JP2005048523A - 免震部材据付け及び養生方法並びに養生用仮固定具 - Google Patents

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Ryuichiro Uchida
▲龍▼一郎 内田
大介 〆木
Daisuke Shimeki
Koichi Nakayama
浩一 中山
Kazumuki Nakada
一向 中田
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MATSUI CONSTRUCTION CO Ltd
NAKAYAMA KENCHIKU SEKKEI JIMUS
NAKAYAMA KENCHIKU SEKKEI JIMUSHO KK
TOBU YACHIDA KENSETSU KK
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NAKAYAMA KENCHIKU SEKKEI JIMUS
NAKAYAMA KENCHIKU SEKKEI JIMUSHO KK
TOBU YACHIDA KENSETSU KK
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Abstract

【課題】 免震部材の据付けとその養生方法並びに養生用仮固定具を提供する。
【解決手段】 架台Kcの構築には下部基礎の捨てコンクリートにアンカーフレームを高さ及び水平位置調整可能に固定して捨てベースプレートを精度高く設定する。その捨てベースプレート上に、免震部材50のすべり支承板23の角部に取り外し可能に固定するブラケット33と、弾性すべり支承体52の端板51とを連結部材32を含む養生用仮固定具31で連結して免震部材50を仮固定する。また、すべり支承板23の上面は被覆材30で覆って据付け養生をする。建物下層部が完成すると仮固定を解除し、取り外した養生用仮固定具31は再利用する。
【選択図】 図24

Description

この発明は、建物の下部基礎上に免震部材を据付け、その免震部材の上に建物を建築施工する際に、据付けた免震部材を位置ずれや損傷等から保護する方法並びに据付け養生用仮固定具に関するものである。
建物の耐震設計に、免震部材を用いることが普及し、建物とその下部基礎との間に免震部材を介在させることにより、地震に際する振動を建物に直接伝えないようにしている。
この免震部材には種々のものが提供されているが、草創期の積層ゴム、鉛ダンパー及び鋼棒ダンパーを用いたものから、近時はこれらに、すべり支承や転がり支承を組み合わせたものが、例えば特許文献1に見られるように、ここ数年来増えている。
特開平11−125306号
上記の従来技術においては、とりわけ、すべり支承を組み合わせた免震部材は、所定面積の方形をした鋼板等のベースプレートに、ステンレス板を載せて一体的に固定してなるすべり支承板に、剛すべり支承体又は弾性すべり支承体がすべり移動可能に載置されて成る。
そして、前記すべり支承板は建物の下部基礎上に、要所々々で更に所定高さ及び所定面積で形成された架台上に固定される。この架台は、下部基礎の完成後に下部基礎よりも若干高く形成されるもので、その上面には前記すべり支承板を固定するための捨てベースプレートが水平に配置されている。
そこで、免震部材を用いた耐震設計の施工にあっては、例えば建物の四隅等の要所々々で、建物の下部基礎から突出して形成された架台の養生後に、前記すべり支承板を架台上の捨てベースプレートに載置固定し、かつ、そのすべり支承板上に剛又は弾性すべり支承体を載置する施工が一般的であった。
しかしながら、架台の構築に当たり、架台の高さは低くて配筋を手際よく行えるような構造でなく、捨てベースプレートの下部のアンカー等が複雑であることから、配筋作業性が悪く、作業能率が低下する。また、捨てベースプレートをアンカーに固定する際には水平レベルの要求精度が高いために、アンカーの設置に時間と手間を要してコスト上昇をもたらすのみならず、それでもベースプレートの位置と水平レベルが狂う不都合があった。
また、すべり支承体はすべり支承板に移動可能な状態で単に載置されているだけで、固定されていないために、免震部材の上に構築される建物の施工に伴う種々の振動や外的要因で、例えばすべり支承板の中心部に配置したすべり支承体が、その中心部から移動して位置ずれするような事態が生じ易いものである。
