JP2005007838A - プリンタ装置 - Google Patents

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Mitsuharu Aikawa
光春 相川
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Abstract

【課題】通帳の挿入位置にズレがあった場合でも磁気テープに対するデータの読み書きを短時間で適切に行なうことができるプリンタ装置を提供する。
【解決手段】センサSを基準位置から移動させて通帳101の端部を検知させることで基準位置から通帳101の端部までの離間距離Wを測定し、この値Wと,通帳101の端部から磁気テープ105までの離間距離Yと,基準位置から磁気ヘッド104までの離間距離Zの値に基いて磁気ヘッド104から磁気テープ105までの離間距離Xを求める。補助搬送手段9を作動させて通帳101を印字送り方向と直交する向きに−Xだけ移動させることで磁気テープ105の位置を磁気ヘッド104の位置に一致させる。このように、実測値Wを利用して位置ズレの補正を行なうことで通帳挿入時の位置ズレに対処し、同時に、データの読み書きのリトライ動作を不要としてデータの読み書きの所要時間を短縮する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、通帳への印字と通帳の磁気テープへのデータの読み書きを行なうプリンタ装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
通帳搬送路内に設けられた印字送り用の通帳搬送手段で通帳に送りを掛けながら磁気ヘッドを駆動して通帳の磁気テープに対してデータの読み書きを行なうプリンタ装置が既に公知である。
【0003】
従来のプリンタ装置における通帳搬送路と磁気ヘッドとの位置関係、および、通帳と通帳上の磁気テープとの位置関係について図9に簡単に示す。
【0004】
図9に示されるように、通帳搬送路100の一側には通帳101を挿入する際の位置決め基準となる突き当てガイド102が設けられており、この突き当てガイド102に沿って挿入された通帳101に通帳搬送手段103を利用して送りを掛け、通帳搬送路100内に配備された磁気ヘッド104を駆動して、通帳101に貼付された磁気テープ105に対してデータの読み書きを行なうようになっている。
【0005】
従って、磁気ヘッド104を利用して磁気テープ105に適切にデータの読み書きを行なうためには、突き当てガイド102から磁気ヘッド104までの離間距離が通帳101の端部から磁気テープ105までの離間距離と一致するように磁気ヘッド104の取り付け位置を厳密に調整する必要がある。
【0006】
しかし、仮に、磁気ヘッド104の取り付け位置が厳密に調整されていたとしても、ユーザーが通帳101を不適当な位置から挿入すると、磁気テープ105が磁気ヘッド104の位置を通らず、データの読み書きが適切に行なわれなくなる場合がある。
【0007】
また、磁気ヘッド104の位置が固定であるため、磁気テープ105の貼付位置の仕様が異なる金融機関の通帳には対処することができないといった問題がある。
【0008】
この種の問題に対処するための手段としては、例えば、特許文献1に開示されるように、磁気テープからのデータの読み込みに失敗した場合に、磁気ヘッドの移動方向と直交する向きに通帳を所定量だけ移動させ、改めてデータの読み込みを再実行するようにした磁気記録情報の再生方法が提案されている。
【0009】
しかし、このような再生方法を適用した場合、通帳を移動させる所定量の刻みを小さく設定すると、データ読み込みのリトライ回数が増えて通帳の処理時間が極端に増長し、また、通帳を移動させる所定量の刻みを大きく設定すると、磁気テープの位置を磁気ヘッドの位置に対応させることができなくなって適切な読み込み作業が不能となる恐れがある。
【0010】
【特許文献1】
特開昭61−165179号公報(第3頁左下欄,第2図)
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明の課題は、前記従来技術の欠点を解消し、通帳搬送路に対する通帳の挿入位置にズレがあったり、あるいは、磁気テープの貼付位置の仕様が異なる通帳が挿入された場合であっても、磁気テープに対するデータの読み書きを短時間のうちに適切に行なうことのできるプリンタ装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、磁気テープに対してデータの読み書きを行なう磁気ヘッドを通帳搬送路内に備え、通帳搬送路内に設けられた印字送り用の通帳搬送手段で通帳に送りを掛けながら磁気ヘッドを駆動して通帳の磁気テープに対してデータの読み書きを行なう通帳取り扱い用のプリンタ装置であり、前記課題を達成するため、特に、
通帳搬送路内で通帳の印字送り方向と直交する方向に通帳に送りを掛ける補助搬送手段と、
通帳の印字送り方向と直交する方向に沿って通帳搬送路内に規定された基準位置から通帳の端部までの離間距離を測定するオフセット量測定手段と、
オフセット量測定手段により測定された離間距離と,前記基準位置から磁気ヘッドまでの離間距離と,通帳の端部から磁気テープまでの離間距離とに基いて、磁気ヘッドから磁気テープまでの離間距離を求める離間距離演算手段と、
離間距離演算手段により求められた離間距離を解消する方向に補助搬送手段を駆動して通帳の磁気テープの位置を磁気ヘッドの位置に合わせる駆動制御手段とを備えたことを特徴とする構成を有する。
【0013】
以上の構成により、通帳搬送路内に通帳が取り込まれると、まず、オフセット量測定手段が作動し、通帳搬送路内に規定された基準位置から通帳の端部までの離間距離を測定する。
そして、離間距離演算手段が、オフセット量測定手段により測定された離間距離と,基準位置から磁気ヘッドまでの離間距離と,通帳の端部から磁気テープまでの離間距離とに基いて、磁気ヘッドから磁気テープまでの離間距離を求める。但し、基準位置から磁気ヘッドまでの離間距離はプリンタ装置に固有の値、また、通帳の端部から磁気テープまでの離間距離は通帳に固有の値である。
そして、最終的に、駆動制御手段が、離間距離演算手段により求められた離間距離を解消する方向に補助搬送手段を駆動し、通帳の印字送り方向と直交する方向に通帳を移動させて、通帳の磁気テープの位置を磁気ヘッドの位置に合わせる。
