件は、バイオライザーの昇温速度が80℃で、1分保持後、60℃/分で800℃の条件で、カラムは液体窒素中に浸しておく。カラムはDB−5HT(30m×0.25mm×0.1μm)を用い昇温後、液体窒素中から引上げて、30℃で1分保持後、12℃/分で350℃(1分保持)して、リテンションタイムとアバンダンスを測定する。このときスプリット比は1/30で行っている。
【0088】
なお、ガラス管バルブの外径が約17.5mmの45W形コンパクト形蛍光ランプの場合、蛍光体被膜または/および保護膜1g中の残留有機物量が5μgを超えるランプは、残留有機物量が5μg/g以下のランプに比べて、0時間、100時間の光束および光束維持率が低かった。
【0089】
また、ガラス管バルブの外径が約10mmのU字形に屈曲したガラス管バルブを用いた電球形蛍光ランプでは、ベーキング温度を高くするとバルブが変形してしまうため、低温度で分解するバインダーを用いても蛍光体被膜または/および保護膜中の残留有機物量が5μg/g以下となる。また、電気炉内に塗布済みバルブを配し、バルブの一端側から空気を送り込み、他端側から排気し、600℃で短時間ベーキングしても、残留有機物量が2μg/g程度のランプが得られた。
【0090】
また、ガラス管バルブの外径が約25mmの直管形蛍光ランプの場合は、バルブを回転させながらベーキングが行えるため、比較的その温度を高くでき、ベーキングを610℃で酸素・空気を送り込みながら行ったランプは、残留有機物量が2μg/g以下であった。
【0091】
さらに、無電極蛍光ランプのようなボール型のバルブを用いる場合は、蛍光体被膜や保護膜を静電塗装により行えば、残留有機物量が5μg/g以下のランプが得られる。
【0092】
【発明の効果】請求項1に記載の発明では、排気管の内径の横断面積およびこの排気管先端のフレアステムに形成した2個の開口部面積との関係を規制したことにより、バルブ内の排気速度が速くなるとともにバルブ内に残存する不純ガス量の低減がはかれることにより、光束や光束維持率および放電開始電圧などの低下がはかれ発光特性に優れ、かつ、量産にも適したた蛍光ランプを提供できる。
【0093】
請求項2に記載の発明では、バルブ内面と蛍光体被膜との間に金属酸化物からなる保護膜を形成しておくことにより、バルブのガラス中のアルカリ成分と水銀との反応やガラス管を加熱して屈曲するときにガラス中に蛍光体がめり込むのを抑制して、封入水銀の消耗を低減できる蛍光ランプを提供できる。
【0094】
請求項3に記載の発明では、ガラス管バルブをT5管と呼ばれている外径が、14.5〜17.0mmのものを用いるバルブを細径化しても、通常のインデックスでの排気で支障がない生産が行なえ、かつ、品質低下の虞がない蛍光ランプを提供できる。
【0095】
請求項4に記載の発明では、ガラス管バルブが細径化され管壁負荷が高くなっても、上記請求項1ないし3に記載したと同様な効果を奏する蛍光ランプを提供できる。
【0096】
請求項5に記載の発明では、上記請求項1ないし請求項4に記載の効果を奏する蛍光ランプを備えているので、点灯経過に伴う明るさの低下が少なくランプのメンテナンスも容易な照明装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】多角形状たとえば略四角形の蛍光ランプを示す一部断面正面図である。
【図2】図1の蛍光ランプの一端部側を示し、(a)図は正面からみた縦断面図、(b)図は側面からみた一部縦断面図である。
【図3】本発明の蛍光ランプと、従来構成の蛍光ランプとの点灯経過に伴う光束維持率の変化を対比して示すグラフである。
【図4】ベーキング温度(℃)と、残留有機物量(μg/g)とを対比させたグラフである。
【図5】蛍光ランプの点灯経過における残留有機物量の関係を示すグラフである。
【符号の説明】L:蛍光ランプ、 1:ガラス管バルブ、 2:封着部、 3:マウント、 31:フレアステム管、 33:リード線、
34:圧潰(ピンチ)封止部、 35:フィラメント電極、 4:排気管、
41:排気孔、5:保護膜、 6:蛍光体被膜、
【発明の属する技術分野】本発明は、リード線および排気管を封止したフレアステムを有するマウントを、ガラス管バルブの端部に封着した蛍光ランプに関する。
【0002】
【従来の技術】蛍光ランプは、発光効率および寿命に優れた光源であるが、環境問題を意識して小形化や高負荷化がはかられ、ガラス管バルブの細径化がすすめられこれに伴いステム管内に封止られる排気管も細径のものを用いなければならなくなる。
【0003】
しかし、ランプの製造に際し上記バルブ内と真空ポンプとを接続している排気管部分が排気における最大抵抗(コンダクタンス)部分であることはよく知られ、バルブ内の排気速度はこの排気管部分によって決まり、抵抗(コンダクタンス)は、排気管の内径を一定とした場合には、排気管が長くなるほど、また、排気管部分が細くなるほど大きくなる。
【0004】
