JP3893076B2 - 基礎形成工法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、構造物を支持する基礎の形成工法と、基礎構造、及び前記の基礎構造を使用する免震構造物に係り、特に、工程が簡略化できるアンカー精度の高い基礎形成工法と、基礎構造、及びこの基礎構造を使用する免震構造物に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の基礎構造としては、特開2001−323482号公報に記載の免震建物の基礎構造と、基礎の施工方法がある。この技術は、基礎上に設置された免震装置上に上部構造物が設置され、上部構造物が免震装置によって免震支承される免震建物の基礎構造において、免震装置を設置される部分の基礎のみをプレキャストコンクリート製で構成し、免震装置を設置される部分間の他の部分の基礎を現場打ちされたコンクリートにより構成し、全体として一体接合されているものである。
【0003】
この構成によれば、プレキャストコンクリート製の部分と現場打ちされたコンクリートとはコールドジョイントで接合され、部分現場打ちで、基礎全体が一体接合構造となっているから、免震建物の基礎として現実性に優れ、現地作業工数を軽減して工期を短縮できるという優れた効果を奏するものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記構造の基礎構造は、前記のような優れた効果を有するものであるが、プレキャストコンクリート製の部分を予め作製する必要があり、この部分の搬送が必要であるという問題があった。また、コンクリート打設前のアンカー位置の精度確保に手間がかかるという問題があった。
【0005】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、基礎構造の形成が容易であり、特にアンカー部材の精度が容易に確保できる基礎構造の形成方法と、基礎構造を提供することにある。また、前記の基礎構造を使用し、免震支承装置の固定が容易で位置精度を確保でき、性能を安定させることができる免震構造物を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成すべく、請求項1に記載の発明による基礎形成工法は、下地コンクリート上に中空パイプの支持治具を固定する工程と、前記支持治具に中空パイプを立設する工程と、前記中空パイプの周囲に型枠を形成する工程と、前記型枠内に基礎コンクリートを打設する工程と、前記基礎コンクリートの硬化後に前記中空パイプを外して取付け穴を形成する工程と、前記取付け穴の部分に、固定材の流出を防止する四方枠を水平方向の位置決めをして取り付け、前記取付け穴に挿入したアンカー部材を前記四方枠でガイドしながら上下に移動して鉛直方向の位置決めを行うアンカー部材を位置決めする工程と、前記取付け穴と前記四方枠内に固定材を注入して前記アンカー部材を固定する工程とから構成されることを特徴とする。
【0007】
この工法によれば、基礎コンクリートを打設する際に、所定の位置に中空パイプを立設しているため、基礎コンクリートの硬化後に中空パイプを外した取付け穴にアンカー部材を挿入し、水平方向と鉛直方向に位置調整してから、取付け穴に固定材を注入して固定するため、工程を簡略化できると共にアンカー部材の位置精度を高めることができる。
【0008】
また、アンカー部材を位置決めする工程は、取付け穴の部分に、固定材の流出を防止する四方枠を水平方向の位置決めをして取り付け、前記取付け穴に挿入したアンカー部材を前記四方枠でガイドしながら上下に移動して鉛直方向の位置決めを行うことを特徴としている。例えば、アンカー部材は複数本のアンカー軸を固定するアンカープレートを備え、このアンカープレートに外接する四方枠を固定して水平方向の位置決めを行い、アンカープレートに垂直方向に螺合する調整ボルトにより、四方枠内で上下方向の位置決めと傾斜調整を行う。この構成によれば、アンカー部材の位置決めは、水平方向と鉛直方向に分けて行うことができるため、アンカー部材を効率良く、しかも円滑に高精度に位置決めできる。また、四方枠はアンカー部材を固定するときの固定材を注入するときに、その流出を防止する。
【0009】