このように、実際に測定された基準位置から通帳の端部までの離間距離と,通帳に固有の値である通帳の端部から磁気テープまでの離間距離と,プリンタ装置に固有の値である基準位置から磁気ヘッドまでの離間距離とに基いて磁気ヘッドから磁気テープまでの離間距離を求めるようにしているので、通帳の挿入位置にズレが生じたり、あるいは、磁気テープの貼付位置の仕様が異なる通帳が挿入された場合であっても、磁気テープの位置を磁気ヘッドの位置に確実に一致させてデータの読み書きを行なうことができる。また、データの読み書きのためのリトライ動作を繰り返す必要もないので、短時間のうちにデータの読み書きを行なうことができる。
【0014】
前記と同様の課題を達成するため、通帳搬送路内で通帳の印字送り方向と直交する方向に磁気ヘッドに送りを掛ける磁気ヘッド移動手段と、
通帳の印字送り方向と直交する方向に沿って通帳搬送路内に規定された基準位置から通帳の端部までの離間距離を測定するオフセット量測定手段と、
オフセット量測定手段により測定された離間距離と,磁気ヘッドの現在位置と,通帳の端部から磁気テープまでの離間距離とに基いて、磁気ヘッドから磁気テープまでの離間距離を求める離間距離演算手段と、
離間距離演算手段により求められた離間距離を解消する方向に磁気ヘッド移動手段を駆動して通帳の磁気テープの位置に磁気ヘッドの位置を合わせる駆動制御手段とを備えた構成としてもよい。
【0015】
このような構成を適用した場合には通帳ではなく磁気ヘッドが通帳の印字送り方向と直交する方向に移動することになるが、通帳の磁気テープの位置と磁気ヘッドの位置とが合わせられる点に関しては前記と同様である。
【0016】
また、オフセット量測定手段は、通帳の端部を検知するセンサと、通帳の印字送り方向と直交する方向にセンサを移動させるセンサ移動手段と、センサ移動手段を駆動してセンサが基準位置から通帳の端部を検知する位置まで移動する間のセンサの移動量を測定する測定手段とによって構成することができる。
【0017】
このような構成を適用した場合、安価な光学センサを利用して基準位置から通帳の端部までの離間距離を測定することができるので、高価なイメージセンサ等を利用する場合と比べてプリンタ装置の製造コストの低減化が可能である。
基準位置から通帳の端部までの離間距離は、センサ移動手段で駆動されるセンサが基準位置を通過してから該センサが通帳の端部を検知する位置までのセンサの移動量であり、この移動量は、センサの検知状態を確認しながら測定手段でセンサの移動量を測定することで容易に求めることができる。
より具体的には、例えば、センサが基準位置にあるときにリセットされるカウンタを測定手段として利用し、このカウンタによって、センサが基準位置を通過してからセンサが通帳の端部を検知する位置まで移動する間にセンサ移動手段のステッピングモータに入力される駆動パルスを計数することで、センサの移動量を求めることが可能である。
【0018】
このような構成を適用する場合、更に、センサを印字ヘッドに一体的に配備し、センサ移動手段をキャリッジ駆動手段によって兼ねさせることが可能である。
【0019】
専用のセンサ移動手段を設ける必要がなくなるので、プリンタ装置の製造コストの低減化に有利である。
【0020】
また、通帳の端部から磁気テープまでの離間距離を上位装置から離間距離演算手段に入力するように構成することが可能である。
【0021】
通帳の挿入時に大幅な位置ズレが生じている場合あるいは通帳のバーコードの仕様が異なるような場合においては、通帳のバーコードを利用して通帳の仕様を特定することは困難であるが、通帳の端部から磁気テープまでの離間距離を上位装置から入力することで、この離間距離のデータを離間距離演算手段に確実に認識させることができる。この際、離間距離の数値それ自体を直接的に上位装置から離間距離演算手段に入力する必要は必ずしもなく、例えば、通帳の仕様を表す金融機関名と離間距離のデータとの対応関係を離間距離演算手段に予め記憶させておき、上位装置から離間距離演算手段に金融機関名を指定し、離間距離演算手段が金融機関名に基いて離間距離を特定するといったことも可能である。
【0022】
また、通帳の端部から磁気テープまでの離間距離をマニュアルデータインプッタから離間距離演算手段に入力するようにしてもよい。
【0023】
前記と同様、マニュアルデータインプッタから離間距離の数値それ自体を直接的に離間距離演算手段に入力してもよいし、あるいは、通帳の仕様を表す金融機関名等をマニュアルデータインプッタから指定し、離間距離演算手段が金融機関名に基いて離間距離を特定するようにしてもよい。
【0024】
更に、通帳搬送手段と通帳との接触を解消して補助搬送手段の作動を許容する一方、補助搬送手段と通帳との接触を解消して通帳搬送手段の作動を許容する送り方向切り替え手段を併設することが可能である。
【0025】
このような構成を適用した場合、印字送り用の通帳搬送手段が補助搬送手段による直交方向の通帳送りを妨げたり、補助搬送手段が通帳搬送手段による印字送り方向の通帳送りを妨げたりする問題が完全に解消されるので、補助搬送手段は離間距離演算手段の演算結果に基いて通帳の磁気テープの位置を磁気ヘッドの位置に精密に合わせることができ、同時に、通帳搬送手段も、通帳の印字開始位置を印字ヘッドの位置に精密に合わせることができるようになる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態の幾つかについて説明する。図1は通帳の印字送り方向と直交する方向に通帳を移動させて通帳の磁気テープの位置を磁気ヘッドの位置に合わせるようにしたプリンタ装置の一実施形態について示した構成図である。
【0027】
このプリンタ装置は、通帳搬送路100の内部に磁気ヘッド104と印字送り用の通帳搬送手段103を備え、通帳搬送路100の一側には、通帳101を挿入する際に位置決め基準として利用することが可能な突き当てガイド102が設けられている。
【0028】
磁気ヘッド104は、通帳101の磁気テープ105に対してデータの読み書きを行なうためのもので、その構成や機能については既に公知である。
【0029】
また、印字ヘッド1は、通帳の印字送り方向と直交する方向に沿って設けられたキャリッジガイド2に沿って移動自在に装着され、タイミングベルト3やプーリ4,4およびステッピングモータM3等によって構成されるキャリッジ駆動手段5の作動によって通帳101の印字送り方向と直交する方向に送りを掛けられるようになっている。
【0030】
