JP3887199B2 - 繊維状熱可塑性樹脂成形体の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、繊維状熱可塑性樹脂成形体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
剛性、耐衝撃性、リサイクル性に優れたプラスチック製品として、従来から、繊維状液晶樹脂を強化材として含むプラスチック成形体の製造方法が提案されている(特開平9−136340号公報)。
【0003】
しかし、上記の方法では、高価な液晶樹脂を補強材として用いるために、得られる成形体が高価となる。
【0004】
一方、熱可塑性ポリエステル系樹脂(以下、単に「ポリエステル系樹脂」という)は結晶性樹脂であるため延伸による強度向上が大きく、かつ溶融温度が高いため、熱可塑性樹脂に混合して溶融成形を行っても補強効果を保つことができることが知られており、安価な補強材として液晶樹脂の代替となりうる可能性を有している。しかし、溶融状態で液晶構造を取らないポリエステル系樹脂は、分子を配向させることが難しく、所望の物性を発現することが困難であった。
【0005】
そこで、発明者らは、高度に分子配向したポリエステル系樹脂を熱可塑性樹脂中に分散させる方法として、熱可塑性樹脂と、熱可塑性樹脂の成形可能温度より高い融点を有するポリエステル系樹脂との樹脂混合物を、該ポリエステル系樹脂の融点以上の温度に加熱して伸張しつつ溶融押出した後、溶融押出された混合物を、上記ポリエステル系樹脂のガラス転移温度以上、低温結晶化温度以下の温度で押出方向に延伸する製造方法を提案した(特願2001−74632)。
【0006】
しかし、上記の製造方法においては、熱可塑性樹脂とポリエステル系樹脂との界面の結合が不十分なことがあり、外力が発生した際に界面がずれ、十分な補強効果が得られないことがある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記の課題を解決し、ポリエステル系樹脂を熱可塑性樹脂中に分散させる際、十分な補強効果を得ることのできる繊維状熱可塑性樹脂成形体の製造方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の熱可塑性樹脂成形体の製造方法(以下、「本発明の製造方法」という)は、熱可塑性樹脂と、該熱可塑性樹脂の成形可能温度よりも高い融点を有する熱可塑性ポリエステル系樹脂と、カルボジイミド化合物とからなる樹脂組成物を、該ポリエステル系樹脂の融点以上の温度に加熱して伸張しつつ溶融押出する工程、及び、溶融押出された混合物を、上記ポリエステル樹脂のガラス転移温度以上、低温結晶化温度以下の温度で押出方向に延伸する工程をこの順に行うものである。
【0009】
本発明の製造方法において使用される熱可塑性樹脂は、成形可能温度が230℃以下であるのが好ましい。上記成形可能温度とは、可塑性を示し混練成形可能となる温度を指し、結晶性樹脂については融点をいい、非晶性樹脂については熱変形温度又はビカット軟化点より80℃高い温度をいう。なお、上記熱変形温度とは、JIS K7207A法による荷重たわみ試験における荷重たわみ温度を指す。
【0010】
上記熱可塑性樹脂としては例えば、ポリエチレン(融点約130℃)、ポリプロピレン(融点約170℃)等のオレフィン系樹脂;ポリスチレン(熱変形温度約70℃)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(熱変形温度約90℃)等のスチレン系樹脂;ポリメチルメタクリレート(熱変形温度約90℃)等のアクリル系樹脂;ナイロン6(融点225℃)等のポリアミド樹脂;ポリビニルアセタール(融点約180℃)等のアセタール系樹脂、変性ポリフェニレンエーテル(熱変形温度約80〜140℃)、及びそれらの変性体、共重合体などがあげられる。これらは単独で使用されてもよいし、2種類以上併用されてもよい。
【0011】
上記熱可塑性樹脂は、ビニル芳香族系炭化水素重合体を主成分とするのが好ましい。上記ビニル芳香族系炭化水素重合体としては、例えば、ポリスチレン及びポリスチレンとアクリル系モノマー等の共重合樹脂などが挙げられる。上記熱可塑性樹脂としてビニル芳香族系炭化水素重合体を主成分とすることにより、成形体表面にアクリル系樹脂やスチレン系共重合樹脂等の融着被覆が可能となり、屋外使用時等の耐候性が向上する。
【0012】
