JP2005002740A - スイング式アンカーボルトによる基礎へのアンカーボルトの精密位置決め法 - Google Patents

スイング式アンカーボルトによる基礎へのアンカーボルトの精密位置決め法 Download PDF

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Abstract

【課題】やり方を使用せず、極めて簡単な構成の部材を利用して、簡単な手順で基礎へのアンカーボルトの正確な位置決めを実現すること。
【解決手段】捨てコンクリート2上に、その上に位置決め表示されたアンカーボルト用の芯墨に対応させて取付具1の台座1aを固設し、その中空ボルト1bにヒンジ部4及びターンバックル部5を介してアンカーボルト6を立ち上げ、その後、基礎のベース部用及び立上り部用のコンクリートを同時に打設し、次いでそのコンクリートの硬化前に、その打設圧力でヒンジ部4が折曲して傾いたアンカーボルト6を鉛直器で測定しながら鉛直に調整し、かつその鉛直状態をコンクリートが硬化するまで鉛直保持器で保持することとし、アンカーボルト6を精密に位置決め設置する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、基礎コンクリートに埋設されるアンカーボルトのスイング式アンカーボルトによる精密位置決め法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
各種建造物の基礎には、その構築の際に、該基礎とその上に設置される上部構造の躯体とを強固に結合するアンカーボルトを取り付けておく必要がある。アンカーボルトは、云うまでもなく、その下部を基礎中に埋設し、上部を該基礎の上面から突出させておくものである。
【0003】
従来の木造軸組工法の住宅建築では、土台に開口するアンカーボルト用の貫通孔は、全て建築現場で基礎天端に立設してあるアンカーボルトの位置を個別に採寸し、その位置を取り付け前の土台に記した上で、穿設したものである。土台の基礎天端への取付は、このような厄介な作業を経た後にやっと行うことができることとなったものであり、非常に効率の悪い作業であった。
【0004】
木造軸組工法であっても、以上と異なり、土台のプレカット時にアンカーボルト用の貫通孔を予め穿設しておくものとし、建築現場では、運び込んだ土台を直ちに基礎天端に取り付けるものとすれば、その能率は極めて良いものとなる。もっともこれを実現するためには、基礎天端から突出するアンカーボルトが正確に位置決めされ、かつその高さも正確に調節されていることが前提となる。
【0005】
プレハブ建築や鉄骨建築に於いては、それらの上部構造が工場生産であり、建築現場での自由度が極端に少ないものであるため、これらとの結合用のアンカーボルトも基礎に正確に取り付けられていることが要求されている。
【0006】
このようなアンカーボルトの基礎への取り付けには、打設したコンクリートの硬化前に、基礎の立上り部の天端上に、やり方からその基準芯ラインに沿って水平に水糸を張り、この水糸に沿って、図面に従い、寸法を測定しながら順にアンカーボルトを打ち込み、かつこれらのアンカーボルトをその打ち込み状態で支持手段により型枠に固定すると云う技法が多用されている。もっともこれはコンクリートの硬化までの比較的短い時間内に完了させる必要のあるものであるため、慌ただしく行われ、計測も不正確になりがちであり、アンカーボルトの植設の脱落もしばしば起きているのが実情である。更にこの技法には計測の基準とするやり方が僅かな外力によっても変位を生じがちであり、基準であるやり方の信頼性を確保しがたいという問題もある。更にはこのやり方が種々の作業上の障害になっているという問題もある。
【0007】
このような技法の改良に関するものとして、特許文献1の技術が提案されている。これは、やり方に代えて、基礎型枠のコーナー部外側に立設されるものであり、高さ調節自在な支持脚と、その上端のL字形側板に水平方向スライド自在に配された水糸用の掛止部からなるものであり、水糸の張り替え等が容易に行い得られると言う点を除いては従来技法と異なるところはない。それ故、先に述べた問題点は一つも解決されていない。
【0008】
アンカーボルトを特に基礎に正確に取り付けるとの趣旨から提案された技術には更に次のようなものがある。
【0009】
一つは、アンカーボルトを支持手段を介して型枠に固定することにより、その正確な位置決めを確保しようとするものであり、特許文献2や特許文献3の提案がある。しかし特許文献2及び3の提案内容は、いずれも基礎構築用の型枠の正確性を前提として、これに直接又は間接に取り付けたアンカーボルト支持具又はアンカーボルト保持具へのアンカーボルトの取付精度を高めようとするものであり、実際には、必要とされる十分なアンカーボルトの位置決め精度を得ることはできないものと思われる。
【0010】
基礎構築用の型枠は、現時点で行われているそれである限り、コンクリートの打設の際にかかる強い圧力により、これに若干の変位が生じるのを避けることができない。そのため、前記アンカーボルト支持具等のそれ自体の支持に於ける位置決め精度をいくら高めても型枠側で変位を生じ、これにともなってこれ自体にも同様の変位を生じてしまう結果となる。更にコンクリートの打設の際にかかる強い圧力は、当然、該支持具等で支持されているアンカーボルトにもかかり、これらの支持具等も相当強固なものでなければ、この圧力に耐えきれず、若干の変位を生じるのを避け得ない。
【0011】
従って特許文献2及び3に示されたようなアンカーボルトを支持手段を介して型枠に固定する技術では、その位置決め精度を十分に高めることはできない。
【0012】
他のものには、下部をアンカーボルト保持具又は固定脚等を備えたアンカープレート等の下部構造に固定し、上部を位置決めプレート又は位置決め治具等の上部構造に固定して強固なアンカーフレームを構成し、前記下部構造を捨てコンクリート等に固定して、アンカーボルトを所定の位置に位置決めする技術があり、特許文献4や特許文献5の提案がある。
【0013】
特許文献4及び5は、例えば、前者はアンカーボルトの上端ネジ部の抜き差しが容易な位置決めプレートを提供することを課題とするものであり、後者は、上部構造の治具本体の四方から下げ振りを垂下させ得るようにして作業性を良くすることを課題とするものではあるが、先に述べたように、いずれも前記のような強固なアンカーフレームを構成してアンカーボルトの正確な位置決めを実現しようとする技術を前提とするものである。
【0014】
特許文献4及び5に示されるアンカーフレームは、以上のように、極めて強固に構成されるものであるが故に、正確に設置されれば、打設されるコンクリートの圧力にも耐え、比較的容易にその正確性を保持できるものであると認められる。しかし、云うまでもなく、このような構成では、アンカーボルトの長さが増すほど、フレームの強度を高める必要があり、そのため、フレームの断面は更に増大し、重量も増加することとなり、これにともなって作業性は悪化し、かつコスト高になることは避けられない。
【0015】
この他に、基礎補強用の鉄筋にアンカーボルトを支持させる技法もあるが、これはコンクリートの打設の際に簡単かつ大幅に変位してしまい、アンカーボルトの正確な位置決めのためには殆ど役に立たない、と言うべきである。
【0016】
【特許文献1】
実開平5−38036号公報
【特許文献2】
特開2002−242201号公報
【特許文献3】
特開2000−54397号公報
【特許文献4】
特開2000−352120号公報
【特許文献5】
特開平5−141095号公報
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、以上のような従来技術の問題点を解決し、やり方を使用せずに、極めて簡単な構成の部材を利用して、簡単な手順で、基礎へのアンカーボルトの正確な位置決めを実現できる基礎へのアンカーボルトの精密位置決め埋設法を提供することを解決の課題とするものである。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明の1は、捨てコンクリート上に、その上に位置決め表示されたアンカーボルト用の芯墨に対応させて、アンカーボルト取付手段を固設し、
該アンカーボルト取付手段に、鉛直状態に立ち上げた状態でその軸心が前記芯墨に一致するように、かつ360度の方向に折曲可能なヒンジ部を介して取付対象のアンカーボルトを取り付け、
その後、基礎のベース部用及び立上り部用のコンクリートを同時に打設し、
次いでその際に傾いた虞のある該アンカーボルトを、該コンクリートの硬化前に鉛直に調整し、かつその鉛直状態を保持手段で保持することとしたスイング式アンカーボルトによる基礎へのアンカーボルトの精密位置決め法である。
【0019】
本発明の2は、捨てコンクリート上に、その上に位置決め表示されたアンカーボルト用の芯墨であって、ベタ基礎外周部の芯墨に対応させて、アンカーボルト取付手段を固設し、
該アンカーボルト取付手段に、鉛直状態に立ち上げた状態でその軸心が前記芯墨に一致するように、かつ360度の方向に折曲可能なヒンジ部を介して取付対象のアンカーボルトを取り付け、
その後、ベース部用のコンクリートを打設し、
次いでその際に傾いた虞のある該アンカーボルトを、該コンクリートの硬化前に鉛直に調整し、かつその鉛直状態を保持手段で該コンクリートが硬化するまで保持し、
その後、保持手段を取り外した上で、立上り部用のコンクリートを打設することとしたスイング式アンカーボルトによる基礎へのアンカーボルトの精密位置決め法である。
【0020】
本発明の3は、捨てコンクリート上に、その上に位置決め表示されたアンカーボルト用の芯墨に対応させて、アンカーボルト取付手段を固設し、
その後、該アンカーボルト取付手段から立ち上がる延長軸であって、前記芯墨の直上から鉛直に立ち上がる延長軸の途中までの高さに基礎のベース部用のコンクリートを打設し、
次いで、該アンカーボルト取付手段の延長軸の上端に、鉛直状態に立ち上げた状態でその軸心と軸心を一致させて、かつ360度の方向に折曲可能なヒンジ部を介して、取付対象のアンカーボルトを取り付け、
更にその後、基礎の立上り部用のコンクリートを打設し、
次いでその際に傾いた虞のある該アンカーボルトを、該コンクリートの硬化前に鉛直に調整し、かつその鉛直状態を保持手段で保持することとしたスイング式アンカーボルトによる基礎へのアンカーボルトの精密位置決め法である。
【0021】
本発明の4は、捨てコンクリート上に、その上に位置決め表示されたアンカーボルトユニットの基準芯シャフト用の芯墨に、複数のアンカーボルトを基礎に取り付ける際の相互の位置関係で結合したアンカーボルトユニットの基準芯シャフトの軸心が、これを鉛直状態に立ち上げた際に、上下一致することとなるように、そのアンカーボルトユニット用のユニット取付手段を取り付け、
