JP2005001649A - タイヤ設計方法およびプログラム - Google Patents

タイヤ設計方法およびプログラム Download PDF

Info

Publication number
JP2005001649A
JP2005001649A JP2004078327A JP2004078327A JP2005001649A JP 2005001649 A JP2005001649 A JP 2005001649A JP 2004078327 A JP2004078327 A JP 2004078327A JP 2004078327 A JP2004078327 A JP 2004078327A JP 2005001649 A JP2005001649 A JP 2005001649A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tire
model
internal pressure
initial
tire model
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2004078327A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4152338B2 (ja
Inventor
Kazuyuki Kabe
和幸 加部
Keita Rachi
啓太 良知
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yokohama Rubber Co Ltd
Original Assignee
Yokohama Rubber Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yokohama Rubber Co Ltd filed Critical Yokohama Rubber Co Ltd
Priority to JP2004078327A priority Critical patent/JP4152338B2/ja
Priority to PCT/JP2004/006978 priority patent/WO2004101297A1/ja
Priority to EP04733447A priority patent/EP1627751B1/en
Priority to DE602004021925T priority patent/DE602004021925D1/de
Priority to US10/557,030 priority patent/US7464586B2/en
Publication of JP2005001649A publication Critical patent/JP2005001649A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4152338B2 publication Critical patent/JP4152338B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06FELECTRIC DIGITAL DATA PROCESSING
    • G06F30/00Computer-aided design [CAD]
    • G06F30/10Geometric CAD
    • G06F30/15Vehicle, aircraft or watercraft design
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C19/00Tyre parts or constructions not otherwise provided for
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C99/00Subject matter not provided for in other groups of this subclass
    • B60C99/006Computer aided tyre design or simulation

Abstract

【課題】タイヤの使用に伴うタイヤプロファイル形状の経時変化をタイヤモデルを用いて予測して、耐久性の優れたタイヤの設計を行う。
【解決手段】タイヤ形状、タイヤ構成部材の形状およびタイヤ構成部材の物性値の少なくとも1つをパラメータとして仮選定して、有限要素モデルの初期タイヤモデル30を作成し、内圧充填処理により初期タイヤモデル30に作用する応力を、所定の時間経過の測度に応じて調整することで変形した初期タイヤモデル30を用いて経時変化後のタイヤ形状を予測する。このタイヤ形状を有するタイヤモデルを作成して内圧充填処理と接地処理を施すことにより、タイヤモデルの各要素中の最大主歪を算出し、この最大主歪を用いてタイヤ構成部材の余裕率を算出する。そして、算出された余裕率が予め設定された基準余裕率に対して同等以上になるまで、前記仮選定を繰り返して、耐久性に優れたタイヤを設計する。
【選択図】図1