本発明の製造方法において使用されるポリエステル系樹脂は、上記熱可塑性樹脂の成形可能温度より高い融点を有するものであれば特に限定されず、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリシクロヘキサンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチンナフタレートなどが挙げられる。これらは単独で使用されてもよいし、2種類以上併用されてもよい。
【0013】
中でも、ポリエチレンテレフタレートが好ましい。ポリエチレンテレフタレートのガラス転移温度は約70℃、後述する低温結晶化温度は約160℃、融点は約260℃であり、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリスチレン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、アクリル系樹脂等の汎用樹脂と組み合わせて用いることが容易である。さらに、ポリエチレンテレフタレート製ボトル(所謂「ペットボトル」)等の回収樹脂を利用することにより、環境負荷を低減することができる。
【0014】
上記ポリエステル系樹脂の量は、少なすぎると補強効果が小さく、多すぎると成形体中で分散が不十分になりやすくなるので、上記熱可塑性樹脂100重量部に対して、5〜400重量部が好ましい。
【0015】
上記熱可塑性樹脂は、そのガラス転移温度が上記ポリエステル系樹脂の低温結晶化温度以下であることが好ましい。このようにすることにより、延伸時に熱可塑性樹脂が起点となって破断する蓋然性が低下し、延伸が容易になる。
【0016】
本発明の製造方法において使用されるカルボジイミド化合物とは、カルボジイミド(HN=C=NH)及びその誘導体であり、例えば、カルボジイミド、ジシクロヘキシルカルボジイミド、ジイソプロピルカルボジイミド、ジメチルカルボジイミド、ジイソブチルカルボジイミド、ジオクチルカルボジイミド、t−ブチルイソプロピルカルボジイミド、ジフェニルカルボジイミド、ジ−t−ブチルカルボジイミド、ジ−β−ナフチルカルボジイミド等のモノカルボジイミド化合物であってもよいし、ポリカルボジイミド化合物であってもよい。これらは単独で使用されてもよいし、2種類以上併用されてもよい。
【0017】
上記ポリカルボジイミド化合物としては、有機ジイソシアネートの脱炭酸縮合等、種々の方法で製造したものが使用できる。
【0018】
上記有機ジイソシアネートとしては、例えば、1,5−ナフタレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルジメチルメタンジイソシアネート、1,3−フェニレンジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、2,6−ジイソプロピルフェニルイソシアネート、1,3,5−トリイソプロピルベンゼン−2,4−ジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート;ヘキサメチレンジイソシアネート、シクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート、メチルシクロヘキサンジイソシアネート等の脂環族ジイソシアネート;脂肪族ジイソシアネートなどがあげられる。これらは単独で使用されてもよいし、2種類以上併用されてもよい。
【0019】
このようなポリカルボジイミド化合物としては、例えば、日清紡社製、商品名「カルボジライトHMV−8CA」などがあげられる。
【0020】
上記カルボジイミド化合物の配合量は、少なすぎると熱可塑性樹脂とポリエステル系樹脂との界面の結合が不十分なことがあり、十分な補強効果が得られないことがあり、多すぎると得られる成形体の弾性率等の物性を低下させるため、熱可塑性樹脂100重量部に対して0.01〜10重量部が好ましい。
【0021】
本発明の製造方法においては、必要に応じて、ハロゲン系、ノンハロゲン系、無機系等の難燃剤;ヒンダードアミン等の酸化防止剤;変性ポリオレフィン、各種エラストマー等の改質剤などが添加されてもよい。
【0022】
本発明の製造方法にて得られる成形体の形態は特に限定されるものではないが、細すぎると延伸に時間がかかり、太すぎると補強効果が小さくなるので、直径0.2〜2mmのストランドが好ましい。
【0023】
本発明の製造方法においては、まず、熱可塑性樹脂と、該熱可塑性樹脂の成形可能温度よりも高い融点を有する熱可塑性ポリエステル系樹脂と、カルボジイミド化合物、及び必要に応じて難燃剤、酸化防止剤、改質剤などからなる樹脂組成物を、上記ポリエステル系樹脂の融点以上の温度に加熱して伸張しつつ溶融押出する。
【0024】