すなわち、排気管部分の内径と長さによってバルブ内の排気速度や到達真空度が決まり、バルブが細径化された管壁負荷(W/m2 )の大きなランプなどの場合は、排気管部分が細くなるとともにその長さが排気装置の関係から従来と同じであるので、排気における抵抗(コンダクタンス)が大きく、所定スケジュール内では所望の真空度が得られず不純ガスの残留が多くなるなどの影響でランプの発光特性や始動特性が低下するなどの不具合があった。
【0005】
このマウントは、ガラス管の一端をフレア状に拡開したステム管内の中央に排気管を、この排気管を中心とした左右に一対のリード線を配設し、ステム管の他端側を加熱軟化させて、この軟化した部分を両側から圧潰(ピンチ)するとともに排気管の先端からエアーブローすることにより軟化状態にある圧潰(ピンチ)封止部近傍の側壁を吹き破って開口した排気孔を形成している。
【0006】
そして、排気管の上記圧潰しない部分は原形をとどめその内径や外径は変化しないが、ブローにより開口した排気孔部分は、通常、排気管の内径より小径となっていて上述したような問題を生じるとともにさらに排気孔部分が1つであるので、排気孔形成部の反対側のバルブ内端部などに滞留した不純ガスはなかなか排出できない問題があった。
【0007】
また、液状水銀を封入するランプの場合、温度の高いバルブ内にある水銀の蒸気圧によってバルブ内の不純ガスの排出がはかられたが、近時、水銀はアマルガムとして封入されることが多く、この場合には水銀を利用するポンピングアクションが期待できない。
【0008】
これを回避するため、円盤形状をなすガラス板の中心に排気管を貫通させるとともに排気管と所定の間隔を隔てた部位に2本のリード線を貫通させて封止形成したボタンステムを用い、この2本のリード線にフィラメント電極を継線することによって構成したものがある。
【0009】
しかし、このボタンステムを用いたランプがなかなか普及しないのは、2本のリード線を円盤形状をなすガラス板に封止するのがバランス上非常に難しく、多数本のリード線を封止する場合に比べ歩留まりが非常に悪いという問題がある。
【0010】
この種ランプにおいては、1ステム当り2本のリード線があれば十分で、封止作業のため多数のリード線を用いるのは不経済でランプのコストアップを招くので、現在もフレアステムが多く用いられている。
【0011】
そこで、このフレアステムを用い排気時の不具合を解消する手段として、フレアステム管の圧潰(ピンチ)封止部面両面の近傍に排気孔を形成することが特許文献1、2開示されている。
【0012】
すなわち、この特許文献1によれば、フレアステムの圧潰(ピンチ)封止部面両側のそれぞれの近傍には、排気管と連通して排気孔(6a,6b)が、すなわち2個設けられ、水銀ペレットを封入した蛍光ランプであっても水銀蒸気圧による排気圧が利用可能であることが記載されている。
【0013】
また、特許文献2にば、フレアステムの排気管(細管)と連通する部分には水銀放出用ペレットより小さい複数個の連通孔(6,…)が設けられ、これら連通孔(6,…)の開口部面積の和が排気管(細管)の断面積より大きく、排気管(細管)内に封入した水銀放出用ペレットがバルブ内に落下するのを阻止した蛍光ランプが記載されている。
【0014】
そして、これら特許文献によれば、ペレットの径よりも小さい開口部を設けた、1個の開口部径は最大で半分程度となるため、抵抗(コンダクタンス)は開口部の径により決定されるので、最終的に不純ガスが残留してしまうという不具合がある。
【0015】
そして、本発明者は上記排気工程におけるバルブ内の不純ガスの排出について着目した。すなわち、バルブ内には大気などのほか電極部の活性化の際に、炭酸ガス(COやCO2 )など多量の不純ガスが発生する。このガスは真空ポンプに吸引されてバルブ外に早急に排出されると考えられていたが、実際には相当の量が残留していることが分かった。このCOやCO2 などの不純ガスがバルブ内に残留すると、放電開始電圧の上昇による不点、光束維持率の低下や短寿命などランプ特性に悪影響を及ぼすことはよく知られているところである。
【0016】
上記真空ポンプによる排気により、バルブ内の不純ガスの大部分を残存気体とともに排出できるが、COやCO2 の一部はバルブとマウントとの封着部付近や蛍光体被膜、保護膜、ガラスにまで拡散していく。この封着部付近にまで達したCOやCO2 などは、排気を長時間続ければ低減していくことができるが、予め排気装置のインデックスなどが設定されている排気作業時間内ではなかなか除去できず、排気作業を終了したランプには微量ではあるがCOやCO2 などの不純ガスが残存していることが多い。
【0017】
【特許文献1】特開平11−339715号公報
【0018】
【特許文献2】特許第3175285号公報
【0019】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明者等はバルブ内の大気あるいはフィラメント電極に担持させた熱電子放射性物質分解時に発生する炭酸ガス(COやCO2 )などの不純ガスが、バルブ内で拡散する前に早期に排出する手段について種々検討究明した。
