JP2004532959A - 自動車用低弾性率ベルト - Google Patents
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Abstract
【選択図】図2
Description
【0001】
本発明は、自動車を対象とするマルティプルプーリ装備品駆動システム、特にこのような装備品駆動システムの装備品駆動ベルトに関する。
【背景技術】
【0002】
本発明の具体的な開発目的は、装備品駆動ベルトをマルティプルプーリ装備品駆動システムのプーリに装着することによって取り付けを比較的容易にし、駆動システムの設計寿命全体にわたってこの駆動ベルトが十分な張力を維持できるようにした装備品駆動ベルトを提供することである。
【特許文献1】
USP5,267,908
【特許文献2】
USP5,518,460
【特許文献3】
USP5,273,496
【特許文献4】
USP5,334,107
【特許文献5】
USP5,507,699
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、自動車のマルティプルプーリ装備品駆動システムを対象とする低弾性率駆動ベルトにおいて、比較的高い張力で装着することができ、ベルトの有効寿命全体を通して比較的高率でその装着張力を維持する低弾性率駆動ベルトを提供するものである。また、本発明は、このベルトを利用した自動車のマルティプルプーリ装備品駆動システムおよびこのベルトの構成方法を提供するものでもある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、第1の態様によれば、(a)駆動プーリと、(b)装備品駆動シャフトに結合した装備品プーリと、そして(c)駆動プーリと装備品プーリとの間に装着したエンドレス駆動ベルトとを有し、複数の円周方向に延び、かつ軸方向に並んだポリアミド6.6撚り加工コードを形成したゴム合成材料からなるエンドレスバンドで上記駆動ベルトを構成したマルティプルプーリ装備品駆動システムに関するものである。本発明のこの態様のより具体的な実施態様では、プーリを装着する前のエンドレス駆動ベルトの円周方向長さを装備品駆動システムの公称駆動長さよりほぼ2%〜ほぼ3%短く設定する。さらに具体的な実施態様では、プーリ装着前のエンドレス駆動ベルトの円周方向長さを装備品駆動システムの公称駆動長さよりほぼ2%〜ほぼ2.3%短く設定する。またさらに具体的な実施態様では、隣接コード縁部間の軸方向距離、即ち軸方向間隔をほぼ0.3mm(0.012インチ)〜ほぼ0.4mm(0.016インチ)に設定する。さらにより具体的な実施態様では、各撚り加工コードは、一対の糸ストランドを撚り合わせて構成する。さらにより具体的な実施態様では、各コードの直径をほぼ0.58mm(0.023インチ)とする。
【0005】
本発明の第1態様の別な具体的実施態様では、エンドレス駆動ベルトの引張り弾性率をほぼ7,000N/mm/mm(1,575lbf/インチ/インチ)〜ほぼ10,000N/mm/mm(2,250lbf/インチ/インチ)とする。より具体的な実施態様では、エンドレス駆動ベルトの引張り弾性率をほぼ7,800N/mm/mm(1,750lbf/インチ/インチ)〜ほぼ8,500N/mm/mm(1,910lbf/インチ/インチ)とする。またさらに別な具体的な実施態様では、プーリに装着する前のエンドレスベルトの円周長さを装備品駆動システムの公称駆動長さよりほぼ2%〜ほぼ3%短く設定する。
【0006】
本発明第1態様のさらに別な具体的な実施態様では、装備品駆動システムの動作トルクをほぼ2.7N−m(2ft−lb)に設定する。さらに別な具体的な実施態様では、装備品は自動車のウォータポンプであり、装備品プーリをウォータポンプの駆動シャフトに連結する。
【0007】
