JP4718994B2 - 杭頭接合部の構築方法と杭頭接合部型枠 - Google Patents
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Description
上記のような、半剛接合部は、通常、場所打ちコンクリート杭の杭頭部に直接設けられるのではなく、図4に示すような、上記場所打ちコンクリート杭10の杭頭部10aの上面に杭頭接合部11を構築し、この杭頭接合部11と図示しない基礎躯体との間に設けられる。上記杭頭接合部11は、詳細には、上記場所打ちコンクリート杭10の構築時に建て込まれた筒状の鉄筋篭12の主筋13の、上記杭頭部10aからの突出している部分が埋設される円柱状の接合部本体11aと、この接合部本体11aの上部に突設される、上記鉄筋篭12の径よりも小さく、かつ、上記鉄筋篭12の内部に配設されたスパイラル筋から成る芯鉄筋14を含む円柱状の接合部11bとから成る凸な断面形状を有する。
上記杭頭部10aはコンクリートを斫っているため、杭天端には凹凸が生じている。そこで、上記杭頭接合部11を構築する際には、まず、図5に示すように、上記主筋13にスパイラルフープ15を巻き付けて上記主筋13を補強する作業を行った後、上記杭頭部10aの外周部に砂礫16を敷き、その上に、レベルモルタル17を打設して水平面を作る。そして、図6(a),(b)に示すような、円形型枠50を用いて上記杭頭接合部11を構築する。上記水平面は、上記杭頭部10aの周囲に設置される外側円形型枠51の下端レベルの基準面となる。上記外側円形型枠51は、複数の扇形状の型枠部材51a〜51eを地組みして一体化し、その真円度を調整した後、杭頭部10aに、上記杭頭部10aとの偏心がないように設置される。
次に、内側円形型枠52を上記外側円形型枠51の内周側に取付ける。この内側円形型枠52は図示しない空気抜け穴が設けられた円環状の水平片52Aと、この水平片52Aの内周側から上方に突出する鉛直片52Bとを備えたもので、上記外側円形型枠51と同様に、複数の扇形状の型枠部材52a〜52eを一体化して構成される。なお、上記内側円形型枠52はその断面形状がL字型であるので、外側円形型枠51と上記水平片52Aとの間、及び、上記水平片52Aと上記鉛直片52Bとの間に桟木等の補強材53,53を配置して、コンクリート打設時の変形を防止するようにしている。
上記内側円形型枠52を取付けた後には、上記鉛直片52Bの内壁に、炭素繊維リング54を、例えば、両面テープなどで貼り付けた後、上記円形型枠50の開口部50Sから、コンクリートを打設することで、上記杭頭接合部11を構築する。
なお、上記杭頭接合部は、上記杭頭に設けられる接合部本体と、この接合部本体から上方に突設される接合部から成り、上記内枠の厚さが上記接合部の高さに相当する。
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の杭頭接合部の構築方法において、上記内枠と外枠とを、複数箇所において、例えば桟木などの連結部材で連結したことを特徴とするものである。
請求項5に記載の発明は、場所打ちコンクリート杭の杭頭部に設けられる、縦断面が凸型の杭頭接合部を構築する際に用いられる杭頭接合部型枠であって、芯鉄筋に螺入される高さ調整用のナットとこのナットから主筋側に延長する支持部とを備えた内枠支持部材と、上記各支持部に取付けられる、杭頭部外周部側に開口するコの字状の断面を有する円環状の内枠と、上記杭頭部の外周側に配設される、少なくとも六角形以上の多角形の平面形状を有する外枠とを備えたことを特徴とするものである。
なお、上記内枠の内周側に炭素繊維リングを予め貼着しておけば、後付け作業にて貼着する場合に比べて、作業時間を少なくできるという利点がある。
また、上記内枠と外枠とを、複数箇所において、桟木等の連結部材で連結しておけば、上記内枠を安定して上記内枠支持部材上に保持することができる。
更に、上記外枠の平面形状を少なくとも六角形以上の多角形とすれば、外枠の組み立てを更に容易に行うことができる。
図1(a),(b)は、本発明による杭頭接合部の構築方法に用いられる杭頭接合部型枠20の構成を示す図で、同図において、21は複数の扇形状の型枠部材21a〜21eを地組みして一体化した、杭頭部10aの外周部側に開口するコの字状の断面を有する円環状の内枠、22は炭素繊維リングで、例えば、両面テープなどにより上記内枠21の内側に貼着される。23は杭頭部10aから突出する芯鉄筋14のうちの、円周上で略等間隔に位置する5本の芯鉄筋14にそれぞれ螺入される高さ調整用のナット23nとこのナット23nから主筋13側に延長する支持部23mとを備えた内枠支持部材で、上記内枠21は上記各支持部23m上に設置される。
また、24は上記杭頭部10aの外周側に配設される、互いに対向する板材がそれぞれ同じ大きさである複数の板材24kから成る、その平面形状が八角形である外枠で、本例では、この外枠24と上記内枠21とを、複数箇所(ここでは、8ヶ所)において、桟木などの板状のサポート材25により連結するようにしている。詳細には、上記サポート材25の一端を上記内枠21の上部に釘打ちして固定するとともに、他端側を上記外枠24の板材24kの内周部中央に固定する。
ここで、上記内枠21として、外径と内径との差が小さなものを用いれば、上記内枠21を大幅に小型・軽量化できる。また、本例では、上記内枠21を外枠24の内周部に固定する作業がないので、杭頭接合部型枠20の組立作業が容易である。
