JP2571524B2 - Vリブ付コグドベルトおよび同ベルトの製造方法 - Google Patents

Vリブ付コグドベルトおよび同ベルトの製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はVリブ付コグドベルト
および同ベルトの製造方法に関し、より詳しくはベルト
のVリブ中にベルト幅方向に埋設された短繊維の一部の
一端部をVリブ側面に隆出せしめたVリブ付コグドベル
トおよびVリブ部とコグ部を同時に成形しうるVリブ付
コグドベルトの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、Vリブ部にベルト幅方向への配向
性を保って短繊維を埋設せしめ、かつ短繊維の一部の一
端部をVリブ側面より突出せしめたVリブドベルトは知
られており(例えば特開平3−219147号公報)、
またVリブドベルトの屈曲性を高めるためベルトのVリ
ブ部に長さ方向に所定のピッチにて側面波形の歯型を設
けたV形リブ付き伝動ベルトも知られている(例えば実
開昭55−145741号公報)。
【0003】またVリブ付コグドベルトの製造方法の代
表的なものとしては、まず、短繊維を一定方向に配向埋
設したリブ形成用ゴムシート上に、コグ付マトリックス
のコグ部の長さ方向をゴムシートの短繊維の配向方向に
一致せしめて重ね合せ、熱プレスにてゴムシート上に予
めコグ形を付した短繊維入りリブ形成用ゴムシートを形
成しておく。
【0004】ついで、ベルト素材としてのスリーブの成
形法として、まず正成形法にては、ドラム状成形モール
ドの周面にコグ付マトリックス、ついでその周面に前記
準備した短繊維入りリブ形成用ゴムシートを両コグ形部
を噛合状に合致せしめて巻き付け、つぎに抗張体ロープ
をスピニングし、さらに接着ゴムシート、ゴム付き帆布
または短繊維入りゴムシートからなる補強層を順次積層
状に巻き付けて加硫する。
【0005】また他のベルト素材としてのスリーブの成
形法としての、逆正形法にては、ドラム状成形モールド
の周面に、前記正成形法とは逆順序にて、即ち補強層、
接着ゴムシート、さらに抗張体ロープをスピニング後、
前記予め準備した短繊維入りリブ形成用ゴムシートをそ
のコグ面を表側に配して巻付け、さらにその表面にコグ
付マトリックスを、そのコグ部を嵌合一致せしめて巻付
けて加硫する。
【0006】以上の逆成形法及び正成形法にて製造され
たコグ付きのスリーブ状の加硫ベルト素材はドラム状の
成形モールドより取り外され、特に正成形法にて製造さ
れたベルト素材のみは、表裏面を反転せしめて、常時コ
グ付き短繊維入りリブ形成用ゴムシートを表面側に配し
て、一対の循環走行用ドラム間に掛巻され、この循環走
行の過程にてコグ付きリブ用ゴムシート面には、V形円
板状砥石付き研削ホイールが圧接し、該ゴムシート面の
円周方向に複数本のVリブが研削形成される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】まず前記Vリブ付コグ
ドベルトの場合、Vリブ部にその長手方向に所定のピッ
チをもってコグを設けることによりベルトの屈曲性は良
好なものとなり、またVリブ部に埋設せしめた短繊維は
その一端をVリブ側面に突出せしめることにより、ベル
ト駆動走行時、この短繊維の突出部の存在はベルト発音
の抑制に大きい効果が認められるも、反面Vリブ側面に
略均一の突出量をもつ短繊維の場合、Vプーリ溝とVリ
ブ間に生ずるスリップのためベルトの動力伝達能力が低
下する。
【0008】つぎに、前記Vリブ付コグドベルトの製造
方法の場合、予めスリーブ状のベルト素材の一部を構成
するリブ形成用ゴムシートへのコグ付けのための前処理
があり、その後の工程にてリブ形成のための研削作業が
続き、以上のとおりコグ付けおよびリブ形成のために二
段階の作業を必要とし、作業能率の面で手数がかかるも
のであった。
【0009】この発明は、まずVリブ付コグドベルトに
あっては、短繊維の一部をVリブ側面に隆出せしめるこ
とにより発音の抑止効果を十分奏せしめつつ、かつベル
ト本来の目的である動力伝達能力の向上をも同時に達成
しうるベルトを提供することを目的とし、さらにVリブ
付コグドベルトの製造方法にあっては、Vリブ部とコグ
部の成形を一体同時化し、ベルトの製造効率を向上せし
