JP2005138458A - 部材、及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 生分解性を有し、十分な耐熱性及び機械強度を有する部材、及びその製造方法を提供する。
【解決手段】 生分解性を有する高分子材料を主成分として含有する部材であって、前記部材における生分解性を有する高分子材料の結晶化度が、0.7以上であることを特徴とする部材、及び、前記生分解性を有する高分子材料を主成分とする材料を、金型温度を100℃以上にして射出成形する射出成形工程を有することを特徴とする部材の製造方法。
【選択図】 なし

Description

本発明は、電気製品や、プリンター、複写機、ファクシミリ等に代表される事務機器の部材に関し、更に詳しくは、生分解性を有する高分子材料を主成分としながら、十分な耐熱性、機械強度を有する部材に関する。
従来、電気製品や事務機器の部材には、ポリスチレン、ポリスチレン−ABS樹脂共重合体、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリフェニレンサルファイド、ポリアセタール等の高分子材料が、耐熱性、機械強度、特に、事務機器の場合には、事務機器特有の環境変動に対する機械強度の維持性に優れることから用いられてきた。
しかし近年、産業廃棄物に代表される環境問題が深刻になり、上述の部材についても、廃棄物にしないことが企業の重要な責務になっている。そのような背景の中、事務機器用部材を、一旦熱溶融、切断して、再びこうした部品を成形するマテリアルリサイクルを行うための添加剤が報告されている(例えば、特許文献1参照。)。しかし、この方法では熱溶融による高分子材料の劣化が避けられず、リサイクルの回数は2〜3回に制限され、根本的な産業廃棄物問題の解決にはならない。
また、生分解性を有する高分子を用いたトナーが報告されている(例えば、特許文献2参照。)。しかしこれはトナー成分の一部である結着樹脂だけを生分解性樹脂にしたものであり、顔料などの成分は生分解性樹脂を使用できないため、コンポスト中での分解、再生は不可能であり、同じく根本的な産業廃棄物問題の解決には至らない。
上述の生分解性を有する高分子材料が、部材に用いられない理由は、耐熱性、機械強度が実用に耐えられないほど低いことに起因する。
特開2002−105332号公報 特開平04−179967号公報
本発明は、生分解性を有し、十分な耐熱性及び機械強度を有する部材、及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは鋭意検討を重ねた結果、生分解性を有する高分子材料を主成分として含有する部材において、射出成形後の生分解性を有する高分子材料の結晶化度を0.7以上とすることにより、耐熱性、機械強度を著しく向上できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、
<1> 生分解性を有する高分子材料を主成分として含有する部材であって、前記部材における生分解性を有する高分子材料の結晶化度が、0.7以上であることを特徴とする部材である。
<2> 前記生分解性を有する高分子材料が、バイオマス原料由来の高分子材料であることを特徴とする<1>に記載の部材である。
<3> 前記生分解性を有する高分子材料が、ポリヒドロキシアルカノエートであることを特徴とする<1>又は<2>に記載の部材である。
<4> 前記ポリヒドロキシアルカノエートが、ポリ乳酸であることを特徴とする<3>に記載の部材である。
<5> 前記生分解性を有する高分子材料に、フィラーが混練されていることを特徴とする<1>〜<4>の何れか1つに記載の部材である。
<6> 前記フィラーが、カーボンナノ材料、炭素繊維、ケナフ、マイカ、ガラス繊維、ポリビニルアルコール繊維、セルロース繊維及びポリイミド繊維からなる群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする<5>に記載の部材である。
<7> ISO170に準ずる熱たわみ温度が、60℃以上であることを特徴とする<1>〜<6>の何れか1つに記載の部材である。
<8> ISO180に準ずるアイゾット耐衝撃強度が、3.0KJ/m2以上であることを特徴とする<1>〜<7>の何れか1つに記載の部材である。
<9> 事務機器の部材であることを特徴とする<1>〜<8>の何れか1つに記載の部材である。
<10> 事務機器の筐体であることを特徴とする<9>に記載の部材である。
<11> 前記事務機器が、複写機、プリンター又はファクシミリであることを特徴とする<9>又は<10>に記載の部材である。
