JP2005002342A5 - - Google Patents

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有機カルボジイミドおよびポリカルボジイミドは公知である。これらの化学的性質および製造は、例えば、ケミカルレビューズ(Chemical Reviews)、第81巻(1981)、589〜639頁およびアンゲワンデ・ヘミー(Angewandte Chemie)74(1962)、801〜806頁に記載されている。
熱可塑性成形組成物の混合物は、公知のポリマーを混合することによって、新規のカスタマイズされた特性プロファイルを得ることができるので、工学技術においてますます興味を生み出している。しかし、公知の熱可塑性成形組成物の僅かしか互いに混和しない。熱可塑性成形組成物の大部分は、さらなる処置なくしては混和できない。しかし、大抵の場合には、少なくとも部分的混和性が最適な特性を得るためには必要である。
種々の一般的に公知の方法が混和性を改良するために用いられうる。溶融状態でポリマー混合相溶性ポリマーの均一な混合物しかもたらさない。別の方法は、グラフト重合:存在するポリマーにおけるモノマーの重合である。この方法は僅かなモノマーに限定され、特定の装置を用いてしか実施できない。
技術情報誌グミ・ファセルン・クンストストッフ(Gummi Fasern Kunststoffe)GAK5/2001、299頁、タイトル:「例えばポリアミドとポリエステルを用いた、非相溶性プラスチック材料の反応性混合」には、第1の押出段階におけるポリアミドの官能化(劣化)による反応性押出と、第2の押出段階における混合物のエステル交換とカップリングによる実際の反応性混合処理との困難さが明らかである。また、技術的困難性、すなわち、必要とされる2つの二軸押出成型機の配置は容易に利用可能ではなく、ポリアミドの劣化と引き続いてのPETのエステル交換のために、実際の処理制御では困難が生じるといったことがある。
本発明は、カルボジイミドおよび/またはポリカルボジイミドの相溶剤としての使用を特徴とし、このことは、−COOH、−OH、SH、−NH、−NHRの少なくとも1つの官能基を含有する少なくとも2つの異なった、本来、非相溶性の熱可塑性成形組成物に加えて、
0.01〜10重量%の式(I)のカルボジイミドおよび/またはポリカルボジイミド
Figure 2005002342
(ここで、Rは、カルボジイミド基を保持する芳香族の炭素原子に関して少なくとも1つのオルト位置、好ましくは両方のオルト位置に、少なくとも2つの炭素原子を有する脂肪族および/または脂環族置換基を保持した、好ましくは少なくとも3つの炭素原子を有する分岐または環状脂肪族基を保持した芳香族またはアラリファティックアリーレンまたはアラルキレン基を表し、
R’は、アリール、アラルキルまたはR−NCO、R−NHCONHR、R−NHCONRおよびR−NHCOORを表し、
R”は、−N=C=N−アリール、−N=C=N−アラルキル、−NCO、−NHCONHR、−NHCONRまたは−NHCOORを表し、
R’およびR”において、互いに独立して、RおよびRは、同じでも異なっていてもよく、アルキル、シクロアルキルまたはアラルキル基を表し、Rは、Rの意味するものの1つを有し、またはポリエステルまたはポリアミド基を表し、かつ
nは、2〜5,000、好ましくは2〜500の整数を表す)
を含有する熱可塑性成形組成物の混合物の調製を可能にする。
もちろん、ポリエステルブロックコポリマー、例えば、コポリエーテルエステルを使用することもできる。このタイプの生成物は公知であり、文献、例えば、米国特許第3,651,014号公報に記載されている。また、対応する製品、例えば、ハイトレル(Hytrel) (登録商標) (デュポン)、アーニテル(Arnitel) (登録商標) (DSM)およびピビフレックス(Pibiflex) (登録商標) (エニケム(EniChem)が、市販入手可能である。
本発明によれば、「ポリエステル」とは、更に芳香族ジヒドロキシ化合物、好ましくはビスフェノールAおよびビス−(4−ヒドロキシフェニル)−2,2−プロパン、ホスゲンと、芳香族ジカルボン酸、例えば、イソフタル酸および/またはテレフタル酸との反応によって得られうる芳香族ポリエステルカーボネートを意味するものと受け取られるべきである
本発明によるカルボジイミドおよび/またはポリカルボジイミドを、本発明による少なくとも2つの異なる熱可塑性成形組成物とともに、典型的にプラスチック材料処理において使用される混合ユニット(DIN 24450、サーチリング−クンストストッフタッシェンブック)中で混合することができる。混練機、一軸押出成型機、二軸押出成型機、カスケード押出成型機、揮発成分除去押出成型機(devolatilizing extruders)、多軸押出成型機および遊星歯車押出成型機が特に混合ユニットとして好適である。処理は常套的に、成分の少なくとも1つの溶融温度以上で行われる。
本発明による熱可塑性成形組成物の混合物は、好ましくは、高速押出のためには、固定子/回転子原理に従って作動する完全に厳密に噛合った二軸押出成型機、一軸押出成型機(例えば、ライフェンハウザー(Reifenhaeuser)からのスタロミックス(Staromix) (登録商標) )、遊星押出成型機の原理に従って作動する三軸押出成型機、多軸押出成型機、例えば低速回転子−固定子の組み合わせを有する連続的/断続的KO混練機(例えば、ドライス(Drais)、マンハイムのKEX (登録商標) )、または連続分散混練において製造される。
溶融処理可能なポリエステルとポリアミドおよび芳香族ポリカルボジイミドとの混和は、本発明によれば、0.03重量%の水含有量を有するポリエステル熱可塑材、0.07重量%の水含有量を有するポリアミド熱可塑材、芳香族ポリカルボジイミド、および任意の追加の添加剤を別々に二軸押出成型機の混練チャンバーに導入し、均一に分散させ、熱可塑材の溶融温度以上で、28〜45のL/D比と特定の混練要素を用いて溶融して押出し、ストランドにて取り出し、水浴中で冷却し、粒子化し、乾燥するようにして、行われる。このようにして得られた粒子状材料は0.03重量%の水含有量を有する。この構成物質をまた互いに室温で、混合し、次に、二軸押出成型機において押出してもよい
(実施例1)
20mVal/kgのカルボキシル基含有量を有するPET(ポリクリア(Polyclear) (登録商標) T86;ヘキストAG)を、ポリアミド(デュレタン(Durethan) (登録商標) B40;バイエルAG)とともに、260℃〜280℃で、混練要素と冷却された第1のフィード領域を備え>35のL/D比を有するZSK25タイプ(ウェルナー&フライデラー(Werner&Pfleiderer)、スツットガルト)の二軸押出成型機において、で溶融した。このように押出されたストランドを水浴中で冷却し、粒子化し乾燥した。
得られた粒子状材料は、押出成型機のノズルを離れるとすぐに相分離する傾向にあった。固形化したポリマーストランドは非常に脆く、機械的な曲げ応力下で非常に簡単に破断する(表1参照)。
(実施例2)
20mVal/kgのカルボキシル基含有量を有するPET(ポリクリア(Polyclear) (登録商標) T86;ヘキストAG)を、ポリアミド(デュレタン(Durethan) (登録商標) B40;バイエルAG)と芳香族ポリカルボジイミド(スタバキソール(Stabaxol) (登録商標) P100;ライン・ヘミー・ライナウ(Rhein Chemie Rheinau)GmbH)とともに、260℃〜280℃で、混練要素と冷却された第1のフィード領域を備え>35のL/D比を有するZSK25タイプ(ウェルナー&フライデラー(Werner&Pfleiderer)、スツットガルト)の二軸押出成型機において、溶融した。このように押出されたストランドを水浴中で冷却し、粒子化し乾燥した。
実施例1からの材料とは対照的に、実施例2による化合物からの試験片は大きく曲げることができ、後にいずれの応力−白化も生じない。実施例1による化合物から形成された試験片は同じ試験下で明らかな脆性破壊または破壊を示す(表1参照)。
(実施例3)
ポリエチレン(ノヴェックス(Novex) (登録商標) M21 N430)を、ポリエチレンに関して3重量%の芳香族ポリカルボジイミド(スタバキソール(Stabaxol) (登録商標) P100;ライン・ヘミー・ライナウ(Rhein Chemie Rheinau)GmbH)とともに、220℃〜280℃で、実施例1と同じ二軸押出成型機において溶融した。このように押出されたストランドを水浴中で冷却し、粒子化し乾燥した。
(実施例4)
実施例3からの粒子状材料を乾燥混合物として、PET(ブリペット(Bripet) (登録商標) 2000BST;ヘルムAG)およびポリアミド(デュレタン(Durethan) (登録商標) B40;バイエルAG)と混合し、次に220℃〜280℃で、アルブルグからの320Sタイプの射出成形装置において溶融し、試験片上にスプレイした。
実施例1からの材料とは対照的に、実施例4による化合物からの試験片は大きく曲げることができ、後にいずれの応力−白化も生じない。実施例1からの試験片は同じ試験下で明らかな脆性破壊または破壊を示す(表1参照)。
Figure 2005002342
(実施例5)
実施例1および2から製造されたF3−引っ張り試験片に、手作業での曲げ試験を施し、純粋なPETおよびPA−試験片と比較した。試験片をその末端で保持し、2つの試験片の末端が湾曲力下で、これによって破断することなく互いに接触するように曲げた。この試験は、曲げ強さについて、ISO178により決定された。