通帳101の端部を検知するための反射型の光学式センサSは印字ヘッド1の下面側に一体的に取り付けられており、図1に示されるような印字ヘッド1の原位置復帰状態において、センサSの位置が、突き当てガイド102の位置、つまり、通帳101の印字送り方向と直交する方向に沿って通帳搬送路100内に規定された基準位置と一致するようになっている。
【0031】
センサSは印字ヘッド1と一体的に移動するので、キャリッジ駆動手段5は、通帳101の印字送り方向と直交する方向にセンサSを移動させるセンサ移動手段としての機能を兼ね備えていることになる。
【0032】
センサ移動手段として機能するキャリッジ駆動手段5とセンサSはオフセット量測定手段の一部である。
【0033】
印字送り用の通帳搬送手段103は、プーリ6,6や搬送ベルト7,7およびステッピングモータM1等で構成される。プーリ6,6および搬送ベルト7,7を配設した第一のプレート部材8は、ソレノイドSOL1の突出縮退動作によりプーリ6,6と搬送ベルト7,7を伴って通帳搬送路100内に出没するようになっている。
【0034】
具体的には、ソレノイドSOL1への通電がオフとされて励磁が解除された状態で、第一のプレート部材8が通帳搬送路100内に侵入して通帳101の印字送り方向への搬送が可能な状態となり、また、ソレノイドSOL1への通電がオンとされて励磁が実行された状態で、第一のプレート部材8が通帳搬送路100から下方に退避して通帳101との接触が解消される。
【0035】
一方、印字送り方向と直交する方向に通帳101に送りを掛ける補助搬送手段9は、搬送ローラ10,10およびステッピングモータM2等で構成される。搬送ローラ10,10を配設した第二のプレート部材11は、ソレノイドSOL2の突出縮退動作により搬送ローラ10,10を伴って通帳搬送路100内に出没するようになっている。
【0036】
具体的には、ソレノイドSOL2への通電がオンとされて励磁が実行された状態で、第二のプレート部材11が通帳搬送路100内に侵入して通帳101の印字送り方向と直交する方向への搬送が可能な状態となり、また、ソレノイドSOL2への通電がオフとされて励磁が解除された状態で、第二のプレート部材11が通帳搬送路100から下方に退避して通帳101との接触が解消される。
【0037】
第一のプレート部材8は、通帳搬送路100の底面の一部に穿設された矩形状の切欠に入れ子状に内嵌された部材であり、また、第二のプレート部材11は、更に、第一のプレート部材8の一部に穿設された矩形状の切欠に入れ子状に内嵌された部材であって、その各々がソレノイドSOL1,SOL2の突出縮退動作に応じて独立して通帳搬送路100内に出没するようになっている。ソレノイドSOL1,SOL2は送り方向切り替え手段の一部である。
【0038】
図2はプリンタ装置に実装された制御部12の構成の概略を示した機能ブロック図である。
【0039】
制御部12の主要部は、演算処理用のCPU13と、該CPU13の制御プログラムを格納したROM14、および、演算データの一時記憶等に利用されるRAM15と、各種パラメータの値等を記憶する不揮発性メモリ16によって構成される。
【0040】
不揮発性メモリ16に記憶されるパラメータとしては、例えば、通帳搬送路100内に規定された基準位置、つまり、突き当てガイド102から磁気ヘッド104までの離間距離Zの値がある。離間距離Zの値は当該プリンタ装置に固有の値であり、予め工場出荷時点で、通帳101を印字送り方向と直交する向きに移動させる補助搬送手段9の搬送ローラ10,10による送り量、つまり、ステッピングモータM2の駆動量に相当する駆動パルスの値に換算して、不揮発性メモリ16に登録されている。
【0041】
また、インターフェイス17は外部装置との間で情報の入出力を行なうためのもので、この実施形態では、このインターフェイス17を介して、少なくとも、通帳101の端部から磁気テープ105までの離間距離Yの値が、ホストコンピュータ等の上位装置18からCPU13に入力されるようになっている。入力された離間距離Yの値は、離間距離Zの場合と同様、ステッピングモータM2の駆動量に相当する駆動パルスの値に換算される。離間距離Yの値は、通帳101の種別、例えば、通帳101を発行した金融機関等によって異なる場合がある。
【0042】
前述のステッピングモータM1,M2,M3とソレノイドSOL1,SOL2は、各々のドライバ19〜23および入出力回路25を介してCPU13により駆動制御される。また、センサSからの信号はA/D変換器24でディジタル変換され、更に、入出力回路25を介してCPU13に入力される。
【0043】
印字ヘッド1はドライバ27および入出力回路25を介してCPU13により駆動制御されるようになっている。
【0044】
また、マニュアルデータインプッタ26はデータ入力のための補助手段として利用されるもので、例えば、前述した上位装置18からの離間距離Yの入力に代えて、このマニュアルデータインプッタ26を介して離間距離Yの値を入力することが可能である。
【0045】
通帳101の仕様を表す金融機関名を上位装置18あるいはマニュアルデータインプッタ26からCPU13に指定してCPU13の内部処理で離間距離Yのデータを特定させる場合には、通帳101の仕様を表す金融機関名と離間距離Yのデータとの対応関係を表すテーブルを作成し、このテーブルを不揮発性メモリ16に保存しておくようにする。
【0046】
ディスプレイ27はプリンタ装置の使用に関するガイダンス表示や警告表示等に利用される。
【0047】
図3および図4は制御部12のCPU13によって実行される通帳位置決め処理の概略を示したフローチャートである。
【0048】
次に図3および図4を参照して、オフセット量測定手段における測定手段の一部,離間距離演算手段,補助搬送手段9の駆動制御手段および送り方向切り替え手段の一部として機能するCPU13の処理動作について説明する。
【0049】
但し、通帳搬送路100内への通帳101の取り込みに関する処理操作については従来と同様であるので説明を省略する(ステップa1)。
【0050】
通帳搬送路内100内に通帳101が取り込まれると、CPU13は、まず、センサ移動手段として機能するキャリッジ駆動手段5のステッピングモータM3を駆動し、印字ヘッド1に一体化されたセンサSを現在位置から図1に示されるような原位置に復帰させ(ステップa2)、測定手段の一部として機能するカウンタCの値を0に初期化する(ステップa3)。