免震部材が当初に設定した所定位置から、たとえ僅かな距離で位置ずれしたとしても、耐震設計の効果に大きく悪影響を及ぼすことが知られている。つまり、設計した耐震機能の減殺が生じて建物寿命や安全性に大きい欠陥をもたらすのである。
さらに、免震部材上での建物の施工に際し、すべり支承板の盤面が損傷するようなことが生じれば、これまた設計した耐震性能の減殺が生じて建物寿命や安全性に大きい欠陥をもたらすのである。
したがって、免震部材を下部基礎上の架台に据付ける工事を行った後、その免震部材の上に建物を建築施工する際に、免震部材が位置ずれや損傷することの無いように保護することが一般的に行われているが、その方法や手段には未だ確立され普及しているようなものは無く、施工業者が独自の方法や手段で行っているのが現状であり、その多くはその場だけの使い捨て方式或いは埋め殺し方式ともいうべきものであった。
そこでこの発明は、架台上に免震部材を据え付ける方法と、据え付けた免震部材が建物建築施工に際して位置ずれや損傷することが無いように仮固定して養生するための方法と、これらの方法の実施に直接使用する治具を提供しようというものである。
本発明は、請求項1によれば、建物の下部基礎が完成する前の捨てコンクリート上に、免震部材を配置すべき所定位置を定めて該所定位置に枠体を高さ及び水平位置を調整して固定し、この枠体内及び前記捨てコンクリート上に適宜の配筋をしてコンクリートを打設し養生することにより下部基礎を完成し、この下部基礎上で一部が露出した前記枠体の上部に捨てベースプレートを高さ及び水平方向の位置調整をして固定する一方、前記枠体を囲む型枠を配置するとともに、前記捨てベースプレートに開設したコンクリート注入孔及び前記型枠内にコンクリートを打設し養生することにより架台を構築した後、前記捨てベースプレート上に免震部材のベースプレートを固定することを特徴とする免震部材据付け方法とした。
また、請求項2によれば、前記請求項1に記載の免震部材据付け方法において、前記枠体は、複数本の支柱を多角形の隅部に配して立設した状態でこれらの支柱を互いに連結部材で連結して枠体を形成し、この枠体の上部に捨てベースプレートを高さ及び水平位置調整可能及び取り外し可能に設けるとともに、前記支柱の下部に長ねじボルトを高さ及び水平位置調整可能に取り付けたアンカーフレームからなることを特徴とする免震部材据付け方法とした。
さらに、請求項3によれば、建物の下部基礎が完成する前の捨てコンクリート上に、免震部材を配置すべき所定位置を定めて該所定位置にアンカーフレームの枠体を高さ及び水平位置を調整して固定し、この枠体内及び前記捨てコンクリート上に適宜の配筋をしてコンクリートを打設し養生することにより下部基礎を完成し、この下部基礎上で一部が露出した前記枠体の上部に捨てベースプレートを高さ及び水平方向の位置調整をして固定する一方、前記枠体を囲む型枠を配置するとともに、前記捨てベースプレートに開設したコンクリート注入孔及び前記型枠内にコンクリートを打設し養生することにより架台を構築した後、前記捨てベースプレート上にすべり支承板を載置し、このすべり支承板上にすべり支承体を有する免震部材を載置した後、この免震部材と前記すべり支承板の少なくとも四隅部とを連結部材で取外し可能に結んで仮固定することを特徴とする免震部材据付け養生方法とした。
また、請求項4によれば、建物の下部基礎が完成する前の捨てコンクリート上に、免震部材を配置すべき所定位置を定めて該所定位置にアンカーフレームの枠体を高さ及び水平位置を調整して固定し、この枠体内及び前記捨てコンクリート上に適宜の配筋をしてコンクリートを打設し養生することにより下部基礎を完成し、この下部基礎上で一部が露出した前記枠体の上部に捨てベースプレートを高さ及び水平方向の位置調整をして固定する一方、前記枠体を囲む型枠を配置するとともに、前記捨てベースプレートに開設したコンクリート注入孔及び前記型枠内にコンクリートを打設し養生することにより架台を構築した後、前記捨てベースプレート上にすべり支承板を載置し、このすべり支承板上にすべり支承体を有する免震部材を載置した後、この免震部材と前記すべり支承板の少なくとも四隅部とを連結部材で取外し可能に結んで仮固定する一方、前記すべり支承板の上面を被覆材で覆うことを特徴とする免震部材据付け養生方法とした。