該ユニット取付手段に、前記基準芯シャフトを鉛直状態に立ち上げた状態でその軸心が前記芯墨に一致するように、かつ360度の方向に折曲可能なヒンジ部を介して前記取付対象のアンカーボルトユニットを取り付け、
その後、基礎のベース部用及び立上り部用のコンクリートを同時に打設し、
次いでその際に傾いた虞のある該アンカーボルトユニットを、前記基準芯シャフトを鉛直に調整することで、該コンクリートの硬化前に鉛直に調整し、かつその鉛直状態を保持手段で保持することとしたスイング式アンカーボルトによる基礎へのアンカーボルトの精密位置決め法である。
【0022】
本発明の5は、本発明の1、2、3又は4のスイング式アンカーボルトによる基礎へのアンカーボルトの精密位置決め法に於いて、前記芯墨を、直接建物基準芯を基準として捨てコンクリート上に位置決め表示することとしたものである。
【0023】
本発明の6は、本発明の1、2、3又は4のスイング式アンカーボルトによる基礎へのアンカーボルトの精密位置決め法に於いて、前記ヒンジ部の直上又は直下に高さ調整部を介在させたものである。
【0024】
本発明の7は、本発明の4のスイング式アンカーボルトによる基礎へのアンカーボルトの精密位置決め法において、前記基準芯シャフトを、外層を構成するシャフト本体と、その軸心を構成する小径の芯部材とで構成し、かつ長さ方向のいずれの部位でも切断可能に構成したものである。
【0025】
本発明の8は、本発明の1、2、3、4、5、6又は7のスイング式アンカーボルトによる基礎へのアンカーボルトの精密位置決め法に於いて、建物基準芯を基準として捨てコンクリート上に基礎の基準芯ラインを表示し、他方、別に、該基準芯ラインに一致させるべき基準芯ライン及びこれと所定の位置関係となるアンカーボルト用の芯墨又は基準芯シャフト用の芯墨を表示した芯墨表示用テープを構成しておき、該捨てコンクリート上に該芯墨表示用テープを基準芯ライン相互を一致させて貼り付けることにより、前記各芯墨を表示することにしたものである。
【0026】
本発明の9は、本発明の1、2又は3のスイング式アンカーボルトによる基礎へのアンカーボルトの精密位置決め法に於いて、前記ヒンジ部を、両端が挿入結合端である可撓性のチューブ材で構成したものである。
【0027】
本発明の10は、本発明の4のスイング式アンカーボルトによる基礎へのアンカーボルトの精密位置決め法に於いて、前記ヒンジ部を、両端が結合端である弾性材で構成したものである。
【0028】
本発明の11は、本発明の6のスイング式アンカーボルトによる基礎へのアンカーボルトの精密位置決め法に於いて、前記高さ調整部を、これを回動させて長さを調節する調整部本体と、両端から該調整部本体に螺合した相互に逆向きの螺旋を持ったスクリュー部材とからなるターンバックルタイプ形高さ調整部、又はシリンダ状の調整部本体と、その両端から進退自在に挿入した二つのピストン部材と、該二つのピストン部材に連結し、該シリンダ状の調整部本体の両端からそれぞれ突出するロッド部材と、該シリンダ状の調整部本体の周側に螺合した二以上の固定ネジであって、前記ピストン部材の周側までねじ込んでその位置を固定する二以上の固定ネジとからなるピストン形高さ調整部に構成したものである。
【0029】
本発明の12は、本発明の1、2、3又は4のスイング式アンカーボルトによる基礎へのアンカーボルトの精密位置決め法に於いて、前記アンカーボルト又は前記アンカーボルトユニットを鉛直に調整する際に、該アンカーボルト又は該アンカーボルトユニットの基準芯シャフトの鉛直性を測定する鉛直器を使用することとし、該鉛直器として、該アンカーボルト又は該基準芯シャフトに外装するパイプ体とその上端に構成した鉛直測定部とからなるそれを採用したものである。
【0030】
本発明の13は、本発明の12のスイング式アンカーボルトによる基礎へのアンカーボルトの精密位置決め法に於いて、前記アンカーボルトの上部の少なくとも鉛直器のパイプ体によって外装される部位を、該パイプ体に、偏心せず、緩みなく、かつスムーズに外装できるように、平面から見て、軸心を中心とする円形となるように修正して使用することとしたものである。
【0031】
本発明の14は、本発明の2のスイング式アンカーボルトによる基礎へのアンカーボルトの精密位置決め法に於いて、前記保持手段として、途中で折曲可能に接続した二つの帯状保持片と、その折曲中心部に開口したアンカー保持穴と、該各帯状保持片の両端付近に配した着磁部とで構成したそれを採用し、鉛直に修正したアンカーボルトを該アンカー保持穴で外装すると共に、該二つの帯状保持片をV字状に開き、かつその両端の着磁部で磁性金属製の型枠に吸着固定できるようにしたものである。
【0032】
【発明の実施の形態】
本発明は、不動の捨てコンクリート上にアンカーボルト用又はアンカーボルトユニットの基準芯シャフト用の芯墨を表示しておき、該捨てコンクリート上に、該芯墨にアンカーボルトそれ自体又はアンカーボルトユニットの基準芯シャフトを上下対応させた上で、該アンカーボルト又はアンカーボルトユニットを傾動自在に設置し、次いでコンクリートを打設し、その硬化前に該コンクリートの打設によって傾斜したアンカーボルト又はアンカーボルトユニットを鉛直状態に調整して、該アンカーボルトそれ自体又はアンカーボルトユニットの基準芯シャフトが鉛直状態となって前記芯墨と上下一致する位置に立ち上がるように動かすと共に、これらをコンクリートが硬化するまで保持手段で鉛直状態に保持することを基本とするスイング式アンカーボルトによる基礎へのアンカーボルトの精密位置決め法である。
【0033】
本発明は、基本的に、以上の通りの構成であり、同様の原理によってアンカーボルトの位置決めを行うものであるが、より詳細には、単一のアンカーボルトの位置決めと、複数のアンカーボルトを所定の位置関係で結合したアンカーボルトユニットの位置決めとに分けられ、前者の単一のアンカーボルトの位置決めは、基礎コンクリートの打設をベース部と立上り部とに分けて二段階で行うか、分けずに一段階で行うかで更に二つに分けられる。
【0034】
前記単一のアンカーボルトの位置決めと複数のアンカーボルトを結合したアンカーボルトユニットの位置決めとの違いは、前記したように、コンクリートの打設後の鉛直調整を、前者はアンカーボルトそれ自体について行うのに対して、後者は、そのユニット中に構成した基準芯シャフトについて行うこととした点である。もっとも後者は複数本のアンカーボルトを纏めて能率良く位置決めができるようにしたものであって、相互の実質的な位置決めの原理は異ならない。
【0035】
また前記単一のアンカーボルトの位置決めで、コンクリートの打設を二段階で行う場合は、ベタ基礎の外周部に於ける場合と、ベタ基礎の外周部以外の部分及びその他の基礎(布基礎、独立基礎・複合基礎・連続基礎)に於ける場合とで異なる。
【0036】
二段階でコンクリートを打設する場合で、ベタ基礎の外周部以外の部分及びその他の基礎に於ける場合では、捨てコンクリートの芯墨に対応して設置するアンカーボルト取付手段に、打設されるベース部用のコンクリート(第一段階の打設のコンクリート)の天端を越える延長軸を構成しておく必要があり、かつそれが該ベース部用のコンクリートの打設によっても容易に変位しない強度を持つ必要があるのに対して、ベタ基礎の外周部に於ける場合は、同じく二段階でコンクリートを打設する場合であってもその必要がない。
【0037】
二段階でコンクリートを打設する場合であって、ベタ基礎の外周部以外の部分及びその他の基礎に於ける場合は、ベース部用のコンクリートから突出した前記延長軸に傾動自在にアンカーボルトを取り付けて立上り部用のコンクリートを打設し、次いでこれが硬化しないうちに該アンカーボルトを鉛直状態に調節し、該アンカーボルトを該コンクリートが硬化するまで保持手段で鉛直状態に保持するものであり、ベタ基礎を除く全ての基礎に於ける場合で、コンクリートの打設を一段階で行う場合は、捨てコンクリートの芯墨に対応させてアンカーボルトを傾動自在に取り付け、ベース部及び立上り部の両者について同時にコンクリートを打設し、これが硬化する前に該アンカーボルトを鉛直状態に調節し、かつ該コンクリートが硬化するまで簡易保持手段で鉛直状態に保持するものである。
【0038】
ベタ基礎に於ける場合は、ベース部用のコンクリートと立上り部用のコンクリートを二段階で打設することになるが、その外周部に於ける場合は、ベタ基礎以外の基礎に於ける場合の一段階でコンクリートを打設する場合と同様に、アンカーボルト取付手段に延長軸は構成せず、該アンカーボルト取付手段から傾動自在にアンカーボルトを立ち上げ、次いで、ベース部用コンクリートを打設する。ベタ基礎の外周部ではこのコンクリートがアンカーボルトの途中まで埋まるほど深いので、このコンクリートが硬化する前に鉛直器を用いてその傾きを修正し、鉛直性を確保した上で、保持手段でこのアンカーボルトの鉛直性を保持する。
【0039】
ベタ基礎外周部では、ベース部用のコンクリートの打設時には、型枠が外枠側しか存在しないので、このとき、前記保持手段として、途中で折曲可能に接続した二つの帯状保持片と、その折曲中心部に開口したアンカー保持穴と、該各帯状保持片の両端付近に配した着磁部とで構成したそれを採用し、鉛直性を確保したアンカーボルトを該アンカー保持穴で外装すると共に、該二つの帯状保持片をV字状に開き、かつその両端の着磁部で、前記外側の型枠に吸着固定できるようにするのが適当である。これらの型枠として通常磁性金属が用いられているので、この着磁部による吸着結合を行いうるものである。
【0040】
ベタ基礎の外周部に於いては、ベース部用のコンクリートが硬化した後、立上り部のコンクリートが打設されるが、この時点では、アンカーボルトはベース部のコンクリートによって確実に固定されているので、保持手段によって固定する必要はなくなる。
【0041】
以上のいずれの場合も位置決めの原理は全く同一である。二段階でコンクリートを打設する場合であって、ベタ基礎の外周部以外の部分及びその他の基礎に於ける場合では、立上り部のコンクリートを打設する際は、延長軸にアンカーボルトを傾動自在に取り付けるものであるから、該延長軸が鉛直状態を保持し、捨てコンクリートに表示された芯墨と確実に上下一致する関係を保持していないと、その上に取り付けられるアンカーボルトの位置決めの正確性が確保されない。従って、前記したように、捨てコンクリート上に取り付けるアンカーボルト取付手段及びその延長軸はベース部用のコンクリートを打設しても変位を生じないように、十分強度の高いものとしなければならない。
【0042】
もっともこの場合のベース部用のコンクリートの厚みは立上り部のそれと比べて遙かに薄いため、コンクリートの打設時に生じる圧力はそれほど大きくはないこと、他方、前記延長軸は、捨てコンクリート上の芯墨をベースコンクリート上まで延長する役割を果たせれば良いものであるため、あまり太くない円柱状等に構成することが可能であり、コンクリートによって受ける圧力を低減することも可能である。そのため、該アンカーボルト取付手段及びこの延長軸に必要とされる強度は、コストに影響を与えるほどのものにはならない。