本発明は、第2態様によれば、(a)駆動プーリと、(b)装備品駆動シャフトに結合した装備品プーリと、そして(c)駆動プーリと装備品プーリとの間に装着したエンドレス駆動ベルトとを有し、複数の円周方向に延び、かつ軸方向に並んだコードを形成したゴム合成材料からなるエンドレスバンドで上記駆動ベルトを構成し、(d)エンドレス駆動ベルトの引張り弾性率を7,000N/mm/mm(1,575lbf/インチ/インチ)〜ほぼ10,000N/mm/mm(2,250lbf/インチ/インチ)に設定した自動車用マルティプルプーリ装備品駆動装置を提供するものである。別な具体的実施態様では、プーリに装着する前のエンドレスベルトの円周長さを装備品駆動システムの公称駆動長さよりほぼ2%〜ほぼ3%短く設定する。さらに別な具体的実施態様では、プーリに取り付ける前のエンドレスベルトの円周長さを装備品駆動システムの公称駆動長さよりほぼ2%〜ほぼ2.3%短く設定する。さらに別な具体的な実施態様では、コードをポリアミド撚り加工コードで構成する。
【0008】
本発明第2態様のさらに別な具体的な実施態様では、装備品駆動システムの動作トルクをほぼ2.7N−m(2ft−lbs)に設定する。さらに別な具体的な実施態様では、装備品は自動車のウォータポンプであり、装備品プーリをウォータポンプの駆動シャフトに連結する。さらに別な具体的な実施態様では、マルティプルプーリ装備品駆動システムは、2つのプーリからなる装備品駆動システムである。
【0009】
本発明第2態様の別な具体的な実施態様では、エンドレス駆動ベルトの引張り弾性率をほぼ7,800N/mm/mm(1,750lbf/インチ/インチ)〜ほぼ8,500N/mm/mm(1,910lbf/インチ/インチ)に設定する。
【0010】
本発明は、第3態様によれば、(a)駆動プーリと、(b)装備品駆動シャフトに結合した装備品プーリと、そして(c)駆動プーリと装備品プーリとの間に装着したエンドレス駆動ベルトとを有し、複数の円周方向に延び、かつ軸方向に並んだコードを形成したゴム合成材料からなるエンドレスバンドで上記駆動ベルトを構成し、(d)エンドレス駆動ベルトの引張り弾性率を8,500N/mm/mm(1,910lbf/インチ/インチ)に設定し、そして(e)プーリに装着する前のエンドレス駆動ベルトの円周長さを駆動プーリと装備品プーリの間の公称駆動長さよりほぼ2.2%〜ほぼ2.3%短く設定した自動車用マルティプルプーリ装備品駆動装置を提供するものである。より具体的な実施態様では、ポリアミド6.6撚り加工コードで上記コードを構成する。
【0011】
本発明は、第4態様によれば、(a)駆動プーリと、(b)装備品駆動シャフトに結合した装備品プーリと、そして(c)駆動プーリと装備品プーリとの間に装着したエンドレス駆動ベルトとを有し、複数の円周方向に延び、かつ軸方向に並んだポリアミド6.6撚り加工コードを形成したゴム合成材料からなるエンドレスバンドで上記駆動ベルトを構成し、そして(d)プーリに装着する前のエンドレス駆動ベルトの円周長さを装備品駆動システムの公称駆動長さよりほぼ2.2%〜ほぼ2.3%短く設定した自動車用マルティプルプーリ装備品駆動装置を提供するものである。別な具体的な実施態様は、ポリアミド6.6撚り加工コードで構成した自動車用マルティプルプーリ装備品駆動装置を提供するものである。より具体的な実施態様では、撚り加工コード間の間隔をほぼ0.3mm(0.12インチ)に設定し、各撚り加工コードを撚り加工した一対のコード糸で構成する。なお、各コードの直径は、ほぼ0.58mm(0.023インチ)に設定する。
【0012】
本発明第4態様のさらに別な具体的な実施態様では、装備品駆動システムの動作トルクをほぼ2.7N−m(2ft−lbs)に設定する。さらに別な具体的な実施態様では、装備品は自動車のウォータポンプであり、装備品プーリをウォータポンプの駆動シャフトに連結する。
【0013】