さらに、請求項5によれば、建物の下部基礎上に構築した架台上に、免震部材を固定して少なくとも建物の下層部が完成するまでの間、当初の設定状態を維持させる免震部材据え付け養生方法において、前記架台の捨てベースプレート上にすべり支承板を載置し、このすべり支承板上にすべり支承体を有する免震部材を載置した後、この免震部材と前記すべり支承板の少なくとも四隅部とを連結部材で取外し可能に結んで仮固定することを特徴とする免震部材据付け養生方法とした。
そして、請求項6によれば、建物の下部基礎上に構築した架台上に、免震部材を固定して少なくとも建物の下層部が完成するまでの間、当初の設定状態を維持させる免震部材据え付け養生方法において、前記架台の捨てベースプレート上にすべり支承板を載置し、このすべり支承板上にすべり支承体を有する免震部材を載置した後、この免震部材と前記すべり支承板の少なくとも四隅部とを連結部材で取外し可能に結んで仮固定する一方、前記すべり支承板の上面を被覆材で覆うことを特徴とする免震部材据付け養生方法とした。
さらに、請求項7によれば、前記請求項3から請求項6に記載の免震部材据付け養生方法の実施に直接使用する器具であって、前記すべり支承板の少なくとも四隅部に取り外し可能に連結するブラケットと、このブラケットと前記免震部材とを取り外し可能に結んでその免震部材を仮固定する連結部材とからなることを特徴とする繰り返し使用可能な免震部材据付け養生用仮固定具とした。
本発明は、請求項1又は2によれば、下部基礎の未完成状態で枠体を用いて配筋をするので配筋作業能率が向上するとともに、アンカーフレームの高さや水平調整が自在で捨てベースプレートの水平レベルが精確に出せるので要求精度を満たすことができ、かつ、架台構築作業の工程と手間を省略できてコスト低下をもたらす。
また、請求項3又は4によれば、建物の下部基礎上の架台上で、免震部材がすべり支承板に連結して仮固定されるから、免震部材上に建物を建築施工する際、位置ずれをすることが無く所定の設計位置に精確に保持され、しかも、ベースプレートは被覆材で覆われるから、ベースプレートが損傷を受けることがない。
そして、請求項5又は6によれば、免震部材を据付ける架台は、請求項3又は4に記載のような架台を構築することなく、常道により構築した架台上に据付けて養生する場合に、免震部材がすべり支承板に連結して仮固定されるから、免震部材上に建物を建築施工する際、位置ずれをすることが無く所定の設計位置に精確に保持され、しかも、ベースプレートは被覆材で覆われるから、ベースプレートが損傷を受けることがないという利点を伴う。
さらには、請求項7によれば、養生用仮固定具は取付け取り外し自在であるから、再利用のために繰り返し使用できるほか、養生用仮固定仕様の規格化の可能性をもたらす、という効果が得られる。
本発明の免震部材据付け方法は、架台の構築から始まり、その構築にはアンカーフレームを備えて構成される。実施例1に架台の構築例について説明する。
そして、構築された架台の上にすべり支承免震部材を据付け、その状態を仮固定して養生する。この仮固定は繰り返し使用可能な養生用仮固定具を備えて構成される。実施例2及び実施例3にすべり支承免震部材とその養生用仮固定具について説明する。
図1及び図2は、本発明における架台構築の一例を示す。初めに、図1(a)に示すように、建物の下部基礎の未完成部分としての捨てコンクリートSc上に、前記架台を配置すべき設計位置を、免震部材が配置される部位を中心部とした略正方形等のマーキングをして定めた後、そのマーキング位置に、図2に示すようなアンカーフレーム1の枠体2をセットする。すなわち、図3に示すように、マーキング位置の略正方形の四隅部に当たる部位に、あと施工アンカー穴hを穿設し、そのあと施工アンカー穴hに枠体2の長ねじボルト3を挿入する。
アンカーフレーム1は、後記する免震部材のベースプレートを載置固定する架台を形成するための直方体形状で、図2に示すように、枠体2と捨てベースプレート4からなる。枠体2は、略正方形の四隅に支柱5を立設し、各支柱5の上部材及び下部を細長板状の補強部材6,6にて互いに連結し、支柱5の天部にはルーズ孔7を有する天板8を連結し、一対の支柱5,5の下部には補強部材6の代わりにアングル状の調整具固定板9で連結し、この調整具固定板9に長ねじボルト3を高さ及び水平位置調整可能に設けて構成される。
