JP2009196196A - ポリカーボネートとポリメチルメタクリレートの溶融混練方法、成形加工方法及び樹脂成形物 - Google Patents
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Abstract
【課題】非相溶性のポリカーボネート(PC)/ポリメチルメタクリレート(PMMA)の溶融混練において、一方の高分子成分PCをマトリクスとした場合、他方の高分子成分PMMAの分散相サイズを数百ナノメートル以下に制御した微視的分散構造を有するナノ分散高分子ブレンド押出し物(フィルムやシート状含む)およびその製造方法を提供する。
【解決手段】相容化剤等の余分な添加物を加えることなく、1000rpm以上のスクリュー回転が可能な微量型高せん断成形加工機を用いて非相溶性高分子ブレンドを溶融混練することにより、一方の高分子成分PCをマトリクスとした場合、他方の高分子成分PMMAの分散相サイズを数百ナノメートル以下に制御した微視的分散構造を有するナノ分散高分子ブレンド押出し物の製造が可能になった。特に、ナノメーターレベルでの微細構造を形成させるには微量型高せん断成形加工機においてブレンド試料に賦与されるせん断流動場を高める必要がある。それには、スクリューの回転数をさらに上げる、一定回転数下での混練時間を長くする、などの方法が有効である。本発明では、このような高せん断成形加工条件を整えることにより、分散相サイズを数百ナノメートル以下に制御した構造を形成させることにより、光学的に透明な材料を創製することに成功した。
【選択図】なし
【解決手段】相容化剤等の余分な添加物を加えることなく、1000rpm以上のスクリュー回転が可能な微量型高せん断成形加工機を用いて非相溶性高分子ブレンドを溶融混練することにより、一方の高分子成分PCをマトリクスとした場合、他方の高分子成分PMMAの分散相サイズを数百ナノメートル以下に制御した微視的分散構造を有するナノ分散高分子ブレンド押出し物の製造が可能になった。特に、ナノメーターレベルでの微細構造を形成させるには微量型高せん断成形加工機においてブレンド試料に賦与されるせん断流動場を高める必要がある。それには、スクリューの回転数をさらに上げる、一定回転数下での混練時間を長くする、などの方法が有効である。本発明では、このような高せん断成形加工条件を整えることにより、分散相サイズを数百ナノメートル以下に制御した構造を形成させることにより、光学的に透明な材料を創製することに成功した。
【選択図】なし
Description
本発明は、非相溶性高分子ブレンドであるポリカーボネート(PC)とポリメチルメタクリレート(PMMA)の溶融混練方法に関するものであり、特に、互いに溶け合わないブレンド系であっても、数百ナノメートル以下の分散相を有する高分子ブレンド押出し物を容易に実現することが可能な溶融混練方法及びその方法により得られる樹脂成形物に関するものである。
従来、スクリュー回転数が300rpm程度の通常の混練押出し機を用いて非相溶性高分子ブレンド系の単純機械的混合を行った場合、一方の高分子成分の分散相サイズにおける理論的・実験的限界は、350ナノメーター(nm)であると報告されている。従って、所望の高分子ブレンド物の性能や機能を相乗効果として発現させるために、従来、ブレンド成分の一方もしくは両方と親和性もしくは接着性のある相容化剤を用いて混練を行っていたが、本質的に分子レベルで相互に溶解していないために、一方の高分子成分をマトリクスとした場合、他方の高分子成分の分散相サイズが数ミクロン〜サブミクロンメーターレベルとなる高分子ブレンド押出し物しか得られず、それらの性能や機能を極限まで高めることはできなかった(非特許文献1)。
また、30年前に発見されたリアクティブプロセシング技術(非特許文献2)は、ブレンド成分間に存在する官能基間で反応を起こすことにより界面張力を低下させて、分散相サイズを小さくする手法であり、高分子ブレンド系の分散相サイズをサブミクロンメーター〜数十ナノメーターレベルにまで低減化することに成功しているが、ニ成分間に反応性基が存在しないと実現しないため技術的に大きな障害となっている。