本発明の第5態様は、(a)ドラムの外周面に少なくとも一つの布地材料またはゴム材料層を設層する工程と、(b)ドラムの布地層上に少なくとも第1緩衝ゴム材料層を設層する工程と、(c)ドラム上の第1緩衝ゴム材料層にポリアミド6.6撚り加工コードを巻き付ける工程と、(d)ドラム上のコードに比較的強靭で耐磨耗性の、繊維入りゴム材料層を設層する工程と、(e)これら複数の層を硬化し、ベルト複合材料からなる硬化スリーブを形成する工程と、(f)この硬化スリーブを複数のエンドレスベルトに切断する工程と、そして(g)エンドレスベルトを裏返し、これを装備品駆動ベルトとして使用できるようにする工程とを有し、(h)上記巻き付け工程で上記のポリアミド6.6撚り加工コードをほぼ3lbf(13N)〜ほぼ3.5lbf(15.5N)の圧力で巻き付ける装備品駆動ベルトの製造方法に関するものである。より具体的な実施態様では、上記巻き付け工程で、巻き付けるポリアミド6.6撚り加工コードの間隔を26cpiにおけるほぼ0.40mm(0.016インチ)〜30cpiにおけるほぼ0.30mm(0.012インチ)に設定する。さらに別な具体的な実施態様では、上記方法は、エンドレスベルトを裏返す工程に先立って、硬化スリーブまたはエンドレスベルトの外周面に複数の円周方向溝を形成する工程をさらに有する。また、本発明第5態様の別な具体的な実施態様では、上記方法は、巻き付け工程(c)を実施した後、設層工程(d)に先立って、コードの上に少なくとも第2の緩衝層を設層する工程(c1)をさらに有する。
【0014】
本発明の第6態様は、ゴムと補強用コードとからなる複合材料で構成した自動車用装備品駆動ベルトにおいて、所定の装着張力を有するベルトを装備品駆動システムのプーリに手作業で装着し、ベルトの有効寿命全体を通して装着張力のほぼ少なくとも40%を維持するように構成した自動車用装備品駆動ベルトに関する。より具体的な実施態様では、ベルトの有効寿命全体を通して装着張力のほぼ少なくとも40%〜ほぼ60%を維持するようにベルトを構成する。さらに具体的な実施態様では、複合材料のコードとしてポリアミド6.6撚り加工コードを使用する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明は、自動車のマルティプルプーリ装備品駆動システムを対象とする低弾性率駆動ベルトにおいて、比較的高い張力で装着することができ、ベルトの有効寿命全体を通して比較的高率でその装着張力を維持する低弾性率駆動ベルトを提供するものである。また、本発明は、このベルトを利用した自動車のマルティプルプーリ装備品駆動システムおよびこのベルトの構成方法を提供するものでもある。
【実施例】
【0016】
図1に示すように、自動車に搭載するリヤ・エンド装備品駆動システム10の例の場合、自動車エンジンによって駆動される駆動プーリ12と、自動車のウォータポンプなど装備品の駆動シャフトに結合する装備品プーリ14とを備えている。プーリ12、14間に駆動ベルト16を装着し、装備品プーリ14に駆動プーリ12から回転力を伝達する。具体的な実施態様では、この装備品駆動システムの相対的な最大速度はほぼ3,400rpmであり、相対的な最大トルクは2.7N−m(2ft−lbs)である。従って、この実施態様の場合、駆動システムに使用するベルト16は少なくともほぼ89N(20lbf)の張力を維持し、装着張力は最大でほぼ445N(100lbf)である。なお、本実施態様の装備品駆動システムはプーリが2つのみであるが、2つ以上のプーリをもつ装備品駆動システムも本発明の範囲内に含まれる。
【0017】
図2に示すように、ベルト16の具体的実施態様は、摩擦布地材料またはゴム材料の外側被覆層18を、耐磨耗性材料の内側層22に接着した緩衝ゴム材料層20に接着した多層複合構造である。本実施態様の場合、緩衝ゴム材料層20は、複数の軸方向に並んだポリアミド6.6撚り加工コード23を長手方向に延設して構成する。本実施態様では、耐磨耗性ゴム材料の内側層22は、環境要因および性能要因を考慮して選択し、強化用繊維で含浸処理したEPDM化合物である。このような繊維含浸処理化合物は、例えば、USP5,267,908および5,518,460(ならびにUSP5,273,496、5,334,107および5,507,699)に開示されている。