請求項2に記載の発明による基礎形成工法は、前記の基礎形成工法において、基礎コンクリートを打設する工程の前工程として、さらに鉄筋等を配筋する工程を有することを特徴とする。この工法によれば、基礎コンクリートを鉄筋等で補強でき、強度の高い基礎構造を達成できる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る基礎構造を使用した免震構造物の一実施形態を図面に基づき詳細に説明する。図1は、本実施形態に係る基礎構造を使用した免震構造物の要部断面図、図2は、図1のA−A線に沿う一部を省略した断面図である。図1,2において、免震構造物の基礎構造1は、地面をGLラインから所定の深さ掘削し、割栗石を敷いた割栗層2が形成され、その上に捨てコンクリート等の下地コンクリート層3が形成されている。そして、下地コンクリート層3の上部にはベースコンクリート部4が所定の厚さで形成され、ベースコンクリート層4の上部に複数の支持コンクリート部5と、支持コンクリート部5を連結する立上げコンクリート部6が形成されている。支持コンクリート部5は構造物の規模に合わせて複数個所に形成され、立上コンクリート部6は通常、基礎の外周に沿って形成され、支持コンクリート部5を連結している。図1は、このような基礎構造の1つのコーナー部について図示している。基礎コンクリートを構成するベースコンクリート部4、支持コンクリート部5及び立上げコンクリート部6は、図示していないが必要に応じて鉄筋が配筋されて補強されている。
【0013】
ベースコンクリート部4及び支持コンクリート部5を貫通し、下地コンクリート層3に至る上方に開口する取付け穴7が4本平行に形成されている。この取付け穴7にアンカー部材10のアンカー軸11が挿入され、取付け穴7に注入されたグラウト等の固定材が硬化した固定部8により固定されている。固定部8は支持コンクリート部5の上面から所定の厚さで突出している。なお、固定材はグラウトに限られるものでなく、モルタル、コンクリートや接着剤でもよい。
【0014】
支持コンクリート部5に固定されるアンカー部材10について以下に説明する。アンカー部材10は、図3に示されるように4本のアンカー軸11と1枚のアンカープレート15を備え、アンカー軸11の上下端部に雄ねじ部が形成され、下端の雄ねじ部にナット13が螺合され、上端の雄ねじ部には長ナット14が螺合され、この長ナット14の上面にアンカープレート15がボルト16で連結されている。これにより4本のアンカー軸11は所定の間隔で平行に位置決めされ、アンカー部材10となる。
【0015】
アンカープレート15は2〜3mm程度の鉄板等から形成された略正方形をしており、4本のアンカー軸11を所定の間隔で保持するものであり、中央にはグラウト等の固定材を注入する大径の注入口15aが形成されている。アンカープレート15には高さ調整用の雌ねじ孔15bが3個形成されており、この雌ねじ孔に調整ボルト17が螺合されている。3本の調整ボルト17は下端が基礎コンクリートの天端に対接し、アンカープレート15の上下位置と傾斜角度を調整するものであり、アンカープレート15を固定材で固定した後は取外される。
【0016】
このアンカー部材10は取付け穴7内で水平方向にある程度自由に移動することができる。すなわち、取付け穴7の内径と、アンカー軸11の下端のナット13又は上端の長ナット14の外径とのクリアランスに相当する範囲で移動することができる。例えば、ナット13の外径に対して、取付け穴7の内径を1.5〜2倍とすることによりクリアランスを形成し、このクリアランスの範囲内で水平方向に移動が可能となっている。また取付け穴7の範囲内で上下方向にも移動が可能となっている。
【0017】
このアンカー部材10は、基礎コンクリートに形成された取付け穴7に挿入され、後述するように水平方向、及び鉛直方向に位置調整して取付け穴7に注入された固定材であるグラウトにより固定されている。すなわち、基礎コンクリートの支持コンクリート部5とベースコンクリート部4を貫通して形成された取付け穴7と、支持コンクリート部5の上面とアンカープレート15の間の空間に固定材が注入され、アンカー部材10は注入されて硬化した固定部8により固定されている。
【0018】