【0043】
いずれにしても、本発明に於いては、まず初めに捨てコンクリート上にアンカーボルト用の芯墨又はアンカーユニットの基準芯シャフト用の芯墨を位置決めし、かつこれを表示しておく必要がある。
【0044】
前記捨てコンクリートは、予め基礎の構築エリア内の全体又は立上り部の設置ラインに沿って十分な幅で配しておくものとする。
更にその捨てコンクリートの上に、建物基準芯から直接にアンカーボルト用の芯墨又はアンカーボルトユニットの基準芯シャフト用の芯墨を位置決めし、これを文字通り墨又は他のマーキング手段で表示しておくものとする。建物基準芯から基礎の立上り部の基準芯ラインを位置決めし、かつこれを捨てコンクリート上に表示しておき、この基準芯ラインを基準としてアンカーボルト用の芯墨等を位置決めすることも可能である。
【0045】
この場合に、基礎の立上り部の基準芯ラインに一致させるべき基準芯ラインと該基準芯ラインと所定の位置関係になるアンカーボルト用の芯墨又はアンカーボルトユニットの基準芯シャフト用の芯墨を表示した芯墨表示用テープを作成しておき、該芯墨表示用テープを、該捨てコンクリート上に、相互の基準芯ラインを一致させつつ貼り付けることにより、前記各芯墨を表示することとすることもできる。
【0046】
次いで、前記のように、その捨てコンクリート上に、単一のアンカーボルトを立設する場合は、その芯墨に対応させてアンカーボルト取付手段を固設する。コンクリートの打設を、前記のように、ベタ基礎以外の基礎に於ける場合であって、ベース部用と立上り部用のそれを順次二段階で行う場合は、アンカーボルト取付手段にベース部の厚みを越える長さの直立する延長軸を構成したものを採用する。コンクリートの打設をベース部用のそれと立上り部用のそれとを同時に行う場合は、このような延長軸は不要である。
ベタ基礎の外周部以外の部分に於ける場合もコンクリートを二段階で打設するものであって、ベタ基礎以外の基礎に於ける場合で、ベース部用と立上り部用のそれを順次二段階で行う場合と全く同様である。
【0047】
前記アンカーボルト取付手段は、前記したように、コンクリートの打設を二段階で行う場合のそれが一段階で行う場合のそれより高強度のものである必要があるが、その点を除けばその構成自体に違いを持たせる理由はない。いずれの場合もそれぞれ必要な取付強度を保持しながら種々の構成を自由に採用することができる。
【0048】
例えば、捨てコンクリートに取付孔を穿設し、これに叩き込んで固定するオールアンカーとこれに結合した軸部材であって、後記ヒンジ部又は高さ調整部との結合手段を備えた軸部材とからなる構成、捨てコンクリート上に接着剤やコンクリート釘又はコンクリートビス等によって固定する台座と、その上に固設したナット部材と、該ナット部材に螺合するボルト部材であって、後記ヒンジ部又は高さ調整部との結合手段を備えたボルト部材とからなる構成、または捨てコンクリート上に接着剤やコンクリート釘又はコンクリートビス等によって固定する台座と、その上に固設した中空ボルト部材と、該中空ボルト部材に螺合する袋ナット部材であって、後記ヒンジ部又は高さ調整部との結合手段を備えた袋ナット部材とからなる構成等を採用することができる。
【0049】
或いは、捨てコンクリート上に接着剤やコンクリート釘又はコンクリートビス等によって固定する台座と、その上に固設したカプラジョイントの一方と、該カプラジョイントの一方と着脱自在に結合するカプラジョイントの他方であって、後記ヒンジ部又は高さ調整部との結合手段を備えたカプラジョイントの他方とからなる構成、若しくは、捨てコンクリートに取付孔を穿設し、これにプラグ材を圧入した上で、ねじ込むスクリュー部材と、その上端に一体に構成した後記ヒンジ部又は高さ調整部との結合手段とからなる構成等を採用することもできる。
【0050】
なお以上の各台座は、その中央部に覗き穴を開口しておき、これを捨てコンクリート上に設置する際に、芯墨を確認しながら取り付けられるようにするのが適当である。またこの覗き穴内に二枚のセクター状突片を相互の頂点が対向する状態に突出形成しておけば、この台座を捨てコンクリート上に設置する際に、その上に表示された交差する基準芯ラインに、該台座の覗き穴中の二枚のセクター状突片の辺を該交差する基準芯ライン沿わせて配することにより、より正確に芯を一致させて配することができることになる。
【0051】
なおまた、コンクリートの二段階打設の場合に、前記取付手段に立ち上げる延長軸は、先に述べたように、その鉛直性が確保されなければならず、これは設置の際に測定して、それを保持するように調整しなければならない。これは種々の鉛直器を用いて行うことが可能であり、特定のそれによらなければならない理由はないが、より能率的に行うためには、該延長軸にスムーズにかつ殆ど緩みなく外装できるパイプ体と、その上端に構成した鉛直測定部とからなる鉛直器を用いることができる。
【0052】
前記鉛直測定部としては適切な精度を持ったそれを自由に採用することができるが、できるだけ簡易であるのが好ましい。例えば、液体中の空気玉が上面中心に位置することで鉛直性を測定する構成を採用することができる。
【0053】
また前記パイプ体は、前記のように、測定対象のアンカーボルト等にスムーズに、かつ殆ど緩みなく外装できる程度の径、即ち、測定対象のアンカーボルト等の径をわずかに越える内径とするのが適当である。よりスムーズな抜き差しを実現するためには、該パイプ体の内径は、測定対象のアンカーボルト等の外径より若干大きく形成し、かつその内面から定角度間隔で全内周に渡って軸方向に沿った複数の突条を形成するのが適当である。この場合は、これらの複数の突条の頂部を結合する円弧の径が測定対象のアンカーボルト等の外径をわずかに越える程度とする。外装時にアンカーボルト等の外周と接触する部位の面積が少なくなるので、よりスムーズな抜き差しが実現できるわけである。更に該パイプ体の下端は滑らかな下広がり状に形成しておくのが、アンカーボルト等への外装時に、該アンカーボルト等の上端を、中央側に案内する作用が生じるので好都合である。
【0054】
なおこの鉛直器のパイプ体は、その内径を、最大外径の測定対象物の径に合わせて作成しておき、これより径の小さな測定対象に対しては、アダプタを該パイプ体に装入して使用することにより対応できるようにするのが適当である。アダプタは、その外径を前記パイプ体の内径に対応させ、内径を測定対象の外径に対応させたものとする。この内周にも、パイプ体の内周と同様に、複数条の突条を構成するのがスムーズな測定対象の抜き差しに好都合である。また下端外周には円環状の鍔体を配し、かつ下端の入口は滑らかな下広がりとなるようにするのが適当である。
【0055】
以上の鉛直器は、以上の説明からも理解されるように、前記延長軸の鉛直性の測定の外に、該延長軸又は捨てコンクリート上のアンカーボルト取付手段から立ち上げるアンカーボルトの鉛直性の測定やアンカーボルトユニットの基準芯シャフトの鉛直性を測定等にも用いるものであることは云うまでもない。勿論、その他の様々な場合にも使用可能である。
【0056】
この後、コンクリートを二段階で打設する場合は、ベース部用のコンクリートを打設する。勿論、ベース部用の型枠が別に設置してあることが前提である。このベース部用のコンクリートは、アンカーボルト取付手段から立ち上げた延長軸の上端直下付近まで打設される。そのように延長軸の長さを設定したことによるのは云うまでもない。
【0057】
次いで、ベース部用のコンクリートがある程度硬化したところで、該延長軸の上端にヒンジ部を介してアンカーボルトを立ち上げる。必要に応じて該ヒンジ部に加えてその直上又は直下に高さ調整部を介在させる。なお、以上に於いて、アンカーボルトは該延長軸と相互の軸心が一致するように取り付ける。
【0058】
前記ヒンジ部は、この部位で360度のいずれの方向にでも折曲可能な手段であるが、このような作用を備えたものであれば、特定の構成に限定されない。例えば、前記ヒンジ部を、両端が挿入結合端である可撓性のチューブ材で構成することができる。この場合には、前記延長軸の上端及びアンカーボルトの下端にそれぞれタケノコ状又は螺旋状等の結合部を形成しておき、それぞれを該チューブ材の該当する端部から挿入して結合することができる。その結合は、必要に応じてバンド等により補強することができる。アンカーボルト取付手段とアンカーボルトとの間にヒンジ部を介在させる場合も同様であり、この場合は、前者の上部に連結棒のような手段を立ち上げ、その上端及び後者の下端に、同様にタケノコ状又は螺旋状等の結合部を形成しておき、同様に結合することができる。
【0059】
また前記ヒンジ部は、両端が結合端である可撓性の複数層ゴム柱その他の弾性材材で構成することもできる。勿論、弾性材としては単層のゴム柱等でも構成可能である。この構成のヒンジ部は、複数のアンカーボルトを纏めてセットするアンカーボルトユニットとその取付手段との間に介在させる場合に適当である。勿論、このサイズによっては、一本のアンカーボルトと前記延長軸又は取付手段との間に介在させるのにも適当なものとなる。
【0060】
また前記高さ調整部は、アンカーボルトの高さを調整するための手段であり、これが可能であれば、特定の構成に限定されない。例えば、該高さ調整部は、回動させて長さを調節する調整部本体と、両端から該調整部本体に螺合した相互に逆向きの螺旋を持ったスクリュー部材とからなるターンバックルタイプ型のそれに構成することができる。
【0061】
或いは、シリンダ状の調整部本体と、その両端から進退自在に挿入した二つのピストン部材と、該二つのピストン部材に連結し、該シリンダ状の調整部本体の両端からそれぞれ突出するロッド部材と、該シリンダ状の調整部本体の周側に螺合した二以上の固定ネジであって、前記ピストン部材の周側までねじ込んでその位置を固定する二以上の固定ネジとからなるピストン型のそれに構成することができる。
【0062】
前記延長軸に、ヒンジ部を介して、又必要に応じて高さ調整部も介在させて、アンカーボルトを立ち上げ、必要に応じて、その高さを調節した上で、基礎の立上り部のコンクリートを打設する。このとき、当然、別に立上り部用の型枠が設置してなければならない。なおこの型枠は、複数箇所の前記延長軸を基準として基礎幅定規により基礎幅のラインを得、これに沿って構成したものである。こうして能率的に測定して型枠を構成することができる。
【0063】
このようなコンクリートの打設によって前記アンカーボルトは相応する圧力を受けることとなる。該アンカーボルトは、前記のように、延長軸に少なくともヒンジ部を介して結合しており、ここで360度のいずれの方向にも折曲可能になっているため、該圧力によって対応する側にその部位で傾斜し、その圧力の大部分を逃がし、該延長軸には大きな外力が加わることはない。それ故、該延長軸及びその下端のアンカーボルト取付部は、捨てコンクリートに設置した時点の状態を保持し、該延長軸はその鉛直下方の芯墨を正確にその上端に移動した状態を保持している。
【0064】