Description

本発明は、空気入りタイヤの使用に伴う経時変化をタイヤモデルを用いて予測することでタイヤの設計を行うタイヤ設計方法およびこの設計方法を実行するプログラムに関し、さらに詳しくは、タイヤの耐久性に優れた空気入りタイヤを設計する際、タイヤプロファイル形状、タイヤ構成部材の形状およびタイヤ構成部材の物性値等のパラメータを効率よく決定するタイヤ設計方法およびこの設計方法を実行するプログラムに関する。
今日、空気入りタイヤ(以降、タイヤという)を、複数の有限要素に分割した有限要素(FE)モデルを用いてタイヤの耐久性をはじめとするタイヤ特性を予測し、このタイヤ特性に基づいてタイヤを設計する方法が種々提案されている。
これらの方法は、いずれもコンピュータを用いて有限要素モデルを作成し、作成した有限要素モデルを用いて所望の静的状態あるいは動的状態を再現し、この時の特性物理量を算出してタイヤ特性を評価する。これによって、タイヤ特性の優れた有限要素モデルのタイヤ断面形状を得ることができタイヤを効率よく設計することができる。
例えば、下記特許文献1〜3では、空気入りタイヤの所望のタイヤ特性を解析する方法を開示し、これに基づいてタイヤの設計を行うことができる。
特許文献1では、排水性、雪上性能、騒音性能等の流体を介在したタイヤ性能を有限要素法によるタイヤモデルを用いてタイヤ設計を行うことを開示している。
特許文献2では、有限要素法によるタイヤモデルを用いてタイヤの振動特性を予測するシミュレーション方法を開示している。
特許文献3では、製造工程や構成部材のバラツキ、あるいは使用条件の変動等が発生した場合の、タイヤ等の対象物の特性、例えば耐久性の変動誤差を算出し、この算出結果を用いて安定した性能を発揮する設計案を得る方法を開示している。
一方、下記特許文献4では、タイヤの有限要素解析によるタイヤの耐久性シミュレーション結果が実際のタイヤの耐久性の結果と一致するように、タイヤ構成部材の材料に固有の破断歪、破断応力あるいは破断歪エネルギー密度を用いて余裕率を規定して、耐久性の優れたタイヤを設計することを開示している。
特開2000−141509号公報 特開平11−201874号公報 特開2002−99579号公報 特開2002−192924号公報
しかし、実際に上記方法で設計され作製されたタイヤは所望のタイヤ特性を有するものの、タイヤを使用するに従ってタイヤ特性が変化し、初期状態のタイヤ特性と全く異なる場合が多い。また、初期状態においてタイヤ特性が良好であっても、使用に伴ってタイヤ特性が大きく悪化する場合もある。
このようなタイヤ特性の変化は、タイヤの使用条件や使用環境によってタイヤ形状が経時変化を起こすことに起因する。例えば、タイヤの外径が成長し、タイヤ断面形状が変化する。すなわち、タイヤ特性は、タイヤの使用に伴う経時変化によってタイヤプロファイル形状(タイヤ断面形状)の変化に大きく影響を受ける。特に、耐久性は、タイヤの使用によって刻々変化するタイヤプロファイル形状の影響を大きく受ける。
しかし、上記特許文献1〜4をはじめとする従来の技術において、有限要素モデルを用いてタイヤの使用に伴うタイヤプロファイル形状の経時変化を予測して、経時変化後における耐久性の特性物理量を算出することはできない。このため、タイヤの経時変化を考慮した耐久性の優れたタイヤの設計を行うことができない。
そこで、本発明は、タイヤの使用に伴うタイヤプロファイル形状の経時変化をタイヤモデルを用いて予測して、耐久性の優れたタイヤの設計を行うことのできるタイヤ設計方法およびこの設計方法を実行するプログラムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、空気入りタイヤの使用に伴う経時変化を予測してタイヤの設計を行うタイヤ設計方法であって、タイヤプロファイル形状、タイヤ構成部材の形状およびタイヤ構成部材の物性値の少なくとも1つをパラメータとして仮選定することで、空気入りタイヤを有限個の要素を用いて表した初期タイヤモデルを作成するモデル作成ステップと、作成された初期タイヤモデルに内圧充填処理を施す内圧充填処理ステップと、この内圧充填処理により前記初期タイヤモデルに作用する応力および前記初期タイヤモデルに用いた物性値の少なくとも一方を、所定の時間経過の測度に応じて調整することで前記初期タイヤモデルを変形させ、この変形した前記初期タイヤモデルを用いて経時変化後のタイヤプロファイル形状を予測する経時変化予測ステップと、この経時変化後のタイヤプロファイル形状を有する経時変化後のタイヤモデルに内圧充填処理を少なくとも施すことにより、内圧充填された経時変化後のタイヤモデルにおけるタイヤ構成部材の各要素中の最大主歪、最大主応力、および最大歪エネルギー密度の少なくとも1つの力学特性値を算出し、この算出された力学特性値を用いてタイヤ構成部材の余裕率を算出する余裕率算出ステップと、算出された前記余裕率が予め設定された基準余裕率に対して同等以上になるまで、前記モデル作成ステップ、前記内圧充填処理ステップ、前記経時変化予測ステップおよび前記余裕率算出ステップを繰返し行う繰返しステップと、前記余裕率が前記基準余裕率に対して同等以上になるときの仮選定された前記パラメータを設計パラメータとして決定するパラメータ決定ステップと、を有することを特徴とするタイヤ設計方法を提供する。
ここで、前記時間経過の測度とは、タイヤの使用による経過時間を表すパラメータであって、タイヤの使用が別々に発生すると、それぞれの使用による経過時間を表す測度の値が累積加算される完全加法性を有する。一般には、長さや面積や体積や時間などの数学的抽象化概念である。
ここで、前記時間経過の測度は、タイヤトレッド部の初期溝深さに対する残溝の溝深さの比率あるいは空気入りタイヤの走行距離によって決定され、前記経時変化予測ステップにおいて、複数の異なる時間経過の測度を与えて、複数段階のタイヤの経時変化を予測し、前記繰返しステップにおいて、複数段階のタイヤ経時変化における前記余裕率がいずれも前記基準余裕率に対して同等以上になるまで、前記モデル作成ステップ、前記内圧充填処理ステップ、前記経時変化予測ステップおよび前記余裕率算出ステップを繰返すのが好ましい。
また、前記余裕率算出ステップにおいて、タイヤモデルに内圧充填処理の他、接地処理を施すのが好ましい。
また、前記経時変化予測ステップにおいて、前記内圧充填処理により変形した前記初期タイヤモデルのタイヤプロファイル形状を内圧充填処理前のタイヤプロファイル形状として備えた調整タイヤモデルを作成し、この調整タイヤモデルに内圧充填処理を施して得られるタイヤプロファイル形状を用いて、経時変化後の空気入りタイヤのタイヤプロファイル形状を予測するのが好ましい。その際、前記調整タイヤモデルは、前記初期タイヤモデルに内圧充填処理を施した際に前記初期タイヤモデルに作用する応力を調整した値を初期応力として備えるものであってもよい。
また、前記経時変化予測ステップにおいて、タイヤモデルから調整タイヤモデルを作成する処理であって、内圧充填処理により変形したタイヤモデルのタイヤプロファイル形状を内圧充填処理前のタイヤプロファイル形状として備えた調整タイヤモデルを作成する調整処理を行い、この調整処理を最初に行うタイヤモデルを前記初期タイヤモデルとし、前記調整処理で作成された前記調整タイヤモデルをさらに前記調整処理を行うタイヤモデルとすることにより、前記調整処理を所定回数繰り返し行い、最後に作成された調整タイヤモデルの内圧充填処理後のタイヤプロファイル形状を用いて、経時変化後の空気入りタイヤのタイヤプロファイル形状を予測するのも、同様に好ましい。その際、前記調整処理において作成される前記調整タイヤモデルは、前記調整処理を行うタイヤモデルに内圧充填処理を施した際にこのタイヤモデルに作用する応力を調整した値を初期応力として備えるものであってもよい。
また、前記経時変化予測ステップにおいて、前記初期タイヤモデルにおけるタイヤ構成部材の物性値を調整する際、前記物性値の調整を、空気入りタイヤの経過時間の測度に応じて弾性率およびポアソン比の少なくとも一方を調整することで行うのが好ましい。前記弾性率および前記ポアソン比は、ゴム部材が劣化したときの歪−応力曲線に応じて設定することができる。
また、本発明は、空気入りタイヤの使用に伴う経時変化を予測してタイヤの設計をコンピュータに行わせる、コンピュータが実行可能なプログラムであって、タイヤプロファイル形状、タイヤ構成部材の形状およびタイヤ構成部材の物性値の少なくとも1つをパラメータとして仮選定することで、空気入りタイヤを有限個の要素を用いて表した初期タイヤモデルをコンピュータの演算手段に作成させるモデル作成手順と、作成された初期タイヤモデルに内圧充填処理の演算を前記演算手段に行わせる内圧充填処理手順と、この内圧充填処理により前記初期タイヤモデルに作用する応力および前記初期タイヤモデルに用いた前記物性値の少なくとも一方を、所定の時間経過の測度に応じて調整することで前記初期タイヤモデルを変形させ、この変形した前記初期タイヤモデルを用いて経時変化後のタイヤプロファイル形状を前記演算手段に予測させる経時変化予測手順と、この経時変化後のタイヤプロファイル形状を有する経時変化後のタイヤモデルの内圧充填処理の演算を前記演算手段に少なくとも実行させて、この経時変化後のタイヤモデルにおけるタイヤ構成部材の各要素中の最大主歪、最大主応力、および最大歪エネルギー密度の少なくとも1つの力学特性値を算出させ、この算出された力学特性値を用いて経時変化後のタイヤモデルにおけるタイヤ構成部材の余裕率を前記演算手段に算出させ、コンピュータの記憶手段に記憶させる余裕率算出手順と、算出された前記余裕率が予め設定された基準余裕率に対して同等以上になるまで、前記モデル作成手順、前記内圧充填処理手順、前記経時変化予測手順および前記余裕率算出手順をコンピュータに繰返し行わせる繰返し手順と、前記余裕率が前記基準余裕率に対して同等以上になるときの仮選定されたパラメータを設計パラメータとしてコンピュータに決定させるパラメータ決定手順と、を有することを特徴とするプログラムを提供する。
本発明は、初期タイヤモデルに作用する応力および初期タイヤモデルに用いた物性値の少なくとも一方を、所定の時間経過の測度に応じて調整することで初期タイヤモデルを変形させ、この変形した初期タイヤモデルを用いて経時変化後のタイヤプロファイル形状を予測して、耐久性の優れたタイヤの設計を行うことができる。