【0020】
本発明は、バルブ内を排気する排気管の横断面積およびこの排気管のバルブ内に臨む排気孔開口部の面積を規制することにより、バルブ内の不純ガスのバルブ外への排出を効果的に行うことのできた蛍光ランプを提供することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に記載の蛍光ランプは、蛍光体被膜が形成されたガラス管バルブと、このガラス管バルブの少なくとも一端に封着されたフレアステム管内にフィラメント電極を継線した少なくとも2本のリード線および排気管を設けた圧潰封止部を有し、この圧潰封止部の両側それぞれに排気管と連通する排気孔が形成されているマウントと、上記バルブ内に封入された放電媒体とを備えた蛍光ランプにおいて、上記2つの排気孔の開口部面積をS1,S2とし、排気管横断面積Dをしたとき、0.7・D≦S1および0.5・S2≦S1の関係を満足していることを特徴としている。
【0022】
フレアステム管の圧潰(ピンチ)封止部近傍に排気管と連通する2個の排気孔を形成したランプにおいて、排気管横断面積Dと排気孔の開口部面積S1,S2との関係を小さい開口部面積S1mm2 を有する方が、上記排気管の内径横断面積Dmm2 に対し0.7倍以上で、かつ、小さい開口部面積S1を有する方が、他方の大きい側の排気孔の開口部面積S2の1/2以上の面積とすることにより、排気孔から排気管を通じバルブの中央部はもとよりバルブ内端部の封着部近傍などに滞留した不純ガスをも迅速にバルブ外へ排出できる。
【0023】
上記小さい側の排気孔の開口部面積S1mm2 が、排気管の内径断面積Dmm2 に対し0.7倍未満であると、排気口面積が小さく抵抗(コンダクタンス)が大きくなって排気時にバルブ内端部において滞留している不純ガスを排出できず、所望レベルにまで排気できないという不具合があり、好ましくは0.7〜1.2倍(Dより大きくてもよい)程度がよい。
【0024】
また、両方の排気孔の開口部面積S1,S2の関係は、一方の小さい側の排気孔の開口部面積S1mm2 が、他方の大きい側の排気孔の開口部面積S2の1/2(0.5倍)以上の面積を有することによって、バルブ内部の気体が排気される速度がほぼ同程度となるという作用を奏し、これが1/2(0.5倍)未満であると、大小の排気孔の開口部面積S1,S2差が大きくなって、小開口部面積S1側のバルブ内端部とフレアステム管との空間に不純ガスが滞留するという不具合があるため、好ましくは0.6〜1倍程度がよい。
【0025】
上記の規制値内とすることによって、バルブ内の排気速度が速くなるとともにバルブ内に残存する不純ガス量の低減がはかれることにより、光束や光束維持率などの低下が少なく、かつ、始動開始電圧が低い発光特性に優れ、かつ、量産にも適した蛍光ランプを提供できる。
【0026】
本発明および以下の各発明において、特に指定しない限り用語の定義および技術的意味はつぎによる。
【0027】
ガラス管バルブは、両端が電極を有するフレアステム管で封着されて気密容器が形成されたものであり、材質、形状および寸法は限定されない。一般的には対環境、経済性および加工性等の理由からソーダライムガラス、バリウムシリケートガラスや鉛ガラスなどの軟質ガラスあるいはホウケイ酸ガラスや石英ガラスなどの硬質ガラスからなるガラス管が使用される。
【0028】
このガラス管バルブの形状は、直管形、環形、多角形、U字形、W字形、ダブルU字形(鞍形)やH字形などをなし、1本あるいは複数本のガラス管を用いて形成することができる。
【0029】
マウントは、鉛ガラスやソーダライムガラスなどの軟質ガラスからなり一端側に拡開したフレア部を形成し、他端側には圧潰(ピンチ)して形成した封止部内にリード線および排気管を気密に溶封したフレアステム管からなり、上記リード線にフィラメント電極が設けられている。
【0030】
フレアステム管は、バルブのガラス材料と対応したバルブが軟質ガラスの場合にはソーダライムガラスや鉛ガラスなどの軟質ガラスが、また、バルブがホウケイ酸ガラスの場合には硬質ガラスが用いられる。
【0031】
また、排気管は、フレアステム管のガラス材料と対応したものが用いられるが、フレアステム管のガラス材料より高い融点のガラス材料からなるものが用いられることもある。
【0032】
このマウントのステムは、上記フレアステム管の圧潰(ピンチ)封止部両側の近傍にそれぞれ上記排気管と連通する開口した排気孔、すなわち、フレアステム管のほぼ正対する位置に一対(2個)の排気孔が設けられている。
【0033】
また、リード線は、ニッケル線、銅線やジュメット線あるいはニッケルや銅などをメッキした鉄線などからなり、少なくとも一対(2本)が設けられ、内部リード線部分は後述するフィラメント電極を継線する。なお、リード線は、2本に限らずシールドなどを支持するための線がさらに設けられていても差支えない。また、上記圧潰(ピンチ)封止部内に埋設される部分は、ガラスとの気密封着性がよいジュメット線などを用いることは構わない。
【0034】