従って、非相溶性高分子ブレンド系の性能、機能の相乗効果の発現を目指してブレンド化を図る場合は、分子レベルに近いサイズで分散相を制御する必要があり、従来技術の延長では容易にナノ分散高分子ブレンド物を作製することが困難であった。また、相容化剤等添加物の混入やリアクティブプロセシング法により生じた反応生成物等は、連続的かつ純粋な微細構造を必要とする光学材料や電子・電気材料においては構造上の“欠陥もしくは異物”となってしまうので、実用上大きな障害となってしまう欠点があった。
従って、非相溶性高分子ブレンド系の性能、機能の相乗効果の発現を目指してブレンド化を図る場合は、分子レベルに近いサイズで分散相を制御する必要があり、従来技術の延長では容易にナノ分散高分子ブレンド物を作製することが困難であった。また、相容化剤等添加物の混入やリアクティブプロセシング法により生じた反応生成物等は、連続的かつ純粋な微細構造を必要とする光学材料や電子・電気材料においては構造上の“欠陥もしくは異物”となってしまうので、実用上大きな障害となってしまう欠点があった。
このような背景の元に、発明者は1000rpm以上のスクリュー回転が可能(最高出力3000rpm)な微量型高せん断成形加工機の製作に成功している(特許文献1)。当該装置は『微量型高せん断成形加工機HSE3000mini』という名称ですでに(株)井元製作所から販売されている。
特開2005−313608号公報
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F.Ide andA.Hasegawa, J.Appl.Polym.Sci., 18,963(1974).
ポリカーボネート(PC)とポリメタクリレート(PMMA)は、非相溶性であり、それらのブレンド物を得るには、通常、両者を融点近傍の200〜240℃で二軸の溶融混練機等を用いて混合するが、それらの押出し物の内部構造は一方の成分をマトリクスとした場合、他方の成分の分散相サイズが数ミクロン〜数十ミクロンメーターレベルにまで粗大化した、いわゆる相分離した構造となってしまうため、可視領域の波長より分散相のサイズが大きく、不透明な材料となってしまう。
本発明は、非相溶性高分子ブレンドであるPC/PMMA系に対して、相容化剤等の余分な添加物を一切加えることなく、1000rpm以上のスクリュー回転が可能な微量型高せん断成形加工機で溶融混練することにより、一方の高分子成分をマトリクスとした場合、他方の高分子成分の分散相サイズを数百ナノメートル以下に制御した微視的分散構造を有する高分子ブレンド押出し物(フィルムやシート状含む)およびその押出し物の製造方法を提供することをその課題とする。
本発明によれば、1000rpm以上のスクリュー回転が可能な微量型高せん断成形加工機を用いて非相溶性高分子ブレンドであるPC/PMMA系を溶融混練することにより、一方の高分子成分をマトリクスとした場合、他方の高分子成分の分散相サイズを数百ナノメートル以下に制御した高分子ブレンド押出し物およびその製造方法が提供される。
本発明は、上記の知見に基づいて完成に至ったものであり、以下のとおりのものである。
(1)ポリカーボネート(PC);97−60重量%、及びポリメチルメタクリレート(PMMA);3−40重量%とのブレンドの押出し物(フィルムやシート状含む)であって、その押出し物の断面もしくは内部構造において直径数百ナノメートル以下のPMMA分散相がPCマトリクス相に均一かつ密に分散していることを特徴とするナノ分散高分子ブレンド押出し物。
(2)該押出し物に再度熱履歴を与えても、すなわちブレンド物が溶融する温度まで再度上昇させて、その温度で保持した後、冷却した該ブレンド押出し物において内部構造ならびに分散相サイズに何ら変化を及ぼさない、極めて熱安定性に優れた構造であることを特徴とするナノ分散高分子ブレンド押出し物。
(3)該押出し物のシート状試料を作製し、フィルムにしたときに、透明性に優れた材料であることを特徴とするナノ分散高分子ブレンド押出し物。
