JP2004322619A - プリンタ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】イメージセンサを備えないプリンタ装置においても、印字位置のズレの補正を容易に実施することのできるプリンタ装置を提供する。
【解決手段】用紙送り手段12とバーコードリードセンサS4とを利用して用紙20’の先端から実印字位置Yまでの離間距離Cを求め、この離間距離Cと予め決められた用紙先端から印字位置Y’までの理想的な離間距離との偏差ΔYiに基いて用紙20’の基準送り量Yiに補正を加える。用紙送り手段12とバーコードリードセンサS4を利用することで、イメージセンサがなくても用紙搬送方向の印字位置のズレの補正を自動処理で実現できるようにした。
【選択図】 図10

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、通帳や伝票等の印字に利用されるプリンタ装置の改良、特に、印字位置のズレの補正に関する。
【0002】
【従来の技術】
通帳や伝票等の印字に利用されるプリンタ装置が既に公知である。この種のプリンタ装置には、ローラやベルト等で構成される用紙送り手段や印字ヘッド、更には、用紙の位置等を検出するための各種のセンサが配備されているが、実際には、プリンタ装置を構成する各種部品の寸法誤差や形状誤差あるいは組み立て誤差等によってプリンタ装置に固有の個体差が生じるので、必ずしも、プリンタ装置に設定された初期の駆動条件によって正しい印字位置に文字や罫線等が印字されるといった保証はない。
【0003】
例えば、用紙上の行方向の印字開始位置は、一般に、用紙位置決め用センサが用紙の先端を検出してからの用紙の送り量によって規定されるが、この用紙送り量を設計値に基いて設定したとしても、プリンタ装置の各部が完全に設計値と一致していない以上、印字位置に或る程度の誤差が生じる可能性がある。
【0004】
このような問題に対処するため、従来のプリンタ装置においては、装置の出荷時に試験用の用紙に対して実際の印字動作を行なわせ、印字された文字の理想位置と実位置との偏差を測定し、この偏差が解消されるように駆動条件のパラメータ、例えば、用紙の送り量等の設定値を変更するようにしていた。
【0005】
実際には、行方向の印字開始位置のズレの他にも列方向の印字開始位置のズレや印字ヘッドの往動時/復動時のバックラッシュ補正等の問題もあり、位置ズレの補正作業は煩雑である。
【0006】
このため、位置ズレの測定やパラメータの計算、更には、適正値の設定作業を自動化したいという要求が従来からあった。
【0007】
プリンタ装置自体の用紙搬送機能やセンサによる検出機能等を利用して位置ズレの補正作業を自動化したプリンタ装置としては、特許文献1,特許文献2,特許文献3等に開示されたプリンタ装置が既に公知である。
【0008】
【特許文献1】
特開平4−355174号公報(段落番号0004,0006)
【特許文献2】
特開2001−225518号公報(段落番号0008,図2)
【特許文献3】
特開2000−158773号公報(段落番号0007,0008,図4)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、これらの公知文献に見られるプリンタ装置は、何れも文字の印字位置や印字位置のズレを検出するためにイメージセンサを利用した画像処理を必要とするものであり、本来は文字や図形の認識を必要としないプリンタ装置、例えば、通帳用のプリンタ装置や伝票用のプリンタ装置等に対して適用するとプリンタ装置のコストが割高となる不都合があった。
【0010】
【発明の目的】
そこで、本発明の目的は、前記従来技術の不都合を改善し、イメージセンサを備えないプリンタ装置においても、印字位置のズレの補正を自動処理によって容易に実施することのできるプリンタ装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明のプリンタ装置は、用紙に送りを掛ける用紙送り手段と、用紙送り方向と交叉する方向に移動する印字ヘッドと、用紙に印刷されたバーコードを読み取る反射型のバーコードリードセンサとを備えたプリンタ装置であり、前記目的を達成するため、特に、
用紙の先端を検出する用紙位置決め用センサと、
用紙の基準送り量を記憶する用紙送り量記憶手段と、
用紙位置決め用センサの作動を検出し、用紙送り量記憶手段に記憶されている基準送り量だけ用紙送り手段を駆動してから印字ヘッドに用紙搬送誤差検出のための印字動作を行なわせる用紙搬送誤差検出用試し印刷制御手段と、
用紙搬送誤差検出用試し印刷制御手段の作動後、用紙送り手段を駆動しながら用紙送り手段の駆動量とバーコードリードセンサからの信号とを監視して、用紙先端から用紙搬送誤差検出のための印字位置までの離間距離を求める用紙送り方向実印字距離測定手段と、
用紙送り方向実印字距離測定手段により求められた離間距離と、予め決められた用紙先端から印字位置までの理想的な離間距離との偏差を算出する用紙搬送偏差検出手段と、
用紙搬送偏差検出手段により算出された偏差に基いて用紙送り量記憶手段の基準送り量に補正を加える用紙基準送り量補正手段とを備えたことを特徴とする構成を有する。
【0012】
以上の構成において、用紙送り手段に供給された試験用の用紙の先端を用紙位置決め用センサが検出すると、まず、用紙搬送誤差検出用試し印刷制御手段が作動し、用紙送り量記憶手段に記憶された基準送り量に達するまで用紙送り手段を駆動して、印字ヘッドに用紙搬送誤差検出のための印字動作を実行させる。
次いで、用紙送り方向実印字距離測定手段が作動し、用紙送り手段を駆動しながら用紙送り手段の駆動量とバーコードリードセンサからの信号とを監視して、試験用の用紙先端から用紙搬送誤差検出のための印字位置までの離間距離を求める。
具体的には、試験用の用紙先端から用紙搬送誤差検出のための印字位置までの離間距離は、試験用の用紙がバーコードリードセンサによって検出されなくなるまで用紙送り手段を逆転駆動した後、改めて用紙送り手段を駆動してバーコードリードセンサに試験用の用紙の先端を検出させ、この検出時点から用紙送り手段の駆動量の計測処理を開始し、バーコードリードセンサが印字位置を検出した時点で計測処理を停止することによって求められる。
用紙送り手段の駆動源はステッピングモータであるから、実際には、この離間距離は、バーコードリードセンサが試験用の用紙の先端を検出してからバーコードリードセンサが印字位置を検出するまでの間にステッピングモータに入力されるパルス数によって表される。更に言えば、用紙送り量記憶手段に記憶されている基準送り量も、また、予め決められた用紙先端から印字位置までの理想的な離間距離も、実際には、用紙送り手段の駆動源であるステッピングモータに対するパルス数の値である。
次いで、用紙搬送偏差検出手段が作動し、用紙送り方向実印字距離測定手段によって求められた離間距離と、予め決められた用紙先端から印字位置までの理想的な離間距離との偏差を算出する。この偏差が用紙搬送方向の位置ズレの量に相当するパルス数の値である。
そして、最終的に、用紙基準送り量補正手段が作動して、用紙搬送偏差検出手段が求めた偏差に基いて、用紙送り量記憶手段の基準送り量に補正を加える。
最も簡単な補正は、用紙送り量記憶手段に記憶されている基準送り量の値を書き替えて更新してしまうことであるが、用紙送り量記憶手段に記憶されている基準送り量の値を初期値のままに保持して用紙搬送偏差検出手段が求めた偏差を別に記憶し、次回以降の用紙送り手段の駆動制御の前処理の段階で、その都度、初期値と偏差とに基いて適切な基準送り量を求めるようにしても構わない。