以下、本発明のタイヤ設計方法およびこの方法を実行するコンピュータが実行可能なプログラムについて、添付の図面に示される好適実施例を基に詳細に説明する。
図1は、重荷重用(トラック・バス用)タイヤの断面形状(タイヤプロファイル形状)の構成の一例を示している。
空気入りタイヤ(以降、タイヤという)10は、カーカス部材12、ベルト部材14、トレッド部材16、ビード部材18およびサイド部材20をタイヤ構成部材として主に有する。
カーカス部材12は、スチールコード等のコード材をゴム材で被覆したタイヤ骨材であり、ベルト部材14は、カーカス部材12の径方向Rへの拡張を抑制し締め付けるタイヤ骨材である。トレッド部材16は、ベルト部材14の径方向外側に設けられ、接地面と接触するトレッドパターンの形成されたゴム部材である。ビード部材18は、カーカス部材12の端部を巻き上げて、カーカス部材12を固定するとともに、リム装着を可能とするスチール材とゴム部材からなる部材である。サイド部材20は、タイヤ側面の表面を覆うゴム部材である。
このようなタイヤ10を有限要素モデルでモデル化した一例が図2に示されている。
図2に示すタイヤモデル30は、少なくとも、カーカス部材12、ベルト部材14、トレッド部材16、ビード部材18およびサイド部材20の各構成部材を有限個の要素に分割してタイヤ10を近似したものである。タイヤモデル30の要素は、三角形、四角形等の固体要素、膜要素あるいはシェル要素によって構成される。
なお、タイヤモデル30は、各要素(各有限要素)の幾何学形状の情報と各要素の節点位置情報とを設定することによって作成され、さらに、各要素の材料定数(物性値)も設定されて計算可能な有限要素モデルとなる。
図2に示すタイヤモデル30は、タイヤ回転軸を含む径方向Rに沿ってタイヤ10を切断したときのタイヤプロファイル形状(以降、単にタイヤ形状という)を表したものであり、後述するようにタイヤモデル30を用いてタイヤ経時変化の予測計算を行う場合、図2に示すようなタイヤ形状がタイヤ周上に形成され、タイヤ周方向のねじれの自由度を有する軸対称モデルとして計算を行う。
なお、図2に示すようなタイヤモデル30を作成する替わりに、図2に示すようなタイヤモデルをタイヤ周方向に一様に有し、3次元固体要素、3次元膜要素、あるいは3次元シェル要素を有する3次元タイヤモデルを用いてもよい。
図3は、本発明のタイヤ設計方法を実行する装置である。
図3に示す装置40は、モデル作成部42と、経時変化予測部44と、接地処理部46と、シミュレーション演算部48と、タイヤモデル判定部50とを有する。また、装置40にモニタ52が接続されている。
モデル作成部42は、入力情報に基づいて、タイヤ形状、タイヤ構成部材の形状およびタイヤ構成部材の物性値の少なくとも1つをパラメータとして仮選定して上述のタイヤモデル30を作成し初期タイヤモデルとするとともに、このタイヤモデル30に結合(マージ)するリムモデルを作成する部分である。
経時変化予測部44は、モデル作成部42で作成された初期タイヤモデルに後述する所定の処理を施して、経時変化後のタイヤモデルを作成する部分である。
接地処理部46は、作成された経時変化後のタイヤモデルに荷重を負荷して接地面に接地させる処理を行う部分である。
シミュレーション演算部48は、予め定められたシミュレーション計算を行って、経時変化後のタイヤモデルの耐久性を特徴付ける特性物理量を算出する部分である。例えば、接地処理の施された経時変化後のタイヤモデルを所定の走行速度で転動させたときの、さらには、転動するタイヤモデルにスリップ角を付けたときのタイヤモデルにおけるタイヤ構成部材の余裕率である。
タイヤモデル判定部50は、接地処理部46あるいはシミュレーション演算部48において処理されたタイヤモデルにおいて、耐久性を特徴付けるタイヤ構成部材の余裕率を算出し、算出された余裕率がいずれも基準余裕率と同等以上であるか否かを判定し、各余裕率が基準余裕率と同等以上であればタイヤの設計パラメータとして決定して出力する部分である。上記判定で否定されると、その旨の情報がモデル作成部42に送信されて、新たにパラメータを仮選定して、初期タイヤモデルを作成するように指示する。
ここで、タイヤ構成部材の余裕率とは、タイヤモデルにおけるタイヤ構成部材の各要素中の最大主歪、最大主応力、あるいは最大歪エネルギー密度の少なくとも1つの力学特性値と、タイヤ構成部材の材料自体が有する破断時の力学特性値との比率である。
モニタ50は、入力情報を入力する際に用いる入力画面の表示に用いたり、作成された各種モデルを表示したり、シミュレーション演算結果を表示するために用いられる。
図4は、装置40で行われるタイヤ設計方法の流れを示すフローチャートである。
まず、入力される入力情報に従って、モデル作成部42において、タイヤプロファイル形状、タイヤ構成部材の形状およびタイヤ構成部材の物性値の仮選定が行われる(ステップS100)。
入力情報とは、タイヤプロファイル形状、タイヤ構成部材の形状およびタイヤ構成部材の物性値を自動的に仮選定するための仮選定の選定範囲や、仮選定の規則等である。仮選定は、仮選定の選定範囲からランダムに、あるいは、入力されて設定された規則により仮選定される。
なお、本実施形態では、タイヤプロファイル形状、タイヤ構成部材の形状およびタイヤ構成部材の物性値を仮選定するが、本発明においては、タイヤプロファイル形状、タイヤ構成部材の形状およびタイヤ構成部材の物性値の少なくとも1つの種類を仮選定すればよい。この場合、仮選定しない種類は予め設定されたものに固定される。
次に、仮選定されたタイヤプロファイル形状、タイヤ構成部材の形状およびタイヤ構成部材の物性値を用いて、有限要素モデルの初期タイヤモデルが作成される(ステップS102)。
具体的には、タイヤプロファイル形状およびタイヤ構成部材の形状からタイヤモデルの作成に必要な各有限要素の幾何学形状の情報と各有限要素の節点位置情報が作成され、タイヤ構成部材の物性値に応じて各有限要素の物性値が揃えられ、図2に示すようなタイヤモデル30が初期タイヤモデルとして作成される。
次に、予め設定されたリムモデルに装着される(ステップS104)。
リムモデルは、例えば、変形を許容しない剛体モデルである。ステップS100〜104はモデル作成部42において行われる。
次に、経時変化予測部44において、リムモデルの装着された初期タイヤモデルに内圧充填処理が施される(ステップS106)。
内圧充填処理とは、リムモデルによって初期タイヤモデルの一部分、例えばビード周りの部分が、部分的に拘束された状態で初期タイヤモデルの内周面側から一様に圧力を負荷する処理をいう。
次に、経時変化予測部44において、内圧充填処理により変形した初期タイヤモデルのタイヤ形状を内圧充填処理前のタイヤ形状として備え、かつ、内圧充填処理により初期タイヤモデルに作用する応力を調整した値を初期応力として備えた調整タイヤモデルが作成される(ステップS108)。
ここで、調整タイヤモデルは、初期タイヤモデルの各要素の節点座標を内圧充填処理により変形した初期タイヤモデルの各要素の節点座標で置き換えて作成したものであってもよく、また、内圧充填処理により変形した初期タイヤモデルの輪郭線形状および部材境界線形状を保持した状態で、節点および要素の幾何学情報等を再度作成し直したものであってもよい。すなわち、内圧充填処理を行って変形した初期タイヤモデルのタイヤ形状を備えたタイヤモデルに初期応力をマッピングにより与える。
なお、内圧充填処理で付加される圧力は、必ずしも、タイヤの使用条件としての内圧に制限されず、予め設定された圧力を負荷すればよい。
また、初期応力として、初期タイヤモデルに作用する応力の大きさを減じた値を用い、例えば、内圧充填処理後の初期タイヤモデルに作用する応力に0.2等のような係数を乗算して調整された値を用いる。この場合、上記係数の値は0以上1.0未満であればよく、予め設定された値を用いる。また、上記係数は、ベルト部材やカーカス部材に相当する各要素毎に変えてもよい。
なお、ここでいう応力とは、引張方向および圧縮方向のいずれの方向の応力も含まれる。
この後、作成された調整タイヤモデルに内圧充填処理が施される(ステップS110)。こうしてステップS108〜S112が所定の回数行われるまで繰り返され(ステップS112)、最後に作成された調整タイヤモデルを経時変化後のタイヤモデルとする。すなわち、ステップS108〜S112の各ステップの処理した回数kが所定の繰り返し回数になるまで、内圧充填処理が施されてタイヤ形状の変形した調整タイヤモデルのタイヤ形状を内圧充填処理前のタイヤ形状として備え、かつ、内圧充填処理によりこの調整タイヤモデルに作用する応力を調整した値を初期応力として備えた調整タイヤモデルを新たに作成する。
このように、ステップS110で内圧充填処理の施された調整タイヤモデルをステップS108に戻して回数kが所定の繰り返し回数になるまで処理を繰り返し行う。本発明では、ステップS108〜S112のステップは調整処理に対応する。
上記調整処理の繰り返し回数は、予測したいタイヤ形状の時間経過の測度によって設定される。例えば、時間経過の測度としてタイヤの走行距離を用い、走行距離が長くなるほど上記繰り返し回数を増やすとよい。あるいは走行することによってトレッド部材が摩耗して溝深さが浅くなることを利用して、初期状態における溝深さに対する溝深さの比率を用いてもよい。溝深さの比率が小さくなるほど上記繰り返し回数を増やすとよい。