め得るベルト製造方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明に係るVリブ付コグドベルトはつぎのよう
な構成を採用している。即ちこのVリブ付コグドベルト
は、抗張体を埋設した平ベルト部の下面に、短繊維をベ
ルト幅方向に配向混入し、ベルトの長手方向に平行して
のび、かつ所定のピッチにてコグを設けた複数のV形リ
ブを一体に形成してなるベルトにあって、前記V形リブ
内に混入され、V形リブの側面にその一部を隆出する短
繊維は、短繊維の隆出量が大小の二つに変化するグルー
プに分けられ、この大小二つのグループをベルト長手方
向に交互に配したことを特徴とする。そして、この隆出
量は短繊維端部の突出量の長短にて、または開花状を呈
した端部の径の大小にて区分される。
【0011】つぎに、この発明に係る、Vリブ部と同時
にコグ部を形成しうるVリブ付コグドベルトの製造方法
は以下のような構成を採用している。抗張体を埋設した
平ベルト本体構成部、該構成部の一面に帆布などの補強
層を、さらに他面に、スリーブ幅方向に配向性を保って
短繊維を埋設したリブ形成用弾性体層を積層してなる平
ベルト状の加硫スリーブを製造し、この加硫スリーブを
研削機の一対のドラム間に、前記加硫スリーブを構成す
る補強層部分をドラム側に配して掛装するに際し、加硫
スリーブの内側に、スリーブ幅方向に伸びるコグブロッ
ク群を周方向に所定ピッチにて隆設したスリーブ状のコ
グ付マトリックスを介在せしめ、加硫スリーブとコグ付
マトリックスを循環走行せしめる過程にて、加硫スリー
ブのリブ形成用弾性体層に、断面V形の円板状砥石群を
所定ピッチにて隆起せしめた研削ホイールを走行用ドラ
ム上にて圧接せしめたことを特徴とする。
【0012】
【実施例】つぎに、この発明を実施したVリブ付コグド
ベルトの具体的実施例を図面を用いて説明する。図1は
この発明を実施したVリブ付コグドベルトの一部分の斜
視図であり、図2および図3はそれぞれ他の実施例を示
す図1の一部の拡大詳細図である。Vリブ付コグドベル
ト(1)の一部を構成する平ベルト部(2)は、ポリエ
ステル、ナイロン、芳香族ポリアミド繊維などの低伸度
高強力のロープからなる抗張体(3)をNR、SBR、
CRなどの単一材またはこれらを適宜ブレンドしてなる
接着ゴム層(4)中に埋設し、接着ゴム層(4)の表面
にはベルト長手方向に伸縮性を保有するバイアス織ある
は捲縮糸をもって織成された帆布あるいはベルト幅方向
に短繊維群をゴム層中に配向混入したシートからなる補
強層(5)が積層されている。
【0013】上記平ベルト部(2)の下面には、平ベル
ト部(2)を構成する接着ゴム層(4)と同材質のコグ
付きVリブ(6)(6)が平ベルト部(2)と一体に形
成され、このVリブ(6)中にはナイロン、ビニロン、
ポリエステル、芳香族ポリアミドなどの合成繊維、また
は綿、パルプなどの天然繊維の短繊維(7)が前記合成
繊維の場合は単独にて、また前記天然繊維の場合は前記
合成繊維と混合状態にて、3〜10mmの長さにて、ゴ
ム100重量部に対し、5〜30重量部の割合にて、ベ
ルト幅方向への配向性を保って埋設されている。
【0014】さらに、より具体的には、Vリブ(6)の
下面に波状のコグを形成するコグ山部(11)に相当す
るリブ側面には短繊維の短突出部(8B)または小径拡
大部(9B)のグループが、一方コグ谷部(12)に相
当するリブ側面には長突出部(8A)または大径拡大部
(9A)のグループがそれぞれ集合し、略同一長さの突
出部または同一径の拡大部毎にグループ化して露出して
いる(図2および図3参照)。
【0015】Vリブ(6)部に埋設された短繊維(7)
の一部短繊維は、その一端部をVリブ側面より隆出せし
め、この隆出状況は短繊維(7)が芳香族ポリアミド、
天然繊維などにて構成されている折には、その端部は略
そのままの糸状にて突出し(図2参照)、一方短繊維
(7)がナイロン、ビニロン、ポリエステルなどにて構
成されている折には、その端部はベルト成形における研
削工程中にて、溶解して開花状に拡大し、その表面積を
大きなものとしている(図3参照)。
【0016】即ち、短繊維のうち糸状の隆出部はその長
短に相違があり、長突出部(8A)と短突出部(8B)
に区分され(図2参照)、一方開花状の隆出部はその拡
大径に相違があり、大径拡大部(9A)と小径拡大部
(9B)に区分される(図3参照)。これら、長突出部