このように、バーコードを読み取る反射型のバーコードリードセンサと用紙送り手段とを併用した処理により用紙送り量記憶手段の基準送り量を補正して用紙搬送方向の印字位置のズレを解消することができるので、イメージセンサを備えていない通帳用のプリンタ装置や伝票用のプリンタ装置等においても、印字位置のズレの補正を自動処理によって容易に実施することができる。
【0013】
また、前記構成に加え、印字ヘッドの基準位置を検出するホームポジションセンサと、
印字ヘッドの基準移動量を記憶するヘッド移動量記憶手段と、
ホームポジションセンサの作動を検出し、ヘッド移動量記憶手段に記憶されている基準移動量だけ印字ヘッドを移動してから印字ヘッドに印字ヘッド移動誤差検出のための印字動作を行なわせるヘッド移動誤差検出用試し印刷制御手段と、
ヘッド移動誤差検出用試し印刷制御手段の作動後、バーコードリードセンサを移動しながらバーコードリードセンサの移動量とバーコードリードセンサからの信号とを監視して、用紙の一側端から印字ヘッド移動誤差検出のための印字位置までの離間距離を求めるヘッド移動方向実印字距離測定手段と、
ヘッド移動方向実印字距離測定手段により求められた離間距離と、予め決められた前記一側端から印字位置までの理想的な離間距離との偏差を算出するヘッド移動偏差検出手段と、
ヘッド移動偏差検出手段により算出された偏差に基いてヘッド移動量記憶手段の基準移動量に補正を加えるヘッド基準移動量補正手段とを併設するようにしてもよい。
【0014】
この構成は、印字ヘッド移動方向の印字位置のズレを解消するためのもので、その作用原理に関しては、位置ズレ量の検出方向が異なる点を除き、前記と同様である。
つまり、ホームポジションセンサが印字ヘッドの基準位置を検出してから、ヘッド移動量記憶手段に記憶された基準移動量の分だけ印字ヘッドを移動させて試験用の用紙に印字ヘッド移動誤差検出のための印字動作を行なわせた後、バーコードリードセンサを移動しながらバーコードリードセンサの移動量と前記バーコードリードセンサからの信号とを監視して、用紙の一側端から印字ヘッド移動誤差検出のための印字位置までの離間距離を求め、この離間距離と予め決められた前記一側端から印字位置までの理想的な離間距離との偏差を算出し、この偏差に基いてヘッド移動量記憶手段の基準移動量を補正することによって印字ヘッド移動方向の印字位置のズレを解消するものである。
これにより、イメージセンサを備えていない通帳用のプリンタ装置や伝票用のプリンタ装置等においても、印字ヘッド移動方向に対する印字位置のズレの補正を自動処理によって容易に実施することができるようになった。
【0015】
更に、用紙の一側端から予め記憶された目標位置に向けて印字ヘッドを移動させて印字ヘッドにバックラッシュ検出のための第1回目の印字動作を行なわせた後、用紙の他側端から前記予め記憶された目標位置に向けて印字ヘッドを移動させて印字ヘッドにバックラッシュ検出のための第2回目の印字動作を行なわせるバックラッシュ検出用試し印刷制御手段と、
バックラッシュ検出用試し印刷制御手段の作動後、バーコードリードセンサを移動しながらバーコードリードセンサの移動量とバーコードリードセンサからの信号とを監視して、バックラッシュ検出のための第1回目の印字位置とバックラッシュ検出のための第2回目の印字との離間距離を求めるバックラッシュ検出手段と、
バックラッシュ検出手段によって求められた離間距離をバックラッシュ補正値として記憶するバックラッシュ補正値記憶手段とを併設することができる。
【0016】
以上の構成によれば、まず、試験用の用紙の一側端から予め記憶された目標位置に向けて印字ヘッドを移動させる間に印字ヘッドの動力伝達系のバックラッシュが解消され、この状態で試験用の用紙に対する第1回目の印字動作が行なわれる。
その後、バックラッシュが解消されたままの状態で、第1回目の印字位置から試験用の用紙の他側端まで印字ヘッドが送られる。
次に、前記と同様の目標位置に向けて印字ヘッドを移動させるために印字ヘッドの移動方向が切り替えられるが、動力伝達系にバックラッシュが存在するため、印字ヘッドの駆動源であるステッピングモータの回転方向を逆転しても印字ヘッド自体の移動が直ちに開始されるわけではない。
そして、駆動源であるステッピングモータの逆転によって動力伝達系のバックラッシュが解消された時点で、印字ヘッドが前述の目標位置に向けて移動を開始する。
次いで、印字ヘッドが目標位置に達すると試験用の用紙に対する第2回目の印字動作が行なわれる。しかし、印字ヘッドの移動制御はクローズドループで行なわれているわけではなく、駆動源であるステッピングモータに対するオープンループ制御で行なわれている。従って、ステッピングモータが指令値相当分だけ回転しても、実際には、印字ヘッドは目標位置には到達せず、前述のバックラッシュに相当する分だけ、試験用の用紙の前記他側端に寄った位置で停止し、この位置で第2回目の印字動作が行なわれることになる。
つまり、第1回目の印字位置と第2回目の印字位置との間に生じる位置ズレは動力伝達系のバックラッシュに相当する位置ズレであるから、第1回目の印字位置と第2回目の印字との離間距離、具体的には、この離間距離に対応するステッピングモータの回転量に相当するパルスの値をバックラッシュ補正値記憶手段に補正値として記憶しておくことで、印字ヘッドの移動方向に応じたバックラッシュ補正が可能である。
例えば、用紙の前記一側端から用紙の内部に印字ヘッドを移動させたときに印字ヘッドが適切に目標位置に到達するような調整を行った場合では、用紙の前記一側端から用紙の内部に印字ヘッドを移動させる際の補正量は零、また、用紙の前記他側端から用紙の内部に印字ヘッドを移動させる際にはインクリメンタルな移動指令に対して前述のバックラッシュ補正値を加算するようにする。
【0017】
また、バーコードリードセンサは、印字ヘッドに装着されたプロテクタに配備して印字ヘッドと共に移動させることが望ましい。
【0018】
通常のイメージセンサは、その規模からいって用紙の搬送路中に設置する必要があるが、小規模なバーコードリードセンサは、印字ヘッドに装着されたプロテクタに組み込むことが可能である。
既に述べた通り、印字ヘッド移動方向の位置ズレや印字ヘッドのバックラッシュを解消するための処理を行うためには、バーコードリードセンサを移動させながら信号を監視する必要があるが、バーコードリードセンサを印字ヘッドのプロテクタに組み込むことで両者を一体に移動させることが可能となり、バーコードリードセンサ専用の駆動手段が不要となるので、プリンタ装置の製造コストや故障因子の低減化に役立つ。
【0019】
また、用紙搬送誤差検出用試し印刷制御手段は、用紙搬送誤差検出のための印字動作に際して横罫線を印字させる構成とし、ヘッド移動誤差検出用試し印刷制御手段は、印字ヘッド移動誤差検出のための印字動作に際して縦罫線を印字させるように構成するとよい。
【0020】
このような構成を適用すれば、印字位置を表す罫線の法線方向に沿って接離する方向でバーコードリードセンサが移動しながら印字位置を検出することになる。この走査方向は、バーコードリードセンサがバーコードを読み取る際の走査方向と同一であり、高い検出精度を確保することができる。
【0021】
更に、用紙の種別に応じた複数の用紙挿入口を用紙送り手段に配備し、用紙の種別毎の基準送り量を用紙送り量記憶手段に記憶させるように構成することも可能である。
【0022】
用紙の種別と基準送り量との対応関係が一義的に特定されるため、用紙表面の摩擦の大小や厚み等の相違等に応じた適切な用紙送りが可能となり、用紙送り方向の印字位置のズレを的確に解消することができる。(同一の用紙送り手段を利用しても用紙表面の摩擦の大小や厚み等の相違が位置ズレに影響を与える場合があるため。)
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。図1は本発明を適用した一実施形態のプリンタ装置1の機械的な構成の概略を示した模式図、また、図2は同実施形態のプリンタ装置1の制御系の要部を簡略化して示した機能ブロック図である。