<12> 前記事務機器の部材が、複写機、プリンター又はファクシミリの、プラテン、給紙トレイ、プロセスカートリッジ外装又はトナーボトルであることを特徴とする<11>に記載の部材である。
<13> <1>〜<12>の何れか1つに記載の部材の製造方法であって、前記生分解性を有する高分子材料を主成分とする材料を、金型温度を100℃以上にして射出成形する射出成形工程を有することを特徴とする部材の製造方法である。
<14> 前記射出成形工程が、前記生分解性を有する高分子材料を主成分とする材料に、フィラーを混練する混練工程を有することを特徴とする<13>に記載の部材の製造方法である。
<15> 前記フィラーが、カーボンナノ材料、炭素繊維、ケナフ、マイカ、ガラス繊維、ポリビニルアルコール繊維、セルロース繊維及びポリイミド繊維からなる群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする<14>に記載の部材の製造方法である。
本発明は、生分解性を有し、十分な耐熱性及び機械強度を有する部材、及びその製造方法を提供することができる。
本発明の部材は、生分解性を有する高分子材料を主成分として含有し、前記部材における生分解性を有する高分子材料の結晶化度が0.7以上であることを特徴とする。前記部材における生分解性を有する高分子材料の結晶化度が0.7未満であると、十分な耐熱性及び機械強度を有するという本発明の効果が得られない。前記部材における生分解性を有する高分子材料の結晶化度としては、0.8以上であることが好ましく、0.9以上であることがより好ましい。
尚、本発明における部材における生分解性を有する高分子材料の結晶化度は、密度勾配管法により測定した値をいう。具体的には、結晶化度1と0の標準試験片を、2種類のアルコールの混合系で作った密度勾配管中に浮遊させる。これら2種類の標準試験片の浮遊位置から密度を決めることができ、密度と結晶化度の検量線を作成することができる。次に、この密度勾配管中に、結晶化度を測定したいサンプルの試験片(標準試験片と同体積のもの)を浮遊させ、浮遊位置から密度を求め、検量線から結晶化度を求めた値をいう。
また、本発明の部材において、生分解性を有する高分子材料を主成分として含有するとは、生分解性を有する高分子材料を70質量%以上含有することを意味する。又、本発明の部材においては、生分解性を有する高分子材料を80質量%以上含有することが好ましく、90質量%以上含有することがより好ましい。
本発明に用いられる生分解性を有する高分子材料(以下、単に「生分解性高分子」という場合がある。)としては、生分解性(微生物等により、生化学的に水及び二酸化炭素に分解される性質)を示すものであれば特に限定されるものではなく、その具体例としては、ポリ乳酸、ポリヒドロキシ酪酸などのポリヒドロキシアルカノエート;ポリブチレンサクシネート、ポリブチレンサクシネートアジペートなどの脂肪族ポリエステル;ポリカプロラクタム、ポリビニルアルコール、セルロース、脂肪族−芳香族ポリエステル共重合体等が挙げられ、これらの中でも、石油資源を使用しないという点で、バイオマス原料由来の生分解性高分子が好ましく、更にバイオマス原料由来の生分解性高分子の中でもポリヒドロキシアルカノエートがより好ましく、自然界に豊富に存在するという点でポリ乳酸が更に好ましい。
また、上述の生分解性高分子は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用して用いてもよい。
前記生分解性高分子は種類が限定されるため、例えば汎用エンジニアリングプラスチックのように、特性を自由に制御できないことがある。そこで、目的に応じて、フィラーを生分解性高分子に混練することができる。フィラーを混練する目的は、例えば、ポリヒドロキシアルカノエートのような結晶性の低い材料については結晶核剤としてであり、脂肪族ポリエステルのように剛性が足りない材料については補強剤としてである。又、後述する本発明の部材の製造方法に記載のとおり、フィラーを生分解性高分子に混練して、射出成形することにより、部材の結晶化度を上げる効果もある。
本発明に用いられるフィラーは、特に限定されるものではないが、具体例を挙げると、カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバー、各種フラーレン等のカーボンナノ材料;炭素繊維、ケナフ、マイカ、ガラス繊維、ポリビニルアルコール繊維、セルロース繊維及びポリイミド繊維等が挙げられ、これらの中でも、少量の添加で耐熱性と機械強度の制御に効果が高いという点では、カーボンナノ材料、炭素繊維が特に好ましい。また、フィラー自身の生分解性が高く、分解時の分離が不必要という点では、ケナフ、マイカが特に好ましい。