(8A)と短突出部(8B)また大径拡大部(9A)と
小径拡大部(9B)はそれぞれ集団的にグループ化さ
れ、長突出部(8A)と短突出部(8B)また大径拡大
部(9A)と小径拡大部(9B)はVリブ側面にてVリ
ブ(6)の長手方向に一つのグループ集団となって交互
に現われる(図2及び図3参照)。
【0017】つぎに、前記短繊維(7)の露出端部にて
それぞれ形成される長突出部(8A)および大径拡大部
(9A)、短突出部(8B)および小径拡大部(9B)
をリブ側面の所定個所に集団的に顕出せしめるため、お
よびVリブと同リブ部に形成されるコグ部を同時に形成
しうるVリブ付コグドベルトの製造方法の具体的実施例
を図面を用いて説明する。
【0018】まず、平ベルト状の加硫スリーブが形成さ
れる。その製造手段は多数あり、前述の従来の技術の欄
中にて、その具体例を既述したが、ここでは、このうち
逆正形法をその具体的実施例として用いながら説明す
る。図4は、Vリブ付コグドベルトの製造方法において
用いられる平ベルト状の加硫スリーブの製造工程を示す
部分縦断面図で、円筒状成形ドラム(21)の周面に伸
縮性を有するゴム引き帆布、または短繊維を埋設せしめ
たゴムシートなどからなる補強層(5)の1乃至複数枚
を、補強層(5)の伸縮方向をベルト長手方向に一致す
るよう巻き付け、ついで上部接着ゴム層(4A)、低伸
度高強力の抗張体ロープ(3)、さらに下部接着ゴム層
(4B)を順次巻き付け、更に前記接着ゴム層(4A)
(4B)よりも厚みが大きく、短繊維(7)を幅方向に
配向埋設したVリブ形成用弾性体層、即ちゴムシート
(26)を積層し、スリーブ状の未加硫積層体を形成す
る。
【0019】この未加硫積層体は、公知の加圧加熱手段
によって加硫され、幅広の平ベルト状の加硫スリーブ
(41)が完成する。そしてこの加硫スリーブ(41)
は成形ドラム(21)より取り外され、次の工程へと移
される。
【0020】本ベルト製造方法においては、前記平ベル
ト状の加硫スリーブ(41)と共に、図6にその一部を
斜視図をもって示すスリーブ状のコグ付マトリックスが
用いられる。このスリーブ状のコグ付マトリックス(4
3)はその周長が前記加硫スリーブ(41)の内周長に
略一致し、かつそのスリーブ幅は同じく加硫スリーブ
(41)の幅に略一致し、柔軟性に富むゴム製バンド
(44)面に、スリーブ幅に略一致する長さ(L)を有
するコグブロック(45)群が所定のピッチにて貼着さ
れ、あるいはゴム製バンド(44)にてコグブロック
(45)群が所定のピッチにて連繋されている。
【0021】前記コグ付マトリックス(43)は天然ゴ
ム、SBR系、CR系などのゴム材が用いられ、特にコ
グブロック(45)はショアーA硬度40°〜90°の
ものが用いられ、コグブロック(45)の隆起量に一致
する厚み(T)は0.1〜0.5mm、またマトリック
スの周方向に一致するコグブロックの幅(W)は10〜
100mmに設定されている。以上の構成よりなるコグ
付マトリックス(43)は平ベルト状の加硫スリーブ
(41)の内周面側に位置する補強層(5)側に、コグ
ブロック(45)群を背中合せに、換言すれば、補強層
(5)面よりコグブロック(45)群が隆起する態様に
て内接状添着される。そしてマトリックス(43)を加
硫スリーブ(41)の内側に添着する折、マトリックス
(43)のコグブロック(45)の伸び方向は平ベルト
状の加硫スリーブ(41)の幅方向に対し、0〜20°
の角度を保って設置される。
【0022】コグ付マトリックス(43)を内周面に添
着した加硫スリーブ(41)は図5にその一例を示すベ
ルト研削機へ装着される。本ベルト研削機(51)を構
成する一対の駆動ドラム(52)と従動ドラム(53)
間には、前記加硫スリーブ(41)が、コグ付マトリッ
クス(43)のコグブロック(45)をドラム(52)
(53)側に配して掛張される。換言すれば、ドラム
(52)(53)と加硫スリーブ(41)間にコグ付マ
トリックス(43)を介在せしめた態様にて掛張され
る。
【0023】肉厚の大きいVリブ形成用ゴムシート(2
6)を表面側に配した平ベルト状の加硫スリーブ(4
1)に対し、駆動ドラム(52)または従動ドラム(5
3)のいずれか一方のドラム上に配された研削ホイール
(54)が圧接可能に構成されている。なお研削ホイー
ル(54)が配設された側に位置するドラムの表面は廃