【0051】
次いで、測定手段の一部として機能するCPU13は、入出力回路25およびドライバ21を介してキャリッジ駆動手段5のステッピングモータM3に1パルス分の駆動指令を出力し、印字ヘッド1に一体化されたセンサSを図1に示されるような原位置から微小量だけ通帳搬送路100側に移動させ(ステップa4)、測定手段の一部として機能するカウンタCの値を1インクリメントし、通帳搬送路100内に規定された基準位置、つまり、突き当てガイド102の位置を起点とするセンサSの移動量の値を更新する(ステップa5)。
【0052】
そして、測定手段の一部として機能して機能するCPU13は、センサSからの信号がオンとなっているか否か、つまり、センサSが通帳101の左端部に到達して通帳101の端部を検知しているか否かを判定する(ステップa6)。
【0053】
ここで、センサSが通帳101の端部を検出していなければ、CPU13は、前記と同様にしてステップa4〜a6の処理を繰り返し実行し、センサSが通帳101の端部を検知するまで待機する。
【0054】
そして、通帳101の端部が検知されてステップa6の判定結果が真となったならば、測定手段の一部として機能するCPU13は、カウンタCの現在値、つまり、センサSが基準位置を通過してからセンサSが通帳101の端部を検知するまでの間にセンサ移動手段として機能するキャリッジ駆動手段5のステッピングモータM3に入力された駆動パルスの値を、離間距離記憶レジスタR(w)に一時記憶させる(ステップa7)。
【0055】
離間距離記憶レジスタR(w)の値は、具体的には、センサSが基準位置を通過してから該センサSが通帳101の端部を検知する位置までのセンサSの移動量、つまり、基準位置から通帳101の端部までの離間距離Wである。
【0056】
次いで、CPU13は、通帳101の端部から磁気テープ105までの離間距離Yの値が上位装置18から離間距離演算手段としてのCPU13に既に入力されているか否かを判定し(ステップa8)、離間距離Yの値が入力されていなければ、ディスプレイ27に離間距離Yの値を手動入力する旨の警告メッセージを表示して(ステップa9)、マニュアルデータインプッタ26からのデータ入力を待つ待機状態に入る(ステップa10)。
【0057】
そして、マニュアルデータインプッタ26から離間距離Yの値が手動入力されると、CPU13は、この値をステッピングモータM2の駆動量に相当する駆動パルスの値に換算して一時記憶し、ディスプレイ27の警告メッセージをクリアする(ステップa11)。
【0058】
既に述べた通り、上位装置18あるいはマニュアルデータインプッタ26からの離間距離Yの入力は必ずしも数値入力による必要はなく、例えば、通帳101の仕様を表す金融機関名を入力することによっても代替することができる。その場合、CPU13は、不揮発性メモリ16内のテーブルを金融機関名をキーワードとして検索し、入力された金融機関名に対応する離間距離Yの値、具体的には、ステッピングモータM2の駆動量に相当する駆動パルスの値を特定することになる。
【0059】
なお、ステップa8の判定処理の時点で既に離間距離Yの値が上位装置18から入力されている場合には、ステップa9〜a11の処理はスキップされる。
【0060】
このようにして、離間距離Wの測定が完了して離間距離記憶レジスタR(w)に記憶され、かつ、離間距離Yの値が特定されると、離間距離演算手段としてのCPU13は、基準位置から磁気ヘッド104までの離間距離Zの値を不揮発性メモリ16から読み込み(ステップa12)、R(w)+Y−Zの演算式を実行して磁気ヘッド104から磁気テープ105までの離間距離Xを求め、この値をオフセット量記憶レジスタR(x)に一時記憶する(ステップa13)。既に述べた通り、W,Y,Z,Xの値は実際にはステッピングモータM2の駆動量に相当する駆動パルスの値である。
【0061】
離間距離Xは符号を有する数値であり、図1からも明らかなように、この実施形態では、X>0であれば磁気テープ105の位置が磁気ヘッド104の位置を基準として右方向にずれており、通帳101を基準位置の側に向けて移動させる必要があることを意味する。また、X<0であれば磁気テープ105の位置が磁気ヘッド104の位置を基準として左方向にずれており、通帳101を基準位置から離間する方向に向けて移動させる必要があることを意味する。
【0062】
従って、CPU13は、オフセット量記憶レジスタR(x)の値の正負に基いて(ステップa14)、R(x)>0であれば、回転方向記憶フラグFに、通帳101を基準位置の側つまり左に向けて移動させるステッピングモータM2の回転方向を示す値0を設定し(ステップa15)、また、R(x)≦0であれば、回転方向記憶フラグFに、通帳101を基準位置から離間する方向つまり右に向けて移動させるステッピングモータM2の回転方向を示す値1を設定して(ステップa16)、其の移動量に相当する駆動パルスの値|R(x)|をオフセット量記憶レジスタR(x)に一時記憶させる(ステップa17)。
【0063】
次いで、送り方向切り替え手段の一部として機能するCPU13は、初期状態で励磁を解除されているソレノイドSOL1,SOL2を共に通電して励磁状態とし、第一のプレート部材8のプーリ6,6と搬送ベルト7,7で構成される印字送り用の通帳搬送手段103を通帳搬送路100から退避させて通帳101との接触を解消させると共に、第二のプレート部材11の搬送ローラ10,10によって構成される補助搬送手段9を通帳搬送路100に侵入させて、印字送り方向と直交する方向への通帳101の搬送が許容され得る状態とする(ステップa18)。
【0064】
そして、補助搬送手段9の駆動制御手段として機能するCPU13は、カウンタCの値を0に初期化した後(ステップa19)、回転方向記憶フラグFの値に基いて、入出力回路25およびドライバ20を介してステッピングモータM2に1パルス分の駆動指令を出力し、補助搬送手段9の搬送ローラ10,10を微小量だけ回転させて通帳101に対し印字送り方向と直交する方向の送りを掛けて(ステップa20)、カウンタCの値を1インクリメントする(ステップa21)。
【0065】
前述した通り、回転方向記憶フラグFの値が0、つまり、磁気テープ105の位置が磁気ヘッド104の位置を基準として右方向にずれていれば通帳101を基準位置の側つまり左に向けて移動させる方向にステッピングモータM2が駆動され、また、回転方向記憶フラグFの値が1、つまり、磁気テープ105の位置が磁気ヘッド104の位置を基準として左方向にずれていれば通帳101を基準位置から離間する方向つまり右に向けて移動させる方向にステッピングモータM2が駆動されることになる。
