JP5319901B2 - 耐熱性樹脂組成物 - Google Patents

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本発明は乳酸系樹脂を含有する樹脂組成物に関し、特に、耐熱性を有する樹脂組成物に関するものである。
プラスチックは今や日常生活、産業等のあらゆる分野において浸透しており、全世界のプラスチックの年間生産量は約1億トンにも達している。この生産されたプラスチックの大半は使用後廃棄されており、これが地球環境を乱す原因の一つとして認識されるようになった。そのため、廃棄されても地球環境に悪影響を与えない材料が求められている。
また、通常のプラスチックの原料である石油等は枯渇性資源であるので、再生可能資源の活用が求められている。例えば、植物原料プラスチックは、再生可能な非枯渇性資源を利用して得られるので、石油等の枯渇資源の節約を図ることができ、しかも、使用後は生分解して自然に戻り、優れたリサイクル性を備えている。
植物原料プラスチックの中でも特に乳酸系樹脂は、澱粉の発酵により得られる乳酸を原料とし、化学工学的に量産可能であり、かつ、透明性、剛性等に優れていることから、ポリスチレンやABSの代替材料として、フィルム、シート、射出成形品等の様々な分野において注目されている。
しかしながら、乳酸系樹脂は十分な耐熱性を有しておらず、高い耐熱性が要求される用途に対応することができなかった。そのため、耐熱性を付与するための様々な改良が検討されてきた。乳酸系樹脂の耐熱性の改良手段として、特開2005−307128号公報には、ポリ乳酸に結晶性ポリプロピレン系樹脂組成物および無機フィラーを含有する樹脂組成物が開示されているが、かかる技術では低荷重下における耐熱性は付与されるものの、家電、OA機器、自動車部品などの射出成形品分野に要求される高荷重下での耐熱性は得られなかった(例えば、特許文献1参照)。特開2005−336220号公報には、ポリ乳酸にガラス繊維を配合する手法が開示されており(例えば、特許文献3参照)、特開2005−200517号公報には、ポリ乳酸にガラス繊維およびタルクを配合する手法が開示されている(例えば、特許文献3参照)。しかしながら、ポリ乳酸にガラス繊維を40質量%以上配合しなければ耐熱性を向上させることはできず、また、タルクを併用したとしても特に際立った耐熱性の向上効果は得られていない。特開2005−220177号公報にはポリ乳酸にウレタン樹脂含有のエポキシ樹脂で処理したガラス繊維等の強化繊維およびタルクを配合する手法が開示されているが、タルクを必須成分としており、かかる技術ではタルクを併用しなければ十分な効果は得られないことが記載されている(例えば、特許文献4参照)。さらに、特開2006−28333号公報には、実質的に結晶化しない乳酸系ポリマー、乳酸系ポリマー以外の結晶性熱可塑性ポリマー、及び、ガラス繊維等のフィラーからなる樹脂組成物が開示されているが、かかる技術ではガラス繊維を30重量%配合した場合でも十分な耐熱性は得られていない(例えば、特許文献5参照)。
一方、特開平04−182112号公報には、脂肪族ポリエステル(乳酸系樹脂)に対して、それとは異なる熱可塑性樹脂(ポリプロピレン等)を40〜75質量%の割合で配合してなる樹脂成形物(例えば、特許文献6参照)が、特開平05−179110号公報には、微生物分解性熱可塑性樹脂(乳酸系樹脂)に対して、少なくとも一部が変性ポリオレフィン系樹脂であるポリオレフィン系樹脂を配合してなる樹脂成形物(例えば、特許文献7参照)が、特開2001−123055号公報には、ポリ乳酸、ポリ乳酸以外の脂肪族ポリエステル、及び、変性オレフィン化合物からなる樹脂組成物(例えば、特許文献8参照)、特開2003−082271号公報には、オレフィン系重合体、脂肪族ポリエステル、及び/又は、シリカからなる組成物(例えば、特許文献9参照)が、特開2005−068232号公報には、生分解性樹脂とポリオレフィンをブレンドしてなる樹脂(例えば、特許文献10参照)が開示されているが、これらの公報に開示されている乳酸系樹脂とポリプロピレンの混合物では、家電、OA機器、自動車部品などに使用できるような耐熱性を有する射出成形品は得られず、また、これらの組成物からなる射出成形品の結晶化度を高めたとしても耐熱性の向上効果は期待できない。また、特開平07−109413号公報には、芳香族ポリカーボネート樹脂と、ポリ乳酸および/または乳酸類とその他のヒドロキシカルボン酸との共重合体から成る樹脂組成物(例えば、特許文献11参照)が、特開2002−371172号公報には、ポリ乳酸、ポリカーボネート、ラジカル反応開始剤を窒素雰囲気下で溶融混合して得られる樹脂組成物(例えば、特許文献12参照)が開示されているが、ポリカーボネートの比率が高くなければ効果が認められず、またその場合でも、樹脂組成物の流動性が著しく低下してしまう。