【0024】
プリンタ装置1は、図1に示されるように、フィードローラ2〜6とピンチローラ7〜11とによって構成される用紙送り手段12を備える。
このうち、フィードローラ2〜5とピンチローラ7〜10は、第一の用紙搬送路13に沿って配備され、通帳用の用紙挿入口14から挿入された通帳(用紙)に矢印a方向の送りを掛ける。
また、フィードローラ6とピンチローラ11は、第一の用紙搬送路13と交叉して設けられた第二の用紙搬送路15に沿って配備され、伝票用の用紙挿入口16から挿入された伝票(用紙)に矢印a方向の送りを掛ける。
フィードローラ2〜6の駆動源は、図2に示されるステッピングモータM1によって構成され、ステッピングモータM1の作動により、フィードローラ2〜6が一斉に同方向に回転駆動されるようになっている。
【0025】
そして、第一の用紙搬送路13と第二の用紙搬送路15とが交叉する部分には、経路切替片17が揺動自在に取り付けられている。経路切替片17の駆動源は図2に示されるロータリーソレノイドSOLによって構成される。図1では、ロータリーソレノイドSOLを非励磁状態として経路切替片17で第二の用紙搬送路15を閉鎖したときの状態、つまり、第一の用紙搬送路13を使用する際の状態について示しているが、ロータリーソレノイドSOLを励磁状態として経路切替片17を図1中の時計方向に揺動させれば、第一の用紙搬送路13を閉鎖して第二の用紙搬送路15を使用状態とすることができる。
【0026】
通帳用の用紙挿入口14の入口には、通帳の挿入を検知するための用紙検出センサS1が設けられ、伝票用の用紙挿入口16の入口には、伝票の挿入を検知するための用紙検出センサS2が設けられている。
【0027】
印字ヘッド18は、用紙搬送方向の下流側に位置するフィードローラ4とフィードローラ5との間に配備され、用紙送り方向と交叉する方向、つまり、図1において紙面と直交する方向に移動するようになっている。印字ヘッド18を移動させるための駆動源は、図2に示されるステッピングモータM2によって構成され、印字ヘッド18は、図示しないリードネジ&ナット式の送り機構、あるいは、タイミングベルト&プーリー式の送り機構等からなる動力伝達系を介して、ステッピングモータM2によって駆動される。
但し、動力伝達系に配備された歯車列の噛合状態、更には、リードネジとナットとの間の螺合状態等には或る程度のバックラッシュがある。
【0028】
用紙に印刷されたバーコードを読み取る反射型のバーコードリードセンサS4は、印字ヘッド18の先端外周部をカバーするプロテクタ19に一体的に埋め込まれるようにして配備され、印字ヘッド18と共に、図1の紙面と直交する方向に移動する。
【0029】
通帳20に印刷されたバーコード21の一例と、このバーコード21を読み取った際にバーコードリードセンサS4が出力する信号との対応関係の一例を図3に示す。
【0030】
バーコードリードセンサS4は、発光部と受光部とを備えた反射型のセンサである。バーコード21が印刷された部分では通帳20の表面が黒色であるために反射光の輝度は低く、従って、バーコードリードセンサS4から出力される信号のレベルはLoとなる。また、バーコード21の各バーの間、あるいは、通帳20の他部では通帳20の表面が明色であるため、反射光の輝度は高く、バーコードリードセンサS4から出力される信号のレベルはHiとなる。
但し、通帳20上の印字位置では通帳20の表面が黒色であるから出力信号のレベルはLoとなり、また、バーコードリードセンサS4が通帳20を全く検出していない状態、つまり、バーコードリードセンサS4によって第一の用紙搬送路13の壁面が検出されている場合にも、発光部から出力される光線の光路の傾きや壁面自体の色の関係等から、バーコードリードセンサS4から出力される信号のレベルはLoとなる。
【0031】
図3においては、矢印aの方向が用紙搬送方向であり、矢印bの方向が印字ヘッド18の移動方向である。また、印字ヘッド18の基準位置を検出するホームポジションセンサS5は、第一の用紙搬送路13における幅方向の端部、つまり、印字ヘッド18のストロークエンドに配備されている。
【0032】
図1に示される通り、用紙の先端を検出するための用紙位置決め用センサS3は、用紙搬送方向において印字ヘッド18よりも僅かに上流側の位置に設置されている。
【0033】
なお、図1中の符号22は、印字ヘッド18に対向して配備されたプラテン、また、符号S6は、通帳20に貼着された磁気テープからデータを読み取るための磁気ヘッドである。
【0034】
図2に示される通り、プリンタ装置1の制御系の要部は、このプリンタ装置1を全体的に駆動制御するためのCPU23と、CPU23の駆動制御プログラム等を記憶したROM24、および、演算データや印字データ等の一時記憶に利用されるRAM25と、プリンタ装置1の駆動制御に必要とされるパラメータ等を記憶する不揮発性メモリ26によって構成される。
【0035】
パラメータを記憶する不揮発性メモリ26は、用紙送り量記憶手段,ヘッド移動量記憶手段,バックラッシュ補正値記憶手段としても機能する。
【0036】
また、CPU23と其の駆動制御プログラムは、用紙搬送誤差検出用試し印刷制御手段,用紙送り方向実印字距離測定手段,用紙搬送偏差検出手段,用紙基準送り量補正手段,ヘッド移動誤差検出用試し印刷制御手段,ヘッド移動方向実印字距離測定手段,ヘッド移動偏差検出手段,ヘッド基準移動量補正手段,バックラッシュ検出用試し印刷制御手段,バックラッシュ検出手段の機能実現手段として機能する。
【0037】
インターフェイス27は、プリンタ装置1とホストコンピュータ(図示せず)との間でのデータの入出力等に利用される。
【0038】
用紙送り手段12の駆動源として機能するステッピングモータM1,印字ヘッド18を移動させるための駆動源として機能するステッピングモータM2,経路切替片17の駆動源として機能するロータリーソレノイドSOL,印字ヘッド18の印字機構は、各々のドライバと入出力回路28を介してCPU23によって駆動制御される。
【0039】
また、用紙検出センサS1,用紙検出センサS2,用紙位置決め用センサS3,バーコードリードセンサS4,ホームポジションセンサS5,磁気ヘッドS6からの信号は、各々のA/D変換器と入出力回路28を介してCPU23によって読み込まれる。
【0040】
次に、プリンタ装置1の出荷時にCPU23によって実行されるキャリブレーション処理の概略を示した図4〜図9のフローチャートと図10および図11の作用原理図を参照して、用紙の基準送り量の調整と印字ヘッド18の基準移動量の調整およびバックラッシュ補正について具体的に説明する。
【0041】
キャリブレーション処理を開始したCPU23は、まず、用紙検出センサS1あるいは用紙検出センサS2がONとなっているか否かを判定し(ステップA1,A2)、何れのセンサもOFFであれば、このままステップA1,A2の判定処理のみを繰り返し実行して、オペレータによる試験用の用紙の挿入を待機する。
【0042】
ここで、用紙検出センサS1がONとなって用紙の挿入が検知された場合には、通帳用の用紙挿入口14から試験用の通帳が挿入されたことを意味するので、CPU23は、用紙特定指標iに通帳の挿入を示す値1をセットする(ステップA3)。この場合はロータリーソレノイドSOLが非励磁の状態に保持されるので、経路切替片17が図1に示されるようにして第二の用紙搬送路15を閉鎖し、第一の用紙搬送路13が使用すべき用紙搬送路として選択される。
【0043】
一方、用紙検出センサS2がONとなって用紙の挿入が検知された場合には、伝票用の用紙挿入口16から試験用の伝票が挿入されたことを意味するので、CPU23は、用紙特定指標iに伝票の挿入を示す値2をセットして(ステップA4)、ロータリーソレノイドSOLを励磁する(ステップA5)。この場合は、ロータリーソレノイドSOLの励磁によって経路切替片17が図1中の時計方向に揺動されて第一の用紙搬送路13を閉鎖するので、第二の用紙搬送路15が使用すべき用紙搬送路として選択されることになる。