【0066】
次いで、補助搬送手段9の駆動制御手段として機能するCPU13は、カウンタCの現在値がオフセット量記憶レジスタR(x)の値に達しているか否か、つまり、磁気ヘッド104から磁気テープ105までの離間距離Xを解消して磁気テープ105が磁気ヘッド104に重なる位置にまで通帳101に送りが掛けられているか否かを判定し(ステップa22)、通帳101に対する送りが不十分であれば、前記と同様にしてステップa20〜a22の処理を繰り返し実行して通帳101に送りを掛ける。
【0067】
そして、最終的に、ステップa22の判定結果が偽となって、磁気テープ105が磁気ヘッド104に重なる位置にまで通帳101に対して印字送り方向と直交する方向の送りが掛けられたことが確認されると、CPU13は補助搬送手段9に対する駆動制御を終了する。
【0068】
このように、通帳101に印字送り方向と直交する方向の送りが掛けられている間は搬送ベルト7,7が通帳101から退避しているので、搬送ベルト7,7と通帳101との間に接触抵抗が作用することはない。従って、補助搬送手段9による送りを妨げる外乱は非常に軽微であり、搬送ローラ10,10と通帳101との間に滑りが生じにくいため、磁気ヘッド104から磁気テープ105までの離間距離Xの演算結果に従って補助搬送手段9を駆動制御するといった単純なオープンループ制御によって、確実に磁気テープ105の位置を磁気ヘッド104の位置に合わせることができる。
【0069】
次いで、送り方向切り替え手段の一部として機能するCPU13は、励磁状態にあるソレノイドSOL1,SOL2への通電を共に解除して非励磁状態とし、第二のプレート部材11の搬送ローラ10,10によって構成される補助搬送手段9を通帳搬送路100から退避させて通帳101との接触を解消させると共に、第一のプレート部材8のプーリ6,6と搬送ベルト7,7で構成される印字送り用の通帳搬送手段103を通帳搬送路100に侵入させて、印字送り方向への通帳101の搬送が許容され得る状態とする(ステップa23)。
【0070】
この後、通帳101は通帳搬送手段103によって通帳搬送路100内を印字送り方向に送られながら、従来と同様にして、磁気ヘッド104を利用した磁気テープ105へのデータの読み書き、更には、印字ヘッド1を利用した記入欄への印字処理を受けることになるが、これらの処理操作については既に公知であるので説明を省略する。
【0071】
データの読み書きに際しては、既に、磁気テープ105の位置が磁気ヘッド104の位置に確実に合わせられているので、磁気テープ105に対するデータの読み書きは常に適切に行なわれることになる。
【0072】
また、通帳101に印字送り方向の送りが掛けられている間は、搬送ローラ10,10が通帳101から退避しているので、搬送ローラ10,10と通帳101との間に接触抵抗が作用することはない。このように印字送り方向への送りに際して作用する外乱が少ないため、通帳101と搬送ベルト7,7との間に滑りが生じる心配はなく、通帳101の印字開始位置を印字ヘッド1の位置に精密に位置決めすることができる。
【0073】
次に、図5を参照して、通帳の印字送り方向と直交する方向に磁気ヘッド104を移動させて磁気ヘッド104の位置を通帳101の磁気テープ105の位置に合わせるようにしたプリンタ装置の一実施形態について説明する。
【0074】
このプリンタ装置は、通帳搬送路100の内部に磁気ヘッド104と印字送り用の通帳搬送手段103を備え、通帳搬送路100の一側には、通帳101を挿入する際に位置決め基準として利用することが可能な突き当てガイド102が設けられている。
【0075】
また、印字ヘッド1は、図1の実施形態と同様のキャリッジ駆動手段5の作動によって通帳101の印字送り方向と直交する方向に送りを掛けられるようになっている。キャリッジ駆動手段5の駆動源はステッピングモータM3である。
【0076】
通帳101の端部を検知するための反射型の光学式センサSは印字ヘッド1の下面側に一体的に取り付けられており、図5に示されるような印字ヘッド1の原位置復帰状態において、センサSの位置が、突き当てガイド102の位置、つまり、通帳101の印字送り方向と直交する方向に沿って通帳搬送路100内に規定された基準位置と一致するようになっている。
【0077】
センサSは印字ヘッド1と一体的に移動するので、キャリッジ駆動手段5は、通帳101の印字送り方向と直交する方向にセンサSを移動させるセンサ移動手段としての機能を兼ね備えていることになる。
【0078】
印字送り用の通帳搬送手段103は、プーリ6,6や搬送ベルト7,7およびステッピングモータM1等で構成される。
【0079】
図5の実施形態では、送りネジ機構等からなる磁気ヘッド移動手段28に磁気ヘッド104が取り付けられており、センサSと同様、磁気ヘッド104が通帳101の印字送り方向と直交する方向に移動できるようになっている。磁気ヘッド移動手段28の駆動源はステッピングモータM2である。
【0080】
プリンタ装置に実装される制御部29の構成を図6に示す。制御部29の構成に関しては、ソレノイドSOL1,SOL2とドライバ22,23が実装されていない点を除いて図2の実施形態と同様であるので、図6中に図2と同様の符号を付すにとどめ、詳細な説明は省略する。
【0081】
この実施形態では、基準位置である突き当てガイド102から磁気ヘッド104までの離間距離Zは可変する値であるが、その現在位置が不揮発性メモリ16内の現在位置記憶レジスタR(z)に逐次更新して記憶されるようになっている。
【0082】
また、通帳101の仕様を表す金融機関名を上位装置18あるいはマニュアルデータインプッタ26からCPU13に指定してCPU13の内部処理で離間距離Yのデータを特定させる場合には、通帳101の仕様を表す金融機関名と離間距離Yのデータとの対応関係を表すテーブルを作成し、前述した実施形態の場合と同様、このテーブルを不揮発性メモリ16に保存しておくようにする。
【0083】
図7および図8は制御部29のCPU13によって実行される磁気ヘッド位置決め処理の概略を示したフローチャートである。
【0084】
次に図7および図8を参照して、主に、離間距離演算手段および磁気ヘッド移動手段28の駆動制御手段として機能するCPU13の処理動作について説明する。