本例では、次に、5本の芯鉄筋14にそれぞれ内枠支持部材23を取付ける。
図2(a)は内枠支持部材23の一構成例を示す図で、この内枠支持部材23は、高さ調整用のナット23nの一つの側面に、雌ネジが切られた支持部取付部材23hを溶接等により固定するとともに、円柱状の部材の先端に雄ネジが切られた支持部23mを挿入する構成としている。上記ような支持部取付部材23hが取付けられた高さ調整用のナット23nを上記芯鉄筋14に螺入した後、上記支持部23mを支持部取付部材23hに挿入し、5本の支持部23mが全て1つの水平面上にあるように、上記高さ調整用のナット23nの螺入位置を調整し、しかる後に、上記内枠21を上記5本の支持部23m上に載せる。
実際には、上記高さ調整用のナット23nの螺入位置で大まかな水平面を出し、上記内枠21を支持部23m上に載せた後に微調整する。なお、図2(b)に示すように、上記支持部23mを支持部取付部材23hに挿入してから、高さ調整用のナット23nを上記芯鉄筋に螺入してもよい。
本例の内枠21は、従来の内側円形型枠52に比べて小型でかつ軽量であるので、設置が容易であるだけでなく、外枠24への取付作業も不要なので、作業効率を大幅に向上させることができる。また、本例では、内枠21と外枠24との間に大きな隙間があるので、内枠21に空気抜け穴を設ける必要もない。
そして、上記外枠24の各板材24kと上記内枠21とを板状のサポート材25により連結する。これにより、上記内枠21を安定して上記支持部23m上に保持することができる。また、上記内枠21は、その断面形状がコの字型であるので、従来の内側円形型枠52に比較して強度が高いので、補強材を用いることなく、コンクリート打設時の変形を防止することができるが、上記外枠24の上部から、図示しない鋼管を板材24k,24k間に渡すとともに、上記鋼管と上記内枠21とを桟木などで連結し、上記外枠24と内枠21とを同時に締め付けるようにすれば、杭頭接合部型枠20の強度を更に向上させることができる。
杭頭接合部型枠20の組上げが完了したら、図3に示すように、上記内枠21の開口部21Sからコンクリートを打設し、上記内枠21、外枠24等を取外すことで、接合部の外周面に炭素繊維リングが巻き付けられた上に凸な断面形状を有する杭頭接合部を構築することができる。
なお、本例の杭頭接合部型枠20では、内枠21と外枠24との間には、従来のような接合部本体11aの上部を規制する板材はないが、このような構造であっても、上記接合部11bの周縁部のコンクリートのレベルは上記内枠21の下端側と同じレベルになるので、凸型の杭頭接合部11を問題なく構築することができる。
また、上記例では、内枠21を5分割してから組立てたが、分割数については、これに限るものではなく、杭頭部10aの径の大きさ等により、適宜決定すればよい。
また、上記例では、内枠支持部材23を5本の芯鉄筋14に取付けたが、内枠支持部材23を取付ける芯鉄筋14の本数は平面を構成する最小数である3本以上であればよい。また、上記内枠支持部材23の形態も、図2(a)に示す形状に限らず、高さ調整用のナット23nの側面に支持部23mを直接溶接等で固定したものであってもよい。
11a 接合部本体、11b 接合部、13 主筋、14 芯鉄筋、
15 スパイラルフープ、16 砂礫、17 レベルモルタル、
20 杭頭接合部型枠、21 内枠、21a〜21e 型枠部材、
22 炭素繊維リング、23 内枠支持部材、23n 高さ調整用のナット、
23m 支持部材、23h 支持部取付部材、24 外枠、24k 板材、
25 サポート材、26 鋼線。
Claims (5)
- 場所打ちコンクリート杭の杭頭部に設けられる、縦断面が凸型の杭頭接合部を構築する方法であって、その外周部に雌ネジが形成されている上記コンクリート杭の芯鉄筋のうちの、少なくとも3本の芯鉄筋に、高さ調整用のナットとこのナットから主筋側に延長する支持部とを備えた内枠支持部材を上記芯鉄筋に取付けて上記各支持部の高さを調整した後、上記各支持部の上に、杭頭部外周部側に開口するコの字状の断面を有する円環状の内枠を配置するとともに、上記杭頭部の外周側に外枠を配設し、上記内枠の開口部からコンクリートを打設して、杭頭接合部を構築するようにしたことを特徴とする杭頭接合部の構築方法。
- 上記内枠の内周側に炭素繊維リングを貼着したことを特徴とする請求項1に記載の杭頭接合部の構築方法。
- 上記内枠と外枠とを、複数箇所において、連結部材で連結したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の杭頭接合部の構築方法。
- 上記外枠の平面形状を、少なくとも六角形以上の多角形としたことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の杭頭接合部の構築方法。
- 場所打ちコンクリート杭の杭頭部に設けられる、縦断面が凸型の杭頭接合部を構築する際に用いられる杭頭接合部型枠であって、芯鉄筋に螺入される高さ調整用のナットとこのナットから主筋側に延長する支持部とを備えた内枠支持部材と、杭頭部外周部側に開口するコの字状の断面を有する円環状の内枠と、上記杭頭部の外周側に配設される、少なくとも六角形以上の多角形の平面形状を有する外枠とを備えたことを特徴とする杭頭接合部型枠。
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