前記フィラーの部材における充填量は30質量%以下である。前記フィラーの部材における充填量が30質量%を越えると、生分解後のフィラーの分離が困難になったり、逆に部材の機械強度が低下してしまう。
また、本発明の部材には必要に応じて、潤滑剤、親和剤、紫外線防止剤、難燃剤、フィラーを分散する場合には分散剤などを添加することができる。
本発明の部材は、ISO170に準ずる熱たわみ温度が、60℃以上であることが好ましく、80℃以上であることがより好ましく、100℃以上であることが更に好ましい。前記熱たわみ温度が60℃未満になると、例えば使用環境によっては変形を起こしてしまうことがある。
ここで、ISO170に準ずる熱たわみ温度とは、部材から、ISO170に規定の試験片サイズを1/2に縮尺したサイズの試験片を切り出し、試験片として、切り出した1/2に縮尺したサイズの試験片を用いること以外、ISO170に規定の熱たわみ温度の測定方法に従い、測定した値をいう。
また、本発明の部材は、ISO180に準ずるアイゾット耐衝撃強度が3.0KJ/m2以上であることが好ましく、4.0KJ/m2以上であることがより好ましく、5.0KJ/m2以上であることが更に好ましい。前記アイゾット耐衝撃強度が3.0KJ/m2未満になると、脆さの影響で長期間使用したときに割れなどが起こることがある。
ここで、ISO180に準ずるアイゾット耐衝撃強度とは、部材から、ISO180に規定の試験片サイズを1/2に縮尺したサイズの試験片を切り出し、試験片として、切り出した1/2に縮尺したサイズの試験片を用いること以外、ISO180に規定のアイゾット耐衝撃強度の測定方法に従い、測定した値をいう。
本発明の部材は、生分解性高分子を主成分とするため、使用後に、例えば堆肥中や水中に本発明の部材を堆肥や水中に廃棄することで、自然環境に負荷を与えることなく水や二酸化炭素などに分解し、また特定の酵素が存在する環境を作れば、分解速度を自由に制御することも、モノマー、オリゴマーの段階で分解を停止させ、ケミリサイクルを行うことも可能である。こうした意味から、本発明の部材は、その構成要素、例えばボルト、ナットや蝶番、スプリングに至るまで、生分解性高分子を主成分とすることが好ましい。
本発明の部材は、事務機器の部材として好ましく用いられる。事務機器は回収システムが既に構築されているため、コンポストでの生分解を製造メーカー側で一括できることから、より確実に生分解させることができ、また、ケミリサイクルする場合にも回収に要するエネルギーが極めて小さく済み、LCA上も有利であるため好ましい。
ここで、前記事務機器としては、プリンター、複写機又はファクシミリが好ましく挙げられる。
また、部材の種類としては、プラテン、給紙トレイ、プロセスカートリッジ外装又はトナーボトルが好ましく挙げられる。つまり、前記事務機器の部材としては、プリンター、複写機又はファクシミリのプラテン、給紙トレイ、プロセスカートリッジ外装又はトナーボトルが好ましく挙げられる。
更に、本発明の部材は、事務機器の筐体として好ましく用いられる。
次に、生分解性高分子を主成分とし、該生分解性高分子の結晶化度が0.7以上である本発明の部材の製造方法について説明する。
本発明の部材の製造方法は、前記生分解性高分子を主成分とする材料を、金型温度を100℃以上にして射出成形する射出成形工程を有することを特徴とする。前記生分解性高分子は、結晶化速度が遅いため、一般に射出成形した場合に、非晶のまま成形体になってしまい、結晶化度は低くなってしまう。本発明では、金型温度を100℃以上にして射出成形することにより、生分解性高分子の結晶化速度を速くし、0.7以上の結晶化度を有する生分解性高分子を主成分とする成型品を得ることを可能にした。前記金型温度は110℃以上であることが好ましく、120℃以上であることがより好ましい。
また、前記射出成形工程は、生分解性高分子の種類にもよるが、生分解性高分子の溶融は200℃以上300℃以下で行い、射出圧力は1Kpa以上1000Kpa以下、型締力は0.1Kpa以上1000Kpa以下の条件で射出成形する工程であることが好ましい。
また、本発明の部材の製造方法は、前記射出成形工程が、生分解性高分子を主成分とする材料に、フィラーを混練する混練工程を有することが好ましい。該混練工程により、フィラーを生分解性高分子を主成分とする材料に混練させ、その結果、前記生分解性高分子の結晶化度をより高くすることができる。これはフィラーの結晶核剤としての効果によると考えられる。