【0085】
通帳搬送路内100内に通帳101が取り込まれると(ステップb1)、CPU13は、図4のステップa2〜a7と同様の処理を実行して、通帳搬送路100内に規定された基準位置つまり突き当てガイド102から通帳101の端部までの離間距離Wを求め、この値を離間距離記憶レジスタR(w)に一時記憶させる(ステップb2〜b7)。
【0086】
次いで、離間距離演算手段として機能するCPU13は、基準位置である突き当てガイド102から磁気ヘッド104までの離間距離Zの現在値R(z)を不揮発性メモリ16から読み込み(ステップb8)、突き当てガイド102から通帳101の端部までの離間距離R(w)と,上位装置18あるいはマニュアルデータインプッタ26から与えられた通帳101の端部から磁気テープ105までの離間距離Yの値と,離間距離Zの現在値R(z)の値に基いて、R(w)+Y−R(z)の演算式を実行し、磁気ヘッド104から磁気テープ105までの離間距離Xを求め、この値をオフセット量記憶レジスタR(x)に一時記憶する(ステップb9)。W,Y,Z,Xの値は実際にはステッピングモータM2の駆動量に相当する駆動パルスの値である。
【0087】
離間距離Xは符号を有する数値であり、図5からも明らかなように、この実施形態では、X>0であれば磁気ヘッド104の位置が磁気テープ105の位置を基準として左方向にずれており、磁気ヘッド104を基準位置から離間する方向に向けて移動させる必要があることを意味する。また、X<0であれば磁気ヘッド104の位置が磁気テープ105の位置を基準として右方向にずれており、磁気ヘッド104を基準位置の側に向けて移動させる必要があることを意味する。
【0088】
従って、磁気ヘッド104の次の移動目標位置は、基準位置である突き当てガイド102の位置を原点として、R(z)+R(x)の位置にあることになる。既に述べた通り、R(z)は磁気ヘッド104の絶対的な現在位置、また、R(x)は、磁気ヘッド104の位置を磁気テープ105の位置に合わせるために必要とされる方向性を有するインクリメンタルな補正移動量である。
CPU13は、磁気ヘッド104の送り動作の実行に先駆け、予め、この段階でR(z)+R(x)の演算式を実行し、この値を不揮発性メモリ16の現在位置記憶レジスタR(z)に更新して記憶させる(ステップb10)。
但し、この段階で磁気ヘッド104の真の現在位置と現在位置記憶レジスタR(z)の値が一致するわけではない。
【0089】
次いで、CPU13は、オフセット量記憶レジスタR(x)の値の正負に基いて(ステップb11)、R(x)>0であれば、回転方向記憶フラグFに、磁気ヘッド104を基準位置から離間する方向つまり右に向けて移動させるステッピングモータM2の回転方向を示す値1を設定し(ステップb12)、また、R(x)≦0であれば、回転方向記憶フラグFに、磁気ヘッド104を基準位置の側つまり左に向けて移動させるステッピングモータM2の回転方向を示す値0を設定して(ステップb13)、其の移動量に相当する駆動パルスの値|R(x)|をオフセット量記憶レジスタR(x)に一時記憶させる(ステップb14)。
【0090】
そして、磁気ヘッド移動手段28の駆動制御手段として機能するCPU13は、カウンタCの値を0に初期化した後(ステップb15)、回転方向記憶フラグFの値に基いて、入出力回路25およびドライバ20を介してステッピングモータM2に1パルス分の駆動指令を出力し、磁気ヘッド移動手段28を微小量だけ駆動して磁気ヘッド104に対し印字送り方向と直交する方向の送りを掛けて(ステップb16)、カウンタCの値を1インクリメントする(ステップb17)。
【0091】
前述した通り、回転方向記憶フラグFの値が1、つまり、磁気ヘッド104の位置が磁気テープ105の位置を基準として左方向にずれていれば磁気ヘッド104を基準位置から離間する方向つまり右に向けて移動させる方向にステッピングモータM2が駆動され、また、回転方向記憶フラグFの値が0、つまり、磁気ヘッド104の位置が磁気テープ105の位置を基準として右方向にずれていれば磁気ヘッド104を基準位置の側つまり左に向けて移動させる方向にステッピングモータM2が駆動されることになる。
【0092】
次いで、磁気ヘッド移動手段28の駆動制御手段として機能するCPU13は、カウンタCの現在値がオフセット量記憶レジスタR(x)の値に達しているか否か、つまり、磁気ヘッド104から磁気テープ105までの離間距離Xを解消して磁気ヘッド104が磁気テープ105に重なる位置にまで磁気ヘッド104に送りが掛けられているか否かを判定し(ステップb18)、磁気ヘッド104に対する送りが不十分であれば、前記と同様にしてステップb16〜b18の処理を繰り返し実行して磁気ヘッド104に送りを掛ける。
【0093】
そして、最終的に、ステップb18の判定結果が偽となって、磁気ヘッド104が磁気テープ105に重なる位置にまで磁気ヘッド104に対して印字送り方向と直交する方向の送りが掛けられたことが確認されると、CPU13は磁気ヘッド移動手段28に対する駆動制御を終了する。
【0094】
この段階で、ステップb10の処理で予め更新された現在位置記憶レジスタR(z)の値と磁気ヘッド104の真の現在位置とが完全に一致することになる。
【0095】
この後、通帳101は通帳搬送手段103によって通帳搬送路100内を印字送り方向に送られながら、従来と同様にして、磁気ヘッド104を利用した磁気テープ105へのデータの読み書き、更には、印字ヘッド1を利用した記入欄への印字処理を受けることになるが、これらの処理操作については既に公知であるので説明を省略する。
【0096】
データの読み書きに際しては、既に、磁気ヘッド104の位置が磁気テープ105の位置に確実に合わせられているので、磁気テープ105に対するデータの読み書きは常に適切に行なわれることになる。
【0097】
また、通帳101の位置ずれ量R(x)は印字開始の前段階で既に明らかとなっているので、印字ヘッド1の駆動制御に際してR(x)の値を反映させた補正処理を行なうことにより、通帳101の印字開始位置に印字ヘッド1の位置を精密に位置決めすることが可能である。
【0098】
以上、印字送り方向と直交する方向に通帳101を移動させて磁気テープ105の位置を磁気ヘッド104の位置に合わせるようにしたプリンタ装置の一実施形態(図1〜図4)と、印字送り方向と直交する方向に磁気ヘッド104を移動させて磁気ヘッド104の位置を磁気テープ105の位置に合わせるようにしたプリンタ装置の一実施形態(図5〜図8)について説明した。