捨てベースプレート4は、中心部にコンクリート注入孔10とその周辺部に空気抜き孔11を穿設した正方形状の鋼板からなり、支柱5の天板8のルーズ孔7と合致するボルト挿通孔12が穿設され、その下面側にナット13が溶接にて結合している。ナット13の近傍にはスタッドボルト14が溶接固定され、このスタッドボルト14はコンクリートと捨てベースプレート4との結合を強固にするための部材である。
捨てベースプレート4は長ねじボルト15で枠体2と高さ及び水平位置調整可能かつ取り外し可能に連結される。すなわち、天板8のルーズ孔7に、図4に示すように、長ねじボルト15を挿通してワッシャー16,16及びナット17,17にて天板8に固定し、長ねじボルト15の上端部を捨てベースプレート4のナット13に螺合する。天板8のルーズ孔7の口径は長ねじボルト15の直径よりも大きく形成しておくことにより、長ねじボルト15をルーズ孔7内でずらせることができるため、捨てベースプレート4の水平方向の位置調整ができる。
一方、長ねじボルト3は、図5に示すように、ワッシャー18,18及びナット19,19にて調整具固定板9に固定したもので、ナット19,19を緩めたり締め付けることで枠体2を上下させてその位置調整ができる。この場合、長ねじボルト3の直径が調整具固定板9のボルト挿通孔20の口径よりも小さく形成しておけば、前記長ねじボルト15と同様に枠体2の水平方向の位置調整ができる。
長ねじボルト3を捨てコンクリートScに穿孔したあと施工アンカー穴hに挿入し、モルタルmを充填して、アンカーフレーム1を固定する。なお、モルタルmで固定することに代え、樹脂にしたり、インサート金具に代えてもよい。このとき、支柱5をその下部の長ねじボルトを介し高さ方向で、及び、ルーズなボルト挿通孔20内の長ねじボルト3を水平移動して水平方向で、アンカーフレーム1の全体の高さと水平を調整する。調整後にナット19,19を調整具固定板9に締め付けて固定する。なお、この場合、捨てベースプレート4は枠体2から取り外してアンカーフレーム1の上方は開口した状態で行う。
ついで、図1(b)に示すように、下部基礎Bcを完成するための配筋tを捨てコンクリートSc上及び枠体2に配置する。このとき、アンカーフレーム1の上方は開口させてあるのでその内部への配筋作業がし易い利点がある。また、支柱5の上部の天板8のルーズ孔7をビニールテープ若しくはガムテープ等の適宜のカバー部材で被覆して生コンクリートが付着しないようにした後、コンクリート打設を行い、かつ、その養生をする。
そして、下部基礎Bcが完成すると、図1(c)に示すように、枠体2の上部は下部基礎Bcの上面から所定高さで剥き出され、配筋tとともに突出している。そのため、図1(d)に示すように、捨てベースプレート4のナット13に一端部を螺入した長ねじボルト15の他端部を、支柱5の天板8のルーズ孔7に、ワッシャー16,16とナット17,17を介在させて螺入する。そして、上部ナット17と下部ナット17を介し高さ方向で、及び、ルーズ孔7内の長ねじボルト3を水平移動して水平方向で、それぞれ捨てベースプレート2の高さと水平を調整した後、ナット17,17を天板8に締め付け固定する。
最後に、図1(e)に示すように、下部基礎Bcの上面から突出している枠体2の周囲に適宜の型枠21を正方形状に配置し、その型枠21内に生コンクリートを打設することにより架台Kcを形成する。このとき、捨てベースプレート4のコンクリート注入孔10から生コンクリートを注入することができる。しかる後、架台Kcを養生する。なお、捨てベースプレート4と架台Kcの上面は、面一の同一レベル、又は、捨てベースプレート4が架台Kcの上面から露出していてもよい。
図6〜図11は、本発明における実施例1で構築された架台Kcの上に、剛すべり支承免震部材22を載せて所定位置に据付け、かつ、その状態を仮固定する養生方法の一例を示す。すなわち、図6及び図7に示すように、架台Kc上の捨てベースプレート4上に、免震部材のベースプレートであるすべり支承板23を載置固定し、このすべり支承板23上の中心部に剛すべり支承体26が滑り移動可能に載置される。すべり支承板23上の中心部は前記実施例でマーキングされた正方形の中心部であり、免震部材22を配置する当初の設計位置である。