特開2005−307128号公報 特開2005−336220号公報 特開2005−200517号公報 特開2005−220177号公報 特開2006−28333号公報 特開平04−182112号公報 特開平05−179110号公報 特開2001−123055号公報 特開2003−082271号公報 特開2005−068232号公報 特開平07−109413号公報 特開2002−371172号公報
本発明は、従来の技術では非常に困難であった乳酸系樹脂の高度な耐熱性向上の問題を解決し、乳酸系樹脂に耐熱性向上効果を付与することを目的とする。
本発明者らは、このような現状に鑑み、鋭意検討を重ねた結果、効果の高い本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の樹脂組成物は、乳酸系樹脂(A)に、乳酸系樹脂との溶解度パラメータの差が1.0以上、2.8以下である熱可塑性樹脂で被覆された繊維状フィラー(B)を配合してなり、該乳酸系樹脂(A)及び該繊維状フィラー(B)の混合物中に占める該繊維状フィラー(B)の割合が、10質量%以上、60質量%以下であり、かつ、該乳酸系樹脂(A)の相対結晶化度χc(A)と、該乳酸系樹脂(A)の結晶化熱量ΔHc(A)と、該乳酸系樹脂(A)の結晶融解熱量ΔHm(A)が下記に示す関係を満たすことを特徴とする樹脂組成物。

χc(A)={ΔHm(A)−ΔHc(A)}/ΔHm(A)≧0.90
また、本発明においては、前記繊維状フィラー(B)は、ガラス繊維及び/又はカーボン繊維であることができる。
また、前記熱可塑性樹脂は、熱可塑性ポリウレタン、ポリアミド6、ポリエチレン、ポリブタジエン、アクリロニトリル・スチレン共重合体、および、ポリ塩化ビニリデンからなる群から選ばれる少なくとも1種であることができる。
本発明のシート、フィルム、または、射出成形体は、上記いずれかの樹脂組成物を用いてなることを特徴とする。
本発明によれば、優れた耐熱性、耐衝撃性を有する樹脂組成物を提供できる。また、そのため、この樹脂組成物を用いてなるフィルム、シート、射出成形体等の成形体は、耐熱性が必要とされる様々な分野に幅広く使用することができる。
以下、本発明の実施形態について説明する。しかしながら、本発明の技術的範囲は以下に示す実施形態に限定されるものではない。
本発明の樹脂組成物は、乳酸系樹脂(A)および繊維状フィラー(B)を含有する。この繊維状フィラー(B)の配合割合は、乳酸系樹脂(A)および繊維状フィラー(B)の合計質量中、10質量%以上、60質量%以下であり、15質量%以上、50質量%以下であることが好ましい。繊維状フィラー(B)の配合割合が10質量%以上であれば、優れた耐熱性を付与することができ、60質量%以下であれば、耐衝撃性を良好に保つことができる。
(乳酸系樹脂)
本発明の樹脂組成物に用いられる乳酸系樹脂(A)は、構造単位がL−乳酸であるポリ(L−乳酸)、構造単位がD−乳酸であるポリ(D−乳酸)、構造単位がL−乳酸及びD−乳酸である、ポリ(DL−乳酸)やこれらの混合体である。ここで、D−乳酸の割合は0.1%以上、3.0%未満であることが好ましく、0.5%以上、2.0%未満であることが更に好ましい。D−乳酸の割合が0.1%を下回る場合には生産性が低下することがあり、3.0%以上の場合には射出成形体の耐熱性が得られにくく用途が制限されることがある。
乳酸系樹脂の重合法としては、縮合重合法、開環重合法などの公知のいずれかの方法を採用することができる。例えば、縮合重合法では、L−乳酸またはD−乳酸、あるいはこれらの混合物を直接脱水縮合重合して任意の組成を有する乳酸系樹脂を得ることができる。
また、開環重合法では、適当な触媒を選択し、必要に応じて重合調整剤等を用いて、乳酸の環状二量体であるラクチドから乳酸系重合体を得ることができる。ラクチドには、L−乳酸の2量体であるL−ラクチド、D−乳酸の2量体であるD−ラクチド、さらにL−乳酸とD−乳酸からなるDL−ラクチドがあり、これらを必要に応じて混合して重合することにより任意の組成、結晶性をもつ乳酸系樹脂を得ることができる。