また、既述のとおり、フィラーを生分解性高分子を主成分とする材料に混練させることにより、機械強度を補強する効果が得られる。
本発明の部材の製造方法におけるフィラーは、本発明の部材に記載のフィラーと同様である。
以下、実施例にて本発明を具体的に説明するが、本発明はこの実施例によって何ら限定されるものではない。
(実施例1)
生分解性高分子であるポリ乳酸(三井化学製、商品名:レイシアH100J)を射出成形機(日精樹脂製、FM8000)を用いて、射出温度:250℃、金型温度:100℃、金型内保持時間:1時間、射出圧力:40KPa、型締力:180KPaの条件で、プリンター(富士ゼロックス製、DocuCenter Color500)のプロセスカートリッジの外装を成形した。得られたプロセスカートリッジの外装を切り出して、結晶化度を既述の密度勾配管法で評価した。また、熱たわみ温度を既述のISO170に準ずる方法で測定した。更に、アイゾット耐衝撃強度を既述のISO180に準ずる方法で測定した。その結果を表1に示す。
(実施例2)
実施例1において、ポリ乳酸をポリブチレンサクシネートアジペート(昭和高分子製、商品名:ビオノーレ#2000)に変えた以外は実施例1と同様にして、プロセスカートリッジの外装を成形し、実施例1と同様の評価を実施した。その結果を表1に示す。
(実施例3)
実施例1において、ポリ乳酸を、該ポリ乳酸98質量部とカーボンナノファイバー(昭和電工製、商品名:VGCF)2質量部とをコンパウンドしたものに変えた以外は実施例1と同様にして、プロセスカートリッジの外装を成形し、実施例1と同様の評価を実施した。その結果を表1に示す。
(実施例4)
実施例1において、ポリ乳酸を、該ポリ乳酸90質量部とガラス繊維(旭ファイバーグラス製、樹脂強化グレード)10質量部とをコンパウンドしたものに変えた以外は実施例1と同様にして、プロセスカートリッジの外装を成形し、実施例1と同様の評価を実施した。その結果を表1に示す。
(実施例5)
実施例1において、ポリ乳酸を、該ポリ乳酸80質量部と天然マイカ20質量部とをコンパウンドしたものに変えた以外は実施例1と同様にして、プロセスカートリッジの外装を成形し、実施例1と同様の評価を実施した。その結果を表1に示す。
(実施例6)
実施例1において、ポリ乳酸を、該ポリ乳酸80質量部と天然ケナフ繊維20質量部とをコンパウンドしたものに変えた以外は実施例1と同様にして、プロセスカートリッジの外装を成形し、実施例1と同様の評価を実施した。その結果を表1に示す。
(実施例7)
実施例1において、金型内保持時間を45分に変更した以外は実施例1と同様にして、プロセスカートリッジの外装を成形し、実施例1と同様の評価を実施した。その結果を表1に示す。
(比較例1)
実施例1において、射出温度を290℃、金型温度を40℃に変えたこと以外は実施例1と同様にして、プロセスカートリッジの外装を成形し、実施例1と同様の評価を実施した。その結果を表1に示す。
(比較例2)
実施例1において、射出温度を310℃、金型温度を30℃に変えたこと以外は実施例1と同様にして、プロセスカートリッジの外装を成形し、実施例1と同様の評価を実施した。その結果を表1に示す。
(比較例3)
実施例1において、金型温度を80℃に変えたこと以外は実施例1と同様にして、プロセスカートリッジの外装を成形し、実施例1と同様の評価を実施した。その結果を表1に示す。
Figure 2005138458
表1より、実施例1〜7の事務機器用の部材は、熱たわみ温度が高く耐熱性に優れ、アイゾット耐衝撃強度が高く、機械強度にも優れることがわかる。一方、比較例1〜3の事務機器用の部材は、耐熱性にも、機械強度にも劣ることもわかる。
(実施例8)
生分解性高分子であるポリ乳酸(三井化学製、商品名:レイシアH100J)を射出成形機(日精樹脂製、FM8000)を用いて、射出温度:250℃、金型温度:100℃、金型内保持時間:1時間、射出圧力:40KPa、型締力:180KPaの条件で、プリンター(富士ゼロックス製、DocuCenter Color500)の筐体を成形した。得られた筐体を切り出して、実施例1と同様の評価を実施した。その結果を表2に示す。
(実施例9)
実施例8において、ポリ乳酸をポリブチレンサクシネートアジペート(昭和高分子製、商品名:ビオノーレ#2000)に変えた以外は実施例8と同様にして、筐体を成形し、実施例8と同様の評価を実施した。その結果を表2に示す。
(実施例10)
実施例8において、ポリ乳酸を、該ポリ乳酸98質量部とカーボンナノファイバー(昭和電工製、商品名:VGCF)2質量部とをコンパウンドしたものに変えた以外は実施例8と同様にして、筐体を成形し、実施例8と同様の評価を実施した。その結果を表2に示す。