また、フィラメント電極は、タングステン(W)細線を二重あるいは三重のコイル状に巻回したものからなり、通常は、放電を容易にするためにバリウム(Ba)、ストロンチウム(Sr)およびカルシウム(Ca)などの酸化物を主体とした熱電子放射性物質(エミッター)をコイル状部内に塗布充填することにより担持させている。
【0035】
また、放電媒体としては、アルゴン(Ar)、キセノン(Xe)、クリプトン(Kr)やネオン(Ne)などを主体とした希ガスおよびが水銀(Hg)封入されている。また、水銀(Hg)は、液状またはアマルガム化したものをペレット状や板状体に付着するなどして封入されるが、水銀(Hg)を封入しない希ガスのみ封入されるランプもある。
【0036】
また、蛍光体被膜は、既知の各種蛍光体を使用し得るものであり、たとえば一般照明用の蛍光ランプに対してはハロリン酸蛍光体や3波長発光形の希土類蛍光体(たとえば450nm付近に発光ピーク波長を有する青系蛍光体としてBaMg2 Al16O27:Eu2+、540nm付近に発光ピーク波長を有する緑系蛍光体として(La,Ce,Tb)PO4 、610nm付近に発光ピーク波長を有する赤系蛍光体としてY2 O3 :Eu3+)などを使用することができ、蛍光ランプの用途やグレードに応じて任意の蛍光体が選択される。
【0037】
さらに、本発明は、蛍光ランプへの適用はもちろん蛍光体被膜を形成していない紫外線放射ランプなどにも適用できる、その用途も照明用やOA機器用などのほか各種用途の光源などの放射用としても構わない。
【0038】
さらにまた、通常、1本のランプに対しマウントは、2組以上用いられるが、本発明は、1本のランプに上記構成のマウントが少なくとも1組用いられ、かつ、このマウント側の排気管を介し排気が行われれば、他のマウント側のステムに形成した排気孔は2個でなく1個であってもあるいは排気管を有しないなどの構成のマウントであっても差支えない。
【0039】
また、本発明は、蛍光ランプのバルブの排気手段は問はないが、バルブの両端に本発明構成のフレアステムを有するマウントを封着し、両方のステムの排気管を介しバルブ内の排気作業を行ってもまたは一方のステム側の排気管から不活性ガスを注入しながら他方のステム側の排気管で排気を行うフロー排気方式などでもよい。また、一方のステムの排気管は溶封など閉塞し、他方のステムの1本の排気管を用い排気作業を行ってもよい。したがって、一方のステムの1本の排気管を用い排気作業を行う場合は、他方のステムの構成は問わず、ステムには排気管が設けられていなくてもよい。
【0040】
本発明の請求項2に記載の蛍光ランプは、蛍光体被膜が、ガラス管バルブ内面上の保護膜上に形成されていることを特徴としている。
【0041】
バルブ内面と蛍光体被膜との間に金属酸化物の微粉末からなる保護膜を形成しておくことにより、バルブのガラス中のアルカリ成分と水銀との反応やガラス管を加熱して屈曲するときにガラス中に蛍光体がめり込むのを抑制して、封入水銀の消耗を低減できるとともに上記請求項1に記載したと同様な作用を奏する。
【0042】
この保護膜を形成する具体的金属酸化物としては、αアルミナ(α−Al2 O3 )、リン酸カルシウム(Ca2 P2 O7 )またはリン酸ストロンチウム(Sr2 P2 O7 )などを用い5μm以上の膜厚とすることにより所期の作用を奏する。
【0043】
なお、排気管先端の開口した排気孔は喇叭状に拡開しておけば気体をより効率よく吸引することができる。
【0044】
本発明の請求項3に記載の蛍光ランプは、ガラス管バルブの外径が、14.5〜17.0mmであることを特徴としている。
【0045】
ガラス管バルブをT5管と呼ばれている外径が、14.5〜17.0mmのものを用いることによりバルブを細径化して、これに用いられる排気管も従来より細い外径が3.5〜4.5mm程度、内径が2.0〜3.0mm程度となっても、各ステムには2か所に上記規制した排気孔が設けられているので、通常のインデックスでの排気で真空度などに支障がなく、品質低下の虞がない蛍光ランプを提供できる。
【0046】
本発明の請求項4に記載の蛍光ランプは、管壁負荷が、500W/m2 以上であることを特徴としている。
【0047】
ガラス管バルブが細径化され管壁負荷が高くなっても、上記請求項1ないし3に記載したと同様な作用を奏し、500〜900W/m2 程度の高い管壁負荷のランプの場合は問題がない。
【0048】
本発明の請求項5に記載の照明装置は、本体と、この本体に設けられた上記請求項1ないし4のいずれか一に記載の蛍光ランプと、この蛍光ランプの点灯回路装置とを具備していることを特徴としている。
【0049】
上記請求項1ないし請求項4に記載の作用を奏する蛍光ランプを備えているので、点灯経過に伴う明るさの低下が少なくランプ交換などの手間も省ける。
【0050】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図1および図2を参照して説明する。図1は多角形状たとえば略四角形の蛍光ランプを示す一部断面正面図、図2は上記図1の蛍光ランプの一端部側を示し、(a)図は正面からみた縦断面図、(b)図は側面からみた一部縦断面図である。