何れの実施形態においても、基準位置となる突き当てガイド102から通帳101の端部までの離間距離R(w)を実際に測定すると共に、通帳101に固有の値である通帳101の端部から磁気テープ105までの離間距離Yの値を上位装置18もしくはマニュアルデータインプッタ26から離間距離演算手段としてのCPU13に入力し、これらの値と、プリンタ装置に固有の値である突き当てガイド102から磁気ヘッド104までの離間距離Zの値、もしくは、磁気ヘッド104の現在位置R(z)の値に基いて磁気ヘッド104から磁気テープ105までの離間距離R(x)を求め、通帳101もしくは磁気ヘッド104の何れかを印字送り方向と直交する方向に移動させて磁気ヘッド104の位置と磁気テープ105の位置とを合致させるようにしている。
従って、通帳101の挿入位置にズレが生じて離間距離R(w)の値が変動した場合、更には、通帳101上における磁気テープ105の貼付位置Yの仕様が異なるものが挿入された場合であっても、磁気テープ105の位置を磁気ヘッド104の位置に確実に一致させてデータの読み書きを行なうことができる。
【0099】
つまり、これらの実施形態では、必ずしも通帳101の端部を突き当てガイド102に押し当てて通帳101の挿入操作を行なう必要はなく、通帳搬送路100内に通帳101を正常に挿入できる限り、通帳101の挿入位置に格別の神経を使う必要はない。
【0100】
また、突き当てガイド102から通帳101の端部までの離間距離R(w)を実際に測定しているので、闇雲に通帳101や磁気ヘッド104を移動させてデータの読み書きのためのリトライ動作を繰り返す必要がなく、短時間のうちにデータの読み書きを行なうことができる。
【0101】
更に、基準位置から通帳101の端部までの離間距離R(w)の測定に際しては、高価なイメージセンサを利用することなく、安価な光学センサSを移動させながら通帳101の端部を検知させ、光学式のセンサSの移動量に基いて離間距離R(w)を求めるようにしているので、プリンタ装置の製造コストの低減化が可能である。
【0102】
しかも、センサSを印字ヘッド1に組み込むことによってキャリッジ駆動手段5を利用してセンサ移動手段を兼ねさせているので、センサ専用の移動手段を新たに設ける必要はなく、製造コストの低減化や故障因子の削減の面でも効果がある。
【0103】
通帳101に固有の値である通帳101の端部から磁気テープ105までの離間距離Yの値は、通帳101のバーコード等を利用してCPU13に読み込ませることも可能であるが、通帳101の挿入時に大幅な位置ズレが生じている場合や通帳101のバーコード仕様が異なるような場合には、通帳101のバーコード自体が認識不能となる可能性もある。
前述の各実施形態では、離間距離Yの値を上位装置18からCPU13に入力するようにしているので、通帳101の挿入時に大幅な位置ズレが生じている場合や通帳101のバーコード仕様が異なるような場合であっても、通帳101の端部から磁気テープ105までの離間距離Yの値をCPU13に確実に認識させることができる。
【0104】
更に、上位装置18から離間距離Yの値が入力されていない場合には、マニュアルデータインプッタ26を利用して離間距離Yの値をCPU13に入力できるようにしているので、上位装置18との間の通信のトラブル等についても或る程度の対処が可能である。
【0105】
【発明の効果】
本発明のプリンタ装置は、通帳搬送路内に規定された基準位置から通帳搬送路内に挿入された通帳の端部までの離間距離を実際に測定し、この離間距離と,通帳の端部から通帳上の磁気テープまでの離間距離,および,基準位置から磁気ヘッドまでの離間距離もしくは磁気ヘッドの現在位置とに基いて磁気ヘッドから磁気テープまでの離間距離を求め、この離間距離に従って通帳もしくは磁気ヘッドの何れかを印字送り方向と直交する方向に移動させて磁気ヘッドの位置と磁気テープの位置とを合致させるようにしているので、通帳の挿入位置にズレが生じたり、磁気テープの貼付位置の仕様が異なる通帳が挿入された場合であっても、通帳の磁気テープの位置を磁気ヘッドの位置に確実に一致させてデータの読み書きを行なうことができる。
また、基準位置から通帳の端部までの離間距離を実際にオフセット量測定手段により測定し、この離間距離に基いて通帳や磁気ヘッドを印字送り方向と直交する向きに移動させるようにしているので、闇雲に通帳や磁気ヘッドを移動させてデータの読み書きのためのリトライ動作を繰り返す必要はなく、短時間のうちにデータの読み書きを行なうことができる。
【0106】
更に、基準位置から通帳の端部までの離間距離の測定に際しては、高価なイメージセンサを利用することなく、単純に物品の有無を検知するセンサを移動させながら通帳の端部を検知させ、測定手段によって求められたセンサの移動量に基いて離間距離を求めるようにしているので、安価な光学センサを利用することが可能であり、プリンタ装置の製造コストの低減化が容易である。
【0107】
しかも、センサを印字ヘッドに一体的に配備することにより、キャリッジ駆動手段を利用してセンサ移動手段を兼ねさせているので、センサ専用の移動手段を新たに設ける必要がなく、製造コストの低減化や故障因子の削減の面でも効果がある。
【0108】
また、通帳の端部から通帳上の磁気テープまでの離間距離のデータは、プリンタ装置に接続された上位装置を利用してプリンタ装置の離間距離演算手段に入力するようにしているので、通帳の挿入時に大幅な位置ズレが生じている場合や通帳のバーコード仕様が異なるような場合であっても、通帳の端部から磁気テープまでの離間距離のデータを離間距離演算手段に確実に認識させることができる。
【0109】
併せて、マニュアルデータインプッタを利用したデータ入力も許容しているので、上位装置とプリンタ装置との間で通信のトラブル等が発生したような場合であっても、通帳の端部から通帳上の磁気テープまでの離間距離のデータを離間距離演算手段に確実に認識させて演算処理を行わせることができる。
【0110】