次いで、直ちに、即ち、コンクリートが硬化する前に、該アンカーボルトの上端に鉛直器をセットし、該鉛直器の鉛直測定部で確認しながら該アンカーボルトを鉛直状態に復帰させ、その状態を該コンクリートが硬化するまで保持手段で保持する。なお該鉛直器は、これを該アンカーボルトにセットしたままの状態にしておけば、見回りの際にその鉛直性を容易に確認できて好都合である。
【0065】
上記保持手段は、該コンクリートが硬化するまで保持するものであり、この後は、特別なことがない限り、大きな外力が掛かることはないので、簡易な保持手段で保持可能である。例えば、中央で折曲できる帯状の二つの保持片からなり、その折曲中心部にアンカー保持穴を開口した保持器具等を使用することができる。両端付近には磁石を配し、これで鉄系の磁性金属製の型枠に固定することができるようにしたものが適当である。
【0066】
この保持手段を用いる場合は、前記アンカーボルトの上端付近にアンカー保持穴を外装し、二つの保持片の両端をこれに配した磁石により、型枠の上端に吸着固定して、該アンカーボルトの鉛直状態を保持する。該保持手段は、これをほぼ直線上に広げた状態で、その両端を両側の型枠上端に吸着固定し、又はV字状に折曲した状態で、その両端を一方側の型枠の上端に吸着固定する。
【0067】
他方、布基礎その他の基礎(ベタ基礎を除く)に於ける場合で、コンクリートを、ベース部及び立上り部の双方に一度に打設する一段階の打設工程で行う場合は、前記したように、前記捨てコンクリート上の芯墨に対応させて取り付けたアンカーボルト取付手段に延長軸を構成せず、ヒンジ部及び必要に応じて高さ調整部を介してアンカーボルトを結合する。該アンカーボルトは、その鉛直状態で、その軸心が、前記芯墨と上下一致するように配すべきなのは云うまでもない。
【0068】
上記ヒンジ部及び高さ調整部は、先に説明した通りのものであり、相互の結合の仕方も同様である。
【0069】
この後、基礎のベース部用及び立上り部用のコンクリートを一度に打設し、これによって傾斜したアンカーボルトをその硬化前に前記鉛直器等を用いて鉛直に復帰させ、更にその鉛直状態のアンカーボルトを、前記のようにして、コンクリートが硬化するまで保持手段で保持する。保持手段も、その保持の仕方も先に述べたのと同様である。
【0070】
コンクリートを二段階で打設した場合も、一段階で打設した場合も、前記のように、保持手段でその鉛直状態を保持するものであるが、該保持手段は、該コンクリートの硬化まで補助的に支持するに止まるものであるため、簡易なものであり、基礎立上り部の天端レベルの調整等に際して邪魔になるようなことはない。
【0071】
コンクリートの硬化後には、アンカーボルトから前記保持手段を取り外し、鉛直器をセットしたままにしてあった場合は、これも取り外す。アンカーボルトは、この時点で鉛直状態を保持していれば、その軸心と捨てコンクリート上の芯墨とは上下で一致する関係になっているはずであるから、基礎に、極めて簡単な取り付け作業によって、正確に位置決めされて取り付けられていることになる。
【0072】
ベタ基礎の外周部に於ける場合は、先に述べたように、コンクリートの打設は、ベース部用と立上り部用との二段階になるが、アンカーボルト取付手段へのアンカーボルトの取り付け方は、布基礎その他の基礎(ベタ基礎を除く)に於ける場合で一段階でコンクリートを打設する場合と同様である。アンカーボルトをヒンジ部等を介してアンカーボルト取付手段に傾動自在に立ち上げた上で、ベース部用のコンクリートを打設する。
【0073】
コンクリートは、ベタ基礎の外周部では、アンカーボルトの途中までに達するので、これが硬化する前に該アンカーボルトの上端に鉛直器をセットし、かつ該コンクリートの打設で傾いたアンカーボルトを鉛直に修正する。鉛直になったか否かは鉛直器で確認する。こうして鉛直性を確保したアンカーボルトは、前記したような保持手段でその鉛直状態を保持する。
【0074】
ベース部用のコンクリートが硬化した後に、前記保持手段を取り外して立上り部用のコンクリートを打設する。この時点では、前記したように、アンカーボルトはベース部用のコンクリートで固く保持されているので、立上り部用のコンクリートの打設によっても傾斜することはない。
【0075】
こうしてベタ基礎の外周部に於いても、極めて簡単な作業で、正確にアンカーボルトを位置決め立設することができる。
【0076】
前記捨てコンクリート上に、複数のアンカーボルトを纏めたアンカーボルトユニットを立設する場合は、まず該アンカーボルトユニットの取り付け用のユニット取付手段をその基準芯シャフト用の芯墨に対応させて固設する。
【0077】
該アンカーボルトユニットは、複数のアンカーボルトを基礎に取り付ける際の相互の位置関係でテンプレート等の支持板材を利用して結合したものであり、基準芯シャフトは、上記のアンカーボルトの位置関係を、該基準芯シャフトを鉛直状態で捨てコンクリートの芯墨上に配した場合に、基礎中に実現できる位置関係で該アンカーボルトユニット中に配したものである。
【0078】
しかしてユニット取付手段は、これにアンカーボルトユニットを取り付けた場合に、そのアンカーボルト及び基準芯シャフトを鉛直状態にすれば、該基準芯シャフトの軸心が捨てコンクリート上の該当する芯墨と上下一致するように位置決めし、該位置に固設する。
【0079】
次いで、該ユニット取付手段に、アンカーボルトユニットを、前記のように、アンカーボルト等を鉛直状態に立ち上げた状態で、その基準芯シャフトの軸心が前記芯墨に一致するように、かつヒンジ部及び必要に応じて高さ調整部を介して取り付ける。
【0080】
なおアンカーボルトユニットには、以上の状態で必要以上に傾きが生じないように、アンカーボルトを位置決めしつつ支持するテンプレート等の支持板材から補助脚を垂下させ、これによって、上記のような必要以上の傾きを防止する傾き防止作用を担当させるようにするのが好ましい。
【0081】
その後、基礎のベース部用及び立上り部用のコンクリートを同時に打設し、そのコンクリートの硬化前に、その際に傾いた該アンカーボルトユニットを鉛直状態に調整する。これは、前記基準芯シャフトに前記鉛直器をセットしてこれを動かし、その鉛直性を確保すればよい。該基準芯シャフトは、ユニット中の他の全てのアンカーボルトと平行に配してあるため、これを鉛直に修正すれば、他の全てのアンカーボルトの鉛直性も確保できる。
【0082】
こうして鉛直に調整した基準芯シャフトは、コンクリートが硬化するまで、前記保持手段によりその鉛直状態を保持する。保持手段は、前記したものを用いることが可能であり、用法も当然同様である。また前記したように、簡易な保持手段であるから、基礎天端のレベル調整等の邪魔になることも殆どない。鉛直器を基準芯シャフトにセットしたままにしておけば、見回りの際に、その鉛直性を確認できて好都合である。
【0083】
コンクリートの硬化後は、保持手段を取り外し、上方のテンプレートも取り外す。基準芯シャフトは抜き取るか、基礎立上り部の天端レベルで切断する。鉛直器をセットしてある場合はこれも取り外す。該基準芯シャフトは、これを、外層を構成するシャフト本体と、その軸心を構成する小径の芯部材とで構成し、かつ長さ方向のいずれの部位でも切断可能に構成したものとした場合は、前記のように、基礎の立上り部の天端レベルで切断すべきである。このとき、基準芯シャフトはその高さ方向のどの部位で切断しても、その端面にはその軸心を構成する小径の芯部材が表れ、これをこの後、基礎立上り部の天端に表示すべき基準芯ラインの原点として利用することができる。なおこの芯部材は外層とは色を異ならせておくのが視認性が良く好ましい。
【0084】
このようなアンカーボルトユニットを用いて位置決めを行った場合は、一度に複数のアンカーボルトの位置決めが行えて能率的である。各アンカーボルトの位置決めは、基準芯シャフトが鉛直性を保持していれば、前記したところから理解されるように、全て正確になされていることになる。
【0085】
なお、以上のいずれの場合でも、コンクリートを打設した後、その硬化前に、該コンクリートの打設圧力で傾いたアンカーボルトを鉛直に復帰させる作業工程があり、これが最も重要な工程であるが、この作業工程で、前記したようなアンカーボルトや基準芯シャフトに外装できるパイプ体と、その上端に構成した鉛直測定部とからなる鉛直器を使用することとした場合は、測定対象のアンカーボルトや基準芯シャフトが上端から見て軸心を中心とする正確な円形をなしているものでなければならない。偏心していたのでは、該鉛直器のパイプ体を、そのアンカーボルト等に外装した場合、偏心方向に傾いてしまい、該アンカーボルト等の正確な鉛直性を確保することは困難になってしまうからである。
【0086】
前記基準芯シャフトは、その目的のために製作されるものであり、当然、上端から見た場合に、その軸心を中心とする正確な円形をなすようにこれを構成するものであるが、アンカーボルトは市販のそれを使用するものであり、多くの場合、その上端のネジ部が正確に製造されていない。上部のネジ部を構成する螺旋の外縁が部分的に突出したりしていることが多く、上端側から見て、その軸心を中心とする円形なすようにはなっていない。それ故、このままでは、前記鉛直器でこれが鉛直になったか否かを正確に測定することはできない。
【0087】
そこで、このようなアンカーボルトについては、予め、工場等で、その上部のネジ部を含み、少なくとも前記鉛直器のパイプ体が外装する部位については、該パイプ体に、偏心せず、緩みなく、かつスムーズに外装できるように、平面から見て、軸心を中心とする円形となるように修正する加工を施したものを使用することとするべきである。この加工は、必要以上に突出している部分を旋削加工等によって削除することによって行うことができる。異形のアンカーボルトについてもこのような加工を施すことによって使用可能となる。
【0088】
なおまた前記ヒンジ部を、両端が挿入結合端である可撓性のチューブ材で構成し、上下端にタケノコ状連結部を挿入して連結するように構成した場合は、該タケノコ状連結部も、同様に、平面から見てその外周が軸心を中心とする正確な円形を描くものである必要があり、偏心していることは許されない。更にまた前記高さ調整部を採用し、これをターンバックルのような機構で構成した場合も同様であり、上下のボルト部材が偏心なく構成され、かつ相互のボルト部材が同一軸心上に正確に配置されている必要がある。
【0089】
【実施例】
以下、本発明の実施例を添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0090】
<実施例1>
この実施例1は、木造建築物のコンクリート基礎に設置するアンカーボルトの位置決めに関するものであり、特に、ホールダウンアンカーボルト、筋交いに近接する部位に設置するアンカーボルト及び土台継手部に設置するアンカーボルト等の高い精度を要求されるアンカーボルトを設置する場合に適する。勿論、他の全てのアンカーボルトの位置決めに利用するとしても何の問題もない。
【0091】