【0051】
図において、1はガラス管バルブで、ソーダライムガラスまたは鉛ガラスからなる全長が800〜3000mm、ここでは約1200mm、外径が12〜20mm、ここでは約18.5mm、内径が9〜18.5mm、ここでは約16mmで略正四角形状に屈曲されている。
【0052】
2,2はガラス管バルブ1の両端部に形成された封着部で、この封着部2,2にはマウント3を形成する高さ(フレア底部から封止部頂部まで)が約14mm、外径が約7mmの鉛ガラスなどのガラス管からなるフレヤステム管31部分のフレア部32(外径が約12.5mm)が封着され気密容器を形成している。
【0053】
このガラス管バルブ1は、内面に平均粒径が約2.5μmのSr2 P2 O7 などの微粉末を塗布した膜厚が約10〜20μmの保護膜5およびこの保護膜5上に3波長発光形の蛍光体を塗布した膜厚が約20μmの蛍光体被膜6が形成してあり、4か所において直角に屈曲され全体として1辺が約300mmの略正四角形状をなすよう成形され、近接する両封着部2,2を橋短して口金7が取着されている。
【0054】
上記ガラス管バルブ1のそれぞれの端部(両端部とも同一であるので、図2では一端側のみを示す。)に封着されたマウント3は、上記フレヤステム管31に2本のリード線33,33およびソーダライムガラスからなる長さが約110mm、外径が約4.0mm、内径が約3.0mmの排気管4を気密に封止して形成した圧潰(ピンチ)封止部34およびこの封止部34両側の近傍に上記排気管4と連通する開口部面積が約9.8mm2 と約5.2mm2 の2個の排気孔41,41を備えているとともに、上記2本のリード線33,33間にタングステン(W)細線を巻回して形成したコイル状のフィラメント電極35端部のレグ部を継線している。
【0055】
なお、上記電極35のコイル状部内にはBa、SrおよびCaの酸化物を主体とする熱電子放射性物質(エミッター)(図示しない。)を塗布充填して担持させている。また、圧潰封止部34内に位置するリード線33部分は、気密性を保持させるためジュメット線などの封着線が用いられている。また、図中42は排気管4の溶封(チップオフ)部を示す。
【0056】
このマウント3の製造は、フレヤステム管31内の中央を貫通して排気管4とこの直状の排気管4の両側に一対のリード線33,33とを配設し、ステム管31のフレヤ部32とは反対側の端部近傍を加熱軟化させて対向方向からピンチャなどで圧潰(ピンチ)封止し、圧潰(ピンチ)封止部34を形成するとともに排気管4の先端側からエアーブローすることにより軟化状態にある封止部34両側の近傍の側壁を吹き破って排気管4と連通して開口した排気孔41,41が形成される。なお、この封止部34両側の近傍に排気孔41,41を形成するには、エアーブローを強くするなどの手段で達成できる。
【0057】
また、上記リード線33,33の先端部に、タングステン(W)細線を二重あるいは三重に巻回して形成したコイル状のフィラメント電極35のレグ部を溶接やか締めなどの手段で継線し、このコイル状部にBa、SrおよびCaなどの酸化物を主体とする熱電子放射性物質(エミッター)が塗布充填してある。
【0058】
また、ランプの製造は、保護膜5および蛍光体被膜6を重層形成しベーキングの終了したガラス管バルブ1の両端部に、通常の手段で上記マウント3,3を封着する。そして、排気作業は通常の製造設備で行うことができる。
【0059】
すなわち、排気作業は排気装置の形態によるが、バルブ1の端部から突出しバルブ1軸から直角方向に曲折した双方のマウント3,3の排気管4,4の両方を排気装置の排気ヘッドに接続し2本の排気管4を介したり、あるいは一方の排気管4は溶封しておき他方の排気管4のみを排気ヘッドに接続した1本の排気管4を介し、昇温しているバルブ1内を真空ポンプで排気する。
【0060】
このバルブ1の温度を上げての排気により蛍光体被膜6、保護膜5、バルブ1のガラスやマウント3部材などからは不純ガスが放出され、バルブ内に残留する不純ガスとともに2つの排気孔41,41から排気管4を介しバルブ1外へと排出される。
【0061】
そして、バルブ1内が所定の真空度に達したら(これは排気装置のインデックス、排気ポジション数や真空ポンプの性能などで予め設定しておく。)、電極35,35に通電して塗布形成した熱電子放射性物質極を約1000℃程度に加熱して分解し活性化を行い、発生した炭酸ガスCO、二酸化炭素CO2 や水H2 Oなどの不純ガスも同様に排気孔41,41から排気管4内に直ちに吸い込まれ排出される。
【0062】
なお、排気装置では上記排気についでバルブ1内に水銀および希ガスの封入が行われ、排気管4は封着部2から少々突出した部分において溶封、切断され、バルブ1端部には、封着部2,2を覆うよう形成された口金7が取着されて蛍光ランプLが完成する。
【0063】