さらに、本実施態様では、層20の緩衝材料として、コード23とともに硬化でき、かつ耐磨耗性ゴム材料の内側層22に接着できる弾性化合物を使用する。また、本実施態様では、ポリアミド6.6撚り加工コード23は、一対の6.6ポリアミド糸ストランドを撚り加工して構成するもので、得られるコードの直径をほぼ0.58mm(0.023インチ)に設定する。このような構成は、一般に、当業者により“840/1/2”コード構成(コード当たりデニール/撚糸/プライ数)と呼ばれている。なお、当業者ならば、6.6ポリアミド糸ストランドの別な構成を使用して、限定するわけではないが、840/1/3、1,000/1/2、660/1/3などの撚り加工コードの別な構成を得ることができることを理解できるはずである。
【0018】
実施態様にもよるが、隣接ポリアミド6.6撚り加工コード縁部間の軸方向間隔または横方向間隔をほぼ12コード/cmまたはほぼ30コード/インチに相当するほぼ0.3mm(0.012インチ)〜ほぼ10コード/cmまたは26コード/インチに相当するほぼ0.4mm(0.016インチ)に設定する。本実施態様では、この間隔をほぼ0.3mm(0.012インチ)に設定する。
【0019】
本実施態様の駆動ベルト16は、複数のリブをもつベルトである。即ち、ベルトの内面に複数の長手方向溝24を切り込むことによって複数のリブ26を形成したベルトであり、これらリブ/溝24、26をプーリ12、14の対応するリブ28/溝30に係合する。
【0020】
実施態様にもよるが、装備品駆動システム10に装着する前に、ベルト16の長さを駆動プーリ12と装備品プーリ14との間の公称駆動長さよりほぼ2%〜ほぼ3%短く設定する(なお、公称駆動長さとは、駆動プーリおよび装備品プーリに装着した緊張状態にあるベルトの長さである。あるいは、3つ以上のプーリを装備品駆動システムに装着した場合、公称駆動長さとは、装備品駆動システムのすべてのプーリに装着した緊張状態にあるベルトの長さである)。本実施態様では、プーリに装着する前の駆動ベルト16の長さを、駆動プーリ12と装備品プーリ14との間の公称駆動長さよりほぼ2.2%〜ほぼ2.3%短く設定する。このような短い駆動ベルト16を本発明のように構成すると、例えば3つのリブを形成したベルト16を使用した自動車の場合例えば241,401Km(150,000マイル)の走行距離に相当する、有効寿命全体を通してほぼ111N(25lbf)〜ほぼ200N(45lbf)の駆動張力をもつ駆動ベルトを実現できる。なお、有効寿命は、6つのリブを形成したベルトなどのベルトの構成に応じて変動するものである。
【0021】
本実施態様では、一般に“フライカット”法として知られている方法の新規な形を利用してベルト16を製造する。この方法では、円筒形ドラムの外周面にバイアスカット摩擦布地(織布、不織布、メリヤスなど)材料またはゴム材料の被覆層を設層し、ドラム上の摩擦布地層に緩衝ゴム層を設層し、所定の間隔および張力でドラム周囲にポリアミド6.6撚り加工コードを巻き付け、第1緩衝ゴム層に巻き付けたコードに、場合に応じて第2緩衝ゴム層を設層し、この第2緩衝ゴム層に(あるいは、第2緩衝ゴム層を用いない場合には、巻き付けたコードに)比較的強靭な耐磨耗性の、繊維入りゴム材料層を設層し、(例えば高圧蒸気を利用して)ドラムに巻き付けられた層を硬化処理して、緩衝ゴム材料層をポリアミド6.6撚り加工コード周囲に流し込み、バイアスカット摩擦布地の被覆層および強靭な耐磨耗性の、繊維入りゴム材料層に接着する。硬化処理後、硬化処理領域または容器(高圧蒸気)から複合層を引き離し、冷却し硬化を停止する。次に、硬化複合材料の管状スリーブを個々のベルトに切断し、ベルトを型出し装置で加工し、ベルトの外面に溝を切り込む。溝が切り込まれると、ベルトは装備品駆動システムとして使用できるように、裏返しにできる。
【0022】