(4)ポリカーボネート(PC);97−60重量%、及びポリメチルメタクリレート(PMMA);3−40重量%とからなるドライブレンドを微量型高せん断成形加工機で溶融混練し、得られた溶融混練物を押出し成形することを特徴とするナノ分散高分子ブレンド押出し物の製造方法。
(1)ポリカーボネート(PC);97−60重量%、及びポリメチルメタクリレート(PMMA);3−40重量%とのブレンドの押出し物(フィルムやシート状含む)であって、その押出し物の断面もしくは内部構造において直径数百ナノメートル以下のPMMA分散相がPCマトリクス相に均一かつ密に分散していることを特徴とするナノ分散高分子ブレンド押出し物。
(2)該押出し物に再度熱履歴を与えても、すなわちブレンド物が溶融する温度まで再度上昇させて、その温度で保持した後、冷却した該ブレンド押出し物において内部構造ならびに分散相サイズに何ら変化を及ぼさない、極めて熱安定性に優れた構造であることを特徴とするナノ分散高分子ブレンド押出し物。
(3)該押出し物のシート状試料を作製し、フィルムにしたときに、透明性に優れた材料であることを特徴とするナノ分散高分子ブレンド押出し物。
(4)ポリカーボネート(PC);97−60重量%、及びポリメチルメタクリレート(PMMA);3−40重量%とからなるドライブレンドを微量型高せん断成形加工機で溶融混練し、得られた溶融混練物を押出し成形することを特徴とするナノ分散高分子ブレンド押出し物の製造方法。
本発明により、非相溶性高分子ブレンドであるPC/PMMA系の材料でも、一方の高分子成分をマトリクスとした場合、他方の高分子成分の分散相サイズを直径数百ナノメートル以下に制御した微視的分散構造を有する高分子ブレンド物、及び該高分子ブレンド物をフィルムやシート状に押出成形した樹脂成形物を得ることが可能となる。このような構造を有する材料においてはブレンド成分の一方が直径数百ナノメートル以下で他方に微視的に混合していることから、従来、相分離して分散相サイズが大きい(数ミクロンメーター以上)海・島構造になっている材料に比べ、ブレンドを構成する高分子本来の性質が相乗的に発揮され得るので、透明性に優れるだけでなく、極めて高性能、高機能な付加価値の高い材料を創出することが可能となる。また、本発明においては微量型高せん断成形加工機を用いて溶融混練を行うだけの簡便な方法であり、相容化剤等の余分な添加物を一切加える必要が無いため、連続的かつ純粋な微細構造を必要とする光学材料や電子・電気材料には最適な方法を提供することができる。
本発明で用いるポリカーボネート(PC);97−60重量%、及びポリメチルメタクリレート(PMMA);3−40重量%の混合物を混練させるには、混合物を粒状物の状態で混合させるドライブレンドによる方法を用いることができる。ドライブレンドは試料を真空中80℃で12時間乾燥後に行った。
上記微量型高せん断成形加工機を用いる場合、成形加工条件としては上記の特定温度の設定だけでなく、当該成形加工機におけるスクリュー回転数と混練時間の設定が重要である。本発明では、スクリュー回転数として500〜3000rpm、混練時間として0.5分〜60分の間で設定可能であるが、回転数ならびに混練時間として、それぞれ1000〜2000rpm、1〜4分に設定することにより最適な結果を得ることができた。
本発明の場合には、前記の特定の温度下にスクリュー回転数と混練時間を最適数値にして高せん断成形を行ったところに特徴がある。このように、特定の条件を組み合わせて初めて良好な結果が得られる。仮に温度設定あるいは上記スクリュー回転数等の設定条件の一方でも、前記条件をはずれる場合には満足する結果を得ることができない。
本発明の場合には、前記の特定の温度下にスクリュー回転数と混練時間を最適数値にして高せん断成形を行ったところに特徴がある。このように、特定の条件を組み合わせて初めて良好な結果が得られる。仮に温度設定あるいは上記スクリュー回転数等の設定条件の一方でも、前記条件をはずれる場合には満足する結果を得ることができない。
上記微量型高せん断成形加工機を用いる場合、ブレンド物が充填されているシリンダー最先端部とスクリュー先端部とのギャップ、あるいは内部帰還型スクリューの内径を調節することによりせん断流動場の強さもしくは混練の度合いを変えることができる。通常、ギャップは1ミリから5ミリの間で任意の値を0.5ミリ間隔で設定可能であり、ギャップを1ミリに設定することにより最適な結果を得ることができた。