Claims (3)

  1. −COOH、−OH、SH、−NH、−NHRの少なくとも1つの官能基を含有する少なくとも2つの異なる非相溶性の熱可塑性成形組成物と、
    0.01〜10重量%の式(I)のカルボジイミドおよび/またはポリカルボジイミド
    Figure 2005002342
    (ここで、Rは、カルボジイミド基を保持する芳香族の炭素原子に関して少なくとも1つのオルト位置に、少なくとも2つの炭素原子を有する脂肪族および/または脂環族置換基を保持した芳香族またはアラリファティックアリーレンまたはアラルキレン基を表し、
    R’は、アリール、アラルキルまたはR−NCO、R−NHCONHR、R−NHCONRおよびR−NHCOORを表し、
    R”は、−N=C=N−アリール、−N=C=N−アラルキル、−NCO、−NHCONHR、−NHCONRまたは−NHCOORを表し、
    およびRは、同じでも異なっていてもよく、アルキル、シクロアルキルまたはアラルキル基を表し、Rは、Rの意味するものの1つを有し、またはポリエステルまたはポリアミド基を表し、かつ
    nは、2〜5,000の整数を表す)
    とを含有する相溶性混合物組成物。
  2. 混合物全体に関して0.01〜10重量%のカルボジイミドおよび/またはポリカルボジイミドと、−COOH、−OH、SH、−NH、−NHRの少なくとも1つの官能基を含有する少なくとも2つの熱可塑性成形組成物とを、混合ユニット中で、成分の少なくとも1つの溶融温度以上で混合することを含む請求項1による組成物の製造方法。
  3. 混合ユニットが、混練機、一軸押出成型機、二軸押出成型機、カスケード押出成型機、揮発成分除去押出成型機、多軸押出成型機および遊星歯車押出成型機からなるユニット群から選択される請求項4による方法。
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