さらに、耐熱性を向上させる等の必要に応じ、乳酸系樹脂の本質的な性質を損なわない範囲で、例えば、乳酸系樹脂成分を90質量%以上含有する範囲内で、少量の共重合成分を添加することができる。少量の共重合成分としては、テレフタル酸のような非脂肪族ジカルボン酸及び/又はビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物のような非脂肪族ジオール等を用いることができる。さらにまた、分子量増大を目的として少量の鎖延長剤、例えば、ジイソシアネート化合物、エポキシ化合物、酸無水物等を使用することもできる。
乳酸系樹脂は、さらに、乳酸および/または乳酸以外のα−ヒドロキシカルボン酸等の他のヒドロキシカルボン酸単位との共重合体であっても、脂肪族ジオールおよび/または脂肪族ジカルボン酸との共重合体であってもよい。
他のヒドロキシカルボン酸単位としては、乳酸の光学異性体(L−乳酸に対してはD−乳酸、D−乳酸に対してはL−乳酸)、グリコール酸、3−ヒドロキシ酪酸、4−ヒドロキシ酪酸、2−ヒドロキシn−酪酸、2−ヒドロキシ3,3−ジメチル酪酸、2−ヒドロキシ3−メチル酪酸、2−メチル乳酸、2−ヒドロキシカプロン酸等の2官能脂肪族ヒドロキシカルボン酸やカプロラクトン、ブチロラクトン、バレロラクトン等のラクトン類が挙げられる。
乳酸系樹脂に共重合される上記脂肪族ジオールとしては、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール等が挙げられる。また、上記脂肪族ジカルボン酸としては、コハク酸、アジピン酸、スベリン酸、セバシン酸およびドデカン二酸等が挙げられる。
本発明に使用される乳酸系樹脂は、重量平均分子量が5万以上、40万以下の範囲が好ましく、10万以上、25万以下の範囲がより好ましい。乳酸系樹脂の重量平均分子量が5万未満では機械物性等の実用物性がほとんど発現されないことがあり、40万より大きい場合には、溶融粘度が高すぎて成形加工性に劣ることがある。
本発明に好ましく使用される乳酸系樹脂の代表的なものとしては、三井化学(株)製の「レイシア」シリーズ、Nature Works社製の「Nature Works」シリーズ等が商業的に入手可能なものとして挙げられる。
本発明において乳酸系樹脂(A)は、乳酸系樹脂(A)の相対結晶化度χc(A)、乳酸系樹脂(A)の結晶化熱量ΔHc(A)、及び、乳酸系樹脂(A)の結晶融解熱量ΔHm(A)が、下記の関係式
χc(A)={ΔHm(A)−ΔHc(A)}/ΔHm(A)≧0.90
を満たす。上記関係式を満たせば十分な耐熱性を実現することができて、高い耐熱性が要求される製品に適用できる。
本発明においては、乳酸系樹脂(A)が上記関係式を満たすように結晶化処理を施すことが好ましい。例えば本発明の樹脂組成物を用いてなる成形体等の物体にこのような結晶化処理が施されると、成形体等の収縮、変形等を最小限に抑制しつつ、耐熱性を付与することができる。
結晶化処理の方法としては、例えば、成形時の金型内で、または/および、金型から取り出した後に結晶化処理を施すことが有効である。なお、結晶化処理については後述する。
(繊維状フィラー)
本発明の樹脂組成物に用いられる繊維状フィラー(B)は、熱可塑性樹脂で被覆されており、この熱可塑性樹脂の溶解度パラメータは乳酸系樹脂の溶解度パラメータとの差が1.0以上、2.8以下であり、1.3以上、2.2以下であることが更に好ましく、特に、1.5以上、2.0以下であることが好ましい。該熱可塑性樹脂と乳酸系樹脂の溶解度パラメータの差が1.0未満では、乳酸系樹脂との相溶性が高くなるため分散状態が細かくなり、十分な耐熱性を付与することができなくなり、一方、2.8を超える場合には、乳酸系樹脂との相溶性が著しく低下するため、混合時における完全な相分離、あるいは、界面での剥離等を生じて機械物性が低下する。