本発明の場合には前記の特定の温度下に最先端部とスクリュー先端部とのギャップを最適数値にして高せん断成形を行ったところに特徴がある。このように、特定の条件を組み合わせて初めて良好な結果が得られる。仮に温度設定あるいは上記ギャップ等の設定条件の一方でも、前記条件をはずれる場合には満足する結果を得ることができない。
本発明の場合には前記の特定の温度下に最先端部とスクリュー先端部とのギャップを最適数値にして高せん断成形を行ったところに特徴がある。このように、特定の条件を組み合わせて初めて良好な結果が得られる。仮に温度設定あるいは上記ギャップ等の設定条件の一方でも、前記条件をはずれる場合には満足する結果を得ることができない。
次に本発明を実施例によりさらに詳細に説明する。
本明細書で述べている熱分析は以下のように測定されたものである。
(熱分析)
従来、非相溶性ポリマーブレンド系においては、それぞれの構成ポリマーのガラス転移を調べることにより間接的に相溶状態を検証することができる。すなわち、相溶しなければ、当該ポリマーブレンド系のガラス転移は、示差走査熱量計(DSC)測定により、それぞれ別々の異なる転移として2つ観測される。しかしながら、相溶状態が改善されることにより、各々のガラス転移が合体して1つの転移として観察される。
通常は、このようなガラス転移はDSC曲線のベースラインの“ずれ“として観測され、その中間点をガラス転移点(Tg)と定義している。従って、このような観測を行うことにより、Tgが著しくシフトしていれば、相溶状態が示唆され、分散相のサイズが数百ナノメートル以下になったことが予想される。
当該熱分析はTA Instruments社製示差走査熱量計(DSC)を用いて、窒素ガス還流下で昇温速度10℃/minにて行った。
本明細書で述べている熱分析は以下のように測定されたものである。
(熱分析)
従来、非相溶性ポリマーブレンド系においては、それぞれの構成ポリマーのガラス転移を調べることにより間接的に相溶状態を検証することができる。すなわち、相溶しなければ、当該ポリマーブレンド系のガラス転移は、示差走査熱量計(DSC)測定により、それぞれ別々の異なる転移として2つ観測される。しかしながら、相溶状態が改善されることにより、各々のガラス転移が合体して1つの転移として観察される。
通常は、このようなガラス転移はDSC曲線のベースラインの“ずれ“として観測され、その中間点をガラス転移点(Tg)と定義している。従って、このような観測を行うことにより、Tgが著しくシフトしていれば、相溶状態が示唆され、分散相のサイズが数百ナノメートル以下になったことが予想される。
当該熱分析はTA Instruments社製示差走査熱量計(DSC)を用いて、窒素ガス還流下で昇温速度10℃/minにて行った。
実施例1
原料のポリカーボネート(PC)は帝人化成(株)社製パンライトL-1250YもしくはL-1225Y、あるいは122を用いた。また、ポリメチルメタクリレート(PMMA)として、住友化学(株)社製のスミペックスLG21(あるいは台湾奇美実業社製CM-205もしくはCM-207)を用いた。両者を真空下80℃で12時間乾燥した後、室温でPC80重量%とPMMA20重量%の割合でドライブレンドした。さらに、このドライブレンド物の2〜5gを微量型高せん断成形加工機に投入し、ギャップを1ミリに設定し、230〜240℃に加熱溶融して混練(スクリュー回転数:1200rpmないしは1800rpm、混練時間:2分ないしは4分)し、T−ダイから押出し、冷却水槽を通すことにより冷却固化したところ、表面状態の良好な押出し物を得ることができた。この際、せん断発熱を低減化するため、冷却機構を用いて、樹脂温度が250℃を超えないように温度制御した。