初めに捨てコンクリート上にこの方法を使用して設置するアンカーボルト用の芯墨を位置決めし、これを表示しておく。該捨てコンクリートは、予め基礎の構築エリア内の必要な範囲に配しておくものとする。
【0092】
このようなアンカーボルト用の芯墨は、捨てコンクリート上に、別に設定しかつ表示してある建物基準芯から直接に位置決めし、これを文字通り墨又は他のマーキング手段で表示しておくものとする。この位置決めは、トランシットのような計測機器を用いて容易に行うことができる。このようなトランシット等を用いた位置決めは、基礎の立上り部の基準芯ライン等の主要部についてのみ行い、アンカーボルトの芯墨等はこれらの基準芯ラインを基準として計測することによって位置決めすることもできる。
【0093】
この場合は、図16(a)〜(f)に示したような芯墨表示用テープt1〜t6を使用してアンカーボルト用及びアンカーボルトユニットの基準芯シャフト用の芯墨を位置決めし、かつ表示することとするのが作業がスピーディであり、かつ正確なそれを得ることができる。これらの芯墨表示用テープt1〜t6は、トランシット等によって位置決めした前記基準芯ラインに一致させるべき基準芯ラインL1、L2とこれらと所定の位置関係になるアンカーボルト用の芯墨ca及びアンカーボルトユニットの基準芯シャフト用の芯墨csを表示したものである。この芯墨表示用テープt1〜t6は、上記したところから理解されるように、これを、その基準芯ラインL1、L2を捨てコンクリート上に位置決め表示されている基準芯ラインに一致させた状態で貼付することにより、前記各芯墨ca、ca…及びcs、cs…を位置決め表示することができる。
【0094】
次いで、この実施例1では、以上のようにして捨てコンクリート上に位置決めかつ表示したアンカーボルト用の芯墨ca、ca…を利用してアンカーボルトを設置する。まず該当する芯墨caに対応させて台座1a付きの中空ボルト1bからなる取付具(アンカーボルト取付手段)1を固設する。上記台座1aは、図1(a)及び図14に示すように、中央部に覗き穴1cを開口し、かつこの覗き穴1c内に二枚のセクター状突片1d、1dを相互の頂点が対向する状態に突出形成し、中空ボルト1bの外側にあっては、接着剤用の結合穴を兼ねた多数のビス穴h、h…を連設開口し、また各辺には前記基準芯ラインL1、L2に一致させるべき中央にV字状の切欠vを形成し、更に各角部付近にはこれを三角形に切り取るための切り込み条溝mを入れたものである。
【0095】
この取付具1は、図1(a)に示すように、捨てコンクリート2上に配置し、その上から前記覗き穴1c中を覗き込み、その上に表示された交差する基準芯ラインL1、L2の双方又は一方に、或いは当該の芯墨caのみの芯ラインに、該覗き穴1c中の二枚のセクター状突片1d、1dの辺の一方又は双方を沿わせて配する。こうして前記取付具1の中空ボルト1bは、芯墨caに極めて正確に一致させてこれを設置することができる。
【0096】
前記取付具1の台座1aの捨てコンクリート2への固定は、接着剤及びコンクリートビス3、3…を用いて行う。
【0097】
次いで、図1(a)、(b)に示すように、前記取付具1の中空ボルト1bにヒンジ部4及びターンバックル部(高さ調整部)5を介してアンカーボルト6を立ち上げる。
【0098】
前記ヒンジ部4は、図1(a)、(b)に示すように、可撓性のチューブ材で構成したものであり、下端の挿入結合端には、前記中空ボルト1bに螺合する袋ナット7の上端中央に立ち上げた軸のタケノコ状連結部7aを挿入して結合し、上端の挿入結合端には、前記ターンバックル部5の下方のスクリュー部材5aの下部のタケノコ状連結部5dを挿入して結合したものである。
【0099】
前記ターンバックル部5は、図1(a)、(b)に示すように、その内周の上部と下部で逆向きの雌ねじを形成したターンバックル部本体5bと、下端から該ターンバックル部本体5bに螺合した前記スクリュー部材5aと、上端から該ターンバックル部本体5bに螺合したスクリュー部材5cとで構成したものである。二つのスクリュー部材5a、5cは、逆向きの螺旋を備えた雄ねじ部材であり、それぞれ、当然、前記ターンバックル部本体5bの内周上下部の雌ねじに対応する螺旋を持った雄ねじ部材である。上方のスクリュー部材5cはその上端が前記アンカーボルト6の下端に固設してあるものである。
【0100】
前記アンカーボルト6は、図1(a)、(b)に示すように、最下部直上に抜け止め用の鍔体6aを、最上部には雄ねじ6bを、それぞれ備え、かつ該雄ねじ6bにはナット6cが予め螺合してある。
【0101】
前記アンカーボルト6は、以上のように、その下端にターンバックル部5及びヒンジ部4を上方からその順序で結合してあり、更にその下方に結合してある袋ナット7を前記取付具1の中空ボルト1bに螺合することで、その上に立ち上げる。こうして、該アンカーボルト6は、図1(b)に示すように、該当する芯墨caにその軸心を上下一致させて立ち上げたことになる。
【0102】
この後、必要に応じて、前記ターンバックル部5のターンバックル部本体5bを回転操作してアンカーボルト6の高さを調節し、次いで、コンクリートを打設する。この実施例1は、ベース部用及び立上り部用の双方のコンクリートを一段階で打設する一体打ちに関する例であり、そのようにコンクリートを打設する。
【0103】
このようなコンクリートの打設によって前記アンカーボルト6は相応する圧力を受けることとなる。該アンカーボルト6は、前記のように、前記取付具1の中空ボルト1bにヒンジ部4を介して結合しており、該ヒンジ部4は可撓性のチューブ材で構成したものであるから、この部位で360度のいずれの方向にでも折曲可能であり、それ故、図2に一点鎖線で示すように、前記コンクリート8の打設圧力によって対応する側にその部位で傾斜することとなる。
【0104】
またこのように打設の圧力に応じて傾斜するため、この部位でその圧力の大部分を逃がすことができることとなり、その結果、中空ボルト1b及びこれを通じて結合する台座1aには必要以上に大きな外力が加わることはない。それ故、取付具1は捨てコンクリート2に設置した時点の状態を確実に保持し得るものである。
【0105】
次いで、該コンクリート8が硬化する前に、直ちに、該アンカーボルト6の上端に鉛直器9をセットし、図2に示すように、該鉛直器9の鉛直測定部9aで確認しながら該アンカーボルト6を鉛直状態に復帰させ、図3に示すように、その状態を該コンクリート8が硬化するまで鉛直保持器(保持手段)10で保持することとする。なお前記鉛直器9は、これを該アンカーボルト6にセットしたままの状態にしておく。その後の見回りの際にその鉛直性を直ちに確認できるようにする趣旨である。
【0106】
前記鉛直器9は、図19(a)に示すように、上部の鉛直測定部9aとアンカーボルト6等への外装取付用のパイプ体9bとで構成したものである。該鉛直測定部9aとしては、液体中の空気玉が上面中心に位置することで鉛直性を測定する構成を採用する。また該パイプ体9bは、その内径を、測定対象のアンカーボルト6の外径より若干大きく形成し、かつ図19(d)に示すように、その内周から定角度間隔で全内周に渡って軸方向に沿った複数の突条を形成したものとする。これらの複数の突条の頂部を結合する円弧の径が測定対象のアンカーボルト6の外径をわずかに越える程度の寸法とする。また該パイプ体9bの下端は、図10(a)に示すように、下方に向かって滑らかに拡大する形状としたものである。
【0107】
図2及び図3に示すように、前記鉛直器9は、前記パイプ体9bを前記アンカーボルト6の上端に外装することで容易かつ確実に該アンカーボルト6にセットすることができる。そしてこのように鉛直器9をセットした上で、アンカーボルト6を傾き方向と逆方向に、即ち、直立状態になるように動かし、その鉛直性を前記鉛直器9で確認し、まだ鉛直になっていなければ、該鉛直器9から読み取れる傾き方向と逆方向に微調整して更に確認すると云う作業を若干繰り返すことで、アンカーボルト6の正確な鉛直状態を確保することができる。
【0108】
前記鉛直保持器10は、図18(a)〜(d)に示すように、中央で折曲できる二つの帯状保持片10a、10aと、その折曲中心部に開口したアンカー保持穴10bと、該帯状保持片10a、10aの両端付近に配した磁石10cとで構成したものである。
【0109】
前記鉛直保持器10は、アンカーボルト6を鉛直状態に起こした後、そのアンカー保持穴10で該アンカーボルト6を外装し、更に、図3及び図18(c)に示すように、該帯状保持片10a、10aをほぼ直線状に広げ、その両端部の磁石を両側の型枠k、kの上端に吸着固定することにより、該アンカーボルト6のその鉛直状態を保持する。
【0110】
また前記鉛直保持器10は、そのアンカー保持穴10で該アンカーボルト6を外装し、更に、図18(d)に示すように、該帯状保持片10a、10aをほぼV字状に曲げ、その両端部の磁石を一方の型枠kの上端に吸着固定することにより、該アンカーボルト6のその鉛直状態を保持することとすることもできる。
【0111】
該鉛直保持器10は、アンカーボルト6をコンクリート8が硬化するまで保持するに過ぎないものであり、極めて簡易なものであるが、その間に大きな外力が掛かることは予想されていないので、これで十分である。また該鉛直保持器10がこのように簡単な構成のものであるため、基礎立上り部の天端レベルの調整等に際して邪魔になることもない。
【0112】
コンクリート8の硬化後には、アンカーボルト6から前記鉛直保持器10及び鉛直器9を取り外す。アンカーボルト6は、この時点で鉛直状態を保持しているはずであり、そうであれば、その軸心と前記捨てコンクリート2上の芯墨caとは上下で一致する関係になっているはずであるから、極めて簡単な取付作業によって、精度高く位置決めされて取り付けられていることになる。図4はこの状態を示している。
【0113】
<実施例2>
この実施例2は、基礎をベース部用と立上り部用のコンクリートの二段階打設で構築する場合のアンカーボルト6の位置決めに関するものである。
【0114】
捨てコンクリート2上に芯墨ca、ca…、cs、cs…を位置決めしかつ表示するまでは実施例1と全く同様である。
【0115】
この実施例2でも、実施例1と同様な台座1a付きの中空ボルト1bからなる取付具1を該当する芯墨caに対応させて設置する。この場合の取付具1の位置決めの仕方は実施例1で説明したのと同様である。ただし、この実施例2では、この取付具1から立ち上がる中空ボルト1bの鉛直性がより正確であることが要求される。この場合は台座1aを位置決めし、かつ図6(a)に示すように、これを仮固定した上で、その上の中空ボルト1bに、上面に延長軸7bを直立させた袋ナット7を螺合し、更に該延長軸7bに、図6(b)に示すように、鉛直器9をセットし、該延長軸7bの鉛直性を確保しうるように、台座1aの取付状態の調整を行う。
【0116】