(実施例11)
実施例8において、ポリ乳酸を、該ポリ乳酸90質量部とガラス繊維(旭ファイバーグラス製、樹脂強化グレード)10質量部とをコンパウンドしたものに変えた以外は実施例8と同様にして、筐体を成形し、実施例8と同様の評価を実施した。その結果を表2に示す。
(実施例12)
実施例8において、ポリ乳酸を、該ポリ乳酸80質量部と天然マイカ20質量部とをコンパウンドしたものに変えた以外は実施例8と同様にして、筐体を成形し、実施例8と同様の評価を実施した。その結果を表2に示す。
(実施例13)
実施例8において、ポリ乳酸を、該ポリ乳酸80質量部と天然ケナフ繊維20質量部とをコンパウンドしたものに変えた以外は実施例8と同様にして、筐体を成形し、実施例8と同様の評価を実施した。その結果を表2に示す。
(実施例14)
実施例8において、金型内保持時間を50分に変更した以外は実施例8と同様にして、筐体を成形し、実施例8と同様の評価を実施した。その結果を表2に示す。
(比較例4)
実施例8において、射出温度を290℃、金型温度を40℃に変えたこと以外は実施例8と同様にして、筐体を成形し、実施例8と同様の評価を実施した。その結果を表2に示す。
(比較例5)
実施例8において、射出温度を310℃、金型温度を30℃に変えたこと以外は実施例8と同様にして、筐体を成形し、実施例8と同様の評価を実施した。その結果を表2に示す。
Figure 2005138458
表2より、実施例8〜14の事務機器用の筐体は、熱たわみ温度が高く耐熱性に優れ、アイゾット耐衝撃強度が高く、機械強度にも優れることがわかる。一方、比較例4及び5の事務機器用の筐体は、耐熱性にも、機械強度にも劣ることがわかる。

Claims (15)

  1. 生分解性を有する高分子材料を主成分として含有する部材であって、
    前記部材における生分解性を有する高分子材料の結晶化度が、0.7以上であることを特徴とする部材。
  2. 前記生分解性を有する高分子材料が、バイオマス原料由来の高分子材料であることを特徴とする請求項1に記載の部材。
  3. 前記生分解性を有する高分子材料が、ポリヒドロキシアルカノエートであることを特徴とする請求項1又は2に記載の部材。
  4. 前記ポリヒドロキシアルカノエートが、ポリ乳酸であることを特徴とする請求項3に記載の部材。
  5. 前記生分解性を有する高分子材料に、フィラーが混練されていることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の部材。
  6. 前記フィラーが、カーボンナノ材料、炭素繊維、ケナフ、マイカ、ガラス繊維、ポリビニルアルコール繊維、セルロース繊維及びポリイミド繊維からなる群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項5に記載の部材。
  7. ISO170に準ずる熱たわみ温度が、60℃以上であることを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の部材。
  8. ISO180に準ずるアイゾット耐衝撃強度が、3.0KJ/m2以上であることを特徴とする実施例1〜7の何れか1項に記載の部材。
  9. 事務機器の部材であることを特徴とする請求項1〜8の何れか1項に記載の部材。
  10. 事務機器の筐体であることを特徴とする請求項9に記載の部材。
  11. 前記事務機器が、複写機、プリンター又はファクシミリであることを特徴とする請求項9又は10に記載の部材。
  12. 前記事務機器の部材が、複写機、プリンター又はファクシミリの、プラテン、給紙トレイ、プロセスカートリッジ外装又はトナーボトルであることを特徴とする請求項11に記載の部材。
  13. 請求項1〜12の何れか1項に記載の部材の製造方法であって、
    前記生分解性を有する高分子材料を主成分とする材料を、金型温度を100℃以上にして射出成形する射出成形工程を有することを特徴とする部材の製造方法。
  14. 前記射出成形工程が、前記生分解性を有する高分子材料を主成分とする材料に、フィラーを混練する混練工程を有することを特徴とする請求項13に記載の部材の製造方法。
  15. 前記フィラーが、カーボンナノ材料、炭素繊維、ケナフ、マイカ、ガラス繊維、ポリビニルアルコール繊維、セルロース繊維及びポリイミド繊維からなる群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項14に記載の部材の製造方法。
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