【0044】
このようにして用紙挿入口14あるいは用紙挿入口16に試験用の用紙が挿入されたことが検知されると、CPU23は、ステッピングモータM1に対するパルスの出力処理を開始し、フィードローラ2〜6を図1中の反時計方向に回転させて用紙送り手段12による用紙の搬送を始める(ステップA6)。
【0045】
次いで、CPU23は、用紙位置決め用センサS3がONとなっているか否か、つまり、用紙の先端が用紙位置決め用センサS3の位置に到達しているか否かを判定するが(ステップA7)、用紙の先端が用紙位置決め用センサS3の位置に到達していなければ、ステップA7の判定処理を繰り返し実行して、用紙の先端が用紙位置決め用センサS3の位置に到達するのを待機する。
【0046】
そして、用紙の先端が用紙位置決め用センサS3の位置に到達すると、用紙搬送誤差検出用試し印刷制御手段として機能するCPU23がステップA7の判定処理でこれを検出し、カウンタCの値を零にリセットする(ステップA8)。
【0047】
次いで、用紙搬送誤差検出用試し印刷制御手段として機能するCPU23は、ステッピングモータM1に対するパルスの出力を検出する度にカウンタCの値を1インクリメントし(ステップA9,A10)、カウンタCの現在値が、用紙送り量記憶手段としての不揮発性メモリ26に記憶されている用紙の基準送り量Yiに達しているか否かを判定する(ステップA11)。
【0048】
但し、用紙の基準送り量Yiは長さを単位とした値ではなく、用紙位置決め用センサS3が用紙の先端を検出してから用紙が理想的な印字位置に到達するまでの間にステッピングモータM1に入力されるパルスの設計上の理論値である。しかし、実際には、プリンタ装置1の各部に個体差があるので、設計上の理論値に匹敵するパルスをステッピングモータM1に入力したとしても、用紙が理想的な印字位置に到達する保証はない。
【0049】
用紙の基準送り量Yiは用紙特定指標iの値によって特定される値であり、用紙送り量記憶手段としての不揮発性メモリ26には、通帳に対して適用すべき用紙の基準送り量Y1と、伝票に対して適用すべき用紙の基準送り量Y2とが記憶されている。つまり、この実施形態の用紙送り量記憶手段は、用紙の種別毎の基準送り量を記憶した用紙送り量記憶手段である。ステップA11の判定処理では、用紙特定指標iの現在値に基いて、基準送り量Y1(i=1)あるいは基準送り量Y2(i=2)の何れか一方が選択的に読み込まれる。
【0050】
そして、カウンタCの現在値が用紙の基準送り量Yiに達すると、用紙搬送誤差検出用試し印刷制御手段として機能するCPU23がステップA11の判定処理でこれを検出し、ステッピングモータM1に対するパルスの出力処理を一時的に停止し、フィードローラ2〜6の回転を一時停止して用紙送り手段12による用紙の搬送を停止する(ステップA12)。
【0051】
次いで、用紙搬送誤差検出用試し印刷制御手段として機能するCPU23は、印字ヘッド18の印字機構、および、印字ヘッド18を移動させるステッピングモータM2を駆動して、試験用の用紙に、用紙搬送誤差検出のための横罫線を印字させる(ステップA13)。つまり、この実施形態の用紙搬送誤差検出用試し印刷制御手段は、用紙搬送誤差検出のための印字動作に際して横罫線を印字させる用紙搬送誤差検出用試し印刷制御手段である。
【0052】
試験用の用紙20’に横罫線Yを印字したときの状態を図10の作用原理図に示す。既に述べた通り、プリンタ装置1の各部には個体差があるので、設計上の理論値に匹敵するパルス数YiをステッピングモータM1に入力したとしても、用紙が理想的な印字位置に到達するといった保証はなく、この例では、試験用の用紙20’に対する送りが不足気味となって理想的な横罫線の印字位置Y’よりも用紙20’の先端よりの位置に横罫線Yが印字されてしまっている。
【0053】
次いで、CPU23は、ステッピングモータM1に対するパルスの出力処理を開始し、フィードローラ2〜6を図1中の時計方向に回転させて用紙送り手段12による用紙の逆搬送を開始する(ステップA14)。
【0054】
そして、CPU23は、バーコードリードセンサS4からの信号がLoとなっているか否か、つまり、用紙20’の先端がバーコードリードセンサS4よりも手前に戻されているか否かを判定し(ステップA15)、用紙20’の先端がバーコードリードセンサS4よりも手前に戻るまで待機する。
【0055】
次いで、バーコードリードセンサS4からの信号がLoに転じ、用紙20’の先端がバーコードリードセンサS4よりも手前に戻されたことがステップA15の判定処理で確認されると、CPU23は、再び、フィードローラ2〜6を図1中の反時計方向に回転させて用紙送り手段12による用紙の搬送を開始する(ステップA16)。
【0056】
そして、CPU23は、バーコードリードセンサS4からの信号がHiとなっているか否か、つまり、用紙20’の先端がバーコードリードセンサS4の位置まで戻されたか否かを判定し(ステップA17)、用紙20’の先端がバーコードリードセンサS4によって検出されるまで待機する。
【0057】
次いで、バーコードリードセンサS4からの信号がLoからHiに転じ、用紙20’の先端が再びバーコードリードセンサS4によって検出されたことがステップA17の判定処理で確認されると、用紙送り方向実印字距離測定手段として機能するCPU23は、カウンタCの値を零にリセットする(ステップA18)。
【0058】
そして、用紙送り方向実印字距離測定手段として機能するCPU23は、ステッピングモータM1に対するパルスの出力を検出する度にカウンタCの値を1インクリメントし(ステップA19,A20)、バーコードリードセンサS4からの信号がHiからLoに転じているか否か、つまり、用紙20’上に印字された横罫線YがバーコードリードセンサS4の位置に到達しているか否かを判定し(ステップA21)、横罫線YがバーコードリードセンサS4の位置に到達するまでの間、ステップA19〜A21の処理を繰り返し実行して待機する。
【0059】
このような処理が繰り返し実行される間に、ステップA21の判定処理において、バーコードリードセンサS4からの信号がHiからLoに転じたことが確認されると、CPU23は、ステッピングモータM1に対するパルスの出力処理を停止し、フィードローラ2〜6の回転を一時停止して用紙送り手段12による用紙の搬送を停止する(ステップA22)。
【0060】
この時点でカウンタCに記憶されているパルス数の値は、用紙20’の先端から用紙搬送誤差検出のための横罫線Yの印字位置までの離間距離に相当するパルス数の値である。
【0061】
つまり、この実施形態では、用紙送り方向実印字距離測定手段として機能するCPU23の処理によって、用紙20’の先端を一旦バーコードリードセンサS4の手前まで戻し、改めて用紙20’に送りを掛けてバーコードリードセンサS4に用紙20’の先端を検出させると同時にカウンタCの値をリセットし、用紙送り手段12の駆動量に相当するステッピングモータM1へのパルスの出力数をカウンタCによって計数し、バーコードリードセンサS4が横罫線Yを検出した時点でカウンタCによる計数を停止させることで、用紙20’の先端から用紙搬送誤差検出のための横罫線Yの印字位置までの離間距離を求めている。この際、バーコードリードセンサS4は、用紙搬送誤差検出のための横罫線Yの法線方向、つまり、用紙搬送方向に沿って相対移動するかたちで横罫線Yの有無を検知するので、通常のバーコードを読み取る場合と同程度の高い検出精度で横罫線Yを認識することができる。このようにして求められた用紙20’の先端から横罫線Yまでの離間距離を図10中にCとして示す。