この構成の蛍光ランプLを点灯装置により点灯すると、このランプLのバルブ1内においては、蒸発した水銀から254nmなどの紫外線が発生し、蛍光体被膜6を励起して所定の発光特性を示す。また、バルブ1内におけるCO、CO2 やH2 Oなどの不純ガスの残存がないかあっても極く微量で、ランプLのバルブ1壁の黒化などの発生を抑制した高い光束および光束維持率が得られるとともに始動開始電圧の上昇抑制がはかれるなどの発光特性を向上できる。
【0064】
そして、本発明者等の実験によれば、排気管4内径の面積Dおよび2個の排気孔41,41の開口部面積S1,S2の関係を、大きい排気孔41の開口部面積S2mm2 を有する方が、上記排気管4の内径断面積Dmm2 に対し0.7倍以上、すなわち0.7・D≦S2であるとともに、大きい排気孔41の開口部面積S2mm2 に対し小さい排気孔41の開口部面積S1が1/2以上、すなわち0.5・S2≦S1とするとよいことが分かった。
【0065】
因みに、上記実施の形態のランプLは、マウント3のステム管31には、内径断面積Dが約7.1mm2 の排気管4が用いられて2個の排気孔41,41が形成され、この2個の排気孔41,41の一方の側の開口部面積S1が約5.2mm2 、他方の側の開口部面積S2が約9.8mm2 で、上記排気管4の内径断面積Dと小さい開口部面積S1との関係は約7.1mm2 ×0.7≦約5.2mm2 、一方の小さい側の開口部面積S1と他方の大きい側の開口部面積S2との関係は約5.2mm2 /約9.8mm2 =約0.53倍で、本発明を満足できる規制値内にある。
【0066】
すなわち、上記関係のように規制することにより、排気孔41,41から排気管4を通じバルブ1内の中央部や熱電子放射性物質の分解時に発生したCO,CO2 やH2 Oなどの不純ガスおよびバルブ1内端部の封着部2近傍などに滞留した不純ガスをバルブ1外へ排出して、光束や光束維持率などの低下が少ないとともに始動開始電圧の低下がはかれる発光特性に優れた蛍光ランプLを提供できる。
【0067】
また、排気管4の開口した排気孔41,41が2個あるので、排気管4を通じバルブ1内に洗浄のためや封入する不活性ガスの導入の際、そのガス導入が2分して分散されるので電極35やバルブ1の内面に形成した蛍光体被膜膜6に強く吹き付けることがなく、電極35から熱電子放射性物質を脱落させたり蛍光体被膜6を剥離させたりなどの損傷を生じることを抑制できる。
【0068】
したがって、排気孔41の配設構造を従来品より少々変える簡単な構成で、放電ランプLの発光特性および外観を良好に維持できるという作用効果を奏する。
【0069】
また、本発明は、近時、要望されているT5ガラス管バルブ(外径が14.5〜17.0mm)を用いる小形(細径)、高出力化などに伴う管壁負荷が500W/m2 以上の蛍光ランプに適用して好ましい結果が得られた。
【0070】
たとえば、図3に本発明の蛍光ランプAと、従来構成の蛍光ランプBとの点灯経過に伴う光束維持率の変化を示す。なお、測定は100時間点灯後の従来構成の蛍光ランプの光束値を100%とし、横軸に点灯時間(時間)、縦軸に光束維持率(%)を対比させてある。
【0071】
試料のランプは、バルブ1形状が正四角形状をなす定格が57Wの蛍光ランプで、バルブ1の全長が約1650mm、内径が約14.5mm、マウント3を形成するフレアステム31のガラス管32外径が約12.5mm、排気管4の内径Dが約2.5mm、排気孔41,41の開口部面積S1,S2が約4.9mm2 と約9.8mm2 、排気孔41と封着部2内底部との距離が約8.5mm、管壁負荷が約500W/m2 である。
【0072】
比較のために、フレアステム31に形成した排気孔41が1か所で開口部面積が約9.8mm2 を有する以外は本発明蛍光ランプと同構成とした従来構成の蛍光ランプとをフロー排気方式により製作して比較した。
【0073】
図から明らかなように、本発明蛍光ランプは従来構成の蛍光ランプに対し、各点灯経過時間において光束維持率が略7〜8%高く、品質の向上ができたことを示している。
【0074】
なお、本発明は上記実施の形態のバルブの形状が多角形状をした蛍光ランプに限らず、フレアステムに2個の排気孔を形成したマウントを用いこの排気孔の開口部面積および排気管4の内径面積を上記のように規制した、バルブ形状が直管形や屈曲形などのランプ、特にガラス管バルブを細径化した高い管壁負荷の蛍光ランプに適用して著しい効果を奏することを確認できた。
【0075】
そして、上記蛍光ランプLは、照明器具や照明装置(いずれも図示しない。)などのソケットに装着され、点灯回路装置を介してフィラメント電極35,35へ通電することにより点灯される。この蛍光ランプLは、バルブ内にCOやCO2 などの不純ガスの残存がないか、あってもごく微量であり、高い光束維持率を呈するとともに長寿命であり、ランプ交換などのメンテナンスの手間も省ける照明器具や照明装置を提供することができる。
【0076】