なお、時間経過の測度が複数設定されている場合、上記繰り返し回数が異なっており、時間経過の測度に応じてタイヤ形状の変化した複数の経時変化後のタイヤモデルが作成される。
なお、前記時間経過の測度とは、タイヤの使用による経過時間を表すパラメータであって、タイヤの使用が別々に発生すると、この時の使用による経過時間を表す測度の値が累積加算される完全加法性を有する。一般には、長さや面積や体積や時間などの数学的抽象化概念である。
なお、ステップS108において作成される調整タイヤモデルの各タイヤ構成部材の各要素に用いられる物性値は、仮選定された物性値を時間経過の測度によって変化させてもよい。例えば、調整タイヤモデルの処理の回数kが増えるにしたがって、弾性率やポアソン比等の物性値が変化するように調整することができる。ここで、弾性率およびポアソン比は、予めゴム部材の劣化試験によって調べることのできる歪−応力曲線の変化に応じて設定することができる。これにより、ゴム部材の劣化によるタイヤ形状の経時変化の影響も含めることができる。
ここでいう物性値の調整は、タイヤの使用に伴う経時劣化を再現するものであり、等方性材料モデルの場合、一般的に弾性率が上昇するように設定される。例えば、弾性率を、使用時間、走行距離、あるいは温度等の状態変数の関数としておく。上記状態変数の関数は、実験的に求めることができ、例えば、室内エージング試験や材料物性試験で得られる物性値の経時劣化の結果を用いて求めることができる。あるいは、室内ドラム試験または実車走行試験において、所定走行距離または所定走行時間走行させたタイヤのサンプル片を切り出して物性値を測定することで求めることができる。また、上記関数における状態変数は0〜1で正規化したものを用いてもよいし、走行距離等のように値自体に物理的な意味を持たせてもよい。
この状態変数と上述した時間経過の測度との対応関係を予め実験的に求めておき、経時変化を予測するために設定された時間経過の測度から上記状態変数を求め、これに従って物性値を設定するとよい。これにより、経時劣化した物性値を設定することができる。
なお、ステップS110における内圧充填処理は、ステップS106の内圧充填処理と同様に、必ずしもタイヤの使用条件としての内圧に制限されず、予め設定された圧力を負荷すればよい。しかし、ステップS108〜S112が所定の回数行われた後の調整タイヤモデルに施す内圧充填処理において用いる内圧は、タイヤの使用条件としての内圧とされる。
ステップS112において肯定されると(「YES」の場合)、最後に作成された調整タイヤモデルが経時変化後のタイヤモデルとされる。
ステップS106〜112の処理は、経時変化予測部44において行われる。
このように、ステップS108〜ステップS112を繰り返し行うことで、経時変化後のタイヤモデルを得ることができるのは、本願発明者等が以下の事実を知見したことによる。
タイヤの使用に伴うタイヤ形状の経時変化は、タイヤ使用初期の時点から始まる、タイヤ形状が大きく変化する成長期と、この後において、タイヤ形状が殆ど変化せず安定する安定期とを備える。
図5は、重荷重用タイヤのタイヤ外径成長量の一例を示している。「■」、「◆」、「△」は、それぞれタイヤ幅方向に設けられた3本のタイヤ周方向溝の溝位置(センター位置、右側ショルダー位置、および左側ショルダー位置)における外径成長量を2で割った外径成長量/2のプロットである。いずれも、走行距離50000kmまで外径成長量が大きく変化してタイヤ形状が変化し、これ以降、外径成長量は大きく変化せず、タイヤ形状が大きく変化しないことがわかる。このように、最終的に外径/2がタイヤ使用初期に比べて約3mm成長する(すなわち、外径成長量は約6mmとなる)ことから、所望の時期におけるタイヤ形状も、初期タイヤ形状からずれていることがわかる。このため、タイヤ特性は初期タイヤ形状から変形したタイヤ形状に大きく影響を受ける。
図6は、タイヤ使用初期と10000km走行時とにおけるタイヤの外径と内圧の関係の一例を示している。
点Aは、使用初期のタイヤの内圧100kPa時の外径を、点Bは、一使用条件である内圧900kPaの内圧充填時の外径を、点Cは、10000km走行時の内圧100kPa時の外径を、点Dは、10000km走行時の内圧900kPa時の外径を示している。なお、内圧100kPaは、タイヤをリムに装着した際の内圧0と略同等のタイヤ形状を示す内圧である。したがって、点A,Cは、略内圧0における外径とみなすことができる。
このような内圧とタイヤの外径の関係によると、内圧充填前の初期状態(未使用)のタイヤに内圧を充填することで成長した外径(点B)を得る。一方、10000km走行後の外径(点D)は、10000km走行後の内圧充填前の外径(点C)から成長するが、この内圧充填前の外径(点C)は、初期状態における内圧充填したタイヤの外径(点B)と略同等である(点B:1057.1mm、点C:1057.7mm)。したがって、点Cにおけるタイヤ形状と点Bにおけるタイヤ形状は略同等といえる。
すなわち、初期状態の内圧充填時のタイヤ形状を、内圧充填前のタイヤ形状として備えたタイヤに内圧充填を施したとき、タイヤ形状が10000km走行時のタイヤ形状と略一致するといえる。
したがって、内圧充填処理により変形した初期タイヤモデルのタイヤ形状を内圧充填処理前のタイヤ形状として備えた調整タイヤモデルを作成することで、所定の走行距離後のタイヤ形状を予測することができる。このような内圧充填処理によるタイヤ形状の変化を繰り返し行う繰返し回数を、走行距離等の経過時間の測度に応じて定める。すなわち、予め数種類のタイヤについて、室内ドラム試験あるいは実車走行試験によって、走行距離とタイヤ形状の経時変化との関係を求めておくとともに、上記ステップS108〜112における繰り返し回数とタイヤモデルにおけるタイヤ形状の変化との関係を求め、さらに、これらの関係を用いて走行距離と上記繰り返し回数との関係を求めておき、走行距離に応じて繰り返し回数を定める。なお、室内ドラム試験あるいは実車走行試験後のタイヤ形状は、例えばX線CTスキャン撮影装置やレーザ形状測定装置等によって得ることができる。実車走行試験の場合、トレッド部材は摩耗することから、トレッドパターンの溝底位置を用いて経時変化したタイヤ形状を精度高く求めてもよい。
なお、タイヤ形状を正確に予測するには、内圧充填処理における内圧および調整タイヤモデルに与える初期応力を、調整用パラメータとして設定するとよい。このパラメータは、実際のタイヤ形状の経時変化と比較しながら予め定めるとよい。
このように内圧充填処理により変形したタイヤモデルのタイヤ形状を内圧充填処理前のタイヤ形状として内圧充填処理を少なくとも1回以上行う処理は、内圧充填された初期状態のタイヤ内部に作用する応力がタイヤ構成部材の粘弾性特性によって緩和することを模擬しているといえる。
こうして作成された経時変化後のタイヤモデルは、耐久性の評価に供される。 時間経過の測度が複数設定されている場合、時間経過の測度が異なる複数の経時変化後のタイヤモデルが作成されており、この各々のタイヤモデルに対して耐久性の評価が行われる。
すなわち、経時変化後のタイヤモデルは、接地処理部46において、所定の接地面に所定の負荷荷重が付与されて接地処理が施される(ステップS114)。
次に、接地処理の施されたタイヤモデルについて最大主歪の算出が行われる(ステップS116)。
接地処理の施されたタイヤモデルの演算結果から、各タイヤ構成部材に対応した各要素毎の主歪が取り出され、この中で各要素の最大主歪が求められる。
具体的には、接地処理の施されたタイヤモデルでは、同一のタイヤ構成部材を表す要素(i)であっても、タイヤ周上で分布を持って変形しているため、各要素(i)の主歪はタイヤ周上の位置で変化する。このため、各要素(i)においてタイヤ周上で分布する主歪のうち最大となる主歪を最大主歪εmaxとして取り出す。
次に、最大主歪εmaxを用いて余裕率の算出が行われる(ステップS114)。
余裕率の算出は、この最大主歪(εimaxと時間経過の測度に応じて設定された破断歪(εibとを用いて下記式(1)にて余裕率Siaが求められる。
ia = (εib/(εimax (1)
ここで、破断歪(εibは、余裕率Siaを求める各要素に対応したタイヤ構成部材の材料に固有の特性値であり、経過時間の速度に応じて変化するものである。具体的には、経時時間の速度とともに破断歪(εibは低下する。この低下の程度は、ゴム材料によって種々異なっている。このような破断歪(εibは、例えば、予め室内試験等により得られたものであり、記憶保持される。
例えばタイヤ構成部材がゴム部材である場合、ゴム部材は、室内試験によって図7に示すような応力−歪曲線の力学特性が得られる。すなわち、ゴム部材が新品時の力学特性は、曲線Sのような特性を有し、所定の時間経過の測度においては曲線S’のような特性を有する。このような新品時と所定の時間経過の測度における力学特性を、破断歪εb、εb’で定め、これを記憶保持しておく。破断歪εbは、例えば、走行距離2000(km)や5000(km)といったように、経時変化の予測を行う際の複数の時間の測度に対応させて記憶保持しておくのが好ましい。