上記樹脂組成物を伸張しつつ溶融押出するには、溶融した樹脂組成物を、通過面断面積を暫時減少させた金型に供給し、押出成形を行う、溶融した樹脂組成物を、引き延ばしつつ冷却を行う等の方法により実現される。この際、後述する延伸工程でポリエステル分子が配向しやすいよう、ポリエステル系樹脂の結晶化を抑制させることが好ましい。ポリエステル系樹脂の結晶化を抑制させるには、溶融状態のポリエステル系樹脂を速やかに低温結晶化温度以下に冷却することにより達成される。
【0025】
次いで、溶融押出された樹脂組成物を、上記ポリエステル系樹脂のガラス転移温度以上、低温結晶化温度以下の温度で押出方向に延伸する。このようにすることにより、ポリエステル系樹脂の分子配向が一方向に揃えられ、得られる成形体の延伸方向の強度が向上する。
【0026】
上記延伸倍率は、2〜20倍が好ましい。延伸率が2倍未満であるとポリエステル系樹脂の分子配向が弱く、充分な補強効果が得られない。また、20倍を超えると、配向したポリエステル系樹脂の分子が破断してしまいやすい。
【0027】
熱可塑性ポリエステルは、示差熱分析により、昇温時に通常3つの吸熱ピークを示す。この3つのピークを低温側からそれぞれ、ガラス転移温度、低温結晶化温度、融点という。
【0028】
本発明の製造方法においては、上記延伸された樹脂組成物を、さらに上記ポリエステル系樹脂の低温結晶化温度〜融点の温度で加熱処理した後、上記ポリエステル系樹脂の融点以下の温度で賦形するのが好ましい。
【0029】
分子配向が引き揃えられたポリエステル系樹脂を低温結晶化温度〜融点の温度で加熱処理することによりポリエステル系樹脂の結晶化が進み、分子の配向が更に高まると共に安定化し、強度が向上する。
【0030】
上記加熱処理する温度は、低温結晶化温度未満であるとポリエステル系樹脂の結晶化が進まず、融点を超えると分子配向が乱れる。
【0031】
加熱処理を行う際には、張力をかけずに加熱処理すると、結晶化時に分子の配向が乱れて収縮し、強度の向上が不十分となるため、延伸方向に張力をかけて収縮を抑制した状態で加熱処理を行うことが望ましい。
【0032】
次いで、延伸された樹脂組成物を、上記ポリエステル系樹脂の融点以下の温度で、所望の形状に賦形する。このようにすることにより、得られる成形体は一方向に配向した分子構造を持つポリエステル系樹脂で補強された繊維状熱可塑性樹脂成形体となる。
【0033】
本発明の製造方法で得られた繊維状熱可塑性樹脂成形体を賦形する際には、上記延伸された繊維状熱可塑性樹脂成形体を加熱処理した後、無機質充填材を添加して賦形するのが好ましい。上記無機質充填材は、引張弾性率の向上、熱伸縮率の抑制、熱変形温度の向上のために添加されるもので、一般に、熱可塑性樹脂に対して相溶性がない充填材を添加させると、得られる成形体の耐衝撃性能は低下するが、本発明においては、分子配向したポリエステル系樹脂により、衝撃性能低下を抑制することができる。
【0034】
上記無機質充填材としては特に限定されるものではなく、目的に応じ適宜選択され、例えば、タルク、マイカ、グラファイト、層状珪酸塩、水酸化アルミニウム、ガラスフレーク、セリサイト、金属箔等の板状充填材;炭酸カルシウム、シリカ等の粒状充填材;チタン酸カリウム、ワラストナイト、酸化マグネシウム等の針状充填材;炭素繊維、ガラス繊維、金属繊維、アルミナ繊維等の強化繊維などがあげられる。上記無機質充填材の量は、少なすぎると引張弾性率の向上等の効果が小さく、多すぎると、組成物の流動性を阻害し、成形性が悪くなるとともに、得られる成形体の表面平滑性も低下するので、熱可塑性樹脂100重量部に対して、板状充填材、粒状充填材、及び針状充填材の場合1〜100重量部、強化繊維の場合1〜40重量部が好ましい。
【0035】
【実施例】
本発明を、実施例に基づきさらに詳しく説明する。
【0036】
(実施例1)アクリル変性ポリスチレン(A&Mスチレン社製、品番「SX200」、熱変形温度75℃)100重量部、及び、ポリエチレンテレフタレート(三菱レイヨン社製、商品名「ダイヤナイトPA−500」、ガラス転移温度80℃、低温結晶化温度130℃、融点255℃)100重量部、ポリカルボジイミド化合物(日清紡社製、商品名「カルボジライトHMV−8CA」)1重量部からなる樹脂組成物を一軸混練押出機(プラスチック工学研究所製、型式「UT−25」)を経て、内径20mm、先端部が通過面断面が15°のテーパーで直径4mmに暫時縮径された金型に供給し、直径4mmのストランド状樹脂組成物を押し出した。このとき、樹脂吐出速度よりも引き取り速度を速めることにより、ストランド状樹脂組成物を伸長させた。
【0037】