本実施態様では、ポリアミド6.6撚り加工コードをほぼ15.5N(3.5lbf)のコード巻き付け張力で第1緩衝ゴム層に巻き付ける。さらに、上述したように、本実施態様では、コード間隔をほぼ0.30mm(0.012インチ)に設定する。
【0023】
以上の各工程は、本発明によってベルトを構成する一つの例に過ぎず、当業者ならば、以上の層、材料および工程を各種組み合わせても、本発明の少なくとも一部の態様の範囲に含まれることを理解できるはずである。例えば、耐磨耗性の、繊維入りゴム材料を硬化し、コード周囲に流し込み、被覆層に接着できる場合には、第1および第2の緩衝ゴム層を使用しなくてもよい。また、当業者にとって、粉砕や成型などの他の方法を利用して、ベルトに溝を形成できることも自明なはずである。
【0024】
(発明の効果)
本発明のベルト16は、ほとんどの場合、引張り弾性率が少なくともほぼ7,000N/mm/mm(1,572lbf/インチ/インチ)である。また、より具体的な実施態様では、ほぼ7,800N/mm/mm(1,750lbf/インチ/インチ)〜ほぼ8,500N/mm/mm(1,910lbf/インチ/インチ)である。さらに特定すれば、ほぼ8,500N/mm/mm(1,910lbf/インチ/インチ)である。代表例をあげれば、装着状態全体を通して比較的高い張力を維持する低弾性率ベルトである。このベルトは、低温“運転”条件および高温“運転”条件の両者において、ベルトの寿命全体を通して比較的高い比率で装着張力(装着張力のほぼ40%〜ほぼ60%)を維持できるものである。このようなベルトは、具体的には、ベルトを装備品プーリに“延伸装着”することによってこれらプーリに取り付けることができ、また駆動装置の設計寿命全体を通して所望の張力を維持することができる。ベルトの引張り弾性率が比較的低いため、装着時の張力を従来のベルトに比較して、大幅に小さくすることができる。
【0025】
以上の説明から、当業者にとって、本明細書に記載した装置および工程が、本発明の具体的な実施態様を構成することは自明と考えられるが、本発明は厳密にはこれらに限定されず、特許請求の範囲に記載する発明の範囲から逸脱せずに各種の改変などが可能である。さらに、本発明の範囲が特許請求の範囲によって定義されるものである以上、具体的な実施態様を記述する限定や要素は、これら限定または要素が特許請求の範囲に具体的に記載されていない場合でも、特許請求の範囲の意味に包含されるものである。同様に、特許請求の範囲を満足するために、本発明の上記作用効果または目的の一部または全部を満足する必要はない。これは、発明は特許請求の範囲によってのみ定義されるものであり、また本発明に固有なおよび/または明らかにされていない作用効果も、本明細書に明記されていないが、存在しているからである。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】駆動システムの一実施態様を示す図である。
【図2】図1の2−2線についての、本発明ベルトの一実施態様を示す横断面図である。
【符号の説明】
【0027】
12:駆動プーリ
14:装備品プーリ
16:駆動ベルト
18:被覆層
20:緩衝ゴム材料層
22:内側層
23:コード
24:溝
26:リブ
Claims (10)
- 駆動プーリ(12)と、
駆動プーリ(12)と装備品駆動シャフトとの間に公称駆動長さをもって、装備品駆動シャフトに結合した装備品プーリ(14)と、そして
駆動プーリ(12)と装備品プーリ(14)との間に装着したエンドレス駆動ベルト(16)とを有し、複数の円周方向に延び、かつ軸方向に並んだ、ポリアミド6.6撚り加工コードを始めとするポリアミド撚り加工コードなどのコード(23)を形成したゴム合成材料からなるエンドレスバンドで上記駆動ベルト(16)を構成したことを特徴とするマルティプルプーリ装備品駆動システム。 - プーリ(12、14)に装着する前のエンドレス駆動ベルト(16)の円周長さを装備品駆動システムの公称駆動長さよりほぼ2%〜ほぼ3%短く、例えばほぼ2%〜ほぼ2.3%あるいはほぼ2.2%〜ほぼ2.3%短く設定した請求項1記載のマルティプルプーリ装備品駆動システム。