また、本発明の蛍光ランプは、ガラス管バルブ1の内面に蛍光体被膜6および保護膜5を形成しているが、これら蛍光体被膜6および保護膜5中に含まれる有機物の総量を規制することにより、上述の実施の形態の蛍光ランプLと同様に光束や光束維持率などの低下が少ないとともに始動電圧の低下がはかれる発光特性に優れた蛍光ランプを提供できる。
【0077】
上記実施の形態で示されているように、T5管などのガラス管バルブ1の内面には、保護膜5および蛍光体被膜6が形成されているが、通常、保護膜形成材料には、ガラス管バルブ1への塗りむらを防ぐためにアルミナ(Al2 O3 )などの酸化物以外に界面活性剤が添加され、また、蛍光体被膜形成材料には、有機溶剤や水に有機物系のバインダーを添加し蛍光体を分散させたスラリーが用いられている。
【0078】
そして、ランプの製造工程において、ガラス管バルブ1へスラリーの塗布後、塗布膜中の界面活性剤および有機物系のバインダーをベーキング工程で焼成、分解させることが行われる。
【0079】
このベーキングにおいて、その温度は重要であり、温度が高過ぎると、特に蛍光体被膜6の場合は酸化がすすみ蛍光体が劣化して輝度などの発光特性の低下を来す。また、ベーキングの温度が低過ぎるとバインダーの分解が不十分で、ランプ完成後に放電や紫外線に晒されるとCO2 やH2 などの不純ガスを発生したり、分解物であるカーボンが残留していて、輝度維持率などの発光特性の低下の原因となる。
【0080】
そこで、保護膜形成材料としてたとえばAl2 O3 を、また、蛍光体被膜形成材料としてたとえば3波長発光形の蛍光体を用意し、これらを別個に水と、PEO(ポリエチレンオキサイド)とを加えてスラリーとし、長さ600mm、内径14.5mmのガラス管バルブ1内面に重層して塗布し、ベーキングの時間は一定(1.5分)で温度を500〜620℃まで種々変えて保護膜5と蛍光体被膜6を形成して蛍光ランプを製作した。
【0081】
そして、これらランプの点灯0時間と点灯100時間経過後のバルブから、保護膜と蛍光体被膜とを剥がし両者をよく混合して100mgを試料とし、示差熱ガスクロマトグラフィ質量分析計を用いて、リテンションタイムとアバンダンスを分析し、各試料の有機物成分の定量を行った。
【0082】
図4は横軸にベーキング温度(℃)を、縦軸に蛍光体被膜または/および保護膜1g当りの残留有機物量(μg/g)を対比させてある。図4から明らかなように、ベーキング温度の高い方が残留有機物量は少く、また、残留有機物量の少い方が光束および光束維持率も高かった。このようなことから、ガラス管バルブ内に残留する有機物量は蛍光体被膜または/および保護膜重量1gに対して5μg以下であれば発光特性がよいことが判明した。
【0083】
また、図5はベーキング温度600℃で処理されたバルブ1を用いて製作した蛍光ランプの、点灯経過時間における残留有機物量の変化を示し、横軸は点灯経過時間(時間)、縦軸は残留有機物量(μg)を対比させてある。この蛍光ランプは、1本のバルブで、約2gの有機物が残留しているが、点灯経過とともにその残留量は減少しており、減少した有機物は紫外線やイオン衝撃によって分解されている。したがって、ランプ完成時に残留有機物が多ければ、分解される量も増加するから、光束および光束維持率の低下も大きいことが分かった。
【0084】
しかし、ガラス管バルブが長いランプや屈曲したランプでは、バルブの変形があるため、材料効率が悪くベーキング温度を600℃以上にすることが困難であるとともにバルブが長いとせっかく分解したガスがバルブ温度の低下によって、再吸収されてしまう。
【0085】
因みに、内径が14.7mm、長さが1791mmのガラス管バルブの内面に保護膜と蛍光体被膜の塗布膜を形成し、580℃でベーキングしたバルブの両端に本発明の実施の形態に関わるステムに2個の排気孔を有するマウントを封着した蛍光ランプと、1個の排気孔を有するマウントを封着した従来形の蛍光ランプとでは、残留有機物量が従来形のランプでは6.3μg/gであるのに対して、本発明の実施の形態に関わるランプでは4.0μg/gに低減していた。
【0086】
これは蛍光ランプを製造する際、マウント封着済みバルブを約500℃の電気炉で加熱しながら排気を行う工程が設けられており、ベーキング温度が580℃程度でも殆どのバインダーは沸点の低い有機物へ分解されているから、この排気工程では有機物は気体で存在しており、本発明の実施の形態に関わるマウントを用いることにより、バルブ内にガスが残留することなく排出できることによる。本発明の実施の形態に関わるマウントを用いたランプは、ベーキング温度が低くても残留有機物量を5μg/g以下にできる。
【0087】
上述の質量分析計における測定条件は、バイオライザーの昇温速度が80℃で、1分保持後、60℃/分で800℃の条件で、カラムは液体窒素中に浸しておく。カラムはDB−5HT(30m×0.25mm×0.1μm)を用い昇温後、液体窒素中から引上げて、30℃で1分保持後、12℃/分で350℃(1分保持)して、リテンションタイムとアバンダンスを測定する。このときスプリット比は1/30で行っている。
【0088】