該台座1aが、鉛直器9による測定によって傾いていることが分かった場合は、該台座1aの下面と捨てコンクリート2の上面との間の必要な部位に適当な板状部材を挿入する等によって、これを調整する。例えば、図14に示すように、該台座1aの角部の切り込み条溝mを利用して、角の三角形の部分を切り離し、これを該台座1aの下面と捨てコンクリート2の上面との間の必要な部位に挿入する部材として利用することもできる。このようにして前記延長軸7bの鉛直性を確保した後、コンクリートビス及び接着剤等により、該台座1aを確実に捨てコンクリート上に固定する。
【0117】
この後、図7に示すように、ベース部用のコンクリート18を打設する。このベース部用のコンクリート18は、図7に示すように、前記中空ボルト1bに螺合した袋ナット7から立ち上げた延長軸7bの上端直下付近まで打設される。該延長軸7bの長さはそのように設定しておくべきものである。
【0118】
図7中で、延長軸7bの上端に鉛直器9がセットしてあるが、これは延長軸7bの鉛直性の確認のためである。このベース部用のコンクリート18は厚みも薄いので、ある程度しっかりした固定をしておけば、延長軸7bがこの段階で傾くことはない。
【0119】
次いで、ベース部用のコンクリート18がある程度硬化したところで、図8に示すように、該延長軸7bの上端にヒンジ部4及びターンバックル部5を介してアンカーボルト6を立ち上げる。図5はこのときの結合状態の全体像を示している。上記ヒンジ部4及びターンバックル部5は実施例1のそれらと全く同一の構成である。他方、前記延長軸7bの上端には、図8に示すように、タケノコ状連結部7aが構成してあり、これを該ヒンジ部4の下端の挿入結合端に挿入して結合することにより、該アンカーボルト6を立ち上げることができる訳である。
【0120】
この後、必要に応じて、前記ターンバックル部5のターンバックル部本体5bを回転操作してその長さ(高さ)を調節した上で、図9に示すように、基礎の立上り部用のコンクリート28を打設する。
【0121】
このようなコンクリート28の打設によって前記アンカーボルト6は、実施例1で説明したのと同様に、打設圧力を受け、前記ヒンジ部4の部位で該圧力に相応する方向に相応するだけ傾斜し、その打設圧力を逃がし、その結果、前記延長軸7bには必要以上の外力が加わらないこととなり、該延長軸7bはその鉛直下方の芯墨caを正確にその上端に移動した状態を保持している。
【0122】
次いで、これも実施例1と同様に、かつ図9に示すように、コンクリート28が硬化する前に、直ちに該アンカーボルト6の上端に実施例1のそれと同様な鉛直器9をセットし、該鉛直器9で確認しながら該アンカーボルト6を鉛直状態に復帰させ、その状態を該コンクリート28が硬化するまで前記鉛直保持器10で保持する。この鉛直保持器10も実施例1で説明したそれであり、同様の用法でアンカーボルト6の鉛直状態を保持することができる。なお前記鉛直器9は、この場合もこれを該アンカーボルト6にセットしたままの状態にしておく。
【0123】
この後の作業は、実施例1で説明したそれと全く同様であり、該アンカーボルト6は、この時点で鉛直状態を保持しているはずであり、そうであれば、実施例1で説明したように、その軸心と捨てコンクリート2上の芯墨caとは上下で一致する関係になっているはずであるから、該アンカーボルト6は、極めて簡単な取り付け作業によって、基礎に正確に位置決めされて取り付けられていることになる。
【0124】
<実施例3>
この実施例3は、実施例2と同様に、基礎をベース部用と立上り部用のコンクリートの二段階打設で構築する場合のアンカーボルト6の位置決めに関するものであり、実施例2とは、捨てコンクリート2への芯墨ca、ca…及びcs、cs…の位置決め表示の後から延長軸7bの立ち上げ固定までの過程が異なるものである。異なるのは、上記の過程のみであるからそれのみを説明する。
【0125】
図10(a)に示すように、捨てコンクリート2の該当する芯墨caに一致させてドリルdで取付孔hmを穿設し、図10(b)に示すように、該取付孔hmにプラグ材pを圧入固定する。次いで、図10(c)に示すように、下端にアンカーボルト取付手段であるスクリュー部材1eを備え、該スクリュー部材1eとの境界に鍔体1fを配した延長軸7bを該取付孔hmに設置する。これは、図10(d)に示すように、該延長軸7bの上端に形成してある十字溝7cを利用して該スクリュー部材1eを該取付孔hmにねじ込むことにより行う。このとき、スクリュー部材1eは、図10(c)に示すように、前記プラグ材pにねじ込み進入することで固定される。
【0126】
こうして同図に示すように、前記延長軸7bは、捨てコンクリート2上の該当する芯墨ca上に立ち上がることになる。次いで、図11に示すように、下端周方向に補強鍔11aを張り出した補強パイプ11を外装し、図12に示すように、更にその上に鉛直器9をセットして、該補強パイプ11で外装補強した延長軸7bの鉛直性を確認しながら該補強鍔11aを捨てコンクリート2上に固定する。この鉛直性の確保は、必要に応じて、補強鍔11aの下面の該当する部位と捨てコンクリート2の上面の対応する部位との間に板材等を挿入しながら調整して行う。またこの補強鍔11aの固定は、接着剤及びコンクリート釘又はコンクリートビス3、3…を用いて行う。
【0127】
該延長軸7bをこのようにして鉛直状態を確保し、かつ補強パイプ11で補強した後は、前記実施例2で説明したような手順で後工程を進める。即ち、ベース部用のコンクリートを打設し、該コンクリートが概ね硬化した後には、該延長軸7bを、アンカーボルト6の下端に、前記ターンバックル部5及び前記ヒンジ部4を介して結合する(該延長軸7bは、直接的には、そのタケノコ状連結部7aをヒンジ部4の下端の挿入結合端に挿入して結合する)如くである。
【0128】
<実施例4>
この実施例4は、複数のアンカーボルト6、6…を纏めたアンカーボルトユニット16を芯墨ca、ca…に位置決めして設置する例に関するものである。
【0129】
前記アンカーボルトユニット16は、図13(a)に示すように、複数のアンカーボルト6、6…を基礎に取り付ける際の相互の位置関係で上下のテンプレート12、12を利用して結合したものである。上下のテンプレート12には、相互に上下対応する位置関係で結合孔が開口してあり、これらには各々アンカーボルト6、6…の上下端付近を挿入し、かつ各々の端部は該テンプレート12、12の上下の位置に螺合させたナットn、nによってその位置に締め付け固定したものである。
【0130】
該アンカーボルトユニット16の上方のテンプレート12の中央には、結合孔が開口してあり、これに基準芯シャフト13を貫通させ、該テンプレート12の上下の位置でその部位に螺合したナットn、nを締め付けて固定してある。この基準芯シャフト13は、鉛直状態でその軸心が芯墨csと上下一致する位置関係にあるとき、そのユニット中のアンカーボルト6、6…の軸心が、各々捨てコンクリート2上の対応する芯墨ca、ca…に上下対応する位置関係になるように位置決めされているものである。
【0131】
該基準芯シャフト13は、これを、図13(a)に示すように、外層を構成するシャフト本体13aと、その軸心を構成する小径の芯部材13bとで構成したものである。該シャフト本体13aも芯部材13bもいずれも切断可能な硬質プラスチックで構成し、かつ相互を別な色に着色したものである。
【0132】
また該アンカーボルトユニット16は、ターンバックル部5及びヒンジ部14を介して取付具1の中空ボルト1bに螺合する袋ナット7に結合しているものである。
【0133】
前記ターンバックル部5は、実施例1で説明したものと同様のものである。そのターンバックル部本体5bの上部に螺合するスクリュー部材5cの上端は、該アンカーボルトユニット16の下方のテンプレート12の中央に垂下固設してある。即ち、このスクリュー部材5cの垂下位置は、前記基準芯シャフト13と上下で完全に一致する関係となっている。
【0134】
前記ヒンジ部14は、両端が結合端である可撓性の単層ゴム柱で構成したものであり、上部の結合端にはその中央に前記ターンバックル部5の下方のスクリュー部材5aの下端を固設してある。また該ヒンジ部14の下部の結合端には前記袋ナット7の上面が固設してあるものである。
【0135】
また前記取付具1は、実施例1で説明したものと同様の構成のものである。前記袋ナット7も実施例1で説明したものと同様である。
【0136】
この実施例4の場合も捨てコンクリート2の設置、その上への芯墨ca、ca…、cs、cs…の位置決め及び表示までは、云うまでもなく、実施例1から3までと全く同様に行われるものである。また台座1aの捨てコンクリート2上への取付の仕方も全く同様である。ただし、この場合は、これを該当する前記基準芯シャフト13用の芯墨csに対応させて取り付けるものであり、その点のみが異なる。対応のさせ方も云うまでもなく同様である。
【0137】
こうして捨てコンクリート2上の該当する芯墨csに対応させて固設した取付具1の中空ボルト1bに、前記アンカーボルトユニット16を、前記ヒンジ部14及びターンバックル部5を介して連結する。この連結は、既に述べたところから理解されるように、該ヒンジ部14の下端に結合してある袋ナット7を該中空ボルト1bに螺合することで行う。なおこのように中空ボルト1bから立ち上げたアンカーボルトユニット16は、安定した姿勢を維持しておくために、下方のテンプレート12の両端と前記台座1aの外縁との間を補助スプリング15で結合する。これは、予めテンプレート12の両端と前記台座1aの外縁に図示しないフックを取り付けておき、これらに係止することで結合する。
【0138】
この後、必要に応じて、前記ターンバックル部5のターンバックル部本体5bを回転操作して該アンカーボルトユニット16のアンカーボルト6、6…の高さを調整した上で、基礎のベース部用及び立上り部用のコンクリートを同時に打設し、そのコンクリートの硬化前に、そのコンクリート打設圧力によって傾いた該アンカーボルトユニット16を鉛直状態に復帰させる。
【0139】
これは、前記基準芯シャフト13に前記鉛直器9をセットしてこれを動かし、その鉛直性を確保すればよい。該基準芯シャフト13は、ユニット中の他の全てのアンカーボルト6、6…と平行に配してあるため、これを鉛直に修正すれば、他の全てのアンカーボルト6、6…の鉛直性も同時に確保できる。なお前記鉛直器9は、前記実施例1等で説明したそれと同様のものであり、同様に用いる。
【0140】
鉛直に調整した基準芯シャフト13は、コンクリートが硬化するまで、鉛直保持器10によりその鉛直状態を保持する。この鉛直保持器10は、実施例1で説明したそれであり、当然、同様に用いる。また前記したように、この鉛直保持器10は簡易な保持手段であるから、基礎天端のレベル調整等の邪魔になることも殆どない。
【0141】
コンクリートの硬化後は、鉛直保持器10を取り外す。鉛直器9をセットしたままにしてあった場合はこれも取り外す。更に上方のテンプレート12もナットn、n…を取り外して、アンカーボルト6、6…及び基準芯シャフト13から取り外す。また該基準芯シャフト13は、これを基礎立上り部の天端レベルでカットする。