免震部材22はすべり支承構造であって、フランジ部を有する高さ調整鋼管25の下端部に、端板24を介して剛すべり支承体26が連結されてなる。すべり支承板23は、前記捨てベースプレート4と略同一形状の鋼板からなる補強板27にステンレス板28を重ねて一体的に結合したものである。ステンレス板28は四隅部が三角形に切除されてその部位では補強板27が露出している。補強板27の四隅部にはネジ穴29が穿設されている。すべり支承板23と捨てベースプレート4との結合は常道により適宜である。
ついで、図8及び図9に示すように、ステンレス板28の上面を損傷等から保護するために、分割した複数の被覆材30で被覆し取り外し可能にネジ又は粘着テープにより適宜固定する。被覆材30はステンレス板28の上面を均等に4分割した形状であり、剛すべり支承体24の付近では寄せ集まる角部が切除されている。被覆材30は、耐水ベニヤ板、プラスチックダンボール、又は、ビニールシート若しくはこれらの複合製品から成るが、要すれば、ステンレス板28が損傷しないように少なくとも建物の下層部が完成するまで保護できるものであればよく、これらに限定するものではない。。
ついで、免震部材22を仮固定する。仮固定は、図10及び図11に示すように、免震部材22とすべり支承板23とを養生用仮固定具31で連結することにある。養生用仮固定具31は、免震部材22の端板24とすべり支承板23の四隅部とを結ぶ長さのつなぎ金物32と、すべり支承板23の四隅部にネジで固定するブラケット33とから成る。端板24に対角線状配置でねじ35を挿通する透孔34が穿設されている。つなぎ金物32は、図12に示すように、アングル材から成り、その両端部付近に透孔36,37が穿設されている。フランジ部24の透孔34に下側からねじ35を挿通し、かつ、連結部材32の透孔37から突出するねじ頭に蝶ナット38を螺合して、図14に示すように、取付け取り外し可能に連結する。
ブラケット33は、図13に示すように、ブラケット33の座金39をねじ40で補強板27の角部に取り外し可能に固定するもので、図15及び図16に示すように、補強板27の四隅部のネジ穴29に合致する透孔41を穿設した座金39に台座42を固定し、この台座42に水平方向の透孔43を貫通し穿設してある。一方、この透孔43に挿通する長ねじボルト44を水平に保持する垂直板45に、水平板46を直交して結合してこれを座金39に対して移動可能に設ける。水平板46には台座42を挟む振れ止め部47が設けられ、かつ、上面には連結部材32の透孔36に係合するピン突起48が突設されている。長ねじボルト44には台座42を挟んでダブルナット49,49が挿通している。したがって、長ねじボルト44を回すと垂直板45と水平板46は一体として水平方向へ前後移動できるから、取付け位置の調整ができる。
かくして、すべり支承板23の中心部に位置する免震部材22が対角線方向で配置される4本のつなぎ金物32で補強板27と連結されるので、免震部材22は滑り支承板23上を移動することなく保持される。この状態で、免震部材の上部に建物建築施工の諸作業を行う。
建物の少なくとも下層部が完成した段階で、つなぎ金物32とフランジ部24及びブラケット33との連結を、それぞれ取り外し、及び、ステンレス板28を覆う被覆材30を取り払うことで、すべり支承体26はすべり支承板23上を滑り可能にセットされる。
なお、取り外した養生用仮固定具31は他の建築現場において上記同様にして何回でも再利用することができる。
図17〜図22は、本発明における実施例1で構築された架台Kcの上に、弾性すべり支承免震部材を載せて所定位置に据付け、かつ、その状態を仮固定する養生方法の一例を示す。
この実施例3は前記実施例2と実質的には同一であって、異なる点は免震部材50が積層ゴムを用いた弾性すべり支承構造であることである。すなわち、フランジ部を有する高さ調整鋼管25の下端部の端板24に、端板51を介して積層ゴムからなる弾性すべり支承体52が連結されてなる。弾性すべり支承体52にはエアークッションシート53を巻き付けて保護する。エアークッションシート53は多数の空気袋を形成した合成樹脂シート等の梱包用材料である。
この弾性すべり支承体52を備えた免震部材50は積層ゴムの高さだけ前記実施例のものと比べ、端板24の高さが高くなるため、養生用仮固定具31では間に合わないので、ブラケット33に台座53を履かせるようにした。その他の構成は前記実施例2で説明した事項とすべて同じである。したがって、前記図6から図16に示す符号と同一符号を用いた部分の重複説明は省略する。