タイヤ構成部材がカーカス部材12やベルト部材14等のコードとゴム材料との複合部材である場合、複合材料理論を用いて力学特性を評価して、予め破断歪を記憶保持する。詳細については、例えば「最近のFRPの力学とその応用」(日本ゴム協会誌、第61巻、第3号、P.187(1988))を参照することができる。
次に、算出されたすべての余裕率Siaが予め設定された基準余裕率S0に対して同等以上であるか否か判定される(ステップS120)。
基準余裕率S0は、例えば5〜30の範囲にある所定の値である。基準余裕率S0が5よりも低い場合、設計されたタイヤの耐久性で問題が発生する。一方、基準余裕率S0が30を超えるように大きく設定した場合、タイヤの重量や材料コスト等が増加し実用的でない。より好ましくは、乗用車用タイヤの場合、5〜20の範囲に、バスやトラック等に用いられる重荷重用タイヤの場合、7〜30の範囲に設定するとよい。
すべての余裕率Siaが基準余裕率S0と同等以上になる場合、仮選定されたタイヤ形状、タイヤ構成部材の形状、およびタイヤ構成部材の物性値が設計パラメータとして決定される(ステップS122)。
ステップS120において余裕率Siaが1つでも基準余裕率S0より小さい場合、ステップS120において否定されると、ステップS100に戻され、ステップS100〜120の処理が行われる。こうして、ステップ120において肯定されるまで、ステップS100〜120の処理が繰返し行われる。
ステップS116〜122の処理は、タイヤモデル判定部50において行われる。
なお、余裕率Siaが基準余裕率S0より小さい場合、この余裕率Siaと基準余裕率S0の大小関係が逆転できそうなタイヤ形状、タイヤ構成部材の形状あるいはタイヤ構成部材の物性値を仮選定するように、予め規則を定めておくとよい。また、タイヤの特定のタイヤ構成部材において余裕率Siaが基準余裕率S0に対して十分に大きい場合、この部分の余裕率Siaを下げるようにし、この部分の周りの余裕率を高くするように仮選定に所定の規則を与えてもよい。
本実施形態では、余裕率の算出は、すべてのタイヤ構成部材の要素について行われるが、本発明では、これに制限されない。タイヤの所定の領域について、余裕率の算出を行ってもよい。例えば、空気入りラジアルタイヤで、特にベルト部材14の端部(ベルトエッジ部)のゴム材料、およびカーカス部材12の折返端部(ターンアップ部)付近のゴム材料に、タイヤの故障にいたる重大な亀裂が発生し易いことが経験的に知られている。したがって、ベルトエッジ部やターンアップ部の領域について余裕率Siaを算出し、この領域のみについて余裕率を判定して、タイヤの設計パラメータを決定してもよい。
なお、上記実施形態では、接地処理(ステップS114)を施した非転動状態のタイヤモデルにおいて余裕率Siaによる耐久性の評価が行われるが、シミュレーション演算部48において、タイヤモデルを所定の走行速度で転動させたり、所定のスリップ角を付けて旋回運動をさせたときの転動状態のタイヤモデルにおける余裕率Siaを算出してもよい。
図8(a)には、異なる初期タイヤモデルTa,Tb,Tc(タイヤサイズ11R22.5の重荷重用タイヤのタイヤモデル)から算出される接地状態におけるベルトエッジ部の余裕率Siaの変化を、図8(b)には、初期タイヤモデルTa,Tb,Tcから算出されるベルトエッジ部の最大主歪(%)の変化を示したグラフである。接地処理は、荷重3250(kg重)とした。
初期タイヤモデルTbとTcは、互いにタイヤ形状、タイヤ構成部材の形状が異なり、タイヤ構成部材の物性値が同じモデルである。初期タイヤモデルTaは、初期タイヤモデルTbとTcと、タイヤ形状、タイヤ構成部材の形状およびタイヤ構成部材の物性値がいずれも異なるモデルである。
図8(a),(b)の横軸では、内圧700(kPa)と900(kPa)においてタイヤモデルの内圧違いによる差異を表し、タイヤ新品時における内圧違いにおける余裕率Siaの差異を示している。これに対して、「900(kPa)→900(kPa)」は、内圧を900(kPa)としてステップS108〜112を1回行ったときの、所定の経時変化後のタイヤモデルにおける余裕率Siaを示している。「900(kPa)→900(kPa)+物性値調整」は、タイヤモデルに用いる物性値をゴム部材の経時劣化を考慮して調整したときの余裕率Siaを示している。
これによると、新品時のタイヤモデルにおいて、タイヤモデルTbに対して余裕率Siaが同等かそれ以上である初期タイヤモデルTaであっても、経時変化後のタイヤモデル(「900(kPa)→900(kPa)+物性値調整」のタイヤモデル)では、余裕率Siaが逆転し、タイヤモデルTbの余裕率SiaがタイヤモデルTaの余裕率Siaに対して大きくなっていることがわかる。これは、図8(b)における最大主歪(εimaxにおいても逆転の関係が示されている。
このように、従来の新品時のタイヤモデルの解析では想定できない、経時変化後のタイヤの耐久性を、上述の処理を施して経時変化後のタイヤを予測したタイヤモデルの余裕率Siaを算出することにより、予測することができる。この余裕率を用いて耐久性に優れたタイヤを設計することができる。
こうして設計されたタイヤを用いてタイヤを作製することができる。
なお、上記実施形態では、余裕率Siaとして最大主歪と破断歪の比率を用いたが、最大主歪と破断歪みに替えて最大主応力(σimaxと破壊応力(σibを用いて下記式(2)のように余裕率Sibを算出してもよい。また、最大主歪と破断歪に替えて最大歪エネルギー密度(Πimaxと破断歪エネルギー密度(Πibを用いて下記式(3)のように余裕率Sicを算出してもよい。
破断応力(σibは、図7に示すように破断時の応力であり、破断歪エネルギー密度(Πibは、図7に示す応力−歪曲線で囲まれた斜線部の面積の量をいう(所定の時間経過の測度における破断歪エネルギー密度(Πi')bは曲線S’で囲まれた斜線部の面積の量である)。
ib = (σib/(σimax (2)
ic = ((Πib/(Πimax(1/2) (3)
なお、歪エネルギー密度Πは歪εとの間に下記式(4)の関係がある。
Π = (1/2)・E・ε2 (4)
このため、歪エネルギー密度を用いた余裕率Sicは、最大歪エネルギー密度(Πimaxに対する破断歪エネルギー密度(Πibの比の平方根を使用する。
算出された余裕率Sib,Sicは、余裕率Siaと同様にステップS120と同様の判定を行う。勿論、余裕率Sia,Sib,Sicの2つをあるいはすべてを用いて、ステップ120の判定に用いてもよい。
上述のタイヤ設計方法は、プログラムを実行することによってコンピュータ上で処理することができる。
例えば、プログラムは、以下の手順を有する。
(1)タイヤプロファイル形状、タイヤ構成部材の形状およびタイヤ構成部材の物性値の少なくとも1つをパラメータとして仮選定することで、空気入りタイヤを有限個の要素を用いて表した初期タイヤモデルをコンピュータのCPU(中央処理ユニット)に作成させるモデル作成手順。
(2)作成された初期タイヤモデルに内圧充填処理の演算をCPUに行わせる内圧充填処理手順。
(3)(2)の手順の内圧充填処理により初期タイヤモデルに作用する応力および初期タイヤモデルに用いた物性値の少なくとも一方を、所定の時間経過の測度に応じて調整することで初期タイヤモデルを変形させ、この変形した初期タイヤモデルを用いて経時変化後のタイヤプロファイル形状をCPUに予測させる経時変化予測手順。
(4)経時変化後のタイヤプロファイル形状を有する経時変化後のタイヤモデルの内圧充填処理の演算をCPUに少なくとも実行させて、この経時変化後のタイヤモデルにおけるタイヤ構成部材の各要素中の最大主歪、最大主応力、および最大歪エネルギー密度の少なくとも1つの力学特性値を算出させ、この算出された力学特性値を用いて経時変化後のタイヤモデルにおけるタイヤ構成部材の余裕率をCPUに算出させ、コンピュータのメモリに記憶させる余裕率算出手順。
(5)算出された余裕率が基準余裕率と同等以上となるまで、(1)のモデル作成手順、(2)の内圧充填処理手順、(3)の経時変化予測手順および(4)の余裕率算出手順をコンピュータに繰返し行わせる繰返し手順。
(6)算出された余裕率が基準余裕率と同等以上となるときの仮選定されたパラメータを設計パラメータとしてコンピュータに決定させるパラメータ決定手順。
以上、本発明のタイヤ設計方法およびプログラムについて詳細に説明したが、本発明は上記実施例に限定はされず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良および変更を行ってもよいのはもちろんである。
重荷重用タイヤの断面形状の構成の一例を示した断面図である。 本発明のタイヤ設計方法において用いられるタイヤモデルの一例を示す図である。 本発明のタイヤ設計方法を行う装置の一例を示すブロック図である。 本発明のタイヤ設計方法の一例の流れを示すフローチャートである。 空気入りタイヤの経時変化の一例を示す図である。 空気入りタイヤの経時変化を説明する説明図である。 ゴム部材の応力−歪曲線の一例を示す図である。 (a)および(b)は、本発明のタイヤ設計方法で得られる余裕率および最大主歪の変化を示す図である。
符号の説明
10 空気入りタイヤ
12 カーカス部材
14 ベルト部材
16 トレッド部材
18 ビード部材
20 サイド部材
30 タイヤモデル
40 装置
42 モデル作成部
44 経時変化予測部
46 接地処理部
48 シミュレーション演算部
50 タイヤモデル判定部
52 モニタ