支持コンクリート部5にはアンカー部材10により免震支承装置20が設置固定され、この上に架台25を介して上部構造物26が支承される。免震支承装置20は、上面が円錐状に凹んだ下部支持板21と、鋼球等の支持球体22と、下面が円錐状に凹んだ上部支持板23とから構成されており、平常時には下部支持板21の中央に支持球体22が位置し、支持球体22は上部支持板23の中央に位置して上部構造物26を支持するものである。架台25は断面がT型やH型の鋼材を溶接等により連結したものであり、この上に固定される上部構造物を支持する強度が必要である。
【0019】
免震支承装置20の下部支持板21は、アンカー部材10のアンカープレート15に開口する長ナット14の雌ねじ穴に4本の固定ボルト24で固定される。免震支承装置20の上部支持板23は、架台25の下面に固定ボルト27等で固定された受け板を介して固定され、架台25の上に鉄骨ボックスラーメン構造の複数の建物ユニットから構成される上部構造物26がボルト等により固定されている。
【0020】
免震支承装置20は、前記したように支持コンクリート部5に埋設されたアンカー部材10の長ナット14に固定ボルト24をねじ込んで固定されており、アンカー部材10は現場打ちされた基礎コンクリートに、アンカー部材10が水平方向及び鉛直方向に動き得る内径を有する取付け穴7を形成し、この取付け穴7にグラウト材等の固定材を注入して固定されるので、取付け穴7に対して位置を調整して精度良く固定できるため、免震構造物の基礎に適している。
【0021】
すなわち、基礎コンクリートは、外周の複数個所に免震支承装置20を固定する複数の支持コンクリート部5が形成され、支持コンクリート部5を連結する立上げコンクリート部6とが形成された後に、アンカー部材10を精度良く位置決めして固定するため、アンカー部材10の位置精度を高くすることができる。そして、支持コンクリート部5にアンカー部材10で免震支承装置20が固定され、免震支承装置20に上に鉄骨架台25が設置され、その上に鉄骨ボックスラーメン構造の建物ユニットが複数個連結された上部構造物26が固定ボルト27で固定される。
【0022】
免震支承装置20は地震時には、架台25に固定された上部構造物26に対して基礎部分が移動するが、この移動は支持球体22が回転することにより吸収し、上部構造物26に地震の変位を直接伝えないようにしている。そして、円錐状に凹んだ上下の支持板の中央部に支持球体が復帰するような力が働き、地震の変位を減衰させ、地震が収まると支持球体22は上下の支持板23,21の中央に復帰して安定するものである。
【0023】
つぎに、前記の基礎構造を形成する工法について、図4〜7を参照して説明する。
基礎を造成する敷地部分をGLラインから所定の深さ掘削し、割栗石を敷いて突き固めて割栗層2を形成し、その上に捨てコンクリート等の下地コンクリート層3を形成する。そして、図4(a)に示すように、下地コンクリート層3上のアンカー部材10を挿入する取付け穴を形成するための中空パイプを固定する位置の位置出しを行い、マークM1を付ける。マークM1は比較的粗い精度でもよい。
【0024】
図4(b)に示すように、前記により位置出しされた下地コンクリート層3のマークM1に合わせて、中空パイプとしてのシース管30を保持する支持治具31を固定する。シース管30は例えばボール紙を螺旋状に巻回した中空の円筒管であり、支持治具31はシース管30の内径に密着嵌合する外径を有する円盤状をしている。この支持治具31をコンクリート釘等で下地コンクリート層3に打ち込んで固定する。なお、中空パイプとして樹脂等で形成したパイプを使用してもよい。支持治具は円盤状に限らず、中空パイプの下端を所定の位置に係止できるものであれば形状を問わず、ピン状のものやブロック状のものでもよい。
【0025】
図4(c)に示すように、支持治具31にシース管30を外嵌して下地コンクリート層3から垂直状態に立設する。シース管30の外径はアンカー軸11の外径より大きく設定され、シース管30の長さはコンクリートを打設する型枠の高さより高く、またアンカー部材10のアンカー軸11の長さより大きくなるように設定される。
【0026】
基礎構造が鉄筋コンクリートの場合、シース管30の周囲の支持コンクリート部5に鉄筋(図示せず)を配筋すると共に、基礎外周の立上げコンクリート部6やベースコンクリート部4にも配筋する。そして、配筋部分を覆うように型枠32,33を形成する。型枠32,33の上部に位置決め板34を固定し、この位置決め板によりシース管30の上部を位置決めする。これによりシース管30は下部が支持治具31に固定されると共に、上部が位置決め板34で固定されて安定する。位置決め板34は木材で形成し型枠に釘止めしてもよく、鋼板で形成し万力等で固定してもよい。