溶解度パラメータの計算方法としては、「Polymer Handbook」第3版(1989)J.BRANDRUP、E.H.IMMERGUT編集、John Wiley & Sons(ISBN 0−471−81244−7)に記載の方法を用いることができ、化学構造および密度から溶解度パラメータを計算する原子団寄与法を用いて算出する。この方法によって算出した乳酸系樹脂の溶解度パラメータは9.9であり、本発明に用いられる溶解度パラメータの差が1.0以上、2.8以下である熱可塑性樹脂としては、溶解度パラメータが7.4〜8.9の範囲の熱可塑性樹脂、及び、溶解度パラメータが10.9〜12.7の範囲の熱可塑性樹脂が挙げられる。具体的に例示すると、ポリプロピレン(7.9)、ポリエチレン(8.0)、ポリブタジエン(8.3)、熱可塑性ポリウレタン(11.3)、アクリロニトリル・スチレン共重合体(11.3)、ポリ塩化ビニリデン(12.2)、ポリアミド6(12.7)等が挙げられる(かっこ内の数値は溶解度パラメータ)。
また、本発明に用いられる繊維状フィラーとしては、ガラス繊維、カーボン繊維、ケイ酸カルシウムウィスカ、ウォラストナイト、アラミド繊維、LCP繊維、ケナフ繊維、竹繊維、麻繊維、綿繊維等が挙げられる。繊維長は特に限定されるものではないが、例えば、繊維長が5mm以上、20mm以下のものを用いることが好ましく、7mm以上、17mm以下のものを用いることが更に好ましく、特に、10mm以上、15mm以下のものを用いることが好ましい。繊維状フィラーの繊維長が5mmを下回る場合には、耐熱性、耐衝撃性の向上効果を付与することが難しくなり、一方、20mmより大きい場合には、樹脂組成物の流動性が低下するため、成形が困難になる場合がある。
繊維状フィラーへ熱可塑性樹脂を被覆する方法を以下に説明する。例えば、ケイ酸カルシウムウィスカ、ウォラストナイト、ガラス短繊維、カーボン短繊維等の粉末状のフィラーに被覆する場合には、二軸押出機や溶融ミキサーを用いて熱可塑性樹脂と繊維状フィラーとを溶融混合してコンパウンドを作製することができる。このとき繊維状フィラーを押出機にフィードするにあたり、まず乳酸系樹脂のみを溶融させた後、サイドフィーダー等で2軸押出機の半ばから繊維をフィードしてもよい。
また、ガラス長繊維、カーボン長繊維等のようにボビン巻きが可能な繊維状フィラーに被覆する場合には、連続フィラメントや連続ステープルヤーンを巻き出し、熱可塑性樹脂をクロスヘッドダイから押し出すと同時に繊維に樹脂を被覆・含浸させるという、いわゆる引き抜き成形法を利用して繊維状フィラーを熱可塑性樹脂に被覆することができる。引き抜き成形法により形成されたストランドは、ペレットカッター等によって適当なサイズにカットされ樹脂ペレットとされる。樹脂ペレットに含まれる繊維の長さは、樹脂ペレットの長さとほぼ同等に制御される。
(カルボジイミド化合物)
本発明の樹脂組成物の耐久性をさらに向上させるためにカルボジイミド化合物を配合することができる。本発明に好ましく用いられるカルボジイミド化合物としては、下記一般式に示す基本構造を有するものが挙げられる。

−(N=C=N−R−)n−

(上記式において、Rは有機系結合単位を示し、例えば、脂肪族、脂環族または芳香族であることができる。nは1以上の整数を示し、通常は1〜50の間で適宜決められる。nが2以上の場合には、2以上のRは同一でも異なっていてもよい。)
具体的には、例えば、ビス(ジプロピルフェニル)カルボジイミド、ポリ(4,4'−ジフェニルメタンカルボジイミド)、ポリ(p−フェニレンカルボジイミド)、ポリ(m−フェニレンカルボジイミド)、ポリ(トリルカルボジイミド)、ポリ(ジイソプロピルフェニレンカルボジイミド)、ポリ(メチル−ジイソプロピルフェニレンカルボジイミド)、ポリ(トリイソプロピルフェニレンカルボジイミド)等、および、これらの単量体がカルボジイミド化合物として挙げられる。これらのカルボジイミド化合物は、単独、または、2種類以上を組み合わせて用いることができる。
カルボジイミド化合物の代表的なものとしては、日清紡績(株)製の「カルボジライト」シリーズ、ラインケミー社製の「スタバクゾール」シリーズ等が商業的に入手可能なものとして挙げられる。
上記カルボジイミド化合物の配合量は、本発明の樹脂組成物100質量部に対して、0.1質量部以上、5質量部以下の割合で配合することが好ましく、0.5質量部以上、3質量部以下の割合で配合することがより好ましい。カルボジイミド化合物の配合割合が0.1質量部以上であれば、耐久性の向上効果が得られ、5質量部以下であれば、カルボジイミド化合物の可塑化効果により成形品等の耐熱性が低下したり、あるいは、過度の分子量向上により粘度が上昇し、成形性に問題を生じることがない。
(結晶化促進剤)
本発明においては、樹脂組成物の結晶化速度を向上させるために結晶化促進剤を配合することができる。本発明に用いられる結晶化促進剤としては、アジピン酸ジブチル、アジピン酸ジイソブチル、アジピン酸ジイソノニル、アジピン酸ジイソデシル、アジピン酸ジ(2−エチルヘキシル)、アジピン酸ジ(n−オクチル)、アジピン酸ジ(n−デシル)、アジピン酸ジブチルジグリコール、セバシン酸ジブチル、セバシン酸ジ(2−エチルヘキシル)、アゼライン酸ジ(n−ヘキシル)、アゼライン酸ジ(2−エチルヘキシル)、ドデカンジオン酸ジ(2−エチルヘキシル)、クエン酸アセチルトリブチルなどの脂肪酸エステル、フタル酸ジイソノニル、フタル酸ジイソデシル、フタル酸ジ(2−エチルヘキシル)などのフタル酸エステル、またはトリメリット酸トリ(2−エチルヘキシル)などのトリメリット酸エステル等の有機系結晶化促進剤、あるいは、タルク、カオリン、炭酸カルシウム、ベントナイト、マイカ、セリサイト、ガラスフレーク、黒鉛、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、三酸化アンチモン、硫酸バリウム、ホウ酸亜鉛、含水ホウ酸カルシウム、アルミナ、マグネシア、ウォラストナイト、ゾノトライト、セピオライト、ウィスカー、ガラス繊維、ガラスフレーク、金属粉末、ビーズ、シリカバルーン、シラスバルーン等の無機系結晶化促進剤が挙げられる。有機系結晶化促進剤と無機系結晶化促進剤は単独で用いても、あるいは、2種類以上を併用してもかまわない。
上記結晶化促進剤の配合量は、本発明の樹脂組成物100質量部に対して0.1質量部以上、10質量部以下の割合で配合することが好ましく、1質量部以上、5質量部以下の割合で配合することがより好ましい。結晶化促進剤の配合割合が0.1質量部以上、10質量部以下であれば、成形性、耐熱性、耐衝撃性等の機械物性を損なうことなく結晶化速度を向上させることができる。
また、本発明の効果を損なわない範囲で、熱安定剤、酸化防止剤、難燃剤、紫外線吸収剤、光安定剤、顔料、染料等の添加剤を処方することができる。
本発明の樹脂組成物はフィルム、シート、または、射出成形体等に加工して用いることができる。以下に本発明の樹脂組成物を用いて成形体を形成する方法について説明する。
乳酸系樹脂(A)、および、乳酸系樹脂との溶解度パラメータの差が1.0以上、2.8以下である熱可塑性樹脂で被覆された繊維状フィラー(B)、また必要に応じて、その他添加剤等の各原料を、直接射出成型機に投入し混合して射出成形する方法、あるいは、ドライブレンドした原料を、二軸押出機を用いてストランド形状に押出してペレットを作製した後、フィルム、シート、射出成形体等を形成する方法がある。いずれの方法を採用するにしても、乳酸系樹脂の分解による分子量の低下を考慮する必要があるが、各原料を均一に混合させるためには後者を選択することが好ましい。
本発明においては、例えば、乳酸系樹脂(A)、および、乳酸系樹脂との溶解度パラメータの差が1.0以上、2.8以下である熱可塑性樹脂で被覆された繊維状フィラー(B)、また必要に応じて、その他添加剤等を、十分に乾燥させて水分を除去した後、二軸押出機を用いて溶融混合し、ストランド形状に押出してペレットを作製する。なお、乳酸系樹脂はL−乳酸構造とD−乳酸構造の組成比によって融点が変化すること、乳酸系樹脂(A)と繊維状フィラー(B)の種類や混合割合によって、更にはフィラー、添加剤等の種類や混合割合によって樹脂組成物の粘度が変化すること等を考慮して、溶融押出温度を適宜選択することが好ましい。実際には180℃以上、240℃以下の温度範囲が通常選択される。
上記方法によって作製されたペレットを十分に乾燥させて水分を除去した後、下記に示す方法を用いてフィルム、シート、または、射出成形体を形成することができる。
本発明において、フィルムの成形方法としては、ロール延伸、テンター延伸法、チューブラー法、インフレーション法等による方法を採用することができ、シートまたはプレートの成形方法としては、一般的なTダイキャスト法、プレス法等を採用することができる。
また、射出成形体の製造方法としては、特に限定されるものではないが、代表的には熱可塑性樹脂用の一般的な射出成形法、ガスアシスト成形法、射出圧縮成形法等の射出成形法を採用することができる。その他目的に合わせて、上記の方法以外でインモールド成形法、ガスプレス成形法、2色成形法、サンドイッチ成形法等を採用することもできる。
用いられる射出成形装置は、一般的な射出成形機、ガスアシスト成形機、射出圧縮成形機等と、これらの成形機に用いられる成形用金型及び付帯機器、金型温度制御装置、原料乾燥装置等から構成される。成形条件は射出シリンダー内での樹脂の熱分解を避けるため、溶融樹脂温度を180℃以上、240℃以下の範囲で成形することが好ましい。
次に、成形された射出成形体に結晶化処理を施すことが耐熱性向上の点から好ましい。本発明においては、射出成形体を、成形時の金型内、または/および、金型から取り出した後に結晶化処理を行う。生産性の面からは、射出成形体を形成する樹脂の結晶化速度が遅い場合には金型から取り出した後に結晶化処理を行うことが好ましく、結晶化速度が速い場合には金型内で結晶化を行うことが好ましい。
金型内で結晶化させる場合、加熱した金型内に溶融樹脂を充填した後、所定時間金型内で保持する。この場合、金型温度は80℃以上、130℃以下の範囲が好ましく、90℃以上、120℃以下の範囲がより好ましい。また、冷却時間は1秒以上、300秒以下の範囲が好ましく、5秒以上、60秒以下の範囲がより好ましい。
また、金型から成形体を取り出した後に結晶化処理を施す場合には、熱処理温度は60℃以上、130℃以下の範囲が好ましく、70℃以上、100℃以下の範囲がより好ましい。熱処理温度が60℃より低い場合には、成形工程において結晶化が進行しないことがあり、130℃より高い場合には、成形体の冷却時において変形や収縮が生じることがある。熱処理時間は、樹脂組成物の組成および熱処理温度によって適宜決められるが、例えば、熱処理温度が70℃の場合には15分以上、5時間以下の範囲であり、熱処理温度が130℃の場合には10秒以上、30分以下の範囲である。
結晶化処理の方法としては、熱風、蒸気、温水、遠赤外線ヒーター、IHヒーター等の手段を用いることができる。この際、射出成形体を固定しないて結晶化処理を施してもよいが、成形体の変形を防止するためには、金型、樹脂型等で固定して行うことが好ましい。また、生産性を考慮して、梱包した状態で結晶化処理を行うこともできる。
以下に実施例を示して本発明を具体的に説明するが、これらにより本発明は何ら制限を受けるものではなく、本発明の技術的範囲を逸脱しない範囲内で種々の応用が可能である。なお、各実施例および各比較例は以下の方法で評価を行った。
(1)相対結晶化度
日本工業規格JIS K−7121に基づき、射出成形体から約10mgのサンプルを削り出し、パーキンエルマー社製の「DSC−7」を用い、10℃/分の速度にて30℃から200℃まで昇温測定を行った。得られたサーモグラムより乳酸系樹脂の結晶化熱量ΔHc(A)、乳酸系樹脂の結晶融解熱量ΔHm(A)を読み取った。得られた値より、相対結晶化度χc(A)を下記の式にて算出した。

χc(A)={ΔHm(A)−ΔHc(A)}/ΔHm(A)
(2)荷重たわみ温度
日本工業規格JIS K−7191のA法に基づいて、長さ120mm×幅11mm×厚さ3mmの試験片を作成し、東洋精器(株)製の「S−3M」を用いて荷重たわみ温度の測定を行った。測定は、フラットワイズ方向、試験片に加える曲げ応力1.8MPaの条件で行った。荷重たわみ温度が90℃以上を合格とした。
(実施例1)
乳酸系樹脂(A)として、Nature Works社製のNature Works 4032D(D乳酸の割合:1.4%、重量平均分子量:20万)、乳酸系樹脂との溶解度パラメータの差が1.0以上、2.5以下である熱可塑性樹脂で被覆された繊維状フィラー(B)として、ダイセルポリマー(株)製の「TPU−GF60−01」(熱可塑性ポリウレタン、溶解度パラメータ:11.3、ガラス繊維含有率:60%、繊維長:13mm)を用いた。Nature Works 4032D、及び、TPU−GF60−01を、質量比で90:10の割合でドライブレンドした後、三菱重工(株)製の40mmφ小型同方向二軸押出機を用いて200℃でコンパウンドし、ペレット形状にした。得られたペレットを東芝機械(株)製の射出成形機 IS50E(スクリュー径25mm)を用い、荷重たわみ温度の測定用試験片として、長さ120mm×幅11mm×厚さ3mmの試験片を射出成形して得た。ただし、主な成形条件は以下の通りである。
(成形条件)
1)温度条件:シリンダー温度(200℃) 金型温度(30℃)
2)射出条件:射出圧力(115MPa) 保持圧力(55MPa)
3)計量条件:スクリュー回転数(65rpm) 背圧(15MPa)
次に、試験片をベーキング試験装置(大栄科学精器製作所製のDKS−5S)内に静置し、100℃で1時間結晶化処理(熱処理)を行った。得られた試験片を用いて、相対結晶化度、および、荷重たわみ温度の評価を行った。その結果を表1に示す。
(実施例2)
樹脂組成物の乳酸系樹脂(A)と繊維状フィラー(B)との配合割合を、Nature Works 4032D、及び、TPU−GF60−01を質量比で70:30となるようにドライブレンドした以外は実施例1と同様にして、射出成形し、結晶化処理を行って試験片を作製した。得られた試験片について実施例1と同様の評価を行った。その結果を表1に示す。
(実施例3)
樹脂組成物の乳酸系樹脂(A)と繊維状フィラー(B)との配合割合を、Nature Works 4032D、及び、TPU−GF60−01を質量比で50:50となるようにドライブレンドした以外は実施例1と同様にして、射出成形し、結晶化処理を行って試験片を作製した。得られた試験片について実施例1と同様の評価を行った。その結果を表1に示す。
(実施例4)
乳酸系樹脂との溶解度パラメータの差が1.0以上、2.8以下である熱可塑性樹脂で被覆された繊維状フィラー(B)として、ダイセルポリマー(株)製のPA6−GF50−01(ポリアミド6、溶解度パラメータ:12.7、ガラス繊維含有率50%、繊維長:13mm)を用い、Nature Works 4032D、及び、PA6−GF50−01を質量比が70:30の割合となるようにドライブレンドした以外は実施例1と同様にして、射出成形し、結晶化処理を行って試験片を作製した。得られた試験片について実施例1と同様の評価を行った。その結果を表1に示す。
(実施例5)
乳酸系樹脂との溶解度パラメータの差が1.0以上、2.8以下である熱可塑性樹脂で被覆された繊維状フィラー(B)として、ダイセルポリマー(株)製のTPU−CF40−01(熱可塑性ポリウレタン、溶解度パラメータ:11.3、カーボン繊維含有率:40%、繊維長:13mm)を用い、Nature Works 4032D、及び、TPU−CF40−01の質量比が70:30となるようにドライブレンドした以外は実施例1と同様にして、射出成形し、結晶化処置を行って試験片を作製した。得られた試験片について実施例1と同様の評価を行った。その結果を表1に示す。
(比較例1)
繊維状フィラーを配合せずに、乳酸系樹脂としてNature Works 4032Dを単独で用いた以外は実施例1と同様にして、射出成形し、結晶化処理を行って、試験片を作製した。得られた試験片について実施例1と同様の評価を行った。その結果を表1に示す。
(比較例2)
乳酸系樹脂との溶解度パラメータの差が1.0以上、2.8以下である熱可塑性樹脂で被覆された繊維状フィラー(B)のかわりに、クラレ(株)製のクラミロンU1195(熱可塑性ポリウレタン)を用い、Nature Works 4032D、及び、クラミロンU1195を質量比が70:30となるようにドライブレンドした以外は実施例1と同様にして、射出成形し、結晶化処理を行って試験片を作製した。得られた試験片について実施例1と同様の評価を行った。その結果を表1に示す。
(比較例3)
乳酸系樹脂との溶解度パラメータの差が1.0以上、2.8以下である熱可塑性樹脂で被覆された繊維状フィラー(B)のかわりに、日本ポリプロ(株)製のノバテックPP BC3L(ブロックポリプロピレン)を用い、Nature Works 4032D、及び、ノバテックPP BC3Lを質量比で70:30の割合となるようにドライブレンドした以外は実施例1と同様にして、射出成形し、結晶化処理を行って試験片を作製した。得られて試験片について実施例1と同様の評価を行った。その結果を表1に示す。
(比較例4)
乳酸系樹脂との溶解度パラメータの差が1.0以上、2.8以下である熱可塑性樹脂で被覆された繊維状フィラー(B)のかわりに、日本板硝子(株)製のガラス繊維(平均長さ2mm)を用い、Nature Works 4032D、及び、ガラス繊維を質量比で70:30の割合となるようにドライブレンドした以外は実施例1と同様にして、射出成形し、結晶化処理を行って試験片を作製した。得られた試験片について実施例1と同様の評価を行った。その結果を表1に示す。
(比較例5)
乳酸系樹脂(A)と繊維状フィラー(B)との配合割合を、Nature Works 4032D、及び、TPU−GF60−01の質量比が70:30となるようにドライブレンドした以外は実施例1と同様にして、射出成形し、結晶化処理を行うことなく試験片を作製した。得られた試験片について実施例1と同様の評価を行った。その結果を表1に示す。
(比較例6)
三菱レイヨン(株)製のアクリペットMF(ポリメチルメタクリレート、溶解度パラメータ:9.1)、及び、日本板硝子(株)製のガラス繊維(平均長さ2mm)を質量比で60:40の割合となるようにドライブレンドした後、三菱重工(株)製の40mmφ小型同方向二軸押出機を用いて200℃でコンパウンドし、ペレット形状にした。次いで、得られたペレット(以下、マスターバッチAと言う)と、Nature Works 4032Dを質量比で70:30の割合となるようにドライブレンドした後、実施例1と同様の方法で射出成形し、試験片を作製した。得られた試験片について実施例1と同様の評価を行った。その結果を表1に示す。
(比較例7)
三菱化学(株)製のノバペックス(ポリエチレンテレフタレート、溶解度パラメータ:10.7、IV:0.65)、及び、日本板硝子(株)製のガラス繊維(平均長さ2mm)を質量比で60:40の割合となるようにドライブレンドした後、三菱重工(株)製の40mmφ小型同方向二軸押出機を用いて260℃でコンパウンドし、ペレット形状にした。次いで、得られたペレット(以下、マスターバッチBと言う)と、Nature Works 4032Dを質量比で70:30の割合となるようにドライブレンドした後、実施例1と同様の方法で射出成形したが、試験片の表面部分で層剥離が生じて評価に耐えうる試験片を作製することができなかった。
Figure 0005319901
表1から明らかなように、実施例2〜5の樹脂組成物およびこの樹脂組成物を用いてなる成形体は、高荷重下での耐熱性に優れており、非常に優れた耐熱性を示し、かつ、剛性、耐衝撃性にも優れていることが分かった。実施例1の樹脂組成物およびこの樹脂組成物を用いてなる成形体は、耐熱性が他の実施例よりやや劣ってはいるが、荷重たわみ温度が90℃以上であり、十分に耐熱性を有するものであることが分かった。なお、実施例1〜5の樹脂組成物およびこの樹脂組成物を用いてなる成形体は、剛性、耐衝撃性にも優れているものであった。
一方、比較例1〜6の樹脂組成物およびこの樹脂組成物を用いてなる射出成形体は、耐熱性に劣ったものであることが分かった。なお、配合割合が本発明外である比較例5は耐衝撃性に劣ったものであり、溶解度パラメータが本発明外である比較例6は耐衝撃性に劣ったものであった。
本発明の樹脂組成物は優れた耐熱性を有するので、家電、OA機器、自動車部品等のように、特に高い耐熱性が必要とされる用途の材料として広く適用することができる。また、本発明のシート、フィルム、射出成形体は、優れた耐熱性を有するので、特に高い耐熱性が必要とされる用途に広く適用することができる。

Claims (4)

  1. 乳酸系樹脂(A)に、乳酸系樹脂との溶解度パラメータの差が1.0以上、2.8以下である熱可塑性樹脂で被覆された繊維状フィラー(B)を配合してなり、該乳酸系樹脂(A)及び該繊維状フィラー(B)の混合物中に占める該繊維状フィラー(B)の割合が、10質量%以上、60質量%以下であり、該繊維状フィラー(B)の繊維長が5mm以上、20mm以下であり、かつ、該乳酸系樹脂(A)の相対結晶化度χc(A)と、該乳酸系樹脂(A)の結晶化熱量ΔHc(A)と、該乳酸系樹脂(A)の結晶融解熱量ΔHm(A)が下記に示す関係を満たすことを特徴とする樹脂組成物。

    χc(A)={ΔHm(A)−ΔHc(A)}/ΔHm(A)≧0.90
  2. 前記繊維状フィラー(B)が、ガラス繊維及び/又はカーボン繊維であることを特徴とする請求項1に記載の樹脂組成物。
  3. 前記熱可塑性樹脂が熱可塑性ポリウレタン、ポリアミド6、ポリエチレン、ポリブタジエン、アクリロニトリル・スチレン共重合体、および、ポリ塩化ビニリデンからなる群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1または2に記載の樹脂組成物。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の樹脂組成物を用いてなることを特徴とするシート、フィルム、または、射出成形体。
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