Claims (9)

  1. 空気入りタイヤの使用に伴う経時変化を予測してタイヤの設計を行うタイヤ設計方法であって、
    タイヤプロファイル形状、タイヤ構成部材の形状およびタイヤ構成部材の物性値の少なくとも1つをパラメータとして仮選定することで、空気入りタイヤを有限個の要素を用いて表した初期タイヤモデルを作成するモデル作成ステップと、
    作成された初期タイヤモデルに内圧充填処理を施す内圧充填処理ステップと、
    この内圧充填処理により前記初期タイヤモデルに作用する応力および前記初期タイヤモデルに用いた物性値の少なくとも一方を、所定の時間経過の測度に応じて調整することで前記初期タイヤモデルを変形させ、この変形した前記初期タイヤモデルを用いて経時変化後のタイヤプロファイル形状を予測する経時変化予測ステップと、
    この経時変化後のタイヤプロファイル形状を有する経時変化後のタイヤモデルに内圧充填処理を少なくとも施すことにより、内圧充填された経時変化後のタイヤモデルにおけるタイヤ構成部材の各要素中の最大主歪、最大主応力、および最大歪エネルギー密度の少なくとも1つの力学特性値を算出し、この算出された力学特性値を用いてタイヤ構成部材の余裕率を算出する余裕率算出ステップと、
    算出された前記余裕率が予め設定された基準余裕率に対して同等以上になるまで、前記モデル作成ステップ、前記内圧充填処理ステップ、前記経時変化予測ステップおよび前記余裕率算出ステップを繰返し行う繰返しステップと、
    前記余裕率が前記基準余裕率に対して同等以上になるときの仮選定された前記パラメータを設計パラメータとして決定するパラメータ決定ステップと、を有することを特徴とするタイヤ設計方法。
  2. 前記時間経過の測度は、タイヤトレッド部の初期溝深さに対する残溝の溝深さの比率あるいは空気入りタイヤの走行距離によって決定され、
    前記経時変化予測ステップにおいて、複数の異なる時間経過の測度を与えて、複数段階のタイヤの経時変化を予測し、
    前記繰返しステップにおいて、複数段階のタイヤ経時変化における前記余裕率がいずれも前記基準余裕率に対して同等以上になるまで、前記モデル作成ステップ、前記内圧充填処理ステップ、前記経時変化予測ステップおよび前記余裕率算出ステップを繰返す請求項1に記載のタイヤ設計方法。
  3. 前記余裕率算出ステップにおいて、タイヤモデルに内圧充填処理の他、接地処理を施す請求項1または2に記載のタイヤ設計方法。
  4. 前記経時変化予測ステップにおいて、前記内圧充填処理により変形した前記初期タイヤモデルのタイヤプロファイル形状を内圧充填処理前のタイヤプロファイル形状として備えた調整タイヤモデルを作成し、この調整タイヤモデルに内圧充填処理を施して得られるタイヤプロファイル形状を用いて、経時変化後の空気入りタイヤのタイヤプロファイル形状を予測する請求項1〜3のいずれか1項に記載のタイヤ設計方法。
  5. 前記調整タイヤモデルは、前記初期タイヤモデルに内圧充填処理を施した際に前記初期タイヤモデルに作用する応力を調整した値を初期応力として備えるモデルである請求項4に記載のタイヤ設計方法。
  6. 前記経時変化予測ステップにおいて、タイヤモデルから調整タイヤモデルを作成する処理であって、内圧充填処理により変形したタイヤモデルのタイヤプロファイル形状を内圧充填処理前のタイヤプロファイル形状として備えた調整タイヤモデルを作成する調整処理を行い、
    この調整処理を最初に行うタイヤモデルを前記初期タイヤモデルとし、前記調整処理で作成された前記調整タイヤモデルをさらに前記調整処理を行うタイヤモデルとすることにより、前記調整処理を所定回数繰り返し行い、最後に作成された調整タイヤモデルの内圧充填処理後のタイヤプロファイル形状を用いて、経時変化後の空気入りタイヤのタイヤプロファイル形状を予測する請求項1〜3のいずれか1項に記載のタイヤ設計方法。
  7. 前記調整処理において作成される前記調整タイヤモデルは、前記調整処理を行うタイヤモデルに内圧充填処理を施した際にこのタイヤモデルに作用する応力を調整した値を初期応力として備えるモデルである請求項6に記載のタイヤ設計方法。
  8. 前記経時変化予測ステップにおいて、前記初期タイヤモデルにおけるタイヤ構成部材の物性値を調整する際、前記物性値の調整を、空気入りタイヤの経過時間の測度に応じて弾性率およびポアソン比の少なくとも一方を調整することで行う請求項1〜7のいずれか1項に記載のタイヤ設計方法。
  9. 空気入りタイヤの使用に伴う経時変化を予測してタイヤの設計をコンピュータに行わせる、コンピュータが実行可能なプログラムであって、
    タイヤプロファイル形状、タイヤ構成部材の形状およびタイヤ構成部材の物性値の少なくとも1つをパラメータとして仮選定することで、空気入りタイヤを有限個の要素を用いて表した初期タイヤモデルをコンピュータの演算手段に作成させるモデル作成手順と、
    作成された初期タイヤモデルに内圧充填処理の演算を前記演算手段に行わせる内圧充填処理手順と、
    この内圧充填処理により前記初期タイヤモデルに作用する応力および前記初期タイヤモデルに用いた前記物性値の少なくとも一方を、所定の時間経過の測度に応じて調整することで前記初期タイヤモデルを変形させ、この変形した前記初期タイヤモデルを用いて経時変化後のタイヤプロファイル形状を前記演算手段に予測させる経時変化予測手順と、
    この経時変化後のタイヤプロファイル形状を有する経時変化後のタイヤモデルの内圧充填処理の演算を前記演算手段に少なくとも実行させて、この経時変化後のタイヤモデルにおけるタイヤ構成部材の各要素中の最大主歪、最大主応力、および最大歪エネルギー密度の少なくとも1つの力学特性値を算出させ、この算出された力学特性値を用いて経時変化後のタイヤモデルにおけるタイヤ構成部材の余裕率を前記演算手段に算出させ、コンピュータの記憶手段に記憶させる余裕率算出手順と、
    算出された前記余裕率が予め設定された基準余裕率に対して同等以上になるまで、前記モデル作成手順、前記内圧充填処理手順、前記経時変化予測手順および前記余裕率算出手順をコンピュータに繰返し行わせる繰返し手順と、
    前記余裕率が前記基準余裕率に対して同等以上になるときの仮選定されたパラメータを設計パラメータとしてコンピュータに決定させるパラメータ決定手順と、を有することを特徴とするプログラム。
JP2004078327A 2003-05-16 2004-03-18 タイヤ設計方法およびプログラム Expired - Fee Related JP4152338B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004078327A JP4152338B2 (ja) 2003-05-16 2004-03-18 タイヤ設計方法およびプログラム
PCT/JP2004/006978 WO2004101297A1 (ja) 2003-05-16 2004-05-17 タイヤ設計方法およびプログラム
EP04733447A EP1627751B1 (en) 2003-05-16 2004-05-17 Tire designing method and program
DE602004021925T DE602004021925D1 (de) 2003-05-16 2004-05-17 Reifenauslegungsverfahren und -programm
US10/557,030 US7464586B2 (en) 2003-05-16 2004-05-17 Tire designing method and program