【0027】
つぎに、型枠32,33内に基礎コンクリートを打設する。この打設は、最初にベースコンクリート部4を打設し、つぎに支持コンクリート部5、立上げコンクリート部6を打設するように2回に分けて打設することが好ましい。コンクリートを打設する高さは、配筋が完全に覆われる高さとし、コンクリートの上面からシース管30が突出するようして、天端仕上げをする。なお、天端仕上げは、脱枠後にするようにしてもよい。
【0028】
このあと、養生して、図5(a)に示すように、基礎コンクリートの硬化後に脱枠し、シース管30を外して取付け穴7を形成する。シース管30の上部は硬化した支持コンクリート部5から突出しており、この突出部をペンチ等の工具を用いて引き上げると、シース管30は螺旋に沿って引き裂かれ基礎コンクリートの下端まで引抜くことができ、これにより取付け穴7が形成される。取付け穴7の下端には下地コンクリート層3に固定した支持治具31が位置している。
【0029】
つぎに、図5(b)に示すように、取付け穴7にアンカー部材10を挿入して配置し位置決めする工程に移る。シース管30が引抜かれた取付け穴7部分に位置決め用のマークM2を設定し、このマークM2に合わせて、図3に示す四方枠35をコンクリート釘等で図6(a)のように固定する。四方枠35は注入される固定材の流出を防止すると共に、内部に位置するアンカープレート15を上下方向に移動させるときのガイドとなる枠体である。
【0030】
四方枠35は、例えば厚さが1〜2mm程度の金属製の折り曲げ材を連結して形成され、水平部には位置決め用の4つの切欠き部36が形成されると共に固定孔37が形成され、垂直部の内法はアンカープレート15が上下動できるように外接するか、僅かな隙間が形成される寸法に設定される。四方枠35の垂直部の高さはアンカープレート15の位置より高くなるような高さが必要である。四方枠35は支持コンクリート部5の天端に精度良くつけられたマークM2に切欠き部36を合わせて固定されるため、アンカー部材10の水平方向の位置精度は高精度となると共に、固定作業も容易に行える。なお、四方枠は4本のアングル材を直角に溶接等で接合したものでもよい。
【0031】
支持コンクリート部5の所定の位置に四方枠35を位置決め固定したあと、図6(b),(c)に示すように、四方枠35の内側にアンカー部材10を位置させる。すなわち、アンカー部材10の4本のアンカー軸11を取付け穴7に挿入し、四方枠35の4辺の内側に、アンカー部材10のアンカープレート15を位置させると、3本の調整ボルト17が基礎コンクリートの天端に対接する。3本の調整ボルト17を進退させることにより、四方枠35の内側でガイドされてアンカープレート15の上下位置と、傾斜状態を調整できるので、調整が円滑に行える。このように、アンカー部材10の水平位置は四方枠35で設定し、四方枠35内で上下位置と傾斜状態を調整ボルト17で調整するので、アンカー部材の位置決めが効率良く、しかも精度良く行える。
【0032】
このように、基礎コンクリートの取付け穴7にアンカー軸11を挿入し、アンカープレート15を四方枠35内に位置させて上下位置を調整した後、アンカープレート15の中央の注入口15aから固定材としてグラウトを注入する。グラウトは四方枠35の内側から取付け穴7の底部に進入し、取付け穴7および四方枠35内の天端とアンカープレート15との間に充填される。
【0033】
グラウトが硬化し、固定部8が形成されたあとに、図7に示すように、四方枠35を基礎コンクリートから取外すと共に、ボルト16及び調整ボルト17を取外す。これにより、アンカー部材10は基礎コンクリート上から突出する固定部8上に精度良く固定され、基礎構造1が完成する。そして、ボルト16を外した長ナット14の雌ねじ穴は、免震支承装置20の下部支持板21を固定する固定ボルト24を螺合する穴として使用される。
【0034】
このように、基礎コンクリートを打設するときに比較的粗い精度でマークM1を付けて取付け穴7を形成し、基礎コンクリートの天端に精度良くマークM2を付け、このマークM2に合わせてアンカー部材10の水平位置を設定するべく四方枠35を固定し、四方枠35内でアンカー部材10の鉛直方向の位置と傾斜状体を設定するため、容易な施工動作によりアンカー部材10を精度良く固定することができる。
【0035】
なお、アンカー部材として、下端にボルトを螺合し、上端に長ナットを螺合した4本のアンカー軸を有する例を示したが、これに限られるものでなく、例えば上端に雄ねじ部を形成し、下端を直角あるいはU字状に湾曲させたアンカーや、羽子板ボルト等の適宜のアンカー部材でもよい。また、アンカー軸は4本でなく適宜の本数としてもよい。
【0036】
免震支承装置として、鋼球を使用した転がり支承タイプの免震支承装置の例を示したが、滑り支承タイプの免震支承装置や、リニアベアリングを使用したクロスリニアベアリング型の免震支承装置を使用してもよい。また、上部構造物として鉄骨ボックスラーメン構造の建物ユニットを連結した例を示したが、木造の建物や鉄骨造の建物でもよいことは勿論である。
【0037】
【発明の効果】
以上の説明から理解できるように、請求項1の記載の発明による基礎形成工法によれば、上部構造物を支持するアンカー部材の位置精度を高めることができ、特に、免震構造物に使用する免震支承装置の固定に適している。また工程が簡略化できるため基礎を容易に形成することができる。
【0038】
また、水平方向と鉛直方向に分けてアンカー部材の位置を正確に設定できる。さらに、水平方向の位置を枠体で規制し、鉛直方向の位置調整は枠体をガイドとして行うため、円滑に調整できると共に、枠体内に固定材を注入したとき固定材の流出を防止できる。
【0039】
請求項2の記載の発明による基礎形成工法によれば、基礎コンクリートを鉄筋等で補強できるため、強度の高い基礎構造が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る基礎構造を使用した免震構造物の一実施形態の要部断面図。
【図2】図1のA−A線に沿う一部を省略した断面図。
【図3】アンカー部材と四方枠を示す一部を分解した斜視図。
【図4】本発明に係る基礎形成工法の各工程を示し、(a)は基礎構造の下地コンクリート層を示す要部平面図、(b)は(a)に支持治具を固定した状態の要部断面図、(c)は(b)にシース管を立設し型枠を組んだ状態の断面図。
【図5】図4の工程に続く各工程を示し、(a)は基礎コンクリートを打設し型枠を外した後、シース管を引抜く状態の断面図、(b)は基礎コンクリートにマークを付けた状態の平面図。
【図6】図5の工程に続く各工程を示し、(a)は四方枠を固定した状態の基礎コンクリートの平面図、(b)は(a)にアンカー部材を挿入した状態の断面図、(c)は(b)の四方枠部分の平面図。
【図7】図6の工程に続く工程を示し、グラウトを注入して硬化させ、四方枠と調整ボルトを外した状態の断面図。
【符号の説明】
1 基礎構造、
3 下地コンクリート層、
4 ベースコンクリート部、
5 支持コンクリート部、
6 立上げコンクリート部、
7 取付け穴、
8 固定部(固定材硬化部)、
10 アンカー部材、 11 アンカー軸、
15 アンカープレート、 17 調整ボルト、
20 免震支承装置、 26 上部構造物、
30 シース管(中空パイプ)、
31 支持治具、 32,33 型枠、
34 位置決め板、 35 四方枠、
36 切欠き部、
M1,M2 位置決め用のマーク

Claims (2)

  1. 下地コンクリート上に中空パイプの支持治具を固定する工程と、前記支持治具に中空パイプを立設する工程と、前記中空パイプの周囲に型枠を形成する工程と、前記型枠内に基礎コンクリートを打設する工程と、前記基礎コンクリートの硬化後に前記中空パイプを外して取付け穴を形成する工程と、前記取付け穴の部分に、固定材の流出を防止する四方枠を水平方向の位置決めをして取り付け、前記取付け穴に挿入したアンカー部材を前記四方枠でガイドしながら上下に移動して鉛直方向の位置決めを行う、アンカー部材を位置決めする工程と、前記取付け穴と前記四方枠内に固定材を注入して前記アンカー部材を固定する工程とから構成されることを特徴とする基礎形成工法。
  2. 前記基礎コンクリートを打設する工程の前工程として、さらに配筋工程を有することを特徴とする請求項1に記載の基礎形成工法。
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