棄可能な保護カバー(55)にて被覆されている。
【0024】この研削ホイール(54)は図7に示すよ
うに長円筒形で、筒体の表面円周方向に、所望のベルト
におけるVリブ数に対応した複数の断面V形の円板状砥
石(56)が所定のピッチをもって、その軸方向に設け
られ、この研削ホイール(54)は図5に示すように駆
動ドラム(52)と逆方向に、場合によっては同一方向
に強制回転し、ドラム上にて、矢印をもって示すよう
に、半径方向へと徐々に移動可能に構成されている。
【0025】以上のベルト研削機(51)にて、駆動ド
ラム(52)を駆動することにより、平ベルト状の加硫
スリーブ(41)はコグ付マトリックス(43)を伴っ
て循環走行する。そしてドラム上にて加硫スリーブ(4
1)、特にリブ形成用ゴムシート(26)はコグ付マト
リックス(43)のコグブロック(45)を介して局部
的に所定のピッチをもって隆起し、該ゴムシート(2
6)はドラム上にて緩やかな波形を呈する。この状況下
にて、円板状砥石(56)群による回転研削により、加
硫スリーブのリブ形成用ゴムシート(26)には次第に
環状の研削作業が進行し、コグブロック(45)部にて
隆起した部分にては研削の一段深いベルトリブ部のコグ
谷部(12)が形成され、Vリブ(6)部の底面に波状
のコグを同時に形成しながら、高さ均一なコグ谷部(1
2)とコグ山部(11)を交互に設けたベルトのコグ付
きVリブ(6)が次第に形成されていく。
【0026】そして、ドラム上での研削作業時、コグ付
マトリックス(43)のコグブロック(45)上にて局
部的に隆起したリブ形成用ゴムシート(26)の該隆起
部には屈曲状態にて大きな負荷が作用し、円板状砥石
(56)による研削抵抗も増大し、該ゴムシート(2
6)内に埋設された短繊維(7)の露出端部における一
段の突出化あるいは開花化が進行し、ベルトのVリブ部
に形成されるコグ谷部に相当するVリブ側面部中心に短
繊維の長突出部(8A)あるいは大径拡大部(9A)が
集中的に発生し、一方Vリブ部のコグ山部に相当するV
リブ側面部中心に、研削抵抗の差により短繊維の露出端
部は短突出部(8B)あるいは小径拡大部(9B)が集
中し、短繊維の端部にては領域的に形態上明確な差を生
ぜしめる。即ち、Vリブ側面には短繊維端部の長突出部
(8A)と大径拡大部(9A)のグループが集中するゾ
ーンと短突出部(8B)と小径拡大部(9B)のグルー
プが集中するゾーンが交互に顕出する。
【0027】
【発明の効果】まず、この発明に係るリブ付コグドベル
トにあっては、ベルトのリブ部に埋設した短繊維をその
露出端部をして、長突出部または大径拡大部を集合せし
めた一領域と短突出部または小径拡大部を集合せしめた
一領域に区分し、この長突出部または大径拡大部ゾーン
にて発音の原因となるベルトとプーリ間の摩擦抵抗を減
じて、特にベルト走行初期に発生する異音の抑音効果
を、一方短突出部または小径拡大部ゾーンにてプーリと
の間の摩擦係数の増加に伴う所定の動力伝達能力の向上
という、Vリブ付コグドベルト上に求められる二つの要
求をきわめて容易に、かつ確実に実現することができ
る。
【0028】つぎにVリブ付コグドベルトの製造方法に
おいては、Vリブ部および同リブ部の底部に波状に形成
されるコグ部は、Vリブ成形時、コグ部も同時に一体に
成形されるので、作業の簡略化及び作業能率上特に顕著
な効果が期待できる。またVリブ部はその底部に形成さ
れたコグ部のコグ山部分にて各所均一なリブ高さを確保
できるので、高速走行回転時、ベルトのプーリよりの離
脱を防止することができると共に、動力伝達能力の均等
化に大きく貢献することができる。
【0029】また平ベルト状の加硫スリーブを構成する
Vリブ成形用ゴムシート内に短繊維を所定方向に配向埋
設した場合にあっても、Vリブとコグの一体成形上何ら
問題はなく、特に短繊維の露出端部の突出量または開拡
量の変化およびその集団グループ化の操作にあっても、
コグ付マトリックスを平ベルト状の加硫スリーブと円筒
状ドラム間に介在せしめることにより、Vリブ部および
コグ部の成形作業の過程にて、特別な手段を用いること
なく、ごく自然の形にて実現でき、多方面に亘って顕著
な効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明を実施したVリブ付コグドベルトの一