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003138483 2003-05-16
JP2004078327A JP4152338B2 (ja) 2003-05-16 2004-03-18 タイヤ設計方法およびプログラム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005001649A true JP2005001649A (ja) 2005-01-06
JP4152338B2 JP4152338B2 (ja) 2008-09-17

Family

ID=33455486

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004078327A Expired - Fee Related JP4152338B2 (ja) 2003-05-16 2004-03-18 タイヤ設計方法およびプログラム

Country Status (5)

Country Link
US (1) US7464586B2 (ja)
EP (1) EP1627751B1 (ja)
JP (1) JP4152338B2 (ja)
DE (1) DE602004021925D1 (ja)
WO (1) WO2004101297A1 (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006205832A (ja) * 2005-01-26 2006-08-10 Bridgestone Corp タイヤ耐久性予測方法及びタイヤ耐久性予測装置
JP2007102623A (ja) * 2005-10-06 2007-04-19 Yokohama Rubber Co Ltd:The 回転体モデルの作成方法、回転体モデルの作成用コンピュータプログラム及びタイヤ/ホイール組立体の転動解析方法、並びにタイヤ/ホイール組立体の転動解析用コンピュータプログラム
JP2008296636A (ja) * 2007-05-29 2008-12-11 Yokohama Rubber Co Ltd:The タイヤの性能予測方法及びタイヤの性能予測用コンピュータプログラム、並びにタイヤの設計方法
JP2009264881A (ja) * 2008-04-24 2009-11-12 Sumitomo Rubber Ind Ltd タイヤの試験方法
JP2011213176A (ja) * 2010-03-31 2011-10-27 Bridgestone Corp タイヤ性能予測方法及びタイヤ性能予測装置
JP2015191394A (ja) * 2014-03-28 2015-11-02 大和ハウス工業株式会社 建物のシミュレーションシステムおよびマップ作成方法
JP2019018682A (ja) * 2017-07-14 2019-02-07 住友ゴム工業株式会社 空気入りタイヤのシミュレーション方法
JP2019119399A (ja) * 2018-01-10 2019-07-22 住友ゴム工業株式会社 タイヤの設計方法
JP7417062B2 (ja) 2020-01-08 2024-01-18 横浜ゴム株式会社 タイヤモデル作成方法、およびタイヤモデル作成装置
JP7417063B2 (ja) 2020-01-08 2024-01-18 横浜ゴム株式会社 タイヤモデル作成方法、およびタイヤモデル作成装置

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2910662B1 (fr) 2006-12-26 2012-11-02 Michelin Soc Tech Procede pour selectionner une configuration optimisee de pneumatiques pour un vehicule terrestre tel qu'une voiture ou une moto de competition
US8401827B2 (en) * 2008-04-14 2013-03-19 Daa Draexlmaier Automotive Of America Llc Processing device and method for structure data representing a physical structure
JP2012532071A (ja) 2009-07-06 2012-12-13 フータマキ・オサケユキテュア・ユルキネン カップを製造するためのプロセスおよび複数のカップ
JP5564069B2 (ja) * 2012-05-11 2014-07-30 住友ゴム工業株式会社 タイヤモデルの作成方法
US9182319B2 (en) * 2012-06-08 2015-11-10 Xsensor Technology Corporation Automatic detection and analysis of tire treads
JP5662971B2 (ja) * 2012-07-11 2015-02-04 住友ゴム工業株式会社 タイヤのシミュレーション方法
US9376118B2 (en) * 2014-07-08 2016-06-28 The Goodyear Tire & Rubber Company Assessment of tire condition based on a tire health parameter
CN106446336B (zh) * 2016-08-25 2019-08-13 中策橡胶集团有限公司 一种全钢子午线轮胎的胎体安全倍数计算方法
US20180290501A1 (en) * 2017-04-07 2018-10-11 GM Global Technology Operations LLC Methods and apparatus for determining remaining life of a tire based on road vibration data and tire tread groove depth