【0142】
このようなアンカーボルトユニット16を用いて位置決めを行った場合は、一度に複数のアンカーボルト6、6…の位置決めが行えて能率的である。各アンカーボルト6、6…の位置決めは、このように基準芯シャフト13の鉛直性が維持されていれば、前記したところから理解されるように、全て正確になされていることになる。
【0143】
また前記基礎の立上り部の天端に表れる基準芯シャフト13の切断面には、その軸心を構成する小径の芯部材13bが表れ、これは、捨てコンクリート2の上面に位置決めされた芯墨csを精密に上方に移動したものであるから、これをこの後、基礎立上り部の天端に表示すべき基準芯ラインの原点等として利用することができる。
【0144】
<その他の実施例>
これらは、前記捨てコンクリート2の上に位置決め表示した芯墨ca、csに対応して取り付けるアンカーボルト取付手段又はアンカーボルト取付手段の他の例、及びアンカーボルトユニット16をコンクリート打設前にその姿勢を安定させるべく支持する手段の他の例であり、以下にこれらを簡単に説明する。
【0145】
前者の一つは、図15(a)に示すように、オールアンカータイプの取付具21で、捨てコンクリート2の所定の部位に取付孔を穿設し、この取付孔にこれを挿入すると共に、上方から叩き込んで、下端のテーパ部材21aを筒状本体21b内に進入させ、これによって該筒状本体21bの下部を拡大させてこれを該取付孔に固定するものである。
【0146】
該筒状本体21bの上部には上部にタケノコ状連結部21cを備えたボルト部材21dが螺合してあり、該タケノコ状連結部21cが実施例1等で説明したヒンジ部4に結合できるようになっている。これは、前記台座1a付きの中空ボルト1bからなる取付具1に代えて使用することのできるものである。
【0147】
前者のもう一つは、図15(b)に示すように、台座31a付きの取付ナット31bで構成した取付具31であり、その中心には覗き穴31cが開口してあるものである。この覗き穴31cには、二枚のセクター状突片を相互の頂点が対向する状態に突出形成してある。また台座31aには、実施例1の台座1aと同様のビス穴、切欠及び切り込み条溝が形成してある。
【0148】
該取付ナット31bには、上端にタケノコ状連結部31dを備えたボルト部材31eが螺合してあり、該タケノコ状連結部31dが実施例1等で説明したヒンジ部4に結合できるようになっている。これは、前記台座1a付きの中空ボルト1bからなる取付具1に代えて使用することのできるものである。
【0149】
後者の一つは、図13(b)に示すように、アンカーボルト6、6…を相互の位置関係を保持しつつ支持するテンプレート12の内、下方のそれから垂下固設した支持支柱25、25である。これらの支持支柱25、25は、その下端を取付具1の台座1aから若干隙間をあけた位置までしか届かないように長さを設定し、アンカーボルトユニット16の一定範囲での傾斜を許容しつつそれ以上には傾斜しないように支える役割を果たすものである。
【0150】
この例のアンカーボルトユニット16は、他の構成要素は全て、実施例4のそれと全く同一である。
【0151】
後者のもう一つは、下方のテンプレート12の前例と同一の位置から途中にダンパー35aを介在させた支持支柱35、35を垂下固設したものである。これらの支持支柱35、35は、その下端を取付具1の台座1aまで届くだけの長さとし、ダンパー35aの作用で、アンカーボルトユニット16の一定範囲での傾斜を許容するが、それ以上には傾斜は許容しないで支える役割を果たすものである。
【0152】
この例のアンカーボルトユニット16も、他の構成要素は全て、実施例4のそれと全く同一である。
【0153】
<関連器具>
まず鉛直器9のアダプタ19について説明する。
これは、図19(b)に示したように、下端に張り出した鍔体19aと、これを下端外周に備えた調整パイプ体19bとからなるものであり、該調整パイプ体19bは、その外径を前記鉛直器9にスムーズかつ緩みなく挿入可能なサイズとし、かつ内径は、前記鉛直器9で測定不能で、測定の必要がある小径のアンカーボルトその他の外径に対応させる。詳細には、その小径の測定対象の外径より若干大きく形成し、かつ図19(e)に示すように、その内周から定角度間隔で全内周に渡って軸方向に沿った複数の突条を形成したものとする。これらの複数の突条の頂部を結合する円弧の径が小径の測定対象の外径をわずかに越える程度の寸法とする。
【0154】
なお該調整パイプ体19bの下端は、図19(b)に示すように、下方に向かって滑らかに拡大する形状としたものである。
【0155】
このアダプタ19は、従って、図19(c)に示すように、その調整パイプ体19bを鉛直器9のパイプ体9b中に挿入して使用する。図20(a)は、アダプタ19を使用せずに、鉛直器9のパイプ体9bで直接に大径の基準芯シャフト13に外装した状態を示しており、図20(b)はアダプタ19をセットした鉛直器9を小径のアンカーボルト6の上端に外装した状態を示している。小径のアンカーボルト6等には、このようにアダプタ19をセットした上で、後者の調整パイプ体19bで外装することにより、緩みなくセットできるため、より正確な鉛直性の測定が可能となるものである。
【0156】
次に鉛直器9の点検具について説明する。
その一つの点検具29は、円盤形のフロート29aと、その上部中心から直立させたセット軸29bと、該フロート29aの下部中心から垂下させた重錘軸29cとで構成したものである。
【0157】
フロート29aで適当な水槽の水に浮かせた上で、点検対象の鉛直器9を上部のセット軸29bにセットし、該点検具29が安定した状態で、その鉛直測定部9aが鉛直を示していれば、該鉛直器9を正常であると判断することができる。使用前に多数の鉛直器9の点検をするのに適当である。
【0158】
もう一つの点検具39は、帯板状の基板39aと、その一端近傍に配したユニバーサルジョイント機構39bと、これを介して立ち上げたセット軸39cと及び立ち下げた重錘軸39dとで構成したものである。
【0159】
基板39aの一端を適当な部位に取り付け、ユニバーサルジョイント機構39b側を宙に浮かせた上で、点検対象の鉛直器9を上部のセット軸39bにセットし、該ユニバーサルジョイント機構39bが安定した状態で、その鉛直測定部9aが鉛直を示していれば、該鉛直器9を正常であると判断することができる。使用前に多数の鉛直器9の点検をするのに好都合である。
【0160】
【発明の効果】
本発明の1、2、3及び4によれば、やり方を使用せずに、極めて簡単な構成の部材を利用して、簡単な手順で、スピーディに基礎へのアンカーボルトの正確な位置決めを実現することができる。
【0161】
不動の捨てコンクリート上の芯墨を、アンカーボルト又は基準芯シャフトを介して、その鉛直性を鉛直器を用いて確保することにより、極めて精度高く基礎天端上に移動することができるものである。
【0162】
やり方不要のため、基礎工事中にその周囲に遮るものがなく、車両の出入りや建設機械の移動又は種々の作業が極めて容易に行い得られるものである。
【0163】
本発明の5によれば、やり方を使用せずに正確に捨てコンクリートに芯墨を位置決め表示することができる。
【0164】
本発明の6によれば、位置決め設置するアンカーボルトの高さを容易に調整できる。
【0165】
本発明の7によれば、アンカーボルトユニットによるアンカーボルトの位置決めの後で、基礎の立上り部の天端に表れる基準芯シャフトの切断面に、その軸心を構成する小径の芯部材が表れるため、これをこの後、基礎立上り部の天端に表示すべき基準芯ラインの原点等として利用することができる。
【0166】
本発明の8によれば、一部の重要な基準芯ラインのみ、レベルやトランシットにより位置決めをすませれば、その他の芯墨については、芯墨表示用テープを用いて極めて容易かつスピーディに捨てコンクリート上に位置決めして表示することができる。
【0167】
本発明の9、10によれば、アンカーボルト又はアンカーボルトユニットの傾動自在な立上りの構成を簡単かつ確実に実現することができる。
【0168】
本発明の11によれば、アンカーボルトの高さの調整を必要な場合には簡単に行うことができる。構成も簡単である。
【0169】
本発明の12によれば、簡易な器具で、簡易かつスピーディにアンカーボルト又は基準芯シャフトの鉛直性の測定を行うことができる。
【0170】
本発明の13によれば、アンカーボルトの鉛直性をより正確に確保できることとなり、延いては、該アンカーボルトの位置決めの正確性がより高まることとなるものである。
【0171】
本発明の14によれば、ベタ基礎外周部のベース部用のコンクリートを打設した後など、片側にしか近接する型枠が存在しないような場合にも、傾きを修正して鉛直性を確保したアンカーボルトを、その状態に、容易かつ確実に保持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)はアンカーボルトをヒンジ部及びターンバックル部を介して取付具に取り付けようとしている実施例1の一部切欠正面説明図。
(b)はアンカーボルトをヒンジ部及びターンバックル部を介して取付具に取り付けた状態の実施例1の一部切欠正面説明図。
【図2】ヒンジ部及びターンバックル部を介して取付具に取り付けたアンカーボルトの設置領域にコンクリートを打設した状態の実施例1の一部切欠正面説明図。
【図3】コンクリートの硬化まで鉛直保持器でアンカーボルトの鉛直状態を保持している実施例1の基礎立上り部の一部切欠断面説明図。
【図4】コンクリートの硬化後の実施例1の基礎の一部切欠断面説明図。
【図5】アンカーボルトをヒンジ部及びターンバックル部を介して取付具の延長軸に取り付けた状態の実施例2の一部切欠正面説明図。
【図6】(a)は捨てコンクリート上の取付具の中空ボルトに延長軸を立設した袋ナットを螺合しようとしている状態の実施例2の一部切欠断面説明図。
(b)は捨てコンクリート上の取付具の中空ボルトに延長軸を立設した袋ナットを螺合した状態の実施例2の一部切欠断面説明図。
【図7】取付具から立ち上げた延長軸の配してある領域にベース部用のコンクリートを打設した状態の実施例2の一部切欠断面説明図。
【図8】取付具から立ち上げた延長軸のベース部用のコンクリートから突出したタケノコ状連結部に、アンカーボルトを、ヒンジ部及びターンバックル部を介して取り付けようとしている状態の実施例2の一部切欠断面説明図。
【図9】延長軸からヒンジ部及びターンバックル部を介して取り付けたアンカーボルトの設置領域に基礎の立上り部用のコンクリートを打設した状態の実施例2の一部切欠断面説明図。
【図10】(a)は捨てコンクリートにドリルで取付孔を穿設している状態を示す実施例3の断面説明図。
(b)は捨てコンクリートに穿設した取付孔にプラグを充填した状態の実施例3の断面説明図。