- 撚り加工コード(23)間の間隔をほぼ0.3mm(0.12インチ)〜ほぼ0.4mm(0.016インチ)に設定し、各撚り加工コード(23)を一つかそれ以上のコード糸を撚り加工して、例えば一対のコードストランドを撚り加工して構成し、各加工コード(23)は、ほぼ0.58mm(0.023インチ)の直径を有し、そして1cmにつきほぼ10〜ほぼ12の撚り加工コードの分布で軸方向に撚り加工コード(23)を分布させた請求項1又は2記載のマルティプルプーリ装備品駆動システム。
- エンドレス駆動ベルト(16)の引張り弾性率を少なくともほぼ7,000N/mm/mm(1,575lbf/インチ/インチ)、好ましくはほぼ7,800N/mm/mm(1,750lbf/インチ/インチ)〜ほぼ8,500N/mm/mm(1,910lbf/インチ/インチ)に設定した請求項1〜3のいずれか1項記載のマルティプルプーリ装備品駆動システム。
- 装備品駆動システム(10)の動作トルクをほぼ2.7N−m(2ft−lb)以下に設定し、装備品としての、自動車のウォータポンプの駆動シャフトに装備品プーリ(14)を結合し、装備品駆動システム(10)として2つのプーリからなる装備品駆動装置を使用した請求項1〜4のいずれか1項記載のマルティプルプーリ装備品駆動システム。
- ドラムの外周面に少なくとも一つの被覆層(18)を設層する工程と、
ドラム上の被覆層(18)上に少なくとも第1緩衝ゴム材料層(20)を設層する工程と、
ドラム上の第1緩衝層(20)にポリアミド6.6撚り加工コード(23)を巻き付ける工程と、
ドラム上のポリアミド6.6撚り加工コード(23)に比較的強靭な耐磨耗性の、繊維入りゴム材料からなる層(22)を設層する工程と、
これら複数の層を硬化し、ベルト複合材料の硬化スリーブを形成する工程と、
硬化スリーブを複数のエンドレスベルト(16)に切断する工程と、そして
エンドレスベルト(16)を裏返し、装備品駆動ベルトとして使用できるようにする工程とを有し、上記巻き付け工程においてほぼ13N(3lbf)〜ほぼ15.5N(3.5lbf)の圧力でポリアミド6.6撚り加工コード(22)を巻き付けることを特徴とする装備品駆動ベルトを製造する方法。 - 上記巻き付け工程においてポリアミド撚り加工コード(23)の間隔をほぼ0.40mm(0.016インチ)〜ほぼ0.30mm(0.012インチ)に設定して巻き付けを実施するか、および/またはエンドレスベルトを裏返す工程に先立って、硬化スリーブまたはエンドレスベルトの外周面に複数の溝(24)を形成し、そしてエンドレスベルトの湾曲スリーブの外周面に複数の溝を形成する工程において、エンドレスベルトの湾曲スリーブの外周面に溝をフライカットする請求項6記載の製造方法。
- ドラム上の第1緩衝層(20)にポリアミド6.6撚り加工コード(23)を巻き付けた後で、ドラム上のポリアミド6.6撚り加工コード(23)に比較的強靭で耐磨耗性の、繊維入りゴム材料層(22)を設層する工程に先立って、ポリアミド6.6撚り加工コード(23)上に少なくとも第2緩衝層を設層する工程を実施する請求項6または7記載の製造方法。
- 被覆材料層(18)が布地材料層であるか、あるいはゴム材料層である請求項6〜8のいずれか1項記載の製造方法。
- ゴムと補強用繊維コードとからなる複合材料、特にポリアミド6.6撚り加工コード複合材料で構成し、複数のプーリ(12、14)を有した自動車装備品駆動システム(10)用の装備品駆動ベルトにおいて、所定の装着張力を有するベルト(16)を装備品駆動システムのプーリ(12、14)に手作業で装着し、ベルトの有効寿命全体を通して装着張力のほぼ少なくとも40%、特にほぼ少なくとも40%〜ほぼ60%を維持するようにベルトを構成したことを特徴とする装備品駆動ベルト。
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