なお、ガラス管バルブの外径が約17.5mmの45W形コンパクト形蛍光ランプの場合、蛍光体被膜または/および保護膜1g中の残留有機物量が5μgを超えるランプは、残留有機物量が5μg/g以下のランプに比べて、0時間、100時間の光束および光束維持率が低かった。
【0089】
また、ガラス管バルブの外径が約10mmのU字形に屈曲したガラス管バルブを用いた電球形蛍光ランプでは、ベーキング温度を高くするとバルブが変形してしまうため、低温度で分解するバインダーを用いても蛍光体被膜または/および保護膜中の残留有機物量が5μg/g以下となる。また、電気炉内に塗布済みバルブを配し、バルブの一端側から空気を送り込み、他端側から排気し、600℃で短時間ベーキングしても、残留有機物量が2μg/g程度のランプが得られた。
【0090】
また、ガラス管バルブの外径が約25mmの直管形蛍光ランプの場合は、バルブを回転させながらベーキングが行えるため、比較的その温度を高くでき、ベーキングを610℃で酸素・空気を送り込みながら行ったランプは、残留有機物量が2μg/g以下であった。
【0091】
さらに、無電極蛍光ランプのようなボール型のバルブを用いる場合は、蛍光体被膜や保護膜を静電塗装により行えば、残留有機物量が5μg/g以下のランプが得られる。
【0092】
【発明の効果】請求項1に記載の発明では、排気管の内径の横断面積およびこの排気管先端のフレアステムに形成した2個の開口部面積との関係を規制したことにより、バルブ内の排気速度が速くなるとともにバルブ内に残存する不純ガス量の低減がはかれることにより、光束や光束維持率および放電開始電圧などの低下がはかれ発光特性に優れ、かつ、量産にも適したた蛍光ランプを提供できる。
【0093】
請求項2に記載の発明では、バルブ内面と蛍光体被膜との間に金属酸化物からなる保護膜を形成しておくことにより、バルブのガラス中のアルカリ成分と水銀との反応やガラス管を加熱して屈曲するときにガラス中に蛍光体がめり込むのを抑制して、封入水銀の消耗を低減できる蛍光ランプを提供できる。
【0094】
請求項3に記載の発明では、ガラス管バルブをT5管と呼ばれている外径が、14.5〜17.0mmのものを用いるバルブを細径化しても、通常のインデックスでの排気で支障がない生産が行なえ、かつ、品質低下の虞がない蛍光ランプを提供できる。
【0095】
請求項4に記載の発明では、ガラス管バルブが細径化され管壁負荷が高くなっても、上記請求項1ないし3に記載したと同様な効果を奏する蛍光ランプを提供できる。
【0096】
請求項5に記載の発明では、上記請求項1ないし請求項4に記載の効果を奏する蛍光ランプを備えているので、点灯経過に伴う明るさの低下が少なくランプのメンテナンスも容易な照明装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】多角形状たとえば略四角形の蛍光ランプを示す一部断面正面図である。
【図2】図1の蛍光ランプの一端部側を示し、(a)図は正面からみた縦断面図、(b)図は側面からみた一部縦断面図である。
【図3】本発明の蛍光ランプと、従来構成の蛍光ランプとの点灯経過に伴う光束維持率の変化を対比して示すグラフである。
【図4】ベーキング温度(℃)と、残留有機物量(μg/g)とを対比させたグラフである。
【図5】蛍光ランプの点灯経過における残留有機物量の関係を示すグラフである。
【符号の説明】L:蛍光ランプ、 1:ガラス管バルブ、 2:封着部、 3:マウント、 31:フレアステム管、 33:リード線、
34:圧潰(ピンチ)封止部、 35:フィラメント電極、 4:排気管、
41:排気孔、5:保護膜、 6:蛍光体被膜、
Claims (5)
- 蛍光体被膜が形成されたガラス管バルブと;このガラス管バルブの少なくとも一端に封着されたフレアステム管内にフィラメント電極を継線した少なくとも2本のリード線および排気管を設けた圧潰封止部を有し、この圧潰封止部の両側それぞれに排気管と連通する排気孔が形成されているマウントと;上記バルブ内に封入された放電媒体とを備えた蛍光ランプにおいて、
上記2つの排気孔の開口部面積をS1,S2とし、排気管横断面積Dをしたとき、
0.7・D≦S1および0.5・S2≦S1
の関係を満足していることを特徴とする蛍光ランプ。 - 蛍光体被膜が、ガラス管バルブ内面上の保護膜上に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の蛍光ランプ。
- ガラス管バルブの外径が、14.5〜17.0mmであることを特徴とする請求項1または2に記載の蛍光ランプ。
- 管壁負荷が、500W/m2 以上であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一に記載の蛍光ランプ。
- 本体と;この本体に設けられた上記請求項1ないし4のいずれか一に記載の蛍光ランプと;この蛍光ランプの点灯回路装置とを具備していることを特徴とする照明装置。
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