【0062】
次いで、用紙搬送偏差検出手段として機能するCPU23が、予め決められた用紙20’の先端から横罫線Y’までの理想的な離間距離に相当する理想パルス数(不揮発性メモリ26内に記憶)と離間距離Cとの偏差を求め、この値を補正値ΔYiとして記憶する(ステップA23)。この補正値を図10中にΔYiとして示す。
【0063】
また、用紙基準送り量補正手段として機能するCPU23は、用紙送り量記憶手段としての不揮発性メモリ26に記憶されている用紙の基準送り量Yiを読み込み、この値に補正値ΔYiを加算して適正な用紙の基準送り量Yiを求め、補正された用紙の基準送り量Yiの値を用紙送り量記憶手段としての不揮発性メモリ26に上書きして更新記憶させる(ステップA24)。
【0064】
このようにして、用紙の基準送り量Yiの値それ自体が書き替えられる結果、装置出荷後の通常の使用時においては、図10に示される基準送り量Yi(補正前の値)に補正値ΔYiを加算した基準送り量Yi(補正後の値)に基いてステッピングモータM1が駆動制御されることになるので、図10に示される用紙搬送方向の印字位置のズレΔYiが解消され、理想的な印字位置Y’の位置に適切な印字を行なうことが可能となる。
【0065】
無論、用紙の基準送り量Yiの値それ自体を必ずしも書き替える必要はなく、基準送り量Yi(補正前の値)を用紙送り量記憶手段としての不揮発性メモリ26にそのまま保持し、補正値ΔYiの値を不揮発性メモリ26に別途記憶し、装置出荷後の通常の使用時において、印字動作の前処理として、その都度、ステップA24と同様の処理を実行するようにしても構わない。プリンタ装置1の構造上の問題等により比較的頻繁にキャリブレーションを実施する必要があるような場合では、用紙の基準送り量Yiの初期値を保存しておいた方が便利であろう。
【0066】
次いで、CPU23は、ステッピングモータM2に対するパルスの出力処理を実行し、印字ヘッド18を用紙搬送方向と直交する方向に移動させ、一旦、印字ヘッド18をホームポジションセンサS5に位置決めする(ステップA25)。
【0067】
印字ヘッド18の位置決めが完了したことがホームポジションセンサS5によって確認されると、ヘッド移動誤差検出用試し印刷制御手段として機能するCPU23は、カウンタCの値を零にリセットし(ステップA26)、ステッピングモータM2に対するパルスの出力処理を開始し、ホームポジションセンサS5から離間する方向、つまり、用紙20’の内部に向かう方向への印字ヘッド18の送りを開始する(ステップA27)。
【0068】
そして、ヘッド移動誤差検出用試し印刷制御手段として機能するCPU23は、ステッピングモータM2に対するパルスの出力を検出する度にカウンタCの値を1インクリメントし(ステップA28,A29)、カウンタCの現在値が、ヘッド移動量記憶手段としての不揮発性メモリ26に記憶されている印字ヘッドの基準移動量Xiに達しているか否かを判定する(ステップA30)。
【0069】
前記と同様、印字ヘッドの基準移動量Xiは長さを単位とした値ではなく、ホームポジションセンサS5が印字ヘッド18のホームポジション復帰を検出してから印字ヘッド18が理想的な印字位置に到達するまでの間にステッピングモータM2に入力されるパルスの設計上の理論値である。しかし、実際には、プリンタ装置1の各部に個体差があるので、設計上の理論値に匹敵するパルスをステッピングモータM2に入力したとしても、印字ヘッド18が理想的な印字位置に到達する保証はない。
【0070】
印字ヘッドの基準移動量Xiは用紙特定指標iの値によって特定される値であり、ヘッド移動量記憶手段としての不揮発性メモリ26には、通帳に対して適用すべき印字ヘッドの基準移動量X1と、伝票に対して適用すべき印字ヘッドの基準移動量X2とが記憶されている。ステップA30の判定処理では、用紙特定指標iの現在値に基いて、基準移動量X1(i=1)あるいは基準移動量X2(i=2)の何れか一方が選択的に読み込まれる。
【0071】
そして、カウンタCの現在値が印字ヘッドの基準移動量Xiに達すると、ヘッド移動誤差検出用試し印刷制御手段として機能するCPU23がステップA30の判定処理でこれを検出し、ステッピングモータM2に対するパルスの出力処理を一時的に停止し、印字ヘッド18の移動を一時停止させる(ステップA31)。
【0072】
次いで、ヘッド移動誤差検出用試し印刷制御手段として機能するCPU23は、印字ヘッド18の印字機構、および、用紙送り手段12を駆動するステッピングモータM1を駆動して、試験用の用紙に、印字ヘッド移動誤差検出のための縦罫線を印字させる(ステップA32)。つまり、この実施形態のヘッド移動誤差検出用試し印刷制御手段は、ヘッド移動誤差検出検出のための印字動作に際して縦罫線を印字させるヘッド移動誤差検出用試し印刷制御手段である。
【0073】
試験用の用紙20’に縦罫線Xを印字したときの状態を図11の作用原理図に示す。既に述べた通り、プリンタ装置1の各部には個体差があるので、設計上の理論値に匹敵するパルス数XiをステッピングモータM2に入力したとしても、印字ヘッド18が理想的な印字位置に到達するといった保証はなく、この例では、ホームポジションを基準とした印字ヘッド18に対する送りが過剰気味となって、理想的な縦罫線の印字位置X’よりも用紙20’の一側端よりの位置に縦罫線Xが印字されてしまっている。
【0074】
次いで、CPU23は、ステッピングモータM2に対するパルスの出力処理を開始し、印字ヘッド18に対してバーコードリードセンサS4を用紙20’の一側端から外側へと移動させる方向の送りを開始する(ステップA33)。
【0075】
そして、CPU23は、バーコードリードセンサS4からの信号がLoとなっているか否か、つまり、印字ヘッド18のプロテクタ19に配備されたバーコードリードセンサS4が用紙20’の一側端よりも外側に送られているか否かを判定し(ステップA34)、バーコードリードセンサS4が用紙20’の一側端よりも外側に送られるまで待機する。
【0076】
次いで、バーコードリードセンサS4からの信号がLoに転じ、バーコードリードセンサS4が用紙20’の一側端よりも外側に送られたことがステップA34の判定処理で確認されると、CPU23は、再び、印字ヘッド18に対してホームポジションセンサS5に接近する方向の送りを掛ける(ステップA35)。
【0077】
そして、CPU23は、バーコードリードセンサS4からの信号がHiとなっているか否か、つまり、バーコードリードセンサS4が用紙20’の外側の領域から用紙20’の一側端に到達したか否かを判定し(ステップA36)、バーコードリードセンサS4が用紙20’の一側端に到達するまでステッピングモータM2にパルスを出力する。
【0078】
次いで、バーコードリードセンサS4からの信号がLoからHiに転じ、バーコードリードセンサS4が用紙20’の一側端に外側から到達したことがステップA36の判定処理で確認されると、ヘッド移動方向実印字距離測定手段として機能するCPU23は、カウンタCの値を零にリセットする(ステップA37)。
【0079】
そして、ヘッド移動方向実印字距離測定手段として機能するCPU23は、ステッピングモータM2に対するパルスの出力を検出する度にカウンタCの値を1インクリメントし(ステップA38,A39)、バーコードリードセンサS4からの信号がHiからLoに転じているか否か、つまり、バーコードリードセンサS4が用紙20’上に印字された縦罫線Xの位置に到達しているか否かを判定し(ステップA40)、バーコードリードセンサS4が縦罫線Xの位置に到達するまでの間、ステップA38〜A40の処理を繰り返し実行して待機する。
【0080】