台53は、図23に示すように、座金39と同じ透孔55を備えた構成の下板54に所要高さの支持部56を立設固定し、その支持部56上に上板57を載設固定したもので、上板57には座金39の透孔41と合致する透孔58が穿設され、その下面側ではナット59が溶接で固定してある。連結部材32は前記実施例のものの長さでは過不足する場合にその調整ができるものを作成する。
かくして、図24に示すように、免震部材50は弾性すべり支承体52の上部の端板51とブラケット33とを結ぶ連結部材32で、すべり支承板23の対角線状配置による仮固定により、全方向への移動が規制されて当初の据え付け状態を保持できる。また、すべり支承板23の上面は被覆材30にて損傷から保護される。なお、免震部材50の上方に少なくとも建物の下層部が完成した暁にはこの仮固定が解除され、それらの養生用仮固定具は取り外して他の現場で再利用でき、繰り返し使用できる。
なお、本発明の実施例1により構築した架台Kcは、剛・弾性すべり支承免震部材の設置にのみ適当するものではなく、積層ゴム又は復元ゴムなどのすべり支承を含まない免震部材の据付けにも適用できるものである。
また、実施例2,3に記載の据付け養生方法は、架台Kcの場合に限定されることなく、従来又は通常の架台構築方法(常道方法)にて作成された架台に免震部材を据え付ける際の据付け養生方法として利用できる。
(a)〜(f)は本発明の実施例1における架台構築例を示す工程図。 アンカーフレームを示す斜視図。 アンカーフレームの設置状態を示す架台構築の初期工程図。 アンカーフレームの上部に固定する捨てベースプレートの高さ及び水平位置調整可能な構成を示す側面図。 アンカーフレームの高さ及び水平位置調整可能な構成を示す側面図。 本発明の実施例2における免震部材養生方法の第1工程図。 図6の平面図。 本発明の実施例2における免震部材養生方法の第2工程図。 図8の平面図。 本発明の実施例2における免震部材養生方法の第3工程図。 図10の平面図。 本発明の実施例2における免震部材養生方法の実施に直接使用する養生用仮固定具の一部の平面図。 本発明の実施例2における免震部材養生方法の実施に直接使用する養生用仮固定具の連結関係を示す側面断面図。 本発明の実施例2における免震部材養生方法の実施に直接使用する養生用仮固定具の連結関係を示す側面断面図。 本発明の実施例2における免震部材養生方法の実施に直接使用する養生用仮固定具の、(a)は連結関係構造側面図、(b)は連結関係構造平面図、(c)は要部側面図、(d)は要部平面図。 本発明の実施例2における免震部材養生方法の実施に直接使用する養生用仮固定具の、(a)は要部側面図、(b)は要部平面、(c)は要部側面図、(d)は要部平面図。 本発明の実施例3における免震部材養生方法の第1工程図。 図17の平面図。 本発明の実施例3における免震部材養生方法の第2工程図。 図19の平面図。 本発明の実施例3における免震部材養生方法の第3工程図。 図21の平面図。 本発明の実施例3における免震部材養生方法の実施に直接使用する養生用仮固定具の、(a)は連結関係構造側面図、(b)は連結関係構造平面図、(c)は一部切欠平面図、(d)は要部側面図、(e)は要部平面図及び(f)は要部正面図。 本発明の実施例3における免震部材養生方法の工程完成図。
符号の説明
Sc…捨てコンクリート
Bc…下部基礎
t…配筋
h…あと施工アンカー穴
1…アンカーフレーム
2…枠体
3…長ねじボルト
4…捨てベースプレート
5…支柱
6…補強部材
7…ルーズ孔
8…天板
9…調整具固定板
10…コンクリート注入孔
11…空気抜孔
12…透孔
13…ナット
14…スタッドボルト
15…長ねじボルト
21…型枠
22,50…免震部材
23…すべり支承板
24…端板
25…鋼管
26…剛すべり支承体
27…補強板
28…ステンレス板
29…透孔
30…被覆材
31…養生用仮固定具
32…連結部材
33…ブラケット
51…端板
52…弾性すべり支承体
53…台座

Claims (7)