また、補助搬送手段によって通帳を印字送り方向と直交する方向に移動させることで磁気ヘッドの位置と磁気テープの位置とを合致させる構成を適用した場合においては、更に、送り方向切り替え手段を併設し、通帳に通常の送りを掛ける通帳搬送手段を退避させた状態で補助搬送手段を作動させて通帳を移動させるようにしているので、補助搬送手段の作動時に通帳搬送手段と通帳との間の摩擦が外乱として作用することはなく、演算によって求められた磁気ヘッドから磁気テープまでの離間距離に基いて補助搬送手段に対して単純なオープンループ制御を行なうだけで、確実に磁気テープの位置を磁気ヘッドの位置に合わせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】通帳の印字送り方向と直交する方向に通帳を移動させて通帳の磁気テープの位置を磁気ヘッドの位置に合わせるようにしたプリンタ装置の一実施形態について示した構成図である。
【図2】同実施形態のプリンタ装置に実装された制御部の構成の概略を示した機能ブロック図である。
【図3】同制御部のCPUによって実行される通帳位置決め処理の概略を示したフローチャートである。
【図4】通帳位置決め処理の概略を示したフローチャートの続きである。
【図5】通帳の印字送り方向と直交する方向に磁気ヘッドを移動させて磁気ヘッドの位置を通帳の磁気テープの位置に合わせるようにしたプリンタ装置の一実施形態について示した構成図である。
【図6】同実施形態のプリンタ装置に実装された制御部の構成の概略を示した機能ブロック図である。
【図7】同制御部のCPUによって実行される磁気ヘッド位置決め処理の概略を示したフローチャートである。
【図8】磁気ヘッド位置決め処理の概略を示したフローチャートの続きである。
【図9】従来のプリンタ装置における通帳搬送路と磁気ヘッドとの位置関係、および、通帳と通帳上の磁気テープとの位置関係について示した概念図である。
【符号の説明】
1 印字ヘッド
2 キャリッジガイド
3 タイミングベルト
4 プーリ
5 キャリッジ駆動手段(センサ移動手段,オフセット量測定手段の一部)
6 プーリ
7 搬送ベルト
8 第一のプレート部材
9 補助搬送手段
10 搬送ローラ
11 第二のプレート部材
12 制御部
13 CPU(オフセット量測定手段における測定手段,離間距離演算手段,補助搬送手段の駆動制御手段,送り方向切り替え手段の一部)
14 ROM
15 RAM
16 不揮発性メモリ
17 インターフェイス
18 上位装置
19〜23 ドライバ
24 A/D変換器
25 入出力回路
26 マニュアルデータインプッタ
27 ドライバ
28 磁気ヘッド移動手段
29 制御部
100 通帳搬送路
101 通帳
102 突き当てガイド
103 通帳搬送手段
104 磁気ヘッド
105 磁気テープ
M1 ステッピングモータ
M2 ステッピングモータ
M3 ステッピングモータ
SOL1 ソレノイド
SOL2 ソレノイド
S センサ(オフセット量測定手段の一部)
W 基準位置から通帳の端部までの離間距離
Y 通帳の端部から磁気テープまでの離間距離
Z 基準位置から磁気ヘッドまでの離間距離

Claims (7)

  1. 磁気テープに対してデータの読み書きを行なう磁気ヘッドを通帳搬送路内に備え、前記通帳搬送路内に設けられた印字送り用の通帳搬送手段で通帳に送りを掛けながら前記磁気ヘッドを駆動して通帳の磁気テープに対してデータの読み書きを行なう通帳取り扱い用のプリンタ装置において、
    前記通帳搬送路内で通帳の印字送り方向と直交する方向に通帳に送りを掛ける補助搬送手段と、
    通帳の印字送り方向と直交する方向に沿って前記通帳搬送路内に規定された基準位置から通帳の端部までの離間距離を測定するオフセット量測定手段と、
    前記オフセット量測定手段により測定された離間距離と,前記基準位置から前記磁気ヘッドまでの離間距離と,前記通帳の端部から前記磁気テープまでの離間距離とに基いて、前記磁気ヘッドから前記磁気テープまでの離間距離を求める離間距離演算手段と、
    前記離間距離演算手段により求められた離間距離を解消する方向に前記補助搬送手段を駆動して通帳の磁気テープの位置を前記磁気ヘッドの位置に合わせる駆動制御手段とを備えたことを特徴とするプリンタ装置。
  2. 磁気テープに対してデータの読み書きを行なう磁気ヘッドを通帳搬送路内に備え、前記通帳搬送路内に設けられた印字送り用の通帳搬送手段で通帳に送りを掛けながら前記磁気ヘッドを駆動して通帳の磁気テープに対してデータの読み書きを行なう通帳取り扱い用のプリンタ装置において、
    前記通帳搬送路内で通帳の印字送り方向と直交する方向に前記磁気ヘッドに送りを掛ける磁気ヘッド移動手段と、
    通帳の印字送り方向と直交する方向に沿って前記通帳搬送路内に規定された基準位置から通帳の端部までの離間距離を測定するオフセット量測定手段と、
    前記オフセット量測定手段により測定された離間距離と,前記磁気ヘッドの現在位置と,前記通帳の端部から前記磁気テープまでの離間距離とに基いて、前記磁気ヘッドから前記磁気テープまでの離間距離を求める離間距離演算手段と、
    前記離間距離演算手段により求められた離間距離を解消する方向に前記磁気ヘッド移動手段を駆動して通帳の磁気テープの位置に前記磁気ヘッドの位置を合わせる駆動制御手段とを備えたことを特徴とするプリンタ装置。
  3. 前記オフセット量測定手段が、通帳の端部を検知するセンサと、前記通帳の印字送り方向と直交する方向に前記センサを移動させるセンサ移動手段と、該センサ移動手段を駆動してセンサが前記基準位置から通帳の端部を検知する位置まで移動する間のセンサの移動量を測定する測定手段とによって構成されていることを特徴とする請求項1または請求項2記載のプリンタ装置。
  4. 前記センサが印字ヘッドに一体的に配備され、前記センサ移動手段がキャリッジ駆動手段によって兼ねられていることを特徴とする請求項3記載のプリンタ装置。
  5. 前記通帳の端部から前記磁気テープまでの離間距離が上位装置から離間距離演算手段に入力されるように構成されていることを特徴とする請求項1,請求項2,請求項3または請求項4の何れか一項に記載のプリンタ装置。
  6. 前記通帳の端部から前記磁気テープまでの離間距離がマニュアルデータインプッタから離間距離演算手段に入力されるように構成されていることを特徴とする請求項1,請求項2,請求項3または請求項4の何れか一項に記載のプリンタ装置。
  7. 前記通帳搬送手段と前記通帳との接触を解消して前記補助搬送手段の作動を許容する一方、前記補助搬送手段と前記通帳との接触を解消して前記通帳搬送手段の作動を許容する送り方向切り替え手段を備えたことを特徴とする請求項1記載のプリンタ装置。
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