成形条件は、押出機のバレル温度:200〜260℃、金型温度:265℃、樹脂吐出量:5kg/hrとした。押し出されたストランド状樹脂組成物を、氷水を満たした冷却水槽を通過させて、直径2.5mm、樹脂温度15℃とした後、雰囲気温度を95℃に設定した延伸槽に導いて加熱し、順次回転速度を速めた延伸ロールを通過させて、ストランド径が0.5mmになるように延伸を行った。続けて雰囲気温度を200℃に設定した加熱槽に、延伸されたストランド状樹脂組成物を導き、60秒間加熱処理を行い、ストランド状樹脂組成物中のポリエチレンテレフタレートを結晶化させ、繊維状熱可塑性樹脂成形体を得た。
【0038】
(実施例2)押し出されたストランド状樹脂組成物を延伸させるにあたり、順次回転速度を速めた延伸ロールに代えてクリアランスを0.2mmに設定した一対の圧延ロール間を通過させたこと以外は実施例1と同様にして繊維状熱可塑性樹脂成形体を得た。
【0039】
(実施例3)実施例1と同様にして得られた繊維状熱可塑性樹脂成形体を長さ6mm毎に切断してペレット状とし、200℃に加熱した混練ロールに、該ペレット状成形体100重量部、アクリル変性ポリスチレン(A&Mスチレン社製、品番「SX200」、熱変形温度75℃)155重量部、及び、タルク(勝光山工業所製、商品名「ビクトリライトSK2BB」)45重量部を供給して混練し、ポリスチレン65重量%、ポリエチレンテレフタレート20重量%、タルク15重量%からなる混練物を得、次いで、190℃で押圧成形し、厚み2mmの板状成形体を得た。
【0040】
(実施例4)アクリル変性ポリスチレンに代えてポリスチレン(A&Mスチレン社製、品番「H8672」、熱変形温度75℃)を使用したこと以外は実施例1と同様にして繊維状熱可塑性樹脂成形体を得た。
【0041】
(実施例5)アクリル変性ポリスチレンに代えてポリプロピレン(モンテル・エスディーケイ・サンライズ社製、商品名「サンアロマーPB170A」、熱変形温度約100℃)を使用したこと以外は実施例1と同様にして繊維状熱可塑性樹脂成形体を得た。
【0042】
(実施例6)アクリル変性ポリスチレンに代えてアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(テクノポリマー社製、商品名「テクノABS170」、熱変形温度約90℃)を用いたこと以外は実施例1と同様にして繊維状熱可塑性樹脂成形体を得た。
【0043】
(実施例7)タルクに代えてガラス繊維チョップ(日東紡社製、品番「CS3PE956」、繊維長4mm)を用いたこと以外は実施例3と同様にして板状成形体を得た。
【0044】
(比較例1)ポリカルボジイミド化合物を使用しなかったこと以外は実施例1と同様にして繊維状熱可塑性樹脂成形体を得た。
【0045】
(比較例2)ポリカルボジイミド化合物を使用しなかったこと以外は実施例3と同様にして板状成形体を得た。
【0046】
・物性評価
(繊維状熱可塑性樹脂成形体の引張弾性率)実施例1、2、4〜6、比較例1で得られた繊維状熱可塑性樹脂成形体を材料試験機(オリエンテック社製、商品名「テンシロンUCT−5T」)を用い、JIS K 7113に準拠して引張弾性率を測定し、表1に示した。
【0047】
【表1】
【0048】
(板状成形体の衝撃強度)実施例3、7、比較例2で得られた板状成形体をアイゾット衝撃試験機(東洋精機製作所製)を用い、衝撃強度を測定し、表2に示した。
【0049】
【表2】
【0050】
【発明の効果】
本発明の繊維状熱可塑性樹脂成形体の製造方法は、熱可塑性樹脂と、該熱可塑性樹脂の成形可能温度よりも高い融点を有する熱可塑性ポリエステル系樹脂と、カルボジイミド化合物とからなる樹脂組成物を、該熱可塑性ポリエステル系樹脂の融点以上の温度に加熱して伸張しつつ溶融押出する工程、及び、溶融押出された混合物を、上記熱可塑性ポリエステル樹脂のガラス転移温度以上、低温結晶化温度以下の温度で押出方向に延伸する工程をこの順に行うものであるから、溶融状態で液晶構造を取らない汎用樹脂であるポリエステル系樹脂を、高度に分子配向した状態の熱可塑性樹脂に分散させることにより、引張弾性率、衝撃強度等、機械的物性に優れ、かつ十分な補強効果を有する成形体を得ることができる。
Claims (1)
- 熱可塑性樹脂と、該熱可塑性樹脂の成形可能温度よりも高い融点を有する熱可塑性ポリエステル系樹脂と、カルボジイミド化合物とからなる樹脂組成物を、該熱可塑性ポリエステル系樹脂の融点以上の温度に加熱して伸張しつつ溶融押出する工程、及び、溶融押出された混合物を、上記熱可塑性ポリエステル樹脂のガラス転移温度以上、低温結晶化温度以下の温度で押出方向に延伸する工程をこの順に行うことを特徴とする繊維状熱可塑性樹脂成形体の製造方法。
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