  1. 建物の下部基礎が完成する前の捨てコンクリート上に、免震部材を配置すべき所定位置を定めて該所定位置に枠体を高さ及び水平位置を調整して固定し、この枠体内及び前記捨てコンクリート上に適宜の配筋をしてコンクリートを打設し養生することにより下部基礎を完成し、この下部基礎上で一部が露出した前記枠体の上部に捨てベースプレートを高さ及び水平方向の位置調整をして固定する一方、前記枠体を囲む型枠を配置するとともに、前記捨てベースプレートに開設したコンクリート注入孔及び前記型枠内にコンクリートを打設し養生することにより架台を構築した後、前記捨てベースプレート上に免震部材のすべり支承板又はベースプレートを固定することを特徴とする免震部材据付け方法。
  2. 前記請求項1に記載の免震部材据付け方法において、前記枠体は、複数本の支柱を多角形の隅部に配して立設した状態でこれらの支柱を互いに連結部材で連結して枠体を形成し、この枠体の上部に捨てベースプレートを高さ及び水平位置調整可能及び取り外し可能に設けるとともに、前記支柱の下部に長ねじボルトを高さ及び水平位置調整可能に取り付けたアンカーフレームからなることを特徴とする免震部材据付け方法。
  3. 建物の下部基礎が完成する前の捨てコンクリート上に、免震部材を配置すべき所定位置を定めて該所定位置にアンカーフレームの枠体を高さ及び水平位置を調整して固定し、この枠体内及び前記捨てコンクリート上に適宜の配筋をしてコンクリートを打設し養生することにより下部基礎を完成し、この下部基礎上で一部が露出した前記枠体の上部に捨てベースプレートを高さ及び水平方向の位置調整をして固定する一方、前記枠体を囲む型枠を配置するとともに、前記捨てベースプレートに開設したコンクリート注入孔及び前記型枠内にコンクリートを打設し養生することにより架台を構築した後、前記捨てベースプレート上にすべり支承板を載置し、このすべり支承板上にすべり支承体を有する免震部材を載置した後、この免震部材と前記すべり支承板の少なくとも四隅部とを連結部材で取外し可能に結んで仮固定することを特徴とする免震部材据付け養生方法。
  4. 建物の下部基礎が完成する前の捨てコンクリート上に、免震部材を配置すべき所定位置を定めて該所定位置にアンカーフレームの枠体を高さ及び水平位置を調整して固定し、この枠体内及び前記捨てコンクリート上に適宜の配筋をしてコンクリートを打設し養生することにより下部基礎を完成し、この下部基礎上で一部が露出した前記枠体の上部に捨てベースプレートを高さ及び水平方向の位置調整をして固定する一方、前記枠体を囲む型枠を配置するとともに、前記捨てベースプレートに開設したコンクリート注入孔及び前記型枠内にコンクリートを打設し養生することにより架台を構築した後、前記捨てベースプレート上にすべり支承板を載置し、このすべり支承板上にすべり支承体を有する免震部材を載置した後、この免震部材と前記すべり支承板の少なくとも四隅部とを連結部材で取外し可能に結んで仮固定する一方、前記すべり支承板の上面を被覆材で覆うことを特徴とする免震部材据付け養生方法。
  5. 建物の下部基礎上に構築した架台上に、免震部材を固定して少なくとも建物の下層部が完成するまでの間、当初の設定状態を維持させる免震部材据え付け養生方法において、
    前記架台の捨てベースプレート上にすべり支承板を載置し、このすべり支承板上にすべり支承体を有する免震部材を載置した後、この免震部材と前記すべり支承板の少なくとも四隅部とを連結部材で取外し可能に結んで仮固定することを特徴とする免震部材据付け養生方法。
  6. 建物の下部基礎上に構築した架台上に、免震部材を固定して少なくとも建物の下層部が完成するまでの間、当初の設定状態を維持させる免震部材据え付け養生方法において、
    前記架台の捨てベースプレート上にすべり支承板を載置し、このすべり支承板上にすべり支承体を有する免震部材を載置した後、この免震部材と前記すべり支承板の少なくとも四隅部とを連結部材で取外し可能に結んで仮固定する一方、前記すべり支承板の上面を被覆材で覆うことを特徴とする免震部材据付け養生方法。
  7. 前記請求項3から請求項6に記載の免震部材据付け養生方法の実施に直接使用する器具であって、前記すべり支承板の少なくとも四隅部に取り外し可能に連結するブラケットと、このブラケットと前記免震部材とを取り外し可能に結んでその免震部材を仮固定する連結部材とからなることを特徴とする繰り返し使用可能な免震部材据付け養生用仮固定具。
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