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3431817B2 (ja) 1998-01-19 2003-07-28 住友ゴム工業株式会社 タイヤ性能のシミュレーション方法
JP3133738B2 (ja) 1998-09-07 2001-02-13 株式会社ブリヂストン タイヤ性能予測方法、流体シミュレーション方法、タイヤ設計方法、タイヤ用加硫金型設計方法、タイヤ用加硫金型製造方法、空気入りタイヤの製造方法、タイヤ性能予測プログラムを記録した記録媒体
JP4723057B2 (ja) * 2000-06-29 2011-07-13 横浜ゴム株式会社 製品形状設計方法およびこれを用いて設計される空気入りタイヤ
US7133736B2 (en) * 2000-07-11 2006-11-07 Pirelli Pneumatici S.P.A. Method for designing a tire and method for producing at least one tire
JP4597337B2 (ja) 2000-09-22 2010-12-15 株式会社ブリヂストン タイヤ性能のシミュレーション方法
JP4103949B2 (ja) 2000-10-16 2008-06-18 横浜ゴム株式会社 ゴム複合体の設計方法
JP2003020072A (ja) 2001-07-09 2003-01-21 Sony Corp マスターカートン
JP4285991B2 (ja) 2002-12-27 2009-06-24 横浜ゴム株式会社 タイヤ経時変化予測方法、タイヤ特性予測方法、タイヤ設計方法、タイヤ製造方法およびプログラム
US7912683B2 (en) * 2006-03-31 2011-03-22 The Yokohama Rubber Co., Ltd. Tire transient response data calculating method, data processing method, tire designing method, vehicle motion predicting method, and tire cornering characteristic evaluation method and evaluation device therefor
US7778809B2 (en) * 2006-08-22 2010-08-17 The Yokohama Rubber Co., Ltd. Tire characteristic calculation method, tire dynamic element parameter value derivation method, vehicle traveling simulation method, and tire designing method and vehicle designing method in which consideration is given to tire friction ellipse

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006205832A (ja) * 2005-01-26 2006-08-10 Bridgestone Corp タイヤ耐久性予測方法及びタイヤ耐久性予測装置
JP2007102623A (ja) * 2005-10-06 2007-04-19 Yokohama Rubber Co Ltd:The 回転体モデルの作成方法、回転体モデルの作成用コンピュータプログラム及びタイヤ/ホイール組立体の転動解析方法、並びにタイヤ/ホイール組立体の転動解析用コンピュータプログラム
JP2008296636A (ja) * 2007-05-29 2008-12-11 Yokohama Rubber Co Ltd:The タイヤの性能予測方法及びタイヤの性能予測用コンピュータプログラム、並びにタイヤの設計方法
JP2009264881A (ja) * 2008-04-24 2009-11-12 Sumitomo Rubber Ind Ltd タイヤの試験方法
JP2011213176A (ja) * 2010-03-31 2011-10-27 Bridgestone Corp タイヤ性能予測方法及びタイヤ性能予測装置
JP2015191394A (ja) * 2014-03-28 2015-11-02 大和ハウス工業株式会社 建物のシミュレーションシステムおよびマップ作成方法
JP2019018682A (ja) * 2017-07-14 2019-02-07 住友ゴム工業株式会社 空気入りタイヤのシミュレーション方法
JP2019119399A (ja) * 2018-01-10 2019-07-22 住友ゴム工業株式会社 タイヤの設計方法
JP7102736B2 (ja) 2018-01-10 2022-07-20 住友ゴム工業株式会社 タイヤの設計方法
JP7417062B2 (ja) 2020-01-08 2024-01-18 横浜ゴム株式会社 タイヤモデル作成方法、およびタイヤモデル作成装置
JP7417063B2 (ja) 2020-01-08 2024-01-18 横浜ゴム株式会社 タイヤモデル作成方法、およびタイヤモデル作成装置

Also Published As

Publication number Publication date
DE602004021925D1 (de) 2009-08-20
JP4152338B2 (ja) 2008-09-17
US20070073456A1 (en) 2007-03-29
WO2004101297A1 (ja) 2004-11-25
EP1627751A1 (en) 2006-02-22
EP1627751A4 (en) 2008-04-09
US7464586B2 (en) 2008-12-16
EP1627751B1 (en) 2009-07-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4152338B2 (ja) タイヤ設計方法およびプログラム
EP1840552B1 (en) Tire transient response data calculating method, tire designing method, and vehicle motion predicting method
JP4608306B2 (ja) タイヤのシミュレーション方法
EP2151775B1 (en) Method of simulating rolling tire
JP4285991B2 (ja) タイヤ経時変化予測方法、タイヤ特性予測方法、タイヤ設計方法、タイヤ製造方法およびプログラム
JP5098711B2 (ja) タイヤモデルの作成方法及びタイヤモデルの作成用コンピュータプログラム
JP2004017903A (ja) タイヤの性能予測方法及びタイヤの設計方法
JP4699682B2 (ja) タイヤ経時変化予測方法、装置、プログラム及び媒体
EP1798648B1 (en) Method for pneumatic tire simulation
JP4559694B2 (ja) 構造体の力学的特性予測方法、タイヤの性能予測方法及び構造体の力学的特性予測プログラム並びに入出力装置
JP2011148465A (ja) タイヤ接地面が路面から受ける物理量を予測する方法、タイヤ摩耗の予測方法、タイヤ摩耗の予測装置、および、プログラム
JP4486420B2 (ja) タイヤ経時変化予測方法、装置、プログラム及び媒体
JP5808744B2 (ja) タイヤ性能予測方法及びタイヤ設計方法
US10093141B2 (en) Method for simulating a deflection radius of a motor vehicle tire
JP6039210B2 (ja) タイヤの耐久性の予測方法
JP2009190451A (ja) タイヤ構成部材の分類方法、分類装置及びこの分類方法を用いたタイヤの設計方法
CN100544978C (zh) 轮胎设计方法
JP2007131209A (ja) タイヤの数値解析モデルとその作成方法、及び、タイヤの転がり抵抗の解析方法とその数値解析モデル
JP2011089788A (ja) 粘弾性試験方法、タイヤのシミュレーション方法およびタイヤのシミュレーション装置
JP5183970B2 (ja) 空気入りタイヤの空洞共鳴の予測方法
JP2011226991A (ja) 転がり抵抗予測方法及び転がり抵抗予測装置
JP5012094B2 (ja) 粘弾性特性決定方法、シミュレーションプログラムおよびシミュレーション装置、および、粘弾性特性を備えたシミュレーションモデルを用いるシミュレーション方法
JP5304093B2 (ja) タイヤの転がり抵抗のシミュレーション方法および装置
JP6312975B2 (ja) タイヤの耐久性評価方法及びこれを用いた設計方法
JP2006309437A (ja) タイヤ特性のシミュレーション装置およびその方法、ならびに、タイヤモデルの作成方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20051115

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080624

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080701

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110711

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110711

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110711

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110711

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120711

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120711

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120711

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130711

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130711

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees