JP4841869B2 - 樹脂組成物及び成形体 - Google Patents
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Description
本発明の樹脂組成物は、ポリブチレンサクシネート及びフェノキシ樹脂からなる混合物を主成分として含む。
ポリブチレンサクシネート、フェノキシ樹脂、および、必要に応じて添加剤等の各原料を、同一の押出機あるいは射出成形機に投入して直接混練し、成形することにより成形体を形成することができる。あるいは、ドライブレンドした原料を、二軸押出機を用いてストランド形状に押出してペレットを作製しておき、このペレットを射出成形機、押出機等に入れて成形することによりフィルム、シート、射出成形体等の成形体を形成することができる。
日本工業規格JIS K7121に基づき、測定用サンプルとして10mg程度に切り出したものについてパーキンエルマー社製の示差走査熱量分析装置「DSC−7」を用いて以下の手順に従って測定を行った。
(1)まず、500℃/分の速度で30℃から200℃まで昇温した後、200℃で2分間保持した。
(2)次に、10℃/分の速度で200℃から30℃まで降温してサーモグラムを作製した。
(3)その後、10℃/分の速度で30℃から200℃まで昇温してサーモグラムを作製した。
なお、結晶化温度(Tc)は結晶化速度の指標であり、Tcが高いほうが結晶化速度が速くなる。また、結晶融解熱量(ΔHm)は結晶化度の指標であり、結晶融解熱量(ΔHm)が高いほうが結晶化度が高くなる。本発明においてはポリブチレンサクシネートの結晶化温度(Tc)及び結晶融解熱量(ΔHm)が、ポリブチレンサクシネートにフェノキシ樹脂を含有した混合物の結晶化温度(Tc)及び結晶融解熱量(ΔHm)より低いことが重要である。特に、結晶化温度(Tc)が75℃以上であり、結晶融解熱量(ΔHm)が55J/g以上であることが好ましい。
ポリブチレンサクシネートとして三菱化学(株)製のGSPla AZ91T(重量平均分子量16万)を用い、フェノキシ樹脂としてジャパンエポキシレジン(株)製のエピコート(登録商標)E1256(ビスフェノールAタイプ)を用いた。GSPla AZ91Tと、E1256とを質量比で、99質量部:1質量部の割合で配合し、三菱重工(株)製の40mmφの単軸押出機を用いて200℃で混練した後、口金から押出し、次いで、45℃のキャスティングロールに接触させて急冷し、200μm厚のシートを作製した。
実施例1において、ポリブチレンサクシネートとフェノキシ樹脂との配合割合を、質量比で、GSPla AZ91T:E1256=95:5となるように変更した以外は実施例1と同様にしてシートを作製した。
得られたシートについて、結晶化温度(Tc)及び結晶融解熱量(ΔHm)を求めた。その結果を表1に示す。
実施例1において、ポリブチレンサクシネートとフェノキシ樹脂との配合割合を、質量比で、GSPla AZ91T:E1256=90:10となるように変更した以外は実施例1と同様にしてシートの作製を行った。
得られたシートについて、結晶化温度(Tc)及び結晶融解熱量(ΔHm)を求めた。その結果を表1に示す。
実施例1において、ポリブチレンサクシネートとフェノキシ樹脂との配合割合を、質量比で、GSPla AZ91T:E1256=85:15となるように変更した以外は実施例1と同様にしてシートの作製を行った。
得られたシートについて、結晶化温度(Tc)及び結晶融解熱量(ΔHm)を求めた。その結果を表1に示す。
実施例1において、ポリブチレンサクシネートとフェノキシ樹脂との配合割合を、質量比で、GSPla AZ91T:E1256=80:20となるように変更した以外は実施例1と同様にしてシートの作製を行った。
得られたシートについて、結晶化温度(Tc)及び結晶融解熱量(ΔHm)を求めた。その結果を表1に示す。
実施例1において、フェノキシ樹脂としてE1256の替わりにジャパンエポキシレジン社製のE4250(ビスフェノールA/ビスフェノールF=50/50タイプ)を用いて、ポリブチレンサクシネートとフェノキシ樹脂との配合割合を、質量比で、GSPla AZ91T:E4250=90:10となるように変更した以外は実施例1と同様にしてシートを作製した。
得られたシートについて、結晶化温度(Tc)及び結晶融解熱量(ΔHm)を求めた。その結果を表1に示す。
実施例1において、フェノキシ樹脂としてE1256の替わりにジャパンエポキシレジン社製のE4275(ビスフェノールA/ビスフェノールF=25/75タイプ)を用いて、ポリブチレンサクシネートとフェノキシ樹脂との配合割合を、質量比で、GSPla AZ91T:E4250=90:10となるように変更した以外は実施例1と同様にしてシートを作製した。
得られたシートについて、結晶化温度(Tc)及び結晶融解熱量(ΔHm)を求めた。その結果を表1に示す。
実施例1において、ポリブチレンサクシネートとフェノキシ樹脂との配合割合を、質量比で、GSPla AZ91T:E1256=70:30となるように変更した以外は実施例1と同様にしてシートを作製した。
得られたシートについて、結晶化温度(Tc)及び結晶融解熱量(ΔHm)を求めた。その結果を表1に示す。
実施例1において、ポリブチレンサクシネートとフェノキシ樹脂との配合割合を、質量比で、GSPla AZ91T:E1256=97:3となるように変更した以外は実施例1と同様にしてシートを作製した。
得られたシートについて、結晶化温度(Tc)及び結晶融解熱量(ΔHm)を求めた。その結果を表1に示す。
フェノキシ樹脂を使用せずに、ポリブチレンサクシネートGSPla AZ91Tからなるシートを作製した。すなわち、ポリブチレンサクシネートGSPla AZ91Tを三菱重工(株)製の40mmφの単軸押出機を用いて200℃で混練した後、口金から押出し、次いで、45℃のキャスティングロールに接触させて急冷し、200μm厚のシートを作製した。
得られたシートについて、結晶化温度(Tc)及び結晶融解熱量(ΔHm)を求めた。その結果を表2に示す。
実施例1において、ポリブチレンサクシネートとフェノキシ樹脂との配合割合を、質量比で、GSPla AZ91T:E1256=60:40となるように変更した以外は実施例1と同様にしてシートを作製した。
得られたシートについて、結晶化温度(Tc)及び結晶融解熱量(ΔHm)を求めた。その結果を表2に示す。
実施例1において、ポリブチレンサクシネートとフェノキシ樹脂との配合割合を、質量比で、GSPla AZ91T:E1256=40:60となるように変更した以外は実施例1と同様にしてシートを作製した。
得られたシートについて、実施例1と同様にして結晶化速度及び結晶化度の評価を行うための測定を行ったところ、結晶化温度(Tc)及び結晶化熱量(ΔHm)は共にサーモグラムに現れなかった。
実施例1において、フェノキシ樹脂の替わりに日本タルク(株)製のミクロエースL1(タルク、平均粒径4.9μm)を用いて、ポリブチレンサクシネートとタルクとの配合割合を、質量比で、GSPla AZ91T:ミクロエースL1=90:10となるように変更した以外は実施例1と同様にしてシートを作製した。
得られたシートについて、結晶化温度(Tc)及び結晶融解熱量(ΔHm)を求めた。その結果を表2に示す。
ポリエチレンテレフタレート(日本ユニペット(株)製のユニペットRT523C、IV=0.2)からなる200μm厚のシートを作製した。すなわち、ポリエチレンテレフタレート(ユニペットRT523C)を三菱重工(株)製の40mmφの単軸押出機を用いて200℃で混練した後、口金から押出し、次いで、45℃のキャスティングロールに接触させて急冷し、200μm厚のシートを作製した。
得られたシートについて、結晶化温度(Tc)及び結晶融解熱量(ΔHm)を求めた。その結果を表2に示す。
比較例5において、更にポリエチレンテレフタレート(ユニペットRT523C)にフェノキシ樹脂(E1256)を用い、質量比で、ユニペットRT523C:E1256=80:20となるように配合した以外は実施例1と同様にして200μm厚のシートを作製した。
得られたシートについて、実施例1と同様の測定等を行った。その結果を表2に示す。
ポリ乳酸(Nature Woreks LLC社製のNature Works 4032D(L−乳酸/D−乳酸=98.5/1.5、重量平均分子量20万)からなるシートを作製した。すなわち、ポリ乳酸(Nature Works 4032D)を三菱重工(株)製の40mmφの単軸押出機を用いて200℃で混練した後、口金から押出し、次いで、45℃のキャスティングロールに接触させて急冷し、200μm厚のシートを作製した。
得られたシートについて、結晶化温度(Tc)及び結晶融解熱量(ΔHm)を求めた。その結果を表2に示す。
比較例7において、更にフェノキシ樹脂(E1256)を用い、質量比で、Nature Works 4032D:E1256=80:20となるように配合した以外は比較例7と同様にして200μm厚のシートを作製した。
得られたシートについて、結晶化温度(Tc)及び結晶融解熱量(ΔHm)を求めた。その結果を表2に示す。なお、結晶化温度(Tc)はサーモグラムに現れなかった。
実施例1において、フェノキシ樹脂の替わりに層状珪酸塩(コープケミカル社製のフッ素雲母系鉱物、ME100)を用いて、ポリブチレンサクシネートと層状珪酸塩との配合割合を、質量比で、GSPla AZ91T:ME100=95:5となるように変更した以外は実施例1と同様にしてシートを作製した。
得られたシートについて、結晶化温度(Tc)及び結晶融解熱量(ΔHm)を求めた。その結果を表2に示す。
Claims (3)
- ポリブチレンサクシネートにフェノキシ樹脂を配合した混合物を主成分として含有する樹脂組成物であり、該フェノキシ樹脂の配合割合が該混合物中、35質量%以下であることを特徴とする樹脂組成物。
- 請求項1に記載の樹脂組成物を用いてなることを特徴とする成形体。
- 前記成形体が、フィルム、シート、又は、射出成形体であることを特徴とする請求項2記載の成形体。
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