(c)は捨てコンクリートに穿設し、プラグを充填した取付孔に下端にスクリュー部材を備えた延長軸をねじ込んだ状態の実施例3の断面説明図。
(d)は延長軸の平面図。
【図11】捨てコンクリートの取付孔から立ち上げた延長軸に補強パイプを外装している状態の実施例3の一部切欠断面説明図。
【図12】捨てコンクリートの取付孔から立ち上げた延長軸に補強パイプを外装し、かつその上から鉛直器を被せた状態の実施例3の一部切欠断面説明図。
【図13】(a)はアンカーボルトユニットを取付具に取り付けた状態の実施例4の一部切欠正面説明図。
(b)はアンカーボルトユニットを取付具に取り付けた状態の他の実施例の一部切欠正面説明図。
(c)はアンカーボルトユニットを取付具に取り付けた状態の更に他の実施例の一部切欠正面説明図。
【図14】実施例1の取付具の拡大平面説明図。
【図15】(a)は他の実施例の取付具の断面説明図。
(b)は更に他の実施例の取付具の断面説明図。
【図16】(a)〜(f)は各々芯墨表示用テープの例を示す平面説明図。
【図17】(a)は隣接して鉛直器を描いた鉛直器の点検具の一例の概略斜視図。
(b)は鉛直器の点検具の他の例の概略斜視図。
【図18】(a)は鉛直保持器の概略正面図。
(b)は鉛直保持器の概略側面図。
(c)は鉛直保持器でアンカーボルトを支持して両側の型枠に吸着固定している状態の平面説明図。
(d)は鉛直保持器でアンカーボルトを支持して片側の型枠に吸着固定している状態の概略斜視図。
【図19】(a)は鉛直器の概略斜視図。
(b)はアダプタの概略斜視図。
(c)はアダプタを取り付けた鉛直器の概略斜視図。
(d)は(a)のA−A線拡大断面図。
(e)は(b)のB−B線拡大断面図。
【図20】(a)はアンカーボルトユニットの基準芯シャフトに鉛直器をセットした状態の概略正面断面図。
(b)は取付具にヒンジ部及びターンバックル部を介して取り付けたアンカーボルトにアダプタを取り付けた鉛直器をセットした状態の概略正面断面図。
【符号の説明】
1 取付具(アンカーボルト取付手段)
1a 台座
1b 中空ボルト
1c 覗き穴
1d セクター状突片
1e スクリュー部材
1f 鍔体
2 捨てコンクリート
3 コンクリートビス
4 ヒンジ部
5 ターンバックル部(高さ調整部)
5a スクリュー部材
5b ターンバックル部本体
5c スクリュー部材
5d タケノコ状連結部
6 アンカーボルト
6a 鍔体
6b 雄ねじ
6c ナット
7 袋ナット
7a タケノコ状連結部
7b 延長軸
7c 十字溝
8 コンクリート
9 鉛直器
9a 鉛直測定部
9b パイプ体
10 鉛直保持器(保持手段)
10a 帯状保持片
10b アンカー保持穴
10c 磁石
11 補強パイプ
11a 補強鍔
12 テンプレート
13 基準芯シャフト
13a シャフト本体
13b 芯部材
14 ヒンジ部
15 補助スプリング
16 アンカーボルトユニット
18 ベース部用のコンクリート
19 アダプタ
19a 鍔体
19b 調整パイプ体
21 取付具
21a テーパ部材
21b 筒状本体
21c タケノコ状連結部
21d ボルト部材
25 支持支柱
28 基礎の立上り部用のコンクリート
29 点検具
29a フロート
29b セット軸
29c 重錘軸
31 取付具
31a 台座
31b 取付ナット
31c 覗き穴
31d タケノコ状連結部
31e ボルト部材
35 支持支柱
35a ダンパー
39 点検具
39a 基板
39b ユニバーサルジョイント機構
39c セット軸
39d 重錘軸
ca アンカーボルト用の芯墨
cs アンカーボルトユニットの基準芯シャフト用の芯墨
d ドリル
h ビス穴
hm 取付孔
k 型枠
L1、L2 基準芯ライン
m 切り込み条溝
n ナット
p プラグ材
t1〜t6 芯墨表示用テープ
v V字状の切欠

Claims (14)

  1. 捨てコンクリート上に、その上に位置決め表示されたアンカーボルト用の芯墨に対応させて、アンカーボルト取付手段を固設し、
    該アンカーボルト取付手段に、鉛直状態に立ち上げた状態でその軸心が前記芯墨に一致するように、かつ360度の方向に折曲可能なヒンジ部を介して取付対象のアンカーボルトを取り付け、
    その後、基礎のベース部用及び立上り部用のコンクリートを同時に打設し、
    次いでその際に傾いた虞のある該アンカーボルトを、該コンクリートの硬化前に鉛直に調整し、かつその鉛直状態を保持手段で保持することとしたスイング式アンカーボルトによる基礎へのアンカーボルトの精密位置決め法。
  2. 捨てコンクリート上に、その上に位置決め表示されたアンカーボルト用の芯墨であって、ベタ基礎外周部の芯墨に対応させて、アンカーボルト取付手段を固設し、
    該アンカーボルト取付手段に、鉛直状態に立ち上げた状態でその軸心が前記芯墨に一致するように、かつ360度の方向に折曲可能なヒンジ部を介して取付対象のアンカーボルトを取り付け、
    その後、ベース部用のコンクリートを打設し、
    次いでその際に傾いた虞のある該アンカーボルトを、該コンクリートの硬化前に鉛直に調整し、かつその鉛直状態を保持手段で該コンクリートが硬化するまで保持し、
    その後、保持手段を取り外した上で、立上り部用のコンクリートを打設することとしたスイング式アンカーボルトによる基礎へのアンカーボルトの精密位置決め法。
  3. 捨てコンクリート上に、その上に位置決め表示されたアンカーボルト用の芯墨に対応させて、アンカーボルト取付手段を固設し、
    その後、該アンカーボルト取付手段から立ち上がる延長軸であって、前記芯墨の直上から鉛直に立ち上がる延長軸の途中までの高さに基礎のベース部用のコンクリートを打設し、
    次いで、該アンカーボルト取付手段の延長軸の上端に、鉛直状態に立ち上げた状態でその軸心と軸心を一致させて、かつ360度の方向に折曲可能なヒンジ部を介して、取付対象のアンカーボルトを取り付け、
    更にその後、基礎の立上り部用のコンクリートを打設し、
    次いでその際に傾いた虞のある該アンカーボルトを、該コンクリートの硬化前に鉛直に調整し、かつその鉛直状態を保持手段で保持することとしたスイング式アンカーボルトによる基礎へのアンカーボルトの精密位置決め法。
  4. 捨てコンクリート上に、その上に位置決め表示されたアンカーボルトユニットの基準芯シャフト用の芯墨に、複数のアンカーボルトを基礎に取り付ける際の相互の位置関係で結合したアンカーボルトユニットの基準芯シャフトの軸心が、これを鉛直状態に立ち上げた際に、上下一致することとなるように、そのアンカーボルトユニット用のユニット取付手段を取り付け、
    該ユニット取付手段に、前記基準芯シャフトを鉛直状態に立ち上げた状態でその軸心が前記芯墨に一致するように、かつ360度の方向に折曲可能なヒンジ部を介して前記取付対象のアンカーボルトユニットを取り付け、
    その後、基礎のベース部用及び立上り部用のコンクリートを同時に打設し、
    次いでその際に傾いた虞のある該アンカーボルトユニットを、前記基準芯シャフトを鉛直に調整することで、該コンクリートの硬化前に鉛直に調整し、かつその鉛直状態を保持手段で保持することとしたスイング式アンカーボルトによる基礎へのアンカーボルトの精密位置決め法。
  5. 前記芯墨を、直接建物基準芯を基準として捨てコンクリート上に位置決め表示することとした請求項1、2、3又は4のスイング式アンカーボルトによる基礎へのアンカーボルトの精密位置決め法。
  6. 前記ヒンジ部の直上又は直下に高さ調整部を介在させた請求項1、2、3又は4のスイング式アンカーボルトによる基礎へのアンカーボルトの精密位置決め法。
  7. 前記基準芯シャフトを、外層を構成するシャフト本体と、その軸心を構成する小径の芯部材とで構成し、かつ長さ方向のいずれの部位でも切断可能に構成した請求項4のスイング式アンカーボルトによる基礎へのアンカーボルトの精密位置決め法。
  8. 建物基準芯を基準として捨てコンクリート上に基礎の基準芯ラインを表示し、他方、別に、該基準芯ラインに一致させるべき基準芯ライン及びこれと所定の位置関係となるアンカーボルト用の芯墨又はアンカーボルトユニットの基準芯シャフト用の芯墨を表示した芯墨表示用テープを構成しておき、該捨てコンクリート上に該芯墨表示用テープを基準芯ライン相互を一致させて貼り付けることにより、前記各芯墨を表示することとした請求項1、2、3、4、56又は7のスイング式アンカーボルトによる基礎へのアンカーボルトの精密位置決め法。
  9. 前記ヒンジ部を、両端が挿入結合端である可撓性のチューブ材で構成した請求項1、2又は3のスイング式アンカーボルトによる基礎へのアンカーボルトの精密位置決め法。
  10. 前記ヒンジ部を、両端が結合端である弾性材で構成した請求項4のスイング式アンカーボルトによる基礎へのアンカーボルトの精密位置決め法。
  11. 前記高さ調整部を、これを回動させて長さを調節する調整部本体と、両端から該調整部本体に螺合した相互に逆向きの螺旋を持ったスクリュー部材とからなるターンバックルタイプ型高さ調整部、又はシリンダ状の調整部本体と、その両端から進退自在に挿入した二つのピストン部材と、該二つのピストン部材に連結し、該シリンダ状の調整部本体の両端からそれぞれ突出するロッド部材と、該シリンダ状の調整部本体の周側に螺合した二以上の固定ネジであって、前記ピストン部材の周側までねじ込んでその位置を固定する二以上の固定ネジとからなるピストン型高さ調整部に構成した請求項6のスイング式アンカーボルトによる基礎へのアンカーボルトの精密位置決め法。
  12. 前記アンカーボルト又は前記アンカーボルトユニットを鉛直に調整する際に、該アンカーボルト又は該アンカーボルトユニットの基準芯シャフトの鉛直性を測定する鉛直器を使用することとし、該鉛直器として、該アンカーボルト又は該基準芯シャフトに外装するパイプ体とその上端に構成した鉛直測定部とからなるそれを採用した請求項1、2、3又は4のスイング式アンカーボルトによる基礎へのアンカーボルトの精密位置決め法。
  13. 前記アンカーボルトの上部の少なくとも鉛直器のパイプ体によって外装される部位を、該パイプ体に、偏心せず、緩みなく、かつスムーズに外装できるように、平面から見て、軸心を中心とする円形となるように修正して使用することとした請求項12のスイング式アンカーボルトによる基礎へのアンカーボルトの精密位置決め法。
  14. 前記保持手段として、途中で折曲可能に接続した二つの帯状保持片と、その折曲中心部に開口したアンカー保持穴と、該各帯状保持片の両端付近に配した着磁部とで構成したそれを採用し、鉛直に修正したアンカーボルトを該アンカー保持穴で外装すると共に、該二つの帯状保持片をV字状に開き、かつその両端の着磁部で磁性金属製の型枠に吸着固定できるようにした請求項2のスイング式アンカーボルトによる基礎へのアンカーボルトの精密位置決め法。
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