原料のポリカーボネート(PC)は帝人化成(株)社製パンライトL-1250YもしくはL-1225Y、あるいは122を用いた。また、ポリメチルメタクリレート(PMMA)として、住友化学(株)社製のスミペックスLG21(あるいは台湾奇美実業社製CM-205もしくはCM-207)を用いた。両者を真空下80℃で12時間乾燥した後、室温でPC80重量%とPMMA20重量%の割合でドライブレンドした。さらに、このドライブレンド物の2〜5gを微量型高せん断成形加工機に投入し、ギャップを1ミリに設定し、230〜240℃に加熱溶融して混練(スクリュー回転数:1200rpmないしは1800rpm、混練時間:2分ないしは4分)し、T−ダイから押出し、冷却水槽を通すことにより冷却固化したところ、表面状態の良好な押出し物を得ることができた。この際、せん断発熱を低減化するため、冷却機構を用いて、樹脂温度が250℃を超えないように温度制御した。
実施例2
実施例1において作製したPC/PMMA=80/20ブレンド試料において、示差走査熱量計(DSC)測定を行った結果を図1、2に示した。図1ではPCとして帝人化成(株)社製パンライト122を用い、PMMAとして台湾奇美実業社製CM-207を用いた時のDSC曲線を示した。前者のガラス転移温度(Tg)は143℃、後者のTgは107℃である。これをPC/PMMA=80/20ブレンド組成にて230℃で1800rpm、混練時間4分のときには、下から2番目のDSC曲線で示されるように、そのブレンド系のTgは120℃となり、著しいTgシフトが観測された。これら著しいTgシフトを示した試料では、透明な試料が作製された。
同様に、図2では、PCとして帝人化成(株)社製パンライトL-1225Yを用い、PNNAとして台湾奇美実業社製CM-207を用いた時のDSC曲線を示した。これをPC/PMMA=80/20ブレンド組成にて235℃で1800rpm、混練時間4分のときには、下から2番目のDSC曲線で示されるように、そのブレンド系のTgは135℃近辺となり、著しいTgシフトが観測された。これら著しいTgシフトを示した試料では、透明な試料が作製された。
実施例1において作製したPC/PMMA=80/20ブレンド試料において、示差走査熱量計(DSC)測定を行った結果を図1、2に示した。図1ではPCとして帝人化成(株)社製パンライト122を用い、PMMAとして台湾奇美実業社製CM-207を用いた時のDSC曲線を示した。前者のガラス転移温度(Tg)は143℃、後者のTgは107℃である。これをPC/PMMA=80/20ブレンド組成にて230℃で1800rpm、混練時間4分のときには、下から2番目のDSC曲線で示されるように、そのブレンド系のTgは120℃となり、著しいTgシフトが観測された。これら著しいTgシフトを示した試料では、透明な試料が作製された。
同様に、図2では、PCとして帝人化成(株)社製パンライトL-1225Yを用い、PNNAとして台湾奇美実業社製CM-207を用いた時のDSC曲線を示した。これをPC/PMMA=80/20ブレンド組成にて235℃で1800rpm、混練時間4分のときには、下から2番目のDSC曲線で示されるように、そのブレンド系のTgは135℃近辺となり、著しいTgシフトが観測された。これら著しいTgシフトを示した試料では、透明な試料が作製された。
Claims (5)
- ポリカーボネート(PC);97−60重量%とポリメチルメタクリレート(PMMA);3−40重量%から成る樹脂を、微量型高せん断成形加工機を用いてブレンドする溶融混練方法。
- 請求項1記載の溶融混練方法により溶融混練した前記ブレンドされた樹脂を成形する成形工程をさらに備える成形加工方法。
- 請求項2項記載の成形加工方法により成形された樹脂成形物。
- 前記樹脂成形物は、ロッド、フィルム、シート、ファイバーのいずれか1つであることを特徴とする請求項3記載の樹脂成形物。
- 前記樹脂成形物は、フィルムにしたときに、透明性に優れた材料であることを特徴とする請求項4記載の樹脂成形物。
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- 2008-02-21 JP JP2008039774A patent/JP2009196196A/ja active Pending
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