部分の斜視図である。
【図2】図1の一部の拡大詳細図である。
【図3】他の実施例を示す図2に相当する図である。
【図4】平ベルト状の加硫スリーブの製造工程を示す部
分縦断面図である。
【図5】加硫スリーブとコグ付マトリックスを掛裝した
ベルト研削機の概略正面図である。
【図6】スリーブ状のコグ付マトリックスの一部の斜視
図である。
【図7】研削ホイールによるコグ部と共にVリブ部を成
形する折の部分縦断面図である。
【符号の説明】
1 Vリブ付コグドベルト 2 平ベルト部 3 抗張体 4 接着ゴム層 5 補強層 6 コグ付きVリブ 7 短繊維 8A 短繊維の長突出部 8B 短繊維の短突出部 9A 短繊維の大径拡大部 9B 短繊維の小径拡大部 11 コグ山部 12 コグ谷部 41 平ベルト状の加硫スリーブ 43 スリーブ状のコグ付マトリックス 44 ゴム製バンド 45 コグブロック 51 ベルト研削機 52 駆動ドラム 53 従動ドラム 54 研削ホイール 56 円板状砥石

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 抗張体を埋設した平ベルト部の下面に、
    短繊維をベルト幅方向に配向混入したベルト長手方向に
    平行してのび、かつベルト長手方向に所定のピッチにて
    コグを設けた複数のV形リブを一体に形成してなるベル
    トにあって、前記V形リブ内に混入され、V形リブの側
    面にその一部を露出する短繊維は、その端部の隆出量を
    大小の二つに変化するグループに分けられ、この二つの
    グループをベルト長手方向に交互に配してなるVリブ付
    コグドベルト。
  2. 【請求項2】 前記短繊維の端部にて形成される隆出量
    の大形グループはV形リブにおける各コグ谷部に相当す
    るリブ側面部に、また小形グループは各コグ山部に相当
    するリブ側面部に集まっている請求項1のVリブ付コグ
    ドベルト。
  3. 【請求項3】 短繊維露出端部における隆出量の大小は
    その突出量による長突出部および短突出部にて区分され
    ている請求項1または2のVリブ付コグドベルト。
  4. 【請求項4】 短繊維露出端部における隆出量の大小は
    短繊維端部の開花状隆出部の大径拡大部および小径拡大
    部にて区分されている請求項1または2のVリブ付コグ
    ドベルト。
  5. 【請求項5】 短繊維端部の隆出量の大小を長、短両突
    出部にて区分される短繊維は芳香族ポリアミド、天然繊
    維にて構成されている請求項3のVリブ付コグドベル
    ト。
  6. 【請求項6】 短繊維端部の隆出量の大小を大、小両径
    拡大部にて区分される短繊維はナイロン、ビニロン、ポ
    リエステルにて構成されている請求項4のVリブ付コグ
    ドベルト。
  7. 【請求項7】 抗張体を埋設した平ベルト本体構成部、
    該構成部の一面に補強層を、さらに他面に、スリーブ幅
    方向に配向性を保って短繊維を埋設したリブ形成用弾性
    体層を積層してなる平ベルト状の加硫スリーブを研削機
    の一対のドラム間に、前記加硫スリーブの補強層をドラ
    ム側に配して掛装する折、加硫スリーブの内側に、スリ
    ーブ幅方向に伸びるコグブロック群を周方向に所定ピッ
    チに隆設したスリーブ状コグ付マトリックスを介在せし
    め、加硫スリーブとコグ付マトリックスを一体に循環走
    行せしめる過程にて、加硫スリーブのリブ形成用弾性体
    層に、断面V形の円板状砥石群を所定ピッチにて隆起せ
    しめた研削ホイールを走行用ドラム側に圧接せしめてな
    るVリブ付コグドベルトの製造方法。
  8. 【請求項8】 加硫スリーブとスリーブ状のコグ付マト
    リックスは略同じスリーブ幅に形成されている請求項7
    のVリブ付コグドベルトの製造方法。
  9. 【請求項9】 スリーブ状のコグ付マトリックスのコグ
    ブロックの伸び方向は平ベルト状の加硫スリーブの幅方
    向に対し、0〜20°の角度となるよう設定されている
    請求項7乃至8のうちいずれか1項に記載のVリブ付コ
    グドベルトの製造方法。
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