このような処理が繰り返し実行される間に、ステップA40の判定処理において、バーコードリードセンサS4からの信号がHiからLoに転じたことが確認されると、CPU23は、ステッピングモータM2に対するパルスの出力処理を一時的に停止し、印字ヘッド18即ちバーコードリードセンサS4に対する送りを停止する(ステップA41)。
【0081】
この時点でカウンタCに記憶されているパルス数の値は、用紙20’の一側端からヘッド移動誤差検出検出のための縦罫線Xの印字位置までの離間距離に相当するパルス数の値である。
【0082】
つまり、この実施形態では、ヘッド移動方向実印字距離測定手段として機能するCPU23の処理によって、バーコードリードセンサS4を一旦用紙20’の一側端よりも外側に移動させ、改めて印字ヘッド18に送りを掛けてバーコードリードセンサS4に用紙20’の一側端を検出させると同時にカウンタCの値をリセットし、バーコードリードセンサS4の移動量に相当するステッピングモータM2へのパルスの出力数をカウンタCによって計数し、バーコードリードセンサS4が縦罫線Xを検出した時点でカウンタCによる計数を停止させることで、用紙20’の一側端からヘッド移動誤差検出検出のための縦罫線Xの印字位置までの離間距離を求めている。この際、バーコードリードセンサS4は、ヘッド移動誤差検出検出のための縦罫線Xの法線方向、つまり、印字ヘッド18の送り方向に沿って相対移動するかたちで縦罫線Xの有無を検知するので、通常のバーコードを読み取る場合と同程度の高い検出精度で縦罫線Xを認識することができる。また、バーコードリードセンサS4は印字ヘッド18のプロテクタ19に一体的に装着されているので、バーコードリードセンサS4を移動させるための格別の装備は不要であり、印字ヘッド18に送りを掛ければ、バーコードリードセンサS4を移動させることができる。このようにして求められた用紙20’の一側端からヘッド移動誤差検出検出のための縦罫線Xの印字位置までの離間距離を図11中にCとして示す。
【0083】
次いで、ヘッド移動偏差検出手段として機能するCPU23が、予め決められた用紙20’の一側端から縦罫線X’までの理想的な離間距離に相当する理想パルス数(不揮発性メモリ26内に記憶)と離間距離Cとの偏差を求め、この値を補正値ΔXiとして記憶する(ステップA42)。この補正値を図11中にΔXiとして示す。
【0084】
また、ヘッド基準移動量補正手段として機能するCPU23は、ヘッド移動量記憶手段としての不揮発性メモリ26に記憶されている印字ヘッドの基準移動量Xiを読み込み、この値から補正値ΔXiを減算して適正な印字ヘッドの基準移動量Xiを求め、補正された印字ヘッドの基準移動量Xiの値をヘッド移動量記憶手段としての不揮発性メモリ26に上書きして更新記憶させる(ステップA43)。
【0085】
このようにして印字ヘッドの基準移動量Xiの値それ自体が書き替えられる結果、装置出荷後の通常の使用時においては、図11に示される基準移動量Xi(補正前の値)から補正値ΔXiを減算した基準移動量Xi(補正後の値)に基いてステッピングモータM2が駆動制御されることになるので、図11に示される印字ヘッド移動方向の印字位置のズレΔXiが解消され、理想的な印字位置X’の位置に適切な印字を行なうことが可能となる。
【0086】
前記と同様、印字ヘッドの基準移動量Xiの値それ自体を必ずしも書き替える必要はなく、基準移動量Xi(補正前の値)をヘッド移動量記憶手段としての不揮発性メモリ26にそのまま保持し、補正値ΔXiの値を不揮発性メモリ26に別途記憶し、装置出荷後の通常の使用時において、印字動作の前処理として、その都度、ステップA43と同様の処理を実行するようにしても構わない。
【0087】
次いで、CPU23は、印字ヘッド18を用紙20’の一側端、例えば、ホームポジションセンサS5側に移動させて停止させる(ステップA44)。
【0088】
そして、バックラッシュ検出用試し印刷制御手段として機能するCPU23が、ステッピングモータM2を駆動し、改めて印字ヘッド18にホームポジションセンサS5から離間する方向の送りを掛けて、印字ヘッド18を予め決められた任意の目標位置、例えば、用紙20’の中央部に位置決めし(ステップA45,A46)、印字ヘッド18の印字機構、および、用紙送り手段12を駆動するステッピングモータM1を駆動して、試験用の用紙20’に、バックラッシュ検出のための第1回目の縦罫線の印字を実行させる(ステップA47)。
【0089】
印字ヘッド18がホームポジションセンサS5側のストロークエンドから用紙20’の中央部に移動するまでの間に印字ヘッド18を駆動する動力伝達系のバックラッシュ、つまり、ステッピングモータM2から印字ヘッド18に至る動力伝達系のバックラッシュが解消され、この状態で試験用の用紙20’に対する第1回目の印字動作が行なわれることになる。
【0090】
次いで、バックラッシュ検出用試し印刷制御手段として機能するCPU23は、印字ヘッド18を用紙20’の他側端つまりホームポジションセンサS5と逆側のストロークエンドに移動させた後(ステップA48)、ステッピングモータM2を駆動し、改めて印字ヘッド18にホームポジションセンサS5に接近する方向の送りを掛けて、印字ヘッド18を前記と同様の目標位置、例えば、用紙20’の中央部に位置決めし(ステップA49,A50)、印字ヘッド18の印字機構、および、用紙送り手段12を駆動するステッピングモータM1を駆動して、試験用の用紙20’に、バックラッシュ検出のための第2回目の縦罫線の印字を実行させる(ステップA51)。
【0091】
印字ヘッド18を用紙20’の他側端に移動させてから移動方向を反転する際には、ステッピングモータM2の回転方向の反転によって動力伝達系のバックラッシュが表面化する。従って、ステッピングモータM2の回転方向を反転しても印字ヘッド18は直ちには移動を開始せず、印字ヘッド18の移動が停止したままステッピングモータM2および動力伝達系の一部のみが駆動される状態が瞬間的に発生する。そして、ステッピングモータM2および動力伝達系の空転によりバックラッシュが解消された時点で、改めて印字ヘッド18の逆方向移動つまり印字目標位置に向かう方向の移動が開始されることになる。
【0092】
従って、ステッピングモータM2に同一の目標位置に向かうための移動指令、つまり、パルスを出力したとしても、用紙20’の一側端から目標位置に向けて印字ヘッド18を移動させた場合と用紙20’の他側端から目標位置に向けて印字ヘッド18を移動させた場合とでは、印字ヘッド18の停止位置に若干の相違が生じる。このため、第1回目の印字動作で印字された縦罫線は相対的に用紙20’の一側端に寄った位置に印字され、また、第2回目の印字動作で印字された縦罫線は相対的に用紙20’の他側端に寄った位置に印字されることになる。この位置ズレがステッピングモータM2から印字ヘッド18に至る動力伝達系のバックラッシュに相当する位置ズレである。
【0093】
よって、このバックラッシュに相当する位置ズレの分だけ印字ヘッド18を移動させるために必要とされるステッピングモータM2へのパルスの入力数を求め、このパルス数を補正値として利用すれば、印字ヘッド18の移動方向の相違によって生じる位置ズレを解消することが可能である。
【0094】
そこで、CPU23は、まず、印字ヘッド18をホームポジションセンサS5側に退避させてバーコードリードセンサS4を用紙20’の一側端から外側へ移動させた後(ステップA52)、改めてステッピングモータM2に対するパルスの出力処理を開始して印字ヘッド18にホームポジションセンサS5から離間する方向の送りを掛け(ステップA53)、バーコードリードセンサS4からの信号がHiとなっているか否か、つまり、バーコードリードセンサS4が用紙20’の一側端に外側から到達したか否かを判定し(ステップA54)、バーコードリードセンサS4が用紙20’の一側端に到達するまでステッピングモータM2にパルスを出力する。
【0095】
次いで、バーコードリードセンサS4からの信号がLoからHiに転じ、バーコードリードセンサS4が用紙20’の一側端に外側から到達したことがステップA54の判定処理で確認されると、CPU23は、バーコードリードセンサS4からの信号がLoとなっているか否か、つまり、バーコードリードセンサS4が第1回目の印字動作で印字された縦罫線を検出しているか否かを判定し(ステップA55)、バーコードリードセンサS4が第1回目の印字動作で印字された縦罫線を検出するまでステッピングモータM2にパルスを出力する。
【0096】
そして、バーコードリードセンサS4からの信号がHiからLoに転じ、バーコードリードセンサS4が第1回目の印字動作で印字された縦罫線を検出したことがステップステップA55の判定処理で確認されると、バックラッシュ検出手段として機能するCPU23が、カウンタCの値を零にリセットする(ステップA56)。
【0097】
そして、バックラッシュ検出手段として機能するCPU23は、ステッピングモータM2に対するパルスの出力を検出する度にカウンタCの値を1インクリメントし(ステップA57,A58)、バーコードリードセンサS4からの信号がLoからHiに転じているか否か、つまり、バーコードリードセンサS4が第1回目の印字動作で印字された縦罫線を検出している状態が終了したか否かを判定する(ステップA59)。縦罫線には或る程度の幅があるからである。
【0098】
そして、バーコードリードセンサS4が第1回目の印字動作で印字された縦罫線を検出中であれば、バーコードリードセンサS4が第1回目の印字動作で印字された縦罫線を検出しなくなるまでステップA57〜A59の処理を繰り返し実行し、この間にもカウンタCによるパルスの計数を継続する。
【0099】
次いで、バーコードリードセンサS4が第1回目の印字動作で印字された縦罫線を越えて移動したことがステップA59の判定処理で確認されると、バックラッシュ検出手段として機能するCPU23は、ステッピングモータM2に対するパルスの出力を検出する度にカウンタCの値を1インクリメントし(ステップA60,A61)、バーコードリードセンサS4からの信号がHiからLoに転じたか否か、つまり、バーコードリードセンサS4が第2回目の印字動作で印字された縦罫線を検出したか否かを判定する(ステップA62)。
【0100】
ステップA62の判定結果が偽となっている間は、バーコードリードセンサS4が第1回目の印字動作で印字された縦罫線と第2回目の印字動作で印字された縦罫線との間を移動していることを意味する。
【0101】
そして、バーコードリードセンサS4が第2回目の印字動作で印字された縦罫線を検出したことがステップA62の判定処理で検出されると、バックラッシュ検出手段として機能するCPU23は、カウンタCの現在値、つまり、バーコードリードセンサS4が第1回目の印字動作で印字された縦罫線の幅方向の端部(例えばホームポジションセンサS5寄りの端部)を検出してから第2回目の印字動作で印字された縦罫線の幅方向の端部(同じくホームポジションセンサS5寄りの端部)を検出するまでの間にステッピングモータM2に入力されたパルス数の値Cを、バックラッシュ補正値記憶手段として機能する不揮発性メモリ26内のバックラッシュ補正値記憶レジスタΔLに記憶させる(ステップA63)。
【0102】
カウンタCは、第1回目の印字動作で印字された縦罫線の幅方向の端部を検出してから第2回目の印字動作で印字された縦罫線の幅方向の端部を検出するまでの間でパルス数をカウントするので、縦罫線の幅が太いような場合であっても、第1回目の印字動作で印字された縦罫線の中心と第2回目の印字動作で印字された縦罫線の中心との離間距離を精密に測定することができる。
【0103】
この実施形態では、印字ヘッド18をホームポジションセンサS5から離間させる方向に送って位置決めを行なったときに印字ヘッド18が指令通りの位置に到達するように印字ヘッドの基準移動量Xiの値をキャリブレーションしているので、印字ヘッド18をホームポジションセンサS5から離間させる方向に送る際にはバックラッシュ補正は不要である。
【0104】
また、装置出荷後の通常の使用時において、印字ヘッド18をホームポジションセンサS5に接近させる方向に送る際に、移動指令に対応するパルス数にバックラッシュ補正値記憶レジスタΔLのバックラッシュ補正値を加算して出力することにより、送り方向を反転した場合のバックラッシュを適切に解消することができる。但し、バックラッシュ補正値を加算するのは、印字ヘッド18をホームポジションセンサS5から離間させる方向に移動させてから改めて印字ヘッド18をホームポジションセンサS5に接近させる方向に移動させる場合のみである。印字ヘッド18をホームポジションセンサS5に接近させる方向に移動させて一時停止させた後に再び印字ヘッド18をホームポジションセンサS5に接近させる方向に移動させる場合には、バックラッシュ補正値の加算処理は非実行とする。
【0105】
このようにして、各種の位置ズレに関するパラメータの補正処理が終了した後、CPU23は、印字ヘッド18をホームポジションに復帰させ(ステップA64)、用紙送り手段12を逆転駆動して用紙20’を用紙挿入口14あるいは用紙挿入口16から排出した後(ステップA65)、ロータリーソレノイドSOLが作動していれば其の励磁を解除して経路切替片17を初期位置に戻し(ステップA66)、全てのキャリブレーション処理を終了する。
【0106】
【発明の効果】
本発明のプリンタ装置は、用紙送り手段とバーコードリードセンサとを利用して用紙先端から用紙搬送誤差検出のための実印字位置までの離間距離を求め、この離間距離と予め決められた用紙先端から印字位置までの理想的な離間距離との偏差に基いて用紙送り量記憶手段の基準送り量に補正を加えるようにしたので、イメージセンサを備えていない通帳用のプリンタ装置や伝票用のプリンタ装置等においても、用紙搬送方向の印字位置のズレの補正を自動処理によって容易に実施することができる。
【0107】
また、バーコードリードセンサを移動しながらバーコードリードセンサの移動量とバーコードリードセンサからの信号とを監視して、用紙の一側端から印字ヘッド移動誤差検出のための実印字位置までの離間距離を求め、この離間距離と予め決められた用紙の一側端から印字位置までの理想的な離間距離との偏差に基いてヘッド移動量記憶手段の基準移動量を補正するようにしたので、イメージセンサを備えていない通帳用のプリンタ装置や伝票用のプリンタ装置等においても、印字ヘッド移動方向の印字位置のズレの補正を自動処理によって容易に実施することができる。
【0108】
更に、用紙の一側端から予め記憶された目標位置に向けて印字ヘッドを移動させて第1回目の印字動作を行なわせた後、用紙の他側端から予め記憶された目標位置に向けて印字ヘッドを移動させて第2回目の印字動作を行なわせ、第1回目の印字位置と第2回目の印字との離間距離をバーコードリードセンサの移動量とバーコードリードセンサからの信号とを監視して求め、この離間距離をバックラッシュ補正値として記憶するようにしたので、イメージセンサを備えない通帳用のプリンタ装置や伝票用のプリンタ装置等においても、印字ヘッドを移動させる動力伝達系のバックラッシュに起因する印字ヘッド移動方向の印字位置のズレの補正を自動処理によって容易に実施することができる。
【0109】
しかも、バーコードリードセンサを印字ヘッドに装着されたプロテクタに配備して印字ヘッドと共に移動させるようにしているので、バーコードリードセンサ専用の駆動手段が不要であり、プリンタ装置の製造コストや故障因子の低減化に役立つ。
【0110】
また、用紙搬送誤差検出のための印字動作に際して横罫線を印字させる一方、印字ヘッド移動誤差検出のための印字動作に際しては縦罫線を印字させるようにしているので、印字位置を表す罫線の法線方向に沿って接離する方向でバーコードリードセンサを相対移動させながら印字位置を検出することができ、高い検出精度で印字位置のズレを測定して補正処理を行なうことができる。
【0111】
更に、用紙の種別毎の基準送り量を用紙の種別毎に記憶するようにしたので、用紙の摩擦の大小や厚み等の相違等に応じた適切な用紙送りが可能となり、用紙送り方向の印字位置のズレを的確に解消することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した一実施形態のプリンタ装置の機械的な構成の概略を示した模式図である。
【図2】同実施形態のプリンタ装置の制御系の要部を簡略化して示した機能ブロック図である。
【図3】バーコードリードセンサから出力される信号の一例を示した概念図である。
【図4】同実施形態のプリンタ装置に配備されたCPUによって実行されるキャリブレーション処理の概略を示したフローチャートである。
【図5】キャリブレーション処理の概略を示したフローチャートの続きである。
【図6】キャリブレーション処理の概略を示したフローチャートの続きである。
【図7】キャリブレーション処理の概略を示したフローチャートの続きである。
【図8】キャリブレーション処理の概略を示したフローチャートの続きである。
【図9】キャリブレーション処理の概略を示したフローチャートの続きである。
【図10】用紙の基準送り量の調整を説明した作用原理図である。
【図11】印字ヘッドの基準移動量の調整を説明した作用原理図である。
【符号の説明】
1 プリンタ装置
2,3,4,5,6 フィードローラ
7,8,9,10,11 ピンチローラ
12 用紙送り手段
13 第一の用紙搬送路
14 通帳用の用紙挿入口
15 第二の用紙搬送路
16 伝票用の用紙挿入口
17 経路切替片
18 印字ヘッド
19 プロテクタ
20 通帳(用紙)
20’ 試験用の用紙
21 バーコード
22 プラテン
23 CPU(用紙搬送誤差検出用試し印刷制御手段,用紙送り方向実印字距離測定手段,用紙搬送偏差検出手段,用紙基準送り量補正手段,ヘッド移動誤差検出用試し印刷制御手段,ヘッド移動方向実印字距離測定手段,ヘッド移動偏差検出手段,ヘッド基準移動量補正手段,バックラッシュ検出用試し印刷制御手段,バックラッシュ検出手段)
24 ROM
25 RAM
26 不揮発性メモリ(用紙送り量記憶手段,ヘッド移動量記憶手段,バックラッシュ補正値記憶手段)
27 インターフェイス
28 入出力回路
M1 ステッピングモータ
M2 ステッピングモータ
SOL ロータリーソレノイド
S1 用紙検出センサ
S2 用紙検出センサ
S3 用紙位置決め用センサ
S4 反射型のバーコードリードセンサ
S5 ホームポジションセンサ
S6 磁気ヘッド

Claims (6)

  1. 用紙に送りを掛ける用紙送り手段と、用紙送り方向と交叉する方向に移動する印字ヘッドと、用紙に印刷されたバーコードを読み取る反射型のバーコードリードセンサとを備えたプリンタ装置において、
    用紙の先端を検出する用紙位置決め用センサと、
    用紙の基準送り量を記憶する用紙送り量記憶手段と、
    前記用紙位置決め用センサの作動を検出し、前記用紙送り量記憶手段に記憶されている基準送り量だけ前記用紙送り手段を駆動してから前記印字ヘッドに用紙搬送誤差検出のための印字動作を行なわせる用紙搬送誤差検出用試し印刷制御手段と、
    前記用紙搬送誤差検出用試し印刷制御手段の作動後、前記用紙送り手段を駆動しながら前記用紙送り手段の駆動量と前記バーコードリードセンサからの信号とを監視して、用紙先端から用紙搬送誤差検出のための印字位置までの離間距離を求める用紙送り方向実印字距離測定手段と、
    前記用紙送り方向実印字距離測定手段により求められた離間距離と、予め決められた用紙先端から印字位置までの理想的な離間距離との偏差を算出する用紙搬送偏差検出手段と、
    用紙搬送偏差検出手段により算出された偏差に基いて前記用紙送り量記憶手段の基準送り量に補正を加える用紙基準送り量補正手段とを備えたことを特徴とするプリンタ装置。
  2. 前記印字ヘッドの基準位置を検出するホームポジションセンサと、
    印字ヘッドの基準移動量を記憶するヘッド移動量記憶手段と、
    前記ホームポジションセンサの作動を検出し、前記ヘッド移動量記憶手段に記憶されている基準移動量だけ前記印字ヘッドを移動してから前記印字ヘッドに印字ヘッド移動誤差検出のための印字動作を行なわせるヘッド移動誤差検出用試し印刷制御手段と、
    前記ヘッド移動誤差検出用試し印刷制御手段の作動後、前記バーコードリードセンサを移動しながら前記バーコードリードセンサの移動量と前記バーコードリードセンサからの信号とを監視して、用紙の一側端から印字ヘッド移動誤差検出のための印字位置までの離間距離を求めるヘッド移動方向実印字距離測定手段と、
    前記ヘッド移動方向実印字距離測定手段により求められた離間距離と、予め決められた前記一側端から印字位置までの理想的な離間距離との偏差を算出するヘッド移動偏差検出手段と、
    ヘッド移動偏差検出手段により算出された偏差に基いて前記ヘッド移動量記憶手段の基準移動量に補正を加えるヘッド基準移動量補正手段とを併設したことを特徴とする請求項1記載のプリンタ装置。
  3. 前記用紙の一側端から予め記憶された目標位置に向けて印字ヘッドを移動させて前記印字ヘッドにバックラッシュ検出のための第1回目の印字動作を行なわせた後、前記用紙の他側端から前記予め記憶された目標位置に向けて印字ヘッドを移動させて前記印字ヘッドにバックラッシュ検出のための第2回目の印字動作を行なわせるバックラッシュ検出用試し印刷制御手段と、
    前記バックラッシュ検出用試し印刷制御手段の作動後、前記バーコードリードセンサを移動しながら前記バーコードリードセンサの移動量と前記バーコードリードセンサからの信号とを監視して、バックラッシュ検出のための第1回目の印字位置とバックラッシュ検出のための第2回目の印字との離間距離を求めるバックラッシュ検出手段と、
    バックラッシュ検出手段によって求められた離間距離をバックラッシュ補正値として記憶するバックラッシュ補正値記憶手段とを併設したことを特徴とする請求項2記載のプリンタ装置。
  4. 前記バーコードリードセンサが、前記印字ヘッドに装着されたプロテクタに配備されていることを特徴とする請求項1,請求項2または請求項3の何れか一項に記載のプリンタ装置。
  5. 前記用紙搬送誤差検出用試し印刷制御手段は、用紙搬送誤差検出のための印字動作に際して横罫線を印字させ、前記ヘッド移動誤差検出用試し印刷制御手段は、印字ヘッド移動誤差検出のための印字動作に際して縦罫線を印字させるように構成されていることを特徴とする請求項2,請求項3または請求項4の何れか一項に記載のプリンタ装置。
  6. 前記用紙送り手段には用紙の種別に応じた複数の用紙挿入口が配備され、前記用紙送り量記憶手段は、用紙の種別毎の基準送り量を記憶するように構成されていることを特徴とする請求項1,請求項2,請求項3,請求項4または請求項5の何れか一項に記載のプリンタ装置。
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JP2008290268A (ja) * 2007-05-22 2008-12-04 Seiko Epson Corp 測色手段を備えた記録装置、同記録装置の被記録材の送り量確定方法及び測色光スポットの移動量確定方法
JP2014105055A (ja) * 2012-11-26 2014-06-09 Fujitsu Frontech Ltd 媒体処理装置及びその斜行検知方法
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